JP2009007130A - 画像記録装置 - Google Patents

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康成 吉田
Masatoshi Ido
正俊 井▲土▼
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Abstract

【課題】画像記録の際にシート部材がサイドガイドから負荷を受けないようにすることで、精度のよい画像記録を実現すること可能な画像記録装置を提供すること。
【解決手段】プリンタ部12に給紙カセット17が装着される。給紙カセット17のメイントレイ61の先端にサイドガイド140,141が設けられている。サイドガイド140,141は、ラック171,173、ピニオン135、ギヤ80を介して、プリンタ部12に設けられたモータ79に連結されている。制御部200はモータ79を制御して、記録用紙の先端が記録開始位置94に到達したときに(S3)、サイドガイド140,141を記録用紙の両側端から離反させる(S4)。一方、記録用紙の後端が光センサ31によって検出されると(S6)、サイドガイド140,141を記録用紙の両側端に当接させる(S7)。
【選択図】図10

Description

本発明は、トレイに保持されたシート部材が給送される際に該シート部材が所定の方向へ案内されて、そのシート部材に画像記録が行われる画像記録装置に関する。
複写機、プリンタなどの画像記録装置においては、サイズの異なる複数種類のシート部材を保持可能なトレイが備えられている。このような複数種類のシート部材に対応可能なトレイは、ユニバーサルトレイとも称される。トレイに保持されたシート部材は、給紙ローラなどの給送手段によって画像記録が行われる位置へ給送される。このトレイには、シート部材の両端を搬送方向へ案内する一対の或いは一つのサイドガイドが設けられている。シート部材がサイドガイドに案内されることによって、給送の際にシート部材の斜行が抑制される。一対のサイドガイドを用いれば、複数種類のサイズのシート部材が給送されるとき、その給送方向と直交する方向におけるシート部材の幅の中心線を一定位置にして給送することができる。このような一対のサイドガイドは、所謂センターレジ用として用いられる。一つだけ設けられたサイドガイドは、固定壁と協働して複数種類のサイズのシート部材を位置決めするものである。このような一つのサイドガイドは、所謂サイドレジ用として用いられる。一対のサイドガイドは、互いの離間距離がトレイに保持されるシート部材の幅、すなわちシート部材のサイズに応じて調整可能である。一方、一つのサイドガイドは、固定壁との離間距離がトレイに保持されるシート部材の幅、すなわちシート部材のサイズに応じて調整可能である。
ところで、サイドガイドによるシート部材の幅方向の位置決めは、斜行抑制に対して効果がある一方で、シート部材の幅とサイドガイドの位置との関係が適当でなければ、かえって斜行を誘発する問題が指摘されている(特許文献1及び特許文献2参照)。
特許文献1には、ガイド体を湿度の変化に応じて用紙の送り方向と交差する方向に移動させる伸縮手段を備えた給紙カセット装置が開示されている。伸縮手段は、例えば、木材や厚紙などの湿度変化に応じて伸縮する部材であって、一対のガイド体を支持する。これにより、湿度変化による用紙の伸縮に応じて伸縮手段が伸縮し、その結果、一対のガイド体間の寸法が変化するので、給紙時の斜行がなくなると記載されている。
特許文献2には、移動ガイド部材が用紙の側面をガイドするガイド位置と用紙の側面から離れる離間位置との間で移動可能な構成が開示されている。この移動ガイド部材は、給紙カセットが装置本体に装着されると、ガイド位置から離間位置へ移動される。これにより、給紙カセットが装置本体へ装着された状態において、用紙側端部と移動ガイド部材とが競り合うことがないので、用紙の不送り、スキューが防止されると記載されている。
実開平5−16743号公報 特開平6−298380号公報
一般に、給送されたシート部材が斜行する原因としては、ガイドによる不適切な案内のほかに、シート部材の幅方向においてローラの周速度が異なることやシート部材の側端のバラツキなどがあげられる。そのため、シート部材が保持されているトレイにおいてサイドガイドがシート部材の両側端を適切に案内したとしても、他の原因によってシート部材が斜行することが起こり得る。
斜行したシート部材は、その両端それぞれが各サイドガイド或いは一つのサイドガイドと固定壁に対して、均等に当接しない。例えば、給送されたシート部材が斜行することにより、シート部材の左端はサイドガイド或いは固定壁と当接してサイドガイド或いは固定壁から負荷を受けているが、その右端はサイドガイドと当接していない状態が生じ得る。このような状態においては、サイドガイド或いは固定壁による摺動摩擦がシート部材の左右端において異なる。そのため、シート部材の搬送力に対する負荷が幅方向における左右で異なり、シート部材の左右端それぞれにおける搬送量に差が生じることになる。例えば、画像記録装置の一例として、いわゆるシリアル型やライン型のインクジェットプリンタがある。シリアル型のインクジェットプリンタは、間欠的に搬送されるシート部材の搬送方向に対して交差する方向に往復動する記録ヘッドからインク滴を選択的に吐出させることによりシート部材上に画像を記録する。また、ライン型のインクジェットプリンタは、シート部材の搬送方向に対して交差する方向(幅方向)におけるシート部材の長さを有する固定型記録ヘッドを備えており、搬送されるシート部材に対してこの記録ヘッドから選択的にインクを吐出させることによりシート部材上に画像を記録する。このようなインクジェットプリンタにおいて、画像記録が行われているシート部材の幅方向において搬送量が異なると、ドットの形成位置がずれることにより粒状性が悪化する。すると、単位面積当たりの色材量が幅方向で変動して濃淡ムラが発生し、場合によっては、記録された画像に白線状の所謂画像飛びが生じ、記録された画像の品質が著しく低下することになる。
本発明は、上述された事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、シート部材の送給の際には該シート部材の斜行を防止する共に、画像記録の際にはシート部材がサイドガイドから負荷を受けないようにすることで、精度のよい画像記録を実現すること可能な画像記録装置を提供することにある。
(1) 本発明は、トレイと、第1ガイド部材と、支持部と、駆動部と、制御部と、搬送路と、搬送部と、記録部とを備えた画像記録装置として構成されている。トレイにシート部材が保持される。第1ガイド部材は、上記トレイからシート部材が搬送される第1方向へ当該シート部材を案内する。支持部は、上記トレイに設けられている。この支持部は、トレイに保持されたシート部材における上記第1方向と直交する第2方向の端部に対して接離する第3方向へ移動可能に上記第1ガイド部材を支持している。駆動部は、上記第1ガイド部材に上記第3方向へ駆動力を付与するものである。この駆動部は、制御部によって制御される。搬送路は、上記トレイからシート部材を上記第1方向へ案内する。この上記搬送路においてシート部材が搬送部によって搬送される。上記搬送部によって搬送されているシート部材に対して記録部が画像記録を行う。本画像記録装置では、上記制御部は、シート部材が上記搬送部によって上記トレイから上記第1方向へ搬送され始めてから該シート部材に対して上記記録部による画像記録が開始されるまでの間に、シート部材の上記第2方向の端部から離反する方向へ上記第1ガイド部材を移動させるよう構成されている。
トレイに保持されたシート部材は、搬送部によってトレイから搬送路へ送り出される。送り出されたシート部材は、トレイ上において第2方向の端部(側端)が第1ガイド部材に当接されることにより所定の姿勢を保持した状態で第1方向(搬送方向)へ案内される。搬送路に送り出されたシート部材は、搬送部によって搬送路に沿って更に搬送される。そして、第1方向の下流側の端部(先端)が記録開始位置まで頭出しされた後に、記録部によってシート部材に対して画像記録が行われる。
シート部材に対する画像記録中に、シート部材の第1方向上流側の端部(後端)の両側端に第1ガイド部材が当接する場合がある。仮に、シート部材が斜行したまま搬送部によって搬送されると、画像記録開始の際に、後端の一方の側端だけが第1ガイド部材によって第2方向へ押圧される。このとき、一方の側端だけが撓まされることにより、シート部材の両側端で受ける摺動摩擦などの負荷に差が生じる。その結果、シート部材の両側端における搬送量に差が生じることになる。
本画像記録装置においては、シート部材が上記搬送部によって上記トレイから上記第1方向へ搬送され始めてから該シート部材に対して上記記録部による画像記録が開始されるまでの間に、上記第1ガイド部材が、シート部材の上記第2方向の端部から離反する方向へ移動される。そのため、少なくとも画像記録が開始される前に、第1ガイド部材による上記負荷はなくなる。したがって、シート部材の両端側の搬送量が均一となる。その結果、記録画像の品質低下を防止することができる。また、搬送部によるシート部材の搬送中に第1ガイド部材が移動するため、シート部材の斜行が助長されることもない。
(2) 本画像記録装置は、上記搬送路に設けられ、シート部材の上記第1方向の端部の有無を検出するセンサを更に備える。この場合、上記制御部が、上記センサの検出結果に基づいて、シート部材の上記第2方向の端部から離反する方向へ上記第1ガイド部材を移動させることが望ましい。
このように、センサで検出された結果に基づいて制御部が第1ガイド部材を移動させるため、シート部材が記録開始位置に到達する前に確実に第1ガイド部をシート部材の第2方向の端部から離反させることができる。
(3) 上記センサは、上記搬送部より上記第1方向上流側に設けられていることが好ましい。この場合、上記制御部は、上記センサによってシート部材の上記第1方向下流側の端部が検出されてから所定の搬送量を計数したときに、シート部材の上記第2方向の端部から離反する方向へ上記第1ガイド部材を移動させる。
搬送路を通って搬送部に達したシート部材は、搬送部の直前でシート部材の先端を揃える所謂レジスト処理が行われる。このレジスト処理にもセンサが用いられる。レジスト処理に用いられるセンサは、搬送部の第1方向上流側に配置される。したがって、本発明のセンサを搬送部の第1方向上流側に配置させることにより、当該センサを第1ガイド部材を移動させる制御だけでなく、レジスト処理にも用いることが可能となる。つまり、一つのセンサで上記レジスト処理と第1ガイド部材の移動制御とを実現することが可能となる。
(4) 上記制御部は、上記センサによってシート部材の上記第1方向上流側の端部が検出されたときに、シート部材の上記第2方向の端部に当接する方向へ上記第1ガイド部材を移動させるものであってもよい。
これにより、次のシート部材が搬送路に送り出される際に、第1ガイド部材によってシート部材が所定の姿勢を保持した状態で第1方向へ案内される。
(5) 上記第1ガイド部材としては、上記第2方向に隔てられた一対の部材が考えられる。この一対の部材は、シート部材の上記第2方向の両端部に当接するそれぞれの平面が互いに対向するよう配置されている。
(6) 上記支持部としては、上記第2方向へ上記第1ガイド部材をスライド可能に支持するものが考えられる。
(7) 上記支持部は、上記トレイに回転可能に設けられ、上記一対の第1ガイド部材間に配置されたピニオンと、上記一対の第1ガイド部材それぞれから上記トレイの上記第2方向中央側へ向けて延出され、上記ピニオンと噛合する第1ラックを有するラック部材とを備えることが好ましい。
これにより、一対の第1ガイド部材の一方側を操作することにより他方側を相対する方向へ連動して移動させることができる。
(8) 上記駆動部は、電動機と、該電動機の出力軸に連結され上記ピニオンと噛合可能な第1ギヤとを備えることが好ましい。これにより、第1ガイド部材の移動機構が具体的に実現される。
(9) 上記第1方向下流側に配置された上記ラック部材が、上記第1方向下流側の端部に第2ラックを備えている場合は、上記駆動部は、電動機と、該電動機の出力軸に連結され上記第2ラックと噛合可能な第2ギヤとを備えたものであってもよい。
(10) 上記搬送部としては、シート部材を厚み方向に狭持して回転するローラ対を備えたものが挙げられる。
このような搬送部であれば、シート部材を容易に斜行させないように確実に搬送することができる。
(11) この場合、上記制御部は、シート部材の上記第1方向下流側の端部が上記搬送部によって狭持されてから上記記録部による記録開始位置に到達するまでの間に、シート部材の上記第2方向の端部から離反する方向へ上記第1ガイド部材を移動させるものであることが好ましい。これにより、シート部材の斜行が低減できるからである。
(12) 上記第1ガイド部材は、上記トレイにおける上記第1方向下流側の端部に配設されていることが望ましい。これにより、どのようなサイズのシート部材であっても搬送部によって分離される際の斜行が低減される。
(13) 本画像記録装置は、上記第1ガイド部材より上記第1方向上流側に配設され、上記トレイからシート部材が搬送される第1方向へ当該シート部材を案内する第2ガイド部材を更に備える。この場合、上記第2ガイド部材における上記第1方向下流側の端部から上記記録開始位置までの上記搬送路に沿った距離が、上記トレイに保持されたシート部材における上記第1方向に沿った辺の長さ以上であることが好ましい。
これにより、シート部材の第1方向下流側の端部(先端)が記録開始位置へ到達したときは、そのシート部材の第1方向上流側の端部(後端)は第2ガイド部材における第1方向下流側の端部を通過している。記録開始位置へ搬送されたシート部材は、搬送部により搬送されながら記録部によって画像記録が行われる。この画像記録の際には、第2ガイド部材がシート部材と当接していないので、シート部材は第2ガイド部材から負荷を受けない。一方、トレイに積載された複数のシート部材は、第2ガイドによって第1方向上流側の端部(後端)が確実にホールドされている。そのため、第1部材がシート部材の両側端から離反したとしても、トレイに残っているシート部材の束が崩れることがなく、整然として積層状態が維持される。
(14) なお、上記第2ガイド部材は、上記第1方向に沿ってスライド可能に上記トレイに支持されていることが好ましい。第2ガイド部材の第1方向下流側の端部からトレイの先端までの距離未満のシート部材が載置された場合は、第2ガイド部材はシート部材の両側端に当接しない。この場合は、第2ガイド部材を第1方向へスライドさせることで、トレイに載置されたシート部材の第1方向上流側の端部(後端)の両側端を第2ガイド部材で確実にホールドすることが可能となる。これにより、第2ガイド部材によるシート部材のガイドを実現するとともに、載置されているシート部材の姿勢崩れを防止することができる。
本発明の画像記録装置によれば、シート部材の送給の際には該シート部材の斜行を防止すると共に、シート部材に画像記録が行われる際には、サイドガイドがシート部材と当接しない。これにより、画像記録の際にシート部材が第1ガイド部材から負荷を受けなくなるため、精度のよい画像記録を実現することが可能となる。
以下、適宜図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される各実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。
《第1実施形態》
図1は、本発明の第1の実施形態に係る画像記録装置の一例である複合機10の外観構成を示す斜視図である。図2は、複合機10のプリンタ部12の内部構成を示す縦断面図である。図3は、給紙カセット17の上面の構成を模式的に示す平面図である。図4は、給紙カセット17の底面の構成を模式的に示す底面図である。図5は、図3の切断線V−Vの模式断面図である。図6は、プリンタ部12に給紙カセット17が装着された状態を示す模式図である。図7は、記録用紙Pの先端が記録開始位置94へ到達した状態を示す模式図である。図8は、記録用紙Pの後端が光センサ31の下方に到達した状態を示す模式図である。図9は、制御部200の構成を示すブロック図である。図10は、制御部200により実行されるモータ79の制御の手順の一例を示すフローチャートである。図11は、サイドガイド140,141の動作を説明するための模式断面図である。図12は、サイドガイド140,141と置換可能なサイドガイド143,144の動作を説明するための模式断面図である。なお、図2では、複合機10の筐体及びスキャナ部13の表示が省略されている。
[複合機10]
複合機10は、プリンタ部12とスキャナ部13とを一体的に備えた多機能装置(MFD:Multi Function Device)であり、プリント機能、スキャン機能、コピー機能、ファクシミリ機能等を有する。なお、本発明にかかる画像記録装置は、複数の機能を有する複合機10として実施されるほか、プリント機能のみを有するプリンタとして実施されてもよい。
図1に示されるように、複合機10は、高さより横幅及び奥行きが大きい幅広薄型の概ね直方体の外形を呈する。複合機10の上部がスキャナ部13である。スキャナ部13は、所謂フラットベッドスキャナとして構成されている。複合機10の天板として原稿カバー15が開閉自在に設けられている。図1には示されていないが、原稿カバー15の下側の本体内部に、プラテンガラス及びイメージセンサが設けられている。プラテンガラスに載置された原稿の画像は、イメージセンサにより読み取られる。なお、本発明を実現するうえで、スキャナ部13は任意の構成であるため、ここでは詳細な説明が省略される。
[プリンタ部12]
複合機10の下部がプリンタ部12である。プリンタ部12は、スキャナ部13で読み取られた画像データや外部から入力された印刷データに基づいて、記録用紙に画像や文書を記録する。プリンタ部12は、給紙カセット17が着脱可能に構成されている。給紙カセット17に収容された記録用紙は、給送部16(図2参照)によってプリンタ部12の内部へ給送される。プリンタ部12には、本発明の記録部の一例である画像記録ユニット24(図2参照)が設けられている。画像記録ユニット24によって、給紙カセット17から搬送された記録用紙に所望の画像が記録される。なお、プリンタ部12やスキャナ部13は、複合機10の正面上部に設けられた操作パネル14から入力された指示信号や、外部装置からプリンタドライバ又はスキャナドライバを用いて送信された指示信号に基づいても動作する。
プリンタ部12の正面に、開口11が設けられている。この開口11の内側に、給紙カセット17が配設されている。給紙カセット17は、開口11からプリンタ部12の内部に着脱可能に構成されている。この給紙カセット17に複数の記録用紙が堆積されて収容される。給紙カセット17の構成については、後段で詳細に説明される。
図2に示されるように、給紙カセット17の上側には給送部16が設けられている。給送部16は、給紙カセット17に保持されたシート部材を搬送路23(本発明の搬送路の一例)へ送り出す。給送部16は、給紙ローラ25と、駆動伝達機構と、これらを支持するスイングアーム27とを備えている。なお、駆動伝達機構はスイングアーム27の内側に設けられているので、図2には表れていない。給紙カセット17の上方において、装置の幅方向に渡って駆動軸29が設けられている。この駆動軸29は、複合機10の本体フレームに回転可能に支持されている。駆動軸29の一端には、図示しないモータが連結されている。このモータが駆動されると、所定方向の回転力が駆動軸29に伝達される。
スイングアーム27は、駆動軸29に支持されて揺動可能である。スイングアーム27は、装置の幅方向(図2における紙面垂直方向)の中央付近において、駆動軸29から装置背面側(図2における左側)へ延出されている。スイングアーム27の先端に回動自在に回転軸26が支持されており、この回転軸26に給紙ローラ25が固定されている。給紙ローラ25は、スイングアーム27の揺動によって、給紙カセット17に保持された記録用紙のうち、最上位置の記録用紙に対して当接又は離間する。
駆動軸29に入力された回転駆動力は、駆動伝達機構を介して給紙ローラ25に伝達される。給紙ローラ25が記録用紙に当接した状態で回転されると、給紙ローラ25と当接する最上位置の記録用紙が搬送路23へ給送される。
図2に示されるように、プリンタ部12には、記録用紙を搬送方向へ案内する搬送路23が形成されている。搬送路23は、給紙カセット17の搬送方向下流側の端部(以下「先端」と称する。)から上方へ向かい、更に装置正面側(図2における紙面右側)へ湾曲され、画像記録ユニット24の下方を経て装置正面の開口11へ延びている。給紙カセット17から搬送路23に給送された記録用紙は、搬送路23によって下方から上方へUターンするように案内されて画像記録ユニット24に到達し、画像記録ユニット24によって画像記録が行われた後に、開口11側へ排出される。
搬送路23は、画像記録ユニット24が配設されている箇所以外は、所定間隔で対向する外側ガイド面と内側ガイド面とから構成されている。例えば、複合機10の背面側の搬送路23の一部は、外側ガイド部材18と内側ガイド部材19とが装置フレームに固定されることにより構成されている。
画像記録ユニット24は、キャリッジ38及び記録ヘッド39を備えている。キャリッジ38は、記録用紙の搬送方向と直交する方向(図2における紙面垂直方向)へ延出されたガイドレール43,44上を往復動する。記録ヘッド39は、微小なインク滴を吐出する所謂インクジェット方式のものである。記録ヘッド39は、キャリッジ38に搭載されてキャリッジ38とともに往復動される。記録ヘッド39は、キャリッジ38が往復動する際に、各色インクを微小なインク滴として選択的に吐出する。このような画像記録ユニット24の下側に対向して、プラテン42が設けられている。搬送路23に沿って搬送される記録用紙は、プラテン42上を通過する。その際に画像記録ユニット24が駆動されることにより、プラテン42上において記録用紙に画像が記録される。
画像記録ユニット24の搬送方向上流側には、駆動ローラ45及びピンチローラ46(図6参照)からなる一対の搬送ローラ対47が設けられている。図2においては、ピンチローラ46が他の部材に隠されて表れていないが、ピンチローラ46は、駆動ローラ45の下側において、駆動ローラ45に圧接された状態で配置されている。画像記録ユニット24の搬送方向下流側には、駆動ローラ48および拍車49からなる一対の排出ローラ対50が設けられている。駆動ローラ45及び駆動ローラ48は、不図示のモータによって回転駆動される。これにより、搬送ローラ対47及び排出ローラ対50は、記録用紙を厚み方向へ狭持しつつ開口11(図1参照)側へ向けて記録用紙を搬送する。この搬送ローラ対47及び排出ローラ対50と、上述の給紙ローラ25とが本発明の搬送部の一例である。
図6から図8に示されるように、搬送路23には、光センサ31(本発明のセンサの一例)が設けられている。この光センサ31は、搬送ローラ対47よりも搬送方向上流側に配置されている。光センサ31としては、例えば、発光ダイオードなどの発行素子と受光素子とを有する透過型或いは反射型のフォトインタラプタが用いられる。光センサ31によって、搬送路23を搬送される記録用紙の先端および後端の位置が検出される。本実施形態では、光センサ31は、後述されるレジスト処理、及びモータ79の制御に用いられる。なお、光センサ31に代えて、メカニカルなセンサを採用することも可能である。
[給紙カセット17]
図1に示されるように、給紙カセット17は、メイントレイ61(本発明のトレイの一例)とセカンドトレイ62とを備える。給紙カセット17は、メイントレイ61の上側にセカンドトレイ62が配置された上下二段のトレイを構造であるが、セカンドトレイ62は、本発明において任意の構成であるので、ここでは、セカンドトレイ62の詳細な説明が省略される。もちろん、セカンドトレイ62においても、後述されるメイントレイ61と同様の構成が採用されてもよい。
図3に示されるように、メイントレイ61は、平面視において、記録用紙が搬送される搬送方向55(本発明の第1方向に相当)、つまり、図中の矢印55で示される方向に長い矩形の皿形状をなす。メイントレイ61は、底板64を有する。底板64に記録用紙が載置される。本実施形態では、メイントレイ61は、JIS規格で定められたA4サイズやB5サイズ、ハガキサイズ、写真印刷用のL版サイズ(約89×127mm)などの記録用紙を積層した状態で保持可能に構成されている。各サイズの記録用紙は、本発明のシート部材の一例である。一般に、JIS規格サイズの記録用紙は長方形をなすが、本発明のシート部材は必ずしも長方形である必要はない。また、本発明において、シート部材は、角が4つあることを厳格に要求するものではなく、例えば、矩形又は長方形をなす角が丸められた形状など、少なくとも後述されるサイドガイド140,141に当接する辺を有する形状も含まれる概念である。
メイントレイ61の先端(搬送方向55の下流側の端部)には、搬送方向55に直交する幅方向56(本発明の第2方向に相当する。)、つまり、図中の矢印56で示される方向に渡って傾斜板67が設けられている。傾斜板67は、幅方向56に長い板状部材であって、底板64と連結されて搬送方向55の下流側へ傾倒し且つ起立している。メイントレイ61に保持された記録用紙の先端は、傾斜板67に沿って揃えられる。そして、その記録用紙が給紙ローラ25によって給送されると、記録用紙の先端が傾斜板67の内面に沿って斜め上方へ案内される。
傾斜板67の内面における長手方向の中央には、分離部材71が配設されている。分離部材71は、傾斜板67の内面から突出された複数の歯を有し、この複数の歯が搬送方向55へ並べられている。傾斜板67に沿って揃えられた記録用紙の先端は、分離部材71の複数の歯によって捌かれる。これにより、記録用紙の分離給送が確実に行われる。
底板64における後端(搬送方向55の上流側の端部)には、リアガイド76が設けられている。リアガイド76は、底板64の幅方向56の中央に配置されており、搬送方向55にスライド可能に支持されている。リアガイド76は、メイントレイ61に保持された記録用紙の後端と当接して、その後端の位置を規制する。一方、その記録用紙の先端は傾斜板67と当接する。つまり、メイントレイ61に保持される記録用紙は、傾斜板67及びリアガイド76によって搬送方向55に対して位置決めされる。
[サイドガイド140,141]
底板64の先端側には、幅方向56に沿って一対のガイド溝132,133が形成されている。ガイド溝132,133は、底板64の幅方向56に長い長方形状であって、底板64を貫通している。ガイド溝132とガイド溝133とは、その位置が搬送方向55において若干異なる他は、搬送方向55に対して対称に形成されている。この一対のガイド溝132,133に、後述されるサイドガイド140,141(本発明の第1ガイド部材の一例)の摺動部163,164が嵌め込まれる。これにより、サイドガイド140,141が底板64に対して幅方向56へスライド可能に支持される。なお、本実施形態では、ガイド溝132,133及び摺動部163,164によってサイドガイド140,141のスライド機構が具現化されている。
底板64の前端側の幅方向56の中央付近であって、ガイド溝132及びガイド溝133の間にピニオン135が設けられている。このピニオン135は、ガイド溝132及びガイド溝133に対して均等となる位置に、ピニオン135が設けられている。ピニオン135は、軸方向を底板64の厚み方向として、底板64に回転可能に支持されている。ピニオン135は、図5に示されるように、軸方向に長尺な形状に形成されており、底板64の裏面から下方向へ突出している。このピニオン135の上部に、後述されるラック171,173(本発明の第1ラックの一例)が噛合し、ピニオン135の下部に、後述されるギヤ80(本発明の第1ギヤの一例)が噛合する。なお、本実施形態では、ピニオン135と後述されるラック部材170,172によって本発明の支持部が具現化されている。
底板64の先端側に、一対のサイドガイド140,141が設けられている。サイドガイド140,141は、幅方向56へスライド可能に底板64に支持されている。本実施形態では、サイドガイド140は、ガイド溝132に沿って幅方向56へスライド可能に支持されており、サイドガイド141は、ガイド溝133に沿って幅方向56へスライド可能に支持されている。
サイドガイド140,141は、メイントレイ61に載置された記録用紙の4辺のうち対向する2辺の前端側と当接して、幅方向56の位置決めを行う部材である。記録用紙のうちサイドガイド140,141と当接する2辺は、記録用紙において搬送方向55に沿って延びている2辺である。メイントレイ61に載置された記録用紙の先端側の幅方向56の中央は、サイドガイド140,141によって、メイントレイ61の幅方向56の中央に一致される。このような位置決めは、一般にセンターレジと呼ばれる。また、サイドガイド140,141は、記録用紙が給送される際に記録用紙を搬送方向55へ案内する。これにより、給送の際に記録用紙が斜行することが抑えられる。
一方のサイドガイド140は、略L字状に形成されたABS樹脂などの合成樹脂製のL字部材150を有する。L字部材150は、底板64の上面に平行で、記録用紙が載置される底壁152と、底壁152の幅方向外側の端縁から垂直に立設された垂直壁154とを備えている。つまり、垂直壁154は、メイントレイ61が保持する記録用紙の厚み方向へ起立する。垂直壁154の内側面156が記録用紙における搬送方向55に沿った辺と接触する。内側面156は、搬送方向55へ延出されている。
図4に示されるように、サイドガイド140には、底壁152の底面側に摺動部163が設けられている。摺動部163は、ガイド溝132と対応している。摺動部163は、ガイド溝132へ挿入可能な略直方体形状であり、ガイド溝132に挿入されて底板64を貫通する。摺動部163の底面側には、搬送方向55へそれぞれ突出した3つの突起165,166,167が設けられている。各突起165,166,167は、ガイド溝132の溝幅方向(搬送方向55に一致する方向)へ突出されている。各突起165,166,167が底板64の裏面においてガイド溝132の縁と当接することにより、サイドガイド140が底板64と係合され、かつ摺動部163がガイド溝132に沿ってスライド可能となる。
サイドガイド140には、ラック部材170が設けられている。ラック部材170は、サイドガイド140と同じように、ABS樹脂などの合成樹脂で構成されている。ラック部材170は、底壁152の底面において、摺動部163から垂直壁154の内側面156と直交する方向へ延出されている。ラック部材170が延出されている方向は、ガイド溝132が延びる方向と一致する。ラック部材170は、底板64の裏面に沿って幅方向56の中央側へ延出されている。
ラック部材170には、ラック171が形成されている。ラック171は、ラック部材170におけるピニオン135側の側面に設けられている。ラック171及びピニオン135は、それぞれの歯が円滑に噛み合い、ラック171の直線運動がピニオン135の回転運動に円滑に変換可能な位置関係に配置されている。
サイドガイド141は、サイドガイド140と略対称の形状に形成されており、サイドガイド140と略同様に、底壁153及び垂直壁155を有するL字部材151と、摺動部164とを有する。垂直壁155の内側面157は、内側面156と同様であり、内側面156に対向している。摺動部164には、摺動部163の3つの突起165,166,167に対応する位置に、同様の突起175,176,177が設けられている。また、サイドガイド141には、ラック部材171と略同様に構成されたラック部材172が設けられている。ラック部材172にもラック173が形成されている。ラック173は、ラック部材172におけるピニオン135側の側面に設けられている。なお、サイドガイド141及びラック部材171の主な構成についてはサイドガイド140及びラック170と共通するため、ここでは詳細な説明が省略される。
図6に示されるように、プリンタ部12には、給紙カセット17がプリンタ12に装着された状態で、ピニオン135の下部と連結される駆動部78が設けられている。駆動部78は、モータ79(本発明の電動機の一例)と、このモータ79の出力軸に連結されたギヤ80(本発明の第1ギヤの一例)とを有する。モータ79は、後述される制御部200(図9参照)に接続されており、該制御部200によってモータ79の回転量や回転方向などが制御される。本実施形態では、駆動部80は、プリンタ部12に給紙カセット17が装着された際に、メイントレイ61に取り付けられたピニオン135の下部とギヤ80とが噛合する位置に配置されている。ピニオン135とギヤ80とが噛合することにより、ギヤ80及びピニオン135、ラック171,173を介してモータ79の回転力がサイドガイド140,141に伝達される。そして、サイドガイド140,141は、上記回転力を受けて幅方向56へ移動可能となる。つまり、駆動部80は、幅方向56への駆動力をサイドガイド140,141に付与する。なお、ラック171,173は、ピニオン135の上部に噛合しているため、ギヤ80とラック171,173とが干渉することはない。
このように構成された一対のサイドガイド140,141は、ガイド溝132,133に案内されて、搬送方向55と直交する幅方向56へスライド可能である。また、ラック171,173及びピニオン135により、一方のサイドガイド140のスライドが、他方のサイドガイド141のスライドとして伝達され、一対のサイドガイド140,141は、各種サイズの記録用紙をセンターレジで位置決めすべく底板64に対してスライド可能である。
[サイドガイド90,91]
サイドガイド140,141より搬送方向55の上流側、より詳細には、底板64の後端付近に、上述のガイド溝132,133と同様の一対のガイド溝82,83が形成されている。なお、ガイド溝82,83の構成は、上述のガイド溝132,133と共通するため、ここではその説明が省略される。一対のガイド溝82,83に、後述されるサイドガイド90,91(本発明の第2ガイド部材の一例)の摺動部113,114が嵌め込まれる。これにより、サイドガイド90,91が底板64に対して幅方向56へスライド可能に支持される。
底板64には、一方のガイド溝82に沿って、複数の被係合部84が形成されている。被係合部84は、ガイド溝82の搬送方向55の上流側に形成されている。各被係合部84は、断面形状が山及び谷からなる山形であり、その山形の尾根部分が搬送方向55へ延出されている。この被係合部84に、後述されるレバー108の爪(係合部)が係合することにより、サイドガイド90のスライドがロックされる。
底板64の後端側の幅方向56の中央付近であって、ガイド溝82及びガイド溝83に対して均等となる位置に、ピニオン85が設けられている。ピニオン85は、軸方向を底板64の厚み方向として、底板64に回転可能に支持されている。ピニオン85は、上述のピニオン135よりも軸方向に短く形成されている。このピニオン85に、後述されるラック121,123が噛合する。
底板64の後端側に、一対のサイドガイド90,91が設けられている。サイドガイド90,91は、幅方向56へスライド可能に底板64に支持されている。本実施形態では、サイドガイド90は、ガイド溝82に沿って幅方向56へスライド可能に支持されており、サイドガイド91は、ガイド溝83に沿って幅方向56へスライド可能に支持されている。
サイドガイド90,91は、メイントレイ61に載置された記録用紙の4辺のうち対向する2辺の後端側と当接して、幅方向56の位置決めを行う部材である。記録用紙のうちサイドガイド90,91と当接する2辺は、記録用紙において搬送方向55に沿って延びている2辺である。メイントレイ61に載置された記録用紙の後端側の幅方向56の中央は、サイドガイド90,91によって、メイントレイ61の幅方向56の中央に一致される。また、サイドガイド90,91は、記録用紙が給送される際に記録用紙を搬送方向55へ案内する。これにより、給送の際に記録用紙が斜行することが抑えられる。
サイドガイド90は上述のサイドガイド140と概ね同様に構成されており、底壁102及び垂直壁104を有するL字部材100と、摺動部113とを有する。このL字部材100は、上述のL字部材150よりも搬送方向55に幾分か長く形成されている。垂直壁104の内側面106は、搬送方向55へ延出されている。この内側面106に、記録用紙における搬送方向55に沿った辺が接触する。摺動部113には、摺動部163の3つの突起165,166,167に対応する位置に、同様の突起115,116,117が設けられている。また、サイドガイド140には、ラック部材170と略同様に構成されたラック部材120が設けられている。ラック部材120にもラック121が形成されている。ラック121は、ラック部材120におけるピニオン85側の側面に設けられている。 なお、サイドガイド90及びラック部材120の主な構成についてはサイドガイド140及びラック170と共通するため、ここでは詳細な説明が省略される。
サイドガイド91は、サイドガイド90と略対称の形状に形成されており、サイドガイド90と略同様に、底壁103及び垂直壁105を有するL字部材101と、摺動部114とを有する。垂直壁105の内側面107は、内側面106と同様である。摺動部114には、摺動部113の3つの突起115,116,117に対応する位置に、同様の突起141,142,143が設けられている。また、サイドガイド91には、ラック部材121と略同様に構成されたラック部材122が設けられている。ラック部材122にもラック123が形成されている。ラック123は、ラック部材122におけるピニオン85側の側面に設けられている。なお、サイドガイド91及びラック部材121の主な構成についてはサイドガイド90及びラック120と共通するため、ここでは詳細な説明が省略される。
このように構成された一対のサイドガイド90,91は、ガイド溝82,83に案内されて、搬送方向55と直交する幅方向56へスライド可能である。また、ラック121,123及びピニオン85により、一方のサイドガイド90のスライドが、他方のサイドガイド91のスライドとして伝達され、一対のサイドガイド90,91は、各種サイズの記録用紙をセンターレジで位置決めすべく底板64に対してスライド可能である。
以下、プリンタ部12の動作及び給紙カセット17の操作方法について、図6から図8を用いて説明する。
給紙カセット17のメイントレイ61に保持された記録用紙Pは、次のように搬送されて画像記録が行われる。図6に示されるように、メイントレイ61には、所望のサイズの記録用紙Pが積層状態で装填される。そして、プリント・スタートの指令に基づいて不図示のモータが回転駆動され、給紙ローラ25及び駆動ローラ45,48が所定のタイミングで所定の方向へ回転される。給紙ローラ25の回転を受けて、メイントレイ61に保持された記録用紙Pが搬送路23へ搬送される。搬送路23を通って搬送ローラ対47に到達した記録用紙は、搬送ローラ対47によってレジスト処理される。ここで、レジスト処理とは、駆動ローラ45が搬送方向とは逆方向に回転されることにより、記録用紙Pの先端を駆動ローラ45のローラ面に沿って揃える動作である。このレジスト処理によって、メイントレイ61から搬送ローラ対47までに生じた記録用紙Pの斜行は概ね矯正される。なお、レジスト処理によって完全に斜行が矯正されるとは限らず、若干の斜行が残る場合もある。
レジスト処理は、記録用紙Pが搬送ローラ対47の手前で光センサによってその先端が検出されてから所定時間経過するまで、若しくは上記先端が検出されてからモータが所定量回転するまで行われる。図7に示されるように、レジスト処理が行われた後は、駆動ローラ45,48が搬送方向へ回転されて、記録用紙Pが記録ヘッド39の直下へ向けて搬送される。記録ヘッド39によって、記録用紙Pの先端に画像記録が可能な最も搬送方向上流側の位置が、記録開始位置94である。先端が記録開始位置94に到達すると、駆動ローラ45,48が間欠駆動される。間欠駆動とは、駆動ローラ45,48の回転・停止を繰り返す駆動方法である。間欠駆動により、記録用紙Pは、プラテン42上を所定距離だけ搬送されて停止する動作を繰り返す。記録用紙Pの搬送が停止されている間に、キャリッジ38とともに記録ヘッド39が往復動されて、記録用紙Pへインク滴が吐出される。これにより、記録用紙Pの幅方向(図7の紙面に垂直な方向)をラインとする画像記録が行われる。そして、記録用紙Pの搬送・停止、記録ヘッド39の往復動が繰り返されることによって、記録用紙Pの幅方向をラインとし、そのラインが搬送方向へ複数本並べられてなる画像が記録用紙Pに形成される。画像記録が終了した記録用紙Pは、図8に示されるように、排出ローラ対50によって開口11(図1参照)側へ向けて搬送(排出)される。この搬送過程において、記録用紙Pの後端が光センサ31の下方を通過すると、該光センサ31によって後端が検出される。
なお、1枚の記録用紙Pに対して画像記録が終了し、次の記録用紙Pに対する画像記録がある場合には、前述された記録用紙Pの給送から排出までの一連の動作が同様に行われる。これら動作が繰り返されることより、複数枚の記録用紙Pに対して画像記録が行われる。
メイントレイ61は、装填される記録用紙Pのサイズに応じて、サイドガイド90,91、及びサイドガイド140,141のスライド位置がユーザの操作によって変更されて用いられる。例えば、各サイドガイドで挟まれた領域に記録用紙Pを装填する場合には、まず、各サイドガイドが幅方向中央側へスライドされて、記録用紙Pの幅に対応する位置にセットされる。そして、リアガイド76がメイントレイ61の先端側へスライドされて、記録用紙Pの搬送方向55の長さに対応する位置にセットされる。そして、傾斜板67、リアガイド76、一対のサイドガイド90,91、及び一対のサイドガイド140,141で囲まれる領域に記録用紙Pが積層状態で装填される。このとき、記録用紙Pは、その先端が傾斜板67に当接し、その後端がリアガイド76に当接し、搬送方向に沿った2辺である幅方向両端がサイドガイド90,91、及びサイドガイド140,141に当接した状態で、センターレジで位置決めされる。
本実施形態では、記録用紙Pが記録開始位置94に到達したとき、或いは到達する直前に、サイドガイド140,141が記録用紙Pの両側端から離反する方向(本発明の第3方向)、つまり、記録用紙Pの幅方向外側へ移動される。これにより、記録用紙Pに画像記録が行われる前にサイドガイド140,141が記録用紙Pの両側端から離反される。サイドガイド140,141を離反させる動作は、モータ79が制御部200によって制御されることにより実現する。制御部200によるモータ79の制御については後述される。
また、本実施形態では、図6から図8に示されるように、サイドガイド90,91における搬送方向下流側の端部92から記録開始位置94までの搬送路23に沿った距離Lは、メイントレイ61に保持された記録用紙Pにおける搬送方向に沿った辺の長さ以上である。具体的には、メイントレイ61で保持可能な最大サイズの記録用紙(例えばA4サイズ)がメイントレイ61に装填された場合に、その記録用紙の搬送方向に沿った辺の長さ(A4サイズの場合は297mm)以上となるように、上記距離Lが定められている。このような距離Lとしたことによる作用効果については後述される。
[制御部200]
次に、図9を参照して、制御部200の概略構成を説明する。ここに、図9は、制御部200の構成の概略を示すブロック図である。
制御部200は、複合機10の全体動作を統括的に制御するものである。制御部200は、図9に示されるように、CPU201、ROM202、RAM203、EEPROM204、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)205を主とするマイクロコンピュータとして構成されている。制御部200により、モータ79やプリンタ部12、スキャナ部13の各駆動機器が制御される。
ROM202には、CPU201がモータ79や複合機10を制御するためのプログラムなどが格納されている。RAM203は、CPU201が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又は作業領域として使用される。EEPROM204には、電源オフ後も保持すべき設定やフラグ等が格納される。
ASIC205には、光センサ31および駆動回路207が接続されている。なお、図9には図示されていないが、駆動ローラ45,48や給紙ローラ25を駆動させる駆動回路や、記録ヘッド39を制御するための記録ヘッド制御部、複合機10に印刷指示等を入力するための操作パネル14なども接続されている。なお、モータ79を除く他の機器の制御については本発明とは関係しないため、ここではその説明が省略される。
光センサ31は、受光素子で受けた光の輝度(受光量)に応じた信号をASIC205に出力する。詳細には、光センサ31の発光素子から出射された光が記録用紙或いは搬送路23を形成するガイド部材で反射され、その反射光が受光素子で受光され、該反射光の輝度に応じたアナログの検出信号(電圧信号又は電流信号)が受光素子から出力される。ASIC205に入力された検出信号は、ASIC205内のノイズフィルタなどによってノイズが除去されてから制御部200へ出力される。制御部200では、入力された信号に基づいて記録用紙の先端或いは後端の位置を判断する。
駆動回路207にモータ79が接続されている。この駆動回路207は、ASIC205からの出力信号を受けて、モータ79を回転させるための電気信号を生成する。ASIC205は、CPU201からの指令に従い、駆動回路207からモータ79に通電するための相励磁信号等を生成して、該信号を駆動回路207に出力する。駆動回路207を介して駆動信号がモータ79に通電されることにより、制御部200によるモータ79の回転制御が行われる。モータ79の回転力は、ギヤ80やピニオン135、ラック121,123を介してサイドガイド140,141へ伝達される。
以下、図10のフローチャート及び図11の模式断面図を参照しながら、制御部200により実行されるモータ79の制御の手順の一例について説明する。なお、以下のフローチャートに基づいて説明する各処理は、ROM202に記憶されているプログラムに基づいて制御部200が発行する指令に従って行われる。
ステップS1において、複合機10に対する印刷指令が受信されると、制御部100は、給紙ローラ25を駆動させて、給紙カセット17のメイントレイ61に収容された記録用紙Pを搬送路23へ給送する給紙動作を開始する(S2)。
続いて、搬送路23に給送された記録用紙Pの先端が記録ヘッド39によって画像記録が開始される記録開始位置94に到達したかどうかが判断される(S3)。ステップS3の判断は、光センサ31によって記録用紙Pの先端が検出されてから所定量だけ駆動ローラ45が回転したかどうかによって判断することができる。なお、上記所定量は、光センサ31から記録開始位置94に至る距離に相当するものであり、例えば、駆動ローラ45の回転数や、駆動ローラ45を駆動させるモータの制御ステップ数などが用いられる。なお、この場合、給紙動作が開始されてから(S2)、記録用紙Pの先端が記録開始位置94に到達したかどうかが判断される(S3)までの間に、搬送ローラ対47によって上述したレジスト処理が実行されていることは言うまでない。
記録用紙Pの先端が記録開始位置94に到達すると(S3のYes)、制御部200は、サイドガイド140,141をメイントレイ61の幅方向56(図3参照)の外側へ移動させるよう、モータ79を制御する(S4)。かかる制御によって、図11(B)に示されるように、サイドガイド140,141がメイントレイ61に保持されている記録用紙Pの両側端から離反する。これにより、サイドガイド140,141の内側面156,157が記録用紙Pの両側端に当接しなくなる。本実施形態では、記録用紙Pが斜行した場合を考慮して、サイドガイド140,141の移動距離(図11におけるd)が決定される。なお、制御部200は、記録用紙Pの先端が記録開始位置94に到達する直前にサイドガイド140,141をメイントレイ61の幅方向56(図3参照)の外側へ移動させるよう、モータ79を制御してもよい。この場合、光センサ31によって記録用紙Pの先端が検出されてから駆動ローラ45が上記所定量より僅かに少ない量だけ回転したときに、制御部200がサイドガイド140,141を移動させるようにモータ79を制御すればよい。この場合においても、制御部200がサイドガイド140,141を移動させるタイミングとしては、記録用紙Pの先端が搬送ローラ対47によってレジスト処理された後であることが望ましい。記録用紙Pの斜行が低減できるからである。
次に、記録用紙Pの間欠駆動とともに、記録ヘッド39による画像記録が開始される(S5)。したがって、本実施形態では、ステップS4においてサイドガイド140,141が外側へ移動された後に記録用紙Pに対して画像記録が行われる。
続いて、ステップS6では、光センサ31から出力された検出信号に基づいて、記録用紙Pの後端が検出されたかどうかが判断される。具体的には、制御部200は、光センサ31の検出信号がHIレベルからLOWレベルに変化したことをもって後端が検出されたと判断する。
ステップS6において記録用紙Pの後端が検出されたと判断されると(S6のYes)、次のステップS7で、制御部200は、サイドガイド140,141をメイントレイ61の幅方向56(図3参照)の内側(中央側)へ移動させるよう、モータ79を制御する。かかる制御によって、図11(A)に示されるように、サイドガイド140,141の内側面156,157がメイントレイ61に保持されている記録用紙Pの両側端に再び当接する。
その後、引き続き画像記録を行うべき印刷データが存在する場合は(S8のYes)、ステップS2以降の処理が繰り返される。また、印刷データが存在しない場合は(S8のNo)、一連の処理が終了する。
[本実施形態の作用効果]
このように、本実施形態では、上述したように、サイドガイド140,141が幅方向の外側へ移動されて、サイドガイド140,141の各内側面156,157が記録用紙Pの両側端から離反した後に、記録用紙Pに対して画像記録が行われる。つまり、記録用紙Pの給送の際には該記録用紙Pの斜行を極力防止することができ、また、記録ヘッド39により画像記録が行われる際には、記録用紙Pの両側端がサイドガイド140,141に当接しない。これにより、たとえ給送時に記録用紙Pがわずかに斜行したまま記録開始位置94へ搬送されたとしても、画像記録の際に記録用紙Pの両側端はサイドガイド140,141から負荷を受けない。そのため、記録用紙Pの両側端において搬送量に差が生じることはない。これにより、記録用紙Pに形成される各ラインの配列が乱れることがなく、精度のよい画像記録が実現される。
また、メイントレイ61の後端側にサイドガイド90,91が設けられているため、サイドガイド140,141が外方向へ移動して記録用紙Pの両側端から離反したとしても、サイドガイド90,91によって記録用紙の束がしっかりとホールドされる。したがって、複数の記録用紙の束の姿勢が崩れることはない。
また、サイドガイド90,91の給送方向下流側の端部92から記録開始位置94に至る距離L(図6参照)が記録用紙Pの搬送方向の長さより長いため、記録用紙Pの先端が記録開始位置94へ到達するまでに、その記録用紙Pの後端がサイドガイド90,91の端部92を通過する(図7参照)。したがって、記録ヘッド39により画像記録が行われる際には、記録用紙Pにおける上記2辺がサイドガイド90,91と当接しない。したがって、画像記録の際に記録用紙Pの後端がサイドガイド90,91から負荷を受けない。そのため、記録用紙Pの両端において搬送量に差が生じることはない。これにより、記録用紙Pに形成される各ラインの配列が乱れることがなく、精度のよい画像記録が実現される。
なお上述の第1実施形態では、サイドガイド140,141としてL字部材150,151を有するものを用いることとしたが、例えば、図12に示されるように、底壁152,153に対して垂直壁154,155が軸159,160を中心に回動可能に支持されたL字部材150A,151Aを用いてもよい。詳細には、サイドガイド140においては、垂直壁154は、底壁152に対して垂直な姿勢と幅方向外側へ所定角だけ傾倒した姿勢との間で回動する。また、サイドガイド141においても、垂直壁155は、垂直壁154と同様に姿勢変化するよう回動する。なお、このようなサイドガイド140,141が採用された場合は、モータ79の出力軸はギヤやプーリ、或いは駆動ベルトなどの周知の駆動力伝達機構を介して軸159及び軸160それぞれに連結される。
このような構成において、制御部200は、記録用紙Pの先端が記録開始位置94に到達すると、モータ79を制御して、垂直壁154,155を矢印161に示される幅方向外向きの方向(本発明の第3方向に相当)へ回動させる。また、記録用紙Pの後端が光センサ31で検出されると、制御部200はモータ79を制御して、垂直壁154,155を矢印162に示される幅方向内向きの方向へ回動させる。このように垂直壁154,155が移動されることで、記録用紙Pの給送の際にはその斜行を極力防止することができ、また、画像記録中においては記録用紙Pに対する各ラインの配列が乱れが生じることがなく、精度のよい画像記録が実現される。
《第2実施形態》
以下、図13を参照しながら、本発明の第2実施形態について説明する。ここに、図13は、本発明の第2実施形態に係る給紙カセット17の底面の構成を模式的に示す底面図である。なお、本第2実施形態の複合機10は、ラック部材170の構成が異なる以外は上述の第1実施形態と同様の構成を有するため、本第2実施形態では、第1実施形態と共通する構成要素については、第1実施形態で用いた符号と同じ符号を付して表すことにより、その説明が省略される。
上述の第1実施形態では、軸方向に長尺なピニオン135を採用し、このピニオン135にギヤ80及びラック171,173を噛合させる構成とした。本実施形態では、図13に示されるように、ラック部材170の搬送方向55の下流側の側面にラック171と同様のラック179(本発明の第2ラックの一例)を設ける。給紙カセット17がプリンタ部12に装着された状態で、ラック179にモータ79のギヤ80が噛合する。この構成によれば、ピニオン135の突出量を小さくすることができるため、給紙カセット17の高さを薄くすることができる。
なお、図13には示されていないが、メイントレイ61の裏面に、ギヤ80をラック179へ案内するためのガイド溝が設けられていてもよい。このガイド溝は、例えば、メイントレイ61の裏面の幅方向中央付近において、メイントレイ61の先端から搬送方向55に沿ってラック179へ向けて延設された凹部として構成することができる。このようなガイド溝を設けることで、給紙カセット17がプリンタ部12に装着する過程において、ギヤ80がラック179へ円滑に案内される。これにより、ギヤ80とラック179とを確実に噛合させることができる。
《第3実施形態》
以下、図14を参照しながら、本発明の第3施形態について説明する。ここに、図14は、本発明の第3実施形態に係る給紙カセット17の上面の構成を模式的に示す平面図である。図15は、図14の切断線XV−XVの模式断面図である。なお、本第3実施形態の複合機10は、給紙カセット17の構成が部分的に異なる以外は上述の第1実施形態と同様の構成を有するため、本第3実施形態では、第1実施形態と共通する構成要素については、第1実施形態で用いた符号と同じ符号を付して表すことにより、その説明が省略される。
本実施形態では、メイントレイ61の底板64に、上段部64A及び下段部64Bが形成されている。上段部64Aは、底板64の先端(搬送方向下流側の端)側に形成されている。この上段部64Aに記録用紙の先端側が載置される。下段部64Bは、底板64の後端(搬送方向上流側の端)側に形成されている。この下段部64Bに後述されるスライダ65がスライド可能に支持される。上段部64A及び下段部64Bは、上段部64Aが高くなるように所定の段差64Cが形成された平面であり、この段差64Cによってスライダ65のスライドが制止される。上段部64Aと下段部64Bとの高低差は、スライダ65の厚みに対応されている。つまり、スライダ65の上面と上段部64Aの上面とは、ほぼ同じ高さである。
上段部64Aにサイドガイド140,141が幅方向56へスライド可能に支持されている。サイドガイド140,141の構成及びスライド機構については上述の第1実施形態と同様であるため、その説明が省略される。
図14に示されるように、底板64の下段部64Bには、幅方向56における中央に、搬送方向55に沿ったガイド溝68が形成されている。ガイド溝68は、底板64を厚み方向に貫通しており(図15参照)、かつ下段部64Bにおける搬送方向55のほぼ全域に渡って延出されている。このガイド溝68は、後述されるT字部材72,75が挿入されて、スライダ65のスライドを案内する。
下段部64Bにおけるガイド溝68の両側には、複数の被係合部69が形成されている。各被係合部69は、断面形状が山及び谷からなる山形であり、その山形の尾根部分が底板64の幅方向へ延出されている。換言すれば、各被係合部69の尾根部分は、搬送方向と直交する方向へ延出されている。複数の被係合部69は、ガイド溝68の両側において、ガイド溝68の延出方向に沿って2列に整列されている。
底板64の下段部64Bの上側には、スライダ65が設けられている。スライダ65は、平面視においてほぼ長方形の平板である。スライダ65の幅は、下段部64Bの幅とほぼ同等であって、その搬送方向の長さは下段部64Bの搬送方向の長さより十分に短い。また、スライダ65の厚みは、段差64Cと同等である。このような形状のスライダ65が、メイントレイ61の内側に収容されて、底板64の下段部64Bと重ね合わされている。これにより、スライダ65は、底板64の上段部64Aと共に記録用紙を支持する。
図15に示されるように、スライダ65の裏面側には、その幅方向の中央に断面T字状のT字部材72,75が設けられている。2つの部材72,75は、スライダ65における搬送方向55の両端付近にそれぞれ設けられている。T字部材72,75は、その配置が異なる他は同形状に形成されたものなので、以下に、T字部材72を例にその構成が説明される。T字部材72は、基部73がスライダ65の裏面と直交する方向へ突出され、その基部73の先端において腕部74が当該底面と平行に延出されている。T字部材72は、スライダ65が底板64の下段部64Bに配置されると、ガイド溝68と対応する。その基部73は、ガイド溝68に挿入されて底板64に対して貫通される。その腕部73は、底板64の裏面と当接する。このT字部材72,75とガイド溝68との嵌合によって、スライダ65が底板64に連結されると共に、搬送方向へスライド可能となる。
スライダ65に、サイドガイド90,91が設けられている。サイドガイド90,91は、スライダ65に対して幅方向56へスライド可能に支持されている。サイドガイド90,91の構成は上述の第1実施形態と同様である。また、スライダ65におけるサイドガイド90,91のスライド機構は、上述の第1実施形態の底板64におけるスライド機構と同様である。そのため、サイドガイド90,91の構成及びそのスライド機構についての説明は省略される。
スライダ65における後端側に、リアガイド76が設けられている。リアガイド76は、スライダ65の幅方向の中央に配置されて、下段部64Bの被係合部69と対向する。リアガイド76は、スライダ65と連結される部分とスライダ65から起立する部分とがL字形状に形成されたものである。リアガイド76の底面には、図示しない一対の爪(係合部)が突設されている。一対の爪は、スライダ65の幅方向56に隔てられており、それぞれが複数の被係合部69の各列と対向する。一対の爪が被係合部69と係合することにより、スライダ65のスライドがロックされる。また、リアガイド76が操作されて上記爪が上方へ持ち上げられ、爪が被係合部69から離脱することにより、スライダ65のロックが解除される。
このように、本第3実施形態では、スライダ65とともにサイドガイド90,91が搬送方向55へスライドするよう構成されている。そのため、サイドガイド90,91の端部92からメイントレイ61の先端までの距離よりも短い記録用紙をメイントレイに装填する場合は、スライダ65を搬送方向55へスライドさせることで、記録用紙の後端の両側端をサイドガイド90,91で確実にホールドすることが可能となる。これにより、サイドガイド90,91で記録用紙をガイドすることにより記録用紙の斜行を抑制するとともに、メイントレイ61にまだ残っている記録用紙の姿勢の崩れを防止することができる。
なお、上述の各実施形態では、記録部としてシリアル型の記録ヘッド39を採用する画像記録装置(インクジェットプリンタ)が示されているが、本発明はこのような実施態様に限定されない。例えば、インクジェット方式や感熱方式等によるライン型記録ヘッドを備える画像記録装置や、レーザプリンタ等のページプリンタと称されるプリンタとして、本発明が実施可能であることは言うまでもない。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る画像記録装置の一例である複合機10の外観構成を示す斜視図である。 図2は、複合機10のプリンタ部12の内部構成を示す縦断面図である。 図3は、給紙カセット17の上面の構成を模式的に示す平面図である。 図4は、給紙カセット17の底面の構成を模式的に示す底面図である。 図5は、図3の切断線V−Vの模式断面図である。 図6は、プリンタ部12に給紙カセット17が装着された状態を示す模式図である。 図7は、記録用紙Pの先端が記録開始位置94へ到達した状態を示す模式図である。 図8は、記録用紙Pの後端が光センサ31の下方に到達した状態を示す模式図である。 図9は、制御部200の構成を示すブロック図である。 図10は、制御部200により実行されるモータ79の制御の手順の一例を示すフローチャートである。 図11は、サイドガイド140,141の動作を説明するための模式断面図である。 図12は、サイドガイド140,141と置換可能なサイドガイド143,144の動作を説明するための模式断面図である。 図13は、本発明の第2実施形態に係る給紙カセット17の底面の構成を模式的に示す底面図である。 図14は、本発明の第3実施形態に係る給紙カセット17の上面の構成を模式的に示す平面図である。 図15は、図14の切断線XV−XVの模式断面図である。
符号の説明
10・・・複合機(画像記録装置)
23・・・搬送路
24・・・画像記録ユニット(記録部)
25・・・給紙ローラ(搬送部)
31・・・光センサ(センサ)
39・・・記録ヘッド
47・・・搬送ローラ対(搬送部、ローラ対)
50・・・排出ローラ対(搬送部、ローラ対)
61・・・メイントレイ(トレイ)
65・・・スライダ
76・・・リアガイド
78・・・駆動部
79・・・モータ(電動機)
80・・・ギヤ(第1ギヤ)
90,91・・・サイドガイド(第2ガイド部材)
135・・・ピニオン(支持部)
140,141・・・サイドガイド(第1ガイド部材)
170,172・・・ラック部材(支持部)
171,173・・・ラック(第1ギヤ)
179・・・ラック(第2ギヤ)
200・・・制御部

Claims (14)

  1. シート部材を保持するトレイと、
    上記トレイからシート部材が搬送される第1方向へ当該シート部材を案内する第1ガイド部材と、
    上記トレイに設けられ、該トレイに保持されたシート部材における上記第1方向と直交する第2方向の端部に対して接離する第3方向へ移動可能に上記第1ガイド部材を支持する支持部と、
    上記第1ガイド部材に上記第3方向へ駆動力を付与する駆動部と、
    上記駆動部を制御する制御部と、
    上記トレイからシート部材を上記第1方向へ案内する搬送路と、
    上記搬送路においてシート部材を搬送する搬送部と、
    上記搬送部によって搬送されているシート部材に対して画像記録を行う記録部と、を具備し、
    上記制御部は、シート部材が上記搬送部によって上記トレイから上記第1方向へ搬送され始めてから該シート部材に対して上記記録部による画像記録が開始されるまでの間に、シート部材の上記第2方向の端部から離反する方向へ上記第1ガイド部材を移動させる画像記録装置。
  2. 上記搬送路に設けられ、シート部材の上記第1方向の端部の有無を検出するセンサを更に備え、
    上記制御部が、上記センサの検出結果に基づいて、シート部材の上記第2方向の端部から離反する方向へ上記第1ガイド部材を移動させる請求項1に記載の画像記録装置。
  3. 上記センサが、上記搬送部より上記第1方向上流側に設けられており、
    上記制御部は、上記センサによってシート部材の上記第1方向下流側の端部が検出されてから所定の搬送量を計数したときに、シート部材の上記第2方向の端部から離反する方向へ上記第1ガイド部材を移動させる請求項2に記載の画像記録装置。
  4. 上記制御部は、上記センサによってシート部材の上記第1方向上流側の端部が検出されたときに、シート部材の上記第2方向の端部に当接する方向へ上記第1ガイド部材を移動させる請求項2または3に記載の画像記録装置。
  5. 上記第1ガイド部材が、上記第2方向に隔てられた一対の部材で構成されており、
    上記一対の部材は、シート部材の上記第2方向の両端部に当接するそれぞれの平面が互いに対向するよう配置されている請求項1から4のいずれかに記載の画像記録装置。
  6. 上記支持部が、上記第2方向へ上記第1ガイド部材をスライド可能に支持する請求項1から5のいずれかに記載の画像記録装置。
  7. 上記支持部が、
    上記トレイに回転可能に設けられ、上記一対の第1ガイド部材間に配置されたピニオンと、
    上記一対の第1ガイド部材それぞれから上記トレイの上記第2方向中央側へ向けて延出され、上記ピニオンと噛合する第1ラックを有するラック部材と、を備える請求項6に記載の画像記録装置。
  8. 上記駆動部が、
    電動機と、該電動機の出力軸に連結され上記ピニオンと噛合可能な第1ギヤとを備える請求項7に記載の画像記録装置。
  9. 上記第1方向下流側に配置された上記ラック部材が、上記第1方向下流側の端部に第2ラックを備え、
    上記駆動部が、
    電動機と、該電動機の出力軸に連結され上記第2ラックと噛合可能な第2ギヤとを備える請求項7に記載の画像記録装置。
  10. 上記搬送部が、シート部材を厚み方向に狭持して回転するローラ対を備える請求項1から9のいずれかに記載の画像記録装置。
  11. 上記制御部は、シート部材の上記第1方向下流側の端部が上記搬送部によって狭持されてから上記記録部による記録開始位置に到達するまでの間に、シート部材の上記第2方向の端部から離反する方向へ上記第1ガイド部材を移動させる請求項10に記載の画像記録装置。
  12. 上記第1ガイド部材が、上記トレイにおける上記第1方向下流側の端部に配設されている請求項1から11のいずれかに記載の画像記録装置。
  13. 上記第1ガイド部材より上記第1方向上流側に配設され、上記トレイからシート部材が搬送される第1方向へ当該シート部材を案内する第2ガイド部材を更に備え、
    上記第2ガイド部材における上記第1方向下流側の端部から上記記録開始位置までの上記搬送路に沿った距離が、上記トレイに保持されたシート部材における上記第1方向に沿った辺の長さ以上である請求項1から12のいずれかに記載の画像記録装置。
  14. 上記第2ガイド部材は、上記第1方向に沿ってスライド可能に上記トレイに支持されている請求項13に記載の画像記録装置。
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JP2015024925A (ja) * 2014-11-07 2015-02-05 キヤノン株式会社 記録装置

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