JP5808595B2 - クローラ用の芯金及びゴムクローラ - Google Patents

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本発明は、クローラ用の芯金及びゴムクローラに関する。
ゴムクローラの中には、芯金間の張力を保持するために、隣り合う芯金同士を連結環などの連結部材を用いて連結させているものがある(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。このうち特許文献1には、芯金の翼部に閉鎖開口部を形成し、隣り合う芯金の閉鎖開口部に連結体を引掛けて隣り合う芯金同士を連結したゴムクローラが開示されている。また特許文献2には、芯金の翼部に膨出部を形成し、隣り合う芯金同士の膨出部を重ね、膨出部間の円形空域に棒材を挿入して隣り合う芯金同士を連結したリンク式クローラが開示されている。
特開2004−1595号公報 特開2007−50771号公報
しかしながら、上記した従来例では、クローラベルトの周方向に隣り合う芯金同士を連結するために、何らかの連結部材を用いる必要がある。
本発明は、上記事実を考慮して、連結用の専用部品を用いずに、クローラベルトの周方向に隣接する芯金を容易に連結できるようにすると共に、耐久性を確保しつつ軽量化を図ることを目的とする。
請求項1の発明(クローラ用の芯金)は、無端状のクローラベルトの幅方向に延びる係合軸部と、前記クローラベルトの周方向において前記係合軸部に並設され、前記周方向に隣り合う芯金の前記係合軸部と該周方向に係合する係合溝部材と、前記クローラベルトの内周側に突出すると共に前記周方向へ延びて前記係合軸部と前記係合溝部材とを連結し、前記周方向の一方側に位置する外側壁部と、該周方向の他方側に位置すると共に該周方向に隣り合う前記芯金の前記外側壁部に対して前記クローラベルトの幅方向内側に重なるように配置される内側壁部と、前記外側壁部と前記内側壁部とを連結する連結壁部とで構成され、前記幅方向における前記外側壁部の内側及び前記内側壁部の外側の少なくとも一方に肉抜き部が設けられ、前記周方向における両端が肉抜きのない中実部とされた一対のガイド壁部と、を有している。
請求項1に記載のクローラ用の芯金では、芯金の係合溝部材に、クローラベルトの周方向に隣り合う芯金の係合軸部を該周方向に係合させることで、連結用の専用部品を用いることなく、クローラベルトの周方向に隣り合う芯金同士を容易に連結することができる。また上記周方向に隣り合う芯金について、一方の芯金におけるガイド壁部の外側壁部の内側に、他方の芯金におけるガイド壁部の内側壁部を重ねることにより、クローラベルトの幅方向の剛性を向上させることが可能である。
このようにガイド壁部同士を重ねた場合、各々のガイド壁部には、クローラベルトの幅方向に作用する力による曲げ応力や、クローラベルトの厚さ方向を中心軸とするねじり応力が生じる。これらの応力は、上記幅方向における外側壁部の外側及び内側壁部の内側で大きく、それらの反対側となる外側壁部の内側及び内側壁部の外側で小さくなる。従って、応力が比較的小さい領域である外側壁部の内側及び内側壁部の外側の少なくとも一方に肉抜き部を設けることで、芯金の耐久性を確保しつつ軽量化を図ることができる。
また、ガイド壁部の周方向の両端が、肉抜きのない中実部とされているので、該両端において応力を負担することができ、芯金の耐久性をより多く確保することができる。
請求項2の発明(クローラ用の芯金)は、請求項1に記載のクローラ用の芯金において、前記肉抜き部が、前記幅方向における前記外側壁部の内側及び前記内側壁部の外側の双方に設けられている。
請求項3の発明(クローラ用の芯金)は、請求項1又は請求項2に記載のクローラ用の芯金において、前記肉抜き部が有底の凹部である。
請求項3に記載のクローラ用の芯金では、肉抜き部が有底の凹部であるため、肉抜き部がガイド壁部を貫通している場合と比較して、芯金の耐久性をより多く確保することができる。
請求項4の発明(クローラ用の芯金)は、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のクローラ用の芯金において、前記肉抜き部が前記連結壁部にも設けられている。
請求項4に記載のクローラ用の芯金では、肉抜き部が連結壁部にも設けられているので、芯金をより軽量化することができる。
請求項5の発明(ゴムクローラ)は、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載のクローラ用の芯金を用いて構成され、前記クローラベルトの外周側にゴム弾性体が配置されている。
請求項5に記載のゴムクローラでは、耐久性と軽量化を図ることができる。
以上説明したように、本発明に係る請求項1に記載のクローラ用の芯金によれば、連結用の専用部品を用いずに、クローラベルトの周方向に隣接する芯金を容易に連結できるようにすると共に、耐久性を確保しつつ軽量化を図ることができる、という優れた効果が得られる。
請求項3に記載のクローラ用の芯金によれば、肉抜き部がガイド壁部を貫通している場合と比較して、芯金の耐久性をより多く確保することができる、という優れた効果が得られる。
請求項4に記載のクローラ用の芯金によれば、芯金をより軽量化することができる、という優れた効果が得られる。
請求項5に記載のゴムクローラによれば、耐久性と軽量化を図ることができる、という優れた効果が得られる。
ゴムクローラを示す側面図である。 内周側から見たゴムクローラを示す平面図である。 内周側から見たクローラベルトを示す拡大平面図である。 クローラベルトの周方向に隣り合う芯金の連結状態を示す拡大断面図である。 クローラ用の芯金を示す斜視図である。 クローラ用の芯金の他の例を示す斜視図である。 ガイド壁部を示す、図5における7−7矢視拡大断面図である。 (A)図7に相当する断面位置での比較例1に係るガイド壁部の形状示す断面図である。(B)図7に相当する断面位置での比較例2に係るガイド壁部の形状を示す断面図である。(C)図7に相当する断面位置での比較例2に係るガイド壁部の形状を示す断面図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づき説明する。
(ゴムクローラ)
図1において、本実施形態に係るゴムクローラ10は、クローラ車のスプロケット100及びアイドラー102に巻き掛けられて用いられるものであり、芯金20を連結してなる無端状のクローラベルト13の外周側に、例えば無端状のゴム弾性体12を配設したものである。クローラベルト13は、複数のクローラ用の芯金20を順次連結することにより無端状とされる。
以下、単に「周方向」というときは、ゴムクローラ10(クローラベルト13)の周方向をいい、矢印Sで示す。また「幅方向」というときは、ゴムクローラ10(クローラベルト13)の幅方向をいい、矢印Wで示す。なお、幅方向は、周方向と直交している。更に「内外方向」というときは、ゴムクローラ10(クローラベルト13)の内外方向をいい、この内外方向を矢印IN、OUTで示す。矢印INは、ゴムクローラ10(クローラベルト13)の内周側を示しており、これを単に「内周側」という。一方、矢印OUTは、ゴムクローラ10(クローラベルト13)の外周側を示しており、これを単に「外周側」という。
図1,図2に示されるように、ゴム弾性体12の外周面には、周方向に所定の間隔をあけてラグ14が形成されている。このラグ14は、本実施形態においては、幅方向に沿って延びる構成とするが、これに限らず、例えば、ラグ14を幅方向に対して傾斜させる構成としてもよい。また、ラグ14の形状は、ゴムクローラ10の牽引力などを十分に発揮できれば、どのような形状としてもよい。
ゴム弾性体12の内周側には、複数のクローラ用の芯金20(図3から図5参照)が、周方向に一定間隔で埋設されている。これら複数の芯金20は、周方向に隣り合う同士が互いに連結されており、これによって無端状のクローラベルト13が構成されている。クローラベルト13及び芯金20の詳細については後述する。
図2に示されるように、ゴム弾性体12の幅方向中央部には、ゴム弾性体12の内周面から外周面へ貫通するスプロケット係合孔16が形成されている。このスプロケット係合孔16にスプロケット100の歯部が係合することで、スプロケット100からの駆動力がゴムクローラ10へ伝達されるようになっている。なお、本実施形態では、スプロケット100の歯部100Aが係合(嵌合)するスプロケット係合孔16をゴム弾性体12に形成する構成としているが、スプロケット100の歯部が係合(嵌合)することができれば、ゴム弾性体12の内周面に凹部を形成する構成としても構わない。
図5に示されるように、芯金20には、内周側へ突出する一対のガイド壁部26が設けられている。図1において、この一対のガイド壁部26の間には、スプロケット100及びアイドラー102が通るようになっている。また、クローラ車には、例えば円柱状の大径部104Bと、この大径部104Bの側面の同軸上に設けられた円柱状の小径部104Aとを有する転輪104が設けられている。この転輪104の小径部104Aは、ガイド壁部26の頂面26D上を通り、大径部104Bは、一対のガイド壁部26の間を通るようになっている。具体的には、転輪104の小径部104Aの外周面が、ガイド壁部26の頂面26D又は頂面26D上のゴムに接地して支持されるのに対し、大径部104Bの外周面は、一対のガイド壁部26の間のゴム部(スプロケット係合部24上のゴム部)に接触しないようになっている。
なお、転輪104は、大径部104Bの片側面に小径部104Aを設けたものであってもよい。また転輪104の構成は、その他の構成でも構わず、例えば、転輪104を、一対のガイド壁部26の各々の頂面26D上を通る小径部104Aと、小径部104Aの両側面に設けられて一対のガイド壁部26を跨ぐ一対の大径部(図示せず)とで構成してもよい。またスプロケット100及びアイドラー102についても、図1に示す本実施形態とは別の形態であっても構わない。
(クローラ用の芯金)
図2において、クローラ用の芯金20は、幅方向中心線CLを基準にして幅方向に対称とされ、図5に示されるように、係合軸部22と、係合溝部材28と、一対のガイド壁部26とを有している。この芯金20は、更に一対の翼部30を有している。
係合軸部22は、無端状のクローラベルト13の幅方向に延びている。この係合軸部22は、芯金20における幅方向の中央部に設けられ、例えば円柱状(断面円形)に形成されている。
図4,図5において、係合溝部材28は、クローラベルト13の周方向において係合軸部22に並設され、該クローラベルト13の外周側又は内周側に開口している。この係合溝部材28は、幅方向に延びるスプロケット係合部24の外周側に、係合軸部22に沿う断面円弧状の凹面を有して構成されている。また図3から図5に示されるように、係合溝部材28は、芯金20における幅方向の中央部に設けられており、周方向に隣り合う芯金20の係合軸部22と該周方向に係合するようになっている。係合溝部材28を、係合軸部22に沿う円弧状の凹面とすることにより、係合軸部22と係合溝部材28とが、その係合状態において、幅方向(係合軸部22の中心軸)を中心として互いに回動自在となっている。
周方向断面における係合溝部材28の円弧長さは、係合軸部22の周長の半分よりも若干短く設定されている。これにより、係合溝部材28を係合軸部22に対して、クローラベルト13の例えば内周側から外周側に係合させることができるようになっている。
図3,図5において、一対のガイド壁部26は、クローラベルト13の内周側に突出すると共に周方向へ延びて係合軸部22と係合溝部材28とを連結している。この一対のガイド壁部26は、外側壁部26Aと、内側壁部26Bと、連結壁部26Cとで夫々構成されている。外側壁部26Aは、係合軸部22側(周方向の一方側)に位置している。内側壁部26Bは、係合溝部材28側(周方向の他方側)に位置し、例えば該係合溝部材28の内周側の位置まで延設されている。また内側壁部26Bは、周方向に隣り合う芯金20の外側壁部26Aに対してクローラベルト13の幅方向内側に重なるように配置されている。
換言すれば、隣り合う芯金20同士を連結した状態において、一方の芯金20の内側壁部26Bは、他方の芯金20の外側壁部26Aの間に略平行に入り込むようになっている。これにより、周方向に隣り合う芯金20を連結した状態において、一方の芯金20と他方の芯金20とが幅方向へ相対移動した場合、一方の芯金20のガイド壁部26の内側壁部26Bと他方の芯金20のガイド壁部26の外側壁部26Aとが当接することにより、一方の芯金20と他方の芯金20との間の幅方向へ相対移動が規制されるようになっている。
連結壁部26Cは、外側壁部26Aと内側壁部26Bとを連結している。これにより、ガイド壁部26は、平面視でクランク状に形成されている。ガイド壁部26の厚さは、例えば均一となっている。ガイド壁部26の幅方向外側面には、補強用のリブ26Rが形成されている。内側壁部26Bの位置でのリブ26Rは、係合溝部材28に沿って円弧状に湾曲している。
図5から図7に示されるように、幅方向における外側壁部26Aの内側には肉抜き部26Eが設けられ、内側壁部26Bの外側には肉抜き部26Fが設けられている。肉抜き部26E,26Fは、夫々有底の凹部である。即ち、肉抜き部26E,26Fは、ガイド壁部26を貫通しておらず、該肉抜き部26E,26Fの位置においてもガイド壁部26の肉厚が残されている。これにより、肉抜き部26E,26Fがガイド壁部26を貫通している場合(図示せず)と比較して、芯金20の耐久性をより多く確保できるようになっている。周方向におけるガイド壁部26の両端は、肉抜きのない中実部26Hとされている。肉抜き部26Fは、係合溝部材28の内周側の位置まで延設されている。
図7に示される断面位置において、幅方向寸法Hは、肉抜き部26E,26Fを有しない後述する比較例1に係るガイド壁部26の幅方向寸法H1(図8(A)参照)と同一となっている。ここで、幅方向寸法Hとは、肉抜き部26Eが位置する周方向位置での外側壁部26Aの再外側部から、肉抜き部26Fが位置する周方向位置での内側壁部26Bの再内側部までの距離である。図2から図4に示されるように、周方向に隣り合う芯金20の肉抜き部26Eと肉抜き部26Fとは、部分的に重なるように構成されている。
また本実施形態では、肉抜き部26Eが、連結壁部26Cにも設けられている。具体的には、肉抜き部26Eが、外側壁部26Aの内側から連結壁部26Cの内側にわたって連続して設けられている。これにより、芯金20をより軽量化できるようになっている。また図7に示される断面位置において、肉抜き部26Eから肉抜き部26Fにかけてのガイド壁部26の肉厚tを、均等化することができる。
なお、肉抜き部26Eを外側壁部26Aの内側に設け、肉抜き部26Fを内側壁部26Bの外側から連結壁部26Cの内側にわたって設けてもよい。また肉抜き部26E,26Fの範囲は図示の範囲に限られず、外周側により広くてもよい。また、肉抜き部26E,26Fの位置を、夫々内外方向に変更してもよい。更に肉抜き部26E,26Fは夫々単一の凹部に限られず、複数の凹部を配列したものであってもよい。その場合、凹部の大きさや深さを部位によって変化させる等して、応力分布の最適化を図ってもよい。肉抜き部26E,26Fは、溝であってもよい。
図5に示されるように、ガイド壁部26の内周側の端面である頂面26Dは、平坦状とされており、転輪104の小径部104A(図1)を案内可能に構成されている。具体的には、図2,図3に示されるように、周方向に隣り合う芯金20を連結した状態において、各々のガイド壁部26は幅方向に重なった状態となる。従って、図4に示されるように、クローラベルト13におけるガイド壁部26は、周方向に途切れることなく連続した状態となる。これにより、転輪104の小径部104A(図1)が頂面26D上を通過する際に、ゴムクローラ10の振動を抑制できるようになっている。
更に、クローラ走行時には、一対のガイド壁部26によって、スプロケット100、アイドラー102(図1)をも適切に案内できるようになっている。クローラ走行時に、スプロケット100の歯部100Aがスプロケット係合部24に係合することで、該スプロケット100からの駆動力が、該スプロケット係合部24及び係合軸部22を介してクローラベルト13(ゴムクローラ10)に伝達されるようになっている。
図5に示されるように、一対の翼部30は、クローラベルト13の幅方向における係合軸部22の両側かつ一対のガイド壁部26の幅方向外側面に、更に幅方向外側へ延設されている。この翼部30には、軽量化のための溝30Aが形成されている。芯金20が一対の翼部30を備えていることから、クローラ走行時における路面からの入力(荷重)が、該一対の翼部30にも分散され、芯金20の変形が抑制されるようになっている。なお、図6に示されるように、翼部30が溝30A(図5)を有しない構成であってもよい。
一対の翼部30は、幅方向において係合軸部22と一直線上となっているが、これに限られず、側面視で翼部30の根元部分が係合軸部22と重なり合っていれば、例えば幅方向に対して傾斜しながら延びてもよい。
また翼部30は、先端に向かって先細り形状とされているが、これに限られず、一定幅としてもよく、また根元部分よりも先端側で幅が広くなる形状としてもよい。
(作用)
本実施形態は、上記のように構成されており、以下その作用について説明する。図2から図4において、本実施形態に係るクローラ用の芯金20では、係合溝部材28に、クローラベルト13の周方向に隣り合う芯金20の係合軸部22を係合させることで、連結用の専用部品を用いることなく、クローラベルト13の周方向に隣り合う芯金同士を容易に連結することができる。これにより、ゴムクローラ10(クローラベルト13)の部品点数を減少させることができる。
またゴムクローラ10(クローラベルト13)においては、周方向に隣り合う芯金20について、一方の芯金20におけるガイド壁部26の外側壁部26Aの内側に、他方の芯金20におけるガイド壁部26の内側壁部26Bを重ねている。従って、一方の芯金20と他方の芯金20とが幅方向へ相対移動した場合に、一方の芯金20の外側壁部26Aと他方の芯金20の内側壁部26Bとが当接して、一方の芯金20と他方の芯金20の幅方向への相対移動が規制される。これにより、クローラベルト13の幅方向の剛性を向上させることが可能である。
このようにガイド壁部26同士を重ねた場合、図5に示されるように、各々のガイド壁部26には、例えば各芯金20が転輪104やアイドラー102を通過する際にクローラベルト13の幅方向に作用する力により、曲げ応力が矢印A方向に生じ、クローラベルト13の厚さ方向を中心軸としたねじり応力が、例えば矢印B方向に生じる。これらの応力は、旋回時やゴムクローラ10(クローラベルト13)がねじれたときに大きくなる。なお、ねじり応力の方向は、周方向に隣り合う芯金20の相対移動方向によって変化する。
図7において、これらの応力は、幅方向における外側壁部26Aの外側及び内側壁部26Bの内側で大きく、それらの反対側となる外側壁部26Aの内側及び内側壁部26Bの外側で小さくなる。換言すれば、外側壁部26Aの内側及び内側壁部26Bの外側では、外側壁部26Aの外側及び内側壁部26Bの内側よりも、応力の負担が夫々小さい。
従って、この外側壁部26Aの内側及び内側壁部26Bの外側に肉抜き部26E,26Fを設けても、外側壁部26Aの外側及び内側壁部26Bの内側において応力を負担できるため、ガイド壁部26の剛性への影響は少ない。また周方向におけるガイド壁部26の両端が、肉抜きのない中実部26Hとされているので、該両端において応力を負担できる。これによって、芯金20の耐久性を確保しつつ軽量化を図ることができる。またこれによって、ゴムクローラ10の耐久性と軽量化を図ることができる。
(試験例)
ガイド壁部26について、図7に示される実施例と、図8(A)〜(C)に示される比較例1〜3について、曲げ剛性とねじり剛性を求めた。図8(A)〜(C)は、図7に相当する断面位置でのガイド壁部26の形状を示している。
図8(A)に示される比較例1は、ガイド壁部26を中実に構成したものである。図8(B)に示される比較例2は、外側壁部26Aから連結壁部26C及び内側壁部26Bにわたって、幅方向外側の片側に肉抜き部26Gを設けたものである。そして図8(C)に示される比較例3は、実施例と反対側に肉抜き部26E,26Fを設けたものである。
断面積(重さ)については、肉抜き部26E,26Fを有する実施例と比較例3が比較例1の67%で同一であり、肉抜き部26Gを有する比較例2が比較例1の64%となっている。
結果は表1に示されるとおりである。表1の数値は、比較例1を100とした指数で示されており、数値が大きいほど良好な結果であることを示す。実施例については、比較例1に対して、断面積(重さ)を67%に削減しながらも、曲げ剛性及びねじり剛性の低下を抑制できていることがわかる。これは、実施例に係るガイド壁部26の幅方向寸法Hが、比較例1に係る中実のガイド壁部26の幅方向寸法H1(図8(A))と同一となっており、負担できる応力が大きいためと考えられる。
これに対し、比較例2では、曲げ剛性が比較例1の48%まで低下し、ねじり剛性が比較例1の67%まで低下している。これは、幅方向外側の片側に肉抜き部26Gを設けたことにより、ガイド壁部26の幅方向寸法H2(図8(B))が、比較例1に係る中実のガイド壁部26の幅方向寸法H1よりも減少し、負担できる応力が小さくなったためと考えられる。
また比較例3では、曲げ剛性が比較例1の36%まで低下し、ねじり剛性が比較例1の54%まで低下している。これは、実施例と反対側に肉抜き部26E,26Fを設けたことにより、ガイド壁部26の幅方向寸法H3(図8(C))が、比較例2に係る幅方向寸法H2よりも減少し、負担できる応力が更に小さくなったためと考えられる。
この試験により、実施例のように肉抜き部26E,26Fを設けることで、ガイド壁部26の耐久性の確保と軽量化とを両立させ得ることがわかった。
Figure 0005808595
10 ゴムクローラ
12 ゴム弾性体
13 クローラベルト
20 芯金
22 係合軸部
26 ガイド壁部
26A 外側壁部
26B 内側壁部
26C 連結壁部
26E 肉抜き部
26F 肉抜き部
28 係合溝部材

Claims (5)

  1. 無端状のクローラベルトの幅方向に延びる係合軸部と、
    前記クローラベルトの周方向において前記係合軸部に並設され前記周方向に隣り合う芯金の前記係合軸部と該周方向に係合する係合溝部材と、
    前記クローラベルトの内周側に突出すると共に前記周方向へ延びて前記係合軸部と前記係合溝部材とを連結し、前記周方向の一方側に位置する外側壁部と、該周方向の他方側に位置すると共に該周方向に隣り合う前記芯金の前記外側壁部に対して前記クローラベルトの幅方向内側に重なるように配置される内側壁部と、前記外側壁部と前記内側壁部とを連結する連結壁部とで構成され、前記幅方向における前記外側壁部の内側及び前記内側壁部の外側の少なくとも一方に肉抜き部が設けられ、前記周方向における両端が肉抜きのない中実部とされた一対のガイド壁部と、
    を有するクローラ用の芯金。
  2. 前記肉抜き部は、前記幅方向における前記外側壁部の内側及び前記内側壁部の外側の双方に設けられている請求項1に記載のクローラ用の芯金。
  3. 前記肉抜き部は、有底の凹部である請求項1又は請求項2に記載のクローラ用の芯金。
  4. 前記肉抜き部は、前記連結壁部にも設けられている請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のクローラ用の芯金。
  5. 請求項1〜請求項4の何れか1項に記載のクローラ用の芯金を用いて構成され、前記クローラベルトの外周側にゴム弾性体が配置されたゴムクローラ。
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