JP2011162431A - 窒化アルミニウムの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】アルミ粉の表面において均一に反応を行わせることにより、耐高温のセラミック層を形成させることができる窒化アルミニウムの製造方法を提供する。
【解決手段】反応物調合の段階および加熱燃焼の段階を含む。上記反応物調合の段階はアルミ粉1を一個の表面改質剤と均一に混合させて一個の反応物を形成させ、そして上記反応物を一個の容器の中に入れる。上記加熱燃焼の段階は上記容器の中の反応物を一個の窒素含有ガス3の中に暴露させ、そして660℃以上の温度まで加熱させて上記反応物を燃焼させ、加熱の過程において上記表面改質剤を上記アルミ粉と表面改質の反応を生じさせることにより、上記アルミ粉の表面において一個のセラミック層4を形成させ、そして上記アルミ粉1は燃焼によって窒素含有ガス3と燃焼反応を行って窒化アルミニウムを形成させるように構成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、窒化アルミニウムの製造方法に関するものである。
窒化アルミニウムは優越な熱伝導性を有し、そして良好な電気絶縁性と低い熱膨張率を有し、さらに良好な耐熱衝撃性と耐侵食性を有するため、近年では工業上において極めて重要な材料になっている。窒化アルミニウムは沢山のハイテクな工業において極めて応用的な潜在力を有し、例えば集積回路のパッケージ材料と高熱伝導性複合材料として使用することができるとともに、電子基板、ハイパワーのLEDチップのキャリアボード、電子素子の放熱体または耐高温容器の製作に応用することができる。
現在、従来の窒化アルミニウムの製造方法は通常としてそれぞれ気相反応法、有機金属前駆物法、酸化アルミ粉炭素還元窒化法、金属アルミ直接窒化法と燃焼合成法などを採用している。
従来の気相反応法によれば、下記の反応式(1)に示すように、主に900Kから1500Kの温度で5時間以上の操作を行うことにより、結晶型と非結晶型の窒化アルミニウム(AlN)粉体を反応して生成させる。
AlCl3(g)+4NH3(g) → AlN(s)+3NH4Cl(g) ………(1)
しかし、上記気相反応法によれば、必要とする反応の時間は5時間以上を要し、そして一般的に産物の転化率は僅か約80%でしかなく、生産コストが高く、生産量が少ないために工業生産には不適であるという問題点があった。
そして、従来の有機金属前駆物法によれば、その反応式は下記の式(2)から式(5)に示すように、400Kから1000Kの温度で操作を行い、そして必要とする反応の時間は10分間から240分間で、反応中においてアルキル基(R)は熱分解して炭素を生じさせ、そして再び産物を空気中において加熱して炭素除去を行わなければならず、この段階では酸素の含有量を増やしてしまう虞が高いものである。
3Al(l)+NH3(l) → R3AlNH3(l) ……………(2)
3AlNH3(l) → R2AlNH2(l)+RH(g) ………(3)
2AlNH2(l) → RAlNH(l)+RH(g) …………(4)
RAlNH(l) → AlN(s)+RH(g) …………………(5)
しかし、上記有機金属前駆物法によれば、その製成の段階が複雑で、エネルギーの消費量が高く、コストが高く、さらに生産量が少ないため、工業生産には不適であるという問題点があった。
そして、従来の酸化アルミ粉炭素還元窒化法によれば、その反応式は式(6)に示すように、酸化アルミ粉と炭素粉を均一に混合させ、そして1500Kから2200Kの温度の環境で反応を行うことにより、窒化アルミニウムの産物を獲得するもので、その必要とする反応の時間も5時間以上が必要になる。
Al23(s)+N2(s)+3C(s) → 2AlN(s)+3CO(g) ……(6)
しかし、上記酸化アルミ粉炭素還元窒化法によれば、依然として高温で5時間から数十時間の反応時間が必要になるため、時間とエネルギーの消耗が問題点になる。また、還元窒化の反応を完全にするべく、過量な炭素粉を加入して反応を行わせなければならず、そして過量な炭素粉の添加によって再び高温を利用して残留の炭素を除去しなければならないため、消耗するエネルギーがさらに多くなる。また、高温酸化の方式で炭素除去を行う過程においては、窒化アルミニウム粉の酸素の含有量が高くなるため、窒化アルミニウムの熱伝導率が大幅に低くなり、そして窒化アルミニウム粉の品質が悪くなるという問題点があった。
そして、従来の金属アルミ直接窒化法によれば、その反応式は式(7)に示すように、1000Kから1500Kの温度の環境で操作を行い、そして必要とする反応の時間は5時間以上である。
2Al(s)+N2(s) → 2AlN(s) ……………(7)
しかし、上記金属アルミ直接窒化法によれば、依然として高温で5時間から数十時間の操作を行わなければ、反応を完成させることができないため、時間とエネルギーの消耗という問題点があった。その他に、上記従来の金属アルミ直接窒化法によれば、高温での反応の過程において、アルミ粉は高温によって溶融して固まり易く、塊状のアルミを形成してしまうことにより、窒素が上記塊状のアルミの中に滲み込むことができないため、反応を行うことができなくなるという問題点があった。そのため、反応の過程において反応を暫く中止しなければならず、そして冷却してから、アルミ粉と溶融して固まった塊状のアルミを取り出して研磨してから、再び顆粒状に形成されるアルミ粉を高温炉の中に入れて反応させ、このように数回を繰り返し行うことにより、窒素とアルミ粉を十分に接触させることができ、そして高い転化率を達成することができる。このように、上記金属アルミ直接窒化法ではその製造過程が複雑であるという問題点があった。また、上記数回にわたって行う研磨の過程では不純物を引き入れ兼ねないため、上記従来の金属アルミ直接窒化法では時間とエネルギーを消耗してしまうだけではなく、製造過程が複雑で、そして純度を高めることができず、さらに不純物の含有量が多くなるという問題点があった。
上述した従来の気相反応法、有機金属前駆物法、酸化アルミ粉炭素還元窒化法と金属アルミ直接窒化法によれば、主に反応の時間が長過ぎるという問題点があった。そして、下記の燃焼合成法では反応の時間が相対的に短くなるため、上述した従来の窒化アルミニウムの製造方法によって生じる時間とコストに関する問題点を克服することができる。
従来の燃焼合成法によれば、その反応式も反応式(7)に示すとおりである。それぞれの従来の燃焼合成法について、それらに関する技術を下記の如く簡単に叙述する。
a)従来の燃焼合成法としては、例えば特開昭63−274605号(特許文献1を参照)において、主にアルミ、窒化アルミニウムとその他の化合物〔例えば、炭酸カルシウム(CaCO3)、硝酸カルシウム(Ca(NO3)2)、酸化イットリウム(Y23)、炭酸バリウム(BaCO3)、硝酸バリウム(Ba(NO3)2)、硝酸イットリウム(Y(NO3)3)、酸化セリウム(CeO2)または含水シュウ酸イットリウム(Y2(C24)2・8H2O)を適当な比率で混合させた後、適当な形状に圧縮させてから、再び50気圧の窒素の中に置き、それから電熱片を使用して加熱することにより、反応を点火して窒化アルミニウム(AlN)の粉体を合成させるようにとしたものがある。
b)例えば、特開昭64−76906号(特許文献2参照)において、主にアルミと窒化アルミニウム粉末を適当な比率で混合させた後、多孔の耐火容器の中に盛ってから、再びその全体を液体窒素の中に置き、そして電熱線を使用して加熱することにより、反応を点火して窒化アルミニウムの粉体を合成させるようにとしたものがある。
c)例えば、特開昭64−76905号(特許文献3参照)において、主にアルミと窒素含有の固体化合物(例えばアジ化ナトリウム(NaN3)、アジ化カリウム(KN3)またはアジ化バリウム(Ba32)など)の粉体を適当な比率で混合させた後、耐火の容器の中に入れ、そして混合後の粉体の上方に開始剤を設置してから、再び上記混合後の粉体と開始剤を電熱炉の中に入れ、さらに圧力が10kg/cm2より小さい窒素の環境で反応を行う。そして反応を開始する前に先ず電熱炉を開けて反応物を加熱し、再び電熱線を使用して加熱することにより、開始剤を点火してから、合成窒化アルミニウムの燃焼を点火して合成反応を行わせることにより、窒化アルミニウムの粉体を合成させるようにとしたものがある。
d)例えば、中華民国公告第247897号(特許文献4参照)とアメリカ特許第5,460,794号(特許文献5参照)において、両案は主にアルミ粉と固体窒素含有化合物を原料とし、両者の混合粉末は型によって圧力で成型した後、開始剤を使用して完全に被覆し、そして窒素が充満する密閉容器の中に入れ、それから開始剤を加熱して点火し、燃焼の合成反応を生じさせることにより、窒化アルミニウムの粉体を形成させるようにとしたものがある。
e)例えば、中華民国公告第226987号(特許文献6参照)とアメリカ特許第5,453,407号(特許文献7参照)において、両案は主にアルミ粉と固体窒素含有化合物を原料とし、そしてハロゲン化アンモニウム塩を添加してから、再び三者の混合粉末を型によって圧力で成型させた後、開始剤を使用して完全に被覆させ、そして窒素が充満する密閉容器の中に入れ、それから開始剤を加熱して点火させ、燃焼の合成反応を生じさせることにより、窒化アルミニウムの粉体を形成させるようにとしたものがある。
f)例えば、中華民国出願番号第86103021号(特許文献8参照)とアメリカ特許第5,846,508号(特許文献9参照)において、両者は主にアルミ粉とハロゲン化アンモニウム塩を原料とし、両者の混合粉末を型によって圧力で成型させたり、または一個の開口または多孔を有する耐高温容器の中に入れたりさせてから、再び窒素が充満する密閉容器の中に入れ、それから加熱と点火を経て反応を生じさせることにより、窒化アルミニウムの粉体を形成させるようにとしたものがある。
g)例えば、中華民国出願番号第86117545号(特許文献10参照)において、主にアルミ粉とNHxまたはハロゲンを含有する化合物、かつアルミの融点以下で分解可能または気化可能な化合物を原料とし、そして適当な比率で混合させた後、一個の開口または多孔を有する耐高温容器の中に置きいれたり、または型によって圧力で適当な形状に形成したりさせてから、再び窒素が充満する密閉容器の中に入れ、それから加熱と点火を経て反応を生じさせることにより、窒化アルミニウムの粉体を形成させるようにとしたものがある。
h)例えば、アメリカ特許第5,649,278号(特許文献11参照)において、主にアルミ粉を反応物とし、そして20wt%から80wt%(アルミ粉と窒化アルミニウム粉の総重量を基準とする)の窒化アルミニウム粉を加入して希釈剤とし、兩者を混合させた後、形成される粉体の混合物を石墨坩鍋または酸化物セラミックスなどの耐高温容器の中に入れ、そして上記粉体混合物の密度を0.5g/cm3から1.5g/cm3の間に介在させ、再び窒素が充満する反応器の中に入れ、それから0.75気圧から30気圧(atm)の窒素圧で加熱して点火し、燃焼の合成反応を生じさせることにより、窒化アルミニウムの粉体を形成させるようにとしたものがある。
i)例えば、中華民国公告第466212号(特許文献12参照)とアメリカ特許第6,482,384B1号(特許文献13参照)において、主に窒化アルミニウム粉体の合成方法に関するもので、アルミ粉を一個の開口を有する耐高温容器の中に入れ、仮にアルミ粉の堆積密度が0.8g/cm3より小さい時、上記耐高温容器を窒素が充満する密閉室の中に入れ、仮にアルミ粉の堆積密度が0.8g/cm3より大きい時、先ずアルミ粉の中において直立の方式で多孔のアルミ管を放置したり、またはアルミ粉の上面に開始剤を放置したり、またはアルミ粉の中に多孔のアルミ管を放置して同時にアルミ粉の上面に開始剤を放置したりし、再び上記耐高温容器を窒素が充満する密閉室の中に入れる。その後、上記耐高温容器の底端から窒素を注入し、さらに上記耐高温容器の上端から上記開始剤を加熱して点火し、アルミ粉と窒素に燃焼の合成反応を生じさせることにより、窒化アルミニウムの粉体を形成させるようにとしたものがある。
j)例えば、中華民国公告第I230685号(特許文献14参照)において、主に窒化アルミニウムの合成方法と装置に関するもので、一個の耐高圧の反応器を利用してアルミ粉と各種の合成できる窒化アルミニウムの化合物、例えば希釈剤、添加剤とアルミ箔の塊りなどの化合物を混合させて共同で反応物を組成し、それから両端に開口を有するアルミ製の容器の中に入れ、再び上記容器を耐高圧の反応器の中に入れ、そして容器の底部から窒素を注入し、さらに耐高圧の反応器の中に窒素を充填することにより、燃焼の合成反応を行う。このように、反応によって純度の高い窒化アルミニウムの産物を獲得することができる。さらに、上記中華民国公告第I230685号において、各種の合成できる窒化アルミニウムの各式の反応物を異なる圧力、組成、堆積密度と各種の制御条件で燃焼の合成反応を行うことにより、純度の高い窒化アルミニウムの産物を獲得し、そして各種の堆積密度の反応物に適用し、上記中華民国公告第466212号における操作が複雑との問題点を避けることができるようにとしたものがある。
k)例えば、中華民国公告第I246997号(特許文献15参照)において、主にまず原料であるアルミ粉を水炊を経たり、または高温高湿度の環境で放置したりし、上記アルミ粉の表面に対して改質を行うことにより、アルミ粉の表面に一層の酸化物または水酸化物のセラミック層を形成させるため、反応物は燃焼の合成反応の過程において溶融して固まるのを避けることができ、そして多孔状を維持することができ、それから再び窒素を注入して窒化の反応を生じさせ、窒化アルミニウムの産物を形成させる。このように、上記中華民国公告第I230685号における希釈剤、添加剤とアルミ箔の塊りの添加によって窒化アルミニウムの産物に汚染を与えてしまう問題点を避けることができるようにとしたものがある。
l)例えば、中華民国公告第I315296号(特許文献16参照)において、主にアルミ粉の表面改質によって製成する窒化アルミニウムの方法に関するもので、先ず盛りの段階を行い、アルミ含有の粉体を盛り容器の中に入れる。それから窒素注入の段階を行い、上記アルミ含有の粉体を盛った盛り容器を窒素の環境の中に入れる。再び加熱の段階を行い、上記盛り容器の中のアルミ含有の粉体に対して加熱を行って上記アルミ含有の粉体に燃焼の合成反応が生じるまで加熱し続け、さらに燃焼の合成反応が始まってから酸素含有ガスを注入し、上記酸素含有ガスによって上記アルミ含有の粉体の表面に酸化物または水酸化物層のセラミック層を生じさせることにより、アルミ含有の粉体が高温で溶融の現象が生じるのを防止する。最後に再び窒素再注入の段階を行い、酸素含有ガスの供給を中止し、そして窒素を再注入し、窒素をアルミ含有の粉体に通過させることにより、上記アルミ含有の粉体に燃焼の合成反応を行わせ、窒化アルミニウムを生じさせる。このように、上記中華民国公告第I246997号における燃焼の合成反応の前に先ず上記アルミ粉の表面に対して改質の処理を行って製造工程が長くなるとの問題点を克服することができるようにとしたものがある。
特開昭63−274605号公報 特開昭64−76906号公報 特開昭64−76905号公報 中華民国公告第247897号公報 アメリカ特許第5,460,794号公報 中華民国公告第226987号公報 アメリカ特許第5,453,407号公報 中華民国出願番号第86103021号明細書 アメリカ特許第5,846,508号公報 中華民国出願番号第86117545号明細書 アメリカ特許第5,649,278号公報 中華民国公告第466212号公報 アメリカ特許第6,482,384号公報 中華民国公告第I230685号公報 中華民国公告第I246997号公報 中華民国公告第I315296号公報
上述した特開昭63−274605号においては、50気圧の高圧で反応を行うため、使用される高圧によって製造工程の危険性が大幅に高まるという問題点があった。また、相対的に高圧の環境を作り出す設備を使用して反応を行わなければならないため、全体的な設備に要する費用と操作のコストが高くなるという問題点があった。
上述した特開昭64−76906号においては、使用される液体窒素の温度は極めて低いため、設備と操作のコストが増えるとともに、操作上において複雑性と危険性が増えるという問題点があった。
上述した特開昭64−76905号、中華民国公告第247897号と中華民国公告第226987号においては、上述した特開昭63−274605号と同昭64−76906号における設備操作の危険性を低く抑えることができるが、反応を自行的な伝播による燃焼方式で行うのを図るべく、この固体窒素含有化合物は熱分解が簡単になる化合物からならなければならず、そのために上記固体窒素含有化合物が熱分解を経てから生じる窒素はアルミ粉と反応を行うことができるが、上記固体窒素含有化合物が熱分解を経てから生じる窒素は高圧になったり、または窒素が逸出したりすることにより、反応の進行ができなくなるという問題点があった。
上述した中華民国出願番号第86103021号と中華民国出願番号第86117545号においては、アルミ粉の中にハロゲン化アンモニウム塩を添加したり、またはアルミの融点以下で分解可能なNHxまたはハロゲンを含有する化合物を使用したりすることにより、低い窒素圧で高い生産量を獲得することで、上述した特開昭64−76905号、中華民国公告第247897号と中華民国公告第226987号における固体窒素含有化合物を添加することによって高圧が生じてしまうことを避けることができるが、反応の過程において塩化水素(HCl)、アンモニア(NH3)、塩化アンモニウム(NH4Cl)、塩素(Cl2)または炭素(C)などの副産物が生じることができるため、後続における処理の複雑性と操作のコストが増えるという問題点があった。
上述したアメリカ公告第5,649,278号においては、アルミ粉が溶融して固まるのを防止することができ、そして窒素が流通するのを維持することにより、比較的高い転化率を獲得することができ、さらに例えば中華民国出願番号第86103021号と中華民国出願番号第86117545号における副産物に対して除去を行わなければならない問題点を避けることができるが、製造工程において先ずアルミ粉と窒化アルミニウムを均一に混合させる段階が必要になり、そして希釈剤の含有量は30wt%以上でなければ、比較的高い転化率を獲得することができず、このように製造工程の複雑性と操作のコストが増えてしまい、さらに各単位重量毎の材料進入量で合成できる窒化アルミニウムの生産量を低く下げてしまうという問題点があった。その他に、上記粉体の混合物の密度は0.5g/ cm3と1.5g/cm3の間に介在しなければならないため、さらに堆積密度が1.5g/cm3より高く、または0.5g/cm3より低いアルミ粉と窒化アルミニウム粉には適用しないため、原料の選択範囲に制限が生じてしまうという問題点があった。
上述した中華民国公告第466212号とアメリカ特許第6,482,384B1号においては、アルミ粉の堆積密度が比較的大きい時(>0.8g/cm3)、その操作は比較的複雑になり、そして両者の場合における転化率は高くても99%しかならないため、依然としてさらに改良を行う必要性がある。
上述した中華民国公告第I230685号においては、原料であるアルミ粉の中に希釈剤、添加剤またはアルミ箔の塊りなどの化合物を添加しなければ、反応によって窒化アルミニウムの産物を獲得することができず、そのために上記希釈剤、添加剤またはアルミ箔の塊りの添加によって窒化アルミニウムの産物に汚染を与えてしまうかもしれず、そして両者の場合における転化率は高くても99%しかならないため、依然としてさらに改良を行う必要性がある。
上述した中華民国公告第I246997号においては、燃焼の合成反応を行う前に、先ず上記アルミ粉の表面に対して長い時間かつ複雑な改質の処理を行わなければならないため、時間とエネルギーの消耗になってしまうという問題点があった。
上述した中華民国公告第I315296号においては、燃焼の合成反応が始まった後、先ず上記酸素含有ガスを注入しなければならず、そして上記アルミ含有の粉体の表面において反応を行わせて上記セラミック層を生じさせた後、再び窒素を再注入して窒化アルミニウムを生じさせることにより、転化率を高める効果を獲得することができるが、製造工程において複雑になるとともに、時間がかかるという問題点があった。
その他に、上記アルミ含有の粉体の堆積密度は均一ではなく、そして注入される酸素含有ガスは通常として上記アルミ含有の粉体の表面を通過することができないため、さらに上記アルミ含有の粉体の各処における温度は必ずしも同じではなく、上記アルミ含有の粉体の表面は比較的不均一になるため、上記中華民国公告第I315296号ではアルミ粉の表面に形成されるセラミック層は不均一になり易く、そのために上記アルミ含有の粉体が溶融して固まるとの現象が生じるのを避ける効果は悪くなり、少量なアルミ含有の粉体だけで反応を行う時にしか高い転化率を獲得することができず、そして高い転化率の反復性はよくないという問題点があった。
上述した種々問題点に基づき、上記のような従来の窒化アルミニウムの製造方法をさらに改良しなければならない。
本発明はこのような問題点に鑑みて発明されたものであって、その主な目的とするところは、アルミ粉の表面において均一に反応を行わせることにより、耐高温のセラミック層を形成させることができる窒化アルミニウムの製造方法を提供することにある。
本発明の第二の目的は、アルミ粉が溶融して固まる現象が生じるのを避けることができる窒化アルミニウムの製造方法を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明による窒化アルミニウムの製造方法は、以下のようになるものである。すなわち、
反応物調合の段階および加熱燃焼の段階を含む。上記反応物調合の段階はアルミ粉を一個の表面改質剤と均一に混合させて一個の反応物を形成させ、そして上記反応物を一個の容器の中に入れる。上記加熱燃焼の段階は上記容器の中の反応物を一個の窒素含有ガスの中に暴露させ、そして660℃以上の温度まで加熱させて上記反応物を燃焼させ、加熱の過程において上記表面改質剤を上記アルミ粉と表面改質の反応を生じさせることにより、上記アルミ粉の表面において一個のセラミック層を形成させ、上記アルミ粉は燃焼によって窒素含有ガスと燃焼反応を行って窒化アルミニウムを形成させる。
また、上記加熱燃焼の段階において、上記表面改質剤は直接的に上記アルミ粉と上記表面改質の反応を生じさせて上記セラミック層を形成させることもできる。また、上記加熱燃焼の段階において、上記表面改質剤は間接的に上記アルミ粉と上記表面改質の反応を生じさせて上記セラミック層を形成させることもできる。また、上記加熱燃焼の段階において、上記表面改質剤は熱分解によって一個の活性物質を生じさせ、再び上記活性物質を通じて上記アルミ粉と上記表面改質の反応を生じさせて上記セラミック層を形成させることもできる。また、上記表面改質剤は水、水酸化アルミニウム、硝酸アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムと水酸化バリウムからなるグループとすることもできる。また、上記表面改質剤は重量百分比で合計上記反応物の総重量の0.1%から30%を占めることもできる。また、上記表面改質剤は重量百分比で合計上記反応物の総重量の1%から5%を占めることもできる。また、上記反応物調合の段階において、上記アルミ粉と表面改質剤は他に一個の希釈剤と共同で均一に混合させて上記反応物を形成させることもできる。また、上記希釈剤は選択的に窒化アルミニウム(AlN)、窒化ケイ素(Si34)、窒化チタン(TiN)、窒化ホウ素(BN)、炭化ケイ素(SiC)、酸化アルミニウム(Al23)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、二酸化チタン(TiO2)と二酸化ケイ素(SiO2)からなるグループとすることもできる。また、上記希釈剤は重量百分比で合計上記反応物の総重量の0.01%から80%を占めることもできる。また、上記反応物調合の段階において、他に上記反応物の中に少なくとも一個のアルミ管を設置することもできる。また、上記反応物調合の段階において、他に上記反応物の上に一個の開始剤を敷設させ、そして上記開始剤は660℃以下で分解可能または気化可能であることもできる。また、上記反応物調合の段階において、先ず上記容器に一層の隔離化合物を敷設した後、再び上記反応物を上記容器の中に入れることにより、上記隔離化合物は上記容器と反応物の間に介在することもできる。また、上記隔離化合物と上記反応物の間に他に一層のバリア層を設置することもできる。また、上記加熱燃焼の段階において、上記窒素含有ガスの圧力は0.1から30気圧であることもできる。また、上記加熱燃焼の段階において、上記反応物を燃焼した後、一個の酸素含有ガスを上記反応物と接触させた後、上記酸素含有ガスを閉止し、再び新たに上記窒素含有ガスを上記反応物と接触させることもできる。また、上記窒素含有ガスはアンモニアガス、窒素と空気からなるグループから選択することもできる。また、上記加熱燃焼の段階において、電熱線、マイクロ波、レーザーまたは赤外線の方式で加熱を行うこともできる。また、上記加熱燃焼の段階において、酸化物、水酸化物、窒化物または窒素酸化物の材質のセラミック層を形成することもできる。
本発明の窒化アルミニウムの製造方法によれば、アルミ粉の表面において均一に反応を行わせることにより、耐高温のセラミック層を形成させることができるという利点がある。
本発明の窒化アルミニウムの製造方法によれば、アルミ粉が溶融して固まる現象が生じるのを避けることができるという利点がある。
図1は、本発明の実施形態の窒化アルミニウムの製造方法のブロック図である。 図2は、本発明の実施形態のアルミ粉と表面改質剤を窒素含有ガスに暴露させる状態の説明図である。 図3は、本発明の実施形態のアルミ粉の表面にセラミック層を形成させる状態の説明図である。 図4は、本発明の実施形態の溶融状態のアルミがセラミック層の中に被覆される状態の説明図である。 図5は、本発明の実施形態のセラミック層が高温で破裂される状態の説明図である。 図6は、本発明の実施形態の窒化アルミニウムの産物の説明図である。 図7は、本発明の実施形態の窒化アルミニウムの製造方法によって製成される窒化アルミニウム粉体のXRD図である。 図8は、本発明の窒化アルミニウムの製造方法によって製成される窒化アルミニウム粉体のSEM図である。
本発明の実施の形態について、以下、図面を参照して説明する。
本発明で提供する窒化アルミニウムの製造方法は一個の反応物調合の段階S1と一個の加熱燃焼の段階S2を含む。上記反応物調合の段階S1は一個の反応物を調合する。上記加熱燃焼の段階S2は上記反応物を一個の窒素含有ガスの中に暴露させることにより、上記窒素含有ガスと上記反応物を十分に接触させ、さらに上記反応物に対して加熱を行うことにより、燃焼の合成反応を生じさせて窒化アルミニウムの産物を形成させる。本発明の反応物調合の段階S1と加熱燃焼の段階S2を下記の如く叙述する。
反応物調合の段階S1
図1は本発明の実施形態の窒化アルミニウムの製造方法のブロック図である。図1を参照すると、本発明の窒化アルミニウムの製造方法の反応物調合の段階S1においては、アルミ粉と一個の表面改質剤を均一に混合させることによって上記反応物を形成させ、それから上記反応物を一個の容器の中に入れる。さらに詳しく言えば、上記アルミ粉は選択的に各種の形状のアルミ含有の粉体からなり、例えば片状、球状または砕片状のアルミ粉からなる。そのアルミ含有量は好ましくは50wt%より高く、平均な粒径は選択的に0.01μmから200μmで、そして反応の原料とする。上記表面改質剤は後続の加熱燃焼の段階S2において直接上記アルミ粉と反応させてセラミック層を生成させることができる化合物を指し、またはアルミの融点が660℃以下の温度で分解または気化を生じさせて活性物質(例えばH2OまたはO2)を生成させ、そして間接的に上記アルミ粉と反応させてセラミック層を生成させることができる化合物を指す。
上記表面改質剤は水(H2O)、水酸化アルミニウム(Al(OH)3)、硝酸アルミニウム(Al(NO3)3)、水酸化マグネシウム(Mg(OH)2)、水酸化カルシウム(Ca(OH)2)と水酸化バリウム(Ba(OH)2)からなるグループから選択することができる。その中に、上記表面改質剤は重量百分比で合計上記反応物の総重量の0.1%から30%を占め、そして好ましくは上記反応物の総重量の1%から5%を占める。仮に上記表面改質剤は上記反応物の中における含有量が0.1%より低くなると、上記表面改質剤の含有量が少な過ぎるため、均一に上記アルミ粉の表面において上記セラミック層を生成することができない。仮に上記表面改質剤は上記反応物の中における含有量が30%より高くなると、高すぎる表面改質剤の含有量によって上記セラミック層の厚さが厚過ぎて上記アルミ粉と上記窒素含有ガスの反応に邪魔してしまうため、反応は不完全になる。
上記反応物調合の段階S1は上記アルミ粉と上記表面改質剤を均一に混合させてから、上記反応物とすることにより、上記アルミ粉の顆粒の間に上記表面改質剤が分布され、それから再び上記反応物を上記容器の中に入れる。本発明において使用される設備は主に中華民国公告第I246997に掲示されるものと同じである。上記容器は選択的に石墨、窒化アルミニウム(AlN)、窒化ケイ素(Si34)、酸化アルミニウム(Al23)、酸化ジルコニウム(ZrO2)または炭化タングステン(WC)などの材質からなり、本実施形態においては選択的に石墨坩鍋を上記容器とし、そして上記容器上において好ましくは複数個の貫穿孔を設置し、上記貫穿孔の径向の断面積の総計は好ましくは上記容器の総表面積の1%から50%(以下は容器の貫穿孔率と略称する)を占めることにより、上記窒素含有ガスと上記反応物との接触を高め、さらに全体の反応の転化率を高める。
加熱燃焼の段階S2
再び図1を参照すると、本発明の窒化アルミニウムの製造方法の加熱燃焼の段階S2においては、上記容器の中の反応物を上記窒素含有ガスの中に暴露させ、そして上記反応物に対して660℃以上の温度まで加熱し、上記反応物を燃焼させる。加熱の過程において、上記表面改質剤は直接または間接的に上記アルミ粉と表面改質の反応を生じさせることにより、上記アルミ粉の表面において一層のセラミック層を形成させ、そして上記アルミ粉は燃焼によって上記窒素含有ガスと燃焼の合成反応を行うことにより、窒化アルミニウムを形成させる。さらに詳しく言えば、上記窒素含有ガスは窒素、アンモニアガスと空気からなるグループから選択することができ、そして上記窒素含有ガスは窒化アルミニウムを生成するのに必要とする窒素原子を提供するのに用いられる。
本発明は選択的に上記反応物を盛った容器を一個の真空耐圧の反応器の中に入れ、真空に抽出した後、再び上記窒素含有ガスを上記真空耐圧の反応器の中に注入させ、上記窒素含有ガスの圧力は好ましくは0.1気圧から30気圧(atm)で、そして上記容器の中の反応物を十分に上記窒素含有ガスの中に暴露させ、再び熱伝導または熱放射などの方式を通じて上記反応物に対して加熱を行い、例えば電熱線(タングステンフィラメント)、マイクロ波、レーザーまたは赤外線などの方式で上記反応物に対して加熱を行い、温度が上記アルミ粉の融点(660℃)以上に達するまで加熱し続けることにより、上記アルミ粉を燃焼させる。
図2は本発明の実施形態のアルミ粉と表面改質剤を窒素含有ガスに暴露させる状態の説明図である。図3は本発明の実施形態のアルミ粉の表面にセラミック層を形成させる状態の説明図である。図2を参照すると、上記アルミ粉1と上記表面改質剤2は反応を行う前にすでに均一に混合され、そして上記窒素含有ガス3の中に暴露されるため、図3に示すように、加熱の過程において、上記表面改質剤2は前述の如く直接または間接の方式で上記アルミ粉1と反応を生じさせることができ、そして均一に上記アルミ粉1の表面において上記耐高温のセラミック層4(例えば酸化物、水酸化物、窒化物または窒素酸化物)を形成させることができるため、上記アルミ粉1の表面のセラミック層4の均一度を高めることができる。
例を挙げて説明すると、仮に上記表面改質剤は選択的に水からなると、加熱の過程において上記水は直接上記アルミ粉と下記の式(a)に示す反応を行うことにより、水酸化アルミニウムのセラミック層を形成することができ、または間接的に上記アルミ粉と下記の式(b)に示す反応を行うことにより、酸化アルミニウムのセラミック層を形成することができる。
2[Al]-Al+6H2O → 2[Al]-Al(OH)3+3H2 ……(a)
2[Al]-Al(OH)3 → [Al]-Al23+3H2O ……………(b)
仮に上記表面改質剤は選択的に水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムまたは水酸化バリウムからなると、加熱の過程において上記水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムまたは水酸化バリウムはそれぞれ下記の式(c)、式(d)、式(e)または式(f)に示すように、熱分解によって水と酸化物を生じさせ、そして生じられる水は活性物質として上記アルミ粉と上記の式(a)に示す反応を行うことにより、水酸化物の材質のセラミック層を形成することができる。またはさらに進んで間接的に上記アルミ粉と式(b)に示す反応を行うことにより、酸化アルミニウムのセラミック層を形成することができる。このように、上記水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムまたは水酸化バリウムを表面改質剤とすると、間接的に上記アルミ粉と反応して上記セラミック層を生成させることができる。その中に、上記表面改質剤は好ましくは選択的に水酸化アルミニウムからなる。
2Al(OH)3 → Al23+3H2O ………(c)
Mg(OH)2 → MgO+H2O ………………(d)
Ca(OH)2 → CaO+H2O ………………(e)
Ba(OH)2 → BaO+H2O ………………(f)
仮に上記表面改質剤は選択的に硝酸アルミニウムからなると、加熱の過程において上記硝酸アルミニウムは下記の式(g)に示すように、熱分解によってO2を生じさせ、そして生じられるO2は活性物質として上記アルミ粉と下記の式(h)に示す反応を行うことにより、酸化アルミニウム材質のセラミック層を形成することができる。このように、上記硝酸アルミニウムを表面改質剤とすると、間接的に上記アルミ粉と反応して上記セラミック層を生成させることができる。
2Al(NO3)3 → Al23+6NO2+3/2O2 ………(g)
2[Al]-Al+3/2O2 → [Al]-Al2NO3 …………(h)
図4は本発明の実施形態の溶融状態のアルミがセラミック層の中に被覆される状態の説明図である。図4を参照すると、上記セラミック層4を形成した後、温度が660℃に達するまで上昇し続けると、上記アルミ粉1の内部が高温によって溶融状態のアルミ1’に形成されても、上記耐高温のセラミック層4によって溶融状態のアルミ1’の間に依然として隙間を保有させて窒素含有ガス3が十分に通過するのを提供することができるため、溶融して固まる現象が生じるのを避けることができる。
図5は本発明の実施形態のセラミック層が高温で破裂される状態の説明図であり、図6は本発明の実施形態の窒化アルミニウムの産物の説明図である。図5を参照すると、温度が660℃以上に達するまで待ち続けると、上記セラミック層4は内部の溶融状態のアルミの熱膨脹によって破裂し、上記溶融状態のアルミ1’は溢出し、この時に上記窒素含有ガス3は十分に上記隙間を通過することができ、そして温度はすでに燃焼の合成反応の高温に達したため、上記窒素含有ガス3は迅速に上記溶融状態のアルミ1’と燃焼の合成反応を行うことにより、窒化アルミニウム5の産物を形成させることができ、さらに上記セラミック層4も完全に窒素と窒化反応を行うことにより、上記窒化アルミニウム5の産物を形成させることができ、そして図6に示すように、全体の転化率を高めることができる。
このように、本発明は上記表面改質剤の添加を通じて、そして上記アルミ粉と反応する前に均一に混合させることにより、加熱の過程において上記表面改質剤を直接または間接的に上記アルミ粉と反応させ、そして均一に上記アルミ粉の表面において上記耐高温のセラミック層を形成させることにより、従来の窒化アルミニウム製造方法で先ず酸素含有ガスを注入して表面改質の処理を行ってから、再び窒化反応を行わなければならなかった複雑な製造工程から生じる問題点を避けることができるとともに、酸素含有ガスが均一にアルミ粉を通過できないことによってセラミック層の分布が不均一になるとの問題点を避けることができる。そして、本発明において形成されるセラミック層は、反応の過程においても窒素の十分な提供によって窒化して窒化アルミニウムに形成されるため、形成される窒化アルミニウムの成品の酸素の含有量は上記表面改質剤の添加によって増加することがない。
ここまでに至って、本発明の窒化アルミニウムの製造方法を完成し、そして窒化アルミニウムの転化率を高めることができる。
その他に、上記反応物調合の段階S1においては、選択的に他に下記の処理を行うことができ、特に上記反応物が上記容器の中における全体の堆積密度(反応物の総重量/反応物堆疊後占める体積)が0.8g/cm3より高い時、上記窒素含有ガスは上記反応物を通過し難く、そして転化率の低下を避けるべく、好ましくは他に下記の処理の少なくとも一種を採用する。
(1)他に一個の希釈剤を上記アルミ粉、表面改質剤と混合させて上記反応物とし、上記希釈剤は高融点で化学反応に参与しない物質からなり、例えば窒化アルミニウム(AlN)、窒化ケイ素(Si34)、窒化チタン(TiN)、窒化ホウ素(BN)、炭化ケイ素(SiC)、酸化アルミニウム(Al23)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、二酸化チタン(TiO2)と二酸化ケイ素(SiO2)からなるグループから選択することができ、そして上記アルミ粉を希釈することにより、上記アルミ粉の間の隙間を増やし、さらに熱を吸収するのに役立つことができるため、反応の温度が高過ぎるのを避けることができる。上記希釈剤は重量百分比で合計上記反応物の総重量の0.01%から80%を占め、好ましくは1%から30%を占める。
(2)他に上記反応物の中に少なくとも一個の無孔または多孔状のアルミ管を入れ、例えば選択的に上記反応物を上記容器に入れた後、上記アルミ管を上記反応物の中に挿入させることにより、上記アルミ粉の間の隙間を増やすことができるため、上記窒素含有ガスの流通に役立つことができる。上記アルミ管の内径は選択的に1mmから5mmで、そして上記アルミ管の周壁の肉厚は選択的に0.01mmから0.5mmで、管の周壁の貫穿孔の直径は選択的に0.001mmから0.3mmであり、仮に選択的に多孔状のアルミ管からなる場合、貫穿孔の総面積は上記管の周壁の貫穿孔を設置していない時の管の周壁の面積の1%から50%を占めることにより、上記窒素含有ガスの流通に役立つことができる。
(3)他に上記反応物の上に一個の開始剤を敷設し、上記開始剤はアルミの融点以下で分解または気化できる化合物を指し、例えばハロゲン化アンモニウム塩(例えば塩化アンモニウム)、NHy(y=1〜4)含有の化合物、ハロゲン含有の化合物、細アルミ粉とアルミ箔球からなるグループから選択することができるため、上記反応物の中のアルミ粉が燃焼するのに役立つことができる。
(4)先ず上記容器の上に一層の耐高温の隔離化合物を敷設した後、再び上記反応物を上記容器の中に入れ、そして上記隔離化合物を上記容器と反応物の間に位置させることにより、熱の吸収に役立つとともに、さらに転化率を高めることができる。上記隔離化合物は選択的に窒化物、酸化物、炭化物またはその他の耐高温化合物からなり、例えば本発明は選択的に窒化アルミニウムを上記隔離化合物とする。その中に、上記隔離化合物と上記反応物の間に好ましくは他に一個のバリア層を設置することにより、上記反応物は燃焼の合成反応を経て形成される窒化アルミニウムの産物が上記隔離化合物に粘着し、上記窒化アルミニウムの産物の純度に影響を及ぼすのを避けることができる。上記バリア層は選択的に無孔または多孔のアルミ箔からなる。
その他に、上記加熱燃焼の段階S2において、他に選択的に下記の処理を行うことができ、特に上記表面改質剤の含有量が上記反応物の総重量の0.1%以下より低い時、上記表面改質剤の量が比較的少ないため、大部分のアルミ粉の表面において上記セラミック層を形成することができないかもしれない。そのため、好ましくは上記反応物が燃焼を始まった後、一個の酸素含有ガス(例えば酸素または空気)を上記真空耐圧の反応器に注入することにより、上記酸素含有ガスを前述した上記アルミ粉の間の隙間を通過させ、そして上記アルミ粉と十分に接触させることにより、上記酸素含有ガスは上記アルミ粉と酸化の反応を行うことができ、さらに上記アルミ粉の表面において酸化物材質のセラミック層を形成させることにより、セラミック層の均一度をさらに高めることができる。
それから、再び上記酸素含有ガスを閉止し、さらに上記窒素含有ガスを上記真空耐圧の反応器の中に再注入させることにより、上記セラミック層を被覆するアルミ粉は新たに上記窒素含有ガスの中に暴露され、そして前述した反応の段階に示される叙述されるように、上記セラミック層が高温によって破裂した後、内部のアルミ粉は十分に上記窒素含有ガスと反応させて窒化アルミニウムの産物を形成させることができる。このように、上記酸素含有ガスを注入することにより、上記アルミ粉の表面にさらに均一に上記セラミック層を形成することができる。
前述したとおり、前述した反応物調合の段階S1と加熱燃焼の段階S2を通じて窒化アルミニウム粉体の製作を完成することができる。そして反応が完成して獲得される窒化アルミニウムの産物をさらに粉末状の顆粒に研磨することにより、さらに進んで応用することができる。
下記の説明において、他に本発明の窒化アルミニウムの製造方法を各種の異なる条件における実施例を掲示し、本発明によって確実にかつ大幅に窒化アルミニウムの製作効率と転化率を高めることができるとともに、製造工程を簡単化にすることができることを実証する。
表1を参照すると、本発明の第1実施例から第7実施例の反応条件が掲示される。第1実施例を例に挙げると、先ず將100gの片状アルミ粉と1wt%の水酸化アルミニウム(表面改質剤)を混合させて上記反応物とする。それから直径が8cmで、高さが9cmで、貫穿孔率が15%の石墨坩鍋(容器)の中に一層の粒径が0.1mmから3mmの窒化アルミニウム粉(耐高温の隔離化合物)を敷設し、再び無孔の円筒状のアルミ箔(バリア層)を上記石墨坩鍋の中に入れ、さらに上記反応物を円筒状のアルミ箔の中に入れ、最後に上記円筒状のアルミ箔と上記石墨坩鍋の間に上記窒化アルミニウム粉体を均一に充填する。
それから、上記反応物を盛った石墨坩鍋を上記真空耐圧の反応器の中に入れ、先ず0,1トル(torr)の真空になるまで抽出を行い、再び同時に上記石墨坩鍋の底部と側面から3気圧の窒素(窒素含有ガス)を注入し、そしてタングステンフィラメントコイル(電熱線)で通電(電圧:30ボルト、電流:28アンペア)して加熱を行い、加熱を約30秒間行うと、燃焼の合成反応は直ちに点火し、そして直ちにタングステンフィラメントコイルの電源を切り、上記石墨坩鍋の底部から空気(酸素含有ガス)を1分間注入し、空気の流量は20liter/minで、それから持続的に窒素を注入して上記真空耐圧の反応器の中の圧力を3気圧(再注入窒素圧力)に維持し、そして約60秒間を経て反応を完成させることにより、窒化アルミニウムの産物を獲得する。
窒化アルミニウムの産物が冷却してから取り出し、窒化アルミニウムの産物は薄い黄色いふわふわした粉体で、上記窒化アルミニウムの産物が簡単な研磨を経た後、X線回折計(XRD)で鑑定する。その鑑定の結果は図7に示すように、図の中に矢印で標示されるところは窒化アルミニウムの回折ピークで、窒化アルミニウムの粉体であると表し、それから数グラムの窒化アルミニウムの粉体を15wt%の塩酸(HCl)溶液の中に投入し、残りのアルミを溶解すると同時に、排水集気法を利用して水素を収集し、そして収集される水素を利用して転化率を計算すると、約99.96%であり、それから再び窒素酸素分析器で産物を分析と、酸素の含有量が約0.15wt%であると知ることができる。
第2実施例から第7実施例と第1実施例との製造工程の条件の差異は表1に示すとおりであり、その中に第7実施例は選択的にマイクロ波の方式で加熱を行い、そして加熱後は第1実施例と同様に空気を注入し、各実施例のその他の製造工程の条件は第1実施例とは同じである。
表1の結果から知ることができるように、電熱線で加熱したり、またはマイクロ波で加熱したりしても、第1実施例から第7実施例の転化率は全て99.95%以上に達することができ、そして反復性が相当に高く、酸素の含有量も僅か0.15%であり、さらに全体の反応は僅か数分間で完成することができるため、製造工程の効率と転化率を大幅に高めることができる。
第8実施例から第10実施例と第1実施例との製造工程の条件の差異は表2に示すとおりであり、その中に第10実施例の反応物の中に他に30wt%の窒化アルミニウムを添加して希釈剤とし、各実施例のその他の製造工程の条件は第1実施例とは同じである。
表2の結果から知ることができるように、上記第8実施例から第10実施例の円筒状アルミ箔の貫穿孔率はそれぞれ50%、30%と20%で、転化率は全て99.96%以上に達することができ、そして反復性が相当に高く、酸素の含有量も僅か0.2%以下であり、さらに全体の反応は僅か数分間で完成することができるため、製造工程の効率と転化率を大幅に高めることができる。
第11実施例および第12実施例と第1実施例との製造工程の条件の差異は表3に示すとおりであり、その他の製造工程の条件は第1実施例とは同じである。
表3の結果から知ることができるように、上記第11実施例は反応物の上に塩化アンモニウムを敷設して開始剤とすることにより、上記反応物が燃焼するのに役立つことができる。第12実施例はアルミ粉、表面改質剤と25wt%の窒化アルミニウム(希釈剤)を共同で混合させて上記反応物とすることにより、アルミ粉の顆粒の間の隙間を高めることができる。上記二個の実施例では転化率は全て99.96%に達することができ、そして反復性が相当に高く、酸素の含有量も僅か0.2%以下であり、さらに全体の反応は僅か数分間で完成することができるため、製造工程の効率と転化率を大幅に高めることができる。
第13実施例から第15実施例と第1実施例との製造工程の条件の差異は表4に示すとおりであり、そして第13実施例から第15実施例は上記電熱線が通電して30秒間加熱して上記反応物が燃焼した後、空気を注入しておらず、直接窒素を注入するものである。その中に、第15実施例は上記反応物の中において他に多孔アルミ管を入れることにより、気体が通過するのに役立つことができる。各実施例の他の製造工程の条件は第1実施例とは同じである。
表4の結果から知ることができるように、上記第13実施例から第15実施例では転化率は全て99.96%以上に達することができ、そして反復性が相当に高く、酸素の含有量も僅か0.2%以下であり、さらに全体の反応は僅か数分間で完成することができるため、製造工程の効率と転化率を大幅に高めることができる。
第16実施例および第17実施例と第1実施例との製造工程の条件の差異は表5に示すとおりであり、そして第16実施例および第17実施例は上記電熱線が通電して30秒間加熱して上記反応物が燃焼した後、第1実施例の空気(酸素含有ガス)を酸素に置き換えて上記真空耐圧の反応器に注入した後、再び窒素を再注入し、そして上記第16実施例において敷設される窒化アルミニウムの粉体は0.5mmから3mmであり、その他の製造工程の条件は第1実施例とは同じである。
表5の結果から知ることができるように、上記第16実施例および第17実施例では転化率は全て99.9%以上に達することができ、そして反復性が相当に高く、酸素の含有量も僅か0.3%以下であり、さらに全体の反応は僅か数分間で完成することができるため、製造工程の効率と転化率を大幅に高めることができる。
第18実施例から第21実施例と第1実施例との製造工程の条件の差異は表6に示すとおりであり、その他の製造工程の条件は第1実施例とは同じである。
表6の結果から知ることができるように、上記第18実施例から第21実施例において使用されるアルミ粉の量は200gまたは350gに達し、転化率は全て99.96%以上に達することができ、そして反復性が相当に高く、酸素の含有量も僅か0.25%以下であり、さらに全体の反応は僅か数分間で完成することができるため、本案の窒化アルミニウムの製造方法において比較的大量な反応物であっても十分に反応することができ、そして気体が上記アルミ粉の間の隙間から十分に通過できないという問題点を避けることができるとともに、転化率を高めることができる。
その他に、製成される窒化アルミニウムの粉体の走査型電子顕微鏡(scanning electron microscope,SEM)の結果を図8に示す。図8から形成される窒化アルミニウム粉体の間は依然として隙間を保有していることを明らかに知ることができ、そのために本発明では燃焼の合成反応の過程においてアルミ粉の間は確実に隙間を保有し、そして気体が通過するのに提供することができることを検証することができるため、転化率を高めることができる効果を達成することができる。
上述した各実施例によれば、本発明の窒化アルミニウムの製造方法を明確に検証することができ、そして上記表面改質剤と上記アルミ粉を均一に混合させることにより、確実に上記アルミ粉の表面において均一に上記耐高温のセラミック層を形成させることができ、さらにアルミ粉の間で溶融して固まる現象が生じるのを避けることができるため、上記アルミ粉の間では隙間を保有し、そして気体が十分に上記アルミ粉の表面を通過するのを提供することができるため、上記アルミ粉と十分に反応を行って窒化アルミニウムの転化率を高めることができる。
本発明は、その精神とび必須の特徴事項から逸脱することなく他のやり方で実施することができる。従って、本明細書に記載した好ましい実施形態は例示的なものであり、限定的なものではない。
1 アルミ粉
1’ 溶融状態のアルミ
2 表面改質剤
3 窒素含有ガス
4 セラミック層
5 窒化アルミニウム

Claims (19)

  1. 反応物調合の段階および加熱燃焼の段階を含む窒化アルミニウムの製造方法であって、上記反応物調合の段階はアルミ粉(1)を一個の表面改質剤(2)と均一に混合させて一個の反応物を形成させ、そして上記反応物を一個の容器の中に入れ、上記加熱燃焼の段階は上記容器の中の反応物を一個の窒素含有ガス(3)の中に暴露させ、そして660℃以上の温度まで加熱させて上記反応物を燃焼させ、加熱の過程において上記表面改質剤を上記アルミ粉と表面改質の反応を生じさせることにより、上記アルミ粉の表面において一個のセラミック層(4)を形成させ、そして上記アルミ粉(1)は燃焼によって窒素含有ガス(3)と燃焼反応を行って窒化アルミニウム(5)を形成させることを特徴とする窒化アルミニウムの製造方法。
  2. 上記加熱燃焼の段階において、上記表面改質剤(2)は直接的に上記アルミ粉(1)と上記表面改質の反応を生じさせて上記セラミック層(4)を形成させることを特徴とする請求項1に記載の窒化アルミニウムの製造方法。
  3. 上記加熱燃焼の段階において、上記表面改質剤(2)は間接的に上記アルミ粉(1)と上記表面改質の反応を生じさせて上記セラミック層(4)を形成させることを特徴とする請求項1に記載の窒化アルミニウムの製造方法。
  4. 上記加熱燃焼の段階において、上記表面改質剤(2)は熱分解によって一個の活性物質を生じさせ、再びび上記活性物質を通じて上記アルミ粉と上記表面改質の反応を生じさせて上記セラミック層(4)を形成させることを特徴とする請求項1に記載の窒化アルミニウムの製造方法。
  5. 上記表面改質剤(2)は水、水酸化アルミニウム、硝酸アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムと水酸化バリウムからなるグループとすることを特徴とする請求項1に記載の窒化アルミニウムの製造方法。
  6. 上記表面改質剤(2)は重量百分率で合計上記反応物の総重量の0.1%から30%を占めることを特徴とする請求項1に記載の窒化アルミニウムの製造方法。
  7. 上記表面改質剤(2)は重量百分率で合計上記反応物の総重量の1%から5%を占めることを特徴とする請求項6に記載の窒化アルミニウムの製造方法。
  8. 上記反応物調合の段階において、上記アルミ粉(1)と表面改質剤(2)は他に一個の希釈剤と共同で均一に混合させて上記反応物を形成させることを特徴とする請求項1に記載の窒化アルミニウムの製造方法。
  9. 上記希釈剤は選択的に窒化アルミニウム(AlN)、窒化ケイ素(Si34)、窒化チタン(TiN)、窒化ホウ素(BN)、炭化ケイ素(SiC)、酸化アルミニウム(Al23)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、二酸化チタン(TiO2)と二酸化ケイ素(SiO2)からなるグループとすることを特徴とする請求項8に記載の窒化アルミニウムの製造方法。
  10. 上記希釈剤は重量百分比で合計上記反応物の総重量の0.01%から80%を占めることを特徴とする請求項8に記載の窒化アルミニウムの製造方法。
  11. 上記反応物調合の段階において、他に上記反応物の中に少なくとも一個のアルミ管を設置することを特徴とする請求項1に記載の窒化アルミニウムの製造方法。
  12. 上記反応物調合の段階において、他に上記反応物の上に一個の開始剤を敷設させ、そして上記開始剤は660℃以下で分解可能または気化可能であることを特徴とする請求項1に記載の窒化アルミニウムの製造方法。
  13. 上記反応物調合の段階において、先ず上記容器に一層の隔離化合物を敷設した後、再び上記反応物を上記容器の中に入れることにより、上記隔離化合物は上記容器と反応物の間に介在することを特徴とする請求項1に記載の窒化アルミニウムの製造方法。
  14. 上記隔離化合物と上記反応物の間に他に一層のバリア層を設置することを特徴とする請求項13に記載の窒化アルミニウムの製造方法。
  15. 上記加熱燃焼の段階において、上記窒素含有ガスの圧力は0.1から30気圧であることを特徴とする請求項1に記載の窒化アルミニウムの製造方法。
  16. 上記加熱燃焼の段階において、上記反応物を燃焼した後、一個の酸素含有ガスを上記反応物と接触させた後、上記酸素含有ガスを閉止し、再び新たに上記窒素含有ガスを上記反応物と接触させることを特徴とする請求項1に記載の窒化アルミニウムの製造方法。
  17. 上記窒素含有ガスはアンモニアガス、窒素と空気からなるグループから選択することを特徴とする請求項1に記載の窒化アルミニウムの製造方法。
  18. 上記加熱燃焼の段階において、電熱線、マイクロ波、レーザーまたは赤外線の方式で加熱を行うことを特徴とする請求項1に記載の窒化アルミニウムの製造方法。
  19. 上記加熱燃焼の段階において、酸化物、水酸化物、窒化物または窒素酸化物の材質のセラミック層を形成することを特徴とする請求項1に記載の窒化アルミニウムの製造方法。
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