JP2011122541A - ベーン式ポンプおよびそれを用いたエバポリークチェックシステム - Google Patents

ベーン式ポンプおよびそれを用いたエバポリークチェックシステム Download PDF

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Abstract

【課題】安定したポンプ性能を維持可能なベーン式ポンプを提供する。
【解決手段】下ケーシング30の下平面321の外周端上の点のうち、シャフト13の軸Ax1と下平面321との交点から最も離れた位置にある点を第1点P1、下平面321の中心点O1から延びて第1点P1を通る仮想直線が中心点O1を中心としてロータ40の回転方向へ90度回転したときに交わる点を第2点P2、中心点O1を挟んで第2点P2と対向する位置にある点を第3点P3、第3点P3と第1点P1との間にある点を第4点P4とすると、上ケーシング20と下ケーシング30との間には、第3点P3を通る吸入通路26、および、第2点P2を通る吐出通路27が形成されている。下平面321は、外周端上の点のうち第4点P4が最もモータケース12から離れた位置となるよう、シャフト13の軸Ax1に対し傾斜した状態で設けられている。
【選択図】図2

Description

本発明は、ベーン式ポンプに関し、特にエバポリークチェックシステム等に好適に用いられるベーン式ポンプに関する。
従来、ベーン付きロータをモータにより回転駆動することで、流体を加圧し吐出するベーン式ポンプが知られている。例えば特許文献1に開示されるような燃料タンクからの燃料蒸気の漏れを検査するエバポリークチェックシステムにおいて燃料タンクの内部を減圧または加圧するのに用いられるベーン式ポンプでは、そのポンプ性能がシステムの性能に影響を及ぼしやすい。
このベーン式ポンプでは、上ケーシングと下ケーシングとにより形成されるポンプ室に略円柱状のロータが設けられている。上ケーシングと下ケーシングとの間には、ポンプ室の内部と外部とを連通する吸入通路および吐出通路が形成されている。ロータの中心孔には、モータのシャフトが緩く嵌合している。
特開2009−138602
上述した構成のベーン式ポンプでは、ロータは、シャフトの回転に伴いポンプ室内で回転する。ロータが回転すると、ポンプ室外部の流体は、吸入通路を通じてポンプ室内部に吸入される。吸入された流体は、ロータの回転により加圧され、吐出通路を通じてポンプ室外部へ吐出される。このとき、ポンプ室内部の吸入通路近傍には、負圧が発生する。ポンプ室の吸入通路近傍に負圧が発生すると、ロータが吸入通路側に傾き、ロータの回転中の姿勢が変化することがある。ロータが傾くと、ロータに取り付けられたベーンと上ケーシングの内周壁との接触状態が変化する。このため、ベーンにより仕切られたポンプ室の各空間の気密性が変化し、その結果、ポンプ性能が変化するおそれがある。このようなベーン式ポンプをエバポリークチェックシステムに用いた場合、燃料蒸気漏れの検査を正しく行うのが困難となる。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、安定したポンプ性能を維持可能なベーン式ポンプを提供することにある。
本発明の他の目的は、安定した検査性能を維持可能なエバポリークチェックシステムを提供することにある。
請求項1に記載の発明は、上ケーシングと下ケーシングとロータとモータとを備えるベーン式ポンプの発明である。上ケーシングは、略円筒状の筒部と当該筒部の一方の端部開口を塞ぐ略円形の上平面を有する板部とからなり、有底筒状に形成されている。下ケーシングは、板状に形成され、上ケーシングの他方の端部開口を塞ぐ略円形の下平面を有する。また、下ケーシングは、前記下平面と板部の上平面と筒部の内周壁との間にポンプ室を形成している。ロータは、略円柱状に形成され、筒部に対し偏心した状態でポンプ室に回転可能に収容されている。また、ロータは、中心部を軸方向に貫く中心孔、および筒部の内周壁に対し摺動可能な複数のベーンを有する。モータは、下ケーシングの板部とは反対側に設けられる略円筒状のモータケース、および当該モータケースから軸方向に延びロータの中心孔に緩く嵌合するシャフトを有している。モータは、シャフトを回転させることでロータを回転駆動する。
本発明では、下ケーシングの下平面の外周端上の点のうち、シャフトの軸と下平面との交点から最も離れた位置にある点を第1点、下平面の中心点から延びて前記第1点を通る仮想直線が前記中心点を中心としてロータの回転方向へ90度回転したときに交わる点を第2点、前記中心点を挟んで前記第2点と対向する位置にある点を第3点、当該第3点から前記第1点までの任意の点を第4点とすると、上ケーシングと下ケーシングとの間には、前記第3点を通りポンプ室の外部と内部とを連通しポンプ室の内部に吸入する流体を流通させる吸入通路、および、前記第2点を通りポンプ室の内部と外部とを連通しポンプ室の外部へ吐出する流体を流通させる吐出通路が形成されている。そして、下ケーシングの下平面は、外周端上の点のうち前記第4点が最もモータケースから離れた位置となるよう、シャフトの軸に対し傾斜した状態で設けられている。すなわち、下ケーシングの下平面は、中心点から前記第4点に向かうに従いモータケースから離れるよう、シャフトに対し傾斜している。そのため、ロータは、回転中、常に下平面側の端面の外縁部が下平面の前記第4点近傍に摺接した状態となる。
前記第4点は、下平面の外周端上の点のうち、前記第3点(吸入通路が形成される位置)から前記第1点までの任意の点である。つまり、『ロータの下平面側の端面の外縁部が、下平面のうち、「吸入通路近傍の位置」から「ロータの回転方向に90度回転したときの位置」までの範囲内の箇所に摺接する構成』とすることができる。これにより、ポンプ室の吸入通路近傍に負圧が発生したとしても、ロータが吸入通路側に傾くことを抑制できる。
このように、本発明では、ロータの回転中、常にロータの一部を「下平面のうち、吸入通路も含め、吸入通路から所定の距離離れた範囲のどこか」に摺接させることで、吸入通路近傍に負圧が生じても、ロータの回転中の姿勢を安定にすることができる。したがって、ベーン式ポンプの安定したポンプ性能を維持することができる。
請求項2に記載の発明では、板部の上平面の外周端上の点のうち、前記第4点を通り筒部の軸に対し平行に延びる仮想直線と交わる点を第5点とすると、上平面は、外周端上の点のうち前記第5点が最もモータケースから離れた位置となるよう、シャフトの軸に対し傾斜した状態で設けられている。すなわち、板部の上平面は、中心点から前記第5点に向かうに従いモータケースから離れるよう、シャフトに対し傾斜している。この構成により、上平面の外周端上の点のうち、上平面の中心点を挟んで前記第5点と対向する位置にある点を第6点とすると、ロータを、回転中、常に、下平面側の端面の外縁部が下平面の前記第4点近傍に摺接した状態とすることができるのに加え、上平面側の端面の外縁部も上平面の前記第6点近傍に摺接した状態とすることができる。これにより、ロータの回転中の姿勢をより安定にすることができる。
請求項3に記載の発明では、板部の上平面の外周端上の点のうち、前記第4点を通り筒部の軸に対し平行に延びる仮想直線と交わる点を第5点とすると、上平面は、外周端上の点のうち前記第5点が最もモータケースに近い位置となるよう、シャフトの軸に対し傾斜した状態で設けられている。すなわち、板部の上平面は、中心点から前記第5点に向かうに従いモータケースに近づくよう、シャフトに対し傾斜している。この構成により、ロータを、回転中、常に、下平面側の端面の外縁部が下平面の前記第4点近傍に摺接した状態とすることができるのに加え、上平面側の端面の外縁部も上平面の前記第5点近傍に摺接した状態とすることができる。これにより、ロータの回転中の姿勢をより安定にすることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項記載のベーン式ポンプを備えるエバポリークチェックシステムである。このシステムの場合、安定したポンプ性能を維持可能なベーン式ポンプを燃料タンク内部の減圧または加圧に用いるため、安定した検査性能を維持することができる。
本発明の第1実施形態によるベーン式ポンプを示す断面図。 図1のII−II線断面図。 本発明の第1実施形態によるベーン式ポンプの弾性シートを示す概略図。 本発明の第1実施形態によるベーン式ポンプを適用したエバポリークチェックシステムを示す模式図。 本発明の第2実施形態によるベーン式ポンプを示す断面図。 本発明の第3実施形態によるベーン式ポンプを示す断面図。 本発明の第4実施形態によるベーン式ポンプを示す断面図。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、複数の実施形態において、実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態によるベーン式ポンプおよびその一部を図1〜3に示す。ベーン式ポンプ10は、流体を吸入し加圧して吐出する。ベーン式ポンプ10が加圧する流体としては、例えば空気などの気体や水などの液体を適用することができる。
ベーン式ポンプ10は、上ケーシング20、下ケーシング30、ロータ40、およびモータ11などを備えている。ベーン式ポンプ10のロータ40は、下ケーシング30および弾性シート50を挟んで設置されているモータ11により回転駆動される。モータ11には、例えば直流式または交流式の電気モータが適用される。
上ケーシング20は、筒部21、板部22およびつば部23を有し、例えば樹脂などの材料により一体に形成されている。筒部21は、略円筒状に形成されている。筒部21の内周壁211は、略円筒面状である。板部22は、筒部21の一方の端部側に形成され、筒部21の一方の端部開口を塞ぐ略円形の上平面221を有している。つば部23は、筒部21の他方の端部から径外方向に拡がるようにして形成されている。つば部23の板部22とは反対側の端面には、平面部204が形成されている。このように、上ケーシング20は、有底筒状に形成されている。
下ケーシング30は、例えば樹脂などの材料により板状に形成されている。下ケーシング30の上ケーシング20側の端面の外縁部には、平面部301が形成されている。平面部301は、上ケーシング20の平面部204に接合している。これにより、下ケーシング30の平面部301の内側に位置する略円形の下平面321は、筒部21の他方の端部開口を塞いでいる。そのため、筒部21の内周側に、下平面321、上平面221および筒部21の内周壁211に囲まれたポンプ室24が形成されている。下平面321については、後に詳述する。
ロータ40は、例えば樹脂などの材料により略円柱状に形成され、ポンプ室24に回転可能に収容されている。これにより、上ケーシング20の筒部21および板部22と、下ケーシング30と、ロータ40とに囲まれた空間25が形成される(図2参照)。本実施形態では、ロータ40は、筒部21に対し偏心した状態でポンプ室24に収容されている。すなわち、ロータ40の軸と筒部21の軸とは、一致せず、互いにずれた関係にある。そのため、筒部21とロータ40との間に形成される空間25は、周方向へ容積が変化している。
ロータ40は、中心部に凹部42および中心孔43を有している。凹部42は、ロータ40の板部22側端面から軸方向の途中まで窪ませることによりロータ40の肉盗みとして形成されている。中心孔43は、ロータ40を板厚方向に貫き、ロータ40の下ケーシング30側と凹部42とを連通している。中心孔43は、下ケーシング30側の端部から軸方向の途中まで徐々に径が縮小するテーパ状に形成されたテーパ孔44を有している。また、中心孔43は、軸方向の途中から凹部42に通じる箇所まで断面が非円形状に形成された非円形孔45を有している。
モータ11は、モータケース12およびシャフト13を有している。モータケース12は、略円筒状に形成され、下ケーシング30の板部22とは反対側に設けられている。モータケース12は、上ケーシング20、下ケーシング30および弾性シート50を取り付けるための取付部14に結合している。モータケース12には、図示しない固定子が収容されている。シャフト13は、固定子の内側に設けられる図示しない可動子に接続するとともにモータケース12の軸方向に延びるようにして設けられている。これにより、固定子に電力が供給されると、シャフト13は、可動子とともに回転する。ここで、モータケース12の軸とシャフト13の軸Ax1とは一致している。
モータ11のシャフト13は、中心孔43に挿入されている。シャフト13は、ロータ40の中心孔43へ挿入されるとき、テーパ孔44に案内されつつ非円形孔45に嵌まり込む。シャフト13は、軸方向の途中から凹部42側端部まで、断面の形状が非円形孔45の断面の形状と概ね同一に形成されている。ここで、非円形孔45の断面積は、シャフト13の端部の断面積よりも大きい。すなわち、非円形孔45を形成するロータ40の内壁とシャフト13の外壁との間には隙間が形成される。よって、シャフト13は、非円形孔45の形状に対応した状態でロータ40に緩く嵌合する。これにより、シャフト13が回転すると、シャフト13はロータ40に対して空転することなく、ロータ40はシャフト13とともに回転する。本実施形態では、ロータ40は、図2の時計回り方向に回転する。
ロータ40は、外周壁から径内方向へ凹むベーン収容溝46を有している。ベーン収容溝46は、ロータ40の下ケーシング30側の端面と板部22側の端面とを接続するように軸方向へ延びて形成されている。本実施形態の場合、ベーン収容溝46は、ロータ40の周方向へ等間隔に四つ形成されている。ロータ40のベーン収容溝46には、それぞれベーン41が収容されている。ロータ40と筒部21の内周壁211とは偏心している。そのため、ロータ40の回転にともなってロータ40と筒部21の内周壁211との間の距離は変化する。ロータ40が回転すると、ベーン41は遠心力により径外方向へ内周壁211に接するまで突出する。そして、ロータ40と筒部21の内周壁211との距離が小さくなるにしたがって、ベーン41はベーン収容溝46の径内方向へ押し込まれる。これにより、ベーン41は、ロータ40の回転にともなって径外方向の端部が筒部21の内周壁211と接触しながら回転するとともに、ベーン収容溝46の内部を径方向へ往復移動する。
上ケーシング20のつば部23には、第1通穴としての通穴201が形成されている。本実施形態の場合、つば部23に三つの通穴201が形成されている。
下ケーシング30は、上ケーシング20の通穴201に対応する位置に、モータ11側へ突出する突出部31を有している。突出部31のほぼ中心には、下ケーシング30を板厚方向に貫く第2通穴としての通穴32が形成されている。通穴32は、通穴201に対応した位置に形成されている。なお、突出部31の突出量hは、弾性シート50の厚さよりも小さい。
弾性シート50は、下ケーシング30とモータ11の取付部14との間に設けられている。弾性シート50は、例えばゴムなどのように弾性を有し且つ減衰係数の大きい材料から板状に形成されている。図3に示すように、弾性シート50は、中央部に弾性シート50を板厚方向へ貫く穴51を有している。穴51の内径は、ポンプ室24、すなわち上ケーシング20の筒部21の下ケーシング30側端部開口の径とほぼ同一に設定されている。これにより、弾性シート50は、上ケーシング20の平面部204の形状に対応した形状に形成されている。
弾性シート50には、下ケーシング30の突出部31に対応する位置に第3通穴としての通穴52が形成されている。通穴52の内径は、突出部31の外径とほぼ同一もしくはやや大きく設定されている。
図1に示すように、ねじ部材としてのねじ60は、一方の端部に頭部61を有している。ねじ60には、他方の端部から軸方向の途中までおねじ溝62が形成されている。モータ11の取付部14は、例えば金属などの材料からなり、上ケーシング20の通穴201に対応する位置に取付穴15が形成されている。取付穴15が形成された取付部14の内壁には、ねじ60のおねじ溝62に対応するめねじ溝16が形成されている。
ねじ60は、上ケーシング20の通穴201、下ケーシング30の通穴32および弾性シート50の通穴52を通り取付穴15が形成された取付部14に螺着している。これにより、上ケーシング20、下ケーシング30および弾性シート50は、ねじ60の頭部61と取付部14とに挟み込まれることによって取付部14に締付結合される。このとき、ねじ60の頭部61と取付部14との間には軸力が働く。そのため、弾性シート50は、下ケーシング30と取付部14とに押され、軸方向に圧縮される。これにより、弾性シート50に反力が生じ、下ケーシング30は弾性シート50から上ケーシング20方向への面圧を受ける。その結果、下ケーシング30の平面部301は、上ケーシング20の平面部204と密着する。したがって、ポンプ室24は気密または液密に保たれる。
なお、下ケーシング30の突出部31は、弾性シート50の通穴52を通り、取付部14に接している。上述のように、突出部31の突出量hは弾性シート50の厚さよりも小さい。そのため、突出部31が取付部14に接したとき、弾性シート50は下ケーシング30と取付部14とに挟まれ圧縮される。これにより、下ケーシング30は、弾性シート50の反力による面圧を受けるとともに、取付部14との間隔が一定、すなわち突出部31の突出量hに保たれる。
次に、下ケーシング30の下平面321等について詳述する。
図2に示すように、本実施形態では、下平面321の外周端上の点のうち、シャフト13の軸Ax1と下平面321との交点から最も離れた位置にある点を第1点P1、下平面321の中心点O1から延びて第1点P1を通る仮想直線が中心点O1を中心としてロータ40の回転方向へ90度回転したときに交わる点を第2点P2、中心点O1を挟んで第2点P2と対向する位置にある点を第3点P3とすると、上ケーシング20と下ケーシング30との間には、第3点P3を通りポンプ室24の外部と内部とを連通する吸入通路26、および、第2点P2を通りポンプ室24の内部と外部とを連通する吐出通路27が形成されている。本実施形態では、吸入通路26および吐出通路27は、つば部23と下ケーシング30との間の下ケーシング30側に形成されている(図1参照)。
さらに、本実施形態では、下平面321の外周端上の点のうち、第3点P3と第1点P1との間にある点を第4点P4とすると、下平面321は、下平面321の外周端上の点のうち第4点P4が最もモータケース12から離れた位置となるよう、シャフト13の軸Ax1に対し傾斜している(図2および図1参照)。
次に、上記の構成のベーン式ポンプ10の作動について説明する。
モータ11の回転にともなってシャフト13に接続しているロータ40は回転する。ロータ40の回転にともなって、ベーン41は筒部21の内周壁211と接触しながらロータ40とともに回転する。空間25は、吸入通路26側半分の領域においては、ロータ40の回転方向へ向かうに従い容積が拡大している。そのため、ベーン41がロータ40とともに回転することにより吸入通路26近傍に負圧が生じ、ポンプ室24外部の流体は、吸入通路26を通じてポンプ室24(空間25)に吸入される。一方、空間25の吐出通路27側半分の領域においては、ロータ40の回転方向へ向かうに従い空間25の容積が縮小している。そのため、ベーン41がロータ40とともに回転することにより、空間25(ポンプ室24内部)の流体は、加圧され、吐出通路27を通じてポンプ室24外部へ吐出される。このように、ロータ40の回転により、流体は連続して吸入および加圧される。
本実施形態では、例えばシャフト13の軸を天地方向と略一致させモータケース12を地側、上ケーシングを天側とした状態でベーン式ポンプ10を使用する場合など、ロータ40は、回転中、常に下平面321側の端面の外縁部が下平面321の第4点P4近傍(図1にS4で示す箇所)に摺接した状態となる。これにより、吸入通路26近傍に負圧が生じても、ロータ40はシャフト13に対し傾くことなく回転中の姿勢が安定し、ポンプ性能が安定する。
以上説明したように、本実施形態では、下ケーシング30の下平面321は、外周端上の点のうち第4点P4が最もモータケース12から離れた位置となるよう、シャフト13の軸Ax1に対し傾斜した状態で設けられている。すなわち、下平面321は、中心点O1から第4点P4に向かうに従いモータケース12から離れるよう、シャフト13に対し傾斜している。そのため、ロータ40は、回転中、常に下平面321側の端面の外縁部が下平面321の第4点P4近傍(S4)に摺接した状態となる。
本実施形態では、第4点P4は、下平面321の外周端上の点のうち、第3点P3(吸入通路26が形成される位置)と第1点P1との間の点である。つまり、ロータ40の下平面321側の端面の外縁部は、下平面321のうち、「吸入通路26近傍の位置」から「ロータ40の回転方向に90度回転したときの位置」までの範囲内の箇所(S4)に摺接する。これにより、ポンプ室24の吸入通路26近傍に負圧が発生したとしても、ロータ40が吸入通路26側に傾くことを抑制できる。
このように、本実施形態では、ロータ40の回転中、常にロータ40の一部を「下平面321のうち、吸入通路26も含め、吸入通路26から所定の距離離れた範囲のどこか」に摺接させることで、吸入通路26近傍に負圧が生じても、ロータ40の回転中の姿勢を安定にすることができる。したがって、ベーン式ポンプ10の安定したポンプ性能を維持することができる。
なお、本実施形態では、板部22の上平面221は、シャフト13の軸Ax1に対し概ね垂直となるよう設けられ、ロータ40との間に所定のクリアランスを形成している。
(ベーン式ポンプを適用したエバポリークチェックシステム)
次に、第1実施形態によるベーン式ポンプ10を適用したエバポリークチェックシステム(以下、単に「チェックシステム」という。)100について、図4に基づいて説明する。このチェックシステム100では、ベーン式ポンプ10を、燃料タンク120内部を減圧するのに用いる。
チェックシステム100は、検査モジュール110、燃料タンク120、キャニスタ130、吸気装置600およびECU700から構成されている。検査モジュール110は、ベーン式ポンプ10、モータ11、切換弁180および圧力センサ400を備えている。切換弁180とキャニスタ130とは、キャニスタ通路140により接続している。大気通路150は、検査モジュール110とは反対側の端部が開放端152として大気に開放されている。キャニスタ通路140と大気通路150とは接続通路160により接続している。接続通路160とベーン式ポンプ10の流体入口通路26とはポンプ通路162により接続している。ベーン式ポンプ10の流体出口通路27と大気通路150とは排出通路163により接続している。ポンプ通路162からは圧力導入通路164が分岐し、圧力導入通路164はポンプ通路162とセンサ室170とを接続している。センサ室170には、圧力センサ400が設置されている。これにより、センサ室170は、圧力導入通路164およびポンプ通路162と概ね同一の圧力となる。
キャニスタ通路140からはオリフィス通路510が分岐している。オリフィス通路510は、キャニスタ通路140とポンプ通路162とを接続している。オリフィス通路510にはオリフィス520が設置されている。オリフィス520は、燃料タンク120からの燃料蒸気を含む空気漏れが許容される開口の大きさに対応している。
切換弁180は、弁本体181および駆動部182を有している。駆動部182は弁本体181を駆動する。駆動部182は、コイル183を有しており、コイル183はECU700に接続している。ECU700は、コイル183への通電を断続する。コイル183に通電されていないとき、接続通路160とポンプ通路162との間は遮断されるとともに、キャニスタ通路140と大気通路150とは接続通路160を経由して連通する。一方、コイル183に通電されているとき、キャニスタ通路140とポンプ通路162は連通し、キャニスタ通路140と大気通路150との間は遮断される。なお、オリフィス通路510とポンプ通路162とはコイル183への通電または非通電に関わらず常に連通している。
キャニスタ130は例えば活性炭などの吸着剤131を有している。キャニスタ130は、検査モジュール110と燃料タンク120との間に設置され、燃料タンク120で発生した燃料蒸気を吸着する。キャニスタ130は、キャニスタ通路140により検査モジュール110と接続し、タンク通路132により燃料タンク120に接続している。また、キャニスタ130には、吸気装置600の吸気管610へ連通するパージ通路133が接続している。燃料タンク120で発生した燃料蒸気は、タンク通路132を通過すると吸着剤131に吸着される。キャニスタ130と吸気装置600の吸気管610とを接続するパージ通路133には、パージバルブ134が設置されている。パージバルブ134は、ECU700からの指令によりパージ通路133を開閉する。
圧力センサ400は、センサ室170の圧力を検出し、ECU700に圧力に応じた信号を出力する。ECU700は、図示しないCPU、ROMおよびRAMなどを有するマイクロコンピュータから構成される。ECU700には、圧力センサ400をはじめとして種々のセンサから出力された信号が入力される。ECU700は、これら入力された種々の信号からROMに記録されている所定の制御プログラムにしたがって各部を制御する。
エンジンの運転中およびエンジンの運転の停止後の所定期間は、コイル183に通電されず、キャニスタ通路140と大気通路150とは接続通路160を介して連通している。したがって、燃料タンク120で発生した燃料蒸気を含む空気は、キャニスタ130を通過することにより燃料蒸気が除去された後、大気通路150の開放端152から大気へ放出される。
車両に搭載されたエンジンの運転が停止されてから所定の期間が経過すると、燃料タンク120からの燃料蒸気を含む空気漏れの検査が開始される。検査では、車両が駐車されている高度による誤差を補正するため、大気圧の検出が行われる。大気圧の検出は、センサ室170に設置されている圧力センサ400によって実施される。コイル183に通電していないとき、オリフィス通路510を経由して大気通路150とポンプ通路162とは連通している。そのため、圧力導入通路164を経由してポンプ通路162と連通しているセンサ室170の圧力は大気圧と概ね同一である。したがって、大気圧はセンサ室170の圧力センサ400によって検出される。
大気圧の検出が完了すると、検出された圧力から車両が駐車されている場所の高度を算定する。ECU700は、算定された高度に基づいて、各種のパラメータを補正する。これらが完了すると、ECU700は切換弁180のコイル183へ通電する。コイル183へ通電すると、切換弁180は図4の右方へ移動する。これにより、切換弁180は、大気通路150とキャニスタ通路140との間を遮断するとともに、キャニスタ通路140とポンプ通路162とを連通する。そのため、ポンプ通路162に接続しているセンサ室170はキャニスタ130を経由して燃料タンク120と連通する。燃料タンク120の内部で燃料蒸気が発生している場合、燃料タンク120の内部の圧力は車両の周囲すなわち大気圧と比較して高くなっている。
燃料タンク120における燃料蒸気の発生にともなう圧力上昇が検出されると、ECU700は切換弁180のコイル183への通電を停止する。コイル183への通電が停止されると、ポンプ通路162はオリフィス通路520を経由してキャニスタ通路140および大気通路150と連通する。また、キャニスタ通路140と大気通路150とは接続通路160を経由して連通する。
ここで、モータ11に通電すると、ベーン式ポンプ10が駆動され、ポンプ通路162は減圧される。そのため、大気通路150から流入した空気は、オリフィス通路510を経由してポンプ通路162へ流入する。ポンプ通路162へ流入する空気の流れはオリフィス通路510のオリフィス520によって絞られるため、ポンプ通路162の圧力は低下する。ポンプ通路162の圧力は、オリフィス50の開口面積に対応する所定の圧力まで低下した後、一定となる。このとき、検出されたポンプ通路162の圧力は基準圧力として記録される。基準圧力の検出が完了すると、モータ11への通電は停止される。
基準圧力が検出されると、再び切換弁180のコイル183に通電される。これにより、大気通路150とキャニスタ通路140との間は遮断されるとともに、キャニスタ通路140とポンプ通路162とは連通する。そのため、燃料タンク120はポンプ通路162と連通し、ポンプ通路162の圧力は燃料タンク120と同一になる。そして、モータ11に通電すると、ベーン式ポンプ10が作動する。ベーン式ポンプ10の作動により、燃料タンク120の内部は減圧される。このとき、ポンプ通路162は燃料タンク120に連通している。そのため、ポンプ通路162に連通するセンサ室170の圧力センサ400が検出する圧力は燃料タンク120の内部の圧力とほぼ同一である。
ベーン式ポンプ10の作動の継続によって、センサ室170すなわち燃料タンク120の内部の圧力が先に検出した基準圧力よりも低下した場合、燃料タンク120からの燃料蒸気を含む空気の漏れは許容以下と判断される。すなわち、燃料タンク120の内部の圧力が基準圧力よりも低下する場合、燃料タンク120の外部から内部へ空気の侵入がないか、または侵入する空気がオリフィス520の流量以下である。そのため、燃料タンク120の気密は十分に確保されていると判断される。
一方、燃料タンク120の内部の圧力が基準圧力まで低下しない場合、燃料タンク120からの燃料蒸気を含む空気漏れは許容を超過していると判断される。すなわち、燃料タンク120の内部の圧力が基準圧力まで低下しない場合、燃料タンク120の内部の減圧にともなって燃料タンク120には外部から空気が侵入していると考えられる。そのため、燃料タンク120の気密は十分に確保されていないと判断される。
燃料蒸気を含む空気漏れの検査が完了すると、モータ11および切換弁180への通電は停止される。ECU700は、ポンプ通路162の圧力が大気圧に回復したことを検出した後、圧力センサ400の作動を停止させ、チェック工程を終了する。
上述のように、第1実施形態によるベーン式ポンプ10は、安定したポンプ性能を維持可能である。そのため、チェックシステム100に第1実施形態のベーン式ポンプ10を適用した場合、安定したポンプ性能を維持可能なベーン式ポンプ10を燃料タンク120内部の減圧に用いることができる。したがって、チェックシステム100において、安定した検査性能を維持することができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態によるベーン式ポンプを図5に示す。第2実施形態では、上ケーシングの板部に形成される上平面の、モータのシャフトに対する傾きが第1実施形態と異なる。
第2実施形態では、上ケーシング20の板部22の上平面221の外周端上の点のうち、下平面321の外周端上の第4点P4を通り筒部21の軸Ax2に対し平行に延びる仮想直線と交わる点を第5点P5とすると、上平面221は、外周端上の点のうち第5点P5が最もモータケース12から離れた位置となるよう、シャフト13の軸Ax1に対し傾斜した状態で設けられている。すなわち、板部22の上平面221は、中心点O2から第5点P5に向かうに従いモータケース12から離れるよう、シャフト13に対し傾斜している。この構成により、上平面221の外周端上の点のうち、上平面221の中心点O2を挟んで第5点P5と対向する位置にある点を第6点P6とすると、ロータ40を、回転中、常に、下平面321側の端面の外縁部が下平面321の第4点P4近傍(S4)に摺接した状態とすることができるのに加え、上平面221側の端面の外縁部も上平面221の第6点P6近傍(図5にS6で示す箇所)に摺接した状態とすることができる。これにより、ロータ40の回転中の姿勢をより安定にすることができる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態によるベーン式ポンプを図6に示す。第3実施形態では、上ケーシングの板部に形成される上平面の、モータのシャフトに対する傾きが第1実施形態および第2実施形態と異なる。
第3実施形態では、上ケーシング20の板部22の上平面221の外周端上の点のうち、下平面321の外周端上の第4点P4を通り筒部21の軸Ax2に対し平行に延びる仮想直線と交わる点を第5点P5とすると、上平面221は、外周端上の点のうち第5点P5が最もモータケース12に近い位置となるよう、シャフト13の軸Ax1に対し傾斜した状態で設けられている。すなわち、板部22の上平面221は、中心点O2から第5点P5に向かうに従いモータケース12に近づくよう、シャフト13に対し傾斜している。この構成により、ロータ40を、回転中、常に、下平面321側の端面の外縁部が下平面321の第4点P4近傍(S4)に摺接した状態とすることができるのに加え、上平面221側の端面の外縁部も上平面221の第5点P5近傍(図6にS5で示す箇所)に摺接した状態とすることができる。これにより、ロータ40の回転中の姿勢をより安定にすることができる。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態によるベーン式ポンプを図7に示す。第4実施形態は、モータと、その他の部材とが互いに傾いた状態で結合される点で第1〜3実施形態と異なる。
第4実施形態では、モータケース12と取付部14とは、モータ11のシャフト13が取付部14の下ケーシング30側壁面に対し傾いた状態となるよう、結合している。また、下ケーシング30の下平面321および上ケーシング20の板部22の上平面221は、取付部14の下ケーシング30側壁面に対し平行である。つまり、下ケーシング30および上ケーシング20は、シャフト13が下平面321および上平面221に対して傾いた状態となるよう、取付部14に取り付けられている。なお、筒部21は、軸Ax2がシャフト13の軸Ax1と平行になるようにして設けられている。すなわち、筒部21の内周壁211は、シャフト13の軸Ax1に対し平行である。
上述の構成により、本実施形態では、下平面321は、外周端上の点のうち第4点P4が最もモータケース12から離れた位置となるよう、シャフト13の軸Ax1に対し傾斜している。すなわち、下平面321は、中心点O1から第4点P4に向かうに従いモータケース12から離れるよう、シャフト13に対し傾斜している。また、上平面221は、外周端上の点のうち第5点P5が最もモータケース12から離れた位置となるよう、シャフト13の軸Ax1に対し傾斜している。すなわち、板部22の上平面221は、中心点O2から第5点P5に向かうに従いモータケース12から離れるよう、シャフト13に対し傾斜している。この構成により、ロータ40を、回転中、常に、下平面321側の端面の外縁部が下平面321の第4点P4近傍(S4)に摺接した状態とすることができるのに加え、上平面221側の端面の外縁部も上平面221の第6点P6近傍(図7にS6で示す箇所)に摺接した状態とすることができる。これにより、ロータ40の回転中の姿勢をより安定にすることができる。
このように、本実施形態は、モータ11と、その他の部材とが互いに傾いた状態で結合される点で第1〜3実施形態と異なるものの、下平面321と上平面221とシャフト13との関係について見れば、第2実施形態と同様である。
(他の実施形態)
上述の実施形態では、下平面の外周端上の第4点が第3点と第1点との間にある例を示した。これに対し、本発明の他の実施形態では、第4点が第3点または第1点と一致する構成としてもよい。例えば第4点が第3点と一致する構成の場合、吸入通路は第4点を通るようにして形成される。この場合、下平面は、吐出通路側から吸入通路側へ向かうに従いモータケースから離れるよう、シャフトの軸に対し傾斜した状態となる。この構成では、ロータは、回転中、常に下平面側の端面の外縁部が下平面の第4点近傍、すなわち吸入通路近傍に摺接した状態となる。これにより、吸入通路近傍に負圧が生じても、ロータの回転中の姿勢を安定にすることができる。このように、本発明の他の実施形態では、第4点は、下平面の外周端上の点のうち、第3点から第1点までのいかなる点でもよい。
上述の第4実施形態では、上平面が、下平面に対して平行、かつ、中心点から第5点に向かうに従いモータケースから離れるよう、シャフトに対し傾斜している例を示した。これに対し、本発明の他の実施形態では、上平面が「シャフトの軸に対して垂直となる」構成、あるいは「中心点から第5点に向かうに従いモータケースに近づくよう、シャフトに対し傾斜する」構成としてもよい。
本発明の他の実施形態では、上ケーシングの板部と筒部とは、一体ではなく、別体で形成してもよい。また、モータケースと取付部とは一体に形成してもよい。
上述の実施形態では、燃料タンクの内部を減圧して燃料蒸気の漏れを検査するエバポリークチェックシステムに本発明を適用した例について説明した。これに対し、燃料タンクの内部を加圧して燃料蒸気の漏れを検査するチェックシステム、あるいは流体の減圧または加圧を実施する公知の各種の装置に本発明を適用することができる。
また、上述の第2〜4実施形態のベーン式ポンプをエバポリークチェックシステムに適用してもよい。
このように、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の形態に適用可能である。
10:ベーン式ポンプ、11:モータ、12:モータケース、13:シャフト、20:上ケーシング、21:筒部、22:板部、221:上平面、24:ポンプ室、26:吸入通路、27:吐出通路、30:下ケーシング、321:下平面、40:ロータ、41:ベーン、43:中心孔

Claims (4)

  1. 略円筒状の筒部と当該筒部の一方の端部開口を塞ぐ略円形の上平面を有する板部とからなる有底筒状の上ケーシングと、
    前記上ケーシングの他方の端部開口を塞ぐ略円形の下平面を有し、当該下平面と前記上平面と前記筒部の内周壁との間にポンプ室を形成する板状の下ケーシングと、
    前記筒部に対し偏心した状態で前記ポンプ室に回転可能に収容され、中心部を軸方向に貫く中心孔、および前記筒部の内周壁に対し摺動可能な複数のベーンを有する略円柱状のロータと、
    前記下ケーシングの前記板部とは反対側に設けられる略円筒状のモータケース、および当該モータケースから軸方向に延び前記中心孔に緩く嵌合するシャフトを有し、当該シャフトを回転させることで前記ロータを回転駆動するモータと、を備え、
    前記下平面の外周端上の点のうち、前記シャフトの軸と前記下平面との交点から最も離れた位置にある点を第1点、前記下平面の中心点から延びて前記第1点を通る仮想直線が前記中心点を中心として前記ロータの回転方向へ90度回転したときに交わる点を第2点、前記中心点を挟んで前記第2点と対向する位置にある点を第3点、当該第3点から前記第1点までの任意の点を第4点とすると、
    前記上ケーシングと前記下ケーシングとの間には、前記第3点を通り前記ポンプ室の外部と内部とを連通し前記ポンプ室の内部に吸入する流体を流通させる吸入通路、および、前記第2点を通り前記ポンプ室の内部と外部とを連通し前記ポンプ室の外部へ吐出する流体を流通させる吐出通路が形成され、
    前記下平面は、外周端上の点のうち前記第4点が最も前記モータケースから離れた位置となるよう、前記シャフトの軸に対し傾斜した状態で設けられていることを特徴とするベーン式ポンプ。
  2. 前記上平面の外周端上の点のうち、前記第4点を通り前記筒部の軸に対し平行に延びる仮想直線と交わる点を第5点とすると、
    前記上平面は、外周端上の点のうち前記第5点が最も前記モータケースから離れた位置となるよう、前記シャフトの軸に対し傾斜した状態で設けられていることを特徴とする請求項1に記載のベーン式ポンプ。
  3. 前記上平面の外周端上の点のうち、前記第4点を通り前記筒部の軸に対し平行に延びる仮想直線と交わる点を第5点とすると、
    前記上平面は、外周端上の点のうち前記第5点が最も前記モータケースに近い位置となるよう、前記シャフトの軸に対し傾斜した状態で設けられていることを特徴とする請求項1に記載のベーン式ポンプ。
  4. 請求項1から3のいずれか一項記載のベーン式ポンプを備え、
    前記ベーン式ポンプにより燃料タンクの内部を減圧または加圧して前記燃料タンクからの燃料蒸気の漏れを検出することを特徴とするエバポリークチェックシステム。
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