JP2011051573A - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の、タイヤ質量を増加させることなく、簡便な構成で、オゾンクラックの発生を有効に抑制できる空気入りラジアルタイヤを提供することにある。
【解決手段】1枚のカーカスプライを、トレッド部20からサイドウォール部30を経てビード部までトロイダルに延在させるとともに、各ビード40部に埋設されたビードコア41に係止される本体部11と、該本体部11から延びビードコア41の周りで折り返される折返し部12とで構成されるカーカス10を有し、前記折返し部12の外端位置12aが、リム径ライン位置Yから測定して、タイヤ断面高さSHの20〜40%の範囲にあり、かつ、前記サイドウォール部30は、前記折返し部12の外端12aと対応するサイドゴム31の表面部分がタイヤ外方に隆起する厚肉部32を有することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、クレーン車等に用いられる重荷重車両用空気入りラジアルタイヤであり、特に、タイヤ質量を増加させることなく、比較的簡便な構成で、オゾンクラックの発生を有効に抑制できる空気入りラジアルタイヤに関する。
一般的な重荷重用空気入りラジアルタイヤでは、タイヤ負荷転動の際のプライコードの引抜けを防止すべく、カーカスプライを、ビード部のビードコアの周りで、タイヤ径方向の内側から外側へ大きく折返し、その折返し部分をゴム質中に埋込み固定している。
しかしながら、上述の空気入りラジアルタイヤのサイドウォール部は、主鎖中の二重結合の含有割合の高い天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴムなどの高不飽和度ゴムを主要ゴム成分とするゴム組成物で形成されており、高不飽和度ゴムの二重結合部分はオゾンと反応して解重合する性質があるため、長期間の放置又は走行によって、前記サイドウォール部のゴム(サイドゴム)表面に、クラック(オゾンクラック)が発生するという問題がある。特に、上述のカーカスプライの折返し部分の、外端位置近傍では、前記サイドゴムの表面歪みが大きくなることから、サイドウォール部の他の部分に比べて、オゾンクラックが発生しやすくなる。また、クレーン車等の重荷重用タイヤとして用いた場合、走行している時間よりも、クレーン使用時に静止している時間が長いため、上述のオゾンクラックが発生しやすい傾向にある。
そのため、上述のオゾンクラックの発生を抑制すべく、種々の空気入りタイヤが開発されている。例えば、サイドゴムの肉厚を従来よりも大きくした空気入りタイヤがある。この空気入りタイヤを用いれば、サイドゴムの強度が向上するため、オゾンクラックの発生をある程度抑制することができる。
しかしながら、サイドゴムの肉厚を大きくした空気入りタイヤは、タイヤ質量が大きくなることから、転がり抵抗の悪化や、サイド部の発熱性悪化による耐久性の劣化などの問題を引き起こす恐れがあった。
そのため、タイヤ質量を増加させることなく、オゾンクラックの発生を抑制できる空気入りタイヤとして、例えば特許文献1に開示されているように、サイドゴムをゴム質の異なる2層構造とし、外層ゴムの特定低不飽和度ゴムの割合を高め、一方内層ゴムでは特定高不飽和度ゴムの割合を高め、かつ両層に配合される特定老化防止剤及びワックスの配合量を所定量以下に抑えた空気入りタイヤが開発されている。このタイヤを用いれば、前記外層及び内層ゴムの作用によって、タイヤの耐サイドカット性等の耐外傷性を損なうことなくオゾンクラックの発生を抑制することが可能となる。
特開平10−35212号公報
ただし、特許文献1の空気入りタイヤは、上述の条件を満たすような2層構造のサイドゴムは、その構成が複雑であるため、製造コストが上昇することや、ゴム層境界でのセパレーションなどの問題が考えられる。そのため、より簡便な構成で、オゾンクラックの発生を有効に抑制できる空気入りタイヤの開発が望まれている。
本発明の目的は、サイドゴムの適正化を図ることで、タイヤ質量を増加させることなく、簡便な構成で、オゾンクラックの発生を有効に抑制できる空気入りラジアルタイヤを提供することにある。
本発明者は、タイヤ赤道面に対し70〜90°の角度で配列されたスチールコードをゴム被覆してなる1枚のカーカスプライを、トレッド部からサイドウォール部を経てビード部までトロイダルに延在させるとともに、各ビード部に埋設されたビードコアに係止される本体部と、該本体部から延び前記ビードコアの周りで折り返される折返し部とで構成されるカーカスを有する空気入りラジアルタイヤについて、上記の課題を解決すべく検討を重ねた結果、オゾンクラックの発生は、長期間タイヤを使用したときに、前記カーカスの折返し部の外端に対応したサイドゴム部分に生じる表面歪みが原因であることに着目した。そして、さらに鋭意研究を重ねた結果、前記カーカスの折返し部の外端位置を、リム径ライン位置から測定して、タイヤ断面高さの20〜40%の範囲とし、かつ、前記サイドウォール部を、前記カーカスの折返し部と対応するサイドゴムの表面部分がタイヤ外方に隆起する厚肉部を有するようにすることで、前記サイドゴムの表面積が大きくなり、表面歪みを分散することができるため、オゾンクラックの発生を、簡便な構成で、有効に抑制できることを見出した。
本発明は、このような知見に基づきなされたもので、その要旨は以下の通りである。
(1)タイヤ赤道面に対し70〜90°の角度で配列されたスチールコードをゴム被覆してなる1枚のカーカスプライを、トレッド部からサイドウォール部を経てビード部までトロイダルに延在させるとともに、各ビード部に埋設されたビードコアに係止される本体部と、該本体部から延び前記ビードコアの周りで折り返される折返し部とで構成されるカーカスを有する空気入りラジアルタイヤであって、前記カーカスの折返し部の外端位置が、リム径ライン位置から測定して、タイヤ断面高さの20〜40%の範囲にあり、かつ、前記サイドウォール部は、前記カーカスの折返し部の外端と対応するサイドゴムの表面部分がタイヤ外方に隆起する厚肉部を有することを特徴とする空気入りラジアルタイヤ。
(2)前記厚肉部は、円弧状の隆起部である上記(1)記載の空気入りラジアルタイヤ。
(3)前記隆起部は、その曲率半径が、タイヤ断面高さの0.07〜0.27倍の範囲である上記(2)記載の空気入りラジアルタイヤ。
(4)前記カーカスの折返し部の外端から前記隆起部の表面までを、タイヤ幅方向に沿って測定した距離が、タイヤ赤道面から前記隆起部の表面までを、前記カーカスの折返し部の外端位置を通り、タイヤ幅方向に沿って測定した距離の0.015〜0.03倍の範囲である上記(2)又は(3)のいずれか1項記載の空気入りラジアルタイヤ。
(5)前記カーカスの折返し部の外端位置を通り、タイヤ幅方向と平行な直線上で測定した時の、前記隆起部の厚さは、前記カーカスの折返し部の外端から隆起部の表面までをタイヤ幅方向距離に沿って測定した距離の1/3以上である上記(2)〜(4)のいずれか1項記載の空気入りラジアルタイヤ。
(6)前記リム径ライン位置から前記隆起部の最も外方に突出した部分までを、タイヤ径方向に沿って測定した距離と、リム径ライン位置から前記カーカスの折返し部の外端位置までをタイヤ径方向に沿って測定した距離との差が、タイヤ断面高さの0.015倍以下である上記(2)〜(5)のいずれか1項記載の空気入りラジアルタイヤ。
本発明によれば、タイヤ質量を増加させることなく、簡便な構成で、オゾンクラックの発生を有効に抑制できる空気入りラジアルタイヤを提供することが可能になった。
本発明の空気入りラジアルタイヤの一実施形態について、その一部を模式的に示した幅方向断面図である。 (a)及び(b)は、本発明の空気入りタイヤの厚肉部の他の実施形態を説明するため、厚肉部断面を模式的に示した図である。 (a)及び(b)は、本発明の空気入りタイヤの厚肉部の他の実施形態を説明するため、厚肉部断面を模式的に示した図である。
以下、本発明の実施形態を、図1、図2及び図3を用いて説明する。
本発明は、図1に示すように、タイヤ赤道面Cに対し70〜90°の角度で配列されたスチールコードをゴム被覆してなる1枚のカーカスプライを、トレッド部20からサイドウォール部30を経てビード部40までトロイダルに延在させるとともに、各ビード40部に埋設されたビードコア41に係止される本体部11と、該本体部11から延び、ビードコア41の周りで折り返される折返し部12とで構成されるカーカス10を有する空気入りラジアルタイヤ1である。
そして、本発明の空気入りラジアルタイヤ1は、図1に示すように、前記カーカス10の折返し部12の外端位置12aが、リム径ライン位置Yから測定して、タイヤ断面高さSHの20〜40%の範囲にあり、かつ、前記サイドウォール部30は、前記カーカス10の折返し部12の外端12aと対応するサイドゴム31の表面部分がタイヤ外方に隆起する厚肉部32を有することを特徴とする。
上記構成を採用することで、前記厚肉部32の表面積が大きくなるため、前記サイドゴム31に生じる表面歪みが分散する結果、前記カーカス10の折返し部12の外端12aと対応するサイドゴム部分に発生するオゾンクラックを、比較的簡便な構成で、有効に抑制することができる。
なお、従来の空気入りタイヤでは、前記カーカス10の折返し部12の外端12aと対応するサイドゴム部分に表面歪みが生じるため、オゾンクラックが発生する。また、図1の点線部Zで示すように、前記サイドゴム31を肉厚にした場合でも、前記サイドゴム表面にかかる表面歪みを十分に分散させることはできないため、オゾンクラックの発生の恐れがあり、さらに、タイヤ質量が増加し、転がり抵抗の悪化や、サイド部の発熱性悪化による耐久性の劣化等の問題が考えられる。
ここで、前記厚肉部32とは、図1に示すように、前記サイドゴム31の一部分であり、前記カーカス10の折返し部12の外端12aと対応してタイヤ外方に隆起している表面部分のことをいう。その構成については、前記折返し部12の外端12aに対応してタイヤ外方に隆起しているサイドゴム31であれば、特に限定はされず、図1に示す形状のほかにも、例えば、図2(a)及び(b)に示すように、タイヤ幅方向断面で見て、三角形状(図2(a))や、台形状(図2(b))にすることができる。さらに、図3(a)に示すように、前記カーカス10の折返し部12の外端12aからショルダー部50までのサイドゴム31部分を肉厚にした厚肉部32や、図3(b)に示すように、前記カーカス10の折返し部12の外端12aからビード部40までのサイドゴム31部分を肉厚にした厚肉部32を用いることもできる。
また、前記厚肉部32は、上述のように、いくつかの形状を有することが考えられるが、厚肉部32の表面に角がなく、有効に表面歪みを拡散することができる点からは、図1に示すように、円弧状の隆起部32であることが好ましい。円弧状の隆起部以外の厚肉部32(例えば、図2又は図3に示されている厚肉部32)を用いた場合、十分に表面歪みを拡散できない恐れや、タイヤ質量の増加を招く恐れがある。
なお、上述のリム径ライン位置Yとは、タイヤのリム径の測定を行うときのタイヤ径方向位置のことをいう。また、タイヤ断面高さSHとは、タイヤの外径とリム径の差を1/2にしたものをいう。リム径及びタイヤ断面高さのいずれについても、JATMA(日本自動車タイヤ協会)において定められたJATMA YEAR BOOKで規定されている。
さらに、前記隆起部32は、その曲率半径Rが、タイヤ断面高さの0.07〜0.27倍の範囲であることが好ましい。曲率半径Rが、タイヤ断面高さの0.07倍未満の場合、前記前記カーカス10の折返し部12の外端12aの位置がばらついたときに、対応する部分に前記隆起部32が位置せず、十分に表面歪み拡散効果を発揮できない恐れがあるからであり、一方、タイヤ断面高さの0.27倍を超えると、前記隆起部32の表面積が大きくならないため、表面歪みを十分に拡散することができない恐れがあるからである。
また、本発明では、前記カーカス10の折返し部12の外端位置12aが、リム径ライン位置Yから測定して、タイヤ断面高さSHの20〜40%の範囲に位置する(図1)。その理由としては、前記外端位置12aが、タイヤ断面高さSHの20%未満の部分に位置する場合、折返し部12が短すぎるため、タイヤ負荷転動の際のプライコードの引抜けが発生する恐れがあるからであり、一方、タイヤ断面高さSHの40%を超えると、サイド部の剛性が大きくなりすぎる結果、乗り心地性が悪化する恐れがあるからである。
さらに、本発明の空気入りラジアルタイヤ1は、図1に示すように、前記カーカス10の折返し部12の外端12aから前記隆起部32の表面までを、タイヤ幅方向に沿って測定した距離G1が、タイヤ赤道面Cから前記隆起部32の表面までを、前記カーカス10の折返し部の外端位置12aを通り、タイヤ幅方向に沿って測定した距離SWの0.015〜0.03倍の範囲であること(0.015≦G1/SW≦0.03)が好ましい。前記距離G1が距離SWの0.015倍未満の場合、前記隆起部32が小さくなりすぎるため、十分な表面歪み低減効果が得られず、オゾンクラックが発生する恐れがあるからであり、一方、前記距離G1が距離SWの0.03倍を超えると、タイヤ質量の増加を招き、さらに、前記カーカス10の折返し部12の外端12aから前記隆起部32の表面までの距離(サイドゴム31の厚さ)が大きく、前記隆起部32を設けることによる表面歪みの低減効果が埋もれる恐れがあるからである。
なお、図1については、前記隆起部32の説明をわかりやすくするため、隆起部32や、サイドゴム31を厚めに示しているため、0.015≦G1/SW≦0.03の関係を満たしていないが、実際の空気入りラジアルタイヤでは上記関係を満たしている。
さらにまた、前記カーカス10の折返し部12の外端位置12aを通り、タイヤ幅方向と平行な直線上で測定した時の、前記隆起部32の厚さG2は、前記カーカス10の折返し部12の外端12aから隆起部32の表面までをタイヤ幅方向距離に沿って測定した距離G1の1/3以上である(G2/G1≧1/3)ことが好ましい。前記隆起部32の厚さG2が離G1の1/3未満の場合、前記隆起部32が小さくなりすぎるため、十分な表面歪み低減効果が得られず、オゾンクラックが発生する恐れがあるからである。
また、前記リム径ライン位置Yから前記隆起部32の最も外方に突出した部分32aまでを、タイヤ径方向に沿って測定した距離BHと、リム径ライン位置Yから前記カーカス10の折返し部12の外端位置12aまでをタイヤ径方向に沿って測定した距離CHとの差の絶対値|BH−CH|が、タイヤ断面高さSHの0.015倍以下であること(|BH−CH|≦0.015×SH)が好ましい。前記隆起部の最突出部分32aに近ければ近いほど、上述の表面歪みが低減されているためであり、前記距離の差(BH−CH)が、タイヤ断面高さSHの0.015倍を超える場合、前記隆起部32による表面歪みの低減効果が十分に得られず、オゾンクラックが発生する恐れがあるからである。
また、本発明の空気入りラジアルタイヤ1のその他の構成(例えば、ベルト60やトレッド部20)については、特に限定はせず、従来用いられているベルトやトレッドゴムを使用することができる。
なお、本発明による空気入りラジアルタイヤ1の詳細な説明については、全て、正規リムに装着し、規定内圧を充填したときの状態についてのものである。正規リム及び規定内圧に関しては、JATMA(日本自動車タイヤ協会)において定められたJATMA YEAR BOOKで規定されている。
上述したところは、この発明の実施形態の一例を示したにすぎず、請求の範囲において種々の変更を加えることができる。
次に、本発明に従う空気入りラジアルタイヤを試作し、性能を評価したので、以下で説明する。
(実施例1〜3)
実施例1〜3として、図1に示すように、タイヤ周方向に対し90°の角度で延びる配列されたスチールコードをゴム被覆してなる1枚のカーカスプライを、トレッド部20からサイドウォール部30を経てビード部40までトロイダルに延在させるとともに、各ビード部40に埋設されたビードコア41に係止される本体部11と、ビードコア41の周りにタイヤ幅方向の内側から外側へ折り返される折返し部12とで構成されるカーカス10を有し、前記カーカス10の折返し部12の外端位置12aが、リム径ライン位置Yから測定して、タイヤ断面高さSHの30%の位置にあり、かつ、前記サイドウォール部30は、前記カーカス10の折返し部12の外端12aと対応するサイドゴム31の表面部分がタイヤ外方に隆起する厚肉部32を有する空気入りラジアルタイヤ1(タイヤサイズ:385/95R25 VHS、リムサイズ:10.00/1.5)を作製した。
なお、厚肉部32の形状、隆起部32の曲率半径R(mm)、タイヤ断面高さSH(mm)、RとSHの比(R/SH)、カーカス10の折返し部12の外端12aから隆起部32の表面までをタイヤ幅方向に沿って測定した距離G1(mm)、タイヤ赤道面Cから前記隆起部32の表面までをカーカス10の折返し部の外端位置12aを通りタイヤ幅方向に沿って測定した距離SW(mm)、G1とSWの比(G1/SW)、カーカス10の折返し部12の外端位置12aを通りタイヤ幅方向と平行な直線上で測定した時の隆起部32の厚さG2(mm)、G2とG1の比(G2/G1)、リム径ライン位置Yから隆起部32の最も外方に突出した部分32aまでをタイヤ径方向に沿って測定した距離BH(mm)、リム径ライン位置Yからカーカス10の折返し部12の外端位置12aまでをタイヤ径方向に沿って測定した距離CH(mm)、及び、|BH−CH|/SHの値については、表1に示す。
(比較例1)
比較例1として、前記厚肉部32を設けていないこと以外は、実施例1〜3と同様の条件の空気入りラジアルタイヤを作製した。
(比較例2)
比較例2として、前記厚肉部32を設けておらず、前記サイドゴムの肉厚を実施例1〜3よりも3mm厚くしたこと以外は、実施例1と同様の条件の空気入りラジアルタイヤを作製した。
Figure 2011051573
(評価)
(1)表面歪みの大きさ
実施例及び比較例の各サンプルについて、正規リムに装着し、TRA正規内圧(900kPa)を充填後、カーカス10の折返し部12の外端12aと対応するサイドゴム部分に生じる表面歪みの大きさを、サイドゴム表面にメッシュ(格子状のシール)を貼ってサイドゴム部分の変形量を測定することで評価を行った。表面歪みの大きさについては、比較例1の大きさを100としたときの相対値で表示しており、小さいほど表面歪みが小さく良好な結果であることを意味する。
(2)タイヤ質量
各実施例及び比較例の各サンプルの質量を測定し、比較例1のサンプルの質量を100としたときの相対値を表2に示す。
なお、タイヤ質量については、軽いほど(相対値が小さいほど)転がり抵抗が小さいく、良好な結果を意味する。
Figure 2011051573
表1の結果より、サイドゴムに厚肉部を設けた実施例1〜3の空気入りラジアルタイヤは、厚肉部が設けられていない比較例1のサンプルに比べて表面歪みが小さく、サイドゴムの肉厚が大きい比較例2のサンプルに比べてタイヤ質量が小さいことがわかった。さらに、厚肉部の形状の適正化が図られている実施例1が、表面歪み及びタイヤ質量の結果が最も優れていることがわかった。
本発明によれば、タイヤ質量を増加させることなく、簡便な構成で、オゾンクラックの発生を有効に抑制できる空気入りラジアルタイヤを提供することが可能となる。そのため、従来の空気入りラジアルタイヤに比べて、重荷重車両等に長期間使用することができる。
1 空気入りラジアルタイヤ
10 カーカス
11 本体部
12 折返し部
12a 折返し部の外端
20 トレッド部
30 サイドウォール部
31 サイドゴム
32 肉厚部、隆起部
40 ビード部
41 ビードコア
50 ショルダー部
60 ベルト

Claims (6)

  1. タイヤ赤道面に対し70〜90°の角度で配列されたスチールコードをゴム被覆してなる1枚のカーカスプライを、トレッド部からサイドウォール部を経てビード部までトロイダルに延在させるとともに、各ビード部に埋設されたビードコアに係止される本体部と、該本体部から延び前記ビードコアの周りで折り返される折返し部とで構成されるカーカスを有する空気入りラジアルタイヤであって、
    前記カーカスの折返し部の外端位置が、リム径ライン位置から測定して、タイヤ断面高さの20〜40%の範囲にあり、かつ、前記サイドウォール部は、前記カーカスの折返し部の外端と対応するサイドゴムの表面部分がタイヤ外方に隆起する厚肉部を有することを特徴とする空気入りラジアルタイヤ。
  2. 前記厚肉部は、円弧状の隆起部である請求項1に記載の空気入りラジアルタイヤ。
  3. 前記隆起部は、その曲率半径が、タイヤ断面高さの0.07〜0.27倍の範囲である請求項2に記載の空気入りラジアルタイヤ。
  4. 前記カーカスの折返し部の外端から前記隆起部の表面までを、タイヤ幅方向に沿って測定した距離が、タイヤ赤道面から前記隆起部の表面までを、前記カーカスの折返し部の外端位置を通り、タイヤ幅方向に沿って測定した距離の0.015〜0.03倍の範囲である請求項2又は3に記載の空気入りラジアルタイヤ。
  5. 前記カーカスの折返し部の外端位置を通り、タイヤ幅方向と平行な直線上で測定した時の、前記隆起部の厚さは、前記カーカスの折返し部の外端から隆起部の表面までをタイヤ幅方向距離に沿って測定した距離の1/3以上である請求項2〜4のいずれか1項に記載の空気入りラジアルタイヤ。
  6. 前記リム径ライン位置から前記隆起部の最も外方に突出した部分までを、タイヤ径方向に沿って測定した距離と、リム径ライン位置から前記カーカスの折返し部の外端位置までをタイヤ径方向に沿って測定した距離との差が、タイヤ断面高さの0.015倍以下である請求項2〜5のいずれか1項に記載の空気入りラジアルタイヤ。
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