JP2009007175A - 被記録媒体給送装置 - Google Patents
被記録媒体給送装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2009007175A JP2009007175A JP2008229372A JP2008229372A JP2009007175A JP 2009007175 A JP2009007175 A JP 2009007175A JP 2008229372 A JP2008229372 A JP 2008229372A JP 2008229372 A JP2008229372 A JP 2008229372A JP 2009007175 A JP2009007175 A JP 2009007175A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- paper
- feeding
- roller
- state
- recording
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Abstract
【課題】分離手段の準備動作に要する時間を全て待つことなく、先行する記録用紙後端の通過検出後速やかに次位の記録用紙の送り出し動作を開始する。
【解決手段】フロント給送装置3は、先行して給送された用紙後端の通過が用紙検出器49によって検出されると同時に、または検出された後に、分離手段25の第2の状態から第1の状態への切り換え動作を開始する第1の給送モードと、先行して給送された用紙後端の通過が用紙検出器49によって検出される前に、分離手段25の第2の状態から第1の状態への切り換え動作を開始する第2の給送モードと、を切換可能に構成されている。
【選択図】図1
【解決手段】フロント給送装置3は、先行して給送された用紙後端の通過が用紙検出器49によって検出されると同時に、または検出された後に、分離手段25の第2の状態から第1の状態への切り換え動作を開始する第1の給送モードと、先行して給送された用紙後端の通過が用紙検出器49によって検出される前に、分離手段25の第2の状態から第1の状態への切り換え動作を開始する第2の給送モードと、を切換可能に構成されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、プリンタ等の記録装置において被記録媒体を給送する被記録媒体給送装置及びこれを備えた記録装置に関する。また、本発明は液体噴射装置に関する。
ここで、液体噴射装置とは、インクジェット式記録ヘッドが用いられ、該記録ヘッドからインクを吐出して被記録媒体に記録を行うプリンタ、複写機およびファクシミリ等の記録装置に限らず、インクに代えてその用途に対応する液体を前記インクジェット式記録ヘッドに相当する液体噴射ヘッドから被記録媒体に相当する被噴射媒体に噴射して、前記液体を前記被噴射媒体に付着させる装置を含む意味で用いる。
ここで、液体噴射装置とは、インクジェット式記録ヘッドが用いられ、該記録ヘッドからインクを吐出して被記録媒体に記録を行うプリンタ、複写機およびファクシミリ等の記録装置に限らず、インクに代えてその用途に対応する液体を前記インクジェット式記録ヘッドに相当する液体噴射ヘッドから被記録媒体に相当する被噴射媒体に噴射して、前記液体を前記被噴射媒体に付着させる装置を含む意味で用いる。
液体噴射ヘッドとして、前記記録ヘッドの他に、液晶ディスプレイ等のカラーフィルター製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイや面発光ディスプレイ(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド、精密ピペットとしての試料噴射ヘッド等が挙げられる。
ファクシミリやプリンタ等に代表される記録装置或いは液体噴射装置には、被記録媒体或いは被噴射媒体の一例としての記録用紙を積層状態でセット可能であるとともにセットされた記録用紙のうち最上位のものから1枚ずつ取り出して給送する給送装置が設けられている。
給送装置には、最上位の記録用紙が取り出される際に次位以降の記録用紙が連れられて給送されない様、給送されるべき最上位の記録用紙と次位以降の記録用紙とを分離する分離手段が設けられている。その様な分離手段としては種々の形態のものがあり、その一例として、回転ローラと摩擦パッドとの間で記録用紙をニップするものや、或いは回転ローラと、トルクリミッタ機構によって所定の回転トルクが付与されたリタードローラとの間で記録用紙をニップするもの等があり、その一例が特許文献1に記載されている。
ところで記録用紙に記録を行う記録手段の上流側には記録用紙を精密送りする搬送手段が設けられており、この搬送手段の上流側近傍には、記録用紙の先端或いは後端の通過を検出する検出手段が設けられることが多い。この検出手段は、記録用紙に対する記録開始位置を定める為に必要なものであり、記録開始位置の精度を高める為に、極力記録手段に近い場所に設けることが好ましい。またこの様に上記検出手段を記録手段に近い場所に設けることで、複数の給送装置を設ける場合には各々の給送装置毎に上記検出手段を設ける必要が無く、コスト的にも有利である。
ここで、先行して給送された記録用紙に続いて次位の記録用紙を給送する場合、先行して給送された記録用紙の後端と次位の記録用紙の先端とが重ならない様、先行する記録用紙の後端の通過が上記検出手段によって検出されたことをもって、次位の記録用紙の給紙カセットからの送り出し動作を開始することが好ましい。また給紙カセットの下流側に分離手段が設けられた構成において、記録用紙の分離を確実に行う為には、給紙カセットから送り出された記録用紙の先端が分離手段を通過する時点において、分離手段が記録用紙をニップ可能な状態に切り換えておく必要がある。
しかしながら、先行する記録用紙の後端の通過が上記検出手段によって検出されたことをもって、分離手段の準備動作(記録用紙をニップしない状態からニップする状態へ切り換え動作)を開始したのでは、この準備動作に要する時間だけ待ってから、記録用紙の送り出し動作を開始する必要があり、高スループット化を図る際の障壁となる。
そこで本発明はこの様な状況に鑑み成されたものであり、その目的は、給送装置において、分離手段の準備動作に要する時間を全て待つことなく、先行する記録用紙後端の通過検出後速やかに次位の記録用紙の送り出し動作を開始可能とすることにある。
複数枚の被記録媒体を積層状態でセット可能な被記録媒体セット部と、前記被記録媒体セット部にセットされた被記録媒体の最上位のものを給送方向へ送り出す給送手段と、被記録媒体の給送経路を挟んで対向配置された2つの部材が圧接する第1の状態と、前記圧接を解除する第2の状態と、をモータの動力によって切り換え可能に構成されるとともに、前記第1の状態では、前記2つの部材が圧接することにより、当該最上位の被記録媒体と次位以降の被記録媒体とを分離する分離手段とを備え、先行する被記録媒体に続いて、後続の被記録媒体を給送する際、前記分離手段の前記第2の状態から前記第1の状態への切り換え動作が、先行して給送された被記録媒体の先端が前記検出手段によって検出され、かつ、当該被記録媒体の後端が前記分離手段を通過した後に実行されることを特徴とする。
本態様によれば、先行して給送された被記録媒体の後端の通過が前記検出手段によって検出される前に、前記分離手段の前記第2の状態から前記第1の状態への切り換え動作が開始される。従って先行して給送された被記録媒体の後端の通過が前記検出手段によって検出された時点においては、前記分離手段の前記第2の状態から前記第1の状態への切り換え動作が完了し、或いは、少なくとも或る程度前記切り換え動作が進んでいる。この為、前記分離手段の切り換え動作に要する時間を全て待つことなく、被記録媒体を被記録媒体セット部から送り出すことができ、スループットの向上を図ることができる。
以下、図1乃至図10を参照しつつ本発明の一実施形態について説明する。図1は本発明に係る「記録装置」或いは「液体噴射装置」の一実施形態であるインクジェットプリンタ(以下「プリンタ」と言う)1の側断面概略図、図2は給紙カセット20の斜視図、図3は図2の部分拡大図、図4は給紙カセット20及びローラ支持部材27の斜視図、図5はローラ支持部材27を下方から見た斜視図、図6(A)〜(C)はは給紙カセット20前方部分の横断面図及びローラ支持部材27の側面図であって、給紙カセット20装着時の両者の係合状態の推移を示す図、図7はフロント給送装置3の給送経路の模式図、図8は分離手段25の動作を示すフローチャート、図9(A)は第1の給送モードにおける各モータの動作タイミングを示すタイミングチャートであり、図9(B)は第2の給送モードにおける各モータの動作タイミングを示すフローチャートである(それぞれ横軸は時間軸となっている)。また図10は分離手段25の動作の他の実施例を示すフローチャートである。
<<プリンタの構成>>
以下では先ず、プリンタ1の全体構成について説明する。図1に示す様にプリンタ1は複数の給送手段を備えており、即ち装置後部にリア給送装置2を、装置底部に本発明に係る「被記録媒体給送装置」としてのフロント給送装置3を備え、これら2つの給送装置から、搬送手段5へと「被記録媒体」或いは「被噴射媒体」としての記録用紙を給送する。記録用紙は搬送手段5によって記録手段4(記録ヘッド48)の側へと搬送され、記録が実行された後、排出手段6によって図示しないスタッカへと排出される。
以下では先ず、プリンタ1の全体構成について説明する。図1に示す様にプリンタ1は複数の給送手段を備えており、即ち装置後部にリア給送装置2を、装置底部に本発明に係る「被記録媒体給送装置」としてのフロント給送装置3を備え、これら2つの給送装置から、搬送手段5へと「被記録媒体」或いは「被噴射媒体」としての記録用紙を給送する。記録用紙は搬送手段5によって記録手段4(記録ヘッド48)の側へと搬送され、記録が実行された後、排出手段6によって図示しないスタッカへと排出される。
以下、用紙搬送(給送)経路上の構成要素について更に詳説する。
リア給送装置2は、ホッパ12と、給送ローラ11と、リタードローラ13と、更に図1では図示しないその他の構成要素とを備えている。
ホッパ12は板状体から成り、上部の揺動支点12aを中心に揺動可能に設けられ、揺動することにより、ホッパ12上に傾斜姿勢に支持された用紙P1を給送ローラ11に圧接させる圧接姿勢と、給送ローラ11から離間させる離間姿勢と、を切り換える。
リア給送装置2は、ホッパ12と、給送ローラ11と、リタードローラ13と、更に図1では図示しないその他の構成要素とを備えている。
ホッパ12は板状体から成り、上部の揺動支点12aを中心に揺動可能に設けられ、揺動することにより、ホッパ12上に傾斜姿勢に支持された用紙P1を給送ローラ11に圧接させる圧接姿勢と、給送ローラ11から離間させる離間姿勢と、を切り換える。
給送ローラ11は円形状を成し、回転することにより、圧接した最上位の用紙P1を下流側へ給送する。尚、以下ではリア給送装置2にセットされ、給送される記録用紙を「用紙P1」と言い、フロント給送装置3にセットされ、給送される記録用紙を「用紙P2」と言い、両者を区別する必要の無い場合には「用紙P」或いは単に用紙と言うこととする。
次に、リタードローラ13は、外周が弾性材によって形成されるとともに給送ローラ11と圧接可能に設けられ、且つ、トルクリミッタ機構により、所定の回転抵抗が与えられた状態に設けられている。従って用紙P1の重送が発生せずに、1枚だけ給送されている場合には、リタードローラ13は給送ローラ11に対して従動回転し、用紙P1が給送ローラ11とリタードローラ13との間に複数枚存在する場合には、用紙間の滑り作用によって回転せずに停止した状態となり、次位以降の用紙P1の重送が防止される。尚、リタードローラ13近傍には図示しない用紙戻しレバーが設けられており、この用紙戻しレバーによって、重送されようとした次位以降の用紙P1がホッパ12上に戻される。
一方、プリンタ1の底部に設けられ、用紙を装置前方からセットする様構成されたフロント給送装置3は、「被記録媒体セット部」を構成する給紙カセット20と、「給送手段」を構成するピックアップローラ26と、「分離手段」を構成する2つの部材(摩擦分離部材)、即ち給送ローラ28及びリタードローラ29と、アシストローラ30と、更に図示しないその他の構成要素とを備えている。
着脱自在に設けられる給紙カセット20には複数枚の用紙P2を積層状態でセット可能であり、図2に示す様に収容部20aの内部に用紙幅方向に変位可能なエッジガイド21aと、用紙長さ方向(給送方向)に変位可能なエッジガイド21bとが設けられていて、用紙サイズに合った適切な位置で、セットされた用紙P2のエッジをガイド可能となっている。尚、給紙カセット20にセットされる用紙P2は、エッジガイド21aと、給紙カセット20の側壁とによって両側からガイドされる。
ここで、給紙カセット20は、フロント給送装置3に装着された際に、図2の規制部材22、22によって図2の矢印Fで示す方向に付勢される(装着方向に対し概ね45deg方向:即ち1桁側方向であって且つ用紙給送方向)。規制部材22は、図示しないフロント給送装置3の本体側に、ばね22によって給紙カセット20の側壁に向かって真っ直ぐに付勢されており、給紙カセット20の側に形成された斜面20e(図3)に圧接することにより、給紙カセット20が図2の矢印Fで示す方向に付勢される。給紙カセット20が図2の矢印F方向に付勢されることにより、用紙の桁方向位置が一様となるとともに、給紙カセット20にセットされた用紙P2の給送方向位置が一様となり、ばらつきの無い給送動作を行うことができる。
図1に戻って、図示しない駆動モータによって回転駆動されるピックアップローラ26は、ローラ支持部材27に設けられている。ローラ支持部材27は揺動軸27a及び回転軸24(図4)を中心に揺動可能に設けられており、ローラ支持部材27の揺動動作により、ピックアップローラ26が給紙カセット20にセットされた用紙P2の最上位のものに対して接離可能となっている。
そしてピックアップローラ26は、給紙カセット20にセットされた用紙P2の最上位のものと接して回転することにより、当該最上位の用紙P2を給紙カセット20から取り出して給送方向へ送り出す。尚、回転軸24は、図示しないモータによって駆動される回転軸であり、ピックアップローラ26へモータの動力を伝達する。
ローラ支持部材27には、図5に示す様に隆起部27bが形成されており、この隆起部27bとピックアップローラ26により、用紙P2の湾曲姿勢が用紙幅方向で一様になる様に構成されている。より詳しくは、ピックアップローラ26は用紙幅方向において1桁側に配置されており(図4の右上方向)、用紙サイズによっては、用紙に対してピックアップローラ26が1桁側に偏倚して位置することとなる。
従って下流側の給送ローラ28によって略U字形の形状を成す様に湾曲反転させられる際の湾曲姿勢が用紙幅方向で不均一となり、例えば80桁側が先行して給送され、スキューが生じる虞がある。そこで、ローラ支持部材27の80桁側に隆起部27bを形成し、用紙P2の湾曲姿勢が用紙幅方向で一様になる様に構成している。尚この隆起部27bは、図1にも示す様に用紙給送経路を側視して用紙給送経路に対しリタードローラ26の外周とほぼ同じ程度に突出するか、或いは、リタードローラ26よりも僅かに退避する様な形状となる様に形成されている。
ところでローラ支持部材27は、給紙カセット20の非装着状態では下方に変位しており(図6(A)、給紙カセット20の装着時に当該給紙カセット20により上方に押し上げられ(図6(B))、再び下方に変位してリタードローラ26が用紙P2に上方から押し当たる様に構成されている。
より詳しくは、給紙カセット20の80桁側には、図2〜図4に示す装着方向に突出する突起20cが先端部分に形成され、また突起20cの反対側部分には斜面20dが形成されている。一方、ローラ支持部材27にはカムフォロワ部27cが形成されており、このカムフォロワ部27cが、カムとして作用する給紙カセット20の突起20c及び斜面20dと係合することにより、給紙カセット20の装着に伴いローラ支持部材27が突起20cによって押し上げられ、その後、斜面20dに沿って徐々に下方に変位し、そしてリタードローラ26が用紙P2に上方から押し当たる。
これにより、給紙カセット20を装着方向に突き当てた際の衝撃により給紙カセット20内の用紙P2が給送方向に飛び出すことが防止され、用紙の重送が確実に防止される。特に、給紙カセット20内部の壁面は、装着方向側が上開きの傾斜面を形成する摺接面20b(後述)であるので、給紙カセット20内の用紙P2が給送方向に飛び出し易いが、給紙カセット20の装着方向への突き当て時にはリタードローラ26が用紙P2に上方から押し当たっているので、給紙カセット20内の用紙P2の給送方向への飛び出しが確実に防止される。
続いて、図1に戻って給送ローラ28は図示しないモータによって回転駆動され、給紙カセット20から送り出された最上位の用紙P2を略U字状に湾曲反転させて、即ち用紙取り出し方向(図1の左方向)とは反対方向に反転させて、紙案内後44を経て搬送手段5へと給送する。即ち、給送ローラ28の外周面によって、用紙P2を湾曲反転させて給送する湾曲反転給送経路が形成される。
続いてフロント給送装置3には、2つの分離部(分離手段)が設けられている。第1の分離部は、給紙カセット20にセットされる用紙先端と対向する位置に設けられた、摺接面20bによって構成される。即ち、ピックアップローラ26によって給送方向に送り出される用紙P2の先端は、摺接面20bに摺接しながら下流側へと送られ、これによって給送されるべき最上位の用紙P2と、これに連れられて重送されようとする次位以降の用紙P2とが分離される。
第2の分離部は、給送経路を挟んで対向配置された2つの摩擦分離部材、即ち給送ローラ28とリタードローラ29とを備えて構成された分離手段25である。リタードローラ29は、給送ローラ28の外周面と対向する位置において給送ローラ28に対して進退可能に設けられ、符号29’で示す様に給送ローラ28に圧接する状態(分離手段25の第1の状態)と、符号29で示す様に前記圧接を解除する状態(分離手段25の第2の状態)と、を図示しないモータの動力によって切り換え可能となっている。
分離手段25は、通常は搬送中の用紙にバックテンションを与えない為に第2の状態を維持するが、給紙カセット20からの用紙P2の送り出し時には、第2の状態から第1の状態に切り換えられ、そして第2の状態に切り換わった後に、給紙カセットから給送された最上位の用紙P2の先端が、給送ローラ28とリタードローラ29のニップ点を通過する様に制御される。
尚リタードローラ29は、上述したリア給送装置2のリタードローラ13と同様に、トルクリミッタ機構によって所定の回転抵抗が与えられた状態に設けられている。従って給送される最上位の用紙P2を給送ローラ28とでニップすることにより、重送が発生せずに1枚だけ給送されている場合には当該用紙P2と接して従動回転し、用紙P2が給送ローラ28とリタードローラ29との間に複数枚存在する場合には、用紙間の滑り作用によって回転せずに停止した状態となる。これにより重送されようとする次位以降の用紙P2は給送ローラ28とリタードローラ29とのニップ点近傍に留められ、重送が防止される。
次に、アシストローラ30は、給送ローラ28の外周面と接して従動回転するよう設けられており、用紙P2を給送ローラ28との間でニップすることにより、給送ローラ28の回転に伴う用紙P2の給送をアシストする。
以上がリア給送装置2及びフロント給送装置3の構成であり、これら給送装置の下流側には、給送される用紙の先端或いは後端の通過を検出する検出手段としての用紙検出器49(図1では図示省略:図7参照)と、リア給送装置2から給送される用紙P1の給送姿勢を形成するガイドローラ40と、給送される用紙Pを搬送手段5へと案内する紙案内後44と、が設けられている。
以上がリア給送装置2及びフロント給送装置3の構成であり、これら給送装置の下流側には、給送される用紙の先端或いは後端の通過を検出する検出手段としての用紙検出器49(図1では図示省略:図7参照)と、リア給送装置2から給送される用紙P1の給送姿勢を形成するガイドローラ40と、給送される用紙Pを搬送手段5へと案内する紙案内後44と、が設けられている。
搬送手段5は、図示しないモータによって回転駆動される搬送駆動ローラ41と、該搬送駆動ローラ41に圧接して従動回転するよう紙案内上43に軸支される搬送従動ローラ42とを備えて構成されている。搬送手段5に到達した用紙Pは、搬送駆動ローラ41と搬送従動ローラ42とによってニップされた状態で搬送駆動ローラ41が回転することにより、下流側の記録手段4(記録ヘッド48)へと搬送される。
記録ヘッド(液体噴射ヘッド)48はキャリッジ46の底部に設けられ、当該キャリッジ46は主走査方向(図1の紙面表裏方向)に延びるキャリッジガイド軸47にガイドされながら、図示しない駆動モータによって主走査方向に往復動する様に駆動される。また、キャリッジ46は、複数の色毎に独立したインクカートリッジ(図示せず)を搭載し、このインクカートリッジから記録ヘッド48へとインクが供給される。
記録ヘッド48と対向する位置には紙案内前45が設けられ、当該紙案内前45によって、用紙Pと記録ヘッド48との距離が規定される。尚、紙案内前45において記録ヘッド48と対向する部分には、上流側からリブ45a、45b、45cが形成されており、各リブの間に用紙先端或いは後端を位置決めした状態で用紙先端或いは用紙後端から外れた領域にもインクを吐出することにより、所謂縁無し印刷が実行される。
記録手段4の下流側には、紙案内前45からの用紙Pの浮き上がりを防止する補助ローラ57と、記録の行われた用紙Pを排出する排出手段6とが設けられている。排出手段6は図示しないモータによって回転駆動される排出駆動ローラ55と、当該排出駆動ローラ55に接して従動回転する排出従動ローラ56とを備えて構成され、排出駆動ローラ55と排出従動ローラ56とによって用紙がニップされた状態で排出駆動ローラ55が回転駆動されることにより、記録の行われた用紙が図示しないスタッカへと排出される。
<<フロント給送装置の給送モード>>
以上がプリンタ1の構成であり、以下、図7乃至図10を参照しながらフロント給送装置3における給送モードについて説明する。
本実施形態においてフロント給送装置3は、リタードローラ29の状態切り換えタイミングの異なる2つの給送モード(第1の給送モード及び第2の給送モード)を有し、これらが切換可能に構成されている。
以上がプリンタ1の構成であり、以下、図7乃至図10を参照しながらフロント給送装置3における給送モードについて説明する。
本実施形態においてフロント給送装置3は、リタードローラ29の状態切り換えタイミングの異なる2つの給送モード(第1の給送モード及び第2の給送モード)を有し、これらが切換可能に構成されている。
いずれの給送モードを用いて給送を行うかは、プリンタ1と接続されたホストコンピュータ(図示せず)から受信する印刷設定情報、或いは、プリンタ1の操作パネル(図示せず)上から入力された印刷設定情報をもとに、プリンタ1の制御部(図示せず)が、用紙種類に基づいて決定する。
具体的には、原則として用紙種類が「普通紙」の場合には第2の給送モードが選択され、用紙種類が「普通紙」以外の場合には第1の給送モードが選択される。但し、用紙種類が「普通紙」の場合であっても、用紙後端の余白が小さい場合には、例外的に第1の給送モードが選択される。尚、「専用紙」とはここでは記録面にコート層を備えた複数層から成る用紙を、「普通紙」とは単一層から成る用紙を意味する。
第1の給送モード及び第2の給送モードに共通する点は、先行して給送された用紙P2の後端の通過が用紙検出器49によって検出されない状態では、次位の用紙P2の給紙カセット20からの送り出し動作(即ち、ピックアップローラ26の回転)を開始しない点である。また、分離手段25は通常、用紙にバックテンションを与えない為に第2の状態に維持されるが、用紙給送時には、用紙先端が分離手段25を通過する前に、第2の状態から第1の状態に切り換えられる。この点も、上記2つの給送モードに共通である。
異なる点は、分離手段25の第2の状態から第1の状態への切り換え動作を開始するタイミングであり、第1の給送モードは、先行して給送された用紙P2の後端の通過が用紙検出器49によって検出されると同時に、または検出された後に、前記切り換え動作を開始し、その後次位の用紙の送り出し動作を開始する。これに対し第2の給送モードは、先行して給送された用紙P2の後端の通過が用紙検出器49によって検出される前に、前記切り換え動作を開始し、その後次位の用紙の送り出し動作を開始する。
以下、各給送モードの詳細について主として図8及び図9を参照しながら説明する。尚、図9における「CRモータ」はキャリッジ46を駆動するモータを示し、「PFモータ」は搬送駆動ローラ41及び給送ローラ28を駆動するモータを示し、「ASFモータ」は給送ローラ11及びピックアップローラ26を駆動するモータを示し、「ASFサブモータ」は給送ローラ28に対するリタードローラ29の進退動作を実行する駆動源としてのモータを示している。
図8に示すように、給送動作の開始時には用紙種類が普通紙であるか否かを判断し(ステップS101)、普通紙の場合(肯定枝)には下部余白がx1mmより小さいか否かを判断する(ステップS102)。ここで、x1mmは、図7に示す様に記録ヘッド48の或るノズル位置と用紙検出器49との区間距離であり、或るノズル位置とは、記録ヘッド48の最後の主走査における最も上流側のノズルの位置である。
つまり、下部余白がx1mmより小さい場合には(ステップS102の肯定枝)、記録終了時点において用紙後端が用紙検出器49を既に通過していることになる。この様に記録終了時点において用紙後端が用紙検出器49を既に通過する様な場合には、先行する用紙(ページ)後端の通過を用紙検出器49が検出したことをもって、分離手段25の第2の状態から第1の状態への切換動作(リタードローラ29の上昇動作とも言う)が開始される(ステップS107、S108)。尚、図9(A)に示すタイミングチャートのc地点は、先行する用紙後端の通過を用紙検出器49が検出する地点である。
そしてリタードローラ29の上昇動作が完了すると(図9(A)のd地点)、次ページの用紙P2の給紙カセット20からの送り出し動作が開始される(ステップS109)。これが第1の給送モードであり、普通紙の場合であって下部余白が小さい場合のみならず、専用紙の場合にも実行される(ステップS101の否定枝)。
一方、下部余白が大きい場合(ステップS102の否定枝)、先行する用紙(ページ)の印刷が終了したことをもって、リタードローラ29の上昇動作を開始する(ステップS103の肯定枝、ステップS104)。尚、図9(B)に示すタイミングチャートのb地点は、先行する用紙に対する印刷動作が終了する地点であり、より具体的には記録ヘッド48の最後の主走査が終了した時点を示している。またa地点は、前記最後の主走査を行う為の搬送駆動ローラ41(図1)による最後の用紙搬送動作が終了した時点を示している。
図8の例では、図9(B)のb地点でリタードローラ29の上昇動作を開始するが、a地点であっても構わない。即ち、分離手段25が先行する用紙後端をニップすることによりバックテンションを与える状態となっても、記録品質に影響を与えない様なタイミングであれば良い。
そして、先行する用紙後端の通過を用紙検出器49が検出したことをもって、次ページの用紙P2の給紙カセット20からの送り出し動作が開始される(ステップS105の肯定枝、S106)。これにより、先行する用紙後端と次位の用紙先端とが重なることを確実に防止することができる。
以上の様に、第2の給送モードでは、先行して給送された用紙後端の通過が用紙検出器49によって検出される前に、分離手段25の第2の状態から第1の状態への切り換え動作が開始されるので(図9(B)のa地点またはb地点)、分離手段25の切り換え動作に要する時間を全て待つことなく、給紙カセット20からの用紙の送り出し動作を開始することができ(図9(B)のd’地点:ASFモータのON)、スループットの向上を図ることができる。尚、図9(B)の符号twで示す領域(時間)は、第1の給送モードと比較した場合の第2の給送モードの時間短縮分を示している。
特に、本実施形態では、先行して給送された用紙後端の通過が用紙検出器49によって検出された時点においては、分離手段25の第2の状態から第1の状態への切り換え動作が完了しているので(図9(B)の「上昇区間」参照)、前記切り換え動作を全く待つ必要が無く、より一層スループットの向上を図ることができる。
また、第1の給送モードでは、先行して給送された用紙後端の通過が用紙検出器49によって検出されると同時に、または検出された後に、分離手段25の第2の状態から第1の状態への切り換え動作が開始されるので、先行する用紙後端が分離手段25によってニップされることを確実に防止することができ、記録実行中のバックテンションの発生が確実に防止され、高い記録品質を要求される記録モードにおいて、良好な記録結果を得ることができる。
ところで第2の給送モードにおける分離手段25の第2の状態から第1の状態への切り換え動作は、先行して給送された用紙先端が用紙検出器49によって検出された後、用紙サイズ情報に基づいて用紙後端が分離手段25を通過した後に実行される様構成することもできる。
図10はその様な実施態様を示すものであり、先行する用紙先端の通過を用紙検出器49が検出すると(ステップS201)、印刷情報から用紙長データを取得し(ステップS202)、先行する用紙後端が分離手段25(リタードローラ29と給送ローラ28のニップ点:図7のA地点)より下流側にあるか否かを判断し(ステップS203)、下流側にある場合には(ステップS203の肯定枝)、分離手段25の第2の状態から第1の状態への切り換え動作(リタードローラ29の上昇動作)が実行される(ステップS205)。
ステップS203の否定枝、即ち先行する用紙先端の通過を用紙検出器49が検出した際の当該用紙の後端が分離手段25より上流側にある場合には、当該先行する用紙を、その後端が分離手段25を通過するまで下流側に送り(このときの送り量をx2mmとする)、その後、分離手段25の第2の状態から第1の状態への切り換え動作を実行する(ステップS205)。
この様に先行する用紙後端が分離手段25を通過した後に、分離手段25を第2の状態から第1の状態へ切り換えることによって、分離手段25を第2の状態から第1の状態へ切り換えた際に、先行する用紙後端をニップすることがなく、常に高品質な記録結果を得ることができる。また先行する用紙への記録実行中であっても、この記録実行中の用紙後端が分離手段25を通過したことをもって分離手段25を第2の状態から第1の状態へ切り換えるので、先行する用紙に対する記録動作の完了を待ってから分離手段25の状態切り換えを行う場合に比して、より一層早い段階で分離手段25の状態切り換えを完了させることが可能となる。
1…インクジェットプリンタ、2…リア給送装置、3…フロント給送装置、4…記録手段、5…搬送手段、6…排出手段、11…給送ローラ、12…ホッパ、13…リタードローラ、20…給紙カセット、20a…収容部、20b…摺接面、20c…突起、20d…斜面、20e…斜面、21a,21b…エッジガイド、22…規制部材、23…ばね、24…回転軸、25…分離手段、26…ピックアップローラ、27…ローラ支持部材、27a…揺動軸、27b…隆起部、27c…カムフォロワ部、27d…斜面、28…給送ローラ、29…リタードローラ、30…アシストローラ、38…ガイドローラ、40…ガイドローラ、41…搬送駆動ローラ、42…搬送従動ローラ、43…紙案内上、44…紙案内後、45…紙案内前、46…キャリッジ、47…キャリッジガイド軸、48…記録ヘッド、55…排出駆動ローラ、56…排出従動ローラ、57…補助ローラ、P1,P2…記録用紙。
Claims (1)
- 複数枚の被記録媒体を積層状態でセット可能な被記録媒体セット部と、
前記被記録媒体セット部にセットされた被記録媒体の最上位のものを給送方向へ送り出す給送手段と、
被記録媒体の給送経路を挟んで対向配置された2つの部材が圧接する第1の状態と、前記圧接を解除する第2の状態と、をモータの動力によって切り換え可能に構成されるとともに、前記第1の状態では、前記2つの部材が圧接することにより、当該最上位の被記録媒体と次位以降の被記録媒体とを分離する分離手段とを備え、
先行する被記録媒体に続いて、後続の被記録媒体を給送する際、前記分離手段の前記第2の状態から前記第1の状態への切り換え動作が、先行して給送された被記録媒体の先端が前記検出手段によって検出され、かつ、当該被記録媒体の後端が前記分離手段を通過した後に実行されることを特徴とする被記録媒体給送装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008229372A JP2009007175A (ja) | 2008-09-08 | 2008-09-08 | 被記録媒体給送装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008229372A JP2009007175A (ja) | 2008-09-08 | 2008-09-08 | 被記録媒体給送装置 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006257311A Division JP4214418B2 (ja) | 2006-09-22 | 2006-09-22 | 被記録媒体給送装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009007175A true JP2009007175A (ja) | 2009-01-15 |
Family
ID=40322642
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008229372A Pending JP2009007175A (ja) | 2008-09-08 | 2008-09-08 | 被記録媒体給送装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2009007175A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012254856A (ja) * | 2011-06-08 | 2012-12-27 | Ricoh Co Ltd | シート搬送装置、画像読取装置及び画像形成装置 |
US8490962B2 (en) | 2009-09-04 | 2013-07-23 | Seiko Epson Corporation | Recording apparatus |
-
2008
- 2008-09-08 JP JP2008229372A patent/JP2009007175A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8490962B2 (en) | 2009-09-04 | 2013-07-23 | Seiko Epson Corporation | Recording apparatus |
JP2012254856A (ja) * | 2011-06-08 | 2012-12-27 | Ricoh Co Ltd | シート搬送装置、画像読取装置及び画像形成装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US11128773B2 (en) | Printing apparatus, method and storage medium for conveying sheets intermittently to printhead while conveyed sheets partially overlap | |
JP4572344B2 (ja) | 被記録媒体給送装置、記録装置、液体噴射装置 | |
JP4214418B2 (ja) | 被記録媒体給送装置 | |
JP4591365B2 (ja) | 被記録媒体給送装置、記録装置、液体噴射装置 | |
JP4336987B2 (ja) | 被記録媒体給送装置 | |
JP4692763B2 (ja) | 被記録媒体支持装置、記録装置、液体噴射装置 | |
JP4561996B2 (ja) | 被記録媒体戻しレバー、被記録媒体給送装置、記録装置、液体噴射装置 | |
JP2007084224A (ja) | 記録装置及び液体噴射装置 | |
JP2009007175A (ja) | 被記録媒体給送装置 | |
JP4548362B2 (ja) | 被記録媒体給送装置、記録装置、液体噴射装置 | |
JP4182353B2 (ja) | 被記録媒体給送装置、記録装置 | |
JP2006247932A (ja) | 被記録媒体搬送装置、記録装置、液体噴射装置 | |
JP4561999B2 (ja) | 被記録媒体搬送装置、記録装置、記録装置の製造方法、液体噴射装置 | |
JP2006248781A (ja) | 被記録媒体給送装置、記録装置、液体噴射装置 | |
JP2018203461A (ja) | 後処理装置及び画像形成装置 | |
JP4923878B2 (ja) | 記録装置、液体噴射装置 | |
JP4692759B2 (ja) | 記録装置、液体噴射装置 | |
JP4292384B2 (ja) | 記録装置 | |
JP4640584B2 (ja) | 被記録媒体検出装置、記録装置 | |
JP4816913B2 (ja) | 記録装置、記録方法 | |
JP2004269084A (ja) | 被記録材給送装置、記録装置、液体噴射装置 | |
JP4466305B2 (ja) | プリンタ | |
JP2007197180A (ja) | 被記録媒体給送装置、記録装置、液体噴射装置 | |
JP2007196578A (ja) | 記録装置及び液体噴射装置 | |
JP2007084225A (ja) | 被記録媒体搬送装置、記録装置、液体噴射装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20090908 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A521 | Written amendment |
Effective date: 20091029 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20091124 |