JP2833635B2 - 断熱性無機繊維マット - Google Patents

断熱性無機繊維マット

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JP2833635B2 JP3233355A JP23335591A JP2833635B2 JP 2833635 B2 JP2833635 B2 JP 2833635B2 JP 3233355 A JP3233355 A JP 3233355A JP 23335591 A JP23335591 A JP 23335591A JP 2833635 B2 JP2833635 B2 JP 2833635B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、無機繊維マット、特
に、断熱性無機繊維マットに関する。
【0002】
【従来の技術】ガラス繊維マット等の無機繊維マット
は、不燃性であるため、例えば耐火構造の建築物用の断
熱材として用いられている。たとえば、特公昭63−5
7228号には、ガラス繊維等の無機繊維マットと無端
状有機繊維不織布とを積層し、有機繊維不織布側からニ
ードルパンチ加工を施してガラス繊維と有機繊維不織布
の一部とを絡み合わせてなる断熱性無機繊維マットであ
って、有機繊維不織布表面に樹脂組成物からなる難燃性
皮膜をさらに配置したものが示されている。また、特公
昭63−57538号には、ガラス繊維と有機繊維とホ
ットメルト型接着剤からなる複合繊維とが混繊されたシ
ート状物であって、厚み方向にニードルパンチ加工され
るとともにガラス繊維及び有機繊維が複合繊維により熱
接着された断熱性無機繊維マットが示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】特公昭63−5722
8号に記載の断熱性無機繊維マットは、ガラス繊維層か
ら大量のガラス粉塵が発生しやすく、環境汚染の原因と
なるおそれがある。また、金属板等の構造部材に貼り合
わせる場合には、ネオプレン系等の公知の接着剤が必要
となるが、充分な接着強さが得られず、特に高温時には
接着強さが低下しやすい。
【0004】一方、特公昭63−57538号の断熱性
無機繊維マットは、有機繊維、ガラス繊維及び複合繊維
を充分に絡み合わせるのが困難なため、機械的強度が充
分ではない。また、機械的強度を高めようとすると、複
合繊維が大量に必要となるので、不燃性が損なわれてし
まう。また、この無機繊維マットも、ガラス繊維による
ガラス粉塵が発生しやすく、環境汚染の原因となるおそ
れがある。
【0005】第1の発明の目的は、無機繊維からの粉塵
による環境汚染のおそれが少なく、部材に対して高強度
に取付可能な機械的強度の高い断熱性無機繊維マットを
提供することにある。第2の発明の目的は、接着剤層が
難燃性の断熱性無機繊維マットを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、基本的
には以下の第1の発明により達成される。即ち、「無機
繊維層と、前記無機繊維層に積層されかつ一部が前記無
機繊維層に絡み合わされた有機繊維不織布層と、前記無
機繊維層の表面に配置された接着樹脂層とを備え、前記
接着樹脂層は、グリシジル基を有するエポキシ系重合体
と、粒径40〜500μmの、グリシジル基と結合可能
な官能基を有するエチレン系共重合体とを前記無機繊維
層上に散布したのち加熱・溶融して形成された、断熱性
無機繊維マット」である。
【0007】第2の発明に係る断熱性無機繊維マット
は、第1の発明に係る断熱性無機繊維マットにおいて、
エポキシ系重合体がその構造中にハロゲンを30〜80
重量%含んでいる。 *******無機繊維層 無機繊維層を構成する無機繊維としては、たとえばガラ
ス繊維、炭素繊維、金属繊維またはセラミック繊維等が
挙げられる。これらの無機繊維は、それぞれ単独で用い
られてもよいし2種以上混合して用いられてもよい。た
だし、本発明では、ガラス繊維を用いるのが好ましい。
特に、無機アルカリガラス(Eガラス)を原料としてダ
イレクトメルト法やマーブルメルト法により作られた長
繊維が好ましい。この長繊維は、太さが3〜15μm、
好ましくは5〜10μmであり、長繊維をチョップドし
て長さが30〜150mmに設定されたものが好まし
い。
【0008】なお、無機繊維としては、上述のもの以外
に、ガラス繊維にロックウールや鉱さい繊維等を混合し
たものでもよい。また、ガラスヤーンの他にガラスロー
ビングを混合したものが用いられてもよい。有機繊維不織布層 有機繊維不織布層を構成する有機繊維は、たとえばポリ
エステル、ナイロン、ビニロン、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン等の樹脂、これらの成分を含む各種共重合体樹
脂、またはこれらの樹脂の混合樹脂からなる長繊維が好
ましい。特に、繊度が1〜10デニール、さらに3〜7
デニールであればより好ましい。なお、長繊維は、無端
状の長繊維でもよい。
【0009】有機繊維不織布の目付けは、10〜60g
/cm2 、さらに20〜50g/cm2 が好ましい。目
付けが10g/cm2 以下の場合は、本発明の無機繊維
マットの機械的強度が不充分になりやすい。また、無機
繊維層から無機繊維の粉塵が発生しやすくなる。逆に、
目付けが60g/cm2 を超えると、本発明の無機繊維
マットは、不燃性が損なわれて燃えやすくなる。接着樹脂層 接着樹脂層を構成するエポキシ系重合体とエチレン系共
重合体とは、上述の無機繊維や各種金属板に対して良好
な接着性を示し、しかも70℃以上で常温時の2分の1
以上の接着力を維持しているものを用いるのが好まし
い。最も好ましいのは、常温での接着力が800g/2
5mm以上であり、70℃以上でも常温時の2分の1の
400g/25mm以上の接着力が維持できるものが好
ましい。常温での接着力が800g/25mm未満の場
合は、たとえば本発明の無機繊維マットを金属板に貼り
付けて屈曲成形したときに、接着力不足のために無機繊
維マットと金属板とが剥離し易い。また、70℃以上の
高温下での接着力が400g/25mm未満では、無機
繊維マットと金属板との接着力不足が生じ、上述の屈曲
成形品を例えば屋根材のような高温に曝される建築材料
として用いられるのが困難になる。
【0010】エポキシ系重合体及びエチレン系共重合体
は、融点(エポキシ系重合体については融点または軟化
点)が60〜120℃のものが好ましい。融点が60℃
未満の場合は、保管中に粉体がブロッキングして散布が
困難になる。逆に、融点が120℃を超えると、本発明
の無機繊維マットと金属板との接着に際し120℃以上
の加熱が必要となるので、金属板に反りが生じ、成形性
が低下する。
【0011】なお、本発明において、融点は、次のよう
に測定した値である。示差走査熱量計(例えば、パーキ
ンエルマー社製DSC−2)を用い、5mgの試料を2
0℃/分で280℃まで昇温し、5分間保持した後に同
速で冷却して再度昇温したときの、いわゆるセカンドラ
ンの融解曲線を取る。そして、その融解曲線において、
吸熱のピーク温度を融点とする。なお、ピークが2個以
上あるときは、高温側の吸熱ピーク温を融点とする。ま
た、軟化点は、JIS−K7206により測定したビカ
ット軟化温度である。
【0012】上述のエポキシ系重合体は、グリシジル基
を有しかつ上述の各種条件を満たすものであれば特に限
定されるものではないが、具体的にはビスフェノールA
とエピクロルヒドリンとの縮合物が例示できる。エポキ
シ系重合体は、その構造中にハロゲンを30〜70重量
%、さらに35〜60重量%含有しているものが特に好
ましい。このようなエポキシ系重合体としては、テトラ
ブロモビスフェノールA系エポキシ樹脂が例示できる。
このようなエポキシ系重合体を用いると、接着樹脂層の
難燃化が図れる。
【0013】上述のエチレン系共重合体は、グリシジル
基と結合可能な官能基を有するものであれば特に限定さ
れない。グリシジル基と結合可能な官能基としては、た
とえばカルボキシル基やアミノ基が例示できる。このよ
うな官能基を有するエチレン系共重合体としては、エチ
レン−アクリル酸エチル−無水マレイン酸共重合体、エ
チレン−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、エチレ
ン−アクリル酸共重合体、エチレン−無水マレイン酸共
重合体、エチレン−ジメチルアミノエチル共重合体等が
例示できる。
【0014】エチレン系共重合体は、粒径が40〜50
0μmのものが好ましい。すなわち、JIS標準篩Z8
801−1966により、500μmの篩は通過し、3
7μmの篩は通過しない微粉末状のものが好ましい。粒
径が40μm未満の場合には、接着樹脂層の形成時に、
エチレン系共重合体の粒子が無機繊維層の内部に浸透し
てしまうため、接着樹脂層が形成しにくい。逆に、50
0μmを超える場合は、無機繊維層上に散布して加熱・
融着するときに、接着樹脂の溶融速度が遅くなるので生
産性が低下する。
【0015】なお、エポキシ系共重合体とエチレン系共
重合体との混合割合は、エポキシ系共重合体100重量
部に対し、エチレン系共重合体が30〜200重量部に
設定される。本発明において、上述のようなエポキシ系
共重合体とエチレン系共重合体とを用いるのは、官能基
間の反応により、無機繊維の接着性を高め、また、更に
強固な接着層を形成するためである。断熱性無機繊維マット 図1は、本発明に係る断熱性無機繊維マットの一例の縦
断面模式図である。図において、断熱性無機繊維マット
1は、無機繊維層2と、有機繊維不織布層3と、接着樹
脂層4とを主に備えている。
【0016】有機繊維不織布層3は、無機繊維層2の片
面に積層されており、ニードルパンチ加工により一部の
繊維5が無機繊維層2を構成する繊維と絡み合ってい
る。このようなニードルパンチ加工により、無機繊維層
2と有機繊維不織布層3とは一体化している。接着樹脂
層4は、無機繊維層2の他方の面に配置されている。こ
の接着樹脂層4は、図2に示すように、無機繊維層2上
に散布されたエポキシ系重合体粒子6とエチレン系共重
合体粒子7とが無機繊維層2に融着して形成された層で
ある。 断熱性無機繊維マットの製造方法 本発明の断熱性無機繊維マットの製造方法の一例を説明
する。
【0017】まず、ヤーン(A)とロービング(B)と
の混合比率(A/B)が90/10〜60/40のガラ
ス繊維を解繊し、一定の厚みの連続シート状ガラスマッ
トを形成する。この際、ビニロンや熱可塑性樹脂繊維等
の有機繊維をガラス繊維と混繊し、ガラスマットを形成
してもよい。ただし、有機繊維の混繊量は、10重量%
以下に設定する。
【0018】次に、連続シート状のポリエステル繊維不
織布を上述の連続シート状ガラスマットに連続的に積層
し、得られた積層体を不織布側からニードルパンチ加工
しながら不織布層を内側にして巻き取る。次に、ニード
ルパンチ加工された積層体を不織布層側が下側になるよ
う巻出し、ガラスマット層側に粉体散布装置を用いてエ
ポキシ系共重合体とエチレン系共重合体との混合樹脂を
均一に散布する。次に、水平搬送装置を装備しかつ12
0〜180℃に加熱した熱風加熱炉中に積層体を導入
し、散布した樹脂成分を溶融させる。そして、熱風加熱
炉の出口において、溶融した樹脂成分を冷却ロールを用
いて積層体に加圧し、ガラスマットに接着させる。これ
により、本発明の断熱性無機繊維マットが連続シート状
で得られる。
【0019】なお、上述の製造方法においては、積層体
に混合樹脂を散布する前に、アクリル系樹脂のエマルジ
ョン型接着剤をガラスマットに噴霧しておいてもよい。断熱性無機繊維マットの利用方法 本発明の断熱性無機繊維マットは、たとえば体育館、倉
庫及び住宅等の金属折板屋根用の断熱材として用いられ
る。ここでは、断熱性無機繊維マットは、接着樹脂層に
より金属板に接着される。金属板と無機繊維マットとの
接着は、熱接着による。
【0020】断熱性無機繊維マットが接着された金属板
は、たとえばロールフォーミングにより所定の折板屋根
形状に成形される。これにより得られた折板屋根材料で
は、無機繊維マットの接着樹脂層が上述の混合樹脂から
なるので、無機繊維マットと金属板との接着強度が高
い。したがって、無機繊維マットは、せん断、圧縮また
は引っ張り等の外力を受けても、金属板から剥離しにく
い。また、無機繊維マットは、成形時に無機繊維の飛散
が少なく、環境汚染を起こしにくい。
【0021】なお、第2の発明に係る断熱性無機繊維マ
ットは、接着樹脂層を構成するエポキシ系重合体が多量
のハロゲンを含んでいるため、難燃性が高い。したがっ
て、この無機繊維マットは、建築基準法に基づいて不燃
材料の使用が義務付けられている建築物用に有用であ
る。
【0022】
【実施例】実施例 直径が10μmで長さが30〜100mmのガラス繊維
(ヤーンとロービングとの混合比が70/30)97重
量%と、繊度が3デニールで平均長さが70mmのポリ
エステル複合繊維(S−10:ユニチカ(株)製)3重
量%とを混合し、これを解繊して厚さ50mmの連続シ
ート状のガラス繊維マットを作成した。
【0023】次に、得られた連続シート状のガラス繊維
マット上にスパンボンド法により製造された繊度が3デ
ニールで目付けが43g/m2 のポリエステル長繊維不
織布(商品名90405WTO:ユニチカ(株)製)を
連続的に積層し、ニードリングマシンを用いて不織布側
から17ステッチ/cm2 のニードリングを施しながら
巻き取った。なお、ニードリングは、ニードリング面の
反対側に不織布を構成する繊維(ニードル繊維)が突出
するよう行った。
【0024】次に、連続積層シートを不織布面が下にな
るよう巻出し、ニードル繊維が突出した面を上にして遠
赤外線ヒータと熱風加熱炉とを備えた水平搬送装置内に
導入した。この際、熱風加熱炉に導入する直前に、粉末
散布装置を用いてエチレン系共重合体とエポキシ系共重
合体とを重量比で1:1に混合したものを39g/m 2
散布した。熱風加熱炉の温度は120〜140℃に設定
した。なお、エチレン系共重合体としては、融点が10
2℃、メルトインデックスが20000g/10分、平
均粒径が160μmのエチレン−アクリル酸エチル−ア
クリル酸共重合体(レクスポール1:日本石油化学
(株)製)を用いた。また、エポキシ樹脂としては、軟
化点が77℃、臭素含有率が49重量%、平均粒径が1
80μmのテトラブロモビスフェノールA骨格グリシジ
ルエーテルエポキシ樹脂(SR−TBA450:坂本薬
品(株)製)を用いた。
【0025】一方、乾燥炉の出口では、連続積層シート
を冷却ロールによりてニップし、溶融した樹脂を均一に
伸ばすとともに冷却して固化させた。これにより、連続
シート状の断熱性無機繊維マットが得られた。比較例 直径が10μmで長さが30〜100mmのガラス繊維
(ヤーンとーロービングとの混合比が70/30)75
重量%と、繊度が3デニールで平均長さが70mmのポ
リエステル複合繊維(S−10:ユニチカ(株)製)2
5重量%とを混合し、これを解繊して厚さが50mmの
連続シート状のガラス繊維マットを作成した。
【0026】次に、このガラス繊維マットにニードリン
グマシンにより25ステッチ/cm 2 のニードリング処
理を施し、その後にガラス繊維マットを175℃に加熱
した加熱炉に導入してポリエステル複合繊維を溶融さ
せ、ガラス繊維を結束させて断熱性無機繊維マットを作
成した。評価 実施例及び比較例で得られた断熱性無機繊維マットにつ
いて、次の試験を行った。各試験の結果を表1に示す。 機械的強度 断熱性無機繊維マットから幅25mmで長さ100mm
のサンプルを切り取った。そして、このサンプルをチャ
ック間が50mmにセットされたオートグラフ型引張り
試験器((株)島津製作所製タイプIS−500)に装
着し、引っ張り速度50mm/分で引っ張り破断強さを
測定した。機械的強度は、記録用紙に記録された破断強
さの最高値Xから、Xkg/25mmのように示され
る。 金属板との接着強度 実施例で得られた断熱性無機繊維マットを、89℃に加
熱された厚さが0.6mmの着色亜鉛鉄板に融着し、板
状材料を作成した。この板状材料をロールフォーミング
により山型に屈曲成形し、断熱性無機繊維マットが裏貼
りされた折板屋根を作成した。
【0027】一方、比較例で得られた断熱性無機繊維マ
ットにクロロプレン系接着剤(ダイヤボンドDC76
1:ノガワケミカル(株)製)を固形分で42g/cm
2 塗布し、この断熱性無機繊維マットを厚さが0.6m
mの着色亜鉛鉄板に接着して板状材料を作成した。この
板上材料をロールフォーミングにより山型に屈曲成形
し、断熱性無機繊維マットが裏貼りされた折板屋根を作
成した。
【0028】実施例及び比較例の断熱性無機繊維マット
を用いてそれぞれ製造した折板屋根から幅25mm、長
さ150mmの短冊状のサンプルを切り取った。このサ
ンプルの無機繊維マットを、端から100mm剥離し、
オートグラフ型引っ張り試験器((株)島津製作所製タ
イプIS−500)により引張り速度50mm/分で引
き剥がして接着強度を測定した。接着強度は、最大値
(Y)からYg/25mmのように示される。接着強度
は、常温(20〜25℃)下及び高温(70℃)下につ
いて測定した。 不燃性 接着強度の測定時に作成した折板屋根から5×5cmの
サンプルを切り取り、これを500℃に加熱した電気炉
中に投入して5分間観察した。このときの燃焼状態を観
察して燃焼性を判定した。
【0029】評価は次の通りである。 ○:発煙したが発火しなかった。 ×:発火した。 無機繊維の粉塵による人体の痒み感 断熱性無機繊維マットから10×10cmのサンプルを
切り取り、断面をテープで被覆した。このサンプルを黒
色の紙上で数回はたき、紙上に落下したガラス粉の重量
を測定した。測定した値から次の基準で痒み感を判定し
た。 0.1g以上落下:痒み感有り。 0.1g未満落下:痒み感無し。 折板屋根の折曲げ部のシワ・破断 接着強度の測定時に作成した折板の屈曲部を観察し、次
の基準により判定した。 シワ・破断有り:ガラスマット層が破断し、亀裂が発生
した。 シワ・破断無し:均一なガラスマット層を保持してい
た。
【0030】
【表1】
【0031】
【発明の効果】第1の発明では、無機繊維層の表面に接
着樹脂層を配置し、また接着樹脂層に上述の共重合体を
用いているので、無機繊維の粉塵による環境汚染の恐れ
がすくなく、部材に対して高強度に取付可能な機械的強
度の高い断熱性無機繊維マットが実現できる。また、接
着樹脂の粒径を規定することにより、内部に深く浸透し
すぎないので、少量の樹脂で接着樹脂層が形成され、且
つ遅い溶融速度に起因する問題も少ない。
【0032】第2の発明によれば、第1の発明による効
果に加えて接着樹脂層が難燃性の断熱性無機繊維マット
が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例の縦断面模式図。
【図2】前記一例の製造工程の縦断面模式図。
【符号の説明】
1 断熱性無機繊維マット 2 無機繊維層 3 有機繊維不織布層 4 接着樹脂層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−264958(JP,A) 特開 平1−246453(JP,A) 実開 昭63−85691(JP,U) 特公 昭63−57228(JP,B2)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機繊維層と、前記無機繊維層に積層さ
    れかつ一部が前記無機繊維層に絡み合わされた有機繊維
    不織布層と、前記無機繊維層の表面に配置された接着樹
    脂層とを備え、前記接着樹脂層は、グリシジル基を有す
    るエポキシ系重合体と、粒径40〜500μmの、グリ
    シジル基と結合可能な官能基を有するエチレン系共重合
    とを前記無機繊維層上に散布したのち加熱・溶融 して
    形成されたことを特徴とする、断熱性無機繊維マット。
  2. 【請求項2】 前記エポキシ系重合体が、その構造中に
    ハロゲンを30〜80重量%含んでいる、請求項(1
    載の断熱性無機繊維マット。
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