JP2011151336A - 静電チャック、その製造方法及び静電チャック装置 - Google Patents

静電チャック、その製造方法及び静電チャック装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ハロゲン系腐食性ガス及びそのプラズマ中で用いられ、十分な吸着力を有する静電チャック、低電圧駆動が可能で試料載置面を構成する絶縁性誘導体材料の厚さを厚くし得る静電チャック装置を提供する。
【解決手段】特定の複合酸化物焼結体を有する静電チャックであって、焼結体が、JIS Z 8729−1994に規定されるCIEL***表色系において、C光源及び2°視野条件で測定される反射色調のL*値が10以上50以下である静電チャック、及び(A)試料を静電吸着するための試料載置面を有する板状体と、その背面に設けられた静電吸着用内部電極層と、絶縁性材料層とを有する静電チャック部材を備えてなる静電チャック装置であって、(A)静電チャック部材における板状体の少なくとも試料載置面が、上記静電チャックを構成する複合酸化物焼結体からなる静電チャック装置である。
【選択図】図1

Description

本発明は、静電チャック、その製造方法及び静電チャック装置に関する。さらに詳しくは、半導体製造装置における半導体ウェハ保持などに用いられる静電チャックとその製造方法、及び静電チャック装置に関するものである。
半導体製造工程において使用されるCVD装置、スパッタリング装置等の成膜装置あるいは微細加工を施すためのエッチング装置等においては、ウェハを保持するためにチャック装置が用いられる。
このチャック装置においては、従来真空チャック方式やメカニカルクランプ方式が採用されてきたが、近年の半導体製造プロセスの高度化に伴い、半導体ウェハを静電引力(クーロン力)により吸着する静電チャック(Electro Static Chuck:ESC)方式が用いられるようになってきている。この静電チャック方式は、ウェハ平面度の矯正や均熱などの面において、従来の真空チャック方式やメカニカルクランプ方式に比べ優れた特性を発揮する。静電チャックの動作特性としては、電圧を印加している間は大きなチャッキング力を発生して被吸着物の落下等を防止し、電圧印加を解除したならば直ちにチャッキング力を小さくして被吸着物を容易に取外し得ることが望ましい。
一方、IC、LSI、VLSI等の半導体製造ラインにおいては、フッ素系腐食性ガス、塩素系腐食性ガス等のハロゲン系腐食性ガス及びこれらのプラズマを用いる工程があり、なかでもドライエッチング、プラズマエッチング、クリーニング等の工程においてCF4、SF6、HF、NF3、F2等のフッ素系ガスや、Cl2、SiCl4、BCl3、HCl等の塩素系ガスを用いていることから、これらの腐食性ガスやプラズマによる半導体製造装置内の静電チャックのような構成部材の腐食が問題となっている。
そこで、これまで、静電チャックに、耐食性材料として、例えば、イットリウムアルミニウム・ガーネットやイットリウムアルミニウム・ガーネットにイットリウムを除く希土類酸化物を添加したものが使用されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
前記特許文献1には、イットリウムアルミニウム複合酸化物にイットリウムを除く希土類元素を複合化することにより、耐食性が改善されることが開示されている。これはイットリウムを除く希土類元素のハロゲン化物の蒸発温度がイットリウムやアルミニウムのハロゲン化物よりかなり高いためであり、生成すると表面で保護膜として働き、イットリウムやアルミニウムの蒸発やハロゲンとの反応を抑制するためと思われる。
上記イットリウム(Y)を除く希土類元素(RE)は、入手し易さや耐食性の改善効果の点から、ランタン(La)、ネオジム(Nd)、サマリウム(Sm)、ガドリニウム(Gd)、ジスプロシウム(Dy)の中から選択される1種又は2種以上が好ましく、なかでもサマリウム(Sm)及びガドリニウム(Gd)が耐食性の改善効果が著しいことが記されている。
特開2004−315308号公報 特開2001−151559号公報 特開平10−236871号公報
従来の静電チャックにおいては、例えば吸着面素材の体積抵抗値が1.0×1014Ω・cmより大きい場合には、ウェハを吸着固定するために、2kVより高い電圧が用いられており、これによって、吸着固定されたウェハが帯電してしまい、ダメージを受けやすいという問題があった。また、静電チャックにおいて、吸着力を増加させるためには静電チャック材料の厚さを、例えば0.3mm未満に薄くする方法が考えられるが、この場合耐電圧が下がり、静電チャックとして用いた際に十分な電圧が掛けられないことや、加工中に割れてしまうなどの問題があった。
本発明は、このような状況下になされたものであって、フッ素系腐食性ガス、塩素系腐食性ガス等のハロゲン系腐食性ガス及びこれらのプラズマ中で用いられ、十分な吸着力を有する静電チャックとその製造方法、及び低電圧駆動が可能であり、また試料載置面を構成する複合酸化物焼結体(絶縁性誘電体材料ともいう)からなる層の厚さを厚くし得る静電チャック装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、下記の知見を得た。
静電チャックの少なくともハロゲン系腐食性ガス又はそのプラズマに曝される部位が、酸化イットリウムアルミニウム複合酸化物焼結体、又はアルミニウムと、イットリウムと、イットリウムを除く希土類元素とを含む複合酸化物焼結体からなり、かつ所定の条件で測定される該焼結体のCIEL***表色系における反射色調のL*値を特定の範囲とすることにより、誘電率が低くても十分な吸着力が得られることを見出した。
また、このような性状を有する静電チャックは、特定の操作を施すことにより、効率よく製造し得ることを見出した。
さらにウェハなどの試料を静電吸着するための試料載置面を有する板状体と、その背面に設けられた静電吸着用内部電極と、絶縁性材料層とを有する静電チャック部材、及び媒体を循環させる流路を形成してなる温度調整用ベース部材を備えてなる静電チャック装置において、前記の静電チャック部材における板状体の少なくとも試料載置面が、上記の性状を有する複合酸化物焼結体を有することにより、前記の目的に適合し得る静電チャック装置が得られることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は下記の通りである。
(1)酸化イットリウムアルミニウム複合酸化物焼結体、又はアルミニウムと、イットリウムと、イットリウムを除く希土類元素とを含む複合酸化物焼結体を有する静電チャックであって、前記複合酸化物焼結体が、JIS Z 8729−1994に規定されるCIE(国際照明委員会)L***表色系において、C光源及び2°視野条件で測定される反射色調のL*値が10以上50以下であることを特徴とする静電チャック、
(2)複合酸化物焼結体中のアルミニウム及び希土類元素以外の金属元素の含有量が500質量ppm以下である上記(1)に記載の静電チャック。
(3)複合酸化物焼結体の結晶構造中に酸素欠陥を含む上記(1)又は(2)に記載の静電チャック。
(4)複合酸化物焼結体の結晶構造が、ガーネット型結晶相である結晶構造、又はガーネット型結晶相と、ペロブスカイト型結晶相及び単斜晶系結晶相から選ばれる少なくとも1種とからなる結晶構造である上記(1)〜(3)のいずれかに記載の静電チャック。
(5)イットリウムを除く希土類元素が、サマリウム及び/又はガドリニウムであり、かつイットリウムの原子数(NY)と、サマリウム及びガドリニウムのうちいずれか一方又は双方の原子数(NRE)の和(NY+NRE)に対するするサマリウム及びガドリニウムのうちいずれか一方又は双方の原子数(NRE)の比[NRE/(NY+NRE)]が、0以上0.5未満である上記(1)〜(4)のいずれかに記載の静電チャック。
(6)下記の工程により形成された複合酸化物焼結体を有する、上記(1)〜(5)のいずれかに記載の静電チャックの製造方法であって、
酸化アルミニウムと、酸化イットリウム、又は酸化アルミニウムと、酸化イットリウムと、イットリウムを除く希土類元素の酸化物とを含む所定形状の成形体を、真空中、不活性ガス雰囲気中又は還元ガス雰囲気中にて、1000℃以上1800℃以下の温度で焼成することにより、複合酸化物焼結体を形成する工程を含むことを特徴とする静電チャックの製造方法。
(7)(A)試料を静電吸着するための試料載置面を有する板状体と、その背面に設けられた静電吸着用内部電極層と、絶縁性材料層とを有する静電チャック部材を備えてなる静電チャック装置であって、
前記(A)静電チャック部材における板状体の少なくとも試料載置面が、(1)〜(5)のいずれかに記載の静電チャックを構成する複合酸化物焼結体からなることを特徴とする静電チャック装置。
(8)さらに、(B)媒体を循環させる流路を形成してなる温度調整用ベース部材を備えてなる(7)に記載の静電チャック装置。
(9)(A)静電チャック部材が、試料載置面を有する板状体と、その背面に設けられた静電吸着用内部電極層と、絶縁性材料層とを、接着剤層を介して一体化してなり、これと(B)温度調整用ベース部材とを接着剤層を介して一体化してなる(7)又は(8)に記載の静電チャック装置。
(10)(A)静電チャック部材と(B)温度調整用ベース部材間に抵抗発熱体を設けてなる(7)〜(9)のいずれかに記載の静電チャック装置。
(11)厚さ0.5mmの複合酸化物焼結体層からなる板状体を有する静電チャック部材に、試料載置面温度25℃にて1.5kVの電圧を印加した際の静電吸着量が10〜30kPaである(7)〜(10)のいずれかに記載の静電チャック装置。
(12)(A)静電チャック部材における試料載置面を構成する複合酸化物焼結体の厚さが0.3〜2.0mmである(7)〜(11)のいずれかに記載の静電チャック装置。
本発明によれば、フッ素系腐食性ガス、塩素系腐食性ガス等のハロゲン系腐食性ガス及びこれらのプラズマ中で用いられ、十分な吸着力を有する静電チャックとその製造方法、及び低電圧駆動が可能であり、また試料載置面を構成する絶縁性誘電体材料の厚さを厚くし得る(例えば0.3mm以上)静電チャック装置を提供することができる。
本発明の静電チャック装置の一例を示す概略断面図である。 静電チャックの種々の厚みについて、印加電圧と吸着力との関係を示す図である。 静電チャックの種々の厚みについて、静電吸着が発生及び消滅するまでの時間を測定した結果を示す図である。
まず、本発明の静電チャックについて説明する。
[静電チャック]
本発明の静電チャックは、酸化イットリウムアルミニウム複合酸化物焼結体、又はアルミニウムと、イットリウムと、イットリウムを除く希土類元素とを含む複合酸化物焼結体を有する静電チャックであって、前記複合酸化物焼結体が、JIS Z 8729−1994に規定されるCIE(国際照明委員会)L***表色系において、C光源及び2°視野条件で測定される反射色調のL*値が10以上50以下であることを特徴とする。
これまでの金属酸化物焼結体を有する静電チャックは、体積抵抗値が1×1014Ω・cm以上であり、クーロン型の静電チャックの特性を示す。そのため、吸着力は誘電率と印加電圧に比例し、厚さに反比例する。本発明者らは、印加電圧と厚さを調整しても、誘電率が1MHz以下の周波数領域で10未満、かつ1kHz以下の周波数領域において30未満では十分な吸着力が得られないことを見出していた。しかし、誘電率が1MHz以下の周波数領域で10未満、かつ1kHz以下の周波数領域において30未満であっても、当該金属酸化物焼結体の反射色調を、所定の条件で測定して得られるCIEL***表色系におけるL*値を特定の低い範囲にすることにより、十分な吸着力が得られることを見出した。
上記L*値は、反射光の光の強度(明度)を表しており、光を吸収する酸素欠陥が多くなると小さくなる傾向がある。したがって、上記の十分な吸着力が得られる現象は、酸素欠陥が導入されたことによるものと思われる。
これは、結晶格子内に酸素欠陥が生じると、電荷のバランスを取るためにプラス電荷(ホール)が生成し、この生成したホールが吸着特性測定時(電圧印加時)にウェハ側に移動し、見かけの分極率(クーロン力)が増大するため、吸着力が上昇するものと推察される。
本発明の静電チャックにおける複合酸化物焼結体は、JIS Z 8729−1994に規定されるCIE(国際照明委員会)L***表色系において、C光源及び2°視野条件で測定される反射色調のL*値が10以上50以下であることを要する。
該L*値は、前述したように、反射光の光の強度(明度)を表しており、光を吸収する酸素欠陥(ホール)が多くなると小さくなる傾向にある。L*値が10未満では生成したホールにより導電パスが形成され耐電圧が悪化し、一方50を超えると十分な吸着力が得られない。好ましいL*値は10〜40であり、より好ましくは10〜30である。
複合酸化物焼結体中の不純物は、前記のL*値に影響を及ぼすおそれがある。したがって、本発明の静電チャックにおいては、L*値に対する影響を排除するために、複合酸化物焼結体中のアルミニウム及び希土類元素以外の金属元素の含有量が500質量ppm以下であることが好ましく、100質量ppm以下であることがより好ましい。
当該複合酸化物焼結体の結晶構造は、ガーネット型単相である結晶構造になるのが好ましい。しかし、ガーネット型結晶相と、ペロブスカイト型結晶相及び単斜晶系結晶相のうちの少なくとも1種とからなる結晶構造でもよい。この複合酸化物焼結体では、上記の結晶構造を有することにより、実用上問題ない強度が得られる。
当該複合酸化物焼結体は、酸化イットリウムアルミニウム焼結体のみでも良いが、耐食性を向上させるために希土類元素としてサマリウム、ガドリニウムのうち1種または2種をドープすることが好ましい。また、サマリウムやガドリニウムはイットリウムよりイオン半径が大きいため、酸化イットリウムアルミニウム結晶中に存在する場合、結晶格子が歪み、その歪を解消するために酸素欠陥ができやすくなると思われる。
イットリウムの原子数(NY)とサマリウム及びガドリニウムのうちいずれか一方または双方の原子数(NRE)の和(NY+NRE)に対するするサマリウム及びガドリニウムのうちいずれか一方または双方の原子数(NRE)の比[NRE/(NY+NRE)]は0以上0.5未満であることが好ましい。0.5以上であるとアルミニウムと希土類元素の複合酸化物が第二相として生成し、機械的強度の劣化や腐食性ガスに対する耐性が悪くなるからである。
なお、本発明の静電チャックにおいては、当該静電チャックの少なくともハロゲン系腐食性ガス又はそのプラズマに曝される部位が、酸化イットリウムアルミニウム複合酸化物焼結体、又はアルミニウムと、イットリウムと、イットリウムを除く希土類元素とを含む複合酸化物焼結体であればよく、その構成については特に制限はない。
次に、本発明の静電チャックの製造方法について説明する。
[静電チャックの製造方法]
本発明の静電チャックの製造方法は、下記の工程により形成された複合酸化物焼結体を有する、前述した本発明の静電チャックを製造する方法であって、
酸化アルミニウムと、酸化イットリウム、又は酸化アルミニウムと、酸化イットリウムと、イットリウムを除く希土類元素の酸化物とを含む所定形状の成形体を、真空中、不活性ガス雰囲気中又は還元ガス雰囲気中にて、1000℃以上1800℃以下の温度で焼成することにより、複合酸化物焼結体を形成する工程を含むことを特徴とする。
この方法により、JIS Z 8729−1994に規定されるCIE(国際照明委員会)L***表色系において、C光源及び2°視野条件で測定される反射色調のL*値が10以上50以下である(酸素欠陥を有すると思われる)酸化イットリウムアルミニウム複合酸化物焼結体、又はアルミニウムと、イットリウムと、イットリウムを除く希土類元素とを含む複合酸化物焼結体を形成することができる。
前記焼成温度が1000℃未満では酸素欠陥が生成しにくいおそれがあり、一方1800℃を超えると溶解が生じるおそれがある。好ましい焼成温度は1500℃〜1700℃の範囲である。
このようにして形成された複合酸化物焼結体を、少なくともハロゲン系腐食性ガス又はそのプラズマに曝される部位に有する本発明の静電チャックは、フッ素系腐食性ガス、塩素系腐食性ガス等のハロゲン系腐食性ガス及びこれらのプラズマ中においても、十分な吸着力を発揮する。
次に、本発明の静電チャックに用いられる前記複合酸化物焼結体の具体的な製造方法について説明する。
まず、原料粉末である、純度99.9%程度かつ一次粒子の平均粒径が0.01〜1.0μm程度の、市販の酸化アルミニウム(Al23)粉末と、市販の酸化イットリウム(Y23)粉末、及びイットリウムを除く希土類元素の酸化物として、市販の酸化サマリウム(Sm23)粉末、市販の酸化ガドリニウム(Gd23)粉末を用い、それぞれ、所定の比率で混合する。ここで、原料粉末の平均粒径が0.01μm未満であると価格が高く、経済的に不利となり、さらにハンドリングが悪く製造工程が容易でない。また、1.0μmより大きくなると焼結性が悪く密度の低下を招くとともに、焼結体中の粒子径が大きくなることにより腐食性ガスまたはそのプラズマ中での劣化が早まるおそれが生じる。
原料粉末の混合には溶媒の使用が好ましい。溶媒に特に制限はなく、例えば、水、アルコール類などが挙げられる。また、原料粉末の混合には分散剤を用いてもよい。分散剤に特に制限はなく、粒子表面に吸着し分散効率を上げるものを使用する。さらには、金属不純物を低減するため対イオンとして金属イオンを含まないものが望ましい。分散剤は異粒子同士のヘテロ凝集を防止する意味でも添加される。
更に、原料粉末の混合には、分散機を用いるのが効率的である。分散機により粒子表面への分散剤の吸着を効率よくすると共に異粒子同士の均一な混合が可能となる。分散機は特に制限はなく、例えば、超音波、遊星ボールミル、ボールミル、サンドミルなどのメディアを用いた分散機や、超高圧粉砕分散機などのメディアレス分散機が挙げられる。メディアレス分散機はコンタミの混入が少なく半導体製造装置用の静電チャック部材には特に有利である。
次いで、この混合粉末を周知の方法で造粒し顆粒を作製したのち、この顆粒を周知の成形手段により所定形状に成形する。その後、この成形体を、大気中、50〜600℃程度にて脱脂した後、大気中あるいは真空中、不活性ガス雰囲気中又は還元ガス雰囲気中、1000℃〜1800℃程度、好ましくは1500℃〜1700℃にて1〜10時間程度焼成することにより、98%以上の相対密度を有する緻密な焼結体を作製することができる。1000℃未満では焼結が進まず密度が上がらない。また、1800℃を超えると溶解が起こるため好ましくない。
焼成方法としては、常圧焼成でもよいが、緻密な焼結体を得るためにはホットプレス、熱間静水圧プレス(HIP)等の加圧焼成法が好ましい。加圧焼成時の加圧力は特に制限はないが、通常、10〜40MPa程度である。
真空中、不活性ガス雰囲気中又は還元ガス雰囲気中で焼成した焼結体は酸素欠陥を有していると思われる。また、前記焼結体及び大気中で得られた焼結体を、さらに真空中、あるいは還元ガス雰囲気中、1000℃〜1800℃、好ましくは1200℃〜1600℃にて1〜100時間程度熱処理することにより、酸素欠陥を導入又は増加することもできる。
なお、JIS Z 8729−1994に規定されるCIE(国際照明委員会)L***表色系において、C光源及び2°視野条件で測定される反射色調のL*値が10以上50以下である前記の複合酸化物焼結体を形成させるためには、前記成形体を、真空中、不活性ガス雰囲気中又は還元ガス雰囲気中にて、1000℃以上1800℃以下の温度で焼成する工程は必須となる。
次に、本発明の静電チャック装置について説明する。
[静電チャック装置]
本発明の静電チャック装置は、(A)試料を静電吸着するための試料載置面を有する板状体と、その背面に設けられた静電吸着用内部電極層と、絶縁性材料層とを有する静電チャック部材を備えてなる静電チャック装置である。そして、(A)静電チャック部材における板状体の少なくとも試料載置面が、前述した本発明の静電チャックを構成する複合酸化物焼結体からなる。なお、(B)媒体を循環させる流路を形成してなる温度調整用ベース部材をさらに備えてなることが好ましい。
当該静電チャック装置においては、試料載置面を有する板状体と、その背面に設けられた静電吸着用内部電極層と、絶縁性材料層とを、接着剤層を介して一体化してなる(A)静電チャック部材と、(B)温度調整用ベース部材とを、接着剤層を介してさらに一体化してなるものが好ましい。
また、(A)静電チャック部材と(B)温度調整用ベース部材間に抵抗発熱体を設けてなるものが好ましい。
次に、当該静電チャック装置について、添付図面に従って説明する。
図1は、本発明の静電チャック装置の一例を示す概略断面図であって、静電チャック装置30は、シリコンウエハなどの試料を静電吸着するための多数の凸部が立設された試料載置面1aを有する板状体1と、その背面に設けられた静電吸着用内部電極層2と、絶縁性材料層3とが、接着剤層4を介して一体化してなる静電チャック部材20、及び媒体を循環させる流路11を形成してなる温度調整用ベース部材10が、接着剤層6を介して一体化してなり、かつ該接着剤層6中に抵抗発熱体9が埋設された構造を有している。
なお、抵抗発熱体9は、絶縁性材料層3に接合された状態にて、接着剤層6中に埋設されている。また、試料載置面1aを有する板状体1、静電吸着用内部電極2、絶縁材料層3及び温度調整用ベース部材10には、その厚み方向に貫通する冷却ガス(ヘリウムガス、窒素ガスなど)導入孔12が絶縁性中空管13によって形成されている。さらに、絶縁性中空管15が図1に示すように配設され、その中空部に給電端子14が、抵抗発熱体9に接するように設けられており、また、絶縁中空管17が図に示すように配設され、その中空部に給電端子16が、静電吸着用内部電極層2に接するように設けられている。
さらに、絶縁性中空管19が図に示すように配設され、その中空部18にシリコンウエハなどの試料を昇降させるためのピン(不図示)が設けられる。
(試料載置面を有する板状体)
本発明の静電チャック装置30において、静電チャック部材20に用いられる試料載置面1aを有する板状体1は、少なくとも試料載置面が、前述した本発明の静電チャックを構成する、複合酸化物焼結体(絶縁性誘電体材料)であることを要するが、板状体1そのものが該複合酸化物焼結体の層であることが、静電チャック装置の製作面から好ましい。
前記複合酸化物焼結体層は、酸化イットリウムアルミニウム複合酸化物焼結体、又はアルミニウムと、イットリウムと、イットリウムを除く希土類元素とを含む複合酸化物焼結体層であって、前記複合酸化物焼結体が、JIS Z 8729−1994に規定されるCIE(国際照明委員会)L***表色系において、C光源及び2°視野条件で測定される反射色調のL*値が10以上50以下のものであり、このような複合酸化物焼結体層を設けることにより、下記に示すように充分な静電吸着力が得られる。
上記L*値は、反射光の光の強度(明度)を表しており、光を吸収する酸素欠陥が多くなると小さくなる傾向がある。したがって、上記の十分な吸着力が得られる現象は、酸素欠陥が導入されたことによるものと思われる。
これは、結晶格子内に酸素欠陥が生じると、電荷のバランスを取るためにプラス電荷(ホール)が生成し、この生成したホールが吸着特性測定時(電圧印加時)にウェハ側に移動し、見かけの分極率(クーロン力)が増大するため、吸着力が上昇するものと推察される。
該L*値は、前述したように、反射光の光の強度(明度)を表しており、光を吸収する酸素欠陥(ホール)が多くなると小さくなる傾向にある。L*値が10未満では生成したホールにより導電パスが形成され耐電圧が悪化し、一方50を超えると十分な吸着力が得られない。好ましいL*値は10〜40であり、より好ましくは10〜30である。
複合酸化物焼結体中の不純物は、前記のL*値に影響を及ぼすおそれがある。したがって、本発明の静電チャック装置においては、L*値に対する影響を排除するために、複合酸化物焼結体中のアルミニウム及び希土類元素以外の金属元素の含有量が500質量ppm以下であることが好ましく、100質量ppm以下であることがより好ましい。
当該静電チャック装置30においては、静電チャック部材20における板状体1を構成する前記複合酸化物焼結体の厚さは、印加する電圧及び静電吸着力の観点から、0.3〜2.0mmの範囲が好ましく、0.3〜1.0mmの範囲がより好ましく、0.5〜1.0mmの範囲がさらに好ましい。
また、当該静電チャック装置においては、厚さ0.5mmの複合酸化物焼結体層からなる板状体1を有する静電チャック部材20に、試料載置面温度25℃にて1.5kVの電圧を印加した際の静電吸着力を10〜30kPaとすることができ、好ましくは13〜25kPa、より好ましくは15〜22kPaとすることができる。
なお、静電吸着力は、下記の方法により測定した値である。
<静電吸着力>
焼結体を厚さ0.5mmに加工し、アルミナセラミックス/電極/焼結体の構成で接着し、試料載置面温度25℃にて印加電圧1.5kV、印加時間60秒、真空中(<0.5Pa)の条件で、シリコンウエハに対する吸着力を測定した。測定はロードセルを用いた引き剥がしにより行い、そのとき発生した最大引き剥がし応力を吸着力とした。
(静電吸着用内部電極層)
当該静電チャック装置30において、静電チャック部材20に用いられる静電吸着用内部電極層2(以下、単に「内部電極層」と称することがある。)は、前述した試料載置面1aを有する板状体1の背面に設けられる電極層であって、その材料としては、例えばチタン、タングステン、モリブデン、白金などの高融点金属、グラファイト、カーボンなどの炭素材料、炭化ケイ素、窒化チタン、炭化チタンなどの導電性セラミックス等を用いることができる。
これらの電極材料の熱膨張係数は、前記の板状体1及び下記に詳述する絶縁性材料層3の熱膨張係数にできるだけ近似していることが望ましい。
この内部電極層2の厚さとしては、5〜200μm程度であることが好ましく、10〜100μmであることがより好ましい。内部電極層の厚さが5〜200μmの範囲にあれば、導電性を確保することができると共に、板状体1上に載置される試料と、温度調整用ベース部材10との間の熱伝導性が良好となる。
この内部電極層2は、スパッタリング法や真空蒸着法、あるいは印刷法などにより形成することができる。なお、この内部電極層2用の給電端子16の材料としては、特に制限はないが、通常チタンなどが用いられる。
(絶縁性材料層)
当該静電チャック装置30において、静電チャック部材20に用いられる絶縁性材料層3としては、耐電圧が7kV/mm以上を有すると共に、低い誘電率を有し、かつプラズマに対する耐食に優れ、かつ熱劣化による絶縁破壊が生じにくい材料からなるものであればよく、特に制限はない。このような絶縁性材料層としては、有機系フィルムやセラミックス層などを用いることができるが、本発明においてはセラミックス層であることが好ましい。
上記セラミックス層を構成するセラミックスとしては、体積固有抵抗値が1013〜1015Ω・cm程度で機械的な強度を有し、しかも腐食性ガス及びそのプラズマに対する耐久性を有するものであれば特に制限されるものではなく、例えば、アルミナ(Al23)焼結体、窒化アルミニウム(AlN)焼結体、アルミナ(Al23)−炭化珪素(SiC)複合焼結体等が好適に用いられる。
このセラミックス層の厚さとしては、耐電圧、静電吸着力、及び板状体1上に載置される試料と、温度調整用ベース部材10との間の熱伝導性などの観点から、0.3〜3.0mmが好ましく、0.5〜1.5mmがより好ましい。
(接着剤層)
当該静電チャック装置30における静電チャック部材20においては、試料載置面を有する板状体1と、その背面に設けられる静電吸着用内部電極層2と、絶縁性材料層3とを一体化するために接着剤層4が設けられる。
また、当該静電チャック装置においては、静電チャック部材20と、温度調整用ベース部材10とを一体化するために接着剤層6が設けられる。
これらの接着剤層4〜7を構成する接着剤としては、対照となる両部材を強固に接合し得るものであればよく、特に制限はないが、有機系接着剤やシリコーン樹脂系接着剤が好ましい。
また、これらの接着剤層4及び6は、温度調整用ベース部材10からの冷熱、及び抵抗発熱体9からの温熱を、シリコンウエハなどの試料に良好に伝え、該試料を所望の温度に保持するために、熱伝導度が0.3W/mK以上であることが好ましく、0.5W/mK以上であることがより好ましい。したがって、接着剤としては、熱伝導性物質、例えば窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、炭化ケイ素、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、アルミナなどの粉末を含有するものを用いることが好ましい。
(温度調整用ベース部材)
当該静電チャック装置30において用いられる温度調整用ベース部材10は、媒体を循環させる流路11を形成してなる部材であって、その材料としては、熱伝導性と加工性に優れた材料であればよく、特に制限はない。このような材料としては、例えば銅、アルミニウム、ステンレス鋼などの金属を挙げることができる。
この温度調整用ベース部材10は、少なくともプラズマに曝される面は、アルマイト処理や、ポリイミド系樹脂などにより、コート処理されていることが好ましい。このコート処理により、耐プラズマ性が向上すると共に、耐プラズマ安定性(異常放電の防止)が向上し、表面傷の発生を防止することができる。
この温度調整用ベース部材10の内部に設けられた流路11に流れる媒体としては、水や、ヘリウムガス、窒素ガスなどの冷却媒体を挙げることができる。これにより、処理中の試料温度を望ましい一定の温度に保つように温度制御が行われる。
(抵抗発熱体)
当該静電チャック装置においては、必要に応じて静電チャック部材20と温度調整用ベース部材10間に抵抗発熱体9を設けることができる。
図1は、抵抗発熱体9を、静電チャック部材20と、温度調整用ベース部材10間に、具体的には接着剤層6内に設けた例を示す。この抵抗発熱体9に接している給電端子14に電力を供給することにより、該抵抗発熱体が発熱し、これにより、処理中の試料温度を望ましい一定の温度に保つように温度制御が行われる。前記抵抗発熱体9としては特に制限はないが、例えばモリブデン線などを用いることができる。
なお、図1において、絶縁性中空管13、15、17及び19を構成する材料としては、体積固有抵抗値が1013〜1015Ω・cm程度で、機械的強度を有するものであれば特に制限されるものではなく、例えば、アルミナ(Al23)焼結体、窒化アルミニウム(AlN)焼結体、アルミナ(Al23)−炭化珪素(SiC)複合焼結体等のセラミックス系材料が好適に用いられる。
このようにして得られた本発明の静電チャック装置は、静電チャック部材における試料載置面を有する板状体として、酸素欠陥をもつ特定性状の複合酸化物焼結体を有するものを用いることにより、低電圧駆動が可能であり、また該載置面を構成する絶縁性誘電体材料の厚さを、例えば0.3mm以上に厚くすることができると共に、耐プラズマ性にも優れている。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
なお、各例における諸特性は、下記に示す方法に従って測定した。
(1)金属酸化物粉末原料の一次平均粒径
透過型電子顕微鏡[日立製作所社製、機種名「H-800」]を用いて測定した。
(2)焼結体の相対密度
アルキメデス法により、焼結体の密度を測定し、下記により求めた理論密度に対する割合(相対密度)を算出した。
<理論密度>
理論密度=単位胞重量(g)/単位胞体積(cm3
単位胞重量:(ガーネット型結晶相の単位胞重量×結晶相のmol%)+(ペロブスカイト型結晶相の単位胞重量×結晶相のmol%)+(単斜晶系結晶相の単位胞重量×結晶相のmol%)
単位胞体積:(ガーネット型結晶相の単位胞体積×結晶相のmol%)+(ペロブスカイト型結晶相の単位胞体積×結晶相のmol%)+(単斜晶系結晶相の単位胞体積×結晶相のmol%)
なお、各結晶相の単位胞重量は、Sm元素とGd元素がすべて結晶構造中に固溶しているものとして理論値より算出した。
また、各結晶相の単位胞体積は、Sm元素とGd元素の酸化イットリウムアルミニウムへの固溶による格子定数の変化はないものとして、理論値を用いた。
さらに、結晶相のmol%は、原料粉体の仕込み量からAl23−Y23系相図を用いて算出した。
(3)焼結体における結晶相の同定
粉末X線回折法により、X線回折装置として、PANalytial社製、機種名「X' Pert PRO MPD」を用いて、結晶相の同定を行った。表1中、Gはガーネット型結晶相、Mは単斜晶系結晶相である。
(4)焼結体の誘電率
40Hzから1MHzの周波数領域における誘電率を、測定機器としてAgilent社製、機種名「Agilent 4294A プレシジョン・インピーダンス・アナライザー」を用いて測定した。
(5)焼結体の吸着力
焼結体を厚さ0.5mmに加工し、アルミナセラミックス/電極/焼結体の構成で接着し、試料載置面温度25℃にて印加電圧1.5kV、印加時間60秒、真空中(<0.5Pa)の条件で、シリコンウエハに対する吸着力を測定した。測定はロードセルを用いた引き剥がしにより行い、そのとき発生した最大引き剥がし応力を吸着力とした。
(6)焼結体の色調
厚さ2mm、一辺60mm正方形の焼結体について、JIS Z 8729−1994に規定されたCIE(国際照明委員会)L***表色系でC光源、2°視野の条件にて、反射色調をハンディ式カラーアナライザー[ミノルタ社製、機種名「色彩色差計 CT-310」]を用いて測定し、酸素欠陥の指標となるL*(明度)を求めた。
(7)焼結体中の不純物
焼結体中のアルミニウム及び希土類元素以外の金属元素の含有量を、下記の方法により測定した。
測定元素: Na、Mg、K、Ca、Ti、Fe、Mn、Ni、Cu、Zn、Ba、Cr、B、Si
試料処理方法: 焼結体0.3gと硫酸10mlをテフロン(登録商標)製容器に封入し、230℃−17hrで加圧酸分解し、定容して分析測定試料とした。
測定方法: Na、K元素は、フレームレス原子吸光法(バリアン社製 AA2B0Z型)により測定し、その他の元素は、ICP質量分析法(セイコーインスツルメンツ社製 SPQ9200型)により測定した。
実施例1〜6
いずれも純度99.9%かつ透過型電子顕微鏡(TEM)により計測される一次粒子の平均粒子径が0.1μmである、市販の酸化アルミニウム(Al23)粉末と、市販の酸化イットリウム(Y23)粉末、及び市販の酸化サマリウム(Sm23)粉末、市販の酸化ガドリニウム(Gd23)粉末を用い、これらの粉末を表1に示す組成となるように秤量、調整し、その後、水を溶媒としてアルティマイザーで分散して湿式混合し、スプレードライにより造粒し混合粉末とした。
次いで、この混合粉末を周知の成形手段により所定形状に成形した。次いで、ホットプレスを用いて、アルゴンガス中、1600℃にて2時間、加圧焼成して各焼結体を作製した。この際の加圧力は20MPaである。
得られた各焼結体の諸特性を求め、その結果を表1に示す。
実施例7
実施例1〜6と同様な操作を行い、表1に示す組成となるように焼結体を作製した。次いで、この焼結体を水素ガス雰囲気中、1400℃にて12時間熱処理した。この熱処理焼結体の諸特性を求め、その結果を表1に示す。
比較例1〜3
実施例1〜6と同様な操作を行い、表1に示す組成となるように各焼結体を作製した。次いで各焼結体を、大気中で1400℃にて12時間のアニーリング処理を行った。このアニーリング処理された各焼結体の諸特性を求め、その結果を表1に示す。
Figure 2011151336
[注]
1)不純物:アルミニウム及び希土類元素以外の金属元素の含有量
2)G:ガーネット型結晶相
3)M:単斜晶系結晶相
表1より、次の事項が判明した。
実施例1のように酸化イットリウムアルミニウム単体では、相対密度が99.5%以上で緻密化しておりガーネット構造単相である。周波数が40Hzの誘電率は12と低いが、吸着力は25kPaと大きな値となっている。クーロン力型静電チャックの吸着力は以下の式で表される。計算値では1kPa程度であるので25倍ほどの値となっている。
F=1/2ε0εr(V/d)2
上記式において、ε0は真空の誘電率であり、εrは誘電体の誘電率であり、Vは印加電圧(V)であり、dは誘電体の厚み(m)である。
実施例2〜5でSmやGdのドープを行ったが実施例1とほぼ同様の結果であった。また、実施例6では組成を振っており、ガーネット構造と単斜晶構造の2相が混在した結晶構造となっているが、依然吸着力は高い結果となった。実施例7では、L*値が低くなり、さらに酸素欠陥が導入されたものと思われ、吸着力は高い値となった。吸着力が高い原因としては、結晶格子内に生じた酸素欠陥の電荷のバランスを取るためにプラス電荷(ホール)が生成し、この生成したホールが吸着特性測定時(電圧印加時)にウェハ側に移動し、見かけの分極率(クーロン力)が増大するため、吸着力が上昇したものと推察される。
しかし、比較例1〜3のようにポストアニール処理することにより、L*値が高くなることが分かる。該L*値は反射光の明度を表しており、光を吸収していた酸素欠陥が減少したことによるものと思われる。その結果、相対密度、結晶構造、誘電率はほぼ同じであるが、吸着力は1/10程度まで減少する。これは、酸素欠陥が減少したことにより本来の誘電率の吸着力に近くなったものと推察される。
実施例8
実施例2の焼結体を厚さ0.5mmの板状体1としてこれを図1に示す静電チャック装置30とした。試料載置面温度を25℃として種々の電圧を印加した際の静電吸着量(詳細は「(5)焼結体の吸着力」と同様)を測定した。結果を図2に示す。
また、+1.0kVの電圧印加後にシリコンウェハを十分に静電吸着固定する為に必要な時間、及び静電吸着後のシリコンウェハの脱離時間を評価するため、+1.0kVの電圧を印加した後、静電吸着量が発生及び消滅するまでの時間を測定した。結果を図3に示す。
実施例9
実施例2の焼結体の厚さを0.7mmとした以外は実施例8と同様にして静電チャック装置30とし、試料載置面温度を25℃として種々の電圧を印加した際の静電吸着量を測定した。結果を図2に示す。また、実施例8と同様に静電吸着力の発生及び消滅時間の評価を+1.5kVの印加電圧で行った。結果を図3に示す。
実施例10
実施例2の焼結体の厚さを1.0mmとした以外は実施例8と同様にして静電チャック装置30とし、試料載置面温度を25℃として種々の電圧を印加した際の静電吸着量を測定した。結果を図2に示す。また、実施例8と同様に静電吸着力の発生及び消滅時間の評価を+2.0kVの印加電圧で行った。結果を図3に示す。
比較例4〜6
焼結体をAl23−SiCとし、厚さを0.5mm(比較例4)、0.7mm(比較例5)及び1.0mm(比較例6)とした以外は実施例8と同様にして静電チャック装置30とし、試料載置面温度を25℃として種々の電圧を印加した際の静電吸着量を測定した。結果を図2に示す。また、実施例8と同様に静電吸着力の発生及び消滅時間の評価を+2.0kV(比較例4)、+2.5kV(比較例5)、+2.5kV(比較例6)の印加電圧で行った。結果を図3に示す。
図2から明らかなように、実施例8では同じ厚みの従来品(比較例4)より低電圧で十分な吸着力を確保できていることがわかる。実施例9も、従来品(比較例5)より低電圧で十分な吸着力を確保し、耐電圧も向上していることがわかる。また、実施例10においても、従来品(比較例6)と同程度の電圧で同等の吸着力を確保しつつ、耐電圧は従来品の2倍に向上していることがわかる。これらの結果から、本発明に係る静電チャック装置は、静電チャックが従来と同じ誘電体厚みでも、低電圧で十分な吸着力を確保できるといえる。また、従来と同程度の印加電圧でも、誘電層厚みを厚い状態で(耐電圧を向上させても)十分な吸着力を確保できるといえる。
なお、ここでいう「耐電圧」とは、素材1mm厚みに対して印加できる電圧をいう(単位:kV/mm)。静電チャックは電気で駆動する為、低電圧で駆動できることが好ましい。また、プラズマ中などで使用する場合、Waferと内部電極間など部材間で異常電圧が発生するリスクがあるため、異常電圧発生時に放電等で誘電体が破損しないよう、印加できる(耐えられる)電圧はより高いほうが好ましくなる。
また、図3から、実施例8〜10はいずれも従来と同様に静電吸着力の発生及び消滅時間が短いことが分かる(なお、実施例9と10とはほぼ同じ吸着力で評価している。)。静電チャックの厚みが大きくなると電源をON/OFFした後、吸着力が発生する、及び消える時間が長くなると一般的には予想される。しかし、本実施例の場合は、厚くても発生及び消滅時間を従来と同等に短くできることがわかる。
以上説明したように、本発明の静電チャック及びこれを具備する静電チャック装置によれば、ハロゲン系腐食性ガス又はそのプラズマに曝される部位が、酸化イットリウムアルミニウム焼結体、又はアルミニウムと、イットリウムと、イットリウムを除く希土類元素とを含む複合酸化物焼結体から構成され、かつ前記焼結体が、CIEL***表色系において、所定の条件で測定される反射色調のL*値(明度)が特定の範囲にあれば、内部に酸素欠陥を有すると思われ、その結果上記の腐食性ガスやプラズマに曝されても劣化や、パーティクルの発生は起こらず、半導体製造用静電チャックとして1.5kVの印加電圧で10kPa以上と商業上十分な吸着力を有することができる。
また、吸着力の増加により、従来の金属酸化物に比べると誘電体層の厚みを上げることができるため、耐電圧も上がり、操業時の破損のリスクが減ると共に、加工中に割れるリスクも減る。
本発明の静電チャックは、半導体製造装置における半導体ウェハ保持などに用いられる静電チャックであって、フッ素系腐食性ガス、塩素系腐食性ガス等のハロゲン系腐食性ガス及びこれらのプラズマ中においても、十分な吸着力を有するものである。
本発明の静電チャック装置は、低電圧駆動が可能であり、また試料載置面を構成する絶縁性誘電体材料の厚さを、例えば0.3mm以上に厚くすることができる。
1 試料載置面を有する板状体
1a 試料載置面
2 静電吸着用内部電極層
3 絶縁性材料層
4,6 接着剤層
8 絶縁層
9 抵抗発熱体
10 温度調整用ベース部材
11 媒体を循環させる流路
12 冷却ガス導入孔
13、15、17、19 絶縁性中空管
14、16 給電端子
18 中空部
20 静電チャック部材
30 静電チャック装置

Claims (12)

  1. 酸化イットリウムアルミニウム複合酸化物焼結体、又はアルミニウムと、イットリウムと、イットリウムを除く希土類元素とを含む複合酸化物焼結体を有する静電チャックであって、前記焼結体が、JIS Z 8729−1994に規定されるCIE(国際照明委員会)L***表色系において、C光源及び2°視野条件で測定される反射色調のL*値が10以上50以下であることを特徴とする静電チャック。
  2. 複合酸化物焼結体中のアルミニウム及び希土類元素以外の金属元素の含有量が500質量ppm以下である請求項1に記載の静電チャック。
  3. 複合酸化物焼結体の結晶構造中に酸素欠陥を含む請求項1又は2に記載の静電チャック。
  4. 複合酸化物焼結体の結晶構造が、ガーネット型結晶相である結晶構造、又はガーネット型結晶相と、ペロブスカイト型結晶相及び単斜晶系結晶相から選ばれる少なくとも1種とからなる結晶構造である請求項1〜3のいずれかに記載の静電チャック。
  5. イットリウムを除く希土類元素が、サマリウム及び/又はガドリニウムであり、かつイットリウムの原子数(NY)と、サマリウム及びガドリニウムのうちいずれか一方又は双方の原子数(NRE)の和(NY+NRE)に対するするサマリウム及びガドリニウムのうちいずれか一方又は双方の原子数(NRE)の比[NRE/(NY+NRE)]が、0以上0.5未満である請求項1〜4のいずれかに記載の静電チャック。
  6. 下記の工程により形成された複合酸化物焼結体を有する、請求項1〜5のいずれかに記載の静電チャックの製造方法であって、
    酸化アルミニウムと、酸化イットリウム、又は酸化アルミニウムと、酸化イットリウムと、イットリウムを除く希土類元素の酸化物とを含む所定形状の成形体を、真空中、不活性ガス雰囲気中又は還元ガス雰囲気中にて、1000℃以上1800℃以下の温度で焼成することにより、複合酸化物焼結体を形成する工程を含むことを特徴とする静電チャックの製造方法。
  7. (A)試料を静電吸着するための試料載置面を有する板状体と、その背面に設けられた静電吸着用内部電極層と、絶縁性材料層とを有する静電チャック部材を備えてなる静電チャック装置であって、
    前記(A)静電チャック部材における板状体の少なくとも試料載置面が、請求項1〜5のいずれかに記載の静電チャックを構成する複合酸化物焼結体からなることを特徴とする静電チャック装置。
  8. さらに、(B)媒体を循環させる流路を形成してなる温度調整用ベース部材を備えてなる請求項7に記載の静電チャック装置。
  9. (A)静電チャック部材が、試料載置面を有する板状体と、その背面に設けられた静電吸着用内部電極層と、絶縁性材料層とを、接着剤層を介して一体化してなり、これと(B)温度調整用ベース部材とを接着剤層を介して一体化してなる請求項7又は8に記載の静電チャック装置。
  10. (A)静電チャック部材と(B)温度調整用ベース部材間に抵抗発熱体を設けてなる請求項7〜9のいずれかに記載の静電チャック装置。
  11. 厚さ0.5mmの複合酸化物焼結体層からなる板状体を有する静電チャック部材に、試料載置面温度25℃にて1.5kVの電圧を印加した際の静電吸着量が10〜30kPaである請求項7〜10のいずれかに記載の静電チャック装置。
  12. (A)静電チャック部材における試料載置面を構成する複合酸化物焼結体の厚さが0.3〜2.0mmである請求項7〜11のいずれかに記載の静電チャック装置。
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