JP2008099474A - 車両用電動モータ駆動回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両用電動モータ駆動回路において、発熱を特定の部品に集中させることなく分散させて、耐熱性と破壊耐力に優れた高コスト、大型な部品を使用することなく、フライバックエネルギーを吸収する。
【解決手段】モータ駆動回路43は、バッテリBATと、バッテリBATから駆動電流が供給される電動モータ23aと、バッテリBATと電動モータ23aの間に直列接続されて電動モータ23aへの給電・停止を切り替える、少なくとも1つのスイッチング素子(第1SW素子61)から構成されるスイッチング回路51と、スイッチング回路51と直列にかつ電動モータ23aと並列に接続される、スイッチング素子(第2SW素子62)とダイオード52aからなる還流回路52と、を備えている。第2SW素子62は、電動モータ23aへの給電を停止する時点にオン状態であるかオフ状態であるかを切り替え制御可能である。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両用電動モータ駆動回路に関する。
この種の車両用電動モータ駆動回路としては、特許文献1に示されているものが知られている。この車両用電動モータ駆動回路においては、特許文献1の図1に示されているように、バッテリー電圧UBには直流モータ2が接続されており、この直流モータは集積されたダイオードD1を有する切換装置S1によってクロック制御される。直流モータ2自体にはさらに、フリーホイールダイオードD2が同じように誤極性保護装置3を介して並列に接続されている。ここでフリーホイールダイオードD2のカソードは直流モータ2の正側に、アノードは電解コンデンサCのマイナス側および電力MOSFET3のドレイン端子に接続されている。電力MOSFET3のドレイン端子は直流モータ2の負側に接続されており、負側はバッテリー電圧UBのマイナス極と接続されている。電力MOSFET3のゲート端子は抵抗Rを介して正のバッテリー電圧UBに接続されている。すなわち、バッテリー電圧UBが正しい極性で接続された場合、電力MOSFET3はオンされ、間違った極性で接続された場合、電力MOSFET3はオフされる。
特表2001−511636号公報
上述した特許文献1に記載の車両用電動モータ駆動回路においては、バッテリー電圧UBが正しい極性で接続された場合であって、切換装置S1によるクロック制御(デューティ制御)が行われる中で、切換装置S1をオンからオフに切り替えると、直流モータ2からのフライバック電流が電力MOSFET3およびダイオードD2を通って直流モータ2に還流する。すなわち、直流モータ2で発生したエネルギーはダイオードD2と直流モータ2で消費されるので、ダイオードD2と直流モータ2が発熱するという問題があった。特に、デューティ制御の周期が短い場合は、より高温となっていた。
また、特許文献1に記載の車両用電動モータ駆動回路から電力MOSFET3およびダイオードD2を省略した形式のものも従来から知られており、この場合、直流モータ2のリレー(オン・オフ)用スイッチング素子によりクロック制御(デューティ制御)が行われる中で、そのスイッチング素子をオンからオフに切り替えると、直流モータ2からのフライバック電流がバッテリーおよびスイッチング素子を通って直流モータ2に還流する。すなわち、直流モータ2で発生したエネルギーおよびバッテリーにより発生するエネルギーはスイッチング素子と直流モータ2で消費されるので、スイッチング素子と直流モータ2が発熱するという問題があった。また、直流モータ2の駆動制御の開始時にあっては、直流モータ2への突入電流に対するスイッチング素子の破壊耐力を考慮する必要がある。いずれの場合も、部品の耐熱性を向上する必要があるので、部品が高コスト化、大型化するという問題があった。
本発明は、上述した各問題を解消するためになされたもので、車両用電動モータ駆動回路において、発熱を特定の部品に集中させることなく分散させて、耐熱性と破壊耐力に優れた高コスト、大型な部品を使用することなく、フライバックエネルギーを吸収することを目的とする。
上記の課題を解決するため、請求項1に係る発明の構成上の特徴は、直流電源と、直流電源から駆動電流が供給される電動モータと、直流電源と電動モータとの間に直列に接続されて電動モータへの給電・停止を切り替える、少なくとも1つのスイッチング素子から構成されるスイッチング回路と、スイッチング回路と直列にかつ電動モータと並列に接続される、スイッチング素子とダイオードからなる還流回路と、電動モータへの給電が停止される時点に還流回路のスイッチング素子がオン状態であるかオフ状態であるかを、切り替え制御する切替手段と、を備えることである。
請求項2に係る発明の構成上の特徴は、請求項1において、切替手段は、還流回路のスイッチング素子を、電動モータの電流値が判定閾値以上であれば電動モータへの給電を停止する時点にオン状態とし、電流値が判定閾値未満であれば電動モータへの給電を停止する時点にオフ状態とすることである。
請求項3に係る発明の構成上の特徴は、請求項2において、電動モータの電流値を測定する電流測定手段を備えたことである。
請求項4に係る発明の構成上の特徴は、請求項1において、切替手段は、還流回路のスイッチング素子を、電動モータの駆動制御が開始された時点から所定時間が経過するまでの間にて電動モータへの給電を停止する時点にオン状態とし、所定時間経過後にて電動モータへの給電を停止する時点にオフ状態とすることである。
請求項5に係る発明の構成上の特徴は、請求項1乃至請求項4の何れか一項において、スイッチング回路のスイッチング素子がオン故障した場合に電動モータへの給電を中止可能な給電中止手段を備えたことである。
上記のように構成した請求項1に係る発明においては、電動モータへの給電を停止する時点に還流回路のスイッチング素子(以下「スイッチング」を「SW」と称する。)がオン状態である場合、電動モータからのフライバック電流が還流回路のSW素子およびダイオードを通って電動モータに還流する。すなわち、電動モータで発生したエネルギーはダイオードと電動モータで消費されるので、ダイオードと電動モータが発熱する。一方、電動モータへの給電を停止する時点に還流回路のSW素子がオフ状態である場合、電動モータからのフライバック電流が直流電源およびSW回路のSW素子を通って電動モータに還流する。すなわち、電動モータおよび直流電源で発生したエネルギーはSW回路のSW素子と電動モータで消費されるので、SW回路のSW素子と電動モータが発熱する。このように還流回路のSW素子のオン状態とオフ状態を切り替えることにより、前述したように電動モータのフライバック電流によって発熱する場所を特定の部品に集中させることなく分散させて、耐熱性と破壊耐力に優れた高コスト、大型な部品を使用することなく、電動モータのフライバックエネルギーを吸収することができる。
上記のように構成した請求項2に係る発明においては、請求項1に係る発明において、切替手段は、還流回路のスイッチング素子を、電動モータの電流値が判定閾値以上であれば電動モータへの給電を停止する時点にオン状態とし、電流値が判定閾値未満であれば電動モータへの給電を停止する時点にオフ状態とするので、電動モータの電流値に基づいて適切かつ確実に還流回路のSW素子のオン・オフを切り替えることができる。
すなわち、電動モータの駆動制御開始以降であって電動モータの電流値が所定電流値(判定閾値)以上である場合は、電動モータへの給電が停止される時点に還流回路のSW素子がオン状態とされ、フライバック電流がSW回路のSW素子に流れるのを阻止するので、SW回路のSW素子がフライバック電流によって発熱することはない。一方、電動モータの電流値が所定電流値(判定閾値)未満である場合は、電動モータへの給電が停止される時点に還流回路のSW素子がオフ状態とされ、フライバック電流がSW回路のSW素子に流れるようになるが、電動モータの回転数も低下しており電動モータの電流値も駆動制御開始当初と比べて小さくなっているのでフライバック電流も小さくなっている。したがって、フライバック電流による瞬間的な発熱量を小さく抑えることができるので、それらの発熱量の蓄積率を小さく抑制することによりSW回路のSW素子の耐熱保証温度に到達する時間を遅らせる(稼ぐ)ことができる。このように、状況によって発熱素子を切り替えることにより、SW回路のSW素子および還流回路のSW素子およびダイオードの耐熱保証温度に到達する時間を稼ぐことにより、電動モータの駆動制御時間を長くすることができる。また、SW回路のSW素子の大型化・高コスト化を招くことなく、複数のSW回路のSW素子を並設しなくてすむので部品点数が多くなることによる高コスト化・装置の大型化を招くことなく、SW回路のSW素子一つでも駆動可能な制御時間を長くすることができる。
上記のように構成した請求項3に係る発明においては、請求項2に係る発明において、電動モータの電流値を測定する電流測定手段を備えたので、電動モータの電流値を的確に測定することができる。これにより、例えば還流回路のスイッチング素子のオン・オフを判定することができるようになる。
上記のように構成した請求項4に係る発明においては、請求項1に係る発明において、切替手段は、還流回路のスイッチング素子を、電動モータの駆動制御が開始された時点から所定時間が経過するまでの間にて電動モータへの給電を停止する時点にオン状態とし、所定時間経過後にて電動モータへの給電を停止する時点にオフ状態とするので、還流回路のSW素子のオン・オフを適切に切り替えることができる。
上記のように構成した請求項5に係る発明においては、請求項1乃至請求項4の何れか一項において、スイッチング回路のスイッチング素子がオン故障した場合に電動モータへの給電を中止可能な給電中止手段を備えたので、電動モータの回りっぱなしを防止し当該車両用電動モータ駆動回路の電流遮断を確実にできる。
以下、本発明による車両用電動モータ駆動回路を適用した車両制動用制御装置の一実施形態について図面を参照して説明する。図1は車両制動用制御装置である制御装置40によって制御される液圧ブレーキ装置Aを示す概要図である。液圧ブレーキ装置Aは、ブレーキペダル11の踏込状態に応じた液圧のブレーキ液(基礎液圧)を生成してホイールシリンダWCfl,WCrr,WCrl,WCfrに供給することにより車輪Wfl,Wrr,Wrl,Wfrの回転を規制するマスタシリンダ10と、ブレーキ液を貯蔵するとともにマスタシリンダ10へ補給するリザーバタンク12と、ブレーキペダル11の踏み込み力を助勢する負圧式ブースタ13と、車輪Wfl,Wrr,Wrl,Wfrの各車輪速度をそれぞれ検出する車輪速度センサSfl,Srr,Srl,Sfrと、ブレーキアクチュエータBと、ブレーキアクチュエータBを制御する制御装置40を有している。
各ホイールシリンダWCfl,WCrr,WCrl,WCfrは、各キャリパCLfl,CLrr,CLrl,CLfrに設けられており、液密に摺動するピストン(図示省略)を収容している。各ホイールシリンダWCfl,WCrr,WCrl,WCfrにマスタシリンダ10からの液圧が供給されると、各ピストンが一対のブレーキパッド(図示省略)を押圧して各車輪Wfl,Wrr,Wrl,Wfrと一体回転するディスクロータDRfl,DRrr,DRrl,DRfrを両側から挟んでその回転を規制するようになっている。なお、本実施の形態においては、ディスク式ブレーキを採用するようにしたが、ドラム式ブレーキを採用するようにしてもよい。
本実施形態の液圧ブレーキ装置Aのブレーキ配管系はX配管方式にて構成されており、マスタシリンダ10の第1および第2出力ポート10a,10bは、第1および第2配管系La,Lbにそれぞれ接続されている。第1配管系Laは、マスタシリンダ10と左前輪Wfl,右後輪WrrのホイールシリンダWCfl,WCrrとをそれぞれ連通するものであり、第2配管系Lbは、マスタシリンダ10と左後輪Wrl,右前輪WfrのホイールシリンダWCrl,WCfrとをそれぞれ連通するものである。
第1配管系Laは、第1〜第6油路La1〜La6から構成されている。第1油路La1は一端がマスタシリンダ10の第1出力ポート10aに接続されている。第2油路La2は、一端が第1油路La1に接続され他端がホイールシリンダWCflに接続されている。第2油路La2上には、保持弁21が配設されている。第3油路La3は、一端が第1油路La1に接続され他端がホイールシリンダWCrrに接続されている。第3油路La3上には、保持弁22が配設されている。第4油路La4は、一端が第1油路La1に接続され他端が内蔵リザーバタンク24に接続されている。第4油路La4上には、ポンプ23が配設されている。第5油路La5は、一端が第2油路La2の保持弁21とホイールシリンダWCflとの間に接続され、他端が第4油路La4のポンプ23と内蔵リザーバタンク24の間に接続されている。第5油路La5上には、減圧弁25が配設されている。第6油路La6は、一端が第3油路La3の保持弁22とホイールシリンダWCrrとの間に接続され、他端が第4油路La4のポンプ23と内蔵リザーバタンク24の間に接続されている。第6油路La6には、減圧弁26が配設されている。
保持弁21は、マスタシリンダ10とホイールシリンダWCflを連通・遮断するノーマルオープン型の電磁開閉弁である。保持弁22は、マスタシリンダ10とホイールシリンダWCrrを連通・遮断するノーマルオープン型の電磁開閉弁である。保持弁21,22は、制御装置40の指令に応じて非通電されると連通状態(図示状態)に、また通電されると遮断状態に制御できる2位置弁として構成されている。保持弁21,22にはホイールシリンダWCfl,WCrrからマスタシリンダ10への流れを許容する逆止弁21a,22aがそれぞれ並列に設けられている。
減圧弁25は、ホイールシリンダWCflと内蔵リザーバタンク24を連通・遮断するノーマルクローズ型の電磁開閉弁である。減圧弁26は、ホイールシリンダWCrrと内蔵リザーバタンク24を連通・遮断するノーマルクローズ型の電磁開閉弁である。減圧弁25,26は、制御装置40の指令に応じて非通電されると遮断状態(図示状態)に、また通電されると連通状態に制御できる2位置弁として構成されている。
ポンプ23は、吸い込み口がブレーキ液を貯蔵する内蔵リザーバタンク24に連通し、吐出口が逆止弁27を介してマスタシリンダ10およびホイールシリンダWCfl,WCrrに連通するものである。ポンプ23は、制御装置40の指令に応じた電動モータ23aの作動によって駆動されている。電動モータ23aは、例えば直流モータである。ポンプ23は、ABS制御の減圧モードにて、内蔵リザーバタンク24内に貯められたブレーキ液を吸い込んでマスタシリンダ10に戻している。なお、ポンプ23が吐出したブレーキ液の脈動を緩和するために、第4油路La4のポンプ23の吐出側にはダンパ28が配設されている。逆止弁27は、マスタシリンダ10への流れを許容する逆止弁である。
なお、第2配管系Lbは、前述した第1配管系Laと同様な構成をしている。すなわち、第2配管系Lbは、第1〜第6油路Lb1〜Lb6、保持弁31,32、ポンプ33、内蔵リザーバタンク34、減圧弁35,36、逆止弁31a,32a,37、ダンパ38を備えている。
なお、ブレーキアクチュエータBは、上述した各電磁弁21,22,25,26,31,32,35,36、ポンプ23,33、電動モータ23a、内蔵リザーバ24,34などから構成されている。ブレーキアクチュエータBは、マスタシリンダ10とは別体に設けられてブレーキペダル11のブレーキ操作状態に対応した液圧を独立に生成することができるものである。
車輪速度センサSfl,Srr,Srl,Sfrは、各車輪Wfl,Wrr,Wrl,Wfrの付近にそれぞれ設けられており、各車輪Wfl,Wrr,Wrl,Wfrの回転に応じた周波数のパルス信号を制御装置40に出力している。
また、液圧ブレーキ装置Aは、ブレーキペダル11が踏まれるとオンされ、踏み込みが解除されるとオフされるストップスイッチ14を備えている。このストップスイッチ14のオン・オフ信号は制御装置40に入力されるようになっている。
さらに、液圧ブレーキ装置Aは、上述したストップスイッチ14、電動モータ23a、各電磁弁21,22,25,26,31,32,35,36、および各車輪速度センサSfl,Srr,Srl,Sfrに接続された制御装置40を備えている。
制御装置40は、図2に示すように、マイクロプロセッサ41、モータ制御部42、モータ駆動回路(車両用電動モータ駆動回路)43、モータ電流検出回路44を備えている。
モータ制御部42は、マイクロプロセッサ41からの制御指令信号(駆動要求)を入力しその制御指令信号に応じて制御対象の電動モータ23aに供給する駆動電流(駆動電圧)をオン・オフ制御(デューティ制御)するものである。モータ制御部42は、マイクロプロセッサ41からの駆動要求に応じたオン・オフ信号(所定のデューティ比のPWM信号でもよい。)を第1〜第3SW素子61〜63に送信して電動モータ23aの通電・非通電を制御する。電動モータ23aの作動については後述する。
モータ駆動回路43は、電動モータ23aを回転・停止させる回路である。モータ駆動回路43は、直流電源であるバッテリBAT(例えば+12V)と電動モータ23aとの間に直列に接続されて電動モータ23aへの給電・停止を切り替える、少なくとも1つのSW素子から構成されるSW回路51と、SW回路51と直列にかつ電動モータ23aと並列に接続される、第2SW素子62とダイオード52aからなる還流回路52から構成されている。
SW回路51は、第1SW素子61および第3SW素子63から構成されている。この第1SW素子61は、例えばMOSFET(MOS型電界効果トランジスタ)にて構成される。第1SW素子61は、第1SW部61aと第1ダイオード部(第1寄生ダイオード)61bと第1ツェナーダイオード部61cからなる。第1ツェナーダイオード部61cは必ずしも第1SW素子61に内蔵する必要はなく独立してもよい。第1SW部61aのドレイン(入力端)は直流電源であるバッテリBAT(例えば+12V)の正極に接続されている。第1SW部61aのソース(出力端)は電動モータ23aの一方の端子23a1に接続されるとともに、ダイオード52aのカソードに接続されている。
第3SW素子63は、第3SW部63aと第3ダイオード部(第3寄生ダイオード)63bと第3ツェナーダイオード部63cからなる。第3SW部63aのドレイン(入力端)は電動モータ23aのもう一方の端子23a2に接続されるとともに、第2SW部62aのドレイン(入力端)に接続されている。第3SW部63aのソース(出力端)は直流電源であるバッテリBATの負極に接続されている。
第1SW部61aおよび第3SW部63aの各ゲート(信号入力端)はモータ制御部42の出力ポート42a,42cにそれぞれ接続されている。モータ制御部42からオン信号が供給されると第1および第3SW素子61,63はオンし、オフ信号が供給されると第1および第3SW素子61,63はオフする。
第1ダイオード部61bおよび第3ダイオード部63bのカソードおよびアノードがそれぞれ第1SW部61aおよび第3SW部63aのドレインおよびソースに接続されている。第1ツェナーダイオード部61cおよび第3ツェナーダイオード部63cのカソードおよびアノードがそれぞれ第1SW部61aおよび第3SW部63aのドレインおよびゲートに接続されている。
還流回路52を構成する第2SW素子62は、第2SW部62aと第2ダイオード部(第2寄生ダイオード)62bからなる。第2SW部62aのドレイン(入力端)は第3SW部63aのドレイン(入力端)に接続されるとともに電動モータ23aの他方の端子23a2に接続され、第2SW部62aのソース(出力端)はダイオード52aのアノードに接続されている。
第2SW部62aのゲート(信号入力端)はモータ制御部42の出力ポート42bに接続されている。モータ制御部42からオン信号が供給されると第2SW素子62はオンし、オフ信号が供給されると第2SW素子62はオフする。
第2ダイオード部62bのカソードおよびアノードがそれぞれ第2SW部62aのドレインおよびソースに接続されている。
上述したように、モータ駆動回路43は、上述した第1〜第3SW素子61〜63、ダイオード52a、電動モータ23a、バッテリBATを含む。第1および第3SW素子61,63の2つのSW設定は、どちらか一方のSW素子がオン故障した場合に電動モータ23aへの給電を中止するフェールセーフとして働く。
また、マイクロプロセッサ41は、A/D変換機能を有する入力ポート41a,41bを有しており、それら入力ポート41a,41bはモータ電流検出回路44を介してそれぞれ第3SW素子63のドレイン(入力端)およびソース(出力端)に接続されている。マイクロプロセッサ41は、電動モータ23aに流れた電流が第3SW素子63に流れることにより発生する電圧(第3SW素子63は一種の電流検出抵抗とみなす。)をモータ電流検出回路44を介して監視し、その発生電圧から電動モータ23aの電流値を測定する。すなわち、マイクロプロセッサ41およびモータ電流検出回路44は電流測定手段として機能する。
モータ電流検出回路44は、第3SW素子63のドレイン(入力端)とソース(出力端)間の電圧を検出するための回路である。このモータ電流検出回路44は、第3SW素子63のドレイン(入力端)とソース(出力端)のそれぞれの端子とマイクロプロセッサ41の入力ポート41a,41bとの間に直列にそれぞれ接続された抵抗44a,44cと、入力ポート41a,41b(抵抗44a,44c)と基準電源45との間に直列にそれぞれ接続された抵抗44b,44dと、から構成されている。
基準電源45はマイクロプロセッサ41のA/Dコンバータ用基準電源とすれば、電動モータ23aの電流による電圧降下(電動モータ23aのグランドとマイクロプロセッサ41のグランドの電位差)に影響なく正確に第3SW素子63のドレイン・ソース間電圧を監視することが可能である。
次に、上記のように構成した液圧ブレーキ装置の作動を説明する。まず、ブレーキ液圧制御について説明する。制御装置40は、所定時間毎に車輪速度センサSfl〜Sfrからの検出信号に基づいて車輪速度Vwを演算し、その車輪速度Vwから車輪加速度DVwを演算し、4輪の車輪速度Vwに基づいて車体速度Vsを演算し、ストップスイッチ14がオンされブレーキ制動が行われていることを検知すると、車輪速度Vwと車体速度Vsとの差が所定値以上とならないように、各車輪に最適な制動力を付与するABS制御を実施する。
具体的には、制御装置40は、車輪Wflに対して割り当てられている一対の保持弁21,減圧弁25を増圧・保持・減圧モードに制御すべく、保持弁21および減圧弁25を各モードに応じて励磁・非励磁させている。保持弁21および減圧弁25は、増圧モードではそれぞれ非励磁されて保持弁21および減圧弁25が開状態・閉状態とされ、保持モードではそれぞれ励磁・非励磁されて保持弁21および減圧弁25がそれぞれ閉状態とされ、減圧モードでは、それぞれ励磁されて保持弁21および減圧弁25がそれぞれ閉状態・開状態とされる。他の車輪も同様に制御される。また、ABS制御中は、電動モータ23aが通電されて、ポンプ23,33が作動するように制御される。
次に、上記のように構成した車両用電動モータ駆動回路の全般的な作動について図3を参照して説明する。時刻t1にて、マイクロプロセッサ41によって第1SW素子61がオンされると、電動モータ23aへの給電が開始されて電動モータ23aの駆動制御が開始される。第1SW素子61へは所定デューティ比(本実施形態では、オン時間:オフ時間=1:5)のPWM信号が供給される。具体的には、モータ制御部42は、電動モータ23aの駆動制御中(時刻t1から時刻t3までの間)において、10msのオン時間と50msのオフ時間を繰り返すオン・オフ信号を第1SW素子61に出力している。なお、第3SW素子63はオンのままである。
電動モータ23aはコイルを有しているので、駆動開始からある程度回転数が大きくなるまでの間は大きなトルクが必要となるため、図3の上段で破線で示すように、大きな突入電流が流れて徐々に小さくなり所定時間経過後(例えば時刻t2)、一定電流値に落ち着くようになる。
一方、電動モータ23aの駆動制御中において、マイクロプロセッサ41は、電動モータ23aの電流測定を行っており、測定した電流値が判定閾値以上である場合には、第2SW素子62へはオン信号が出力され、また測定した電流値が判定閾値未満である場合には、第2SW素子62へはオフ信号が出力される。
時刻t1においては、電動モータ23aには判定閾値より大きい突入電流が流れているので、第2SW素子62へはオン信号が出力される。そして、電流値が判定閾値未満となるまで(時刻t2)、すなわち時刻t1から時刻t2までの間は、第2SW素子62へはオン信号が出力され続け、時刻t2にて第2SW素子62はオンからオフに切り替えられる。時刻t2から時刻t3までの間は、第2SW素子62へはオフ信号が出力され続ける。なお、判定閾値は、第1SW素子61の吸収可能なフライバックエネルギーの保証限度に対応した電流値を考慮して設定されるのが望ましい。
そして、時刻t3にて、マイクロプロセッサ41からの指令によって第1SW素子61がオフされると電動モータ23aの駆動制御が停止される。
次に、時刻t1から時刻t2における車両用電動モータ駆動回路の作動について図4および図5を参照して詳述する。以下、第3SW素子63は、オン状態が継続され、第2SW素子62の切り替えに影響はないので、第3SW素子63の損失については記述は省略するとともに図示についても省略する。
図4に示すように、電動モータ23aへの給電を停止する時点に(すなわち第1SW素子がオフされた時点に)第2SW素子62がオン状態である場合、電動モータ23aからのフライバック電流が還流回路52のSW素子である第2SW素子62およびダイオード52aをその順番で通って電動モータ23aに還流する。このとき、電動モータ23aの一方の端子23a1の電圧をM+とし、第1SW素子61を流れる電流をIとし、ダイオード52aを流れる電流(すなわち還流電流)をIとする。
時刻t11に第1SW素子61がオンされると、電圧M+はバッテリBATの電圧(Vbat(V))に上昇し、第1SW素子61の電流Iは突入電流のため瞬間的に大きくなりやがて一定電流値に落ち着く。このとき、ダイオード52aには電流は流れていない。
時刻t11から10ms後の時刻t12に第1SW素子61がオフされると、電動モータ23aにはフライバック電流によるフライバックエネルギーE1aが発生する。このフライバックエネルギーE1aは、下記数1で表される。
(数1)
E1a=1/2×L×I
ここで、Lは電動モータ23aのコイルの自己インダクタンスである。また、電流Iは、第1SW素子61をオフした直前の第1SW素子61を流れている電流Iと同じ値である。
また、電動モータ23aのフライバック電流は、第2SW素子62およびダイオード52aを通って電動モータ23aに還流する。フライバック電流はIであり、ダイオード52aおよび電動モータ23aで消費されて、時刻t13には0となる。このとき、電動モータ23aの電圧M+は、ダイオード52aの順方向電圧降下Vだけ降下した−V(V)(例えば1(V))である。したがって、時刻t12から時刻t13までの間におけるダイオード52aでの消費エネルギーE1bは、下記数2で表される。
Figure 2008099474
また、時刻t12から時刻t13までの間における電動モータ23aでの消費エネルギーE1cは、下記数3で表される。
Figure 2008099474
ここで、Rは電動モータ23aの抵抗である。
なお、第2SW素子62のオン抵抗は小さいため第2SW素子62で消費されるエネルギーはダイオード52aで消費されるエネルギーに比べて微少なため、ここでは省略している。
このように、フライバックエネルギーE1aは、ダイオード52aおよび電動モータ23aですべて消費されるので、ダイオード52aでの消費エネルギーE1bと電動モータ23aでの消費エネルギーE1cとの総和となる。すなわち、電動モータ23aで発生したエネルギーはダイオード52aと電動モータ23aで消費されるので、ダイオード52aと電動モータ23aが発熱する。
なお、時刻t11から時刻t13までの間では、電動モータ23aはモータとして機能しており、時刻t13以降では、電動モータ23aは発電機として機能する。
さらに、時刻t2から時刻t3における車両用電動モータ駆動回路の作動について図6および図7を参照して詳述する。以下、第3SW素子63は、オン状態が継続され、第2SW素子62の切り替えに影響はないので、第3SW素子63の損失については記述は省略するとともに図示についても省略する。
図7に示すように、時刻t21に第1SW素子61がオンされると、電圧M+はバッテリBATの電圧に上昇し、第1SW素子61の電流Iは突入電流のため瞬間的に大きくなりやがて一定電流値に落ち着く。このとき、ダイオード52aには電流は流れていない。
第2SW素子62がオフ状態である場合に、時刻t21から10ms後の時刻t22にて電動モータ23aへの給電が停止されると(すなわち第1SW素子がオフされると)、電動モータ23aの一方の端子23a1の電圧M+は、第1SW素子61のクランプ電圧VCLだけ低下し、Vbat−VCL(V)である。したがって、電動モータ23aの両端には約Vbat−VCL(V)の電圧が印加される。
車載バッテリで動作する負荷を駆動するスイッチング素子(半導体)のクランプ電圧VCLは、バッテリ過電圧時にスイッチング素子がオンしないように40(V)〜60(V)くらいに設定するのが一般的である。ここで、VCLを50(V)とし、バッテリ電圧Vbatを12(V)とすると、M+は−38(V)(=12(V)−50(V))となる。電動モータ23aの両端には38(V)の電圧が逆電圧として発生するので、図6に示すように、電動モータ23aからのフライバック電流はバッテリBATおよび第1SW素子61をその順番で通って電動モータ23aに還流する。このとき、電動モータ23aの一方の端子23a1の電圧をM+とし、第1SW素子61を流れる電流をIとする。
時刻t22に第1SW素子61がオフされると、電動モータ23aにはフライバック電流によるフライバックエネルギーE2aが発生する。このフライバックエネルギーE2aは下記数4で表される。また、時刻t22から時刻t23までの間におけるバッテリBATによるエネルギーE2bも発生する。このエネルギーE2bは下記数5で表される。
(数4)
E2a=1/2×L×I
ここで、Lは電動モータ23aのコイルの自己インダクタンスである。また、この電流Iは、第1SW素子61をオフした直前の第1SW素子61を流れている電流Iである。
Figure 2008099474
また、電動モータ23aのフライバック電流は、バッテリBATおよび第1SW素子61を通って電動モータ23aに還流する。フライバック電流はIであり、第1SW素子61および電動モータ23aで消費されて、時刻t23には0となる。したがって、時刻t22から時刻t23までの間における第1SW素子61での消費エネルギーE2cは、下記数6で表される。
Figure 2008099474
また、時刻t22から時刻t23までの間における電動モータ23aでの消費エネルギーE2dは、下記数7で表される。
Figure 2008099474
ここで、Rは電動モータ23aの抵抗である。
このように、フライバックエネルギーE2aとバッテリBATによるエネルギーE2bは、第1SW素子61および電動モータ23aですべて消費されるので、第1SW素子61での消費エネルギーE2cと電動モータ23aでの消費エネルギーE2dとの総和となる。すなわち、電動モータ23aで発生したエネルギーとバッテリBATによるエネルギーE2bは第1SW素子61と電動モータ23aで消費されるので、第1SW素子61と電動モータ23aが発熱する。
なお、電動モータ23aへの給電が停止される時点に還流回路52のスイッチング素子62がオン状態であるかオフ状態であるかを、切り替え制御する切替手段は、マイクロプロセッサ41およびモータ制御部42から構成されている。
上述した説明から明らかなように、本実施形態によれば、電動モータ23aへの給電を停止する時点に還流回路52のSW素子である第2SW素子62がオン状態である場合、電動モータ23aからのフライバック電流が第2SW素子62およびダイオード52aを通って電動モータ23aに還流する。すなわち、電動モータ23aで発生したエネルギーE1aはダイオード52aと電動モータ23aで消費されるので、ダイオード52aと電動モータ23aが発熱する。一方、電動モータ23aへの給電を停止する時点に第2SW素子62がオフ状態である場合、電動モータ23aからのフライバック電流が直流電源であるバッテリBATおよびSW回路51のSW素子である第1SW素子61を通って電動モータ23aに還流する。すなわち、電動モータ23aおよび直流電源BATで発生したエネルギーは第1SW素子61と電動モータ23aで消費されるので、第1SW素子61と電動モータ23aが発熱する。このように請求項記載の「切替手段」として機能するマイクロプロセッサ41およびモータ制御部42を用いて第2SW素子62のオン状態とオフ状態を切り替えることにより、前述したように電動モータ23aのフライバック電流によって発熱する場所を特定の部品に集中させることなく分散させて、耐熱性と破壊耐力に優れた高コスト、大型な部品を使用することなく、電動モータ23aのフライバックエネルギーを吸収することができる。
また、第1SW素子61をデューティ制御する場合において、駆動制御開始から終了までの間、電動モータ23aへの給電を停止する時点に第2SW素子62をオフ状態にすると、電動モータ23aからのフライバック電流が直流電源BATおよび第1SW素子61を通って電動モータに還流する。このとき、第1SW素子61においては、ドレイン・ソース間に瞬間的(例えば数十μs)に大きなクランプ電圧がかかり瞬間的に大きな電力が消費されるので瞬間的に高温となる。上記第1SW素子61の瞬間的(例えば数十μs)な発熱は外部には伝わりにくく放熱されない。また、第1SW素子61のオン・オフが繰り返されるたびに第1SW素子61が高温となる。さらに駆動制御開始からしばらくの間はフライバック電流が大きいので、第1SW素子61はより高温となる。
したがって、この場合、駆動可能な制御時間を長くするためには第1SW素子61の耐熱性(フライバックエネルギーに対する耐性)を上げる必要がある。しかし、これは部品の大型化・高コスト化を招く。また、最近は半導体を小型化する傾向があり、半導体である第1SW素子61も小型化の傾向にある。第1SW素子61が小型になると、その耐熱性(フライバックエネルギーに対する耐性)は悪くなる。そこで、複数の第1SW素子61を並設することが考えられるが、部品点数が多くなり高コスト化・装置の大型化を招く。
しかし、本発明によれば、電動モータ23aの駆動制御開始以降であって電動モータ23aの電流値が所定電流値(判定閾値)以上である場合は、電動モータへ23aの給電が停止される時点に還流回路52の第2SW素子62がオン状態とされ、フライバック電流がSW回路51のSW素子すなわち第1SW素子61に流れるのを阻止するので、第1SW素子61がフライバック電流によって発熱することはない。一方、電動モータ23aの電流値が所定電流値(判定閾値)未満である場合は、電動モータ23aへの給電が停止される時点に還流回路52の第2SW素子62がオフ状態とされ、フライバック電流が第1SW素子61に流れるようになるが、電動モータ23aの回転数も低下しており電動モータ23aの電流値も駆動制御開始当初と比べて小さくなっているのでフライバック電流も小さくなっている。したがって、フライバック電流による瞬間的な発熱量を小さく抑えることができるので、それらの発熱量の蓄積率を小さく抑制することにより第1SW素子61の耐熱保証温度に到達する時間を遅らせる(稼ぐ)ことができる。
このように、状況によって発熱素子を切り替えることにより、第1SW素子61、第2SW素子62およびダイオード52aの耐熱保証温度に到達する時間を稼ぐことにより、電動モータ23aの駆動制御時間を長くすることができる。また、第1SW素子61の大型化・高コスト化を招くことなく、複数の第1SW素子61を並設しないで部品点数が多くなることによる高コスト化・装置の大型化を招くことなく、第1SW素子61一つでも駆動可能な制御時間を長くすることができる。
また、還流回路52のSW素子である第2SW素子62は、電動モータ23aの電流値が判定閾値以上であれば電動モータ23aへの給電を停止する時点にオン状態とされ、電流値が判定閾値未満であれば電動モータ23aへの給電を停止する時点にオフ状態とされるので、電動モータ23aの電流値に基づいて適切かつ確実に第2SW素子62のオン・オフを切り替えることができる。
また、電動モータ23aの電流値を測定する電流測定手段であるマイクロプロセッサ41を備えたので、電動モータ23aの電流値を的確に測定することができる。これにより、例えば還流回路52のスイッチング素子62のオン・オフを判定することができるようになる。
なお、上述した実施形態においては、還流回路52のSW素子である第2SW素子62は、電動モータ23aの電流値が判定閾値以上であれば電動モータ23aへの給電を停止する時点にオン状態とされ、電流値が判定閾値未満であれば電動モータ23aへの給電を停止する時点にオフ状態とされるようにしたが、還流回路のSW素子である第2SW素子62は、電動モータ23aの駆動制御が開始された時点から所定時間が経過するまでの間にて電動モータへの給電を停止する時点にオン状態とされ、所定時間経過後にて電動モータへの給電を停止する時点にオフ状態とされるようにしてもよい。このとき、所定時間は、電動モータ23aの電流値が上記判定閾値未満となる時間に設定するのが望ましい。これによっても、第2SW素子62のオン・オフを適切に切り替えることができる。
また、SW回路51のSW素子61がオン故障した場合に電動モータ23aへの給電を中止可能な給電中止手段(41,42,63)を備えたので、電動モータ23aの回りっぱなしを防止し当該車両用電動モータ駆動回路の電流遮断を確実にできる。
また、上述したSW回路51は第1SW素子61と第3SW素子63で構成するようにしたが、図8に示すように、SW回路151は第1SW素子61のみで構成するようにしてもよい。この場合、第1SW素子61がオン故障した場合にシステム的に許容されることが前提となる。すなわち、第1SW素子61がオン故障(オン状態に固定される故障)した際には、電動モータ23aの回転によりポンプ22,23が駆動されることとなるが、こうした場合であっても、ブレーキペダル11の操作の基づきマスタシリンダ10から液圧を発生させ、これにより車輪Wfl〜Wrrの回転を規制することは可能である。他の構成は同一であるため、同一符号を付して説明を省略する。
また、第3SW素子63が存在しないため、電動モータ23aの電流を検出するために、第1SW素子61のドレイン・ソース間の電圧を測定する電圧検出回路が必要となる。
SW回路51を第1SW素子61と第3SW素子63で構成した実施形態において、デューティ制御用、フェールセーフ用のSW素子を第1SW素子61と第3SW素子63のどちらに設定してもよく、各SW素子の発熱を分散させるため、2つの制御を切り替えることも可能である。
本発明による車両用電動モータ駆動回路を適用した車両制動用制動装置の一実施形態によって制御される液圧ブレーキ装置を示す概要図である。 図1に示す制御装置を示す概要ブロック図である。 図2に示す車両用電動モータ駆動回路の作動を示すタイムチャートである。 第2SW素子がオン状態である場合の電流の流れを示す図である。 第2SW素子がオン状態である場合の電圧M+および各電流を示すタイムチャートである。 第2SW素子がオフ状態である場合の電流の流れを示す図である。 第2SW素子がオフ状態である場合の電圧M+および各電流を示すタイムチャートである。 本発明による他の車両用電動モータ駆動回路を適用した制御装置を示す概要ブロック図である。
符号の説明
10…マスタシリンダ、10a…第1出力ポート、10b…第2出力ポート、11…ブレーキペダル、12…リザーバタンク、13…負圧式ブースタ、14…ストップスイッチ、21,22,31,32…保持弁、21a,22a,31a,32a,27,37…逆止弁、23,33…ポンプ、23a…電動モータ、24,34…内蔵リザーバ、25,26,35,36…減圧弁、28,38…ダンパ、40…制御装置(車両制動用制御装置)、41…マイクロプロセッサ(電流測定手段、切替手段)、42…モータ制御部(切換手段)、43…モータ駆動回路(車両用電動モータ駆動回路)、44…モータ電流検出回路(電流測定手段)、51…SW回路、52…還流回路、52a…ダイオード、61〜63…第1〜第3SW素子、A…液圧ブレーキ装置、B…ブレーキアクチュエータ、BAT…バッテリ(直流電源)、WCfl〜WCrr…ホイールシリンダ。

Claims (5)

  1. 直流電源(BAT)と、
    前記直流電源から駆動電流が供給される電動モータ(23a)と、
    前記直流電源と前記電動モータとの間に直列に接続されて前記電動モータへの給電・停止を切り替える、少なくとも1つのスイッチング素子(61)から構成されるスイッチング回路(51,151)と、
    前記スイッチング回路と直列にかつ前記電動モータと並列に接続される、スイッチング素子(62)とダイオード(52a)からなる還流回路(52)と、
    前記電動モータへの給電が停止される時点に前記還流回路の前記スイッチング素子がオン状態であるかオフ状態であるかを、切り替え制御する切替手段(41,42)と、を備えることを特徴とする車両用電動モータ駆動回路。
  2. 請求項1において、前記切替手段は、前記還流回路のスイッチング素子を、前記電動モータの電流値が判定閾値以上であれば前記電動モータへの給電を停止する時点にオン状態とし、前記電流値が前記判定閾値未満であれば前記電動モータへの給電を停止する時点にオフ状態とすることを特徴とする車両用電動モータ駆動回路。
  3. 請求項2において、前記電動モータの電流値を測定する電流測定手段(44)を備えたことを特徴とする車両用電動モータ駆動回路。
  4. 請求項1において、前記切替手段は、前記還流回路のスイッチング素子を、前記電動モータの駆動制御が開始された時点から所定時間が経過するまでの間にて前記電動モータへの給電を停止する時点にオン状態とし、前記所定時間経過後にて前記電動モータへの給電を停止する時点にオフ状態とすることを特徴とする車両用電動モータ駆動回路。
  5. 請求項1乃至請求項4の何れか一項において、前記スイッチング回路の前記スイッチング素子がオン故障した場合に前記電動モータへの給電を中止可能な給電中止手段(41,42,63)を備えたことを特徴とする車両用電動モータ駆動回路。
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