JPH11221872A - 断熱用繊維材 - Google Patents

断熱用繊維材

Info

Publication number
JPH11221872A
JPH11221872A JP10042887A JP4288798A JPH11221872A JP H11221872 A JPH11221872 A JP H11221872A JP 10042887 A JP10042887 A JP 10042887A JP 4288798 A JP4288798 A JP 4288798A JP H11221872 A JPH11221872 A JP H11221872A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fiber
nonwoven fabric
organic
heat insulating
mat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10042887A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeo Kamijukkoku
成夫 上拾石
Kenji Ohashi
憲治 大橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP10042887A priority Critical patent/JPH11221872A/ja
Publication of JPH11221872A publication Critical patent/JPH11221872A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 加工性を低下させることなく、耐火性、無機
繊維飛散防止性に優れた断熱用繊維材を提供する。 【解決手段】 有機繊維不織布と無機繊維マットを重ね
合せ有機繊維不織布側からパンチングして有機繊維不織
布の繊維で無機繊維を絡合してマットとした有機繊維不
織布と無機繊維からなる断熱用繊維材において、有機繊
維不織布面に有機樹脂と硼酸塩からなる被膜を設けたこ
とを特徴とする断熱用繊維材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機械的強度に優
れ、無機背に飛沫の飛散を防止するとともに、耐火性に
優れた断熱用繊維材、およびそれを用いた断熱構造体に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、断熱無機繊維マット、具体的
にはガラス繊維マットは、不燃性と、繊維をパンチング
によって細密充填したことによる断熱性とから、耐火構
造の建築物における金属折板屋根材として金属板と貼り
合わされたのち山形状に成形されて使用されている。
【0003】このような断熱無機繊維マットについて
は、具体的には、例えば特公昭63−57228号公報
に、ガラス繊維などの無機繊維マットと無端状有機繊維
不織布との積層体に有機繊維不織布側からニードルパン
チ加工を施してガラス繊維と有機繊維を絡み合わせ、か
つ有機繊維不織布表面に樹脂組成物からなる難燃性被膜
を形成した金属折板屋根用ブランケットが提案されてい
る。また、特公昭63−57538号公報には、ガラス
繊維と有機繊維およびホットメルト型接着剤からなる複
合繊維とが混繊されたシート状物であって、厚み方向に
ニードルパンチ加工されると共に、加熱処理により前記
複合繊維とガラス繊維および有機繊維もしくは複合繊維
同志が熱接着された断熱無機繊維マットが提案されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特公昭63−
57228号公報に記載のガラス繊維断熱材は、不織布
表面に形成された難燃性被膜によって摩擦抵抗が増加
し、折版成形時にしわが発生したり、屈曲部が破断しや
すく、また、不織布面に難燃性被膜を設けたにしても有
機物であるため、500〜800℃になったとき被膜面
が脱離し、結果的に有機不織布が燃焼して断熱材の強度
が低下し、断熱材が脱離する問題があった。
【0005】一方、特公昭63−57538号公報に記
載の有機繊維とホットメルト型接着剤からなる複合繊維
でガラス繊維を接合しただけの断熱材は、有機繊維とガ
ラス繊維あるいはこれら3者の絡み合いが不十分であ
り、機械的強度に劣ったり、あるいは機械的強度を保持
させようとすれば有機成分が多量に必要となり、本素材
の不燃性が損なわれてしまうという問題があった。
【0006】この2例のような従来の断熱無機繊維マッ
トは、有機成分、また有機成分に水酸化アルミ、マグネ
シウムなどの無機充填剤を添加した履層を設けて耐火性
を向上させているが、最終的にこの製品を亜鉛鉄板とラ
ミネートする工程、さらに山形成形するいわゆるロール
フォーミング工程において、この被膜層に対し圧縮、剪
断などの外力が加わり、有機成分層に亀裂が入り、結果
的に無機繊維マットが破れ、不燃性、耐火性不足が生
じ、それを補うことができなかった。
【0007】本発明は、上記のような問題を解決するも
のであって、マットの加工性を低下させることなく、耐
火性、無機繊維飛散防止性に優れた断熱用繊維材、つま
り断熱無機繊維マットを提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、本発明に係る断熱用繊維材は、有機繊維不織布と無
機繊維マットを重ね合せ有機繊維不織布側からパンチン
グして有機繊維不織布の繊維で無機繊維を絡合してマッ
トとした有機繊維不織布と無機繊維からなる断熱用繊維
材において、有機繊維不織布面に有機樹脂と硼酸塩から
なる被膜を設けたことを特徴とするものからなる。
【0009】また、本発明に係る断熱構造体は、このよ
うな断熱用繊維材を金属板に積層したものからなる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明における無機繊維マットと
しては、各種ガラス繊維、例えば無機アルカリガラス
(Eガラス)を原料としてダイレクトメルト法、マーブ
ルメルト法等で作られた長繊維からなるものが好まし
い。繊維の太さとしては3〜15μm、好ましくは5〜
10μm、長さは長繊維をチョップドして30〜150
mmにしたものが望ましい。また、その他のものとして
は、ロックウールや鉱さい繊維などを混合したものであ
ってもよく、さらにはガラスヤーン以外にガラスロービ
ングを混合したものであってもよい。
【0011】本発明における有機繊維不織布としては、
たとえばポリエステル、ナイロン、ポリエチレン、ポリ
プロピレン等の樹脂あるいはこれらの成分を含む各種共
重合体あるいは混合樹脂からなる合成繊維の長繊維を用
いたものが好ましく、不織布の繊度としては、1〜10
デニール、好ましくは3〜7デニール、長さは無端状の
長繊維でもよい。この不織布の目付けとしては15〜5
0g/m2 のものがよく、好ましくは20〜45g/m
2 である。有機繊維不織布の目付が15g/m2 未満で
は断熱用繊維材の機械的強度が不十分であったり、無機
繊維の飛沫の目止め効果が著しく低下するので好ましく
なく、50g/m2 を越えると、本発明では無機繊維飛
沫飛散防止樹脂層を設けることから樹脂成分が増加する
ことになるので、断熱用繊維材の不燃性に悪影響を及ぼ
すおそれがあるので好ましくない。
【0012】本発明による製品の無機繊維マットの有機
繊維不織布面に設ける耐火性のある被膜層は、たとえ
ば、アクリル系、酢酸ビニル系、ブチルゴム系の単一組
成あるいは混合組成エマルジョンに、硼酸アルミ、亜鉛
などの硼酸塩のゲル状物を添加してエマルジョン塗料と
したものから形成される。この硼酸塩の濃度は有機樹脂
成分100重量部に対し20〜300重量部、好ましく
は30〜200重量部とすることが望ましい。また、硼
酸塩は樹脂成分エマルジョンと混合するため、硼酸塩合
成後、硼酸塩として析出させた結晶物より、結晶前のゲ
ル状物を用いる方が好ましい。結晶物を用いると、エマ
ルジョンとの親和性が劣るので分散剤として界面活性剤
を添加する必要が生じることと、設けた被膜層に単に充
填剤として分散しているに過ぎないため耐火性が向上し
ないおそれがある。また、被膜層の強度が低下するため
ロールフォーミング中に被膜層が破断するなどの問題が
生じる。
【0013】一方、ゲル状物を用いると、硼酸塩水和物
としてゲル状の形態で存在するため、樹脂エマルジョン
への親和性が高く、界面活性剤を用いることなく良好に
分散するため、多量の硼酸塩が添加されても被膜の強度
が低下しない。ちなみに、ゲル状物を用いたものを鉄板
に厚さ0.5mmに塗布したものを600℃の炉に入れ
ても発火現象は認められず、また、被膜層の形態は溶融
はしているものの流れ出して被膜層が消失するようなこ
とはなかった。
【0014】一方、結晶硼酸塩を用いたものは、有機成
分のためと思われるが、発火、発煙現象を示し、また、
被膜層は若干は残っているもののほとんど消失してい
た。これは、有機成分が消失したため分散している硼酸
塩が支持体を失い、被膜を形成することなく消失したも
のと考えられる。
【0015】本発明における被膜層は、無機繊維マット
の製造工程、輸送、あるいは成形加工時に発生する無機
繊維飛沫の飛散防止効果も合わせて発揮する。
【0016】さらに、非有機繊維不織布面には、無機繊
維の飛沫の飛散防止を目的としたアクリル樹脂や熱融着
性を付与するためゴム系やエチレン一酢酸ビニル系樹脂
からなるフイルム層を積層したり、同樹脂からなるホッ
トメルト層を設ける等の処理を適宜施すことができる。
【0017】上記のような本発明に係る断熱用繊維材の
構造について、図面を参照して説明する。図1および図
2は、本発明の一実施態様に係る断熱用繊維材、およ
び、それを金属板に積層した場合の断熱構造体を示して
いる。図1において、断熱用繊維材1は、積層後不織布
側からのパンチングにより互いに絡合された、無機繊維
マット層としてのガラス繊維マット層2と、無端状有機
繊維不織布層3とを有している。このように形成された
有機繊維不織布と無機繊維とのマットの有機繊維不織布
面に、耐火性でかつ、無機繊維飛沫の飛散防止の機能も
有する、有機樹脂と硼酸塩からなる被膜4が設けられて
いる。また、この被膜4とは反対側の面には、無機繊維
飛沫の飛散防止のための有機樹脂層5が設けられてい
る。
【0018】このような構成を有する断熱用繊維材1
が、金属板6と貼り合わせ後に、ロールフォーミング等
により、図2に示すような山形折板構造の断熱構造体7
に形成されている。
【0019】次に、本発明に係る断熱用繊維材の製造方
法の例について説明する。まず、ヤーンとロービングの
混合比率が90/10〜60/40よりなるガラス繊維
を解繊したのち一定厚みのガラス繊維マットを形成す
る。このときビニロンや熱可塑性樹脂からなる有機繊維
を10重量%以下ならガラス繊維中に入れて混繊してガ
ラス繊維マットを形成してもよい。
【0020】次いで無端状の長いポリエステル繊維不織
布にガラス繊維マットを積層してポリエステル繊維不織
布側からニードルパンチ加工を施し、無機繊維と不織布
とからなるマットを形成し、ガラス繊維面にアクリルエ
マルジョンからなる接着剤を噴霧して有機樹脂層を形成
する。次に、ポリエステル繊維不織布側に硼酸塩含有エ
マルジョンをコーティングするコーターを介して被膜層
を設け、水平搬送装置を装備し、かつ、110℃〜14
0℃に加熱した熱風乾燥炉に導入して、エマルジョンの
水分を除去乾燥し、熱風乾燥炉の出口において、所定の
幅にスイットする。このスリットした製品の断面には、
無機繊維飛沫の飛散防止を目的にアクリルエマルジョン
をスプレーで吹き付けておくとよい。このようにして、
所望の断熱用繊維材を得る。
【0021】かくして得られた断熱用繊維材は、有機繊
維不織布側の表面にゾル状硼酸塩を配合した有機樹脂被
膜が形成されるため、耐火性が数段向上し、また、無機
繊維飛沫の飛散防止層としての機能も持っているため、
金属板との接着時あるいはその積層品の折板山形成形
時、あるいは、折板山形成形品の施工時に加わる剪断、
圧縮、引張りんどの外力におって発生する無機繊維飛沫
の飛散がないためチカチカ感等の不快感もなくなる。ま
た、従来、この種の製品の欠点であった無機繊維を絡合
するための有機樹脂あるいは有機繊維からなる層の燃焼
がなく、ほぼ完全な不燃材となり、各種の問題が一挙の
解決できるため、不燃性断熱材としての商品価値が格段
に向上し、断熱金属折板屋根用途等に好適に用いること
ができる。より具体的には、各種体育館や倉庫、住宅等
の建築基準法に基づく不燃材料を用いなければならない
部分などに用いられる。
【0022】[測定方法並びに評価方法]本発明に用い
る特性値の測定方法並びに評価方法は次の通りである。 (1)不燃性 ガラス繊維マットを0.6mmの亜鉛鉄板に熱融着した
ものから5×5cmに切り出し、600℃に加熱した電
気炉に投入し5分間観察する。このときの燃焼状態およ
び冷却後の被覆層形態をみて不燃性を判断する。発火せ
ず、かつ、被覆層およびマットに形態変化のないものを
「合格」、八あし、被覆層およびマットが形態変化した
ものを「不合格」と判定した。
【0023】(2)無機繊維飛沫による人体の痒み感 a.断熱用繊維材の製品断面を一辺とした10×10c
mのサンプルを切り出し、製品断面以外の断面および表
面をテープで被覆した。このサンプルを黒色の紙上で数
回はたき、紙上で落下した繊維飛沫量の重量を測定し、
次の基準で痒み感を判定した。 0.1g以上落下・・・・痒み感有り 0.1g未満 ・・・・痒み感無し
【0024】b.断熱用繊維材と金属板を貼り合わせた
ものを10×10cmのサンプルに切り出し、このサン
プルの製品断面および断面に隣接した表層の樹脂層を除
いた部分をテープで被覆したものを、ロール間隔がサン
プルの50%の間隙に調整されたプレスロールに3回通
し、断面をテープで被覆した。このサンプルを黒色の紙
上で数回はたき、紙上に落下した繊維飛沫量の重量を測
定し、次の基準で痒み感を判定した。 0.5g以上落下・・・・痒み感有り 0.5g未満落下・・・・痒み感無し
【0025】(3)機械強度 断熱用繊維材を幅25mm、長さ200mmに切り出
し、テンシロン型引張試験機で試長100mm、引張速
度300mm/分の条件で引張強度を測定する。サンプ
ルの完全破断時の値ではなく、破断までの最高の値を用
いる。
【0026】(4)折曲げ部のしわ、破断 金属板と断熱用繊維材を貼り合わせたものを図2に示し
た形状にロールフォーミングし、屈曲部の状態をみて判
断する。
【0027】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。 実施例1 直径が10μm、長さ30〜100mmのガラス繊維9
7%(ヤーンとロービングの混合比70/30)に繊度
3デニール、平均長さ70mmのポリエステル複合繊維
(ユニチカ(株)製:商品名S−10)3%を混合後、
解繊して厚さ50mmのガラス繊維マットを作り、スパ
ンボンド法によって製造された繊度3デニールのポリエ
ステル長繊維不織布(ユニチカ(株)製:90405W
TO、目付け43g/m2 )を積層し、ポリエステル長
繊維不織布側からニードリングマシンにより25ステッ
チ/cm2 のニードリングを施し、ニードリング面の反
対側に不織布構成繊維(ニードル繊維)を突出させる。
次にこのもののガラス繊維マット面にアクリルエマルジ
ョン(固形分15%)を噴霧装置を使用して60g/m
2 散布し、さらにポリエステル長繊維不織布面にロール
コーターで硼酸塩含有アクリルエマルジョン(“ワテッ
クス”:カナヱ塗料(株)製、固形分65重量%、硼酸
アルミ:100重量%)を150g/m2 塗布して、遠
赤外線ヒータと熱風加熱炉を供えた水平搬送装置に導入
する。この加熱炉を110〜130℃に加熱し、両面に
設けたエマルジョン層の水分を除去して被膜層を形成し
て連続的に巻き取った。
【0028】得られた断熱無機繊維マットを厚さが0.
6mmで温度が110℃に加熱された着色亜鉛鉄板に融
着した。このものをロールフォーミングによって山形に
屈曲成形し、断熱用繊維材裏張り折板屋根を作成した。
得られた断熱繊維材および接着した亜鉛鉄板/断熱用繊
維材、及び断熱用繊維材裏張り折板屋根の特性は表1に
示した通りである。
【0029】比較例1 直径が10μm、長さ30〜100mmのガラス繊維9
7%(ヤーンとロービングの混合比70/30)に繊度
3デニール、平均長さ70mmのポリエステル複合繊維
(ユニチカ(株)製:商品名S−10)3%を混合後、
解繊して厚さ50mmのガラス繊維マットを作り、スパ
ンボンド法によって製造された繊度3デニールのポリエ
ステル長繊維不織布(ユニチカ(株)製:90405W
TO、目付け43g/m2 )を積層し、ポリエステル長
繊維不織布側からニードリングマシンにより25ステッ
チ/cm2 のニードリングを施し、ニードリング面の反
対側に不織布構成繊維(ニードル繊維)を突出させる。
次にこのもののガラス繊維マット面にアクリル系エマル
ジョン樹脂(固形分5%)を30g/m2 となるように
均一散布して、更に実施例1と同様のロールコーターを
使い水酸化マグネシュウムを70重量部添加したブチル
ゴムエマルジョン(“ラックスター”:大日本インキ
(株)製、固形分50%)を150g/m2 塗布し、そ
の後110℃に加熱された乾燥炉に導入し、乾燥後、連
続シート状に巻き取った。
【0030】得られた断熱用繊維材をクロロプレン系接
着剤(ノガワケミカル(株)製:“ダイアボンド”DC
−761)を固形分で42g/m2 となるように塗布
し、実施例1と同様に着色亜鉛鉄板に接着し、実施例1
と同様にロールフォーミングによって山形に屈曲成形し
断熱用繊維材裏張り折板屋根を作成した。得られた断熱
用繊維材および熱融着した亜鉛鉄板/断熱用繊維材、お
よび断熱用繊維材裏張り折板屋根の特性は表1に示した
通りである。
【0031】
【表1】
【0032】表1に示したように、本発明による断熱用
繊維材は、マットの有機繊維面に耐火性に優れた被膜を
設けたため、耐火性が数段向上するとともに、断熱用繊
維材製造時、搬送等で発生する無機繊維飛沫の飛散を防
止できるとともに、ロールフォーミングによって山形に
屈曲成形などの加工工程で発生する無機繊維飛沫の飛散
や、特に製品断面から発生する無機繊維飛沫の飛散防止
に顕著な効果が認められ、作業性(チカチカ感)、環境
汚染の点で大幅に向上した。
【0033】一方、比較例によるものは、従来の方法に
よるもので、マット表面からのガラス繊維の脱離を抑え
ることは可能であるが、亜鉛鉄板と積層体を実施例と同
様にロールフォーミングによって山形屈曲成形する工程
では、被膜の強度が弱いためガラス繊維飛沫の飛散を防
止できず、また、無機充填剤を単に分散させたものであ
るため耐火性に劣る不満足なものであった。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の断熱用繊
維材によるときは、有機繊維不織布側の面に、特定の耐
火性に優れた被膜を設けたので、加工性を低下させるこ
となく、耐火性の良好な、しかも無機繊維飛沫の飛散を
防止できる、金属板等との積層構造体に用いて最適な断
熱用繊維材を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様に係る断熱用繊維材の部分
斜視図である。
【図2】図1の繊維材を用いた断熱構造体の部分正面図
である。
【符号の説明】
1 断熱用繊維材 2 ガラス繊維マット 3 有機繊維不織布 4 被膜 5 有機樹脂層 6 金属板 7 断熱構造体

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機繊維不織布と無機繊維マットを重ね
    合せ有機繊維不織布側からパンチングして有機繊維不織
    布の繊維で無機繊維を絡合してマットとした有機繊維不
    織布と無機繊維からなる断熱用繊維材において、有機繊
    維不織布面に有機樹脂と硼酸塩からなる被膜を設けたこ
    とを特徴とする断熱用繊維材。
  2. 【請求項2】 前記有機繊維不織布が合成繊維の長繊維
    を用いたものからなり、前記無機繊維マットがガラス繊
    維からなる、請求項1の断熱用繊維材。
  3. 【請求項3】 前記有機繊維不織布の目付けが15〜5
    0g/m2 の範囲にある、請求項1または2の断熱用繊
    維材。
  4. 【請求項4】 前記被膜において、硼酸塩が有機樹脂成
    分100重量部に対し20〜300重量部配合されてい
    る、請求項1ないし3のいずれかに記載の断熱用繊維
    材。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載の断
    熱用繊維材を金属板に積層した断熱構造体。
JP10042887A 1998-02-09 1998-02-09 断熱用繊維材 Pending JPH11221872A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10042887A JPH11221872A (ja) 1998-02-09 1998-02-09 断熱用繊維材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10042887A JPH11221872A (ja) 1998-02-09 1998-02-09 断熱用繊維材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11221872A true JPH11221872A (ja) 1999-08-17

Family

ID=12648556

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10042887A Pending JPH11221872A (ja) 1998-02-09 1998-02-09 断熱用繊維材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11221872A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006240083A (ja) * 2005-03-03 2006-09-14 Kurabo Ind Ltd セメント系構造物補強用多層シートおよび該シートを用いたセメント系構造物の補強方法
JP2009299967A (ja) * 2008-06-12 2009-12-24 Asahi Kasei Fibers Corp 貯湯器
JP2011058537A (ja) * 2009-09-08 2011-03-24 Hitachi Appliances Inc 真空断熱材及びそれを用いた冷却機器または断熱容器
JP2012056619A (ja) * 2010-09-13 2012-03-22 Nakagawa Sangyo Kk 搬送材およびその製造方法
KR101319083B1 (ko) * 2006-05-31 2013-10-17 나카가와 산교 가부시키가이샤 절판용 단열 매트 및 그것을 이용한 단열 절판 지붕

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006240083A (ja) * 2005-03-03 2006-09-14 Kurabo Ind Ltd セメント系構造物補強用多層シートおよび該シートを用いたセメント系構造物の補強方法
KR101319083B1 (ko) * 2006-05-31 2013-10-17 나카가와 산교 가부시키가이샤 절판용 단열 매트 및 그것을 이용한 단열 절판 지붕
JP2009299967A (ja) * 2008-06-12 2009-12-24 Asahi Kasei Fibers Corp 貯湯器
JP2011058537A (ja) * 2009-09-08 2011-03-24 Hitachi Appliances Inc 真空断熱材及びそれを用いた冷却機器または断熱容器
JP2012056619A (ja) * 2010-09-13 2012-03-22 Nakagawa Sangyo Kk 搬送材およびその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4287248A (en) Bituminized roof sheet
US4927705A (en) Insulating laminate
US7427575B2 (en) Faced fibrous insulation
KR970703455A (ko) 보온성 다층 부직 배트(multilayer nonwoven thermal insulating batts)
JPH02255329A (ja) ガラス繊維マット断熱材裏張り金属折版屋根板
SK280518B6 (sk) Stavebné obloženie
JPH11221872A (ja) 断熱用繊維材
JP5558315B2 (ja) 壁用防火防音構造
JPS6357228B2 (ja)
JPH0333838B2 (ja)
JP3104379B2 (ja) 無機繊維飛沫の飛散を防止した金属折板用断熱無機繊維マット
JP3008649B2 (ja) 無機繊維飛沫の飛散を防止した金属折板用断熱無機繊維マット
JP2008006795A (ja) 折板用断熱マット及びそれを用いた断熱折板屋根
US20030082369A1 (en) Insulation facing material
CN214612281U (zh) 一种新型防火膨胀条
JP2010125805A (ja) 建材用断熱材及びその製造方法
JP2833635B2 (ja) 断熱性無機繊維マット
KR20150056218A (ko) 불연성 로이단열재
EP2154305A2 (en) Thermal insulation product
WO1991018738A1 (en) Improvements in reflective foil insulation
JPH1171837A (ja) 吸音板及びその製造方法
KR102584178B1 (ko) 화재안전성이 향상된 덕트관 보온단열재 제조방법 및 그 방법으로 제조된 화재안전성이 향상된 덕트관 보온단열재
JP2510779B2 (ja) 易熱融着性断熱繊維マット及びその製造方法
JPS60110439A (ja) 無機・有機複合断熱材
JPH058125Y2 (ja)