JP3821802B2 - ジッタ測定装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光データ信号を用いたジッタ測定装置のパターン依存性ジッタに対する測定精度を向上させるための技術に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】
データ信号を伝送するシステムでは、データ信号に大きなジッタ(位相揺らぎ)があると、データを正しく伝送できなくなる。
【0003】
したがって、データ信号の伝送システムを構築する場合、そのシステムに用いられる機器が発生するジッタを把握しておく必要がある。
【0004】
データ信号のジッタを測定する方法として、そのデータ信号の波形をオシロスコープ等の波形観測装置によって表示し、その波形からジッタ量を求める方法が従来からあった(特許文献1)。
【0005】
【特許文献1】
特開平5−145582公報
【0006】
この波形観測による方法では、データ信号のパターンがランダムであれば、波形観測器には、例えば図7に示すように、1ビット幅で立ち上がりと立ち下がりが交差する波形が表示される。
【0007】
この波形はアイ(eye)パターンと呼ばれており、データ信号のジッタが大きいと、アイパターンの立ち上がりと立ち下がりの交差部分の幅Wが大きくなる。
【0008】
したがって、このアイパターンの交差部の幅Wからデータ信号のジッタ量を把握できる。
【0009】
しかし、ジッタには、データ伝送機器自身の雑音や外来雑音等に起因して発生するランダムノイズ性のものと、伝送するデータ信号のパターンに起因して発生するパターン依存性のものとがあり、上記のようにアイパターンの幅からジッタ量を求める方法では、ランダムノイズ性のジッタとパターン依存性のジッタとが同時に観測されてしまい、パターン依存性のジッタだけを求めることができない。
【0010】
パターン依存性ジッタは、機器のデータ伝送通過帯域が高い(数GHz)場合に、直流成分が通過できないために生じる波形歪み、データ信号のデューティサイクル歪み、伝送される信号周波数に対して、機器の周波数特性が十分でないことによって生じる波形歪み等に起因して発生するジッタである。
【0011】
このパターン依存性ジッタは、データ信号が擬似ランダムパターンのようにランダム性の強い場合には大きな問題にならないが、実際にデータ伝送で用いるフレーム、例えばSDHフレームやSONETフレームのように常に先頭位置にスクランブルされていない特定のパターンが存在するデータ信号の場合、そのフレーム間隔(例えば、125μs間隔)で大きなパターン依存性ジッタが発生する。
【0012】
したがって、これらのデータ信号のジッタを測定するためのジッタ測定装置としては、データ信号のジッタからパターン依存性ジッタだけを抽出してその大きさを正しく測定できることが要求される。
【0013】
この処理を自動的に行なう場合、測定対象がパターン依存性ジッタを発生するようなパターンのデータ信号を測定対象に与えたときに、その測定対象から出力されるデータ信号からクロック成分を再生し、その再生されたクロックと基準クロックとの位相差を検出してジッタ量を求め、測定対象がパターン依存性ジッタを発生しないようなパターンのデータ信号を測定対象に与えたときに、その測定対象から出力されるデータ信号のジッタ量を前記同様に検出し、両ジッタ量の差分をパターン依存性ジッタとすることが考えられる。
【0014】
しかし、上記のような方法で検出したジッタ量は、その検出回路の周波数特性のバラツキ等によって、必ずしも入力されるデータ信号のジッタ量に対して正しい感度をもっているとは限らず、絶対的な測定精度が得られないという問題がある。
【0015】
本発明は、このような事情からなされたものであり、パターン依存性ジッタに対する測定精度が高いジッタ測定装置を提供することを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明の請求項1のジッタ測定装置は、
基準クロックを発生するクロック発生器(21)と、
前記基準クロックに同期した電気の任意のパターンのデータ信号を発生するデータ信号発生器(22)と、
前記基準クロックに同期して前記データ信号を光データ信号に変換して測定対象に出力するE/O変換器(23)と、
前記測定対象が出力する光データ信号からクロック成分を再生し、該再生したクロックと前記基準クロックとの位相差を検出し、該位相差に基づいて光データ信号のジッタ量を検出するジッタ測定部(24)と、
前記データ信号発生器が出力するデータ信号のパターンを、前記E/O変換器から出力される光データ信号にパターン依存性ジッタを生じさせる第1のパターンと、光データ信号にパターン依存性ジッタを生じさせない第2のパターンのいずれかに切り換えるパターン切換手段(25)と、
前記データ信号発生器が前記第1のパターンのデータ信号を出力しているときに前記ジッタ測定部によって測定された第1の測定値から、前記データ信号発生器が前記第2のパターンのデータ信号を出力しているときに前記ジッタ測定部によって測定された第2の測定値を減算して、パターン依存性ジッタを算出するパターン依存性ジッタ算出手段(26)と、
前記基準クロックと前記E/O変換器から出力される光データ信号の波形情報を取得し、その波形情報に基づいて光データ信号のパターン依存性ジッタを検出するパターン依存性ジッタ測定部(30)と、
前記E/O変換器が出力する光データ信号を前記ジッタ測定部に直接入力した状態で前記パターン依存性ジッタ算出手段によって算出されたパターン依存性ジッタと、前記パターン依存性ジッタ測定部によって測定されたパターン依存性ジッタとに基づいて、前記ジッタ測定部によるパターン依存性ジッタの測定感度の補正係数を求める補正係数算出手段(37)と、
前記E/O変換器から出力される光データ信号を受けた前記測定対象から出力される光データ信号を前記ジッタ測定部に入力したときに前記パターン依存性ジッタ算出手段によって算出されたパターン依存性ジッタの値を、前記補正係数算出手段によって算出された補正係数によって補正する補正手段(38)とを備えている。
【0017】
また、本発明の請求項2のジッタ測定装置は、請求項1のジッタ測定装置において、
前記パターン依存性ジッタ測定部は、
前記データ信号発生器から前記第1のパターンのデータ信号が出力されているときに、該データ信号のパターン周期に同期したトリガ信号を発生するトリガ信号発生手段(31)と、
前記トリガ信号を受けたタイミングを基準タイミングとして前記基準クロックと前記E/O変換器から出力された光データ信号の波形情報を取得する波形情報取得手段(32)と、
前記波形情報取得手段によって取得された基準クロックと光データ信号の波形情報を平均化する平均化手段(33)と、
前記平均化手段によって平均化された基準クロックと光データ信号の波形情報から、基準クロックに対するデータ信号の位相差をビット毎に検出する位相差検出手段(34)と、
前記位相差検出手段によって検出された位相差情報に対して所定の帯域制限処理を行ない、前記E/O変換器から出力された光データ信号のパターン依存性ジッタを抽出する帯域制限手段(35)とを備えている。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明を適用したジッタ測定装置20の構成を示している。
【0019】
この実施形態のジッタ測定装置20のクロック発生器21は、所定周波数(例えば約9.95GHz)の基準クロックCを発生する。
【0020】
データ信号発生器22は、基準クロックCに同期した電気の任意のパターンのデータ信号Dを発生し、E/O変換器23は、基準クロックCに同期してデータ信号Dを光データ信号Pdに変換して、出力端子20aを介して測定対象1に与える。
【0021】
ジッタ測定部24は、入力端子20bを介して入力される光データ信号Pd′からクロック成分を再生し、その再生したクロックと基準クロックCとの位相差を検出し、その位相差の最大値に基づいて光データ信号Pd′のジッタ量を検出する。
【0022】
パターン切換手段25は、データ信号発生器22が出力するデータ信号Dのパターンを、E/O変換器23から出力される光データ信号Pdにパターン依存性ジッタを生じさせる第1のパターンと、光データ信号Pdにパターン依存性ジッタを生じさせない第2のパターンのいずれかに切り換える。
【0023】
なお、第1のパターンは、例えば、前記したSDHやSONETのフレームパターンであり、第2のパターンは、例えば、0と1が交互に並んだパターンである。
【0024】
パターン依存性ジッタ算出手段26は、データ信号発生器22が第1のパターンのデータ信号D1を出力しているときにジッタ測定部24によって測定された第1の測定値J1と、データ信号発生器22が第2のパターンのデータ信号D2を出力しているときにジッタ測定部24によって測定された第2の測定値J2とを取得し、第1の測定値J1から第2の測定値J2を減算して、パターン依存性ジッタJpdを算出する。
【0025】
ここで、一般的に、測定対象1は、入力する光データ信号を内部でO/E変換器(受光器)によって電気のデータ信号に変換し、そのデータ信号から抽出したクロック成分によってデータ信号に対する2値判定を行うことで、データ信号を再生し、その再生されたデータ信号をE/O変換器によって光データ信号に変換して出力する。
【0026】
したがって、入力される光データ信号のジッタ量が許容範囲内であれば、データ再生の過程でそのジッタは大きく抑圧されてしまうが、再生されたデータ信号をE/O変換して出力する過程で、データのパターンに依存したジッタやランダム性ジッタが発生する。
【0027】
つまり、上記第1の測定値J1は、測定対象1自身が発生したパターン依存性ジッタとランダム性ジッタの和に相当し、第2の測定値J2は、測定対象1自身が発生したランダム性ジッタに相当しており、上記のように両者の差(J1−J2)をとることで、測定対象1自身が発生したパターン依存性ジッタJpdを得ることができる。
【0028】
ただし、前記したように、このジッタ測定部24が検出するジッタ量は、その内部回路の周波数特性のバラツキ等によって、必ずしも入力される光データ信号のジッタ量に対して正しい感度をもっているとは限らず、絶対的な精度が得られているとは限らない。
【0029】
そこで、この実施形態のジッタ測定装置20では、E/O変換器23を仮の測定対象とし、第1のパターンのデータ信号D1に対してE/O変換器23から出力される光データ信号Pd1に含まれるパターン依存性ジッタを利用し、これをジッタ測定部24とは別に、基準クロックCと光データ信号Pd1の波形情報に基づいてパターン依存性ジッタの値を正確に測定して、その測定結果を用いてジッタ測定部24の測定結果から得られるパターン依存性ジッタの値を補正し、パターン依存性ジッタに対する測定精度を保証している。
【0030】
即ち、このジッタ測定装置20には、パターン依存性ジッタを正確に測定するためのパターン依存性ジッタ測定部30と、補正に必要な補正係数を算出する補正係数算出手段37と、補正手段38とが設けられている。
【0031】
パターン依存性ジッタ測定部30は、図2に示しているように、トリガ信号発生手段31、波形情報取得手段32、平均化手段33、位相差検出手段34および帯域制限手段35とによって構成されている。
【0032】
トリガ信号発生手段31は、データ信号発生器22から第1のパターンのデータ信号D1が出力されているときに、そのデータ信号D1のパターン周期に同期したトリガ信号TGを発生する。
【0033】
波形情報取得手段32は、トリガ信号TGを受けたタイミングを基準タイミングとして基準クロックCとE/O変換器23から出力された光データ信号Pd1の同一時間領域における波形情報(時間毎の振幅値の情報)を、複数(M)周期分取得する(例えばM=16)。
【0034】
平均化手段33は、波形情報取得手段32によって取得された基準クロックと光データ信号の波形情報に対するM次の平均化処理を行なう。
【0035】
この平均化処理により、ランダムノイズ性のジッタが除去された基準クロックCaと光データ信号Pd1aの波形情報が得られる。
【0036】
なお、上記波形情報取得手段32と平均化手段33は、後述するようにディジタル型のサンプリングオシロスコープを用いて構成することができる。
【0037】
位相差検出手段34は、平均化手段33によって平均化処理された基準クロックCaと光データ信号Pdaの各ビット毎の位相差を時間の単位で求める。
【0038】
帯域制限手段35は、位相差検出手段34によって検出された各ビット毎の位相差の情報に対して、データ信号Dのビットレート(基準クロックCの周波数fc)によって予め決められた帯域制限処理を行なって、光データ信号Pd1のパターン依存性ジッタを正確に表す波形情報を出力する。
【0039】
例えば、前記したSDH/SONETの場合、伝送レートが約2.5Gbpsのとき、5kHz〜20MHz、12kHz〜20MHz、1MHz〜20MHzのいずれかの帯域制限処理を行なう。また、伝送レートが約9.95Gbpsのときには、20kHz〜80MHz、50kHz〜80MHz、4MHz〜80MHzのいずれかの帯域制限処理を行なう。なお、この実際の帯域制限処理は、ビットレートに基づいて時間軸上のジッタ波形に変換して、ディジタルフィルタにより上記帯域制限を行なう。
【0040】
このような帯域制限処理を行なうことにより、測定に不要な高い周波数成分の位相差成分は除去される。
【0041】
このようにパターン依存性ジッタ測定部30は、E/O変換器23から出力される光データ信号Pd1と基準クロックCの波形情報を取得し、その取得された波形情報からランダム性ジッタを除去して、位相差をビット毎に求めているので、光データ信号Pd1に含まれるパターン依存性ジッタを正確に検出することができる。
【0042】
このようにして得られたパターン依存性ジッタJprの値(振幅の最大値(p−p値)は、図1に示しているように、補正係数算出手段37に出力される。
【0043】
補正係数算出手段37は、図1の点線で示しているように、E/O変換器23が出力する光データ信号Pd1、Pd2をジッタ測定部24に直接入力した状態でパターン依存性ジッタ算出手段26によって算出されたパターン依存性ジッタJpuとパターン依存性ジッタJprとの比(Jpr/Jpu)を、ジッタ測定部24を用いてパターン依存性ジッタを測定する際の感度の補正係数Hとして求め、基準となるジッタ値Jprとともにメモリ36に記憶する。
【0044】
補正手段38は、E/O変換器23から出力される光データ信号を受けた測定対象1から出力される光データ信号をジッタ測定部24に入力したときにパターン依存性ジッタ算出手段26によって算出されたパターン依存性ジッタJpxの値を、メモリ36に記憶されている補正係数Hによって乗算補正して、正確なパターン依存性ジッタの値を出力する。
【0045】
次に、このジッタ測定装置20の補正係数Hを求める際の動作について説明する。なお、この場合には、前記したように、出力端子20aと入力端子20bとの間を直結しておく。
【0046】
始めに図3の(a)に示す基準クロックCに対して、データ信号発生器22から図3の(b)のように第1のパターンのデータ信号D1を出力させる。
【0047】
ここで、基準クロックC、データ信号D1には、ランダム性のジッタJnが含まれている。
【0048】
このデータ信号D1に対して、E/O変換器23からは、図3の(c)のように、ランダム性のジッタJnとパターン依存性ジッタJpが含まれた光データ信号Pd1が出力される。
【0049】
この基準クロックCと光データ信号Pd1の波形情報は、パターン依存性ジッタ測定部30の波形情報取得手段32によって取得され、その平均化処理がなされて、図3の(d)、(e)のように、ランダム性のジッタJnが除去された基準クロックCaと光データ信号Pd1aの波形情報が得られる。
【0050】
そして、基準クロックCaに対する光データ信号Pd1aの位相差が、図3の(f)のように検出される。
【0051】
即ち、基準クロックCaの波形のレベル変位タイミング(ここでは立ち下がりタイミング)と光データ信号Pd1aの波形の符号境界との位相差(時間差)ΔTを各ビット毎に求め、初期位相差を基準として各位相差の変化量ΔT′を求める。
【0052】
なお、各タイミングの検出は、信号振幅があるしきい値を越えたか否かを判断して行なうが、光データ信号Pd1aの符号が変化しない(同一符号が連続する)場合、波形からその符号境界のタイミングを検出することは困難である。
【0053】
そこで、実際には、光データ信号Pd1aの符号が変化したときだけ、そのタイミングを検出して基準クロックCaのレベル変位タイミングとの時間差を位相差として求め、光データ信号Pd1aの符号が変化しない場合には、その前のビットの位相差を割当てる。
【0054】
このようにして得られた位相差情報には、基準クロックCの周波数成分を越える高い周波数のジッタ成分が含まれているが、データ信号のビットレートに応じた帯域制限処理によって、光データ信号Pd1のパターン依存性ジッタJprが検出される。
【0055】
また、このとき、光データ信号Pd1を受けたジッタ測定部24によって第1の測定値J1が得られる。この第1の測定値J1には、光データ信号Pd1のパターン依存性ジッタとランダム性のジッタとが含まれている。
【0056】
そして、パターン切換指示により、図4の(a)に示す基準クロックCに対して、データ信号発生器22から図4の(b)のように第2のパターンのデータ信号D2を出力させる。
【0057】
このデータ信号D2は、0と1が交互に繰り返されるパターンであるため、E/O変換器23からは、図4の(c)のように、パターン依存性ジッタが含まれない光データ信号Pd2が出力され、そのランダム性ジッタJnが、ジッタ測定部24で第2の測定値J2として得られる。
【0058】
そして、パターン依存性ジッタ算出手段26によって、第1の測定値J1と第2の測定値J2との差から、パターン依存性ジッタJpuが算出される。
【0059】
さらに、パターン依存性ジッタ測定部30で正確に得られたパターン依存性ジッタJprと、ジッタ測定部23の測定値から得られたパターン依存性ジッタJpuとに基づいて補正係数Hが求められてメモリ36に記憶される。
【0060】
このようにして、ジッタ測定部23の測定値からパターン依存性ジッタを求める際の補正係数が得られた後に、測定対象1を出力端子20aと入力端子20bの間に接続して、前記同様にジッタ測定部24の測定値からパターン依存性ジッタJpxを算出し、その算出値Jpxに対してメモリ36の補正係数Hを乗算補正することで、測定対象1が発生するパターン依存性ジッタを正確に求めることができる。
【0061】
なお、測定対象1に対するパターン依存性ジッタの測定を、パターン依存性ジッタ測定部30で行なうことも可能であるが、パターン依存性ジッタ測定部30は、前記したように、波形情報の取得処理、平均化処理、位相差検出処理等の時間を要する各種処理を行なうために、測定対象1台当りの測定時間が長くなり、測定対象が多数の場合に不利である。
【0062】
これに対し、上記のようにE/O変換器23が発生するパターン依存性ジッタを利用して補正係数Hを求めておき、ジッタ測定部24を用いたパターン依存性ジッタの測定結果を補正することで、正確に且つ短時間に測定対象のパターン依存性ジッタを求めることができる。
【0063】
また、前記したジッタ測定装置20のパターン依存性ジッタ測定部30の波形情報取得手段32および平均化手段33は、図5に示しているようにディジタル型のサンプリングオシロスコープ50を用いて構成することができる。
【0064】
サンプリングオシロスコープ50は、外部トリガ端子に入力される信号のレベル変位タイミングに同期したタイミングを基準タイミングとして波形情報の取得を開始できる外部トリガ機能を有しており、例えば図6の(a)、(b)に示すように入力される基準クロックCと光データ信号Pd1に対して、図6の(c)のように、トリガ信号TGの周期TのK倍(Kは任意の整数で図6ではK=1の場合を示している)の周期K・Tに対して僅かな時間ΔTrだけ異なる周期Ts(=K・T+ΔTrまたは=K・T−ΔTr)のサンプリングパルスPsでサンプリングを行うように構成されており、図6の(d)、(e)のように、基準クロックCおよび光データ信号Pd1の波形情報Hc、HdをΔTの時間分解能で求める。
【0065】
ここで、サンプリングオシロスコープ50が波形情報を取得できる時間幅は限られており、データ信号の符号長が長い場合には、1周期分の波形情報を一度に取得することは困難であるが、その場合には、位相差検出手段34からの制御により、トリガ信号発生手段31が出力するトリガ信号TGの出力タイミングをデータ信号のフレームに対して所定ビットずつずらし、複数回に分けて全ビットの波形情報を取得させればよい。
【0066】
また、サンプリングオシロスコープ50には、取得した波形の平均化処理を行なう機能も有しているので、この機能を用いて基準クロックCと光データ信号Pd1の波形の平均化処理を行い、その処理結果を位相差検出手段34に出力することで、前記同様にパターン依存性ジッタを正確に測定でき、装置構成を簡単化することができる。
【0067】
このように実施形態のジッタ測定装置20は、E/O変換器23を仮の測定対象とし、第1のパターンのデータ信号D1に対してE/O変換器23から出力される光データ信号Pd1に含まれるパターン依存性ジッタを利用し、これをジッタ測定部24とは別のパターン依存性ジッタ測定部30により正確に測定し、その測定結果から得られる補正係数を用いて、測定対象に対するジッタ測定部24の測定結果から得られるパターン依存性ジッタの値を補正しているので、測定対象のパターン依存性ジッタを正確に且つ効率的に測定することができる。
【0068】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のジッタ測定装置は、E/O変換器を仮の測定対象とし、第1のパターンのデータ信号に対してE/O変換器から出力される光データ信号に含まれるパターン依存性ジッタを利用し、これをジッタ測定部とは別に、光データ信号と基準クロックの波形情報に基づいて正確なパターン依存性ジッタを測定し、その測定結果から得られる補正係数を用いて、測定対象に対するジッタ測定部の測定結果から得られるパターン依存性ジッタの値を補正しているので、測定対象のパターン依存性ジッタを正確に且つ効率的に測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の構成を示す図
【図2】実施形態の要部の構成図
【図3】実施形態の動作説明図
【図4】実施形態の動作説明図
【図5】実施形態の要部にサンプリングオシロスコープを用いた例を示す図
【図6】サンプリングオシロスコープの動作説明図
【図7】従来のジッタ測定方法を説明するための図
【符号の説明】
20……ジッタ測定装置、20a……出力端子、20b……入力端子、21……クロック発生器、22……データ信号発生器、23……E/O変換器、24……ジッタ測定部、25……パターン切換手段、26……パターン依存性ジッタ算出手段、30……パターン依存性ジッタ測定部、31……トリガ信号発生手段、32……波形情報取得手段、33……平均化手段、34……位相差検出手段、35……帯域制限手段、36……メモリ、37……補正係数算出手段、38……補正手段、50……サンプリングオシロスコープ

Claims (2)

  1. 基準クロックを発生するクロック発生器(21)と、
    前記基準クロックに同期した電気の任意のパターンのデータ信号を発生するデータ信号発生器(22)と、
    前記基準クロックに同期して前記データ信号を光データ信号に変換して測定対象に出力するE/O変換器(23)と、
    前記測定対象が出力する光データ信号からクロック成分を再生し、該再生したクロックと前記基準クロックとの位相差を検出し、該位相差に基づいて光データ信号のジッタ量を検出するジッタ測定部(24)と、
    前記データ信号発生器が出力するデータ信号のパターンを、前記E/O変換器から出力される光データ信号にパターン依存性ジッタを生じさせる第1のパターンと、光データ信号にパターン依存性ジッタを生じさせない第2のパターンのいずれかに切り換えるパターン切換手段(25)と、
    前記データ信号発生器が前記第1のパターンのデータ信号を出力しているときに前記ジッタ測定部によって測定された第1の測定値から、前記データ信号発生器が前記第2のパターンのデータ信号を出力しているときに前記ジッタ測定部によって測定された第2の測定値を減算して、パターン依存性ジッタを算出するパターン依存性ジッタ算出手段(26)と、
    前記基準クロックと前記E/O変換器から出力される光データ信号の波形情報を取得し、その波形情報に基づいて光データ信号のパターン依存性ジッタを検出するパターン依存性ジッタ測定部(30)と、
    前記E/O変換器が出力する光データ信号を前記ジッタ測定部に直接入力した状態で前記パターン依存性ジッタ算出手段によって算出されたパターン依存性ジッタと、前記パターン依存性ジッタ測定部によって測定されたパターン依存性ジッタとに基づいて、前記ジッタ測定部によるパターン依存性ジッタの測定感度の補正係数を求める補正係数算出手段(37)と、
    前記E/O変換器から出力される光データ信号を受けた前記測定対象から出力される光データ信号を前記ジッタ測定部に入力したときに前記パターン依存性ジッタ算出手段によって算出されたパターン依存性ジッタの値を、前記補正係数算出手段によって算出された補正係数によって補正する補正手段(38)とを備えたジッタ測定装置。
  2. 前記パターン依存性ジッタ測定部は、
    前記データ信号発生器から前記第1のパターンのデータ信号が出力されているときに、該データ信号のパターン周期に同期したトリガ信号を発生するトリガ信号発生手段(31)と、
    前記トリガ信号を受けたタイミングを基準タイミングとして前記基準クロックと前記E/O変換器から出力された光データ信号の波形情報を取得する波形情報取得手段(32)と、
    前記波形情報取得手段によって取得された基準クロックと光データ信号の波形情報を平均化する平均化手段(33)と、
    前記平均化手段によって平均化された基準クロックと光データ信号の波形情報から、基準クロックに対するデータ信号の位相差をビット毎に検出する位相差検出手段(34)と、
    前記位相差検出手段によって検出された位相差情報に対して所定の帯域制限処理を行ない、前記E/O変換器から出力された光データ信号のパターン依存性ジッタを抽出する帯域制限手段(35)とを備えていることを特徴とする請求項1のジッタ測定装置。
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