JP2011132832A - 鞍乗型車両 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】内燃機関20と、外部から吸入された吸入空気を浄化するエアクリーナエレメント42とエアクリーナケース43とを有するエアクリーナ41と、内燃機関20とエアクリーナケース43とを連結し、エアクリーナエレメント42によって浄化された吸入空気を内燃機関20に向けて流通させる吸気通路66と、吸気通路66に設けられ、吸入空気の流通量を調整するスロットルバルブ70と、スロットルバルブ70を開閉する動力源であるモータ75と、を備え、モータ75は、エアクリーナケース43の内部に配置される。
【選択図】図3
Description
この特許文献1に記載の技術は、吸気通路に燃料を噴射供給する燃料噴射弁を備え、スロットルバルブの開度をスロットル部材の人為操作によるスロットル操作量に基づいて駆動モータにより制御し、駆動モータを、吸気通路の燃料噴射弁と反対側に配置するものである。
また、自動二輪車や4輪バギー等の鞍乗型車両は、外気や雨水、ダスト(塵埃)等に直接曝される環境において使用される。そのため、前記スロットルバルブの開度を制御するモータは、温度変化(サーマルショック)の大きな環境下で駆動される。従って、スロットルバルブの開度制御において、複雑な温度補正制御が必要であった。
以下、本発明の第1実施形態の鞍乗型車両について、図1から図4を参照しながら説明する。本実施形態においては、鞍乗型車両として、不整地走行を主目的とする4輪の不整地走行車両(いわゆるATV;All Terrain Vehicle)を例にして説明する。図1は、本発明の第1実施形態の不整地走行車両を示す左側面図である。図2は、不整地走行車両を示す平面図である。図3は、エアクリーナを示す断面図であり、左側面から視たものである。図4は、エアクリーナの内部を示す平面図である。
なお、以下の説明における前後、左右及び上下の方向の記載は、特に明記がない限り、不整地走行車両に乗車する乗員(運転者)から見た方向に従う。また、図中、矢印FRは車両の前方を示し、矢印LHは車両の左方を示し、矢印UPは車両の上方を示す。
リアフレーム10は、左右に一対設けられている。一対のリアフレーム10は、側面視で、ロアフレーム9の後端部から斜め上後方に延び、シートレール8の後部に連結されている。
フロントキャリア87は、フロントガード86の上端部と一対のフロントサポートフレーム11とに連結されている。
なお、車体フレーム5の後部には、リアキャリア88を備える。リアキャリア88は、一対のシートレール8と一対のリアサポートフレーム15とに連結される。
エンジン20は、吸気弁(図示せず)及び排気弁(図示せず)を有するシリンダヘッド21と、シリンダヘッド21が固定されるシリンダ25と、シリンダヘッド21に連結された吸気部40及び排気部80と、クランクケース26と、を主体として構成される。
クランクケース26は、変速機30(後述)を一体に備える。つまり、クランクケース26は、変速機30のケース(筐体)を兼ねている。
後輪駆動力伝達部38は、パワーユニット35からの駆動力を後輪3に伝達可能に構成されている。
燃料タンク51は、エンジン20に供給する燃料を貯留する。燃料タンク51は、シートレール8の上部であって、ステアリングシャフト6の近傍に配置されている。燃料タンク51は、連絡管53aを介して燃料ポンプ52と接続されている。
フロントフェンダ97は、車体フレーム5の前部に固定され、前輪2をその上方から後方にかけて覆う。リアフェンダ98は、車体フレーム5の後部に固定され、後輪3をその上方から前方にかけて覆う。フロントフェンダ97及びリアフェンダ98は、例えば、合成樹脂から形成されている。
エアクリーナ41は、エアクリーナエレメント42と、エアクリーナケース43と、を備える。
エアクリーナケース43は、エアクリーナエレメント42を収容する。エアクリーナケース43の内部であって、エアクリーナエレメント42の周囲には、吸入空気が流通する空間である吸気流通部47が形成されている。
ケース本体44の前面には、ダクトシール63(後述)及びコネクティングチューブ66(後述)が接続されている。ケース本体44の開口の四隅には、ケースカバー45を留める留め具46(図1及び図4参照)が設けられている。
第2流通通路62の下流側の端部62aは、ケースカバー45の前面における右側に接続されている。第2流通通路62の端部62aは、エアクリーナケース43(ケースカバー45)の内部に延びている。第2流通通路62の端部62aの近傍には、モータユニット73が配置されている。
ユニット本体74は、モータユニット73の筐体をなし、モータ75、スロットルバルブ70、ギヤ群及びスロットルポジションセンサ(図示せず)を一体に収納する。ユニット本体74は、ケース本体44の内壁面に固定されている。
運転者がスロットル操作を行うと、その操作量に応じてモータ75の駆動軸(図示せず)が所定量回転する。モータ75の駆動力は、ギヤ群(図示せず)を介して弁軸71に伝達され、この弁軸71と共にスロットルバルブ70が回転する。
第1実施形態の不整地走行車両1においては、エアクリーナエレメント42とエアクリーナケース43とを有するエアクリーナ41と、エンジン20とエアクリーナケース43とを連結し、エアクリーナエレメント42によって浄化された吸入空気をエンジン20に向けて流通させるコネクティングチューブ66と、コネクティングチューブ66に設けられ、吸入空気の流通量を調整するスロットルバルブ70と、スロットルバルブ70を開閉するモータ75と、を備え、モータ75(モータユニット73)は、エアクリーナケース43の内部に配置される。
従って、第1実施形態の不整地走行車両1によれば、モータ75が受ける環境温度の変化(サーマルショック)が小さく、スロットルバルブ70の開度制御において、複雑な温度補正制御が不要となる。
これに対して、第1実施形態の不整地走行車両1によれば、モータ75を、エアクリーナケース43の内部に配置することで、従来、確保が困難であったモータ配置用のスペースを、容易に確保することができる。
従って、第1実施形態の不整地走行車両1によれば、要求される吸入空気量の増大に、容易に対応することができる。
そのため、第1実施形態の不整地走行車両1によれば、制御し易い温度条件下(例えば、大気温度が25℃の条件下)で、モータ75を冷却することができる。
図5を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。図5は、本発明の第2実施形態の不整地走行車両に設けられたエアクリーナを模式的に示す断面図(図3対応図)であり、左側面から視たものである。
第1流通通路61は、外部から吸入された吸入空気が主として流通する。
第2流通通路62は、第1流通通路61を流通する吸入空気よりも少ない量の吸入空気が流通し、かつ、下流側の端部がエアクリーナケース43の内部に延びている。
モータ75(モータユニット73)は、この第2流通通路62の内部(いわゆるダーティサイド)に配置されている。
第2実施形態の不整地走行車両においては、エアクリーナ41Aの第2流通通路62を流通する吸入空気は、第1流通通路61を流通する吸入空気よりも少ない。そのため、第2実施形態の不整地走行車両によれば、駆動によって発熱したモータ75を、第2流通通路62を流通する流通量の少ない吸入空気によって冷却することができる。更に、モータ75の発熱の影響が、第1流通通路61を流通する吸入空気に及ぶことを抑制することができる。また、比較的温度変化幅の小さい吸入空気によって、モータ75を冷却することができる。
図6を参照して、本発明の第3実施形態について説明する。図6は、本発明の第3実施形態の不整地走行車両に設けられたエアクリーナを模式的に示す断面図(図3対応図)であり、左側面から視たものである。
内部副室104は、ケース本体44の内部に形成した区画壁102によって吸気流通部47と区画され、かつ、密閉空間として形成される。モータ75(モータユニット73)は、この内部副室104の内部に配置される。
第3実施形態の不整地走行車両においては、モータ75が、密閉された内部副室104の内部に配置されることにより、モータ75は、外気やエンジン20の熱等に直接曝されない。そのため、第3実施形態の不整地走行車両によれば、モータ75が受ける環境温度の変化(サーマルショック)が小さく、スロットルバルブ70の開度制御において、複雑な温度補正制御が不要となる。
図7を参照して、本発明の第4実施形態について説明する。図7は、本発明の第4実施形態の不整地走行車両に設けられたエアクリーナを模式的に示す断面図(図3対応図)であり、左側面から視たものである。
外部副室112は、ケース本体44ら延びる遮断壁110によって、ケース本体44の外部に密閉空間として形成される。モータ75(モータユニット73)は、この外部副室112の内部に配置される。
第4実施形態の不整地走行車両においては、モータ75が、密閉された外部副室112の内部に配置されることにより、モータ75は、外気やエンジン20の熱等に直接曝されない。そのため、第4実施形態の不整地走行車両によれば、モータ75が受ける環境温度の変化(サーマルショック)が小さく、スロットルバルブ70の開度制御において、複雑な温度補正制御が不要となる。
図8を参照して、本発明の第5実施形態について説明する。図8は、本発明の第5実施形態の不整地走行車両に設けられたエアクリーナを模式的に示す断面図(図3対応図)であり、左側面から視たものである。
モータ75(モータユニット73)は、この第2室115の内部に配置されている。また、モータ75は、ユニット本体74の下部に配置され、かつ、コネクティングチューブ66の開口部66aよりも下方に配置されている。
第5実施形態の不整地走行車両においては、モータ75は、コネクティングチューブ66の開口部66aよりも下方に配置されている。そのため、第5実施形態の不整地走行車両によれば、モータ75から部品(例えば、ねじ等)が脱落した場合に、その部品は、第2室115の底部に留まる。従って、その脱落部品が、コネクティングチューブ66の開口部66aからコネクティングチューブ66の内部に進入し、エンジン20(図1参照)の内部に進入することを抑制することができる。
図9を参照して、本発明の第6実施形態について説明する。図9は、本発明の第6実施形態の不整地走行車両に設けられたエアクリーナを模式的に示す断面図(図3対応図)であり、左側面から視たものである。
また、放熱カバー118は、熱伝導率の高い網状の薄板(例えば、アルミニウム合金製のメッシュ板)により構成されている。
第6実施形態の不整地走行車両においては、モータ75は、放熱カバー118によって覆われている。そのため、第6実施形態の不整地走行車両によれば、モータ75から部品(例えば、ねじ等)が脱落した場合に、その脱落部品は、放熱カバー118の内部に留まる。従って、その脱落部品が、コネクティングチューブ66の開口部66aからコネクティングチューブ66の内部に進入し、エンジン20(図1参照)の内部に進入することを抑制することができる。
図10から図12を参照して、本発明の第7実施形態について説明する。本実施形態においては、鞍乗型車両として、低床の足載せ部を有するスクータ型車両を例にして説明する。図10は、本発明の第7実施形態のスクータ型車両を示す左側面図である。図11は、図10に示すスクータ型車両の後部を抜き出して示す平面図である。図12は、図10に示すスクータ型車両の後部を抜き出して示す拡大図である。
ピボットプレート211は、左右に一対設けられている。一対のピボットプレート211は、リアフレーム209の下部に固定されている。
図10から図12に示すように、吸気部230は、エンジン220に吸入空気を供給するものである。吸気部230は、シリンダヘッド221の上部に接続され、車両後方に向かって延びるインレットパイプ231(図11参照)と、インレットパイプ231の後端部に接続されたスロットルボディ233(図11参照)と、スロットルボディ233の後端部(上流側端部)にコネクティングチューブ239を介して接続されたエアクリーナ241と、を備える。
スロットルバルブ236は、図11及び図12に示すように、弁軸36aを有し、この弁軸36aを回転中心として回動する、いわゆるバタフライ弁である。スロットルバルブ236は、スロットルバルブ駆動装置270(後述)によって開度を制御される。
エアクリーナ241は、図11及び図12に示すように、エアクリーナエレメント242と、エアクリーナケース243と、を備える。
このエアクリーナケース243(ケース本体244)の前部に、コネクティングチューブ239の上流側の端部(後端部)が接続されている。
モータ271は、図示しないモータ駆動回路及び後述する電子制御装置(ECU)に接続されている。
第7実施形態のスクータ型車両201においては、モータ271に連結される駆動プーリ273と、スロットルバルブ236に連結される従動プーリ275と、駆動プーリ273及び従動プーリ275に巻き掛けられ、モータ271の回転駆動力をスロットルバルブ236に伝達する無端状のベルト277と、を備える。
そのため、第7実施形態のスクータ型車両201によれば、駆動プーリ273と従動プーリ275とをベルト277によって連結しているので、簡易な構造にてモータ271とスロットルバルブ236とを連結することができる。
図13を参照して、本発明の第8実施形態について説明する。図13は、本発明の第8実施形態のスクータ型車両に設けられたスロットルバルブ駆動装置の概略構成を示す左側面図である。
ワイヤケーブルガイド部材284は、前後に離間して配置され、かつ、一対のワイヤケーブル283と交差するように配置される。ワイヤケーブルガイド部材284は、車体のいずれかの部分(例えば、クランクケース227から延ばした所定のステー部材)に固定することができる。
第8実施形態のスクータ型車両においては、モータ271に連結される駆動プーリ273と、スロットルバルブ236に連結される従動プーリ275と、一端が駆動プーリ273aに連結されると共に他端が従動プーリ275aに連結され、モータ271の回転駆動力をスロットルバルブ236に伝達する一対のワイヤケーブル283と、を備える。
例えば、前記第1実施形態から前記第6実施形態においては、モータ75とスロットルバルブ70が一体的に構成されているが、これに制限されない。モータ75とスロットルバルブ70とを別体に構成してもよい。
20 エンジン(内燃機関)
41A,41B,41C,41D,41E エアクリーナ
42 エアクリーナエレメント
43 エアクリーナケース
44 ケース本体
47 吸気流通部
61 第1流通通路
62 第2流通通路
62a 端部
66 コネクティングチューブ(吸気通路)
70 スロットルバルブ
71 弁軸
75 モータ
102 区画壁
104 内部副室
110 遮断壁
112 外部副室
201 スクータ型車両(鞍乗型車両)
205 車体フレーム
217 後輪
220 エンジン(内燃機関)
229 変速機(後輪支持部)
231 インレットパイプ(吸気通路)
235 パワーユニット
236 スロットルバルブ
239 コネクティングチューブ(吸気通路)
241 エアクリーナ
242 エアクリーナエレメント
243 エアクリーナケース
244 ケース本体
271 モータ
272 駆動軸
273,273a 駆動プーリ
275,275a 従動プーリ
277 ベルト
283 ワイヤケーブル
299 逃げ部
Claims (10)
- 内燃機関と、
外部から吸入された吸入空気を浄化するエアクリーナエレメントと該エアクリーナエレメントを収容可能なエアクリーナケースとを有するエアクリーナと、
前記内燃機関と前記エアクリーナケースとを連結し、前記エアクリーナエレメントによって浄化された吸入空気を該内燃機関に向けて流通させる吸気通路と、
前記吸気通路に設けられ、吸入空気の流通量を調整するスロットルバルブと、
前記スロットルバルブを開閉する動力源であるモータと、
を備える鞍乗型車両において、
前記モータは、前記エアクリーナケースの内部に配置される鞍乗型車両。 - 前記エアクリーナケースは、吸入空気が流通する吸気流通部を備え、
前記モータは、前記吸気流通部の内部に配置される請求項1に記載の鞍乗型車両。 - 前記吸気流通部は、外部から吸入された吸入空気が主として流通する第1流通通路と、前記第1流通通路を流通する吸入空気よりも少ない量の吸入空気が流通しかつ下流側の端部が前記エアクリーナケースの内部に延びる第2流通通路と、を備え、
前記モータは、前記第2流通通路の下流側の端部の近傍に配置され、又は該第2流通通路の内部に配置される請求項2に記載の鞍乗型車両。 - 前記エアクリーナケースは、前記吸気流通部を有するケース本体と、該ケース本体の内部に形成した区画壁によって該吸気流通部と区画されかつ密閉空間として形成された内部副室と、を備え、
前記モータは、前記内部副室の内部に配置される請求項2に記載の鞍乗型車両。 - 前記エアクリーナケースは、前記吸気流通部を有するケース本体と、該ケース本体から延びる遮断壁によって該ケース本体の外部に密閉空間として形成された外部副室と、を備え、
前記モータは、前記外部副室の内部に配置される請求項2に記載の鞍乗型車両。 - 前記モータは、前記スロットルバルブと一体的に構成される請求項1から5のいずれか一つに記載の鞍乗型車両。
- 前記モータに連結される駆動プーリと、
前記スロットルバルブに連結される従動プーリと、
前記駆動プーリ及び前記従動プーリに巻き掛けられ、前記モータの回転駆動力を前記スロットルバルブに伝達する無端状のベルトと、
を備える請求項1に記載の鞍乗型車両。 - 前記モータに連結される駆動プーリと、
前記スロットルバルブに連結される従動プーリと、
一端が前記駆動プーリに連結されると共に他端が前記従動プーリに連結され、前記モータの回転駆動力を前記スロットルバルブに伝達する一対のワイヤケーブルと、
を備える請求項1に記載の鞍乗型車両。 - 車体フレームと、
前記内燃機関及び該内燃機関から車両後方に向かって延び、後輪を回転自在に支持する後輪支持部を有し、前記車体フレームに揺動自在に連結されるパワーユニットと、
を備え、
前記エアクリーナケースは、前記パワーユニットの上方に配置され、
前記吸気通路は、前記エアクリーナケースの前部に接続され、
前記モータは、前記吸気通路よりも高い位置に配置される請求項7又は8に記載の鞍乗型車両。 - 前記車体フレームと前記パワーユニットとを連結しかつ該パワーユニットを該車体フレームに懸架するクッションユニットを更に備え、
前記エアクリーナケースは、その後部に、前記クッションユニットとの干渉を防ぐように凹んで形成された逃げ部を有し、
前記モータは、前記逃げ部よりも前方に配置される請求項9に記載の鞍乗型車両。
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