JP2005080507A - ウエストナイルウイルスの検出法 - Google Patents
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Abstract
【課題】
ウエストナイルウイルスを特異的、高感度かつ迅速に検出する方法を提供すること。
【解決手段】
ウエストナイルウイルスのエンベロープ蛋白遺伝子塩基配列から設計された任意の塩基配列と特異的にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドプライマー、核酸増幅の検出によるウエストナイルウイル検出方法、並びにウエストナイルウイルス検出用キット。
【選択図】なし
ウエストナイルウイルスを特異的、高感度かつ迅速に検出する方法を提供すること。
【解決手段】
ウエストナイルウイルスのエンベロープ蛋白遺伝子塩基配列から設計された任意の塩基配列と特異的にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドプライマー、核酸増幅の検出によるウエストナイルウイル検出方法、並びにウエストナイルウイルス検出用キット。
【選択図】なし
Description
本発明は、ウエストナイルウイルスの検出方法に関し、さらに詳しくは遺伝子の、高感度な検出法を利用したウエストナイルウイルス感染症の診断方法に関するものである。
ウエストナイルウイルスはウエストナイル脳炎あるいはウエストナイル熱などのウエストナイルウイルス感染症の原因ウイルスで、フラビウイルス科に属する1本鎖RNAウイルスである。(例えば、非特許文献1。)。フラビウイルス属内でも特に日本脳炎ウイルス、セントルイス脳炎ウイルス、マレー渓谷脳炎ウイルス、Kunjin ウイルスと相同性が高く、抗原的に交叉反応を示す日本脳炎血清型群(Japanese encephalitis serocomplex )に分類される。
ウエストナイルウイルスは、鳥と蚊の間で感染環が維持され、主に蚊を介してヒトや馬に感染する。従来、アフリカ、中近東、地中海、西アジアが流行の中心であったが、近年北米でも流行し、日本にも伝播する可能性がある。そこで本ウイルスの同定、鑑別は、臨床医学上のみならず防疫や獣医学のためにも重要性を増している。
ウエストナイルウイルスは、鳥と蚊の間で感染環が維持され、主に蚊を介してヒトや馬に感染する。従来、アフリカ、中近東、地中海、西アジアが流行の中心であったが、近年北米でも流行し、日本にも伝播する可能性がある。そこで本ウイルスの同定、鑑別は、臨床医学上のみならず防疫や獣医学のためにも重要性を増している。
ヒトにおけるウエストナイルウイルス感染症の主な臨床症状は発熱、頭痛、背部痛、筋肉痛、筋力低下、食欲不振、皮膚発疹、リンパ節の腫脹で、一部の患者では脳脊髄炎を発症する。しかしこれらの症状は、他のウイルス疾患、例えば日本脳炎ウイルス感染などの症状とほとんど同じで、症状のみから他の疾患と鑑別する事は難しい。
検査法としては、培養細胞を用いたウイルスの分離が行われているが、十分な設備が必要で、時間もかかる。比較的簡便な方法として免疫学的方法が知られている。これは血液、血清、あるいは髄液などの検体に含まれる、ウイルスの抗原に対する抗体の存在を調べるもので、ウエストナイルウイルスでは酵素免疫測定法 (ELISA) が知られている(例えば、非特許文献2。)。しかし日本脳炎ウイルスとは近縁のため、免疫学的な交差反応があることが知られ、完全な鑑別ができない。
この他に、ウイルスの遺伝子をRT−PCR法あるいはNASBA法で増幅する事で検出する方法も知られている。(例えば、非特許文献3、4。)しかしこれら方法は、検出に1時間以上必要であり、さらに検出感度が低いという問題が示唆されていた。そこで、迅速かつ高感度にウエストナイルウイルスを検出できる検査法が望まれていた。
本発明者らは、現在知られている方法、免疫学的測定法やPCR法より高感度で特異的かつ所要時間が短い検出方法、すなわちLAMP法を用いることで、本発明の目的を達成できた。
森田公一、ウエストナイルウイルス脳炎、日本脳炎、「臨床と微生物」、39巻4号、351ページ(2003年)
Lanciotti,R.S.et.al,"Science" 286 (5448), 2333-2337 (1999)
Lanciotti, R. S., et.al. "J. Clin. Microbiol. "38: 4066-4071.(2000)
Lanciotti, R. S. and A. J. Kerst. , "J. Clin. Microbiol." 39: 4506-4513.(2001)
本発明は、ヒトや馬などの哺乳類、あるいは鳥類などのウエストナイルウイルス感染症の診断のために、その病原ウイルスであるウエストナイルウイルスを高感度に検出させることを目的とする。また媒介動物となりうる蚊などの昆虫のウエストナイルウイルスの保有を検査することも目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、ウエストナイルウイルスに特異的な塩基配列と選択的にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドプライマーを作製し、LAMP法によりウエストナイルウイルスに特異的な塩基配列を増幅することで、ウエストナイルウイルスを高感度に検出できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は以下の構成からなる。
(1)配列番号1で示されるウエストナイルウイルスのエンベロープ蛋白遺伝子の塩基配列の、1028番〜1228番の塩基配列から選ばれた任意の塩基配列、又はそれらと相補的な塩基配列から設計されたオリゴヌクレオチドプライマー。
(2)ウエストナイルウイルスのRNAポリメラーゼ塩基配列から選ばれた配列番号2〜10で示される塩基配列又はそれらと相補的な塩基配列から選ばれた、少なくとも連続する15塩基を含む(1)記載のオリゴヌクレオチドプライマー。
(3)ウエストナイルウイルスの標的核酸上の3'末端側からF3c、F2c、F1cという塩基配列領域を、5'末端側からR3、R2、R1という塩基配列領域を選択し、それぞれの相補的塩基配列をF3、F2、F1、そしてR3c、R2c、R1cとしたときに、以下の(a)〜(d)から選ばれた少なくとも1種の塩基配列からなることを特徴とする(1)〜(2)記載のオリゴヌクレオチドプライマー。
(a)標的核酸のF2領域を3'末端側に有し、5'末端側に標的核酸のF1c領域を有する塩基配列。
(b)標的核酸のF3領域を有する塩基配列。
(c)標的核酸のR2領域を3'末端側に有し、5'末端側に標的核酸のR1c領域を有する塩基配列。
(d)標的核酸のR3領域を有する塩基配列。
(4)ウエストナイルウイルスに特異的な塩基配列を増幅でき、5'末端から3'末端に向かい以下の(e)〜(h)から選ばれた塩基配列から成ることを特徴とする(1)〜(3)記載のオリゴヌクレオチプライマー。
(e)5'−(配列番号2の塩基配列に相補的な塩基配列)−(塩基数0〜50の任意の塩基配列)−(配列番号3の塩基配列)−3'
(f)5'−(配列番号5の塩基配列)−(塩基数0〜50の任意の塩基配列)−(配列番号6の塩基配列に相補的な塩基配列)−3'
(5)(1)〜(4)記載のオリゴヌクレオチドプライマーを用いて、ウエストナイルウイルスの標的核酸領域の増幅反応を行うことを特徴とするウエストナイルウイルスの検出方法。
(6)ウエストナイルウイルスの標的核酸領域の増幅反応がLAMP法であることを特徴とする(5)記載のウエストナイルウイルスの検出方法。
(7)(1)〜(4)記載のオリゴヌクレオチドプライマーを用いてウエストナイルウイルスの標的核酸領域の増幅を検出することにより、ウエストナイルウイルス感染の有無を診断することを特徴とするウエストナイルウイルス感染症の診断方法。
(8)ウエストナイルウイルス感染症の診断方法において、(1)〜(4)記載のオリゴヌクレオチドプライマーを含むことを特徴とするキット。
(1)配列番号1で示されるウエストナイルウイルスのエンベロープ蛋白遺伝子の塩基配列の、1028番〜1228番の塩基配列から選ばれた任意の塩基配列、又はそれらと相補的な塩基配列から設計されたオリゴヌクレオチドプライマー。
(2)ウエストナイルウイルスのRNAポリメラーゼ塩基配列から選ばれた配列番号2〜10で示される塩基配列又はそれらと相補的な塩基配列から選ばれた、少なくとも連続する15塩基を含む(1)記載のオリゴヌクレオチドプライマー。
(3)ウエストナイルウイルスの標的核酸上の3'末端側からF3c、F2c、F1cという塩基配列領域を、5'末端側からR3、R2、R1という塩基配列領域を選択し、それぞれの相補的塩基配列をF3、F2、F1、そしてR3c、R2c、R1cとしたときに、以下の(a)〜(d)から選ばれた少なくとも1種の塩基配列からなることを特徴とする(1)〜(2)記載のオリゴヌクレオチドプライマー。
(a)標的核酸のF2領域を3'末端側に有し、5'末端側に標的核酸のF1c領域を有する塩基配列。
(b)標的核酸のF3領域を有する塩基配列。
(c)標的核酸のR2領域を3'末端側に有し、5'末端側に標的核酸のR1c領域を有する塩基配列。
(d)標的核酸のR3領域を有する塩基配列。
(4)ウエストナイルウイルスに特異的な塩基配列を増幅でき、5'末端から3'末端に向かい以下の(e)〜(h)から選ばれた塩基配列から成ることを特徴とする(1)〜(3)記載のオリゴヌクレオチプライマー。
(e)5'−(配列番号2の塩基配列に相補的な塩基配列)−(塩基数0〜50の任意の塩基配列)−(配列番号3の塩基配列)−3'
(f)5'−(配列番号5の塩基配列)−(塩基数0〜50の任意の塩基配列)−(配列番号6の塩基配列に相補的な塩基配列)−3'
(5)(1)〜(4)記載のオリゴヌクレオチドプライマーを用いて、ウエストナイルウイルスの標的核酸領域の増幅反応を行うことを特徴とするウエストナイルウイルスの検出方法。
(6)ウエストナイルウイルスの標的核酸領域の増幅反応がLAMP法であることを特徴とする(5)記載のウエストナイルウイルスの検出方法。
(7)(1)〜(4)記載のオリゴヌクレオチドプライマーを用いてウエストナイルウイルスの標的核酸領域の増幅を検出することにより、ウエストナイルウイルス感染の有無を診断することを特徴とするウエストナイルウイルス感染症の診断方法。
(8)ウエストナイルウイルス感染症の診断方法において、(1)〜(4)記載のオリゴヌクレオチドプライマーを含むことを特徴とするキット。
本発明により、特異的、高感度かつ迅速にウエストナイルウイルスを検出できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において使用される試料としては、ヒト、馬あるいは鳥などの動物由来の検体、例えば血液、血清、髄液、尿、組織抽出液、あるいは蚊などの昆虫の虫体抽出液などが挙げられる。
このような生体由来の核酸を増幅するためには、近年、納富らが開発した、PCR法で不可欠とされる温度制御が不要な新しい核酸増幅法:LAMP( Loop-mediated Isothermal Amplification)法と呼ばれるループ媒介等温増幅法(特許公報国際公開第00/28082号パンフレット)で達成させられる。この方法は、鋳型となるヌクレオチドに自身の3'末端をアニールさせて相補鎖合成の起点とするとともに、このとき形成されるループにアニールするプライマーを組み合わせることにより、等温での相補鎖合成反応を可能とした核酸増幅法である。また、LAMP法では、プライマーの3'末端が常に試料に由来する領域に対してアニールするために、塩基配列の相補的結合によるチェック機構が繰り返し機能するため、その結果として、高感度にかつ特異性の高い核酸増幅反応を可能としている。
LAMP反応で使用されるオリゴヌクレオチドプライマーは、鋳型核酸の塩基配列の計6領域、すなわち3'末端側からF3c、F2c、F1cという領域と、5'末端側からR3、R2、R1という領域の塩基配列を認識する少なくとも4種類のプライマーであって、各々インナープライマーF及びR、アウタープライマーF及びRと呼ぶ。また、F1c、F2c、F3cの相補配列をそれぞれF1、F2、F3、またR1、R2、R3の相補鎖をR1c、R2c、R3cと呼ぶ。インナープライマーとは、標的塩基配列上の「ある特定のヌクレオチド配列領域」を認識し、かつ合成起点を与える塩基配列を3'末端に有し、同時にこのプライマーを起点とする核酸合成反応生成物の任意の領域に対して相補的な塩基配列を5'末端に有するオリゴヌクレオチドである。ここで、「F2より選ばれた塩基配列」及び「F1cより選ばれた塩基配列」を含むプライマーをインナープライマーF(以下IPF)、そして「R2より選ばれた塩基配列」と「R1cより選ばれた塩基配列」を含むプライマーをインナープライマーR(以下IPR)と呼ぶ。インナープライマーは、「F2より選ばれた塩基配列」と「F1cより選ばれた塩基配列」の間、あるいは「R2より選ばれた塩基配列」と「R1cより選ばれた塩基配列」の間に、塩基数0〜50の任意の塩基配列を持っても良い。一方、アウタープライマーとは、標的塩基配列上の『「ある特定のヌクレオチド配列領域」の3'末端側に存在するある特定のヌクレオチド配列領域』を認識かつ合成起点を与える塩基配列を有するオリゴヌクレオチドである。ここで、「F3より選ばれた塩基配列」を含むプライマーをアウタープライマーF(以下OPF)、「R3より選ばれた塩基配列」を含むプライマーをアウタープライマーR(以下OPR)と呼ぶ。ここで、各プライマーにおけるFとは、標的塩基配列のセンス鎖と相補的に結合し、合成起点を提供するプライマー表示であり、一方Rとは、標的塩基配列のアンチセンス鎖と相補的に結合し、合成起点を提供するプライマー表示である。ここで、プライマーとして用いられるオリゴヌクレオチドの長さは、10塩基以上、好ましくは15塩基以上で、化学合成あるいは天然のどちらでも良く、各プライマーは単一のオリゴヌクレオチドであってもよく、複数のオリゴヌクレオチドの混合物であってもよい。
LAMP法においては、インナープライマーとアウタープライマーに加え、さらにこれとは別のプライマー、すなわちループプライマーを用いる事ができる。ループプライマー(Loop Primer)は、ダンベル構造の5'末端側のループ構造の一本鎖部分の塩基配列に相補的な塩基配列を持つプライマーである。このプライマーを用いると、核酸合成の起点が増加し、反応時間の短縮と検出感度の上昇が可能となる(特許文献国際公開第02/24902号パンフレット)。ループプライマーの塩基配列は上述のダンベル構造の5'末端側のループ構造の一本鎖部分の塩基配列に相補的であれば、標的遺伝子の塩基配列あるいはその相補鎖から選ばれても良く、他の塩基配列でも良い。また、ループプライマーは1種類でも2種類でも良い。
ウエストナイルウイルスはRNAウイルスである。LAMP法は鋳型がRNAの場合には、鋳型がDNAの場合の反応液に逆転写酵素を添加する事で、同様に核酸増幅反応を進めることができる(RT−LAMP法)。
本発明者らは、ウエストナイルウイルスのエンベロープ蛋白遺伝子の塩基配列より、配列番号1で示される塩基配列から、ウエストナイルウイルスの特異的な塩基配列を迅速に増幅できるLAMP法のプライマーの塩基配列とその組み合わせを鋭意研究した結果、下記のプライマーセットを選定した。
IPF:5'-TTGGCCGCCTCCATATTCATCATTTTCAGCTGCGTGACTATCATGT-3' (配列番号8)
OPF:5'-TGGATTTGGTTCTCGAAGG-3' (配列番号4)
IPR:5'-TGCTATTTGGCTACCGTCAGCGTTTTTGAGCTTCTCCCATGGTCG-3' (配列番号9)
OPR:5'-GGTCAGCACGTTTGTCATT-3' (配列番号10)
LPF:5'-CATCGATGGTAGGCTTGTC-3' (配列番号11)
LPR:5'-TCTCCACCAAAGCTGCGT-3' (配列番号12)
IPF:5'-TTGGCCGCCTCCATATTCATCATTTTCAGCTGCGTGACTATCATGT-3' (配列番号8)
OPF:5'-TGGATTTGGTTCTCGAAGG-3' (配列番号4)
IPR:5'-TGCTATTTGGCTACCGTCAGCGTTTTTGAGCTTCTCCCATGGTCG-3' (配列番号9)
OPR:5'-GGTCAGCACGTTTGTCATT-3' (配列番号10)
LPF:5'-CATCGATGGTAGGCTTGTC-3' (配列番号11)
LPR:5'-TCTCCACCAAAGCTGCGT-3' (配列番号12)
核酸合成で使用する酵素は、鎖置換活性を有する鋳型依存性核酸合成酵素であれば特に限定されない。このような酵素としては、Bst DNAポリメラーゼ(ラージフラグメント)、Bca(exo-)DNAポリメラーゼ、大腸菌DNA ポリメラーゼIのクレノウフラグメント等が挙げられ、好ましくはBst DNAポリメラーゼ(ラージフラグメント)が挙げられる。
RT-LAMP法に用いる逆転写酵素としては、AMVやMMLVの逆転写酵素、SuperscriptII、ReverTraAce、Thermoscript等が挙げられ、好ましくは、AMV 逆転写酵素が挙げられる。またBca DNAポリメラーゼのように、逆転写酵素活性とDNAポリメラーゼ活性の両活性を有する酵素があり、このような酵素を用いると、RT-LAMP反応を1つの酵素で行う事ができる。
LAMP反応による核酸増幅産物の検出には公知の技術が適用できる。例えば、増幅された塩基配列を特異的に認識する標識オリゴヌクレオチドや蛍光性インターカレーター法(特許文献特開2001-242169号公報)を用いたり、あるいは反応終了後の反応液をそのままアガロースゲル電気泳動にかけても容易に検出できる。アガロースゲル電気泳動では、LAMP増幅産物は、塩基長の異なる多数のバンドがラダー(はしご)状に検出される。また、LAMP法では核酸の合成により基質が大量に消費され、副産物であるピロリン酸が、共存するマグネシウムと反応してピロリン酸マグネシウムとなり、反応液が肉眼でも確認できる程に白濁する。したがって、この白濁を、反応終了後あるいは反応中の濁度上昇を経時的に光学的に観察できる測定機器、例えば400nmの吸光度変化を通常の分光光度計を用いて確認することも可能である(特許文献国際公開第01/83817号パンフレット)。
本発明のプライマーを用いて核酸増幅の検出を行う際に必要な各種の試薬類は、あらかじめパッケージングしてキット化する事ができる。具体的には、本発明のプライマーあるいはループプライマーとして必要な各種のオリゴヌクレオチド、核酸合成の基質となる4種類のdNTP、核酸合成を行うDNAポリメラーゼ、逆転写活性を持つ酵素、酵素反応に好適な条件を与える緩衝液や塩類、酵素や鋳型を安定化する保護剤、さらに必要に応じて反応生成物の検出に必要な試薬類がキットとして提供される。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。
実施例1.検出感度の確認
LAMP法と、PCR法の特異性と検出感度の比較を行った。
1.試料及び試薬の調製
1)ウイルス株と定量
検討にはウエストナイルウイルス(WNV)のNY99株とEg 101株、デングウイルス(DEN)のDEN-2株、日本脳炎ウイルス(JEV)のJaOArS982、セントルイス脳炎ウイルス(SLE)のParton株を用いた。
各ウイルス株はヒトスジシマカC6/36細胞で増殖させ、Vero細胞を使ったプラークアッセイで定量した。
RNA抽出はQIAanpウイルスRNAミニキット(キアゲン社製)を用い、添付の説明書の方法で行った。これを蒸留水で希釈し、各濃度の試料溶液を調製した。
LAMP法と、PCR法の特異性と検出感度の比較を行った。
1.試料及び試薬の調製
1)ウイルス株と定量
検討にはウエストナイルウイルス(WNV)のNY99株とEg 101株、デングウイルス(DEN)のDEN-2株、日本脳炎ウイルス(JEV)のJaOArS982、セントルイス脳炎ウイルス(SLE)のParton株を用いた。
各ウイルス株はヒトスジシマカC6/36細胞で増殖させ、Vero細胞を使ったプラークアッセイで定量した。
RNA抽出はQIAanpウイルスRNAミニキット(キアゲン社製)を用い、添付の説明書の方法で行った。これを蒸留水で希釈し、各濃度の試料溶液を調製した。
2)PCR法に用いるプライマーと方法
PCR法のためのcDNA合成は、LAMP法のOPR(配列番号10)を用いた。またPCR法で使用するプライマーとして、LAMP法のOPF(配列番号4)とOPR(配列番号10)を用いた。
3)LAMP法に用いるプライマー
LAMP法はRT−LAMP法で行った。プライマーとしてIPF(配列番号8)、OPF(配列番号4)、IPR(配列番号9)、OPR(配列番号10)、LPF(配列番号11)、LPR(配列番号12)を用いた。
PCR法のためのcDNA合成は、LAMP法のOPR(配列番号10)を用いた。またPCR法で使用するプライマーとして、LAMP法のOPF(配列番号4)とOPR(配列番号10)を用いた。
3)LAMP法に用いるプライマー
LAMP法はRT−LAMP法で行った。プライマーとしてIPF(配列番号8)、OPF(配列番号4)、IPR(配列番号9)、OPR(配列番号10)、LPF(配列番号11)、LPR(配列番号12)を用いた。
2.核酸増幅法による反応
1)PCR法による反応
cDNA合成反応は、各ウイルスの試料溶液5mLをcDNA合成反応溶液15mLに加え、最終反応溶液20mL中の各試薬濃度が下記になるよう調製し、42℃30分その後85℃5分で行った。
反応溶液組成
・10mM Tris-HCl pH8.3
・15mM KCl
・0.6mM MgSO4
・2 mM DTT
・0.5mM dNTPs
・24U PrimeRNase inhibitor(Eppendorf)
・100U RiverTraAce(Toyobo)
・50 pM OPR
PCR反応は、 タカラ Taq PCRキット(タカラバイオ社製)を用い、添付の説明書の方法で行った。反応溶液に、cDNA合成した溶液5μLを加え、最終反応溶液 50μLとし、94℃2分静置後、熱変性94℃30秒、アニーリング55℃1分、ポリメラーゼ伸長反応72℃1分を1サイクルとして計30サイクル行った。所要時間は約1時間20分だった。反応終了後の反応溶液 10μLを 3%アガロースゲルで電気泳動を行い、エチジウムブロマイド染色した。
1)PCR法による反応
cDNA合成反応は、各ウイルスの試料溶液5mLをcDNA合成反応溶液15mLに加え、最終反応溶液20mL中の各試薬濃度が下記になるよう調製し、42℃30分その後85℃5分で行った。
反応溶液組成
・10mM Tris-HCl pH8.3
・15mM KCl
・0.6mM MgSO4
・2 mM DTT
・0.5mM dNTPs
・24U PrimeRNase inhibitor(Eppendorf)
・100U RiverTraAce(Toyobo)
・50 pM OPR
PCR反応は、 タカラ Taq PCRキット(タカラバイオ社製)を用い、添付の説明書の方法で行った。反応溶液に、cDNA合成した溶液5μLを加え、最終反応溶液 50μLとし、94℃2分静置後、熱変性94℃30秒、アニーリング55℃1分、ポリメラーゼ伸長反応72℃1分を1サイクルとして計30サイクル行った。所要時間は約1時間20分だった。反応終了後の反応溶液 10μLを 3%アガロースゲルで電気泳動を行い、エチジウムブロマイド染色した。
2)LAMP法による反応
LAMP法による増幅のため、最終反応溶液 25μL中の各試薬濃度が下記になるよう調製した。
反応溶液組成
・40mM Tris-HCl pH8.8
・20mM KCl
・8mM MgSO4
・1.4mM dNTPs
・20mM (NH4)2SO4
・0.6M Betaine(Sigma)
・0.1% Triton X-100 (new England Biolabs)
・50 pM IPF及びIPR
・5 pM OPF及びOPR
・25 pM LPF及びLPR
・0.125 U AMV Reverse Transcriptase(Invitrogen)
・8 U Bst DNA polymerase(New England Biolabs)
LAMP法による増幅のため、最終反応溶液 25μL中の各試薬濃度が下記になるよう調製した。
反応溶液組成
・40mM Tris-HCl pH8.8
・20mM KCl
・8mM MgSO4
・1.4mM dNTPs
・20mM (NH4)2SO4
・0.6M Betaine(Sigma)
・0.1% Triton X-100 (new England Biolabs)
・50 pM IPF及びIPR
・5 pM OPF及びOPR
・25 pM LPF及びLPR
・0.125 U AMV Reverse Transcriptase(Invitrogen)
・8 U Bst DNA polymerase(New England Biolabs)
LAMP反応は上記試薬24μLに、試料溶液 1μLを加え、最終反応溶液 25μLとし、0.2mLの専用チューブ内で、63℃で60分LAMP反応を行った。反応終了後の反応溶液10μL を3%アガロースゲルで電気泳動を行い、エチジウムブロマイド染色した。
3.電気泳動法による各増幅反応の検出感度の比較結果
RT−LAMP法の電気泳動の結果を図1Aに、RT−PCR法の電気泳動の結果を図1Bに示す。その結果、WNVのNY99株ではPCR法LAMP法とも増幅産物の確認ができた。PCR法では、10PFUまでは明瞭に、1PFUでは薄くは201bpの特異的バンドが認められた。これに対しLAMP法では、0.1PFUまで特異的増幅のラダー状のバンドを確認することができた。WNVのEg 101株と他のウイルスでも同様に実験を行った(図示せず)。また、増幅反応に要した時間は、LAMP法が1時間なのに対し、PCR法はcDNAの合成に35分、増幅反応に約1時間20分だった。
3.電気泳動法による各増幅反応の検出感度の比較結果
RT−LAMP法の電気泳動の結果を図1Aに、RT−PCR法の電気泳動の結果を図1Bに示す。その結果、WNVのNY99株ではPCR法LAMP法とも増幅産物の確認ができた。PCR法では、10PFUまでは明瞭に、1PFUでは薄くは201bpの特異的バンドが認められた。これに対しLAMP法では、0.1PFUまで特異的増幅のラダー状のバンドを確認することができた。WNVのEg 101株と他のウイルスでも同様に実験を行った(図示せず)。また、増幅反応に要した時間は、LAMP法が1時間なのに対し、PCR法はcDNAの合成に35分、増幅反応に約1時間20分だった。
実施例2.LAMP法のリアルタイム濁度測定法による検出時間の検討
実施例1のLAMP法の反応溶液にウエストナイルウイルスのNY99株の試料溶液 1μLを添加し、増幅反応をリアルタイム濁度計LA-200(テラメックス社製) を用い、65℃で60分間400nmの吸光度で濁度を測定した。
図2にその結果を示す。RT−LAMP法のリアルタイム濁度法によるウエストナイルウイルスN99株の検出感度は0.1PFUだった。
またWNVのEg 101株と他のウイルスでも同様に測定を行った(図示せず)。
実施例1と実施例2の結果をまとめて表1に示す。
RT−PCR法とRT−LAMP法の電気泳動法では、バンドが認められたものを+、認められなかったものを−とした。またRT−LAMP法のリアルタイム濁度法では、60分以内に400nmの吸光度の増加が確認できたものは分で示し、認められなかったものを−とした。
この結果、PCR法とLAMP法どちらの方法でも、ウエストナイルウイルスのN99株とEg101株の両者とも検出でき、さらに日本脳炎ウイルス、デングウイルス、セントルイス脳炎ウイルスは検出されなかった。これらのことより、ウエストナイルウイルスを特異的に検出できることが確認された。またウエストナイルウイルスのNY99株の検出感度はLAMP法では0.1PFUだったのに対し、PCR法では1PFUで、LAMP法の方が高感度だった。
実施例1のLAMP法の反応溶液にウエストナイルウイルスのNY99株の試料溶液 1μLを添加し、増幅反応をリアルタイム濁度計LA-200(テラメックス社製) を用い、65℃で60分間400nmの吸光度で濁度を測定した。
図2にその結果を示す。RT−LAMP法のリアルタイム濁度法によるウエストナイルウイルスN99株の検出感度は0.1PFUだった。
またWNVのEg 101株と他のウイルスでも同様に測定を行った(図示せず)。
実施例1と実施例2の結果をまとめて表1に示す。
この結果、PCR法とLAMP法どちらの方法でも、ウエストナイルウイルスのN99株とEg101株の両者とも検出でき、さらに日本脳炎ウイルス、デングウイルス、セントルイス脳炎ウイルスは検出されなかった。これらのことより、ウエストナイルウイルスを特異的に検出できることが確認された。またウエストナイルウイルスのNY99株の検出感度はLAMP法では0.1PFUだったのに対し、PCR法では1PFUで、LAMP法の方が高感度だった。
本発明によれば、ウエストナイルウイルスに特異的な塩基配列と選択的にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドプライマーを作製し、LAMP法によりウエストナイルウイルスに特異的な塩基配列を増幅することで、ウエストナイルウイルスを特異的、高感度かつ迅速に検出することができる。
レーンM:マーカー
レーン1:10,000 PFU
レーン2:1,000 PFU
レーン3:100 PFU
レーン4:10 PFU
レーン5:1 PFU
レーン6:0.1 PFU
レーン7:0.01 PFU
レーン8:0.001 PFU
レーン9:0.0001 PFU
レーン10:0.00001 PFU
レーン1:10,000 PFU
レーン2:1,000 PFU
レーン3:100 PFU
レーン4:10 PFU
レーン5:1 PFU
レーン6:0.1 PFU
レーン7:0.01 PFU
レーン8:0.001 PFU
レーン9:0.0001 PFU
レーン10:0.00001 PFU
Claims (8)
- 配列番号1で示されるウエストナイルウイルスのエンベロープ蛋白遺伝子塩基配列の、1028番〜1228番の塩基配列から選ばれた任意の塩基配列、又はそれらと相補的な塩基配列から設計されたオリゴヌクレオチドプライマー。
- ウエストナイルウイルスのエンベロープ蛋白遺伝子塩基配列から選ばれた配列番号2〜10で示される塩基配列又はそれらと相補的な塩基配列から選ばれた、少なくとも連続する15塩基を含む請求項1記載のオリゴヌクレオチドプライマー。
- ウエストナイルウイルスの標的核酸上の3'末端側からF3c、F2c、F1cという塩基配列領域を、5'末端側からR3、R2、R1という塩基配列領域を選択し、それぞれの相補的塩基配列をF3、F2、F1、そしてR3c、R2c、R1cとしたときに、以下の(a)〜(d)から選ばれた少なくとも1種の塩基配列からなることを特徴とする請求項1〜2記載のオリゴヌクレオチドプライマー。
(a)標的核酸のF2領域を3'末端側に有し、5'末端側に標的核酸のF1c領域を有する塩基配列。
(b)標的核酸のF3領域を有する塩基配列。
(c)標的核酸のR2領域を3'末端側に有し、5'末端側に標的核酸のR1c領域を有する塩基配列。
(d)標的核酸のR3領域を有する塩基配列。 - ウエストナイルウイルスに特異的な塩基配列を増幅でき、5'末端から3'末端に向かい以下の(e)および/または(f)から選ばれた塩基配列から成ることを特徴とする請求項1〜3記載のオリゴヌクレオチドプライマー。
(e)5'−(配列番号2の塩基配列に相補的な塩基配列)−(塩基数0〜50の任意の塩基配列)−(配列番号3の塩基配列)−3'
(f)5'−(配列番号5の塩基配列)−(塩基数0〜50の任意の塩基配列)−(配列番号6の塩基配列に相補的な塩基配列)−3' - 請求項1〜4記載のオリゴヌクレオチドプライマーを用いて、ウエストナイルウイルスの標的核酸領域の増幅反応を行うことを特徴とするウエストナイルウイルスの検出方法。
- ウエストナイルウイルスの標的核酸領域の増幅反応がLAMP法であることを特徴とする請求項5記載のウエストナイルウイルスの検出方法。
- 請求項1〜4記載のオリゴヌクレオチドプライマーを用いてウエストナイルウイルスの標的核酸領域の増幅を検出することにより、ウエストナイルウイルスの存在の有無を検出することを特徴とするウエストナイルウイルス検出方法。
- ウエストナイルウイルス検出方法において、請求項1〜4記載のオリゴヌクレオチドプライマーを含むことを特徴とするキット。
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