JP2005066964A - ヘッドクリーニング装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ブラシを用いたクリーニング装置でノズル面やノズル内部の付着物を完全に除去することができないため、不吐出や吐出曲がりが解消しない。
【解決手段】 ヘッド14のノズル面Naにブラシ55を接触させて付着物を除去するクリーニング装置であってし、ブラシ55は、合成繊維、天然繊維、炭素繊維、ガラス繊維、ゴム、金属、合成樹脂から選ばれる材料で構成し、特定素材で構成したブラシ55を用いることでノズル面及びノズル内で増粘、凝集した付着物を効果的に除去することができる。
【選択図】 図4

Description

本発明はヘッドクリーニング装置及び画像形成装置に関し、特に液滴を吐出する液滴吐出ヘッドのノズル面の付着物を除去するヘッドクリーニング装置及びこの装置を含む画像形成装置に関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ等の各種画像形成装置として用いられるインクジェット記録装置は、液体である記録液(インク)を微細なノズルから吐出させる液滴吐出ヘッドを搭載して画像を形成(記録)するものである。
このインクジェット記録装置で用いるインクには、水などの揮発性液体を含むため、長期間使用しないときに、揮発性液体が蒸発して増粘したり、凝集したりするためにノズルの目詰まりが生じてしまう場合がある。目詰まりが生じるとインクが吐出できなくなるために画像欠陥が生じてしまうことになる。
そこで、一般に、ノズルの目詰まりを回復させるためにキャップなどでノズル面を密閉した状態で吸引して、インクを排出させることが行われている。
ところが、凝集しやすい顔料を含むインク(いわゆる顔料インク)を用いた場合には、インクが乾燥してしまうと、インク吸引では回復できないほどの高度な凝集状態になってしまう。また、サーマル式ヘッドを用いた場合には、連続印刷すると、ヘッドの加熱により揮発成分の蒸発が促進され、より早く乾燥してしまうことになり、やはり、インク吸引では回復できない高度な凝集状態になってしまう。
そこで、この問題を解決しようとして、従来、例えば、記録ヘッドから不用物を取り除くためのローラと、ローラを回転させるための手段を含む記録ヘッドクリーニング装置が提案されている。
特開平10−217491号公報
また、液体含浸性を有する円筒状の回転する払拭部材の外周面で液体吐出部を払拭する払拭手段と、払拭部材に洗浄液を供給する洗浄液供給手段を具備する液体吐出装置が提案されている。
特開平11−334095号公報
さらに、インク吐出部に接触し回転するローラを有し、ローラ表面には弾性体が配置され、弾性体に洗浄液を供給する洗浄液供給部を有するインク吐出部の洗浄装置が提案されている。
特開2002−172795号公報
さらにまた、インクジェットプリンタヘッドのインクノズルに対向するクリーナ噴射スプレーからクリーナを噴射して、インクノズル内のインクをインクリザーバへ貫流するとともに、回転ブラシによってインクのノズル口端をクリーニングするようにしたインクノズルクリーニング装置が提案されている。
実公平7−16433号公報
また、インクジェットヘッドに並ぶ複数のノズル及びその周辺の表面部分にブラシローラを接触させながら、ブラシローラの回転方向と逆方向にブラシローラを相対的に移動させるクリーニング手段を備えたインクジェットヘッドクリーニング機構が提案されている。
特開2002−19131号公報
さらに、吐出オリフイスより記録媒体液を印写情報に従つて吐出する走査型記録ヘツドと、ブラシ状立毛群の部分と高沸点溶剤を含有せしめた液体吸収部材の部分とを外周に有する回転体を備えた吐出オリフイス清掃防護手段とを具備するインクジエツト記録装置も提案されている。
特公昭62−9030号公報
特許文献1の装置にあっては、一部の増粘物をかき取ることはできても、ノズル内部やノズルに凹凸がある場合に除去できない部分が残ってしまうという問題がある。
特許文献2、3の装置にあっては、ローラに洗浄液を供給してノズル面を払拭することで不用物が除去できるとしているが、やはり、ノズル内部やノズルに凹凸がある場合に除去できない部分が残ってしまうという問題がある。
特許文献4、5の装置にあっても、ノズル面の増粘物や凝集物を除去するためのブラシの素材については何ら開示されておらず、十分なクリーニング効果を得ることができない。
特許文献6の装置にあっても、プラスチック、繊維等からなるブラシ状立毛群を用いることが記載されているが、具体的なブラシ素材とクリーニング性との関係ついては不明確で十分なクリーニング効果を得ることはできない。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、ノズル面やノズル内で増粘あるいは凝集した液体を効果的に除去してノズルの目詰まりを解消できるヘッドクリーニング装置、このヘッドクリーニング装置を備えることで画像欠陥のない鮮明な画像形成を行うことができる画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明に係るヘッドクリーニング装置は、ノズルから液滴を吐出する液滴吐出ヘッドのノズル面にブラシを接触させて付着物を除去するヘッドクリーニング装置であって、ブラシが、合成繊維、天然繊維、炭素繊維、ガラス繊維、ゴム、金属、合成樹脂から選ばれる材料で構成されているものである。
ここで、合成繊維を用いる場合、アセテート繊維、プロミックス繊維、ポリアミド繊維、アラミド繊維、ビニロン繊維、ポリ塩化ビニリデン系合成繊維、ポリ塩化ビニル系合成繊維、ポリエステル系合成繊維、ポリアクリロニトリル系合成繊維、ポリエチレン系合成繊維、ポリプロピレン系合成繊維、ポリウレタン系合成繊維、ポリクラール繊維、ビスコース繊維、銅アンモニア繊維のいずれかであることが好ましい。
天然繊維を用いる場合、綿、羊毛、豚毛、猪毛、アンゴラ、カシミヤ、モヘヤ、アルパカ、絹、麻、木、ジュートのいずれかであることが好ましい。
炭素繊維を用いる場合、PAN(ポリアクリロニトリル)系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維、レーヨン系炭素繊維、気相成長炭素繊維のいずれかであることが好ましい。
ゴムを用いる場合、クロロプレンゴム、エチレン・プロピレンゴム、ニトリル・ブタジエンゴム、ブチルゴム、天然ゴム、スチレン・ブタジエンゴム、イソプレンゴムのいずれかであることが好ましい。
金属を用いる場合、鉄、銅、鉛、ステンレス、ニッケル、アルミニウムのいずれかであることが好ましい。
合成樹脂を用いる場合、シリコーン樹脂、ポリテトラフルオロエチレン樹脂(テフロン樹脂:登録商標)のいずれかであることが好ましい。
本発明に係るヘッドクリーニング装置においては、ブラシ先端の径がノズル径よりも小さいことが好ましい。また、ブラシを接触させてノズル面に付着した付着物を除去するときに洗浄液を付与することが好ましい。
本発明に係る画像形成装置は、ノズルから液滴を吐出して記録媒体上に画像を形成するための液滴吐出ヘッドと、この液滴吐出ヘッドに供給する液体を収容する液体カートリッジと、液滴吐出ヘッドのノズル面を清浄化する本発明に係るヘッドクリーニング装置とを備えるものである。
ここで、液滴吐出ヘッドは電気熱変換手段による熱エネルギーによって液体に生ずる膜沸騰を利用して液滴を吐出させることが好ましい。また、液体は色材を含有する記録液であること、この記録液の色材は顔料であることが好ましい。
また、色材を含有する記録液と、色材を含有せず、記録液と接触することで凝集物あるいは不溶物を生成する処理液とを吐出する液滴吐出ヘッドを備えていることが好ましい。
本発明に係るヘッドクリーニング装置及び画像形成装置によれば、ブラシに特定の材料を用いることで、ノズル面及びノズル内で増粘、凝集した付着物を効果的に除去することができる。それにより、画像欠陥の発生を防ぐことができる。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。図1は本発明に係る画像形成装置としてのインクジェット記録装置の機構部の概略斜視説明図、図2は同機構部の側面説明図である。
このインクジェット記録装置は、記録装置本体1の内部に主走査方向に移動可能なキャリッジ、キャリッジに搭載したインクジェットヘッドからなる記録ヘッド、記録ヘッドへのインクを供給するインクカートリッジ等で構成される印字機構部2等を収納し、給紙カセット4或いは手差しトレイ5から給送される用紙3を取り込み、印字機構部2によって所要の画像を記録した後、後面側に装着された排紙トレイ6に排紙する。
印字機構部2は、図示しない左右の側板に横架したガイド部材である主ガイドロッド11と従ガイドロッド12とでキャリッジ13を主走査方向(図2で紙面垂直方向)に摺動自在に保持している。
このキャリッジ13には、図3に示すように、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色の色材を含有する記録液の液滴であるインク滴を吐出する複数のノズルNからなるノズル列を有する4個の液滴吐出ヘッド14y、14m、14c、14k(これらを「記録ヘッド14a」と総称する。)と、色材を含有せず、インクと接触することで凝集物あるいは不溶物を生成する処理液とを吐出する液滴吐出ヘッドとで構成される処理液ヘッド14sとを装着し、キャリッジ13の上側には記録ヘッド14aの及び処理液ヘッド14sに各色のインク又は処理液を供給するための各液体カートリッジ15を交換可能に装着している。
液体カートリッジ15のうちの記録ヘッド14aに供給するインクを収容したインクカートリッジは、上方に大気と連通する大気口、下方にはヘッドへインクを供給する供給口を、内部にはインクが充填された多孔質体を有しており、多孔質体の毛管力によりヘッドへ供給されるインクをわずかな負圧に維持している。
ここで、キャリッジ13は後方側(用紙搬送方向下流側)を主ガイドロッド11に摺動自在に嵌装し、前方側(用紙搬送方向上流側)を従ガイドロッド12に摺動自在に載置している。そして、このキャリッジ13を主走査方向に移動走査するため、主走査モータ17で回転駆動される駆動プーリ18と従動プーリ19との間にタイミングベルト20を張装し、このタイミングベルト20をキャリッジ13に固定しており、主走査モータ17の正逆回転によりキャリッジ13が往復駆動される。
また、インク滴を吐出する記録ヘッド14aは各色のヘッドを用いているが、各色のインク滴を吐出するノズルを有する1個のヘッドでもよい。また、記録ヘッド14を構成する液滴吐出ヘッドとしては、電気熱変換手段による熱エネルギーによって液体に生ずる膜沸騰を利用して液滴を吐出させるサーマル型ヘッドであることが好ましいが、その他のアクチュエータ手段を用いるヘッド構成であっても良い。
一方、給紙カセット4にセットした用紙3を記録ヘッド14a及び処理液ヘッド14sの下方側に搬送するために、給紙カセット4から用紙3を分離給装する給紙ローラ21及びフリクションパッド22と、用紙3を案内するガイド部材23と、給紙された用紙3を反転させて搬送する搬送ローラ24と、この搬送ローラ24の周面に押し付けられる搬送コロ25及び搬送ローラ24からの用紙3の送り出し角度を規定する先端コロ26とを設けている。搬送ローラ24は副走査モータ27によってギヤ列を介して回転駆動される。
そして、キャリッジ13の主走査方向の移動範囲に対応して搬送ローラ24から送り出された用紙3を記録ヘッド14a及び処理液ヘッド14sの下方側で案内する用紙ガイド部材である印写受け部材29を設けている。この印写受け部材29の用紙搬送方向下流側には、用紙3を排紙方向へ送り出すために回転駆動される搬送コロ31、拍車32を設け、さらに用紙3を排紙トレイ6に送り出す排紙ローラ33及び拍車34と、排紙経路を形成するガイド部材35,36とを配設している。
記録時には、キャリッジ13を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド14a及び処理液ヘッド14sを駆動することにより、停止している用紙3にインクを吐出して1行分を記録し、用紙3を所定量搬送後次の行の記録を行う。記録終了信号または、用紙3の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了させ用紙3を排紙する。
ここで、用紙3への記録は、処理液ヘッド14sから用紙3上に記録する画像に応じて処理液を吐出させ、その後、記録ヘッド14aから用紙3上に記録する画像に応じてインク滴を吐出させることで行う。なお、処理液を吐出する液滴吐出ヘッドを備えない構成であっても良い。
また、キャリッジ13の移動方向右端側の記録領域を外れた位置には、記録ヘッド14a及び処理液ヘッド14sの吐出不良を回復するための本発明に係るヘッドクリーニング装置を含む回復装置37を配置している。回復装置37は、キャップ手段と吸引手段とクリーニング手段を有している。キャリッジ13は印字待機中にはこの回復装置37側に移動されてキャッピング手段で記録ヘッド14a及び処理液ヘッド14sをキャッピングされ、吐出口部(ノズル孔)を湿潤状態に保つことによりインク乾燥による吐出不良を防止する。また、記録途中などに記録と関係しないインクを吐出する(パージする)ことにより、全ての吐出口のインク粘度を一定にし、安定した吐出性能を維持する。
吐出不良が発生した場合等には、キャッピング手段で記録ヘッド14a及び処理液ヘッド14sの吐出口(ノズル)を密封し、チューブを通して吸引手段で吐出口からインクとともに気泡等を吸い出し、吐出口面に付着したインクやゴミ等はクリーニング手段により除去され吐出不良が回復される。また、吸引されたインクは、本体下部に設置された廃インク溜(不図示)に排出され、廃インク溜内部のインク吸収体に吸収保持される。
次に、本発明に係るヘッドクリーニング装置で用いているブラシ素材について説明する。
ブラシの材質としては、合成繊維、天然繊維、炭素繊維、ガラス繊維、ゴム、金属、合成樹脂から選ばれる。
合成繊維の具体例としては、アセテート繊維、プロミックス繊維、ナイロン(登録商標)6,ナイロン(登録商標)66などのナイロン(登録商標)繊維(ポリアミド繊維)、アラミド繊維、ビニロン繊維、ポリ塩化ビニリデン系合成繊維、ポリ塩化ビニル系合成繊維、ポリエステル系合成繊維、ポリアクリロニトリル系合成繊維、ポリエチレン系合成繊維、ポリプロピレン系合成繊維、ポリウレタン系合成繊維、ポリクラール繊維、レーヨンなどのビスコース繊維、キュプラなどの銅アンモニア繊維などが挙げられる。
これらの材料は一定の硬度を長期間に渡って保持するため、安定的にクリーニングを行うことができる。また、天然繊維に比べて品質が一定している点で優れる。
天然繊維の具体例としては、綿、羊毛、豚毛、猪毛、アンゴラ、カシミヤ、モヘヤ、アルパカ、絹、麻、木、ジュートなどが挙げられる。
これらの材料は表面に形成されている微細な繊維の凹凸によって不用物を効果的に除去できるため、ノズル面を擦る圧力を低く設定できる。そのため、ノズル面にダメージを与えることなくクリーニングすることができる。
炭素繊維の具体例としては、PAN(ポリアクリロニトリル)系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維、レーヨン系炭素繊維、気相成長炭素繊維などが挙げられる。
これらの材料は一定の硬度を長期間に渡って保持するため、安定的にクリーニングを行うことができる。また、耐薬品性が高いため、特殊インクを用いる場合に適している。
ガラス繊維は、短繊維と長繊維とに分けられるが、いずれも好適に用いることができる。
腐食性のある液体を吐出する際にも腐食すること無く、安定的にクリーニングを行うことができる。
金属の具体例としては、鉄、銅、鉛、ステンレス、ニッケル、アルミニウムなどが挙げられる。
これらの材料は特に強固な固着物を除去するのに効果がある。
ゴムの具体例としては、クロロプレンゴム、エチレン・プロピレンゴム、ニトリル・ブタジエンゴム、ブチルゴム、天然ゴム、スチレン・ブタジエンゴム、イソプレンゴムなどが挙げられる。
これらの材料は柔らかいため、ノズル面を擦る圧力を高く設定してもノズル面にダメージを与えることなくクリーニングすることができる。
合成樹脂とは,熱や圧力を加えることにより塑性変形させて,所定の形に成形することができるプラスチックの中で、合成化学的に製造できる化合物群を指す。プラスチックを大別すると合成樹脂と天然樹脂に分けることができるが、合成樹脂は天然樹脂よりも耐久性が高く、品質が一定している点で優れている。逆にロジン、コパール、ダンマル、ウルシなどの天然樹脂は、耐久性が低く、加工性が低いために品質が一定しないため、ブラシ素材には不向きである。
合成樹脂は大別して、熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂とに分けられる。
熱可塑性樹脂はさらに炭化水素系樹脂、極性ビニル系樹脂、線状構造樹脂、セルロース系樹脂に分けることができる。
炭化水素系樹脂の具体例としては、ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリメチルペンテン,ポリブテン,結晶性ポリブタジエンなどが挙げられる。
極性ビニル系樹脂の具体例としては、ポリ塩化ビニル,ポリ酢酸ビニル,ポリ塩化ビニリデン、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA,AS,ABS,アイオノマー,AAS,ACS),ポリメチルメタクリレート(アクリル),ポリテトラフルオロエチレン,エチレンポリテトラフルオロエチレン共重合体などが挙げられる。
線状構造樹脂の具体例としては、ポリアセタール(ポリオキシメチレン),ポリアミド,ポリカーボネート,ポリフェニレンエーテル,ポリエチレンテレフタレート,ポリブチレンテレフタレート,ポリアリレート(Uポリマー),ポリスチレン,ポリエーテルスルホン,ポリイミド,ポリアミドイミド,ポリフェニレンスルフィド,ポリオキシベンゾイル,ポリエーテルエーテルケトン,ポリエーテルイミド,その他液晶ポリエステルなどが挙げられる。
セルロース系樹脂の具体例としては、酢酸セルロース,酢酪酸セルロース,セロファン,セルロイドなどが挙げられる。
熱硬化性樹脂はさらにホルムアルデヒド樹脂、架橋型樹脂に分けることができる。
ホルムアルデヒド樹脂の具体例としては、フェノール樹脂、及び、ユリア樹脂,メラミン樹脂,ベンゾグアナミン樹脂などのアミノ樹脂などが挙げられる。
架橋型樹脂の具体例としては、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、テフロン(登録商標)樹脂などが挙げられる。
これらの合成樹脂は、一定の硬度を長期間に渡って保持するため、安定的にクリーニングを行うことができる。中でも、シリコーン樹脂とテフロン(登録商標)樹脂は表面抵抗が小さいため、ノズルへのダメージが小さい点で特に好ましい。
天然高分子を化学的に改良した半合成樹脂も好適に用いることができる。半合成樹脂の具体例としては、セルロースアセテート,セルロースニトレート、セルロースアセテートプチレートなどが挙げられる。
なお、これらの材料は1種類で用いても良く、複数を合わせて用いても良い。例えば、ガラス繊維とポリエステル樹脂やエポキシ樹脂を複合化した繊維強化プラスチックが挙げられる。
また、本発明に係るヘッドクリーニング装置で用いるブラシは、クリーニング性とノズルへのダメージ低減を両立するために、ブラシ先端の形状を丸みを帯びた形状とすることが好ましい。
さらに、本発明に係るヘッドクリーニング装置で用いるブラシは、ノズル内部や凹部の増粘物や凝集物を取り除くため、ブラシ先端の径がノズル径よりも小さいことが好ましい。
また、本発明に係るヘッドクリーニング装置では、増粘物、あるいは凝集物の除去を促進するために洗浄液を用いることができる。ブラシがノズル面を擦る際に洗浄液を付与することで、増粘物、あるいは凝集物の分散の促進、及び、剥離の促進に効果がある。
本発明に係るヘッドクリーニング装置に用いることができる洗浄液について説明する。
洗浄液には界面活性剤が含有される。界面活性剤は洗浄液と凝集物との間の界面活性効果により凝集物を細分化して分散させる効果がある。また、洗浄液の表面張力を下げる働きがあるため、凝集物とノズル面との間に洗浄液が侵入しやすくなり、凝集物をノズル面から剥離しやすくする効果がある。
界面活性剤は親水部と疎水部を同一分子中に持つ化合物であれば、いずれも好適に用いることができる。
具体例としては、下記式(I)〜(IV)で表わされるものが好ましい。すなわち、下記式(I)のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル系界面活性剤、式(II)のアセチレングリコール系界面活性剤、下記式(III)のポリオキシエチレンアルキルエーテル系界面活性剤ならびに式(IV)のポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル系界面活性剤が挙げられる。
Figure 2005066964
(Rは分岐していても良い炭素数6〜14の炭化水素鎖、k:5〜20)
Figure 2005066964
(m、n≦20,0<m+n≦40)
Figure 2005066964
(Rは分岐してもよい炭素数6〜14の炭化水素鎖、nは5〜20)
Figure 2005066964

(Rは炭素数6〜14の炭化水素鎖、m、nは20以下の数)
前記式(I)〜(IV)の化合物以外では、例えばジエチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノアリルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールクロロフェニルエーテル等の多価アルコールのアルキル及びアリールエーテル類、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック共重合体等のノニオン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、エタノール、2−プロパノール等の低級アルコール類を用いることができるが、特にジエチレングリコールモノブチルエーテルが好ましい。
消泡剤としては、消泡効果がある成分であればいずれも用いることができるが、中でもシリコン系の消泡剤が好ましく用いられる。消泡剤を添加することで泡立ちを抑制することができるため、界面活性剤と併用することが好ましい。消泡剤を添加しない場合には、いったん泡立ちが生じるとなかなか泡立ちが消えないため、ブラシ周り、ヘッド周りに洗浄剤の泡が残ってしまい、場合によってはこの泡によって印字が妨げられて画像欠陥につながってしまう。
このように、洗浄液に消泡剤を添加することで、洗浄液の泡立ちを抑制することができ、ヘッド周りの泡立ちを防止できて、泡が記録液の吐出を阻害することを防ぐことができ、画像欠陥の発生を防ぐことができる。
一般に、シリコン系消泡剤には、オイル型、コンパウンド型、自己乳化型、エマルジョン型などがあるが、水系での使用を考慮すると、自己乳化型、もしくはエマルジョン型を用いることが、信頼性を確保する上で望ましい。また、アミノ変性、カルビノール変性、メタクリル変性、ポリエーテル変性、アルキル変性、高級脂肪酸エステル変性、アルキレンオキサイド変性、等の変性シリコン系消泡剤を使用しても良い。
市販のシリコン系消泡剤で入手可能なものとしては、信越化学工業(株)のシリコーン消泡剤(KS508、KS531、KM72、KM85など)、東レ・ダウ・コーニング(株)のシリコーン消泡剤(Q2-3183A、SH5510など)、日本ユニカー(株)のシリコーン消泡剤(SAG30など)、旭電化工業(株)の消泡剤(アデカノールシリーズ)などが挙げられる。
これら消泡剤のインクへの添加量は、効果がある最小量で良いが、一般には0.001質量%〜3質量%の範囲が望ましく、より好ましくは、0.005質量%〜0.5質量%の範囲である。
防腐防黴剤としてはデヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、イソチアゾリン系化合物、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム等が挙げられる。防腐防黴剤を添加することで、洗浄液を長期間保存したときにも腐食や黴の発生を抑制することができる。
このように、洗浄液に防腐防黴剤を添加することで、洗浄液を長期間保存する場合にも腐食や黴の発生を防ぐことができ、画像欠陥に結びつくような不純物の発生がなく、画像欠陥の発生を防ぐことができる。
防錆剤としては、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオジグリコール酸アンモン、ジイソプロピルアンモニウムニトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムニトライト等が挙げられる。防錆剤を添加することで、ヘッド周りなどの金属部材の錆つきを防止することができる。
このように、洗浄液に防錆剤を含むことで、ヘッドなどの金属部品の腐食を防止することができ、長期間に渡ってヘッドを正常動作させることができて、画像欠陥の発生を防ぐことができる。
保湿剤として、以下の具体例が挙げられる。保湿剤を添加することで、ノズル目詰まりにつながる記録液の乾燥を抑制することができ、凝集物による画像欠陥の発生を防ぐことができる
エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,5−ヘキサンジオール、グリセロール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、ペトリオール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、ε−カプロラクタム等の含窒素複素環化合物、ホルミアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン等のアミン類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物類、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン、γ−ブチロラクトンである。これらの溶媒は水と共に単独もしくは複数混合して用いられる。
これらの中で特に好ましいものは、ジエチレングリコール、チオジエタノール、ポリエチレングリコール200〜600、トリエチレングリコール、グリセロール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、ペトリオール、1,5−ペンタンジオール、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチルピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノンであり、これらを用いることにより本化合物の高い溶解性と水分蒸発により噴射特性不良の防止に対して優れた効果が得られる。特に化合物(I)の分散安定性を得るのに好ましい溶剤としてN−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン等のピロリドン誘導体が挙げられる。
次に、本発明に係るヘッドクリーニング装置の実施形態について図4及び図5を参照して説明する。なお、図4は同クリーニング装置の概略構成図、図5はその作用説明に供する説明図である。
記録ヘッド14a又は処理液ヘッド14s(これを「ヘッド14」という。)のノズル板14Aで形成されるノズル面Na(図3参照)をキャッピングする洗浄液飛散防止室を兼ねた、ノズル面Naに対して、対向する方向で進退可能に配置したキャップ41と、キャップ41内で洗浄液を噴霧する洗浄液噴射スプレー42と、界面活性剤を含む洗浄液を収容した洗浄液カートリッジ43と、洗浄液カートリッジ43の洗浄液を洗浄液噴射スプレー42に供給して噴射させる洗浄液噴射ポンプ44及び洗浄液供給チューブ45、46とを備えている。
また、キャップ41内から廃液を吸引する廃液吸引ポンプ51と、廃液を貯留する廃液タンク52と、吸引チューブ53及び廃液チューブ54とを備えている。
さらに、ヘッド14のノズル面Naを清浄化する回転可能な上述した特定素材から選ばれた素材で構成したブラシ55と、このブラシ55をノズル面Naに接触する状態でノズル面Naと平行な方向に進退させるブラシ移動手段56とを備えている。
このように構成したので、ヘッド14のノズルNの回復動作を行う場合、まず洗浄液飛散防止室を兼ねたキャップ41によってヘッド14のノズル面Naをキャッピングする。その後、廃液吸引ポンプ51によってキャップ41内を負圧にすることで、ヘッド14のノズルNからインクあるいは処理液を吸引し、廃液タンク52に収容される。
次に、洗浄液カートリッジ43に備蓄される洗浄液を洗浄液噴射ポンプ44によって洗浄液噴射スプレー42まで移送し、図5に示すように、キャップ41をノズル面Naに密着した状態で洗浄液噴射スプレー42から洗浄液を噴射させる。これにより、ノズル面NaやノズルN内に洗浄液が付着する。
その後、ブラシ55を回転させながらブラシ移動手段56によって移動させて、ノズル面Naをブラッシングする。
この一連の動作によってノズル面のインク増粘物、及びインク凝集物が除去される。
このように、ブラシに特定の材料を用いることで、ノズル面及びノズル内で増粘、凝集した付着物を効果的に除去することができる。
この場合、界面活性剤を含む洗浄液を用いることで、界面活性剤の働きによって、凝集物を分散させることができ、凝集物とノズル面との剥離性を向上させることができ、ブラッシングによってノズル面の凹部の不用物も確実に除去することができる。
また、洗浄剤をノズル面に直接噴射させることで、ブラッシングの際に洗浄液を付与することができ、凝集物の除去により、画像欠陥の発生を防ぐことができる。
さらに、洗浄液がノズル面Naに噴射されることでヘッド14が冷却され、このことによりサーマル型ヘッドを用いた場合のヘッド加熱によるインク乾燥を抑制できるという効果も得られる。
本発明で用いることができるブラシは外周に凹凸がある形状であれば好適に用いることができる。つまり、突起、あるいは窪みがあることによって増粘物や凝集物を掻き取ることができる。
例えば、図6に示すように、複数の繊維55aがローラ状部材55bの周面で外方向に向かって放射状に突き出しているブラシ55Aもの、図7に示すように、複数の繊維55aが平板状部材55cに植毛されて外方向に向かって同一方向に突き出しているブラシ55B、図8に示すように、ローラー部材55dの表面に細かい突起55eが付いているブラシ55C、図9に示すように、ロール状多孔質体55fの表面に細かい突起55gが付いているブラシ55Dなどが例として挙げられる。
この場合、ノズル径と同等、あるいはノズル径よりも小さい径の繊維55aを用いることで、ノズル径内の増粘物や凝集物を掻きだすことができる。
また、上述したように、ブラシは円筒状であっても良く、プレート状であっても良く、その形状は特に限定されない。円筒形の場合、回転させてノズル面を擦っても良いし、固定してノズル面を擦っても良い。
以上のように、本発明に係るヘッドクリーニング装置を用いることで、確実にノズルから不用物を除去することができ、このヘッドクリーニング装置を搭載する画像形成装置を用いることで、長期間にわたり安定的に鮮明な画像を得ることができる。
そして、本発明に係る画像形成装置には、熱エネルギーによって液滴を吐出するヘッドを用いることができる。このヘッドは高密度でノズルを形成することができ、また、安価にヘッドを製造できる点で優れるため高解像度で鮮明な画像を得ることができる。
ところが、連続的に吐出動作を続けた場合、熱エネルギーによって吐出するヘッドは次第に熱を蓄積するため高熱を発するようになる。そのため、ノズル近傍の記録液や処理液の揮発成分が蒸発し、増粘や凝集が生じ、不吐出や吐出曲がりが生じやすい。
そのため、ブラシを用いた従来の画像形成装置では不用物を完全に除去することができないため不吐出や吐出曲がりが解消しない。これに対し、本発明に係るクリーニング装置を備えることで、特定素材のブラシによってノズル内部や表面の増粘物や凝集物を効果的に除去することができ、これにより、不吐出や吐出曲がりを抑制することができ、高品質画像を形成できる。
また、本発明に係る画像形成装置は、顔料を含有する記録液を用いることができる。色材に顔料を用いることで、画像濃度が高く、滲みがなく、耐水性が高い印刷物を得ることができる。
ところが、顔料を含有する記録液を使用すると、記録液中の揮発成分が蒸発した場合にノズル内部、あるいはノズル近傍に顔料が析出しやすく、不吐出や吐出曲がりが生じやすい。
そのため、ブラシを用いた従来の画像形成装置では不用物を完全に除去することができないため不吐出や吐出曲がりが解消しない。これに対し、本発明に係るクリーニング装置を備えることで、特定素材のブラシによってノズル内部や表面の増粘物や凝集物を効果的に除去することができる。これにより、不吐出や吐出曲がりを抑制することができ、高品質画像を形成できる。
本発明に係る画像形成装置は、記録液と接触すると凝集物、あるいは不溶物を生成する処理液を用いることができる。処理液を用いることで、記録液を単独で用いるよりもさらに画像濃度が高く、色再現域が広く、耐水性が高い印刷物を得ることができる。
ところが、処理液は一端記録液と接すると凝集物を瞬時に生成する。この凝集物がノズル内部や近傍で生成すると、不吐出や吐出曲がりが生じやすい。
そのため、ブラシを用いた従来の画像形成装置では不用物を完全に除去することができないため不吐出や吐出曲がりが解消しない。これに対し、本発明に係るクリーニング装置を備えることで、特定素材のブラシによってノズル内部や表面の増粘物や凝集物を効果的に除去することができる。これにより、不吐出や吐出曲がりを抑制することができ、高品質画像を形成できる。
ここで、本発明に係る画像形成装置で用いている液体であるインクの一例について説明するが、これに限られるものでないことはもちろんである。
インクには色材を含有している。色材は、溶解した状態で含有させても良いし、分散させた状態で含有させても良い。この場合、溶解した状態で用いられる色材としては、染料が好ましい。また、分散した状態で用いられる色材としては、顔料、あるいは溶媒に対して溶解性が低い染料が挙げられる。顔料を用いることで、高い耐光性、耐水性を得ることができる。
これらの中では、色材を分散した状態で含有させることが好ましい。つまり、色材を分散した状態で含有させると、記録媒体(用紙)に着弾した瞬間にpH変化が生じて色材の分散が破壊され色材が凝集する、あるいは、色材が記録媒体の繊維の目に引っかかり遠くまで流れ出さない現象が生じる。このような現象が生じる結果、フェザリングやカラーブリードを抑制することができ、鮮明な画像を得ることができる。
逆に、色材を溶解した状態で含有させると、記録媒体に着弾した瞬間にpH変化が生じても溶解した色材は容易には析出しないため色材は凝集しない。また、色材が溶解した状態ではインクが記録媒体に浸透した際に繊維の目に引っかかることなく遠くまで流れ出てしまう。このような現象が生じる結果、フェザリングやカラーブリードが生じてしまい、不鮮明な画像になるおそれがある。
使用できる染料としては、カラーインデックスにおいて酸性染料、直接染料、反応性染料、食用染料に分類される染料で、耐水、耐光性が優れたものが挙げられる。また、これら染料は複数種類を混合して用いても良いし、あるいは顔料等の他の色素と混合して用いても良い。これらは効果が阻害されない範囲で添加される。
これら染料を具体的に挙げれば、酸性染料及び食用染料としては、
C.I.アシッドイエロー17、23、42、44、79、142、
C.I.アシッドレッド1、8、13、14、18、26、27、35、37、42、52、82、87、89、92、97、106、111、114、115、134、186、249、254、289、
C.I.アシッドブルー9、29、45、92、249
C.I.アシッドブラック1、2
などを挙げることができる。
直接染料としては、
C.I.ダイレクトイエロー1、12、24、26、33、44、50、86、120、132、142、144、
C.I.ダイレクトレッド1、4、9、13、17、20、28、31、39、80、81、83、89、225、227、
C.I.ダイレクトオレンジ26、29、62、102、
C.I.ダイレクトブルー1、2、6、15、22、25、71、76、79、86、87、90、98、163、165、199、202、
C.I.ダイレクトブラック19、22、32、38、51、56、71、74、75、77、154、168、171
などを挙げることができる。
反応染料としては、
C.I.リアクティブブラック3、4、7、11、12、17、
C.I.リアクティブイエロー1、5、11、13、14、20、21、22、25、40、47、51、55、65、67、
C.I.リアクティブレッド1、14、17、25、26、32、37、44、46、55、60、66、74、79、96、97、
C.I.リアクティブブルー1、2、7、14、15、23、32、35、38、41、63、80、95
などを挙げることができる。
特に酸性染料及び直接染料が好ましく用いることができる。
使用できる顔料としては、具体的には以下のものが挙げられる。この場合、これら顔料は複数種類を混合して用いても良いし、あるいは染料等の他の色素と混合して用いても良い。
有機顔料としては、アゾ系、フタロシアニン系、アントラキノン系、ジオキサジン系、インジコ系、チオインジコ系、ペリレン系、イソインドレノン系、アニリンブラック、アゾメチン系、ローダミンBレーキ顔料、カーボンブラックなどが挙げられる。
また、前記顔料は、粒子径が0.01〜0.15μmの粒子状として使用するのが好ましい。
無機顔料としては、酸化鉄、酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、紺青、カドミウムレッド、クロムイエロー、金属粉が挙げられる。有機顔料としては、アゾ系、フタロシアニン系、アントラキノン系、キナクリドン系、ジオキサジン系、インジゴ系、チオインジゴ系、ペリレン系、イソインドレノン系、アニリンブラツク、アゾメチン系、ローダミンBレーキ顔料、カーボンブラックなどが挙げられる。
また、これらの顔料の粒子径は0.01から0.15μmで用いることが好ましい。0.01μm以下では隠蔽力が低下し濃度が低く、また、耐光性が低下し、高分子染料系と混合した際のインクの耐光性が従来の染料系と同等となってしまう。また、0.15μm以上では、ヘッドの目詰まりやフィルタでの目詰まりが発生し、吐出安定性を得ることができないおそれがある。
インクには、インクを所望の物性にするため、またインクの乾燥を防止して吐出不良を防止するため、また、色材の溶解安定性、分散安定性を向上させるためなどの目的から、次の水溶性有機溶媒を使用することが好ましい。
すなわち、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,5−ヘキサンジオール、グリセロール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、ペトリオール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、ε−カプローラクタム等の含窒素複素環化合物、ホルミアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン等のアミン類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物類、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン、γ−ブチローラクトンである。これらの溶媒は水と共に単独もしくは複数混合して用いられる。
これらの中で特に好ましいものは、ジエチレングリコール、チオジエタノール、ポリエチレングリコール200〜600、トリエチレングリコール、グリセロール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、ペトリオール、1,5−ペンタンジオール、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチルピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノンである。これらを用いることにより色材の高い溶解性あるいは高い分散性と水分蒸発により噴射特性不良の防止に対して優れた効果が得られる。
また、インクは、浸透剤を含有することが好ましい。
浸透剤はインクと記録媒体の濡れ性を向上させ、浸透速度を調整する目的で添加される。浸透剤としては、下記式(I)〜(IV)で表わされるものが好ましい。すなわち、下記式(I)のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル系界面活性剤、式(II)のアセチレングリコール系界面活性剤、下記式(III)のポリオキシエチレンアルキルエーテル系界面活性剤ならびに式(IV)のポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル系界面活性剤は、液の表面張力を低下させることができるので、濡れ性を向上させ、浸透速度を高めることができる。
Figure 2005066964
(Rは分岐していても良い炭素数6〜14の炭化水素鎖、k:5〜20)
Figure 2005066964
(m、n≦20,0<m+n≦40)
Figure 2005066964
(Rは分岐してもよい炭素数6〜14の炭化水素鎖、nは5〜20)
Figure 2005066964
(Rは炭素数6〜14の炭化水素鎖、m、nは20以下の数)
前記式(I)〜(IV)の化合物以外では、例えばジエチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノアリルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールクロロフェニルエーテル等の多価アルコールのアルキル及びアリールエーテル類、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック共重合体等のノニオン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、エタノール、2−プロパノール等の低級アルコール類を用いることができるが、特にジエチレングリコールモノブチルエーテルが好ましい。
また、インクには、インクに接する部材の溶出、腐食を防止する目的でpH調整剤、あるいは防錆剤を添加することが好ましい。pH調整剤としては、調合されるインクに悪影響を及ぼさずにpHを6以上に調整できるものであれば、任意の物質を用いることができる。例えば、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミン、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属元素の水酸化物、水酸化アンモニウム、第4級アンモニウム水酸化物、第4級ホスホニウム水酸化物、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩等が挙げられる。防錆剤としては、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオジグリコール酸アンモン、ジイソプロピルアンモニウムニトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムニトライト等がある。
さらに、インクには、防腐防黴を目的として防腐防黴剤を添加することが好ましい。防腐防黴剤としてはデヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、イソチアゾリン系化合物、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム等が使用できる。
さらにまた、インクには、不要な泡立ちを抑制するために消泡剤を添加することが好ましい。消泡剤としては、シリコン系の消泡剤が好ましく用いられる。一般にシリコン系消泡剤には、オイル型、コンパウンド型、自己乳化型、エマルジョン型などがあるが、水系での使用を考慮すると、自己乳化型、もしくはエマルジョン型を用いることが、信頼性を確保する上で好ましい。また、アミノ変性、カルビノール変性、メタクリル変性、ポリエーテル変性、アルキル変性、高級脂肪酸エステル変性、アルキレンオキサイド変性、等の変性シリコン系消泡剤を使用しても良い。
市販のシリコン系消泡剤で入手可能なものとしては、信越化学工業(株)のシリコーン消泡剤(KS508、KS531、KM72、KM85など:商品名)、東レ・ダウ・コーニング(株)のシリコーン消泡剤(Q2-3183A、SH5510など:商品名)、日本ユニカー(株)のシリコーン消泡剤(SAG30など:商品名)、旭電化工業(株)の消泡剤(アデカノールシリーズ:商品名)などが挙げられる。
そして、インクとしては、20℃における粘度が4mPa・sec以上のものであることが好ましい。この4mPa・secの範囲とすることで、インクの跳ね返りによるミストを防止するとともに、吐出安定性を確保することができ、更に鮮明な画像を得ることができる。
次に、具体的な実施例について説明する。
<洗浄液の製造例>
以下の成分を混合して洗浄液を製造した。
界面活性剤(I)(R=C9H19、k=12) 1.0部
保湿剤(グリセリン) 10.0部
シリコーン系消泡剤(KM72、信越化学工業社製) 0.5部
防腐防黴剤(アビシア社製、PROXEL LV(s)) 0.5部
防錆剤(チオ硫酸ナトリウム) 0.5部
イオン交換水 残量
<記録液の製造例>
以下の成分を混合して記録液を製造した。
カーボンブラック(キャボット社製、キャボジェット300) 10部
保湿剤1(1,3−ブタンジオール) 22.5部
保湿剤2(グリセリン) 7.5部
保湿剤3(2−ピロリドン) 2.0部
界面活性剤(I)、R=C9H19、k=12 1.0部
防錆剤(チオ硫酸ナトリウム) 0.2部
防腐防黴剤(アビシア社製、PROXEL LV(s)) 0.4部
イオン交換水 残量
さらにLiOH水溶液でpH10.5に調整して用いた。
<処理液の製造例>
以下の成分を混合して処理液を製造した。
カチオン性コロイダルシリカ
(日産化学(株)製:スノーテックスAK) 15.0部
保湿剤1(2−ピロリドン) 12.5部
保湿剤2(ジエチレングリコール) 12.5部
浸透剤(オクタンジオール) 1.0部
カチオン性界面活性剤(三洋化成(株)製:カチオンG50) 2.0部
防腐防黴剤(アビシア社製、PROXEL LV(s)) 0.2部
イオン交換水 残量
さらに酢酸でpH4.3に調整して用いた。
<実施例>
(1)実施例1
図1及び2に示す画像形成装置に、ブラシ55が図2の形状で、素材がポリエステルであるものを用いた図4に示すクリーニング装置を取り付け、洗浄液、記録液を充填し、印字を行ったところ、鮮明な画像を得ることができた。
印字後、常温常湿下にてキャップをしない状態で1週間放置した。クリーニング動作を行った後、再び印字したところ画像欠陥がない鮮明な画像を得ることができた。ノズル面を光学顕微鏡にて観察したところ、ノズル面にはインクの増粘物、及び凝集物がなく、ノズルにも目詰まりがないことを確認した。
(2)実施例2
図1及び図2に示す画像形成装置に、ブラシ55が図2の形状で、素材がアルパカ毛であるものを用いた図4に示すクリーニング装置を取り付け、洗浄液、記録液を充填し、印字を行ったところ、鮮明な画像を得ることができた。
印字後、常温常湿下にてキャップをしない状態で1週間放置した。クリーニング動作を行った後、再び印字したところ画像欠陥がない鮮明な画像を得ることができた。ノズル面を光学顕微鏡にて観察したところ、ノズル面にはインクの増粘物、及び凝集物がなく、ノズルにも目詰まりがないことを確認した。
(3)実施例3
図1及び図2に示す画像形成装置に、ブラシ55が図2の形状で、素材がPAN系炭素繊維であるものを用いた図4に示すクリーニング装置を取り付け、洗浄液、記録液を充填し、印字を行ったところ、鮮明な画像を得ることができた。
印字後、常温常湿下にてキャップをしない状態で1週間放置した。クリーニング動作を行った後、再び印字したところ画像欠陥がない鮮明な画像を得ることができた。ノズル面を光学顕微鏡にて観察したところ、ノズル面にはインクの増粘物、及び凝集物がなく、ノズルにも目詰まりがないことを確認した。
(4)実施例4
図1及び図2に示す画像形成装置に、ブラシ55が図2の形状で、素材がガラス繊維であるものを用いた図4に示すクリーニング装置を取り付け、洗浄液、記録液を充填し、印字を行ったところ、鮮明な画像を得ることができた。
印字後、常温常湿下にてキャップをしない状態で1週間放置した。クリーニング動作を行った後、再び印字したところ画像欠陥がない鮮明な画像を得ることができた。ノズル面を光学顕微鏡にて観察したところ、ノズル面にはインクの増粘物、及び凝集物がなく、ノズルにも目詰まりがないことを確認した。
(5)実施例5
図1及び図2に示す画像形成装置に、ブラシ55が図2の形状で、素材がブチルゴムであるものを用いた図4に示すクリーニング装置を取り付け、洗浄液、記録液、処理液を充填し、印字を行ったところ、鮮明な画像を得ることができた。
印字後、常温常湿下にてキャップをしない状態で1週間放置した。クリーニング動作を行った後、再び印字したところ画像欠陥がない鮮明な画像を得ることができた。ノズル面を光学顕微鏡にて観察したところ、ノズル面にはインクの増粘物、及び凝集物がなく、ノズルにも目詰まりがないことを確認した。
(6)実施例6
図1及び図2に示す画像形成装置に、ブラシ55が図2の形状で、素材がステンレスであるものを用いた図4に示すクリーニング装置を取り付け、洗浄液、記録液、処理液を充填し、印字を行ったところ、鮮明な画像を得ることができた。
印字後、常温常湿下にてキャップをしない状態で1週間放置した。クリーニング動作を行った後、再び印字したところ画像欠陥がない鮮明な画像を得ることができた。ノズル面を光学顕微鏡にて観察したところ、ノズル面にはインクの増粘物、及び凝集物がなく、ノズルにも目詰まりがないことを確認した。
(7)実施例7
図1及び図2に示す画像形成装置に、ブラシ55が図2の形状で、素材がテフロン(登録商標)樹脂であるものを用いた図4に示すクリーニング装置を取り付け、洗浄液、記録液、処理液を充填し、印字を行ったところ、鮮明な画像を得ることができた。
印字後、常温常湿下にてキャップをしない状態で1週間放置した。クリーニング動作を行った後、再び印字したところ画像欠陥がない鮮明な画像を得ることができた。ノズル面を光学顕微鏡にて観察したところ、ノズル面にはインクの増粘物、及び凝集物がなく、ノズルにも目詰まりがないことを確認した。
(8)実施例8
図1及び図2に示す画像形成装置に、ブラシ55が図2の形状で、素材がポリエステルであるものを用いた図4に示すクリーニング装置を取り付け、洗浄液、記録液、処理液を充填し、印字を行ったところ、鮮明な画像を得ることができた。
100枚連続で印字したところ、白スジが生じた。クリーニング動作を行わずにノズル面を光学顕微鏡にて観察したところ、ノズル面には記録液と処理液が記録面から跳ね返って混合したために反応して生じたと考えられる凝集物があり、ノズルにも目詰まりが生じていることを確認した。クリーニング動作を行った後、再び印字したところ画像欠陥がない鮮明な画像を得ることができた。ノズル面を光学顕微鏡にて観察したところ、ノズル面には凝集物がなくなっており、ノズルにも目詰まりがなくなっていることを確認した。
(9)実施例9
図1及び図2に示す画像形成装置に、ブラシ55が図2の形状で、素材がアルパカ毛であるものを用いた図4に示すクリーニング装置を取り付け、洗浄液、記録液、処理液を充填し、印字を行ったところ、鮮明な画像を得ることができた。
100枚連続で印字したところ、白スジが生じた。クリーニング動作を行わずにノズル面を光学顕微鏡にて観察したところ、ノズル面には記録液と処理液が記録面から跳ね返って混合したために反応して生じたと考えられる凝集物があり、ノズルにも目詰まりが生じていることを確認した。クリーニング動作を行った後、再び印字したところ画像欠陥がない鮮明な画像を得ることができた。ノズル面を光学顕微鏡にて観察したところ、ノズル面には凝集物がなくなっており、ノズルにも目詰まりがなくなっていることを確認した。
(10)実施例10
図1及び図2に示す画像形成装置に、ブラシ55が図2の形状で、素材がPAN系炭素繊維であるものを用いた図4に示すクリーニング装置を取り付け、洗浄液、記録液、処理液を充填し、印字を行ったところ、鮮明な画像を得ることができた。
100枚連続で印字したところ、白スジが生じた。クリーニング動作を行わずにノズル面を光学顕微鏡にて観察したところ、ノズル面には記録液と処理液が記録面から跳ね返って混合したために反応して生じたと考えられる凝集物があり、ノズルにも目詰まりが生じていることを確認した。クリーニング動作を行った後、再び印字したところ画像欠陥がない鮮明な画像を得ることができた。ノズル面を光学顕微鏡にて観察したところ、ノズル面には凝集物がなくなっており、ノズルにも目詰まりがなくなっていることを確認した。
(11)実施例11
図1及び図2に示す画像形成装置に、ブラシ55が図2の形状で、素材がガラス繊維であるものを用いた図4に示すクリーニング装置を取り付け、洗浄液、記録液、処理液を充填し、印字を行ったところ、鮮明な画像を得ることができた。
100枚連続で印字したところ、白スジが生じた。クリーニング動作を行わずにノズル面を光学顕微鏡にて観察したところ、ノズル面には記録液と処理液が記録面から跳ね返って混合したために反応して生じたと考えられる凝集物があり、ノズルにも目詰まりが生じていることを確認した。クリーニング動作を行った後、再び印字したところ画像欠陥がない鮮明な画像を得ることができた。ノズル面を光学顕微鏡にて観察したところ、ノズル面には凝集物がなくなっており、ノズルにも目詰まりがなくなっていることを確認した。
(12)実施例12
図1及び図2に示す画像形成装置に、ブラシ55が図2の形状で、素材がブチルゴムであるものを用いた図4に示すクリーニング装置を取り付け、洗浄液、記録液、処理液を充填し、印字を行ったところ、鮮明な画像を得ることができた。
100枚連続で印字したところ、白スジが生じた。クリーニング動作を行わずにノズル面を光学顕微鏡にて観察したところ、ノズル面には記録液と処理液が記録面から跳ね返って混合したために反応して生じたと考えられる凝集物があり、ノズルにも目詰まりが生じていることを確認した。クリーニング動作を行った後、再び印字したところ画像欠陥がない鮮明な画像を得ることができた。ノズル面を光学顕微鏡にて観察したところ、ノズル面には凝集物がなくなっており、ノズルにも目詰まりがなくなっていることを確認した。
(13)実施例13
図1及び図2に示す画像形成装置に、ブラシ55が図2の形状で、素材がステンレスであるものを用いた図4に示すクリーニング装置を取り付け、洗浄液、記録液、処理液を充填し、印字を行ったところ、鮮明な画像を得ることができた。
100枚連続で印字したところ、白スジが生じた。クリーニング動作を行わずにノズル面を光学顕微鏡にて観察したところ、ノズル面には記録液と処理液が記録面から跳ね返って混合したために反応して生じたと考えられる凝集物があり、ノズルにも目詰まりが生じていることを確認した。クリーニング動作を行った後、再び印字したところ画像欠陥がない鮮明な画像を得ることができた。ノズル面を光学顕微鏡にて観察したところ、ノズル面には凝集物がなくなっており、ノズルにも目詰まりがなくなっていることを確認した。
(14)実施例14
図1及び図2に示す画像形成装置に、ブラシ55が図2の形状で、素材がテフロン(登録商標)樹脂であるものを用いた図4に示すクリーニング装置を取り付け、洗浄液、記録液、処理液を充填し、印字を行ったところ、鮮明な画像を得ることができた。
100枚連続で印字したところ、白スジが生じた。クリーニング動作を行わずにノズル面を光学顕微鏡にて観察したところ、ノズル面には記録液と処理液が記録面から跳ね返って混合したために反応して生じたと考えられる凝集物があり、ノズルにも目詰まりが生じていることを確認した。クリーニング動作を行った後、再び印字したところ画像欠陥がない鮮明な画像を得ることができた。ノズル面を光学顕微鏡にて観察したところ、ノズル面には凝集物がなくなっており、ノズルにも目詰まりがなくなっていることを確認した。
なお、上記実施形態においては、本発明をインクジェット記録装置に適用した例で説明したが、プリンタ、ファクシミリ装置、複写装置、プリンタ/ファックス/コピア複合機などにも適用することができる。
本発明に係るヘッドクリーニング装置を含む本発明に係る画像形成装置の実施形態としてのインクジェット記録装置の機構部の概略を示す構成図である。 同機構部の側面説明図である。 同記録装置のヘッド構成の平面説明図である。 本発明に係るヘッドクリーニング装置の実施形態の説明に供する模式的説明図である。 図4の作用説明に供する説明図である。 本発明に係るヘッドクリーニング装置のブラシの第1例を説明する説明図である。 本発明に係るヘッドクリーニング装置のブラシの第2例を説明する説明図である。 本発明に係るヘッドクリーニング装置のブラシの第3例を説明する説明図である。 本発明に係るヘッドクリーニング装置のブラシの第4例を説明する説明図である。
符号の説明
13…キャリッジ
14…ヘッド
14a…記録ヘッド
14s…処理液ヘッド
15…液体カートリッジ
37…サブシステム
41…キャップ
42…洗浄液噴射スプレー
43…洗浄液カートリッジ
44…洗浄液噴射ポンプ
55…ブラシ
56…ブラシ移動手段
60…洗浄液

Claims (14)

  1. ノズルから液滴を吐出する液滴吐出ヘッドのノズル面にブラシを接触させて付着物を除去するヘッドクリーニング装置であって、前記ブラシが、合成繊維、天然繊維、炭素繊維、ガラス繊維、ゴム、金属、合成樹脂から選ばれる材料で構成されていることを特徴とするヘッドクリーニング装置。
  2. 請求項1に記載のヘッドクリーニング装置において、前記合成繊維が、アセテート繊維、プロミックス繊維、ポリアミド繊維、アラミド繊維、ビニロン繊維、ポリ塩化ビニリデン系合成繊維、ポリ塩化ビニル系合成繊維、ポリエステル系合成繊維、ポリアクリロニトリル系合成繊維、ポリエチレン系合成繊維、ポリプロピレン系合成繊維、ポリウレタン系合成繊維、ポリクラール繊維、ビスコース繊維、銅アンモニア繊維のいずれかであることを特徴とするヘッドクリーニング装置。
  3. 請求項1に記載のヘッドクリーニング装置において、前記天然繊維が、綿、羊毛、豚毛、猪毛、アンゴラ、カシミヤ、モヘヤ、アルパカ、絹、麻、木、ジュートのいずれかであることを特徴とするヘッドクリーニング装置。
  4. 請求項1に記載のヘッドクリーニング装置において、前記炭素繊維が、PAN(ポリアクリロニトリル)系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維、レーヨン系炭素繊維、気相成長炭素繊維のいずれかであることを特徴とするヘッドクリーニング装置。
  5. 請求項1に記載のヘッドクリーニング装置において、前記ゴムが、クロロプレンゴム、エチレン・プロピレンゴム、ニトリル・ブタジエンゴム、ブチルゴム、天然ゴム、スチレン・ブタジエンゴム、イソプレンゴムのいずれかであることを特徴とするヘッドクリーニング装置。
  6. 請求項1に記載のヘッドクリーニング装置において、前記金属が、鉄、銅、鉛、ステンレス、ニッケル、アルミニウムのいずれかであることを特徴とするヘッドクリーニング装置。
  7. 請求項1に記載のヘッドクリーニング装置において、前記合成樹脂が、シリコーン樹脂、ポリテトラフルオロエチレン樹脂のいずれかであることを特徴とするヘッドクリーニング装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載のヘッドクリーニング装置において、前記ブラシ先端の径がノズル径よりも小さいことを特徴とするヘッドクリーニング装置。
  9. 請求項1ないし8のいずれかに記載のヘッドクリーニング装置において、前記ブラシを接触させてノズル面に付着した付着物を除去するときに洗浄液を付与することを特徴とするヘッドクリーニング装置。
  10. ノズルから液滴を吐出して記録媒体上に画像を形成するための液滴吐出ヘッドと、この液滴吐出ヘッドに供給する液体を収容する液体カートリッジと、前記液滴吐出ヘッドのノズル面を清浄化するヘッドクリーニング装置とを備える画像形成装置において、前記ヘッドクリーニング装置が請求項1ないし9のいずれかに記載のヘッドクリーニング装置であることを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項10に記載の画像形成装置において、前記液滴吐出ヘッドは電気熱変換手段による熱エネルギーによって前記液体に生ずる膜沸騰を利用して液滴を吐出させることを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項10又は11に記載の画像形成装置において、前記液体は色材を含有する記録液であることを特徴とする画像形成装置。
  13. 請求項12に記載の画像形成装置において、前記記録液の色材は顔料であることを特徴とする画像形成装置。
  14. 請求項12に記載の画像形成装置において、色材を含有する記録液と、色材を含有せず、前記記録液と接触することで凝集物あるいは不溶物を生成する処理液とを吐出する液滴吐出ヘッドを備えていることを特徴とする画像形成装置。

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