JP2003526255A - 偏光モード分散を制御するための方法およびシステム - Google Patents

偏光モード分散を制御するための方法およびシステム

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デヴィッド・ジー・ウエイ
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エムシーアイ・ワールドコム・インコーポレーテッド
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    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
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    • H04B10/25Arrangements specific to fibre transmission
    • H04B10/2507Arrangements specific to fibre transmission for the reduction or elimination of distortion or dispersion
    • H04B10/2569Arrangements specific to fibre transmission for the reduction or elimination of distortion or dispersion due to polarisation mode dispersion [PMD]

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Abstract

(57)【要約】 本発明による光通信リンクは、偏光に依存する欠陥の能動的な制御を有する光通信リンクであって、第1端部と第2端部とを有し、該第1端部と第2端部との間で両方向に光信号を搬送するための光ファイバ1020と、光ファイバの第1端部に結びつけられ、該光ファイバを通して第2端部へ搬送される第1変調光信号を生成する光送信器1002と、第1変調光信号を受信するために光ファイバの第2端部に結びつけられ、該第1変調光信号の受信品質の測定値を得るための手段を具備する光受信器1040と、送信器と受信器との間の光路に挿入され、偏光制御指令に応答して第1変調光信号の偏光状態に影響を及ぼす偏光制御装置1010と、受信器と偏光制御装置とに結びつけられ、受信器により得られた受信品質の測定値に応答して偏光制御指令を偏光制御装置へ送信するための偏光制御調整装置1092とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、概略的には、光通信システムに関し、より詳細には、光通信リンク
に沿った偏光モード分散(polarization mode dispersion)を能動的に低減する
ための方法およびシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
典型的な光通信システムにおいて、一連の光パルスの形式での光信号は、光送
信器から放射され、かつ、光ファイバ内に結びつけられ、該光ファイバを通して
、光信号が何百マイルにもわたって伝搬(propagate)することができる。光送
信器は、通常は、データ信号によって強度変調された(intensity-modulated)
レーザーダイオードを具備しており、これにより、光信号は、ファイバを通して
長距離にわたって情報を送信することができる。
【0003】 前記ファイバの反対側の端部における高感度の受信器は、光信号内のパルスを
検出することができ、かつ、送信器において印加されたデータ信号を再構成する
ことができる。データ信号は、例えば、約2.5ギガビット/秒の速度でデータ
を搬送するSONET準拠STS−48ディジタル信号であってもよい。(SO
NETは、特定のディジタル信号フォーマットを定義する同期光ネットワーク(
Synchronous Optical NETwork)標準を指す。)この形式の信号が光送信器で変
調される際に、OC−48と称される変調光信号(modulated optical signal)
は、近接した間隔の非常に短い持続時間(duration)の一連の光パルスを具備し
て形成される。この形式の信号のための1つのパルスは、10億分の1秒未満の
持続時間を有する。OC−48の数倍のデータレートを備えた他の形式の信号が
、通常的なものとなりつつある。
【0004】 これらの短時間のパルスが長い光ファイバを通って伝搬する際に、多くの効果
によって、各パルスが時間領域(time domain)において拡散する。これらの効
果を十分に制御できなければ、パルスは、重複し始めることさえあり、これによ
り、受信器は、あるパルスを他のパルスと識別することができなくなり、したが
って、送信された信号を確実に再構成できなくなる。マルチモード伝搬(multi-
mode propagation)や波長分散(chromatic dispersion)のような、光ファイバ
において発生する重大な劣化効果を低減または除去するために、多くの技術が開
発されている。しかしながら、より高いデータレートが段階的に試行されるにつ
れて、他の形式の分散が、光通信システムにおける制限的要因となりつつある。
【0005】 偏光モード分散(PMD)は、光ファイバ内の複屈折(birefringence)に起
因して生じる。このことは、光の様々な偏光が、僅かに異なる速度で、所定の光
ファイバを通って伝搬し得ることを意味する。短時間の光パルスは、光ファイバ
内に入ると、明瞭なオン−オフの輪郭(on-off profile)を有し得る。しかしな
がら、何らかの制御手段が用いられなければ、パルスのエネルギーは、様々な速
度で伝わる偏光成分の形に分割される可能性が高い。波長分散の場合のように、
この速度差は、パルスを広げる原因となり、かつ、各々の変調光信号の使用可能
な帯域幅を制限する。
【0006】 光受信器に到達する変調光信号は、送信器により送信される光パルスの断続的
な(on-and-off)パターンを受信器が明確に識別することを可能にするために、
十分な品質である必要がある。従来的には、適切に設計された光リンクは、10 -13 またはこれよりも優れたビットエラーレート(bit-error-rate:BER)を
維持することができる。このことは、平均的には、送信される1013ビット毎に
1ビットが不正確に伝達されることを意味する。雑音、減衰、および、分散は、
下限のまたは使用不可能な光信号を受信器へ伝え得る欠陥の一部である。一般的
に、光チャンネルが10-8のBERまで劣化した場合に、通信システムは、BE
Rを向上させるべく、代替的な光チャンネルへ自動的に切り替える。
【0007】 光送信リンクの受信端部からは、信号を観測し、かつ、何の効果が信号の劣化
に寄与しているのかを判断することは困難である。波長分散は、偏光モード分散
とほぼ同じ様式で、パルス拡散の原因となる。幸いなことに、波長分散は、所定
のファイバに対して比較的一定であるので、ファイバが最初に設置されるときに
測定または計算することができ、かつ、空電(static)技術により十分に補償す
ることができる。
【0008】 PMDはより微細な効果であるが、PMDは、ファイバが様々な場所に移動さ
れたり、または、物理的ストレスあるいは温度変化の影響を受けたりする際には
、非常に劇的に変化する。地上に設置されたファイバは、温度的および機械的な
影響力に起因して、かなり急速なPMDの変動を示すことがある。地下に埋設さ
れたファイバは、路上の交通量または建設作業のような負荷の影響を受け易いこ
とがある。信号の偏光状態は、このような影響により、ファイバに沿ったあらゆ
る地点において影響を及ぼされることがあるが、及ぼされる効果を長いファイバ
に関して正確に予測することは、実際には不可能である。この結果、高いデータ
レートの光信号を搬送するファイバは、ある時刻においては受容可能な経路を示
し、かつ、他の時刻においては激しく劣化した経路を示すことがある。したがっ
て、ファイバの伝搬特徴が変化する際に光信号にとって受容可能な経路を維持す
べく何らかの順応を行うことができるように、PMDを動的に補償する必要性が
ある。このことは、ファイバが常にトラフィックを搬送し続ける必要がある際に
は、特に困難である。テスト信号をファイバに印加することを可能にするために
、かつ、実験を行うことを可能にするために、ファイバに沿ったトラフィックを
傍受することはできない。
【0009】 一般的に、複屈折効果がほぼ除去される結果につながるように、所定のファイ
バのために、所定の瞬間において、特定の偏光状態を備えた光信号を発すること
が可能である。光信号の偏光状態を変化させるための偏光制御装置が、従来技術
において公知である。光信号が所定のファイバ内へ発せられる地点に偏光制御装
置を配置することができるが、ファイバ中のPMDをあらゆる時点において最適
に緩和するために、どのような偏光を選択すべきかは知られていない。付加的な
難題として、ファイバに沿ったPMDの状態が極端な場合であっても、偏光制御
装置へ通信を行うための確実な手段を用いる必要がある。このことは、所定のフ
ァイバとは別個の第2の通信リンクが偏光制御装置へのシグナリングのために好
ましいことを意味する。しかしながら、この提案は、費用を追加し、かつ、ネッ
トワーク中の多くの偏光制御装置の中から正しい偏光制御装置へ向けられること
を確実にする制御の複雑さを追加する。
【0010】 従来技術の光通信システムにおいて、PMDの変化は、通常は、偏光モード分
散補償器(Polarization Mode Dispersion Compensator:PMDC)により補償
され、該偏光モード分散補償器は、光キャリアの2つの偏光により受ける差分遅
延を検出し、次に、該遅延を適合的に訂正する。PMDCは、一般的には、光リ
ンクに沿って、受信器の直前に配置される自給式ユニットである。ファイバの偏
光特徴が変化する際に、PMDCは、全体的な分散に対するPMDの寄与を最小
限にすべく、信号を間断なく監視し、かつ、調整する。典型的なPMD補償器は
、入力する変調光信号を、2つの偏光の形に分割する。次に、半分ずつとなった
2つの変調信号の相対的なタイミングは、半分となった一方の信号に遅延を導入
して、半分ずつとなった2つの信号を再結合することにより訂正され、これによ
り、正確な出力信号が形成される。この補償技術は、検出しかつ訂正できるPM
D値の範囲に対し、事実上の限界を有している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
光通信リンクに沿ったPMDを能動的に補償するための改善された手段が必要
とされる。詳細には、光信号が光ファイバを伝搬する際に受けるPMDが低減す
るように該信号の偏光を変化させるための指示を偏光制御装置に与えるための方
法が必要とされる。さらに、PMDの大きさとは無関係にPMDを検出しかつ補
償するための手段が必要とされる。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、PMD特徴に関する改善された制御を有する光通信リンクに向けら
れる。ファイバを通して受信された第1光信号の品質は、受信器により測定され
る。結果的に生じる品質測定値は、受信器に到達する前にファイバ内に送信され
る際の第1光信号の偏光を変化させるべく、偏光制御装置をどのように調整すべ
きかを決定するために用いられる。偏光制御装置を制御するための指令信号は、
品質測定値に基づいて生成され、かつ、偏光制御装置に結びつけられ、これによ
り、最適な偏光設定が達成される。
【0013】 好ましい実施形態によれば、前記偏光制御装置のための指令信号は、第1光信
号が受信されるファイバと同じファイバに沿って返信される。
【0014】 本発明の一例示的実施形態によれば、前記品質測定値は、受信器から観測され
るビットエラーレートである。
【0015】 本発明の他の例示的実施形態によれば、前記品質測定値は、受信器内の閾値と
サンプリング時間オフセットとに関する種々の設定における測定値から推測(ex
trapolate)される理論的に最適かつ達成可能な(best-attainable)BERであ
る。
【0016】 本発明のさらに他の例示的実施形態によれば、前記品質測定値は、受信器内の
閾値とサンプリング時間オフセットとに関する種々の設定における測定値から得
られたPMDの評価である。
【0017】 受信器からの制御信号が偏光制御装置に結びつけられる種々の例示的実施形態
がさらに教示される。本発明の好ましい実施形態によれば、前記制御信号は、第
2変調光信号上に重ね合わせられる低いレベル、低周波変調の形式で伝達される
。第2変調光信号は、第1光信号を搬送するファイバと同じファイバに沿って伝
わるが、第1光信号とは反対方向に伝わる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明に関する完全な理解、および、さらなる特徴および利点は、添付図面と
関連した以下の詳細な説明により、最適に提供される。
【0019】 本発明の例示的実施形態に関する完璧な理解は、光受信器において信号品質を
解析するために最近開発された幾つかの技術への簡潔な導入により、容易となる
【0020】 光通信リンクを介して搬送すべき情報は、通常は、“ビットストリーム”と称
される2進ビットシーケンスを具備する電気信号として示される。ビットストリ
ームは、光学光源(optical light source)(通常は、光ファイバ内に結びつけ
られたレーザーダイオード)を制御するために用いられる。光学光源は、ビット
ストリーム内の2進数1,0に応答して、ターンオン/オフされる。時間領域に
おいて、光信号は、狭いタイムスロットの形に分割されるものと想定され得る。
あるタイムスロットの間に光が存在する場合には、信号は“1”値を伝達し、そ
うでない場合には、信号は“0”値を表す。各タイムスロットの持続時間(秒)
は、信号の“期間(period)”と称される。信号の周波数または“クロックレー
ト”は、1秒当たり幾つのビット期間が発生するのかを表し、かつ、信号の期間
の逆数である。
【0021】 添付図面の図1は、“1010011”というビットシーケンスを具備するビ
ットストリームの例示的部分を示している。ビットストリームを表す信号100
は、電気信号、または、これに対応する強度変調(intensity-modulated)光信
号であってもよい。図1において、垂直軸は瞬時電圧値または光の強度を表し、
その一方で、水平軸は時間を表す。図1において、水平軸は、各々がビットスト
リームのビット期間に対応する持続時間を備えた均等な間隔のタイムスロット1
08の形に分割される。SONET準拠OC−48光信号の場合に、各タイムス
ロット108は、約400ピコ秒の持続時間である。各タイムスロット内におい
て、信号は、2進状態(1値または0値)を伝える。
【0022】 図1において、公称“0”に対応するロー信号レベルは0レベル102により
示され、かつ、公称“1”に対応するハイ信号レベルは1レベル106により示
される。概略的に0レベル102と1レベル106との間の中間点にある信号レ
ベルは、任意の閾値レベル104として示される。閾値レベル104は、信号1
00と比較して、信号100が“1”を示しているのか、または、“0”を示し
ているのかを、あらゆる瞬間において判断するために用いられる。
【0023】 各タイムスロット108内において、信号100のハイ状態またはロー状態は
、閾値レベル104以上または以下であるとして、容易に識別可能である。これ
ら2つの状態の間を移行する短時間を除いて、信号レベルは、公称0レベル10
2または公称1レベル106のいずれかと同様である。こうして、図1は、重大
な劣化を受けておらず、かつ、光受信器により確実に検出できる信号を示してい
る。
【0024】 当業者には十分に理解されているように、受信器は、信号のクロックレートと
同期することにより、信号レベルを各タイムスロット内のある時点でサンプリン
グすることにより、かつ、サンプリングされた信号レベルを閾値レベルと比較す
ることにより、信号100からのビットシーケンスを回復することができる。信
号がサンプリングされた瞬間に信号レベルが閾値を超過した場合に、信号値は、
所定のタイムスロットの間、‘1’として解釈される。そうでない場合には、値
は‘0’であると見なされる。この工程は、各タイムスロットに対して反復され
、こうして、受信器は、一連の1,0を出力として伝える。
【0025】 図1において、サンプリング時間オフセット110は、各タイムスロット10
8の始まりに対しての、各ビットをサンプリングする瞬間の時間遅延を表してい
る。各タイムスロット内において、閾値レベル104とサンプリングの瞬間の時
間オフセット110とは、通常は、所定の信号の最適な受信を達成するように調
整される。図1に示されるように、特定のサンプリング時間オフセット110お
よび閾値レベル104の組み合わせは、所定の検出器のための設定値(setpoint
)120を定義する。
【0026】 シリアルディジタル信号の品質を解析するための一般的な方法は、いわゆる“
アイ・ダイアグラム(eye diagram)”である。図4は、図1の信号100に対
応する例示的な“アイ・ダイアグラム”400を示している。アイ・ダイアグラ
ムは、信号の時間領域トレースの連続的なフレームを重複させることにより形成
され、各フレームの持続時間は、信号の1ビット期間に対応している。ディジタ
ル信号に関するこの検分は、しばしば、電気領域内の送信機器を調整するために
用いられる。その理由は、信号のデータ内容を復号化することを全く必要とせず
に、該信号をオシロスコープを用いて容易に観測できるためである。
【0027】 図4において、1つのビット期間が、ビット期間の間隔402により示されて
おり、かつ、信号100の連続的なトレースは互いに重複し、これにより、包囲
領域(enclosed region)404として視覚的に知覚されるものが画定される。
時間軸において、領域404は、信号100のパルスの移行時の立ち上がりエッ
ジと立ち下がりエッジとにより、両側の境界を定められる。
【0028】 このようなアイ・ダイアグラムの解釈において、一般的には、アイ・ダイアグ
ラムの包囲領域404内において可視である空間が広いほど、信号品質が優れて
おり、したがって、信号をより確実に受信でき、かつ、信号をより正確に1,0
として再生できる、と言われている。タイミングジッタや波長分散のような時間
領域の欠陥は、領域404の幅を収縮させる傾向がある。信号100に加えられ
た雑音は、領域404を画定する線の概略的な“不鮮明さ(fuzziness)”とし
て現れる。十分に結合した欠陥は、領域404の外観を消し去ることさえあり、
“1”,“0”がもはや識別できないという点で使用不可能な信号を表してしま
う。このような欠陥の変動程度は、図5および図6のアイ・ダイアグラムにおい
て明らかである。
【0029】 アイ・ダイアグラムの重要性に関するよりいっそう明確な説明を提供するため
に、所定の受信器により現在用いられているサンプリング時間オフセットと閾値
レベルとを示すべく、受信器の設定値406をアイ・ダイアグラム400上に重
ね合わせることが有用である。領域404内における設定値406の最適な配置
は、通常は、領域404の正に中心である。このサンプリングポイントの選択は
、雑音とパルス分散とタイミングジッタとに対して(これらの効果はアイ・ダイ
アグラム400において特に明らかではないが)、受信器を可能な限り高耐性(
robust)にする。
【0030】 図2は、信号100と類似しているが、パルス分散と雑音とに起因した劣化を
受けている変調光信号200、または、その電気的な等価物を示している。パル
スが概略的にガウス形状(Gaussian shape)の形に丸められていることが分かり
、かつ、これらの散乱性パルスの緩やかな立ち上がりエッジ/立ち下がりエッジ
によって、0レベルが送信されることになっている場合であっても、多少の光が
存在することが分かる。この“漏れ(leakage)”は、図2の地点202の近傍
において明らかである。
【0031】 信号200に対応するアイ・ダイアグラム500が、図5に示されている。信
号200内で観測される雑音およびパルスの拡散は、概略的に、中心領域504
のサイズの縮小として、図5において明らかである。領域504の高さの縮小は
、雑音と、あるパルスが、前述のように、隣接した0ビットタイムスロット内へ
重複することとに起因する。包囲領域504の幅の縮小もまた、時間軸において
、パルスが拡散しかつ互いに重複することに起因する。最適な検出器設定値50
6は、概略的に領域504の中心に置かれているが、該設定値周囲のマージンは
、図4と比較して縮小されており、これは、ビットエラーレートが幾分増加した
ことを示している。
【0032】 図3は、受信することが困難でありかつ高いBERを示す激しく劣化した信号
300を示している。図6は、信号300に対応するアイ・ダイアグラムである
。領域604のサイズは、雑音と他の欠陥とに起因して、著しく縮小されている
。これらの条件の下で、最適な設定値606が、図1および図2と比較して幾分
シフトされていることに留意されたい。雑音および分散が増加するにつれて、閾
値点の配置がより重大となる。信号は、考えられ得る最適な設定値さえも受容不
可能なBERという結果となる程度まで劣化することがある。
【0033】 前述したように、受信器の閾値レベルおよびサンプリングタイミングは、しば
しば、BERを最小限にすべく微調整(fine-tune)される。BERは、本質的
に、SONET光リンクにおける受信中および順方向エラー訂正(forward erro
r correction)の実行中に測定される。これにより、所定の受信器のBERを観
測し、これに応じて、そのサンプリングポイントを微調整することが可能である
。ソルハイム(Solheim)らに発行された米国特許第5,896,391号明細
書は、この様式で機能する受信器の構成および動作について記載している。たと
えこの技術が与えられても、閾値レベルとサンプリングタイミングとを劇的にシ
フトさせることによって能動的なトラフィックベアリング式(trafiic-bearing
)光リンクのBERを危うくすることは、望ましいことではない。
【0034】 最近では、一組の類似した検出器回路が同じ未処理の(raw)入力信号を処理
する光受信器技術が開発されている。一方の検出器は、主検出器として指定され
、かつ、生の(live)トラフィックがネットワークを通して搬送されるための必
要不可欠な要素である。他方の検出器は、閾値およびサンプリング時間オフセッ
トの様々な設定によって実験を行うために用いられる副検出器である。通常は、
副検出器は、種々の設定を精査するために、かつ、主検出器の最適な設定を決定
するために用いられる。
【0035】 2つの検出器という提案の利点は、副検出器が、その閾値とサンプリングタイ
ミングとを、主検出器により処理される生のトラフィックに影響を及ぼさずに、
根本的に変動させることができる点である。副検出器は、著しいビットエラーレ
ートを生じさせる閾値およびサンプリングタイミングの組み合わせを示すことが
できる。さらに、閾値またはサンプリングタイミングのいずれかを変動させるこ
とにより、所定の光路に関する究極的に達成可能なBERを推測するための曲線
をプロットすることができる。この推測は、実用上の重要性を有している。その
理由は、BERが10-13以下のような極端に低い値まで低下する際に、たった
1つのビットエラーを観測するために必要とされる測定時間が、何時間、何日、
または、何週間にもわたって延期されることがあるためである。さらに、BER
がこのような値まで下がる際には、ビットエラーの発生は確率的(probabilisti
c)となり、かつ、測定値は不正確となる。10-15という極端に低いBERにお
いては、次のビットエラーが、観測から最初の1分以内に発生することが統計的
に考えられ、BERが実際よりも何桁も高いという認識につながる。
【0036】 BERを閾値またはサンプリングタイミングの関数としてプロットし、かつ、
適度に短い期間内に統計的に著しい数のビットエラーを生じさせるBER値にお
いてのみ測定することにより、適度に短い期間内における最適かつ達成可能なB
ERを、該BERが10-13以上である場合であっても推測することが可能であ
る。
【0037】 図7は、短い期間における最適かつ達成可能なBERを評価するために、BE
R値をどのように解析できるのかを示している。グラフ700において、縦座標
710は相対的な閾値レベルであり、かつ、横座標720は、BERの対数であ
る。図7は、プロットされたBER〜対〜閾値を示しているが、BERをサンプ
リングタイミング・オフセットの関数としてプロットすることにより、同様のプ
ロットを得ることができる。
【0038】 各データポイント702は、特定のBERが達成されるまで閾値を調整するこ
とにより、次に、閾値レベルをBERの対数に対してプロットすることにより決
定される。適時の測定を保証するために、10-5〜10-10のBER値によって
測定値を得ることが好ましい。
【0039】 図7に示されるように、閾値レベルが低い極値(extreme)へ向かって変動す
る際には、データポイントは、概略的に直線状の低閾値性能曲線730を示す。
閾値レベルが反対方向の極値へ向かって変動する際には、高閾値性能曲線732
がさらに定義される。これらの曲線については、両方ともに、極端に低いBER
の領域(経験的な測定値が非実際的または不確実であり得る領域)内にあるもの
と推測することができる。曲線730,732の交点734において、横座標は
、最適かつ達成可能なBERを、決定レベルの極値間の妥協点として示している
【0040】 前述した2つの検出器という構成において、副閾値と副サンプリングタイミン
グ・オフセットとを変動させることにより、かつ、副検出器からのBERを観測
することにより、図7に示された解析を自動的に行うように副受信器を適合させ
ることが可能である。前述した工程により、最適かつ達成可能なBERを評価す
るために、このように得られたデータを推測することができる。
【0041】 副検出器の閾値とサンプリングタイミングとを自由に変更できる能力が与えら
れれば、受信信号の品質を解析するための、よりいっそう詳細な技術が可能であ
る。アイ・ダイアグラム内の包囲領域の概略的な平均的形状については、図8に
示されるように、検出器の閾値およびサンプリングタイミングの両方を同時に変
動させることにより決定することができる。設定値が包囲領域の境界に近づく際
にBERが急速に上昇するので、包囲領域の境界線を精査することができる。こ
れにより、図8において、サンプリングポイント802は比較的低いBERの影
響を受け、かつ、サンプリングポイント804,806は、段階的により高くな
るBERに従う。さらに、サンプリングポイント808,810は、サンプリン
グポイント806と概略的に同じBERを示す。その理由は、これらのサンプリ
ングポイントが包囲領域の境界線に対して概略的に同じ近接度を有するためであ
る。類似したBERに従うこのような多くのサンプリングポイントについては、
閾値およびサンプリングタイミングの両方を調整制御することにより決定するこ
とができる。したがって、このようなポイントを十分に収集することによって、
包囲領域の形状を描写することができ、または、このようなポイントを十分に収
集することを、平均的なパルス形状をトレースするために利用することができる
【0042】 最近では、PMDにより影響を及ぼされるパルス信号が、アイ・ダイアグラム
内で観測可能な特徴的パルス形状という結果となることが分かっている。図8お
よび図9は、パルス信号がPMDを受けている場合の一組のアイ・ダイアグラム
を示している。実際に、それぞれのアイ・ダイアグラムの外観上の差異にも拘わ
らず、PMD値は、図8および図9の両方に関して、概略的に同じである。前述
したように、所定のパルスのエネルギーは、しばしば、異なる速度で伝わる2つ
の偏光状態の形に分割される。十分なPMDによって、1つの送信パルスが、重
複しているがなおも識別可能な2つのパルスとして受信器へ到達することがある
。図8において、トレース830は、第1成分パルス832および第2成分パル
ス834という2つの成分パルスの合成のように見える。PMDについては、第
1成分パルス832と第2成分パルス834との間の時間遅延820を測定する
ことにより、直接的に決定することができる。
【0043】 識別可能なパルスの相対的な振幅は、2つの直交偏光の各々に対してどれだけ
のパルスエネルギーが分割されるのかに関する関数である。パルスエネルギーが
各偏光に等しく投入される場合には、受信パルスは、図8に見られるように、概
略的に同じ振幅を有する。
【0044】 パルスエネルギーが、他方の偏光よりも一方の偏光の方により多く結びつけら
れる場合には、アイ・ダイアグラムは、図9の方により近似する。図9において
成分の振幅が等しくなくても、2つのパルス成分をなおも識別することができ、
かつ、時間差を評価することができる。
【0045】 もちろん、本質的には、全てのパルスエネルギーが偶発的に1つの偏光内へ向
けられ、これに基づき、1つのパルスのみが受信器において明確なものとなるこ
とが考えられ得る。1つの偏光のみが伝搬されているので、この状態の下ではP
MDを測定できず、かつ、実際上の目的のために、PMDは非実在的なものとな
る。送信される偏光状態を慎重に制御することにより、意図的にこの状態に到達
することは、本発明の実施において正に望ましいことである。
【0046】 したがって、本発明の他の例示的実施形態において、2つの検出受信器という
構成における副検出器は、受信波形の平均的形状を決定するために用いられる。
2つの成分パルスを信号のアイ・ダイアグラムにおいて識別できる場合には、偏
光制御装置は、一方の成分を最小にしかつ他方の成分を最大にするように調整さ
れる。これにより、調整可能な遅延要素をいずれの偏光にも適用することを必要
とせずに、PMDの除去が達成される。波形を解析しかつ多数のパルス成分の存
在を検出するために、種々のアルゴリズムおよび数学的パターンによる検出方法
が、当業者には公知である。
【0047】 図10は、本発明の例示的実施形態における光通信リンク1000を示してい
る。光ファイバ1020は、第1サイト1080と第2サイト1090との間で
データ搬送用光信号を伝導するために用いられる。光ファイバ1020は、通常
は、何十マイルまたは何百マイルもの長さであり、かつ、(図10には示されて
いない)ライン増幅器と信号再生成器とを具備することもできる。
【0048】 第1サイト1080において、通常はレーザーダイオードを具備する光送信器
1002は、特定の波長(例えば、1550nm)における順方向光信号102
4を生成する。順方向光信号1024は、データ入力1004に沿って入射する
ディジタルビットストリームにより強度変調される。ライン符号器1006にお
けるライン符号化またはスクランブリングは、しばしば、データ入力1004の
前のデータ信号に適用され、これにより、送信信号内の1,0が常に該送信信号
内において十分に散在する。このことは、種々の実際的な理由のために行われ、
その理由の一つは、送信すべきデータが長い0列を具備する場合であっても、下
流のクロック回復回路が信号との同期を保持できるようにするためである。光信
号1024は、偏光制御装置1010と波長多重化器1012とを通して、光フ
ァイバ1020に結びつけられる。波長多重化器1012は、従来技術において
十分に公知であり、かつ、光学格子(optical grating)であってもよく、また
は、波長に基づいて光信号の分離を達成する他の装置であってもよい。波長多重
化器1012については、光ファイバ1020内へ/光ファイバ1020からの
両方で、信号を結びつけるために用いることができる。
【0049】 偏光制御装置1010は、送信器1002から光ファイバ1020内に結びつ
けられている光信号の偏光状態に影響を及ぼす。本発明によれば、偏光制御装置
1010は、偏光制御装置の入力1014において供給される指令信号に応答す
る。これらの偏光指令信号のソースについて、以下に説明する。
【0050】 前記サイト1090において、順方向光信号1024は、ファイバ1020を
通して受信され、かつ、波長多重化器1022を通して受信器1040内に結び
つけられる。いわゆる“波長分割多重”(すなわち、WDM)を達成するために
、(各セットが別個の波長において動作する)非常に多くの送信器/受信器セッ
トをファイバ1020を通して結びつけることができることは、従来技術におい
て十分に公知である。このような技術が実施される場合に、波長多重化器101
2,1022は、波長を分離するように、かつ、自身の送信器/受信器へ光信号
を選択的にルーティングするように機能する。当業者であれば、WDMを達成す
るための代替的技術が存在することを認識する。例えば、幾つかの送信器からの
信号については、単純なファイバの接合(splices)を通して、1つのファイバ
に結びつけることができる。ファイバの受信端部において、様々な波長の多数の
光キャリアを、各受信器の前に波長選択(wavelength-selective)光ファイバを
配置することにより、受信器のグループにより検出することができる。特に、W
DM信号が所定のファイバを通して両方向へ伝搬される場合に、波長多重化器は
、簡潔に言えば、送信端部の結合および受信端部の分離の両方のために、しばし
ば用いられる。
【0051】 図10の第2サイト1090において、共通の受信器の前端が、光/電気変換
器(O/E)1042と、自動利得制御(AGC)増幅器1044と、フィルタ
ー/等化器1046とを具備して、受信器1040内に示されている。光学/電
気変換器(O/E)1042は、通常は、アバランシェ(avalanche)フォトダ
イオード、または、入力光信号に応答して変動する電気信号を伝える同様の装置
である。AGC増幅器1044は、O/E変換器1042からの電気信号を増幅
する。O/E変換器1042からの電気信号のピークツーピーク(peak-to-peak
)振幅に応じて、AGC増幅器1044は、後続の検出器回路に対して一定の信
号レベルを維持するために、電気信号に適用された増幅を変動させる。フィルタ
ー/等化器1046は、信号経路の不完全さを補償するために、かつ、高いデー
タレートの変調信号に対する選択性を向上させるために、周波数応答の修正と遅
延の等化とを行う。
【0052】 直線状(linear)チャンネルの出力1048において、受信器の前端において
回復されかつ増幅された変調信号1024は、電気信号として、ビット検出器1
052内に結びつけられる。ビット検出器1052の装置および動作については
、より詳細に後述する。一般的に、ビット検出器1052は、直線状チャンネル
の出力1048を解析し、かつ、ディジタルビットストリームを、データ出力1
060に沿った出力として再構成する。データ出力1060において再構成され
たビットストリームは、データ入力1004において送信器1002に示された
ビットストリームと同一であることが理想的である。
【0053】 次に、データ出力1060において再構成されたビットストリームは、SON
ETデータ受信器1070へ供給され、該SONETデータ受信器1070は、
データフレームを解釈しかつ構文解析(parse)し、かつ、出力データストリー
ムを所望のフォーマットの形で出力ライン1074に沿って供給する。しばしば
、これらの出力は、光学的に送信された合成SONET信号よりも低いデータレ
ートのトリビュタリ(tributary)データストリームである。SONETデータ
受信器1070は、データ入力1004における入力前のデータ信号に適用され
た可能性がある任意のライン符号化の効果を逆スクランブルすることもでき、ま
たは、他の場合には、反転させることもできる。
【0054】 順方向エラー訂正機構はSONETシステム内に設けられ、このために、エラ
ー検出器1072が、SONETデータ受信器1070の一部として示されてい
る。エラー検出器1072は、所定の時間間隔にわたって観測された最も最近の
ビットエラー・カウントを示すBER出力1076を間断なく生成する。
【0055】 受信器1040は、ファイバ1020に沿って受信された変調信号の品質を示
す信号品質の出力1062を、少なくとも1つ供給する。後述する図11および
図12は、ビット検出器1052の動作に基づく変形例と、信号品質の出力10
62をどのように得ることができるのかに関する対応変形例とを示している。
【0056】 信号品質の出力1062は、PMD制御調整装置1092に結びつけられ、該
PMD制御調整装置1092は、信号品質の表示を解析し、かつ、該PMD制御
調整装置1092は、光信号1024がサイト1080内のファイバ1020内
に結びつけられる際に、偏光制御装置1010が光信号1024の偏光をいつ、
および、どのように変更する必要があるのかを決定する。PMD制御調整装置1
092は、偏光制御装置1010の設定変更を指示する偏光制御指令信号109
4を生成する。PMD制御調整装置1092から遠距離の偏光制御装置1010
へ偏光制御指令を伝達するために、種々の手段を用いることができる。
【0057】 本発明の好ましい実施形態によれば、このような偏光制御指令は、逆方向光信
号1026を用いて“上流へ”伝達される。順方向光信号1024とは異なる波
長であることが好ましい逆方向光信号1026については、第2サイト1090
から第1サイト1080へ伝搬するように結びつけることができる。順方向光信
号1024の場合のように、逆方向光信号1026は、生の通信トラフィックを
搬送するSONET変調(SONET-modulated)光信号であってもよい。
【0058】 図10において、光送信器1064が第2サイト1090に示されており、そ
の1554nmの出力は、波長多重化器1022を通してファイバ1020内に
結びつけられている。第1サイト1080内の対応受信器1082は、波長多重
化器1012または他の手段によって、逆方向光信号1026を選択的に受信す
る。
【0059】 逆方向光信号1026がトラフィックベアリング式の高いデータレート信号で
ある場合に、偏光制御指令信号1094を、データとして符号化し、かつ、送信
器1064を調節するために用いられる高いデータレートのビットストリームの
一部として送信することが可能である。例えば、ネットワーク管理と、シグナリ
ングと、サービスチャンネルの使用とのために低いデータレート通信を行うべく
、SONETプロトコルにおいて選択ビットを“借りる”ことは、十分に公知で
ある。この提案によって、偏光制御装置1010の入力1014を制御するため
に、偏光制御指令信号1094を、受信器1082において回復させることがで
き、かつ、任意選択的な結線1084を通して供給することができ、これにより
、制御ループが完成される。この実施は、多くの場合において受容可能である一
方で、PMDが高いレベルに到達し得る長いファイバリンクにおいては良好に機
能することができない。ファイバ1020が例えば過度のPMDを示すことによ
り激しく劣化した光路を供給する場合には、偏光制御指令を第1サイト1080
において確実に受信することができず、また、順方向光信号1024のPMDを
訂正することもできない。
【0060】 最初に、順方向光信号1024の経路とは別に伝搬される別個の電気信号、光
信号、または、無線信号のような偏光制御指令のために、代替的な通信チャンネ
ルを提供することが望ましいと思われる。しかしながら、指令信号と制御された
順方向光信号とを、同じファイバ内に、または、ファイバグループを具備する同
じスパン内に保持したいという要求も存在する。
【0061】 共通の経路を維持する利点は、各受信器が正しい遠隔の偏光制御装置を制御す
ることを保証するタスクを簡略化することにある。このような受信器と偏光制御
装置とを多く具備している可能性が高いネットワークにおいて、対応する受信器
と偏光制御装置との間において偏光制御指令が適切にルーティングされることは
必要不可欠である。このタスクは、制御された順方向光信号と偏光制御指令とが
完全に別個の手段によって伝達される場合には、複雑になることがあり、かつ、
間違いを犯す傾向がある。さらに、別個にルーティングされた指令経路の障害ま
たは誤処理は、光路が他の点では機能している場合であっても、PMDに関連し
た光路の誤動作につながり得る。逆に、制御された信号と指令信号とが両方とも
ファイバに沿って送信される場合には、ファイバ光路の障害は、制御された信号
を伝搬できずにPMD制御が未決定となる場合にのみ、指令信号に影響を及ぼす
【0062】 したがって、光路に沿った激しい劣化にも拘わらずに偏光制御指令を送信する
ためには、高耐性の手段が望ましい。本発明の好ましい実施形態によれば、偏光
制御指令信号を、逆方向光信号1026上のサブキャリアとして搬送するための
代替的な提案が用いられる。
【0063】 フィー(Fee)らに発行された米国特許第5,956,165号明細書に記載
されているように、低振幅、低周波数のサブキャリア信号を、光キャリアを変調
するために用いられる高いデータレートのディジタル信号上に重ね合わせること
が可能である。サブキャリアの振幅は、高いデータレートの信号の振幅の10%
以下であってもよく、かつ、周波数についても、高いデータレートの信号の周波
数よりも実質的に低くてもよい。サブキャリアの周波数またはクロックレートは
、キロヘルツまたはメガヘルツ程度であってもよい。低振幅と低周波数との組み
合わせは、サブキャリアが高いデータレート信号の受信と干渉しないことを保証
する。さらに、サブキャリアについては、高いデータレート変調のいずれをも変
換または解読することを必要とせずに、安価な低帯域幅の光センサーにより受信
することができる。このようなサブキャリアチャンネルの効率的な帯域幅には制
限が設けられているが、PMD制御を達成するためには十分なものである。低い
データレートによって、サブキャリア送信チャンネルは、さらに、PMDと、フ
ァイバ1020に沿った他の劣化とに対して、非常に耐性がある。
【0064】 他の例示的実施形態によれば、逆方向光信号1026は、高いデータレート変
調を搬送しないが、代わりに、偏光制御指令と他のネットワーク管理機能とを実
質的に低い方の帯域幅において搬送するように専用化される。実質的に低い帯域
幅での動作は、逆方向光信号1026に、ファイバ1020におけるPMDと他
の送信欠陥とに対して、本質的により大きな耐性を持たせる。
【0065】 本発明の好ましい実施形態によれば、図10は、偏光制御指令を偏光制御装置
1010へ返送するために、重ね合わされたサブキャリア変調信号がどのように
用いられるのかを示している。第2サイト1090の光送信器1064は、第1
サイト1080へ送信すべき入力1066において示される高速データトラフィ
ックにより調節される。PMD制御調整装置1092からの偏光制御指令は、低
振幅のサブキャリア信号として結びつけられ、該低振幅のサブキャリア信号は、
単に、加算地点1068を介して、光送信器1064の変調入力に加えられる。
結果的に生じる逆方向光信号1026は、ファイバ1020を通って伝搬し、最
終的に第1サイト1080の受信器1082に到達する。
【0066】 受信器1082の近傍において、逆方向光信号1026の一部が、光カプラ1
086により取り出され、かつ、偏光指令受信器1088へ送信される。偏光指
令受信器1088は、低帯域幅の光/電気変換器(光検出器)と、増幅器と、低
域フィルターと、サブキャリアデータ回復回路とを具備する。受信器1088に
より回復された偏光制御指令は、偏光制御装置1010の指令入力1014に結
びつけられる。
【0067】 当業者であれば、偏光制御指令の形式と、これらの指令をサブキャリアチャン
ネルを通して伝える様式とにおいて、多くの変形例が可能であることを理解する
。例えば、偏光制御指令信号は、かなり豊富かつ柔軟なフォーマットを備えたデ
ィジタルメッセージであってもよく、または、単に、偏光制御装置が反応できる
スカラー値の2進表示であってもよい。重ね合わされたサブキャリアは、このよ
うなデータを、キャリアを直接的に変調する簡素な非同期シリアルデータ信号を
用いて、または、最初にシリアルデータを周波数偏移変調(FSK)表示に変換
することにより、伝えることができる。
【0068】 あるいはまた、PMD制御調整装置1092は、遠隔の偏光制御装置を制御す
るための訂正信号を表す電圧値のようなアナログ信号を供給することもできる。
サブキャリアチャンネルについては、アナログ訂正信号に対応して、周波数や位
相やデューティサイクルなどに関して調節することができる。他の場合には、偏
光制御信号を、前述した技術を用いるサブキャリアを介した送信のためのディジ
タル表示に変換することができ、次に、偏光制御装置による必要に応じてアナロ
グ信号に再変換することができる。
【0069】 本発明は、特定の変形例や上述の例の組み合わせに制限されるものではなく、
かつ、当業者であれば、不適当な実験を必要とせずに、偏光制御指令を搬送する
ために満足のいくようなサブキャリアチャンネルを容易に構成することができる
。サブキャリア変調フォーマットの選択は、単に、便宜上および実際の工学的な
考察上の問題である。
【0070】 以下、図11を参照すると、図10において簡潔に導入されたビット検出器1
052のための考えられ得る構成が示されている。ビット検出器1052の目的
は、粗く(coarsely)定義されたパルスの未処理アナログ信号を解析し、かつ、
明瞭なオン−オフ状態と、これらの状態間における急速な移行と、状態の移行に
関する非常に正確なタイミングとを示す対応ビットストリームを伝えることであ
る。教示的な目的のために、添付図面を参照すること、および、ビット検出器1
052が図2と類似した信号を解釈しかつ図1と類似した信号を伝える必要があ
る旨を説明することが有用である。
【0071】 図11において、未処理の電気入力信号は、直線状チャンネルの出力1048
からビット検出器1052に結びつけられる。未処理の電気入力信号は、電圧比
較器1104の非反転入力と、クロック回復回路1102とに結びつけられる。
【0072】 電圧比較器1104は、2つの入力の電圧値を間断なく比較し、かつ、比較結
果に応じて明確なハイ電圧またはロー電圧のいずれかを出力する。非反転入力(
+)が反転入力(−)よりも大きい場合には、比較器1104の出力は、ハイ電
圧レベル、すなわち、ハイ論理レベルである。そうでない場合には、比較器11
04の出力は、ロー電圧レベル、すなわち、ロー論理レベルである。
【0073】 記憶された調整可能な閾値レベル1110から比較器1104の反転入力へ、
閾値電圧が印加される。この閾値レベル入力は、図1において導入された閾値レ
ベル104と同様である。未処理の電気入力信号と、記憶された調整可能な閾値
レベル1110とを比較することにより、電圧比較器1104は、入力信号が1
の論理レベルである可能性がより高いのか、または、0の論理レベルである可能
性がより高いのかを、あらゆる瞬間において判断する。これにより、比較器11
04の出力1105は、2つの入力信号の比較に応答して、明確な1または0論
理レベルの間で変化する。
【0074】 比較器の出力1105は、エッジトリガ型‘D’フリップフロップのような2
進ラッチ1120の入力に結びつけられる。ラッチ1120は、クロック入力が
一定の論理状態に保持される間は、‘Q’で示される出力において一定の状態を
維持するように動作する。すなわち、クロック入力が一定の状態に保持される間
は、ラッチ1120の出力‘Q’は、入力‘D’における論理状態の変化とは無
関係に一定に保持される。クロック入力が状態の移行を受けた瞬間に、出力‘Q
’の状態は、移行の瞬間における入力‘D’と同じ論理状態を採用する。
【0075】 ラッチ1120によるこの機能によって、出力1060に沿って送出される際
のビット検出器1052の出力状態に比較器1104の判断が影響を及ぼす瞬間
を、正確に制御することが可能となる。次に、ラッチ1120のラッチング作用
を制御するタイミング信号を、クロック入力を通して得るための工程について説
明する。
【0076】 クロック回復回路1102は、直線状チャンネルの出力1048からの未処理
の電気入力信号を解析し、かつ、該入力信号と正に同じクロックレートを有する
交互のパルスからなる一定のストリームを生成する。クロック回復回路1102
により出力される回復されたクロック信号1103は、入力信号のビットタイム
スロットと同期して交互する1,0を常に具備する。回復されたクロック出力1
103は、入力信号がビット移行を行わない場合であっても、各ビットタイムス
ロットにおいて、常にビット移行を行う。回復されたクロック信号1103は、
入力信号内の各ビットのサンプリングを同期するために、かつ、入力信号が1ま
たは0のいずれか一方からなる長い流れを具備する場合であってもこの同期を維
持するために用いられる。
【0077】 従来技術において公知のように、クロック回復回路1102は、通常は、入力
信号との位相ロックループにおいて設定された電圧制御発振器を具備する。発振
器の周波数は、該発振器の出力と入力信号との間における位相の不整合を最小限
にするように自動的に調整される。入力信号が状態の移行により一瞬欠ける間に
、発振器は、一定の周波数で動作し続け、これにより、同期を維持する。
【0078】 回復されたクロック出力1103の状態の移行は、正に入力信号のビットタイ
ムスロットと同時に発生する。入力信号の論理状態の決定は実質的にこのような
移行の間に行われるべきなので、ラッチ1120のラッチングをトリガリングす
るために、回復されたクロック出力1103をそのまま用いることはできない。
このように行うことによって、論理状態の評価が、正に入力信号におけるビット
移行中に発生し、ほとんどランダムな信号の出力を生じさせる。
【0079】 回復されたクロック信号1103は、クロック位相シフト部(clock phase sh
ifter)1130を通して処理され、該クロック位相シフト部1130は、回復
されたクロック信号がラッチ1120のクロック入力をトリガリングするために
用いられる前に、該回復されたクロック信号に遅延または位相シフトを導入する
。クロック位相シフト部1130により導入される遅延量は可変性であり、これ
により、入力論理状態の決定のタイミングを、入力信号のビットタイムスロット
内で自由に調整することが可能となる。
【0080】 記憶された調整可能な閾値レベル1110およびクロック位相シフト部113
0ついては、両方ともに、検出器設定値制御装置(detector setpoint controll
er)1140により制御することができる。記憶された調整可能な閾値レベル1
110に記憶された閾値電圧レベルは、制御リンケージ1135を通して設定さ
れる。クロック位相シフト部1130により導入される遅延は、制御リンケージ
1134を通して設定される。
【0081】 これらの制御リンクを介して、検出器設定値制御装置1140は、ビット検出
器1052の閾値レベルとサンプリングタイミングとを調整することができる。
さらに、BER出力1076を通して、検出器設定値制御装置1140は、最適
な検出器設定値の決定において考慮できるビットエラー情報を、SONETデー
タ受信器1070から受信する。
【0082】 最後に、検出器設定値制御装置1140は、入力信号の品質を評価し、かつ、
信号品質インジケータ1062を出力として供給する。信号品質インジケータ1
062は、特にBERが高い場合には、単にBER出力1076と同じであるこ
とをデフォルト選択することができる。BERが低い場合には、信号品質インジ
ケータ1062は、最適かつ達成可能なビットエラーレートの推定値であっても
よい。
【0083】 検出器設定値制御装置1140の機能については、(例えば、SONET受信
器のBER出力1076に対するデータ入力結線を有し、かつ、信号品質インジ
ケータ1062と制御リンケージ1134,1135とに対する出力結線を有す
るソフトウェアまたはファームウェアにより制御されるマイクロプロセッサとし
てのような)種々の様式で実施することができる。ソフトウェアまたはファーム
ウェアにより制御されるマイクロプロセッサは、図13、図14、および、図1
5と関連して後述する処理段階を実施する。同様に、PMD制御調整装置109
2についても、ソフトウェアにより制御されるプロセッサとして実施することが
でき、かつ、検出器設定値制御装置1140を実装する同じプロセッサ内の一機
能として統合することさえできる。
【0084】 記憶された調整可能な閾値レベル1110については、並列のデータラッチま
たはシフトレジスタを、ディジタル−アナログ(D/A)変換器と関連して用い
て実施することができる。前者のラッチまたはレジスタは、制御リンケージ11
35に沿って最も最近に送信された2進ビットセットを保持し、後者のD/A変
換器は、保持された2進ビットセット値に比例した閾値電圧出力を供給する。位
相シフト部1130は完全にディジタル的な構成の形で実施され得るが、サンプ
リングタイミングの設定を持続的に記憶するための同様の方法が、制御リンケー
ジ1134を通して位相シフト部1130を動作させるために想定される。当業
者であれば、不適当な実験を必要とせずに、調整可能な設定値の制御のための様
々な手段を、容易に適応させることができる。
【0085】 以下、図12を参照すると、ビット検出器1052のための代替的な構成が提
供されており、この場合には、同じ入力信号を解析するために2つの検出器が用
いられている。前述したように、主検出器により処理される生のデータトラフィ
ックに悪影響を与えずに、副検出器がサンプリングタイミングの極値と閾値レベ
ルの極値とを解析できるので、この構成は有用である。
【0086】 図12においては、幾つかの要素が、図11における相対物と同じ様式の相補
的部分および機能の形で存在している。簡潔に言えば、比較器1204,120
6は、比較器1104と同様のものであり、ラッチ1220,1222は、ラッ
チ1120と同様のものであり、記憶された調整可能な閾値レベル1210,1
212は、記憶された調整可能な閾値レベル1110と同様のものであり、位相
シフト部1230,1232は、クロック位相シフト部1130と同様のもので
あり、かつ、検出器設定値制御装置1240,1242は、検出器設定値制御装
置1140と同様のものである。図12において、1つのクロック回復回路12
02は、回復されたクロック信号を供給し、かつ、図11のクロック回復回路1
102と同様のものである。
【0087】 図12のビット検出器1052内の主検出器は、比較器1204と、データラ
ッチ1220と、記憶された調整可能な閾値レベル1210と、位相シフト部1
230とを具備する。データ出力1060における主検出器の出力は、生のデー
タトラフィックを搬送し、かつ、光リンクを通しての通信を達成するという検出
器1052の主な目的を果たす。主検出器設定値制御装置1240は、主検出器
回路を通してのBERを最小限にする最適な設定値の設定を維持するように専用
化される。主検出器設定値制御装置1240は、制御リンク1235を通して主
閾値レベルの制御を行い、かつ、制御リンク1234を通して主サンプリングタ
イミングの制御を行う。
【0088】 図12のビット検出器1052内の副検出器は、比較器1206と、データラ
ッチ1222と、記憶された調整可能な閾値レベル1212と、位相シフト部1
232とを具備する。共通のクロック回復回路1202は、必要な回復されたク
ロック信号を位相シフト部1232へ供給する。副ラッチの出力1224は、副
検出器により行われるビット決定を生じさせる。この信号のBERを評価するた
めに二重のSONET受信器を用いるのではなく、排他的OR論理ゲート122
6が、主データラッチ1220からの出力を、副データラッチの出力1224と
比較するために用いられる。主検出器は、概略的に、最適な設定値において動作
し、かつ、主検出器は、実際上の目的のために、特に副データラッチの出力と比
較した場合に、エラーの無い(error-free)出力であると仮定され得る。
【0089】 排他的OR論理ゲート1226の出力は、パルスカウンタ1228の入力に印
加され、該パルスカウンタ1228は、副ラッチの出力1224が主ラッチの出
力1060と一致しない場合の回数を合計するように機能する。
【0090】 副検出器設定値制御装置1242は、リセットライン1244を通してパルス
カウンタ1228をゼロにリセットすることができ、かつ、カウント出力124
6を通してパルスカウンタ1228から累積的なカウントを読み出すことができ
る。副検出器設定値制御装置1242は、制御リンク1237を通して副閾値レ
ベルの制御を行い、かつ、制御リンク1236を通して副サンプリングタイミン
グの制御を行う。副検出器設定値制御装置1242は、カウンタ1228を用い
て結果的に生じるビットエラーの発生を監視する一方で、副検出器の閾値とサン
プリングタイミングとを調整することができる。これにより、副検出器設定値制
御装置1242は、入力信号の品質の解析を行うことができ、かつ、信号品質イ
ンジケータ1062を得ることができる。
【0091】 図12において、BER出力1076に沿った、SONET受信器1070か
らのビットエラーレート情報が、主/副検出器設定値制御装置に対して利用可能
とされる。リアルタイムのBER情報は、主検出器設定値制御装置1240にと
って、主検出器設定値の能動的な制御のために有用であり得る。リアルタイムの
BER情報は、副検出器設定値制御装置1242にとって、副検出器による有効
な測定を可能にするのに十分な信号性能を主検出器が達成できない場合に解析を
一時停止させるために有用であり得る。
【0092】 図13は、順方向光信号1024の品質を評価しかつ偏光制御装置1010が
行うべき作用を決定するために、ビット検出器1052および偏光制御調整装置
1092が集合的に作用する工程を示している。詳細には、図13の工程は、本
発明の一特徴に関連し、この場合には、信号品質インジケータ1062は、単に
、SONET受信器1070により観測される際の入力信号のBERである。
【0093】 工程1300は、光信号の送信とPMD制御とに関連した全ての要素を作動さ
せかつ初期化することに基づいて、段階1302において始まる。送信とPMD
制御とを達成するために、このような全ての要素の準備ができると、段階130
4の実行により、連続的な制御ループが開始される。
【0094】 段階1304において、SONET受信器から受信されたBERは、予め設定
された作用閾値(例えば、10-11)と比較される。BERがこの値よりも優れ
ている場合には、リンクの性能は偏光制御装置を調整しなくても受容可能と見な
され、さらなる作用が行われることはない。実行ループは、単に段階1304へ
戻って、作用閾値に対してBERの比較を続ける。段階1304において、BE
Rが予め設定された作用閾値以上であることが判明すれば、実行は、段階130
6へ進行して、非PMD問題が光リンクに影響を及ぼしていることを示す障害警
告が現時点で存在するか否かを判断する。障害警告が存在する場合には、実行は
段階1304へ戻り、かつ、PMDに関連した訂正作用はそれ以上行われない。
【0095】 段階1306において、リンクに関する障害警告がいずれもアクティブ状態に
ならない場合には、実行は、段階1308へ進行して、BERの劣化の激しさを
評価する。段階1308において、BERは、予め設定された激しさの閾値(se
verity threshold)と比較される。BERが激しさの閾値よりも高い場合には、
段階1310において、根本的な偏光変化が命じられ、システム設定時間を考慮
するための一時的な待機状態に入り、次に、実行ループは、段階1304へ戻る
。この工程は、劣化が激しい場合にリンクをより迅速に訂正するために着手され
る。
【0096】 段階1308において、BERが激しさの閾値以下である場合には、実行は段
階1312へ進行し、この場合に、基準BERと相対的な初期偏光設定とが記さ
れる。次に、段階1314において、偏光制御装置は、偏光の回転を一方の方向
(任意に、正方向と称する)に少しだけ変化させるように指令される。
【0097】 この変化に続いて、BERはある時間にわたって観測され、次に、段階131
6において、偏光変化後のBERが、偏光変化前に記された基準BERと比較さ
れる。段階1316において、新たなBERが基準BERよりも優れている(低
い)場合には、段階1314で行われた偏光調整は事実上残存し、実行は段階1
304へ戻る。そうではなく、段階1316において、新たなBERが基準BE
Rと等しいかまたはこれよりも劣ると判断される場合には、段階1318におい
て、段階1314において生じた偏光変化は、段階1312において記された初
期偏光設定へ戻るように偏光制御装置に指示することにより除去される。
【0098】 段階1318において、偏光制御装置をその初期設定へ戻した後に、偏光は、
段階1314において加えられた変化とは反対方向に僅かに変化させられる。再
び述べると、BERはある時間にわたって観測され、次に、段階1322におい
て、新たなBERが、段階1312において記された基準BERと比較される。
段階1322において、新たなBERが基準BERよりも優れている(低い)場
合には、段階1320で行われた負方向の偏光変化は残存することを許容され、
かつ、実行は段階1304へ戻る。
【0099】 段階1322において、新たなBERが基準BERと等しいかまたはこれより
も劣る場合には、実行は段階1324へ進行し、この場合に、偏光制御装置は、
段階1312において記された自身の初期状態へ戻される。段階1312におい
て偏光制御装置をリセットした後に、実行は段階1304へ戻り、かつ、PMD
制御ループは永続する。
【0100】 図14は、順方向光信号1024の品質を評価しかつ偏光制御装置1010が
行うべき作用を決定するために、ビット検出器1052および偏光制御調整装置
1092が集合的に作用し得る代替的工程を示している。詳細には、図14の工
程は、本発明の一特徴に関連し、この場合には、信号品質インジケータ1062
は、図7と関連して前述した解析技術に基づく、入力信号の最適かつ達成可能な
BERの推定値である。
【0101】 工程1400は、光信号の送信とPMD制御とに関連した全ての要素を作動さ
せかつ初期化することに基づいて、段階1402において始まる。送信とPMD
制御とを達成するために、このような全ての要素の準備ができると、段階140
6の実行により、連続的な制御ループが開始される。
【0102】 段階1406は、非PMD問題が光リンクに影響を及ぼしていることを示す障
害警告が現時点で存在するか否かを判断するために実行される。障害警告が存在
する場合には、実行は段階1404へ戻り、かつ、PMDに関連した訂正作用は
それ以上行われない。
【0103】 段階1406において、リンクに関する障害警告がいずれもアクティブ状態に
ならない場合には、実行は、段階1408へ進行して、BERの劣化の激しさを
評価する。段階1408において、BERは、予め設定された激しさの閾値と比
較される。BERが激しさの閾値よりも高い場合には、段階1410において、
根本的な偏光変化が命じられ、システム設定時間を考慮するための一時的な待機
状態に入り、次に、実行ループは、段階1404へ戻る。この工程は、劣化が激
しい場合にリンクをより迅速に訂正するために着手される。
【0104】 段階1408において、BERが激しさの閾値以下である場合には、実行は段
階1412へ進行し、この場合に、基準BERと相対的な初期偏光設定とが記さ
れる。
【0105】 次に、段階1414において、偏光制御装置は、偏光の回転を一方の方向(任
意に、正方向と称する)に少しだけ変化させるように指令される。
【0106】 この変化に続いて、BERはある時間にわたって観測され、次に、段階141
6において、偏光変化後のBERが、偏光変化前に記された基準BERと比較さ
れる。段階1416において、新たなBERが基準BERよりも優れている(低
い)場合には、段階1414で行われた偏光調整は事実上残存し、実行は段階1
404へ戻る。そうではなく、段階1416において、新たなBERが基準BE
Rと等しいかまたはこれよりも劣ると判断される場合には、段階1418におい
て、段階1414において生じた偏光変化は、段階1412において記された初
期偏光設定へ戻るように偏光制御装置に指示することにより除去される。
【0107】 段階1418において、偏光制御装置をその初期設定へ戻した後に、偏光は、
段階1414において加えられた変化とは反対方向に僅かに変化させられる。再
び述べると、BERはある時間にわたって観測され、次に、段階1422におい
て、新たなBERが、段階1412において記された基準BERと比較される。
段階1422において、新たなBERが基準BERよりも優れている(低い)場
合には、段階1420で行われた負方向の偏光変化は残存することを許容され、
かつ、実行は段階1404へ戻る。
【0108】 段階1422において、新たなBERが基準BERと等しいかまたはこれより
も劣る場合には、実行は段階1424へ進行し、この場合に、偏光制御装置は、
段階1412において記された自身の初期状態へ戻される。段階1412におい
て偏光制御装置をリセットした後に、実行は段階1404へ戻り、かつ、PMD
制御ループは永続する。
【0109】 図15は、順方向光信号1024の品質を評価しかつ偏光制御装置1010が
行うべき作用を決定するために、ビット検出器1052および偏光制御調整装置
1092が集合的に作用するさらに他の工程を示している。
【0110】 詳細には、図15の工程は、本発明の一特徴に関連し、この場合には、信号品
質インジケータ1062は、図8および図9と関連して前述したような多数のパ
ルス成分のための入力信号を解析することにより得られる。
【0111】 工程1500は、光信号の送信とPMD制御とに関連した全ての要素を作動さ
せかつ初期化することに基づいて、段階1502において始まる。送信とPMD
制御とを達成するために、このような全ての要素の準備ができると、段階150
6の実行により、連続的な制御ループが開始される。
【0112】 段階1506は、非PMD問題が光リンクに影響を及ぼしていることを示す障
害警告が現時点で存在するか否かを判断するために実行される。障害警告が存在
する場合には、実行は段階1504へ戻り、かつ、PMDに関連した訂正作用は
それ以上行われない。
【0113】 段階1506において、リンクに関する障害警告がいずれもアクティブ状態に
ならない場合には、実行は、段階1508へ進行して、BERの劣化の激しさを
評価する。段階1508において、BERは、予め設定された激しさの閾値と比
較される。BERが激しさの閾値よりも高い場合には、段階1510において、
根本的な偏光変化が命じられ、システム設定時間を考慮するための一時的な待機
状態に入り、次に、実行ループは、段階1504へ戻る。この工程は、劣化が激
しい場合にリンクをより迅速に訂正するために着手される。
【0114】 段階1508において、BERが激しさの閾値以下である場合には、実行は段
階1512へ進行し、この場合に、基準BERと相対的な初期偏光設定とが記さ
れる。次に、段階1514において、偏光制御装置は、偏光の回転を一方の方向
(任意に、正方向と称する)に少しだけ変化させるように指令される。
【0115】 この変化に続いて、BERはある時間にわたって観測され、次に、段階151
6において、偏光変化後のBERが、偏光変化前に記された基準BERと比較さ
れる。段階1516において、新たなBERが基準BERよりも優れている(低
い)場合には、段階1514で行われた偏光調整は事実上残存し、実行は段階1
504へ戻る。そうではなく、段階1516において、新たなBERが基準BE
Rと等しいかまたはこれよりも劣ると判断される場合には、段階1518におい
て、段階1514において生じた偏光変化は、段階1512において記された初
期偏光設定へ戻るように偏光制御装置に指示することにより除去される。
【0116】 段階1518において、偏光制御装置をその初期設定へ戻した後に、偏光は、
段階1514において加えられた変化とは反対方向に僅かに変化させられる。再
び述べると、BERはある時間にわたって観測され、次に、段階1522におい
て、新たなBERが、段階1512において記された基準BERと比較される。
段階1522において、新たなBERが基準BERよりも優れている(低い)場
合には、段階1520で行われた負方向の偏光変化は残存することを許容され、
かつ、実行は段階1504へ戻る。
【0117】 段階1522において、新たなBERが基準BERと等しいかまたはこれより
も劣る場合には、実行は段階1524へ進行し、この場合に、偏光制御装置は、
段階1512において記された自身の初期状態へ戻される。段階1512におい
て偏光制御装置をリセットした後に、実行は段階1504へ戻り、かつ、PMD
制御ループは永続する。
【0118】 本発明について、例示的実施形態の状況において示しかつ説明してきたが、そ
の一方で、関連技術の当業者であれば、本発明の真意および範囲から逸脱するこ
となく多くの変形例が可能であることを認識する。例えば、PMD制御調整装置
については、送信器または偏光制御装置と併置させてもよく、または、中間のま
たは遠隔の場所に配置してもよい。ビット検出器1052とPMD制御調整装置
1092と偏光指令受信器1088とに関して説明した集合的機能については、
これらの要素間において統合または分散させることができる。
【0119】 明らかに、図7の例示的実施形態が、ファイバを通して一方の方向に適用され
ているPMD制御のみを強調していたとしても、このようなPMD制御を、相補
的な様式において、共通のファイバを通して両方向に伝わる光信号に対してどの
ように適用できるのかは、容易に明白となる。
【0120】 さらに、本説明が、例えば、SONET準拠の高いデータレート信号を用いて
いるが、その一方で、世界中の多くの部分において普及している同期ディジタル
階層(Synchronous Digital Hierarchy:SDH)のような他の高いデータレー
トフォーマットも、等しく本発明の実施に準拠することが明白である。本発明は
、用いられる高いデータレートフォーマットとは無関係である。
【0121】 本発明は、示された例示的実施形態のいずれによっても制限されるものと解釈
されるべきではなく、冒頭の請求項により制限されるものと解釈されるべきであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 シリアルデータ信号のグラフである。
【図2】 中程度の劣化を受けたシリアルデータ信号のグラフである。
【図3】 激しい劣化を受けたシリアルデータ信号のグラフである。
【図4】 図1のデータ信号の“アイ・ダイアグラム”プロットである。
【図5】 図2の中程度に劣化したデータ信号の“アイ・ダイアグラム”プ
ロットである。
【図6】 図3の激しく劣化したデータ信号の“アイ・ダイアグラム”プロ
ットである。
【図7】 所定の検出器のための閾値レベルの関数として、ビットエラーレ
ートをどのようにプロットできるのかを示すグラフである。
【図8】 概略的に等しいエネルギーの2つの偏光成分の形に分割され、そ
の後に偏光モード分散の影響を受けたデータ信号の“アイ・ダイアグラム”プロ
ットである。
【図9】 2つの偏光成分の形に非均等に分割され、かつ、偏光モード分散
の影響を受けたエネルギーを有するデータ信号の“アイ・ダイアグラム”プロッ
トである。
【図10】 本発明の好ましい実施形態による光通信リンクの図である。
【図11】 シリアルデータ受信器内で用いるためのビット検出器の図であ
る。
【図12】 シリアルデータ受信器内で用いるための2つの検出器による取
り決めの図である。
【図13】 所望の信号品質を達成するために、データ信号のビットエラー
レートが受信器により監視され、これに応答して、指令が偏光制御装置へ発せら
れる工程を示すフローチャートである。
【図14】 所望の信号品質を達成するために、データ信号の最適かつ達成
可能なビットエラーレートが受信器により評価され、これに応答して、指令が偏
光制御装置へ発せられる工程を示すフローチャートである。
【図15】 所望の信号品質を達成するために、データ信号の偏光モード分
散が受信器により測定され、これに応答して、指令が偏光制御装置へ発せられる
工程を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1000 光通信リンク 1002 光送信器 1004 データ入力 1006 ライン符号器 1010 偏光制御装置 1012,1022 波長多重化器 1020 光ファイバ 1024 順方向光信号 1026 逆方向光信号 1040 受信器 1042 光/電気変換器(O/E) 1044 自動利得制御(AGC)増幅器 1046 フィルター/等化器 1048 直線状チャンネルの出力 1052 ビット検出器 1060 データ出力 1062 信号品質の出力 1064 光送信器 1066 第1サイトへ送信すべき入力 1068 加算地点 1070 SONETデータ受信器 1072 エラー検出器 1074 出力ライン 1076 BER出力 1080 第1サイト 1082 受信器 1084 任意選択的な結線 1086 光カプラ 1088 偏光指令受信器 1090 第2サイト 1092 PMD制御調整装置 1094 偏光制御指令信号 1102 クロック回復回路 1103 回復されたクロック信号 1104 電圧比較器 1110 閾値レベル 1120 ラッチ 1130 クロック位相シフト部 1134,1135 制御リンケージ 1140 検出器設定値制御装置 1202 クロック回復回路 1204,1206 比較器 1210,1212 閾値レベル 1220,1222 ラッチ 1226 排他的OR論理ゲート 1228 パルスカウンタ 1230,1232 位相シフト部 1234,1235,1236,1237 制御リンク 1240,1242 検出器設定値制御装置 1244 リセットライン 1246 カウント出力
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04B 10/18 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE ,DK,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD, GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,I S,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK ,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG, MK,MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,P T,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL ,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,UZ, VN,YU,ZA,ZW Fターム(参考) 5K102 AA00 AD15 AH01 AH02 KA05 KA33 MA01 MB01 MB04 MC07 MD01 MD04 MH03 MH32 PA01

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光通信リンクにおいて、偏光に依存する欠陥を能動的に制御
    するための方法であって、 第1変調光信号を、光送信器から光ファイバ内へ結びつける段階と、 実質的に光送信器の近傍の地点において、調整可能な偏光制御手段を、第1変
    調光信号に適用する段階と、 第1変調光信号を、光ファイバを通して、受信器において受信する段階と、 受信器において受信された第1変調光信号の品質を測定することにより、信号
    品質インジケータを得る段階と、 信号品質インジケータに応答して、受信された第1変調光信号の品質を向上さ
    せる調整可能な偏光制御手段の設定変更を決定する段階と、 受信器において受信された第1変調光信号の品質を向上させるべく、該第1変
    調光信号の偏光状態を変化させるために、偏光制御指令を偏光制御手段へ送信す
    る段階と を具備することを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 前記信号品質インジケータは、受信器において測定される第
    1変調光信号のビットエラーレートから得られることを特徴とする請求項1に記
    載の方法。
  3. 【請求項3】 前記信号品質インジケータは、結果的に生じるビットエラー
    レートの変化を監視する一方で受信器内のビット検出器の閾値レベルを変動させ
    ることにより得られるアイ・ダイアグラム信号品質の推定値から得られることを
    特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記信号品質インジケータは、結果的に生じるビットエラー
    レートの変化を監視する一方で受信器内のビット検出器のサンプリングタイミン
    グを変動させることにより得られるアイ・ダイアグラム信号品質の推定値から得
    られることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記信号品質インジケータは、結果的に生じるビットエラー
    レートの変化を監視する一方で受信器内のビット検出器のサンプリングタイミン
    グと閾値レベルとを変動させることにより得られるアイ・ダイアグラム信号品質
    の推定値から得られることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記偏光制御指令は、第1変調光信号が送信器から受信器へ
    伝搬される光ファイバと同じ光ファイバに沿って、偏光制御装置へ送信されるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記偏光制御指令は、第1変調光信号と同じファイバに沿っ
    て伝搬するが該第1変調光信号とは反対の伝搬方向に伝搬する第2変調光信号に
    基づく変調として、偏光制御装置へ送信されることを特徴とする請求項1に記載
    の方法。
  8. 【請求項8】 前記偏光制御指令は、第1変調光信号と同じファイバに沿っ
    て伝搬するが該第1変調光信号とは反対の伝搬方向に伝搬する第2変調光信号上
    に重ね合わされたサブキャリア変調として、偏光制御装置へ送信されることを特
    徴とする請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記偏光制御指令は、第1変調光信号と同じファイバに沿っ
    て伝搬するが該第1変調光信号とは反対の伝搬方向に伝搬する第2変調光信号上
    に重ね合わされたサブキャリア変調として、偏光制御装置へ送信され、 前記サブキャリア変調は、第1変調光信号に適用される変調よりも実質的に低
    い帯域幅を有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  10. 【請求項10】 偏光に依存する欠陥の能動的な制御を有する光通信リンク
    であって、 第1端部と第2端部とを有し、該第1端部と第2端部との間で両方向に光信号
    を搬送するための光ファイバと、 光ファイバの第1端部に結びつけられ、該光ファイバを通して第2端部へ搬送
    される第1変調光信号を生成する光送信器と、 第1変調光信号を受信するために光ファイバの第2端部に結びつけられ、該第
    1変調光信号の受信品質の測定値を得るための手段を具備する光受信器と、 送信器と受信器との間の光路に挿入され、偏光制御指令に応答して第1変調光
    信号の偏光状態に影響を及ぼす偏光制御装置と、 受信器と偏光制御装置とに結びつけられ、受信器により得られた受信品質の測
    定値に応答して偏光制御指令を偏光制御装置へ送信するための偏光制御調整装置
    と を具備することを特徴とする光通信リンク。
  11. 【請求項11】 前記受信品質の測定値は、受信器において観測される第1
    変調光信号のビットエラーレートから得られることを特徴とする請求項10に記
    載の光通信リンク。
  12. 【請求項12】 前記受信品質の測定値は、結果的に生じるビットエラーレ
    ートの変化を監視する一方で受信器内のビット検出器の閾値レベルを変動させる
    ことにより得られるアイ・ダイアグラム信号品質の推定値から得られることを特
    徴とする請求項10に記載の光通信リンク。
  13. 【請求項13】 前記受信品質の測定値は、結果的に生じるビットエラーレ
    ートの変化を監視する一方で受信器内のビット検出器のサンプリングタイミング
    を変動させることにより得られるアイ・ダイアグラム信号品質の推定値から得ら
    れることを特徴とする請求項10に記載の光通信リンク。
  14. 【請求項14】 前記受信品質の測定値は、結果的に生じるビットエラーレ
    ートの変化を監視する一方で受信器内のビット検出器のサンプリングタイミング
    と閾値レベルとを変動させることにより得られるアイ・ダイアグラム信号品質の
    推定値から得られることを特徴とする請求項10に記載の光通信リンク。
  15. 【請求項15】 前記偏光制御指令は、第1変調光信号が送信器から受信器
    へ伝搬される光ファイバと同じ光ファイバに沿って、偏光制御装置へ送信される
    ことを特徴とする請求項10に記載の光通信リンク。
  16. 【請求項16】 前記偏光制御指令は、第1変調光信号と同じファイバに沿
    って伝搬するが該第1変調光信号とは反対の伝搬方向に伝搬する第2変調光信号
    に基づく変調として、偏光制御装置へ送信されることを特徴とする請求項10に
    記載の光通信リンク。
  17. 【請求項17】 前記偏光制御指令は、第1変調光信号と同じファイバに沿
    って伝搬するが該第1変調光信号とは反対の伝搬方向に伝搬する第2変調光信号
    上に重ね合わされたサブキャリア変調として、偏光制御装置へ送信されることを
    特徴とする請求項10に記載の光通信リンク。
  18. 【請求項18】 前記偏光制御指令は、第1変調光信号と同じファイバに沿
    って伝搬するが該第1変調光信号とは反対の伝搬方向に伝搬する第2変調光信号
    上に重ね合わされたサブキャリア変調として、偏光制御装置へ送信され、 前記サブキャリア変調は、第1変調光信号に適用される変調よりも実質的に低
    い帯域幅を有することを特徴とする請求項10に記載の光通信リンク。
JP2001564496A 2000-03-02 2001-02-28 偏光モード分散を制御するための方法およびシステム Withdrawn JP2003526255A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

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