JP2010065711A - 真空断熱材及びこれを用いた冷蔵庫 - Google Patents

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Abstract

【課題】芯材のどの位置に穴を開けてもリーク(真空破壊)することなく、断熱性能を保持した真空断熱材を提供すること
【解決手段】無機繊維又は有機繊維の繊維系材料からなり熱溶着可能な芯材4と、芯材を収納し熱溶着層2bとガスバリア層を有する外被材2と、を有し、外被材2中を真空排気した真空断熱材において、外被材の熱溶着層2bの一部と芯材4の一部は、熱溶着によって芯材の厚さ方向で連続して一体化した溶着部7を形成すること。芯材4と外被材の熱溶着層2bとに形成された溶着部7と、溶着部7に対向する外被材2とには、芯材の厚さ方向に貫通穴6が設けられ、この貫通穴に真空断熱材の固定用部品を挿通させて冷蔵庫に固定する。
【選択図】図3

Description

本発明は、真空断熱材とそれを用いた冷蔵庫に係わり、特に、断熱性能を損なうことなく冷蔵庫などへの設置に好適な真空断熱材の構成に関する。
近年、冷蔵庫などの家電製品や業務用冷凍庫、飲料水自動販売機などの業務用電気製品をはじめ、住宅、車両等において断熱材が多く利用されている。これらの機器等において、断熱材は配管に捲く、穴を開ける等の多種多様な形態で使用される。例えば、住宅用の断熱に使用の場合、多くは釘打ち等が可能であることが求められ、穴あけが必要となる。また、より多くの面積を断熱できるようにするためには、既設部品(突起等の障害物)を避けるために穴あけや切欠き等が必要である場合が多い。
従来、これらの用途に用いるときはグラスウールや発泡ポリスチレンといった断熱材が主に利用されてきた。しかし、消費者による省エネや地球温暖化防止をはじめとした環境に対する意識の高まりから、より高性能な断熱材が要求されている。
真空断熱材はこれら従来の断熱材と比較すると極めて高い断熱性能を持つため、真空断熱材を適用すれば前記断熱を必要とする機器等における断熱性能の大幅な向上が期待できる。しかし、真空断熱材は内部を真空に保つ必要があるために、穴が開くとリーク(真空破壊)を起こし、高い断熱性能が失われるという課題を持っている。
真空断熱材を開示した従来技術として、例えば特許文献1には、貫通孔部、切欠き部を有する真空断熱材を得るために、芯材を袋状外包材に開口部から収納し、真空排気して外包材の開口部をシールした後に、外包材を加熱して外包材周縁部の内側領域にシール部を形成することが記載されている。
また、真空断熱材を開示した、例えば特許文献2には、気密性のシート材でコア材を被覆すると共に、コア材の周囲に樹脂製の枠材を配設し、前記枠体とシート材を融着又は接着することで、真空断熱体におけるシート材の余剰部分を除去可能とし、さらに貫通孔を設置できるようにしたことが記載されている。
また、真空断熱材を開示した、例えば特許文献3には、外被材の熱溶着層と芯材の表面部分とが結着し、さらに芯材が存在しない部分において外被材全体が熱溶着されていることで、真空断熱材の有効断熱面積の拡大と、形状の自由度向上を図ることが記載されている。
特開2006−183810号公報 特開2007−211921号公報 特開2005−201458号公報
しかしながら、上記の特許文献1に記載の真空断熱材の製造方法では、真空排気し密封した後に真空断熱材を加熱し、外包材周縁部の内側を溶着するため、加熱時に外包材や芯材からガスが発生し、断熱性能を悪化させることが懸念される。また、真空断熱材全体を加熱する必要があるため、外包材及び芯材に対する加熱によるダメージが大きくなり、芯材の収縮による寸法変化や断熱性能悪化、外包材のガスバリア性悪化等による断熱性能劣化等が懸念される。
また、上記の特許文献2に記載の真空断熱体では、枠材の位置でしか貫通孔を設置できないので、真空断熱体を作製した後は自由に任意の位置に貫通孔を設置することができない。
また、上記の特許文献3に記載の真空断熱材では、外被材の熱溶着層と芯材の表面のみが結着しているので、真空断熱材に対して芯材のある場所で貫通孔を設けることができず、さらに特許文献1の発明と同様に、真空断熱材に貫通孔を設ける場合には外被材の熱溶着部が増加するため、芯材の存在しない外被材の熱溶着部におけるヒートブリッジ(真空断熱材における熱の回り込み)が大きくなって断熱性能が低下するという課題があった。
そこで、本発明は、上記課題を解決するために、芯材のどの位置に穴を開けてもリーク(真空破壊)することなく、断熱性能を保持した真空断熱材を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために,本発明は主として次のような構成を採用する。
無機繊維又は有機繊維の繊維系材料からなり熱溶着可能な芯材と、前記芯材を収納し熱溶着層とガスバリア層を有する外被材と、を有し、前記外被材中を真空排気した真空断熱材において、前記外被材の熱溶着層の一部と前記芯材の一部は、熱溶着によって前記芯材の厚さ方向で連続して一体化した溶着部を形成する真空断熱材。さらに、前記芯材に形成された溶着部は、前記溶着部の形成されていない芯材からのリークの無い非連通部である真空断熱材。
また、前記真空断熱材において、前記芯材と前記外被材の熱溶着層とに形成された溶着部と、前記溶着部に対向する外被材とには、前記芯材の厚さ方向に貫通穴が設けられる真空断熱材。さらに、前記芯材と前記外被材の熱溶着層とに形成された溶着部と、前記溶着部に対向する外被材とには、前記芯材の厚さ方向に窪み又は凹部が設けられる真空断熱材。さらに、前記窪み又は凹部には、前記芯材の厚さ方向に貫通穴が設けられる真空断熱材。
また、外被材の熱溶着層と芯材とで形成された溶着部に芯材の厚さ方向の貫通穴が設けられた真空断熱材は、内箱と外箱の略中間位置でその両側の発泡断熱材とともに配設されて冷蔵庫の断熱機能を構成し、前記貫通穴には真空断熱材を固定する部品が挿通され、前記部品が前記冷蔵庫の一部に結合された冷蔵庫。
本発明によれば、断熱性能を損なうことなく真空断熱材の任意の場所に貫通穴を設けることができる。
また、冷蔵庫等におけるいろいろな場所に様々な形態で本発明の真空断熱材を適用できるようになり、その結果として製品の断熱効果を上げることができ、消費電力量の低減等による省エネ効果が得られる。
本発明の実施形態に係る真空断熱材について、図面を参照しながら以下詳細に説明する。図1は本発明の実施形態に係る真空断熱材における外被材と芯材の溶着部を形成した構造を示す断面図である。図2は本発明の実施形態に係る真空断熱材における外被材と芯材の溶着部とこれへの貫通穴を形成した構造を示す平面図である。図3は本実施形態に係る真空断熱材における外被材と芯材の溶着部とこれへの貫通穴を形成した構造を示す断面図である。
図1と図2と図3において、1は真空断熱材、2は外被材、2aは外被材の余剰部分、3は内包材、4は芯材、5は吸着剤、6は貫通穴、7は溶着部、をそれぞれ表す。
まず、本実施形態に係る真空断熱材の構造についてその概要を述べると、本実施形態の真空断熱材1は、繊維系材料からなる芯材4と、水蒸気又はガスを吸着する吸着剤5と、芯材4及び吸着剤5を内包する内包材3と、この内包材3を覆う外被材2と、を備えている。ここで、外被材2の熱溶着層2bと芯材4とを加熱することで芯材の厚さ方向(例、図1で紙面の上下方向)に連続して一体化した溶着部7を形成し、この溶着部7とこれに対面する外被材2とに貫通穴6を設けて、この貫通穴に固定部材(例、ボルト)を挿通させて冷蔵庫に固定設置するものである。
次に、本実施形態に係る真空断熱材の製造(形成)手順についてその概要を説明する。図1に示す真空断熱材を形成する場合、まず、芯材4となる有機樹脂繊維等の繊維系材料を、吸着剤5と共に内包材3に収納する。そして、芯材4を圧縮しながら、内包材3の周縁部を熱溶着や接着等により封止することで芯材4を圧縮保持する。この処理により、芯材4を外被材2にスムーズに挿入することができ、作業性が向上する。
ここで、内包材3を用いなくとも芯材4を外被材2にスムーズに挿入することができる場合、内包材3を用いる必要は特にない。但し、外被材2におけるヒートブリッジ(外被材表面を迂回する熱の回り込み)の抑制のためには、内包材3を用いることが望ましい。また、芯材4における任意の場所(但し、吸着剤5を含まない場所)を加圧しながら芯材4の融点以上で加熱し、芯材4を厚さ方向においてあらかじめ完全に溶着させておいてもよい。このとき、芯材4の溶着部7に貫通穴6(図2、図3を参照)をあらかじめ設けておいても良い。これにより、後で真空断熱材1に貫通穴6を設ける際にその位置を確認しやすくなる。
続いて、図2に示す外被材2の余剰部分2aで矩形形状の芯材4がその4辺を覆われている構成例の場合に、その3辺が溶着された袋状の外被材2へ圧縮成形された芯材4を収納する。そして、減圧を効率よく行えるように内包材3の開口部をカットして、外被材2の内部を真空排気し、外被材2の開口部を熱溶着によって封止する。
その後、真空断熱材1における任意の場所(芯材4をあらかじめ溶着している場合はその場所)を加圧しながら外被材2と芯材4の融点以上で加熱し、外被材の溶着層2bと芯材4を厚さ方向において完全に(連続して)溶着させて一体化することで図1に示す真空断熱材1を得ることができる。
また、外被材2の熱溶着層2bと芯材4の溶着部7の中心位置、並びに対向する外被材の位置において貫通穴6を設けることで、図2及び図3に示す真空断熱材1を得ることができる。図2は本実施形態に係る真空断熱材1の外観平面図であり、図3は図2の真空断熱材1におけるA−A断面図である。貫通穴6は外被材2と芯材4の溶着部7の数ごとに複数設けることも可能である。また、真空断熱材1の貫通は真空断熱材1の使用前における任意のタイミングで行うことが可能である。
また、真空断熱材1において芯材4と外被材2を融合または溶着する範囲としては、貫通穴6の外周と芯材4が溶着している最外部との間の寸法を20〜50mmとするのが好ましい。この理由は、20mmより溶着部7が小さくなると、貫通穴6からのリーク(芯材の真空破壊)が懸念され、50mmより溶着部7が大きくなると、真空断熱材の寸法安定性の確保が難しくなり得るからである(溶着部7をあまり大きく取ると、それに見合った熱が芯材に加わり、芯材が縮む傾向となり、真空断熱材全体の寸法が予期しないものとなり得る)。貫通穴6の大きさについては特に限定されない。
また、真空断熱材1の厚さの範囲は1〜10mmが好ましい。この理由は、厚さが1mmを下回ると芯材4のシール性(密閉性)は良くなるが(外部の気体が溶着部7を通して進入するに際して、厚さが小であると気体進入の断面積が小となって侵入し難くなり密閉性は良い)、真空断熱材1の断熱性能が劣ってしまうからである。一方、厚さが10mmを超える場合は芯材4のシール性を十分に確保できない場合があるからである。
また、芯材4のシール性を確保するために、外被材2と溶着する部位における芯材4の厚さを薄肉化することも有効である。図4に芯材厚さを薄肉化する構成例を示す。なお、ここでいう真空断熱材1及び芯材4の厚さとは、外被材2の内部を真空排気し、密封した後の最終的な厚さを指している。図4は本実施形態に係る真空断熱材における芯材の溶着部を薄肉化した構成例を示す断面図である。ここで、図4では芯材の厚さ方向に窪み(凹部)を形成しているが、この窪みは、図3に示す真空断熱材1を例えば冷蔵庫に適用した場合に、冷蔵庫のパイプや配管などの部品が真空断熱材の設置に障害となるときにこれを回避する機能を備えており、また、この窪みを用いて(貫通穴6の代わりに)冷蔵庫に固定設置させる機能をも備えている。さらに、この窪みは、芯材を薄肉化しているので、上述したように芯材に対する外部からの侵入を阻止するシール性(密閉性)を高めている。したがって、この窪みは、貫通穴6(主として固定部材による固定機能)と異なる機能を奏するものである。
外被材2における芯材4を含まない部分である外被材の余剰部分2aは芯材4を含む部分と含まない部分とを境に折り曲げ、テープ、両面テープ、接着剤などで固定してもよい。また、外被材の余剰部分2aは4辺すべてを折り曲げてもよいが、必要に応じて4辺すべてを折り曲げなくてもよい。例えば、最終封止部の1辺のみを折り曲げて固定することも可能である。真空断熱材1の形状は特に限定されず、適用される箇所と作業性に応じて各種形状のものが適用可能である。
次に、本実施形態家に係る真空断熱材における各基材の構成、加工条件等について、以下詳細に説明する。まず、外被材2とは、真空断熱材1の内部を真空状態に保つために芯材を覆うものである。外被材2は外層より、表面保護層、ガスバリア層、熱溶着層により構成される。表面保護層は耐傷付き性、耐衝撃性に対応するためのものであり、ガスバリア層はガスバリア性を確保するためのものであり、熱溶着層は熱溶着によって真空断熱材1の内部を密閉するためのものである。したがって、これらの目的に適うものであれば、全ての公知材料が使用可能である。
外被材2の具体的構成としては、表面保護層としてポリアミド樹脂、ガスバリア層としてアルミニウムを蒸着したポリエチレンテレフタレート樹脂及びアルミニウムを蒸着したエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂、熱溶着層として無延伸ポリプロピレン樹脂を用いたラミネートフィルムが例として挙げられる。このとき、表面保護層とガスバリア層における互いのアルミニウム蒸着面を貼り合わせると、ガスバリア性がより高くなる。また、各層を接着するための接着剤としては2液硬化型ウレタン系接着剤が用いられるが、特にこれに限定されるわけではない。例えば、代わりにアクリル系接着剤、ポリエステル系接着剤、エポキシ系接着剤、シリコン系接着剤等を用いてもよい。そして、この外被材2は熱溶着層同士を貼り合わせた袋として使用される。
また、外被材をさらに改善/改良する手法として、例えば、表面保護層に金属または無機酸化物を蒸着することで耐衝撃性の他にガスバリア性を付加したり、ガスバリア層に金属蒸着または無機酸化物蒸着を有するフィルムを設けたり、あるいは金属箔を用いてもよい。用いる金属としては、アルミニウムやステンレス等が挙げられ、無機酸化物としては、シリカ蒸着等が挙げられる。
熱溶着層としては、ポリプロピレン樹脂の他に、シール性や耐ケミカルアタック性などから高密度ポリエチレン樹脂を用いたり、低密度ポリエチレン樹脂、中密度ポリエチレン樹脂やポリアクリルニトリル樹脂などを用いてもよい。
外被材2の残存有機溶剤等の脱ガスを目的として、芯材4の挿入前に外被材2のエージングを施すことは有効である。このときの条件は、各種有機溶剤の除去が可能であるということから、例えば70℃以上で3時間以上の真空乾燥を行うことが望ましい。
次いで、内包材3としては、熱溶着や接着剤等による接着が可能であり、アウトガスが発生しない袋状または容器状のものであればよい。材質は特に限定されるわけではないが、例えば、シール性や耐ケミカルアタック性に優れたポリエチレン樹脂(高密度、中密度、低密度)や、ポリプロピレン樹脂が代表的である。また、内包材3は外被材の溶着層2bや芯材4と溶着可能な材料を用いる。好ましくは外被材の溶着層2bや芯材4との相溶性向上のため、同種の材料を用いる。例えば、外被材の溶着層2b、内包材3及び芯材4をポリプロピレンで構成することが挙げられる。延伸の有無や密度、合成方法等の違いについては問わない。また、内包材3の厚さは芯材4を圧縮保持できる厚みとすればよく、特に限定されないが、取り扱い性やコストを考えると、20〜50μmとするのが望ましい。外被材2や芯材4との溶着性を考えると、更に好ましい厚さの範囲は20〜30μmである。内包材3は芯材4の内部を減圧するため、真空排気する直前にカットして開口する。
次いで、芯材4は、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維、ポリスチレン繊維等の有機繊維からなる繊維系材料を適当なサイズ、形状にカットして用いる。また、ガラス短繊維材等の無機繊維を併用しても良く、有機繊維と無機繊維を積層したり、無機繊維で有機繊維をサンドイッチして積層したり、有機繊維で無機繊維をサンドイッチして積層したりしてもよく、更には異種の有機繊維を積層して用いても良い。図5に芯材を積層した構成例を示す。図5は本実施形態に係る真空断熱材における芯材を異なる繊維系材料で積層した構成例を示す断面図である。
繊維化する有機樹脂としては、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステル、ポリ乳酸等の断熱性と加工性を両立でき、熱溶着が可能な熱可塑性樹脂であれば何でもよく、特に限定されるものではない。
また、有機樹脂を繊維化する方法は特に限定されるものではないが、例えばメルトブローン紡糸法がある。これは押出機で溶融した樹脂を極細のノズル穴から押出しながら高速のガス流体で延伸することで樹脂を繊維化し、積層するものである。その他の繊維化手段として、スパンボンド紡糸法等を用いても良い。
有機樹脂繊維の繊維径は1〜50μmであることが好ましく、さらには1〜10μmであることが好ましい。これは平均繊維径が50μmより大きくなったとき、繊維の接触面積が大きくなって接触熱抵抗が小さくなるので、熱伝導率が大きく劣ってしまうからである。一方、平均繊維径を1μm未満とすると、繊維の接触が小さくなることで接触熱抵抗は大きくなるが、1枚当たりの厚みが薄くなってしまうため、シート状の有機繊維集合体を重ねて厚みを稼ぐことで熱伝導率を低減しなければならず、生産性が劣ると共にコストも高騰するからである。
有機繊維の繊維方向については、真空断熱材の厚み方向に対し水平方向に並んで配列するものが断熱性能の点で好ましい。これは垂直方向の熱伝導を低減するのに有効なためである。
芯材4の脱水、脱ガスを目的として、外被材2への挿入前に芯材4を乾燥処理することは有効である。このときの加熱温度は最低限表面に付着した水分の除去が可能であるということから、100℃以上であることが望ましい。樹脂の軟化点がこの温度より低いときは、軟化点を超えない範囲の温度で乾燥しても良い。また、真空乾燥を併用してもよい。
次いで、吸着剤5は、アルミノ・シリケートの含水金属塩を主成分とした親水性の合成ゼオライト、揮発性または疎水性の有機系ガスの吸着能力を高めた疎水性合成ゼオライト、ドーソナイト、ハイドロサルタイト、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、カーボンナノファイバー、グラファイトナノファイバー等の炭素繊維体等といった、被吸着分子と吸着剤とが物理化学的な親和力で吸着を実現する物理吸着剤や、生石灰をはじめとしたアルカリ土類金属の酸化物、アルカリ金属の酸化物、金属酸化物等のガス吸着剤やバリウム−リチウム合金等の合金といった吸着性能に優れた化学反応型吸着剤を用いる。公知の吸着剤を単独あるいは併用して適用しても良く、これらの吸着剤が公知の包装材に覆われていてもよい。また、形状はペレット、ビーズ、パウダー等、特に限定されるものではない。
化学反応型吸着剤とは、主に化学反応によって被吸着分子と吸着剤とが化学結合することにより吸着を実現する吸着剤を指す。ここで言う化学結合とは、共有結合、イオン結合、金属結合、水素結合等の簡単には解離しない強い結合のことである。化学反応型吸着剤の例として、酸化カルシウム、酸化バリウム、酸化ストロンチウム等が挙げられる。
これらの吸着剤を用いることで、真空断熱材1において真空排気し切れなかった水蒸気をはじめとするガスを吸着し、さらに真空断熱材1内部の真空度を高めることができ、真空断熱材1を高性能化する。また、芯材4から放出される水蒸気や、外被材2を通して外部より進入するガス及び外被材2自身から発生するガスを吸着し、真空断熱材1の経時劣化を低く抑えることができる。
吸着剤5は、芯材4の繊維の積層間に挿入される。この挿入により、吸着剤5が真空断熱材1の表面に突出しないため、吸着剤5の粒によって外被材2を傷つけたり破断したりすることがなく、真空断熱材1の断熱性能に対する信頼性を損なうことがない。また、吸着剤5は複数箇所に設置しても良い。
また、本発明の実施形態に係る真空断熱材1を冷蔵庫に適用した構成例を図6に示す。図6に示す冷蔵庫21は内箱22と外箱23の間に真空断熱材1が配設され、更に発泡断熱材25が充填されており、発泡断熱材25が充填された扉24を備えた構造となっている。扉24の内部に真空断熱材1を配設し、発泡断熱材25を充填してもよい。この真空断熱材1に貫通穴6を設けて、そこにねじ等の固定用部材(図示せず)を通過させ、冷蔵庫21に固定することで、真空断熱材1を内箱22、外箱23のいずれにも接触しないように配設することが可能となる。
これにより、内箱22または外箱23から真空断熱材1の外被材2に直接熱が伝導し、ヒートブリッジすることによって冷蔵庫21の断熱性能が不利になることを防止できる。また、貫通穴6を利用してそこに配管を通したり、障害となるものを避けたりすることも可能であるため、真空断熱材1を配設する位置の自由度が高くなり、真空断熱材1が冷蔵庫21を断熱する面積を増加させることが可能となる。このようにして本発明の真空断熱材1を冷蔵庫21に適用することで、冷蔵庫21の箱体熱漏洩量が低減するので、省エネ性能が向上する。
次に、本発明の実施形態に係る真空断熱材について、図1〜図3を参照しながら以下説明する。
「実施形態」
本実施形態に係る真空断熱材1は、内包材3と、芯材4と、吸着剤5と、内包材3、芯材4及び吸着剤5を収納し且つガスバリア性フィルムからなる外被材2と、を備えている。次に、本実施形態に係る真空断熱材1を作製する手順を説明すると、まず、芯材4における任意の場所に直径1mm程度の金属棒を貫通させ、その周囲を0.3〜0.5MPa程度で加圧しながら芯材4の融点以上で加熱して芯材4を溶着させた。次に、金属棒を取り除き、吸着剤5を芯材4の繊維の積層間に設置し、これらを内包材3に収納して上下からプレスすることによって圧縮を行い、その状態で内包材3の開口部を熱溶着して封止することで芯材4を圧縮保持する。
続いて、図2に示すように外被材2の余剰部分2aで矩形形状の芯材4がその4辺を覆われている場合に、その3辺が熱溶着で溶着された袋状の外被材2へ圧縮成形された芯材4を収納した後、内包材3の開口部をカットし、これを真空チャンバ内にセットして1Paまで真空排気による減圧を行い、外被材2の開口部を熱溶着によって封止した。その後、芯材4の溶着部と外被材2とを0.3〜0.5MPa程度で加圧しながら外被材の溶着層2bと芯材4の融点以上で加熱することで、外被材の溶着層2bと芯材4を溶着させて一体化し、芯材4に設けられた貫通穴6の位置で外被材2を貫通させて真空断熱材1を得た。外被材2の貫通は真空断熱材1の使用前における任意のタイミングで行うことが可能である。図2と図3に本実施形態で得られる真空断熱材1の構成例を示す。
外被材2は表面保護層、ガスバリア層、及び熱溶着層で構成され、それぞれ表面保護層としてポリアミドフィルム(15μm)、ガスバリア層としてアルミニウムを蒸着(厚さ50nm)したポリエチレンテレフタレートフィルム(12μm)及びアルミニウムを蒸着(厚さ50nm)したエチレン−ビニルアルコール共重合体フィルム(12μm)、熱溶着層として無延伸ポリプロピレンフィルム(30μm)とし、各層間が2液硬化型ウレタン系接着剤で接着されたラミネートフィルムを用いた。内包材3は無延伸ポリプロピレン樹脂フィルム(IPP、厚さ20μm)を、芯材4はメルトブローン法により紡糸したポリプロピレン樹脂繊維(平均繊維径約10μm)を、吸着剤5は合成ゼオライト(親水性、使用量約5g)を用いている。真空断熱材1のサイズは幅300mm、長さ350mmである。
次に、本発明の実施形態を基にした具体的な構成、手順及び実験結果を示す複数の実施例、及び実施例と比較すべき複数の比較例について以下説明する。図7は、本発明の実施形態を基にした実施例、比較例における諸条件と実験結果を取り纏めた図である。
「実施例1」
上記の実施形態で述べた材料構成、作製方法による真空断熱材1の厚さを5mmとし、貫通穴6の外周と溶着すべき芯材の最外部との間の寸法(貫通穴6の外周と芯材4が溶着した最外部との間の寸法、図7では芯材と外被材の接合範囲と記す)を20mmの範囲において外被材2と芯材4を溶着して一体化することで真空断熱材1を得た。加熱温度は約170℃である。この真空断熱材1はリークすることなく断熱性能を維持した。真空断熱材1の熱伝導率は0.0053W/m・Kであった。
「実施例2」
上記の実施形態で述べた材料構成、作製方法による真空断熱材1の厚さを10mmとし、貫通穴6の外周と溶着すべき芯材の最外部との間の寸法(図7では芯材と外被材の接合範囲と記す)を20mmの範囲において外被材2と芯材4を溶着して一体化することで真空断熱材1を得た。加熱温度は約170℃である。また、外被材と芯材の溶着部7における板厚は7mmとした。この真空断熱材1はリークすることなく断熱性能を維持した。
「実施例3」
上記の実施形態で述べた材料構成、作製方法による真空断熱材1の厚さを2mmとし、貫通穴6の外周と溶着すべき芯材の最外部との間の寸法(図7では芯材と外被材の接合範囲と記す)を20mmの範囲において外被材2と芯材4を溶着して一体化することで真空断熱材1を得た。加熱温度は約170℃である。この真空断熱材1はリークすることなく断熱性能を維持した。
「実施例4」
上記の実施形態で述べた材料構成、作製方法による真空断熱材1の厚さを5mmとし、貫通穴6の外周と溶着すべき芯材の最外部との間の寸法(図7では芯材と外被材の接合範囲と記す)を50mmの範囲において外被材2と芯材4を溶着して一体化することで真空断熱材1を得た。加熱温度は約170℃である。この真空断熱材1はリークすることなく断熱性能を維持した。
「実施例5」
上記の実施形態で述べた材料構成、作製方法に対し、芯材4はポリプロピレン繊維の他にグラスウールを用い、ポリプロピレン繊維(2mm)をグラスウール(各1.5mm)でサンドイッチする構成とした。但し、外被材と芯材の溶着部7ではポリプロピレン繊維(2mm)のみを用いた。また、真空断熱材1の厚さを5mmとし、貫通穴6の外周と溶着すべき芯材の最外部との間の寸法(図7では芯材と外被材の接合範囲と記す)を20mmの範囲において外被材2と芯材4を溶着して一体化することで真空断熱材1を得た。加熱温度は約170℃である。この真空断熱材1はリークすることなく断熱性能を維持した。
「実施例6」
上記の実施形態で述べた材料構成、作製方法に対し、芯材4はポリプロピレン繊維の他にGPPS−679(日本ポリスチレン製)をメルトブローン紡糸法で繊維化したポリスチレン繊維(平均繊維径約10μm)を用い、ポリプロピレン繊維(2mm)をポリスチレン繊維(各1.5mm)でサンドイッチする構成とした。但し、外被材と芯材の溶着部7ではポリプロピレン繊維(2mm)のみを用いた。
また、真空断熱材1の厚さを5mmとし、貫通穴6の外周と溶着すべき芯材の最外部との間の寸法(図7では芯材と外被材の接合範囲と記す)を20mmの範囲において外被材2と芯材4を溶着して一体化することで真空断熱材1を得た。加熱温度は約170℃である。この真空断熱材1はリークすることなく断熱性能を維持した。
「比較例1」
上記の実施形態で述べた材料構成、作製方法による真空断熱材1の厚さを15mmとし、貫通穴6の外周と溶着すべき芯材の最外部との間の寸法(図7では芯材と外被材の接合範囲と記す)を20mmの範囲において外被材2と芯材4を溶着して一体化することで真空断熱材1を得た。加熱温度は約170℃である。この真空断熱材1はリークを起こした。
「比較例2」
上記の実施形態で述べた材料構成、作製方法による真空断熱材1の厚さを5mmとし、貫通穴6の外周と溶着すべき芯材の最外部との間の寸法(図7では芯材と外被材の接合範囲と記す)を10mmの範囲において外被材2と芯材4を溶着して一体化することで真空断熱材1を得た。加熱温度は約170℃である。この真空断熱材1はリークを起こした。
「比較例3」
上記の実施形態の材料構成、作製方法による真空断熱材1に対し、芯材4としてポリプロピレン繊維(平均繊維径約10μm)の代わりにガラス短繊維材(グラスウール、平均繊維径約4μm)を用いた。また、真空断熱材1の厚さを5mmとし、貫通穴6の外周と溶着すべき芯材の最外部との間の寸法(図7では芯材と外被材の接合範囲と記す)を20mmの範囲において外被材2と芯材4を170℃で加熱加圧して真空断熱材1を得た。この真空断熱材1は外被材の溶着層2bと芯材4が溶着しなかったため、真空断熱材1に貫通穴6を設けたときにリークを起こした。
図7に実施例1〜6及び比較例1〜3の結果をまとめたものを示すが、本発明によって真空断熱材1に貫通穴を設けても真空断熱材1の断熱性能を維持できることが分かる。但し、本発明の実施例は本発明による真空断熱材の一例であり、上述の製法、実施形態に限ることはない。
以上のように、本実施形態に係る真空断熱材1の任意の場所に貫通穴6及び/又は窪みを設けることが可能となり、貫通穴6に様々な部品、部材を通して固定等の手段として用いることでき、また、断熱される部位における突起等を貫通穴6及び/又は窪みによって回避して効率よく真空断熱材1を適用することができるようになる。
以上説明したように、本発明の実施形態に係る真空断熱材を取り纏めると、次のような構成、並びに機能乃至作用を奏することを特徴とするものである。すなわち、本実施形態に係る真空断熱材は、少なくとも熱溶着層とガスバリア層を有する外被材と前記外被材に収納される芯材とで構成され、前記外被材中を真空排気してなる真空断熱材において、前記熱溶着層の一部と前記芯材の一部が前記芯材の厚さ方向に連続して一体化されていることを特徴とするものである。これによって、芯材の一部と外被材の熱溶着層の一部とを溶着等によって芯材の厚さ方向に一体化するものであり、芯材と外被材が一体化している場所は新たなシール部分(外部からの侵入がない密閉部分)となるため、この位置に貫通穴等を設けても真空断熱材をリーク(真空破壊)させないようにすることが可能となる。また、芯材と外被材が一体化している場所は外被材の間に溶着した芯材が存在するために、ヒートブリッジ(外被材の表面部分を通した熱の回り込み)を低減する。
また、前記芯材は、外被材の熱溶着層と熱溶着可能な材料を含むことを特徴とするものである。すなわち、芯材と外被材の熱溶着層を熱溶着可能な材料で構成するものであり、芯材と外被材との熱溶着によって連続して一体化できるようになることでシール性(密閉性)が得られる。さらに、前記芯材と前記熱溶着層が一体化した部分において、前記芯材は非連通であることを特徴とするものである。すなわち、芯材と熱溶着層が一体化した部分(溶着部)において芯材が連通しないようにしてシール性を得るものであり(溶着部は空間が埋まっていて隙間がない状態であるので、芯材と外部と非連通である)、これによって真空断熱材に貫通穴等を設けてもリークしないようになる。
また、前記芯材と前記熱溶着層が一体化した部分において、前記真空断熱材は前記芯材の厚さ方向に貫通穴や窪みが設けられていることを特徴とするものである。すなわち、芯材の一部と外被材の熱溶着層の一部とが一体化している場所に貫通穴や窪みを設けるものであり、ここに物を通過させること等ができるようになる。
また、前記芯材と前記熱溶着層が一体化される範囲は、前記貫通穴の外周と芯材溶着部の最外側との間の長さが20〜50mmであることを特徴とするものである。すなわち、真空断熱材がリークしないようにするために、芯材と外被材の溶着範囲を貫通穴と芯材との境界から20〜50mmとするものであり、これによって真空断熱材のシール部からのリークを抑制でき、高い断熱性能の維持が可能となる。さらに、前記真空断熱材の厚さは1〜10mmであることを特徴とするものである。すなわち、真空断熱材の厚さを1mm以上で10mm以下とするものであり、これは真空断熱材における十分な断熱性能と良好なシール性を両立するのに最適な範囲である。
また、内箱と外箱からなり、少なくとも内箱と外箱の間に真空断熱材が設けられた冷蔵庫において、前記真空断熱材は少なくとも熱溶着層とガスバリア層を有する外被材と前記外被材に収納される芯材とで構成され、前記外被材中を真空排気してなり、前記熱溶着層の一部と前記芯材の一部が前記芯材の厚さ方向に連続して一体化されていることを特徴とするものである。また、前記真空断熱材は前記芯材が前記外被材と一体化している箇所に貫通穴が設けられ、前記貫通穴には棒状または紐状等の部品が貫通され、前記部品が前記冷蔵庫の一部に固定されることを特徴とするものである。すなわち、内箱と外箱の間に真空断熱材が設けられた冷蔵庫において、芯材の一部と外被材の熱溶着層の一部とを溶着等により芯材の厚さ方向に一体化し、芯材と外被材とを溶着した箇所に貫通穴を設け、そこに棒状または紐状の部品等を通過させて、冷蔵庫の一部に結合することで真空断熱材を固定するものであり、冷蔵庫の内部に真空断熱材を固定するための接着剤や粘着材が必要なくなることで低コスト化するだけでなく、真空断熱材を内箱、外箱のいずれにも接触しないように配設することが可能となるので、ヒートブリッジを抑制でき、冷蔵庫の断熱性能及び省エネ性能を向上できる。
本発明の実施形態に係る真空断熱材における外被材と芯材の溶着部を形成した構造を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る真空断熱材における外被材と芯材の溶着部とこれへの貫通穴を形成した構造を示す平面図である。 本実施形態に係る真空断熱材における外被材と芯材の溶着部とこれへの貫通穴を形成した構造を示す断面図である。 本実施形態に係る真空断熱材における芯材の溶着部を薄肉化した構成例を示す断面図である。 本実施形態に係る真空断熱材における芯材を異なる繊維系材料で積層した構成例を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る真空断熱材を冷蔵庫に適用した構成例を示す断面図である。 本発明の実施形態を基にした実施例、比較例における諸条件と実験結果を取り纏めた図である。
符号の説明
1 真空断熱材
2 外被材
2a 外被材の余剰部分
2b 外被材の熱溶着層
3 内包材
4 芯材
4a 他の芯材
5 吸着剤
6 貫通穴
7 外被材と芯材の溶着部
21 冷蔵庫
22 内箱
23 外箱
24 扉
25 発泡断熱材

Claims (10)

  1. 無機繊維又は有機繊維の繊維系材料からなり熱溶着可能な芯材と、前記芯材を収納し熱溶着層とガスバリア層を有する外被材と、を有し、前記外被材中を真空排気した真空断熱材において、
    前記外被材の熱溶着層の一部と前記芯材の一部は、熱溶着によって前記芯材の厚さ方向で連続して一体化した溶着部を形成する
    ことを特徴とする真空断熱材。
  2. 請求項1において、
    前記形成された溶着部は、前記外被材の熱溶着層と前記芯材の熱溶着可能な材料とが熱溶着したものであることを特徴とする真空断熱材。
  3. 請求項1または2において、
    前記芯材に形成された溶着部は、前記溶着部の形成されていない芯材からのリークの無い非連通部であることを特徴とする真空断熱材。
  4. 請求項1、2または3において、
    前記芯材と前記外被材の熱溶着層とに形成された溶着部と、前記溶着部に対向する外被材とには、前記芯材の厚さ方向に貫通穴が設けられる
    ことを特徴とする真空断熱材。
  5. 請求項1、2または3において、
    前記芯材と前記外被材の熱溶着層とに形成された溶着部と、前記溶着部に対向する外被材とには、前記芯材の厚さ方向に窪み又は凹部が設けられる
    ことを特徴とする真空断熱材。
  6. 請求項5において、
    前記窪み又は凹部には、前記芯材の厚さ方向に貫通穴が設けられることを特徴とする真空断熱材。
  7. 請求項4または6において、
    前記貫通穴の外周と前記芯材が溶着している最外部との間の寸法は、20〜50mmであることを特徴とする真空断熱材。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1つの請求項において、
    前記真空断熱材の厚さは1〜10mmであることを特徴とする真空断熱材。
  9. 請求項1に記載の真空断熱材が、内箱と外箱の略中間位置でその両側の発泡断熱材とともに配設されたことを特徴とする冷蔵庫。
  10. 請求項4または6に記載の真空断熱材が、内箱と外箱の略中間位置でその両側の発泡断熱材とともに配設され、
    前記貫通穴には前記真空断熱材を固定する部品が挿通され、前記部品が前記冷蔵庫の一部に結合されることを特徴とする冷蔵庫。
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