JP4003907B2 - 窒化アルミニウム焼結体からなる半導体製造装置関連製品及びその製造方法並びに静電チャック、サセプタ、ダミーウエハ、クランプリング及びパーティクルキャッチャー - Google Patents

窒化アルミニウム焼結体からなる半導体製造装置関連製品及びその製造方法並びに静電チャック、サセプタ、ダミーウエハ、クランプリング及びパーティクルキャッチャー Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、窒化アルミニウム焼結体からなる半導体製造装置関連製品及びその製造方法並びに静電チャック、サセプタ、ダミーウエハ、クランプリング及びパーティクルキャッチャーに関する。
【0002】
【従来の技術】
窒化アルミニウムは優れた熱伝導率、電気絶縁性を有することから、その焼結体が多層配線基板等の材料として用いられてきた。
しかし、最近では窒化アルミニウムの優れた耐プラズマ性が評価され、静電チャック、サセプタ、ダミーウエハ等の半導体製造装置関連製品への窒化アルミニウム焼結体の応用が進められている。
【0003】
従来、窒化アルミニウム焼結体としては、窒化アルミニウム(AlN)相と、主としてYAG(3Y23 ・5Al23 又はY3 Al512)の酸化イットリウムアルミニウム相とからなり、窒化アルミニウム結晶中の不純物酸素を捕捉した酸化イットリウムアルミニウム相が窒化アルミニウムの粒子間に形成されている高熱伝導率(100W/mK)のものが知られている(特開昭62−171964号公報参照)。
この窒化アルミニウム焼結体は、窒化アルミニウム粉末と酸化イットリウム(Y23 )粉末の混合粉末を造粒、成形、脱脂した後、脱脂体を非酸化性雰囲気中において焼成して製造されるものであり、焼結中に酸化イットリウムと窒化アルミニウム結晶中に含まれるアルミニウム−酸素成分との反応によって液相の酸化イットリウムアルミニウムを生成させて窒化アルミニウム結晶中の酸素成分を粒界にトラップし、窒化アルミニウム結晶中の酸素量をきわめて低いレベルに抑え、高熱伝導率、高絶縁性の窒化アルミニウム焼結体とするものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の窒化アルミニウム焼結体では、電気抵抗値が室温(20℃±2℃)の体積抵抗率にして1015Ω・cm程度、あるいはそれ以上と高すぎるので、静電チャック、サセプタ、クランプリング、ダミーウエハ、パーティクルキャッチャー等に適用しようとした場合、次のような不具合がある。例えば、静電チャックにおいては、誘電層の高抵抗による吸着力不足、デチャック時(電圧印加停止時)の残留吸着力、ダミーウエハにおいては、静電チャックでの吸着不可、サセプタ、クランプリングにおいては、静電気に起因すると考えられるウエハの暴れ、又、パーティクルキャッチャーにおいては、誘電層の高抵抗によるパーティクル捕捉力不足等である。
これらの用途における窒化アルミニウム焼結体の望ましい電気抵抗値は、室温の体積抵抗率にして1010〜1014Ω・cm程度であると考えられている。
かかる不具合を解消するため、窒化アルミニウム結晶中にIIb、IVb、VIb族の元素又は酸素を固溶させることによって、化学気相合成法により形成された窒化アルミニウム結晶相の体積抵抗率を低下させようとする試みが行われている(特開平8−153603号公報、特開平8−78202号公報、特開平8−157263号公報、特開平8−51001号公報参照)。
しかし、これらの技術は、窒化アルミニウム結晶中への欠陥や歪を導入するため、フォノン散乱に起因する熱伝導率の低下を招来し、窒化アルミニウムの高熱伝導率という優位性を保ちにくいと考えられる。又、化学気相合成法は、膜状の製品を作製するためには好適な手段であるが、バルク状の製品を作製する際には現実的ではないという欠点がある。
そこで、本発明は、高純度の窒化アルミニウムと同等の熱伝導率(100W/mK以上)を有し、かつ、1014Ω・cm以下の室温体積抵抗率を具備する窒化アルミニウム焼結体からなる半導体製造装置関連製品及びその製造方法並びに静電チャック、サセプタ、ダミーウエハ、クランプリング及びパーティクルキャッチャーを提供することを目的とする。
【0005】
前記課題を解決するため、本発明の窒化アルミニウム焼結体からなる半導体製造装置関連製品は、窒化アルミニウム相と、窒化アルミニウム相の粒子間に形成されている酸化イットリウムアルミニウム相とからなる窒化アルミニウム焼結体において、前記酸化イットリウムアルミニウム相が窒化アルミニウム相に対して外率で0.5〜10wt%であり、かつ、Ho、La、Nd、Euのうちの少なくとも1種類のランタノイド元素をイットリウム元素に対して外率で0.1〜20atom%含有し、室温体積抵抗率が1014Ω・cm以下、熱伝導率が100W/mK以上であることを特徴とする。
一方、窒化アルミニウム焼結体からなる半導体製造装置関連製品の製造方法は、窒化アルミニウム粉末にイットリウム化合物粉末、Ho、La、Nd、Euのうちの少なくとも1種類の元素を含むランタノイド化合物粉末を添加した混合粉末を成形、脱脂した後、脱脂体を非酸化性雰囲気において1750〜2000℃の温度で焼成して、酸化イットリウムアルミニウム相が窒化アルミニウム相に対して外率で0.5〜10wt%であり、かつ、Ho、La、Nd、Euのうちの少なくとも1種類のランタノイド元素をイットリウム元素に対して外率で0.1〜20atom%含有し、室温体積抵抗率が1014Ω・cm以下、熱伝導率が100W/mK以上である窒化アルミニウム焼結体を得ることを特徴とする。
他方、静電チャック、サセプタ、ダミーウエハ、クランプリング及びパーティクルキャッチャーは、それぞれ前記窒化アルミニウム焼結体を用いることを特徴とする。
【0006】
上記窒化アルミニウム焼結体からなる半導体製造装置関連製品においては、窒化アルミニウム結晶中に異元素が導入されないため、高熱伝導率を有していると共に、酸化イットリウムアルミニウム相がランタノイドイオンを含有していることによって、酸化イットリウムアルミニウム結晶格子には歪が導入され、窒化アルミニウム相の粒界部(すなわち、酸化イットリウムアルミニウム相)における電荷担体の拘束が弱まり、結果として窒化アルミニウム焼結体の体積抵抗率が低下することとなる。
窒化アルミニウム結晶の粒径は、特に限定されないが、3〜10μm程度が好ましい。
酸化イットリウムアルミニウム相は、主体となるガーネット型構造を有するYAGの他、単斜晶系のYAM(2Y23・Al23又はY4Al29)、ペロブスカイト型構造を有するYAP(Y23・Al23又はYAlO3)等を含む。
酸化イットリウムアルミニウム相が、窒化アルミニウム相に対して外率で0.5wt%未満であると、電荷担体を生成する酸化イットリウムアルミニウム相が量的に不足するため、十分な体積抵抗率低減効果が得られない。一方、窒化アルミニウム相に対して外率で10wt%を超えると、酸化イットリウムアルミニウム相が窒化アルミニウム焼結体中で3次元的なネットワークを形成するようになり、フォノンの伝導を阻害するため、熱伝導率が低下する。
窒化アルミニウム相に対する酸化イットリウムアルミニウム相の好ましい割合は、外率で0.7〜5wt%で、より好ましくは、0.7〜3wt%である。
酸化イットリウムアルミニウム相における少なくとも1種類のランタノイド元素の含有量が、イットリウム元素に対して外率で0.1atom%未満であると、体積抵抗率低減効果が十分に得られない。一方、含有されるランタノイド元素は、主として酸化イットリウムアルミニウム結晶中に固溶した形で存在し、体積抵抗率低減に寄与するが、ランタノイド元素の含有量が5atom%以上と多くなると、ランタノイド元素の一部は酸化イットリウムアルミニウム結晶中に固溶せずに、焼成中にアルミニウム−酸素成分と反応し、酸化ランタノイドアルミニウムを生成し、熱伝導率の向上に寄与する。しかし、ランタノイド元素の含有量がイットリウム元素に対して外率で20atom%を超えると、酸化イットリウムアルミニウム結晶中に固溶することも、酸化ランタノイドアルミウムの形で存在することもできないランタノイド元素量が増加し、体積抵抗率の低減にほとんど寄与しないのみならず、熱伝導率の低下をもたらす。
酸化イットリウムアルミニウム相における少なくとも1種類のランタノイド元素の好ましい含有量は、イットリウム元素に対して外率で0.1〜15atom%で、より好ましくは、0.5〜10atom%である。
ランタノイド元素としては、原子番号57〜71のランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、プロメチウム(Pm)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)及びルテチウム(Lu)のいずれでもよいが、Ho、La、Nd、Euが好ましい。
なお、窒化アルミニウム焼結体は、クロム(Cr)、マンガン(Mn)等を少量含有しても差し支えない。これらの含有量は、その種類や用いたランタノイド元素の種類や含有量によって異なるため一概には言えないが、酸化イットリウムアルミニウム相のイットリウム元素に対して外率で0.05〜5atom%程度含有するようにする。
又、窒化アルミニウム焼結体に含まれるSiは、熱伝導率を低下させる要因となるため、Si含有量は、1wt%未満とすることが好ましく、より好ましくは0.1wt%以下である。
【0007】
前記窒化アルミニウム焼結体からなる半導体製造装置関連製品の製造方法においては、窒化アルミニウム粉末に添加されるYAG粉末を除く一般的なイットリウム化合物粉末は、窒化アルミニウム粒子表面に多く存在するアルミニウム−酸素系物質と焼成中に反応を生じ、液相成分である酸化イットリウムアルミニウムを生成する。これによって、窒化アルミニウムの液相焼結による緻密化と、窒化アルミニウム結晶からの酸素成分の除去に寄与する。又、イットリウム化合物粉末としてYAG粉末を選択した場合、YAG自体が焼成中に液相となるため、窒化アルミニウム結晶からの酸素成分除去能力は有さないが、窒化アルミニウム原料粉末を高純度のものとし、かつ、酸化雰囲気への暴露を最小限に留めることによって熱伝導率の低下を抑えることが可能となる。このYAG粉末を選択した場合、アルミニウム−酸素成分との反応が生じないため、この反応の不均一な進行に起因する酸化イットリウムアルミニウム相の不均質が生じにくく、得られる焼結体に色むらが発生しにくいという利点がある。又、YAG粉末とランタノイド化合物粉末を組み合わせることによって、体積抵抗率を低減させるだけでなく、ランタノイド化合物がアルミニウム−酸素成分と焼成中に反応し、酸化ランタノイドアルミニウムを生成することにより、酸素成分をランタノイド化合物に捕捉させることが可能となり、熱伝導率の向上を図ることができる。
他方、ランタノイド化合物粉末は、そのランタノイドイオンが酸化イットリウムアルミニウムのイットリウムイオンと置換する形で固溶体を形成し、窒化アルミニウム焼結体の体積抵抗率低下に寄与する。
イットリウム化合物としては、酸化イットリウム(Y23)、フッ化イットリウム(YF3)、酸化イットリウムアルミニウム等が挙げられるが、安定性が高く取り扱いの容易さから、酸化イットリウム若しくは酸化イットリウムアルミニウムを用いるのが好ましい。
ランタノイド化合物としては、全てのランタノイド元素の化合物を用いることができ、特に限定されないが、La、Nd、Eu、Hoの化合物が好ましく、かつ、ランタノイド化合物としても、安定性の面から酸化物が好ましい。
又、ランタノイドの各元素によって、得られる体積抵抗率低減効果が異なるため、所望の体積抵抗率に合わせて1種類若しくは数種類のランタノイド化合物を選択するのが好ましい。
例えば、Laを用いると、室温体積抵抗率を1011〜1013Ω・cm、Ndを用いると、室温体積抵抗率を109〜1011Ω・cm、Euを用いると、室温体積抵抗率を1011〜1014Ω・cm、Hoを用いると、室温体積抵抗率を1010〜1012Ω・cmまで低減できる。
前記窒化アルミニウム焼結体からなる半導体製造装置関連製品を製造するには、窒化アルミニウム粉末にイットリウム化合物粉末、少なくとも1種類のランタノイド化合物粉末を添加した混合粉末を、成形、脱脂した後、脱脂体を非酸化性雰囲気において1750〜2000℃の温度で焼成して、酸化イットリウムアルミニウム相が窒化アルミニウム相に対して外率で0.5〜10wt%であり、かつ、少なくとも1種類のランタノイド元素をイットリウム元素に対して外率で0.1〜20atom%含有している窒化アルミニウム焼結体を得る。
好ましくは、上記混合粉末として、窒化アルミニウム粉末に対してイットリウム化合物粉末を、焼成によって生成する酸化イットリウムアルミニウム相が窒化アルミニウム相に対して外率で0.5〜10wt%となるように添加し、かつ、少なくとも1種類のランタノイド化合物粉末を、イットリウム化合物粉末中のイットリウム元素に対してランタノイド元素が外率で0.1〜20atom%となるように添加して調製したものを用いる。
酸化イットリウムアルミニウム相が、窒化アルミニウム相に対して外率で0.5wt%未満であると、電荷担体を生成する酸化イットリウムアルミニウム相が量的に不足するため、十分な体積抵抗率低減効果が得られない。一方、窒化アルミニウム相に対して外率で10wt%を超えると、酸化イットリウムアルミニウム相が窒化アルミニウム焼結体中で3次元的なネットワークを形成するようになり、フォノンの伝導を阻害するため、熱伝導率が低下する。
上記窒化アルミニウム焼結体からなる半導体製造装置関連製品の製造方法において、焼成によって生成する酸化イットリウムアルミニウム相が窒化アルミニウム相に対してほぼ上記範囲(外率で0.5〜10wt%)となるようにイットリウム化合物粉末を添加した場合には、焼成時に生成した酸化イットリウムアルミニウム相をほとんど揮発させずに残存させることによって、酸化イットリウム相が上記範囲の窒化アルミニウム焼結体を得ることができる。反対に、焼成によって生成する酸化イットリウムアルミニウム相が窒化アルミニウム相に対して上記範囲を上回るほどイットリウム化合物粉末を添加した場合には、焼成時に生成した酸化イットリウムアルミニウム相を揮発させて余剰の酸化イットリウムアルミニウム相を除去することにより、酸化イットリウム相が上記範囲の窒化アルミニウム焼結体を得ることができる。
好ましくは、焼成によって生成する酸化イットリウムアルミニウム相が窒化アルミニウム相に対して外率で0.5〜10wt%となるようにイットリウム化合物を添加する。
窒化アルミニウム粉末に対するイットリウム化合物粉末の添加量が、焼成によって生成する酸化イットリウムアルミニウム相が窒化アルミニウム相に対して外率で0.5wt%未満となるようであると、窒化アルミニウムの焼結に必要である酸化イットリウムアルミニウムが十分に生成されず、焼結が進行しないため緻密な窒化アルミニウム焼結体が得難い。一方、外率で10wt%を超えると、多量の酸化イットリウムアルミニウムが生成することとなり、焼成時に変形を生じたり、余剰の酸化イットリウムアルミニウム相を揮発除去するための長時間の焼成が必要となる。又、YAG粉末を除く一般的なイットリウム化合物粉末を用いる場合、窒化アルミニウム原料粉末に含まれるアルミニウム−酸素成分に対して、過剰なイットリウム化合物粉末を添加すると、イットリウムアルミニウム相を生成することなく、窒化アルミニウム焼結体中に残存してしまうイットリウム化合物が増加し、得られる窒化アルミニウム焼結体の熱伝導率の低下を招く。
窒化アルミニウム粉末に対するイットリウム化合物粉末の好ましい添加量は、焼成によって生成する酸化イットリウムアルミニウム相が窒化アルミニウム相に対して外率で0.7〜5wt%で、より好ましくは、0.7〜3wt%である。
酸化イットリウムアルミニウム相における少なくとも1種類のランタノイド元素の含有量が、イットリウム元素に対して外率で0.1atom%未満であると、体積抵抗率低減効果が十分に得られない。一方、含有されるランタノイド元素は、主として酸化イットリウムアルミニウム結晶中に固溶した形で存在し、体積抵抗率低減に寄与するが、ランタノイド元素の含有量が5atom%以上と多くなると、ランタノイド元素の一部は酸化イットリウムアルミニウム結晶中に固溶せずに、焼成中にアルミニウム−酸素成分と反応し、酸化ランタノイドアルミニウムを生成し、熱伝導率の向上に寄与する。しかし、ランタノイド元素の含有量がイットリウム元素に対して外率で20atom%を超えると、酸化イットリウムアルミニウム結晶中に固溶することも、酸化ランタノイドアルミウムの形で存在することもできないランタノイド元素量が増加し、体積抵抗率の低減にほとんど寄与しないのみならず、熱伝導率の低下をもたらす。
上記窒化アルミニウム焼結体からなる半導体製造装置関連製品の製造方法において、少なくとも1種類のランタノイド化合物粉末を、添加したイットリウム化合物粉末中のイットリウム元素に対してランタノイド元素が外率で0.1〜20atom%となるように添加することにより、少なくとも1種類のランタノイド元素をイットリウム元素に対して外率で0.1〜20atom%含有しているAlN焼結体を得ることができる。
焼成によって生成する酸化イットリウムアルミニウム相が窒化アルミニウム相に対してほぼ上記範囲(外率で0.5〜10wt%)となるようにイットリウム化合物粉末を添加した場合には、ランタノイド元素も添加した量がほぼそのまま残存するため、得られるAlN焼結体において、混合粉末におけるイットリウム元素に対するランタノイド元素量を保つことができる。
反対に、焼成によって生成する酸化イットリウムアルミニウム相が窒化アルミニウム相に対して上記範囲を上回るほどイットリウム化合物粉末を添加した場合には、焼成時に生成した酸化イットリウムアルミニウム相を揮発させて余剰の酸化イットリウムアルミニウム相を除去するが、この際に、ランタノイド元素も揮発するため、得られるAlN焼結体において、混合粉末におけるイットリウム元素に対するランタノイド元素量をほぼ保つことができる。
ランタノイド化合物粉末の好ましい添加量は、イットリウム化合物粉末中のイットリウム元素に対して外率で0.1〜15atom%で、より好ましくは、0.5〜10atom%である。
次いで、この混合粉末に溶媒、バインダ等を添加し、混合してスラリー状とし、造粒、成形した後、脱脂を行う。脱脂雰囲気は、特に限定されず、大気中、非酸化性雰囲気中のいずれでもよい。YAG粉末を用いた場合には、焼成時に酸素成分除去能力を有さないため、熱伝導率の低下を抑えるためには非酸化性雰囲気中で脱脂を行うことが好ましい。
脱脂体の焼成は、減圧中やAr、N2等の不活性ガス雰囲気等の非酸化性雰囲気下において行わなければならない。酸化性雰囲気下での焼成は、窒化アルミニウムの酸化を招き、熱伝導率の高い窒化アルミニウム焼結体を得ることができない。
脱脂体の焼成温度が、1600℃未満であると、窒化アルミニウムの緻密化に必須である酸化イットリウムアルミニウムが液相成分として生成せず、緻密な焼結体を得ることができない。一方、2000℃を超えると、酸化イットリウムアルミニウムの揮発が多くなり、体積抵抗率低減に必要な量の酸化イットリウムアルミニウムを確保しにくい。又、このような高温での焼成は過焼結を招来し易く、コストも高くなることから、何らメリットを見いだせない。
脱脂体の好ましい焼成温度は、1750〜1900℃である。
前記混合粉末は、イットリウム化合物粉末とランタノイド化合物粉末を予め混合し、1400〜1800℃の温度で加熱処理した後、窒化アルミニウム粉末と混合して得てもよい。
【0008】
前記窒化アルミニウム焼結体を用いる静電チャック、サセプタ、ダミーウエハ、クランプリング及びパーティクルキャッチャーにおいては、窒化アルミニウム焼結体が1014Ω・cm以下の室温体積抵抗率を有しているので、静電チャックでは、吸着力が向上し、かつ残留吸着力が低下し、サセプタ及びクランプリングでは、静電気を逃がすことが可能で、ウエハを静かに保持でき、ダミーウエハでは、静電チャックでの吸着が可能となり、又、パーティクルキャッチャーでは、パーティクル捕捉力が向上する。
加えて、窒化アルミニウム焼結体が高い熱伝導率(100W/mK以上)を有しているので、上記全ての用途において、急速な昇温、降温が可能となりウエハ処理のスループットを向上させることができ、又、ウエハを保持するための静電チャック、サセプタ、クランプリングでは、ウエハの面内温度を均一に保つことができる。
なお、所望の室温体積抵抗率は、用途や使用温度によって異なってくるため、用いるランタノイド元素の適宜選択することにより体積抵抗率を調節する。通常、サセプタ、クランプリング、ダミーウエハの使用温度はマイナス数+℃以上であり、窒化アルミニウム製の静電チャックやパーティクルキャッチャーの使用温度はマイナス数+℃〜400℃程度である。
又、静電チャック、パーティクルキャッチャーにおいては、少なくとも誘電層に前記1014Ω・cm以下の室温体積抵抗率、高熱伝導率を有する窒化アルミニウム焼結体を用いればよく、基板は例えば、アルミナ(Al23 )、窒化珪素(Si34 )、1014Ω・cm以上の室温体積抵抗率を有する窒化アルミニウム等のセラミックスを用いることもできる。通常、窒化アルミニウムが用いられる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について具体的な実施例及び比較例を参照して説明する。
実施例1〜40
先ず、表1、表2に示すイットリウム化合物とランタノイド化合物をイットリウム元素に対するランタノイド元素量が表1、表2の割合となるように混合し、これに適量のイオン交換水を加え、アルミナボールを粉砕媒体とするボールミルを用いて18時間粉砕混合してスラリー状とし、このスラリーをエバポレータによって乾燥し、アルミナ乳鉢中で粉砕した後、高純度アルミナるつぼに入れ、大気中において1600℃の温度で2時間の加熱処理を施し、各種のランタノイド元素を含むイットリウム化合物を得た。
次に、高純度窒化アルミニウム粉末(三井化学製 MAN−2)に対し、焼成によって生成する酸化イットリウムアルミニウム相の窒化アルミニウムに対する割合が表1、表2に示すようになるように前記熱処理後のランタノイド元素を含むイットリウム化合物を添加すると共に、これらに適量のメタノールを加え、窒化アルミニウムボールを粉砕媒体とするボールミルを用いて18時間粉砕混合した後、バインダとしてポリビニルブチラールのメタノール溶液を、窒化アルミニウム粉末に対しポリビニルブチラール量が外率で3wt%になるように調製して加え、しかる後に、バインダを十分に混合するため、更に、上記ボールミルで2時間混合してスラリー状とし、各種のスラリーを得た。
次いで、各スラリーをスプレードライヤによって乾燥、造粒し、30MPaの圧力で一軸金型成形し、更に100MPaの圧力で冷間静水圧プレスを行って各種の成形体を得た後、各成形体を、YAGを添加した場合には窒素ガス流中、酸化イットリウムを添加した場合には大気中において最高600℃の温度で脱脂し、得られた各脱脂体を窒素ガス雰囲気において最高1900℃の温度で焼成し、焼成時に生成した酸化イットリウムアルミニウム相をほとんど揮発させず、生成した量をそのまま残存させて表1、表2に示す各種の窒化アルミニウム焼結体を得た。
窒化アルミニウム結晶の粒径は、3〜10μmであった。
又、窒化アルミニウム焼結体のSi含有量は、190ppm以下であった。
【0010】
比較例1〜10
比較例1〜8の窒化アルミニウム焼結体は、表3に示す割合で原料粉末を混合する以外は実施例1〜40と同様の製法で得る一方、比較例9,10のものは、以下の製法で得た。
先ず、高純度窒化アルミニウム粉末(三井化学製 MAN−2)に対し、表3に示す割合でイットリウム化合物を添加すると共に、これらに適量のメタノールを加え、窒化アルミニウムボールを粉砕媒体とするボールミルを用いて18時間粉砕混合した後、バインダとしてポリビニルブチラールのメタノール溶液を、窒化アルミニウム粉末に対しポリビニルブチラール量が外率で3wt%になるように調製して加え、しかる後に、バインダを十分に混合するため、更に、上記ボールミルで2時間混合してスラリー状とし、各種のスラリーを得た。
次に、実施例と同様に、各スラリーをスプレードライヤによって乾燥、造粒し、30MPaの圧力で一軸金型成形し、更に100MPaの圧力で冷間静水圧プレスを行って各種の成形体を得た後、各成形体を、YAGを添加した場合には窒素ガス流中、酸化イットリウムを添加した場合には大気中において最高600℃の温度で脱脂し、得られた各脱脂体を窒素ガス雰囲気において最高1900℃の温度で焼成して各種の窒化アルミニウム焼結体を得た。
窒化アルミニウム結晶の粒径は、3〜10μmであった。
又、窒化アルミニウム焼結体のSi含有量は、190ppm以下であった。
【0011】
実施例と比較例の窒化アルミニウム焼結体の組成成分を粉末X線回折によって同定したところ、全ての試料において、イットリウム化合物は、YAGとなっていた。又、EPMA(エレクトロンマイクロプローブ分析)によってイットリウム元素を調査したところ、イットリウム元素は全て窒化アルミニウム焼結体中の粒子間に偏在していることが認められた。
これらの結果から、ICP(誘導結合プラズマ発光分光分析によって窒化アルミニウム焼結体中のイットリウム元素量を定量し、これから窒化アルミニウム中の酸化イットリウムアルミニウム量を算出したところ、比較例1〜4を除いて窒化アルミニウムに対して外率で1.7〜1.9wt%であった。なお、比較例1、2のものは、0.4wt%、比較例3〜4のものは、11.2〜11.4wt%であった。
又、ランタノイド元素に関してもEPMAによつて調査したところ、ランタノイド元素は窒化アルミニウム焼結体の粒子間に偏在しており、ICP発光分光分析によって定量したランタノイド量から酸化イットリウムアルミニウム相中のランタノイド元素量を算出したところ、比較例5〜8を除いてイットリウム元素に対して外率で、0.1〜19.3atm%であった。なお、比較例5、6のものが0.08〜0.09atm%、比較例7、8のものは20.9〜21.0atm%であった。
【0012】
又、実施例と比較例の窒化アルミニウム焼結体の試料について、JIS−C2141に従って室温(20℃±2℃)における体積抵抗率を測定し、かつ、レーザーフラッシュ型熱伝導率測定機によって熱伝導率を測定したところ、表1〜表3に示すようになった。
【0013】
【表1】
Figure 0004003907
【0014】
【表2】
Figure 0004003907
【0015】
【表3】
Figure 0004003907
【0016】
表1〜表3から明らかなように、ランタノイド元素をイットリウム元素に対して、外率で0.1〜20atm%含有した窒化アルミニウム焼結体(実施例)は、ランタノイド元素を含有していないもの(比較例9、10)や、ランタノイド元素の含有量がイットリウム元素に対して外率で0.1atm%未満のもの(比較例5、6)に比べて低い体積抵抗率(1014Ω・cm以下)を示すことが認められる。
又、酸化イットリウムアルミニウム相が窒化アルミニウム相に対して、外率で0.5wt%未満である窒化アルミニウム焼結体(比較例1、2)は、高い体積抵抗率(1014Ω・cm以上)を示し、体積抵抗率低減効果が得られない。
更に、実施例はランタノイド元素含有による窒化アルミニウム焼結体の熱伝導率の低下は見られず、ランタノイド元素を含有していないもの(比較例9、10)と同等以上の値を示している。
これに対し、ランタノイド元素の含有量がイットリウム元素に対して外率で20atm%を超える窒化アルミニウム焼結体(比較例7、8)は、熱伝導率が100W/mK未満まで低下してしまう。
又、酸化イットリウムアルミニウム相が窒化アルミニウム相に対して外率で10wt%を超える窒化アルミニウム焼結体(比較例3、4)も、熱伝導率が100W/mK未満まで低下してしまう。
【0017】
なお、上述した各実施例においては、窒化アルミニウム粉末、イットリウム化合物粉末及びランタノイド化合物粉末の混合粉末を、予めイットリウム化合物粉末とランタノイド化合物粉末の混合粉末に加熱処理を施し、これを窒化アルミニウム粉末と混合して得る場合について説明したが、これに限定されるものではなく、窒化アルミニウム粉末、イットリウム化合物粉末及びランタノイド化合物粉末を一緒にして同時に混合しても同等の効果が得られる。
又、イットリウム化合物、ランタノイド化合物とも、酸化物に限定されるものではなく、かつ、ランタノイド元素は、1種類のみではなく、数種類組み合わせて用いても差し支えない。
【0018】
ここで、図1に示すように、比較例10の窒化アルミニウム焼結体からなる基板1と実施例23の窒化アルミニウム焼結体からなる厚み0.3mmの誘電層2との間に単極型の電極3を介在して静電チャックを構成し、電極3に接続した端子4と誘電層2に載せたシリコンウエハWとに−30℃の温度において電源Eから1kVの電圧を印加したところ、その静電吸着力は、300g/cm2 であり、電圧印加停止時からシリコンウエハWの離脱が可能となるまでに要した時間は、1秒以内であった。
比較のため、誘電層を比較例10の窒化アルミニウム焼結体からなる厚み0.3mmのものとした以外は、上述したものと同様にして静電チャックを構成し、同様の温度において同様の電圧を印加したところ、その静電吸着力は、2g/cm2 であり、電圧印加停止時からシリコンウエハの離脱が可能となるまでに要した時間は、1分以上であった。
したがって、本発明に係る窒化アルミニウム焼結体を静電チャックに用いると、静電チャックの吸着力を格段に向上し得、かつ、電圧印加停止時の残留吸着力を格段に低下し得ることが分かる。
なお、静電チャックの電極は、単極型に限らず、双極型としてもよいのは勿論である。
【0019】
又、図2に示すように、実施例22の窒化アルミニウム焼結体によって、サセプタ5とクランプリング6を形成し、室温においてそのサセプタ5にシリコンウエハWを載置し、ウエハ周縁部をそのクランプリング6によって押えてシリコンウエハWを保持したところ、シリコンウエハWが暴れることはなかった。
比較のため、比較例10の窒化アルミニウム焼結体によってサセプタとクランプリングを形成し、室温においてそのサセプタにシリコンウエハを載置し、ウエハ周縁部をそのクランプリングによって押えてシリコンウエハを保持したところ、シリコンウエハの暴れが発生した。
したがって、本発明に係る窒化アルミニウム焼結体をサセプタ及びクランプリングに用いると、静電気を逃がすことができ、シリコンウエハの暴れ等を防止し、静かに保持できることが分かる。
【0020】
更に、実施例22の窒化アルミニウム焼結体によってダミーウエハを形成し、それを室温において静電チャックで吸着したところ、吸着が可能であった。
比較のため、比較例10の窒化アルミニウム焼結体によってダミーウエハを形成し、それを室温において静電チャックで吸着したところ、吸着が不可能であった。
したがって、本発明に係る窒化アルミニウム焼結体をダミーウエハに用いると、静電チャックによる吸着が可能となることが分かる。
【0021】
更に又、パーティクルキャッチャーは、静電チャックと同様の構造を有しているため、図示を省略して説明するが、静電チャックと同様に、比較例10の窒化アルミニウム焼結体からなる基板と実施例23の窒化アルミニウム焼結体からなる厚み0.3mmの誘電層との間に単極型の電極を介在してパーティクルキャッチャーを構成し、室温において電源から1kVの電圧を印加してパーティクルを捕捉したところ、パーティクルの捕捉力が向上し、かつ、電圧印加停止時のパーティクルの離脱が良好であった。
比較のため、誘電層を比較例10の窒化アルミニウム焼結体からなる厚み0.3mmのものとした以外は、上述したものと同様にしてパーティクルキャッチャーを構成し、同様の温度において同様の電圧を印加してパーティクルを捕捉したところ、パーティクルの捕捉力が低く、かつ、電圧印加停止時のパーティクルの離脱が良好でなかった。
したがって、本発明に係る窒化アルミニウム焼結体をパーティクルキャッチャーに用いると、パーティクルの捕捉力が向上し、かつ、電圧印加停止時のパーティクルの離脱が良好となることが分かる。
なお、パーティクルキャッチャーの電極は、単極型に限らず、双極型としてもよいのは勿論である。
【0022】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の窒化アルミニウム焼結体からなる半導体製造装置関連製品とその製造方法によれば、窒化アルミニウム結晶中に異元素が導入されないため、100W/mK以上の高熱伝導率を維持することができ、かつ、窒化アルミニウム相の粒子間に存在する酸化イットリウムアルミニウム相の結晶格子に導入された歪に起因する電荷担体の拘束力低下によつて、窒化アルミニウム焼結体からなる半導体製造装置関連製品の室温体積抵抗率を1014Ω・cm以下に低下させることができる。
又、上記100W/mK以上の高熱伝導率と1014Ω・cm以下の室温体積抵抗率を有する窒化アルミニウム焼結体を用いる静電チャック、サセプタ、ダミーウエハ、クランプリング及びパーティクルキャッチャーによれば、急速な昇温、降温が可能となり、ウエハ処理のスループットを向上させることができる上、静電チャックでは、吸着力の向上と残留吸着力の低減が図れ、かつ、ウエハの面内温度を均一に保つことができ、サセプタ及びクランプリングでは、静電気を逃がすことができ、ウエハを静かに保持でき、かつ、ウエハの面内温度を均一に保つことができ、ダミーウエハでは、静電チャックによる吸着が可能となり、又、パーティクルキャッチャーでは、パーティクルの捕捉力が向上し、かつ、電圧印加停止時のパーティクルの離脱を良好にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る静電チャックの実施の形態の一例を示す断面図である。
【図2】本発明に係るサセプタ及びクランプリングの実施の形態の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 基板
2 誘電層
3 電極
5 サセプタ
6 クランプリング

Claims (7)

  1. 窒化アルミニウム相と、窒化アルミニウム相の粒子間に形成されている酸化イットリウムアルミニウム相とからなる窒化アルミニウム焼結体において、前記酸化イットリウムアルミニウム相が窒化アルミニウム相に対して外率で0.5〜10wt%であり、かつ、Ho、La、Nd、Euのうちの少なくとも1種類のランタノイド元素をイットリウム元素に対して外率で0.1〜20atom%含有し、室温体積抵抗率が1014Ω・cm以下、熱伝導率が100W/mK以上であることを特徴とする窒化アルミニウム焼結体からなる半導体製造装置関連製品
  2. 窒化アルミニウム粉末にイットリウム化合物粉末、Ho、La、Nd、Euのうちの少なくとも1種類の元素を含むランタノイド化合物粉末を添加した混合粉末を成形、脱脂した後、脱脂体を非酸化性雰囲気において1750〜2000℃の温度で焼成して、酸化イットリウムアルミニウム相が窒化アルミニウム相に対して外率で0.5〜10wt%であり、かつ、Ho、La、Nd、Euのうちの少なくとも1種類のランタノイド元素をイットリウム元素に対して外率で0.1〜20atom%含有し、室温体積抵抗率が1014Ω・cm以下、熱伝導率が100W/mK以上である窒化アルミニウム焼結体を得ることを特徴とする窒化アルミニウム焼結体からなる半導体製造装置関連製品の製造方法。
  3. 請求項1記載の窒化アルミニウム焼結体を用いることを特徴とする静電チャック。
  4. 請求項1記載の窒化アルミニウム焼結体を用いることを特徴とするサセプタ。
  5. 請求項1記載の窒化アルミニウム焼結体を用いることを特徴とするダミーウエハ。
  6. 請求項1記載の窒化アルミニウム焼結体を用いることを特徴とするクランプリング。
  7. 請求項1記載の窒化アルミニウム焼結体を用いることを特徴とするパーティクルキャッチャー。
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