JP2011058537A - 真空断熱材及びそれを用いた冷却機器または断熱容器 - Google Patents

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    • F25D2201/10Insulation with respect to heat
    • F25D2201/14Insulation with respect to heat using subatmospheric pressure

Abstract

【課題】冷蔵庫等の箱体との接着力を高めて箱体の強度を向上させるとともに、断熱性能にも優れた真空断熱材を提供すること。
【解決手段】外被材2の表面層2bに吸水性の低い樹脂フィルムをラミネートする構成とすることにより、持ち込み水分量を低減して断熱性能を向上させ、さらに、この表面層2bをコロナ放電処理等によって酸化処理して極性基の形成された表面処理部6とすることにより、この表面処理部6のぬれ張力を向上させ、箱体との接着力を高め箱体の強度を向上させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、真空断熱材及びそれを用いた冷却機器または断熱容器に係わり、特に箱体との接着力を向上させ、断熱性能に優れた真空断熱材に関するものである。
近年、省エネルギー志向の高まりから、冷蔵庫、冷凍庫をはじめとした冷却機器に断熱性能の高い真空断熱材が適用されている。真空断熱材はグラスウール等を芯材として、ガスバリア性を有する外被材内部に収納し、真空排気後封止して作製される高性能な断熱材である。冷却機器等に真空断熱材を適用するにあたり、冷却機器等を構成する箱体(外箱及び内箱等を含むもの)との接着力が弱いと箱体強度が低下したり、外観歪みが発生するなどして、製品不良に繋がる。そのため、従来は真空断熱材の外被材の表面層には接着力が強いポリアミド等の基材を選定していた。ポリアミドを外被材に用いた例は、例えば特許文献1に提案されている。
また、伸縮や屈曲に対する耐性を改善するため、金属或いは金属酸化物が蒸着されたポリオレフィン系フィルムを表面基材に選定し、該ポリオレフィン系フィルムの金属或いは金属酸化物が蒸着された面と金属或いは金属酸化物が蒸着されたガスバリア性フィルムの金属或いは金属酸化物が蒸着された面が向き合うように積層されたラミネートフィルムを外包材に用いた真空断熱構造体の例が、例えば特許文献2に開示されている。
特許第4006766号公報 特開2009−79762号公報
しかしながら、上記の特許文献1に記載の真空断熱材では、表面基材であるポリアミドの吸水性、吸湿性が高いため、基材に吸着している水分が真空排気の阻害要因となってしまい、高性能な真空断熱材を得ることに課題が生じていた。
また、特許文献2に記載の真空断熱材では、ポリオレフィンが極性基を持たないため、真空断熱材表面のぬれ張力(表面張力)が小さくなり、硬質発泡ポリウレタンやホットメルト接着剤等の極性を持った材料との接着力が劣るため、真空断熱材の箱体からの剥がれによる不良や箱体の強度低下の懸念があった。
そこで、本発明は、上記課題に鑑みて、箱体との接着力を高めて箱体強度を向上させるとともに、断熱性能に優れた真空断熱材を提供することを目的とするものである。
前記課題を解決するために、本発明は主として次のような構成を採用する。
芯材と、前記芯材を覆い且つガスバリア性を有する外被材と、を備えた真空断熱材において、前記外被材はプラスチックラミネートフィルムにより構成され、前記外被材の最外層は、その表面が酸化処理されて極性基の形成されたプラスチックフィルムである構成とする。さらに、前記外被材の最外層の表面におけるぬれ張力が34mN/m〜70mN/mである構成とする。
また、前記真空断熱材において、前記外被材の最外層は延伸されたポリオレフィン、特に二軸延伸ポリプロピレンで構成され、その吸水率が0より大きく1.0%以下である構成とする。
また、前記真空断熱材を内箱と外箱の間に配設した冷却機器または断熱容器であって、一方の側の外被材の最外層は、前記形成された極性基による接着力によって、前記外箱との間に介在したホットメルト接着剤に接着され、他方の側の外被材の最外層は、前記形成された極性基による接着力によって、前記内箱との間に介在した硬質発泡ポリウレタンに接着される構成とする。
本発明によれば、真空断熱材の優れた断熱性能による省エネ性能向上と、箱体強度の向上による外観歪みの抑制を両立した冷蔵庫等の冷却機器、断熱容器等を提供することができる。
本発明の実施形態に係る真空断熱材の断面図である。 本実施形態に係る真空断熱材及び積層構造をもつ外被材の断面図である。 本実施形態に係る真空断熱材の具体的構成を示す実施例の断面図である。 本実施形態に係る真空断熱材を冷蔵庫に適用した構成例を示す断面図である。 本実施形態に係る真空断熱材を冷蔵庫に適用した具体的な構成例を示す詳細な断面図である。
本発明の実施形態に係る真空断熱材について、図1〜図5を参照しながら以下詳細に説明する。まず、図1と図2を用いて、本発明の実施形態に係る真空断熱材の構成と作製手法の全体像を説明する。本発明は、以下説明する実施形態が備える技術思想を含むものであり、例示する実施形態に限定されるものでないことは当然である。
図1において、芯材4となるガラス繊維材等の無機繊維や有機樹脂繊維等の繊維系材料を、吸着剤5と共に内包材3に収納する。そして、芯材4を圧縮しながら、内包材3の周縁部を熱溶着や接着等により封止することで芯材4を圧縮保持する。この処理により、芯材4を外被材2にスムーズに挿入することができ、作業性が向上するが、内包材3を用いなくとも芯材4を外被材2にスムーズに挿入することができる場合、内包材3を用いる必要は特にない。
続いて、例えば略矩形形状の周縁部の三方が熱溶着等で接合された袋状の外被材2へ芯材4を収納する。その後、減圧を効率よく行えるように内包材3の封止部をカットして、外被材2の内部を真空排気し、外被材2の開口部を熱溶着等によって封止することにより、真空断熱材1を得ることができる。図1で符号6は外被材2の表面処理部であり、2aは外被材2の余剰部分である。
外被材2における芯材4を含まない部分である外被材の余剰部分2aは芯材4を含む部分と含まない部分とを境に折り曲げ(図5を参照)、テープ、両面テープ、接着剤などで固定してもよい。また、外被材の余剰部分2aは4辺すべてを折り曲げてもよいが、必要に応じて4辺すべてを折り曲げなくてもよい。例えば、最終封止部のみを折り曲げて固定することも可能である。ここで、真空断熱材1の形状は特に限定されず、適用される箇所と作業性に応じて各種形状及び厚さのものが適用可能である。
次に、図2を用いて真空断熱材1における各基材の構成、加工条件等について詳細に説明する。図2において、外被材2とは、真空断熱材1の内部を真空状態に保つために芯材を覆うものである。外被材2は外層より、表面保護層2b、ガスバリア層2c、熱溶着層2dにより構成される。そして、表面保護層2bの外側には、コロナ放電処理、フレーム処理、プラズマ処理等による表面修飾、表面改質処理が施された外被材の表面処理部6がある。表面保護層2bは耐傷付き性、耐衝撃性に対応するためのものであり、ガスバリア層2cはガスバリア性を確保するためのものであり、熱溶着層2dは熱溶着によって真空断熱材1の内部を密閉するためのものである。したがって、これらの目的に適うものであれば、全ての公知材料が使用可能である。
表面保護層2b、ガスバリア層2c、熱溶着層2dからなる外被材2の材料として、例えば、ポリエチレンフィルム(高密度、中密度、低密度、直鎖状低密度)、ポリプロピレンフィルム(延伸、無延伸、ハイレトルト、セミレトルト)、ポリカーボネートフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム、アイオノマーフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレン酢酸ビニル共重合体フィルム、エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、エチレン−メタクリル酸共重合体フィルム、ポリアミドフィルム等があり、これらはKコートフィルム(ポリ塩化ビニリデンをコーティングし、ガスバリア性や防湿性を向上させたフィルム)であっても良い。なお、これらの材料が具体的にどのように使用されるかの使用例は後述する実施例で述べる。
外被材2の最外層表面はコロナ放電処理、フレーム処理、プラズマ処理等による表面修飾、表面改質処理を実施する。具体的には、外被材2の最外層表面にコロナ放電処理等を実施することで、表面層基材においてラジカル化等が発生し、炭化水素ラジカル等の極性基が形成される。酸素存在下ではラジカル化等の発生後、酸化が起こってカルボニル基等の極性基が形成される。極性基同士は水素結合、イオン結合等による強力な結合を形成しやすいため、表面基材における接着力が向上する。
表面改質処理としては、コロナ放電処理、フレーム処理、プラズマ処理、電子線処理、紫外線処理、イオンボンバード処理、プライマー処理等がある。また、ポリウレタン系硬化剤等のコーティング剤やアンカーコート剤を用いる方法がある。この中で、量産性(コスト、容易性、スピード等)を考慮すると、コロナ放電処理による改質が特に好ましい。また、これらの表面改質処理は、外被材2のラミネート前に処理する方法とラミネート後に処理する方法の両方があるが、特に限定されることは無い。
外被材2の表面の接着力を判定する指標として、ぬれ張力(表面張力)が挙げられる。ぬれ張力の測定は例えば、JIS K6768に記載の方法がある。外被材表面のぬれ張力が34mN/mを下回ると、硬質発泡ポリウレタン25やホットメルト接着剤26のぬれ性が悪くなり、接着力が低下する。また、ぬれ張力が70mN/mを上回ると、外被材2のブロッキングによる作業性の低下、不良の増大が懸念されるため、適切ではない(具体的例示で云えば、表面改質処理した外被材をロール状に巻き取った後に外被材を平面状に形成する工程において、ぬれ張力で互いにくっついたロール状の外被材をはがし難いという作業性低下があり得る)。尚、ブロッキングとは、袋の重ね置き等によりフィルム同士が密着し、すべりにくくなったり、剥がれなくなることをいう。したがって、硬質発泡ポリウレタン25及びホットメルト接着剤26との接着力と、ブロッキングとを考慮して、ぬれ張力は34〜70mN/mの範囲が好ましい。特に好ましい範囲は40〜60mN/mであることを実験で確かめた。
外被材2の具体的構成としては、表面保護層2bとして二軸延伸ポリポロピレン、2層のガスバリア層2cとしてそれぞれアルミニウムを蒸着したポリエチレンテレフタレート及びアルミニウムを蒸着したエチレン−ビニルアルコール共重合体、熱溶着層2dとして直鎖状低密度ポリエチレンを用いたラミネートフィルムが例として挙げられる。このとき、ガスバリア層2cにおける互いのアルミニウム蒸着面を貼り合わせると、ガスバリア性がより高くなる。また、各層を接着するための接着剤としては2液硬化型ポリウレタン系接着剤が用いられるが、特にこれに限定されるわけではない。例えば、代わりにアクリル系接着剤、ポリエステル系接着剤、エポキシ系接着剤、シリコン系接着剤等を用いてもよい。そして、この外被材2はその周縁部で熱溶着層2d同士を貼り合わせた袋として使用される。
また、更に改善する手段として、例えば、表面保護層2bに金属または無機酸化物を蒸着することで耐衝撃性の他にガスバリア性を付加したり、ガスバリア層2cに金属蒸着または無機酸化物蒸着を有するフィルムを設けたり、あるいは金属箔を用いてもよい。用いる金属としては、アルミニウムやステンレス等が挙げられ、無機酸化物としては、シリカ蒸着等が挙げられる。
また、外被材の最外層には、延伸されたポリオレフィンを用い、その吸水率が0より大きく1.0%以下であることが望ましく、特に、その最外層は二軸延伸ポリプロピレンであればさらに良い。このように、外被材の最外層に吸水率の小さいポリオレフィン、特に二軸延伸ポリプロピレンを用いることで、外からの水分が外被材に入り込むことが少なくなり、真空パック前の乾燥時において、表面保護層2bの表面に付着した水分や内部(表面近傍の内部)に含まれる水分を除去することができ、真空パック時により真空度を高めることができるため、真空断熱材の断熱機能の高性能化が可能である。
熱溶着層2dとしては、シール性や耐ケミカルアタック性などから高密度ポリエチレン樹脂が好ましいが、この他に、低密度ポリエチレン樹脂、中密度ポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂、ポリアクリルニトリル樹脂などを用いてもよい。
外被材2の残存有機溶剤等の脱ガスを目的として、芯材4の挿入前に外被材2のエージングを施すことは有効である。このときの条件は、各種有機溶剤の除去が可能であるということから、例えば70℃以上で3時間以上の真空乾燥を行うことが望ましい。
内包材3としては、熱溶着や接着剤等による接着が可能であり、アウトガスが発生しない袋状または容器状のものであればよい。材質は特に限定されるわけではないが、例えば、シール性や耐ケミカルアタック性に優れたポリエチレン樹脂(高密度、中密度、低密度)や、ポリプロピレン樹脂が代表的である。内包材3の厚さは芯材4を圧縮保持できる厚みとすればよく、特に限定されないが、取り扱い性やコストを考えると、20〜50μmとするのが望ましい。内包材3は芯材4の内部を減圧するため、真空排気する直前にカットする。
芯材4は、ガラス短繊維材等の無機繊維やポリスチレン繊維等の有機繊維といった柔軟性を持つ繊維系材料を適当なサイズ、形状にカットして用いる。
ガラス短繊維材としては、平均繊維径が3〜5μmであることが好ましい。ガラス短繊維材は平均繊維径により熱伝導率特性及びコストに大きく影響する。コストが安価である平均繊維径が5μmを超えるグラスウール等は、繊維が同一方向に配列して繊維の接触が線に近くなるために接触熱抵抗が小さくなるので、熱伝導率及び経時劣化が大きく劣る。
一方、平均繊維径が2μm未満では、繊維の接触が小さくなることで接触熱抵抗は大きくなるが、1枚当たりの厚みが薄く断熱性能が劣るため、シート状の無機繊維集合体を重ねて厚みを稼ぐことで熱伝導率と経時劣化を低減しなければならず、生産性が劣ると共にコストも高騰する。
このように、繊維径が5μmを超えると熱伝導率が高くなってしまうため、伝熱方向に不連続で素材間の接触抵抗を有効に活用する繊維材を選定した。また、接触熱抵抗の他に熱流路がジグザグとなり、熱抵抗が増大して熱伝導率が低くなる多くの繊維材の中から、平均繊維径が3〜5μmのガラス短繊維材を選定することにより、熱伝導率や経時劣化の低減、厚み減少率の低減及び低コスト化を両立することが可能である。
ガラス短繊維材及び有機繊維の繊維方向については、真空断熱材の厚み方向(図1の図示例で上下方向)に対し垂直に交わる水平方向(図1の図示例で左右方向)に並んで配列するものが断熱性能の点で好ましい。これは真空断熱材の厚み方向の熱伝導を低減するのに有効なためである。
有機繊維としては、ポリスチレン繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリアミド繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリエステル繊維、ポリ乳酸繊維等の断熱性と加工性を両立できるものであれば何でもよく、特に限定されるものではないが、断熱性や曲げ強度、汎用性に優れるポリスチレン繊維を用いることが好ましい。
有機樹脂繊維の繊維径は1〜50μmであることが好ましく、さらには1〜10μmであることが好ましい。これは平均繊維径が50μmより大きくなったとき、繊維の接触面積が大きくなって接触熱抵抗が小さくなるので、熱伝導率が大きく劣ってしまうからである。一方、平均繊維径を1μm未満とすると、繊維の接触が小さくなることで接触熱抵抗は大きくなるが、1枚当たりの厚みが薄くなってしまうため、シート状の有機繊維集合体を重ねて厚みを稼ぐことで熱伝導率を低減しなければならず、生産性が劣ると共にコストも高騰するからである。
また、有機樹脂を繊維化する方法としてはメルトブローン紡糸法がある。これは押出機で溶融した樹脂を極細のノズル穴から押出しながら高速のガス流体で延伸することで樹脂を繊維化し、積層するものである。溶融温度、繊維延伸時ガス流速、ノズル穴径、コレクト時コンベア速度等によって、平均繊維径、目付量等を制御可能である。その他の繊維化手段として、スパンボンド紡糸法等を用いても良い。
芯材4の脱水、脱ガスを目的として、外被材2への挿入前に芯材4を乾燥処理することは有効である。このときの加熱温度は最低限表面に付着した水分の除去が可能であるということから、70℃以上であることが望ましく、ガラス短繊維材の場合は芯材の含水率を極力減少させるために180℃以上で乾燥するのがより好ましく、ポリスチレン繊維の場合は70〜80℃が好ましい。その他の有機繊維については、繊維の耐熱温度以下の範囲でなるべく高い温度で乾燥するのが好ましい。このとき、真空乾燥を併用してもよい。
また、芯材が無機繊維積層体(例えばグラスウール)と樹脂繊維積層体とから構成され、その樹脂繊維積層体が、外箱に対面する外被材側に配置されるように無機繊維積層体をサンドイッチまたは交互に重ねた構造としてもよい。すなわち、無機繊維積層体と樹脂繊維積層体からなる芯材の内で樹脂繊維積層体が、少なくとも一方の外被材(すなわち外箱に対面する外被材)の側に存在するように、積み重ね構造とする。ここにおいて、樹脂繊維積層体の樹脂繊維の径を適宜に選定して積層作製することで当該積層体の表面側に細かな凹凸が形成され、この凹凸に対応して外被材表面にも凹凸が形成される。この現象は、実際の樹脂繊維の積層作製において確認された事項である。
そして、この細かい凹凸のある外被材表面をホットメルト接着剤で外箱鋼板に接着すると凹凸のアンカー効果によって真空断熱材と外箱が、上述した外被材最外層表面に形成された極性基による接着に加えて、より一層強固に固着することになる。これによって、外箱鋼板もその強度が向上することに繋がる。このように、外箱に対面する外被材の側に樹脂繊維積層体が配置されるように、樹脂繊維積層体と無機繊維積層体の積み重ね構造からなる芯材を備えた真空断熱材を採用してもよい。
吸着剤5は、アルミノ・シリケートの含水金属塩を主成分とした親水性合成ゼオライト、揮発性または疎水性の有機系ガスの吸着能力を高めた疎水性合成ゼオライト、ドーソナイト、ハイドロサルタイト、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、カーボンナノファイバー、グラファイトナノファイバー等の炭素繊維体等といった、被吸着分子と吸着剤とが物理化学的な親和力で吸着を実現する物理吸着剤や、生石灰をはじめとしたアルカリ土類金属の酸化物、アルカリ金属の酸化物、金属酸化物等のガス吸着剤やバリウム−リチウム合金等の合金といった吸着性能に優れた化学反応型吸着剤を用いる。公知の吸着剤を単独あるいは併用して適用しても良い。また、形状はペレット、ビーズ、パウダー等、特に限定されるものではない。
化学反応型吸着剤とは、主に化学反応によって被吸着分子と吸着剤とが化学結合することにより吸着を実現する吸着剤を指す。ここで言う化学結合とは、共有結合、イオン結合、金属結合、水素結合等の簡単には解離しない強い結合のことである。化学反応型吸着剤の例として、酸化カルシウム、酸化バリウム、酸化ストロンチウム等が挙げられる。
これらの吸着剤を用いることで、真空断熱材1において真空排気し切れなかった水蒸気をはじめとするガスを吸着し、さらに真空断熱材1内部の真空度を高めることができ、真空断熱材1を高性能化する。また、芯材4から放出される水蒸気や、外被材2を通して外部より進入するガス及び外被材2自身から発生するガスを吸着し、真空断熱材1の経時劣化を低く抑えることができる。
吸着剤5は、芯材4の内部に挿入される。この挿入により、吸着剤5が真空断熱材1の表面に突出しないため、吸着剤5の粒によって外被材2を傷つけたり破断したりすることがなく、真空断熱材1の断熱性能に対する信頼性を損なうことがない。
このようにして作製される本実施形態に係る真空断熱材1では、真空断熱材1の断熱性能を大きく向上することができると共に、真空断熱材1の箱体に対する接着力が向上する。
次に、本発明の実施形態に係る真空断熱材を作製する手順について説明する。まず、真空断熱材1は、内包材3と、芯材4と、吸着剤5と、内包材3、芯材4及び吸着剤5を収納し且つガスバリア性フィルムからなる外被材2と、から構成される。この真空断熱材1を作製する手順は次のとおりである。
吸着剤5を芯材4の内部に設置し、これらを内包材3に収納して上下からプレスすることによって圧縮を行い、その状態で内包材3の開口部を熱溶着して封止することで芯材4を圧縮保持する。芯材4は内包材3への収納前に200℃の炉内で乾燥する。
続いて、例えば略矩形形状の周縁部の三方が熱溶着で溶着された袋状の外被材2へ圧縮成形された芯材4を収納する。これらは真空断熱材1の断熱性能向上のため、真空排気工程の前に100℃前後に調整された乾燥炉に通すことで水分除去する。乾燥工程後直ちにこれを真空チャンバ内にセットし、真空排気の直前に内包材3の開口部をカットして、真空排気を開始する。
真空チャンバ内の真空度が1Paとなるまで真空排気による減圧を行い、外被材2の開口部を熱溶着によって封止することによって、真空断熱材1を得る。図1に本実施形態で得られる真空断熱材1の一例を示す。なお、真空断熱材1作製時の温度及び湿度はそれぞれ約25℃、20%RHであった。真空断熱材1の寸法は幅450mm、長さ1400mm、厚さ10mmである。
次に、本発明の実施形態に係る真空断熱材の具体的構成及び機能を示す実施例について、その比較例(実施例と対比される具体的構成例)とともに以下説明する。
「実施例1」
本実施形態で述べた作製方法による真空断熱材1において、各材料構成を以下のように選定した。外被材2は表面保護層2b、ガスバリア層2c、及び熱溶着層2dで構成され、それぞれ表面保護層2bとして両面がコロナ処理された二軸延伸ポリプロピレンフィルム(20μm)、図2に示す2層のガスバリア層2cとしてアルミニウムを蒸着(厚さ50nm)したポリエチレンテレフタレートフィルム(12μm)及びアルミニウムを蒸着(厚さ50nm)したエチレン−ビニルアルコール共重合体フィルム(12μm)、熱溶着層2dとして直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(30μm)としたラミネートフィルムを用いた。各層間は2液硬化型ポリウレタン系接着剤で接着し、ポリエチレンテレフタレートフィルム及びエチレン−ビニルアルコール共重合体フィルムについては、アルミニウム蒸着面同士を向かい合わせる構成とした。外被材2の表面におけるぬれ張力は41mN/mであり、表面層の吸水率は0.01%であった。
内包材3は高密度ポリエチレン樹脂フィルム(厚さ20μm)を、芯材4はガラス短繊維(グラスウール、平均繊維径約4μm)を、吸着剤5は合成ゼオライト(商品名モレキュラーシーブ、親水性、細孔径約1.3nm、平均粒度2mm、使用量約10g)を用いた。
評価は熱伝導率性能、硬質発泡ポリウレタン25との接着力、ホットメルト接着剤26との接着力(図5を参照)について実施した。熱伝導率性能は真空断熱材1を作製した1日後に英弘精機製のオートΛHC−074で測定した。硬質発泡ポリウレタン25との接着力は厚さ35mmのパネル内で真空断熱材1を硬質発泡ポリウレタン25発泡後に、真空断熱材1を50mm幅にカットして外被材2以外を取り除き、外被材2を発泡ポリウレタンから45°の角度で引き剥がすときの引張力を実測して評価した。
ホットメルト接着剤26との接着力は幅600mm×長さ1700mmの鋼板にホットメルト接着剤26(スチレン・イソプレン系熱可塑性エラストマーを主成分とする)を用いて真空断熱材1を接着した複合体とし、これを60℃恒温室で厚さ方向に対して垂直になるように立て掛けたとき、剥がれて落下するまでの日数で評価した。尚、ホットメルト接着剤26は真空断熱材1に厚さ100±10μmで塗布した。
その結果、真空断熱材1の熱伝導率は0.0010W/m・Kであり、高性能な真空断熱材を得ることができた。発泡ポリウレタンとの接着力は7.3Nであり、外被材2の剥離面に発泡ポリウレタンのスキン層が接着していた。真空断熱材1を接着した複合体は60℃恒温室に投入後7日経過後も剥がれなかった。
「実施例2」
実施例1の真空断熱材1に対し、外被材2の表面におけるぬれ張力を34mN/mとして同様に評価を実施した。この場合、コロナ処理による表面改質処理を行ったが、その処理の条件設定次第によってぬれ張力は変化するのであり、実施例1での41mN/mから34mN/mになったが、後述するように剥がれについて問題はなかった。
その結果、真空断熱材1の熱伝導率は0.0010W/m・Kであり、高性能な真空断熱材を得ることができた。発泡ポリウレタンとの接着力は4.5Nであり、外被材2の剥離面に硬質発泡ポリウレタン25のスキン層が接着していた。真空断熱材1を接着した複合体は60℃恒温室に投入後7日経過後も剥がれなかった。
「実施例3」
実施例1の真空断熱材1に対し、外被材2の表面へのプライマー処理によって、外被材2の表面におけるぬれ張力を38mN/mとして同様に評価を実施した。プライマーコート剤はAD372MW(東洋モートン社の商品名)を用いた。
その結果、真空断熱材1の熱伝導率は0.0010W/m・Kであり、高性能な真空断熱材を得ることができた。硬質発泡ポリウレタン25との接着力は4.7Nであり、外被材2の剥離面に硬質発泡ポリウレタン25のスキン層が接着していた。真空断熱材1を接着した複合体は60℃恒温室に投入後7日経過後も剥がれなかった。
「実施例4」
実施例1の真空断熱材1に対し、図3で示すように、芯材4としてグラスウール4a(平均繊維径約4μm)及びGPPS−679(日本ポリスチレン製)をメルトブローン紡糸法で繊維化したポリスチレン繊維4b(平均繊維径約10μm)を用いた。グラスウール4a(目付量約1.1kg/m)1層と、ポリスチレン繊維4b(目付量約0.2kg/m)3層とを重ねて芯材4とした。なお、ポリスチレン繊維4bの乾燥は80℃の炉内で実施し、真空排気工程前の乾燥工程は70℃で実施した。ここで、目付量とは有機繊維系または無機繊維系でできた積層体の単位面積当たりの質量である。
その結果、真空断熱材1の熱伝導率は0.0018W/m・Kであり、高性能な真空断熱材を得ることができた。硬質発泡ポリウレタン25との接着力は7.3Nであり、外被材2の剥離面に硬質発泡ポリウレタン25のスキン層が接着していた。真空断熱材1を接着した複合体は60℃恒温室に投入後7日経過後も剥がれなかった。
「比較例1」
実施例1の真空断熱材1に対し、外被材2の表面にコロナ処理等の極性基を付与する処理は行わずに、ぬれ張力を31mN/mとして同様に評価を実施した。
その結果、真空断熱材1の熱伝導率は0.0010W/m・Kであったが、硬質発泡ポリウレタン25との接着力は0.6Nであり、外被材2の剥離面に硬質発泡ポリウレタン25のスキン層が接着していなかった。真空断熱材1を接着した複合体は60℃恒温室に投入後1日以内に剥がれて落下した。
「比較例2」
実施例1の真空断熱材1に対し、外被材2の表面保護層2bとして両面がコロナ処理された延伸ポリアミドフィルム(20μm)、ガスバリア層2cとしてアルミニウムを蒸着(厚さ50nm)したポリエチレンテレフタレートフィルム(12μm)及びアルミニウムを蒸着(厚さ50nm)したエチレン−ビニルアルコール共重合体フィルム(12μm)、熱溶着層2dとして直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(30μm)としたラミネートフィルムを用いた。各層間は2液硬化型ポリウレタン系接着剤で接着し、ポリエチレンテレフタレートフィルム及びエチレン−ビニルアルコール共重合体フィルムについては、アルミニウム蒸着面同士を向かい合わせる構成とした。外被材2の表面におけるぬれ張力は38mN/mであり、表面層の吸水率は10%であった。
その結果、硬質発泡ポリウレタン25との接着力は7.1Nであり、真空断熱材1を接着した複合体は60℃恒温室に投入後7日経過後も剥がれなかったが、真空断熱材1の熱伝導率は0.0026W/m・Kであり(実施例1では0.0010W/m・K)、実施例1の真空断熱材1より断熱性能が劣っていた。
「実施例5」
実施例1に記載の真空断熱材1を冷蔵庫21に適用する場合における本実施形態の実施例5について、図4と図5を用いて以下説明する。
冷蔵庫21はABS樹脂を成形した内箱と鋼板を成形して組み合わせてなる外箱とからなり、内部に発泡断熱材25が固まった状態で充填されている箱体と、発泡断熱材25が固まった状態で充填された扉24を備えた構造となっている。扉24の内部に真空断熱材1を配設し、発泡断熱材25を充填してもよい。
箱体は仕切り等によって2室以上に分割されており、冷蔵室28、冷凍室31、野菜室32、を備え、さらに、冷蔵室28と冷凍室31の間には小形の冷凍室と製氷室が備えられている。最上段が冷蔵室28、2段目に冷凍室(小形)と製氷室があり、3段目に冷凍室(大形)31、最下段が野菜室32となっている。冷蔵庫21は少なくとも内箱22と外箱23の間に真空断熱材1が設けられており、具体的位置としては、冷蔵庫21における天井部、側面部、背面部及び底面部に配設されている。
図5で示すように、真空断熱材1の表面にホットメルト等の接着剤26をロールコータ等によって塗布し、外箱23に貼り付けることで固定する。その上で、内箱22と外箱23の内部空間に硬質発泡ポリウレタン25の原液を投入し、発泡、硬化させることで硬質発泡ポリウレタン25を固まった状態で隙間無く充填し、箱体を完成させる。図5に示す断面構造から解るように、真空断熱材1の外被材表面が表面改質処理により極性基が形成され、この外被材表面とホットメルト接着剤26との接着力によって、外箱23は真空断熱材1に強固に固着され、さらに、外箱23と反対側の真空断熱材1の外被材表面も極性基を有して、この外被材表面と硬質発泡ポリウレタン25との接着力によって、真空断熱材1は硬質発泡ポリウレタン25に強固に固着されている。そうすると、外箱23は、外箱との間で強固に接着された真空断熱材1と、真空断熱材1との間で強固に接着された硬質発泡ポリウレタン25と、の固着関係によって、その強度が向上するという効果を期待できる。ここで、上述した外被材表面の表面改質処理により形成された極性基に加えて、芯材の有機繊維系の適宜の選択による芯材表面の細かい凹凸形状に対応した外被材表面の細かい凹凸形状の形成により、その凹凸形状のアンカー効果でホットメルト接着材との一層の接着力の強化を図ることができる。
ここで、天井部及び底面部に適用される真空断熱材1は冷蔵庫21における内部形状に沿って段曲げされる。天井部には電気基板とそれを収めるケース27が配設されており、この形状に合わせて略Z形状に真空断熱材1を段曲げした。このとき、真空断熱材1がケース27に接触しない形状とし、真空断熱材1とケース27の間に硬質発泡ポリウレタン25が固まった状態で充填されるようにした。
真空断熱材1と硬質発泡ポリウレタン25との接触面積は、真空断熱材1がケース27に接触する形状の場合と比べて大きくなるため、接着力の高い真空断熱材1を適用した冷蔵庫の箱体強度がより大きくなる。また、硬質発泡ポリウレタン25の原液が高流動性であるため、ケース27の形状に追従して発泡断熱材を隙間無く充填できると共に、電気基板からの熱が真空断熱材1に直接掛からないため(硬質発泡ポリウレタン25が介在しているため)、ヒートブリッジが軽減され、断熱性能を向上できるようになる。また、電気基板の熱によって真空断熱材1が劣化することを抑制し、長期に亘って高い断熱性能を維持することが可能となり、冷蔵庫21の省エネ性能が向上する。なお、同様に冷凍庫、ショーケース、保冷車等の冷却機器や断熱容器にも適用が可能である。
本発明における実施例に対し、将来的に高ガスバリア、低吸水性の新規材料が開発された場合も、本発明の手法を同様に適用可能であり、上述した実施例に記載の結果よりも良くなるものと考える。このように、本発明の実施形態によって、省エネ性能が高く、外観歪みの少ない冷蔵庫等の冷却機器、断熱容器を得ることができる。
以上説明したように、本発明の実施形態の特徴は、次のような構成を備え、機能乃至作用を奏するものである。すなわち、本実施形態の真空断熱材は、芯材と、ガスバリア性を有する外被材とを備えた真空断熱材において、外被材はプラスチックラミネートフィルムにより構成され、外被材の最外層表面は酸化処理され、極性基が形成されたプラスチックフィルムであり、真空断熱材における外被材の表面層を極性基が形成されたプラスチックフィルムとすることで、硬質発泡ポリウレタン等の発泡断熱体やホットメルト接着剤との接着力を向上できる。
また、外被材の最外層表面におけるぬれ張力を34mN/m〜70mN/mとするものであり、外被材の最外層表面におけるぬれ性を高めることで、硬質発泡ポリウレタン等の発泡断熱体やホットメルト接着剤との接着力を向上できる。
また、外被材の最外層は延伸されたポリオレフィンが用いられ、その吸水率が0より大きく1.0%以下であり、特に、その外被材の最外層が二軸延伸ポリプロピレンであり、外被材の最外層に吸水率の小さいポリオレフィン、特に二軸延伸ポリプロピレンを用いることで、真空パック前の乾燥時において水分除去をしやすくし、真空パック時により真空度を高めることができるため、真空断熱材の高性能化が可能である。
また、前記芯材は有機繊維である樹脂繊維積層体を含むものであり、さらに、芯材は無機繊維積層体と樹脂繊維積層体で構成され、樹脂繊維が外箱に対面する外被材側になるように無機繊維積層体をサンドイッチまたは交互に重ねた構造であり、表面に細かい凹凸形状をもつ樹脂繊維積層体を外箱に対面する外被材側にすることで、外箱との接着性の一層良い真空断熱材を得ることができ、冷却機器や断熱容器等への接着力を向上させることができる。
また、内箱と外箱からなり、少なくとも内箱と外箱の間に真空断熱材が設けられた冷却機器または断熱容器において、真空断熱材は芯材と、ガスバリア性を有する外被材とを備え、外被材はプラスチックラミネートフィルムにより構成され、外被材の最外層表面は酸化処理され、極性基が形成されたプラスチックフィルムであり、接着力を向上した高性能な真空断熱材を冷蔵庫等の冷却機器に適用することで、省エネ性能、箱体強度共に優れた冷却機器を提供することができる。また、極性基が形成されたプラスチックフィルム側を外箱側にして接着し、且つ表面性を向上した真空断熱材により、外箱との接着力や冷却機器の外観性を向上するものである。
1 真空断熱材
2 外被材
2a 外被材の余剰部分
2b 外被材の表面保護層(最外層)
2c 外被材のガスバリア層
2d 外被材の熱溶着層
3 内包材
4 芯材
4a グラスウール
4b ポリスチレン繊維
5 吸着剤
6 外被材の表面処理部
21 冷蔵庫
22 内箱
23 外箱
24 扉
25 発泡断熱材
26 ホットメルト等の接着剤
27 基板ケース
28 冷蔵室
29 冷凍室(小形)
30 製氷室
31 冷凍室(大形)
32 野菜室

Claims (9)

  1. 芯材と、前記芯材を覆い且つガスバリア性を有する外被材と、を備えた真空断熱材において、
    前記外被材はプラスチックラミネートフィルムにより構成され、
    前記外被材の最外層は、その表面が酸化処理されて極性基の形成されたプラスチックフィルムである
    ことを特徴とする真空断熱材。
  2. 請求項1において、
    前記外被材の最外層の表面におけるぬれ張力が34mN/m〜70mN/mであることを特徴とする真空断熱材。
  3. 請求項1または2において、
    前記外被材の最外層は延伸されたポリオレフィンで構成され、その吸水率が0より大きく1.0%以下であることを特徴とする真空断熱材。
  4. 請求項1、2または3において、
    前記外被材の最外層は二軸延伸ポリプロピレンであることを特徴とする真空断熱材。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1つの請求項において、前記芯材は有機繊維である樹脂繊維積層体を含むことを特徴とする真空断熱材。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1つの請求項において、
    前記芯材は無機繊維積層体と樹脂繊維積層体により構成され、
    前記樹脂繊維積層体はその表面に凹凸形状が形成されており、
    前記凹凸形状の形成された樹脂繊維積層体が少なくとも一方の側の外被材側に配設されるように、前記樹脂繊維積層体は、前記無機繊維積層体をサンドイッチ形状または交互の重ね形状にする構造である
    ことを特徴とする真空断熱材。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1つの請求項に記載した真空断熱材を内箱と外箱の間に配設したことを特徴とする冷却機器または断熱容器。
  8. 請求項6に記載した真空断熱材を少なくとも内箱又は外箱に配設した冷却機器または断熱容器において、前記凹凸形状の樹脂繊維積層体側の外被材は、前記外箱にホットメルト接着材で接着されることを特徴とする冷却機器または断熱容器。
  9. 請求項7において、
    一方の側の外被材の最外層は、前記形成された極性基による接着力によって、前記外箱との間に介在したホットメルト接着剤に接着され、
    他方の側の外被材の最外層は、前記形成された極性基による接着力によって、前記内箱との間に介在した硬質発泡ポリウレタンに接着される
    ことを特徴とする冷却機器または断熱容器。
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