JP2008156034A - 給紙機構及びそれを備えた記録装置 - Google Patents

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信宏 井上
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Abstract

【課題】構造の複雑化及びコストアップを招くことなく高精度に媒体を位置決めして繰り出すことが可能な給紙機構及びそれを備えた記録装置を提供する。
【解決手段】紙案内経路20に沿う平行案内面44を有するエッジガイド41と、シート状の用紙Pの表面に接触しながら回転することにより、用紙Pを紙案内経路20に沿って搬送する給紙ローラ24とを有し、給紙ローラ24は、平行案内面44に対して平面視にて傾斜した状態にて用紙Pを搬送させて平行案内面44の上流側端部からなる第2支点P2に用紙Pの側部を接触させ、第2支点P2にて用紙Pを回転させて側部を平行案内面44に沿わせる。
【選択図】図4

Description

本発明は、用紙等のシート状の媒体を送り出す給紙機構及びそれを備えた記録装置に関する。
プリンタ、複写機あるいはファクシミリ等のシート状の媒体である用紙に文字や画像を記録する記録装置では、装填された用紙カセットに収容された用紙を印刷ヘッドなどの記録処理部へ送り出す給紙機構を備えている。
この給紙機構を備えたプリンタとしては、用紙カセットの内側面に突起を設け、給紙する際に、用紙の後端側における側部を突起に当接させて用紙の姿勢を正す機構を有するものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、用紙を反転して記録処理部へ戻す機構を備えたプリンタにて、用紙の搬送方向に対して斜めに配置した斜走ローラとこの斜走ローラの対向位置に配置させた太鼓形状のローラによって用紙を挟持して搬送することにより、用紙の側部を基準のガイドに接触させて位置決めする機構も知られている(例えば、特許文献2参照)。
特許第2966243号公報 特開2000−233850号公報
ところで、特許文献1の技術では、用紙カセット側にて用紙を位置決めするので、装置側と用紙カセットとの位置決めを高精度に行わなければ、記録処理部へ高精度に位置決めして用紙を送り込むことができない。
また、特許文献2の技術では、斜めに配置した斜走ローラと太鼓形状のローラとからなる特殊なローラを位置決めのために別個に設けなければならず、構造の複雑化及びそれに伴うコストアップを招いてしまう。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、構造の複雑化及びコストアップを招くことなく高精度に媒体を位置決めして送り出すことが可能な給紙機構及びそれを備えた記録装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の給紙機構は、シート状の媒体が搬送される案内経路に沿う平行案内面を有するエッジガイドと、前記媒体の表面に接触しながら回転することにより、前記媒体を前記案内経路に沿って搬送する給紙ローラとを有し、前記給紙ローラは、前記平行案内面に対して平面視にて傾斜した状態にて前記媒体を搬送させて前記平行案内面の上流側の端部に前記媒体の側部を接触させ、前記平行案内面の上流側端部を支点として前記媒体を回転させて前記媒体の側部を前記平行案内面に沿わせることを特徴とする。
この構成の給紙機構によれば、案内経路に対して傾斜した媒体を給紙ローラが搬送し、その媒体の側部をエッジガイドの平行案内面の上流側の端部に接触させて撓ませ、この媒体の撓みにより給紙ローラに反力を作用させて給紙ローラの表面に撓みを生じさせることにより、媒体に回転モーメントを付与し、平行案内面の上流側の端部を支点として回転させるので、媒体の側部を容易にかつ円滑に平行案内面に沿わせることができる。
これにより、構造の複雑化及びコストアップを招くことなく高精度に媒体を位置決めして繰り出すことができる。
また、前記給紙ローラは、その回転軸が、前記平行案内面の上流側端部からなる支点よりも前記案内経路の下流側に配置されていることが好ましい。
この構成によれば、側部を平行案内面に沿わせて位置決めした媒体を、不要な回転力を付与することなく案内経路に沿って安定的に搬送することができる。
また、前記媒体の表面に接触しながら回転することにより、カセットの収容空間内にて前記平行案内面に対して平面視にて傾斜した状態に積層されて収容された前記媒体の最上部の媒体を繰り出すピックアップローラが前記給紙ローラの上流側に設けられ、前記ピックアップローラが前記給紙ローラよりも前記エッジガイド側に配置されていることが好ましい。
この構成によれば、給紙ローラによる媒体の位置決め動作時に、ピックアップローラが負荷となり、給紙ローラを中心として媒体に対してエッジガイドへ寄せる回転モーメントを生じさせ、媒体の位置決めの円滑化を図ることができる。
また、前記エッジガイドには、前記平行案内面の上流側に、上流側へ向かって次第に外側へ傾斜したテーパ案内面を有し、前記ピックアップローラは、前記テーパ案内面に対して平面視にて傾斜した状態にて前記媒体を搬送させて前記テーパ案内面の上流側の端部に前記媒体の側部を接触させ、前記テーパ案内面の上流側端部を支点として前記媒体を回転させて前記媒体の側部を前記テーパ案内面に沿わせることが好ましい。
この構成によれば、ピックアップローラによって繰り出した媒体の側部をテーパ案内面の上流側端部に接触させ、この端部を支点として回転させることにより、媒体の側部をテーパ案内面に沿わせて下流側へ送り出すことができる。
また、前記ピックアップローラの中心軸と前記テーパ案内面の上流側端部からなる支点とが、前記媒体の搬送方向にて略同一位置に配置されていることが好ましい。
この構成によれば、ピックアップローラによる繰り出し力によって媒体をテーパ案内面の上流側端部からなる支点にて確実に回転させることができる。
また、前記エッジガイドの上部には、上方へ向かって次第に前記案内経路へ向かって張り出すテーパ形状の導入面が形成されていることが好ましい。
この構成によれば、導入面によって媒体の縁部を押し下げ、導入面の下方側の平行案内面に導くことができ、これにより、媒体の位置決め時に、給紙ローラへ確実に反力を作用させて媒体を円滑に回転させて位置決めさせることができる。
また、前記給紙ローラの下方には、所定のトルクが付与されたリタードローラが設けられ、前記リタードローラによって、前記給紙ローラとの間に送り込まれた前記媒体の下方側にて重送された前記媒体が分離されることが好ましい。
この構成によれば、所定のトルクが付与されたリタードローラによって給紙ローラにて媒体からの反力による撓みを円滑に誘発させることができ、これにより、媒体をさらに円滑に回転させて位置決めさせることができる。
また、本発明の記録装置は、上記の給紙機構によって繰り出された媒体に記録処理を施す記録処理部を備えていることを特徴とする。
この構成の記録装置によれば、簡易な構造の給紙機構によって高精度に位置決めして媒体を送り込むことができるので、低コストにて媒体への記録処理を高精細にて行うことができる。
以下、本発明の一実施形態に係る給紙機構及びそれを備えた記録装置について図面を参照しつつ詳細に説明する。
なお、本実施形態では、記録装置として印刷処理を行うインクジェットプリンタ等のプリンタを例示している。本発明の記録装置としては、プリンタ以外にも、例えば複写機あるいはファクシミリ等が挙げられる。また、本実施形態では、印刷を施すシート状の媒体として、用紙を例にとって説明する。
図1は本発明に係るプリンタの実施形態の外観斜視図、図2はドロワを引き出した状態のプリンタの外観斜視図、図3は本発明に係るプリンタの内部を概略的に示す側断面図、図4は給紙機構部分を示す平面図、図5は給紙機構を構成するエッジガイドを示す斜視図、図6は装置ケース内に設置された用紙カセットのカセット本体の概略断面図、図7はカセット本体とエッジガイドとの連結部の正面図、図8はエッジガイドと用紙との位置関係を示す平面図である。
本実施形態のプリンタ(記録装置)1は、業務用のインクジェット式プリンタであり、図1に示すように、装置ケース2の前面には、外方側へ開閉可能な開閉扉3を有する窓部4が設けられており、図2に示すように、開閉扉3を開いた状態にて、装置ケース2に対して進退可能に設けられたドロワ5が引き出されるようになっている。
ドロワ5には、用紙Pを積層状態にて収容した用紙カセット6が着脱可能とされており、この用紙カセット6内の用紙Pは、装置内部の記録処理部にて印刷処理されて、装置ケース2の側面の排紙口7から排紙される。
図3に示すように、プリンタ1は、用紙Pを略直線状の経路に沿って移動させて記録処理を行う。
装置ケース2内に装填される用紙カセット6は、上方が開放された凹状のカセット本体11を有し、このカセット本体11の内部には、複数の用紙Pを積層させた状態に収容可能な収容空間Sが形成されている。この収容空間Sには、リフト式ホッパ12が設けられており、このリフト式ホッパ12によって積層状態に収容された用紙Pが持ち上げられて最上部の用紙Pが所定の高さ位置とされる。このカセット本体11には、用紙ガイド13,14が設けられており、これら用紙ガイド13,14によって収容空間S内の用紙Pが整列されて積層状態に収容されている。
また、このカセット本体11には、プリンタ1における給紙方向前方側に、上方へ向かって次第に給紙方向前方へ傾斜した分離壁15が形成されている。なお、この分離壁15には、その表面に、高摩擦材が塗布あるいは貼付されている。
装置ケース2には、窓部4から装填された用紙カセット6の用紙Pの上方位置に、揺動可能に支持されたフレーム22の先端に設けられたピックアップローラ23が配置されている。そして、このピックアップローラ23は、用紙カセット6の用紙Pの最上のものに当接することにより、用紙Pの最上のものを1枚ずつ下流側の紙案内経路20へ繰り出し、紙案内経路20に設けられた給紙ローラ24とリタードローラ25との間へ送り込む。
給紙ローラ24は、紙案内経路20の略中央位置に配置されたもので、下方側のリタードローラ25とともに、送り込まれた用紙Pを一枚ずつ挟持しながら後方へ送り出す。リタードローラ25は、図示しないトルクリミッタにより所定のトルクが付与された状態にて回転可能に支持されており、用紙カセット6から複数枚の用紙Pが繰り出された場合に、最上部の用紙Pに対して下方に重なっている用紙Pを分離させる分離機能を有する。
給紙ローラ24は、比較的大径で幅寸法が小さくされており、回転軸の周囲のゴム等から形成された外層の厚さが厚くされている。
これら給紙ローラ24及びリタードローラ25の下流側には、用紙Pをプリンタ1の後面側へ搬送して排紙トレイ37上に排出させる搬送経路27を有している。
搬送経路27の途中には、用紙Pの搬送方向と直交する水平方向に延在する複数のガイド軸31に沿って往復移動可能に設けられて、送り込まれた用紙Pに文字や画像を印刷する記録ヘッド(記録処理部)32が設けられている。
搬送経路27は、記録ヘッド32の上流側に設けられて用紙Pを挟持して記録ヘッド32による印刷位置に搬送する搬送ローラ33,34と、記録ヘッド32の下流側に設けられて記録ヘッド32により印刷された用紙Pを挟持して排紙口7の下方に取り付けられる排紙トレイ37に排出する排紙ローラ35,36とを有している。
図4及び図5に示すように、装置ケース2内には、紙案内経路20の一側部に、エッジガイド41が設けられている。このエッジガイド41は、紙案内経路20の上流側から順に、第1テーパ案内面42、第2テーパ案内面43及び平行案内面44を有している。平行案内44面は、紙案内経路20に沿って平行な鉛直面からなり、この平行案内面44に対して第2テーパ案内面43は、紙案内経路20の上流側へ向かって次第に外側へ傾斜されている。また、第1テーパ案内面42は、第2テーパ案内面43よりも紙案内経路20の上流側へ向かってさらに外側へ傾斜されている。
そして、このエッジガイド41では、第2のテーパ案内面43の上流側端部である第1テーパ案内面42と第2テーパ案内面43との間の屈曲箇所が第1支点P1とされ、平行案内面44の上流側端部である第2テーパ案内面43と平行案内面44との間の屈曲箇所が第2支点P2とされている。
また、このエッジガイド41の第1テーパ案内面42、第2テーパ案内面43及び平行案内面44の上部には、上方へ向かって次第に張り出すテーパ形状の第1テーパ導入面52、第2テーパ導入面53及び平行導入面54が形成されている。
図6に示すように、エッジガイド41の下部は、カセット本体11の一方の側壁11aの上端部と連結する連結部61とされており、この連結部61は、図7に示すように、複数の凹部62及び凸部63が交互に形成された櫛歯形状とされている。また、この連結部61に連結するカセット本体11の側壁11aの上端部も複数の凹部64及び凸部65が形成された櫛歯形状とされている。そして、連結部61の凹部62及び側壁11aの凹部64に、それぞれ連結部61の凸部63及び側壁11aの凸部65が嵌合されて一体化される。
この連結部61は、上方へ向かって次第に第1テーパ案内面42、第2テーパ案内面43及び平行案内面44側へ張り出すテーパ形状とされている。また、カセット本体11の他方の側壁11bの上端部は、連結部61と平行なテーパ形状とされている。
図4に示すように、用紙カセット6は、装置ケース2内に、紙案内経路20に対して平面視にて傾斜した状態に設置される。そして、図8に示すように、装置ケース2内に設置された用紙カセット6内の最上部の用紙Pは、エッジガイド41側の紙案内経路20の下流側である先端側の角部が、第1支点P1よりも下流側に配置され、エッジガイド41側の側部が、紙案内経路20の紙案内方向に対して、第1支点P1と第2支点P2とを結ぶ第2テーパ案内面43の傾斜角度αよりも大きな傾斜角度βとされる。
ピックアップローラ23は、その中心軸23aが、紙案内経路20の紙送り方向にて第1支点P1と略同一位置に配置されており、給紙ローラ24は、その中心軸24aが、紙案内経路20の紙送り方向にて第2支点P2よりも下流側に配置されている。
また、給紙ローラ24は、紙案内経路20の幅方向の略中央位置に配置されており、ピックアップローラ23は、給紙ローラ24よりもエッジガイド41側に偏った位置に配置されている。
次に、プリンタ1によって印刷を施す場合について説明する。
まず、用紙Pを収容した用紙カセット6をドロワ5に設置し、ドロワ5を押し込む。このようにすると、用紙カセット6が、紙案内経路20に対して平面視にて傾斜した状態にて装置ケース2内に設置され、エッジガイド41の連結部61の凹部62及びカセット本体11の側壁11aの凹部64に、それぞれエッジガイド41の連結部61の凸部63及びカセット本体11の側壁11aの凸部65が嵌合して一体化される。
次いで、用紙カセット6のリフトホッパ12が上昇することにより、収容空間S内に積層状態に収容されている用紙Pが上昇する。これにより、上層部分の用紙Pは、上方へ向かって次第に第1テーパ案内面42、第2テーパ案内面43及び平行案内面44側へ張り出すテーパ形状とされた連結部61及び連結部61と平行なテーパ形状とされたカセット本体11の他方の側壁11bの上端部に沿って案内され、最上部の用紙Pは、エッジガイド41側の紙案内経路20の下流側である先端側の角部が、第1支点P1よりも下流側に配置され、エッジガイド41側の側部が、紙案内経路20の紙案内方向に対して、第1支点P1と第2支点P2とを結ぶ第2テーパ案内面43の傾斜角度αよりも大きな傾斜角度βとされた所定位置に配置される。
この状態にて、印刷指令が送信されると、プリンタ1では、用紙Pへの印刷をすべく、給紙動作が開始される。
具体的には、まず、ピックアップローラ23が下方へ移動して回転することにより、所定位置に配置された用紙Pに接触し、最上部の用紙Pが繰り出される。
この用紙Pは、その先端が分離壁15に接触し、下方側の用紙Pと分離されて送り出される。このとき、ピックアップローラ23は、紙案内経路20の幅方向の略中央位置に配置された給紙ローラ24よりもエッジガイド41側に偏った位置に配置され、また、用紙Pが紙案内経路20に対して平面視にて傾けられてエッジガイド41側が下流側へ配置されていることより、分離壁15に接触した用紙Pは、分離壁15から受ける抵抗がピックアップローラ23を境に、エッジガイド41側に対してエッジガイド41と反対側が大きくなる。
すると、用紙Pには、その後端側に、エッジガイド41側へ向かう力が生じ、ピックアップローラ23を中心として平面視にて時計回りへ若干回転し、これにより、用紙Pは、エッジガイド41側の先端の角部がエッジガイド41に接触してジャムを生じるようなことなく、エッジガイド41側の側部が第1支点P1に接触する。
なお、用紙Pが大きく回転した場合は、この用紙Pの側部が第1テーパ導入面52に沿って第1テーパ案内面42に導かれ、この第1テーパ案内面42に接触し、その後、第1支点P1に接触する。
そして、用紙Pの側部が第1支点P1に接触すると、用紙Pには、この第1支点P1を支点とした半時計回りへの回転力が作用する。これにより、この用紙Pは、その側部が第2テーパ導入面53によって押し下げられつつ第2テーパ案内面43に接触され、この状態にて、紙案内経路20の下流側へ繰り出される。
なお、ピックアップローラ23の中心軸23aが、紙案内経路20の紙送り方向にて第1支点P1と略同一位置に配置されていることより、ピックアップローラ23による繰り出し力によって用紙Pを第1支点P1にて確実に半時計回りへの回転力を生じさせることができる。
このようにして繰り出された用紙Pは、給紙ローラ24とリタードローラ25との間へ送り出され、用紙Pが給紙ローラ24とリタードローラ25との間に挟持され、給紙ローラ24の回転力によって紙案内経路20の下流側へ送り込まれる。
このとき、最上部の用紙Pに連なって下方側の用紙Pが給紙ローラ24とリタードローラ25との間に送り込まれても、所定のトルクが付与されたリタードローラ25によって重送された用紙Pが分離される。
そして、この給紙ローラ24によって用紙Pは、そのエッジガイド41側の側部がエッジガイド41へ押し付けられ、さらに、第2支点P2を支点として半時計回りへ回転され、エッジガイド41側の側部がエッジガイド41の平行案内面44に沿わされ、紙案内経路20と平行に位置決めされる。
ここで、この給紙ローラ24による用紙Pの位置決めについて説明する。
図9は用紙の位置決めの原理を説明する概略平面図、図10は給紙ローラの用紙との接触面側から視た概略斜視図、図11は給紙ローラによって生じる用紙の回転モーメントを示す図である。
図9(a)に示すように、用紙Pがエッジガイド41に接触せずに給紙ローラ24によって搬送される場合、用紙Pは、給紙ローラ24の搬送力Faによって紙案内経路20に対して傾いたまま搬送される。
その後、図9(b)に示すように、用紙Pの側部がエッジガイド41の第2支点P2に接触すると、用紙Pは、エッジガイド41からの反力Fbを受けるとともに、用紙Pには、この用紙Pを撓ませる方向の力Fcが生じる。
このとき、特に、用紙Pが厚紙等の比較的コシが強い用紙であると、用紙Pに撓み力Fcが生じることにより、給紙ローラ24に横力Fd(Fc>Fd)が負荷として作用し、給紙ローラ24のゴム等から形成された外層部分に横方向の撓みが生じる。
ここで、図10に示すように、給紙ローラ24は、用紙Pとの接触開始ポイントS1から接触終了ポイントS2までの間の用紙Pとの接触領域Aにおいて、この接触開始ポイントS1付近では、直前まで用紙Pと接触していないので無理なく接触しているが、それ以降は横力Fdの影響で弾性変形する。
このとき、図11に示すように、用紙Pと給紙ローラ24との摩擦力が横力Fdよりも大きい領域は、用紙Pと給紙ローラ24の表面とは滑らずに接触する粘着域A1となり、横力Fdが用紙Pと給紙ローラ24との摩擦力よりも大きい領域は、用紙Pに対して給紙ローラ24の表面が滑りながら接触する滑り域A2となる。
そして、これらの粘着域A1及び滑り域A2における横力Fdの分布中心CFdは、リタードローラ25との用紙Pの挟持中心Cnに対して接触終了ポイントS2側にオフセットし、このオフセット量tは、用紙Pに対する給紙ローラ24の最大摩擦力に対して横力Fdが小さいほど大きくなる。
そして、このように、横力Fdの分布中心CFdが挟持中心Cnに対して接触終了ポイントS2側にオフセットすることより、給紙ローラ24の表面には、垂直軸回りに回転モーメントM(回転モーメントM=横力Fd×オフセット量t)が発生し、この回転モーメントMによって用紙Pに回転力が作用する。
その結果、用紙Pは、第2支点P2を支点として半時計回りへ回転され、図9(c)に示すように、エッジガイド41側の側部がエッジガイド41の平行案内面44に沿わされ、給紙ローラ24の搬送力Faによって紙案内経路20と平行に位置決めされた状態にて搬送される。
なお、給紙ローラ24は、ゴム等からなる外層部分の肉厚が大きいほど大きく弾性変形し、用紙Pにより大きな回転力を作用させることができ、また、その幅寸法が小さいほど用紙Pの拘束力を小さくすることができ、この場合も、より大きな回転力を用紙Pに作用させることができる。
ここで、エッジガイド41の第1テーパ案内面42、第2テーパ案内面43及び平行案内面44の上部には、上方へ向かって次第に張り出すテーパ形状の第1テーパ導入面52、第2テーパ導入面53及び平行導入面54が形成されているので、上記の用紙Pの位置決め動作の際に、用紙Pの側部が第1テーパ導入面52、第2テーパ導入面53及び平行導入面54によって確実に第1テーパ案内面42、第2テーパ案内面43及び平行案内面44へ導かれて接触され、給紙ローラ24に横力Fdが円滑に付与される。
また、給紙ローラ24の中心軸24aが、紙案内経路20の紙送り方向にて第2支点P2よりも下流側に配置されているので、上記の用紙Pの位置決め動作後に、不要な回転力を用紙Pに付与することなく、紙案内経路20に沿って安定的に用紙Pが搬送される。
また、ピックアップローラ23が、紙案内経路20の幅方向の略中央位置に配置された給紙ローラ24よりもエッジガイド41側に偏った位置に配置されているので、上記の用紙Pの位置決め動作時に、ピックアップローラ23が負荷となり、給紙ローラ24を中心として用紙Pに対してエッジガイド41へ寄せる回転モーメントが生じ、用紙Pの位置決めの円滑化が図られる。
しかも、給紙ローラ24とともに用紙Pを挟持するリタードローラ25が所定のトルクが付与されているので、給紙ローラ24の外層部分にて円滑に撓みが誘発され、これにより、用紙Pの回転のさらなる円滑化が図られる。
上記のようにしてエッジガイド41の平行案内面44に位置決めされて搬送される用紙Pは、その後、搬送ローラ33,34に挟持されて搬送経路27に沿って搬送され、記録ヘッド32に対する用紙Pの頭出しのための位置決めが行われる。このとき、用紙Pは、位置決めされてエッジガイド41の平行案内面44に沿って搬送されていることより、記録ヘッド32に対する用紙Pの位置決めが極めて高精度に行われる。
そして、このように高精度に位置決めされた用紙Pは、搬送ローラ33,34によって搬送されながら、幅方向へ移動して吐出ノズルからインクを吐出する記録ヘッド32によって印刷が施され、その後、その先端が排紙ローラ35,36に挟持されて排紙口7へ向かって搬送され、排紙トレイ37へ排出される。
以上、説明したように、上記実施形態によれば、紙案内経路20に対して傾斜した用紙Pを給紙ローラ24が搬送し、その用紙Pの側部をエッジガイド41の平行案内面44の上流側端部の第2支点P2に接触させて撓ませ、この用紙Pの撓みによって給紙ローラ24に反力を作用させて給紙ローラ24の表面に撓みを生じさせることにより、用紙Pに回転モーメントを付与し、第2支点P2にて用紙Pを回転させるので、用紙P2の側部を容易にかつ円滑に平行案内面44に沿わせることができる。
これにより、構造の複雑化及びコストアップを招くことなく高精度に用紙Pを位置決めして繰り出すことができる。
そして、この給紙機構を備えたプリンタ1によれば、簡易な構造にて高精度に位置決めして用紙Pを送り込むことができるので、低コストにて用紙Pへの記録処理を高精細にて行うことができる。
また、給紙ローラ24の回転軸24aが、平行案内面44の上流側端部からなる第2支点P2よりも紙案内経路20の下流側に配置されているので、側部を平行案内面44に沿わせて位置決めした用紙Pを、不要な回転力を付与することなく紙案内経路20に沿って安定的に搬送することができる。
また、用紙Pの表面に接触しながら回転することにより、用紙カセット6の収容空間S内にて平行案内面44に対して平面視にて傾斜した状態に積層されて収容された用紙Pの最上部の用紙Pを繰り出すピックアップローラ23が給紙ローラ24の上流側に設けられ、ピックアップローラ23が給紙ローラ24よりもエッジガイド41側に配置されているので、給紙ローラ24による用紙Pの位置決め動作時に、ピックアップローラ23が負荷となり、給紙ローラ24を中心として用紙Pに対してエッジガイド41へ寄せる回転モーメントを生じさせ、用紙Pの位置決めの円滑化を図ることができる。
さらに、エッジガイド41の平行案内面44の上流側に、上流側へ向かって次第に外側へ傾斜した第2テーパ案内面43を形成し、ピックアップローラ23が、第2テーパ案内面43に対して平面視にて傾斜した状態にて用紙Pを搬送させて第2テーパ案内面43の上流側端部からなる第1支点P1に用紙Pの側部を接触させ、第1支点P1にて用紙Pを回転させて側部を第2テーパ案内面43に沿わせて下流側へ送り出すことができる。
また、ピックアップローラ23の中心軸23aと第2テーパ案内面43の上流側端部からなる第1支点P1とが、用紙Pの搬送方向にて略同一位置に配置されているので、ピックアップローラ23による繰り出し力によって用紙Pを第1支点P1にて確実に回転させることができる。
しかも、エッジガイド41には、第1テーパ案内面42、第2テーパ案内面43及び平行案内面44の上部に、上方へ向かって次第に紙案内経路20へ向かって張り出すテーパ形状の第1テーパ導入面52、第2テーパ導入面53及び平行導入面54が形成されているので、第1テーパ導入面52、第2テーパ導入面53及び平行導入面54によって用紙Pの縁部を押し下げ、第1テーパ導入面52、第2テーパ導入面53及び平行導入面54の下方側の第1テーパ案内面42、第2テーパ案内面43及び平行案内面44に導くことができ、これにより、特に、第2テーパ案内面43及び平行案内面44に用紙Pの縁部を導くことにより、用紙Pの位置決め時に、給紙ローラ24へ確実に反力を作用させて用紙Pを円滑に回転させて位置決めさせることができる。
また、給紙ローラ24の下方に、所定のトルクが付与されたリタードローラ25が設けられ、リタードローラ25によって、給紙ローラ24との間に送り込まれた用紙Pの下方側の重送された用紙Pを分離する構造であるので、このリタードローラ23によって給紙ローラ24に用紙Pからの反力による撓みを円滑に誘発させることができ、これにより、用紙Pをさらに円滑に回転させて位置決めさせることができる。
また、プリンタ1は、用紙Pを略直線状の経路に沿って移動させて記録処理を行うフロント給紙・リア排紙タイプであるので、大判の用紙Pを印刷する場合にも、特殊な機構を設けることなく、装置ケース2の後面に設けられた図示しない用紙差し込み口から用紙Pを送り込んで搬送ローラ33,34に挟持させて搬送経路27へ送り込み、記録ヘッド32によって印刷を行うことができる。
なお、上記実施形態では、記録装置として、インクジェットプリンタを例にとって説明したが、本発明は、インクジェットタイプに限定されず、例えば、ドットインパクトプリンタにも適用でき、さらには、プリンタ以外にも、例えば複写機あるいはファクシミリ等にも適用できる。
また、上記実施形態では、シート状の媒体として、用紙を例にとって説明したが、本発明は、樹脂製のフィルム等からなる媒体も適用可能である。
本発明に係るプリンタの実施形態の外観斜視図である。 ドロワを引き出した状態のプリンタの外観斜視図である。 本発明に係るプリンタの内部を概略的に示す側断面図である。 給紙機構部分を示す平面図である。 給紙機構を構成するエッジガイドを示す斜視図である。 装置ケース内に設置された用紙カセットのカセット本体の概略断面図である。 カセット本体とエッジガイドとの連結部の正面図である。 エッジガイドと用紙との位置関係を示す平面図である。 用紙の位置決めの原理を説明する概略平面図である。 給紙ローラの用紙との接触面側から視た概略斜視図である。 給紙ローラによって生じる用紙の回転モーメントを示す図である。
符号の説明
1…プリンタ(記録装置)、6…用紙カセット(カセット)、20…紙案内経路(案内経路)、23…ピックアップローラ、23a…中心軸、24…給紙ローラ、24a…回転軸、25…リタードローラ、32…記録ヘッド(記録処理部)、41…エッジガイド、43…第2テーパ案内面(テーパ案内面)、44…平行案内面、53…第2テーパ導入面(導入面)、54…平行導入面(導入面)、P…用紙(媒体)、P1…第1支点、P2…第2支点、S…収容空間。

Claims (8)

  1. シート状の媒体が搬送される案内経路に沿う平行案内面を有するエッジガイドと、前記媒体の表面に接触しながら回転することにより、前記媒体を前記案内経路に沿って搬送する給紙ローラとを有し、
    前記給紙ローラは、前記平行案内面に対して平面視にて傾斜した状態にて前記媒体を搬送させて前記平行案内面の上流側の端部に前記媒体の側部を接触させ、前記平行案内面の上流側端部を支点として前記媒体を回転させて前記媒体の側部を前記平行案内面に沿わせることを特徴とする給紙機構。
  2. 前記給紙ローラは、その回転軸が、前記平行案内面の上流側端部からなる支点よりも前記案内経路の下流側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の給紙機構。
  3. 前記媒体の表面に接触しながら回転することにより、カセットの収容空間内にて前記平行案内面に対して平面視にて傾斜した状態に積層されて収容された前記媒体の最上部の媒体を繰り出すピックアップローラが前記給紙ローラの上流側に設けられ、前記ピックアップローラが前記給紙ローラよりも前記エッジガイド側に配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の給紙機構。
  4. 前記エッジガイドには、前記平行案内面の上流側に、上流側へ向かって次第に外側へ傾斜したテーパ案内面を有し、前記ピックアップローラは、前記テーパ案内面に対して平面視にて傾斜した状態にて前記媒体を搬送させて前記テーパ案内面の上流側の端部に前記媒体の側部を接触させ、前記テーパ案内面の上流側端部を支点として前記媒体を回転させて前記媒体の側部を前記テーパ案内面に沿わせることを特徴とする請求項3に記載の給紙機構。
  5. 前記ピックアップローラの中心軸と前記テーパ案内面の上流側端部からなる支点とが、前記媒体の搬送方向にて略同一位置に配置されていることを特徴とする請求項4に記載の給紙機構。
  6. 前記エッジガイドの上部には、上方へ向かって次第に前記案内経路へ向かって張り出すテーパ形状の導入面が形成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の給紙機構。
  7. 前記給紙ローラの下方には、所定のトルクが付与されたリタードローラが設けられ、前記リタードローラによって、前記給紙ローラとの間に送り込まれた前記媒体の下方側にて重送された前記媒体が分離されることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の給紙機構。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の給紙機構によって繰り出された媒体に記録処理を施す記録処理部を備えていることを特徴とする記録装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016078993A (ja) * 2014-10-17 2016-05-16 キヤノン株式会社 シート給送装置及び画像形成装置

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