JP2011143791A - クローラ用の芯金及びゴムクローラ - Google Patents

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Abstract

【課題】連結用の専用部品を用いずに簡単な操作で連結でき、且つクローラ走行時の連結外れを抑制することが可能なクローラ用の芯金を提供すること。
【解決手段】周方向に一定間隔で配置され該周方向に隣り合う同士が連結されて無端状のクローラベルト13を構成するクローラ用の芯金20であって、幅方向に延びるピン部28及びピン部29と、隣り合う芯金20のピン部28及びピン部29がそれぞれ引掛けられる引掛溝30及び引掛溝31と、隣り合う芯金20同士の連結状態において隣り合う芯金20にオーバーラップするように周方向に突出し、隣り合う芯金20との当接により隣り合う芯金20同士の内外方向への相対移動を阻止する周方向突起部38及び周方向突起部39と、を備えることで、連結用の専用部品を用いずに簡単な操作で連結でき且つクローラ走行時の連結外れを抑制することができる。
【選択図】図9

Description

本発明は、クローラ用の芯金及びゴムクローラに関する。
ゴムクローラの中には、芯金間の張力を保持するために、隣り合う芯金同士を連結環などの連結部材を用いて連結させているものがある(例えば、特許文献1〜3)。
特許文献1には、芯金の翼部に閉鎖開口部を形成し、隣り合う芯金の閉鎖開口部に連結体を引掛けて隣り合う芯金同士を連結したゴムクローラが開示されている。
特許文献2には、芯金部とリンク部を一体的に形成したリンク一体型芯金を用いたリンク式ゴムクローラが開示されている。このリンク式ゴムクローラでは、隣り合うリンク一体型芯金のリンク部に連結ピンを差し込んで隣り合うリンク一体型芯金同士を連結している。
特許文献3には、芯金の翼部に膨出部を形成し、隣り合う芯金同士の膨出部を重ね、膨出部間の円形空域に棒材を挿入して隣り合う芯金同士を連結したリンク式クローラが開示されている。
特開2004−001595号公報 特開平10−67349号公報 特開2007−50771号公報
本発明は、連結用の専用部品を用いずに簡単な操作で連結でき、且つクローラ走行時の連結外れを抑制することが可能なクローラ用の芯金及びこれを用いたゴムクローラの提供を目的とする。
請求項1のクローラ用の芯金は、周方向に一定間隔で配置され、前記周方向に隣り合う同士が連結されて無端状のクローラベルトを構成するクローラ用の芯金であって、前記クローラベルトの幅方向に延びる係合軸部と、前記係合軸部と一体的に形成され、隣り合う前記芯金の係合軸部が係合される係合部と、前記係合部と一体的に形成され、隣り合う前記芯金同士を連結した連結状態において隣り合う前記芯金にオーバーラップするように前記周方向に突出し、隣り合う前記芯金との当接により隣り合う前記芯金同士の前記クローラベルトの内外方向への相対移動を阻止する周方向突起部と、を備えている。
請求項1のクローラ用の芯金によれば、芯金の係合部に隣り合う芯金の係合軸部を係合させることで、隣り合う芯金同士が連結される。すなわち、連結用の専用部品を用いずに隣り合う芯金同士を連結することができる。また、隣り合う芯金同士の連結操作も、芯金の係合部に隣り合う芯金の係合軸部を係合させるという簡単な操作で行なえる。
また、隣り合う芯金同士の連結状態において、芯金の周方向突起部が隣り合う芯金にオーバーラップしている。この周方向突起部は、隣り合う芯金と当接することで隣り合う芯金同士のクローラベルトの内外方向への相対移動を阻止することができる。つまり、クローラ走行時に芯金が内周側又は外周側に向かう力を受けても、芯金の周方向突起部が隣り合う芯金に当接することで、隣り合う芯金同士のクローラベルトの内外方向への相対移動を阻止して、隣り合う芯金同士の連結外れ(連結状態の解除)を抑制することができる。なお、隣り合う芯金同士が周方向を回転軸としてねじられた場合においても、芯金の周方向突起部が隣り合う芯金に当接するため、隣り合う芯金同士の連結外れを抑制することができる。
請求項2のクローラ用の芯金は、請求項1のクローラ用の芯金において、前記周方向突起部は、先端部から基端部へ向けて厚みが厚くなるように隣り合う前記芯金と当接する部分が傾斜している。
請求項2のクローラ用の芯金によれば、周方向突起部は、先端部から基端部へ向けて厚みが厚くなるように隣り合う芯金と当接する部分が傾斜していることから、厚みを一定又は厚みを薄くする場合と比べて、強度に優れる。
また、周方向突起部は、隣り合う芯金と当接する部分が上記のように傾斜していることから、隣り合う芯金との間のクリアランスを確保でき、例えば、スプロケットに巻き上げられる際に、芯金の周方向突起部が隣り合う芯金に当接して、巻上げの妨げになることを防止することができる。
請求項3のクローラ用の芯金は、請求項1又は請求項2のクローラ用の芯金において、前記幅方向の中央部に該幅方向に間隔をあけて設けられ、前記クローラベルトの内周側に突出すると共に前記周方向に張り出す一対の内周側突起部と、前記内周側突起部と一体的に形成され、前記内周側突起部から前記幅方向の外側へ延びる翼部と、前記翼部と一体的に形成され、前記翼部から前記周方向に延出し、先端側に前記係合軸部の端部が接続された軸支持部と、を備え、前記周方向突起部は、前記内周側突起部及び前記軸支持部の少なくとも一方に形成されている。
請求項3のクローラ用の芯金によれば、周方向に突出する周方向突起部を、周方向に張り出す一対の内周側突起部及び周方向に延出する軸支持部の少なくとも一方に形成することから、例えば、翼部に形成する場合と比べて、周方向突起部の周方向長さを短くすることができる。これにより、周方向突起部による芯金の重量の増加を抑えることができる。
請求項4のクローラ用の芯金は、請求項3のクローラ用の芯金において、前記係合部は、前記翼部よりも前記幅方向の内側に形成されている。
請求項4のクローラ用の芯金によれば、係合部が翼部よりも幅方向の内側に形成されていることから、芯金の係合部と隣り合う芯金の係合軸部との係合部分が翼部よりも幅方向の内側に位置する。
ここで、係合部が翼部よりも幅方向の内側に位置するクローラベルトは、係合部が突起部よりも幅方向外側に位置するクローラベルトよりも、クローラベルトの周方向を回転軸としたねじりによる係合部の変位が小さくなるため、係合軸部と係合部との係合状態が解除されにくくなる。
なお、係合軸部と係合部との係合状態を解除されにくくするためには、係合部分の全てが翼部よりも幅方向の内側に配置されるのが好ましいが、係合部分の少なくとも一部が翼部よりも幅方向の内側に配置されればよい。
請求項5のクローラ用の芯金は、請求項4のクローラ用の芯金において、前記一対の内周側突起部は、互いに逆向きに前記周方向に張り出し、前記係合部は、前記一対の内周側突起部のそれぞれの張り出し部分に形成されている。
請求項5のクローラ用の芯金によれば、係合部を内周側突起部のそれぞれの周方向の張り出し部分に形成することから、例えば、内周側突起部とは別の部位に新たに係合部を設ける場合と比べて、芯金の構造が簡単となる。
請求項6のクローラ用の芯金は、請求項4又は請求項5のクローラ用の芯金において、前記係合軸部は、前記軸支持部の先端側から前記幅方向の内側へ延びている。
請求項6のクローラ用の芯金によれば、芯金の係合部に隣り合う芯金の係合軸部を係合させ、芯金の係合軸部を隣り合う芯金の係合部に係合させることで、隣り合う芯金同士が連結される。
ここで、隣り合う芯金同士の連結状態において、芯金とこれに隣り合う芯金の少なくとも一方の内周側突起部が幅方向の外側へ移動する場合、内周側突起部の張り出し部分が軸支持部に当接して幅方向外側への移動が規制される。これにより、芯金とこれに隣り合う芯金の少なくとも一方の内周側突起部が幅方向の外側へ移動することによる隣り合う芯金同士の連結外れ(連結状態の解除)が抑制される。
請求項7のクローラ用の芯金は、請求項6のクローラ用の芯金において、前記軸支持部は、前記翼部の前記幅方向の内側に形成されている。
請求項7のクローラ用の芯金によれば、軸支持部が翼部の幅方向内側に形成されていることから、隣り合う芯金同士の連結状態において、軸支持部と突起部の張り出し部分とのクリアランスが狭くなり、芯金とこれに隣り合う芯金の少なくとも一方の内周側突起部に幅方向の外側へ向かう力が作用したときの軸支持部が受ける力が低下する。
請求項8のクローラ用の芯金は、請求項3〜請求項7のいずれか1項に記載のクローラ用の芯金において、隣り合う前記芯金同士の連結状態において、前記芯金及びこれに隣り合う前記芯金の少なくとも一方の前記内周側突起部が前記幅方向の内側へ移動するのを当接により規制する段差が設けられている。
請求項8のクローラ用の芯金によれば、隣り合う芯金同士の連結状態において、芯金とこれに隣り合う芯金の少なくとも一方の内周側突起部が幅方向の内側へ移動するのが芯金の段差に当接することにより、規制される。これにより、芯金とこれに隣り合う芯金の少なくとも一方の内周側突起部が幅方向の内側へ移動することによる隣り合う芯金同士の連結外れが抑制される。
請求項9のゴムクローラは、請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載のクローラ用の芯金を用いて構成されたクローラベルトの外周側にゴム弾性体が配設されている。
請求項9のゴムクローラによれば、連結用の専用部品を用いずに簡単な操作で連結することができるクローラ用の芯金を連結して構成されたクローラベルトを用いることから、生産性が向上する。また、ゴムクローラは、クローラ用の芯金により構成されたクローラベルトを備えることから、クローラ走行時における隣り合う芯金同士の連結外れが抑制される。
以上説明したように、本発明のクローラ用の芯金は、連結用の専用部品を用いずに簡単な操作で連結することができ、且つクローラ走行時の連結外れを抑制することができる。また、本発明のゴムクローラは、連結用の専用部品を用いずに簡単な操作で連結することができるクローラ用の芯金を連結して構成するクローラベルトを用いるため生産性が向上し、さらに、クローラ走行時における隣り合う芯金同士の連結外れを抑制することができる。
本発明の第1実施形態のゴムクローラの側面図である。 本発明の第1実施形態のゴムクローラの内周面を見た平面図である。 図2の3−3線断面図である。 本発明の第1実施形態のクローラ用の芯金の斜視図である。 (A)は、芯金の平面図である。(B)は芯金の側面図である。(C)は矢印C方向から見た芯金の正面図である。 (A)は、芯金の連結手順を示す芯金の側面図である。(B)は、隣り合う芯金同士を連結した状態を示す芯金の側面図である。 隣り合う芯金同士を連結して構成したクローラベルトの内周面を見た平面図である。 (A)図7の8部拡大図である。(B)芯金に幅方向へ向かう力が作用したときの状態を示す拡大図である。 (A)隣り合う芯金同士に内外方向に相対移動する方向の力が作用したときの状態を示す芯金の側面図である。 (B)隣り合う芯金同士に互いを内周側に曲げる方向の力が作用したときの状態を示す芯金の側面図である。 本発明のその他の実施形態のクローラ用の芯金の斜視図である。 (A)は、芯金の平面図である。(B)は芯金の側面図である。(C)は矢印C方向から見た芯金の正面図である。 隣り合う芯金同士を連結して構成したクローラベルトの内周面を見た平面図である。 (A)隣り合う芯金同士に内外方向に相対移動する方向の力が作用したときの状態を示す芯金の側面図である。 (B)隣り合う芯金同士に互いを内周側に曲げる方向の力が作用したときの状態を示す芯金の側面図である。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態のクローラ用の芯金及びこれを用いたゴムクローラについて図1〜図9を用いて説明する。
図1に示すように、第1実施形態のゴムクローラ10は、クローラ車のスプロケット100及びアイドラー102に巻きかけられて用いられるものであり、無端状のクローラベルト13の外周側に、ゴムなどの弾性体で構成された無端状のゴム弾性体12が配設されたものである。
以下、単に「周方向」というときは、ゴムクローラ10の周方向をいい、矢印Sで示す。また、「幅方向」というときは、ゴムクローラ10の幅方向をいい、矢印Wで示す。なお、幅方向は、周方向と直交している。さらに、「内外方向」というときは、ゴムクローラ10の内外方向をいい、この内外方向を矢印IN、OUTで示す。なお、矢印INは、ゴムクローラ10の内周側を示し、単に「内周側」という。一方、矢印OUTは、ゴムクローラ10の外周側を示し、単に「外周側」という。なお、内外方向は、周方向及び幅方向と直交している。
図1及び図3に示すように、ゴム弾性体12の外周面には、周方向に所定の間隔をあけてラグ14が形成されている。このラグ14は、本実施形態においては、幅方向に沿って延びる構成とするが、これに限らず、ゴムクローラの牽引力などを十分に発揮できれば、ラグ14を幅方向に対して傾斜させる構成としてもよく、また、ラグ14の形状はどのような形状としてもよい。
図1〜図3に示すように、ゴム弾性体12の内周側には、周方向に一定間隔で複数の芯金20(図4、図6参照)が埋設されている。これら複数の芯金20は、周方向に隣り合う同士が互いに連結されて無端状のクローラベルト13を構成している。なお、クローラベルト13及び芯金20の詳細については後述する。
図2に示すように、ゴム弾性体12の内周面には、スプロケット100の歯部が係合するスプロケット係合凹部16が形成されている。このスプロケット係合凹部16にスプロケット100の歯部が係合することで、スプロケット100からの駆動力がゴムクローラ10へ伝達されるようになっている。
また、ゴム弾性体12の内周面には、芯金20の後述するガイド壁部24及びガイド壁部25よりも幅方向外側にクローラ車の転輪104が通過する転輪通過面18及び転輪通過面19がそれぞれ形成されている。
次に、芯金20について図4〜図9を用いて説明する。
図4及び図5に示すように、芯金20は、幅方向の中央部に形成されたスプロケット係合部22と、このスプロケット係合部22を挟んで幅方向両側に形成された一対のガイド壁部24及びガイド壁部25と、を備えている。なお、ガイド壁部24及びガイド壁部25は、内周側突起部の一例である。
また、芯金20は、ガイド壁部24から幅方向外側へ延びる翼部26と、ガイド壁部25から幅方向外側へ延びる翼部27と、を備えている。なお、スプロケット係合部22、一対のガイド壁部24及びガイド壁部25、及び一対の翼部26及び翼部27は、一体形成されている。
図4及び図5(B)に示すように、スプロケット係合部22は、柱状とされ、内周側の面が内周側へ凸となるように円弧状に湾曲している。
図4及び図5(A)〜(C)に示すように、ガイド壁部24は、スプロケット係合部22よりも内周側に突出する突出部24Aと、スプロケット係合部22よりも周方向の一方側(図5では上側)へ張り出す張出部24Bと、で構成されている。また、ガイド壁部24は、図5(B)に示すように、側面視で略台形状とされている。なお、ガイド壁部24の形状は略台形状に限定されるものではなく、上述の突出部24A、及び張出部24Bが形成されていれば、その他の形状でも構わない。
図4及び図5(A)に示すように、ガイド壁部24の幅方向外側面のスプロケット係合部22に対応した部位に、幅方向に沿って幅方向外側へ延出する上記翼部26が形成されている。この翼部26は、幅方向に沿って幅方向外側へ延出する平板状の平板部26Aと、この平板部26Aの周方向の中間部に幅方向に沿って形成される補強用リブ26Bと、を備えている。
図4及び図5(B)に示すように、ガイド壁部24の張出部24Bの外周側には、後述する引掛溝30が形成されている。そして、ガイド壁部24の内周側の端部は、平坦面24Cとされている。
図4及び図5(A)〜(C)に示すように、ガイド壁部25は、スプロケット係合部22よりも内周側に突出する突出部25Aと、スプロケット係合部22よりも周方向の他方側(図5では下側)へ張り出す張出部25Bと、で構成されている。つまり、上述のガイド壁部24とガイド壁部25は、互いに逆向きに周方向に張り出している。また、ガイド壁部25は、図5(B)に示すように、側面視で略台形状とされている。なお、ガイド壁部25の形状は略台形状に限定されるものではなく、上述の突出部25A、及び張出部25Bが形成されていれば、その他の形状でも構わない。
図4及び図5(A)に示すように、ガイド壁部25の幅方向外側面のスプロケット係合部22に対応した部位に、幅方向に沿って幅方向外側へ延出する上記翼部27が形成されている。この翼部27は、幅方向に沿って幅方向外側へ延出する平板状の平板部27Aと、この平板部27Aの周方向の中間部に幅方向に沿って形成される補強用リブ27Bと、を備えている。
図4及び図5(B)に示すように、ガイド壁部25の張出部25Bの外周側には、後述する引掛溝31が形成されている。そして、ガイド壁部25の内周側の端部は、平坦面25Cとされている。
図7に示すように、複数の芯金20を連結してクローラベルト13を構成すると、複数のガイド壁部24及び複数のガイド壁部25が、それぞれ周方向に沿って一定間隔で並ぶようになっている。クローラ走行時においては、スプロケット100、アイドラー102及び転輪104がガイド壁部24及びガイド壁部25によって所定の位置へとガイドされるため、スプロケット100、アイドラー102及び転輪104の脱輪が、ガイド壁部24及びガイド壁部25によって抑制される。
また、図7に示すように、複数の芯金20を連結してクローラベルト13を構成すると、一方の芯金20のスプロケット係合部22及びガイド壁部25と、他方の芯金20のスプロケット係合部22及びガイド壁部24と、の間に中空部が形成されるようになっている。図2に示すように、ゴム弾性体12のスプロケット係合凹部16は、上記中空部に対応した位置に形成されている。このため、スプロケット100の歯部がスプロケット係合凹部16に係合すると、スプロケット100からの駆動力がスプロケット係合凹部16を介してクローラベルト13(ゴムクローラ10)に伝達されるようになっている。
図4及び図5に示すように、翼部26の幅方向内側には、周方向の他方側へ延出する軸支持部32が一体形成されている。なお、軸支持部32は、翼部26の根元部近傍に形成することが好ましい。軸支持部32の先端側には、幅方向内側へ幅方向に沿って延びる係合軸部の一例としての円柱状のピン部28が形成されている。
ピン部28の軸線上には、ガイド壁部25の張出部25Bがあり、この張出部25Bのピン部28の軸線上に係合部としての上述した引掛溝31が形成されている。引掛溝31は、張出部25Bの幅方向外側面に形成された溝であり、外周側から内周側へ延びている。また、引掛溝31は一端部が張出部25Bの外周側の面に開口し、他端部が張出部25B内で終端している。
また、引掛溝31は、溝幅がピン部29を差し込める程度の広さに設定され、他端部(終端部)の溝壁が内周側に凸となるように円弧状に湾曲している。この他端部の溝壁の円弧の曲率半径は、ピン部29の曲率半径と同等又は大きく設定されている。
図4及び図5に示すように、翼部27の幅方向内側には、周方向の一方側へ延出する軸支持部33が一体形成されている。なお、軸支持部33は、翼部27の根元部近傍に形成することが好ましい。軸支持部33の先端側には、幅方向内側へ幅方向に沿って延びる係合軸部の一例としての円柱状のピン部29が形成されている。
ピン部29の軸線上には、ガイド壁部24の張出部24Bがあり、この張出部24Bのピン部29の軸線上に係合部としての上述した引掛溝30が形成されている。引掛溝30は、張出部24Bの幅方向外側面に形成された溝であり、外周側から内周側へ延びている。また、引掛溝30は一端部が張出部24Bの外周側の面に開口し、他端部が張出部24B内で終端している。
また、引掛溝30は、溝幅がピン部28を差し込める程度の広さに設定され、他端部(終端部)の溝壁が内周側に凸となるように円弧状に湾曲している。この他端部の溝壁の円弧の曲率半径は、ピン部28の曲率半径と同等又は大きく設定されている。
図2に示すように、ゴム弾性体12の内周側に埋設された芯金20は、軸支持部32及び軸支持部33がそれぞれ転輪通過面18及び転輪通過面19の外周側に位置するようになっている。この軸支持部32及び軸支持部33により、転輪通過面18及び転輪通過面19が補強される。
図5に示すように、スプロケット係合部22の周方向の一方側の端部22Aは、ガイド壁部25の周方向の一方側の端部25Dよりも周方向の一方側へ突出している。このため、端部22Aと端部25Dとの間には段差35が形成されている。
図7に示すように、周方向に隣り合う芯金20同士を連結した場合、一方の芯金20のガイド壁部25の張出部25Bの先端部は、他方の芯金20のガイド壁部25の端部25D、軸支持部33、及び段差35で囲まれた領域(嵌合部37)に嵌まり込むようになっている。このとき、嵌合部37に嵌まり込んだ張出部25Bが幅方向内側に移動すると段差35に当接して幅方向内側への移動が規制されるように、スプロケット係合部22の端部22Aの突出量(端部25Dからの周方向突出量)が設定されている。
具体的には、図8(A)及び図8(B)に示すように、スプロケット係合部22の端部22Aの突出量は、この端部22Aとピン部29との間の距離(周方向に沿った距離)が、張出部25Bの周方向表面と引掛溝31との間の距離(周方向に沿った距離)よりも短くされている。さらに、本実施形態では、段差35とピン部29の先端との間の距離(幅方向に沿った距離)が、引掛溝31の溝長さよりも短くされている。
図5に示すように、スプロケット係合部22の周方向の他方側の端部22Bは、ガイド壁部24の周方向の他方側の端部24Dよりも周方向の他方側へ突出している。このため、端部22Bと端部24Dとの間には段差34が形成されている。
図7に示すように、周方向に隣り合う芯金20同士を連結した場合、一方の芯金20のガイド壁部24の張出部24Bの先端部は、他方の芯金20のガイド壁部24の端部24D、軸支持部32、及び段差34で囲まれた領域(嵌合部36)に嵌まり込むようになっている。このとき、嵌合部36に嵌まり込んだ張出部24Bが幅方向内側に移動すると段差34に当接して幅方向内側への移動が規制されるように、スプロケット係合部22の端部22Bの突出量(端部24Dからの周方向突出量)が設定されている。
具体的には、図8(A)及び図8(B)に示すように、スプロケット係合部22の端部22Bの突出量は、この端部22Bとピン部28との間の距離(周方向に沿った距離)が、張出部24Bの周方向表面と引掛溝31との間の距離(周方向に沿った距離)よりも短くされている。さらに、本実施形態では、段差34とピン部28の先端との間の距離(幅方向に沿った距離)が、引掛溝30の溝長さよりも短くされている。
図4及び図5に示すように、軸支持部32の先端部には、周方向に突出する周方向突起部38が形成されている。この周方向突起部38は、軸支持部32と一体形成されている。また、隣り合う芯金20同士を連結した連結状態(図7参照)において、一方の芯金20の周方向突起部38は、内周側から見て他方の芯金20の翼部26(具体的には、平板部26A)とオーバーラップしている。この一方の芯金20の周方向突起部38と他方の芯金20の翼部26とのオーバーラップ量は、隣り合う芯金20同士に周方向の張力を作用させた状態で、1mm以上オーバーラップしていればよい。なお、周方向突起部38は、平板部26Aよりも内周側に配置されている。
一方の芯金20の周方向突起部38と他方の芯金20の翼部26とのクリアランス(内外方向に沿った距離)は、図9(A)に示されるように、一方の芯金20と他方の芯金20が内外方向に相対移動した際に、一方の芯金20のピン部28が他方の芯金20の引掛溝30から抜け出る前に、一方の芯金20の周方向突起部38が他方の芯金20の翼部26に当接するように設定されている。
また、周方向突起部38は、先端部から基端部へ向けて厚みが厚くなるように隣り合う芯金20と当接する部分が傾斜している。なお、以下では、周方向突起部38の隣り合う芯金20と当接する傾斜した部分を傾斜部38Aとして示す。
図4及び図5に示すように、軸支持部33の先端部には、周方向に突出する周方向突起部39が形成されている。この周方向突起部39は、軸支持部33と一体形成されている。また、隣り合う芯金20同士を連結した連結状態(図7参照)において、他方の芯金20の周方向突起部39は、内周側から見て一方の芯金20の翼部27(具体的には、平板部27A)とオーバーラップしている。この他方の芯金20の周方向突起部39と一方の芯金20の翼部27とのオーバーラップ量は、隣り合う芯金20同士に周方向の張力を作用させた状態で、1mm以上オーバーラップしていればよい。なお、周方向突起部39は、平板部27Aよりも内周側に配置されている。
また、他方の芯金20の周方向突起部39と一方の芯金20の翼部27とのクリアランス(内外方向に沿った距離)は、図9(A)に示されるように、一方の芯金20と他方の芯金20が内外方向に相対移動した際に、他方の芯金20のピン部29が一方の芯金20の引掛溝31から抜け出る前に、他方の芯金20の周方向突起部39が一方の芯金20の翼部27に当接するように設定されている。
また、周方向突起部39は、先端部から基端部へ向けて厚みが厚くなるように隣り合う芯金20と当接する部分が傾斜している。なお、以下では、周方向突起部39の隣り合う芯金20と当接する傾斜した部分を傾斜部39Aとして示す。
次に芯金20の連結操作について図6及び図7を用いて説明する。
まず、図6(A)に示すように、一方の芯金20と他方の芯金20を所定の角度(90度以下)傾け、一方の芯金20と他方の芯金20を幅方向に相対的にずらした状態で、一方の芯金20のピン部28と他方の芯金20の引掛溝30との位置合わせ行い、且つ、一方の芯金20の引掛溝31と他方の芯金20のピン部29の位置合わせを行なう。
位置合わせが完了した後、所定の角度傾けた状態で一方の芯金20と他方の芯金20を幅方向に相対移動させて、一方の芯金20のピン部28を他方の芯金20の引掛溝30に差し込むとともに、他方の芯金20のピン部29を一方の芯金20の引掛溝31に差し込む。
そして、一方の芯金20の幅方向中心と他方の芯金20の幅方向中心とを合せた後、一方の芯金20と他方の芯金20とが互いに平行となるように回転させる(図6(B)参照)。このように、一方の芯金20と他方の芯金20を互いに平行な状態にすると、一方の芯金20のピン部28が他方の芯金20の引掛溝30に引っ掛かり、他方の芯金20のピン部29が一方の芯金20の引掛溝31に引っ掛かる。これにより、一方の芯金20と他方の芯金20が連結される。
また、一方の芯金20と他方の芯金20を互いに平行な状態にすると、一方の芯金20の張出部25Bの先端部が他方の芯金20の嵌合部37に嵌まり込み、他方の芯金20の張出部24Bの先端部が一方の芯金20の嵌合部36に嵌まり込む。
ここで、図8に示すように、一方の芯金20が他方の芯金20に対して幅方向の一方側(図7及び図8では左側)に相対移動すると、一方の芯金20の張出部25Bの先端部が他方の芯金20の段差35に当接するとともに、他方の芯金20の張出部24Bの先端部が一方の芯金20の段差34に当接するため、一方の芯金20が他方の芯金20に対して幅方向の一方側に相対移動するのが規制される。
また、一方の芯金20が他方の芯金20に対して幅方向他方側(図7では右側)に相対移動すると、一方の芯金20の張出部25Bの先端部が他方の芯金20の軸支持部33に当接するとともに、他方の芯金20の張出部24Bの先端部が他方の一方の芯金20の軸支持部32に当接するため、一方の芯金20が他方の芯金20に対して幅方向の他方側に相対移動するのが規制される。
さらに、一方の芯金20と他方の芯金20を互いに平行な状態にすると、内周側から見て、一方の芯金20の周方向突起部38と他方の芯金20の翼部26とがオーバーラップし、他方の芯金20の周方向突起部39と一方の芯金20の翼部27とがオーバーラップする。
ここで、図9(A)に示すように、一方の芯金20と他方の芯金20が内外方向に相対移動すると(図9(A)では、一方の芯金20に対して他方の芯金20が内周側に移動している。)、一方の芯金20のピン部28が他方の芯金20の引掛溝30から抜け出る前に、一方の芯金20の周方向突起部38が他方の芯金20の翼部26に当接し、他方の芯金20のピン部29が一方の芯金20の引掛溝31から抜け出る前に、他方の芯金20の周方向突起部39が一方の芯金20の翼部27に当接して、上記相対移動が阻止される。また、一方の芯金20に対して他方の芯金20が外周側に移動した場合は、一方の芯金20のピン部28が他方の芯金20の引掛溝30の終端部に当接し、他方の芯金20のピン部29が一方の芯金20の引掛溝31の終端部に当接して上記相対移動が阻止される。
また、一方の芯金20と他方の芯金20が周方向を回転軸として一方側にねじられると、一方の芯金20のピン部28が他方の芯金20の引掛溝30の終端部に当接し、他方の芯金20の周方向突起部39が一方の芯金20の翼部27に当接して上記一方側のねじりが阻止される。これに対して、一方の芯金20と他方の芯金20が周方向を回転軸として他方側(一方側の反対側)にねじられると、他方の芯金20のピン部29が一方の芯金20の引掛溝31の終端部に当接し、一方の芯金20の周方向突起部38が他方の芯金20の翼部26に当接して上記他方側のねじりが阻止される。
これにより、連結した芯金20同士は、内外方向の相対移動が阻止され、周方向を回転軸としたねじりも阻止されるため、連結した芯金20同士の連結外れが抑制される。
以上、上述したように複数の芯金20同士を連結することで、無端状のクローラベルト13が構成される。
また、連結した芯金20同士の連結を解除するには、図6(A)に示すように、一方の芯金20と他方の芯金20を所定の角度傾けて、一方の芯金20の張出部25Bの先端部を他方の芯金20の嵌合部37から抜け出させるとともに、他方の芯金20の張出部24Bの先端部を一方の芯金20の嵌合部36から抜け出させる。このとき、内周側から見て、一方の芯金20の周方向突起部38が他方の芯金20の翼部26上から退避し、他方の芯金20の周方向突起部39が一方の芯金20の翼部27上から退避する。
その後、一方の芯金20と他方の芯金20を幅方向に相対移動させる。これにより、一方の芯金20と他方の芯金20の連結が解除される。
次に、ゴムクローラ10の製造方法について説明する。
まず、上述した連結操作で複数の芯金20を連結して無端状のクローラベルト13を構成する。
次に、クローラベルト13の外周に長尺な未加硫のゴム弾性体12を巻き付けて無端状の未加硫のゴム弾性体を形成する。このとき、未加硫のゴム弾性体12の内周側にクローラベルト13が埋設されるようにする。なお、芯金20のガイド壁部24及びガイド壁部25のそれぞれの内周側端部は、未加硫のゴム弾性体12に埋設されなくてもよい。なお、クローラベルト13の内周側に未加硫のゴム弾性体を巻き付けてもよいことは言うまでもない。
その後、未加硫のゴム弾性体12を加硫することで、ゴム弾性体12が加硫されてクローラベルト13と加硫接着され、ゴムクローラ10が製造される。
なお、本実施形態では、芯金20を連結してクローラベルト13を構成した後で、このクローラベルト13の外周側にゴム弾性体12を形成する構成としたが、これに限らず、芯金20の少なくとも外周側に加硫済みゴム弾性体片を形成し、これらの芯金20を連結して、クローラベルト13を構成してもよい。この場合には、一部連結部をゴム被覆していない加硫済みゴム弾性体片付き芯金20を連結することで、ゴムクローラ10が形成される。なお、加硫済みゴム弾性体片は、単数の芯金20により構成されてもよいし、複数の連結した芯金20によって構成されてもよく、また、ゴムクローラ1本分が連結された帯状のゴム弾性体を加硫後に長手方向端部同士を連結して環状としてもよい。
次に、第1実施形態の芯金20及びゴムクローラ10の作用効果について説明する。
上述したように、芯金20同士の連結は、図6に示すように、一方の芯金20のピン部28を他方の芯金20の引掛溝30に引掛け、他方の芯金20のピン部29を一方の芯金20の引掛溝31に引掛けることでなされる。すなわち、連結用の専用部品を用いずに芯金20同士を連結することができる。つまり、ゴムクローラ10(クローラベルト13)の部品点数を減らすことができる。
また、芯金20の連結操作も一方の芯金20のピン部28を他方の芯金20の引掛溝30に引掛け、他方の芯金20のピン部29を一方の芯金20の引掛溝31に引掛けるという簡単な操作で行なえる。
さらに、芯金20同士の連結に、芯金20の一部を用いるため、芯金20同士を連結して構成されたクローラベルト13の周方向剛性を向上させることができる。これにより、ゴムクローラ10の張力を十分に確保することができる。
そして、図2に示すように、芯金20同士を連結して構成されたクローラベルト13は、芯金20のガイド壁部24及びガイド壁部25がそれぞれ周方向に沿って並ぶ。このため、ガイド壁部24及びガイド壁部25の間を通るスプロケット100の脱輪が抑制され、且つ、ガイド壁部24及びガイド壁部25を跨ぎ、転輪通過面18及び転輪通過面19上を通る転輪104の脱輪が抑制される。
ところで、従来のゴムクローラとしては、無端状のゴム弾性体の内周側に周方向一定間隔で芯金を配置し、この芯金の外周を外囲いするようにスチールコードを螺旋巻きしたものが知られている。この種の従来のゴムクローラでは、例えば、ゴム弾性体に傷などが付き、その傷から水などが浸入した場合、スチールコードに錆が生じ、スチールコードが破断してゴムクローラの張力が低下する虞がある。
しかし、ゴムクローラ10では、従来のゴムクローラの張力を保持するスチールコードをなくしても張力保持可能であり、芯金20を連結して構成されたクローラベルト13を用いるため、ゴム弾性体12に傷などが付き、その傷から水などが浸入しても、従来のゴムクローラのスチールコードと比べて、芯金20は破損しにくいため、ゴムクローラ10の張力の低下が抑制される。
また、引掛溝30をガイド壁部24に形成し、引掛溝31をガイド壁部25に形成することから、ガイド壁部24及びガイド壁部25とは別の部位に新たに引掛溝30及び引掛溝31を形成するよりも、芯金20の構造が簡単となる。また、スプロケット100や転輪104などの脱輪を抑制するガイド壁部24及びガイド壁部25に引掛溝30及び引掛溝31を形成するため、芯金20の連結部分の強度が向上する。
そして、図7に示されるように、芯金20同士を連結すると、一方の芯金20のガイド壁部25の張出部25Bの先端部が他方の芯金20の嵌合部37に嵌まり、他方の芯金20のガイド壁部24の張出部24Bの先端部が一方の芯金20の嵌合部36に嵌まる。このため、一方の芯金20が他方の芯金20に対して幅方向に相対移動した場合、一方の芯金20の張出部25Bの先端部が他方の芯金20の段差35あるいは軸支持部33に当接し、他方の芯金20の張出部24Bの先端部が一方の芯金20の段差34あるいは軸支持部32に当接して、一方の芯金20が他方の芯金20に対して幅方方向に相対移動するのが規制される。
これにより、連結した芯金20同士が幅方向に相対的にずれて、連結が外れる(解除される)のが抑制される。
また、一方の芯金20に対して他方の芯金20が内周側に移動した場合、一方の芯金20のピン部28が他方の芯金20の引掛溝30から抜け出る前に、一方の芯金20の周方向突起部38が他方の芯金20の翼部26に当接し、他方の芯金20のピン部29が一方の芯金20の引掛溝31から抜け出る前に、他方の芯金20の周方向突起部39が一方の芯金20の翼部27に当接して、上記相対移動が阻止される。また、一方の芯金20に対して他方の芯金20が外周側に移動した場合は、一方の芯金20のピン部28が他方の芯金20の引掛溝30の終端部に当接し、他方の芯金20のピン部29が一方の芯金20の引掛溝31の終端部に当接して上記相対移動が阻止される。
そして、一方の芯金20と他方の芯金20が周方向を回転軸として一方側にねじられると、一方の芯金20のピン部28が他方の芯金20の引掛溝30の終端部に当接し、他方の芯金20の周方向突起部39が一方の芯金20の翼部27に当接して上記一方側のねじりが阻止される。これに対して、一方の芯金20と他方の芯金20が周方向を回転軸として他方側(一方側の反対側)にねじられると、他方の芯金20のピン部29が一方の芯金20の引掛溝31の終端部に当接し、一方の芯金20の周方向突起部38が他方の芯金20の翼部26に当接して上記他方側のねじりが阻止される。
これにより、クローラ走行時に、縁石などの突起物に乗り上げたとしても、連結した芯金20同士の連結が外れる(解除される)のを抑制することができる。
周方向突起部38及び周方向突起部39は、先端部から基端部へ向けて厚みが厚くなるように隣り合う芯金20と当接する部分(傾斜部38A、39A)が傾斜していることから、厚みを一定又は厚みを薄くした場合と比べて、強度に優れる。
また、周方向突起部38及び周方向突起部39は、隣り合う芯金20と当接する傾斜部38A、39Aが上記のように傾斜していることから、隣り合う芯金20との間のクリアランスを確保でき、スプロケット100に巻き上げられる際に、一方の芯金20の周方向突起部38が他方の芯金20の翼部26に当接し、他方の芯金20の周方向突起部39が一方の芯金20の翼部27に当接して、巻上げの妨げになることを防止することができる。
そして、周方向に突出する周方向突起部38及び周方向突起部39を、周方向に張り出す一対のガイド壁部24及びガイド壁部25にそれぞれ形成することから、例えば、翼部26及び翼部27に形成する場合と比べて、周方向突起部38及び周方向突起部39の周方向長さを短くすることができる。これにより、周方向突起部38及び周方向突起部39による芯金の重量の増加を抑えることができる。
また、一方の芯金20と他方の芯金20の連結部分(引掛け部分)を一対の翼部26及び翼部27よりも幅方向内側の領域に位置させているため、幅方向外側に連結部分が位置するものと比べて、中心線(CL)を回転軸としたねじりによる引掛け部分(引掛溝30及び引掛溝31)の変位が小さくなり、一方の芯金20のピン部28が他方の芯金20の引掛溝31から抜け難くなると共に他方の芯金20のピン部29が一方の芯金20の引掛溝30から抜け難くなる。
具体的には、引掛け部分に作用するねじりモーメントは、幅方向外側よりも幅方向内側で小さくなることから、引掛け部分を一対の翼部26及び翼部27よりも中心線CL寄りに位置させることで、引掛け部分の変位を小さくできる。
また、軸支持部32を翼部26の根元部近傍に形成し、軸支持部33を翼部27の根元部近傍に形成した場合には、連結した芯金20同士において、一方の芯金20の軸支持部32と他方の芯金20のガイド壁部24との幅方向のクリアランスが狭く(又は、クリアランス無し)、他方の芯金20の軸支持部33と一方の芯金20のガイド壁部25との幅方向のクリアランスが狭く(又は、クリアランス無し)なる。このため、一方の芯金20と他方の芯金20が幅方向へ相対移動しても移動距離が少ないため、一方の芯金20の軸支持部32が他方の芯金20のガイド壁部24との当接により受ける力が低下し、他方の芯金20の軸支持部33が一方の芯金20のガイド壁部25との当接により受ける力が低下する。
また、軸支持部32を翼部26の根元部近傍に形成し、軸支持部33を翼部27の根元部近傍に形成することで、これらを根元部近傍に形成しないものと比べて、中心線(CL)周りのねじりモーメントによって、軸支持部32及び軸支持部33が受ける力が低下する。これにより、軸支持部32及び軸支持部33の強度が向上する。
以上のように、専用部品を用いずに連結でき、その連結操作が簡単な芯金20を用いてゴムクローラ10は構成されているため生産性が向上する。さらに、ゴムクローラ10は、走行時における隣り合う芯金20同士の連結外れを抑制することができる。
[その他の実施形態]
上述の実施形態では、軸支持部32に周方向突起部38を形成し、軸支持部33に周方向突起部39を形成した芯金20を用いる構成としたが、本発明はこれに限らず、図10〜図13に示すような形態の芯金40を用いる構成としてもよい。図10及び図11に示すように、芯金40のガイド壁部24の張出部24Bの内周端部側が切り欠かれて凹部42が形成されている。また、ガイド壁部24の凹部42の周方向反対側には、周方向に突出する周方向突起部44が形成されている。同様に、芯金40のガイド壁部25の張出部25Bの内周端部側が切り欠かれて凹部43が形成されている。また、ガイド壁部25の凹部43の周方向反対側には、周方向に突出する周方向突起部45が形成されている。そして、図12に示すように、隣り合う芯金40同士を連結すると、内周面側から見て、一方の芯金40の周方向突起部44が他方の芯金40の凹部42とオーバーラップし、他方の芯金40の周方向突起部45が一方の芯金40の凹部43とオーバーラップしている。また、図13に示すように、一方の芯金20の周方向突起部44(の傾斜部44A)と他方の芯金40の凹部42とのクリアランス及び他方の芯金40の周方向突起部45(の傾斜部45A)と一方の芯金40の凹部43とのクリアランスは、第1実施形態と同様に、ピン部28、29が引掛溝30、31から抜け出る前に、周方向突起部44、45がそれぞれの凹部42、43の外周側の凹壁42A、43Aに当接するように設定されている。この芯金40を用いた場合においても、第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。なお、芯金としては、軸支持部32に周方向突起部38を形成し、軸支持部33に周方向突起部39を形成し、さらに、ガイド壁部24に凹部42及び周方向突起部44を形成し、ガイド壁部25に凹部43及び周方向突起部45を形成する構成としてもよい。
上述の実施形態では、スプロケット係合部22の周方向の端部22A及び端部22Bを突出させて段差34及び段差35を形成する構成としたが、これに限らず、段差34及び段差35が形成されるように、スプロケット係合部22の周方向の両端部に突起を形成する構成としてもよい。なお、上記突起は、スプロケット100と干渉しない位置へ配置することが好ましい。
また、芯金20のスプロケット係合部22に段差34及び段差35を形成せずに、代わりにピン部28及びピン部29の各先端部に周方向へ突出する突起部を形成し、この突起部をガイド壁部24及びガイド壁部25の幅方向内側面に引っ掛ける構造として一方の芯金20に対して他方の芯金20が幅方向に相対的に移動するのを抑制してもよい。
また、上述の実施形態では、翼部26及び翼部27の幅方向内側にそれぞれ軸支持部32及び軸支持部33を形成する構成としている。しかし、翼部26及び翼部27は、軸支持部32及び軸支持部33よりも幅方向外側部分を形成しない構成としてもよい。このような構成とすることで芯金20をコンパクト化することができる。
なお、上述の実施形態の芯金20は金属材料を一体形成したものであるが、これに限らず、芯金20がクローラベルト13として十分な強度、及び耐久力を有するのであれば、例えば、芯金20を樹脂成型品としてもよく、また、強度が必要とされる部位のみ金属材料を用いた樹脂成型品としてもよい。
以上、実施形態を挙げて本発明の実施の形態を説明したが、これらの実施形態は一例であり、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲がこれらの実施形態に限定されないことは言うまでもない。
10 ゴムクローラ
12 ゴム弾性体
13 クローラベルト
20 芯金
24 ガイド壁部(内周側突起部)
25 ガイド壁部(内周側突起部)
26 翼部
27 翼部
28 ピン部(係合軸部)
29 ピン部(係合軸部)
30 引掛溝(係合部)
31 引掛溝(係合部)
32 軸支持部
33 軸支持部
34 段差
35 段差
38 周方向突起部
38A 傾斜部
39 周方向突起部
39A 傾斜部
40 芯金
44 周方向突起部
44A 傾斜部
45 周方向突起部
45A 傾斜部
S 周方向
W 幅方向

Claims (9)

  1. 周方向に一定間隔で配置され、前記周方向に隣り合う同士が連結されて無端状のクローラベルトを構成するクローラ用の芯金であって、
    前記クローラベルトの幅方向に延びる係合軸部と、
    前記係合軸部と一体的に形成され、隣り合う前記芯金の係合軸部が係合される係合部と、
    前記係合部と一体的に形成され、隣り合う前記芯金同士を連結した連結状態において隣り合う前記芯金にオーバーラップするように前記周方向に突出し、隣り合う前記芯金との当接により隣り合う前記芯金同士の前記クローラベルトの内外方向への相対移動を阻止する周方向突起部と、
    を備えるクローラ用の芯金。
  2. 前記周方向突起部は、先端部から基端部へ向けて厚みが厚くなるように隣り合う前記芯金と当接する部分が傾斜している請求項1に記載のクローラ用の芯金。
  3. 前記幅方向の中央部に該幅方向に間隔をあけて設けられ、前記クローラベルトの内周側に突出すると共に前記周方向に張り出す一対の内周側突起部と、
    前記内周側突起部と一体的に形成され、前記内周側突起部から前記幅方向の外側へ延びる翼部と、
    前記翼部と一体的に形成され、前記翼部から前記周方向に延出し、先端側に前記係合軸部の端部が接続された軸支持部と、
    を備え、
    前記周方向突起部は、前記内周側突起部及び前記軸支持部の少なくとも一方に形成されている請求項1又は請求項2に記載のクローラ用の芯金。
  4. 前記係合部は、前記翼部よりも前記幅方向の内側に形成されている請求項3に記載のクローラ用の芯金。
  5. 前記一対の内周側突起部は、互いに逆向きに前記周方向に張り出し、
    前記係合部は、前記一対の内周側突起部のそれぞれの張り出し部分に形成されている請求項4に記載のクローラ用の芯金。
  6. 前記係合軸部は、前記軸支持部の先端側から前記幅方向の内側へ延びている請求項4又は請求項5に記載のクローラ用の芯金。
  7. 前記軸支持部は、前記翼部の前記幅方向の内側に形成されている請求項6に記載のクローラ用の芯金。
  8. 隣り合う前記芯金同士の連結状態において、前記芯金及びこれに隣り合う前記芯金の少なくとも一方の前記内周側突起部が前記幅方向の内側へ移動するのを当接により規制する段差が設けられている請求項3〜請求項7のいずれか1項に記載のクローラ用の芯金。
  9. 請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載のクローラ用の芯金を用いて構成されたクローラベルトの外周側にゴム弾性体が配設されたゴムクローラ。
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