JP3710433B2 - ジッタ測定装置およびジッタ測定方法 - Google Patents

ジッタ測定装置およびジッタ測定方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、データ信号のジッタを測定するためのジッタ測定装置およびジッタ測定方法において、その測定装置内で発生する残留ジッタによる測定誤差の発生を防止する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
データ信号を伝送するデータ伝送システムを評価する一つの項目としてジッタがある。
【0003】
ジッタはデータ信号の位相の揺らぎの大きさを表すものであり、このジッタが大きいとデータ信号を正しく伝送できなくる。
【0004】
このため、例えばデータ信号(データ信号で変調された信号も含む)を中継伝送する機器等では、入力されたデータ信号からその機器のビットレートに対応した極めて狭帯域のフィルタを用いてクロック成分を再生してジッタ成分を抑圧して、再生したクロック信号で受信したデータ信号の2値判定行い、その判定結果に対応する信号を伝送路に出力している。
【0005】
ところが、このようにジッタを抑圧して再生したデータ信号を、伝送路に対応した信号形態に変換して送信する際に新たなジッタ成分が生じる。
【0006】
このジッタ成分には、パターン依存性ジッタJpd(x)と残留ジッタJn(x)とがある。
【0007】
パターン依存性ジッタJpd(x)は、同一のビットパターンが連続するデータ信号や一定周期毎に同一パターンが発生するフレーム構成のデータ信号を出力あるいは変調して出力する際に、機器内部の回路(例えば直流阻止用のコンデンサ)の影響で、データ信号の波形が歪むことによって生じる。また、残留ジッタJn(x)は機器内部の回路雑音等に依存して発生する。
【0008】
したがって、これらの機器を用いてデータ伝送システムを構築する場合には、、その機器にデータ信号を与えて、機器から出力されるデータ信号からパターン依存性ジッタJpd(x)と残留ジッタJn(x)とを含むジッタ量を求める必要がある。
【0009】
図8は、このような目的で使用される従来のジッタ測定装置10の構成を示している。
【0010】
このジッタ測定装置10は、光のデータ信号を伝送する機器を測定対象1とするものであり、送信部11、受信部15およびジッタ検出部18によって構成されている。
【0011】
送信部11は、クロック発生器12から測定対象1のビットレートに対応する周波数のクロック信号Cをパターン発生器13に与えて、パターン発生器13からクロック信号Cに同期して出力されるデータ信号Pを電気光変換器(EO変換器)14に与えてデータ信号Pによって変調された光データ信号Hを出力させる。この光データ信号Hは出力端子10aを介して測定対象1に与えられる。
【0012】
また、受信部15は、測定対象1から出力される光データ信号H′を入力端子10bを介して受け、光電変換器(OE変換器)16によって電気のデータ信号P′に変換してクロック再生回路17に出力し、クロック再生回路17でそのクロック成分C′を再生する。
【0013】
ジッタ検出部18は、再生されたクロック成分C′を位相検波し、その検波出力信号の振幅に基づいて入力された光データ信号H′のジッタ量Jを求める。
【0014】
なお、ジッタ量Jは、データ信号P′のビット周期に対するクロック成分C′の位相変化の割合(単位はユニットインターバルUI)で表され、位相検波感度Kが予め既知で、検波出力信号の位相変化の最大値(p−p値)をΦp-pとすれば、検波出力信号の最大振幅(p−p値)Vp-pは、
Vp-p=K・Φp-p
となり、位相変化の最大値Φp-pは、
Φp-p=Vp-p/K
となる。
【0015】
したがって、光データ信号H′のジッタ量Jx(UIp-p)は、
Jx=Φp-p/2π=Vp-p/(2πK)
の演算で求めることができる。
【0016】
このジッタ量Jxは、測定対象1のパターン依存性ジッタJpd(x)と残留ジッタJn(x)を含んだ値である。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、受信部15で再生されたクロック成分C′には、測定対象1に起因するジッタ成分だけでなく、受信部15が発生するジッタ成分も含まれている。このジッタ成分は、非確定的ジッタで特に測定器内部で発生するジッタを残留ジッタと呼ぶ。
【0018】
即ち、送信部11に起因して発生するジッタ成分(パターン依存性ジッタJpd(t)が支配的で残留ジッタJn(t)は無視できる)は、前記したように、測定対象1のクロック再生処理で抑圧されてしまうが、受信部15に起因して発生するジッタ成分は抑圧されずに、位相検波出力に含まれてしまう。
【0019】
この受信部15は、広い周波数範囲のジッタ成分を検出できるように、広帯域なクロック再生特性を有しているために、パターン依存性ジッタはほとんど発生しないが、その広帯域特性により回路雑音等に起因する残留ジッタJn(r)が発生し、その残留ジッタJn(r)のために、ジッタ検出部18が検出するジッタ量Jxは入力された光データ信号H′のジッタ量を正確に表していない。
【0020】
この受信部15の残留ジッタJn(r)の量は小さいが、近年は、光データ伝送システムによってデータの伝送レートが高くなり、システムに要求されるジッタ特性が非常に厳しくなっており、僅かな残留ジッタでも無視できない状況となっている。
【0021】
この問題を解決するために、出力端子10aと入力端子10bを接続して、受信部15の残留ジッタJn(r)を求めることが考えられる。
【0022】
ところが、前記したように、送信部11から出力される光データ信号Hには、送信部11のパターン依存性ジッタJpd(t)が含まれているので、ジッタ検出部18で検出されるジッタ量Jは、
J=Jpd(t)+Jn(r)
となってしまい、必要な受信部15の残留ジッタJn(r)だけを求めることはできない。
【0023】
本発明は、この問題を解決して、装置の受信部が発生する残留ジッタの影響を除いて、測定対象のジッタを正確に測定できるジッタ測定装置およびジッタ測定方法を提供することを目的としている。
【0024】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明の請求項1のジッタ測定装置は、
所定周波数のクロック信号に同期したデータ信号を出力する送信部(21)と、
入力信号のクロック成分を再生する受信部(25)と、
前記受信部で再生されたクロック成分のジッタ量を検出するジッタ検出部(30)とを有するジッタ測定装置において、
前記送信部は、
前記クロック信号に同期し、0と1のビットパターンが交互に続く01パターンデータ信号と任意の測定用パターンデータ信号のいずれか一方を出力できるように構成され、
前記ジッタ検出部は、
前記送信部から出力された前記測定用パターンデータ信号を受けた測定対象から出力される信号が前記受信部に入力されたときに検出したジッタ量を、前記01パターンデータ信号が前記送信部から前記受信部に直接入力されたときに検出したジッタ量で減算補正して、前記測定対象から出力される信号のジッタ成分を検出するように構成されている。
【0025】
また、本発明の請求項2のジッタ測定方法は、
所定周波数のクロック信号に同期し0と1のビットパターンが交互に続く01パターンデータ信号を送信部で生成して受信部に直接与え、該受信部で再生されたクロック成分のジッタ量を検出する段階と、
前記所定周波数のクロック信号に同期した任意の測定用パターンデータ信号を送信部で生成して測定対象に与え、該測定対象の出力信号を受信部に入力して該受信部で再生されたクロック成分のジッタ量を検出する段階と、
前記測定対象の出力信号に対して検出されたジッタ量を前記01パターンデータ信号に対して検出されたジッタ量で減算補正する段階とを含んでいる。
【0026】
また、本発明の請求項3のジッタ測定方法は、
所定周波数のクロック信号に同期した任意の測定用パターンデータ信号を送信部で生成して測定対象に与え、該測定対象の出力信号を受信部に入力して該受信部で再生されたクロック成分のジッタ量を検出する段階と、
前記所定周波数のクロック信号に同期し0と1のビットパターンが交互に続く01パターンデータ信号を送信部で生成して受信部に直接与え、該受信部で再生されたクロック成分のジッタ量を検出する段階と、
前記測定対象の出力信号に対して検出されたジッタ量を前記01パターンデータ信号に対して検出されたジッタ量で減算補正する段階とを含んでいる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明を適用したジッタ測定装置20の構成を示している。
【0028】
図1に示しているように、このジッタ測定装置20は、前記した従来のジッタ測定装置10と同様に、測定対象1に与えるデータ信号を生成して出力端子20aから出力する送信部21と、測定対象1から出力されたデータ信号を入力端子20bを介して受信しそのクロック成分を再生する受信部25と、受信部25で再生されたクロック成分のジッタを検出するジッタ検出部30とを有している。
【0029】
また、このジッタ測定装置20には、測定に必要なパラメータを入力したり、測定開始の指示を行なうための操作部37、制御部38および表示器39が設けられている。
【0030】
送信部21は、クロック発生器22から測定対象1のビットレートに対応する周波数のクロック信号Cをパターン発生器23に与え、パターン発生器23からクロック信号Cに同期して出力されるデータ信号Pを電気光変換器(EO変換器)24に与えてデータ信号Pによって変調された光データ信号Hを出力させる。この光データ信号Hは出力端子20aを介して測定対象1に与えられる。
【0031】
ここで、クロック発生器22は、制御部38からの情報により、ビットレートの異なる測定対象に対応して出力するクロック信号Cの周波数を可変できるようになっており、また、任意のジッタを付加できるように位相変調機能を有している。
【0032】
また、パターン発生器23は、測定対象1に入力するための擬似ランダム信号(PRBS)やSONETフレームパターン等の測定用パターンデータ信号Pmを発生する測定用パターン発生部23aと、0と1のビットパターンが交互に続く01パターンデータ信号Pnを発生する01パターン発生部23bと、そのいずれかを選択的に出力するパターン選択手段23cとを有しており、制御部38から指定されたパターンのデータ信号を出力する。
【0033】
なお、測定用パターン発生部23aと01パターン発生部23bとは、ハードウエア上で完全に独立したものである必要はなく、測定用パターンデータ信号Pmと01パターンデータ信号Pnのいずれか一方を選択的に出力できるものであればよい。
【0034】
一方、受信部25は、後述するように、出力端子20aから出力された光データ信号Hまたは測定対象1から出力された光データ信号H′を入力端子20bを介して光電変換器(OE変換器)26で受け、電気のデータ信号P′に変換し、そのデータ信号P′をクロック再生回路27に出力し、クロック再生回路27で再生されたクロック成分C′を、ジッタ検出部30に出力する。
【0035】
この受信部25は、前記したように、広い周波数範囲のジッタ成分を検出できるように広帯域なクロック再生特性を有している。
【0036】
ジッタ検出部30は、受信部26で再生されたクロック成分C′を位相検波器31によって位相検波して、クロック成分C′の位相変化に振幅が対応する信号Vをジッタ算出手段32に出力する。
【0037】
ジッタ算出手段32は、位相検波器31から出力される信号Vの振幅に基づいてジッタ量Jを算出してジッタメモリ33およびジッタ補正手段34に出力する。
【0038】
ジッタメモリ38は、ジッタ算出手段32が算出したジッタ量を制御部38の指示を受けて記憶する。
【0039】
ジッタ補正手段34は、ジッタ算出手段32から出力されたジッタ量Jから、ジッタメモリ33に記憶されているジッタ量を減じて出力する。
【0040】
制御部38は、操作部37から入力されたパラメータにしたがって、送信部21、受信部25およびジッタ検出部30の制御を行い、ジッタ検出部30で検出されたジッタ量を表示器39に出力する。
【0041】
図2は、制御部38の処理手順を示すフローチャートである。
以下、このフローチャートに基づいて実施形態のジッタ測定装置20の動作を説明する。
【0042】
例えば、所定ビットレートBの測定対象1のジッタを測定する場合、作業者は図3に示しているように出力端子20aと入力端子20bの間を直結した状態で、操作部37によってビットレートBを指定し、残留ジッタ測定を指示する。
【0043】
このビットレートBの指定と残留ジッタ測定の指示とを受けた制御部38は、送信部21のクロック発生器22がビットレートBに対応する周波数でジッタを含まないクロック信号Cを出力するように設定する(S1〜S3)。
【0044】
次に、パターン発生器23の01パターン発生部23a側を選択して、0と1のビットパターンが交互に続く01パターンデータ信号Pnを、クロック信号Cに同期して出力するように設定する(S4)。
【0045】
この設定により、パターン発生器23からは、図4の(a)に示すクロック信号Cに同期して、図4の(b)に示す01パターンデータ信号Pnが出力されることになり、この01パターンデータ信号Pnで変調された光データ信号HがEO変換器24から出力端子20aに出力され、入力端子20bを介して受信部25のOE変換器26に入力される。
【0046】
このように0と1のビットパターンが交互に続く01パターンデータ信号Pnは、パターン発生器23やEO変換器24の内部で直流阻止用のコンデンサを通過しても、時間当たりの直流平均値が変化しないので、直流平均値の変動による波形歪みが発生せず、パターン依存性ジッタJpd(t)は発生しない。
【0047】
また、前記したように、送信部21における残留ジッタJn(t)は無視できる程小さいので、受信部25のOE変換器26に入力される光データ信号Hには、測定に影響を与えるジッタは含まれていない。
【0048】
この光データ信号Hは、OE変換器26によって電気のデータ信号Pn′に変換され、クロック再生回路27に入力されて、そのクロック成分C′が再生される。
【0049】
受信部25で再生されたクロック成分C′は、ジッタ検出部30の位相検波器31で位相検波され、位相検波器31からは、クロック成分C′の位相変化に応じて振幅を有する信号Vが例えば図5のように出力される。
【0050】
前記したように、受信部25に入力される01ビットパターンの光データ信号Hには、測定に影響するジッタ分は含まれていないので、位相検波器31から出力される信号Vの振幅は、受信部25の各回路の雑音成分による残留ジッタJn(r)の大きさに対応している。
【0051】
ジッタ算出手段32は、位相検波器31から出力される信号Vの最大振幅Vp-pと位相検波器31の感度Kとに基づいて、ジッタ量Jを、
J=Vp-p/(2πK)
の演算で求める。
【0052】
制御部38は、ジッタ算出手段32で算出されたジッタ量Jを受信部25の残留ジッタJn(r)に等しい値としてジッタメモリ33に記憶させ、残留ジッタJn(r)の測定が終了したことを作業者に通知する(S5、S6)。なお、この通知は、表示器39に残留ジッタの値を表示したり、報知用の音声データを読み出してスピーカから出力したり、あるいはランプの点灯、点滅やフザー音の出力等で行なう。
【0053】
残留ジッタJn(r)の測定が終了したことを確認した作業者は、出力端子20aと入力端子20bの間の接続を切断して、図1に示しているように、出力端子20aと入力端子20bを測定対象1に接続してから、付加するジッタ量Ju(零でもよい)と測定用パターンデータ信号(例えばPRBS)の種類等のパラメータを指定し、測定開始を指示する。
【0054】
このパラメータの指定および測定開始の指示を受けた制御部38は、クロック発生器22から、指定されたジッタ量Juで位相変調されたクロック信号Cが出力されるように設定し、パターン発生器23の測定用パターン発生部23a側を選択して、クロック信号Cに同期した指定された測定用パターンデータ信号Pm(例えばPRBS)が出力されるように設定する(S7〜S10)。
【0055】
この設定により、パターン発生器23からは、クロック信号Cに同期した測定用パターンデータ信号Pmが出力され、この測定用パターンデータ信号Pmによって変調された光データ信号HがEO変換器24から出力端子20aを介して測定対象1に入力される。なお、この光データ信号Hには、付加されたジッタJuの他に、測定用パターンデータ信号Pmのパターンに依存するパターン依存性ジッタJpd(t)が含まれている。
【0056】
測定対象1は、例えば光データ信号Hを内部で光電変換し、その変換信号からクロック成分を狭帯域フィルタ等を用いて再生し、再生したクロック信号で変換信号の2値判定を行い、その判定結果で変調された光データ信号H′を生成して、入力端子20bに出力する。
【0057】
この光データ信号H′には、測定対象1のパターン依存性ジッタJpd(x)と残留ジッタJn(x)とが含まれているが、前記したように、送信部21から出力された光データ信号Hのジッタ成分Jpd(t)は抑圧されて含まれていない。
【0058】
受信部25に入力された光データ信号H′は、OE変換器26によって電気のデータ信号P′に変換され、そのデータ信号P′がクロック再生回路27に入力されて、クロック成分C′が再生される。
【0059】
再生されたクロック成分C′はジッタ検出部30の位相検波器31に入力されて位相検波され、位相検波器31からはクロック成分C′の位相変化に対応する振幅を有する信号Vが出力される。
【0060】
この信号Vの振幅は、光データ信号H′のジッタ成分、即ち、Jpd(x)+Jn(x)と、受信部25の残留ジッタJn(r)の和に対応している。
ジッタ算出手段32は、位相検波器31から出力される信号Vの最大振幅Vp-pと位相検波器31の感度Kとに基づいて、ジッタ量Jを、
J=Vp-p/(2πK)
の演算で求めてジッタ補正手段34に出力する。
【0061】
ジッタ補正手段34は、このジッタ量Jを、ジッタメモリ33に記憶されている受信部25の残留ジッタJn(r)で減算補正、即ち、
Jx=J−Jn(r)
の演算によって補正して、測定対象1の真のジッタ量Jxを求め、制御部38に出力する。
【0062】
制御部38は、上記の補正演算を行なわせ、その補正演算で得られたジッタ量Jxを、測定対象1の出力信号の真のジッタ量として表示器39に表示する(S11、S12)。
【0063】
なお、ここでは、ジッタ量同士の減算によって受信部25の残留ジッタ分の補正を行なっていたが、位相検波器31の検波特性の直線性が高い場合、即ち、感度Kが一定のときには、最大振幅Vp-pの減算によって受信部25の残留ジッタ分の補正を行なうこともできる。
【0064】
即ち、01パターンデータ信号Pnを入力したときに得られた信号Vの最大振幅Vp-pをA、測定対象1の出力信号を入力したときに得られた信号Vの最大振幅Vp-pをBとすれば、測定対象1の出力信号のジッタ量Jxは、
Jx=(B−A)/(2πK)
の減算補正で求めることができる。
【0065】
つまり、本発明のジッタの減算補正とは、信号Vの振幅を減算補正(B−A)してから、ジッタ量を算出する場合も含むものとする。なお、この場合には、振幅値Aをジッタメモリ33に記憶しておき、振幅値Bが得られたときにその減算補正をジッタ補正手段34で行い、補正された振幅値に対応したジッタ量をジッタ算出手段32で算出すればよい。
【0066】
また、上記説明では、始めに01パターンデータ信号Pnを用いて受信部25の残留ジッタJn(r)を測定してジッタメモリ33に記憶してから測定用パターンデータ信号Pmを用いた測定対象1の出力信号のジッタ測定を行なって、そのジッタ量を補正していたが、先に測定用パターンデータ信号Pmを用いて測定対象1の出力信号のジッタ測定を行い、その結果をジッタメモリ33に記憶してから、01パターンデータ信号Pnを用いて受信部23の残留ジッタJn(r)を求めて、前記補正を行なってもよい。
【0067】
また、前記したジッタ測定装置20では、作業者が出力端子20aと入力端子20bをケーブル接続していたが、図6に示すジッタ測定装置20′のように、スイッチ51、52を設けて装置内部で送信部21と受信部25との間を直結できるようにし、制御部38が、操作部37からの指示を受けると、送信部21と受信部25の間を接続して、前記同様に01パターンデータ信号Pnを用いて受信部25の残留ジッタJn(r)を求めさせてから、送信部21を出力端子20aに接続し、受信部25を入力端子20bに接続して、測定用パターンデータ信号Pmを用いた測定対象1のジッタ測定およびジッタ補正を行なわせ、測定対象1の真のジッタ量Jxを求めるようにする。
【0068】
このようにすれば、作業者は、最初に測定に必要なパラメータを入力して測定開始を指示するだけで済む。
【0069】
また、上記したジッタ測定装置20、20′は、データ信号で変調された光信号を伝送する機器を測定対象としていたが、電気のデータ信号を伝送する機器を測定対象とする場合にも本発明を同様に適用できる。
【0070】
この場合には、送信部21のEO変換器24および受信部25のOE変換器26の代わりに電気の伝送路に対応したインタフェースを用いたり、あるいは、図7に示すジッタ測定装置20″のように、パターン発生器23から出力される電気のデータ信号を出力端子20aから直接出力し、測定対象1から出力される電気の信号を入力端子20aを介してクロック再生回路27に入力させるように構成された場合でも全く同様に適用できる。この場合でも、手動による接続切り換えではなく、前記したジッタ測定装置20′と同様にスイッチ51、52を設けて制御部38で自動的に切り換え制御してもよい。
【0071】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のジッタ測定装置およびジッタ測定方法は、0と1のビットパターンが交互に続く01パターンデータ信号を送信部で生成して受信部に直接与えて、そのジッタを測定することで、測定に影響を与える受信部の残留ジッタを求め、測定用パターンデータ信号を与えたときに測定対象から出力される信号に対して得られたジッタを、受信部の残留ジッタで補正している。
【0072】
このため、測定対象の出力信号に含まれるジッタ成分を、受信部の残留ジッタに影響されることなく、正確に求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の構成を示す図
【図2】実施形態の動作を説明するためのフローチャート
【図3】実施形態の残留ジッタ測定時の接続状態を示す図
【図4】実施形態の要部の出力信号を示す図
【図5】実施形態の要部の出力信号を示す図
【図6】他の実施形態を示す図
【図7】他の実施形態を示す図
【図8】従来装置の構成を示す図
【符号の説明】
1……測定対象、20、20′、20″……ジッタ測定装置、21……送信部、22……クロック発生器、23……パターン発生器、23a……測定用パターン発生部、23b……01パターン発生部、23c……パターン選択手段、24……EO変換器、25……受信部、26……OE変換器、27……クロック再生回路、30……ジッタ検出部、31……位相検波器、32……ジッタ算出手段、33……ジッタメモリ、34……ジッタ補正手段、37……操作部、38……制御部、39……表示器

Claims (3)

  1. 所定周波数のクロック信号に同期したデータ信号を出力する送信部(21)と、
    入力信号のクロック成分を再生する受信部(25)と、
    前記受信部で再生されたクロック成分のジッタ量を検出するジッタ検出部(30)とを有するジッタ測定装置において、
    前記送信部は、
    前記クロック信号に同期し、0と1のビットパターンが交互に続く01パターンデータ信号と任意の測定用パターンデータ信号のいずれか一方を出力できるように構成され、
    前記ジッタ検出部は、
    前記送信部から出力された前記測定用パターンデータ信号を受けた測定対象から出力される信号が前記受信部に入力されたときに検出したジッタ量を、前記01パターンデータ信号が前記送信部から前記受信部に直接入力されたときに検出したジッタ量で減算補正して、前記測定対象から出力される信号のジッタ成分を検出するように構成されていることを特徴とするジッタ測定装置。
  2. 所定周波数のクロック信号に同期し0と1のビットパターンが交互に続く01パターンデータ信号を送信部で生成して受信部に直接与え、該受信部で再生されたクロック成分のジッタ量を検出する段階と、
    前記所定周波数のクロック信号に同期した任意の測定用パターンデータ信号を送信部で生成して測定対象に与え、該測定対象の出力信号を受信部に入力して該受信部で再生されたクロック成分のジッタ量を検出する段階と、
    前記測定対象の出力信号に対して検出されたジッタ量を前記01パターンデータ信号に対して検出されたジッタ量で減算補正する段階とを含むジッタ測定方法。
  3. 所定周波数のクロック信号に同期した任意の測定用パターンデータ信号を送信部で生成して測定対象に与え、該測定対象の出力信号を受信部に入力して該受信部で再生されたクロック成分のジッタ量を検出する段階と、
    前記所定周波数のクロック信号に同期し0と1のビットパターンが交互に続く01パターンデータ信号を送信部で生成して受信部に直接与え、該受信部で再生されたクロック成分のジッタ量を検出する段階と、
    前記測定対象の出力信号に対して検出されたジッタ量を前記01パターンデータ信号に対して検出されたジッタ量で減算補正する段階とを含むジッタ測定方法。
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