JP2011056649A - ボールエンドミル - Google Patents

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Abstract

【課題】エンドミル本体先端部の軸線近傍から延びる長底刃により生成された切屑を、切屑詰まりを生じさせることなく円滑に排出する。
【解決手段】軸線O回りに回転されるエンドミル本体1の先端部に軸線O回りの回転軌跡が半球状となる複数の底刃7を形成するとともに、エンドミル本体1の外周部には底刃5の外周端に連なる複数の外周刃7を形成し、一部の底刃7Aはエンドミル本体1の先端部の軸線O近傍から延びる長底刃7Aとして、軸線O方向先端視においてこの長底刃7Aの内周端7aにおける接線Aと長底刃7Aのエンドミル回転方向T側に位置する底刃7Bの内周端7bにおける接線Bとがなす挟角θより、軸線Oに直交する断面において長底刃7Aとそのエンドミル回転方向T側に位置する底刃7Bとに連なる2つの外周刃5A、5Bと軸線Oとを結ぶ2つの直線C、Dがなす挟角θを大きくする。
【選択図】図2

Description

本発明は、軸線回りに回転されるエンドミル本体の先端部に、この軸線回りの回転軌跡が半球状となる複数の底刃が周方向に不等間隔をあけて形成されたボールエンドミルに関するものである。
このように切刃が周方向に不等間隔に形成されたボールエンドミルとしては、例えば特許文献1に、エンドミル本体の外周に形成された複数の外周刃のうち、少なくとも1つの外周刃の捩れ角を他の外周刃と異なるものとし、この外周刃の先端に回転軌跡が半球状をなす円弧状の底刃を形成したものが提案されている。また、特許文献2には、複数の底刃が軸線方向先端視に異なる曲率半径の凸曲線をなすようにしたものにおいて、その周方向の間隔を不等間隔としたものが提案されている。
このように、外周刃や底刃の周方向の間隔を不等間隔としたボールエンドミルでは、これらの切刃が被削材に食い付く周期が一定とならずに、この食い付きの際の振動が打ち消し合うので、仕上げ面精度を損なうような共振、いわゆるビビリ振動が発生するのを防ぐことができる。
特開昭62−203710号公報 特開2006−224254号公報
ところで、このようなボールエンドミルでは、底刃が特に4枚刃以上である場合など、すべての底刃の内周端をエンドミル本体先端部のエンドミル回転軸線に近接して配置するのは、底刃形成のための砥石が他の底刃に干渉してしまうため、製造上困難である。このため、例えば底刃が4枚刃の場合には、2枚の底刃をエンドミル本体先端部の上記軸線近傍から延びる長底刃とする一方で、残りの2枚の底刃はその内周端が上記長底刃よりも上記軸線から離れた位置から延びる短底刃とし、これら長底刃と短底刃とを周方向に交互に配置するようにしている。
従って、長底刃では、短底刃よりも軸線近傍に向けて切刃の長さが長いため、より多くの切屑が生成され、しかもこの軸線近傍ではギャッシュの幅や深さが小さくなるために切屑を排出するポケットを大きくすることができないため、生成された切屑は圧縮された状態でエンドミル本体の後端外周側に流れ、さらにはエンドミル本体外周部の上記外周刃のエンドミル回転方向側に形成された切屑排出溝を介して排出される。
しかしながら、上記特許文献1に記載のボールエンドミルのように、外周刃の捩れ角が異なるようにされていると、上記長底刃の外周端に連なる外周刃の捩れ角がそのエンドミル回転方向側に位置する外周刃より小さくされている場合には、この長底刃に連なる外周刃のエンドミル回転方向側に形成された切屑排出溝は、溝幅が後端側に向かうに従い漸次小さくなるため、上述のように圧縮されて切屑排出溝に流れ込んだ切屑がさらに圧縮されて切屑詰まりを生じるおそれがある。
また、特許文献2に記載のボールエンドミルにおいても、異なる曲率半径とされた底刃のうち長底刃の曲率半径に対して短底刃の曲率半径が小さくされていると、この長底刃のエンドミル回転方向側のポケットは後端外周側に向かうに従い徐々に小さくなってしまうため、特に切屑詰まりを生じやすい難削材の切削などにおいては、エンドミル本体外周部の切屑排出溝に至る前に切屑詰まりを生じてしまう。
本発明は、このような背景の下になされたもので、難削材の切削においても上述のようにエンドミル本体先端部の軸線近傍から延びる長底刃により生成された切屑を、切屑詰まりを生じさせることなく円滑に排出することが可能なボールエンドミルを提供することを目的としている。
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明は、軸線回りに回転されるエンドミル本体の先端部に、上記軸線回りの回転軌跡が該軸線上に中心を有する半球状となる複数の底刃が、上記先端部の先端内周側から周方向に間隔をあけて後端外周側に延びるように形成されるとともに、上記エンドミル本体の外周部には、上記底刃の外周端に連なって後端側に延びる複数の外周刃が周方向に間隔をあけて形成されており、上記複数の底刃のうち一部の底刃は上記エンドミル本体の先端部の上記軸線近傍から延びる長底刃とされていて、上記軸線方向先端視においてこの長底刃の内周端における接線と該長底刃のエンドミル回転方向側に位置する底刃の内周端における接線とがなす挟角より、上記軸線に直交する断面において該長底刃とそのエンドミル回転方向側に位置する底刃とに連なる2つの外周刃と該軸線とを結ぶ2つの直線がなす挟角が大きくされていることを特徴とする。
このように構成されたボールエンドミルでは、長底刃の内周端とそのエンドミル回転方向側の底刃の内周端の軸線方向先端視における接線がなす挟角よりも、上記軸線に直交する断面においてこれらの底刃に連なる2つの外周刃と該軸線とを結ぶ2つの直線がなす挟角が大きくされているので、長底刃からこれに連なる外周刃のエンドミル回転方向側に形成されるポケットや切屑排出溝の大きさを外周刃の側でより大きく確保することができ、長底刃の内周端側で生成された圧縮された状態の切屑も、長底刃の後端外周側、さらには切屑排出溝に向けて円滑に排出することが可能となる。
さらに、こうして上記2つの外周刃の挟角を、長底刃とそのエンドミル回転方向側の底刃の内周端の挟角より大きくするのに、この長底刃を、そのエンドミル回転方向側に位置する底刃よりも、上記軸線に対する捩れ角が大きくなるようにすることにより、軸線方向先端視において該軸線方向の各位置おけるこれらの底刃の接線の挟角は、外周刃側に向かうに従い徐々に大きくなるので、一層円滑な切屑の排出が可能となる。また、こうして長底刃をそのエンドミル回転方向側に位置する底刃と異なる捩れ角とすることにより、これらの底刃が被削材に食い付く際の抵抗や負荷の向きや大きさ、あるいは食い付きの周期も異なるものとなるため、これらが互いに打ち消し合ってびびり振動の発生を抑制することもできる。
また、上記複数の底刃のうち、この長底刃のエンドミル回転方向側に位置する底刃を、その内周端が上記長底刃よりも上記軸線から離れた位置から延びる短底刃とすることにより、軸線方向先端視においてこの短底刃の内周端とそのエンドミル回転方向後方側の長底刃の内周端における接線の上記挟角が、これら長短底刃に連なる外周刃が上記軸線に直交する断面においてなす上記挟角よりも小さくされるので、上記短底刃が被削材に食い付いてから長底刃が食い付くまでの間隔を比較的短くすることができる。このため、上述のように切刃長が長くて多くの切屑が生成される長底刃と、切刃長が短くて比較的少ない切屑が生成されるこの短底刃とで、切屑の生成量や大きさ、さらには底刃の受ける切削抵抗の均一化を図ることができ、従って底刃の寿命も均一にしてエンドミル寿命の延長を図ることができる。
以上説明したように、本発明によれば、長底刃の特に内周端側において圧縮された状態で生成される切屑を、この長底刃の後端外周側から該長底刃に連なる外周刃の切屑排出溝に向けて円滑に排出することができ、難削材の切削でも切屑詰まりの発生を防いで切削時の抵抗や負荷の増大を抑えることにより効率的な切削加工を図ることが可能となる。
本発明の一実施形態を示す側面図である。 (a)図1に示す実施形態の軸線O方向先端視の正面図、(b)図1におけるZZ断面図である。
図1および図2に示す本発明の一実施形態において、エンドミル本体1は軸線Oを中心とした概略円柱状をなし、その後端側(図1における右側)はシャンク部2とされるとともに先端側が切刃部3とされて、上記シャンク部2が工作機械の主軸に取り付けられることにより、軸線O回りにエンドミル回転方向Tに回転されつつ該軸線Oに交差する方向に送り出され、また場合によっては該軸線O方向先端側にも送り出されて、切刃部3により被削材を切削加工する。
この切刃部3の外周には、エンドミル本体1の先端側から後端側に向けて、後端側に向かうに従いエンドミル回転方向Tの後方側に捩れる複数(本実施形態では4条)の切屑排出溝4が形成されている。さらに、これらの切屑排出溝4のエンドミル回転方向T側を向く壁面の外周側辺稜部には、軸線O回りの回転軌跡が該軸線Oを中心とした1つの円筒面上に位置するようにして外周刃5がそれぞれ形成されている。
また、各切屑排出溝4の先端部には、そのエンドミル回転方向Tを向く上記壁面を切り欠くようにして先端内周側に向かうギャッシュ6が形成されており、これらのギャッシュ6のエンドミル回転方向T側を向く壁面の外周側辺稜部に、軸線O回りの回転軌跡が該軸線O上に中心を有する凸半球面状をなすような円弧状の底刃7がそれぞれ形成されている。従って、本実施形態では、エンドミル本体1先端部の切刃部3に4条の底刃7が形成されるとともに、先端部外周にはこれらの底刃7に連なる4条の外周刃5が形成されることになる。なお、これらの底刃7も、エンドミル本体1の先端内周側(軸線O側)から上記半球面に沿って後端外周側に向かうに従いエンドミル回転方向Tの後方側に捩れるようにされ、それぞれ上記外周刃5の先端に滑らかに接続されている。
そして、これらの底刃7のうち一部の底刃7は、このエンドミル本体1の先端部における上記軸線O近傍から延びる長底刃7Aとされていて、軸線O方向先端視においてこの長底刃7Aの内周端7aにおける接線Aとそのエンドミル回転方向T側に位置する底刃7Bの内周端7bにおける接線Bとがなす挟角θよりも、軸線Oに直交する断面においてこれら長底刃7Aとそのエンドミル回転方向T側に位置する底刃7Bとに連なる2つの外周刃5A、5Bと該軸線Oとを結ぶ2つの直線C、Dがなす挟角αが大きくされている。
ここで、本実施形態では、上記4条の底刃7のうち、軸線Oを挟んで互いに反対側に位置する一対の底刃7が上記長底刃7Aとされるとともに、残りの一対の底刃7は、その内周端7bが長底刃7Aの内周端7aよりも軸線O方向先端視において該軸線Oから離れた位置から後端外周側に延びる短底刃7Bとされ、これら長底刃7Aと短底刃7Bとが周方向に交互に配置されている。なお、これらの長短底刃7A、7Bやその後端に連なる外周刃5A、5B等も含めて、エンドミル本体1は軸線Oに関して180°回転対称に形成されている。
さらに、本実施形態では、上述のようにエンドミル本体1の後端外周側に向かうに従いエンドミル回転方向Tの後方側に捩れた底刃7の軸線Oに対する捩れ角について、上記長底刃7Aの捩れ角が、そのエンドミル回転方向T側に位置する短底刃7Bの捩れ角よりも大きくされることにより、軸線O方向先端視においてこれら長短底刃7A、7Bの内周端7a、7bにおける接線A、Bがなす上記挟角θよりも、軸線Oに直交する断面において外周刃5Aと軸線Oとを結ぶ直線Cと、外周刃5Bと軸線Oとを結ぶ直線Dとがなす上記挟角αが大きくなるようにされている。ここで、これらの挟角θ、αは、エンドミル本体1に形成される底刃7および外周刃5の数をNとしたときに、θ<360°/N、α>360°/Nとなるようにされていて、N=4である本実施形態ではθ<90°、α>90°とされ、例えばθ=80°、α=95°とされている。
また、底刃7および外周刃5の数N=4でエンドミル本体1が軸線Oに関して180°回転対称とされた本実施形態では、軸線O方向先端視において長底刃7Aの内周端7aにおける接線Aと該長底刃7Aのエンドミル回転方向T側に位置する短底刃7Bの内周端7bにおける接線Bとがなす挟角θは、同軸線O方向先端視においてこの短底刃7Bの内周端における接線Bと該短底刃7Bのさらにエンドミル回転方向T側に位置する底刃7(長底刃7A)の内周端7aにおける接線Aとがなす挟角β(本実施形態では100°)より小さくされる。
さらに、外周刃7においては逆に、軸線Oに直交する断面において上記長底刃7Aとそのエンドミル回転方向T側に位置する短底刃7Bとに連なる2つの外周刃5A、5Bと軸線Oとを結ぶ2つの直線C、Dがなす挟角αは、軸線Oに直交する同じ断面においてこの短底刃7Bとそのエンドミル回転方向T側に位置する底刃7(長底刃7A)とに連なる2つの外周刃5B、5Aと軸線Oとを結ぶ直線D、Cがなす挟角γ(本実施形態では85°)より大きくされている。すなわち、本実施形態では、長短底刃7A、7Bの内周端7a、7bにおける接線A、Bの挟角θ、βの大小と、軸線Oに直交する断面においてこれら長短底刃7A、7Bに連なる外周刃5A、5Bと軸線Oとを結ぶ直線C、Dがなす挟角α、γの大小とが逆転している。
このようなボールエンドミルでは、軸線O方向先端視において長底刃7Aの内周端7aにおける接線Aとこの長底刃7Aのエンドミル回転方向T側の短底刃7Bの内周端7bにおける接線Bとがなす挟角θよりも、軸線Oに直交する断面においてこれら長短底刃7A、7Bに連なる2つの外周刃5A、5Bと軸線Oとを結ぶ直線C、Dがなす挟角αが大きくされているため、長底刃7Aとこれに連なる外周刃5Aのエンドミル回転方向T側にギャッシュ6や切屑排出溝4より形成される切屑排出のためのポケットの周方向の間隔を、その外周刃5Aの側で大きく確保することができる。
このため、このポケットが小さくならざるを得ない長底刃7Aの内周端7A側において生成された切屑が圧縮されてギャッシュ6から後端外周側に送り出されても、大きなポケットが確保された外周刃5Aの切屑排出溝4を介して円滑に排出することが可能となる。このため、たとえ難削材のように切屑詰まりを生じ易い材質の切削加工を行う場合でも、圧縮された切屑がギャッシュ6や切屑排出溝4で詰まりを生じて切削抵抗や負荷の増大を招いたりするのを防ぐことができ、これにより円滑かつ効率的な切削を促すことが可能となる。
また、本実施形態では、長底刃7Aの捩れ角を短底刃7Bの捩れ角よりも大きくすることにより、上記挟角θに対して上記挟角αが大きくなるようにされており、従って軸線O方向の各位置における長底刃7Aの接線と同位置における短底刃7Bの接線とがなす挟角は、この位置が軸線O方向後端側に向かうに従い漸次大きくなって、外周刃5A、5Bにおいて上述のように軸線Oに直交する断面における直線C、Dがなす挟角αとなる。従って、この挟角が例えば段階的に大きくなったりするのに比べて一層円滑な切屑排出を図ることができる。
しかも、こうして長短底刃7A、7Bで異なる捩れ角とされることにより、これら長短底刃7A、7Bが被削材に食い付く際の抵抗や負荷の向きや大きさ、あるいは食い付きの周期も軸線O方向に亙って異なるものとすることができる。このため、これら長短底刃7A、7Bに作用する抵抗や負荷によりエンドミル本体1に惹起される振動を互いに打ち消し合わせることができて、かかる振動の共振によりびびり振動が発生したりするのも防ぐことができ、さらに円滑で高品位の切削加工を促すことが可能となる。
さらに、本実施形態では、上記長底刃7Aのエンドミル回転方向T側に短底刃7Bが配置されており、これら長短底刃7A、7Bの内周端7a、7bにおける接線A、Bの挟角θは、該長短底刃7A、7Bに連なる外周刃5A、5Bの上記挟角αに対しては小さくされるので、エンドミル回転方向T側の短底刃7Bが被削材に食い付いてからエンドミル回転方向T後方側の長底刃7Aが食い付くまでの間隔を小さくすることができる。
また、これに対して、長底刃7Aの内周端7aにおける接線Aとそのエンドミル回転方向T側の短底刃7Bの内周端7bにおける接線Bとの挟角θに対して、この短底刃7Bの内周端7bにおける接線Bと該短底刃7Bのさらにエンドミル回転方向T側に位置する底刃7(長底刃7A)の内周端7aにおける接線Aとの挟角βが大きくされており、すなわち切刃長が短くて作用する負荷の小さい短底刃7Bは、そのエンドミル回転方向T側の長底刃7Aが被削材に食い付いてから該短底刃7Bが食い付くまでの間隔が大きくなる。
このため、本実施形態によれば、これら長短底刃7A、7B同士で生成される切屑の量や大きさ、あるいは個々の底刃7が全体として受ける切削抵抗の均一化を図ることができて、その寿命も長短底刃7A、7B間で均一化することができる。そして、これにより、特定の底刃7が短寿命となることによってエンドミル本体1全体の寿命が短縮されるのを防ぐことができるので、すべての底刃7を満遍なく使用してエンドミル寿命の延長を図ることが可能となる。
その一方で、こうしてエンドミル本体1先端部の長短底刃7A、7Bによって均一な量で生成された切屑は、その後端側の外周刃5A、5Bのエンドミル回転方向T側に位置する切屑排出溝4を介して排出されるが、この切屑排出溝4においては、その溝幅に関連する軸線Oに直交する断面での外周刃5A、5Bと該軸線Oとを結ぶ直線C、Dがなす挟角α、γの大小が、上述のようにこれら外周刃5A、5Bが連なる長短底刃7A、7Bの内周端7a、7bにおける接線A、Bがなす挟角θ、βの大小と逆転している。
ただし、本実施形態ではその大きさの差は、挟角θ、βの差β−θ=20°に対して、挟角α、γの差α−γ=10°とされていて、外周刃5A、5Bと軸線Oとを結ぶ直線C、Dの挟角α、γの差の方が小さくされているので、切屑排出溝4の溝幅に極端な広狭が生じることはない。このため、上述のように先端部の長短底刃7A、7Bによって均一な量で生成された切屑が、この切屑排出溝4で詰まりを生じたりすることもなく、その円滑な排出をさらに促して一層効率的な切削を図ることができる。
1 エンドミル本体
2 シャンク部
3 切刃部
4 切屑排出溝
5 外周刃
5A 長底刃7Aに連なる外周刃
5B 短底刃7Bに連なる外周刃
6 ギャッシュ
7 底刃
7A 長底刃
7B 短底刃
7a 長底刃7Aの内周端
7b 短底刃7Bの内周端
O エンドミル本体1の軸線
T エンドミル回転方向
A 軸線O方向先端視における長底刃7Aの内周端7aにおける接線
B 軸線O方向先端視における短底刃7Bの内周端7bにおける接線
C 軸線Oに直交する断面において外周刃5Aと軸線Oとを結ぶ直線
D 軸線Oに直交する断面において外周刃5Bと軸線Oとを結ぶ直線
θ 軸線O方向先端視において、接線Aとそのエンドミル回転方向T側の接線Bがなす挟角
α 軸線Oに直交する断面において、直線Cとそのエンドミル回転方向T側の直線Dとがなす挟角
β 軸線O方向先端視において、接線Bとそのエンドミル回転方向T側の接線Aがなす挟角
γ 軸線Oに直交する断面において、直線Dとそのエンドミル回転方向T側の直線Cとがなす挟角

Claims (3)

  1. 軸線回りに回転されるエンドミル本体の先端部に、上記軸線回りの回転軌跡が該軸線上に中心を有する半球状となる複数の底刃が、上記先端部の先端内周側から周方向に間隔をあけて後端外周側に延びるように形成されるとともに、上記エンドミル本体の外周部には、上記底刃の外周端に連なって後端側に延びる複数の外周刃が周方向に間隔をあけて形成されており、上記複数の底刃のうち一部の底刃は上記エンドミル本体の先端部の上記軸線近傍から延びる長底刃とされていて、上記軸線方向先端視においてこの長底刃の内周端における接線と該長底刃のエンドミル回転方向側に位置する底刃の内周端における接線とがなす挟角より、上記軸線に直交する断面において該長底刃とそのエンドミル回転方向側に位置する底刃とに連なる2つの外周刃と上記軸線とを結ぶ2つの直線がなす挟角が大きくされていることを特徴とするボールエンドミル。
  2. 上記長底刃は、そのエンドミル回転方向側に位置する底刃よりも、上記軸線に対する捩れ角が大きくされていることを特徴とする請求項1に記載のボールエンドミル。
  3. 上記複数の底刃のうち、上記長底刃のエンドミル回転方向側に位置する底刃は、その内周端が上記長底刃よりも上記軸線から離れた位置から延びる短底刃とされていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のボールエンドミル。
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