JP2011158544A - 電子写真用トナーバインダーおよびトナー - Google Patents

電子写真用トナーバインダーおよびトナー Download PDF

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Abstract

【課題】 トナーの性能として、低温定着性、耐ホットオフセット性、および画像安定性に優れた電子写真用トナーバインダーの提供。
【解決手段】 重量平均分子量が3000以上3万未満であるスチレン共重合体(A)、重量平均分子量が40万以上120万以下であるスチレン共重合体(B)、および必要により他のスチレン(共)重合体(C)を含有し、スチレン共重合体(A)の酸価が0.1〜20、ガラス転移点(TgA)が50〜60℃であり、スチレン共重合体(B)の酸価が0.1〜20、ガラス転移点(TgB)が61〜75℃であり、(A)を構成する酸モノマー(Ma)と(B)を構成する酸モノマー(Mb)の組成が異なる電子写真用トナーバインダー。
【選択図】 なし

Description

本発明は、電子写真、静電記録、静電印刷などに用いられるトナー、およびこれに用いられる電子写真用トナーバインダーに関する。
電子写真において、トナーで可視化された静電潜像を定着するのにヒートローラーを用いる方式が広く採用されている。
この方式を用いた場合、トナーの最低定着温度(定着率70%が得られるヒートローラーの最低温度)が低く、ホットオフセット温度(ホットオフセットが発生するヒートローラーの最低温度)が高いことが望まれる。また、長時間使用しても鮮明な画像が得られることが望まれている。これらの要望を満足させるために、トナーバインダーの分子量分布を低分子量から高分子量にわたる広範囲としたり、構成成分のガラス転移点の序列を規定することが提唱されている(特許文献1参照)。
特開平9−297432号公報
しかしながら、最低定着温度を低く、かつホットオフセット温度を高くするために分子量分布を広くしていくと、逆に十分な低温定着性、耐ホットオフセット性、画像安定性が得られなくなってくる。また、構成成分のガラス転移点の序列を規定しても十分とは言えない。
本発明者らは上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、本発明に到達した。
すなわち本発明は、重量平均分子量が3000以上3万未満であるスチレン共重合体(A)、重量平均分子量が40万以上120万以下であるスチレン共重合体(B)、および必要により他のスチレン(共)重合体(C)を含有し、スチレン共重合体(A)の酸価が0.1〜20、ガラス転移点(TgA)が50〜60℃であり、スチレン共重合体(B)の酸価が0.1〜20、ガラス転移点(TgB)が61〜75℃であり、(A)を構成する酸モノマー(Ma)と(B)を構成する酸モノマー(Mb)の組成が異なる電子写真用トナーバインダー;並びに、この電子写真用トナーバインダーと着色剤を含有するトナー;である。
本発明の電子写真用トナーバインダーは、トナーの性能として、低温定着性、耐ホットオフセット性、貯蔵安定性を高いレベルにすることができ、さらに長時間使用時の画像劣化といったトラブルがない、優れたトナーを得ることができる。
以下、本発明を詳述する。
本発明の電子写真用トナーバインダーは、スチレン共重合体(A)、スチレン共重合体(B)、および必要により(A)と(B)以外の他のスチレン(共)重合体(C)を含有する。
スチレン共重合体(A)、(B)を構成するモノマーとしては、スチレンモノマーとカルボキシル基含有ビニルモノマーを必須モノマーとし、必要により(メタ)アクリルモノマーを含有することが好ましい。スチレン(共)重合体(C)を構成するモノマーとしては、スチレンモノマーのみを必須モノマーとする他は、スチレン共重合体(A)、(B)と同様のモノマーを使用することができる。
ここで、(共)重合体とは、単独重合体または共重合体を意味し、スチレン(共)重合体とは、スチレンモノマーの単独重合体またはスチレンモノマーと他のモノマーの共重合体を意味する。また、(メタ)アクリルとは、アクリルおよび/またはメタアクリルを意味し、以下同様の記載法を用いる。
上記スチレンモノマーとしては、スチレン、アルキル基の炭素数が1〜3のアルキルスチレン(たとえばα−メチルスチレン、p−メチルスチレン)などが挙げられ、2種以上を併用してもよい。好ましくはスチレンである。
カルボキシル基含有ビニルモノマーとしては、モノカルボン酸〔炭素数3〜15、例えば(メタ)アクリル酸、クロトン酸、桂皮酸〕、ジカルボン酸〔炭素数4〜15、例えば(無水)マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸〕、ジカルボン酸モノエステル〔上記ジカルボン酸のモノアルキル(炭素数1〜18)エステル、例えばマレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸モノアルキルエステル、イタコン酸モノアルキルエステル、シトラコン酸モノアルキルエステル〕などを挙げることができる。
これらカルボキシル基含有ビニルモノマーのうち好ましくは、(メタ)アクリル酸、ジカルボン酸モノエステル、およびそれらの2種以上の混合物である。
スチレン共重合体(A)に含まれる酸モノマー(Ma)とスチレン共重合体(B)に含まれる酸モノマー(Mb)の組成は異なることが必要であり、これにより画像安定性が向上する。酸モノマー(Ma)の溶解性パラメーターの値(SP値)は酸モノマー(Mb)のSP値より大きいことが好ましい。酸モノマー(Ma)と酸モノマー(Mb)の好ましい組み合わせとしては、[(Ma)/(Mb)]=[アクリル酸/マレイン酸モノブチル]、[メタクリル酸/マレイン酸モノブチル]、および[アクリル酸/メタクリル酸]である。
なお、SP値はFedorsらによって報告された計算式[PolymerEngineering and Science,Vol.14,No.2,147〜154頁(Feb.1974)]で求めた酸モノマーのホモポリマーの値である。
(メタ)アクリルモノマーとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレートなどのアルキル基の炭素数が1〜18のアルキル(メタ)アクリレート;ヒドロキシルエチル(メタ)アクリレートなどのアルキル基の炭素数1〜18のヒドロキシルアルキル(メタ)アクリレート;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどのアルキル基の炭素数が1〜18のアルキルアミノ基含有(メタ)アクリレート;アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル基含有ビニルモノマーなどが挙げられる。
これら(メタ)アクリルモノマーのうち好ましくは、炭素数が1〜18のアルキル(メタ)アクリレート、アクリロニトリル、メタアクリロニトリルおよびそれらの2種以上の混合物である。
スチレン(共)重合体(A)、(B)、および(C)は、必要により、さらに他のビニルエステルモノマーや脂肪族炭化水素系ビニルモノマーを併用してもよい。
ビニルエステルモノマーとしては脂肪族ビニルエステル(炭素数4〜15、たとえば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、イソプロペニルアセテートなど)、不飽和カルボン酸多価(2〜3価またはそれ以上)アルコールエステル〔炭素数8〜200、たとえばエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、1,6ヘキサンジオールジアクリレート、およびポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレートなど〕、芳香族ビニルエステル(炭素数9〜15、たとえばメチル−4−ビニルベンゾエートなど)などが挙げられる。
脂肪族炭化水素系ビニルモノマーとしてはオレフィン(炭素数2〜10、たとえばエチレン、プロピレン、ブテン、オクテンなど)、ジエン(炭素数4〜10、たとえばブタジエン、イソプレン、1,6−ヘキサジエンなど)などが挙げられる。
全構成モノマー中の他のモノマーの含有量は、好ましくは15%以下、さらに好ましくは0.001〜5%である。
上記および以下において、%はとくに断りの無い限り、重量%を意味する。
スチレン共重合体(A)、(B)の酸価は、画像安定性の観点から、いずれも、好ましくは0.1〜20、さらに好ましくは0.2〜16、とくに好ましくは0.3〜14である。また、スチレン共重合体(A)の酸価はスチレン共重合体(B)の酸価より大きいことが好ましい。
上記および以下において、酸価はJIS K0070に規定の方法で測定される(電位差滴定法)。
低温定着性の観点から、スチレン共重合体(A)のガラス転移点(TgA)は50〜60℃であり、好ましくは51〜60℃、さらに好ましくは52〜59℃、とくに好ましくは53〜59℃である。また、スチレン共重合体(B)のガラス転移点(TgB)は61〜75℃であり、好ましくは62〜74℃、さらに好ましくは62〜73℃である。スチレン(共)重合体(C)のガラス転移点(TgC)は、好ましくは50〜75℃、さらに好ましくは51〜73℃、とくに好ましくは52〜72℃、最も好ましくは53〜71℃である。
上記および以下において、ガラス転移点(Tg)は、セイコー電子工業(株)製DSC20,SSC/580を用いて、ASTM D3418−82に規定の方法(DSC法)で測定される。
本発明に使用されるスチレン共重合体(A)、(B)、および必要により使用されるスチレン(共)重合体(C)の重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)にて測定される。
(A)の重量平均分子量は、低温定着性の観点から、通常3000以上3万未満、好ましくは3200〜2.5万、さらに好ましくは3300〜2.0万である。
(B)の重量平均分子量は、耐ホットオフセット性を向上させるとともに着色剤の分散性をよくする観点から、通常40万〜120万、好ましくは45万〜110万、さらに好ましくは50万〜105万である。
(C)の重量平均分子量は、特に規定されないが耐久性を向上させる観点から、好ましくは3万以上40万未満、さらに好ましくは4万〜30万、とくに好ましくは4万〜20万である。
上記および以下において、樹脂の分子量は、GPCを使用して、以下の条件で測定される。
装置(一例) :東ソー製 HLC−8220
カラム(一例):TSKgel SuperMultiporeHZ−M 3本(東 ソー製)
測定温度 :40℃
試料溶液 :0.25%のTHF溶液
溶液注入量 :10μl
検出装置 :屈折率検出器
標準物質 :東ソー製 標準ポリスチレン(TSKstandard POLY STYRENE)12点(分子量 500 1050 2800 9100 18100 37900 96400 190000 355000 1090000 2890000)
スチレン(共)重合体(A)、(B)、および(C)は、前記モノマーをラジカル重合開始剤(e)を用いて溶液重合、塊状重合、懸濁重合、および乳化重合等の公知の重合法で合成することができる。好ましくは溶液重合、懸濁重合と塊状重合またはその組み合わせである。
重合温度は、好ましくは60〜230℃、さらに好ましくは80〜230℃である。
重合時間は、好ましくは1〜30時間、さらに好ましくは2〜20時間である。
(e)としては、アゾ系重合開始剤(例えばアゾビスイソブチロニトリル、アゾビスバレロニトリル、およびアゾビスシアノ吉草酸)、および有機過酸化物系重合開始剤〔例えばベンゾイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、2、2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン〕等が挙げられる。
これらのうち好ましいのは、ジ−t−ブチルパーオキサイド、および2、2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパンである。
重合開始剤の使用量は、モノマーの全量に基づいて、好ましくは0.01〜10%、さらに好ましくは0.05〜8%、特に好ましくは0.1〜6%である。
溶液重合の場合の溶剤としては、炭素数5〜12のシクロアルカン溶剤(シクロヘキサンおよびメチルシクロヘキサン等);炭素数6〜12の芳香族溶剤(ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼンおよびクメン等);エステル溶剤(酢酸エチルおよび酢酸ブチル等);エーテル溶剤(メチルセルソルブ、エチルセルソルブおよびブチルセルソルブ等)等が用いられる。
これらのうち好ましいものは芳香族溶剤であり、さらに好ましくはトルエン、キシレン、およびエチルベンゼンである。
また、懸濁重合を行う場合、無機酸塩分散剤(炭酸カルシウムおよびリン酸カルシウム等)、および有機分散剤(ポリビニルアルコールおよびメチルセルロース等)等を用いて水中で重合することができる。
スチレン共重合体(A)、(B)、およびスチレン(共)重合体(C)は、それらの少なくとも1つが、後述するワックス(G)がグラフトされた(共)重合体を含有していてもよい。
ワックス(G)がスチレン(共)重合体にグラフトされた(共)重合体は、スチレン(共)重合体(A)〜(C)の重合時にワックス(G)を共存させ、過酸化物系重合開始剤を使用して重合することで得られる。ワックス(G)がグラフトされたスチレン(共)重合体を用いることで、画像の安定性が向上する。グラフトに供するワックスの量は、本発明の電子写真用トナーバインダー中に0.1〜2%となるように使用することが好ましく、さらに好ましくは0.2〜1%である。
スチレン共重合体(A)、(B)、およびスチレン(共)重合体(C)の重量比[(A)、(B)、および(C)の合計重量に対する%、ワックス(G)がグラフトされたものを含む。]は、定着性と画像安定性の観点から、好ましくは、(A):(B):(C)=(45〜80):(20〜55):(0〜35)、さらに好ましくは、(A):(B):(C)=(47〜70):(25〜45):(5〜28)である。
(A)、(B)、および(C)は、分子量、Tg、酸価が所定の範囲内であれば、それぞれ複数種組み合わせることができる。
本発明の電子写真用トナーバインダー中には、スチレン共重合体(A)、(B)、およびスチレン(共)重合体(C)の他に、必要によりその他の樹脂を添加することができる。その他の樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられる。
その他の樹脂は、(A)、(B)、および(C)を含有するスチレン(共)重合体混合物の均一性を阻害しないことが必要であり、その添加量は、(A)、(B)、および(C)の合計量に対して、好ましくは30%以下、さらに好ましくは20%以下、とくに好ましくは10%以下である。
ポリエステル樹脂としては、ポリオールとポリカルボン酸との重縮合物等が挙げられる。末端カルボン酸、末端アルコールを封止する目的で、モノアルコール、またはモノカルボン酸を併用することもできる。
ポリオールのうち、2価アルコールとしては、炭素数2〜20の脂肪族ジオール(エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコールなど)、およびこれらのアルキレンオキサイド付加物、ハイドロキノン、カテコール、ビスフェノール(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールADなど)および水素添加ビスフェノール、およびこれらにアルキレンオキサイドを付加させたフェノール系グリコール、並びにこれらの2種以上の混合物が挙げられる。上記アルキレンオキサイドとしてはエチレンオキサイド、プロピレンオキサイドなどが挙げられ、これらのアルキレンオキサイドの混合物を付加する場合、ブロック付加でもランダム付加でもよい。
これらの中で好ましいものは、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、ビスフェノール(特にビスフェノールA)のアルキレンオキサイド2〜3モル付加物、およびこれら2種以上の混合物である。
ポリオールのうち、3価以上のアルコールとしては、炭素数3〜20の脂肪族多価アルコール(ソルビトール、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパングリセロールなど)、およびこれらのアルキレンオキサイド付加物が挙げられる。
ポリカルボン酸のうち2価の酸としては、炭素数2〜20のアルキルまたはアルケニルジカルボン酸(例えばコハク酸、マレイン酸、アジピン酸など)、炭素数8〜20の芳香族カルボン酸(例えばテレフタル酸、イソフタル酸)およびこれらの酸の無水物,低級アルキル(メチル、エチル)エステルが挙げられる。
ポリカルボン酸のうち3価以上の酸としては、炭素数7〜20の脂肪族ポリカルボン酸,炭素数9〜20の芳香族ポリカルボン酸(1,2,4ベンゼントリカルボン酸、ピロメリット酸など)、およびこれらの無水物や低級アルキル(メチル、ブチルなど)エステルが挙げられる。
ポリアミド樹脂としては、ラクタムの開環重合体、アミノカルボン酸の重縮合体、および上記のポリカルボン酸とポリアミンの重縮合体等が挙げられる。
ラクタムとしては、炭素数6〜12のラクタム、例えばカプロラクタム、エナントラクタム、ラウロラクタム及びウンデカノラクタムが挙げられる。
アミノカルボン酸としては、炭素数2〜12のアミノカルボン酸、例えばアミノ酸(グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、およびフェニルアラニン等)、ω−アミノカプロン酸、ω−アミノエナント酸、ω−アミノカプリル酸、ω−アミノペラルゴン酸、ω−アミノカプリン酸、11−アミノウンデカン酸、および12−アミノドデカン酸が挙げられる。
開環重合および重縮合反応は、公知の触媒等を用いて常法により行うことができる。
スチレン共重合体(A)、(B)、および必要によりスチレン(共)重合体(C)を含有する、本発明の電子写真用トナーバインダーの重量平均分子量は、好ましくは15万〜35万、さらに好ましくは16万〜34万、とくに好ましくは17万〜33万である。
また、重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnの比(Mw/Mn)は、定着温度幅と画像安定性の観点から、好ましくは15〜150、さらに好ましくは20〜120である。
スチレン共重合体(A)、(B)、および必要によりスチレン(共)重合体(C)を含有する、本発明の電子写真用トナーバインダーのガラス転移点(Tg)は、貯蔵安定性と低温定着性の観点から、好ましくは52〜73℃、さらに好ましくは54〜71℃、とくに好ましくは54〜68℃である。
本発明の電子写真用トナーバインダー中には、更に低温定着性や耐オフセット性を向上させるためにワックス(G)を含有することができる。
ワックス(G)としては、ポリオレフィンワックス、天然ワックス、フィッシャートロプシュワックス、炭素数30〜50の脂肪族アルコール、炭素数30〜50の脂肪酸およびこれらの混合物等が挙げられる。
ポリオレフィンワックスとしては、オレフィンの(共)重合体(G−1)、オレフィンの(共)重合体の酸化物(G−2)、オレフィンの(共)重合体のマレイン変性物(G−3)、オレフィンと不飽和カルボン酸および/または不飽和カルボン酸アルキルエステルとの共重合体(G−4)等が挙げられる。
(G−1)としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブチレン、1−ヘキセン、1−ドデセン、1−オクタデセン、およびこれらの混合物等の(共)重合体(例えばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン/プロピレン共重合体、エチレン/1−ブテン共重合体、およびプロピレン/1−ヘキセン共重合体)が挙げられる。
(G−1)には、オレフィンの(共)重合により得られるもの(G−1−1)、および熱減成型ポリオレフィン(G−1−2)が含まれる。
(G−1−2)としては、重量平均分子量(Mw)5万〜500万のポリオレフィン樹脂(例えばポリエチレンおよびポリプロピレン)を熱減成して得られるポリオレフィンが挙げられる。
(G−2)としては、上記(G−1)の酸化物等が挙げられる。
酸化は酸素および/またはオゾン等を用いて公知の方法で行うことができ、例えば米国特許第3,692,877号明細書記載の方法で行うことができる。
(G−3)としては、上記(G−1)のマレイン酸系モノマー[マレイン酸およびその誘導体(無水マレイン酸;マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノブチル、およびマレイン酸ジメチル等の、マレイン酸の炭素数1〜4のモノもしくはジアルキルエステル)]変性物等が挙げられる。
変性は、公知の方法で行うことができ、例えば(G−1)とマレイン酸系モノマーを公知の過酸化物触媒を用いて、溶液法または溶融法のいずれかの方法で反応させることにより行うことができる。
(G−4)としては、上記オレフィンと不飽和カルボン酸[(メタ)アクリル酸、イタコン酸および無水マレイン酸等]および/または不飽和カルボン酸アルキルエステル[(メタ)アクリル酸アルキル(アルキルの炭素数1〜18)エステル、およびマレイン酸アルキル(アルキルの炭素数1〜18)エステル等]等との共重合体が挙げられる。
共重合は、公知の触媒を用いて公知の方法等で行うことができる。
ポリオレフィンワックスの数平均分子量は、キャリアー等へのフィルミングおよびワックスの観点から、好ましくは1000〜3万、更に好ましくは1500〜25000、特に2000〜2万である。
ポリオレフィンワックスの融点は、キャリアー等へのフィルミングおよびワックスの観点から、好ましくは50〜165℃、更に好ましくは60〜160℃、特に65〜155℃である。
天然ワックスとしては、例えばカルナウバワックス、モンタンワックス、パラフィンワックスおよびライスワックスが挙げられる。
フィッシャートロプシュワックスとしては、例えばサゾールワックスH1等が挙げられる。
炭素数30〜50の脂肪族アルコールとしては、例えばトリアコンタノールが挙げられる。
炭素数30〜50の脂肪酸としては、例えばトリアコンタンカルボン酸が挙げられる。
これらのうち好ましいものは、ポリオレフィンワックス、天然ワックス、フィッシャートロプシュワックスおよびこれらの混合物であり、さらに好ましくは熱減成型ポリエチレン、熱減成型ポリプロピレン、パラフィンワックス、およびフィッシャートロプシュワックスである。
スチレン(共)重合体(A)、(B)、および(C)の混合方法はとくに限定されないが、(A)と(B)と(C)を別々に重合し溶液状態で混合する方法、各重合体の存在下で他の重合体を重合していく方法などが挙げられる。
ワックス(G)および/またはその他の樹脂を含むトナーバインダーを得るためには、(A)、(B)、および(C)、並びにワックス(G)および/またはその他の樹脂を溶液状で混合する方法、二軸押出機や加熱攪拌のできる配合釜等で溶融混合する方法のいずれでもよく、ワックス(G)および/またはその他の樹脂の存在下で(A)、(B)、および(C)を製造してもよい。
本発明のトナーは、本発明の電子写真用トナーバインダーと着色剤から構成され、必要に応じてワックス、荷電制御剤および流動化剤等種々の添加剤を混合することができる。
着色剤としては、公知の顔料、染料および磁性粉を用いることができる。具体的には、カーボンブラック、スーダンブラックSM、ファーストイエロ−G、ベンジジンイエロー、ピグメントイエロー、インドファーストオレンジ、イルガシンレッド、パラニトロアニリンレッド、トルイジンレッド、カーミンFB、ピグメントオレンジR、レーキレッド2G、ローダミンFB、ローダミンBレーキ、メチルバイオレットBレーキ、フタロシアニンブルー、ピグメントブルー、ブリリアントグリーン、フタロシアニングリーン、オイルイエローGG、カヤセットYG、オラゾールブラウンB、オイルピンクOP、および磁性粉[例えば強磁性金属の粉末(鉄、コバルトおよびニッケル等)、マグネタイト、ヘマタイトおよびフェライト]等が挙げられる。
本発明のトナー中の着色剤の含有量は、染料または顔料を使用する場合は、好ましくは1〜15%、さらに好ましくは2〜10%であり、磁性粉を使用する場合は、好ましくは15〜70%、さらに好ましくは30〜60%である。
ワックスとしては、前述のワックス(G)と同様のものが挙げられる。
本発明のトナー中のワックスの量は、好ましくは0〜10%、さらに好ましくは1〜8%である。
荷電制御剤としては、例えば含金属アゾ染料、ニグロシン染料および四級アンモニウム塩化合物が挙げられる。
本発明のトナー中の荷電制御剤の含有量は、好ましくは0〜5%、さらに好ましくは1〜5%である。
流動化剤としては、コロイダルシリカ、アルミナ粉末、酸化チタン粉末、炭酸カルシウム粉末等公知のものが挙げられる。
本発明のトナー中の流動化剤の含有量は、好ましくは0〜5%である。
トナーの製造方法としては、公知の混練粉砕法等が挙げられる。例えば、上記トナー構成成分をヘンシェルミキサー等を用いて乾式ブレンドした後、二軸押出機等を用いて70℃〜190℃で溶融混練して、その後粗粉砕し、最終的にジェット粉砕機などを用いて微粒子化し、更に分級して体積平均粒径(D50)が5〜15ミクロンの微粒子として得られる。
尚、D50は、コールターカウンター[例えば、商品名:マルチサイザーIII(ベックマンコールター社製)]を用いて測定される。
また、上記方法において、流動化剤はトナーを微粒子化した後に混合(外添)して使用することもできる。
トナーは必要に応じて、ガラスビーズおよび/または樹脂(アクリル樹脂、シリコーン樹脂等)により表面をコーティングしたフェライト等のキャリアー粒子と混合されて現像剤として用いられる。また、キャリアー粒子のかわりに帯電ブレード等の部材と摩擦し、帯電させることもできる。
次いでトナーを感光体上の静電潜像に移動させ、さらに支持体(紙、ポリエステルフィルム等)上に移動させる。
更に、公知の熱ロール定着方法等により支持体に定着して記録材料とされる。
以下実施例により本発明を更に説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。以下、部は重量部を示す。
トナーの試験法は以下の通りである。
(1)最低定着温度
評価試料(トナー)30部とフェライトキャリア(パウダーテック社製、F−150)800部とを均一混合して二成分現像剤を得た後、以下の試験に供した。
市販モノクロ複写機[AR5030、シャープ(株)製]を用いて現像した未定着画像を、市販モノクロ複写機[SF8400A、シャープ(株)製]の定着ユニットを改造し、ヒートローラー温度を可変にした定着機でプロセススピード145mm/secで定着した。画像濃度(I.D.)=0.6の画像を学振式摩擦堅牢度試験(紙で摩擦)により5回の往復回数で摩擦し、定着率(摩擦後のI.D.×100/摩擦前のI.D.)が70%以上となるヒートローラー温度を最低定着温度とした。
(2)ホットオフセット発生温度
上記(1)と同様に定着し、定着画像へのホットオフセットの有無を目視判定した。ホットオフセットが発生しはじめた温度をホットオフセット発生温度とした。
(3)画像安定性
上記(1)と同様に二成分現像剤として、市販モノクロ複写機[AR5030、シャープ(株)製]を用いて連続コピーを行い、画質変化を以下の基準で評価した。
◎:1万枚コピー後も画質に変化なく、カブリの発生もない。
○:1万枚コピー後でカブリが発生している。
△:6千枚コピー後でカブリが発生している。
×:2千枚コピー後でカブリが発生している。
(4)貯蔵安定性
評価試料(トナー)20部をガラス瓶に入れ密封し、50℃の恒温水槽中で8時間放置した後、目開き355μmのフルイ上で振動強度5で10秒間振動を与え、フルイ上に残ったトナー量のフルイに載せた量に対する割合(重量)から、以下の基準で評価した。装置はホソカワミクロン製パウダーテステーPT−Eを用いた。
○:フルイ上の残存トナー量10%未満
△:フルイ上の残存トナー量10%以上〜20%未満
×:フルイ上の残存トナー量20%以上
製造例1
オートクレーブにキシレン250部、低分子量ポリプロピレン(三洋化成工業(株)製
ビスコール660P)5部を仕込み、窒素で置換した後、撹拌下密閉状態で185℃まで昇温した。スチレン450部、n−ブチルメタクリレート45部、アクリル酸5部、ジ−t−ブチルパーオキサイド15部、およびキシレン100部の混合溶液を、オートクレーブ内温度を185℃にコントロールしながら、3時間かけて滴下し重合させた。更に同温度で1時間保ち重合を完結させ、重合体溶液(A−1)を得た。
製造例2
オートクレーブにキシレン250部を仕込み、窒素で置換した後、撹拌下密閉状態で160℃まで昇温した。スチレン415部、n−ブチルアクリレート85部、メタクリル酸0.3部、ジ−t−ブチルパーオキサイド6部、およびキシレン100部の混合溶液を、オートクレーブ内温度を160℃にコントロールしながら、3時間かけて滴下し重合させた。更に同温度で1時間保ち重合を完結させ、重合体溶液(A−2)を得た。
製造例3
オートクレーブにキシレン250部、低分子量ポリプロピレン(三洋化成工業(株)製ビ
スコール660P)5部を仕込み、窒素で置換した後、撹拌下密閉状態で200℃まで昇温した。スチレン478部、マレイン酸モノブチル22部、ジ−t−ブチルパーオキサイド22部、およびキシレン110部の混合溶液を、オートクレーブ内温度を200℃にコントロールしながら、3時間かけて滴下し重合させた。更に同温度で1時間保ち重合を完結させ、重合体溶液(A−3)を得た。
製造例4
使用するモノマーをスチレン476.7部、n−ブチルアクリレート20部、アクリル酸3.3部とし、ジ−t−ブチルパーオキサイドを10部とする他は製造例1と同様にして重合体溶液(A−4)を得た。
製造例5
4口フラスコに水950部、ポリビニルアルコール[(株)クラレ製PVA235]の2%水溶液50部を加え、これにスチレンを395部、n−ブチルアクリレートを105部、マレイン酸モノブチル0.5部、2.2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン2部からなる混合液を加えて撹拌し懸濁液とした。フラスコを充分窒素で置換した後、95℃まで昇温し、重合を開始した。同温度で重合を継続させ、24時間後にモノマー転化率が98%になったことを確認した後、100℃に昇温し、同温度で2時間保ち、重合を完結させた。後処理として濾別、水洗、乾燥し、重合体(B−1)を得た。
製造例6
オートクレーブを窒素で置換した後、スチレン399部、n−ブチルアクリレート90部、メタクリル酸11部、1,6ヘキサンジオールジアクリレート0.02部を仕込み、1時間で95℃まで昇温した。次に2、2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン4部を仕込み、95℃で4時間塊状重合を行った。引き続きキシレン120部を1時間かけて滴下した後、110℃まで1時間で昇温し、同温度で2時間重合した。さらに2、2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン1.6部を仕込み、4時間重合した。その後150℃まで1時間で昇温し、同温度で1時間重合した後、キシレン700部を加えて希釈し、重合体溶液(B−2)を得た。
製造例7
使用するモノマーを、スチレン375部、n−ブチルアクリレート117部、マレイン酸モノブチル8部とし、モノマー転化率が98%までの重合温度を88℃とした他は製造例5と同様にし、重合体(B−3)を得た。
比較製造例1
使用するモノマーを、スチレン405部、n−ブチルアクリレート95部とした他は製造例5と同様にし、重合体(RB−4)を得た。
製造例8
オートクレーブにキシレン100部を仕込み、窒素で置換した後、撹拌下密閉状態で140℃まで昇温した。スチレンを359部、n−ブチルアクリレートを135部、アクリル酸6部、ジ−t−ブチルパーオキサイド0.6部、およびキシレン50部の混合溶液を、オートクレーブ内温度を140℃にコントロールしながら、3時間かけて滴下し重合させた。更に同温度で2時間保った後、175℃に昇温し1時間重合させて、重合体溶液(C−1)を得た。
製造例9
使用するモノマーをスチレン384.6部、n−ブチルアクリレート115部、メタクリル酸0.4部とし、ジ−t−ブチルパーオキサイドを2.5部とする他は製造例8と同様にして重合体溶液(C−2)を得た。
実施例1
オートクレーブに重合体溶液(A−2)を1207部、重合体(B−3)を300部仕込み、キシレン還流下で重合体(A−2)と(B−3)とを均一に溶解した。次にキシレンを溜去しながら170℃に昇温した後、減圧とした。圧力1kPa以下で脱溶剤を継続し、ガスクロマトグラフにより樹脂中のキシレン含量が400ppm以下であることを確認し、トナーバインダー(TB−1)を得た。
実施例2
使用する重合体(溶液)を、重合体溶液(A−1)を930部、重合体(B−1)を300部、重合体溶液(C−1)を224部とした他は実施例1と同様にして、トナーバインダー(TB−2)を得た。
実施例3
使用する重合体(溶液)を、重合体溶液(A−3)を857部、重合体溶液(B−2)を1135部、重合体溶液(C−1)を132部とした他は実施例1と同様にして、トナーバインダー(TB−3)を得た。
実施例4
使用する重合体(溶液)を、重合体溶液(A−4)を930部、重合体(B−1)を300部、重合体溶液(C−2)を224部とした他は実施例1と同様にして、トナーバインダー(TB−4)を得た。
実施例5
使用する重合体(溶液)を、重合体溶液(A−1)を1053部、重合体(B−3)を250部、重合体溶液(C−1)を132部、重合体溶液(C−2)を66部とした他は実施例1と同様にして、トナーバインダー(TB−5)を得た。
比較例1
使用する重合体(溶液)を、重合体溶液(A−1)を930部、重合体(RB−4)を300部、重合体溶液(C−1)を224部とした他は実施例1と同様にして、比較のトナーバインダー(RTB−1)を得た。
比較例2
使用する重合体(溶液)を、重合体溶液(A−2)を1207部、重合体溶液(B−2)を811部とした他は実施例1と同様にして、比較のトナーバインダー(RTB−2)を得た。
各製造例および比較製造例で得られた、重合体または重合体溶液〔重合体溶液は脱溶媒した固形分〕、および各実施例および比較例で得られたトナーバインダーの分析結果を表1に示す。
Figure 2011158544
[実施例6〜10、比較例3〜4]
〔トナーの作成〕
トナーバインダー(TB−1)〜(TB−5)、および(RTB−1)〜(RTB−2)の各々88部に、カーボンブラック[三菱化成(株)製 MA100]7部、低分子量ポリプロピレン[三洋化成工業(株)製 ビスコール550P]3部、および荷電調整剤(保土谷化学製 スピロンブラックTRH)2部をヘンシェルミキサーFM10B〔三井三池化工機(株)製〕で均一混合した後、樹脂温度130℃の二軸押出機[PCM30、(株)池貝製]で混練し、冷却物をジェット粉砕機[ラボジェットLJ、日本ニューマチック工業(株)製]で微粉砕し、デイスパージョンセパレータ[MDS−II、日本ニューマチック工業(株)製]で分級した。ついで、トナー粒子100部とコロイダルシリカ(日本アエロジル製アエロジルR972)0.5部とを均一混合して、体積平均粒径9μmの本発明のトナー(T−1)〜(T−5)、および比較のトナー(RT−1)〜(RT−2)を得た。
なお、体積平均粒径は、コールターカウンター(マルチサイザーTM3、ベックマンコールター社製)で測定した。
〔試験例〕
トナー(T−1)〜(T−5)、および(RT−1)〜(RT−2)のそれぞれについいての評価結果を表2に示す。
表2に示したように、本発明の電子写真用トナーバインダー(TB−1)〜(TB−5)による本発明のトナー(T−1)〜(T−5)は、優れた低温定着性および耐ホットオフセット性を有しており、画像安定性にも優れている。一方、比較のトナーバインダー(RTB−1)〜(RTB−2)による比較のトナー(RT−1)〜(RT−2)は、定着温度幅が狭くなったり、カブリを生じるなど画像安定性に劣ものであった。このように本発明のトナーバインダーを使用することにより、特にトナーの長時間使用時の画質劣化に問題のないトナーを得ることが出来る。
Figure 2011158544
本発明の電子写真用トナーバインダーは、トナーとして、低温定着性、耐ホットオフセット性を高いレベルにすることができ、さらに長時間使用時の画質劣化といったトラブルがない優れたトナーを得ることができ、極めて有用である。

Claims (5)

  1. 重量平均分子量が3000以上3万未満であるスチレン共重合体(A)、重量平均分子量が40万以上120万以下であるスチレン共重合体(B)、および必要により他のスチレン(共)重合体(C)を含有し、スチレン共重合体(A)の酸価が0.1〜20、ガラス転移点(TgA)が50〜60℃であり、スチレン共重合体(B)の酸価が0.1〜20、ガラス転移点(TgB)が61〜75℃であり、(A)を構成する酸モノマー(Ma)と(B)を構成する酸モノマー(Mb)の組成が異なる電子写真用トナーバインダー。
  2. スチレン(共)重合体(C)の重量平均分子量が3万以上40万未満である請求項1記載の電子写真用トナーバインダー。
  3. スチレン共重合体(A)、(B)、およびスチレン(共)重合体(C)の少なくとも1つが、ワックス(G)がグラフトされた(共)重合体を含有する請求項1または2記載の電子写真用トナーバインダー。
  4. スチレン共重合体(A)、(B)、およびスチレン(共)重合体(C)の重量比が、(A):(B):(C)=(45〜80):(20〜55):(0〜35)である請求項1〜3のいずれか記載の電子写真用トナーバインダー。
  5. 請求項1〜4のいずれか記載の電子写真用トナーバインダーと着色剤を含有するトナー。
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