JP2011140556A - インクジェット装置用洗浄液、およびインクジェット記録装置の洗浄方法 - Google Patents

インクジェット装置用洗浄液、およびインクジェット記録装置の洗浄方法 Download PDF

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Abstract

【課題】インク流路の洗浄が充分に行なえ、洗浄後のインク再充填性に問題を起こさないインクジェット記録装置用洗浄液、およびそれを用いた洗浄方法を提供すること。
【解決手段】少なくとも、樹脂微粒子に水不溶性または難溶性の色材を含有させてなる着色樹脂微粒子と、水溶性有機溶剤と、水とを含むインクを用いるインクジェット記録装置の流通路を洗浄するインクジェット記録装置用洗浄液であり、前記洗浄液が、少なくとも、水と、水溶性有機溶剤と、下記一般式(1)に示すポリオキシアルキレンモノアルキルエーテルとを含み、前記洗浄液の25℃における粘度が、2.5mPa・s以上であり、前記洗浄液中の水溶性有機溶剤として、少なくともグリセリンを含み、該グリセリンの含有率が前記洗浄液に対して4質量%以上20質量%以下であることを特徴とするインクジェット記録装置用洗浄液。
【化1】

【選択図】なし

Description

本発明は、インクジェット記録装置用洗浄液、およびこれを用いたインクジェット記録装置の洗浄方法に関する。
一般に、プリンター、ファックス、コピア、プロッタ、或いはこれらの内の複数の機能を複合した画像形成装置としては、例えば、インクの液滴を吐出する液体吐出ヘッドで構成した記録ヘッドを備え、媒体を搬送しながら、インク滴を用紙に付着させて画像形成を行なうものがある。このような液体吐出方式の画像形成装置においては、液体吐出ヘッドの多数のノズルと呼ばれる細孔から液滴を吐出することで、媒体に非接触でパターンを形成することが可能となっているため、媒体の種類や形状にとらわれずに、単一の作像プロセスで画像形成が可能となる。
この液体吐出ヘッドは、直径50μm以下の微細なオリフィスをもつノズル部や、ノズル部に繋がる圧力発生部、圧力発生部に液体を供給する液室部、液室へ流入する液体を濾過するフィルター部などから構成され、非常に高精度に加工され形成されている。
またヘッド当たりのノズル数も数十から数千と膨大なため、製品として出荷する前に全体が正常に動作し、吐出不良状態(ノズルより吐出できない状態、ノズル面に対して約垂直方向に吐出されない状態、吐出された液滴が所望の大きさを形成できない状態)が存在しないことを確かめる必要がある。
このような検査を行うために検出可能な液体をヘッドに充填し、ヘッドから吐出させることで不具合を検知することが行われている。また修理などでヘッドやインク供給系に充填したインクが外部に漏れて周囲を汚さないためにも、インクジェット装置内のインクを洗い流すことが必要となる。
従来、水単独、界面活性剤水溶液などが用いられてきているが、これらは洗浄性が確保できる反面、再充填時の充填性が悪化したり、吐出不良が発生したりするなどの問題があった。
さらに最近では、耐水性、耐光性などの観点から着色剤に顔料を用いたインクが実用化されるに至った。または、染料を用いる場合にも、同様の観点から、染料濃度を高くしたり水溶性の低いものを用いたりするなどの傾向があり、前記問題がより顕著になってきた。
特に顔料や樹脂を用いるものの場合、ヘッド内のインクが少量でも残存すると固着してしまい吐出性を低下させてしまう。そのため、例えば特許文献1、2では、樹脂溶剤をメンテナンス液に添加することを提案している。この場合は、メンテナンス液が、インクの乾燥が進んでも残留固形分を溶解、再分散させる働きを付与している。
しかしながら上記の特許文献記載の溶剤は、ヘッド内に使用される接着剤に対して溶解性を与え接着面が膨潤する危険性がある。そのためヘッドの強度が低下し目的の剛性が得られず、意図した吐出性が得られない問題点がある。
また、装置の洗浄性や保存性を考慮し、特許文献3に記載されているようなエチンジオール系ノニオン性界面活性剤を用いた洗浄液も提案されている。しかしながら、当該洗浄液は、起泡性は低いが一般的なアルキルアルコール系ノニオン性界面活性剤より水への溶解性が低く、表面張力を下げる能力も低いため洗浄力が不足している。
また、装置内の洗浄性を鑑みて特許文献4に記載されているようなポリオキアルキレンセカンダリーアルコールエーテルを用いる方法が提案されている。このような界面活性剤を用いることで洗浄力を高めることが可能となっている。
しかし、この特許文献4に記載の構成だけでは金属部材への微小な腐食が進行することがあり、腐食が原因でヘッドなどの耐久性の低下が問題となっている。このような金属部材の溶出を防ぎ洗浄保存が可能となる腐食防止剤を添加した特許文献5に記載されているような充填液が開示されている。しかしながら、洗浄性との両立は充分ではなかった。
近年、発色性や定着性を改善した顔料分散体としては顔料表面に水難溶性樹脂を被覆したマイクロエマルジョン型顔料が開発されており、これは発色性、定着性が優れている。しかし顔料表面に分散官能基を共有結合した自己分散顔料に比べて分散安定性が劣っており、乾燥後の再分散性は悪化している。また共有結合で官能基を結合していないため、顔料周囲の環境の影響を大きく受け、温度やpH、溶剤組成、ビヒクルの有機性などで凝集を引き起こしやすい。
これらは洗浄液にてインクジェットヘッドを洗浄した後でも同様の傾向にあり、自己分散型顔料に比べて顔料表面に水難溶性樹脂を被覆した顔料の方が、洗浄後の液中の分散安定性が悪い傾向にある。
本発明の目的は、特に顔料表面に水難溶性樹脂を被覆した顔料を用いた顔料インクにおいても、インク流路の洗浄が充分に行なうことができ、洗浄後のインク再充填性に問題を起こさないインクジェット記録装置用洗浄液、およびそれを用いた洗浄方法を提供することである。
(1)少なくとも、樹脂微粒子に水不溶性または難溶性の色材を含有させてなる着色樹脂微粒子と、水溶性有機溶剤と、水とを含むインクを用いるインクジェット記録装置の流通路を洗浄するインクジェット記録装置用洗浄液であり、
前記洗浄液が、少なくとも、水と、水溶性有機溶剤と、下記一般式(1)に示すポリオキシアルキレンモノアルキルエーテルとを含み、
前記洗浄液の25℃における粘度が、2.5mPa・s以上であり、
前記洗浄液中の水溶性有機溶剤として、少なくともグリセリンを含み、該グリセリンの含有率が前記洗浄液に対して4質量%以上20質量%以下であること
を特徴とするインクジェット記録装置用洗浄液。
(2)少なくともC.I.Pigment Red 122、C.I.Pigment Yellow 74を色材として含有させてなる着色微粒子を含有するインクを用いるインクジェット記録装置の流通路を洗浄することを特徴とする上記(1)に記載のインクジェット記録装置用洗浄液。
(3)前記洗浄液の25℃における粘度が、15mPa・s以下であることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載のインクジェット記録装置用洗浄液。
(4)前記水溶性有機溶剤として、1,3−ブタンジオール、及び/又は3−メチル−1,3−ブタンジオールを含むことを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載のインクジェット記録装置用洗浄液。
(5)インク供給路にインクが充填されたインクジェット記録装置に、上記(1)〜(4)のいずれかに記載のインクジェット記録装置用洗浄液を通液して液を置換することを特徴とするインクジェット記録装置の洗浄方法。
(6)前記洗浄液を前記インクジェット記録装置のインク流路内に供給し排出する工程を、排出液中の着色微粒子の濃度が5質量%以下になるまで繰り返すことを特徴とする上記(5)に記載のインクジェット記録装置の洗浄方法。
本発明により、インク流路の洗浄を充分に行なうことができ、洗浄後のインク再充填性に問題を起こさないインクジェット記録装置用洗浄液、およびインクジェット記録装置の洗浄方法を提供することができる。本発明は、顔料表面に水難溶性樹脂を被覆した顔料を用いた顔料インクを使用したインクジェット記録装置に対しても高い効果を発揮する。
本発明は樹脂微粒子に水不溶性または難溶性の色材を含有させてなる着色樹脂微粒子と水溶性有機溶剤、水からなるインクを用いるインクジェット記録装置の流通路を洗浄するインクジェット装置用洗浄液であり、少なくとも水と水溶性有機溶剤と下記一般式(1)に示したポリオキシアルキレンモノアルキルエーテルを含有することを特徴とするインクジェット装置用洗浄液である。
インクジェット記録装置中のインクが、色材として樹脂微粒子に水不溶性または難溶性の色材を含有させてなる着色樹脂微粒子を用いている場合、ヘッド洗浄後の状態はインクが極度に洗浄液にて希釈された状態であるため、顔料周囲の環境が大きく変わっており、分散安定性が保ちにくくなっている。
本発明の洗浄液は、上記のような分岐の無いアルキルアルコールを用いたポリオキシアルキレンモノアルキルエーテルを用いることで、インクジェットヘッド内の流路のインクと混ざり合う浸透力と、インクとの混合後にインク中の顔料の分散状態を保持できる分散力を兼ね備えることが可能となる。さらに起泡性、消泡性に関しても適度に抑泡するためインクジェット装置内で泡の影響を与えずに、洗浄性と保存性を示すことが可能となっている。
また分岐のないアルキル鎖を持つ界面活性剤は生分解性に優れており、環境排出時の環境負荷が低下する利点もある。
また界面活性剤の浸透力と洗浄力は界面活性剤の構造に因るところが大きい。分岐のないアルキルアルコールのポリオキシアルキレンエーテルは浸透力や洗浄力が優れているが、その中でも曇点が40℃以下であると浸透力が優れており、さらに洗浄性が向上する。
このような洗浄液は、低粘度品はヘッド内の流速も早くインクとの混合性も高い。しかしインクジェットヘッドのように多数のノズルが存在する場合、各ノズルから均一にインクが抜けないと洗浄ムラが生じやすい。インクより粘度が低い洗浄液がインクに置き換わってヘッド内の個別液室を流れると、他の液室より流体抵抗が低いため、他の液室より多くの洗浄液が流れやすい状況となる。そのため洗浄液と置換しきったノズルは流れやすくなり、残っているノズルは流れにくいままで、完全にノズルを洗浄することが出来ないようになる。
そこで洗浄液の物性をインクの物性に近づける方がヘッド内の洗浄には好ましい。インクジェット装置用洗浄液の25℃における粘度が、2.5mPa・s以上であることで、ヘッド内のインクとの粘度差を小さくすることができ、ヘッドを均一に洗浄することが可能となる。
また液粘度が高い方が顔料インクと混合したときの顔料分散体の沈降を抑制することができ、混合安定性を向上させることが出来る。しかし、粘度が高すぎてもインクの物性と離れてしまい好ましくない。また、粘度が高すぎると液の流速が低下するため洗浄性が低下し、洗浄時間や洗浄廃液量の増加を招くことがある。特に、本発明の洗浄液においても、粘度が18mPa・sを超えると洗浄性の悪化が生じることがある。このため、18mPa・s以下であることが好ましく、15mPa・s以下であることがより好ましい。粘度が2.5mPa・s以上で15mPa・s以下であることにより特に好ましい結果が得られる。
さらに有機溶剤には保湿性のある水溶性有機溶剤を用いるが、中でも保湿力が高く水と相性がよいグリセリンを用いることが望ましい。しかし樹脂微粒子に水不溶性または難溶性の色材を含有させてなる着色樹脂微粒子は、親水性が高くなりすぎると分散安定性が低下するため、グリセリン比率を20質量%以下とすることが望ましい。一方、グリセリンの比率を低くすると液の水分保持力が失われてしまう。このため、水分保持力を維持するためにはグリセリン濃度を4質量%以上とすることが必要である。
このような洗浄液はより不安定な顔料を用いた顔料インクに対してより大きな効果を示す。例えば、樹脂微粒子に水不溶性または難溶性の色材を含有させてなる着色樹脂微粒子として、色材にC.I.Pigment Red 122、C.I.Pigment Yellow 74を用いるものは、顔料と樹脂との接着が不十分であり不安定な顔料分散体となる。本発明の洗浄液は、このような顔料を用いたインクが充填されたインクジェット記録装置を洗浄しても洗浄液が分散安定性に優れるため、放置の信頼性を向上させる。
以下、各組成について詳しく説明する。
<洗浄液>
インクジェット装置用洗浄液としては、インクジェット装置のインク流路を洗浄し、インクを押し流す機能が必要とされる。インク流路の洗浄にはインクと混合置換しながらインク成分をインク流路から剥離させる事が求められる。このとき洗浄液によってインク流路部材を劣化させないことが求められている。
また洗浄後の状態を完全に洗浄液に置換されている状態にするには、多量の液と時間を要するため効率が悪い。そのため一定の濃度までインクと置換してもインクジェット装置の品質を保つようにする必要がある。洗浄液がインクと合っていないと洗浄液中に残存したインクが凝集してインクジェットヘッドのノズルやフィルターに吸着し、吐出不良や抵抗の増加を引き起こす。そのためインクと洗浄液が混合した状態でも液物性が安定することが求められる。
さらに洗浄性やインクとの混合性を満たすことで、新たにインクを充填するときに再充填性を確保することが可能となる。
<界面活性剤>
本発明では少なくとも水と、界面活性剤として下記一般式(1)に示したポリオキシアルキレンモノアルキルエーテルを含有することで、洗浄性が優れインク流路への攻撃性が低く再充填性が高い洗浄液を得ることが出来る。
前記一般式(1)に示したポリオキシアルキレンモノアルキルエーテルの含有量は、0.1〜10質量%が好ましく、さらに好ましくは0.3〜3.0質量%である。含有量が0.1質量%より低いと洗浄効果が薄れ、10質量%より高いと洗浄液そのものの粘度が高くなりすぎるため洗浄性や、気泡・消泡性、接液性などの問題が生じる。
一般式(1)において、m,x,yの値を変えることにより、疎水性、親水性の制御ができる。mを増やすとアルキル部が長くなり疎水性に傾き、xを増やすとオキシエチレン部が長くなり親水性に傾く、またyを増やすとオキシプロピレン部が長くなり疎水性に傾く。さらに、x,yの比率を変えることによっても特性が変化し、yが多くなると泡安定性が低下し、起泡・消泡性が向上する。また低温状態での界面活性剤のロウ化が抑制されるため界面活性剤として取り扱いが向上する。
インクジェット装置用洗浄液としては、HLBが10〜13のものが好ましく、さらにx=6〜15、y=1〜5のものがより好ましい。HLBが10未満の物は曇点が低く常温での溶解性に劣るため性能を発揮できない。また洗浄後の保管環境で温度上昇したときに洗浄液より界面活性剤が析出するため、洗浄残液に含まれているインクの顔料分散体の分散状態を悪化させて凝集を促進する問題がある。またHLBが13を超えると、界面活性剤の親水性が高くなりすぎ浸透力が低下する。そのためインク流路に付着したインクに浸透できず洗浄効果が低くなると考えられる。
オキシエチレン鎖長xが6未満の場合、最適な浸透性を得るためにはオキシプロピレン鎖yが1以下になってしまう。そのため主構造がオキシプロピレン鎖を含まない界面活性剤となってしまい、液の泡が立ちやすく消えにくくなる問題が発生する。xが15を超えると界面活性剤の分子量が大きくなりすぎるため浸透力が低くなり洗浄力が低下する。また短周期での動的表面張力が低下するため、流速の早い所での濡れ性を付与することには対応できず、洗浄性や充填性が不足する。
この界面活性剤の疎水基Rが直鎖である事を特徴としており、直鎖であるため分岐鎖を持つ物に比べて浸透性が若干劣るが、溶液中で形成されたミセルの安定性が高くなるため、一部の顔料分散体に対しては顔料の分散を助け分散安定性を向上させる。また難溶性の色材を樹脂微粒子に含有させた着色微粒子を色材として用いた場合、界面活性剤の浸透性が高いと樹脂に界面活性剤が浸透することで樹脂が軟化し、難溶性の色材から樹脂が剥離しやすくなり、樹脂の剥離が引き起こされると色材が凝集してしまう。疎水基Rに分岐鎖を持たない界面活性剤は、樹脂微粒子に水不溶性または難溶性の色材を含有させてなる着色樹脂微粒子に対して安定性が高く、長期にわたってインクと混合状態で置かれてもインクの色材を原因とする吐出不良を抑制することが可能となる。
直鎖の長さはmが3以上が好ましい。3未満になると疎水性が不足するためオキシプロピレン鎖の比率を多くする必要性があり浸透性が低下するため洗浄性が不足する。またmが16以上になると疎水性が強くなりすぎるため、親水性とのバランスを取るためにオキシエチレン鎖が多くなり、界面活性剤の分子量が大きくなりすぎるため動的表面張力が低下し、流速の早い場所での濡れ性が低下する。
また色材として樹脂微粒子に水不溶性または難溶性の色材を含有させてなる着色樹脂微粒子を用い場合、ヘッド洗浄後状態はインクが極度に洗浄液にて希釈された状態であるため、顔料周囲の環境が大きく変わっており、分散安定性が保ちにくくなっている。
このような分岐の無いアルキルアルコールを用いたポリオキシアルキレンモノアルキルエーテルを用いることで、インクジェットヘッド内の流路のインクと混ざり合う浸透力と、インクとの混合後にインク中の顔料の分散状態を保持できる分散力を兼ね備えることが可能となる。さらに起泡性、消泡性に関しても適度に抑泡するためインクジェット装置内で泡の影響を与えずに、洗浄性と保存性を示すことが可能となっている。
また分岐のないアルキル鎖を持つため生分解性が優れており、環境排出時の土壌汚染などの危険性が低くなる。
このような界面活性剤は花王(株)製エマルゲンLS−106、LS−110、LS−114、MS−110、ライオン(株)製レオックスCL2008、青木油脂(株)製WONDERSURF80、100、140、日油(株)ユニループ50MB−11、50MB−26、50MB−72、50MB−168、ノニオンA−10R、A−13P、A−25B、ユニセーフ5P−4、5P−8、10P−4、10P−8、20P−4、20P−8などの界面活性剤メーカより容易に入手できる。
<水溶性有機溶剤>
水溶性有機溶剤としては、水素結合しやすく、単独では粘度が高いもので、かつ、平衡水分量が高く、水分の存在下では粘度が低下するようなものを含有させることで、本発明のような洗浄液を得ることができる。
そのような多価アルコールとしてはグリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、テトラエチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、ポリエチレングリコール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオールなどが挙げられるが、特にグリセリンは保水力、保湿力に優れる点で、洗浄液やインクに含まれることが望ましい。
洗浄液全体に占める水溶性有機溶剤の割合は20〜60質量%が本発明の効果が得られる範囲であるが、特に好ましくは30〜50質量%の範囲である。水溶性有機溶剤量が少ないと洗浄液の水分保持力が低下し保管時の乾燥が進みやすい。また水溶性有機溶剤が多すぎると、インクの粘度が高くなり、ヘッドへの充填性の低下やインクの可燃性が高まり好ましくない。
また水溶性有機溶剤の特性によっては保湿力や有機性などが大きく変わる。特にグリセリンは保湿性が高くインクジェット用途のインク、洗浄液に添加されている。
一般的にグリセリンは保湿性が高く、親水性の高い溶剤として知られている。そのため乾燥による顔料分散体の分散破壊を抑制する面で効果がある。しかし樹脂微粒子に水不溶性または難溶性の色材を含有させてなる着色樹脂微粒子を用いた場合、グリセリンの比率が高くなりすぎると分散安定状態が悪化する。
このような分散安定状態の悪化は明確な理由は判っていないが、分散されている樹脂微粒子が分散溶媒の有機性によっては樹脂が膨潤することに起因すると想像される。樹脂微粒子は色材と分散溶媒との両親媒性を持っているが、インクに用いられる有機溶剤に対する耐性を高めるように設計されている。インクに用いられる水溶性有機溶剤は浸透性機能を付与する面で若干親油性が高い溶剤が用いられるため、これらの溶剤に耐えうるように樹脂設計を行っている。グリセリンの比率が上昇すると親水性が向上し、分散溶媒の親水性が上昇する。そのため樹脂の耐性と異なる分散溶媒となり、樹脂への親和性が向上し樹脂が分散媒に対して膨潤しやすくなり、分散安定性が低下すると考えられる。
グリセリンの添加量は洗浄液に対して20質量%を超えると洗浄液の有機性が低下しすぎるため20質量%以下であることが、樹脂微粒子に水不溶性または難溶性の色材を含有させてなる着色樹脂微粒子を色材とするインクと併用するためには望ましい。また、上記のようにグリセリンによる洗浄液の水分保持力を確保するためには、4質量%以上であることが必要である。
<添加剤>
その他洗浄液に添加する添加剤としては、防腐防黴剤やpH調整剤、キレート剤、防錆剤などが含まれるが、これらに限定されるものではない。
防腐防黴剤としてはデヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、2−ピリジンチオール1−オキサイドナトリウム、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム等が本発明に使用できる。
pH調整剤としては、調合される洗浄液に悪影響をおよぼさず、さらにインクジェット装置のインク流路にダメージを与えない物であり、pHを所望の値に調整できるものであれば、任意の物質を使用することができる。
その例として、塩基性に調整するときにはアミン類、アルカリ金属水酸化物、第四級化合物水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、酸性に調整するときは無機酸、有機酸が挙げられる。
具体的には、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミン、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属元素の水酸化物、水酸化アンモニウム、第4級アンモニウム水酸化物、第4級ホスホニウム水酸化物、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩等が挙げられる。
また、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、ホウ酸などの無機酸および硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウムなどの一価の弱カチオンと形成する塩、酢酸、蓚酸、乳酸、サリチル酸、安息香酸、グルクロン酸、アスコルビン酸、アルギニン酸、システイン、シュウ酸、フマル酸、マレイン酸、マロン酸、リシン、リンゴ酸、クエン酸、グリシン、グルタミン酸、コハク酸、酒石酸、フタル酸、ピロリドンカルボン酸、ピロンカルボン酸、ピロールカルボン酸、フランカルボン酸、ビリジンカルボン酸、クマリン酸、チオフェンカルボン酸、ニコチン酸、カルボラン酸、若しくはこれらの化合物の誘導体などの有機酸が上げられる。
これらpH調整剤は上記の化合物に限定されるものではない。これらはインクのpH変動に応じた特性に合わせて、最適のpKaの物を適時利用し、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用しても、Buffer剤を併用しても構わない。
これらは東京化成工業株式会社を初めとした種々のメーカーより入手可能である。
キレート剤としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸ナトリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、ウラミル二酢酸ナトリウム等がある。
防錆剤としては、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオジグリコール酸アンモン、ジイソプロピルアンモニウムニトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムニトライト、ベンゾトリアゾール等がある。
<浸透剤>
浸透剤としては界面活性剤や有機溶剤による浸透性を補うために必要に応じて添加することが可能である。このような浸透剤は20℃の水に対する溶解度が0.2質量%以上5.0質量%未満のポリオールの少なくとも1種を含有することが望ましい。
このようなポリオールのうち、脂肪族ジオールとしては2−エチル−2−メチル−1,3−プロパンジオール、3,3−ジメチル−1,2−ブタンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオール、2,4−ジメチル−2,4−ペンタンジオール、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、5−ヘキセン−1,2−ジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2、2、4−トリメチル−1、3−ペンタンジオールなどが、具体例として挙げられる。
これらのなかで最も望ましいものは2−エチル−1,3−ヘキサンジオール及びまたは2、2、4−トリメチル−1、3−ペンタンジオールである。
その他の併用できる浸透剤として、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノアリルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールクロロフェニルエーテル等の多価アルコールのアルキル及びアリールエーテル類、エタノール等の低級アルコール類などが挙げられるが、洗浄液中に溶解し、所望の物性に調整できるものであれば、これらに限らない。
浸透剤の添加量としては0〜4.0質量%の範囲が望ましい。添加量が4.0質量%よりも多いと被洗浄対象のインクの顔料分散体の分散安定性が損なわれ、分散体の凝集が引き起こされたり、またインク流路部材への浸透性が必要以上に高くなり、部材への浸食や接着剤の膨潤、溶出などの接液問題を引き起こす。
◎インク
洗浄液とインクは、それぞれの組み合わせが重要となる。色材、樹脂微粒子、界面活性剤、水溶性有機溶剤、浸透剤、消泡剤、その他添加剤がインクジェットインクに配合されており、界面活性剤、水溶性有機溶剤、浸透剤、添加剤に関しては洗浄液と同様の物質が利用可能のである。配合量は印字を目的とした機能を発現するために最適化されれば良い。
以後、インクジェットインクの構成要素として洗浄液と異なる添加剤について説明を行う。
<色材>
色材については、耐候性の面から主として顔料が用いられるが、色調調整の目的で同時に染料を耐候性を劣化させない範囲内で含有しても構わない。
無機顔料としては、酸化チタン及び酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエロ−に加え、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラックを使用することができる。
有機顔料としては、アゾ顔料(アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料などを含む)、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ぺリレン顔料、ぺリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料など)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを使用できる。これらの顔料のうち、特に、水と親和性の良いものが好ましく用いられる。
上記顔料において、より好ましく用いられる顔料の具体例としては、
黒色用としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカ−ボンブラック(C.I..ピグメントブラック7)類、または銅、鉄(C.I..ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I..ピグメントブラック1)等の有機顔料があげられる。
さらに、カラー用としては、C.I..ピグメントイエロー1、3、12、13、14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、74、81、83、95、97、98、100、101、104、408、109、110、117、120、128、138、150、151、153、183、C.I..ピグメントオレンジ5、13、16、17、36、43、51、C.I..ピグメントレッド1、2、3、5、17、22、23、31、38、48:2、48:2(パ−マネントレッド2B(Ca))、48:3、48:4、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81、83、88、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、185、190、193、209、219、C.I..ピグメントバイオレット1(ローダミンレーキ)、3、5:1、16、19、23、38、C.I..ピグメントブル−1、2、15、15:1、15:2、15:3(フタロシアニンブルー)、16、17:1、56、60、63、C.I..ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36等が挙げられる。
他の適切な着色顔料の例は、The Colour Index、第三版(The SoC.I.ety of Dyers and Colourists,1982)
に記載されている。
これら顔料のうち、好ましい形態としては、顔料の表面に少なくとも1種の親水基が直接もしくは他の原子団を介して結合するように表面改質されたものである。そのためには、顔料の表面に、ある特定の官能基(スルホン基やカルボキシル基等の官能基)を化学的に結合させるか、あるいはまた、次亜ハロゲン酸および/またはその塩を用いて湿式酸化処理するなどの方法が用いられる。なかでも好ましい形態は、顔料の表面にカルボキシル基が結合され、水中に分散されている形態である。これも顔料が表面改質されカルボキシル基が結合しているために、分散安定性が向上するばかりではなく、高品位な印字品質が得られるとともに、印字後の記録媒体の耐水性がより向上する。
またこの形態のインクは乾燥後の再分散性に優れるため、長期間印字を休止し、インクジェットヘッドのノズル付近のインクの水分が蒸発した場合も目詰まりを起こさず簡単なクリーニング動作で容易に良好な印字が行えるようになる。またこの自己分散型の顔料は、後述する界面活性剤及び浸透剤と組み合わせた時に、特に相乗効果が大きく、より信頼性の高い、高品位な画像を得ることが可能となる。
上記形態の顔料に加え、ポリマー微粒子に顔料を含有させたポリマーエマルジョンを使用することも可能である。顔料を含有させたポリマーエマルジョンとは、ポリマー微粒子中に顔料を封入したもの、及び/またはポリマー微粒子の表面に顔料を吸着させたものである。この場合、全ての顔料が封入及び/または吸着している必要はなく、本発明の効果が損なわれない範囲で該顔料がエマルジョン中に分散にしていてもよい。ポリマーエマルジョンを形成するポリマーとしてはビニル系ポリマー、ポリエステル系ポリマー、及びポリウレタン系ポリマー等が挙げられるが、特に好ましく用いられるポリマーはビニル系ポリマー及びポリエステル系ポリマーであり、特開2000−53897号公報、2001−139849号公報に開示されているポリマーを引用する。
本発明では顔料のみでなく、以下に示す染料を併用することも可能である。
例えば、酸性染料及び食用染料として
C.I..アシッド・イエロー 17、23、42、44、79、142
C.I..アシッド・レッド 1、8、13、14、18、26、27、35、37、42、52、82、87、89、92、97、106、111、114、115、134、186、249、254、289
C.I..アシッド・ブルー 9、29、45、92、249
C.I..アシッド・ブラック 1、2、7、24、26、94
C.I..フード・イエロー 2、3、4
C.I..フード・レッド 7、9、14
C.I..フード・ブラック 1、2
直接性染料として
C.I..ダイレクト・イエロー 1、12、24、26、33、44、50、120、132、142、144、86
C.I..ダイレクト・レッド 1、4、9、13、17、20、28、31、39、80、81、83、89、225、227
C.I..ダイレクト・オレンジ 26、29、62、102
C.I..ダイレクト・ブルー 1、2、6、15、22、25、71、76、79、86、87、90、98、163、165、199、202
C.I..ダイレクト・ブラック 19、22、32、38、51、56、71、74、75、77、154、168、171
塩基性染料として
C.I..ベーシック・イエロー 1、2、11、13、14、15、19、21、23、24、25、28、29、32、36、40、41、45、49、51、53、63、465、67、70、73、77、87、91
C.I..ベーシック・レッド 2、12、13、14、15、18、22、23、24、27、29、35、36、38、39、46、49、51、52、54、59、68、69、70、73、78、82、102、104、109、112
C.I..ベーシック・ブルー 1、3、5、7、9、21、22、26、35、41、45、47、54、62、65、66、67、69、75、77、78、89、92、93、105、117、120、122、124、129、137、141、147、155
C.I..ベーシック・ブラック 2、8
反応性染料として
C.I..リアクティブ・ブラック 3、4、7、11、12、17
C.I..リアクテイブ・イエロー 1、5、11、13、14、20、21、22、25、40、47、51、55、65、67
C.I..リアクティブ・レッド 1、14、17、25、26、32、37、44、46、55、60、66、74、79、96、97
C.I..リアクティブ・ブルー 1、2、7、14、15、23、32、35、38、41、63、80、95
等が使用できる。
これらのなかで特に好ましいのは、酸性染料及び直接性染料である。
これら以外でも構造が非開示であるがインクジェット用染料として市販されている物は利用できる。インクジェット用染料は、富士フイルムイメージングカラーラント株式会社、日本化薬株式会社、三菱化学株式会社、ダイワ化成株式会社、クラリアント株式会社、チバ・スペシャルディ・ケミカルズ株式会社などから入手することが出来る。
インク中の色材の添加量は、1〜15質量%程度が好ましく、より好ましくは3〜12質量%程度である。
<樹脂微粒子>
インクに添加される樹脂微粒子としては、水分散性樹脂を用いることが望ましい。
水分散性樹脂としては、縮合系合成樹脂(ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテル樹脂、珪素樹脂など)や付加系合成樹脂(ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリビニルエステル系樹脂、ポリアクリル酸系樹脂、不飽和カルボン酸系樹脂など)、天然高分子(セルロース類、ロジン類、天然ゴムなど)を用いることができ、樹脂はホモポリマーとして使用されても良く、またコポリマーして使用して複合系樹脂として用いても良く、単相構造型及びコアシェル型、パワーフィード型エマルジョンの何れのものも使用できる。
水分散性樹脂としては、樹脂自身に親水基を持ち自己分散性を持つもの、樹脂自身は分散性を持たず界面活性剤や親水基をもつ樹脂にて分散性を付与したものが使用できる。特にポリエステル樹脂やポリウレタン樹脂のアイオノマーや不飽和単量体の乳化および懸濁重合によって得られた樹脂粒子のエマルジョンが最適である。不飽和単量体の乳化重合の場合、不飽和単量体、重合開始剤、及び界面活性剤、連鎖移動剤、キレート剤、pH調整剤などを添加した水にて反応を行い樹脂エマルジョンを得るため、容易に水分散性樹脂を得ることができ、樹脂構成を容易に替えやすいため目的の性質を作りやすい。使用可能な不飽和単量体としては不飽和カルボン酸類、(メタ)アクリル酸エステル単量体類、(メタ)アクリル酸アミド単量体類、芳香族ビニル単量体類、ビニルシアン化合物単量体類、ビニル単量体類、アリル化合物単量体類、オレフィン単量体類、ジエン単量体類、不飽和炭素を持つオリゴマー類などを単独および複数組み合わせて用いることができる。これらの単量体を組み合わせることで柔軟に性質を改質することが可能であり、オリゴマー型重合開始剤を用いて重合反応、グラフト反応を行うことで樹脂の特性を改質することもできる。
不飽和単量体の具体例を以下に示す。
(不飽和カルボン酸類)
アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマール酸、マレイン酸等
((メタ)アクリル酸エステル類)
(単官能体)
メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、n−アミルメタクリレート、イソアミルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレート、デシルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、オクタデシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、フェニルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、メタクリロキシエチルトリメチルアンモニウム塩、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランメチルアクリレート、エチルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、n−アミルアクリレート、イソアミルアクリレート、n−へキシルアクリレート、2−エチルへキシルアクリレート、オクチルアクリレート、デシルアクリレート、ドデシルアクリレート、オクタデシルアクリレート、シクロへキシルアクリレート、フェニルアクリレート、ベンジルアクリレート、グリシジルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、アクリロキシエチルトリメチルアンモニウム塩等
(多官能体)
エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、1,4−ブチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ジプロピレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、ポリブチレングリコールジメタクリレート、2,2’−ビス(4−メタクリロキシジエトキシフェニル)プロパン、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,4−ブチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、2,2’−ビス(4−アクリロキシプロピロキシフェニル)プロパン、2,2’−ビス(4−アクリロキシジエトキシフェニル)プロパントリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、テトラメチロールメタントリアクリレート、ジトリメチロールテトラアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
((メタ)アクリル酸アミド単量体類)
アクリルアミド、メタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、メチレンビスアクリルアミド、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等
(芳香族ビニル単量体類)
スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、4−t−ブチルスチレン、クロルスチレン、ビニルアニソール、ビニルナフタレン、ジビニルベンゼン等
(ビニルシアン化合物単量体類)
アクリロニトリル、メタクリロニトリル等
(アリル化合物単量体類)
アリルスルホン酸その塩、アリルアミン、アリルクロライド、ジアリルアミン、ジアリルジメチルアンモニウム塩等
(オレフィン単量体類)
エチレン、プロピレン等
(ジエン単量体類)
ブタジエン、クロロプレン等
(ビニル単量体類)
酢酸ビニル、塩化ビニリデン、塩化ビニル、ビニルエーテル、ビニルケトン、ビニルピロリドン、ビニルスルホン酸およびその塩、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等
(不飽和炭素を持つオリゴマー類)
メタクリロイル基を持つスチレンオリゴマー、メタクリロイル基を持つスチレン−アクリロニトリルオリゴマー、メタクリロイル基を持つメチルメタクリレートオリゴマー、メタクリロイル基を持つジメチルシロキサンオリゴマー、アクリロイル基を持つポリエステルオリゴマー等
これらの単量体を単独および複数組み合わせて用いることで柔軟に水分散性樹脂の性質を改質することが可能である。またこのような水分散性樹脂は強アルカリ性、強酸性下では分散破壊や加水分解などの分子鎖の断裂が引き起こされるため、pHは4〜12が望ましい。特に水分散色材との混和性からpHが6〜11が好ましく、pHが7〜9がより好ましい。
水分散性樹脂の粒径は分散液の粘度と関係しており、組成が同じものでは粒径が小さくなるほど同一固形分での粘度が大きくなる。インク化した時に過剰な高粘度にならないためにも水分散性樹脂の平均粒子径は50nm以上が望ましい。また粒径が数十μmになるとインクジェットヘッドのノズル口より大きくなるため使用できない。ノズル口より小さくとも粒子径の大きな粒子がインク中に存在すると吐出性を悪化させることは知られている。インク吐出性を阻害させないために平均粒子径が500nm以下であることが望ましく、150nm以下がより好ましい。
水分散性樹脂は水分散色材を紙面に定着させる働きを持ち、常温で被膜化して色材の定着性を向上させることが望まれている。そのためには最低造膜温度(MFT)が常温以下であることが好ましく20℃以下であることが望ましい。しかしガラス転移点が−40℃以下になると樹脂皮膜の粘稠性が強くなり印字物にタックが生じるため、ガラス転移点が−30℃以上の水分散性樹脂であることが望ましい。
<界面活性剤>
界面活性剤としてはアニオン系界面活性剤またはノニオン系界面活性剤、両性界面活性剤が用いられる。色材の種類や湿潤剤、水溶性有機溶剤の組合せによって、分散安定性を損なわない界面活性剤を選択する。
アニオン性界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、琥珀酸エステルスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩などが挙げられる。
非イオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミドなどが挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えばラウリルアミノプロピオン酸塩、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタインなどが挙げられる。具体例として以下に挙げるものが好適に使用されるが、これらに限定されるわけではない。ラウリルジメチルアミンオキシド、ミリスチルジメチルアミンオキシド、ステアリルジメチルアミンオキシド、ジヒドロキシエチルラウリルアミンオキシド、ポリオキシエチレンヤシ油アルキルジメチルアミンオキシド、ジメチルアルキル(ヤシ)ベタイン、ジメチルラウリルベタイン等が挙げられる。
このような界面活性剤は日光ケミカルズ(株)、日本エマルジョン(株)、日本触媒(株)、東邦化学(株)、花王(株)、アデカ(株)、ライオン(株)、青木油脂(株)、三洋化成(株)などの界面活性剤メーカより容易に入手できる。
またアセチレングリコール系界面活性剤は、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オールなどのアセチレングリコール系(例えばエアープロダクツ社(米国)のサーフィノール104、82、465、485あるいはTGなど)を用いることができるが、特にサーフィノール465、104やTGが良好な印字品質を示す。
フッ素系界面活性剤としては、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルリン酸エステル、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、パーフルオロアルキルベタイン、パーフルオロアルキルアミンオキサイド化合物、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーおよびこの硫酸エステル塩、フッ素系脂肪族系ポリマーエステルが挙げられる。
このようなフッ素系界面活性剤として市販されているものを挙げると、サーフロンS−111、S−112、S−113、S121、S131、S132、S−141、S−145(旭硝子社製)、フルラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129、FC−135、FC−170C、FC−430、FC−431、FC−4430(住友スリーエム社製)、FT−110、250、251、400S(ネオス社製)、ゾニールFS−62、FSA、FSE、FSJ、FSP、TBS、UR、FSO、FSO−100、FSN N、FSN−100、FS−300、FSK(Dupont社製)、ポリフォックスPF−136A、PF−156A、PF−151N(OMNOVA社製)などがあり、メーカより容易に入手できる。
前記界面活性剤は、これらに限定されるものではなく、単独で用いても、複数のものを混合して用いてもよい。単独では記録液中で容易に溶解しない場合も、混合することで可溶化され、安定に存在することができる。
界面活性剤総量として浸透性の効果を発揮するためには、インク全量に対して0.01〜5.0質量%含有していることが望ましい。界面活性剤総量が0.01質量%未満では濡れ性を付与する効果が低く充填性を向上させるには不十分であり、5.0質量%より多い添加では濡れ性を高くしすぎるためヘッド表面の撥水部を濡らしてしまいヘッドの吐出機能を低下させる。また吐出検査後の印字物の視認性において、記録媒体への浸透性が必要以上に高くなり、画像濃度の低下が発生し視認性が低下する。さらに一部の界面活性剤では乾燥時に界面活性剤の溶解性が不足し析出したり、界面活性剤の影響で粘度が上昇するため、5.0質量%より多い添加は数々の問題を引き起こす。
このような界面活性剤の添加は、0.5〜2.0質量%がより好ましい。
<消泡剤>
消泡剤としては、一般的に利用されている消泡剤も使用可能である。これらにはシリコーン消泡剤、ポリエーテル消泡剤、脂肪酸エステル消泡剤などが挙げられ、1種で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、破泡効果に優れる点でシリコーン消泡剤との併用が好ましい。
前記シリコーン消泡剤としては、例えば、オイル型シリコーン消泡剤、コンパウンド型シリコーン消泡剤、自己乳化型シリコーン消泡剤、エマルジョン型シリコーン消泡剤、変性シリコーン消泡剤、などが挙げられる。該変性シリコーン消泡剤としては、例えば、アミノ変性シリコーン消泡剤、カルビノール変性シリコーン消泡剤、メタクリル変性シリコーン消泡剤、ポリエーテル変性シリコーン消泡剤、アルキル変性シリコーン消泡剤、高級脂肪酸エステル変性シリコーン消泡剤、アルキレンオキサイド変性シリコーン消泡剤、などが挙げられる。これらの中でも、水系媒体である前記記録用インクへの使用を考慮すると、前記自己乳化型シリコーン消泡剤、前記エマルジョン型シリコーン消泡剤などが好ましい。
前記一般的な消泡剤としては、市販品を使用してもよく、該市販品としては、信越化学工業(株)製のシリコーン消泡剤(KS508、KS531、KM72、KM85等)、東レ・ダウ・コーニング(株)製のシリコーン消泡剤(Q2−3183A、SH5510等)、日本ユニカー(株)製のシリコーン消泡剤(SAG30等)、旭電化工業(株)製の消泡剤(アデカネートシリーズ等)、などが挙げられる。
消泡剤のインクにおける含有量としては、特に制限はないが、消泡剤はインクに完全に溶解しない物が多く、分離析出する可能性が高いため、極力添加しない方がよい。しかしながら充填時に起泡していると充填性が悪化するため、最小量を使用することが望ましい。例えば、0〜3.0質量%が好ましく、0〜0.5質量%がより好ましい。
一般的な消泡剤を併用し、破泡効果を高める観点から無機微粒子を含有するものがあるが、インクに使用する消泡剤としては利用しない方が好ましい。
◎インクジェット装置について
本発明のインクジェット記録装置として、インク流路内のインクを加圧する圧力発生手段として圧電素子を用いてインク流路の壁面を形成する振動板を変形させてインク流路内容積を変化させてインク滴を吐出させるいわゆるピエゾ型のもの(特開平2−51734号公報参照)、あるいは、発熱抵抗体を用いてインク流路内でインクを加熱して気泡を発生させるいわゆるサーマル型のもの(特開昭61−59911号公報参照)、インク流路の壁面を形成する振動板と電極とを対向配置し、振動板と電極との間に発生させる静電力によって振動板を変形させることで,インク流路内容積を変化させてインク滴を吐出させる静電型のもの(特開平6−71882号公報参照)などいずれのインクジェット記録装置に良好に使用できる。
本発明の洗浄液は、各種分野において好適に使用することができる。特に、インクジェット記録方式による画像形成装置(プリンター等)において好適に使用することができ、ヘッド以外のインク流路に充填して出荷することが可能である。
◎洗浄方法
本発明は、前記洗浄液を用いたインクジェット記録装置の洗浄方法を提案するものであるが、具体的な洗浄方法としては、前記洗浄液を用いる以外は特に限定されるものではない。洗浄液をインク流路内に供給し排出する工程を繰り返せば良いので、たとえば、インクジェット記録装置本体の供給、吸引機構を用いて、洗浄液の入ったカートリッジから洗浄液をインク流路内に供給、排出を繰り返す方法、外部から洗浄液容器を加圧して洗浄液を供給する方法、ヘッド側から外部のポンプを用いて吸引する方法等が挙げられる。また、これらの方法により、洗浄液をインク流路内に供給し排出する工程を、排出液中の着色微粒子の濃度が5質量%以下になるまで繰り返すことが好ましい。これによりインクジェット記録装置のインク流路の洗浄を充分に行うことができる。
以下、実施例を示すがこれらに限定されるものではない。
<洗浄液の調整>
洗浄液の調整は以下の手順で行った。まずpH調整剤、界面活性剤、水を混合し均一に溶解させる。そこに水溶性有機溶剤を混合し一時間攪拌を行い均一に混合した。この混合液を0.8μセルロースアセテートメンブランフィルターにて加圧濾過し、粗大粒子やごみを除去して評価に用いる洗浄液を得た。
洗浄液の調合は上記調整方法を用いて、下記表に従って調合した。
なお、表中の成分割合を示す数値の単位は質量%である。
<顔料インクの調整>
−ポリマー溶液の調整−
機械式攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、還流管及び滴下ロートを備えた1Lのフラスコ内を充分に窒素ガス置換した後、スチレン11.2g、アクリル酸2.8g、ラウリルメタクリレート12.0g、ポリエチレングリコールメタクリレート4.0g、スチレンマクロマー4.0g及びメルカプトエタノール0.4g、メチルエチルケトン40gを混合し、65℃に昇温した。
次にスチレン100.8g、アクリル酸25.2g、ラウリルメタクリレート108.0g、ポリエチレングリコールメタクリレート36.0g、ヒドロキシルエチルメタクリレート60.0g、スチレンマクロマー36.0g、メルカプトエタノール3.6g、アゾビスメチルバレロニトリル2.4g及びメチルエチルケトン342gの混合溶液を2.5時間かけて、フラスコ内に滴下した。
滴下後、アゾビスメチルバレロニトリル0.8g及びメチルエチルケトン18gの混合溶液を0.5時間かけて、フラスコ内に滴下した。65℃で1時間熟成した後、アゾビスメチルバレロニトリル0.8gを添加し、更に1時間熟成した。
反応終了後、濃度が50質量%のポリマー溶液800gを得た。
−イエロー顔料含有ポリマー微粒子水分散体の調製−
前記ポリマー溶液28gとC.I.ピグメントイエロー74を26g、1mol/Lの水酸化カリウム水溶液13.6g、メチルエチルケトン20g及びイオン交換水13.6gを十分に攪拌した後、ロールミルを用いて混練した。
得られたペーストを純水200gに投入し、充分に攪拌した後、エバポレータ用いてメチルエチルケトン及び水を留去し、顔料15質量%含有、固形分20質量%のイエロー顔料含有ポリマー微粒子の水分散体を得た。
−イエロー顔料インクの調製−
イエロー顔料インクの調整は以下の手順で行った。まず1,3−ブタンジオール15質量%、グリセリン15質量%、OMNOVA製ポリフォックスPF−151N 1重量%、オクタンジオール2質量%を混合し一時間攪拌を行い均一に混合する。この混合液に対して前記イエロー顔料含有ポリマー微粒子水分散体40重量%を添加し、合計100質量%となるように残量の水を添加し、一時間撹拌した。その後0.8μセルロースアセテートメンブランフィルターにて加圧濾過し、粗大粒子を除去し評価インクとした。
−マゼンタ顔料含有ポリマー微粒子水分散体の調製−
前記ポリマー溶液17.5gとC.I.ピグメントレッド122を32.5g、1mol/Lの水酸化カリウム水溶液8.5g、メチルエチルケトン13g及びイオン交換水13.6gを十分に攪拌した後、ロールミルを用いて混練した。
得られたペーストを純水200gに投入し、充分に攪拌した後、エバポレータ用いてメチルエチルケトン及び水を留去し、顔料15質量%含有、固形分20質量%のマゼンタ顔料含有ポリマー微粒子の水分散体を得た。
−マゼンタ顔料インクの調製−
マゼンタ顔料インクの調整は以下の手順で行った。まず3−メチル−1,3−ブタンジオール15質量%、グリセリン15質量%、Dupont製Zonyl FSO−100 0.5質量%、1,2−ヘキサンジオール1質量%を混合し一時間攪拌を行い均一に混合する。この混合液に対して前記マゼンタ顔料含有ポリマー微粒子水分散体40質量%を添加し、合計100質量%となるように残量の水を添加し、一時間撹拌した。その後0.8μセルロースアセテートメンブランフィルターにて加圧濾過し、粗大粒子を除去し評価インクとした。
<液としての均一性>
洗浄液の均一性は洗浄液の調整に従って得た洗浄液を1時間静置し、静置後の液の状態を目視で観察して評価を行った。
○:分離や不溶解物なき状態で、均一な状態
×:成分の一部が分離、または不溶解物があり、不均一な状態
<洗浄液の粘度の測定>
洗浄液の粘度の測定には東機産業(株)社製の粘度計RE80Lを使用し、100回転、もしくは50回転にて25℃の液粘度を測定した。
<洗浄液とインクの混合性評価>
洗浄液を97質量%、インク3質量%とする混合液を作成し、65℃に50時間放置して外観変化にて評価を行った。
○:分離の有無が判らない
△:濃淡が見られる
×:分離が起こっている
また、洗浄液としての均一性を確保できないものはインクと混合した段階で不均一であるため、評価から除外した。
<洗浄液の洗浄性評価>
・初期状態の設定
インクジェットプリンター(IPSIO GX3000、株式会社リコー製)のインク供給経路やヘッド内のインクを純水置換し、その後ブラック、シアンインクの代わりに調整例のマゼンタインクを充填したカートリッジ、マゼンタ、イエローインクの代わりに調整例のイエローインクを充填したカートリッジを取り付け、充填動作後にヘッドリフレッシング動作を10回繰り返しインク供給経路やヘッド内のインクを調整例のインクに置き換えた。その後、ノズルチェックパターンを印字し、ノズル抜けが無くなるまでヘッドリフレッシング動作を行った。
・洗浄処理
インクジェットプリンターのノズル抜け無きことを確認後、洗浄液を充填したカートリッジを全カートリッジの代わりに取り付け、ヘッドリフレッシング動作を6回実施する。その後プリンターの維持ユニットを動作させ、各ヘッドから4.5ccだけ吸引し再び充填する動作を3回繰り返して実施する。再度充填後、各ヘッドから2cc吸引した後、ノズル面をワイピングすることでインクジェット装置内の経路の洗浄を行った。
・洗浄性の評価
最後の吸引洗浄液を回収し、マゼンタインクで563nm、イエローインクで421nmでの吸光度測定を行い、インクの同波長の吸光度との比較により、回収した洗浄液中の着色微粒子の濃度(質量%)を算出した。
なお、洗浄液とインクの混合性評価にて分離が引き起こされる洗浄液は、洗浄性の評価装置(インクジェットプリンター)中でインクと混合した段階でインク中の色材成分の分離が引き起こされ、粒径の大きな沈殿物が発生する。そのため評価装置のノズル詰まりやフィルター詰まりが発生するため評価から除外した。
<初期充填性評価>
インクジェットプリンター(IPSIO GX3000、株式会社リコー製)を用い、洗浄液の洗浄性で述べた洗浄処理にてインクジェットプリンターを洗浄し、ノズル面に保湿キャップをした状態で50℃、60%RH環境下にて1ヶ月間放置した後、調整例で示したイエローインク、マゼンタインクを充填したインクカートリッジを取り付け、初期充填動作を実施させた。その後ノズルチェックパターンを印字し、充填動作後にヘッドリフレッシング動作を繰り返し、ノズルチェックにて吐出不良(ノズルの不吐出や吐出曲がり=画像に対する白筋や黒筋が目立つ状態)が無くなるまでのヘッドリフレッシング回数にて評価を行った。(最大8回まで)
○:ヘッドリフレッシング2回以下
△:ヘッドリフレッシング3回以上4回以下
×:ヘッドリフレッシング5回以上必要、もしくは回復不能
なお、洗浄液の洗浄性評価と同様に、洗浄液とインクの混合性評価にて分離が引き起こされる洗浄液は、評価装置のノズル詰まりやフィルター詰まりが発生するため評価から除外した。
評価結果を以下の表に記す。
以上の結果より、実施例に示す様な洗浄液とすることで、インクとの混合安定性が高く、洗浄性が良好で、初期充填性に優れた洗浄液を提供することが出来る。
特開2007−119658号公報 特開2007−169314号公報 特開2007−091846号公報 特開2005−146224号公報 特開2009−012361号公報

Claims (6)

  1. 少なくとも、樹脂微粒子に水不溶性または難溶性の色材を含有させてなる着色樹脂微粒子と、水溶性有機溶剤と、水とを含むインクを用いるインクジェット記録装置の流通路を洗浄するインクジェット記録装置用洗浄液であり、
    前記洗浄液が、少なくとも、水と、水溶性有機溶剤と、下記一般式(1)に示すポリオキシアルキレンモノアルキルエーテルとを含み、
    前記洗浄液の25℃における粘度が、2.5mPa・s以上であり、
    前記洗浄液中の水溶性有機溶剤として、少なくともグリセリンを含み、該グリセリンの含有率が前記洗浄液に対して4質量%以上20質量%以下であること
    を特徴とするインクジェット記録装置用洗浄液。
  2. 少なくともC.I.Pigment Red 122、C.I.Pigment Yellow 74を色材として含有させてなる着色微粒子を含有するインクを用いるインクジェット記録装置の流通路を洗浄することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置用洗浄液。
  3. 前記洗浄液の25℃における粘度が、15mPa・s以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置用洗浄液。
  4. 前記水溶性有機溶剤として、1,3−ブタンジオール、及び/又は3−メチル−1,3−ブタンジオールを含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のインクジェット記録装置用洗浄液。
  5. インク供給路にインクが充填されたインクジェット記録装置に、請求項1〜4のいずれかに記載のインクジェット記録装置用洗浄液を通液して液を置換することを特徴とするインクジェット記録装置の洗浄方法。
  6. 前記洗浄液を前記インクジェット記録装置のインク流路内に供給し排出する工程を、排出液中の着色微粒子の濃度が5質量%以下になるまで繰り返すことを特徴とする請求項5に記載のインクジェット記録装置の洗浄方法。
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