JP5488794B2 - 媒体送り装置、記録装置 - Google Patents
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Description
本願において、記録装置には、インクジェットプリンター、ワイヤドットプリンター、レーザープリンター、ラインプリンター、複写機、ファクシミリ等の種類が含まれるものとする。
一方、特許文献2に示す送り装置は、前記エッジガイド近傍であって、前記送りローラーより送り方向上流側において最上位の用紙と接触するとともに、自重によって積層方向下方側へ積極的に押さえる押さえ部材をさらに備えていた。従って、用紙における前記送りローラーより送り方向上流側における側端近傍がカールして積層方向上方へ浮き上がるように変位することを防止することができた。
また、後述するように何らかの原因で送り方向に対する用紙の姿勢が傾くことにより、幅方向における用紙の中央付近が積層方向上方へ膨らむように変位した場合に対応することができない。
ところが、該構成にすると、新たに別の問題が生じる。以下、該別の問題について説明する。
図14(A)〜(C)に示すのは、前記送りローラーとは別の前記従動ローラーや前記押さえ部材を設けない構成の送り装置を示す概略図である。
尚、X軸は用紙の幅方向、Y軸は用紙の送り方向、Z軸は用紙の積層方向を示す。また、Y軸の矢印は送り方向上流側から下流側へ向かっており、Z軸の矢印は積層方向下方から上方へ向かっている。
ここで、送り装置110は、前述したように送りローラー111とは別の前記従動ローラーや前記押さえ部材を設けない構成である。即ち、送りローラー111の一点のみによって用紙113を積層方向下方へ押さえ付ける構成である。
そして、図14(B)および図14(C)に示す如く、送りローラー111より送り方向上流側において、幅方向Xにおける用紙113の中央付近が積層方向上方へ盛り上がるようにして大きく撓む(C1)。即ち、撓むことにより用紙113の一部が積層方向上方に変位する。尚、図14(B)における太い一点鎖線で示すのは、用紙113の先端側である。
例えば、用紙の側端が裁断されることによって形成され、裁断された後の用紙が束の状態で載置されたとする。係る場合、エッジガイドがなくても、最上位の用紙の側端と、次位以降の用紙の側端とがくっついていることがある。係る場合も同様に、送り方向Yに対する用紙の姿勢が傾いた際、送りローラー111より送り方向上流側において、幅方向Xにおける用紙113の中央付近が積層方向上方へ盛り上がるようにして大きく撓む虞がある。
該第2ローラーは、前記第1ローラーと接触する前記最上位の被送り媒体より積層方向上方に設けられ、前記第1ローラーが前記最上位の被送り媒体と接触した状態であって、前記最上位の被送り媒体が前記第1ローラーによって送られていない状態において、該第2ローラーと前記最上位の被送り媒体との間に間隔が設けられている構成であり、載置された被送り媒体に対して前記第1ローラーを接離移動させる第1移動手段と、載置された被送り媒体に対して前記第2ローラーを接離移動させる第2移動手段と、をさらに備え、前記第1移動手段は、自由端側に前記第1ローラーを備え、基端側の第1揺動軸を支点に揺動する第1アーム部材を有し、前記第2移動手段は、一端側が前記媒体送り装置の基体部と接触し、他端側に前記第2ローラーを有し、当該他端側と前記一端側の間に位置する第2揺動軸が前記第1アーム部材の前記基端と前記自由端との間に設けられて揺動する第2アーム部材を有する構成であり、前記第2移動手段による前記第2ローラーの接離移動は、前記第1移動手段による前記第1ローラーの接離移動と同期している構成であることを特徴とする。
また、本発明の第1の態様の媒体送り装置は、載置された被送り媒体のうち積層方向における最上位の被送り媒体と接触して送り方向下流側へ送る第1ローラーと、前記第1ローラーより送り方向上流側に設けられた第2ローラーと、を備え、該第2ローラーは、前記第1ローラーと接触する前記最上位の被送り媒体より積層方向上方に設けられ、前記第1ローラーが前記最上位の被送り媒体と接触した状態であって、前記最上位の被送り媒体が前記第1ローラーによって送られていない状態において、該第2ローラーと前記最上位の被送り媒体との間に所定の間隔が設けられている構成であることを特徴とする。
例えば、最上位の被送り媒体の一の側端と、該一の側端と同じ側における次位以降の被送り媒体の側端とがくっついている場合が考えられる。そして、最上位の被送り媒体の姿勢が次位以降の被送り媒体の姿勢に対して相対的に傾いたとき、被送り媒体における前記第1ローラーより送り方向上流側において撓みが生じる。
前記撓みが生じた場合、前記第2ローラーは、積層方向上方へさらに変位しようとする被送り媒体の撓んだ箇所を押さえることができる。即ち、前記第2ローラーは、被送り媒体における撓んだ箇所がそれ以上撓んで積層方向上方へ変位することを防止することができる。その結果、被送り媒体がそれ以上送り方向に対して傾くことを防止することができる。即ち、被送り媒体の後端側のスキューを低減することができる。
本発明の第2の態様によれば、第1の態様と同様の作用効果に加え、前記第2ローラーは、一つの第2ローラーで効率良く被送り媒体における積層方向上方へ変位した箇所を押さえることができる。
尚、前記所定の間隔は、一定である必要はない。被送り媒体の枚数が変化した際、多少間隔が変化してもよい。係る場合も同様の作用効果を得ることができるからである。
本発明の第4の態様によれば、第3の態様と同様の作用効果に加え、前記第1ローラーの接離移動と、前記第2ローラーの接離移動とを容易に同期させることができる。
本発明の第6の態様によれば、前記媒体送り手段は、上記第1から第5のいずれか一の態様の前記媒体送り装置を備えている。従って、前記記録装置において、上記第1から第5のいずれか一の態様と同様の作用効果を得ることができる。
図1に示すのは、「記録装置」或いは「液体噴射装置」の一例としてのインクジェットプリンター(以下「プリンター」と言う)1の内部におけるピックアップ時の動作を示す側面図である。
ここで、液体噴射装置とは、液体噴射ヘッドとしての記録ヘッドから記録紙等の被記録材へインクを噴射して被記録材への記録を実行するインクジェット式記録装置、複写機及びファクシミリ等の記録装置に限らず、インクに代えて特定の用途に対応する液体を前述した記録ヘッドに相当する液体噴射ヘッドから、被記録材に相当する被噴射材に噴射して、液体を被噴射材に付着させる装置を含む意味で用いる。
係る場合、第3モーター93を逆転駆動させることにより、ピックアップローラー21が載置された用紙Pから離間する方向へ移動することができる。所謂、ピックアップレリース動作である。
係る場合、第3モーター93の動力が伝達され図示しないピックアップ退避手段によって第1アーム部22が揺動し、ピックアップローラー21が載置された用紙Pから離間する方向へ移動することができるように設ける。
またさらに、ピックアップローラー21と同軸上にはピックアップローラー21と一体に回動するサブローラー21a(図7参照)が設けられている。これは、サイズが幅方向に比較的小さい用紙または大きい用紙を安定して送り方向下流側へ送るために設けられているものである。
またさらに、本分離部40は、予備分離部30の送り方向下流側に設けられている。本分離部40は、所定の負荷によって回動する所謂、リタードローラー41を有している。リタードローラー41は、第1モーター91の動力によって駆動する中間駆動ローラー50と対を成すように設けられている。そして、リタードローラー41は、揺動機構43によって、中間駆動ローラー50に対して接離移動可能に設けられている。具体的には、揺動機構43は、リタードローラー41をリタードホルダー(図示せず)によって保持し、揺動軸(図示せず)を支点に揺動するように構成されている。
またさらに、リタードローラー41と中間駆動ローラー50とのニップ点Nより送り方向下流側において、後述する用紙先端規制リブ60、60が設けられている。
ここで、用紙Pの送り経路は、ピックアップ部20から搬送部70まで側視U字型に形成されている。具体的には、U字型の外側から用紙Pを案内するU字型外側用紙案内部11と、内側から案内する内側用紙案内部12と、土手分離部31と、後述する巻き込み防止部13と、によってU字型の送り経路が構成されている。
尚、送りローラー対96を構成する中間駆動ローラー50および第2アシストローラー51は、幅方向Xにおいて複数設けられている。これは、側視U字型の経路において用紙に対して十分な送り力を付与し、用紙Pを確実に送り方向下流側へ送るためである。
またさらに、記録部80は、用紙Pに対してインクを吐出して記録を実行する記録ヘッド82と、記録ヘッド82と対向し下方から用紙Pを支持する媒体支持部81とを有する。
その後、図示しない排出部の排出ローラーによって、記録された用紙Pは、プリンター1の前面の排出トレイ(図示せず)へ排出される。
図1に示す如く、カセット部14に載置されたピックアップローラー21に対して最上位の用紙P1をピックアップする際、制御部90は、第1アーム部22を揺動させピックアップローラー21を最上位の用紙P1と接触させる。そして、第3モーター93を駆動させることによって、ピックアップローラー21を図中における時計方向へ回動させる。
また、ピックアップされる際、リタードローラー41は、中間駆動ローラー50に対して接近した状態である。
またさらに、前述したように、第2従動ローラー8は、最上位の用紙Pから離間している。従って、第2従動ローラー8が前記重送を発生させる虞はない。
図2に示す如く、ピックアップローラー21にピックアップされた用紙Pは、送り方向下流側へ送られる。そして、送られた用紙Pは、予備分離部30としての土手分離部31へ進入する。
係る場合、ピックアップローラー21によって最上位の用紙P1だけでなく、次位以降の用紙P2も送り方向下流側へ送られる。
図3に示す如く、土手分離部31によって分離された用紙Pは、ピックアップローラー21によってさらに送り方向下流側へ送られる。そして、用紙Pは、本分離部40であるリタードローラー41と中間駆動ローラー50とが外接するニップ点Nへ送られる。
尚、本実施例において、予備分離部30はあくまでも予備的な分離手段であるため、本分離部40へは、数枚の用紙Pが重送される虞があるものとする。以下、数枚の用紙Pが重送されることを前提として説明する。
ここで、中間駆動ローラー50と最上位の用紙P1との間の摩擦係数μ4、用紙Pと用紙Pとの間の摩擦係数μ2、リタードローラー41と用紙Pとの間の摩擦係数μ5とした場合、摩擦係数μ4>摩擦係数μ2、摩擦係数μ5>摩擦係数μ2の関係が成り立つように構成されている。
ここで、リタードローラー41の前記負荷は、次位以降の用紙P2に作用する送り力より大となるように構成されている。
従って、中間駆動ローラー50を図中における時計方向へ回動させることによって、最上位の用紙P1のみを送り方向下流側へ送ることができる。
図4に示す如く、中間駆動ローラー50に対して最上位の用紙P1が送り方向下流側へさらに送られると、最上位の用紙P1の先端が検出器75によって検出される。具体的には、最上位の用紙P1の先端が、用紙検出レバー77の一端と当接し、用紙検出レバー77を揺動させる。このとき、用紙検出レバー77の他端は、センサー部76の発光部と受光部との間から外れるため、検出器75はON状態となる。
また、制御部90は、第3モーター93を駆動させ第1アーム部22を、ピックアップローラー21がカセット部14に載置された用紙Pから退避する方向へ第1アーム軸23を支点に揺動させる。
尚、リタードローラー41の離間移動を開始するタイミングは、中間駆動ローラー50およびピックアップローラー21が所定の回動量に達したときとしてもよい。
また、ピックアップローラー21が離間移動すると、次位以降の用紙P2には、直接的に中間駆動ローラー50およびピックアップローラー21から送り力の作用は及ばない。従って、リタードローラー41に先端が保持されていた次位以降の用紙P2は、自重によってカセット部14へ戻ろうとする。
そこで、U字型外側用紙案内部11における中間駆動ローラー50とリタードローラー41とのニップ点Nより送り方向下流側に、凸状の用紙先端規制リブ60、60が設けられている。また、用紙先端規制リブ60、60は、用紙Pの幅方向Xにおいて、リタードローラー41の両側近傍に設けられている。
従って、用紙先端規制リブ60、60は、リタードローラー41が離間移動した後において、次位以降の用紙である後続の用紙P2の先端と当接して、送り方向下流側へ変位を規制することができる。
また、先行する用紙P1の後端は、後続の用紙P2の先端をU字型経路の外側であるU字型外側用紙案内部側へ押し出すように作用する。従って、後続の用紙P2の先端を、積極的に用紙先端規制リブ60、60に当接させることができる。
また、従来技術より早いタイミングでリタードローラー41を離間移動させることができる。その結果、リタードローラー41の負荷による所謂、バックテンションを早いタイミングで低減させることができる。例えば、最上位の用紙P1の先端が第2アシストローラー51に到達したとき、リタードローラー41の離間移動を開始してもよい。
図5に示す如く、図4の状態からさらに中間駆動ローラー50に対して最上位の用紙である先行する用紙P1が送り方向下流側へ送られると、先行する用紙P1の後端は、中間駆動ローラー50とリタードローラー41との間を通過する。
そして、先行する用紙P1の先端は、搬送ローラー対71にニップされる。その後、スキュー取りが実行される。
ここで、「スキュー取り」とは、用紙P1の搬送ローラー対71のニップラインに対する傾きを取り除くことをいう。また、「ニップライン」とは、搬送ローラー対71の外接する箇所が成す線をいう。本実施形態では、ニップラインの方向はX軸方向である。そして、スキュー取り動作とは、用紙Pの先端の姿勢をニップラインに倣わせて少なくとも用紙Pの先端のニップラインに対する傾きを除去する動作をいう。
ここで、「食い付き吐き出し方式」とは、搬送ローラー対71が用紙Pの先端を一度挟持し、搬送ローラー対71を逆転させて用紙Pの先端側を送り方向上流側へ逆送りする。そして、送りローラー対96と搬送ローラー対71との間において、用紙Pを撓ませて用紙Pの先端を搬送ローラー対71のニップラインに押し付けることにより、先端の姿勢をニップラインに倣わせる方式をいう。即ち、搬送ローラー対71に用紙Pの先端を一度食い付かせた後、送り方向上流側へ用紙Pの先端側を吐き出すことにより用紙Pを撓ませて先端の姿勢をニップラインに倣わせる方式をいう。
ここで、記録開始位置とは、記録ヘッド82の図示しないノズル列と対向する位置をいう。
ここで、前記一端側の撓み量と前記他端側の撓み量との差により、搬送ローラー対71における前記一端側の搬送量と、前記他端側の搬送量との間に差が生じる虞がある。
そこで、前記一端側の撓み量と前記他端側の撓み量との差を無くすため、以下の動作を実行する。
図6に示す如く、制御部90は、先ず、切り換え手段4により第2アシストローラー51を、中間駆動ローラー50に対して離間する方向へ移動させる。
ここで、切り換え手段4は、第2アシストローラー51が中間駆動ローラー50に対して接近した第1状態と、離間した第2状態とを切り換えることができるように構成されている。例えば、前述した揺動機構43と同様にカムを備えた構成とすることにより、前記接近した第1状態と、前記離間した第2状態とを切り換えることができる。
このとき、第2アシストローラー51は中間駆動ローラー50から離間している。従って、中間駆動ローラー50は、用紙P1と中間駆動ローラー50の外周との間で滑らせながら用紙P1に対して、送り方向下流側へ適度な送り力を作用させることができる。
また、中間駆動ローラー50を正転駆動させる際、ピックアップローラー21は、前述したように用紙Pに対して離間移動した状態である(図5参照)。従って、用紙P1の前記一端側の撓み量と、前記他端側の撓み量との差を無くすことを妨げる虞がない。
そして、中間駆動ローラー50を正転駆動させた場合と同様に、用紙P1の前記一端側の撓み量と、前記他端側の撓み量との差を無くすことができる。
仮に、中間駆動ローラーを逆転駆動させる構成とすると、用紙P1は中間駆動ローラーに巻き付くような挙動をとる。
従って、本実施形態では、仮に中間駆動ローラーを逆転駆動させた場合と比較して、中間駆動ローラー50の回転負荷を少なくすることができる。
係る場合、中間駆動ローラー50の正転駆動を停止させた場合と比較して、用紙P1の給送を開始してから記録を開始するまでのタイミングを早くすることができる。その結果、スループットを短くすることができる。
尚、中間駆動ローラー50の速度V1は、搬送駆動ローラー72の速度V2より25〜30%程増速とすることが望ましい。用紙P1を適度に撓ませることができるからである。
また、制御部90は、第3モーター93を駆動させ第1アーム部22を、ピックアップローラー21がカセット部14に載置された用紙Pに対して接近する方向へ第1アーム軸23を支点に揺動させる。
また、用紙先端規制リブ60、60に保持された後続の用紙P2、P3…が複数枚であれば、前述したように摩擦係数μ4>摩擦係数μ2、摩擦係数μ5>摩擦係数μ2の関係が成り立つ。
図7に示すのは、本発明に係る給送部の第1アーム部および第2アーム部を示す下面図である。また、図8に示すのは、本発明に係る給送部の用紙が多数枚のとき、即ち、載置可能な最大枚数の用紙が載置されているときを示す概略側面図である。またさらに、図9に示すのは、本発明に係る給送部の用紙が少数枚のときを示す概略側面図である。
尚、図8および図9では、第2従動ローラーについての発明の理解を容易にするために第1従動ローラーおよびギア輪列の図示を省略する。
尚、第2アーム部7は、第1アーム部22に取り付けられていなくてもよい。これは、最上位の用紙Pと第2従動ローラー8との間における所定の間隔Dを保つことができればよいからである。
図10(A)〜(C)に示すのは、本発明の第2従動ローラーが僅かに撓んだ用紙を押さえている状態を示す概略図である。このうち、図10(A)は平面図である。また、図10(B)は送り方向上流側から観た図である。またさらに、図10(C)は側面図である。
またさらに、ピックアップローラー21を付勢する力を生じさせる第1ねじりコイルばね25は、第2従動ローラー8を付勢する第2ねじりコイルばね16の付勢力を加味して設けられることは言うまでもない。
また、前述したように、エッジガイドを有する構成に限られない。この理由は、用紙の側端が裁断によって形成され、用紙の束の状態で載置された場合、最上位の用紙の側端と、次位以降の用紙の側端とがくっついている場合がある。そして、最上位の用紙が送り方向下流側へ送られる際、最上位の用紙の姿勢が、次位以降の用紙の姿勢に対して相対的に傾く虞がある。係る場合も同様に最上位の用紙におけるピックアップローラー21より送り方向上流側において撓みが生じる虞があるからである。
係る場合も上方変位量低減手段5として第2従動ローラー8は、同様の作用効果を発揮することができるからである。
またさらに、本実施形態において、載置された用紙Pに対してピックアップローラー21を接離移動させる第1移動手段24と、載置された用紙Pに対して第2従動ローラー8を接離移動させる第2移動手段6と、をさらに備え、第2移動手段6による第2従動ローラー8の接離移動は、第1移動手段24によるピックアップローラー21の接離移動と同期している構成であることを特徴とする。
本実施形態の記録装置の一例であるプリンター1は、被記録媒体の一例である用紙Pを送り方向下流側へ送る媒体送り手段としての給送部10と、給送部10によって送られた用紙Pに対して記録ヘッド82により記録する記録部80と、を備えていることを特徴とする。
[他の実施形態1]
図11に示す如く、他の実施形態1の第2アーム部97は、前述した実施形態の第2アーム部7(図8および図9参照)に対して送り方向Yにおいて逆向きに設けられている。
尚、その他の部材については、前述した実施形態と同様であるので同じ符号を用いることとし、その説明は省略する。
該構成により、送り方向Yにおける第2従動ローラー8の位置を、前述した実施形態(図8および図9参照)と比較して、より上流側に配置することができる。従って、用紙Pの撓みCに対してより確実に対抗し押さえることができ、積層方向上方への変位量をより確実に低減することができる。
[他の実施形態2]
図12に示す如く、他の実施形態2の第2アーム部98は、前述した実施形態の第2アーム部7(図8および図9参照)と比較して、第2端部側(7b)に第3突部98aを有している点で異なる。そして、第3突部98aは、基体部2において送り方向Yに延設された溝部100と係合するように構成されている。即ち、第3突部98aおよび溝部100が溝カム構造99を構成する。
尚、その他の部材については、前述した実施形態と同様であるので同じ符号を用いることとし、その説明は省略する。
ここで、前述した実施形態と比較して異なる点は、前述した実施形態の第2ねじりコイルばね16(図8および図9参照)の付勢力を必要としないことである。
その結果、最上位の用紙Pを送り方向下流側へ送る際、最上位の用紙P1と次位以降の用紙P2とを分離する分離精度をより向上させることができる。
尚、他の実施形態2において、第2アーム部98の向きを、他の実施形態1と同様に第1端部側(7a)が第2端部側(7b)より送り方向上流側となるように構成してもよいのは勿論である。係る場合、他の実施形態1と同様の作用効果を得ることができるからである。
[他の実施形態3]
図13に示す如く、他の実施形態3の第2アーム部101の第2アーム軸102は、前述した実施形態の第2アーム部7(図8および図9参照)と比較して、第1アーム部22ではなく基体部2に設けられている点で異なる。また、他の実施形態3の第2アーム部101は、第1アーム部22と同じ長さに構成されている。
尚、その他の部材については、前述した実施形態と同様であるので同じ符号を用いることとし、その説明は省略する。
また、第1アーム部22とリンクアーム部103との連結箇所および第2アーム部101とリンクアーム部103との連結箇所は回動自在に連結されている。
ここで、前述した実施形態と比較して異なる点は、前述した実施形態の第2ねじりコイルばね16(図8および図9参照)の付勢力を必要としないことである。従って、前述した実施形態の第2ねじりコイルばね16(図8および図9参照)の付勢力を考慮する必要がない。
尚、本発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
5 上方変位量低減手段、6 第2移動手段、7 第2アーム部、7a 第1端部、
7b 第2端部、7c 第1突部、7d 第2突部、7e 第2ばね係合部、
8 第2従動ローラー、9 第2アーム軸、10 給送部、
11 U字型外側用紙案内部、12 内側用紙案内部、13 巻き込み防止部、
14 カセット部、15 パッド部、16 第2ねじりコイルばね、
16a 第1ばね腕部、16b 第2ばね腕部、17 第1エッジガイド、
18 第2エッジガイド、20 ピックアップ部、21 ピックアップローラー、
21a サブローラー、22 第1アーム部、22a 第1ばね係合部、
23 第1アーム軸、23a 回転軸、24 第1移動手段、
25 第1ねじりコイルばね、26 第1従動ローラー、27 ギア輪列、
30 予備分離部、31 土手分離部、40 本分離部、41 リタードローラー、
43 揺動機構、45 カム部、48 第1アシストローラー、
50 中間駆動ローラー、51 第2アシストローラー、
52 第3アシストローラー、60 用紙先端規制リブ、70 搬送部、
71 搬送ローラー対、72 搬送駆動ローラー、73 搬送従動ローラー、
74 従動ローラーホルダー、75 検出器、76 センサー部、
77 用紙検出レバー、80 記録部、81 媒体支持部、82 記録ヘッド、
90 制御部、91 第1モーター、92 第2モーター、93 第3モーター、
94 第4モーター、96 送りローラー対、
97 (他の実施形態1の)第2アーム部、98 (他の実施形態2の)第2アーム部、
98a 第3突部、99 溝カム構造、100 溝部、
101 (他の実施形態3の)第2アーム部、102 第2アーム軸、
103 リンクアーム部、110 (本願課題を説明する図の)送り装置、
111 送りローラー、112a エッジガイド、112b エッジガイド、
113 用紙、114 載置部、115 アーム部、C 撓み、
C1 (上方変位量低減手段を有さない場合の)撓み、D 間隔、N ニップ点、
P 用紙、P1 先行する用紙、P2 後続の用紙、R 湾曲した区間、
r1 ピックアップローラーの半径、r2 第2従動ローラーの半径、X 幅方向、
Y 送り方向、Z (用紙の)積層方向、Z’ (用紙の)厚み方向
Claims (4)
- 載置された被送り媒体のうち積層方向における最上位の被送り媒体と接触して送り方向下流側へ送る第1ローラーと、
前記第1ローラーより送り方向上流側に設けられた第2ローラーと、を備え、
該第2ローラーは、前記第1ローラーと接触する前記最上位の被送り媒体より積層方向上方に設けられ、前記第1ローラーが前記最上位の被送り媒体と接触した状態であって、前記最上位の被送り媒体が前記第1ローラーによって送られていない状態において、該第2ローラーと前記最上位の被送り媒体との間に間隔が設けられている構成であり、
載置された被送り媒体に対して前記第1ローラーを接離移動させる第1移動手段と、
載置された被送り媒体に対して前記第2ローラーを接離移動させる第2移動手段と、をさらに備え、
前記第1移動手段は、自由端側に前記第1ローラーを備え、基端側の第1揺動軸を支点に揺動する第1アーム部材を有し、
前記第2移動手段は、一端側が前記媒体送り装置の基体部と接触し、他端側に前記第2ローラーを有し、当該他端側と前記一端側の間に位置する第2揺動軸が前記第1アーム部材の前記基端と前記自由端との間に設けられて揺動する第2アーム部材を有する構成であり、
前記第2移動手段による前記第2ローラーの接離移動は、前記第1移動手段による前記第1ローラーの接離移動と同期している構成である媒体送り装置。 - 請求項1に記載の媒体送り装置において、被送り媒体の幅方向における前記第2ローラーの位置は、被送り媒体の送り方向から観て、該第2ローラーの少なくとも一部が前記第1ローラーの少なくとも一部と重なる範囲内に設けられていることを特徴とする媒体送り装置。
- 請求項1または2に記載された媒体送り装置において、載置された被送り媒体の幅方向における両側側端と接触し被送り媒体を送り方向下流側へ案内する一対のエッジガイドをさらに備え、
幅方向における前記第1ローラーの位置は、前記一対のエッジガイドの間における中央に対して、前記一対のエッジガイドのうちの一方のエッジガイド側に偏倚して設けられており、
幅方向における前記第2ローラーの位置は、前記一対のエッジガイドの間における中央に対して、前記第1ローラーが偏倚して設けられている側に設けられている構成である媒体送り装置。 - 被記録媒体を送り方向下流側へ送る媒体送り手段と、
該媒体送り手段によって送られた被記録媒体に対して記録ヘッドにより記録する記録部と、を備えた記録装置であって、
前記媒体送り手段は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載された前記媒体送り装置を備え、前記被記録媒体は、前記被送り媒体である記録装置。
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