JP2011079610A - カセット装置、媒体送り装置、記録装置 - Google Patents

カセット装置、媒体送り装置、記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 載置された被送り媒体の位置および姿勢を安定させることを考慮したカセット装置を提供すること。
【解決手段】 カセット装置(14)は、媒体送り装置の本体部に着脱可能なカセット装置であって、載置された被送り媒体(P)の幅方向Xにおける一の側端と接触する第1エッジガイド7と、他の側端と接触する第2エッジガイド8と、前記カセット装置が前記本体部に装着された状態において、前記本体部の送り手段によって載置された被送り媒体が送り方向下流側へ送られる際、前記第1エッジガイド7および第2エッジガイド8の少なくとも一方を被送り媒体(P)の側端から離間する方向へ変位させる変位機構9と、前記カセット装置が前記本体部から取り外された際、前記変位機構9における変位動作を規制し、前記カセット装置が前記本体部に装着された際、前記変位動作の規制を解除する規制手段25と、を備えていることを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、媒体送り装置の本体部に着脱可能なカセット装置であって、載置された被送り媒体の幅方向における一の側端と接触する第1エッジガイドと、他の側端と接触する第2エッジガイドと、前記カセット装置が前記本体部に装着された状態において、前記本体部の送り手段によって載置された被送り媒体が送り方向下流側へ送られる際、前記第1エッジガイドおよび第2エッジガイドの少なくとも一方を被送り媒体の側端から離間する方向へ変位させる変位機構と、を備えたカセット装置、該カセット装置を備えた媒体送り装置および記録装置に関する。
本願において、記録装置には、インクジェットプリンター、ワイヤドットプリンター、レーザープリンター、ラインプリンター、複写機、ファクシミリ等の種類が含まれるものとする。
従来では、特許文献1に示す如く、記録装置としてのプリンターは、被送り媒体の一例である用紙が載置される載置部としてのホッパーと、載置された用紙の側端を揃えるエッジガイドと、該エッジガイドを用紙の側端から離間させる方向である用紙の幅方向外側へ移動させる離間機構と、を有していた。従って、前記エッジガイドによって用紙の側端を揃えることができた。そして、前記ホッパーは、該ホッパーと対向する位置に設けられた送りローラーに対して接離移動することができるように構成されていた。
また、該接離移動に伴って、前記エッジガイドが幅方向へ変位することができるように構成されていた。具体的には、前記ホッパーが前記送りローラーに対して接近移動した際、前記エッジガイドが幅方向内側へ変位し、用紙の側端に対して幅方向内側へ押圧するように設けられていた。一方、前記ホッパーが前記送りローラーから離間移動した際、前記エッジガイドが幅方向外側へ変位し、用紙の側端から離間するように設けられていた。
ここで、前記送りローラーによって送り方向下流側に送られた用紙は、前記送りローラーより下流側に設けられた搬送ローラー対によって搬送されながら記録部によって記録されるように構成されていた。そして、用紙が前記搬送ローラー対によって搬送される際、前記ホッパーは前記送りローラーから離間移動するように設けられていた。従って、用紙が前記搬送ローラー対によって搬送される際、用紙の側端から前記エッジガイドを離間させることができた。その結果、用紙が搬送される際における用紙の側端と前記エッジガイドとが接触することによる摩擦抵抗を低減することができた。所謂、バックテンションの低減である。
特開2008−019057号公報
しかしながら、特許文献1に示すエッジガイドの離間機構は、プリンターの後方から前方へ用紙を送る所謂、リア側給紙機構であり、プリンター本体に着脱可能なカセット装置のエッジガイドの変位機構とは構造が全く異なる。また、該カセット装置において、エッジガイドの変位機構をロックする構造ではなかった。従って、前記カセット装置が前記プリンター本体から取り外された状態では、ユーザーが用紙サイズに応じて用紙の幅方向における前記エッジガイドの位置を調整した場合であっても、前記変位機構が勝手に動くことにより、前記エッジガイドが幅方向外側へ変位する虞がある。係る場合、セットした用紙の位置が、幅方向においてずれる虞がある。また、送り方向に対して用紙の姿勢が傾く虞がある。
本発明は、このような状況に鑑み成されたものであり、その課題は、載置された被送り媒体の位置および姿勢を安定させることを考慮したカセット装置、該カセット装置を備えた媒体送り装置および記録装置を提供することである。
上記課題を達成するため、本発明の第1の態様のカセット装置は、媒体送り装置の本体部に着脱可能なカセット装置であって、載置された被送り媒体の幅方向における一の側端と接触する第1エッジガイドと、他の側端と接触する第2エッジガイドと、前記カセット装置が前記本体部に装着された状態において、前記本体部の送り手段によって載置された被送り媒体が送り方向下流側へ送られる際、前記第1エッジガイドおよび第2エッジガイドの少なくとも一方を被送り媒体の側端から離間する方向へ変位させる変位機構と、前記カセット装置が前記本体部から取り外された際、前記変位機構における変位動作を規制し、前記カセット装置が前記本体部に装着された際、前記変位動作の規制を解除する規制手段と、を備えていることを特徴とする。
本発明の第1の態様によれば、前記カセット装置が前記本体部から取り外された状態では、前記規制手段によって、前記変位機構における前記第1エッジガイドおよび第2エッジガイドの変位動作を規制することができる。即ち、前記変位機構をロックした状態にすることができる。従って、前記カセット装置が前記本体部に装着されるまでは、前記変位機構により前記第1エッジガイドおよび第2エッジガイドが動く虞がない。その結果、前記カセット装置が前記本体部に装着されるまでは、前記カセット装置に載置された被送り媒体の位置が幅方向にずれる虞がない。また、送り方向に対して被送り媒体の姿勢が傾く虞がない。そして、前記カセット装置が前記本体部に装着された際の前記本体部に対する被送り媒体の位置精度および姿勢を安定させることができる。
また、前記装着された際、前記規制手段による前記変位機構に対する変位動作の規制は解除される。即ち、前記変位機構のロック状態を解除することができる。従って、前記装着後において前記媒体送り装置が被送り媒体を送る際、前記変位機構により、前記第1エッジガイドおよび第2エッジガイドを被送り媒体の両側側端から離間する方向へ変位させることができる。その結果、第1エッジガイドおよび第2エッジガイドと、被送り媒体の側端との間の摩擦抵抗を、前記離間する方向へ変位させない構成と比較して、低減させることができる。言い換えると、バックテンションを低減させることができる。これにより、被送り媒体を送り方向下流側へ送る際、送り方向に対する被送り媒体の姿勢を安定させることができる。
本発明の第2の態様は、第1の態様において、前記変位機構は、前記第1エッジガイドの変位と、前記第2エッジガイドの変位とが連動する構成であり、前記規制手段は、前記第1エッジガイドおよび第2エッジガイドの一方と係合して前記変位を規制する構成であることを特徴とする。
本発明の第2の態様によれば、第1の態様と同様の作用効果に加え、前記第1エッジガイドおよび第2エッジガイドの一方の変位を規制するだけで他方の変位も規制することができる。即ち、両者とそれぞれ直接係合して前記変位動作を規制する必要がない。
本発明の第3の態様は、第1または第2の態様において、前記変位機構において、前記第1エッジガイドおよび前記第2エッジガイドを幅方向内側へ変位させる方向へ付勢する第1付勢手段と、前記規制手段において、前記変位動作の規制を解除した状態から前記変位機構による変位動作を規制した状態となる方向へ付勢する第2付勢手段と、をさらに備えていることを特徴とする。
本発明の第3の態様によれば、第1または第2の態様と同様の作用効果に加え、第1エッジガイドおよび第2エッジガイドが被送り媒体の両側側端から離間した状態で誤ってカセット装置が媒体送り装置の本体部から取り外された場合を考えることとする。係る場合、前記第1付勢手段によって前記変位機構を介して第1エッジガイドおよび第2エッジガイドを幅方向内側へ変位させることができる。その後、前記第2付勢手段によって前記変位機構を規制することができる。その結果、前記変位機構を第1エッジガイドおよび第2エッジガイドが移動可能な範囲において幅方向に閉じた状態で、前記規制手段によってロックすることができる。
本発明の第4の態様の媒体送り装置は、被送り媒体を載置するカセット部と、該カセット部が取り付けられる本体部と、該本体部に設けられており、前記カセット部に載置された被送り媒体を送り方向下流側へ送る送り手段と、を備えた媒体送り装置であって、前記カセット部は、上記第1から第3のいずれか一の態様の前記カセット装置を有することを特徴とする。
本発明の第4の態様によれば、前記カセット部は、上記第1から第3のいずれか一の態様のカセット装置を有している。従って、前記媒体送り装置において、上記第1から第3のいずれか一の態様と同様の作用効果を得ることができる。
本発明の第5の態様の記録装置は、被記録媒体を送り方向下流側へ送る媒体送り手段と、該媒体送り手段によって送られた被記録媒体に対して記録ヘッドにより記録する記録部と、を備えた記録装置であって、前記媒体送り手段は、上記第4の態様の前記媒体送り装置を備え、前記被記録媒体は、前記被送り媒体であることを特徴とする。
本発明の第5の態様によれば、前記媒体送り手段は、上記第4の態様の前記媒体送り装置を備えている。従って、前記記録装置において、上記第4の態様と同様の作用効果を得ることができる。
本発明に係るプリンター内部を示す概略側面図。 本発明に係るカセット部の取り外し状態を示す平面図(ロック状態)。 本発明に係るカセット部の取り外し状態を示す底面図(ロック状態)。 本発明のカセット部の規制手段を示す要部拡大斜視図(ロック状態)。 カセット部におけるロック状態の規制手段を示す概略側断面図。 カセット部の装着、ガイド退避状態を示す平面図(ロック解除状態)。 カセット部の装着、ガイド退避状態を示す底面図(ロック解除状態)。 ロック解除、ガイド押圧状態の規制手段を示す要部拡大斜視図。 ロック解除、ガイド退避状態の規制手段を示す要部拡大斜視図。 カセット部におけるロック解除状態の規制手段を示す概略側断面図。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すのは、「記録装置」或いは「液体噴射装置」の一例としてのインクジェットプリンター(以下「プリンター」と言う)1の内部におけるピックアップ時の動作を示す側面図である。
ここで、液体噴射装置とは、液体噴射ヘッドとしての記録ヘッドから記録紙等の被記録材へインクを噴射して被記録材への記録を実行するインクジェット式記録装置、複写機及びファクシミリ等の記録装置に限らず、インクに代えて特定の用途に対応する液体を前述した記録ヘッドに相当する液体噴射ヘッドから、被記録材に相当する被噴射材に噴射して、液体を被噴射材に付着させる装置を含む意味で用いる。
またさらに、液体噴射ヘッドとしては、前述した記録ヘッド以外に、液晶ディスプレイ等のカラーフィルタ製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイや面発光ディスプレイ(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド、精密ピペットとしての試料を噴射する試料噴射ヘッド等が挙げられる。
図1に示す如く、プリンター1は、用紙Pを送る送り装置としての送り部3と、記録部80と、図示しない排出部とを備えている。このうち、送り部3は、給送部10と、搬送部70と、を有する。また、給送部10は、ピックアップ部20と、予備分離部30と、本分離部40とを有している。ピックアップ部20は、カセット部14に載置された用紙Pをピックアップして送り方向下流側へ送ることができるように設けられている。
具体的には、駆動源の一例である第1モーター91の動力によって駆動するピックアップローラー21と、ピックアップローラー21を保持しアーム軸23を支点に揺動するアーム部22とを有する。そして、図示しない付勢手段によって、ピックアップローラー21が用紙Pに接近する方向に付勢されている。また、第3モーター93の動力が伝達され図示しないピックアップ退避手段によってアーム部22が揺動し、ピックアップローラー21が載置された用紙Pから離間する方向へ移動することができるように設けられている。所謂、ピックアップレリース動作である。
また、予備分離部30は、所謂、土手分離を実行する土手分離部31を有する。作用については後述するものとする。
またさらに、本分離部40は、予備分離部30の送り方向下流側に設けられている。本分離部40は、所定の負荷によって回動する所謂、リタードローラー41を有している。リタードローラー41は、第1モーター91の動力によって駆動する中間駆動ローラー50と対を成すように設けられている。そして、リタードローラー41は、揺動機構43によって、中間駆動ローラー50に対して接離移動可能に設けられている。具体的には、揺動機構43は、リタードローラー41をリタードホルダー(図示せず)によって保持し、揺動軸(図示せず)を支点に揺動するように構成されている。
そして、付勢ばね(図示せず)の一端がプリンター基体部2と係合され、他端がリタードホルダー(図示せず)の自由端側と係合されている。従って、リタードローラー41を中間駆動ローラー50に対して接近する方向へ付勢することができる。また、揺動機構43は、付勢ばね(図示せず)の付勢力に抗してリタードローラー41を中間駆動ローラー50から離間移動させる手段として、第2モーター92の動力によって駆動するカム部45を有している。
カム部45は、リタードホルダー(図示せず)の図示しない凸部と係合してカム機構を構成し、リタードホルダー(図示せず)を介してリタードローラー41を中間駆動ローラー50に対して離間移動させることができるように設けられている。
また、土手分離部31とリタードローラー41との間には、従動回転する第1アシストローラー48が設けられている。そして、第1アシストローラー48は、土手分離部31を通過した用紙Pの先端を、リタードローラー41と中間駆動ローラー50とのニップ点Nにスムーズに案内することができるように設けられている。
さらに送り方向下流側には、プリンター基体部2に回動自在に保持され、中間駆動ローラー50と外接する第2アシストローラー51が設けられている。第2アシストローラー51は、中間駆動ローラー50と共に送りローラー対96を形成するように構成されている。またさらに送り方向下流側には、第3アシストローラー52が回動自在に設けられている。
ここで、用紙Pの送り経路は、ピックアップ部20から搬送部70まで側視U字型に形成されている。具体的には、U字型の外側から用紙Pを案内するU字型外側用紙案内部11と、内側から案内する内側用紙案内部12と、土手分離部31と、後述する巻き込み防止部13と、によってU字型の送り経路が構成されている。
従って、第1アシストローラー48〜第3アシストローラー52によって用紙Pとプリンター基体部2のU字型外側用紙案内部11との間に生じる摩擦抵抗を低減することができる。従って、さらに送り方向下流側である搬送部70へ用紙Pを滑らかに送ることができる。
尚、送りローラー対96を構成する中間駆動ローラー50および第2アシストローラー51は、幅方向Xにおいて複数設けられている。これは、側視U字型の経路において用紙に対して十分な送り力を付与し、用紙Pを確実に送り方向下流側へ送るためである。
搬送部70は、用紙Pを搬送する搬送ローラー対71を有する。搬送ローラー対71は、第4モーター94の動力によって駆動する搬送駆動ローラー72と、従動回転する搬送従動ローラー73とを有する。このうち、搬送従動ローラー73は、従動ローラーホルダー74によって回動自在に保持されている。
また、従動ローラーホルダー74は、図示しない付勢手段によって搬送従動ローラー73を搬送駆動ローラー72に対して圧接させている。
またさらに、送り方向Yにおいて、搬送ローラー対71の上流側近傍には、用紙Pの有無を検出する第1の用紙検出器75が設けられている。具体的には、第1の用紙検出器75は、揺動可能な用紙検出レバー77と、センサー部76とを有している。そして、用紙検出レバー77の一端が用紙Pと当接することによって揺動し、用紙検出レバー77の他端がセンサー部76の図示しない発光部と受光部との間から離れることによって、ON状態になるように構成されている。
また、搬送部70は、送り方向下流側に設けられた記録部80へ用紙Pを搬送することができるように設けられている。
またさらに、記録部80は、用紙Pに対してインクを吐出して記録を実行する記録ヘッド82と、記録ヘッド82と対向し下方から用紙Pを支持する媒体支持部81とを有する。
その後、図示しない排出部の排出ローラーによって、記録された用紙Pは、プリンター1の前面の排出トレイ(図示せず)へ排出される。
尚、Z軸は用紙の積層方向を示す。Z軸の矢印の方向は積層方向上方である。
続いて、本発明に係るカセット部14について説明する。
図2に示すのは、プリンター本体から取り外した状態のカセット部を示す平面図である。また、図3に示すのは、プリンター本体から取り外した状態のカセット部を示す底面図である。またさらに、図4に示すのは、プリンター本体に完全に装着されていない状態のカセット部の規制手段を示す要部拡大斜視図である。
また、図5に示すのは、プリンター本体に完全に装着されていない状態のカセット部の規制手段を示す概略側断面図である。
尚、図4では、レバー部材と第2スライド部との関係についての理解を容易にするためにカセット基体部の図示を省略する。同様に図5では、第1ガイド面の図示を省略する。
また、本実施形態において、「プリンター本体」とは、プリンターにおけるカセット部を除いた構成をいう。
図2〜図5に示す如く、カセット部14は、第1エッジガイド7と、第2エッジガイド8と、変位機構9と、規制手段25と、を備えている。このうち、第1エッジガイド7は、カセット部14の載置面6に載置された用紙Pの幅方向Xの一端と接触することができるように設けられている。また、第2エッジガイド8は、用紙Pの幅方向Xの他端と接触することができるように設けられている。
そして、第1エッジガイド7および第2エッジガイド8は、協働して用紙Pの幅方向Xにおける位置および送り方向Yに対する姿勢を安定させることができるように設けられている。
本実施形態において、第1エッジガイド7は、カセット部14をプリンター本体29から取り外した状態では幅方向Xにおいて固定されている。一方、第2エッジガイド8は、幅方向Xにおける位置を調整可能に設けられており、種々の用紙サイズに対応することができるように構成されている。即ち、各サイズの用紙Pは、幅方向Xにおいて第1エッジガイド側に揃えるように構成されている。
また、変位機構9は、第1エッジガイド7および第2エッジガイド8を幅方向Xにおいて、用紙Pに対して離間する幅方向外側へ僅かに変位させることができるように設けられている。また、幅方向外側に変位した状態の第1エッジガイド7および第2エッジガイド8を幅方向内側へ変位させることができるようにも設けられている。即ち、変位機構9は、用紙Pの両側側端に対して第1エッジガイド7および第2エッジガイド8を接離移動させることができるように構成されている。
そして、具体的には、カセット部14がプリンター本体29に装着され、少なくともピックアップローラー21が用紙Pの給送を開始するまでは、第1エッジガイド7および第2エッジガイド8を用紙Pの両側側端と接触させた状態を保持するように構成されている。そして、給送を開始した後であって、記録を開始するまでの間において、第1エッジガイド7および第2エッジガイド8を用紙Pの両側側端から離間する幅方向外側へ変位させる。
その後、送り方向Yにおいて当該用紙の後端が第1エッジガイド7および第2エッジガイド8を通過するまでは、離間した状態を保持するように構成されている。これは、記録実行時における第1エッジガイド7および第2エッジガイド8と、用紙Pの両側側端との接触による摩擦抵抗を低減させるためである。これにより、搬送精度を安定させることができる。その結果、記録精度をも安定させることができる。
そして、次の用紙Pの給送が開始するまでに再び第1エッジガイド7および第2エッジガイド8を用紙Pの両側側端と接触させた状態にするように構成されている。これは、前記離間した状態において、幅方向Xにおける用紙Pの位置ずれ、および送り方向Yに対する用紙Pの姿勢の傾きが生じる虞があり、これらを直すためである。
続いて、変位機構9の具体的な構成について説明する。
変位機構9は、第1スライド部16、第2スライド部19、動力伝達手段の一例として溝カム機構35、およびラックアンドピニオン機構32を備えている。このうち、第1スライド部16は、第1エッジガイド7と一体に形成されている。また、第1スライド部16は、カセット基体部5に形成された第1案内部5aによって幅方向Xへ案内されるように設けられている。
また、第2スライド部19は、カセット基体部5に形成された第2案内部5bによって幅方向Xへ案内されるように設けられている。またさらに、第2スライド部19には幅方向Xにギザギザに形成されたギザギザ部19cが設けられている。そして、第2エッジガイド8に形成された爪部8aとギザギザ部19cとが係合することができるように構成されている。第2エッジガイド8に設けられたつまみ部8bをつまむことによりつまみ部近傍を撓ませて、爪部8aを積層方向上方へ変位させることができるように構成されている。
そして、爪部8aとギザギザ部19cとの係合を解除することができる。解除した状態では、第2エッジガイド8は、第2スライド部19に対して相対的に、幅方向Xへ移動することができるように構成されている。そして、つまみ部8bから手を離すことにより、爪部8aがギザギザ部19cと再び係合することができる。即ち、ユーザーは、用紙Pのサイズに応じて、幅方向Xにおける第2エッジガイド8の位置を調整することができるように構成されている。そして、爪部8aとギザギザ部19cとが係合した状態では、第2エッジガイド8は第2スライド部19と一体に幅方向Xへ移動することができるように構成されている。
また、溝カム機構35は、溝カム部34と、カムフォロアー部16cとを有している。このうち、溝カム部34は、プリンター本体側に設けられている。そして、図示しない第5モーターの動力によって移動することができるように構成されている。一方、カムフォロアー部16cは、カセット部14側の第2スライド部19に突起状に設けられている。そして、カムフォロアー部16cは、溝カム部34と係合し、溝カム部34から幅方向Xの動力を受けるように構成されている。
またさらに、ラックアンドピニオン機構32は、第1ラック部16aと、第2ラック部19aと、ピニオン33とを有している。このうち、第1ラック部16aは、第1スライド部16に設けられている。また、第2ラック部19aは、第2スライド部19に設けられている。またさらに、ピニオン33は、カセット基体部5に回動自在に保持されており、第1ラック部16aおよび第2ラック部19aと噛み合うように設けられている。従って、幅方向Xにおける第1スライド部16の動きと第2スライド部19との動きを左右対称にすることができる。
また、第1スライド部16および第2スライド部19は、第1付勢手段17によって幅方向内側へ付勢されている。具体的には、第1付勢手段17の一例である第1ばね18および第2ばね24によって付勢されている。第1ばね18の一端側は第1スライド部16に形成された第1係合部16bと係合しており、第1ばね18の他端側はカセット基体部5に形成された第3係合部5cと係合している。そして、第1ばね18は引っ張り力を作用させている。
同様に第2ばね24の一端側は第2スライド部19に形成された第2係合部19bと係合しており、第2ばね24の他端側はカセット基体部5に形成された第4係合部5dと係合している。そして、第2ばね24は引っ張り力を作用させている。
尚、図2および図3に示すのは、第1スライド部16および第2スライド部19が幅方向Xに移動可能な範囲における最も内側の位置に位置している状態である。言い換えると、第1スライド部16および第2スライド部19はカセット基体部5に形成された図示しない度当て部と度当たっている状態である。
またさらに、規制手段25は、変位機構9の幅方向Xに閉じた状態をロックすることができるように設けられている。言い換えると、図2および図3に示す状態の第1スライド部16および第2スライド部19のカセット基体部5に対する相対的な位置を保持することができるように設けられている。具体的には、規制手段25は、カセット部側に設けられたレバー部材26と、プリンター本体側に設けられた突部2bとを備えている。
このうち、レバー部材26は、支点とする支軸26bと、一端側に設けられた当接部26cと、他端側に設けられた規制部26aと、を有している。支軸26bは、カセット基体部5に回動自在に保持されている。また、当接部26cは、プリンター基体部2に形成された突部2bと当接可能に設けられている。
またさらに、規制部26aは、第2スライド部19の幅方向外側へ変位する際の進路に突出および該進路から退避することができ、突出時に第2スライド部19の側面と接触することができるように設けられている。
また、規制手段25は、第2付勢手段27によって変位機構9の幅方向Xに閉じた状態をロックする方向へ付勢されている。具体的には、第2付勢手段27の一例であるねじりコイルばね28によって、レバー部材26は、規制部26aが前記進路に突出する方向へ付勢されている。従って、カセット部14をプリンター本体29から取り外した状態では、変位機構9は第1スライド部16および第2スライド部19が移動可能な範囲において幅方向Xに閉じた状態で、規制手段25によってロックされる。
また、図4および図5に示す如く、カセット部14が完全に装着される直前の状態では、レバー部材26の当接部26cは、まだ突部2bと当接していない状態である。
尚、カセット部側にはカセット部14を装着方向(Y軸方向)に案内する第1ガイド面2cが設けられており、突部2bは、カセット部14に対して第1ガイド面2cから退避した位置に設けられている第2ガイド面2dに形成されている。そして、第2ガイド面2dは、レバー部材26の当接部26cを装着方向(Y軸方向)へ案内するように構成されている。
そして、レバー部材26の規制部26aは、第2スライド部19の幅方向外側へ変位する際の進路に突出し、第2スライド部19の側面と接触している。即ち、カセット部14が完全に装着される直前の状態でも、変位機構9は第1スライド部16および第2スライド部19が移動可能な範囲において幅方向Xに閉じた状態で、規制手段25によってロックされている。
その結果、ユーザーがカセット部14をプリンター本体29に完全に装着するまでの状態において、第1スライド部16および第2スライド部19が変位することによって第1エッジガイド7および第2エッジガイド8が幅方向Xに動いてしまう虞がない。即ち、カセット部14を完全に装着するまでの状態では、ユーザーはつまみ部8bをつまんで第2エッジガイド8の位置を第2スライド部19に対して幅方向Xに調整することができる。
この際、第1スライド部16および第2スライド部19は、カセット基体部5に対して固定されている。従って、セットされた用紙Pの幅方向Xにおける位置がずれる虞、および送り方向Yに対する用紙Pの姿勢が傾く虞がない。
尚、図3に示す如く、カセット基体部5の底面側には、第1レバー部36、第2レバー部37および第3レバー部38が設けられている。
このうち、第1レバー部36は、カセット基体部5に形成された図示しない第1長穴を介して載置面側に突出することができるように設けられている。より具体的には、載置面6に設けられたパッド部15の頂部より積層方向上方へ突出した第1状態と、パッド部15の頂部より積層方向下方へ退避した第2状態とを切り換え可能に設けられている。また、第2レバー部37は、カセット基体部5の載置面6に形成された図示しない第2長穴を介して載置面側に突出することができるように設けられている。
より具体的には、載置面6より積層方向上方へ突出した第3状態と、および該第3状態より積層方向下方へ退避した第4状態とを切り換え可能に設けられている。さらに、第3状態において第2レバー部37は、第1レバー部36と係合し、第1レバー部36の第1状態を保持することができるように構成されている。
ここで、用紙Pに対してスキュー取り動作が行われ、その際に搬送ローラー対71と送りローラー対96との間に生じた撓みが生じる。
尚、「スキュー取り」とは、用紙Pの搬送ローラー対71のニップラインに対する傾きを取り除くことをいう。また、「ニップライン」とは、搬送ローラー対71の外接する箇所が成す線をいう。本実施形態では、ニップラインの方向はX軸方向である。そして、スキュー取り動作とは、用紙Pの先端の姿勢をニップラインに倣わせて少なくとも用紙Pの先端のニップラインに対する傾きを除去する動作をいう。
スキュー取り動作は、所謂、「食い付き吐き出し方式」でも「突き当て方式」でもよい。
ここで、「食い付き吐き出し方式」とは、搬送ローラー対71が用紙Pの先端を一度挟持し、搬送ローラー対71を逆転させて用紙Pの先端側を送り方向上流側へ逆送りする。そして、送りローラー対96と搬送ローラー対71との間において、用紙Pを撓ませて用紙Pの先端を搬送ローラー対71のニップラインに押し付けることにより、先端の姿勢をニップラインに倣わせる方式をいう。即ち、搬送ローラー対71に用紙Pの先端を一度食い付かせた後、送り方向上流側へ用紙Pの先端側を吐き出すことにより用紙Pを撓ませて先端の姿勢をニップラインに倣わせる方式をいう。
一方、「突き当て方式」とは、送りローラー対96によって用紙Pを送り方向下流側へ送り用紙Pの先端を、停止している状態または逆転駆動している状態の搬送ローラー対71のニップラインに押し付けることにより、先端の姿勢をニップラインに倣わせる方式をいう。即ち、搬送ローラー対71に用紙Pの先端を突き当てることにより先端の姿勢をニップラインに倣わせる方式をいう。尚、送りローラー対96と搬送ローラー対71との間において、用紙Pを撓ませて先端の姿勢をニップラインに倣わせることは言うまでもない。
撓みが生じたままの状態では、撓みが搬送ローラー対71において送り方向下流側へ押すように作用する。そして、幅方向左右において撓み量の差があった場合、搬送ローラー対71における幅方向左右の搬送量に差が生じる。そのため、切り換え機構4によって第2アシストローラー51を中間駆動ローラー50から離間させ、中間駆動ローラー50を逆転駆動させる(図1参照)。
ここで、切り換え機構4は、第2アシストローラー51が中間駆動ローラー50に接近した第1状態と、第2アシストローラー51が中間駆動ローラー50から離間した第2状態とを切り換えることができるように構成されている。例えば、揺動機構43と同様にカム等によって切り換えることができるように構成することができる。そして、用紙Pの後端側を送り方向上流側へ送り、撓みを小さくする。
この際、幅方向左右の撓み量の差を除去することができる。従って、幅方向左右の撓み量の差による幅方向左右の搬送量の差が生じることを防止することができる。
そして、最後の一枚の用紙Pの後端側を送り方向上流側へ逆送りした際、用紙Pの後端が載置面6に設けられたパッド部15と接触することを防止することができる。従って、確実に用紙Pの後端側を逆送りすることができる。
また、パッド部15が載置面6から積層方向上方へ僅かに突出するように構成されていた場合、逆送りの際に用紙Pの後端が、載置面6とパッド部15とが成す段差に引っ掛かることを防止することができる。
またさらに、第3レバー部38は、図示しないセンサーと協働して用紙Pが載置面6にセットされているか否かを検出することができるように構成されている。即ち、第2の用紙検出手段を構成する。また、最後の一枚の用紙Pについては、用紙Pの後端が通過したことを検出することができる。
続いて、規制手段25によるロックが解除された状態について説明する。
図6に示すのは、プリンター本体に完全に装着した状態のカセット部であって、第1エッジガイドおよび第2エッジガイドが用紙の両側側端から離間した状態を示す平面図である。また、図7に示すのは、プリンター本体に完全に装着した状態のカセット部であって、第1エッジガイドおよび第2エッジガイドが用紙の両側側端から離間した状態を示す底面図である。
またさらに、図8および図9に示すのは、プリンター本体に完全に装着した状態のカセット部の規制手段を示す要部拡大斜視図である。このうち、図8は第1エッジガイドおよび第2エッジガイドが用紙の両側側端と接触した状態である。一方、図9は第1エッジガイドおよび第2エッジガイドが用紙の両側側端から離間した状態である。また、図10に示すのは、プリンター本体に完全に装着した状態のカセット部であって、規制手段によるロックが解除された状態を示す概略側断面図である。
尚、図6および図7では、変位機構についての理解を容易にするためにプリンター本体側の図示を省略する。
また、図8および図9では、レバー部材と第2スライド部との関係についての理解を容易にするためにカセット基体部の図示を省略する。同様に図10では、第1ガイド面の図示を省略する。
図6〜図10に示す如く、カセット部14がプリンター本体29に完全に装着されると、レバー部材26の当接部26cは、プリンター基体部2の突部2bと当接する(特に図8〜図10参照)。この際、レバー部材26は、図5に示す状態から突部2bに押されてねじりコイルばね28の付勢力に抗して図10における反時計方向へ揺動する。従って、レバー部材26の規制部26aは、第2スライド部19の幅方向外側へ変位する際の進路から退避し、第2スライド部19の側面から離間する。
その結果、第1スライド部16および第2スライド部19は、幅方向外側へ変位可能な状態となる。即ち、変位機構9は第1スライド部16および第2スライド部19が移動可能な範囲において幅方向Xに閉じた状態で、規制手段25によるロックが解除された状態となる。
尚、カセット部14がプリンター本体29に装着される際、溝カム機構35を構成するカセット部側のカムフォロアー部16cと、プリンター本体側の溝カム部34とが係合するように構成されているものとする。
言い換えると、カセット部14がプリンター本体29に装着されると、第1スライド部16および第2スライド部19は溝カム機構35によってのみ幅方向Xへ変位することができる。溝カム機構35によって第1エッジガイド7および第2エッジガイド8が用紙Pの両側側端と接触した状態および両側側端から離間した状態とを切り換えることができ、その状態を保持することができる。従って、規制手段25による前記ロックが解除されても何ら問題はない。
ここで、前述したように、プリンター1は少なくともピックアップローラー21が用紙Pの給送を開始するまでは、第1エッジガイド7および第2エッジガイド8を用紙Pの両側側端と接触させた状態を保持するように構成されている。そして、給送を開始した後であって、記録を開始するまでの間において、プリンター1は変位機構9によって第1エッジガイド7および第2エッジガイド8を用紙Pの両側側端から離間する幅方向外側へ変位させる(特に図6および図7参照)。
具体的には、プリンター1の制御部90が図示しない第5モーターを駆動させ、溝カム部34を例えば幅方向外側へ僅かに変位させ、カムフォロアー部16cを幅方向外側へ僅かに変位させる。尚、溝カム部が送り方向Yに対して傾いた傾斜部を有している構成である場合、溝カム部を送り方向Yへ変位させ該傾斜部を作用させることにより、カムフォロアー部16cを幅方向Xへ変位させる構成としてもよい。係る場合も同様の作用効果を得ることができるからである。
ここで、前述したようにカムフォロアー部16cおよび第1エッジガイド7は第1スライド部16に一体に形成されている。従って、第1ばね18の付勢力に抗して第1スライド部16および第1エッジガイド7を幅方向外側へ変位させることができる。また、前述したように、ラックアンドピニオン機構32によって第1スライド部16が移動する動力が第2スライド部19へ伝達される。
このとき、図7において、ピニオン33は反時計方向へ回動する。従って、第2ばね24の付勢力に抗して第2スライド部19および第2エッジガイド8を幅方向外側へ変位させることができる。その結果、第1エッジガイド7および第2エッジガイド8を用紙Pの両側側端から離間させることができる。
また、その後、前述したように、送り方向Yにおいて当該用紙Pの後端が第1エッジガイド7および第2エッジガイド8を通過するまでは、離間した状態を保持するように構成されている。
具体的には、溝カム部34の位置を保持することにより、第1エッジガイド7および第2エッジガイド8の前記離間した状態を保持することができる。従って、記録実行時における第1エッジガイド7および第2エッジガイド8と、用紙Pの両側側端との接触による摩擦抵抗を低減させ、搬送精度を安定させることができる。その結果、記録精度をも安定させることができる。
またさらに、前述したように、次の用紙Pの給送が開始するまでに再び第1エッジガイド7および第2エッジガイド8を用紙Pの両側側端と接触させた状態にするように構成されている。具体的には、プリンター1の制御部90が図示しない第5モーターを駆動させ、溝カム部34を例えば幅方向内側へ僅かに変位させ、カムフォロアー部16cを幅方向内側へ僅かに変位させる。
従って、第1ばね18の付勢力を伴って第1スライド部16および第1エッジガイド7を幅方向内側へ変位させることができる。また、前述したように、ラックアンドピニオン機構32によって第1スライド部16が移動する動力が第2スライド部19へ伝達される。従って、第2ばね24の付勢力を伴って第2スライド部19および第2エッジガイド8を幅方向内側へ変位させることができる。その結果、第1エッジガイド7および第2エッジガイド8を用紙Pの両側側端と接触させることができる。
この際、第1ばね18の付勢力および第2ばね24の付勢力によって、用紙Pの両側側端を幅方向内側へ押圧することができ、用紙Pの両側側端をきれいに揃えることができる。また、用紙Pの幅方向Xにおける位置を精度よく決めることができる。さらに、送り方向Yに対する用紙Pの姿勢を精度よく決めることができる。従って、前記離間した状態において、幅方向Xにおける用紙Pの位置ずれ、および送り方向Yに対する用紙Pの姿勢の傾きが生じた場合であっても、これらを直すことができる。
尚、第1ばね18の付勢力および第2ばね24の付勢力によって第1エッジガイド7および第2エッジガイド8が幅方向内側へ用紙Pの両側側端を押圧しない構成であってもよい。その代わりに、変位機構9によって第1エッジガイド7および第2エッジガイド8が幅方向内側へ変位した際、溝カム機構35によって第1エッジガイド7および第2エッジガイド8が幅方向内側へ用紙Pの両側側端を押圧する構成としてもよい。係る場合も同様の作用効果を得ることができるからである。
また、本実施形態のカセット部14は、第1付勢手段17および第2付勢手段27を有している。従って、第1エッジガイド7および第2エッジガイド8が用紙Pの両側側端から離間した状態で誤ってカセット部14がプリンター本体29から取り外された場合、第1付勢手段17によって第1スライド部16および第2スライド部19を幅方向内側へ変位させることができる。
その後、第2付勢手段27によってレバー部材26の規制部26aを第2スライド部19の側面と接触させることができる。その結果、変位機構9を第1スライド部16および第2スライド部19が移動可能な範囲において幅方向Xに閉じた状態で、規制手段25によってロックすることができる。
またさらに、本実施形態のカセット部14は、溝カム機構35によって変位機構9が変位するように構成したが溝カム機構に限られるものではない。動力を伝達することができる動力伝達手段であれば他の機構でもよい。
例えば、プリンター本体側に設けられたカム部がカセット部側のカムフォロアー部16cを幅方向外側へ第1付勢手段17の付勢力に抗して変位させるように構成してもよい。そして、カム部がカムフォロアー部16cから離間する方向へ移動し、第1付勢手段17の付勢力によって第1スライド部16および第2スライド部19が幅方向内側へ変位するように構成してもよい。また、その他、ギア輪列等によって第1スライド部16および第2スライド部19へ動力を伝達する構成でもよい。
また、本実施形態では、プリンター本体29に着脱可能な規制手段25を有するカセット部14について説明したが、着脱可能なカセット部14に限られない。載置面6がプリンター本体29と一体の構成でもよい。係る場合であっても、給送開始前に第1エッジガイド7および第2エッジガイド8が幅方向外側へ変位することによる用紙Pの幅方向Xにおける位置のずれ、および送り方向Yに対する用紙Pの姿勢の傾きが生じることを防止することができる。即ち、載置面6がプリンター本体29と一体の構成でも本発明の規制手段25は有効である。
またさらに、本実施形態では、ユーザーがカセット部をプリンター本体に装着し、また、プリンター本体から取り外す構成としたが、モーターの動力によって行う構成であってもよい。例えば、ラックアンドピニオン機構を有し、モーターの正転駆動によって、カセット部を装着し、モーターの逆転駆動によって、カセット部を取り外すように構成することができる。係る場合も、カセット部が完全にプリンター本体に装着されていない状態において、規制手段は、変位機構を規制することができる。即ち、第1エッジガイドおよび第2エッジガイドが幅方向内側に閉じた状態で変位機構をロックすることができる。
また、本実施形態の変位機構9は、第1エッジガイド7および第2エッジガイド8を幅方向外側へ変位させ、用紙Pの両側側端から第1エッジガイド7および第2エッジガイド8を離間させるように構成したがこれに限られない。第1エッジガイド7および第2エッジガイド8のいずれか一方のみを用紙Pの側端から離間させる構成でもよい。係る場合も用紙Pの側端とエッジガイド(7、8)との間の摩擦抵抗を低減することができるからである。また、係る場合も、カセット部14がプリンター本体29から取り外された状態では、変位機構(9)によってエッジガイド(7、8)が変位し、用紙Pの幅方向Xにおける位置がずれる虞および送り方向Yに対する姿勢が傾く虞があるので、本発明の規制手段(25)は有効である。
またさらに、本実施形態において、第1付勢手段17としての第1ばね18は、カセット基体部5を基準として直接的に第1エッジガイド7と一体に形成された第1スライド部16を幅方向内側へ付勢するように構成したがこれに限られない。変位機構9において、第1エッジガイド7が幅方向内側へ変位する方向へ付勢していればよい。例えば、図3および図7においてピニオン33を図中における時計方向へ付勢するように構成してもよい。係る場合、間接的に第1エッジガイド7を幅方向内側へ付勢したことになるからである。第1付勢手段17としての第2ばね24も同様である。その説明は省略する。
ここで、ラックアンドピニオン機構32によって第1スライド部16の変位および第2スライド部19の変位は連動しているので、第1ばね18および第2ばね24の一方を省略してもよい。
また、本実施形態において、第2付勢手段27としてのねじりコイルばね28を、レバー部材26の支軸26bに設けたがこれに限らない。規制手段25の一例であるレバー部材26の規制部26aが第2スライド部19の幅方向外側へ変位する際の進路から退避した状態から該進路に突出した状態となる方向へ第2付勢手段27が規制手段25の一部を付勢していればよい。
本実施形態のカセット装置としてのカセット部14は、媒体送り装置としての給送部10を含む本体部としてのプリンター本体29に着脱可能なカセット部14であって、載置された被送り媒体の一例である用紙Pの幅方向Xにおける一の側端と接触する第1エッジガイド7と、他の側端と接触する第2エッジガイド8と、カセット部14がプリンター本体29に装着された状態において、プリンター本体29の送り手段としてのピックアップローラー21によって載置された用紙Pが送り方向下流側へ送られる際、第1エッジガイド7および第2エッジガイド8の少なくとも一方を用紙Pの側端から離間する方向へ変位させる変位機構9と、カセット部14がプリンター本体29から取り外された際、変位機構9における変位動作を規制し、カセット部14がプリンター本体29に装着された際、前記変位動作の規制を解除する規制手段25と、を備えていることを特徴とする。
また、本実施形態において、変位機構9は、第1エッジガイド7の変位と、第2エッジガイド8の変位とが連動する構成であり、規制手段25は、第1エッジガイド7および第2エッジガイド8の一方と係合して前記変位を規制する構成であることを特徴とする。
またさらに、本実施形態において、変位機構9において、第1エッジガイド7および第2エッジガイド8を幅方向内側へ変位させる方向へ付勢する第1付勢手段17と、規制手段25において、前記変位動作の規制を解除した状態から変位機構9による変位動作を規制した状態となる方向へ付勢する第2付勢手段27と、をさらに備えていることを特徴とする。
本実施形態の媒体送り装置としての給送部10は、用紙Pを載置するカセット部14と、カセット部14が取り付けられるプリンター本体29と、プリンター本体29に設けられており、カセット部14に載置された用紙Pを送り方向下流側へ送るピックアップローラー21と、を備えていることを特徴とする。
本実施形態の記録装置の一例であるプリンター1は、被記録媒体の一例である用紙Pを送り方向下流側へ送る媒体送り手段としての給送部10と、給送部10によって送られた用紙Pに対して記録ヘッド82により記録する記録部80と、を備えていることを特徴とする。
尚、本発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
1 プリンター、2 プリンター基体部、2b 突部、2c 第1ガイド面、
2d 第2ガイド面、3 送り部、4 切り換え機構、5 カセット基体部、
5a 第1案内部、5b 第2案内部、5c 第3係合部、5d 第4係合部、
6 載置面、7 第1エッジガイド、8 第2エッジガイド、8a 爪部、
8b つまみ部、9 変位機構、10 給送部、11 U字型外側用紙案内部、
12 内側用紙案内部、13 巻き込み防止部、14 カセット部、15 パッド部、
16 第1スライド部、16a 第1ラック部、16b 第1係合部、
16c カムフォロアー部、17 第1付勢手段、18 第1ばね、
19 第2スライド部、19a 第2ラック部、19b 第2係合部、
19c ギザギザ部、20 ピックアップ部、21 ピックアップローラー、
22 アーム部、23 アーム軸、24 第2ばね、25 規制手段、
26 レバー部材、26a 規制部、26b 支軸、26c 当接部、
27 第2付勢手段、28 ねじりコイルばね、29 プリンター本体、
30 予備分離部、31 土手分離部、32 ラックアンドピニオン機構、
33 ピニオン、34 溝カム部、35 溝カム機構、36 第1レバー部、
37 第2レバー部、38 第3レバー部、40 本分離部、41 リタードローラー、
43 揺動機構、45 カム部、48 第1アシストローラー、
50 中間駆動ローラー、51 第2アシストローラー、52 第3アシストローラー、
70 搬送部、71 搬送ローラー対、72 搬送駆動ローラー、
73 搬送従動ローラー、74 従動ローラーホルダー、75 第1の用紙検出器、
76 センサー部、77 用紙検出レバー、80 記録部、81 媒体支持部、
82 記録ヘッド、90 制御部、91 第1モーター、92 第2モーター、
93 第3モーター、94 第4モーター、96 送りローラー対、N ニップ点、
P 用紙、X 幅方向、Y 送り方向、Z (用紙の)積層方向

Claims (5)

  1. 媒体送り装置の本体部に着脱可能なカセット装置であって、
    載置された被送り媒体の幅方向における一の側端と接触する第1エッジガイドと、
    他の側端と接触する第2エッジガイドと、
    前記カセット装置が前記本体部に装着された状態において、前記本体部の送り手段によって載置された被送り媒体が送り方向下流側へ送られる際、前記第1エッジガイドおよび第2エッジガイドの少なくとも一方を被送り媒体の側端から離間する方向へ変位させる変位機構と、
    前記カセット装置が前記本体部から取り外された際、前記変位機構における変位動作を規制し、前記カセット装置が前記本体部に装着された際、前記変位動作の規制を解除する規制手段と、を備えるカセット装置。
  2. 請求項1に記載のカセット装置において、前記変位機構は、前記第1エッジガイドの変位と、前記第2エッジガイドの変位とが連動する構成であり、
    前記規制手段は、前記第1エッジガイドおよび第2エッジガイドの一方と係合して前記変位を規制する構成であるカセット装置。
  3. 請求項1または2に記載のカセット装置において、前記変位機構において、前記第1エッジガイドおよび前記第2エッジガイドを幅方向内側へ変位させる方向へ付勢する第1付勢手段と、
    前記規制手段において、前記変位動作の規制を解除した状態から前記変位機構による変位動作を規制した状態となる方向へ付勢する第2付勢手段と、をさらに備えるカセット装置。
  4. 被送り媒体を載置するカセット部と、
    該カセット部が取り付けられる本体部と、
    該本体部に設けられており、前記カセット部に載置された被送り媒体を送り方向下流側へ送る送り手段と、を備えた媒体送り装置であって、
    前記カセット部は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載されたカセット装置を有することを特徴とする媒体送り装置。
  5. 被記録媒体を送り方向下流側へ送る媒体送り手段と、
    該媒体送り手段によって送られた被記録媒体に対して記録ヘッドにより記録する記録部と、を備えた記録装置であって、
    前記媒体送り手段は、請求項4に記載された前記媒体送り装置を備え、前記被記録媒体は、前記被送り媒体である記録装置。
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