JP2011108921A - 不揮発性半導体記憶装置及びその製造方法 - Google Patents

不揮発性半導体記憶装置及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】メモリセルトランジスタの特性が均一な不揮発性半導体記憶装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】ボロンドープドシリコン層72を堆積させ、その上面にシリコン窒化層78を形成し、ノンドープドシリコン層73を堆積させ、その上面にシリコン窒化層79を形成する工程を繰り返すことにより、シリコン基板11上に積層体20を形成する。次に、積層体20に貫通ホール30aを形成し、その内部に犠牲材を埋め込み、積層体20にX方向に延びるスリット74を形成する。次に、スリット74内にエッチング水溶液を導入することにより、ノンドープドシリコン層73をウェットエッチングして除去する。次に、エッチング水溶液を除去し、ボロンドープドシリコン層72間及びスリット74内に絶縁材料を埋め込む。次に、貫通ホール内から犠牲材を除去し、内面上に電荷蓄積膜を形成し、内部にシリコンピラーを形成する。
【選択図】図10

Description

本発明は、不揮発性半導体記憶装置及びその製造方法に関し、特に、メモリセルが3次元的に配列された不揮発性半導体記憶装置及びその製造方法に関する。
従来より、フラッシュメモリ等の半導体記憶装置は、シリコン基板の表面にメモリセルを2次元的に集積させることにより作製されてきた。このような半導体記憶装置のビット単価を低減して大容量化を図るためには、メモリセルの高集積化が必要であるが、近年、その高集積化もコスト的、技術的に困難になってきている。
高集積化の限界をブレークスルーする技術として、メモリセルを積層して3次元的に集積させる方法がある。但し、単純に一層ずつ積層して加工していく方法では、積層数の増加に伴って工程数が増加してしまい、コストが増加してしまう。そこで、シリコン基板上にシリコンからなる電極膜とシリコン酸化物からなる絶縁膜とを交互に積層させて積層体を形成した後、この積層体に貫通ホールを一括加工で形成し、貫通ホールの側面上にブロック絶縁膜、電荷蓄積膜、トンネル絶縁膜をこの順に堆積させて、更に貫通ホールの内部にシリコンピラーを埋設する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
この一括加工型3次元積層メモリにおいては、各電極膜とシリコンピラーとの交差部分にメモリセルトランジスタが形成され、各電極膜及び各シリコンピラーの電位を制御することにより、シリコンピラーから電荷蓄積膜に対して電荷を出し入れし、情報を記憶させることができる。この技術によれば、積層体を一括加工して貫通ホールを形成しているため、電極膜の積層数が増加してもリソグラフィ工程の回数は増加せず、コストの増加を抑えることができる。
しかしながら、このような一括加工型3次元積層メモリにおいては、積層体全体において特性が均一なメモリセルトランジスタを形成することが困難である。例えば、積層体に貫通ホールを形成する際に、絶縁膜を貫通する部分の側面を完全に垂直に加工することは極めて困難であり、どうしてもテーパー角が生じてしまう。特に、シリコン酸化膜を加工することは困難である。従って、積層体の下部では、上部と比べて貫通ホールが細くなり、これにより、メモリセルトランジスタの特性がばらついてしまう。
特開2009−146954号公報
本発明の目的は、メモリセルトランジスタの特性が均一な不揮発性半導体記憶装置及びその製造方法を提供することである。
本発明の一態様によれば、基板と、前記基板上に設けられ、それぞれ複数の絶縁膜及び電極膜が交互に積層され、前記絶縁膜と前記電極膜との間に前記電極膜よりも疎水性が強い疎水層が設けられた積層体と、前記積層体の積層方向に延び、前記積層体を貫く複数本の半導体ピラーと、前記電極膜と前記半導体ピラーとの間に設けられた電荷蓄積膜と、を備えたことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置が提供される。
本発明の他の一態様によれば、基板上に、不純物が導入された半導体層と不純物が導入されていない半導体層とを交互に積層させると共に、前記不純物が導入された半導体層と前記不純物が導入されていない半導体層との間に、前記不純物が導入された半導体層よりも疎水性が強い疎水層を形成して、積層体を形成する工程と、前記積層体を貫通するように、前記積層体の積層方向に延びる貫通ホールを形成する工程と、前記貫通ホール内に犠牲材を埋め込む工程と、前記積層体内における前記貫通ホール間の部分に、前記基板の上面に対して平行な一方向に延びるスリットを形成することにより、前記不純物が導入された半導体層を前記一方向に延びる複数本の部分に分断する工程と、前記スリット内にエッチング水溶液を導入することにより、前記不純物が導入されていない半導体層を除去する工程と、前記不純物が導入された半導体層間から前記エッチング水溶液を除去する工程と、前記不純物が導入された半導体層間及び前記スリット内に絶縁材料を埋め込んで、前記不純物が導入された半導体層間に絶縁膜を形成すると共に、前記スリット内に絶縁板材を形成する工程と、前記貫通ホール内から前記犠牲材を除去する工程と、前記貫通ホールの内面上に電荷蓄積膜を形成する工程と、前記貫通ホール内に半導体材料を埋め込んで、前記積層方向に延びる半導体ピラーを形成する工程と、を備えたことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置の製造方法が提供される。
本発明の更に他の一態様によれば、基板上に、不純物が導入された半導体層と不純物が導入されていない半導体層とを交互に積層させると共に、前記不純物が導入された半導体層と前記不純物が導入されていない半導体層との間に、前記不純物が導入された半導体層よりも疎水性が強い疎水層を形成して、積層体を形成する工程と、前記積層体に、前記基板の上面に対して平行な一方向に延びるスリットを形成することにより、前記不純物が導入された半導体層を前記一方向に延びる複数本の部分に分断する工程と、前記スリット内に絶縁材料を埋め込んで絶縁板材を形成する工程と、前記積層体内における前記スリット間の部分に、前記積層体を貫通するように、前記積層体の積層方向に延びる貫通ホールを形成する工程と、前記貫通ホール内にエッチング水溶液を導入することにより、前記不純物が導入されていない半導体層を除去する工程と、前記不純物が導入された半導体層間から前記エッチング水溶液を除去する工程と、前記不純物が導入された半導体層が分断された各部分の上下面上及び前記貫通ホールの内面上にブロック絶縁膜を形成する工程と、前記ブロック絶縁膜上に電荷蓄積膜を形成する工程と、前記電荷蓄積膜上にトンネル絶縁膜を形成する工程と、前記貫通ホール内に半導体材料を埋め込んで、前記積層方向に延びる半導体ピラーを形成する工程と、を備えたことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置の製造方法が提供される。
本発明によれば、メモリセルトランジスタの特性が均一な不揮発性半導体記憶装置及びその製造方法を実現することができる。
(a)〜(c)は、本発明の第1の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置を例示する断面図であり、(a)はメモリアレイ領域の端部を示し、(b)はメモリアレイ領域の中央部を示し、(c)は周辺回路領域を示す。 第1の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置におけるメモリアレイ領域の中央部を例示する斜視図である。 第1の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置におけるシリコンピラーの周辺を例示する一部拡大断面図である。 (a)は第1の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の製造方法を例示する工程平面図であり、(b)は(a)に示すA−A’線による工程断面図である。 (a)は第1の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の製造方法を例示する工程平面図であり、(b)は(a)に示すA−A’線による工程断面図である。 (a)は第1の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の製造方法を例示する工程平面図であり、(b)は(a)に示すA−A’線による工程断面図である。 (a)は第1の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の製造方法を例示する工程平面図であり、(b)は(a)に示すA−A’線による工程断面図である。 (a)は第1の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の製造方法を例示する工程平面図であり、(b)は(a)に示すA−A’線による工程断面図である。 (a)は第1の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の製造方法を例示する工程平面図であり、(b)は(a)に示すA−A’線による工程断面図である。 (a)は第1の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の製造方法を例示する工程平面図であり、(b)は(a)に示すA−A’線による工程断面図である。 (a)は第1の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の製造方法を例示する工程平面図であり、(b)は(a)に示すA−A’線による工程断面図である。 (a)は第1の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の製造方法を例示する工程平面図であり、(b)は(a)に示すA−A’線による工程断面図である。 (a)は第1の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の製造方法を例示する工程平面図であり、(b)は(a)に示すA−A’線による工程断面図である。 (a)は第1の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の製造方法を例示する工程平面図であり、(b)は(a)に示すA−A’線による工程断面図である。 (a)は第1の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の製造方法を例示する工程平面図であり、(b)は(a)に示すA−A’線による工程断面図である。 (a)は第1の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の製造方法を例示する工程平面図であり、(b)は(a)に示すA−A’線による工程断面図である。 (a)は第1の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の製造方法を例示する工程平面図であり、(b)は(a)に示すA−A’線による工程断面図である。 (a)は第1の実施形態の比較例に係る不揮発性半導体記憶装置の製造方法を例示する工程平面図であり、(b)は(a)に示すA−A’線による工程断面図である。 (a)は第1の実施形態の比較例に係る不揮発性半導体記憶装置の製造方法を例示する工程平面図であり、(b)は(a)に示すA−A’線による工程断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置における電極膜間の部分を例示する一部拡大断面図である。 (a)は第2の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の製造方法を例示する工程平面図であり、(b)は(a)に示すA−A’線による工程断面図である。 (a)は第2の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の製造方法を例示する工程平面図であり、(b)は(a)に示すA−A’線による工程断面図である。 (a)は第2の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の製造方法を例示する工程平面図であり、(b)は(a)に示すA−A’線による工程断面図である。 (a)は第2の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の製造方法を例示する工程平面図であり、(b)は(a)に示すA−A’線による工程断面図である。 (a)は第2の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の製造方法を例示する工程平面図であり、(b)は(a)に示すA−A’線による工程断面図である。 (a)は第2の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の製造方法を例示する工程平面図であり、(b)は(a)に示すA−A’線による工程断面図である。 (a)は第2の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の製造方法を例示する工程平面図であり、(b)は(a)に示すA−A’線による工程断面図である。 (a)は第2の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の製造方法を例示する工程平面図であり、(b)は(a)に示すA−A’線による工程断面図である。 (a)は第2の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の製造方法を例示する工程平面図であり、(b)は(a)に示すA−A’線による工程断面図である。 (a)は第2の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の製造方法を例示する工程平面図であり、(b)は(a)に示すA−A’線による工程断面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
先ず、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1(a)〜(c)は、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置を例示する断面図であり、(a)はメモリアレイ領域の端部を示し、(b)はメモリアレイ領域の中央部を示し、(c)は周辺回路領域を示し、
図2は、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置におけるメモリアレイ領域の中央部を例示する斜視図であり、
図3は、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置におけるシリコンピラーの周辺を例示する一部拡大断面図である。
なお、図2においては、図示の便宜上、原則として導電部分のみを示し、絶縁部分は省略している。
先ず、本実施形態の特徴部分を概略的に説明する。
本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の特徴は、シリコン基板上にそれぞれ複数の絶縁膜及び電極膜が積層されて積層体が形成され、この積層体に貫通ホールが形成され、貫通ホール内に上下方向に延びるシリコンピラーが埋設され、シリコンピラーの周囲にトンネル絶縁膜、電荷蓄積膜、ブロック絶縁膜が設けられた3次元積層型の記憶装置において、絶縁膜と電極膜との間に電極膜よりも疎水性が強い疎水層が設けられていることである。
本実施形態に係る製造方法の特徴は、以下のとおりである。すなわち、シリコン基板上において、ボロンドープドシリコン層を堆積させる工程、その表面にシリコン窒化層を形成する工程、ノンドープドシリコン層を堆積させる工程、及びその表面にシリコン窒化層を形成する工程をこの順に繰り返すことにより、積層体を形成する。そして、この積層体に貫通ホールを形成し、貫通ホール内に犠牲材で埋め込む。また、積層体にスリットを形成し、スリット内にエッチング水溶液を導入することによりノンドープドシリコン層を除去し、その後、エッチング水溶液を乾燥させる。次に、ノンドープドシリコン層を除去した部分及びスリット内にシリコン酸化物を埋め込む。次に、貫通ホール内から犠牲材を除去し、貫通ホールの内面上に電荷蓄積膜を形成し、内部にシリコンピラーを埋め込む。これにより、不揮発性半導体記憶装置を製造する。
このとき、積層体においては、ボロンドープドシリコン層とノンドープドシリコン層との間にシリコン窒化層が介在しているため、ノンドープドシリコン層を堆積させる際の熱によってボロンドープドシリコン層からノンドープドシリコン層にボロンが拡散することを防止できる。これにより、ボロンドープドシリコン層の厚さ及びボロン濃度の変動を抑制できる。また、貫通ホール形成時には積層体内にシリコン酸化膜が存在しないため、貫通ホールをほぼ垂直に形成することができる。更に、ノンドープドシリコン層をウェットエッチングするとシリコン窒化層が露出するが、シリコン窒化層はボロンドープドシリコン層よりも疎水性が強いため、エッチング水溶液を乾燥させる際に、エッチング水溶液の表面張力の影響が少なく、ボロンドープドシリコン層が変形することを防止できる。
以下、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の構成を詳細に説明する。
図1(a)〜(c)に示すように、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置1(以下、単に「装置1」ともいう)においては、シリコン基板11が設けられている。シリコン基板11の上層部分には、STI(shallow trench isolation)12が選択的に形成されている。また、装置1には、メモリアレイ領域Rm及び周辺回路領域Rcが設定されている。
以下、本明細書においては、説明の便宜上、XYZ直交座標系を導入する。この座標系においては、シリコン基板11の上面に平行な方向であって相互に直交する2方向をX方向及びY方向とし、X方向及びY方向の双方に対して直交する方向、すなわち各層の積層方向をZ方向とする。
先ず、メモリアレイ領域Rmについて説明する。
図1(a)〜(c)及び図2に示すように、メモリアレイ領域Rmにおいては、シリコン基板11上にシリコン酸化膜13が形成されており、その上に、導電性材料、例えば、ボロンがドープされたシリコン(ボロンドープドシリコン)からなるバックゲート電極14が設けられている。バックゲート電極14の上層部分には、Y方向に延びる直方体形状の凹部15が複数形成されており、凹部15の内面上には薄い熱酸化膜(図示せず)が形成されている。また、バックゲート電極14上には、シリコン酸化膜17が設けられている。
シリコン酸化膜17上には、積層体20が設けられている。積層体20においては、複数本の電極膜21が設けられている。電極膜21は、ボロンが導入されたシリコンからなり、その形状はX方向に延びる帯状であって、Y方向及びZ方向に沿ってマトリクス状に配列されている。また、積層体20の端部は階段状に加工されており、Z方向に配列された電極膜21のそれぞれが各段を構成している。
図3に示すように、Z方向において隣り合う電極膜21間には、絶縁膜22が設けられている。すなわち、積層体20においては、それぞれ複数の電極膜21及び絶縁膜22が交互に積層されている。絶縁膜22は例えばシリコン酸化物により形成されている。電極膜21と絶縁膜22との間には、疎水層23が設けられている。疎水層23は電極膜21よりも疎水性が強い層であり、例えばシリコン窒化物により形成されている。
また、図1に示すように、Y方向において隣り合う電極膜21間には、例えばシリコン酸化物からなる絶縁板材24が設けられている。絶縁板材24の形状は、X方向及びZ方向に拡がる板状であり、積層体20を貫通している。これにより、絶縁板材24は電極膜21を相互に平行な方向(X方向)に延びる複数本の部分に分断している。
積層体20上にはシリコン酸化膜26が設けられており、その上には、ボロンドープドシリコンからなり、X方向に延びる制御電極27が複数本設けられている。そして、積層体20、シリコン酸化膜26及び制御電極27には、Z方向に延びる複数本の貫通ホール30が形成されている。貫通ホール30はX方向及びY方向に沿ってマトリクス状に配列されており、制御電極27、シリコン酸化膜26及び積層体20を貫いて、凹部15のY方向両端部に到達している。これにより、Y方向において隣り合う一対の貫通ホール30が、凹部15によって連通されて、1本のU字ホール31を構成している。各貫通ホール30の形状は例えば円柱形であり、各U字ホール31の形状はほぼU字形である。また、各電極膜21は、X方向に沿って配列された2列の貫通ホール30によって貫かれている。Y方向における凹部15の配列と電極膜21の配列とは、配列周期が同じで位相が半周期分ずれているため、各電極膜21を貫く2列の貫通ホール30の各列は、相互に異なるU字ホール31に属している。
図3に示すように、U字ホール31の内面上には、ブロック絶縁膜35が設けられている。ブロック絶縁膜35は、装置1の駆動電圧の範囲内にある電圧が印加されても実質的に電流を流さない膜であり、高誘電率材料、例えば、誘電率が後述の電荷蓄積膜36を形成する材料の誘電率よりも高い材料によって形成されており、例えば、シリコン酸化物によって形成されている。ブロック絶縁膜35上には、電荷蓄積膜36が設けられている。電荷蓄積膜36は電荷を蓄積する能力がある膜であり、例えば、電子のトラップサイトを含む膜であり、例えばシリコン窒化膜である。電荷蓄積膜36上には、トンネル絶縁膜37が設けられている。トンネル絶縁膜37は、通常は絶縁性であるが、装置1の駆動電圧の範囲内にある所定の電圧が印加されるとトンネル電流を流す膜であり、例えば、シリコン酸化物によって形成されている。ブロック絶縁膜35、電荷蓄積膜36及びトンネル絶縁膜37が積層されることにより、メモリ膜33が形成されている。
図1及び図3に示すように、U字ホール31内には、不純物、例えばリンが導入されたポリシリコンが埋め込まれており、U字ピラー38が形成されている。U字ピラー38の形状は、U字ホール31の形状を反映したU字形である。U字ピラー38はトンネル絶縁膜37に接している。U字ピラー38のうち、貫通ホール30内に配置された部分がシリコンピラー39となっており、凹部15内に配置された部分が接続部材40となっている。これにより、上述の電荷蓄積膜36は、電極膜21とシリコンピラー39との間に配置されることになる。シリコンピラー39の形状は、貫通ホール30の形状を反映した円柱形であり、接続部材40の形状は、凹部15の形状を反映した直方体状である。なお、ポリシリコンはU字ホール31内に完全に充填されていて柱状のU字ピラー38を形成していてもよく、中心軸に沿って空洞を残すように充填されていてパイプ状のU字ピラー38を形成していてもよい。
また、図1及び図2に示すように、階段状に加工された積層体20の側面上、シリコン酸化膜26の側面上、及び制御電極27の側面上には、シリコン窒化膜41が設けられている。シリコン窒化膜41は積層体20の端部の形状を反映して階段状に形成されている。また、制御電極27上及びシリコン窒化膜41上には、例えばシリコン酸化物からなる層間絶縁膜42が設けられており、積層体20を埋め込んでいる。
層間絶縁膜42内には、プラグ43、コンタクト44及び45が埋め込まれている。プラグ43はシリコンピラー39の直上域に配置されており、シリコンピラー39に接続されている。コンタクト44は、制御電極27のX方向の一端部の直上域に配置されており、制御電極27に接続されている。コンタクト45は、電極膜21のX方向の一端部の直上域に配置されており、電極膜21に接続されている。
また、層間絶縁膜42内におけるプラグ43、コンタクト44及び45よりも上方の部分には、ソース線47、プラグ48、配線49及び50が埋め込まれている。ソース線47は、X方向に延びており、U字ピラー38に属する一対のシリコンピラー39のうちの一方にプラグ43を介して接続されている。プラグ48はU字ピラー38に属する一対のシリコンピラー39のうちの他方にプラグ43を介して接続されている。配線49及び50はY方向に延びており、それぞれ、コンタクト44及び45に接続されている。
層間絶縁膜42上には、Y方向に延びるビット線51が設けられており、プラグ48に接続されている。また、層間絶縁膜42上には、配線52が設けられており、プラグ53を介して配線49に接続されている。層間絶縁膜42上には、ビット線51及び配線52を埋め込むように、シリコン窒化膜54及び層間絶縁膜55が設けられており、所定の配線等が埋設されている。
一方、図1(c)に示すように、周辺回路領域Rcにおいては、シリコン基板11の上層部分にトランジスタ61等が形成されており、シリコン基板11上には層間絶縁膜42、シリコン窒化膜54及び層間絶縁膜55が設けられており、これらの内部には所定の配線等が埋設されている。なお、図1(c)の横軸はX方向としているが、Y方向であってもよい。
装置1においては、電極膜21とシリコンピラー39との交差部分にMONOS(metal-oxide-nitride-oxide-silicon)型のメモリセルトランジスタが形成され、制御電極27とシリコンピラー39との交差部分に選択トランジスタが形成される。これにより、ビット線51とソース線47との間に、複数のメモリセルトランジスタが相互に直列に接続され、その両側に選択トランジスタが接続されたメモリストリングが構成される。
次に、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の製造方法について説明する。
図4〜図17は、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の製造方法を例示する図であり、各図の(a)は工程平面図であり、各図の(b)は(a)に示すA−A’線による工程断面図である。
なお、図4〜図17は、装置1のメモリアレイ領域Rmを示している。
先ず、図1(a)〜(c)に示すように、シリコン基板11を用意する。そして、シリコン基板11の上層部分にSTI12を選択的に形成する。次に、周辺回路領域Rcにトランジスタ61を形成する。また、メモリアレイ領域Rmにおいて、シリコン基板11の上面上にシリコン酸化膜13を形成する。
次に、図4(a)及び(b)に示すように、メモリアレイ領域Rmにおいて、ボロンがドープされたポリシリコンからなる膜を成膜し、パターニングすることにより、バックゲート電極14を形成する。次に、フォトリソグラフィ法により、バックゲート電極14の上面にY方向を長手方向とする直方体形状の凹部15を形成する。凹部15は、X方向及びY方向に沿ってマトリクス状に配列するように、複数の領域に形成する。
次に、図5(a)及び(b)に示すように、バックゲート電極14の表面に薄い熱酸化膜(図示せず)を形成した後、全面にシリコン窒化物を堆積させて、その後、全面に対してエッチングを施す。これにより、バックゲート電極14の上面上からシリコン窒化物を除去して、バックゲート電極14の上面における凹部15間の領域を露出させると共に、凹部15内にシリコン窒化物からなる犠牲材81を埋め込む。
次に、図6(a)及び(b)に示すように、バックゲート電極14上及び犠牲材81上の全面にシリコン酸化膜17を成膜する。シリコン酸化膜17の膜厚は、バックゲート電極14と、後の工程においてシリコン酸化膜17上に形成される電極膜21のうち、最下段の電極膜21との間で耐圧が確保できる程度の膜厚とする。
次に、例えば温度を420℃とするCVD(chemical vapor deposition:化学気相成長)法によりボロンをドープしたシリコンを堆積させることによって、ボロンドープドシリコン層72を形成する。次に、例えば窒素雰囲気中で900℃の温度に加熱することにより窒化処理を施し、ボロンドープドシリコン層72の上面にシリコン窒化層78を形成する。次に、例えば温度を525℃とするCVD法によりノンドープのシリコンを堆積させることによって、ノンドープドシリコン層73を形成する。次に、上述の窒化処理を施すことにより、ノンドープドシリコン層73の上面にシリコン窒化層79を形成する。このとき、ボロンドープドシリコン層72の厚さは、装置1のゲート電極としての機能を発揮できる程度の厚さとし、例えば50nmとする。また、ノンドープドシリコン層73の厚さは、ゲート電極間の耐圧を確保できる絶縁層の厚さに相当する厚さとし、例えば35nmとする。更に、シリコン窒化層78及び79の厚さは、例えばそれぞれ1〜2nmとする。
以後同様に、ボロンドープドシリコン層72の形成、シリコン窒化層78の形成、ノンドープドシリコン層73の形成、及びシリコン窒化層79の形成を繰り返すことにより、積層体20を形成する。積層体20の最上層はボロンドープドシリコン層72とし、この最上層のボロンドープドシリコン層72の上面には、シリコン窒化層78を形成する必要はない。このとき、シリコン窒化層78及び79がボロンの拡散を阻止することにより、CVD工程の熱によってボロンドープドシリコン層72内のボロンがノンドープドシリコン層73に拡散することを防止できる。また、シリコン窒化層78及び79は、ボロンドープドシリコン層72よりも疎水性が強い疎水層となる。なお、本実施形態においては、4層のボロンドープドシリコン層72を積層させる例を示しているが、積層数は4層には限定されない。
次に、図7(a)及び(b)に示すように、フォトリソグラフィ及びエッチングを行い、積層体20に、その上面側から、積層体20を貫通するように、Z方向に延びる貫通ホール30aを形成する。貫通ホール30aは、Z方向から見て円形に形成する。また、貫通ホール30aはX方向及びY方向に沿ってマトリクス状に配列させ、Y方向において隣り合う一対の貫通ホール30aが凹部15のY方向両端部に到達するようにする。
次に、図8(a)及び(b)に示すように、全面にシリコン窒化物を堆積させて、その後、全面にエッチングを施し、積層体20の上面上に堆積されたシリコン窒化物を除去する。これにより、貫通ホール30a内にシリコン窒化物からなる犠牲材82を埋め込むと共に、最上層のボロンドープドシリコン層72を露出させる。
次に、図9(a)及び(b)に示すように、積層体20上に、最上層のボロンドープドシリコン層72を保護するためのシリコン酸化膜83を形成する。
次に、図10(a)及び(b)に示すように、シリコン酸化膜83及び積層体20に、上面側から複数本のスリット74を形成する。各スリット74は、凹部15におけるY方向の中央部の直上域を通過してX方向に延び、シリコン酸化膜83及び積層体20をZ方向に貫通し、シリコン酸化膜17は貫通しないように形成する。これにより、ボロンドープドシリコン層72をX方向に延びる複数本の部分に分断する。この部分が電極膜21となる。
次に、図11(a)及び(b)に示すように、スリット74を介してウェットエッチングを行う。このウェットエッチングはエッチング水溶液、例えば、アルカリ性のエッチング水溶液を用いて行う。このとき、エッチング水溶液を適当に選択することにより、ボロンドープドシリコンとノンドープドシリコンとの間で高いエッチング選択比を実現できる。これにより、ボロンドープドシリコン層72からなる電極膜21を残留させたまま、ノンドープドシリコン層73(図10(b)参照)を除去することができる。ノンドープドシリコン層73が除去された後の空間、すなわち、Z方向における電極膜21間の部分には、隙間76が形成される。このとき、電極膜21は円柱形状の犠牲材82によって支持される。
次に、積層体20を乾燥させる。これにより、隙間76内からもエッチング水溶液が除去される。このとき、隙間76内からエッチング水溶液が除去されるに伴い、エッチング水溶液の表面張力の状態が変化して、この変化が積層体20の内部構造に影響を及ぼす。仮に、この影響が大きいと、電極膜21が変形し、撓んだり、電極膜21同士が接触したりする。また、撓んだ電極膜21に引っ張られて円柱形状の犠牲材82が倒壊する場合もある。そして、一般に、水の表面張力がその水が接している固体に及ぼす影響は、その固体表面の親水性が強いほど大きく、疎水性が強いほど小さい。本実施形態においては、ボロンドープドシリコン層72はそれより疎水性が強いシリコン窒化層78及び79によって覆われており、シリコン窒化層78及び79が疎水層23として機能するため、エッチング水溶液の表面張力がボロンドープドシリコン層72に及ぼす影響は小さい。このため、エッチング水溶液の乾燥に伴う電極膜21の変形等を防止できる。
次に、図12(a)及び(b)に示すように、例えばALD(atomic layer deposition:原子層堆積)法により、全面にシリコン酸化物を堆積させる。これにより、隙間76内及びスリット74内にシリコン酸化物84が埋め込まれる。これにより、隙間76内に絶縁膜22が形成され、スリット74内に絶縁板材24が形成される。
次に、図13(a)及び(b)に示すように、積層体20上にシリコン酸化膜26を成膜し、その上に、ボロンドープドポリシリコン膜75を成膜する。このとき、シリコン酸化膜26の膜厚は、最上段の電極膜21とボロンドープドポリシリコン膜75との間の耐圧を十分に確保できる膜厚とする。また、ボロンドープドポリシリコン膜75の膜厚は、装置1の制御電極として機能できる程度の厚さとする。
次に、図14(a)及び(b)に示すように、ボロンドープドポリシリコン膜75及びシリコン酸化膜26に貫通ホール30bを形成する。貫通ホール30bは貫通ホール30aの直上域に形成し、貫通ホール30aに連通させる。貫通ホール30a及び30bにより、連続した貫通ホール30が形成される。また、貫通ホール30及び凹部15により、U字ホール31が形成される。
次に、図15(a)及び(b)に示すように、高温リン酸を用いて貫通ホール30bを介したウェットエッチングを行い、貫通ホール30a内から犠牲材82(図24(b)参照)を除去すると共に、凹部15内から犠牲材81(図14(b)参照)を除去する。このとき、シリコン窒化層78及び79における貫通ホール30内に露出した部分もある程度除去されて、貫通ホール30の側面において凹部を形成する。
次に、図16(a)及び(b)並びに図3に示すように、例えば、ALD法により、シリコン酸化物を堆積させる。このシリコン酸化物はU字ホール31内に侵入し、U字ホール31の内面上にブロック絶縁膜35を堆積させる。次に、シリコン窒化物を堆積させる。これにより、ブロック絶縁膜35上に電荷蓄積膜36が形成される。次に、シリコン酸化膜を堆積させる。これにより、電荷蓄積膜36上にトンネル絶縁膜37が形成される。ブロック絶縁膜35、電荷蓄積膜36及びトンネル絶縁膜37により、メモリ膜33が形成される。
次に、U字ピラー31内に、不純物、例えばリンを含有させたポリシリコンを埋め込む。これにより、U字ピラー31内にU字ピラー38が形成される。U字ピラー38のうち、貫通ホール30内に配置された部分がZ方向に延びるシリコンピラー39となり、凹部15内に配置された部分がY方向に延びる接続部材40となる。その後、全面にエッチングを施し、ボロンドープドポリシリコン膜75上に堆積されたポリシリコン、トンネル絶縁膜37、電荷蓄積膜36及びブロック絶縁膜35を除去し、ボロンドープドポリシリコン膜75を露出させる。
次に、図17(a)及び(b)に示すように、フォトリソグラフィ及びエッチングを行い、ボロンドープドポリシリコン膜75に対して、その上面側からX方向に延びるスリット77を複数本形成する。このとき、スリット77は、X方向に配列された複数の貫通ホール30からなる列間に形成し、また、各スリット77にはボロンドープドポリシリコン膜75を貫通させてシリコン酸化膜26まで到達させる。これにより、ボロンドープドポリシリコン膜75が、X方向に配列された複数の貫通ホール30からなる列毎に分断され、X方向に延びる複数本の制御電極27となる。その後、スリット77内にシリコン酸化物を埋め込む。
次に、図1(a)〜(c)及び図2に示すように、積層体20上にレジストマスク(図示せず)を形成し、このレジストマスクのスリミングと、このレジストマスクをマスクとしたエッチングとを交互に行い、積層体20及び制御電極27の端部を階段状に加工する。次に、積層体20及び制御電極27の側面上にシリコン窒化膜41を形成し、全体を層間絶縁膜42によって埋め込む。次に、層間絶縁膜42内にプラグ43を形成すると共に、シリコン窒化膜41をストッパとして、コンタクト44及び45を形成する。その後、層間絶縁膜42上にソース線47、配線49及び50を形成し、更に層間絶縁膜42を堆積させて、プラグ48を形成する。次に、層間絶縁膜42上に、ビット線51及び配線52を形成し、その上にシリコン窒化膜54を形成し、その上に層間絶縁膜55を形成する。このようにして、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置1が製造される。
次に、本実施形態の作用効果について説明する。
本実施形態においては、図7(a)及び(b)に示す工程において、積層体20に貫通ホール30aを形成する際に、積層体20内にはボロンドープドシリコン層72及びノンドープドシリコン層73並びに極めて薄いシリコン窒化層78及び79のみが存在し、シリコン酸化膜等のエッチングが困難な膜は存在しない。このため、貫通ホール30を、内面がほぼ垂直になるように、すなわち、テーパー角がほぼ90°となるように、円柱形状に形成することができ、貫通ホール30aの下部が上部と比べて細くなることがない。これにより、積層体20の上部に形成されるメモリセルトランジスタと下部に形成されるメモリセルトランジスタとで、貫通ホール30aの直径をほぼ等しくすることができ、貫通ホール30の直径のばらつきに起因するメモリセルトランジスタの特性のばらつきを抑えることができる。この結果、メモリセルトランジスタの特性を均一化することができる。
また、本実施形態においては、図6(a)及び(b)に示す工程において、ボロンドープドシリコン層72及びノンドープドシリコン層73を積層させることによって積層体20を形成している。このため、図11(a)及び(b)に示す工程において、ウェットエッチングを行う際に、両層の間で高いエッチング選択比を実現することができる。これにより、後の工程で電極膜21となるボロンドープドシリコン層72を残留させたまま、ノンドープドシリコン層73のみを除去することができる。この結果、完成後の装置1の形状安定性が良好であり、メモリセルトランジスタの特性が均一である。
更に、本実施形態においては、図6(a)及び(b)に示す工程において、ボロンドープドシリコン層72とノンドープドシリコン層73との間にシリコン窒化層78又は79を介在させているため、ボロンドープドシリコン層72及びノンドープドシリコン層73を形成するためのCVD処理に伴う加熱により、ボロンドープドシリコン層72内のボロンがノンドープドシリコン層73に拡散することを防止できる。これにより、ボロンドープドシリコン層72の厚さが増加したり、ボロン濃度が低下することを防止でき、電極膜21の膜厚及び導電性が変動することを防止できる。すなわち、メモリセルトランジスタのゲート電極として機能する電極膜21の膜厚が均一となるため、メモリセルトランジスタのゲート長が均一となり、閾値電圧の分布を小さくすることができる。これにより、メモリセルトランジスタの特性を均一化することができる。
更にまた、上述の如く、本実施形態においては、図11(a)及び(b)に示す工程において、電極膜21を均一に形成することができるため、電極膜21の上下に形成される2ヶ所の隙間76のサイズ、すなわち、ゲート間距離も均一に揃えることができる。一般に、ラインアンドスペース構造のラインの部分に働く表面張力の影響は、そのラインを挟む2ヶ所のスペースの形状が均一であるほど小さくなる。このため、本実施形態によれば、ゲート電極21に作用する表面張力の影響を小さくすることができる。
更にまた、本実施形態においては、ボロンドープドシリコン層72とノンドープドシリコン層73との間に、ボロンドープドシリコン層72よりも疎水性が強く、疎水層として機能するシリコン窒化層78又は79を介在させている。これにより、図11(a)及び(b)に示す工程においてウェットエッチングを行い、その後乾燥させたときに、エッチング水溶液の表面張力がボロンドープドシリコン層72に及ぼす影響を抑制することができる。この結果、乾燥工程において積層体20の内部構造が損傷を受けることを防止できる。例えば、ボロンドープドシリコン層72が撓むことを防止できる。これによっても、メモリセルトランジスタの特性を均一化することができる。
このように、本実施形態によれば、形状安定性が高く、メモリセルトランジスタの特性が均一な不揮発性半導体記憶装置1を容易に製造することができる。
次に、本実施形態の比較例について説明する。
図18及び図19は、本比較例に係る不揮発性半導体記憶装置の製造方法を例示する図であり、各図の(a)は工程平面図であり、各図の(b)は(a)に示すA−A’線による工程断面図である。
本比較例は、前述の第1の実施形態と比較して、ボロンドープドシリコン層72とノンドープドシリコン層73との間に、シリコン窒化層78及び79を介在させていない点が異なっている。
すなわち、図18(a)及び(b)に示すように、シリコン基板11上にシリコン酸化膜13及びバックゲート電極14を形成し、バックゲート電極14の上面に凹部15を形成した後、凹部15内にシリコン窒化物からなる犠牲材81を埋め込み、全面にシリコン酸化膜17を成膜する。次に、ボロンドープドシリコン層72及びノンドープドシリコン層73を交互に積層させることにより、積層体120を形成する。このとき、ボロンドープドシリコン層72は例えば温度を420℃とするCVD法により成膜し、ノンドープドシリコン層73は例えば温度を525℃とするCVD法により成膜する。また、成膜後に窒化処理は施さず、従って、ボロンドープドシリコン層72とノンドープドシリコン層73との間に、シリコン窒化層は形成しない。このため、特にノンドープドシリコン層73を形成する際の熱により、ボロンドープドシリコン層72中のボロンがノンドープドシリコン層73に拡散し、Z方向におけるボロン濃度プロファイルがブロードになる。そして、積層体120の下層部分ほど、早い時期に形成されるため、その後熱処理を受ける回数が多く、ボロンの拡散が進行する。以後の工程は、前述の第1の実施形態と同様である。
これにより、図19(a)及び(b)に示すように、スリット74を介したウェットエッチングによりノンドープドシリコン層73を除去する工程において、ボロンが拡散することによりエッチング後の残存部分が拡大する作用と、ボロンドープドシリコン層72のボロン濃度が低下することによりエッチング選択比が低下する作用とが混合して発生し、ウェットエッチングの精度が低下する。この結果、ウェットエッチング後に残留するボロンドープドシリコン層72の厚さが変動し、ゲート電極のゲート長が変動する。また、ボロンドープドシリコン層72の厚さが変動することにより、隙間76のサイズも変動する。これにより、ボロンドープドシリコン層72(電極膜21)に作用する表面張力の影響が大きくなる。
また、ウェットエッチング時においては、親水性のボロンドープドシリコン層72がエッチング水溶液に接触する。このため、その後の乾燥工程において、エッチング水溶液の表面張力の影響を強く受ける。これにより、積層体120の内部構造が破壊される可能性がある。具体的には、エッチング水溶液の表面張力がボロンドープドシリコン層72の自重に加わることによりボロンドープドシリコン層72が変形して撓んだり、隣り合うボロンドープドシリコン層72同士が接触したりする場合がある。これらの結果、完成後のメモリセルトランジスタの特性が不均一になったり、メモリセルトランジスタとして機能しなくなる可能性がある。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図20は、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置における電極膜間の部分を例示する一部拡大断面図である。
本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置2(以下、単に「装置2」ともいう)の全体的な構成は、図1及び図2に示す装置1の構成と同様である。但し、装置2においては、図20に示すように、絶縁膜22(図3参照)が設けられておらず、電極膜21間の部分にブロック絶縁膜35が進入している。すなわち、装置2においては、ブロック絶縁膜35が貫通ホール30の内面上から電極膜21の上下面上に延出し、電極膜21を分断している絶縁板材24(図1参照)まで到達している。
ブロック絶縁膜35におけるある電極膜21の上面上に配置された部分と、この電極膜21の一段上に配置された他の電極膜21の下面上に配置された部分とは相互に接しており、その接触面にはシーム34aが形成されている。これにより、Z方向において隣り合う電極膜21間の空間は、ブロック絶縁膜35によって充填されている。また、ある貫通ホール30の内面上から電極膜21の上下面上に回り込むことによって電極膜21間の空間に侵入したブロック絶縁膜35と、隣の貫通ホール30の内面上から同じ電極膜21の上下面上に回り込むことによって同じ電極膜21間の空間に侵入したブロック絶縁膜35とは相互に接しており、その接触面にはシーム34bが形成されている。シーム34a及び34bにおいては、ブロック絶縁膜35のミクロ組織が不連続となっており、シーム34a及び34bを含む断面に対して薬液処理等を施すことによって、シーム34a及び34bを観察することができる。なお、ブロック絶縁膜35上に形成された電荷蓄積膜36及びトンネル絶縁膜37は、電極膜21間の隙間76内には進入していない。本実施形態における上記以外の構成は、前述の第1の実施形態と同様である。
図21〜図30は、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の製造方法を例示する図であり、各図の(a)は工程平面図であり、各図の(b)は(a)に示すA−A’線による工程断面図である。
なお、図21〜図30は、メモリアレイ領域Rmを示している。
先ず、図1(a)〜(c)に示すように、前述の第1の実施形態と同様に、シリコン基板11の上層部分にSTI12を選択的に形成し、周辺回路領域Rcにトランジスタ61を形成し、メモリアレイ領域Rmにおいて、シリコン基板11の上面上にシリコン酸化膜13を形成する。
次に、図21(a)及び(b)に示すように、メモリアレイ領域Rmにおいて、ボロンがドープされたポリシリコンからなるバックゲート電極14を形成し、バックゲート電極14の上面に凹部15を形成する。
以後の工程は、前述の第1の実施形態とは異なる。
すなわち、図22(a)及び(b)に示すように、凹部15の内面上にシリコン酸化膜16を形成する。次に、全面に不純物が導入されていないシリコン(ノンドープドシリコン)を堆積させて、全面エッチングを行う。これにより、ノンドープドシリコンをバックゲート電極14の上面上から除去すると共に、凹部15内に残留させる。この結果、バックゲート電極14の上面における凹部15間の領域が露出すると共に、凹部15内にノンドープドシリコン材71が埋め込まれる。
次に、図23(a)及び(b)に示すように、バックゲート電極14上の全面にシリコン酸化膜17を成膜する。次に、前述の第1の実施形態と同様な方法により、積層体20を形成する。すなわち、例えばCVD法によってボロンドープドシリコン層72を堆積させ、例えば窒化処理によりシリコン窒化層78を形成し、例えばCVD法によってノンドープドシリコン層73を堆積させ、例えば窒化処理によりシリコン窒化層79を形成する一連の工程を、所定の回数繰り返す。このとき、前述の第1の実施形態と同様に、シリコン窒化層78及び79がボロンの拡散防止層として機能する。
次に、図24(a)及び(b)に示すように、フォトリソグラフィ及びエッチングを行い、積層体20に、その上面側から、X方向に延びる複数本のスリット74を形成する。各スリット74は、積層体20をZ方向に貫通し、シリコン酸化膜17は貫通せず、凹部15におけるY方向中央部の直上域を通過するように形成する。これにより、ボロンドープドシリコン層72を複数本の電極膜21に分断する。
次に、図25(a)及び(b)に示すように、全面にシリコン酸化物等の絶縁材料を堆積させる。このとき、この絶縁材料はスリット74内にも埋め込まれる。その後、全面エッチングを施して、積層体20の上面上から絶縁材料を除去すると共に、スリット74内に残留させる。これにより、スリット74内にX方向及びZ方向に拡がる板状の絶縁板材24が形成される。また、積層体20の上面においては、最上段の電極膜21が露出する。
次に、図26(a)及び(b)に示すように、積層体20上にシリコン酸化膜26を成膜し、その上に、ボロンドープドポリシリコン膜75を成膜する。
次に、図27(a)及び(b)に示すように、フォトリソグラフィ及びエッチングにより、ボロンドープドポリシリコン膜75、シリコン酸化膜26及び積層体20を貫通するように、Z方向に延びる複数本の貫通ホール30を形成する。貫通ホール30はX方向及びY方向に沿ってマトリクス状に配列させ、Y方向において隣り合う一対の貫通ホール30を、凹部15のY方向両端部に到達させる。これにより、1つの凹部15の両端に一対の貫通ホール30が連通されて、U字ホール31が形成される。
次に、図28(a)及び(b)に示すように、貫通ホール30を介してウェットエッチングを行う。このウェットエッチングは、例えば、アルカリ性のエッチング水溶液を用いて行う。これにより、積層体20内のノンドープドシリコン層73(図27(b)参照)及び凹部15内のノンドープドシリコン材71(図27(b)参照)が除去される。この結果、Z方向における電極膜21間に隙間76が形成される。このとき、電極膜21は板状の絶縁板材24によって支持される。なお、図28(b)においては、電極膜21におけるU字ホール31間に位置する部分は宙に浮いているように描かれているが、実際には、X方向(図28(b)では紙面に対して垂直な方向)にずれた位置で、電極膜21における絶縁板材24に接合した部分と繋がっている。
次に、積層体20を乾燥させる。これにより、隙間76内からもエッチング水溶液が除去される。このとき、前述の第1の実施形態と同様に、シリコン窒化層78及び79が疎水層23として機能することにより、エッチング水溶液の表面張力が積層体20の内部構造に及ぼす影響を低減することができる。
次に、図29(a)及び(b)並びに図20に示すように、例えば、ALD法により、シリコン酸化物を堆積させる。このシリコン酸化物はU字ホール31内に侵入し、U字ホール31の内面上にブロック絶縁膜35を堆積させる。また、シリコン酸化物は貫通ホール30を介して隙間76内にも侵入し、隙間76の内面上、すなわち、電極膜21の上下面上及び絶縁板材24における隙間76内に露出した面上にもブロック絶縁膜35を堆積させる。本実施形態においては、ブロック絶縁膜35の堆積量を、Z方向における電極膜21間の距離の半分以上とする。これにより、図20に示すように、隙間76内はブロック絶縁膜35によって完全に埋め込まれ、ブロック絶縁膜35における電極膜21の上面上に形成された部分と、この電極膜21の一段上に配置された電極膜21の下面上に形成された部分とが接触し、両部分の接触面にシーム34aが形成される。また、隣り合う貫通ホール30を介して同一の隙間76内に侵入したブロック絶縁膜35同士が隙間76内において接触し、その接触面にシーム34bが形成される。
次に、シリコン窒化物を堆積させる。これにより、ブロック絶縁膜35上に電荷蓄積膜36が形成される。このとき、隙間76内はブロック絶縁膜35によって埋め込まれているため、電荷蓄積膜36は隙間76内には侵入せず、U字ホール31内のみに形成される。次に、シリコン酸化膜を堆積させる。これにより、電荷蓄積膜36上にトンネル絶縁膜37が形成される。トンネル絶縁膜37も隙間76内には侵入せず、U字ホール31内のみに形成される。ブロック絶縁膜35、電荷蓄積膜36及びトンネル絶縁膜37により、メモリ膜33が形成される。
次に、U字ピラー31内に、不純物、例えばリンを含有させたポリシリコンを埋め込む。これにより、U字ピラー31内にU字ピラー38が形成される。U字ピラー38のうち、貫通ホール30内に配置された部分がZ方向に延びるシリコンピラー39となり、凹部15内に配置された部分がY方向に延びる接続部材40となる。その後、全面にエッチングを施し、ボロンドープドポリシリコン膜75上に堆積されたポリシリコン、トンネル絶縁膜37、電荷蓄積膜36及びブロック絶縁膜35を除去し、ボロンドープドポリシリコン膜75を露出させる。
次に、図30(a)及び(b)に示すように、フォトリソグラフィ及びエッチングを行い、ボロンドープドポリシリコン膜75に対して、その上面側からX方向に延びるスリット77を複数本形成する。このとき、スリット77は、X方向に配列された複数の貫通ホール30からなる列間に形成し、また、各スリット77にはボロンドープドポリシリコン膜75を貫通させてシリコン酸化膜26まで到達させる。これにより、ボロンドープドポリシリコン膜75が、X方向に配列された複数の貫通ホール30からなる列毎に分断され、X方向に延びる複数本の制御電極27となる。その後、スリット77内にシリコン酸化物を埋め込む。
以後の工程は、前述の第1の実施形態と同様である。すなわち、図1(a)〜(c)及び図2に示すように、積層体20の端部を階段状に加工し、積層体20を層間絶縁膜42によって埋め込み、ソース線47及びビット線51等の配線、プラグ並びにコンタクト等を形成する。このようにして、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置2が製造される。本実施形態における上記以外の製造方法は、前述の第1の実施形態と同様である。
本実施形態によっても、前述の第1の実施形態と同様な効果を得ることができる。すなわち、貫通孔30の形成時には積層体20内にシリコン酸化膜等のエッチングが困難な膜が存在しないため、貫通孔30を均一な直径で形成することができる。また、積層体20においてボロンドープドシリコン層72及びノンドープドシリコン層73を積層させることにより、その後のウェットエッチング工程において、高いエッチング選択比でノンドープドシリコン層73のみを除去することができる。更に、シリコン窒化層78及び79がボロンの拡散防止層として機能するため、積層体20におけるボロン濃度プロファイルがブロードになることがない。更にまた、シリコン窒化層78及び79が疎水層として機能するため、ノンドープドシリコン層73を除去するためのエッチング水溶液の表面張力により、積層体20の内部構造が破壊されることがない。このように、本実施形態によっても、形状安定性が高く、メモリセルトランジスタの特性が均一な不揮発性半導体記憶装置を容易に製造することができる。
また、本実施形態によれば、これらの効果に加えて、図28(a)及び(b)に示す工程において、ノンドープドシリコン層73を除去した後、電極膜21を板状の絶縁板材24によって支持している。このため、本工程における中間構造体の強度が高く、取り扱いが容易である。
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。前述の各実施形態に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除若しくは設計変更を行ったもの、又は、工程の追加、省略若しくは条件変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含有される。
例えば、前述の各実施形態においては、窒化処理によりシリコン窒化層78及び79を形成する例を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、CVD法によりシリコン窒化層を堆積させてもよい。また、前述の各実施形態においては、疎水層としてシリコン窒化膜78及び79を形成する例を示したが、本発明はこれに限定されず、半導体プロセスにおいて形成可能な層であって、電極膜21をよりも疎水性が強い層であればよい。例えば、シリコン酸化層は通常はシリコン層よりも親水性が強いが、乾燥前の前処理を工夫することにより、シリコン層よりも疎水性が強い層とすることができる。従って、乾燥前に適当な前処理を施したシリコン酸化層を疎水層として使用することも可能である。又は、疎水層として導電性の層を形成すれば、メモリセルトランジスタのゲート抵抗を低減することができる。更に、前述の各実施形態においては、ノンドープドシリコン層73を除去するためのエッチング液としてアルカリ性のエッチング液を用いる例を示したが、本発明はこれに限定されない。
更にまた、前述の各実施形態においては、U字形状のU字ピラー38に沿ってメモリストリングを構成する例を示したが、本発明はこれに限定されず、シリコン基板11と積層体20との間に、バックゲート電極14の代わりにソース線を配置し、積層体20の上方に配置されたビット線と下方に配置されたソース線との間にI字形状のシリコンピラーを接続し、このシリコンピラーに沿ってメモリストリングを構成してもよい。
1、2 不揮発性半導体記憶装置、11 シリコン基板、12 STI、13 シリコン酸化膜、14 バックゲート電極、15 凹部、16、17 シリコン酸化膜、20 積層体、21 電極膜、22 絶縁膜、23 疎水層、24 絶縁板材、26 シリコン酸化膜、27 制御電極、30、30a、30b 貫通ホール、31 U字ホール、33 メモリ膜、34a、34b シーム、35 ブロック絶縁膜、36 電荷蓄積膜、37 トンネル絶縁膜、38 U字ピラー、39 シリコンピラー、40 接続部材、41 シリコン窒化膜、42 層間絶縁膜、43 プラグ、44、45 コンタクト、47 ソース線、48 プラグ、49、50 配線、51 ビット線、52 配線、53 プラグ、54 シリコン窒化膜、55 層間絶縁膜、61 トランジスタ、71 ノンドープドシリコン材、72 ボロンドープドシリコン層、73 ノンドープドシリコン層、74 スリット、75 ボロンドープドポリシリコン膜、76 隙間、77 スリット、78、79 シリコン窒化層、81、82 犠牲材、83、84 シリコン酸化膜、120 積層体、Rc 周辺回路領域、Rm メモリアレイ領域

Claims (7)

  1. 基板と、
    前記基板上に設けられ、それぞれ複数の絶縁膜及び電極膜が交互に積層され、前記絶縁膜と前記電極膜との間に前記電極膜よりも疎水性が強い疎水層が設けられた積層体と、
    前記積層体の積層方向に延び、前記積層体を貫く複数本の半導体ピラーと、
    前記電極膜と前記半導体ピラーとの間に設けられた電荷蓄積膜と、
    を備えたことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  2. 前記積層体内における前記半導体ピラー間の部分に設けられ、各前記電極膜を相互に平行な方向に延びる複数本の部分に分断する絶縁板材をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の不揮発性半導体記憶装置。
  3. 前記電極膜はボロンが導入されたシリコンからなり、
    前記絶縁膜はシリコン酸化物からなり、
    前記疎水層はシリコン窒化物からなることを特徴とする請求項1または2に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  4. 基板上に、不純物が導入された半導体層と不純物が導入されていない半導体層とを交互に積層させると共に、前記不純物が導入された半導体層と前記不純物が導入されていない半導体層との間に、前記不純物が導入された半導体層よりも疎水性が強い疎水層を形成して、積層体を形成する工程と、
    前記積層体を貫通するように、前記積層体の積層方向に延びる貫通ホールを形成する工程と、
    前記貫通ホール内に犠牲材を埋め込む工程と、
    前記積層体内における前記貫通ホール間の部分に、前記基板の上面に対して平行な一方向に延びるスリットを形成することにより、前記不純物が導入された半導体層を前記一方向に延びる複数本の部分に分断する工程と、
    前記スリット内にエッチング水溶液を導入することにより、前記不純物が導入されていない半導体層を除去する工程と、
    前記不純物が導入された半導体層間から前記エッチング水溶液を除去する工程と、
    前記不純物が導入された半導体層間及び前記スリット内に絶縁材料を埋め込んで、前記不純物が導入された半導体層間に絶縁膜を形成すると共に、前記スリット内に絶縁板材を形成する工程と、
    前記貫通ホール内から前記犠牲材を除去する工程と、
    前記貫通ホールの内面上に電荷蓄積膜を形成する工程と、
    前記貫通ホール内に半導体材料を埋め込んで、前記積層方向に延びる半導体ピラーを形成する工程と、
    を備えたことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置の製造方法。
  5. 基板上に、不純物が導入された半導体層と不純物が導入されていない半導体層とを交互に積層させると共に、前記不純物が導入された半導体層と前記不純物が導入されていない半導体層との間に、前記不純物が導入された半導体層よりも疎水性が強い疎水層を形成して、積層体を形成する工程と、
    前記積層体に、前記基板の上面に対して平行な一方向に延びるスリットを形成することにより、前記不純物が導入された半導体層を前記一方向に延びる複数本の部分に分断する工程と、
    前記スリット内に絶縁材料を埋め込んで絶縁板材を形成する工程と、
    前記積層体内における前記スリット間の部分に、前記積層体を貫通するように、前記積層体の積層方向に延びる貫通ホールを形成する工程と、
    前記貫通ホール内にエッチング水溶液を導入することにより、前記不純物が導入されていない半導体層を除去する工程と、
    前記不純物が導入された半導体層間から前記エッチング水溶液を除去する工程と、
    前記不純物が導入された半導体層が分断された各部分の上下面上及び前記貫通ホールの内面上にブロック絶縁膜を形成する工程と、
    前記ブロック絶縁膜上に電荷蓄積膜を形成する工程と、
    前記電荷蓄積膜上にトンネル絶縁膜を形成する工程と、
    前記貫通ホール内に半導体材料を埋め込んで、前記積層方向に延びる半導体ピラーを形成する工程と、
    を備えたことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置の製造方法。
  6. 前記半導体層はシリコンにより形成し、
    前記不純物はボロンとし、
    前記疎水層はシリコン窒化物により形成し、
    前記絶縁材料はシリコン酸化物とすることを特徴とする請求項4または5に不揮発性半導体記憶装置の製造方法。
  7. 前記積層体を形成する工程は、
    ボロンをドープしたシリコンを堆積させることにより、前記不純物が導入された半導体層を形成する工程と、
    窒化処理を施すことにより、前記不純物が導入された半導体層の上面に第1の前記疎水層を形成する工程と、
    ノンドープのシリコンを堆積させることにより、前記不純物が導入されていない半導体層を形成する工程と、
    窒化処理を施すことにより、前記不純物が導入されていない半導体層の上面に第2の前記疎水層を形成する工程と、
    を有することを特徴とする請求項6記載の不揮発性半導体記憶装置の製造方法。
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