JP2021136512A - 測定装置、及び測定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】測定不能状態の原因をユーザが容易に特定することができ、測定可能状態へと迅速に復帰可能な測定装置、及び測定方法を提供する。【解決手段】被測定信号に同期したクロック信号を再生するクロックリカバリー回路3を有し、再生したクロック信号を用いて被測定信号を測定する測定装置であって、その制御部5は、設定制御部5bにより設定された伝送レートと伝送レート検出制御部5fにより検出された伝送レートが異なる場合、測定不能である旨の報知を行う報知制御部5gを有する。報知制御部5gは、測定不能である旨の報知として、設定された伝送レートの値が表示されている状態で、クロックリカバリー回路3のPLL回路部がアンロックの状態であることを示す状態表示を行う。【選択図】図4

Description

本発明は、被試験対象物から送出される被測定信号を測定する際に、測定不能状態であることを報知する機能を有する測定装置、及び測定方法に関する。
例えば、各種デバイスなどの被試験対象物(Device Under Test:DUT)70が送信する信号の測定を行う装置として、誤り率測定装置やサンプリングオシロスコープなどが知られている。
誤り率測定装置については、例えば、特許文献1に開示されるように、被試験デバイスを介して入力した被測定信号からクロック信号を再生するクロック再生手段を有し、再生されたクロック信号に基づき被測定信号の識別パターンデータと基準パターンとを比較してエラーレートを算出し、算出したエラーレートが基準エラーレート閾値を下回った場合に基準パターンと被測定信号とがパターン同期したと判別し、被測定信号の波形観測を行う信号波形を表示するものが従来から知られている。
特開2011−146791号公報
上述した従来の誤り率測定装置は、被試験デバイスが想定している伝送レートと異なる伝送レートでパターンを発生しているような場合に、クロック再生手段はクロック信号を再生することができず、測定(波形観測、ビット誤り率測定)不能となることも起こり得る。
この従来の誤り率測定装置では、測定条件の誤設定に起因して測定不能に陥った場合にその旨を報知することについては何等考慮されていなかった。このため、従来の誤り率測定装置では、被測定デバイスが想定外の伝送レートを発生することに起因して測定(波形観測、ビット誤り率測定)不能に陥った場合、ユーザがその原因を特定することができず、測定(波形観測、ビット誤り率測定)を速やかに開始できないという問題点があった。
本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたものであって、測定不能状態の原因をユーザが容易に特定することができ、測定可能状態へと迅速に復帰可能な測定装置、及び測定方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に係る測定装置は、被測定信号を入力し、該被測定信号に同期したクロック信号を再生するクロック再生手段(3)と、前記被測定信号に関連付けて伝送レートを設定する設定手段(9)と、入力する前記被測定信号の伝送レートを検出する伝送レート検出手段(5f)と、前記設定手段により設定された伝送レートと前記伝送レート検出手段により検出された伝送レートが異なる場合、測定不能である旨の報知を行う報知手段(5g)と、を具備することを特徴とする。
この構成により、本発明の請求項1に係る測定装置は、被測定信号の測定を行う際、設定した伝送レートと、実際に検出された伝送レートが異なる場合、測定が不能である旨の報知を行うため、ユーザが測定不能状態の原因に容易に気付くことができ、測定可能状態へ復帰するための迅速な対応が可能になる。
また、本発明の請求項2に係る測定装置において、前記クロック再生手段は、入力電圧に応じた発振周波数を有する前記クロック信号を出力する電圧制御発振器(3a)と、前記被測定信号と前記クロック信号との位相差信号に応じた電圧を前記入力電圧として前記電圧制御発振器に送出する位相比較手段(3c)を備えたPLL回路部(3e)を有し、前記伝送レート検出手段は、前記位相比較手段に入力する前記クロック信号の位相シフト制御によって前記PLL回路部がロックしたときの前記クロック信号の計数値に基づき前記伝送レートを検出する構成であってもよい。
この構成により、本発明の請求項2に係る測定装置は、クロック再生手段の既存機能を利用し、伝送レート検出手段を簡易な構成で実現することができる。
また、本発明の請求項3に係る測定装置において、前記報知手段は、前記設定された伝送レートの値が表示されている状態で、前記PLL回路部がアンロックの状態であることを示す状態表示を行う構成としてもよい。
この構成により、本発明の請求項3に係る測定装置は、設定した伝送レートと検出した伝送レートが異なっており、PLL回路部がロックしない場合において、ユーザが、クロック再生手段のロック不備が原因で測定不能状態となったことに容易に気付くことができる。
また、本発明の請求項4に係る測定装置において、前記報知手段は、前記PLL回路部が前記設定された伝送レートとは異なる伝送レートでロック状態となった場合、前記検出された伝送レートを示す数値を含み、該検出された伝送レートの確認を促す報知メッセージを表示する構成を有していてもよい。
この構成により、本発明の請求項4に係る測定装置は、設定した伝送レートと検出した伝送レートが異なっている場合でも、ロック可能となる伝送レートの確認を促すことで、状況によっては、そのままの設定状態での測定動作へと移行可能となる。
また、本発明の請求項5に係る測定装置において、前記報知手段は、前記報知メッセージを、特定の色のフォント及び点滅駆動の少なくともいずれか一方を用いて強調表示する構成であってもよい。
この構成により、本発明の請求項5に係る測定装置は、設定した伝送レートとは異なる伝送レートでロック状態となった場合、ロック可能となる伝送レートの確認を確実に行わせ、ユーザに対してその後の迅速な対応を促すことが可能となる。
また、本発明の請求項6に係る測定装置は、入力する前記被測定信号の振幅を検出する振幅検出手段(2A、5h)をさらに有し、前記報知手段(5g1)は、前記被測定信号の振幅が該被測定信号に対応して設定されている振幅値よりも小さい場合に、前記被測定信号の振幅異常により測定不能である旨の報知を行うように構成されてもよい。
この構成により、本発明の請求項6に係る測定装置は、被測定信号の振幅が小さいことによる測定不能状態を短時間で解消し得るうえに、被測定信号の振幅が小さく、誤った測定結果が得られることを回避することができる。
また、本発明の請求項7に係る測定装置は、前記振幅検出手段は、光信号として送出される前記被測定信号を電気信号に変換して出力する一方で、前記光信号の光電力に対応する信号を出力する光電変換手段(2A)と、前記光電力に対応する前記電気信号に基づき前記被測定信号の振幅を検出する振幅検出制御手段(5h)と、を有する構成であってもよい。
この構成により、本発明の請求項7に係る測定装置は、既存の光電変換手段が有する光電力検出機能を利用して、振幅検出手段を簡易な構成で実現することができる。
また、本発明の請求項8に係る測定装置は、波形観測装置であって、前記クロック再生手段により再生された前記クロック信号を用いて前記被測定信号の波形を観測する波形観測手段(4)をさらに備え、前記設定手段は、波形観測する前記被測定信号に関連付けて伝送レートを設定し、前記設定手段により設定された伝送レートと前記伝送レート検出手段により検出された伝送レートが異なる場合、前記報知手段は、波形観測不能である旨の報知を行う構成としてもよい。
この構成により、本発明の請求項8に係る測定装置は、波形観測手段により被測定信号の波形観測を行う際、波形観測する被測定信号に関連付けて設定した伝送レートと、実際に検出された伝送レートが異なる場合、波形観測が不能である旨の報知を行うため、ユーザが波形観測不能状態の原因に容易に気付くことができ、波形観測可能状態へ復帰するための迅速な対応が可能になる。
また、本発明の請求項9に係る測定装置は、誤り率測定装置であって、前記クロック再生手段により再生された前記クロック信号を用いて前記被測定信号のビット誤り率を測定するビット誤り率測定部(4a)をさらに備え、前記設定手段は、ビット誤り率を測定する前記被測定信号に関連付けて伝送レートを設定し、前記設定手段により設定された伝送レートと前記伝送レート検出手段により検出された伝送レートが異なる場合、前記報知手段は、ビット誤り率測定不能である旨の報知を行う構成としてもよい。
この構成により、本発明の請求項9に係る測定装置は、ビット誤り率測定部により被測定信号のビット誤り率測定を行う際、ビット誤り率測定する被測定信号に関連付けて設定した伝送レートと、実際に検出された伝送レートが異なる場合、ビット誤り率測定が不能である旨の報知を行うため、ユーザがビット誤り率測定不能状態の原因に容易に気付くことができ、ビット誤り率測定可能状態へ復帰するための迅速な対応が可能になる。
また、本発明の請求項10に係る測定方法は、被測定信号を入力し、該被測定信号に同期したクロック信号を再生するクロック再生手段(3)を有し、前記クロック信号を用いて前記被測定信号を測定する測定方法であって、前記被測定信号に関連付けて伝送レートを設定する設定ステップ(S1)と、入力する前記被測定信号の伝送レートを検出する伝送レート検出ステップ(S4)と、前記設定ステップで設定された伝送レートと前記伝送レート検出ステップで検出された伝送レートが異なる場合、測定不能である旨の報知を行う報知ステップ(S10)と、を含むことを特徴とする。
この構成により、本発明の請求項10に係る測定方法は、被測定信号の測定を行う際、設定した伝送レートと、実際に検出された伝送レートが異なる場合、測定が不能である旨の報知を行うため、ユーザが測定不能状態の原因に容易に気付くことができ、測定可能状態へ復帰するための迅速な対応が可能になる。
また、本発明の請求項11に係る測定方法は、入力する前記被測定信号の振幅を検出する振幅検出ステップ(S22)をさらに有し、前記報知ステップは、前記被測定信号の振幅が該被測定信号に対応して設定されている振幅値よりも小さい場合、振幅異常により測定不能である旨の報知をさらに行う(S24)構成であってもよい。
この構成により、本発明の請求項11に係る測定方法は、被測定信号の振幅が小さいことによる測定不能状態を短時間で解消し得るとともに、被測定信号の振幅が小さく、誤った測定結果が得られることも回避可能となる。
本発明は、測定不能状態の原因をユーザが容易に特定することができ、測定可能状態へと迅速に復帰可能な測定装置、及び測定方法を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る測定装置の構成図である。 本発明の第1の実施形態に係る測定装置のクロックリカバリー回路の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る測定装置のクロックリカバリー回路のクロック信号再生イメージを示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る測定装置の制御部の機能構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る測定装置における伝送レートの誤設定に係る測定不能状態を報知するための表示機能部の構成を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る測定装置における伝送レートの確認を促すことを報知するための表示機能部の構成を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る測定装置の測定・波形観測処理動作を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る測定装置のクロックリカバリー回路の構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係る測定装置の制御部の機能構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係る測定装置の測定・波形観測処理動作を示すフローチャートである。
以下、本発明に係る測定装置、及び測定方法の実施形態について図面を用いて説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る測定装置1の構成を示す図である。この測定装置1は、光電変換器(O/E)2、クロックリカバリー回路(Clock Recovery Unit:CRU)3、波形観測部4、誤り率測定部4a、切替部4b、制御部5、記憶部6、操作部7、表示部8を備えている。
測定装置1は、被試験対象物(Device Under Test:DUT)50を接続し、DUT50が出力するデータ信号を入力し、入力したデータ信号から該データ信号に同期するクロック信号を生成するとともに、生成したクロック信号に基づいてデータ信号の測定(ビット誤り率測定)、及び該データ信号の波形の観測を行うものである。
DUT50としては、光信号を受け渡す機能を有する光トランシーバや光インターフェースなどの各種光デバイス(若しくは、光モジュール)が用いられる。DUT50は、それぞれの規格が割り振られた複数の伝送レートのうちのいずれかの伝送レート(規格レート)を有する光信号、あるいは任意の伝送レートを有する光信号を受け渡すことができる多種類のものが用意される。測定装置1は、各規格レートの光信号、あるいは任意の伝送レートの光信号をそれぞれ受け渡すことが可能な多種類のDUT50を選択的に接続(交換)して、該DUT50が出力する光信号(被測定信号)の波形の観測、及びビット誤り率測定の各処理を行うようになっている。
図1のように、測定装置1を用いた光デバイスの測定系については、DUT50の前段に信号発生装置(Pulse Pattern Generator:PPG)10を配置し、DUT50がPPG10からのデータ信号(基準Data)を入力し、そのデータ信号を光信号で測定装置1へ出力する構成が採用されるケースがある。
測定装置1では、DUT50から送出されたデータ信号(光信号)をO/E2で電気信号に変換し、クロックリカバリー回路3と、波形観測部4、または誤り率測定部4aに入力する。クロックリカバリー回路3は、入力データ信号からクロック信号を再生し、該クロック信号を、切替部4bを介して波形観測部4、または誤り率測定部4aに出力する。波形観測部4は、O/E2を介して入力されるデータ信号をクロックリカバリー回路3から入力するクロック信号に対応するサンプリングタイミングでサンプリングして波形観測を行う。誤り率測定部4aは、クロックリカバリー回路3から入力するクロック信号を用いて、O/E2を介して入力されるデータ信号のビット誤り率を測定する。なお、本実施形態では、波形観測部4と誤り率測定部4aとを、切替部4bによって切り替え可能とした構成を例示しているが、これに限らず、波形観測部4と誤り率測定部4aとが、単に、分岐した構成であってもよい。さらには、波形観測部4と誤り率測定部4aが一体化された構成であってもよい。
以下、測定装置1の各部の構成において詳しく説明する。測定装置1において、O/E2は、例えば光検出器としてのフォトダイオードを備え、DUT50が被測定信号(データ信号)として出力する光信号を電気信号に変換するものである。O/E2は、DUT50の仕様が電気信号の入力に基づいて光信号を出力するものである場合に必要なものであって、DUT50が光信号の入力に基づいて電気信号を出力する仕様のものである場合には不要である。
クロックリカバリー(CR)回路3は、O/E2で電気信号に変換されたデータ信号(Data)を入力し、該データ信号に同期したクロック信号(Clock)を再生して出力するものである。クロックリカバリー回路3は、例えば、図2に示すように、電圧制御発振器(Voltage Controlled Oscillator:VCO)3a、位相シフト回路(Phase Shifter:PS)3b、位相比較器(Phase Detector:PD)3c、ローパスフィルタ(Low-pass filter:LPF)3dを有している。
VCO3aは、入力電圧に応じた発振周波数の信号を出力するものである。具体的に、VCO3aは、DUT50から入力するデータ信号の位相と当該VCO3aが出力したクロック信号との位相誤差信号に対応する電圧を、位相比較器3cからLPF3dを介して入力し、該入力電圧に応じた発振周波数を有するクロック信号を再出力する。
位相シフト回路3bは、外部制御電圧入力用の端子3b1を有し、該端子3b1に対して制御部5から位相補正値として入力される直流制御電圧(DC入力)に基づいて、VCO3aからのクロック信号の位相をシフトさせ、該位相シフトされたクロック信号を位相比較器3cに入力するものである。
位相比較器3cは、DUT50からO/E2を介して入力されるデータ信号の位相と、位相シフト回路3bから位相シフト後に出力されるクロック信号の位相を比較し、両者の位相誤差信号を出力する。
LPF3dは、位相比較器3cが出力する位相誤差信号を、規定の周波数以下の周波数だけを通し且つ平滑化するように濾波し、VCO3aに対する上記入力電圧として出力する。VCO3aは、LPF3dからの入力電圧に応じた周波数を有するクロック信号を再出力するようになっている。
このように、クロックリカバリー回路3は、入力電圧に応じた発振周波数を有するクロック信号を出力するVCO3aと、入力するデータ信号(入力信号:被測定信号)とVCO3aが出力したクロック信号との位相差信号を検出し、該位相差信号に応じた電圧を入力電圧としてVCO3aに送出する位相比較器3cと、上記位相差信号に応じた電圧を生成するLPF3dと、を有するPLL回路部3eを備えている。そして、クロックリカバリー回路3では、位相比較器3cに入力するクロック信号の位相を順次シフトさせる位相シフト制御に用いる位相補正値(DC入力値)の掃引制御を、PLL回路部3eがロックするまで繰り返し実施してクロック信号を入力信号に同期させるようになっている。
位相シフト回路3bでのクロック信号の位相シフトに関する制御は、制御部5により行われる。この制御において、制御部5は、クロックリカバリー回路3にデータ信号(被測定信号)が入力されると、位相シフト回路3bに対して端子3b1から入力する位相補正値(DC入力値)の掃引制御を、PLL回路部3eのロックが検出されるまで繰り返し実施する。より詳しくは、制御部5は、データ信号が入力されると、DC入力値を、予め設定された掃引電圧範囲(例えば、5V範囲)を、PLL回路部3eがロックするまで、所定の電圧幅(例えば、0.1V)で順次変動させて設定する制御を、毎回、同様のルーチンで繰り返し実施するようになっている。
図3は、本実施形態に係る測定装置1のクロックリカバリー回路3のクロック信号再生イメージを示す図である。図3に示すように、測定装置1において、クロックリカバリー回路3は、DUT50から送出されたデータ(Data)信号(被測定信号)を入力し、該データ信号から当該データ信号に同期したクロック(Clock)信号を再生して出力する。図3においては、データ信号として例えば53Gbaudの伝送レートを有するPAM(パルス振幅変調:Pulse-Amplitude Modulation)4信号が入力され、当該データ信号に同期した例えば6.6GHzのクロック信号が再生される例を挙げている。クロックリカバリー回路3は、PAM4信号に限らず、PAM8信号、あるいはPRBSパターンを有するNRZ(Non Return to Zero)信号を扱い得るものであり、伝送レートについても種々の伝送レート(規定レート)に適合可能である。
波形観測部4は、O/E2が出力するデータ信号と、クロックリカバリー回路3が出力するクロック信号(PLL回路部3eのロック時に出力される)を入力とし、該クロック信号に基づきデータ信号の波形を観測する波形観測機能を有する。
具体的に、波形観測部4は、トリガ生成部41、サンプラー42、信号波形処理部43を有している。トリガ生成部41は、クロックリカバリー回路3が出力するクロック信号に基づき、サンプラー42が動作するサンプリングタイミングとして用いられるストローブ信号を生成する。サンプラー42は、トリガ生成部41にて生成されるストローブ信号をサンプリングタイミングとして例えば数百kHzでスイッチング動作し、O/E2にて電気信号に変換された被測定信号(入力データ信号)をサンプリングする。信号波形処理部43は、サンプラー42からのサンプルデータに基づいて入力データ信号の波形を検出する処理を行う。
誤り率測定部4aは、O/E2が出力するデータ信号を被測定信号として入力し、クロックリカバリー回路3が出力するクロック信号のタイミングでこの被測定信号のビット誤り率を検出する誤り率検出器(Error Detector:ED)の機能を有している。より詳しくは、誤り率測定部4aは、クロック信号のクロックタイミングに基づき被測定信号における信号レベル(High/Low)のパターンを識別し、この識別した識別パターンデータと基準パターンとを比較してエラーレートを算出する。誤り率測定部4aは、本発明の誤り率測定装置に相当する。
切替部4bは、O/E2と波形観測部4または誤り率測定部4a間の接続、クロックリカバリー回路3と波形観測部4または誤り率測定部4a間の接続の切り替えを行う。
制御部5は、クロックリカバリー回路3でのクロック再生処理に係る動作制御、波形観測部4におけるデータ信号のサンプリング処理に係る動作及び波形観測動作の制御、誤り率測定部4aにおけるビット誤り率算出処理等、測定装置1全体の動作を制御するものである。
制御部5は、図4に示すように、CPU5a、外部インターフェース(I/F)部5iを備えている。CPU5aは、例えば、記憶部6に記憶されているプログラムを実行することで設定制御部5b、測定制御部5c、表示制御部5d、位相補正制御部5e、伝送レート検出制御部5f、報知制御部5gなどの各機能部を実現する。
設定制御部5bは、DUT50の測定(波形観測、ビット誤り率測定)のためのシミュレーション・パラメータの設定等の各種の設定処理を行うものである。
測定制御部5cは、誤り率測定部4aでのビット誤り率検出処理、信号波形処理部43での上述したサンプルデータに基づく被測定信号の波形の検出処理等、被測定信号の測定(観測)に係る各部の制御を行う。
表示制御部5dは、信号波形処理部43での被測定信号の波形の検出処理に基づいて、被測定信号の波形を表示部8に表示させる制御、誤り率測定部4aでのビット誤り率検出結果を表示部8に表示させる制御等を行う。表示制御部5dはまた、被測定信号の測定(波形観測、ビット誤り率測定)にあたって、測定装置1に対してDUT50からデータ信号(被測定信号)を入力する際のUI画面を表示部8に表示させるための表示制御を行う。UI画面としては、入力信号(被測定信号)に関連付けて規定の伝送レートを例えば操作部7から入力するための入力画面が挙げられる。表示制御部5dは、入力画面を用いて入力された伝送レートを、設定伝送レートとして、測定装置1の装置本体1aの前面パネル1b(図5参照)に表示させる制御も行う。なお、表示部8は、測定装置1の装置本体1aとは別の筐体、例えば、液晶ディスプレイなどであってもよい。
位相補正制御部5eは、位相シフト回路3bに対して端子3b1を通してDC入力値を設定し、VCO3aから出力されるクロック信号の位相を、該設定された入力DC値に基づいて位相シフトさせる制御を行うものである。位相補正制御部5eでの位相シフトの制御に係る制御電圧(DC入力値)の掃引方法については、PLL回路部3eのロックが判定されるまで、DC入力値を予め設定されたステップ幅で順次変動設定していく方法と、被測定信号の伝送レートに対応するPLL回路部3eのロック時電圧(DC入力値)を位相補正制御テーブル(図示せず)から読み出して直接設定する方法とがある。
位相補正制御部5eは、PLL回路部3eがロックしたことを判定するロック判定機能をさらに有している。ロック判定機能は、例えば、位相比較器3cが送出する位相誤差信号が位相誤差のない値になったか否かを監視し、該位相誤差のない値になったときにPLL回路部3eがロックしたもの(ロックが確認されたもの)と判定する構成を有している。また、ロック判定機能は、例えば、ロック用カウント回路を有し、VCO3aから出力されるクロック信号をロック確認用クロック信号として取込んでロック用カウント回路により計数し、所定期間内におけるロック確認用クロック信号の計数値が期待値に一致した場合にはロックが確立したと判定し、不一致の場合にはロックが確立していないと判定する機能構成であってもよい。ここで期待値は、被測定信号の伝送レート(規格レート)に対応するクロック信号の数(所定期間内の数)である。ロック判定機能を実現すべく、例えば、記憶部6にロック判定制御テーブルを設け、各伝送レート(規格レート)にそれぞれ対応する期待値を予め登録しておく構成としてもよい。
伝送レート検出制御部5fは、測定、あるいは波形観測を行うために入力された被測定信号の伝送レートを検出するものである。伝送レート検出制御部5fは、計数手段を備え、該計数手段により実際の入力信号(被測定信号)を計数するもので構成することができる。また、伝送レート検出制御部5fは、例えば、VCO3aが出力するクロック信号をカウントするカウント回路(計数手段)を有し、PLL回路部3eの位相比較器3cに入力するクロック信号の位相シフト制御によってPLL回路部3eがロックしたときの上記クロック信号の上記カウンタ回路による計数値に基づき伝送レートを検出する構成であってもよい。
報知制御部5gは、例えば、被測定信号の測定(ビット誤り率測定)に際しては、ユーザにより設定された伝送レート(以下、設定レートということもある。)と、伝送レート検出制御部5fにより検出された被測定信号の伝送レート(以下、検出レートということもある。)を比較し、設定レートと検出レートとが異なる場合、測定不能である旨を報知する(図5参照)制御を実行する機能部である。また、被測定信号の波形観測に際しては、報知制御部5gは、ユーザにより設定された伝送レートと、伝送レート検出制御部5fにより検出された被測定信号の伝送レートが異なる場合、観測不能である旨を報知する(図5参照)制御を実行する。報知制御部5gはまた、PLL回路部3eが設定レートとは異なる伝送レート(検出レート)でロックした場合、ロックが確認された検出レートの確認を促すための報知(図6参照)を行う制御機能も有している。
外部I/F部5iは、ネットワーク10を介して外部機器にアクセスする際のインターフェース機能を有し、本実施形態では、測定装置1と外部の制御装置11(図1参照)間でネットワーク10を介して信号を送受する際のインターフェース機能も提供している。本実施形態において、測定装置1は、自装置の制御部5による制御による動作の他、ネットワーク10を介して外部の制御装置11からの指令で動作するシステム構成とすることもできる。この場合のシステム動作は、制御装置11の制御部(図示せず)に制御部5と同等の機能部を設けた構成とすることで実現可能である。
記憶部6は、CPU5aが設定制御部5b、測定制御部5c、表示制御部5d、位相補正制御部5e、伝送レート検出制御部5f、報知制御部5gなどの各機能部を実現するために必要なプログラムに加えて、位相補正制御部5eがクロック再生処理時にDC入力値の掃引制御に用いる位相補正制御テーブル、ロック判定のために用いるロック判定制御テーブルなどを記憶している。
操作部7は、例えばスイッチやボタンなどの操作パネルで構成される。操作パネルはタッチパネル機能を有するものであってもよい。操作部7は、DUT50(被測定信号)の測定、あるいは波形観測前に実施される被測定信号に関連付けた伝送レートの設定、位相補正制御開始の指示、その後におけるDUT50の測定、波形観測の開始や停止の指示、表示部8に所望の表示を行うために必要な各種情報の設定を含め、DUT50の測定、波形測定に必要な各種設定を選択的に実行可能な構成となっている。
特に、本実施形態において、操作部7は、表示部8に表示される表示画面と連携して、ユーザから伝送レートの入力を受け付けて制御部5に対して送出することが可能な構成となっている。これにより、制御部5では、設定制御部5bが、入力された伝送レートを被測定信号に関連付けて設定することが可能となる。このように、操作部7は、表示部8、設定制御部5b及び表示制御部5dとともに、設定手段9(図4参照)を構成している。
表示部8は、液晶パネルなどの表示器で構成され、DUT50の測定、波形測定に係る種々の情報を表示するものである。表示部8は、表示制御部5dの制御により設定手段9を構成する入力画面を表示するようになっている。なお、表示部8は、測定装置1の装置本体1aとは別の筐体、例えば、液晶ディスプレイなどであってもよい。また、表示部8は、液晶パネル以外の表示機能部を有し、例えば、測定装置1の前面パネル1b(図5、図6参照)に設けられるロック状態表示部1c、伝送レート表示部1d、報知メッセージ表示部1eも含んで構成されている。
測定装置1の前面パネル1bに設けられる表示機能部の構成、及び表示形態について図5及び図6を参照して詳しく説明する。
図5は、本実施形態に係る測定装置1の前面パネル1bの要部構成を示す図であり、特に、伝送レートの誤設定に係る測定不能状態を報知するための表示機能部の構成を示す図である。
伝送レートの誤設定に係る測定不能状態を報知するための表示機能部として、測定装置1の装置本体1aの前面パネル1bには、ロック状態表示部1c、伝送レート表示部1dが設けられている。ロック状態表示部1cは、クロックリカバリー回路3のPLL回路部3eがロックまたはアンロックのどちらの状態にあるかを表示する部分である。本実施形態において、ロック状態表示部1cは、「Unlock(アンロック)」という文字が明記された表示ランプを有し、アンロック状態のときに当該表示ランプを転送させる構成となっている。ロック状態表示部1cは、この構成に限らず、例えば、異なる色(例えば、赤色と緑色)とに切り替えて発光駆動可能な発光ダイオード等の発光素子を有し、ロック状態とアンロック状態とに応じてそれぞれ対応する色(例えば、緑色と赤色)で点灯させる構成であってもよい。
伝送レート表示部1dは、ユーザにより設定された伝送レートを表示する機能部である。伝送レートは数字で表示され、単位は例えば〔GbE/4〕または〔Gbaud〕、若しくは〔Kbaud〕が用いられている。図5において、伝送レート表示部1dは、第1表示部1d1と第2表示部1d2とから構成されている。第1表示部1d1には「GbE/4」並びに「Gbaud」を単位とする伝送レート値が表示され、第2表示部1d2には「Kbaud」を単位とする伝送レート値が表示されるようになっている。この例では、設定レートの例として、第1表示部1d1には「400GbE/4」並びに「53.125Gbaud」という値がそれぞれ表示され、第2表示部1d2には同じ伝送レートが「53 125 000Kbaud」という値で表示されている。
図5に示す構成の表示機能部に対し、報知制御部5gは、ロック判定機能によりPLL回路部3eがアンロック状態であることが検出された場合は、設定レートと検出レートが異なるものと判断し、装置本体1aの前面パネル1bに設けられたロック状態表示部1cにおいて「Unlock(アンロック)」が明記された表示ランプを点灯させるように制御する。このとき、表示制御部5dは、被測定信号を測定するのに先立ちユーザが当該被測定信号に関連付けて事前に設定している伝送レートを伝送レート表示部1dに設定レートして表示した状態を維持するようになっている。
図5に示す表示態様は、伝送レートの誤設定に係る波形観測不能状態を報知するための表示態様である。この表示態様によれば、ユーザは、前面パネル1b上のロック状態表示部1c及び伝送レート表示部1dの表示内容から、自ら設定した伝送レートと、PLL回路部3eがロック状態ではないこと、とを知り、測定不能な状態であることを容易に認識可能となる。
なお、表示制御部5dは、伝送レート検出制御部5fのロック判定機能によりPLL回路部3eがロック状態であることが判定され、しかもその際に設定伝送レートと検出伝送レートが一致している場合は、ロック状態表示部1cにおいて「Unlock(アンロック)」が明記された表示ランプを消灯させるように制御する。これにより、ユーザは、測定装置1の装置本体1a前面パネル1b上で、自ら設定した伝送レートとその設定が正しいこと、すなわち、測定可能な状態であることを認識することができる。
図6は、本実施形態に係る測定装置1の前面パネル1bの要部構成を示す図であり、特に、伝送レートの確認を促すことを報知するための表示機能部の構成を示す図である。図6に示す表示形態を実現するための表示機能部として、測定装置1の前面パネル1bには、ロック状態表示部1c、伝送レート表示部1dの他、報知メッセージ表示部1eがさらに設けられている。
図6に示す構成の表示機能部に対し、表示制御部5dは、図5に示す表示形態と同様、ユーザが事前に設定した伝送レートを伝送レート表示部1dに表示させる。一方で、報知制御部5gは、PLL回路部3eが設定伝送レートとは異なる伝送レートでロックした場合(あるいは、ロック可能である場合)、ロック状態表示部1cを「Unlock(アンロック)」が明記された表示ランプが消灯した状態に制御したうえで、ロックが確認された伝送レート(検出レート)の確認を促すための報知メッセージを報知メッセージ表示部1eに表示させるように制御する。報知メッセージの具体例として、報知制御部5gは、伝送レート検出制御部5fにより検出された検出レート(ロック状態が確立された伝送レート)を含み、当該検出レートの信号が入力されていることを確認することを促す内容のメッセージを表示する。
図6においては、「Is ×× Gbaud rate being input?」という内容の報知メッセージの表示例が示されている。ここで、「×× Gbaud rate」は検出レートを示している。ユーザは、前面パネル1b上の報知メッセージ表示部1eの上記表示を見て、設定レートとして、検出レート「×× Gbaud rate」が入力されているかどうかの確認に迅速に移行可能となる。
次に、上述した構成を有する測定装置1の動作について説明する。この測定装置1は、テーブル設定モード、位相補正制御モードの他、測定モード及び波形観測モードを有する。テーブル設定モードに設定されると、表示制御部5dにより、テーブル設定用のUI画面が表示部8に表示され、操作部7から位相補正制御テーブル、ロック判定制御テーブル等の設定を行うことができる。
位相補正制御モードが設定されると、まず、表示制御部5dにより、測定、または波形観測のために入力する被測定信号の伝送レート(入力レート)を設定するためのUI画面が表示部8に表示される。ユーザは、操作部7での所定の選択操作によって、該UI画面上の所望の規格を選択することで、該選択された規格に対応する伝送レートをこれから入力する被測定信号に関連付けて入力することができる。ここで表示されるUI画面は、設定手段9(図4参照)を構成するUI画面である。
さらに位相補正制御モードでは、上述したように、被測定信号に関連付けて伝送レート(規格レート)を入力せしめた後、DUT50からの被測定信号(データ信号)の入力に合わせて、ユーザが例えば操作部7で所定の位相補正制御開始操作を行うことで、該被測定信号の測定、または波形観測処理を行うことができる。
被測定信号の測定処理においては、測定装置1のクロックリカバリー回路3において、入力する該被測定信号からクロック信号が再生され、該クロック信号が切替部4bを介して被測定信号とともに誤り率測定部4aに供給される。これに対し、波形観測処理においては、測定装置1のクロックリカバリー回路3において、入力する被測定信号からクロック信号が再生され、該クロック信号が切替部4bを介して被測定信号とともに波形観測部4に供給される。
クロックリカバリー回路3でのクロック信号再生処理では、測定処理、波形観測処理のいずれの場合も、被測定信号の入力を受けてDC入力値に関する掃引制御が適宜実施される。この掃引制御により、クロックリカバリー回路3では、入力する被測定信号に同期(シンボル同期)したクロック信号を再生することができる。シンボル同期は、測定装置1において、DUT50から入力するデータ信号を、波形観測部4の信号波形処理部43での信号処理を経て、アイパターンの最も開いた瞬間の波形を表示部8に表示可能な同期状態である。
上述した位相補正制御モード、測定モード、波形観測モードでの操作手順を踏まえ、以下、本実施形態に係る測定装置1の測定・波形観測処理動作について、図7に示すフローチャートを参照して説明する。
測定装置1での測定、または波形観測処理を開始させるにはまず、表示部8に上述したUI画面(入力画面)が表示され、被測定信号の入力に先立って、ユーザから、被測定信号の伝送レートの入力を受付ける処理を行う(ステップS1)。
伝送レートの入力が受け付けられると、表示制御部5dは、当該伝送レートを、例えば、図5、図6に示す表示形態で伝送レート表示部1dに表示する。次いで、ユーザからの位相補正制御開始指定操作が受け付けられ、DUT50から送出された被測定信号(入力信号)が取り込まれると(ステップS2)、位相補正制御部5eは、位相補正値(DC入力値)の掃引制御を実施する(ステップS3)。この掃引制御において、位相補正制御部5eは、例えば、位相シフト回路3bに対して各位相補正値を上昇あるいは下降方向に網羅的に順次設定し、VCO3aから出力されるクロック信号の位相を順次設定された位相補正値に基づきシフトさせて位相比較器3cに入力させるように位相シフト回路3bを制御する。
ステップS3で位相補正値の掃引制御を実施しながら、伝送レート検出制御部5fは、クロックリカバリー回路3のVCO3aが出力するクロック信号をカウント回路でカウントし、該カウント値と、各伝送レートにそれぞれ対応して登録しているクロック数との比較結果に基づき被測定信号の伝送レートを検出する処理を実施する(ステップS4)。
ステップS4での伝送レート検出処理を実施しながら、さらに位相補正制御部5eは、PLL回路部3eがロックしたか否かをロック判定機能により判定するロック確認処理を行う(ステップS5)。ここで位相補正制御部5eは、VCO3aから出力されるクロック信号をロック確認用クロック信号として取込んでロック用カウント回路により計数し、所定期間内におけるロック確認用クロック信号の計数値が期待値に一致した場合にはロックが確立したと判定するし、不一致の場合にはロックが確立していないと判定する。
ここで、ロックが確立したと判定された場合(ステップS5でYES)、次いで表示制御部5dは、ロック状態表示部1cをロック状態であることを示す表示形態に制御する(ステップS6)。
引き続き、報知制御部5gは、ユーザにより設定された設定レートと伝送レート検出制御部5fが検出した検出レートとを比較し、両者が異なるか否かを判定する(ステップS7)。
ここで、検出伝送レートと設定伝送レートが一致すると判定された場合(ステップS7でYES)、位相補正制御部5eは、位相シフト回路3bに設定する位相補正値を当該ロック時電圧に固定し、入力信号に同期したクロック信号をクロックリカバリー回路3から誤り率測定部4a、または波形観測部4へと継続して出力させるように制御する(ステップS8)。
その後、測定装置1は、ユーザの測定モード設定操作、または波形観測モード設定操作により測定モード、または波形観測モードに移行する。測定モードでは、誤り率測定部4aにおいて、クロックリカバリー回路3から供給されるクロック信号を用いてデータ信号のビット誤り率の測定処理(ステップS9)を実行可能となる。これに対し、波形観測モードでは、波形観測部4において、クロックリカバリー回路3から供給されるクロック信号を用いて、クロックリカバリー回路3の前段で分岐されたデータ信号の波形観測処理(ステップS9)を実行可能となる。
一方、上記ステップS5でPLL回路部3eのロックが確立しないと判定された場合(ステップS5でNO)、次いで報知制御部5gは、伝送レートの誤設定に係る測定不能状態であることを報知する制御を実施する(ステップS10)。測定不能状態であることを報知する制御は、特に、ステップS9で測定モードが設定されたときに実施する。より具体的には、ビット誤り率測定モードが設定されたときにあっては、ビット誤り率測定不能である旨の報知を行う。ステップS9で波形観測モードが設定されたときには、例えば、波形観測不能状態であることを報知する制御を実施する(ステップS10)。ステップS10を実行後、処理を終了する。
ステップS10の報知制御において、報知制御部5gは、例えば、図5に示すように、測定装置1の前面パネル1bに設けられるロック状態表示部1cを、アンロック状態を示す表示形態となるように制御する。すなわち、Unlock(アンロック)が明記された表示ランプを消灯した状態に制御する。このとき、表示制御部5dは、被測定信号を測定するのに先立ちユーザが当該被測定信号に関連付けて事前に設定している伝送レートを伝送レート表示部1dに表示した状態を維持する。
また、上記ステップS7で検出レートと設定レートが異なると判定された場合(ステップS7でNO)、報知制御部5gは、設定レートとは異なるもののロックが確認された伝送レート(検出レート)の確認を促す報知を行うように制御し(ステップS11)、その後、処理を終了する。
ステップS11の報知制御において、報知制御部5gは、PLL回路部3eが設定伝送レートとは異なる伝送レートでロックしたと判断し、例えば、図6に示すように、ロック状態表示部1cをロック状態であることを示す例えば緑色に点灯させたうえで、ロックが確認された伝送レートへの再設定を促すための報知メッセージを報知メッセージ表示部1eに表示させるように制御する。
図6の例にはおいては、「Is ×× Gbaud rate being input?」という内容の報知メッセージが表示されている。ここで、「×× Gbaud rate」は検出伝送レートを示している。
設定レートとは異なる検出レートでロックした場合における報知メッセージ表示部1eでの報知メッセージの表示は、報知メッセージを、特定の色のフォント及び点滅駆動の少なくともいずれか一方を用いて強調表示することが望ましい。強調表示の例としては、例えば、表示制御部5dによって、報知メッセージ表示部1eにおける報知メッセージのフォントの色を、例えば、赤色や黄色等の目立つ色で表示する方法がある。また、色の制御とともに、報知メッセージを点滅表示させるようにしてもよい。
本実施形態によれば、図7に示す一連の処理動作において、設定レートに対してPLL回路部3eのロックが確認できなかった場合には、設定されているモード(測定モード、または波形観測モード)に応じて、伝送レートの誤設定に係る測定不能状態、または波形観測不能状態を報知する(ステップS10、図5参照)。また、設定レートとは異なる伝送レートでロックした場合には、PLL回路部3eでのロックが確認された検出レートの確認を促す報知メッセージを報知する(ステップS11、図6参照)ようにしている。
図5に示す報知での表示形態によれば、ユーザは、前面パネル1b上のロック状態表示部1c及び伝送レート表示部1dの表示内容から、自ら設定した伝送レートと、PLL回路部3eがロック状態を確立できていないこととが分かり、測定不能な状態、または波形観測不能な状態であることを容易に認識可能となる。これにより、正しい伝送レートを再設定し、測定可能状態、または波形観測可能状態へと迅速に復帰することができる。
また、図6に示す報知での表示形態によれば、ユーザは、前面パネル1b上の報知メッセージ表示部1eの報知メッセージを見て、設定レートとして検出レート「×× Gbaud rate」が入力されているかどうかの確認へとすぐに移ることができる。そのうえで、「×× Gbaud rate」での測定を続行するか、あるいは、正しい伝送レートを再設定する作業へと即座に進むことができる。
なお、図7に示す測定・波形観測処理動作については、検出レートが設定レートと異なっていても、ハードウェア的にロック可能である場合(ステップS5からS7)には、検出レートを表示して確認を促す、すなわち、一旦処理を停止する(ステップS11参照)動作例を開示しているが、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、ハードウェア的にロック可能である場合には、自動的に検出レートを伝送レート表示部1dに切り替え表示し、当該検出レートで測定処理、または波形観測処理を続行するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、ステップS10及びS11での報知のための制御機能を測定装置1の制御部5に設けた構成例を挙げているが、これに限らず、当該制御機能を外部の制御装置11に実装し、該制御装置11からネットワーク10を介して測定装置1の位相補正制御を実施させる構成としてもよい。
また、上記実施形態では、測定装置1がクロックリカバリー回路3を含む構成を例示しているが、クロックリカバリー回路3を測定装置1の外部に配置した構成であってもよい。
また、上記実施形態では、主として光デバイスからの信号を処理する場合の例を主体に説明してきたが、本発明は、被測定信号を送出可能な種々のデバイスあるいはモジュールからの信号を入力し、該入力信号からのクロック再生処理、該入力信号の測定、波形観測処理を行えるものである。
上述したように、本実施形態に係る測定装置1は、被測定信号を入力し、該被測定信号に同期したクロック信号を再生するクロックリカバリー回路3と、被測定信号に関連付けて伝送レートを設定する設定手段9と、入力する被測定信号の伝送レートを検出する伝送レート検出制御部5fと、設定手段9により設定された伝送レートと伝送レート検出制御部5fにより検出された伝送レートが異なる場合、測定不能である旨の報知を行う報知制御部5gと、を具備している。
この構成により、本実施形態に係る測定装置1は、被測定信号の測定を行う際、設定した伝送レートと、実際に検出された伝送レートが異なる場合、測定が不能である旨の報知を行うため、ユーザが測定不能状態の原因に容易に気付くことができ、測定可能状態へ復帰するための迅速な対応が可能になる。
また、本実施形態に係る測定装置1において、クロックリカバリー回路3は、入力電圧に応じた発振周波数を有するクロック信号を出力するVCO3aと、被測定信号とクロック信号との位相差信号に応じた電圧を入力電圧としてVCO3aに送出する位相比較器3cを備えたPLL回路部3eを有し、伝送レート検出制御部5fは、位相比較器3cに入力するクロック信号の位相シフト制御によってPLL回路部3eがロックしたときのクロック信号の計数値に基づき伝送レートを検出する構成である。
この構成により、本実施形態に係る測定装置1は、クロックリカバリー回路3の既存機能を利用し、伝送レート検出制御機能を簡易な構成で実現することができる。
また、本実施形態に係る測定装置1において、報知制御部5gは、設定された伝送レートの値が表示されている状態で、PLL回路部3eがアンロックの状態であることを示す状態表示を行う構成である。
この構成により、本実施形態に係る測定装置1は、設定した伝送レートと検出した伝送レートが異なっており、PLL回路部3eがロックしない場合において、ユーザが、クロックリカバリー回路3のロック不備が原因で測定不能状態となったことに容易に気付くことができる。
また、本実施形態に係る測定装置1において、報知制御部5gは、PLL回路部3eが設定された伝送レートとは異なる伝送レートでロック状態となった場合、検出された伝送レートを示す数値を含み、該検出された伝送レートの確認を促す報知メッセージを表示する構成を有している。
この構成により、本実施形態に係る測定装置1は、設定した伝送レートと検出した伝送レートが異なっている場合でも、ロック可能となる伝送レートの確認を促すことで、状況によっては、そのままの設定状態での測定動作へと移行可能となる。
することができる。
また、本実施形態に係る測定装置1において、報知制御部5gは、報知メッセージを、特定の色のフォント及び点滅駆動の少なくともいずれか一方を用いて強調表示する構成を有している。
この構成により、本実施形態に係る測定装置1は、設定した伝送レートとは異なる伝送レートでロック状態となった場合、ロック可能となる伝送レートの確認を確実に行わせ、ユーザに対してその後の迅速な対応を促すことが可能となる。
また、本実施形態に係る測定装置1は、波形観測装置であって、クロックリカバリー回路3により再生されたクロック信号を用いて被測定信号の波形を観測する波形観測部4をさらに備え、設定手段9は、波形観測する被測定信号に関連付けて伝送レートを設定し、設定手段9により設定された伝送レートと伝送レート検出制御部5fにより検出された伝送レートが異なる場合、報知制御部5gは、波形観測不能である旨の報知を行う構成を有している。
この構成により、本実施形態に係る測定装置1は、波形観測部4により被測定信号の波形観測を行う際、波形観測する被測定信号に関連付けて設定した伝送レートと、実際に検出された伝送レートが異なる場合、波形観測が不能である旨の報知を行うため、ユーザが波形観測不能状態の原因に容易に気付くことができ、波形観測可能状態へ復帰するための迅速な対応が可能になる。
また、本実施形態に係る測定装置1は、誤り率測定装置であって、クロックリカバリー回路3により再生されたクロック信号を用いて被測定信号のビット誤り率を測定するビット誤り率測定部4aをさらに備え、設定手段9は、ビット誤り率を測定する被測定信号に関連付けて伝送レートを設定し、設定手段9により設定された伝送レートと伝送レート検出制御部5fにより検出された伝送レートが異なる場合、報知制御部5gは、ビット誤り率測定不能である旨の報知を行う構成を有している。
この構成により、本実施形態に係る測定装置1は、ビット誤り率測定部4aにより被測定信号のビット誤り率測定を行う際、ビット誤り率測定する被測定信号に関連付けて設定した伝送レートと、実際に検出された伝送レートが異なる場合、ビット誤り率測定が不能である旨の報知を行うため、ユーザがビット誤り率測定不能状態の原因に容易に気付くことができ、ビット誤り率測定可能状態へ復帰するための迅速な対応が可能になる。
また、本実施形態に係る測定方法は、被測定信号を入力し、該被測定信号に同期したクロック信号を再生するクロックリカバリー回路3を有し、再生されたクロック信号を用いて被測定信号を測定する測定方法であって、被測定信号に関連付けて伝送レートを設定する設定ステップS1と、入力する被測定信号の伝送レートを検出する伝送レート検出ステップS4と、設定ステップS1で設定された伝送レートと伝送レート検出ステップS4で検出された伝送レートが異なる場合、測定不能である旨の報知を行う報知ステップS10と、を含む構成である。
この構成により、本実施形態に係る測定方法は、被測定信号の測定を行う際、設定した伝送レートと、実際に検出された伝送レートが異なる場合、測定が不能である旨の報知を行うため、ユーザが波形観測不能状態の原因に容易に気付くことができ、測定可能状態へ復帰するための迅速な対応が可能になる。
(第2の実施形態)
図8は、本発明の第2の実施形態に係る測定装置1Aのクロックリカバリー回路3Aの構成を示すブロック図であり、図9は測定装置1Aの制御部5Aの機能構成を示すブロック図である。図9及び図10において、第1の実施形態に係る測定装置1と同等の構成要素については同一の符号を付している。
図8、図9に示すように、本実施形態に係る測定装置1Aにおいて、クロックリカバリー回路3Aは、O/E2Aを含んで構成されている。O/E2Aは、DUT50が送出する被測定信号(光信号)を電気信号に変換してクロックリカバリー回路3Aの位相比較器3cに送出するとともに、被測定信号の光パワー(光電力)に対応する信号(電気信号)を出力する機能を有している。
クロックリカバリー回路3Aと制御部5Aとの間には、O/E2が出力する光電力に対応する信号を制御部5Aの振幅検出制御部5hに入力するための信号経路が設けられている。振幅検出制御部5hは、O/E2から入力される上記信号に基づいて被測定信号の振幅を検出する振幅検出機能を有している。
本実施形態に係る測定装置1Aは、振幅検出制御部5hを有し、報知制御部5g1が振幅検出制御部5hにより検出された被測定信号の振幅が予め設定したレベルよりも小さいときに測定不能であることを報知する制御機能を有している。報知制御部5g1は、第1の実施形態に係る測定装置1の報知制御部5gの制御機能に、振幅レベルに基づく報知制御機能が付加されたものである。この被測定信号の振幅レベルに基づく測定不能報知制御機能以外についての構成は、第1の実施形態に係る測定装置1と同等である。
本実施形態に係る測定装置1Aの波形観測動作について図10を参照して説明する。なお、図10において、ステップS21〜S24以外の処理ステップは、第1の実施形態に係る測定装置1と共通する処理ステップである。ここでは共通する処理ステップの重複した説明を割愛し、ステップS21〜S24を主体に、被測定信号の振幅不足に基づく波形観測不能状態の報知制御動作について説明する。
測定装置1Aでの波形観測処理が開始するにはまず、表示部8にUI画面(入力画面)が表示され、被測定信号の入力に先立って、ユーザから、該被測定信号に関連する伝送レートの入力を受付ける処理を行う(ステップS1)。
伝送レートの入力が受け付けられると、表示制御部5dは、当該伝送レートを、例えば、図5、図6に示す表示形態で伝送レート表示部1dに表示する。次いで、ユーザからの位相補正制御開始指定操作が受け付けられ、DUT50から送出された被測定信号(入力信号)が取り込まれると(ステップS2)、位相補正制御部5eは、位相補正値(DC入力値)の掃引制御を実施する(ステップS3)。以後、測定装置1Aでは、ステップS3以降の処理ステップを実行する。但し、図10においては、ステップS4〜S11の処理ステップについては図示を省略している。
また、測定装置1Aでは、本実施形態に特有の処理ステップとして、ステップS2で被測定信号の取り込みを開始した後、被測定信号の振幅不足による波形観測不能状態の報知制御を実行する。
この報知制御においてはまず、制御部5Aにおいて、O/E2から出力された信号(被測定信号の光パワーを示す信号)を振幅検出制御部5hに入力する(ステップS21)。次いで、振幅検出制御部5hは、O/E2から入力する信号に基づいて被測定信号の振幅を検出する(ステップS22)。
引き続き、報知制御部5g1は、ステップS22で検出された被測定信号の振幅と、予め閾値(正常な波形測定のために要求される振幅レベル)として設定した振幅を比較し、検出された振幅が閾値以上であるか否かを判定する(ステップS23)。ここで検出された振幅が閾値以上であると判定された場合(ステップS23でYES)、ステップS3以降の制御を続行する。
これに対し、検出された振幅が閾値よりも小さいと判定された場合(ステップS23でNO)、報知制御部5g1は、被測定信号の振幅不足による測定不能状態を報知する制御を実行し(ステップS24)、その後、全ての制御(位相補正制御、測定、または波形観測制御)動作を終了する。具体的な例については、閾値として例えば−10dBm(電力)を設定しておき、この閾値よりも振幅のレベルが小さいときに報知を行う構成とし得る。なお、ステップS24での被測定信号の振幅不足により測定不能である旨の報知の制御は、特に、測定モードが設定されているときに実施する。波形観測モードの設定時には、例えば、被測定信号の振幅不足により波形観測不能状態であることを報知する制御を実施する。
ステップS24の報知制御において、報知制御部5g1は、例えば、前面パネル1bの報知メッセージ表示部1e(図6参照)に「被測定信号の振幅不足により測定できません。」等、振幅が低いこと(振幅が異常であること)が原因で波形観測不能である旨の報知メッセージを表示する方法がある。この種の報知メッセージを、表示部8の他の表示領域に表示する構成としてよいことはいうまでもない。
ステップS24で表示される報知メッセージを見ることで、ユーザは、原因を特定する作業を直ぐに移ることができ、原因を特定して正しい測定動作に復旧する時間も短縮することが可能となる。
このように、本実施形態に係る測定装置1Aは、入力する被測定信号の振幅を検出する振幅検出制御部5hをさらに有し、報知制御部5g1は、被測定信号の振幅が該被測定信号に対応して設定されている振幅値よりも小さい場合に、被測定信号の振幅異常により測定不能である旨の報知(測定の場合)を行う構成である。ここで、波形観測部4にて被測定信号の波形観測を行っている際には、振幅異常により被測定信号の波形観測が不能である旨の報知を行う構成としてもよい。
この構成により、本実施形態に係る測定装置1Aは、被測定信号の振幅が小さいことによる測定不能状態(あるいは波形観測不能状態)を短時間で解消し得るうえに、被測定信号の振幅が小さく、誤った測定結果、波形観測結果が得られることを回避することができる。
また、本実施形態に係る測定装置1Aにおいて、振幅検出制御部5hは、DUT50から光信号として送出される被測定信号を電気信号に変換して出力する一方で、光信号の光電力に対応する信号を出力するO/E2Aと、光電力に対応する電気信号に基づき被測定信号の振幅を検出する振幅検出制御部5hと、を有する構成である。
この構成により、本実施形態に係る測定装置1Aは、既存のO/2Aが有する光電力検出機能を利用して、振幅検出機能を簡易な構成で実現することができる。
また、本実施形態に係る測定方法は、入力する被測定信号の振幅を検出する振幅検出ステップS22をさらに有し、報知制御部5g1は、被測定信号の振幅が該被測定信号に対応して設定されている振幅値よりも小さい場合、振幅異常により被測定信号を測定不能である旨の報知(但し、測定の際)をさらに行うステップS24を有する。ここで、波形観測部4にて被測定信号の波形観測を行っている際には、振幅異常により被測定信号の波形観測が不能である旨の報知を行うようにしてもよい。
この構成により、本実施形態に係る測定方法は、被測定信号の振幅が小さいことによる測定不能状態、あるいは波形観測不能状態を短時間で解消し得るとともに、被測定信号の振幅が小さく、誤った測定結果、波形観測結果が得られることも回避可能となる。
以上のように、本発明に係る測定装置、及び測定方法は、測定(波形観測、ビット誤り率測定)不能状態の原因をユーザが容易に特定することができ、測定(波形観測、ビット誤り率測定)可能状態へと迅速に復帰可能であるという効果を奏し、被試験対象物から送出される被測定信号を測定(波形観測、ビット誤り率測定)する際に、測定(波形観測、ビット誤り率測定)不能状態であることを報知する機能を有する測定装置、及び測定方法全般に有用である。
1、1A 測定装置
2、2A 光電変換器(O/E)(光電変換手段、振幅検出手段)
3、3A クロックリカバリー回路(クロック再生手段)
3a 電圧制御発振器(VCO)
3b 位相シフト回路
3c 位相比較器(Phase Detector:PD)(位相比較手段)
3e PLL(Phase−Locked Loop)回路部
4 波形観測部(波形観測手段)
4a 誤り率測定部(誤り率測定装置)
5、5A 制御部
5b 設定制御部(設定手段)
5f 伝送レート検出制御部(伝送レート検出手段)
5g、5g1 報知制御部(報知手段)
5h 振幅検出制御部(振幅検出手段、振幅検出制御手段)
7 操作部(設定手段)
8 表示部(設定手段)
9 設定手段
10 信号発生装置(Pulse Pattern Generator:PPG)
50 被試験対象物(DUT)

Claims (11)

  1. 被測定信号を入力し、該被測定信号に同期したクロック信号を再生するクロック再生手段(3)と、
    前記被測定信号に関連付けて伝送レートを設定する設定手段(9)と、
    入力する前記被測定信号の伝送レートを検出する伝送レート検出手段(5f)と、
    前記設定手段により設定された伝送レートと前記伝送レート検出手段により検出された伝送レートが異なる場合、測定不能である旨の報知を行う報知手段(5g)と、
    を具備することを特徴とする測定装置。
  2. 前記クロック再生手段は、入力電圧に応じた発振周波数を有する前記クロック信号を出力する電圧制御発振器(3a)と、前記被測定信号と前記クロック信号との位相差信号に応じた電圧を前記入力電圧として前記電圧制御発振器に送出する位相比較手段(3c)を備えたPLL回路部(3e)を有し、
    前記伝送レート検出手段は、前記位相比較手段に入力する前記クロック信号の位相シフト制御によって前記PLL回路部がロックしたときの前記クロック信号の計数値に基づき前記伝送レートを検出することを特徴とする請求項1に記載の測定装置。
  3. 前記報知手段は、前記設定された伝送レートの値が表示されている状態で、前記PLL回路部がアンロックの状態であることを示す状態表示を行うことを特徴とする請求項2に記載の測定装置。
  4. 前記報知手段は、前記PLL回路部が前記設定された伝送レートとは異なる伝送レートでロック状態となった場合、前記検出された伝送レートを示す数値を含み、該検出された伝送レートの確認を促す報知メッセージを表示することを特徴とする請求項2または3に記載の測定装置。
  5. 前記報知手段は、前記報知メッセージを、特定の色のフォント及び点滅駆動の少なくともいずれか一方を用いて強調表示することを特徴とする請求項4に記載の測定装置。
  6. 入力する前記被測定信号の振幅を検出する振幅検出手段(2A、5h)をさらに有し、
    前記報知手段(5g1)は、前記被測定信号の振幅が該被測定信号に対応して設定されている振幅値よりも小さい場合に、前記被測定信号の振幅異常により測定不能である旨の報知を行うことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載の測定装置。
  7. 前記振幅検出手段は、
    光信号として送出される前記被測定信号を電気信号に変換して出力する一方で、前記光信号の光電力に対応する信号を出力する光電変換手段(2A)と、
    前記光電力に対応する前記電気信号に基づき前記被測定信号の振幅を検出する振幅検出制御手段(5h)と、
    を有することを特徴とする請求項6に記載の測定装置。
  8. 前記測定装置は、波形観測装置であって、
    前記クロック再生手段により再生された前記クロック信号を用いて前記被測定信号の波形を観測する波形観測手段(4)をさらに備え、
    前記設定手段は、波形観測する前記被測定信号に関連付けて伝送レートを設定し、
    前記設定手段により設定された伝送レートと前記伝送レート検出手段により検出された伝送レートが異なる場合、前記報知手段は、波形観測不能である旨の報知を行うことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか一項に記載の測定装置。
  9. 前記測定装置は、誤り率測定装置であって、
    前記クロック再生手段により再生された前記クロック信号を用いて前記被測定信号のビット誤り率を測定するビット誤り率測定部(4a)をさらに備え、
    前記設定手段は、ビット誤り率を測定する前記被測定信号に関連付けて伝送レートを設定し、
    前記設定手段により設定された伝送レートと前記伝送レート検出手段により検出された伝送レートが異なる場合、前記報知手段は、ビット誤り率測定不能である旨の報知を行うことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか一項に記載の測定装置。
  10. 被測定信号を入力し、該被測定信号に同期したクロック信号を再生するクロック再生手段(3)を有し、前記クロック信号を用いて前記被測定信号を測定する測定方法であって、
    前記被測定信号に関連付けて伝送レートを設定する設定ステップ(S1)と、
    入力する前記被測定信号の伝送レートを検出する伝送レート検出ステップ(S4)と、
    前記設定ステップで設定された伝送レートと前記伝送レート検出手ステップで検出された伝送レートが異なる場合、測定不能である旨の報知を行う報知ステップ(S10)と、
    を含むことを特徴とする測定方法。
  11. 入力する前記被測定信号の振幅を検出する振幅検出ステップ(S22)をさらに有し、
    前記報知ステップは、前記被測定信号の振幅が該被測定信号に対応して設定されている振幅値よりも小さい場合、前記被測定信号の振幅異常により測定不能である旨の報知をさらに行う(S24)ことを特徴とする請求項10に記載の測定方法。
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