JP2004168609A - 窒化アルミニウム焼結体およびそれを用いた静電チャック - Google Patents

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Shinya Sato
伸也 佐藤
Hironori Ishida
弘徳 石田
Tatsuya Shiogai
達也 塩貝
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Abstract

【課題】室温における体積抵抗率が1.0×1013Ω・cm以下である窒化アルミニウム焼結体およびそれを用いた静電チャックを提供すること。
【解決手段】Siを酸化物換算で0.3〜5質量%と、アルカリ土類金属または希土類元素のうち少なくとも1種を酸化物換算で合計1〜10質量%添加してなる緻密質の窒化アルミニウム焼結体を得る。この窒化アルミニウム焼結体を被吸着体を吸着する誘電体層として用い、その下に設けられた電極に電圧を印可することにより被吸着体を吸着する。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、室温における体積抵抗率が1.0×1013Ω・cm以下である窒化アルミニウム焼結体に関するものであり、また、この窒化アルミニウム焼結体を利用した静電チャックに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
窒化アルミニウム焼結体は熱伝導率が高く、電気絶縁性に優れることから、絶縁性放熱基板として用いられてきた。しかし、最近では高熱伝導性および絶縁性に加えて、シリコンに近い熱膨張率をもつことおよび優れた耐プラズマ性をもつことから、静電チャック、サセプタ等の半導体製造装置関連製品への窒化アルミニウム焼結体の適用が進められている。
【0003】
こうした窒化アルミニウム焼結体としては、熱伝導率を向上させるために希土類元素酸化物やアルカリ土類金属酸化物を焼結助剤に用いた窒化アルミニウム焼結体や、焼結助剤を用いない窒化アルミニウム焼結体が使用されることが一般的であり、その室温での体積抵抗率は1×1015Ω・cm前後あるいは、それ以上であることが知られている。この様な窒化アルミニウム焼結体を半導体製造装置用の静電チャックとして使用するには体積抵抗率が高すぎるため、室温付近の比較的低温で行われる成膜工程や露光処理、エッチング工程などにおいては十分な吸着力が得られないという問題があった。このような室温付近の比較的低温の用途におけるセラミックの室温における体積抵抗率は1×1013Ω・cm以下が望ましいことが知られており、窒化アルミニウムの低抵抗率化が試みられている。
【0004】
窒化アルミニウムの体積抵抗率を低下させる手段として、窒化アルミニウムに導電性物質を添加することが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、窒化アルミニウム結晶中にIVb族の元素を固溶させることによって、化学気相合成法により形成された窒化アルミニウム結晶相の体積抵抗率を低下させることが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−354620号公報
【特許文献2】
特許第3145575号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1の様にして得られた焼結体は、体積抵抗率が低くなるほど導電性粒子間の距離が短くなっており、これを用いた静電チャックの電極に電圧を印加すると、窒化アルミニウム中の導電性物質同士が放電し易くなり、その結果局所発熱を生じ、部分的に体積抵抗率の低下を引き起こし、吸着力が不安定になるといった問題が生じていた。また、特許文献2に示される技術は、化学気相合成法による成膜には有効な手段であるが、バルク焼結体を得るには適さない。また、IVb族元素の一つであるSiは焼結を阻害するため、焼結体の作製は困難であるという問題があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、Siを酸化物換算で0.3〜5質量%と、アルカリ土類金属または希土類元素のうち少なくとも1種を酸化物換算で合計1〜10質量%添加することによって、緻密質な窒化アルミニウム焼結体が得られ、なおかつ室温における体積抵抗率が1×1013Ω・cm以下となることを見出し、本発明に到達した。
【0008】
【発明の実施の形態】
Siとアルカリ土類金属または希土類元素とを同時に添加して得られる焼結体が低い体積抵抗率を示す理由は明らかではないが、Siを添加することでAlN近傍組成のSiAlON系の酸窒化物が生成しAlN結晶粒子に欠陥が導入されることで体積抵抗率が低下することが考えられる。Siは酸窒化物として均一に存在しており、導電性物質を添加する場合に生じる体積抵抗率が部分的に低下して吸着力が不安定になる問題は生じない。
【0009】
Siの添加量を0.3〜5質量%としたのは、この範囲より少ないと体積抵抗率が低下せず、この範囲より多いと熱伝導率の低下を招来するからである。添加物の形態としては酸化物、窒化物、炭化物等が使用できる。
Siに加えて、アルカリ土類金属または希土類元素のいずれか、またはこれらの両方を添加するのは、Siと併せて添加することにより焼結性は向上し、Siを単独で添加する場合の緻密化阻害の問題が抑えられるからである。アルカリ土類金属または希土類元素の添加量を酸化物換算で合計1〜10質量%としたのは、1質量%未満だと焼結性向上の効果が小さく、一方、合計添加量が10質量%を超えると、緻密化し難くなり、また、熱伝導率や耐プラズマ性の低下を招くためである。
【0010】
アルカリ土類金属としては、Caが焼結性の点で最も有利であるが、Be、Mg、Sr、Baでもよい。これらのアルカリ土類金属は酸化物として添加することが特に好ましく、また焼結条件下で酸化物となる化合物を用いてもよく、炭酸塩、硝酸塩、水酸化物等を使用することができる。アルカリ土類金属を含む複合酸化物でもよい。
また、希土類元素としては、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luのいずれの元素でも用いられるが、焼結性、高熱伝導性の点でYが望ましい。これら希土類元素は酸化物として添加することが特に好ましく、また焼結条件下で酸化物となる化合物を用いてもよく、炭酸塩、硝酸塩、水酸化物等を使用することができる。
【0011】
窒化アルミニウムの原料は、直接窒化法または還元窒化法によって得られた粉末が使用できる。得られた窒化アルミニウム焼結体を静電チャック、サセプタ、ヒーター等半導体製造装置の部品として使用する場合には、不純物が半導体汚染の原因になるため、窒化アルミニウム粉末は高純度であることが望ましい。
焼結体の成形は、乾式プレス、ドクターブレード法、押し出し、鋳込み等公知の方法を適用できるが、本発明の焼結体は、ホットプレス焼成によることが好適であり、被焼成体を2.94MPa以上の圧力下でホットプレス焼結させることが好ましい。
本発明にあっては、焼成は1600〜2000℃、好ましくは1750〜2000℃で行うことが望ましい。1600℃より低いと緻密化(具体的には、相対密度98%以上)せず、また、2000℃より高温で焼成しても焼結体特性においてメリットがなく、コスト面で好ましくないためである。
【0012】
次に、上記窒化アルミニウム焼結体を用いた静電チャックの例について説明する。図1および図2は、本発明の窒化アルミニウム焼結体を用いた静電チャックを示す断面図であり、図1は単極型のものを示し、図2は双極型のものを示す。図1の単極型の静電チャック1は、アルミニウム等からなる基台5の上に固定されて設けられており、吸着面を有し、本発明の窒化アルミニウム焼結体で構成された誘電体層2と、その下に設けられた電極3と、電極3と基台5との間に設けられた絶縁層4とを有しており、電極3には直流電源6が接続されており、この直流電源6から電極3に給電されることにより、誘電体層2の上に載置された被吸着体であるシリコンウエハ10が静電吸着される。
図2の双極型の静電チャック1’は、誘電体層2と絶縁層4との間に一対の電極3a、3bが設けられており、これらに直流電源6が接続されており、直流電源6からこれらの電極にそれぞれ逆極性の電荷が供給されて誘電体層2の上に載置されたシリコンウエハ10が静電吸着される。
【0013】
なお、静電チャックの構造は特に限定されるものではなく、図1、図2に示す構造の他に、一方の面に電極が形成された誘電体層をセラミックス板あるいは絶縁層が形成されたアルミニウム台座に接着剤により貼り付けた構造など、種々の構造を採用することができる。また、電極構造は特に限定されず、上述のように単極型電極でも双極型電極でもよく、その形状も限定されるものではない。
また、本発明の窒化アルミニウム焼結体は、静電チャックの誘電体層として好適であるが、それに限定されず、サセプタやヒーターに使用しても何等問題はない。
【0014】
【実施例】
以下、実施例を用いて本発明を詳細に説明する。
【0015】
還元窒化法で製造された窒化アルミニウム粉末(一次粒子径0.6μm)に、表1に示した量で種々の助剤を添加し、樹脂ボールを混合媒体とし、適量のIPA(イソプロピルアルコール)を溶媒として加え、24時間混合した。得られたスラリーを乾燥し、メッシュパスして原料粉末を作製した。Si源としてアエロジル(日本アエロジル社製)を添加した。なお、表1のNo.1〜5は助剤としてアエロジルのみを添加し、No.6〜31はアエロジルの他にアルカリ土類金属としてCaおよび/または希土類元素としてYをそれぞれ、炭酸カルシウムおよび酸化イットリウムの形態で添加した。表1には、Si、CaおよびYの添加量は酸化物換算した値を示している。
【0016】
得られた原料粉末を表1に示す条件で焼成し、φ50×10mmの焼結体を得た。最高温度での保持時間はいずれも2時間、プレス圧力は5.88MPaとした。この焼結体を加工し、JIS C 2141「電気絶縁用セラミック材料試験方法」に従って体積抵抗率を測定した。焼結体密度は純水を媒体としたアルキメデス法により算出した。
【0017】
【表1】
Figure 2004168609
【0018】
比較例であるNo.1〜5は、本発明の範囲外であり、アルカリ土類金属または希土類元素を含まない窒化アルミニウム焼結体である。いずれも室温における体積抵抗率が高い値を示している。また、これらの焼結体密度は、Siの添加量が増えるにつれて小さくなり、Siを酸化物換算で5質量%添加した場合は、相対密度が96.2%であり、焼結し難いことを示している。また、No.25〜28はSi添加量が本発明の範囲外のもの、No.29〜31はSi以外の助剤の添加量が本発明の範囲外のものである。いずれの焼結体も室温における体積抵抗率が高い値を示している。
【0019】
これらに対して、実施例であるNo.6〜9、およびNo.20〜24はSiとCaを含んだもの、No.10〜13はSiとYを含んだもの、No.14〜19はSiとCaおよびYを含むものであり、本発明の範囲内の窒化アルミニウム焼結体である。いずれも室温における体積抵抗率は1.0×1013以下の低い値を示している。また、いずれの焼結体も相対密度98%以上を示しており、焼結性に優れることを示している。
【0020】
また、表1に示す原料の一部を用いて表1に示す条件で実際に静電チャックの大きさの焼結体を作製し、室温(25℃)で吸着試験を行った結果、本発明の範囲内の窒化アルミニウム焼結体を使用したものは、十分な吸着力が発生したが、比較例の窒化アルミニウム焼結体を使用したものは十分な吸着力が発生しなかった。
【0021】
【発明の効果】
本発明によれば、室温付近の低温で使用できる静電チャック等の半導体製造装置部材として好適な窒化アルミニウム焼結体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る単極型静電チャックの構造を示す断面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る双極型静電チャックの構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1、1’ 静電チャック
2 誘電体層
3、3a、3b 電極
4 絶縁層
5 基台
6 直流電源
10 シリコンウエハ

Claims (2)

  1. 窒化アルミニウムを主成分とし、Siを酸化物換算で0.3〜5質量%と、アルカリ土類金属または希土類元素のうち少なくとも1種を酸化物換算で合計1〜10質量%の含有量になるように添加してなる焼結体であって、相対密度が98%以上で、室温(25℃)における体積抵抗率が1.0×1013Ω・cm以下であることを特徴とする窒化アルミニウム焼結体。
  2. 電極と、その上に設けられ、該電極に電圧を印加することにより被吸着体を吸着する誘電体層とを有する静電チャックであって、前記誘電体層として、請求項1に記載の窒化アルミニウム焼結体を用いた静電チャック。
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