JP2019196425A - クリアインク - Google Patents
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Abstract
【課題】着色インク、特には水不溶性の着色剤を含有する水性インクが固化して固形物を生じたときでも、その固形物を容易に洗浄できる、クリアインクの提供。【解決手段】水、グリコールエーテル、特定構造式で表されるエステル化合物、及び特定構造式で表されるエーテル化合物を含有し、且つ、実質的に着色剤を含有しないクリアインクであって、クリアインクの総質量中における、グリコールエーテルの総含有量と、前記エステル化合物の総含有量との比が、質量基準で10/1〜30/1であるクリアインク。【選択図】なし
Description
本発明は、実質的に着色剤を含有しないクリアインクに関する。
カラー印刷方法の中で、インクジェットプリンタによる印刷方法(インクジェット印刷方法)は、代表的方法の1つである。この方法は、インクの小滴を発生させ、これを紙等の基材に付着させ印刷を行う方法である。近年、インクジェット印刷方法は、産業用途としての応用が進んでいる。インクジェットインクが含有する着色剤は、水溶性の着色剤と、水不溶性の着色剤とに大別される。これらのうち、顔料を代表とする水不溶性の着色剤は、水溶性の着色剤と比較して、一般に各種の堅牢性に優れる。このため、産業用のインクジェットインクは、水不溶性の着色剤を含有することが多い。
産業用途に用いられる基材は、各種の紙、繊維、及びフィルム等、多様化しており、インク受容層を有さない基材も多い。インク受容層を有さない基材の印刷に用いるインクとしては、溶剤インクや重合性モノマーを含有する硬化性インクが知られている。しかし、これらのインクは揮発性有機溶剤を含有すること、及び、人体等への皮膚感作性に不安が有ること等を理由とし、その用途に限りがある。このため、水不溶性の着色剤を含有する水性インクが強く要望されている。そのような水性インクで印刷をするときは、耐擦過性や耐溶剤性等の向上を目的として、一般にバインダー等のポリマーの添加が行われている。また、そのようなインクは、着色剤を均一に分散する目的で、分散剤を含有することが多い。これらの理由から、水不溶性の着色剤を含有する水性インクは固形分の含有量が多く、固化して固形物を生じたときに、その固形物を洗浄することが難しい。固形物が容易に洗浄できないときは、インクジェットヘッドのノズルが詰まり、頻繁にインクジェットヘッドの交換を行う必要が生じる。そのようなことが生じると、費用の増加に加え、生産性が落ちることから、産業用途としては、極めて深刻な問題となる。このため、洗浄効果の高いクリアインクが強く要望されている。
特許文献1〜3には、水性インク、又は水性インクを用いる印刷画像を生成する方法が開示されている。
国際公開2008/102722号ガゼット
特開2009−197126号
特開2006−116965号
本発明は、着色インク、特には水不溶性の着色剤を含有する水性インクが固化して固形物を生じたときでも、その固形物を容易に洗浄できる、クリアインクの提供を課題とする。
本発明者らは、前記したような課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、少なくとも、水、グリコールエーテル、下記式(1)で表される化合物、及び下記式(2)で表される化合物を含有し、且つ、実質的に着色剤を含有しないクリアインクにより、前記の課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は以下の1)及び2)に関する。
1)
水、グリコールエーテル、下記式(1)で表される化合物、及び下記式(2)で表される化合物を含有し、且つ、実質的に着色剤を含有しないクリアインクであって、
クリアインクの総質量中における、グリコールエーテルの総含有量と、式(1)で表される化合物の総含有量との比が、質量基準で10/1〜30/1であるクリアインク。
1)
水、グリコールエーテル、下記式(1)で表される化合物、及び下記式(2)で表される化合物を含有し、且つ、実質的に着色剤を含有しないクリアインクであって、
クリアインクの総質量中における、グリコールエーテルの総含有量と、式(1)で表される化合物の総含有量との比が、質量基準で10/1〜30/1であるクリアインク。
[式(1)中、R1は、ヒドロキシ基、ヒドロキシ基を有するアルコキシ基、アシロキシ基、又はアリールカルボニルオキシ基を表し、R2は水素原子又はアルキル基を表し、R3は水素原子又はアルキル基を表し、R4は水素原子、ヒドロキシ基、又はアルキル基を表し、R5はアルキル基をそれぞれ表す。]
[式(2)中、Rは直鎖又は分岐鎖C1−C5炭化水素基を表し、L、m及びnは(L+m)/n=1.5/1〜1/1.5である。]
2)
クリアインクの総質量に対する、グリコールエーテルの総含有量が、質量基準で5%〜40%である前記1)に記載のクリアインク。
2)
クリアインクの総質量に対する、グリコールエーテルの総含有量が、質量基準で5%〜40%である前記1)に記載のクリアインク。
本発明により、着色インク、特には水不溶性の着色剤を含有する水性インクが固化して固形物を生じたときでも、その固形物を容易に洗浄できる、クリアインクを提供できた。
本明細書においては、特に断りの無い限り、実施例等を含めて「%」及び「部」は、質量基準で記載する。
前記クリアインクは、プリントヘッドが着色インクで汚染されたときの洗浄液として使用できる。また、例えば、プリントヘッドを輸送するとき等に、プリントヘッドに充填する充填液としても使用できる。
前記クリアインクは、プリントヘッドが着色インクで汚染されたときの洗浄液として使用できる。また、例えば、プリントヘッドを輸送するとき等に、プリントヘッドに充填する充填液としても使用できる。
[グリコールエーテル]
前記クリアインクは、少なくとも1種類のグリコールエーテルを含有する。また、クリアインクは、2種類以上のグリコールエーテルを含有することもできる。
グリコールエーテルとしては、下記式(3)で表される化合物が挙げられる。
前記クリアインクは、少なくとも1種類のグリコールエーテルを含有する。また、クリアインクは、2種類以上のグリコールエーテルを含有することもできる。
グリコールエーテルとしては、下記式(3)で表される化合物が挙げられる。
前記式(3)中、xは2〜4の整数を表し、yは1〜10の整数を表し、R6はアルキル基を表す。
xは通常2〜4、好ましくは2又は3、より好ましくは2である。
yは通常1〜10、好ましくは1〜8、より好ましくは1〜6、さらに好ましくは2〜4、特に好ましくは2である。
R6におけるアルキル基としては、が挙げられる。
xは通常2〜4、好ましくは2又は3、より好ましくは2である。
yは通常1〜10、好ましくは1〜8、より好ましくは1〜6、さらに好ましくは2〜4、特に好ましくは2である。
R6におけるアルキル基としては、が挙げられる。
前記のうち、グリコールエーテルの具体例としては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルカルビトール)、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノアリルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル等が挙げられる。
クリアインクの総質量に対する、グリコールエーテルの総含有量は通常5〜40%、好ましくは5〜30%である。
[式(1)で表される化合物]
前記式(1)中、R1におけるヒドロキシ基を有するアルコキシ基としては、通常ヒドロキシC1−C6アルコキシ、好ましくはヒドロキシC1−C4アルコキシ、より好ましくはヒドロキシC2−C4アルコキシの各基が挙げられる。そのアルコキシ部分としては、直鎖、分岐鎖又は環状のアルコキシが挙げられ、直鎖又は分岐鎖のものが好ましく、直鎖のものがより好ましい。その具体例としては、ヒドロキシメトキシ、2−ヒドロキシエトキシ、2−ヒドロキシ−n−プロポキシ、3−ヒドロキシ−n−プロポキシ、2−ヒドロキシ−n−ブトキシ、3−ヒドロキシ−n−ブトキシ、4−ヒドロキシ−n−ブトキシ、2−ヒドロキシ−n−ペントキシ、3−ヒドロキシ−n−ペントキシ、4−ヒドロキシ−n−ペントキシ、5−ヒドロキシ−n−ペントキシ、2−ヒドロキシ−n−ヘキシロキシ、3−ヒドロキシ−n−ヘキシロキシ、4−ヒドロキシ−n−ヘキシロキシ、5−ヒドロキシ−n−ヘキシロキシ、6−ヒドロキシ−n−ヘキシロキシ等の直鎖のもの;2−ヒドロキシイソプロポキシ、2−ヒドロキシイソブトキシ、3−ヒドロキシイソブトキシ、2−ヒドロキシイソペントキシ、3−ヒドロキシイソペントキシ、4−ヒドロキシイソペントキシ、2−ヒドロキシイソヘキシロキシ、3−ヒドロキシイソヘキシロキシ、4−ヒドロキシイソヘキシロキシ、5−ヒドロキシイソヘキシロキシ等の分岐鎖のもの;2−ヒドロキシシクロプロポキシ、2−ヒドロキシシクロブトキシ、3−ヒドロキシシクロブトキシ、2−ヒドロキシシクロペントキシ、3−ヒドロキシシクロペントキシ、2−ヒドロキシシクロヘキシロキシ、3−ヒドロキシシクロヘキシロキシ、4−ヒドロキシシクロヘキシロキシ等の環状のもの等が挙げられる。これらの中では2−ヒドロキシエトキシが好ましい。
前記式(1)中、R1におけるヒドロキシ基を有するアルコキシ基としては、通常ヒドロキシC1−C6アルコキシ、好ましくはヒドロキシC1−C4アルコキシ、より好ましくはヒドロキシC2−C4アルコキシの各基が挙げられる。そのアルコキシ部分としては、直鎖、分岐鎖又は環状のアルコキシが挙げられ、直鎖又は分岐鎖のものが好ましく、直鎖のものがより好ましい。その具体例としては、ヒドロキシメトキシ、2−ヒドロキシエトキシ、2−ヒドロキシ−n−プロポキシ、3−ヒドロキシ−n−プロポキシ、2−ヒドロキシ−n−ブトキシ、3−ヒドロキシ−n−ブトキシ、4−ヒドロキシ−n−ブトキシ、2−ヒドロキシ−n−ペントキシ、3−ヒドロキシ−n−ペントキシ、4−ヒドロキシ−n−ペントキシ、5−ヒドロキシ−n−ペントキシ、2−ヒドロキシ−n−ヘキシロキシ、3−ヒドロキシ−n−ヘキシロキシ、4−ヒドロキシ−n−ヘキシロキシ、5−ヒドロキシ−n−ヘキシロキシ、6−ヒドロキシ−n−ヘキシロキシ等の直鎖のもの;2−ヒドロキシイソプロポキシ、2−ヒドロキシイソブトキシ、3−ヒドロキシイソブトキシ、2−ヒドロキシイソペントキシ、3−ヒドロキシイソペントキシ、4−ヒドロキシイソペントキシ、2−ヒドロキシイソヘキシロキシ、3−ヒドロキシイソヘキシロキシ、4−ヒドロキシイソヘキシロキシ、5−ヒドロキシイソヘキシロキシ等の分岐鎖のもの;2−ヒドロキシシクロプロポキシ、2−ヒドロキシシクロブトキシ、3−ヒドロキシシクロブトキシ、2−ヒドロキシシクロペントキシ、3−ヒドロキシシクロペントキシ、2−ヒドロキシシクロヘキシロキシ、3−ヒドロキシシクロヘキシロキシ、4−ヒドロキシシクロヘキシロキシ等の環状のもの等が挙げられる。これらの中では2−ヒドロキシエトキシが好ましい。
R1におけるアシロキシ基としては、直鎖、分岐鎖又は環状の通常C1−C6アシロキシ、好ましくはC1−C5アシロキシ、より好ましくはC2−C5アシロキシの各基が挙げられる。これらの中では直鎖のものが好ましい。また、アシロキシ部分のエステルカルボニル以外に、さらに1つのカルボニル基を有するアシロキシ基が好ましい。その具体例としては、メチルカルボニルオキシ、エチルカルボニルオキシ、n−プロピルカルボニルオキシ、n−ブチルカルボニルオキシ、n−ペンチルカルボニルオキシ等の直鎖のもの;イソプロピルカルボニルオキシ、イソブチルカルボニルオキシ、t−ブチルカルボニルオキシ、イソペンチルカルボニルオキシ、1−エチルプロピルカルボニルオキシ、1,1−ジメチルプロピルカルボニルオキシ、2,2−ジメチルプロピルカルボニルオキシ等の分岐鎖のもの;シクロペンチルカルボニルオキシ、シクロブチルカルボニルオキシ、シクロペンチルカルボニルオキシ等の環状のもの;1−オキソエチルカルボニルオキシ、2−オキソプロピルカルボニルオキシ、2−オキソブチルカルボニルオキシ、3−オキソブチルカルボニルオキシ、2−オキソペンチルカルボニルオキシ、3−オキソペンチルカルボニルオキシ、4−オキソペンチルカルボニルオキシ等の、さらに1つのカルボニル基を有するもの等が挙げられる。これらの中では1−オキソエチルカルボニルオキシ、3−オキソブチルカルボニルオキシが好ましい。
R1におけるアリールカルボニルオキシ基としては、通常C6−C12アリールカルボニルオキシが挙げられる。具体例としては、フェニルカルボニルオキシ、ナフチルカルボニルオキシ、ビフェニルカルボニルオキシ等が挙げられ、これらの中ではフェニルカルボニルオキシが好ましい。
前記のうち、R1としてはヒドロキシ基又はヒドロキシ基を有するアルコキシ基が好ましく、ヒドロキシ基がより好ましい。
R2乃至R5におけるアルキル基としては、通常C1−C6、好ましくはC1−C4の直鎖、分岐鎖又は環状のアルキル基が挙げられる。その具体例としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシルといった直鎖のもの;イソプロピル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、イソペンチル、t−ペンチル、イソヘキシル、t−ヘキシル等の分岐鎖のもの;シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等の環状のもの等が挙げられる。
これらのうち、
R2としては直鎖又は分岐鎖のものが好ましく、分岐鎖のものがより好ましい。前記の中でもn−プロピル、イソプロピル、t−ブチルが好ましく、イソプロピルが特に好ましい。
R3としては直鎖のものが好ましく、前記の中でもメチルが特に好ましい。
R4としては、直鎖又は分岐鎖のものが好ましく、前記の中でもn−プロピル、イソプロピル、t−ブチルが好ましい。
R5としては、直鎖又は分岐鎖のものが好ましく、分岐鎖のものがより好ましい。前記の中でもエチル、n−プロピル、イソプロピル、t−ブチルが好ましく、イソプロピルが特に好ましい。
これらのうち、
R2としては直鎖又は分岐鎖のものが好ましく、分岐鎖のものがより好ましい。前記の中でもn−プロピル、イソプロピル、t−ブチルが好ましく、イソプロピルが特に好ましい。
R3としては直鎖のものが好ましく、前記の中でもメチルが特に好ましい。
R4としては、直鎖又は分岐鎖のものが好ましく、前記の中でもn−プロピル、イソプロピル、t−ブチルが好ましい。
R5としては、直鎖又は分岐鎖のものが好ましく、分岐鎖のものがより好ましい。前記の中でもエチル、n−プロピル、イソプロピル、t−ブチルが好ましく、イソプロピルが特に好ましい。
前記のうち、
R1としては、ヒドロキシ基又はヒドロキシ基を有するアルコキシ基が好ましく、ヒドロキシ基がより好ましい。
R2としては、アルキル基が好ましく、分岐鎖アルキル基がより好ましい。
R3としては、アルキル基が好ましく、直鎖アルキル基がより好ましい。
R4としては、水素原子又はヒドロキシ基が好ましい。
R5としては、分岐鎖アルキル基が好ましい。
R1としては、ヒドロキシ基又はヒドロキシ基を有するアルコキシ基が好ましく、ヒドロキシ基がより好ましい。
R2としては、アルキル基が好ましく、分岐鎖アルキル基がより好ましい。
R3としては、アルキル基が好ましく、直鎖アルキル基がより好ましい。
R4としては、水素原子又はヒドロキシ基が好ましい。
R5としては、分岐鎖アルキル基が好ましい。
前記式(1)で表される化合物のうち、市販品としてはイーストマンケミカル社製のテキサノール等が挙げられる。
前記式(1)で表される化合物の具体例を下記表1に挙げるが、これらの具体例に限定されない。また、表1中の略号等は、以下の意味を有する。
Ph:フェニル。
i−Pr:イソプロピル。
n−Pr:ノルマルプロピル。
t−Bu:ターシャリーブチル。
Et:エチル。
Ph:フェニル。
i−Pr:イソプロピル。
n−Pr:ノルマルプロピル。
t−Bu:ターシャリーブチル。
Et:エチル。
前記式(1)で表される化合物は、単一の化合物を使用することも、2種類以上を併用することもできる。
前記クリアインクの総質量中における、グリコールエーテルの総含有量と、式(1)で表される化合物の総含有量との比は、通常10/1〜30/1、好ましくは15/1〜20/1である。
[式(2)で表される化合物]
前記式(2)中、Rにおける炭化水素基としては、例えば、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレンといった直鎖のアルキレン;1−メチル−1,4−ブタンジイル、2−メチル−1,4−ブタンジイル、3−メチル−1,4−ブタンジイル、4−メチル−1,4−ブタンジイル、1−メチル−1,3−プロパンジイル、2−メチル−1,3−プロパンジイル、3−メチル−1,3−プロパンジイル、1−メチル−1,2−エタンジイル、2−メチル−1,2−エタンジイル等が挙げられる。洗浄性能の高さの点では、Rの炭素数は通常C1−C5、好ましくはC2−C5、より好ましくはC3−C5、特に好ましくはC5である。また、洗浄性能の高さの点では、Rは分岐鎖が好ましい。
前記L、m及びnは、洗浄性能の高さの点では(L+m)/nが通常1.5/1〜1/1.5、好ましくは1.4/1〜1/1.5、より好ましくは1.4/1〜1/1.4、さらに好ましくは1.3/1〜1/1.3である。
また、式(1)で表される化合物の数平均分子量は通常100〜5000、好ましくは200〜4000、より好ましくは250〜3500である。
式(1)で表される化合物は、公知の方法により合成することができる。また、市販品としても入手できる。市販品の具体例としては、例えば、EVONIC社製のTEGO Wet 500、505、510等が挙げられる。
前記式(2)中、Rにおける炭化水素基としては、例えば、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレンといった直鎖のアルキレン;1−メチル−1,4−ブタンジイル、2−メチル−1,4−ブタンジイル、3−メチル−1,4−ブタンジイル、4−メチル−1,4−ブタンジイル、1−メチル−1,3−プロパンジイル、2−メチル−1,3−プロパンジイル、3−メチル−1,3−プロパンジイル、1−メチル−1,2−エタンジイル、2−メチル−1,2−エタンジイル等が挙げられる。洗浄性能の高さの点では、Rの炭素数は通常C1−C5、好ましくはC2−C5、より好ましくはC3−C5、特に好ましくはC5である。また、洗浄性能の高さの点では、Rは分岐鎖が好ましい。
前記L、m及びnは、洗浄性能の高さの点では(L+m)/nが通常1.5/1〜1/1.5、好ましくは1.4/1〜1/1.5、より好ましくは1.4/1〜1/1.4、さらに好ましくは1.3/1〜1/1.3である。
また、式(1)で表される化合物の数平均分子量は通常100〜5000、好ましくは200〜4000、より好ましくは250〜3500である。
式(1)で表される化合物は、公知の方法により合成することができる。また、市販品としても入手できる。市販品の具体例としては、例えば、EVONIC社製のTEGO Wet 500、505、510等が挙げられる。
前記クリアインクは、例えば、有機溶剤、防腐剤、防黴剤、pH調整剤、キレート剤、防錆剤、水溶性紫外線吸収剤、酸化防止剤、及び界面活性剤等のインク調製剤を、必要に応じて含有することができる。調製剤の各種類は、いずれも1種類を使用することも、2種類以上を併用することもできる。
[有機溶剤]
有機溶剤としては、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、第二ブタノール又は第三ブタノール、等の、ヒドロキシ基を1つ有するC1−C6アルカノール;N,N−ジメチルホルムアミド又はN,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類;2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン又はN−メチルピロリジン−2−オン等のラクタム;1,3−ジメチルイミダゾリジン−2−オン又は1,3−ジメチルヘキサヒドロピリミド−2−オン等の環式尿素;アセトン、2−メチル−2−ヒドロキシペンタン−4−オン、エチレンカーボネート等のケトン又はケトアルコール;テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル;エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,2−へキサンジオール、1,6−へキサンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、分子量が400以上のポリエチレングリコール又はポリプロピレングリコール、チオジグリコール又はジチオジグリコール等の、C2−C6アルキレン単位を有するモノ、オリゴ又はポリアルキレングリコール又はチオグリコール;グリセリン、ジグリセリン、ヘキサン−1,2,6−トリオール、トリメチロールプロパン等のポリオール(トリオール);γ−ブチロラクトン又はジメチルスルホキシド等が挙げられる。
有機溶剤としては、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、第二ブタノール又は第三ブタノール、等の、ヒドロキシ基を1つ有するC1−C6アルカノール;N,N−ジメチルホルムアミド又はN,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類;2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン又はN−メチルピロリジン−2−オン等のラクタム;1,3−ジメチルイミダゾリジン−2−オン又は1,3−ジメチルヘキサヒドロピリミド−2−オン等の環式尿素;アセトン、2−メチル−2−ヒドロキシペンタン−4−オン、エチレンカーボネート等のケトン又はケトアルコール;テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル;エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,2−へキサンジオール、1,6−へキサンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、分子量が400以上のポリエチレングリコール又はポリプロピレングリコール、チオジグリコール又はジチオジグリコール等の、C2−C6アルキレン単位を有するモノ、オリゴ又はポリアルキレングリコール又はチオグリコール;グリセリン、ジグリセリン、ヘキサン−1,2,6−トリオール、トリメチロールプロパン等のポリオール(トリオール);γ−ブチロラクトン又はジメチルスルホキシド等が挙げられる。
防腐剤の例としては、例えば有機硫黄系、有機窒素硫黄系、有機ハロゲン系、ハロアリールスルホン系、ヨードプロパギル系、ハロアルキルチオ系、ニトリル系、ピリジン系、8−オキシキノリン系、ベンゾチアゾール系、イソチアゾリン系、ジチオール系、ピリジンオキシド系、ニトロプロパン系、有機スズ系、フェノール系、第4アンモニウム塩系、トリアジン系、チアジン系、アニリド系、アダマンタン系、ジチオカーバメイト系、ブロム化インダノン系、ベンジルブロムアセテート系又は無機塩系等の化合物が挙げられる。
また、アーチケミカル社製、プロクセル GXL(S)、プロクセル XL−2(S)等も好ましい。
また、アーチケミカル社製、プロクセル GXL(S)、プロクセル XL−2(S)等も好ましい。
防黴剤の具体例としては、デヒドロ酢酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、ナトリウムピリジンチオン−1−オキシド、p−ヒドロキシ安息香酸エチルエステル、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン及びその塩等が挙げられる。
pH調整剤としては、クリアインクに悪影響を及ぼさずに、そのpHを5〜11程度に制御できるものであれば任意の物質を使用することができる。
その具体例としては、例えば、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン等のモノ、ジ、若しくはトリ(C1−C4)アルカノールアミン、好ましくはトリ(C1−C4)アルカノールアミン;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物;水酸化アンモニウム(アンモニア水);炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩;酢酸カリウム等の有機酸のアルカリ金属塩;ケイ酸ナトリウム、リン酸二ナトリウム等の無機塩基;等が挙げられる。
その具体例としては、例えば、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン等のモノ、ジ、若しくはトリ(C1−C4)アルカノールアミン、好ましくはトリ(C1−C4)アルカノールアミン;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物;水酸化アンモニウム(アンモニア水);炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩;酢酸カリウム等の有機酸のアルカリ金属塩;ケイ酸ナトリウム、リン酸二ナトリウム等の無機塩基;等が挙げられる。
キレート剤の具体例としては、例えばエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム、ニトリロ三酢酸ナトリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム又はウラシル二酢酸ナトリウム等があげられる。
防錆剤の具体例としては、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオグリコール酸アンモニウム、ジイソプロピルアンモニウムナイトライト、四硝酸ペンタエリスリトール又はジシクロヘキシルアンモニウムナイトライト等があげられる。
水溶性紫外線吸収剤の例としては、例えばスルホ化されたベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾ−ル系化合物、サリチル酸系化合物、桂皮酸系化合物又はトリアジン系化合物が挙げられる。
酸化防止剤の例としては、例えば、各種の有機系及び金属錯体系の褪色防止剤を使用することができる。前記有機系の褪色防止剤の例としては、ハイドロキノン類、アルコキシフェノール類、ジアルコキシフェノール類、フェノール類、アニリン類、アミン類、インダン類、クロマン類、アルコキシアニリン類又は複素環類等が挙げられる。
界面活性剤としてはアニオン、カチオン、ノニオン、両性、シリコン系、フッ素系等の界面活性剤が挙げられる。
アニオン界面活性剤としてはアルキルスルホカルボン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、N−アシルアミノ酸又はその塩、N−アシルメチルタウリン塩、アルキル硫酸塩ポリオキシアルキルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸塩ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩、ロジン酸石鹸、ヒマシ油硫酸エステル塩、ラウリルアルコール硫酸エステル塩、アルキルフェノール型燐酸エステル、アルキル型燐酸エステル、アルキルアリールスルホン酸塩、ジエチルスルホ琥珀酸塩、ジエチルヘキシルスルホ琥珀酸塩、ジオクチルスルホ琥珀酸塩等が挙げられる。アニオン界面活性剤は、例えば第一工業製薬株式会社等から、様々な種類の製品を容易に購入することができる。
カチオン界面活性剤としては2−ビニルピリジン誘導体、ポリ4−ビニルピリジン誘導体等が挙げられる。
ノニオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等のエーテル系;ポリオキシエチレンオレイン酸エステル、ポリオキシエチレンジステアリン酸エステル、ソルビタンラウレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンセスキオレエート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンステアレート等のエステル系;2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール等のアセチレングリコール、又はアセチレンアルコール系;ポリグリコールエーテル系;日信化学株式会社製のサーフィノールシリーズ(104、104PG50、82、420、440、465、485等)、オルフィンシリーズ(STG等);花王株式会社製のエマルゲンシリーズ(A−60、A−90、A−500等)を挙げることができる。
両性界面活性剤としてはラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ポリオクチルポリアミノエチルグリシン、イミダゾリン誘導体等が挙げられる。
シリコン系界面活性剤としては、ポリエーテル変性シロキサン、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン等が挙げられる。その一例としては、エアープロダクツ社製のダイノール960、ダイノール980、日信化学株式会社製のシルフェイスシリーズ(SAG001、SAG002、SAG003、SAG005、SAG503A、SAG008、SAG009、SAG010等);ビックケミー社製のBYKシリーズ(345、347、348、349、3455、LP−X23288、LP−X23289、LP−X23347)、Evonic Tego Chemie社製のTEGOシリーズ(Twin 4000、Wet KL245、Wet 250、Wet 260、Wet 265、Wet 270、Wet 280等)が挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン酸系化合物、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物等が挙げられる。フッ素系界面活性剤は、例えばDuPont社、オムノバ社、DIC株式会社、及びビックケミー社等から、様々な種類の製品を容易に購入することができる。
前記クリアインクは、水、グリコールエーテル、式(1)で表される化合物、及び式(2)で表される化合物を混合することにより、調製することができる。各成分を加える順番は特に制限されない。
このようにして得られたクリアインクは、必要に応じて精密濾過をして、固体状の不純物を濾別することができる。精密濾過をするときは、メンブランフィルター及び/又はガラス濾紙等を用いることができる。精密濾過を行うときのフィルター等の孔径は通常0.5μm〜20μm、好ましくは0.5μm〜10μmである。
このようにして得られたクリアインクは、必要に応じて精密濾過をして、固体状の不純物を濾別することができる。精密濾過をするときは、メンブランフィルター及び/又はガラス濾紙等を用いることができる。精密濾過を行うときのフィルター等の孔径は通常0.5μm〜20μm、好ましくは0.5μm〜10μmである。
前記クリアインクのpHは、プリントヘッドを腐食させない目的で通常5〜11、好ましくは7〜10である。また、組成物の表面張力としては、10〜50mN/mが好ましく、20〜40mN/mがより好ましい。さらに、組成物の粘度としては、30mPa・s以下が好ましく、20mPa・s以下がより好ましい。
前記した全ての事項について、好ましいもの同士の組み合わせはより好ましく、より好ましいもの同士の組み合わせはさらに好ましい。好ましいものとより好ましいもの、より好ましいものとさらに好ましいものとの組み合わせ等についても同様である。
前記クリアインクは、各種の水系着色インクに対して使用することができる。水系着色インクとしては、例えば、水系染料インク、水系顔料インク等が好ましい。特に、水不溶性の着色剤を含有する、染料インク及び/又は顔料インク、特に水系顔料インクに用いることが好ましく、インクジェット記録に用いる水系顔料インクに対して好適に使用できる。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。また、各合成反応及び晶析等の操作は、特に断りのない限り、いずれも攪拌下に行った。
また、実施例中で使用した「水」は、イオン交換水である。
また、液中の顔料の含有量の測定が必要なときは、株式会社エイ・アンド・デイ社製、MS−70を用いて、乾燥重量法により求めた。顔料の含有量は、全固形分からの換算値である。
また、実施例中で使用した「水」は、イオン交換水である。
また、液中の顔料の含有量の測定が必要なときは、株式会社エイ・アンド・デイ社製、MS−70を用いて、乾燥重量法により求めた。顔料の含有量は、全固形分からの換算値である。
[実施例1〜6、及び、比較例1〜5]:クリアインクの調製。
下記表2に記載の各成分を混合することによりクリアインクを得た後、3μmのメンブランフィルターで濾過することにより、評価試験用の実施例、及び比較例の各クリアインクを得た。
下記表2に記載の各成分を混合することによりクリアインクを得た後、3μmのメンブランフィルターで濾過することにより、評価試験用の実施例、及び比較例の各クリアインクを得た。
下記表1中の略号等は、以下の意味を有する。
Gly=グリセリン。
DGBE=ジエチレングリコールモノブチルエーテル。
Tex=テキサノール。
TW500=Tego Wet 500。
TW505=Tego Wet 505。
A−90=エマルゲン A−90。
Gly=グリセリン。
DGBE=ジエチレングリコールモノブチルエーテル。
Tex=テキサノール。
TW500=Tego Wet 500。
TW505=Tego Wet 505。
A−90=エマルゲン A−90。
[調製例1]:着色インクの調製。
(工程1)
国際公開第2013/115071号の合成例3に記載の「ブロック共重合体A」を調製した。得られたブロック共重合体A(6部)を、2−ブタノン(30部)に溶解させて溶液を得た。この溶液に、28%アンモニア水(0.68部)を水(53部)に溶解させた液を加え、1時間攪拌することにより乳化液を調製した。この乳化液にC.I.Pigment Blue 15:3(20部)を加え、1500rpmの条件下で15時間、サンドグラインダー中で分散処理を行って液を得た。得られた液に水(100部)を滴下した後、ろ過して分散用ビーズを取り除き、濾液を得た。エバポレータを使用し、得られた濾液から2−ブタノン、及び、水の一部を減圧留去することにより、顔料の含有量が11.6%の分散液1を得た。
(工程1)
国際公開第2013/115071号の合成例3に記載の「ブロック共重合体A」を調製した。得られたブロック共重合体A(6部)を、2−ブタノン(30部)に溶解させて溶液を得た。この溶液に、28%アンモニア水(0.68部)を水(53部)に溶解させた液を加え、1時間攪拌することにより乳化液を調製した。この乳化液にC.I.Pigment Blue 15:3(20部)を加え、1500rpmの条件下で15時間、サンドグラインダー中で分散処理を行って液を得た。得られた液に水(100部)を滴下した後、ろ過して分散用ビーズを取り除き、濾液を得た。エバポレータを使用し、得られた濾液から2−ブタノン、及び、水の一部を減圧留去することにより、顔料の含有量が11.6%の分散液1を得た。
(工程2)
前記のようにして得た分散液1と、下記表3に記載の各成分を混合することにより着色インクを得た後、3μmのメンブランフィルターで濾過することにより、評価試験用の着色インク1を得た。得られた着色インク中の顔料含有量は、5%である。
前記のようにして得た分散液1と、下記表3に記載の各成分を混合することにより着色インクを得た後、3μmのメンブランフィルターで濾過することにより、評価試験用の着色インク1を得た。得られた着色インク中の顔料含有量は、5%である。
下記表3中の略号等は、以下の意味を有する。
DP1=分散液1。
DGBE=ジエチレングリコールモノブチルエーテル。
BYK−345=ビックケミー社製のBYK−345。
AP−4750N=昭和電工株式会社製のポリゾール AP−4750N。
DP1=分散液1。
DGBE=ジエチレングリコールモノブチルエーテル。
BYK−345=ビックケミー社製のBYK−345。
AP−4750N=昭和電工株式会社製のポリゾール AP−4750N。
[洗浄性試験]
調製例1で得た着色インクを、ガラスシャーレ上に20μl滴下し、40℃の恒温槽に1時間静置することにより、シャーレに付着した固形物の状態の、固化した着色インクを得た。
この固化した着色インクに、実施例、及び比較例の各クリアインクを10ml滴下し、固化した着色インクを洗浄できるか否かを評価した。評価基準は以下のとおりである。評価結果を下記表4に示す。
なお、比較例2及び4のクリアインクは、液状物質が層分離して、クリアインクの表層に浮いており、均一な溶液として得られなかった。このため、洗浄試験は実施していない。
[評価基準]
A:クリアインクは着色し、シャーレに付着した固形物は確認できなかった。
B:クリアインクは着色したが、固形物が少し確認された。しかし、シャーレに付着した固形物は確認できなかった。
C:クリアインクは少し着色したが、多くの固形物が確認された。また、固形物の一部は、シャーレに付着したままの状態であった。
D:クリアインクは着色せず、シャーレに付着した固形物の状態に変化は無かった。
調製例1で得た着色インクを、ガラスシャーレ上に20μl滴下し、40℃の恒温槽に1時間静置することにより、シャーレに付着した固形物の状態の、固化した着色インクを得た。
この固化した着色インクに、実施例、及び比較例の各クリアインクを10ml滴下し、固化した着色インクを洗浄できるか否かを評価した。評価基準は以下のとおりである。評価結果を下記表4に示す。
なお、比較例2及び4のクリアインクは、液状物質が層分離して、クリアインクの表層に浮いており、均一な溶液として得られなかった。このため、洗浄試験は実施していない。
[評価基準]
A:クリアインクは着色し、シャーレに付着した固形物は確認できなかった。
B:クリアインクは着色したが、固形物が少し確認された。しかし、シャーレに付着した固形物は確認できなかった。
C:クリアインクは少し着色したが、多くの固形物が確認された。また、固形物の一部は、シャーレに付着したままの状態であった。
D:クリアインクは着色せず、シャーレに付着した固形物の状態に変化は無かった。
前記の結果から明らかなように、実施例のインクは比較例のインクと比較して、洗浄性に優れる。
本発明のクリアインクは、着色インク、特には水不溶性の着色剤を含有する水性インクが固化して固形物を生じたときでも、その固形物を容易に洗浄できる。このため、着色インクの洗浄液等として、極めて有用である。
Claims (2)
- 水、グリコールエーテル、下記式(1)で表される化合物、及び下記式(2)で表される化合物を含有し、且つ、実質的に着色剤を含有しないクリアインクであって、
クリアインクの総質量中における、グリコールエーテルの総含有量と、式(1)で表される化合物の総含有量との比が、質量基準で10/1〜30/1であるクリアインク。
- クリアインクの総質量に対する、グリコールエーテルの総含有量が、質量基準で5%〜40%である請求項1に記載のクリアインク。
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