JP4816631B2 - 燃料蒸気の漏れ検査モジュール - Google Patents

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Description

本発明は、燃料タンクで発生した燃料蒸気の燃料タンク外部への漏れを検査する燃料蒸気の漏れ検査モジュールに関する。
近年、環境保護の観点から、車両に搭載されているエンジンからの排出ガスの規制に加え、燃料タンクから外部へ漏れる燃料蒸気の排出規制が強化されている。特にアメリカ合衆国環境庁(EPA)およびカリフォルニア州環境庁(CARB)の定める基準では、燃料タンクのわずかな開口から漏れる燃料蒸気の検出を要求している。
従来、広く用いられている燃料蒸気の漏れ検査モジュールでは、ポンプを用いて燃料タンクの内部と外部との間に圧力差を形成している。燃料タンクの内部と外部との間に圧力差を形成することにより、燃料タンクから燃料蒸気が漏れている場合、ポンプを駆動するモータの負荷が変動する。このモータの負荷の変動を検出することにより、燃料タンクからの燃料蒸気を含む空気漏れを検出している。
また、燃料蒸気の漏れ検査モジュールは、燃料タンク内で発生した燃料蒸気を脱離可能に吸着するキャニスタに結合され、キャニスタ内の空間を介して燃料タンクの内部を減圧または加圧するようになっている。さらに、燃料蒸気の漏れ検査モジュールは、ポンプとキャニスタとを連通する通路を開閉する切換弁を備え、ポンプおよび切換弁をハウジングに収容するとともに、スプリングにより切換弁をハウジング内の所定位置に弾性的に保持している。より詳細には、切換弁は、キャニスタとハウジングとの結合部に向かってスプリングにより付勢されてハウジングに密着固定されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−69877号公報
しかしながら、従来の燃料蒸気の漏れ検査モジュールは、ポンプとキャニスタとを連通する通路を開閉する際に、切換弁の可動コアや弁体等の移動に伴って衝突音や摺動音が発生し、特に衝突による振動が結合部を介してキャニスタに伝達され、その伝達された振動がキャニスタ内の空間で増幅され、さらに大きな音を生じさせる。そして、切換弁が結合部に向かって付勢されてハウジングに密着固定されているため、切換弁の振動が密着部でハウジングに伝達される向きと、さらにその振動が結合部に伝達される向きとが一致する。したがって、切換弁の振動がキャニスタに伝わり易く、このことも大きな音を生じさせる要因となっている。
本発明は上記点に鑑みて、キャニスタに結合された燃料蒸気の漏れ検査モジュールにおいて、切換弁が作動した際にキャニスタ内の空間で増幅されて発生する音を低減させることを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、燃料タンク(20)内で発生した燃料蒸気を脱離可能に吸着するキャニスタ(30)に結合され、キャニスタ(30)内の空間を介して燃料タンク(20)の内部を減圧または加圧することにより燃料タンク(20)からの燃料蒸気の漏れを検査する燃料蒸気の漏れ検査モジュールであって、燃料タンク(20)の内部を減圧または加圧するポンプ(200)と、ポンプ(200)とキャニスタ(30)とを連通する通路(141、161、162)を開閉する切換弁(300)と、ポンプ(200)および切換弁(300)を収容するハウジング(110)と、切換弁(300)をハウジング(110)内の所定位置に弾性的に保持するスプリング(390)とを備え、切換弁(300)は、キャニスタ(30)とハウジング(110)との結合部(C)から遠ざかる向きにスプリング(390)により付勢されてハウジング(110)に密着固定され、さらに、切換弁(300)は電磁弁で構成され、切換弁(300)のコイル(332)に通電した際に切換弁(300)の可動コア(334)が結合部(C)から遠ざかる向きに移動するように構成されていることを特徴とする。
これによると、切換弁(300)が結合部(C)から遠ざかる向きに付勢されてハウジング(110)に密着固定されているため、切換弁(300)とハウジング(110)とが密着している密着部(B)において切換弁(300)の振動がハウジング(110)に伝達される向きと、さらにその振動が結合部(C)に伝達される向きとが逆になる。したがって、切換弁(300)の振動は、密着部(B)から結合部(C)に伝達されるまでの間に折り返して伝播されるので減衰される。よって、切換弁(300)が作動した際にキャニスタ(30)内の空間で増幅されて発生する音を低減させることができる。
請求項3に記載の発明では、請求項1または2に記載の燃料蒸気の漏れ検査モジュールにおいて、切換弁(300)は略円柱状であり、スプリング(390)は、穴あき円板状で、周方向に沿って波形形状になっており、切換弁(300)の一端面のうち切換弁(300)の外周面に近い領域に当接していることを特徴とする。
これによると、コイルスプリングと比較して、外径寸法に関して設計自由度が大きいため、外径寸法を大きくして、切換弁(300)の一端面のうち切換弁(300)の外周面に近い領域で切換弁(300)を保持することができ、保持状態での切換弁(300)の姿勢を安定させることができる。また、コイルスプリングと比較して、軸方向寸法が著しく小さいため、ハウジング(110)の小型化を図ることができる。
なお、特許請求の範囲およびこの欄で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
本発明の一実施形態について説明する。図1は一実施形態に係る燃料蒸気漏れ検査モジュール(以下、単に「検査モジュール」という)を適用した燃料蒸気漏れ検査システム(以下、単に「検査システム」という)の構成図、図2は図1の検査モジュールの断面図、図3(a)は図2のスプリングの平面図、図3(b)は図3(a)のA−A線に沿う断面図である。
検査システム10は、図1に示すように、検査モジュール100、燃料タンク20、キャニスタ30、吸気装置40およびECU50から構成されている。
検査モジュール100は、図2に示すように、主にハウジング110、ポンプ200、ブラシレスモータ210、切換弁300および圧力センサ400を備えている。検査モジュール100は、燃料タンク20およびキャニスタ30よりも上方に設置されている。これにより、燃料タンク20からキャニスタ30および検査モジュール100への液体の燃料あるいは水分の侵入が防止される。
ハウジング110は、樹脂製のハウジング本体111と樹脂製のハウジングカバー112とを有している。ハウジング110には、ポンプ200、ブラシレスモータ210および切換弁300が収容されている。ハウジング110は、ポンプ200およびブラシレスモータ210を収容するポンプ収容部120、ならびに切換弁300を収容する切換弁収容部130を有している。ハウジング110は、キャニスタポート140および大気ポート150を有している。キャニスタポート140および大気ポート150は、ハウジング本体111に形成されている。
キャニスタポート140は、円筒形状であり、ハウジング本体111から突出している。そして、キャニスタポート140がキャニスタ30の筒部30aに嵌合されることにより、ハウジング110がキャニスタ30に結合され、ひいては、検査モジュール100がキャニスタ30に結合されている。キャニスタポート140の内部にキャニスタ通路141が形成されており、このキャニスタ通路141はキャニスタ30の内部空間に接続されている。キャニスタポート140の外周側にはOリング142が装着されており、このOリング142によりキャニスタポート140とキャニスタ30の筒部30aとの間がシールされている。なお、キャニスタポート140は本発明の筒部材に相当する。
大気ポート150は、円筒形状であり、ハウジング本体111から突出しており、大気ポート150の内部に大気通路151が形成されている。大気通路151は、図1に示すように、外部大気通路152を介して大気に開放されている。外部大気通路152の開放端には、エアフィルタ153が設置されている。
ハウジング110は、図2に示すように、さらに接続通路161、ポンプ通路162、排出通路163、圧力導入通路164およびセンサ室170を有している。接続通路161は、キャニスタ通路141と大気通路151とを接続している。ポンプ通路162は、接続通路161とポンプ200の吸入口201とを接続している。排出通路163は、ポンプ200の排出口202と大気通路151とを接続している。圧力導入通路164は、ポンプ通路162から分岐しており、ポンプ通路162とセンサ室170とを接続している。センサ室170には、圧力センサ400が設置されている。センサ室170は、圧力導入通路164に接続されているため、内部がポンプ通路162と概ね同一の圧力となる。
排出通路163は、ポンプ収容部120においてポンプ200およびブラシレスモータ210とハウジング110との間に形成され、切換弁収容部130において切換弁300とハウジング110との間に形成されている。そのため、ポンプ200の排出口202から排出された空気は、ポンプ200とハウジング110との間に形成されている隙間203、ならびにブラシレスモータ210とハウジング110との間に形成されている隙間204を経由して、切換弁300とハウジング110との間に形成される図示しない隙間に流入する。そして、切換弁300とハウジング110との間に流入した空気は、切換弁300とハウジング110との間に沿って流れ、大気通路151へ排出される。
ハウジング110は、キャニスタポート140側にオリフィス部500を有している。オリフィス部500は、キャニスタ通路141から分岐するオリフィス通路510を有している。オリフィス通路510は、キャニスタ通路141とポンプ通路162とを接続している。オリフィス通路510にはオリフィス520が配置されている。オリフィス520は、燃料タンク20からの燃料蒸気を含む空気漏れが許容される開口の大きさに対応している。例えば、CARBおよびEPAの基準では、燃料タンク20からの燃料蒸気を含む空気漏れの検出精度として、φ0.5mm相当の開口からの空気漏れの検出を要求している。そのため、本実施形態の場合、例えばφ0.5mm以下の開口を有するオリフィス520がオリフィス通路510に配置されている。オリフィス通路510は、キャニスタポート140の内周側に設置されている。これにより、ハウジング110は、外側に接続通路161ならびに内側にオリフィス通路510を有する二重環状に形成されている。
ポンプ200は、ポンプ収容部120に収容されており、吸入口201および排出口202を有している。吸入口201はポンプ通路162に開口し、排出口202は排出通路163に開口している。ポンプ200の吸入口201側には、チェック弁220が設置されている。チェック弁220は、ポンプ200が駆動されると開弁する。ポンプ200が駆動していないときチェック弁220が閉弁することにより、燃料蒸気を含む空気がポンプ200へ流入するのを防止する。
ポンプ200は、カバー250およびケース260を有している。また、ポンプ200は、カバー250およびケース260の内部に回転駆動される回転部材であるロータ251を有している。ロータ251には径方向へ往復移動可能なベーン253が収容されている。ロータ251の回転にともなって吸入口201から吸入された空気は、ベーン253によって加圧され、排出口202へ排出される。ポンプ200は、燃料タンク20の内部を減圧する減圧ポンプとして機能する。
ポンプ200にはブラシレスモータ210が取り付けられている。ブラシレスモータ210の回転軸部材としてのシャフト211には、チェック弁220側の端部にポンプ200のロータ251が固定されている。これにより、ブラシレスモータ210はポンプ200を駆動する。ブラシレスモータ210は、制御回路部280に接続されている。制御回路部280は、ブラシレスモータ210を一定の回転数に制御する。制御回路部280は、排出通路163を構成する隙間204に設置されている。制御回路部280には例えばツェナーダイオードなどの発熱素子が含まれる。そこで、制御回路部280を排出通路163を構成する隙間204に設置することにより、制御回路部280はポンプ200から排出された空気により冷却される。
切換弁300は、電磁弁にて構成されており、より詳細には弁ボディ310、弁軸部材320および電磁駆動部330から構成されている。弁ボディ310は、樹脂にて略円筒状に形成されており、弁ボディ310内に弁軸部材320および電磁駆動部330が収容され、さらにこの弁ボディ310がハウジング110の切換弁収容部130に収容されている。したがって、切換弁300は略円柱状である。
切換弁収容部130におけるキャニスタポート140側の端部131と、弁ボディ310におけるキャニスタポート140側の端部311との間に、スプリング390が配置されている。切換弁300は、このスプリング390によりハウジング110内の所定位置に弾性的に保持されている。
より詳細には、切換弁300は、スプリング390により、切換弁収容部130における反キャニスタポート側の端部132に押し付けられている。換言すると、切換弁300は、スプリング390により、キャニスタポート140がキャニスタ30の筒部30aに嵌合された部位(すなわち、キャニスタ30とハウジング110との結合部)から遠ざかる向きに付勢されてハウジング110に密着固定されている。以下、切換弁300が端部132に押し付けられて切換弁300と端部132とが当接している部位を密着部Bという。また、キャニスタポート140が筒部30aに嵌合された部位を結合部Cという。
スプリング390は、図3に示すように、薄板金属よりなり、中心部に穴を有する円板状で、周方向に沿って波形形状になっている。このスプリング390の外径寸法は、弁ボディ310の端部311の外径寸法と略等しく設定されており、弁ボディ310の端部311のうち弁ボディ310の外周面に近い領域で弁ボディ310を保持している。したがって、保持状態での弁ボディ310ひいては切換弁300の姿勢を安定させることができる。また、このスプリング390は、コイルスプリングと比較して、軸方向寸法が著しく小さいため、ハウジング110の小型化を図ることができる。
切換弁300は、図2に示すように、開閉バルブ340およびリファレンスバルブ350を有している。開閉バルブ340は、弁ボディ310に形成されている第一弁座341、ならびに弁軸部材320に装着されているワッシャ342から構成されている。また、リファレンスバルブ350は、ハウジング110に形成されている第二弁座351、ならびに弁軸部材320のキャニスタ30側の端部に装着されているバルブキャップ352から構成されている。
弁軸部材320は、電磁駆動部330により駆動される。弁軸部材320は、軸方向の途中にワッシャ342が装着され、軸方向の端部にバルブキャップ352が装着されている。電磁駆動部330は、弁軸部材320を第二弁座351方向へ付勢する例えばスプリング331などの付勢手段を有している。電磁駆動部330はコイル332を有しており、コイル332は図1に示すECU50に接続されている。ECU50は、コイル332への通電を断続する。コイル332に通電されていないとき、電磁駆動部330の固定コア333と可動コア334との間には磁気吸引力が発生していない。そのため、可動コア334と一体に接続されている弁軸部材320は、スプリング331の付勢力により図2の紙面下方へ移動している。
コイル332へ通電していないとき弁軸部材320は図2の下方へ移動しているため、バルブキャップ352は第二弁座351に着座している。これにより、接続通路161とポンプ通路162との間は遮断されている。一方、ワッシャ342は第一弁座341から離座している。これにより、キャニスタ通路141と大気通路151とは接続通路161を経由して連通する。したがって、コイル332への通電が停止されているとき、キャニスタ通路141とポンプ通路162との間の空気の流れは遮断され、キャニスタ通路141と大気通路151との間の空気の流れは許容される。
ECU50からの指令によりコイル332に通電されると、固定コア333と可動コア334との間には磁気吸引力が発生する。そのため、可動コア334と一体に接続されている弁軸部材320は、スプリング331の付勢力に抗して図2の上方へ移動する。この結果、バルブキャップ352は第二弁座351から離座するとともに、ワッシャ342は第一弁座341に着座する。これにより、接続通路161とポンプ通路162とは連通する。一方、キャニスタ通路141と大気通路151との間は遮断される。したがって、コイル332へ通電されているとき、キャニスタ通路141とポンプ通路162との間の空気の流れは許容され、キャニスタ通路141と大気通路151との間の空気の流れは遮断される。なお、オリフィス通路510とポンプ通路162とは、コイル332への通電または非通電にかかわらず、常に接続されている。
図1に示すように、キャニスタ30は吸着剤31を有している。吸着剤31は、例えば活性炭などであり、燃料タンク20で発生した燃料蒸気を吸着する。キャニスタ30は、検査モジュール100と燃料タンク20との間に設置されている。キャニスタ30は、タンク通路32により燃料タンク20に接続されている。また、キャニスタ30には、吸気装置40の吸気管41へ連通するパージ通路33が接続されている。燃料タンク20で発生した燃料蒸気は、キャニスタ30を通過することにより吸着剤31に吸着される。これにより、キャニスタ30から流出する空気に含まれる燃料蒸気は所定の濃度以下となる。吸気装置40は、エンジンの吸気系に接続される吸気管41を有している。吸気管41には内部を流れる吸気の流量を調整するスロットルバルブ42が設置されている。キャニスタ30と吸気管41とを接続するパージ通路33には、パージバルブ34が設置されている。パージバルブ34は、ECU50からの指令によりパージ通路33を開閉する。
圧力センサ400は、図2に示すようにハウジング110に形成されているセンサ室170に設置されている。圧力センサ400は、センサ室170の圧力を検出し、ECU50に圧力に応じた信号を出力する。センサ室170は、圧力導入通路164を経由してポンプ通路162に連通している。そのため、センサ室170に設置されている圧力センサ400で検出される圧力は、ポンプ通路162の圧力とほぼ同一となる。圧力センサ400は、ポンプ通路162から遠隔のセンサ室170に配置するとともに、ポンプ収容部120および圧力導入通路164によって容積が確保されている。これにより、圧力センサ400をポンプ200の吸入口201側に設置する場合と比較して、ポンプ200の作動によって生じる圧力変動の影響が低減される。
ECU50は、図示しないCPU、ROMおよびRAMなどを有するマイクロコンピュータから構成されている。ECU50は、検査モジュール100をはじめ検査モジュール100が搭載される車両の各部を制御する。ECU50には、圧力センサ400をはじめとして車両の各部に設置されている種々のセンサから出力された信号が入力される。ECU50は、これら入力された種々の信号からROMに記録されている所定の制御プログラムにしたがって各部を制御する。ブラシレスモータ210および切換弁300なども、ECU50により制御される。
次に、上記の構成における検査システム10の検査モジュール100の作動について説明する。なお、図4は空気漏れの検査時に圧力センサ400により検出される圧力の変化を示す図である。
車両に搭載されたエンジンの運転が停止されてから所定期間が経過すると、燃料タンク20からの燃料蒸気を含む空気漏れの検査が開始される。この所定期間は、車両の温度が安定するために必要な期間に設定されている。また、エンジンの運転中、ならびにエンジンの運転が停止されてから所定の期間が経過するまでは、検査モジュール100による検査は実施されない。そのため、コイル332には通電されておらず、キャニスタ通路141と大気通路151とは接続通路161により接続されている。したがって、燃料タンク20で発生した燃料蒸気を含む空気は、キャニスタ30を通過することにより燃料蒸気が除去された後、大気通路151の開放端から大気へ放出される。さらに、このとき、チェック弁220は閉弁しており、燃料タンク20で発生した燃料蒸気を含む空気はポンプ200への流入が防止される。
(1)エンジンの運転が停止されてから所定の期間が経過すると、空気漏れの検査に先立って大気圧の検出が実施される。本実施形態の場合、燃料蒸気を含む空気漏れは圧力の変化に基づいて検出する。そのため、標高差による大気圧の影響を低減する必要がある。そこで、燃料蒸気を含む空気漏れの検査に先立って車両周囲の大気圧を検出する。大気圧の検出は、センサ室170に設置されている圧力センサ400によって実施される。コイル332に通電されていないとき、オリフィス通路510を経由して大気通路151とポンプ通路162とは連通している。そのため、圧力導入通路164を経由してポンプ通路162と連通しているセンサ室170の圧力は大気圧と概ね同一である。
圧力センサ400により検出された圧力は、圧力信号としてECU50に出力される。圧力センサ400から出力される圧力信号は、電圧比、デューティ比またはビット出力として出力される。これにより、電磁駆動部330など周囲の電気的な駆動部から発生するノイズの影響を低減することができ、圧力の検出精度が維持される。このとき、圧力センサ400のみがONされ、ブラシレスモータ210および切換弁300への通電は停止されている。この状態を、図4に示すように大気圧検出期間Aとする。圧力センサ400が検出したセンサ室170の圧力は大気圧と同一である。
(2)大気圧の検出が完了すると、検出した大気圧から車両が停車されている位置の標高を算定する。例えば、ECU50のROMに記録されている大気圧と標高との相関マップから標高を算定し、算定された標高に基づいてその後の検査を実施するための各種のパラメータを補正する。これらの処理はECU50により実行される。
パラメータの補正が完了すると、切換弁300のコイル332への通電が開始され、図4に示す燃料蒸気発生検出状態Bとなる。コイル332へ通電されているため、弁軸部材320は可動コア334とともに固定コア333側に吸引される。そのため、ワッシャ342は第一弁座341に着座するとともに、バルブキャップ352は第二弁座351から離座する。これにより、大気通路151とポンプ通路162との間が遮断されるとともに、キャニスタ通路141とポンプ通路162とが連通する。その結果、ポンプ通路162に接続されているセンサ室170はキャニスタ30を経由して燃料タンク20と連通する。燃料タンク20の内部で燃料蒸気が発生している場合、燃料タンク20の内部の圧力は車両の周囲すなわち大気圧に比較して高くなっている。そのため、圧力センサ400が検出する圧力は図4に示すようにわずかに上昇する。
(3)燃料タンク20における燃料蒸気の発生にともなう圧力上昇が検出されると、切換弁300のコイル332への通電は停止される。この状態を図4に示す基準検出状態Cとする。コイル332への通電が停止されることにより、可動コア334および弁軸部材320はスプリング331の付勢力により移動する。そのため、ワッシャ342は第一弁座341から離座するとともに、バルブキャップ352は第二弁座351に着座する。これにより、ポンプ通路162は、オリフィス通路510を経由してキャニスタ通路141および大気通路151と連通する。また、キャニスタ通路141と大気通路151とは接続通路161を経由して連通する。
ここで、ブラシレスモータ210に通電すると、ポンプ200が駆動されポンプ通路162は減圧される。そのため、チェック弁220は開弁し、大気通路151からキャニスタ通路141へ流入した空気、ならびにキャニスタ通路141から流入した燃料蒸気を含む空気は、オリフィス通路510を経由してポンプ通路162へ流入する。ポンプ通路162へ流入する空気の流れはオリフィス通路510に設置されているオリフィス520により絞られるため、図4に示すようにポンプ通路162の圧力は低下する。オリフィス520は所定の大きさに設定されているため、ポンプ通路162の圧力は所定の圧力まで低下し一定となる。このとき、検出されたポンプ通路162の所定の圧力は、基準圧力Prとして検出され、ECU50のRAMに記録される。基準圧力の検出が完了すると、ブラシレスモータ210への通電は停止される。
(4)基準圧力の検出が完了すると、再び切換弁300のコイル332に通電される。この状態を減圧状態Dとする。コイル332に通電することにより、ワッシャ342は第一弁座341に着座するとともに、バルブキャップ352は第二弁座351から離座する。これにより、大気通路151とポンプ通路162との間が遮断されるとともに、キャニスタ通路141とポンプ通路162とが連通する。
キャニスタ通路141とポンプ通路162との連通により、燃料タンク20はポンプ通路162と連通する。そのため、燃料タンク20とポンプ通路162とは圧力が同一となり、ポンプ通路162の圧力は一旦上昇する。そして、ブラシレスモータ210に再び通電すると、ポンプ200が作動し、チェック弁220は開弁する。そして、ポンプ200の作動により、燃料タンク20の内部は図4に示すように時間の経過とともに減圧される。このとき、ポンプ通路162は燃料タンク20に連通しているため、ポンプ通路162に連通するセンサ室170に設置されている圧力センサ400が検出する圧力は燃料タンク20の内部の圧力とほぼ同一である。
ポンプ200の作動の継続にともなって、センサ室170すなわち燃料タンク20の内部の圧力が上記(3)において記録された基準圧力Prよりも低下した場合、燃料タンク20からの燃料蒸気を含む空気漏れは許容以下と判断される。燃料タンク20の内部の圧力が基準圧力Prよりも低下する場合、燃料タンク20の外部から内部へ空気の侵入がないか、または侵入する空気がオリフィス520の流量以下である。そのため、燃料タンク20の気密は十分に達成されていると判断される。
一方、燃料タンク20の内部の圧力が基準圧力Prまで低下しない場合、燃料タンク20からの燃料蒸気を含む空気漏れは許容超過と判断される。燃料タンク20の内部の圧力が基準圧力Prまで低下しない場合、燃料タンク20の内部の減圧にともなって外部から空気が侵入していると考えられる。そのため、燃料タンク20の気密が十分に達成されていないと判断される。燃料タンク20の気密が十分に達成されていない場合、燃料タンク20の内部で燃料蒸気が発生すると、発生した燃料蒸気を含む空気は燃料タンク20の外部へ放出されると考えられる。燃料タンク20からの燃料蒸気を含む空気の漏れが許容超過と判断されると、ECU50はエンジンの次回の運転時において図示しないダッシュボードの警告ランプを点灯させる。これにより、運転者に燃料タンク20から燃料蒸気を含む空気漏れが発生していることを伝達する。
なお、燃料タンク20の内部の圧力が基準圧力Prとほぼ同一の場合、燃料タンク20からオリフィス520に対応する燃料蒸気を含む空気漏れが発生していることになる。
(5)燃料蒸気を含む空気漏れの検査が完了すると、ブラシレスモータ210および切換弁300への通電が停止される。この状態を図4に示す判断終了状態Eとする。ECU50は、ポンプ通路162の圧力が図4に示すように大気圧に回復したことを確認した後、圧力センサ400の作動を停止させ、全ての検査工程を終了する。
ところで、切換弁300のコイル332へ通電されると、弁軸部材320や可動コア334が固定コア333側に吸引される。換言すると、弁軸部材320や可動コア334は結合部Cから遠ざかる向きに移動する。その際、ワッシャ342が第一弁座341に着座(すなわち、衝突)することにより、切換弁300が振動する。また、切換弁300のコイル332への通電が停止された際には、バルブキャップ352が第二弁座351に着座することにより、切換弁300が振動する。
そして、本実施形態においては、切換弁300は、結合部Cから遠ざかる向きに付勢されてハウジング110に密着固定されているため、切換弁300の振動が密着部Bでハウジング110に伝達される向きと、さらにその振動が結合部Cに伝達される向きとが逆になる。したがって、切換弁300の振動は、密着部Bから結合部Cに伝達されるまでの間に折り返して伝播されるので減衰される。よって、切換弁300が作動した際にキャニスタ30内の空間で増幅されて発生する音が低減される。
本発明の一実施形態に係る燃料蒸気漏れ検査モジュールを適用した燃料蒸気漏れ検査システムの構成図である。 図1の検査モジュールの断面図である。 (a)は図1のスプリングの平面図、(b)は(a)のA−A線に沿う断面図である。 空気漏れの検査時に図1の圧力センサ400により検出される圧力の変化を示す図である。
符号の説明
20 燃料タンク
30 キャニスタ
110 ハウジング
141 通路
161 通路
162 通路
200 ポンプ
300 切換弁
390 スプリング

Claims (3)

  1. 燃料タンク(20)内で発生した燃料蒸気を脱離可能に吸着するキャニスタ(30)に結合され、前記キャニスタ(30)内の空間を介して前記燃料タンク(20)の内部を減圧または加圧することにより前記燃料タンク(20)からの燃料蒸気の漏れを検査する燃料蒸気の漏れ検査モジュールであって、
    前記燃料タンク(20)の内部を減圧または加圧するポンプ(200)と、
    前記ポンプ(200)と前記キャニスタ(30)とを連通する通路(141、161、162)を開閉する切換弁(300)と、
    前記ポンプ(200)および前記切換弁(300)を収容するハウジング(110)と、
    前記切換弁(300)を前記ハウジング(110)内の所定位置に弾性的に保持するスプリング(390)とを備え、
    前記切換弁(300)は、前記キャニスタ(30)と前記ハウジング(110)との結合部(C)から遠ざかる向きに前記スプリング(390)により付勢されて前記ハウジング(110)に密着固定され
    さらに、前記切換弁(300)は電磁弁で構成され、前記切換弁(300)のコイル(332)に通電した際に前記切換弁(300)の可動コア(334)が前記結合部(C)から遠ざかる向きに移動するように構成されていることを特徴とする燃料蒸気の漏れ検査モジュール。
  2. 前記ハウジング(110)から突出する筒部材(140)の内部に前記通路の一部が形成され、前記筒部材(140)が前記キャニスタ(30)に嵌合されることにより前記ハウジング(110)が前記キャニスタ(30)に結合されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料蒸気の漏れ検査モジュール。
  3. 前記切換弁(300)は略円柱状であり、
    前記スプリング(390)は、穴あき円板状で、周方向に沿って波形形状になっており、前記切換弁(300)の一端面のうち前記切換弁(300)の外周面に近い領域に当接していることを特徴とする請求項1または2に記載の燃料蒸気の漏れ検査モジュール。
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