JP2011055632A - 電動ファンの制御装置 - Google Patents

電動ファンの制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2011055632A
JP2011055632A JP2009201804A JP2009201804A JP2011055632A JP 2011055632 A JP2011055632 A JP 2011055632A JP 2009201804 A JP2009201804 A JP 2009201804A JP 2009201804 A JP2009201804 A JP 2009201804A JP 2011055632 A JP2011055632 A JP 2011055632A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
mosfet
electric fan
effect transistor
field effect
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009201804A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5465959B2 (ja
Inventor
Hiroo Yabe
弘男 矢部
淳 ▲高▼橋
Atsushi Takahashi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yazaki Corp filed Critical Yazaki Corp
Priority to JP2009201804A priority Critical patent/JP5465959B2/ja
Publication of JP2011055632A publication Critical patent/JP2011055632A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5465959B2 publication Critical patent/JP5465959B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Direct Current Motors (AREA)

Abstract

【課題】低周波数でスイッチング用のMOSFETをPWM駆動させた場合に、発熱量を抑制し、且つ、電動ファン駆動用のモータを安定して回転させることが可能な電動ファンの制御装置を提供する。
【解決手段】MOSFET(Q1)を駆動するためのPWM信号がオンデューティからオフデューティに切り替わる際に逆起電力が発生すると、MOSFET(Q2)がオンとなり、この逆起電力による電流(IF2)は、MOSFET(Q2)を流れて吸収される。従って、ダイオードを介して流れる場合と比較して、発熱量を低減することができる。更に、PWM信号がオフデューティとなった後、逆起電力が消滅し且つ負荷電流(IF1)がゼロとなった場合には、MOSFET(Q2)はオフ状態が維持される。従って、電動ファン11が惰性で回転することに起因して生じる起電力が直流モータM1に戻されることはなく、直流モータM1の駆動を安定化させることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、PWM制御により車両に設けられるラジエータファン等の電動ファンを駆動する電動ファンの制御装置に係り、特に、スイッチング時の発熱を抑制する技術に関する。
例えば、車両に搭載されるラジエータファン等の電動ファンは、該電動ファンとバッテリとを接続する回路にMOSFET(電界効果トランジスタ)等の電子スイッチを設け、該MOSFETをPWM制御することにより、電動ファン駆動用のモータに所定の電流が流れるように調整し、電動ファンの回転数を制御している。
このような電動ファンの制御装置の従来例として、例えば、特開2002−142494号公報(特許文献1)に記載されたものが知られている。
図6は、特許文献1に記載された電動ファンの駆動回路を示す説明図であり、図示のように、電子スイッチT1、T2をそれぞれPWM制御することにより、ファンF1、F2を所望の回転数で回転させる。また、各ファンF1、F2の2つの入力端子間を接続するように、それぞれダイオードD11、D12が設けられており、PWM制御におけるオフデューティ時には、このダイオードD11、D12を介して逆起電力に起因する電流を流して逆起電力を吸収する。
また、昨今においては、発熱量低減のため数十[Hz]、或いはそれ以下となる低い周波数のPWM信号が用いられるようになっており、このような低周波数でMOSFETを駆動すると、電動ファン駆動用のモータに流れる電流のピークが大きくなるので、ダイオードに流れるピーク電流も大きくなり、ひいては、ダイオードの発熱量が大きくなる。
即ち、PWM信号の周波数を低くすることにより、MOSFETのスイッチングによる発熱を低減することができるものの、ダイオードに流れる電流が大きくなるので、該ダイオードによる発熱が大きくなり、放熱対策のために装置を小型化できないという問題が発生する。
そこで、ダイオードの代わりに逆起電力消費用のMOSFETを用い、スイッチング用のMOSFETのオン、オフに同期させて、逆起電力消費用のMOSFETをオフ、オンさせることにより、逆起電力に起因して生じる電流を消費する方法が提案されている。この方法では、スイッチング用のMOSFETがオフのときに、逆起電力消費用のMOSFETをオンとすることにより、電流を消費する。
しかしながら、低周波数のPWM信号でスイッチング用のMOSFETを駆動する場合には電流が不連続になり(即ち、オフデューティ時に負荷電流が0Aまで低下し)、スイッチング用のMOSFETがオフとなった後の負荷電流が途切れている間は、駆動用モータの惰性回転に起因した発電作用による起電力が生じるので、逆起電力消費用のMOSFETがオンとなっていると、発電作用による電流がこのMOSFETを通して流れてしまい、駆動用モータの回転が不安定になるという問題が発生する。
特開2002−142494号公報
上述したように、オフデューティ時に生じる逆起電力による電流を消費するために、ダイオードを用いると、ダイオードの発熱量が大きくなるという問題が発生し、この問題を解決するために、ダイオードの代わりに逆起電力消費用のMOSFETを設ける構成とすると、逆起電力が消滅した後、駆動用モータの惰性回転に起因して生じる起電力により、駆動用モータの回転が不安定になるという問題が発生していた。
本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、低周波数でスイッチング用のMOSFETをPWM駆動させた場合に、発熱量を抑制し、且つ、電動ファン駆動用のモータを安定して回転させることが可能な電動ファンの制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本願請求項1に記載の発明は、電動ファンを駆動する直流モータの正極端子を直流電源側に接続し、負極端子をグランド側に接続した回路を制御する電動ファンの制御装置において、前記直流モータの負極端子とグランドとの間に設けられ、前記直流モータの駆動、停止を切り替える第1電界効果トランジスタと、前記第1電界効果トランジスタのオン時には、該第1電界効果トランジスタの制御入力端子(ゲート)に低周波(100Hz未満)のPWM信号を供給して、前記直流モータに流れる電流を制御するPWM駆動手段と、前記直流モータの正極端子と負極端子との間に設けられ、前記負極端子から正極端子に向く方向が寄生ダイオードの順方向となるように配置される第2電界効果トランジスタと、第1所定電圧(Vref1)及び第2所定電圧(Vref2)のいずれか一方を択一的に出力する切替手段と、前記第1電界効果トランジスタの負極端子(−)に生じる第1電圧(Vout)から、前記正極端子(+)に生じる第2電圧(Vb)を減算した差分値が、前記切替手段より出力される電圧(Vref1又はVref2)よりも大きい場合に第1レベルの信号を出力し、小さい場合に第2レベルの信号を出力し、この出力信号を前記第2電界効果トランジスタの制御入力端子(ゲート)に供給する比較手段(CMP1)と、を有し、前記切替手段は、前記比較手段の出力信号が第2レベルのときに第1所定電圧(Vref1)を出力し、第1レベルのときに第2所定電圧(Vref2)を出力することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、前記第1所定電圧(Vref1)は、前記寄生ダイオードの順方向電圧よりもやや低い電圧であり、前記第2所定電圧(Vref2)は、前記比較手段が有する入力オフセット電圧であることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、前記直流電源に直流の重畳電圧を重畳する重畳電源(VP)と、前記比較手段の出力端子と、前記第2電界効果トランジスタの制御入力端子と、の間に設けられたバッファ回路を更に備え、前記バッファ回路は、前記比較手段より第1レベル信号が出力された場合に、この第1レベル信号に前記重畳電圧を重畳して、前記第2電界効果トランジスタの制御入力端子に供給することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、前記PWM駆動手段より出力されるPWM信号がオフデューティの場合にのみ、前記比較手段の出力信号を前記第1電界効果トランジスタの制御入力端子に出力可能とするロジック回路(AND回路)を更に備えたことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、前記低周波のPWM信号は、オフデューティ時に負荷電流が0Aまで低下する程度の周波数であることを特徴とする。
本願の請求項1の発明では、第1電界効果トランジスタ(Q1)を駆動するためのPWM信号がオンデューティからオフデューティに切り替わる際に逆起電力が発生すると、第2電界効果トランジスタ(Q2)がオンとなり、この逆起電力による電流(IF2)は、第2電界効果トランジスタ(Q2)を流れて吸収されるので、従来のようにダイオードを介して流れる場合と比較して、発熱量を低減することができる。従って、大規模な放熱対策をとる必要がないので、回路規模を縮小でき且つコストダウンを図ることができる。更に、電力損失を低減できる。
また、オフデューティとなった後、逆起電力が消滅し且つ負荷電流(IF1)がゼロとなった場合には、第2電界効果トランジスタ(Q2)はオフとされるので、電動ファンが惰性で回転することに起因して生じる起電力が直流モータに戻されることはなく、該直流モータの駆動を安定化させることができる。更に、第1電界効果トランジスタ(Q1)と第2電界効果トランジスタ(Q2)の間の同期をとる必要がないので、回路構成を簡素化することができる。
請求項2の発明では、第1所定電圧(Vref1)を第2電界効果トランジスタ(Q2)が有する寄生ダイオードの順方向電圧よりもやや低い電圧(例えば、0.5V)としているので、逆起電力による電流(IF2)が寄生ダイオードに流れる前に第2電界効果トランジスタ(Q2)をオンとすることができ、寄生ダイオードに電流が流れることによる発熱を低減することができる。また、第2所定電圧(Vref2)を比較手段の入力オフセット電圧とほぼ同一の電圧値に設定するので、比較手段(オペアンプ)に入力オフセット電圧が存在する場合であっても、第2電界効果トランジスタ(Q2)を確実に作動させることができる。
請求項3の発明では、比較手段の出力端子と、第2電界効果トランジスタの制御入力端子(ゲート)との間にバッファ回路を設け、比較手段より第1レベル信号(Hレベル信号)が出力された場合に、この第1レベル信号に重畳電圧(VP)を重畳して出力するので、第2電界効果トランジスタ(Q2)を高精度に作動させることができる。
請求項4の発明では、PWM駆動手段より出力されるPWM信号がオフデューティの場合にのみ、比較手段の出力信号が前記第1電界効果トランジスタの制御入力端子に出力可能となるので、第1電界効果トランジスタ(Q1)と第2電界効果トランジスタ(Q2)が同時にオンとなることを確実に回避し、フェールセーフを達成することができる。
請求項5の発明では、PWM信号の周波数が100Hz未満の低い周波数で、オフデューティ時に負荷電流が0Aまで低下する場合に、この負荷電流が0Aとなっている期間での電動ファンの惰性回転による起電力が、直流モータに戻されることを阻止するので、電動ファンを安定に作動させることができる。
本発明の第1実施形態に係る電動ファンの制御装置の構成を示す回路図である。 本発明の実施形態に係る電動ファンの制御装置の、各信号の波形を示すタイミングチャートである。 図2に示したタイミングチャートの要部拡大図である。 本発明の実施形態に係る電動ファンの制御装置の、負荷電流の変化を示すタイミングチャートである。 本発明の第2実施形態に係る電動ファンの制御装置の構成を示す回路図である。 従来における電動ファンの制御装置を示す説明図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る電動ファンの制御装置の構成を示す回路図である。同図に示すように、この電動ファンの制御装置10は、直流電源VB(出力電圧も同一符号のVBで示す)と電動ファン11駆動用の直流モータM1(例えば、直流ブラシモータ)とを接続する回路上に設けられたMOSFET(第1電界効果トランジスタ、Q1)と、該MOSFET(Q1)のゲート(制御入力端子)に、PWM信号を供給して該MOSFET(Q1)をPWM制御するPWM駆動制御部12と、直流モータM1のプラス側入力端子(点p1)とマイナス側入力端子(点p2)との間に配設されたMOSFET(第2電界効果トランジスタ、Q2)と、を備えている。
更に、この電動ファンの制御装置10は、2つの電源Vref1(出力電圧も同一符号のVref1で示す)またはVref2(出力電圧も同一符号のVref2で示す)のうちいずれか一方を選択する切替スイッチ(切替手段)を備え、且つ、点p1に生じる電圧Vb(第2電圧)と、点p2に生じる電圧Vout(第1電圧)から電圧Vref1(第1所定電圧)または電圧Vref2(第2所定電圧)を減算して得られた差分電圧と、を比較する比較器CMP1(比較手段)を備えている。
PWM駆動制御部12は、電動ファン11の駆動時には、所定のデューティ比(例えば、50%)で100Hz未満となる低周波数のPWM信号を、該MOSFET(Q1)のゲート(制御入力端子)に出力して該MOSFET(Q1)に所望の電流が流れるように制御する。また、電動ファン11の停止時には、PWM信号の出力を停止する。
ここで、PWM信号の周波数を100Hz未満周波数(低周波数)とする理由は、PWM制御によるMOSFET(Q1)のスイッチング回数を低減して発熱量を抑制するためである。特に、本実施形態の電動ファンの制御装置10は、PWM信号の周波数を低く設定することにより、後述する図4に示すように通常動作時のMOSFET(Q1)に流れる電流が、連続性を有しない場合に適用される。
図1に示すMOSFET(Q2)は、ソースが点p2に接続され、ドレインが点p1に接続されている。また、寄生ダイオードD1は、点p2から点p1に向かう方向が順方向となるように接続されている。
電源Vref1は、点p2と切替スイッチ13の接点aとの間に設けられ、プラス端子が点p2に接続され、マイナス端子が接点aに接続されている。該電源Vref1の出力電圧は、寄生ダイオードD1の順方向電圧よりも若干低い電圧に設定されている。具体的には、0.5〜0.6V程度に設定されている。
一方、電源Vref2は、点p2と切替スイッチ13の接点bとの間に設けられ、プラス端子が点p2に接続され、マイナス端子が接点bに接続されている。該電源Vref2の出力電圧は、比較器CMP1の2つの入力端子間に存在する入力オフセット電圧とほぼ等しくなるように設定されている。具体的には、5mV程度に設定されている。
切替スイッチ13は、比較器CMP1の出力信号に応じて、接点の切替動作を行う。具体的には、比較器CMP1の出力信号がLレベル(第2レベル)の場合には接点a側に接続し、Hレベル(第1レベル)の場合には接点b側に接続する。
更に、図1に示す電動ファンの制御装置10は、比較器CMP1の出力端子に接続されたバッファアンプ14を備え、該バッファアンプ14の出力信号は、MOSFET(Q2)のゲート(制御用入力端子)に接続されている。また、バッファアンプ14には、直流電源VBより出力される電圧VBに、重畳電源VP(出力電圧も同一符号のVPで示す)より出力される所定の直流電圧VP(5〜12V)が重畳された電圧が供給される。従って、比較器CMP1の出力信号がHレベルとなった場合には、電圧(VB+VP)がMOSFET(Q2)のゲートに供給されることになる。
また、図1に示す符号15はリレー回路であり、車両のイグニッションがオンとされた場合にコイルが励磁されリレー接点がオンとなって、直流電源VBの出力電圧VBが直流モータM1に供給される。
以下、上述のように構成された本実施形態に係る電動ファンの制御装置10の動作について説明する。
まず、図4を参照して、負荷電流IF1の変動について説明する。図4(a)は電動ファン11を駆動するときに、MOSFET(Q1)のゲートに供給するPWM信号、図4(b)は直流モータM1に流れる負荷電流の波形を示すタイミングチャートであり、t21〜t22間、t23〜t24間、t25〜t26間がオンデューティ、t22〜t23間、t24〜t25間がオフデューティである。そして、周波数が低いことにより(例えば、10Hz)、オフデューティ時の符号q3に示す期間では電流値がゼロまで低下している。即ち、MOSFET(Q1)に流れる電流が連続性を有していないことが理解される。
次に、図2、図3を参照して、具体的な動作について説明する。図2は本実施形態に係る電動ファンの制御装置10の、各信号の変化を示すタイミングチャートであり、図3は図2に示す“A”部の拡大図である。
図2に示す時刻t0は、PWM駆動制御部12よりPWM信号が出力され、且つ、オンデューティである状態を示している。この場合には、図2(a)に示すように、MOSFET(Q1)のゲート電圧VG1は直流電源VBの出力電圧VBとほぼ等しい12Vとなっており、MOSFET(Q1)がオンとなって、直流モータM1には図2(e)に示すように負荷電流IF1(約18A)が流れている。
また、図2(b)に示すように、点p2の電圧VoutはMOSFET(Q1)のドレイン、ソース間に生じる電圧となっている。具体的には、負荷電流IF1が18A、MOSFET(Q1)のオン抵抗Ron1が5mΩである場合には、点p2の電圧Voutは0.09Vとなる。また、点p1の電圧Vbは直流電源VBの出力電圧VBと等しい12Vであるので、電圧Vbと電圧Voutとの関係は、「Vout<Vb+Vref1」となり、比較器CMP1の出力信号はLレベル(第2レベル)となる(図2(c)参照)。従って、MOSFET(Q2)のゲート電圧VG2は0Vとなり(図2(d)参照)、該MOSFET(Q2)はオフとなる。このとき、MOSFET(Q2)を介して点p2から点p1に向けて流れる電流IF2は0Aである(図2(f)参照)。
その後、時刻t1でPWM駆動制御部12より出力されるPWM信号がオフデューティに切り替わり、MOSFET(Q1)のゲート電圧VG1が0Vに低下し、該MOSFET(Q1)がオフとなると、図2(e)に示すように負荷電流IF1が低下する。このとき、直流モータM1には逆起電力が発生するので、点p2の電圧Voutが上昇する(図2(b)参照)。そして、電圧Voutの上昇により「Vout>Vb+Vref1」となると、比較器CMP1の出力信号がHレベルに反転し(図2(c)参照)、バッファアンプ14より電圧(VB+VP)がMOSFET(Q2)のゲートに供給されるので、ゲート電圧VG2が上昇してMOSFET(Q2)がオンとなる。
これと同時に、比較器CMP1より出力されるHレベル信号が切替スイッチ13に供給されるので、該切替スイッチ13は接点bに切り替えられる。つまり、比較器CMP1の出力信号がHレベルとなる閾値が「Vb+Vref2」まで下げられる(Vref1は例えば0.5V、Vref2は例えば5mV)。
ここで、点p2の電圧Voutが上昇してからMOSFET(Q2)がオンとなるまでのわずかな時間(図3の特性曲線S1の符号q2に示す部分)は、MOSFET(Q2)内部の寄生ダイオードD1に逆起電力による電流が流れ、寄生ダイオードD1の順方向電圧(例えば、0.6V)の電圧降下が発生する。即ち、MOSFET(Q2)による電圧降下VF2は、約0.6Vとなる。しかし、その直後の時刻t11(図3参照)でMOSFET(Q2)がオンとなると、電流IF2はMOSFET(Q2)内部の主電流通路を流れるので、MOSFET(Q2)における電圧降下VF2は、該MOSFET(Q2)のオン抵抗をRon2とすると、(Ron2*IF2)となり、電圧Voutは低下する。例えば、IF2=18Aの場合でRon2=10mΩとすれば、10[mΩ]*18[A]=0.18[V]となる。即ち、MOSFET(Q2)がオンとなることにより、電圧降下VF2は、0.6Vから0.18Vに低下する。
逆起電力により生じる電流IF2は徐々に低下するので、これに伴って電圧Voutも低下し、「Vout<Vb+Vref2」となった時点(図3の時刻t12)で比較器CMP1の出力信号はLレベルとなり、ゲート電圧VG2も低下する。なお、上述したように、切替スイッチ13は接点b側に接続されているので、この時点では比較器CMP1では「Vout−Vref2」とVbとが比較される。
ゲート電圧VGの低下に伴って、MOSFET(Q2)は完全なオン状態からオフ状態へと移行していくので、オン抵抗Ron2が高くなっていき、逆起電力による電圧降下が増大する。従って、電圧Vbに対して電圧Voutが上昇し(t12〜t13)、「Vout>Vb+Vref1」となり(時刻t13)、比較器CMP1の出力信号はHレベルとなって、再度VG2を上昇させる。この場合には、既に電流IF2が低下しているので(図2(f)参照)、即時に比較器CMP1の出力信号はLレベルに反転する(t13〜t14)。そして、上記の動作を繰り返した後、逆起電力が電圧Vref1を下回るほどに低下すると、電圧(Vout−Vref1)が電圧Vbを超えられなくなり、比較器CMP1の出力信号はLレベルのままとなるので、MOSFET(Q2)はオンとならず、オフ状態が継続される。
こうして、PWM信号がオンデューティからオフデューティに切り替わった場合に生じる逆起電力を、MOSFET(Q2)のオン、オフ動作により吸収し、消滅させることができる。
その後、逆起電力が消滅すると、今度は点p1、p2間に電動ファン11の惰性回転による起電力が生じることになる。即ち、前述した図4に示したように、PWM信号の周波数は100Hz未満の低い周波数に設定されているので、オフデューティ時に負荷電流IF1がゼロになる時間帯(図4の符号q3参照)が存在し、この時間帯においては電動ファン11の惰性回転により起電力が生じる。
このとき、点p2に生じる電圧Voutは、電動ファン11の回転速度に応じた電圧となる(図2(b)のq1参照)。発電による起電力は、直流電源VBの出力電圧VBを超えることはなく、「Vout−Vref1<Vb」となって、比較器CMP1の出力信号はLレベルとなり、MOSFET(Q2)のゲート電圧VG2は0Vとなる。従って、MOSFET(Q2)はオフ状態が維持され、発電による起電力が発生した場合であっても、電流IF2は流れない。従って、直流モータM1の回転が不安定になるという問題は発生しない。
上記の内容をまとめると、電圧Voutが(Vb+Vref1)を超えた場合には、MOSFET(Q2)をオンとして、該MOSFET(Q2)に電流IF2を流し、その後、電圧Voutが低下して(Vb+Vref2)を下回った場合(入力オフセット電圧Vref2は理想的にはゼロであるから、VoutがVbを下回った場合ということもできる)には、MOSFET(Q2)を再度オフとして、点p1、p2間を遮断する。この動作により、逆起電力に起因して発生する電流IF2を吸収することができる。また、「Vout<Vb+Vref2」が成立している場合には、MOSFET(Q2)のオフ状態を維持することができ、PWM信号のオフデューティ時に逆起電力が消滅して電動ファン11の惰性回転による起電力が発生した場合であっても、点p1、p2間を確実に遮断することができる。
次に、電流IF2をMOSFET(Q2)を介して流すことにより、発熱量が低減される理由について説明する。図3に示す特性曲線S2は、直流モータM1の2つの入力端子間にダイオードを設けて電流IF2を流した場合の、電圧Voutの変化を示す特性曲線である。ダイオードを用いた場合には、電圧Voutと電圧Vbとの間に0.6V程度の差が生じるので、電圧Voutは、MOSFET(Q2)を用いた場合の特性曲線S1を大きく上回ることになる。そして、この曲線S2で囲まれる面積が発熱量に対応するので、本実施形態による方式(特性曲線S1)では、従来のダイオードを用いる場合と比較して、発熱量が著しく低下していることが理解される。
このようにして、本実施形態に係る電動ファンの制御装置10では、MOSFET(Q1)をPWM制御で駆動する際に、PWM信号がオンデューティからオフデューティに切り替わる際に生じる逆起電力により点p2の電圧Voutが上昇した場合であっても、MOSFET(Q2)をオンとすることにより、電流IF2が寄生ダイオードD1ではなく、MOSFET(Q2)を流れるので、ダイオードを用いた場合と比較して発熱量を著しく低減することができる。
また、MOSFET(Q2)がオンとなった後に電圧Voutが減少し、(Vb+Vref2)を下回った場合には、再度MOSFET(Q2)がオフとなるので、逆起電力に起因する電流IF2が消滅した後、電動ファン11が惰性で回転することにより起電力が発生した場合でも、この電圧が直流モータM1に戻されることはない。従って、PWM信号のオフデューティ時に電流IF1がゼロとなる期間(図4の符号q3に示す期間)に、直流モータM1の回転が不安定になるという問題を解消することができる。換言すれば、「Vout<Vb+Vref1」が成立する場合には、常にMOSFET(Q2)はオフとなるので、MOSFET(Q2)の動作とMOSFET(Q1)の動作の同期をとることなく、惰性回転により生じる起電力の影響を回避することができる。
また、MOSFET(Q1)の駆動と、MOSFET(Q2)の駆動に同期をとる必要がないので、回路構成を簡素化でき装置の小型化、低コスト化を図ることができる。
更に、オペアンプ(比較器CMP1)の入力オフセット電圧Vosに対応したVref2を電圧Voutから減算して比較器CMP1のプラス側入力端子に供給するので、入力オフセット電圧Vosがプラス側に存在する場合であっても、これをキャンセルすることができる。
次に、本発明の第2実施形態に係る電動ファンの制御装置について説明する。図5は、第2実施形態に係る電動ファンの制御装置10aの構成を示す回路図である。図5に示す回路では、図1に示した回路と対比して、バッファアンプ14の入力側にアンド回路AND1(ロジック回路)を設け、該アンド回路AND1の一方の入力端子にPWM駆動制御部12の出力信号を反転した信号を供給し、他方の入力端子に比較器CMP1の出力信号を供給する。
このような構成とすることにより、MOSFET(Q1)に供給されるPWM信号がオンデューティでない場合にのみ、比較器CMP1の出力信号がバッファアンプ14に供給可能となるので、MOSFET(Q1)とMOSFET(Q2)が同時にオンとなることを防止でき、前述した第1実施形態と同様の効果を達成することができると共に、2つのMOSFET(Q1)、(Q2)が同時にオンとなって、貫通電流が流れることを防止しフェールセーフを実現できる。
以上、本発明の電動ファンの制御装置を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置き換えることができる。
例えば、上述した実施形態では、MOSFET(Q1)、(Q2)をそれぞれNチャネル型としたが、ゲート駆動の論理を反対にすれば、Pチャネル型とすることも可能である。また、第1レベルをHレベル、第2レベルをLレベルとしたが、HレベルとLレベルを入れ替えて論理回路を構成しても同様の効果を達成することができる。
本発明は、低周波のPWM信号で駆動する電動ファンを安定に運転する際に極めて有用である。
10、10a 電動ファンの制御装置
11 電動ファン
12 PWM駆動制御部
13 切替スイッチ
14 バッファアンプ
15 リレー
VB 直流電源
VP 重畳電源
M1 直流モータ
Q1 MOSFET(第1電界効果トランジスタ)
Q2 MOSFET(第2電界効果トランジスタ)
CMP1 比較器

Claims (5)

  1. 電動ファンを駆動する直流モータの正極端子を直流電源側に接続し、負極端子をグランド側に接続した回路を制御する電動ファンの制御装置において、
    前記直流モータの負極端子とグランドとの間に設けられ、前記直流モータの駆動、停止を切り替える第1電界効果トランジスタと、
    前記第1電界効果トランジスタのオン時には、該第1電界効果トランジスタの制御入力端子に低周波のPWM信号を供給して、前記直流モータに流れる電流を制御するPWM駆動手段と、
    前記直流モータの正極端子と負極端子との間に設けられ、前記負極端子から正極端子に向く方向が寄生ダイオードの順方向となるように配置される第2電界効果トランジスタと、
    第1所定電圧及び第2所定電圧のいずれか一方を択一的に出力する切替手段と、
    前記第1電界効果トランジスタの負極端子に生じる第1電圧から、前記正極端子に生じる第2電圧を減算した差分値が、前記切替手段より出力される電圧よりも大きい場合に第1レベルの信号を出力し、小さい場合に第2レベルの信号を出力し、この出力信号を前記第2電界効果トランジスタの制御入力端子に供給する比較手段と、を有し、
    前記切替手段は、前記比較手段の出力信号が第2レベルのときに第1所定電圧を出力し、第1レベルのときに第2所定電圧を出力することを特徴とする電動ファンの制御装置。
  2. 前記第1所定電圧は、前記寄生ダイオードの順方向電圧よりもやや低い電圧であり、前記第2所定電圧は、前記比較手段が有する入力オフセット電圧であることを特徴とする請求項1に記載の電動ファンの制御装置。
  3. 前記直流電源に直流の重畳電圧を重畳する重畳電源と、
    前記比較手段の出力端子と、前記第2電界効果トランジスタの制御入力端子と、の間に設けられたバッファ回路を更に備え、
    前記バッファ回路は、前記比較手段より第1レベル信号が出力された場合に、この第1レベル信号に前記重畳電圧を重畳して、前記第2電界効果トランジスタの制御入力端子に供給することを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の電動ファンの制御装置。
  4. 前記PWM駆動手段より出力されるPWM信号がオフデューティの場合にのみ、前記比較手段の出力信号を前記第1電界効果トランジスタの制御入力端子に出力可能とするロジック回路を更に備えたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の電動ファンの制御装置。
  5. 前記低周波のPWM信号は、オフデューティ時に負荷電流が0Aまで低下する程度の周波数であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の電動ファンの制御装置。
JP2009201804A 2009-09-01 2009-09-01 電動ファンの制御装置 Active JP5465959B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009201804A JP5465959B2 (ja) 2009-09-01 2009-09-01 電動ファンの制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009201804A JP5465959B2 (ja) 2009-09-01 2009-09-01 電動ファンの制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011055632A true JP2011055632A (ja) 2011-03-17
JP5465959B2 JP5465959B2 (ja) 2014-04-09

Family

ID=43944061

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009201804A Active JP5465959B2 (ja) 2009-09-01 2009-09-01 電動ファンの制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5465959B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105159359A (zh) * 2015-10-12 2015-12-16 中国第一汽车股份有限公司无锡油泵油嘴研究所 宽域氧传感器加热方法及其控制电路

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6146187A (ja) * 1984-08-10 1986-03-06 Hitachi Koki Co Ltd 直流電動機の速度制御装置
JPH04290A (ja) * 1990-04-16 1992-01-06 Hitachi Seiko Ltd 直流モータ定速度制御装置
JP2001016893A (ja) * 1999-04-28 2001-01-19 Keyence Corp 直流モータ駆動装置
JP2003015752A (ja) * 2001-07-04 2003-01-17 Kondo Kagaku Kk 二端子回生回路
JP2005185052A (ja) * 2003-12-22 2005-07-07 Calsonic Kansei Corp Pwm駆動装置
JP2007215325A (ja) * 2006-02-09 2007-08-23 Funai Electric Co Ltd 光ディスク装置、光ディスク装置のモータ駆動装置の保護装置
JP2008099474A (ja) * 2006-10-13 2008-04-24 Advics:Kk 車両用電動モータ駆動回路

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6146187A (ja) * 1984-08-10 1986-03-06 Hitachi Koki Co Ltd 直流電動機の速度制御装置
JPH04290A (ja) * 1990-04-16 1992-01-06 Hitachi Seiko Ltd 直流モータ定速度制御装置
JP2001016893A (ja) * 1999-04-28 2001-01-19 Keyence Corp 直流モータ駆動装置
JP2003015752A (ja) * 2001-07-04 2003-01-17 Kondo Kagaku Kk 二端子回生回路
JP2005185052A (ja) * 2003-12-22 2005-07-07 Calsonic Kansei Corp Pwm駆動装置
JP2007215325A (ja) * 2006-02-09 2007-08-23 Funai Electric Co Ltd 光ディスク装置、光ディスク装置のモータ駆動装置の保護装置
JP2008099474A (ja) * 2006-10-13 2008-04-24 Advics:Kk 車両用電動モータ駆動回路

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105159359A (zh) * 2015-10-12 2015-12-16 中国第一汽车股份有限公司无锡油泵油嘴研究所 宽域氧传感器加热方法及其控制电路

Also Published As

Publication number Publication date
JP5465959B2 (ja) 2014-04-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN109168326B (zh) 电源装置
US8174854B2 (en) Switching power supply system with reduced current consumption at light load
WO2012153459A1 (ja) 絶縁ゲート型スイッチング素子の駆動回路
JP4597815B2 (ja) 電圧制御装置
US9735767B2 (en) Electronic control apparatus having switching element and drive circuit
US20100327794A1 (en) Motor load control apparatus
US7764524B2 (en) Inverter for driving a load including a capacitive element in an input stage
JP2009289671A (ja) リレー制御装置
US8711529B2 (en) Switching apparatus and controlling method thereof
JP2014154448A (ja) 電力供給装置
US8217634B2 (en) Current control systems with current feedbacks
JP2016208633A (ja) モータ駆動装置
JP5303262B2 (ja) 電力供給装置
JP2018007386A (ja) Dc−dcコンバータおよび電源装置
JP5605263B2 (ja) 負荷駆動装置
JP2009219207A (ja) 車両用発電制御装置および車両システム
JP5465959B2 (ja) 電動ファンの制御装置
WO2014034264A1 (ja) スイッチング方法及びその装置
JP2015061084A (ja) 負荷制御装置
WO2018016090A1 (ja) 車両用駆動装置、車両用駆動システム、および、車両用駆動装置の制御方法
JP6375845B2 (ja) モータ制御装置、及びモータ制御方法
JP2020025435A (ja) 集積回路及びモータ装置
US6522557B2 (en) Inverter device
JP5382702B2 (ja) ドライバ回路
JP2003178893A (ja) 車両用電源装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120802

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131021

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131029

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131218

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140114

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140123

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5465959

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250