JP3145588B2 - セラミック抵抗体 - Google Patents
セラミック抵抗体Info
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- JP3145588B2 JP3145588B2 JP29425694A JP29425694A JP3145588B2 JP 3145588 B2 JP3145588 B2 JP 3145588B2 JP 29425694 A JP29425694 A JP 29425694A JP 29425694 A JP29425694 A JP 29425694A JP 3145588 B2 JP3145588 B2 JP 3145588B2
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- Non-Adjustable Resistors (AREA)
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヒータ材料、真空管外
囲管や半導体製造装置における帯電除去材料、ウエハ搬
送用アーム、ウエハハンドリング用治具および静電チャ
ックなどに適した窒化アルミニウムを主体とするセラミ
ック抵抗体に関する。
囲管や半導体製造装置における帯電除去材料、ウエハ搬
送用アーム、ウエハハンドリング用治具および静電チャ
ックなどに適した窒化アルミニウムを主体とするセラミ
ック抵抗体に関する。
【0002】
【従来技術】従来より、絶縁性のセラミックスの電気抵
抗を調整するための方法としては、絶縁性セラミックス
に対して、導電性材料を添加して抵抗値を制御すること
が一般に行われている。例えば、アルミナに対して窒化
チタンを添加して電気抵抗を小さくすることが行われて
いる。
抗を調整するための方法としては、絶縁性セラミックス
に対して、導電性材料を添加して抵抗値を制御すること
が一般に行われている。例えば、アルミナに対して窒化
チタンを添加して電気抵抗を小さくすることが行われて
いる。
【0003】一方、窒化アルミニウムは、非酸化性セラ
ミックスの1種であり、構造材料や高温材料としての応
用が期待され、最近では耐プラズマに対しても優れた耐
久性を有することが報告されている。よって、この窒化
アルミニウムを静電チャックなど半導体製造装置内の部
品としての応用が考慮されている。しかしながら、この
窒化アルミニウム自体、高絶縁材料であり、室温でも1
016Ω−cm以上の抵抗値を有するために実用化には至
っていないのが現状である。
ミックスの1種であり、構造材料や高温材料としての応
用が期待され、最近では耐プラズマに対しても優れた耐
久性を有することが報告されている。よって、この窒化
アルミニウムを静電チャックなど半導体製造装置内の部
品としての応用が考慮されている。しかしながら、この
窒化アルミニウム自体、高絶縁材料であり、室温でも1
016Ω−cm以上の抵抗値を有するために実用化には至
っていないのが現状である。
【0004】このような窒化アルミニウムに対しても、
電気抵抗を小さくする試みが行われている。例えば、窒
化アルミニウムや窒化ホウ素の絶縁性セラミックスに対
してもAlなどの導電性材料を添加して比抵抗を調整す
ることが特開昭56ー4509号に提案されている。ま
た、薄膜状セラミックスにおいては、例えば窒化アルミ
ニウムに金属アルミニウムを分散させて抵抗温度係数の
小さな薄膜抵抗体を得ることも特公昭55ー50364
号に提案されている。
電気抵抗を小さくする試みが行われている。例えば、窒
化アルミニウムや窒化ホウ素の絶縁性セラミックスに対
してもAlなどの導電性材料を添加して比抵抗を調整す
ることが特開昭56ー4509号に提案されている。ま
た、薄膜状セラミックスにおいては、例えば窒化アルミ
ニウムに金属アルミニウムを分散させて抵抗温度係数の
小さな薄膜抵抗体を得ることも特公昭55ー50364
号に提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする問題点】一般に、絶縁体の体
積固有抵抗値は温度とともに低下する傾向にあるが、例
えば窒化アルミニウムの場合には室温で1016Ω−cm
から300℃で1011Ω−cm以下まで減少する傾向に
ある。そのため、室温から300℃の高温まで使用する
場合、安定した動作が得られないために、使用温度条件
に制限があるなどの問題があった。また、室温以下では
AlN単体では抵抗が高いために適度の抵抗を有する抵
抗体として利用できないといった欠点があった。
積固有抵抗値は温度とともに低下する傾向にあるが、例
えば窒化アルミニウムの場合には室温で1016Ω−cm
から300℃で1011Ω−cm以下まで減少する傾向に
ある。そのため、室温から300℃の高温まで使用する
場合、安定した動作が得られないために、使用温度条件
に制限があるなどの問題があった。また、室温以下では
AlN単体では抵抗が高いために適度の抵抗を有する抵
抗体として利用できないといった欠点があった。
【0006】また、導電性材料を加えることにより電気
抵抗を制御する方法においては、導電性材料自体の特性
により、絶縁性セラミックスが本来有する特性が損なわ
れるなどの問題があった。例えば、耐食性や耐久性に欠
けたり、窒化アルミニウムの特性が劣化したりした。
抵抗を制御する方法においては、導電性材料自体の特性
により、絶縁性セラミックスが本来有する特性が損なわ
れるなどの問題があった。例えば、耐食性や耐久性に欠
けたり、窒化アルミニウムの特性が劣化したりした。
【0007】
【問題点を解決するための手段】本発明者等は、上記問
題点に対して特に電気抵抗が1013Ω−cm以下のセラ
ミック抵抗体としてその組成および組織の観点から検討
を重ねた結果、例えば化学気相合成法により形成された
窒化アルミニウムを主成分とする絶縁体中に周期律表第
2b族元素族の元素を0.005〜25原子%含有さ
せ、そして、その元素を窒化アルミニウム結晶中に固溶
させて窒化アルミニウムの格子定数を特定の範囲に制御
することによって、絶縁層の体積固有抵抗が1013Ω−
cm以下の範囲に調整でき、かつ温度変化が小さく広い
温度域において安定した材料特性が得られることを見い
だし本発明に至った。
題点に対して特に電気抵抗が1013Ω−cm以下のセラ
ミック抵抗体としてその組成および組織の観点から検討
を重ねた結果、例えば化学気相合成法により形成された
窒化アルミニウムを主成分とする絶縁体中に周期律表第
2b族元素族の元素を0.005〜25原子%含有さ
せ、そして、その元素を窒化アルミニウム結晶中に固溶
させて窒化アルミニウムの格子定数を特定の範囲に制御
することによって、絶縁層の体積固有抵抗が1013Ω−
cm以下の範囲に調整でき、かつ温度変化が小さく広い
温度域において安定した材料特性が得られることを見い
だし本発明に至った。
【0008】即ち、本発明のセラミック抵抗体は、窒化
アルミニウム結晶相を主体とするセラミック抵抗体であ
って、該抵抗体中に周期律表第2b族元素が0.005
〜25原子%存在し、前記結晶相における格子定数がa
軸で0.003〜0.025オングストローム、c軸で
0.005〜0.050オングストロームだけシフトし
た値でであるとともに、25℃における体積固有抵抗が
1013Ω−cm以下であることを特徴とするものであ
る。
アルミニウム結晶相を主体とするセラミック抵抗体であ
って、該抵抗体中に周期律表第2b族元素が0.005
〜25原子%存在し、前記結晶相における格子定数がa
軸で0.003〜0.025オングストローム、c軸で
0.005〜0.050オングストロームだけシフトし
た値でであるとともに、25℃における体積固有抵抗が
1013Ω−cm以下であることを特徴とするものであ
る。
【0009】以下、本発明を詳述する。本発明における
セラミック抵抗体は、窒化アルミニウムを主体とするも
のであるが、組成上、周期律表第2b族元素を0.00
5〜25原子%含有するものである。この周期律表第2
b族元素量は、窒化アルミニウムに対して導電性を付与
するための重要な元素であり、この元素量が0.005
原子%より少ないと所望の抵抗が得られず、25原子%
を越えると、他の結晶相が生成しやすくなり抵抗制御が
難しくなり、また薄膜においては剥離やクラックが発生
しやすくなる。なお、周期律表第2b族元素とは、具体
的にはZn、Cd、Hgであり、特にZnとCdが成膜
性の点で望ましい。
セラミック抵抗体は、窒化アルミニウムを主体とするも
のであるが、組成上、周期律表第2b族元素を0.00
5〜25原子%含有するものである。この周期律表第2
b族元素量は、窒化アルミニウムに対して導電性を付与
するための重要な元素であり、この元素量が0.005
原子%より少ないと所望の抵抗が得られず、25原子%
を越えると、他の結晶相が生成しやすくなり抵抗制御が
難しくなり、また薄膜においては剥離やクラックが発生
しやすくなる。なお、周期律表第2b族元素とは、具体
的にはZn、Cd、Hgであり、特にZnとCdが成膜
性の点で望ましい。
【0010】また、このセラミック抵抗体は、組織上、
窒化アルミニウム結晶を主体とするものであるが、この
抵抗体中の周期律表第2b族元素の一部は窒化アルミニ
ウム結晶中に固溶するが、この結晶中に固溶しきれない
周期律表第2b族元素により周期律表第2b族の窒化物
等の結晶相が20重量%以下の割合で存在する場合もあ
る。また、窒化アルミニウム結晶は、周期律表第2b族
元素の固溶により格子定数が窒化アルミニウムの格子定
数からa軸0.003〜0.025オングストローム、
c軸で0.005〜0.050オングストロームだけシ
フトした値の範囲にあるもので、窒化アルミニウム単体
からなる結晶の格子定数(a軸3.120オングストロ
ーム、c軸4.994オングストローム)とは明らかに
異なる格子定数を有するものである。
窒化アルミニウム結晶を主体とするものであるが、この
抵抗体中の周期律表第2b族元素の一部は窒化アルミニ
ウム結晶中に固溶するが、この結晶中に固溶しきれない
周期律表第2b族元素により周期律表第2b族の窒化物
等の結晶相が20重量%以下の割合で存在する場合もあ
る。また、窒化アルミニウム結晶は、周期律表第2b族
元素の固溶により格子定数が窒化アルミニウムの格子定
数からa軸0.003〜0.025オングストローム、
c軸で0.005〜0.050オングストロームだけシ
フトした値の範囲にあるもので、窒化アルミニウム単体
からなる結晶の格子定数(a軸3.120オングストロ
ーム、c軸4.994オングストローム)とは明らかに
異なる格子定数を有するものである。
【0011】本発明のセラミック抵抗体は、上記の構成
により25℃において1013Ω−cm以下の体積固有抵
抗を有するもので、その下限値は実験での確認では10
6 Ω−cmであった。しかも、この抵抗体は後述する実
施例から明らかなように、室温から300℃までの温度
領域において、25℃の抵抗値に対する変化が3桁以下
の優れた抵抗安定性を有することも大きな特徴である。
また、−100℃でも室温と変わらない抵抗値を有する
ものである。
により25℃において1013Ω−cm以下の体積固有抵
抗を有するもので、その下限値は実験での確認では10
6 Ω−cmであった。しかも、この抵抗体は後述する実
施例から明らかなように、室温から300℃までの温度
領域において、25℃の抵抗値に対する変化が3桁以下
の優れた抵抗安定性を有することも大きな特徴である。
また、−100℃でも室温と変わらない抵抗値を有する
ものである。
【0012】本発明のセラミック抵抗体を製造する方法
としては、上記の構成を満足する限りにおいて格別その
製法を限定するものではないが、その製造の容易性の点
で、特に気相成長法が好ましく、具体的には、スパッタ
リング、イオンプレーティングなどの物理気相合成法
(PVD法)や、プラズマCVD、光CVD、MO(M
etal−organic)CVDなどの化学気相合成
法(CVD法)により形成されるが、これらの中でもC
VD法がよい。これらの成膜法によれば、周期律表第2
b族元素を過剰に固溶させた窒化アルミニウムを合成で
き、本発明により採用される周期律表第2b族元素を
0.01〜25原子%含有して窒化アルミニウム結晶の
格子定数の変化したセラミック抵抗体を得ることができ
る。
としては、上記の構成を満足する限りにおいて格別その
製法を限定するものではないが、その製造の容易性の点
で、特に気相成長法が好ましく、具体的には、スパッタ
リング、イオンプレーティングなどの物理気相合成法
(PVD法)や、プラズマCVD、光CVD、MO(M
etal−organic)CVDなどの化学気相合成
法(CVD法)により形成されるが、これらの中でもC
VD法がよい。これらの成膜法によれば、周期律表第2
b族元素を過剰に固溶させた窒化アルミニウムを合成で
き、本発明により採用される周期律表第2b族元素を
0.01〜25原子%含有して窒化アルミニウム結晶の
格子定数の変化したセラミック抵抗体を得ることができ
る。
【0013】周期律表第2b族元素としてZnを選択
し、CVD法を用いた具体的な製法としては、原料ガス
としてN2 ガス、NH3 ガス、Zn(CH3 )2 および
AlCl3 ガスを用い、これらのガスの流量比をN2 /
AlCl3 =5〜70、Zn(CH3 )2 /NH3 =
0.001〜5、NH3 /AlCl3 =0.1〜10と
し、成膜温度を850℃以上の比較的高めに設定するこ
とにより作製することができる。AlCl3 の代わりに
AlBr3 等のハロゲン化物やトリメチルアルミニウム
等の有機金属を用いることができる。
し、CVD法を用いた具体的な製法としては、原料ガス
としてN2 ガス、NH3 ガス、Zn(CH3 )2 および
AlCl3 ガスを用い、これらのガスの流量比をN2 /
AlCl3 =5〜70、Zn(CH3 )2 /NH3 =
0.001〜5、NH3 /AlCl3 =0.1〜10と
し、成膜温度を850℃以上の比較的高めに設定するこ
とにより作製することができる。AlCl3 の代わりに
AlBr3 等のハロゲン化物やトリメチルアルミニウム
等の有機金属を用いることができる。
【0014】その他、周期律表第2b族元素含有ガスと
しては、Zn(CH3 )2 、Zn(C2 H5 )2 、Cd
(CH3 )2 、Cd(C2 H5 )2 、Hg(CH3 )2
などが挙げられる。
しては、Zn(CH3 )2 、Zn(C2 H5 )2 、Cd
(CH3 )2 、Cd(C2 H5 )2 、Hg(CH3 )2
などが挙げられる。
【0015】一方、膜を形成する基体としては、あらゆ
るものが使用できるが、具体的にはAl2 O3 、AlO
N、Si3 N4 、ダイヤモンド、ムライト、ZrO2 、
W、Mo、Mo−Mn、TiN、SiC、WC、カーボ
ンやSi半導体材料(n型あるいはp型)も挙げられる
が、これらの中でも室温から800℃までの熱膨張係数
が4.0〜8.0×10-6/℃、特に5.0〜7.4×
10-6/℃のものが密着性を考慮すると最も望ましい。
るものが使用できるが、具体的にはAl2 O3 、AlO
N、Si3 N4 、ダイヤモンド、ムライト、ZrO2 、
W、Mo、Mo−Mn、TiN、SiC、WC、カーボ
ンやSi半導体材料(n型あるいはp型)も挙げられる
が、これらの中でも室温から800℃までの熱膨張係数
が4.0〜8.0×10-6/℃、特に5.0〜7.4×
10-6/℃のものが密着性を考慮すると最も望ましい。
【0016】
【作用】通常、窒化アルミニウムは体積固有抵抗1014
Ω−cmを越える高絶縁体であるが、その窒化アルミニ
ウム結晶中に周期律表第2b族元素を固溶させてアルミ
ニウムまたは窒素を周期律表第2b族元素で置換させる
と、アクセプターとして導電性に寄与し結晶の導電率を
高める作用となすものと考えられる。また、窒化アルミ
ニウム結晶への周期律表第2b族元素の固溶は格子定数
の変化により判定できる。例えば、周期律表第2b族元
素を含まない窒化アルミニウムの格子定数はa軸で3.
120オングストローム、c軸で4.994オングスト
ロームであるが、周期律表第2b族元素が固溶するに従
い、a軸、c軸とも変化する。そして格子定数をこれら
の値からa軸で0.003〜0.025オングストロー
ム、c軸で0.005〜0.050オングストロームだ
けシフトした値にすると体積固有抵抗を1013Ω−cm
以下に制御することができる。
Ω−cmを越える高絶縁体であるが、その窒化アルミニ
ウム結晶中に周期律表第2b族元素を固溶させてアルミ
ニウムまたは窒素を周期律表第2b族元素で置換させる
と、アクセプターとして導電性に寄与し結晶の導電率を
高める作用となすものと考えられる。また、窒化アルミ
ニウム結晶への周期律表第2b族元素の固溶は格子定数
の変化により判定できる。例えば、周期律表第2b族元
素を含まない窒化アルミニウムの格子定数はa軸で3.
120オングストローム、c軸で4.994オングスト
ロームであるが、周期律表第2b族元素が固溶するに従
い、a軸、c軸とも変化する。そして格子定数をこれら
の値からa軸で0.003〜0.025オングストロー
ム、c軸で0.005〜0.050オングストロームだ
けシフトした値にすると体積固有抵抗を1013Ω−cm
以下に制御することができる。
【0017】しかも本発明のセラミック抵抗体は温度に
対する抵抗変化が小さく、例えば、一般的窒化アルミニ
ウムの場合、室温(25℃)から300℃までの温度範
囲では1016Ω−cmから1012Ω−cmまで変化する
のに対して、本発明のセラミック抵抗体では例えば、1
012Ω−cmから1010Ω−cmまでと3桁以下しか変
化しないという特徴を有するものである。
対する抵抗変化が小さく、例えば、一般的窒化アルミニ
ウムの場合、室温(25℃)から300℃までの温度範
囲では1016Ω−cmから1012Ω−cmまで変化する
のに対して、本発明のセラミック抵抗体では例えば、1
012Ω−cmから1010Ω−cmまでと3桁以下しか変
化しないという特徴を有するものである。
【0018】従って、広い温度範囲にわたって安定した
抵抗が必要とされる半導体製造装置中の静電チャックな
どの用途に対しては特に有用性が高いものである。
抵抗が必要とされる半導体製造装置中の静電チャックな
どの用途に対しては特に有用性が高いものである。
【0019】
実施例1 窒化アルミニウム質焼結体からなる基体表面に化学気相
合成法によってAlN膜を形成した。AlN膜の成膜
は、基体を外熱式によって900℃に加熱した炉に入
れ、窒素を8SLM、アンモニアを1SLM、0〜0.
5SLMの周期律表第2b族元素含有ガスを流して圧力
を50torrとした。さらに、塩化アルミニウム(A
lCl3 )を0.3SLMの流量で導入して反応を開始
し、400μmの膜厚の膜を形成した。
合成法によってAlN膜を形成した。AlN膜の成膜
は、基体を外熱式によって900℃に加熱した炉に入
れ、窒素を8SLM、アンモニアを1SLM、0〜0.
5SLMの周期律表第2b族元素含有ガスを流して圧力
を50torrとした。さらに、塩化アルミニウム(A
lCl3 )を0.3SLMの流量で導入して反応を開始
し、400μmの膜厚の膜を形成した。
【0020】得られた膜に対してX線回折法でSi(S
RM640b)を標準試料として角度補正を行い、ピー
クトップ法により算出した。測定面指数は(100)、
(002)、(101)、(102)、(110)、
(103)、(112)、(004)であった。
RM640b)を標準試料として角度補正を行い、ピー
クトップ法により算出した。測定面指数は(100)、
(002)、(101)、(102)、(110)、
(103)、(112)、(004)であった。
【0021】
【表1】
【0022】表1の結果から明らかなように、窒化アル
ミニウム中の周期律表第2b族元素量および格子定数は
周期律表第2b族元素含有ガスの流量によって変化し、
周期律表第2b族元素含有ガスを全く導入せず、周期律
表第2b族元素も不純物レベルの0.0001原子%の
場合には、体積固有抵抗も9×1015Ω−cmと高絶縁
性であったが、周期律表第2b族元素含有ガスの流量を
徐々に増加させるに伴い、膜中の第2b族元素量が増加
するとともに、格子定数も次第に小さくなり、体積固有
抵抗も1.2×106 Ω−cmまで低下した。なお、得
られた窒化アルミニウム膜はX線回折測定から(00
2)に配向するAlN膜であった。
ミニウム中の周期律表第2b族元素量および格子定数は
周期律表第2b族元素含有ガスの流量によって変化し、
周期律表第2b族元素含有ガスを全く導入せず、周期律
表第2b族元素も不純物レベルの0.0001原子%の
場合には、体積固有抵抗も9×1015Ω−cmと高絶縁
性であったが、周期律表第2b族元素含有ガスの流量を
徐々に増加させるに伴い、膜中の第2b族元素量が増加
するとともに、格子定数も次第に小さくなり、体積固有
抵抗も1.2×106 Ω−cmまで低下した。なお、得
られた窒化アルミニウム膜はX線回折測定から(00
2)に配向するAlN膜であった。
【0023】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明によれば、窒
化アルミニウム中の周期律表第2b族元素量及び格子定
数を制御することにより、室温における体積固有抵抗が
1013Ω−cm以下で、−100℃から300℃までの
温度における抵抗変化の小さい抵抗体を得ることができ
る。
化アルミニウム中の周期律表第2b族元素量及び格子定
数を制御することにより、室温における体積固有抵抗が
1013Ω−cm以下で、−100℃から300℃までの
温度における抵抗変化の小さい抵抗体を得ることができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01C 7/00
Claims (2)
- 【請求項1】窒化アルミニウム結晶相を主体とするセラ
ミック抵抗体であって、該抵抗体中に周期律表第2b族
元素が0.005〜25原子%存在し、前記結晶相にお
ける格子定数が窒化アルミニウム単相の格子定数からa
軸で0.003〜0.025オングストローム、c軸で
0.005〜0.050オングストロームだけシフトし
た値であるとともに、25℃における体積固有抵抗が1
013Ω−cm以下であることを特徴とするセラミック抵
抗体。 - 【請求項2】前記抵抗体が化学気相合成法により形成さ
れたものである請求項1記載のセラミック抵抗体。
Priority Applications (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29425694A JP3145588B2 (ja) | 1994-11-29 | 1994-11-29 | セラミック抵抗体 |
| US08/385,774 US5668524A (en) | 1994-02-09 | 1995-02-09 | Ceramic resistor and electrostatic chuck having an aluminum nitride crystal phase |
| US08/841,605 US5777543A (en) | 1994-01-09 | 1997-04-30 | Ceramic resistor and electrostatic chuck having an aluminum nitride crystal phase |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29425694A JP3145588B2 (ja) | 1994-11-29 | 1994-11-29 | セラミック抵抗体 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08153603A JPH08153603A (ja) | 1996-06-11 |
| JP3145588B2 true JP3145588B2 (ja) | 2001-03-12 |
Family
ID=17805371
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP29425694A Expired - Fee Related JP3145588B2 (ja) | 1994-01-09 | 1994-11-29 | セラミック抵抗体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3145588B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4003907B2 (ja) | 1998-07-08 | 2007-11-07 | コバレントマテリアル株式会社 | 窒化アルミニウム焼結体からなる半導体製造装置関連製品及びその製造方法並びに静電チャック、サセプタ、ダミーウエハ、クランプリング及びパーティクルキャッチャー |
| US7929269B2 (en) | 2008-09-04 | 2011-04-19 | Momentive Performance Materials Inc. | Wafer processing apparatus having a tunable electrical resistivity |
-
1994
- 1994-11-29 JP JP29425694A patent/JP3145588B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH08153603A (ja) | 1996-06-11 |
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