JP2008068569A - インクジェットヘッド洗浄液 - Google Patents

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Abstract

【課題】インクジェットヘッドのノズル面に付着した高粘度化した液体或いは凝集物等を確実に除去するとともに、ノズルからインクを長期間安定して吐出することを可能とさせるインクジェットヘッド洗浄液を提供すること。
【解決手段】水性インクを用いてプリントを行うインクジェットプリンターの水性インクジェットヘッド洗浄液100において、少なくともアルカリイオン水を含有すると共に、25℃での粘度が0.9〜5.0mPa.sであることを特徴とするインクジェットヘッド洗浄液。
【選択図】図1

Description

本発明は、水性インクを用いてプリントを行うインクジェットプリンターのインクジェットヘッドを洗浄するための洗浄液に関するものである。
インクジェット記録装置では、記録ヘッドに付着したインク中の水分が時間の経過につれて蒸発し、インクが高粘度化或いは凝集する。これらインクの高粘度化或いは凝集は、インクの吐出性能を阻害する要因となるため、それらを防止或いは除去するため、インクを噴射する記録ヘッド(インクジェットヘッド)の性能を維持する機構が不可欠であり、殆どの機種で装着されている。この主な機能は、インクを噴射するノズルの乾燥防止のためのキャップ機能と、インクをインクジェットヘッド内に充填するためのポンプ機能とそれに付随する流路切り替え弁と、インクジェットヘッドのノズル列面を清掃するノズルクリーナ機能等である。特にノズルクリーナ機能が有効に働かないと、ノズル面に高粘度化或いは凝集したインクが残り、噴射するインク滴が曲がったり、ノズルからインクの噴射ができなくなったりして、画像品質や画像形成に重大な影響を及ぼす。
また、近年は画像形成の高速化が進み、インクジェットヘッドのノズル数を増やすことにより、1スキャンでより多くのインク滴を飛ばしてスループットを上げる改善が行なわれている。このためノズル面により多くのインク滴が残るようになり、ノズルクリーナのワイパー自身にノズル面から掻き取ったインクが多く残留する。このインクが残留した状態のワイパーを使用して別の色のインクジェットヘッドをワイピング(清掃)すると、残留したインクが他の色のヘッドに逆に移行して混色したり、残留したインクがワイパーの圧力によりノズル内に押し込まれ、インクのメニスカスを破壊したりノズルの目詰りが生じるなどの不具合が生じる。
このような不具合を解消するために、例えば特許文献1(特許第2709524号公報(特開平3−293151号公報))に示されたインクジェット記録装置は、ワイパーでインクジェットヘッドのノズル面をワイピングした後、ワイパーをインク吸収体に接触摺動してワイパーに付着したインクや水滴及びゴミをインク吸収体に転写してワイパーを清掃する。このインク吸収体に付着したインクや水滴を毛細管現象を利用したインク伝達部を通して排インク吸収体へ送り、インク吸収体内のインクや水滴が飽和するまでの期間を延長するようにしている。また、ワイピングを何回も繰返すと、ノズル面の磨耗或いは傷の発生があり、その改善のため、特許文献2(特開2006−142804号公報)では、ノズル面とワイピングブレードの滑り性を向上させる提案がされている。
しかし、水性インクは主溶媒に水を用いているため、本質的には乾燥するものであり、長期保管時や、高温低湿保管時の乾燥による目詰まりの問題を避けることは難しい。従って、目詰まりが生じた場合に、これを容易に回復する手段が求められていた。
目詰まりを起こしたヘッドの洗浄方法として、特許文献3(特開平11−157087号公報)には、特定の粘度値と表面張力値を有する水を主成分とする洗浄液に浸漬する方法が提案されているが、洗浄液の洗浄能力が弱いため、洗浄効果が十分に得られない。また、洗浄液、洗浄方法について種々の提案がなされている。たとえば、特許文献4(特開昭63−260451号公報)には、インクより粘性率が低い洗浄液を用いた洗浄方法が提案されている。また、特許文献5(特開平4−115954号公報)には、水と有機溶剤と界面活性剤を含む洗浄液が提案されている。また、特許文献6(特開平6−8471号公報)には、高アルカリ溶液や界面活性剤溶液の洗浄液を用いた洗浄方法が提案されている。
しかしながら、これらの洗浄液や洗浄方法を用いても、洗浄液に高粘度材料が含まれる場合には、洗浄後の残留物が凝集高粘度化し、インクジェットヘッドの細い流路を閉塞したり、ノズル面に付着して印字不良を起こしやすいといった問題がある。また、洗浄液が高アルカリ溶液であると、残留した洗浄液がノズル内で乾燥した場合、アルカリが非常に高濃度で付着しヘッド部材を腐食する問題がある。
特許第2709524号公報 特開2006−142804号公報 特開平11−157087号公報 特開昭63−260451号公報 特開平4−115954号公報 特開平6−8471号公報
本発明は、かかる上記従来技術の問題点を改善し、インクジェットヘッドのノズル面に付着した高粘度化した液体或いは凝集物等を確実に除去するとともに、ノズルからインクを長期間安定して吐出することを可能とさせるインクジェットヘッド洗浄液を提供することを目的とするものである。
本発明は、以下のとおりである。
(1)水性インクを用いてプリントを行うインクジェットプリンターの水性インクジェットヘッド洗浄液において、少なくともアルカリイオン水を含有すると共に、25℃での粘度が0.9〜5.0mPa.sであることを特徴とするインクジェットヘッド洗浄液。
(2)水性インクを用いてプリントを行うインクジェットプリンターの水性インクジェットヘッド洗浄液において、少なくともアルカリイオン水とアルコールおよび/または沸点が150℃以上の有機溶剤とを含有すると共に、25℃での粘度が0.9〜5.0mPa.sであることを特徴とするインクジェットヘッド洗浄液。
(3)前記アルコールが、メタノール、エタノール、n-プロパノールおよびiso-プロパノールから選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする前記(2)に記載のインクジェットヘッド洗浄液。
(4)前記沸点が150℃以上の有機溶剤が、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジエチレングリコールモノブチルエーテルおよびグリセリンから選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする前記(2)に記載のインクジェットヘッド洗浄液。
(5)前記アルカリイオン水として、pH10以上の電解アルカリイオン水を用いることを特徴とする前記(1)または(2)に記載のインクジェットヘッド洗浄液。
本発明のインクジェットヘッド洗浄液は、少なくともアルカリイオン水を含有すると共に、25℃での粘度が0.9〜5.0mPa.sであるので、インクジェットヘッドのノズル面に付着した高粘度化した液体或いは凝集物等を確実に除去するとともに、ノズルからインクを長期間安定して吐出することを可能にする。
以下、本発明をさらに詳しく説明する。
本発明のインクジェットヘッド洗浄液は、水性インクを用いてプリントを行うインクジェットプリンターの水性インクジェットヘッド洗浄液において、少なくともアルカリイオン水を含有すると共に、25℃での粘度が0.9〜5.0mPa.sであることを特徴としている。本発明でいうアルカリイオン水とは、水を電気分解したときに陰極側に生成するアルカリ性水を意味し、通常pHは8.5以上のものである。アルカリイオン水のpH上限値は、使用するアルカリイオン水製造装置の能力によるが、約13である。アルカリイオン水は公知であり、例えば、高橋 裕他監修、「水の百科事典(平成9年)」第95頁、丸善株式会社、に記載されている。
ここで本発明において用いられるアルカリイオン水は、pHが10以上の電解アルカリイオン水が好ましく、本発明でいう電解アルカリイオン水とは、上記のように、水を電気分解したときの陰極側に生成するアルカリ性水を意味し、NaOHやアンモニア等のアルカリの添加により得られるアルカリ性水溶液と区別されるものである。なお、本発明で用いられる電解アルカリイオン水は、緩衝剤を含んでいてもよく、したがって該緩衝剤に由来するナトリウムイオン、カリウムイオン、リン酸イオン、ケイ酸イオン、乳酸イオン、ピロリン酸イオン、フッ素イオン、塩素イオン等のイオンを含んでいてもよい。緩衝剤を添加することにより、アルカリイオン水としての特性が長期間保持できるようになる。また、電解アルカリイオン水は、pHの調整等のために、その原液をイオン交換水又は超純水で1倍〜数倍に希釈したものであってもよい。
電解アルカリイオン水は、pHが10以上であれば、水の電気分解を行ない、その際に陰極側に生成するアルカリ性水を回収して使用してもよく、あるいは日本電子アクティブ株式会社製EKO−13(pH約12)などの市販品を用いてもよい。また、電解アルカリイオン水は、pHが10以上であれば、その原液を純水又はイオン交換水などで希釈したものであってもよく、更には緩衝剤などを含有するものであってもよい。この電解アルカリイオン水の特性として優れた浸透作用があり、特にpHが10以上の電解アルカリイオン水はその浸透特性が高い。表面張力値も純水に比較して低い値を示す。また、通常のアルカリ性物質を含有したアルカリ性水溶液でないので、洗浄するインクジェットプリントヘッドのノズル面に対しての腐食性が非常に少ない。
本発明の洗浄液には、水以外の成分として、水溶性有機溶剤としてのアルコールおよび/または界面活性剤を含有させてもよい。このような成分は、アルカリイオン水の持つ溶解能力を最大限に発揮させるために、インクジェットプリントヘッドのノズル面と付着した凝集物との間の界面への洗浄液の浸透性或いは乾燥性を制御し、広範囲の洗浄をより効率的に行うために有効である。
特に、低粘度の水溶性有機溶剤は洗浄液のインクジェットヘッド内への浸透を大きく助けるので好ましい。低粘度の水溶性有機溶剤として、低級アルコール類があり、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノールが特に好ましい。使用量は、1.0〜40重量%、好ましくは5〜35重量%である。
また、水或いは低級アルコール類のみでは、洗浄中に乾燥して、せっかく洗浄液に溶け込んだ汚染物質が再びノズル面に付着する恐れがあるので、沸点が150℃以上の水溶性有機溶剤を添加することが好ましい。150℃以上の水溶性有機溶剤の具体例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,5-ペンタンジオール、グリセリン、チオジグリコール等の多価アルコール類やポリアルキレングリコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン類などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。特にエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジエチレングリコールモノブチルエーテルおよびグリセリンが好ましい。この中でも、グリコールエーテル類は比較的低粘度で、浸透性を高める効果を持つので、ヘッド内に効率的に洗浄液が行き渡る様にできる点で好ましい。使用量は、0.5〜30重量%、好ましくは1.0〜20重量%である。150℃以上の水溶性有機溶剤は、前記アルコール類と併用してもしなくてもよい。
また前述のように、浸透向上剤として界面活性剤を添加することも可能である。界面活性剤としては、ノニオン性界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、あるいは両性界面活性剤等のイオン性界面活性剤を添加することができるが、一般的なインク中に含まれている材料はノニオン性又はアニオン性が多いことから、界面活性剤もノニオン性、アニノン性の使用が好ましい。界面活性剤は、洗浄効果、凝集物への浸透効果等が期待されるが、さらには顔料系インクに対して再分散性という点も優れている。使用量は、0.01〜1.00重量%、好ましくは0.05〜0.50重量%である。
ノニオン性界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、等の、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレンブロック共重合体、アセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物、グリセリンのエチレンオキサイド付加物、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸アルキロールアミド等が挙げられる。
アニオン性界面活性剤の具体例としては、アルキルアリルまたはアルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルリン酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、アルキルエステル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、アルキルアリールエーテルリン酸塩、アルキルアリールエーテル硫酸塩、アルキルアリールエーテルエステル硫酸塩、オレフィンスルホン酸塩、アルカンオレフィンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアリールエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、エーテルカルボキシレート、スルホコハク酸塩、α−スルホ脂肪酸エステル、脂肪酸塩、高級脂肪酸とアミノ酸の縮合物、ナフテン酸塩等が挙げられる。
また、必要に応じて、防腐剤、防カビ剤、殺菌剤等を添加してもよい。このような成分は、水の持つ溶解能力を最大限に発揮させるためには、含まない方が好ましいが、菌の増殖を抑制するために有効である。 防腐剤、防カビ剤、殺菌剤としては、安息香酸、安息香酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、亜硫酸ナトリウム、次亜硫酸ナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム,1,2−ベンゾチアゾリン−3−オン等を用いることができる。
本発明のインクジェットヘッド洗浄液は、25℃での粘度が0.9〜5.0mPa.sであることが必要である。粘度が0.9mPa.s未満であると、通常ノズル面は下又は横向きのため付着した洗浄液が垂れ落ちてしまう欠点があり、逆に5.0mPa.sを超えると、付着した洗浄液のノズル面での広がりが悪くなり好ましくない。好ましい粘度は、1.0〜3.0mPa.sである。
本発明の洗浄液を使用して、インクジェットヘッドを洗浄する方法としては、図1にその一例を示した。多孔質体からなる洗浄液保持部材101に本発明の洗浄液100を毛管力によって吸収させ(図1(a))、その洗浄液100を吸収した保持部材101を汚れたノズル102を含むインクジェットヘッド103に押し当てる(図1(b))。そのとき洗浄液101がインクジェットヘッド103に固着したインクの高粘度化物或いは凝集物を溶解或いは解砕する。その後インクジェットヘッド103に付着した洗浄液をホルダー104に固定されたワイパー105で拭き取ることにより(図1(c))、初期の吐出特性が回復される。
図1は、本発明の洗浄液100でインクジェットヘッド103を洗浄する方法の1例であり、多孔質体からなる洗浄液保持部材101を使用しないでインクジェットヘッド103を直接洗浄液100に浸漬してもよいし、また洗浄液100をスプレーでインクジェットヘッド103に吹きかけても、同様の効果が得られる。
ここで、毛管力を持つ多孔質体としては、インクに浸漬した状態での化学的安定性等の理由でポリエーテル系ポリウレタンフォーム体が広く用いられている。このポリウレタンフォーム体は、ポリオールとイソシアネートの反応に整泡剤、発泡助剤、触媒、着色剤、添加剤等を加えて発泡させ、その後、必要に応じて特殊な方法により発泡膜を除去し、所定の圧縮率まで加熱圧縮して製造する。さらに、本発明の保持部材として使用する場合は、反応モノマー等を除去するため、洗浄してから使用する。
以下に本発明の実施例及び比較例について説明する。
実施例1.
電解アルカリイオン水(日本電子アクティブ株式会社製EKO−13(pH約12))を孔径0.2μmのセルロースアセテート製メンブランフィルター(アドバンテック東洋(株) DISMIC-25CS)で濾過し、洗浄液1とした。
実施例2.
電解アルカリイオン水 90重量%
(日本電子アクティブ株式会社製EKO−13(pH約12))
エタノール 10重量%
を混合し、孔径0.2μmのセルロースアセテート製メンブランフィルター(アドバンテック東洋(株) DISMIC-25CS)で濾過し、洗浄液2とした。
実施例3.
電解アルカリイオン水 70重量%
(日本電子アクティブ株式会社製EKO−13(pH約12))
イソプロパノール 30重量%
を混合し、孔径0.2μmのセルロースアセテート製メンブランフィルター(アドバンテック東洋(株) DISMIC-25CS)で濾過し、洗浄液3とした。
実施例4.
電解アルカリイオン水 95重量%
(日本電子アクティブ株式会社製EKO−13(pH約12))
グリセリン 5重量%
を混合し、孔径0.2μmのセルロースアセテート製メンブランフィルター(アドバンテック東洋(株) DISMIC-25CS)で濾過し、洗浄液4とした。
実施例5.
電解アルカリイオン水 95重量%
(日本電子アクティブ株式会社製EKO−13(pH約12))
ジエチレングリコール 5重量%
を混合し、孔径0.2μmのセルロースアセテート製メンブランフィルター(アドバンテック東洋(株) DISMIC-25CS)で濾過し、洗浄液5とした。
実施例6.
電解アルカリイオン水 90重量%
(日本電子アクティブ株式会社製EKO−13(pH約12))
ジエチレングリコールモノブチルエーテル 10重量%
を混合し、孔径0.2μmのセルロースアセテート製メンブランフィルター(アドバンテック東洋(株) DISMIC-25CS)で濾過し、洗浄液6とした。
実施例7.
電解アルカリイオン水 95重量%
(日本電子アクティブ株式会社製EKO−13(pH約12))
グリセリン 5重量%
ポリオキシエチレンラウリルエーテル 0.1重量%
を混合し、孔径0.2μmのセルロースアセテート製メンブランフィルター(アドバンテック東洋(株) DISMIC-25CS)で濾過し、洗浄液7とした。
実施例8.
電解アルカリイオン水 95重量%
(日本電子アクティブ株式会社製EKO−13(pH約12))
グリセリン 5重量%
ポリオキシエチレンオレイルエーテルサルフェートアンモニウム塩 0.1重量%
を混合し、孔径0.2μmのセルロースアセテート製メンブランフィルター(アドバンテック東洋(株) DISMIC-25CS)で濾過し、洗浄液8とした。
実施例9.
電解アルカリイオン水 90重量%
(日本電子アクティブ株式会社製EKO−13(pH約12))
グリセリン 5重量%
エタノール 5重量%
を混合し、孔径0.2μmのセルロースアセテート製メンブランフィルター(アドバンテック東洋(株) DISMIC-25CS)で濾過し、洗浄液9とした。
比較例1.
イオン交換水 90重量%
エタノール 10重量%
を混合し、孔径0.2μmのセルロースアセテート製メンブランフィルター(アドバンテック東洋(株) DISMIC-25CS)で濾過し、洗浄液10とした。
比較例2.
イオン交換水 90重量%
ジエチレングリコールモノブチルエーテル 10重量%
を混合し、孔径0.2μmのセルロースアセテート製メンブランフィルター(アドバンテック東洋(株) DISMIC-25CS)で濾過し、洗浄液11とした。
比較例3.
電解アルカリイオン水 54重量%
(日本電子アクティブ株式会社製EKO−13(pH約12))
1,3−ブタンジオール 46重量%
を混合し、孔径0.2μmのセルロースアセテート製メンブランフィルター(アドバンテック東洋(株) DISMIC-25CS)で濾過し、洗浄12とした。
これら実施例1〜9、比較例1〜3について、粘度を測定し、長期吐出信頼性を評価した。
(1) 粘度測定
東機産業製TV−20L型粘度計を使用して、温度25℃で測定した。
(2) 表面張力測定
協和界面科学(株)製CBVP-Z型自動表面張力計を使用して、温度25℃で測定した。
(3) 長期吐出信頼性
以下の図2に示したインクジェットプリンターに下記処方のインクを調合し、ポリウレタンフォームが中に入っているカートリッジに充填して、印字を行った。
カルボキシル基結合型カーボンブラック分散液 5重量%(固形分)
(平均粒径128nm)
グリセリン 10重量%
ジエチレングリコール 10重量%
ポリオキシエチレン(3)トリデシルエーテル酢酸 1.0重量%
(アニオン界面活性剤)
2−ピロリドン 2.0重量%
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0重量%
サンパックAP(三愛石油社製防かび剤) 0.4重量%
イオン交換水 残量
孔径0.8μmのセルロースアセテート製メンブランフィルター(アドバンテック東洋(株) DISMIC-25CS)で濾過した。
図2は、インクカートリッジを搭載したインクジェットプリンターの機構部の概略要部正面図である。
このインクジェットプリンターの機構部は、両側の側板1,2間にガイドロッド3を横架すると共に、図示しないガイド板を横架して、キャリッジ5の一端部をガイドロッド3に摺動自在に嵌装保持し、他端部を上記図示しないガイド板に摺動可能に載置して、キャリッジ5を主走査方向(図中の矢示方向)に移動可能としている。
このキャリッジ5の下面側には、それぞれイエロー(Y)インク、マゼンタ(M)インク、シアン(C)インク、ブラック(Bk)インクをそれぞれ吐出する4個の記録ヘッドであるインクジェットヘッド6を、その吐出面(ノズル面)6aを下方に向けて搭載し、またキャリッジ5の上面側には4個のインクジェットヘッド6に各々インクを供給するための各色のインク供給体である4個のインクカートリッジ7を交換可能に搭載している。
このキャリッジ5は、主走査モータ8で回転される駆動プーリ9と従動プーリ10との間に張装したタイミングベルト11に連結して、主走査モータ8を駆動制御することによってキャリッジ5、即ち4個のインクジェットヘッド6が主走査方向(矢示方向)に移動されるようにしている。
また、側板1,2をつなぐ底板12上にサブフレーム13,14を立設し、このサブフレーム13,14間に用紙16を主走査方向と直交する副走査方向に送るためのプラテンローラ15を回転自在に保持している。そして、サブフレーム14側方に副走査モータ17を配設し、この副走査モータ17の回転をプラテンローラ15に伝達するために、副走査モータ17の回転軸に固定したギヤ18とプラテンローラ15の軸に固定したギヤ19とを備えている。
さらに、側板1とサブフレーム13との間には、インクジェットヘッド6の信頼性維持回復機構(以下、「サブシステム」という。)21を配置している。このサブシステム21は、各インクジェットヘッド6の吐出面をキャッピングする4個のキャップ手段22をホルダ23で保持し、このホルダ23をリンク部材24で揺動可能に保持して、キャリッジ5の主走査方向の移動でホルダ23に設けた係合部25にキャリッジ5が当接することで、キャリッジ5の移動に従ってホルダ23がリフトアップしてキャップ手段22でインクジェットヘッド6の吐出面6aをキャッピングし、キャリッジ5が印写領域側へ移動することで、キャリッジ5の移動に従ってホルダ23がリフトダウンしてキャップ手段22がインクジェットヘッド6の吐出面6aから離れるようにしている。
なお、キャップ手段22は、それぞれ吸引チューブ26を介して吸引ポンプ27に接続すると共に、大気開放口を形成して、大気開放チューブ及び大気開放バルブを介して大気に連通している。また、吸引ポンプ27は吸引した廃液をドレインチューブ等を介して図示しない廃液貯留槽に排出する。
さらに、ホルダ23の側方には、インクジェットヘッド6の吐出面6aをワイピングする繊維部材、発泡部材或いはゴム等の弾性部材からなるワイピング手段であるワイパブレード28をブレードアーム29に取付け、このブレードアーム29は揺動可能に軸支し、図示しない駆動手段で回動されるカムの回転によって揺動させるようにしている。
印字した後、インクジェットヘッド(記録ヘッド)をキャッピングした状態で室温中に3ケ月間放置した。図2に示したインクジェットプリンターのキャップ手段22の吸引チューブ26の接続部を閉にして実施例或いは比較例の洗浄液を入れた。さらに所定の大きさに裁断したポリウレタンフォームをキャップ手段22に固定して洗浄液を毛管力でポリウレタンフォームに吸収させた。ホルダ23をリフトアップし、ポリウレタンフォームを印字、放置したノズル面に押し当てた。10分後、ホルダ23をリフトダウンし、先にセットしたポリウレタンフォームを除去、チューブ26の接続部を開にしてノズル面を、ワイパーブレード28でワイピングした。その後印字を行い、放置前後の画素径、ドット位置精度の測定を行った。結果を下記表1に示している。なお、同表中、画素径につき、放置前後の画素径の変化分が放置前の画素径の15%未満の場合を「○」、15〜30%未満の場合を「△」、それ以上の場合又は目詰まり等を起こした場合を「×」として示している。また、ドット位置精度につき、1ノズル列のドットラインを直線近似したときの、直線からのズレの標準偏差を放置前後で比較し、危険率が1%以内を「○」、5%以内を「△」、それ以上又は目詰まり等を起こした場合を「×」として示している。
Figure 2008068569
表1から、本発明の洗浄液により洗浄したインクジェットヘッドを用いて印字することにより、吐出信頼性が比較例に比べて優れていることが分かる。
以上説明したようにインクジェットプリントヘッドのノズル目詰まりに対して、本発明の洗浄液を使うと、洗浄液中のアルカリイオン水の浸透効果によりノズルに凝集している固着物に洗浄液がしみこみ、容易に固着物を解砕、分散して除去する。また、特別な機構を必要とせず、現行の維持回復機構の範囲内でプリンターに組み込むことが可能であり、長期間インクの安定吐出を確保することができる。
したがって本発明の洗浄液は、水性インクを用いてプリントを行うインクジェットプリンターの水性インクジェットヘッド洗浄液として極めて有効である。
本発明の洗浄液を使用して、インクジェットヘッドを洗浄する方法の一例を説明するための図である。 実施例で使用した、インクカートリッジを搭載したインクジェットプリンターの機構部の概略要部正面図である。
符号の説明
5 キャリッジ
6 インクジェットヘッド
6a 吐出面(ノズル面)
7 インクカートリッジ
21 信頼性維持回復機構
22 キャップ手段
23 ホルダ
100 本発明の洗浄液
101 洗浄液保持部材
102 ノズル
103 インクジェットヘッド
104 ホルダー
105 ワイパー

Claims (5)

  1. 水性インクを用いてプリントを行うインクジェットプリンターの水性インクジェットヘッド洗浄液において、少なくともアルカリイオン水を含有すると共に、25℃での粘度が0.9〜5.0mPa.sであることを特徴とするインクジェットヘッド洗浄液。
  2. 水性インクを用いてプリントを行うインクジェットプリンターの水性インクジェットヘッド洗浄液において、少なくともアルカリイオン水とアルコールおよび/または沸点が150℃以上の有機溶剤とを含有すると共に、25℃での粘度が0.9〜5.0mPa.sであることを特徴とするインクジェットヘッド洗浄液。
  3. 前記アルコールが、メタノール、エタノール、n-プロパノールおよびiso-プロパノールから選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項2に記載のインクジェットヘッド洗浄液。
  4. 前記沸点が150℃以上の有機溶剤が、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジエチレングリコールモノブチルエーテルおよびグリセリンから選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項2に記載のインクジェットヘッド洗浄液。
  5. 前記アルカリイオン水として、pH10以上の電解アルカリイオン水を用いることを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェットヘッド洗浄液。
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