JP2012255394A - エバポリークチェックシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】エバポリークのチェック回数のレート値が高いエバポリークチェックシステムを提供する。
【解決手段】ポンプ11およびモータ12は、第1ポンプ通路43と第2ポンプ通路44との間に設けられ、燃料タンク5の内部を減圧する。ECU4は、モータ12の駆動を制御することで燃料タンク5の内部を減圧可能である。ECU4は、エンジン90の運転が停止したとき、このときの燃料タンク5およびエンジン90の状態に関する情報に基づき「第1待機時間T1」または「第1待機時間T1より短い第2待機時間T2」のいずれかを選択し、選択した待機時間(第1待機時間T1または第2待機時間T2)が経過した後、エバポリークのチェックを実施可能な条件であるチェック可能条件が成立した場合、モータ12の駆動を制御することで燃料タンク5の内部と外部との間に圧力差を形成することによりエバポリークのチェックを実施する。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料タンク内の燃料が蒸発することにより発生する蒸発燃料(以下、「エバポ」という)のリークをチェックするエバポリークチェックシステムに関する。
近年、燃料タンクの内部から外部へリークするエバポの排出規制が厳しくなっている。特にアメリカ合衆国環境庁(EPA)およびカリフォルニア州環境庁(CARB)の定める基準では、燃料タンクの微小な開口からのエバポのリークを検出することを要求している。特許文献1のエバポリークチェックシステムでは、ポンプにより基準オリフィスに空気を流したときの圧力を基準圧力として検出し、その後、ポンプにより燃料タンクを減圧または加圧したときの圧力と前記基準圧力とを比較することで、燃料タンクからのエバポのリークが許容範囲内であるか否かを判定している。
特開2004−28060号公報
特許文献1のエバポリークチェックシステムでは、燃料タンクの状態が安定した上でエバポリークのチェックを行うため、内燃機関の運転が停止されて所定の待機時間が経過した後、エバポリークのチェックを開始している。ここで、前記待機時間は、燃料タンクの状態が安定するまでに要すると想定される所定の時間であって、比較的長い時間が設定されている。そのため、前記待機時間が経過する前に内燃機関の運転が再開された場合、エバポリークのチェックを行うことができない。その結果、エバポリークのチェック回数のレート値、すなわち、内燃機関の運転回数に対するエバポリークのチェック回数の割合が低下するおそれがある。
ところで、内燃機関と電動機とによる駆動力で走行するハイブリッド車等の場合、内燃機関のみを搭載する車両と比べ、内燃機関の稼働時間は少なくなる。そのため、内燃機関のみを搭載する車両と比べ、燃料タンクの状態が安定するまでに要する時間は短くなる。しかしながら、前記待機時間が、上述のように内燃機関のみを搭載する車両と同じように所定の比較的長い時間に設定されている場合、ハイブリッド車において、エバポリークのチェックを開始するまで無駄な時間を待機することになる。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、エバポリークのチェック回数のレート値が高いエバポリークチェックシステムを提供することにある。
請求項1に記載の発明は、内燃機関への燃料を貯留する燃料タンクの内部と外部との間に圧力差を形成することにより、燃料タンクからのエバポリークをチェックするエバポリークチェックシステムであって、通路部と加減圧手段と制御手段とを備えている。通路部は、一端が燃料タンクに接続し、他端が大気に開放されている。加減圧手段は、通路部に設けられ、燃料タンクの内部を加圧または減圧する。制御手段は、加減圧手段の駆動を制御することで燃料タンクの内部を加圧または減圧可能である。
本発明では、制御手段は、内燃機関の運転が停止したとき、このときの燃料タンクおよび内燃機関の状態に関する情報に基づき「第1待機時間」または「第1待機時間より短い第2待機時間」のいずれかを選択する。ここで、第1待機時間は、例えば、内燃機関の運転が停止してから燃料タンクの状態が安定するまでに要すると想定される所定の時間である。また、第2待機時間は、第1待機時間より短い所定の時間である。制御手段は、選択した待機時間(第1待機時間または第2待機時間)が経過した後、エバポリークのチェックを実施可能な条件であるチェック可能条件が成立した場合、加減圧手段の駆動を制御することで燃料タンクの内部と外部との間に圧力差を形成することにより燃料タンクからのエバポリークのチェックを実施する。
このように、本発明では、内燃機関の運転が停止してから、燃料タンクおよび内燃機関の状態に関する情報に基づき選択した待機時間が経過した後、エバポリークのチェックの実施を試みる。これにより、内燃機関の運転停止時の燃料タンクおよび内燃機関の状態によっては第1待機時間より短い第2待機時間が選択されるため、従来のエバポリークチェックシステムと比べ、エバポリークのチェックを開始するまでの待機時間を短縮することができる。したがって、エバポリークのチェック回数のレート値を向上することができる。
請求項2に記載の発明は、燃料タンクおよび内燃機関の状態に関する情報を具体的に例示するものである。本発明では、前記情報は、燃料タンクの内部の圧力、燃料タンク内の燃料の温度、燃料タンク内のエバポの濃度、内燃機関の温度、および、内燃機関の直前の稼働時間のうち少なくとも1つに関する情報である。これらの情報に基づき待機時間を選択することにより、燃料タンクおよび内燃機関の状態に応じた適切な待機時間を選択することができる。
請求項3に記載の発明では、制御手段は、内燃機関の運転が停止してから第2待機時間が経過したとき、チェック可能条件が不成立のためエバポリークのチェックを実施できなかった場合、「第1待機時間と第2待機時間との差の時間」が経過した後、チェック可能条件が成立した場合、加減圧手段の駆動を制御することで燃料タンクの内部と外部との間に圧力差を形成することにより燃料タンクからのエバポリークのチェックを実施する。
このように、本発明では、内燃機関の運転が停止してから第2待機時間が経過したとき、エバポリークのチェックを実施できなかった場合でも、このときから「第1待機時間と第2待機時間との差の時間」、すなわち、内燃機関の運転が停止してから概ね第1待機時間が経過した後、再びエバポリークのチェックの実施を試みる。したがって、従来のエバポリークチェックシステムと比べエバポリークのチェック回数のレート値が低下するのを抑制することができる。
請求項4に記載の発明では、制御手段は、内燃機関の運転が停止してから第2待機時間が経過したとき、チェック可能条件が不成立のためエバポリークのチェックを実施できなかった場合、このときの前記情報に基づき「第1待機時間と第2待機時間との差の時間」または「第3待機時間と第2待機時間との差の時間」のいずれかを選択する。ここで、第3待機時間は、第2待機時間より長く第1待機時間より短い時間である。そして、制御手段は、選択した待機時間が経過した後、チェック可能条件が成立した場合、加減圧手段の駆動を制御することで燃料タンクの内部と外部との間に圧力差を形成することにより燃料タンクからのエバポリークのチェックを実施する。
このように、本発明では、内燃機関の運転が停止してから第2待機時間が経過したとき、エバポリークのチェックを実施できなかった場合でも、このときの燃料タンクおよび内燃機関の状態に関する情報に基づき「第1待機時間と第2待機時間との差の時間」または「第3待機時間と第2待機時間との差の時間」のいずれかを選択し、選択した時間が経過した後、すなわち、内燃機関の運転が停止してから「第1待機時間」または「第3待機時間」が経過した後、再びエバポリークのチェックの実施を試みる。したがって、内燃機関の運転が停止してから第2待機時間が経過したときの燃料タンクおよび内燃機関の状態によっては、従来のエバポリークチェックシステムと比べ、エバポリークのチェックを開始するまでの待機時間を短縮することができる。よって、エバポリークのチェック回数のレート値を向上することができる。
本発明の第1実施形態によるエバポリークチェックシステムを適用したエバポシステムを示す概略図。 本発明の第1実施形態によるエバポリークチェックシステムのチェックモジュールを示す断面図であって、切替弁装置がオフのときの状態を示す図。 本発明の第1実施形態によるエバポリークチェックシステムのチェックモジュールを示す断面図であって、切替弁装置がオンのときの状態を示す図。 本発明の第1実施形態によるエバポリークチェックシステムによるエバポリークのチェックに関する処理を示すフロー図。 本発明の第1実施形態によるエバポリークチェックシステムによるエバポリークのチェックに関する処理のサブルーチンを示すフロー図。 (A)は本発明の第1実施形態によるエバポリークチェックシステムのチェックモジュールのモータ、圧力センサおよび切替弁装置の作動状態を示す図、(B)は(A)の各状態におけるチェックモジュールの圧力センサの出力値を示す図。 本発明の第2実施形態によるエバポリークチェックシステムによるエバポリークのチェックに関する処理を示すフロー図。
以下、本発明の複数の実施形態によるエバポリークチェックシステムを図面に基づいて説明する。なお、複数の実施形態において、実質的に同一の構成部位または構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態によるエバポリークチェックシステムを適用したエバポシステムを図1に示す。
エバポシステム2は、エバポリークチェックシステム1、燃料タンク5および吸気装置80等から構成され、内燃機関としてのエンジン90による駆動力で走行する車両に適用される。エバポリークチェックシステム1は、チェックモジュール10、吸着手段としてのキャニスタ3、および、制御手段としての電子制御ユニット(以下、「ECU」という)4等を備えている。燃料タンク5には、エンジン90に供給する燃料が貯留される。よって、燃料タンク5内にはエバポが生じる。
チェックモジュール10は、図2に示すように、ハウジング20、加減圧手段としてのポンプ11およびモータ12、切替手段としての切替弁装置30、ならびに、圧力検出手段としての圧力センサ13等を有している。
ハウジング20には、ポンプ11、モータ12および切替弁装置30が収容されている。ハウジング20は、ポンプ11を収容するポンプ室21、ならびに切替弁装置30を収容する弁室22を有している。ハウジング20は、タンク通路41、開放通路42、第1ポンプ通路43、第2ポンプ通路44およびオリフィス通路45を有している。
タンク通路41は、ハウジング20の弁室22から図1に示すようにキャニスタ3を経由して燃料タンク5に連通している。開放通路42は大気に開放されている開放端42aを有しており、図2に示すハウジング20の弁室22から開放端42aに連通している。図2に示すように、第1ポンプ通路43はポンプ室21と弁室22とを連通している。すなわち、第1ポンプ通路43は一端がポンプ室21を経由してポンプ11に接続している。
また、タンク通路41は、一端が燃料タンク5に接続し、他端が弁室22を経由して第1ポンプ通路43の他端に接続している。また、開放通路42は、一端が大気に開放され、他端が弁室22を経由してタンク通路41の他端に接続している。このように、第1ポンプ通路43、タンク通路41および開放通路42の他端は、弁室22を介して互いに接続している。第2ポンプ通路44は、弁室22を経由してポンプ室21と開放通路42とを連通し、ポンプ11から排出され大気中へ放出される空気が流れる。ここで、タンク通路41、弁室22、開放通路42、第1ポンプ通路43、ポンプ室21および第2ポンプ通路44は、特許請求の範囲における「通路部」に対応している。
第1ポンプ通路43の弁室22側からはオリフィス通路45が分岐している。オリフィス通路45は第1ポンプ通路43と弁室22とを連通しており、オリフィス通路45には絞り部としてのオリフィス46が配置されている。オリフィス46は、エバポリークが許容される開口の大きさに対応している。例えば、CARBおよびEPAの基準では、燃料タンク5からのエバポリークの検出精度としてφ0.5mm相当の開口からのエバポリークの検出が要求されている。そのため、本実施形態では、オリフィス通路45に例えばφ0.5mm以下に設定された開口からなるオリフィス46を配置している。
ポンプ11は、ポンプ室21に収容されており、吸入口14および吐出口15を有している。吸入口14は第1ポンプ通路43に配置され、吐出口15はポンプ室21に配置されている。本実施形態では、モータ12によりポンプ11を駆動することにより、第1ポンプ通路43の空気はポンプ11へ吸入される。モータ12は、図示しないコイルへの通電位置を変更することにより、図示しない可動子を回転駆動する電気的に無接点の直流ブラシレスモータである。図1に示すように、モータ12は、ECU4に接続されている。
切替弁装置30は、図2に示すように弁ボディ31、弁部材50および電磁駆動部60から構成されている。弁ボディ31は、ハウジング20の弁室22に収容されている。弁ボディ31は、タンク通路41側に第1弁座部32を有している。弁部材50に装着されているワッシャ部材51は第1弁座部32に当接可能であり、弁部材50の移動にともなってワッシャ部材51が第1弁座部32に当接することにより、タンク通路41と開放通路42との間が閉塞されるとともに、タンク通路41と第1ポンプ通路43との間が開放される。
また、弁部材50は当接部52を有しており、当接部52はハウジング20の第1ポンプ通路43の弁室22側の端部に形成されている第2弁座部33に当接可能である。弁部材50の移動にともなって当接部52が第2弁座部33に当接すると、タンク通路41と開放通路42との間が開放されるとともに、タンク通路41および開放通路42と第1ポンプ通路43との間が閉塞される。すなわち、切替弁装置30は、第1ポンプ通路43とタンク通路41との間を閉塞したときタンク通路41と開放通路42との間を開放し、第1ポンプ通路43とタンク通路41との間を開放したときタンク通路41と開放通路42との間を閉塞するよう作動する。
弁部材50は電磁駆動部60により駆動される。弁部材50は、電磁駆動部60とは反対側の端部に上述の当接部52を有し、ワッシャ部材51が装着されている。電磁駆動部60は図1に示すECU4に接続されているコイル61を有している。コイル61に通電することにより、コア62に磁界が発生し、弁部材50を吸引する。弁部材50は、スプリング63によりコイル61による吸引方向とは逆方向へ付勢されている。
コイル61への通電が停止されているとき、図2に示すように弁部材50はスプリング63の付勢力により下方へ移動し、当接部52が第2弁座部33に当接している。そのため、このとき、タンク通路41と開放通路42との間は開放され、タンク通路41および開放通路42と第1ポンプ通路43とはオリフィス通路45を経由して連通する。
一方、コイル61へ通電されると、図3に示すようにスプリング63の付勢力に抗して弁部材50はコア62へ吸引され、ワッシャ部材51と第1弁座部32とが当接した位置で弁部材50は停止する。そのため、タンク通路41と開放通路42との間が閉塞されるとともに、タンク通路41と第1ポンプ通路43との間が開放される。
圧力センサ13は、第1ポンプ通路43に設置されている。圧力センサ13は、第1ポンプ通路43の圧力を検出し、検出した圧力に応じた信号をECU4に出力する。ECU4は、図示しないCPU、ROMおよびRAMなどを有するマイクロコンピュータ等から構成されており、チェックモジュール10が適用されるエンジン90の各部を制御するために搭載されている。ECU4には、圧力センサ13をはじめ車両の各部に設けられている種々のセンサから出力された信号が入力される。ECU4は、これら入力された種々の信号からROMに記録されている所定の制御プログラムにしたがってエンジン90の各部を制御する。また、ECU4は、モータ12およびコイル61に接続しており、モータ12の回転およびコイル61の駆動を制御可能である。これにより、ECU4は、ポンプ11の駆動および切替弁装置30の作動を制御可能である。
本実施形態では、燃料タンク5にタンク圧センサ16および温度センサ17が設けられ、エンジン90に温度センサ18が設けられている。タンク圧センサ16、温度センサ17および温度センサ18は、ECU4に接続されている。タンク圧センサ16は、燃料タンク5の内部の圧力を検出し、検出した圧力に応じた信号をECU4に出力する。温度センサ17は、燃料タンク5内の燃料の温度を検出し、検出した温度に応じた信号をECU4に出力する。温度センサ18は、エンジン90の温度を検出し、検出した温度に応じた信号をECU4に出力する。
図1に示すように、キャニスタ3は吸着剤3aを有している。吸着剤3aは、例えば活性炭などであり、燃料タンク5で発生したエバポ(蒸発燃料)を吸着する。キャニスタ3は、図2に示すハウジング20の弁室22と燃料タンク5とを連通するタンク通路41の途中に設置されている。また、キャニスタ3には、吸気装置80の吸気管81へ連通するパージ通路82が接続されている。キャニスタ3を通過することにより、燃料タンク5で発生したエバポは吸着剤3aに吸着され、キャニスタ3から流出する空気に含まれるエバポは所定の濃度以下となる。吸気装置80はエンジン90の吸気系に連通する吸気管81を有しており、吸気管81には内部を流れる吸気流量を調整するスロットル弁83が設置されている。また、パージ通路82には、パージ弁84が設けられている。吸気管81に吸気が流れているときパージ弁84を開くとパージ通路82に負圧が生じ、吸着剤3aに吸着されていたエバポは、吸気管81へパージされる。
次に、上記の構成のエバポリークチェックシステム1の作動について、図4〜6に基づき説明する。
図4は、ECU4によるエバポリークのチェックに関する処理を含む処理フローを示したものである。図4に示す一連の処理(S100)は、例えばイグニッションキーをONにすることでエンジン90が始動することをきっかけとして開始される。
S101では、ECU4は、運転者によりイグニッションキーがOFFにされたか否かを判定する。イグニッションキーがOFFにされたと判定した場合(S101:YES)、処理はS102へ移行する。一方、イグニッションキーはOFFにされていない(ONのままである)と判定した場合(S101:NO)、処理はS101に戻る。すなわち、ECU4は、イグニッションキーがOFFにされるまでS101の処理を繰り返す。
イグニッションキーがOFFにされると、エンジン90の運転が停止する。すなわち、処理がS101からS102に移行する場合、エンジン90の運転は停止する。
S102では、ECU4は、燃料タンク5およびエンジン90の状態に関する情報を取得する。本実施形態では、ECU4は、燃料タンク5の状態に関する情報として、燃料タンク5の内部の圧力、および、燃料タンク5内の燃料の温度を取得する。燃料タンク5の内部の圧力は、タンク圧センサ16からの信号により取得する。燃料タンク5内の燃料の温度は、温度センサ17からの信号により取得する。
また、ECU4は、エンジン90の状態に関する情報として、エンジン90の温度、および、エンジン90の直前の稼働時間を取得する。エンジン90の温度は、温度センサ18からの信号により取得する。エンジン90の直前の稼働時間は、例えば前回イグニッションキーがONにされてからOFFにされたときまでの時間を、イグニッションキーがOFFにされたとき(S101:YES)にECU4のRAMに記憶しておくことで、S102の時点で取得することができる。
S102の後、処理はS103へ移行する。
S103では、待機時間としてT2を適用するか、あるいは、T1を適用するかを判断する。ここで、T1は、例えば、燃料タンク5の状態が安定するまでに要すると想定される所定の時間であり、特許請求の範囲における「第1待機時間」に対応する。また、T2は、T1より短い所定の時間であり、特許請求の範囲における「第2待機時間」に対応する。
本実施形態では、ECU4は、S102で(エンジン90の運転停止時に)取得した燃料タンク5およびエンジン90の状態に関する情報に基づき、待機時間としてT2を適用するか否か(T1を適用するか)を判断する。例えば、ECU4は、燃料タンク5の内部の圧力、燃料タンク5内の燃料の温度、エンジン90の温度、および、エンジン90の直前の稼働時間がいずれも所定の値以下の場合、待機時間としてT2を適用する判断をする。一方、燃料タンク5の内部の圧力、燃料タンク5内の燃料の温度、エンジン90の温度、および、エンジン90の直前の稼働時間のいずれか1つ以上が所定の値より大きい場合、待機時間としてT2を適用しない、すなわち、待機時間としてT1を適用する判断をする。
ECU4は、待機時間としてT2を適用する判断をした場合(S103:YES)、処理はS104へ移行する。一方、待機時間としてT2を適用しない、すなわち、待機時間としてT1を適用する判断をした場合(S103:NO)、処理はS107へ移行する。
S104では、ECU4は、時間T2待機する。その後、処理はS200へ移行する。
図5に示すS200では、燃料タンク5内のエバポのリークチェックに関する処理を行う。なお、S104で時間T2待機するため、S200を開始する時点では、エンジン90の運転が停止したとき(より正確にはS102を実行したとき)からT2の時間が経過していることになる。
S201では、ECU4は、大気圧を検出する。本実施形態の場合、燃料タンク5からのエバポリークは圧力の変化に基づいて検出するため、標高差による大気圧の相違の影響を低減する必要がある。そこで、エバポリークのチェックに先立って大気圧を検出する。
大気圧は、第1ポンプ通路43に設置されている圧力センサ13によって検出される。コイル61に電力が供給されていないとき、図2に示すように開放通路42はオリフィス通路45を経由して第1ポンプ通路43と連通しているため、第1ポンプ通路43の圧力は大気圧とほぼ同一である。圧力センサ13により検出された圧力は、圧力信号としてECU4に出力される。
圧力センサ13から出力される圧力信号は、電圧比、デューティ比またはビット出力として出力される。これにより、電磁駆動部60など周囲の電気的な駆動部から発生するノイズの影響を低減することができ、圧力の検出精度を維持することができる。圧力センサ13により大気圧を検出することにより、チェックモジュール10の近傍の大気圧を測定することができる。そのため、チェックモジュール10とは遠隔に配置されている例えば燃料タンク5に配置されたタンク圧センサ16により大気圧を検出する場合と比較して精度が向上する。
このとき、図6(A)に示すように圧力センサ13のみがONされ、モータ12および切替弁装置30への通電は停止されている。この状態を大気圧検出期間Iとする。そのため、図6(B)に示すように圧力センサ13が検出した第1ポンプ通路43の圧力は、大気圧と同一である。
また、ECU4は、大気圧の検出が完了すると、検出した大気圧からチェックモジュール10が搭載された車両の標高を算定する。例えば、ECU4のROMに記録されている大気圧と標高との相関マップから標高を算定し、算定された標高に基づいてその後のエバポリークを検出するために用いられる各種のパラメータを補正する。
S201の後、処理はS202へ移行する。
S202では、S201で圧力センサ13により検出した圧力(大気圧)が所定の範囲内にあるか否かを判定する。S201で検出した圧力が所定の範囲内にあると判定した場合(S202:YES)、処理はS203へ移行する。一方、S201で検出した圧力は所定の範囲内にないと判定した場合(S202:NO)、後述するリークチェック(S207)を行うことなく、処理は図5に示す一連の処理(S200)を抜ける。
S203では、ECU4は、燃料タンク5内でのエバポの発生状況を確認する。具体的には、ECU4は、圧力センサ13で検出する圧力に基づきエバポの発生状況を確認する。
まず、ECU4は、切替弁装置30のコイル61への通電を開始する。図6(A)に示すようにコイル61への通電が開始されると、エバポ発生検出状態IIとなる。このとき、弁部材50は図3に示す状態となり、ワッシャ部材51が第1弁座部32に当接する。これにより、開放通路42と第1ポンプ通路43との連通が遮断されるとともに、タンク通路41と第1ポンプ通路43とが連通する。そのため、燃料タンク5と第1ポンプ通路43とが連通する。このとき、燃料タンク5において燃料が蒸発し、エバポが発生している場合、燃料タンク5の内部の圧力は外部と比較して高まるため、図6(B)に示すように圧力センサ13により検出される第1ポンプ通路43の圧力はわずかに上昇する。これにより、ECU4は、燃料タンク5内でエバポが発生していることを確認する。
S203の後、処理はS204へ移行する。
S204では、S203で圧力センサ13により検出した圧力(燃料タンク5内部の圧力)が所定の範囲内にあるか否かを判定する。S203で検出した圧力が所定の範囲内にあると判定した場合(S204:YES)、処理はS205へ移行する。一方、S203で検出した圧力は所定の範囲内にないと判定した場合(S204:NO)、後述するリークチェック(S207)を行うことなく、処理は図5に示す一連の処理(S200)を抜ける。
S205では、ECU4は、エバポリークのチェックを行う際に用いる基準圧力を検出する。具体的には、ECU4は、圧力センサ13で検出する圧力に基づき基準圧力を設定する。
まず、ECU4は、切替弁装置30への通電を停止する。図6(A)に示すように、切替弁装置30への通電が停止されたときの状態を基準圧力検出状態IIIとする。このとき、弁部材50の当接部52は、図2に示すように第2弁座部33に着座する。これにより、タンク通路41および開放通路42と第1ポンプ通路43との直接の連通は遮断され、タンク通路41および開放通路42はオリフィス通路45を経由した連通となる。
ここで、ECU4は、モータ12に通電する。モータ12に通電されると、ポンプ11が駆動され第1ポンプ通路43が減圧される。そのため、タンク通路41の混合ガスおよび開放通路42の空気は、オリフィス通路45を経由して第1ポンプ通路43へ流入する。オリフィス通路45に設置されているオリフィス46により第1ポンプ通路43へ流入する混合ガスは絞られるため、図6(B)に示すように第1ポンプ通路43の圧力は低下する。オリフィス46は所定の大きさに設定されているため、第1ポンプ通路43の圧力は所定の圧力まで低下し一定となる。このとき、検出された第1ポンプ通路43の所定の圧力は、基準圧力Prとして検出されECU4のRAMに記憶される。すなわち、ECU4は、このとき圧力センサ13により検出した圧力を基準圧力Prとして設定する。
S205の後、処理はS206へ移行する。
S206では、S205で圧力センサ13により検出した圧力(基準圧力)が所定の範囲内にあるか否かを判定する。S205で検出した圧力が所定の範囲内にあると判定した場合(S206:YES)、処理はS207へ移行する。一方、S205で検出した圧力は所定の範囲内にないと判定した場合(S206:NO)、後述するリークチェック(S207)を行うことなく、処理は図5に示す一連の処理(S200)を抜ける。
S207では、ECU4は、エバポリークのチェックを行う。
まず、ECU4は、切替弁装置30のコイル61に通電する。図6(A)に示すように、再び切替弁装置30のコイル61に通電されたときの状態をリークチェック状態IVとする。コイル61に通電されると、ワッシャ部材51が第1弁座部32に当接し、タンク通路41と第1ポンプ通路43とが連通するとともに、開放通路42と第1ポンプ通路43との連通が遮断される。これにより、燃料タンク5と第1ポンプ通路43とが連通するため、燃料タンク5と第1ポンプ通路43とは圧力が同一となり、第1ポンプ通路43の圧力は一旦上昇する。そして、モータ12へ通電されることによりポンプ11が作動しているため、燃料タンク5の内部は図6(B)に示すように時間の経過とともに減圧される。
ECU4は、モータ12の回転数をほぼ一定に制御する。そのため、燃料タンク5の内部と外部との圧力差を小さくした場合でも、エバポリークのチェックが可能である。このとき、第1ポンプ通路43は燃料タンク5に連通しているため、圧力センサ13が検出する第1ポンプ通路43の圧力は、燃料タンク5の内部の圧力と同一である。
ポンプ11の作動にともなって、第1ポンプ通路43すなわち燃料タンク5の内部の圧力が上記のS205において設定した基準圧力Prよりも低下した場合、ECU4は、燃料タンク5からのエバポリークは許容以下と判断する。燃料タンク5の内部の圧力が基準圧力Prよりも低下する場合、燃料タンク5の外部から内部への空気の侵入がなく、燃料タンク5の気密が十分に達成されていることを意味する。そのため、燃料タンク5の内部で発生したエバポが外部へ放出されることはなく、エバポリークは許容以下と判断することができる。
一方、燃料タンク5の内部の圧力が基準圧力Prまで低下しない場合、ECU4は、燃料タンク5からのエバポリークが許容超過と判断する。燃料タンク5の内部の圧力が基準圧力Prまで低下しない場合、燃料タンク5の内部の減圧にともなって外部から空気が侵入していると考えられる。そのため、燃料タンク5の内部でエバポが発生した場合、発生したエバポは燃料タンク5から外部へ放出されていると考えられる。したがって、燃料タンク5の内部の圧力が基準圧力Prよりも低下しない場合、エバポリークは許容超過と判断することができる。ECU4は、エバポリークが許容超過と判断すると、エンジン90の次回の運転時において図示しないダッシュボードに警告ランプを点灯させる。これにより、運転者にエバポリークが発生していることを認識させることができる。
なお、燃料タンク5の内部の圧力が基準圧力Prとほぼ同一の場合、燃料タンク5にオリフィス46に相当する亀裂等が生じていることになる。
ECU4は、上述したエバポリークのチェックが完了すると、モータ12および切替弁装置30への通電を停止する。図6(A)に示すように、モータ12および切替弁装置30への通電が停止されたときの状態をリークチェック終了状態Vとする。これにより、図6(B)に示すように第1ポンプ通路43の圧力は大気圧に回復する。ECU4は、第1ポンプ通路43の圧力が図6(B)に示すように大気圧に回復したことを確認した後、圧力センサ13の作動を停止させ、エバポリークのチェックを終了する。
S207でのエバポリークのチェックが完了すると、処理は図5に示す一連の処理(S200)を抜ける。
上述のS202、S204、S206では、ECU4は、圧力センサ13により検出した「大気圧」、「燃料タンク5内部の圧力」、「基準圧力」のそれぞれが所定の範囲内にあるか否かを判定している。「大気圧」、「燃料タンク5内部の圧力」および「基準圧力」のいずれもが所定の範囲内にある場合、ECU4は、S207でエバポリークのチェックを実施する。一方、「大気圧」、「燃料タンク5内部の圧力」および「基準圧力」の少なくとも1つが所定の範囲内になかった場合、ECU4は、エバポリークのチェック(S207)を実施することなく、図5に示す一連の処理(S200)を抜ける。
このように、『「大気圧」、「燃料タンク5内部の圧力」および「基準圧力」のいずれもが所定の範囲内にあること』は、ECU4がエバポリークのチェックを実施するための条件である。つまり、当該条件は、特許請求の範囲における「チェック可能条件」に対応する。
図5に示す一連の処理(S200)を抜けると、処理はS105に移行する(図4参照)。
S105では、ECU4は、エバポリークのチェックを実施したか否かを確認する。S200でエバポリークのチェック(S207)を実施した場合(S105:YES)、処理は図4に示す一連の処理を抜ける。一方、S200でエバポリークのチェック(S207)を実施しなかった場合(S105:NO)、すなわち、S202、S204またはS206でNOと判定した場合、処理はS106へ移行する。
S106では、ECU4は、T1とT2との差の時間(T1−T2)待機する。その後、処理はS300へ移行する。
S300では、上述したS200の処理(図5に示す一連の処理)と同様の処理、すなわち、燃料タンク5内のエバポのリークチェックに関する処理を行う。
なお、S106でT1とT2との差の時間(T1−T2)待機するため、S300を開始する時点では、エンジン90の運転が停止したとき(より正確にはS102を実行したとき)から概ねT1の時間が経過していることになる。
S300の後、処理は図4に示す一連の処理(S100)を抜け、エバポリークのチェックに関する処理を終了する。
S107では、ECU4は、時間T1待機する。その後、処理はS400へ移行する。
S400では、ECU4は、上述したS200の処理(図5に示す一連の処理)と同様の処理、すなわち、燃料タンク5内のエバポのリークチェックに関する処理を行う。
なお、S107で時間T1待機するため、S400を開始する時点では、エンジン90の運転が停止したとき(より正確にはS102を実行したとき)からT1の時間が経過していることになる。
S400の後、処理は図4に示す一連の処理(S100)を抜け、エバポリークのチェックに関する処理を終了する。
以上説明したように、本実施形態では、ECU4は、エンジン90の運転が停止したとき、このとき(S102)の燃料タンク5およびエンジン90の状態に関する情報に基づき「第1待機時間T1」または「第1待機時間T1より短い第2待機時間T2」のいずれかを選択する。ここで、第1待機時間T1は、例えば、エンジン90の運転が停止してから燃料タンク5の状態が安定するまでに要すると想定される所定の時間である。また、第2待機時間T2は、第1待機時間T1より短い所定の時間である。ECU4は、選択した待機時間(第1待機時間T1または第2待機時間T2)が経過した後、エバポリークのチェックを実施可能な条件であるチェック可能条件が成立した場合(S202:YES、S204:YES、S206:YES)、ポンプ11およびモータ12の駆動を制御することで燃料タンク5の内部と外部との間に圧力差を形成することにより燃料タンク5からのエバポリークのチェックを実施する(S207)。
このように、本実施形態では、エンジン90の運転が停止してから、燃料タンク5およびエンジン90の状態に関する情報に基づき選択した待機時間(T1またはT2)が経過した後、エバポリークのチェックの実施を試みる。これにより、エンジン90の運転停止時の燃料タンク5およびエンジン90の状態によっては第1待機時間T1より短い第2待機時間T2が選択されるため、従来のエバポリークチェックシステムと比べ、エバポリークのチェックを開始するまでの待機時間を短縮することができる。したがって、エバポリークのチェック回数のレート値を向上することができる。
また、本実施形態では、前記情報は、燃料タンク5の内部の圧力、燃料タンク5内の燃料の温度、エンジン90の温度、および、エンジン90の直前の稼働時間に関する情報である。これらの情報に基づき待機時間を選択することにより、燃料タンク5およびエンジン90の状態に応じた適切な待機時間を選択することができる。
また、本実施形態では、ECU4は、エンジン90の運転が停止してから第2待機時間T2が経過したとき、チェック可能条件が不成立のためエバポリークのチェックを実施できなかった場合(S105:NO)、「第1待機時間T1と第2待機時間T2との差の時間(T1−T2)」が経過した後、チェック可能条件が成立した場合、ポンプ11およびモータ12の駆動を制御することで燃料タンク5の内部と外部との間に圧力差を形成することにより燃料タンク5からのエバポリークのチェックを実施する(S300)。
このように、本実施形態では、エンジン90の運転が停止してから第2待機時間T2が経過したとき、エバポリークのチェックを実施できなかった場合でも、「第1待機時間T1と第2待機時間T2との差の時間(T1−T2)」、すなわち、エンジン90の運転が停止してから概ね第1待機時間T1が経過した後、再びエバポリークのチェックの実施を試みる。したがって、従来のエバポリークチェックシステムと比べエバポリークのチェック回数のレート値が低下するのを抑制することができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態のエバポリークチェックシステムのECU4によるエバポリークのチェックに関する処理フローを図7に示す。第2実施形態は、物理的な構成は第1実施形態と同様で、ECU4によるエバポリークのチェックに関する処理の仕方が第1実施形態と異なる。
図7に示すように、第2実施形態では、S101〜104、S200までは、第1実施形態と同様の処理を行う。なお、S104で時間T2待機するため、S200を開始する時点では、エンジン90の運転が停止したとき(より正確にはS102を実行したとき)からT2の時間が経過していることになる。
以下、特に第1実施形態と異なる処理について説明する。
S200の後のS111では、ECU4は、エバポリークのチェックを実施したか否かを確認する。S200でエバポリークのチェック(S207)を実施した場合(S111:YES)、処理は図7に示す一連の処理を抜ける。一方、S200でエバポリークのチェック(S207)を実施しなかった場合(S111:NO)、すなわち、S202、S204またはS206でNOと判定した場合、処理はS112へ移行する。
S112では、ECU4は、このときの燃料タンク5およびエンジン90の状態に関する情報を取得する。本実施形態では、ECU4は、S102での処理と同様、燃料タンク5の状態に関する情報として、燃料タンク5の内部の圧力、および、燃料タンク5内の燃料の温度を取得する。また、ECU4は、エンジン90の状態に関する情報として、エンジン90の温度、および、エンジン90の直前の稼働時間を取得する。
S112の後、処理はS113へ移行する。
S113では、待機時間としてT3を適用するか、あるいは、T1を適用するかを判断する。ここで、T3は、T2より長くT1より短い所定の時間であり、特許請求の範囲における「第3待機時間」に対応する。
本実施形態では、ECU4は、S112で(エンジン90の運転が停止してから時間T2経過したとき)取得した燃料タンク5およびエンジン90の状態に関する情報に基づき、待機時間としてT3を適用するか否か(T1を適用するか)を判断する。例えば、ECU4は、燃料タンク5の内部の圧力、燃料タンク5内の燃料の温度、エンジン90の温度、および、エンジン90の直前の稼働時間がいずれも所定の値以下の場合、待機時間としてT3を適用する判断をする。一方、燃料タンク5の内部の圧力、燃料タンク5内の燃料の温度、エンジン90の温度、および、エンジン90の直前の稼働時間のいずれか1つ以上が所定の値より大きい場合、待機時間としてT3を適用しない、すなわち、待機時間としてT1を適用する判断をする。
ECU4は、待機時間としてT3を適用する判断をした場合(S113:YES)、処理はS114へ移行する。一方、待機時間としてT3を適用しない、すなわち、待機時間としてT1を適用する判断をした場合(S113:NO)、処理はS115へ移行する。
S114では、ECU4は、T3とT2との差の時間(T3−T2)待機する。その後、処理はS400へ移行する。
S115では、ECU4は、T1とT2との差の時間(T1−T2)待機する。その後、処理はS400へ移行する。
一方、S103の後のS107では、ECU4は、時間T1待機する。その後、処理はS400へ移行する。
S400では、ECU4は、上述したS200の処理(図5に示す一連の処理)と同様の処理、すなわち、燃料タンク5内のエバポのリークチェックに関する処理を行う。
なお、S114の後S400を実行する場合、S114でT3とT2との差の時間(T3−T2)待機するため、S400を開始する時点では、エンジン90の運転が停止したとき(より正確にはS102を実行したとき)から概ねT3の時間が経過していることになる。
また、S115の後S400を実行する場合、S114でT1とT2との差の時間(T1−T2)待機するため、S400を開始する時点では、エンジン90の運転が停止したとき(より正確にはS102を実行したとき)から概ねT1の時間が経過していることになる。
また、S107の後S400を実行する場合、S107で時間T1待機するため、S400を開始する時点では、エンジン90の運転が停止したとき(より正確にはS102を実行したとき)からT1の時間が経過していることになる。
S400の後、処理は図7に示す一連の処理を抜け、エバポリークのチェックに関する処理を終了する。
以上説明したように、本実施形態では、ECU4は、エンジン90の運転が停止してから第2待機時間T2が経過したとき、チェック可能条件が不成立のためエバポリークのチェックを実施できなかった場合(S111:NO)、このとき(S112)の前記情報に基づき「第1待機時間T1と第2待機時間T2との差の時間(T1−T2)」または「第3待機時間T3と第2待機時間T2との差の時間(T3−T2)」のいずれかを選択する。ここで、第3待機時間T3は、第2待機時間T2より長く第1待機時間T1より短い時間である。そして、ECU4は、選択した待機時間が経過した後、チェック可能条件が成立した場合、ポンプ11およびモータ12の駆動を制御することで燃料タンク5の内部と外部との間に圧力差を形成することにより燃料タンク5からのエバポリークのチェックを実施する。
このように、本実施形態では、エンジン90の運転が停止してから第2待機時間T2が経過したとき、エバポリークのチェックを実施できなかった場合でも、このときの燃料タンク5およびエンジン90の状態に関する情報に基づき「第1待機時間T1と第2待機時間T2との差の時間(T1−T2)」または「第3待機時間T3と第2待機時間T2との差の時間(T3−T2)」のいずれかを選択し、選択した時間が経過した後、すなわち、エンジン90の運転が停止してから「第1待機時間T1」または「第3待機時間T3」が経過した後、再びエバポリークのチェックの実施を試みる。したがって、エンジン90の運転が停止してから第2待機時間T2が経過したときの燃料タンク5およびエンジン90の状態によっては、従来のエバポリークチェックシステムと比べ、エバポリークのチェックを開始するまでの待機時間を短縮することができる。よって、エバポリークのチェック回数のレート値を向上することができる。
(他の実施形態)
上述の第1実施形態では、S200でリークチェックを試み、S105でリークチェックを実施できなかったと判定した場合、S300で再びリークチェックを試みる例を示した。これに対し、本発明の他の実施形態では、S300での再度のリークチェックを試みない構成としてもよい。すなわち、図4に示す処理フローからS106(待機)およびS300(リークチェック)を削除した処理を実行する構成としてもよい。また、図4に示す処理フローからS105(チェック実施判定)、S106およびS300を削除した処理を実行する構成としてもよい。
また、上述の実施形態では、制御手段は、燃料タンクの状態に関する情報として燃料タンクの内部の圧力、および、燃料タンク内の燃料の温度、ならびに、内燃機関の状態に関する情報として内燃機関の温度、および、内燃機関の直前の稼働時間の全ての情報に基づき、待機時間を選択する例を示した。これに対し、本発明の他の実施形態では、制御手段は、燃料タンクの内部の圧力、燃料タンク内の燃料の温度、内燃機関の温度、および、内燃機関の直前の稼働時間のうち少なくとも1つに基づき、待機時間を選択することとしてもよい。
また、上述の実施形態では、制御手段は、燃料タンクの状態に関する情報として、燃料タンクの内部の圧力、および、燃料タンク内の燃料の温度を取得する例を示した。これに対し、本発明の他の実施形態では、例えばエバポの濃度を検出する濃度検出手段としての濃度センサを燃料タンクに設け、制御手段により、燃料タンクの状態に関する情報として、燃料タンクの内部の圧力、および、燃料タンク内の燃料の温度に加え、燃料タンク内のエバポの濃度を取得することとしてもよい。この場合、制御手段は、燃料タンクの内部の圧力、燃料タンク内の燃料の温度、燃料タンク内のエバポの濃度、内燃機関の温度、および、内燃機関の直前の稼働時間のうち少なくとも1つに基づき、待機時間を選択する。
また、上述の実施形態では、加減圧手段により燃料タンクの内部を減圧することで燃料タンクの内部と外部との間に圧力差を形成することにより燃料タンクからのエバポリークのチェックを実施する例を示した。これに対し、本発明の他の実施形態では、加減圧手段により燃料タンクの内部を加圧することで燃料タンクの内部と外部との間に圧力差を形成することにより燃料タンクからのエバポリークのチェックを実施することとしてもよい。
また、本発明の他の実施形態では、物理的な構成としては一端が燃料タンクに接続し他端が大気に開放されている通路部に加減圧手段を設け、加減圧手段で燃料タンクの内部を加圧または減圧したときの通路部内の圧力に基づきエバポのリークをチェックする比較的単純な構成としてもよい。すなわち、この構成のエバポリークチェックシステムでは、通路部にキャニスタ、オリフィス通路および切替弁装置等が設けられていなくてもよく、また、通路部(キャニスタ)を経由してエバポがパージされないこととしてもよい。
また、本発明の他の実施形態では、加減圧手段の一部を構成するモータは、ブラシ付きモータであってもよい。
また、本発明によるエバポリークチェックシステムは、内燃機関と電動機とによる駆動力で走行するハイブリッド車に適用することもできる。
このように、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の形態に適用可能である。
1 ・・・・エバポリークチェックシステム
4 ・・・・ECU(制御手段)
5 ・・・・燃料タンク
11 ・・・ポンプ(加減圧手段)
12 ・・・モータ(加減圧手段)
21 ・・・ポンプ室(通路部)
22 ・・・弁室(通路部)
41 ・・・タンク通路(通路部)
42 ・・・開放通路(通路部)
43 ・・・第1ポンプ通路(通路部)
44 ・・・第2ポンプ通路(通路部)
90 ・・・エンジン(内燃機関)

Claims (4)

  1. 内燃機関への燃料を貯留する燃料タンクの内部と外部との間に圧力差を形成することにより、前記燃料タンクからのエバポリークをチェックするエバポリークチェックシステムであって、
    一端が前記燃料タンクに接続し、他端が大気に開放されている通路部と、
    前記通路部に設けられ、前記燃料タンクの内部を加圧または減圧する加減圧手段と、
    前記加減圧手段の駆動を制御することで前記燃料タンクの内部を加圧または減圧可能な制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、
    前記内燃機関の運転が停止したとき、このときの前記燃料タンクおよび前記内燃機関の状態に関する情報に基づき「第1待機時間」または「前記第1待機時間より短い第2待機時間」のいずれかを選択し、選択した待機時間が経過した後、
    エバポリークのチェックを実施可能な条件であるチェック可能条件が成立した場合、前記加減圧手段の駆動を制御することで前記燃料タンクの内部と外部との間に圧力差を形成することにより前記燃料タンクからのエバポリークのチェックを実施することを特徴とするエバポリークチェックシステム。
  2. 前記情報は、前記燃料タンクの内部の圧力、前記燃料タンク内の燃料の温度、前記燃料タンク内のエバポの濃度、前記内燃機関の温度、および、前記内燃機関の直前の稼働時間のうち少なくとも1つに関する情報であることを特徴とする請求項1に記載のエバポリークチェックシステム。
  3. 前記制御手段は、
    前記内燃機関の運転が停止してから前記第2待機時間が経過したとき、前記チェック可能条件が不成立のためエバポリークのチェックを実施できなかった場合、「前記第1待機時間と前記第2待機時間との差の時間」が経過した後、
    前記チェック可能条件が成立した場合、前記加減圧手段の駆動を制御することで前記燃料タンクの内部と外部との間に圧力差を形成することにより前記燃料タンクからのエバポリークのチェックを実施することを特徴とする請求項1または2に記載のエバポリークチェックシステム。
  4. 前記制御手段は、
    前記内燃機関の運転が停止してから前記第2待機時間が経過したとき、前記チェック可能条件が不成立のためエバポリークのチェックを実施できなかった場合、このときの前記情報に基づき「前記第1待機時間と前記第2待機時間との差の時間」または「前記第2待機時間より長く前記第1待機時間より短い第3待機時間と前記第2待機時間との差の時間」のいずれかを選択し、選択した待機時間が経過した後、
    前記チェック可能条件が成立した場合、前記加減圧手段の駆動を制御することで前記燃料タンクの内部と外部との間に圧力差を形成することにより前記燃料タンクからのエバポリークのチェックを実施することを特徴とする請求項1または2に記載のエバポリークチェックシステム。
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