JP2011047929A - 磁気センサ - Google Patents

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寛史 山崎
Hiroshi Hirabayashi
啓 平林
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Abstract

【課題】コンパクトな構成でありながら磁場の検出性能に優れた磁気センサを提供する。
【解決手段】基板上に中心領域R1を取り囲むように配置された第1〜第8のMR素子1〜8と、差分検出部とを備える。第1および第3のMR素子1,3の各抵抗値は、信号磁場の変化に応じて互いに同じ向きに変化し、第2および第4のMR素子2,4の各抵抗値は、それと反対向きに変化する。第5および第7のMR素子の各抵抗値は信号磁場の変化に応じて互いに同じ向きに変化し、第6および第8のMR素子6,8の各抵抗値は、それとは反対向きに変化する。第1のMR素子1と第2のMR素子2とを繋ぐ第1の接続部L1、および第3のMR素子3と第4のMR素子4とを繋ぐ第2の接続部L2は、第5のMR素子5と第6のMR素子6とを繋ぐ第5の接続部L5、および第7のMR素子7と第8のMR素子8とを繋ぐ第6の接続部L6と、中心領域R1において立体交差している。
【選択図】図3

Description

本発明は、磁場の変化を高感度に検出可能な磁気センサに関する。
一般に、制御機器の回路に流れる微小な制御電流を正確に検知するにあたっては、その回路内に抵抗を直列接続し、この抵抗の電圧降下を測定する方法を用いる。しかし、この場合には、制御系とは異なる負荷が加わることとなり制御系に対して何らかの悪影響を与える可能性が生じてしまう。このため、制御電流によって発生する誘導磁場の勾配を検出することによって間接的に測定する方法が用いられている。具体的には、巨大磁気抵抗効果(Giant Magneto-Resistive effect)を発現する巨大磁気抵抗効果素子(以下、GMR素子)を制御電流による誘導磁場中に配置し、その勾配を検出するようにした磁気センサが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、これに関連するものとして、GMR素子を備えた磁気センサを利用し、金属基板の表面等の探傷を行うようにした技術も提案されている。さらには、地磁気の方位や、ある平面内において回転する磁束の回転角を測定する角度センサとして、GMR素子を利用した磁気センサもいくつか開発されている(例えば特許文献2〜4参照。)このようなGMR素子を用いた磁気センサであれば、比較的検出感度や応答性が向上するうえ、温度変化に対しても安定した検出特性が得られる。特に、誘導磁場の検出を、4つのGMR素子を含むホイートストンブリッジ回路を用いて行うことにより、GMR素子を1つのみ用いて行う場合と比べ、感度および精度をいっそう向上させることができる。
米国特許第5621377号明細書 特開2000−35470号公報 特開2002−303536号公報 特表2005−534199号公報
しかしながら、最近では磁気センサに対する小型軽量化の要求が強まっていることから、検出性能を維持しつつ、より高集積化された磁気センサが求められている。
本発明はかかる問題に鑑みてなされたもので、その目的は、磁場の検出性能や動作信頼性を損なうことなく、よりコンパクトな構成を有する磁気センサを提供することにある。
本発明の第1の磁気センサは、基板上に中心領域を取り囲むように配置された第1から第4の磁気抵抗効果素子を含むブリッジ回路を備えるものであり、以下の要件(A1)〜(A6)を全て満足するものである。
(A1)第1および第2の磁気抵抗効果素子は、それらの間に位置する中心領域に延在する第1の接続部によって互いの一端同士が接続されている。
(A2)第3および第4の磁気抵抗効果素子は、それらの間に位置する中心領域において第1の接続部と厚み方向に離間しつつ交差する第2の接続部により、互いの一端同士が接続されている。
(A3)第1の磁気抵抗効果素子の他端と第4の磁気抵抗効果素子の他端とが第3の接続部によって接続されている。
(A4)第2の磁気抵抗効果素子の他端と第3の磁気抵抗効果素子の他端とが第4の接続部によって接続されている。
(A5)第1および第3の磁気抵抗効果素子の各抵抗値は、外部からの信号磁場の変化に応じて互いに同じ増減方向に変化する。
(A6)第2および第4の磁気抵抗効果素子の各抵抗値は、いずれも、信号磁場の変化に応じて第1および第3の磁気抵抗効果素子とは反対の増減方向に変化する。
ここでいう信号磁場の変化とは、信号磁場の大きさの変化、および各磁気抵抗効果素子に対する信号磁場の相対的な向きの変化(回転)を意味する。
本発明の第1の磁気センサでは、第1の接続部と第2の接続部とが、第1から第4の磁気抵抗効果素子の相互間に位置する中心領域において、厚み方向に離間した状態で交差している。このため、第1の接続部と第2の接続部とが交差しない場合と比べて第1および第2の接続部の面内方向における長さが短縮される。
本発明の第1の磁気センサでは、第3の接続部と第4の接続部との間に電圧が印加されたときの第1の接続部と第2の接続部との間の電位差を検出する差分検出部をさらに備えるようにしてもよい。あるいは、第3の接続部と第4の接続部との間に電圧が印加されたときの第1の接続部および第2の接続部における各々の電位に基づき、信号磁場の回転角を算出する角度算出回路をさらに備えるようにするとよい。
本発明の第2の磁気センサは、基板上に中心領域を取り囲むように配置された第1から第8の磁気抵抗効果素子を備えるものであり、以下の要件(B1)〜(B14)を全て満足するものである。
(B1)第1から第4の磁気抵抗効果素子は第1のブリッジ回路を構成する。
(B2)第5から第8の磁気抵抗効果素子は第2のブリッジ回路を構成する。
(B3)第1および第2の磁気抵抗効果素子は、それらの間に位置する中心領域に延在する第1の接続部によって互いの一端同士が接続されている。
(B4)第3および第4の磁気抵抗効果素子は、それらの間に位置する中心領域に延在する第2の接続部によって互いの一端同士が接続されている。
(B5)第1の磁気抵抗効果素子の他端と第4の磁気抵抗効果素子の他端とが第3の接続部によって接続されている。
(B6)第2の磁気抵抗効果素子の他端と第3の磁気抵抗効果素子の他端とが第4の接続部によって接続されている。
(B7)第1および第3の磁気抵抗効果素子の各抵抗値は、外部からの信号磁場の変化に応じて互いに同じ増減方向に変化する。
(B8)第2および第4の磁気抵抗効果素子の各抵抗値は、いずれも、信号磁場の変化に応じて第1および第3の磁気抵抗効果素子とは反対の増減方向に変化する。
(B9)第5および第6の磁気抵抗効果素子は、それらの間に位置する上記中心領域において第1および第2の接続部と厚み方向に離間しつつ交差する第5の接続部により、互いの一端同士が接続されている。
(B10)第7および第8の磁気抵抗効果素子は、それらの間に位置する上記中心領域において第1および第2の接続部と厚み方向に離間しつつ交差する第6の接続部により、互いの一端同士が接続されている。
(B11)第5の磁気抵抗効果素子の他端と第8の磁気抵抗効果素子の他端とが第7の接続部によって接続されている。
(B12)第6の磁気抵抗効果素子の他端と第7の磁気抵抗効果素子の他端とが第8の接続部によって接続されている。
(B13)第5および第7の磁気抵抗効果素子の各抵抗値は信号磁場の変化に応じて互いに同じ増減方向に変化する。
(B14)第6および第8の磁気抵抗効果素子の各抵抗値は、いずれも、信号磁場の変化に応じて第5および第7の磁気抵抗効果素子とは反対の増減方向に変化する。
本発明の第2の磁気センサでは、第1および第2の接続部と、第5および第6の接続部とが、第1から第8の磁気抵抗効果素子の相互間に位置する中心領域において、厚み方向に離間した状態で交差している。このため、第1および第2の接続部と第5および第6の接続部とが交差しない場合と比べて第1,第2,第5および第6の接続部の面内方向における長さが短縮される。
本発明の第2の磁気センサでは、第3の接続部と第4の接続部との間に電圧が印加されたときの第1の接続部と第2の接続部との間の電位差に基づく第1の差分信号を検出すると共に、第7の接続部と第8の接続部との間に電圧が印加されたときの第5の接続部と第6の接続部との間の電位差に基づく第2の差分信号を検出する差分検出部をさらに備えるようにしてもよい。あるいは、第3の接続部と第4の接続部との間に電圧が印加されたときの第1の接続部および第2の接続部における各々の電位と、第7の接続部と第8の接続部との間に電圧が印加されたときの第5の接続部および第6の接続部における各々の電位とに基づき、信号磁場の回転角を算出する角度算出回路をさらに備えるとよい。
本発明の第2の磁気センサでは、第1から第8の接続部は、直線状部分のみ、もしくは複数の直線状部分が互いに直交するように結合したもののみからなるとよい。特に、第1および第2の接続部は互いに平行に延在しており、第5および第6の接続部は第1および第2の接続部と直交する方向に延在しているとよい。
本発明の第2の磁気センサでは、第1から第8の磁気抵抗効果素子は、中心領域の中心点から互いに等しい距離に位置しているとよい。外部からの信号磁場が第1から第8の磁気抵抗効果素子に対し、より均等に及ぶからである。特に、第1および第3の磁気抵抗効果素子が中心領域の中心点を挟むように互いに対角の位置にあり、第2および第4の磁気抵抗効果素子が中心領域の中心点を挟むように互いに対角の位置にあり、第5および第7の磁気抵抗効果素子が中心領域の中心点を挟むように互いに対角の位置にあり、第6および第8の磁気抵抗効果素子が中心領域の中心点を挟むように互いに対角の位置にある場合には、信号磁場の変化に対する磁気的な対称性に優れたものとなる。
本発明の第2の磁気センサでは、第1から第8の磁気抵抗効果素子は、基板上に配列された複数の磁気抵抗効果膜と、それら複数の磁気抵抗効果膜を直列接続する導線とを有し、導線が、各々の磁気抵抗効果膜をその積層方向(厚み方向)において挟み、かつ各々の磁気抵抗効果膜の上面および底面と接するように対向配置された上部電極および下部電極を複数含むようにするとよい。複数の磁気抵抗効果膜を直列に接続することにより、信号磁場の変化を受けた際に各磁気抵抗効果膜の抵抗変化量が加算され、全体としての抵抗変化量が大きなものとなる。また、各磁気抵抗効果膜を厚み方向に挟む上部電極および下部電極によって複数の磁気抵抗効果膜を連結するようにしたので、上部電極を流れる電流によって生ずる誘導磁場と、下部電極を流れる電流によって生ずる誘導磁場とが相互にキャンセルしあうこととなる。特に、それら上部電極および下部電極が、隣り合う磁気抵抗効果膜同士の並び方向に沿って延在していると、より効果的に誘導磁場がキャンセルされる。
さらに、この場合、第1の接続部と一端が接続された第1の引出線および第2の接続部と一端が接続された第2の引出線は、一方が第5の磁気抵抗効果素子と第8の磁気抵抗効果素子との間に延在すると共に他方が第6の磁気抵抗効果素子と第7の磁気抵抗効果素子との間に延在し、第5の接続部と一端が接続された第3の引出線および第6の接続部と一端が接続された第4の引出線は、一方が第1の磁気抵抗効果素子と第4の磁気抵抗効果素子との間に延在すると共に他方が第2の磁気抵抗効果素子と第3の磁気抵抗効果素子との間に延在するとよい。特に、第1および第2の引出線が同一直線上に位置し、第3および第4の引出線が第1および第2の引出線と直交する同一直線上に位置し、第1から第4の磁気抵抗効果素子における複数の磁気抵抗効果膜が第3および第4の引出線の延在方向に沿って連結されており、第5から第8の磁気抵抗効果素子における複数の磁気抵抗効果膜が第1および第2の引出線の延在方向に沿って連結されていると、信号磁場の変化に対する各磁気抵抗効果素子の抵抗変化のばらつきがより低減されて検出精度が向上するうえ、さらなるコンパクト化に有利となる。
本発明の第3の磁気センサは、基板上に中心領域を取り囲むように配置された第1から第4の磁気抵抗効果素子を備えるものであり、以下の要件(C1)〜(C6)を全て満足するものである。
(C1)第1および第2の磁気抵抗効果素子は、それらの間に位置する中心領域に延在する第1の接続部によって互いの一端同士が接続されている。
(C2)第3および第4の磁気抵抗効果素子は、それらの間に位置する中心領域において第1の接続部と厚み方向に離間しつつ交差する第2の接続部により、互いの一端同士が接続されている。
(C3)第1の磁気抵抗効果素子の他端、および第3の磁気抵抗効果素子の他端は、いずれも電源と接続されている。
(C4)第2の磁気抵抗効果素子の他端、および第4の磁気抵抗効果素子の他端は、いずれも接地されている。
(C5)第1および第2の磁気抵抗効果素子の各抵抗値は、外部からの信号磁場の変化に応じて互いに反対の増減方向に変化する。
(C6)第3および第4の磁気抵抗効果素子の各抵抗値は、信号磁場の変化に応じて互いに反対の増減方向に変化する。
本発明の第3の磁気センサでは、第1の接続部と第2の接続部とが、第1から第4の磁気抵抗効果素子の相互間に位置する中心領域において、厚み方向に離間した状態で交差している。このため、第1の接続部と第2の接続部とが交差しない場合と比べて第1および第2の接続部の面内方向における長さが短縮される。
本発明の第3の磁気センサでは、第1の磁気抵抗効果素子の他端と第2の磁気抵抗効果素子の他端との間に電圧が印加されたときの第1の接続部における電位と、第3の磁気抵抗効果素子の他端と第4の磁気抵抗効果素子の他端との間に電圧が印加されたときの第2の接続部における電位とに基づき、信号磁場の回転角を算出する角度算出回路をさらに備えるようにするとよい。
本発明の第1から第3の磁気センサによれば、磁気抵抗効果素子同士を繋ぐ複数の接続部が、中心領域において互いに厚み方向に離間した状態で交差するようにしたので、磁気抵抗効果素子の外側の領域に全ての接続部を設ける場合よりもそれら複数の接続部の長さを短くすることができる。したがって、それら複数の接続部の抵抗を低減し、かつ、相互の抵抗のばらつきを低減するのに有利となる。信号磁場の検出性能や動作信頼性を良好に維持しつつ、全体構成の小型化を図ることができる。
特に、中心領域を取り囲むように、各磁気抵抗効果素子を互いに等価な位置に設けるようにすれば、信号磁場が基板に平行な面内において中心領域に含まれる中心点を軸に回転するものである場合、その信号磁場の回転角(向き)による検出感度および検出精度のばらつきを低減することができ、動作信頼性を向上させることができる。
本発明の第1の実施の形態としての磁気センサの全体構成を表す概略図である。 図1に示した磁気センサにおける回路の構成を示す回路図である。 図1に示した磁気センサの要部構成の詳細を表す平面図である。 図1に示した第1〜第8のMR素子の構成を拡大して表す斜視図である。 図1に示した第1〜第8のMR素子に含まれるMR膜の積層構造を表す斜視図である。 本発明の第2の実施の形態としての磁気センサの全体構成を表す概略図である。 図6に示した磁気センサにおける回路の構成を示す回路図である。 図7に示した磁気センサの要部構成の詳細を表す平面図である。 本発明の第3の実施の形態としての磁気センサの全体構成を表す概略図である。 図9に示した磁気センサにおける回路の構成を示す回路図である。 図10に示した磁気センサの要部構成の詳細を表す平面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
最初に、図1〜図3を参照して、本発明における第1の実施の形態としての磁気センサの構成について説明する。図1は、本実施の形態の磁気センサの全体構成を表す概略図である。図2は、この磁気センサにおける回路構成を表すものである。図3は、この磁気センサの要部の詳細な構成を表す平面図である。
この磁気センサは、図1に示したように、基板10の上に、第1から第8の磁気抵抗効果(MR;Magneto-Resistive effect)素子1〜8、端子T1〜T8、接続配線L1〜L8(図1では一部省略)、差分検出器AMP1,AMP2および角度算出回路50(図1では省略)などが設けられたものである。第1〜第8のMR素子1〜8は、中心領域R1を取り囲むようにその周辺領域において円を描くように均等に配置されている。そのうち、第1〜第4のMR素子1〜4は第1のブリッジ回路11(図2)を構成し、第5〜第8のMR素子5〜8は第2のブリッジ回路12(図2)を構成している。例えば、端子T1,T2および端子T5,T6は、差分検出部を構成する差分検出器AMP1,AMP2(図2)の入力側端子とそれぞれ接続され、端子T3および端子T7は電源Vcc1,Vcc2(図2)とそれぞれ接続され、端子T4,T8はいずれも接地されている。
この磁気センサは、例えば基板10に平行な回転面(ここではXY平面)において回転する信号磁場Hmの回転角θ(後出)を検出するものである。信号磁場Hmは、図1に示したように、磁気センサを挟んで対向配置された一対の磁極HM1,HM2によって形成されるものである。一対の磁極HM1,HM2が互いの位置関係を保持したままXY平面において磁気センサの中心に位置する中心点CPを軸として回転することにより、信号磁場Hmが回転することとなる。
ここで、図2を参照して、本実施の形態の磁気センサにおける回路構成について説明する。
この磁気センサは、第1のブリッジ回路11と、第2のブリッジ回路12と、差分検出器AMP1,AMP2と、角度算出回路50とを備えている。第1のブリッジ回路11では、第1のMR素子1および第2のMR素子2の一端同士が接続点P1において接続され、第3のMR素子3および第4のMR素子4の一端同士が接続点P2において接続され、第1のMR素子1の他端と第4のMR素子4の他端とが接続点P3において接続され、第2のMR素子2の他端と第3のMR素子3の他端とが接続点P4において接続されている。ここで、接続点P3は、端子T3(図1)を介して電源Vcc1と接続されており、接続点P4は、端子T4(図1)を介して接地されている。接続点P1,P2は、それぞれ、引出線L9,L10および端子T1,T2(図1)などを介して差分検出器AMP1の入力側端子と接続されている。この差分検出器AMP1は、接続点P3と接続点P4との間に電圧が印加されたときの接続点P1と接続点P2との間の電位差(第1および第4のMR素子1,4のそれぞれに生ずる電圧降下の差分)を検出し、差分信号S1として角度算出回路50へ向けて出力するものである。なお、図1および図2において符号J31を付した矢印は、第1〜第4のMR素子1〜4の各々における磁化固着層31(後出)の磁化の向きを模式的に表している。すなわち、第1および第3のMR素子1,3の各抵抗値は、外部からの信号磁場Hmの変化に応じて互いに同じ向きに変化し、第2および第4のMR素子2,4の各抵抗値は、いずれも、信号磁場の変化に応じて第1および第3のMR素子1,3とは反対向きに変化することを表している。例えば、信号磁場Hmが回転すると、第1および第3のMR素子1,3では抵抗値が増大し、第2および第4のMR素子2,4では抵抗値が減少するという挙動を示す関係にある。
一方、第2のブリッジ回路12では、第5のMR素子5および第6のMR素子6の一端同士が接続点P5において接続され、第7のMR素子7および第8のMR素子8の一端同士が接続点P6において接続され、第5のMR素子5の他端と第8のMR素子8の他端とが接続点P7において接続され、第6のMR素子6の他端と第7のMR素子7の他端とが接続点P8において接続されている。ここで、接続点P7は、端子T7(図1)を介して電源Vcc2と接続されており、接続点P8は、端子T8(図1)を介して接地されている。接続点P5,P6は、それぞれ、引出線L11,L12および端子T5,T6(図1)などを介して差分検出器AMP2の入力側端子と接続されている。この差分検出器AMP2は、接続点P7と接続点P8との間に電圧が印加されたときの接続点P5と接続点P6との間の電位差(第5および第8のMR素子5,8のそれぞれに生ずる電圧降下の差分)を検出し、差分信号S2として角度算出回路50へ向けて出力するものである。第2のブリッジ回路12についても、符号J31を付した矢印が第5〜第8のMR素子5〜8の各々における磁化固着層31の磁化の向きを模式的に表している。すなわち、第5および第7のMR素子5,7の各抵抗値は、外部からの信号磁場Hmの変化に応じて互いに同じ向きに変化し、第6および第8のMR素子6,8の各抵抗値は、いずれも、信号磁場の変化に応じて第5および第7のMR素子5,7とは反対向きに変化することを表している。例えば、信号磁場Hmが回転すると、第5および第7のMR素子5,7では抵抗値が増大し、第6および第8のMR素子6,8では抵抗値が減少するという挙動を示す関係にある。さらに、第5〜第8のMR素子5〜8における磁化J31は、第1〜第4のMR素子1〜4における磁化J31と直交する向きとなっているので、磁気センサ全体として、全方位(360°)に亘って良好な検出性能を発揮することができる。
基板100は、磁気センサ全体を支持する矩形状のものであり、例えば、ガラス、硅素(Si)、酸化アルミニウム(Al2 3 )またはAlTiC(Al2 3 −TiC)などのセラミックスによって構成されている。なお、基板10を覆うように、例えば酸化硅素(SiO2 )やAl2 3 などのセラミックスを含有する絶縁層(図示せず)を設けるようにしてもよい。
第1〜第8のMR素子1〜8は、中心領域R1の中心点CPから互いに等しい距離に位置しており、それぞれ、上方から眺めた場合に、全体としてつづら折り状に延在している(図3参照)。ここで、第1〜第8のMR素子1〜8は、磁化固着層31の磁化J31の向きを除き、実質的に相互に等しい構造を有している。すなわち、第5,第3および第7のMR素子5,3,7は、いずれも、中心領域R1における中心点CPを軸として第1のMR素子1と回転対称な構造を有しており、第4,第8,第2および第6のMR素子4,8,2,6は、いずれも、第1のMR素子1と線対称な構造を有している。より具体的には、第1および第3のMR素子1,3は中心領域R1の中心点CPを挟んで互いに対角に位置し、第2および第4のMR素子2,4は中心点CPを挟んで互いに対角に位置し、第5および第7のMR素子5,7は中心点CPを挟んで互いに対角に位置し、第6および第8のMR素子6,8は中心点CPを挟んで互いに対角に位置している。
図3に示したように、第1および第2のMR素子1,2は、それらの間に位置する中心領域R1に延在する第1の接続部L1によって互いの一端同士が接続されている。同様に、第3および第4のMR素子3,4は、中心領域R1に延在する第2の接続部L2によって互いの一端同士が接続されている。第1の接続部L1および第2の接続部L2は、いずれも例えば上部電極41(後出)と同じ階層に設けられており、互いに交わることなく平行に(Y軸方向へ)延在している。また、第1のMR素子1の他端と第4のMR素子4の他端とが第3の接続部L3によって接続され、第2のMR素子2の他端と第3のMR素子3の他端とが第4の接続部L4によって接続されている。さらに、第1の接続部L1には、それと直交するようにX軸方向へ延在する第1の引出線L9の一端が接続されており、第2の接続部L2には、それと直交するようにX軸方向へ延在する第2の引出線L10の一端が接続されている。より詳細には、第1の引出線L9は、第1の接続部L1を始点として中心領域R1から遠ざかるように第6のMR素子6と第7のMR素子7との間を延在している。第2の引出線L10は、第2の接続部L2を始点として中心領域R1から遠ざかるように第5のMR素子5と第8のMR素子8との間を延在している。第1および第2の引出線L9,L10は、上述したようにそれぞれ差分検出器AMP1の入力側端子と接続されている。
一方、第5および第6のMR素子5,6は、中心領域R1に延在する第5の接続部L5によって互いの一端同士が接続されている。同様に、第7および第8のMR素子7,8は、中心領域R1に延在する第6の接続部L6によって互いの一端同士が接続されている。第5の接続部L5および第6の接続部L6は、互いに平行に(X軸方向へ)延在しており、第1の接続部L1および第2の接続部L2と立体交差している。すなわち、第5の接続部L5および第6の接続部L6は、下部電極42(後出)と同じ階層に設けられており、上部電極41と同じ階層に位置する第1の接続部L1および第2の接続部L2とは厚み方向(Z軸方向)において離間しつつ交差している。ここで、第5の接続部L5および第6の接続部L6は、第1の接続部L1および第2の接続部L2に対して直交するように延在していることが望ましい。また、第5のMR素子5の他端と第8のMR素子8の他端とが第7の接続部L7によって接続され、第6のMR素子6の他端と第7のMR素子7の他端とが第8の接続部L8によって接続されている。さらに、第5の接続部L5には、それと直交するようにY軸方向へ延在する第3の引出線L11の一端が接続されており、第6の接続部L6には、それと直交するようにY軸方向へ延在する第4の引出線L12の一端が接続されている。より詳細には、第3の引出線L11は、第5の接続部L5を始点として中心領域R1から遠ざかるように第1のMR素子1と第4のMR素子4との間を延在している。第4の引出線L12は、第6の接続部L6を始点として中心領域R1から遠ざかるように第2のMR素子2と第3のMR素子3との間を延在している。第3および第4の引出線L11,L12は、上述したようにそれぞれ差分検出器AMP2の入力側端子と接続されている。第1〜第8の接続部L1〜L8および第1〜第4の引出線L9〜L12は、いずれも、例えば銅などの非磁性の高導電性材料によって構成されている。
図4は、第1〜第8のMR素子1〜8の一部を拡大して表す斜視図である。第1〜第8のMR素子1〜8は、基板10上に配列された複数の磁気抵抗効果(MR)膜30と、複数のMR膜30を直列接続する導線40とを有している。導線40は、図4に示したように、各々のMR膜30をその積層方向(Z軸方向)において挟み、かつ各々のMR膜30の上面および底面と接するように対向配置された上部電極41および下部電極42によって構成されている。上部電極41および下部電極42は、隣り合うMR膜30同士の並び方向に沿って延在している。すなわち、全てのMR膜30が、上部電極41と下部電極42とによって交互に連結され、全体として直列に接続されている。上部電極41および下部電極42は、いずれも、例えば銅などの非磁性の高導電性材料によって構成されている。
図5に示したように、各MR膜30は、磁性層を含む複数の機能膜が積層されたスピンバルブ構造をなしており、具体的には、一定方向に固着された磁化J31を有する磁化固着層31と、特定の磁化方向を発現しない中間層32と、信号磁場Hmに応じて変化する磁化J33を有する磁化自由層33とが順に積層されてなるものである。なお、図5は、信号磁場Hmが付与されていない無負荷状態を示している。この場合、磁化自由層33の磁化J33は、それぞれ、自らの磁化容易軸AE33と平行をなし、かつ、磁化固着層31の磁化J31と直交した向きとなっている。第1および第3のMR素子1,3における磁化固着層31は、例えば+Y方向に固着された磁化J31を有し、第2および第4のMR素子2,4における磁化固着層31は、−Y方向に固着された磁化J31を有する。第5および第7のMR素子5,7における磁化固着層31は、第1〜第4のMR素子1〜4の磁化J31と直交するように−X方向に固着された磁化J31を有する。第6および第8のMR素子6,8における磁化固着層31は、+X方向に固着された磁化J31を有する。なお、磁化固着層31,中間層32および磁化自由層33は、いずれも単層構造であってもよいし、複数層からなる多層構造であってもよい。
磁化固着層31は、例えばコバルト(Co)やコバルト鉄合金(CoFe)、コバルト鉄ボロン合金(CoFeB)などの強磁性材料からなる。なお、磁化固着層31と隣接するように、中間層32と反対側に反強磁性層(図示せず)を設けるようにしてもよい。そのような反強磁性層は、白金マンガン合金(PtMn)やイリジウムマンガン合金(IrMn)などの反強磁性材料により構成されるものである。反強磁性層は、例えば第1のMR素子1においては、+Y方向のスピン磁気モーメントと−Y方向のスピン磁気モーメントとが完全に打ち消し合った状態にあり、隣接する磁化固着層31の磁化J31の向きを、+Y方向へ固定するように作用する。
中間層32は、例えば酸化マグネシウム(MgO)からなる非磁性のトンネルバリア層であり、量子力学に基づくトンネル電流が通過可能な程度に厚みの薄いものである。MgOからなるトンネルバリア層は、例えば、MgOからなるターゲットを用いたスパッタリング処理のほか、マグネシウム(Mg)の薄膜の酸化処理、あるいは酸素雰囲気中でマグネシウムのスパッタリングを行う反応性スパッタリング処理などによって得られる。また、MgOのほか、アルミニウム(Al),タンタル(Ta),ハフニウム(Hf)の各酸化物もしくは窒化物を用いて中間層32を構成することも可能である。
磁化自由層33は軟質強磁性層であり、例えばX軸方向の磁化容易軸AE33を有するものである。磁化自由層33は、例えばコバルト鉄合金(CoFe)、ニッケル鉄合金(NiFe)あるいはコバルト鉄硼素(CoFeB)、などによって構成される。
このような構成により、第1のブリッジ回路11では、例えば電源Vcc1から端子T3を経て読出電流が供給されると、その読出電流は第3の接続部L3(接続点P3)を経由して第1および第4のMR素子1,4へ流入する。第1および第4のMR素子1,4では、それぞれ、読出電流が上部電極41、MR膜30、下部電極42、MR膜30、上部電極41・・・の順序で流れ、全てのMR膜30を通過したのち、第1の接続部L1(接続点P1)もしくは第2の接続部L2(接続点P2)へ到達する。そののち、読出電流は、第1および第2の接続部L1,L2からそれぞれ第2および第3のMR素子2,3の一端へ流入する。さらに、第2および第3のMR素子2,3を通過して第4の接続部L4(接続点P4)および端子T4を経て接地GNDへ到達する。
一歩の第2のブリッジ回路12においても同様に、例えば電源Vcc2から端子T7を経て読出電流が供給されると、その読出電流は第7の接続部L7(接続点P7)を経由して第5および第8のMR素子5,8へ流入する。第5および第8のMR素子5,8における各MR膜30を通過した読出電流は、第5の接続部L5(接続点P5)もしくは第6の接続部L6(接続点P6)へ到達する。そののち、読出電流は、第5および第6の接続部L5,L6からそれぞれ第6および第7のMR素子6,7の一端へ流入する。さらに、第6および第7のMR素子6,7を通過して第8の接続部L8(接続点P8)および端子T8を経て接地GNDへ到達する。
この磁気センサを使用し、第1および第2のブリッジ回路11,12から得られる差分信号S1,S2に基づいて信号磁場Hmの回転角θを検出する方法について、主に図3を参照して以下に説明する。
まず、第1のブリッジ回路11において電源Vcc1から電流I10を流すと、接続点P3において電流I1と電流I2とに分流する。第1および第2のMR素子1,2に電流I1が流れると、接続点P1から以下の式(1)で表される電位に関する信号e1が取り出される。
e1=I1×R(θ1)−I1×R(θ2)
=I1×{R(θ1)−R(θ2)} ……(1)
但し、
θ1:信号磁場Hmの向きと、第1のMR素子1における磁化自由層33の磁化J33とのなす角度。
θ2:信号磁場Hmの向きと、第2のMR素子2における磁化自由層33の磁化J33とのなす角度。
R(θ1):角度θ1のときの第1のMR素子1の抵抗値。
R(θ2):角度θ2のときの第2のMR素子2の抵抗値。
である。
一方、第3および第4のMR素子3,4に電流I2が流れると、接続点P2から以下の式(2)で表される電位に関する信号e2が取り出される。
e2=I2×R(θ3)−I2×R(θ4)
=I2×{R(θ3)−R(θ4)} ……(2)
但し、
θ3:信号磁場Hmの向きと、第3のMR素子3における磁化自由層33の磁化J33とのなす角度。
θ4:信号磁場Hmの向きと、第4のMR素子4における磁化自由層33の磁化J33とのなす角度。
R(θ3):角度θ3のときの第3のMR素子3の抵抗値。
R(θ4):角度θ4のときの第4のMR素子4の抵抗値。
である。
したがって、差分信号S1は、式(1),(2)から、以下の式(3)のように表される。
S1=e1−e2
=I1×{R(θ1)−R(θ2)}−I2×{R(θ3)−R(θ4)} ……(3)
同様に、第2のブリッジ回路12において電源Vcc2から電流I20を流すと、接続点P7において電流I3と電流I4とに分流する。第5および第6のMR素子5,6に電流I3が流れると、接続点P5から以下の式(4)で表される電位に関する信号e3が取り出される。
e3=I3×R(θ5)−I3×R(θ6)
=I3×{R(θ6)−R(θ6)} ……(4)
但し、
θ5:信号磁場Hmの向きと、第5のMR素子5における磁化自由層33の磁化J33とのなす角度。
θ6:信号磁場Hmの向きと、第6のMR素子6における磁化自由層33の磁化J33とのなす角度。
R(θ5):角度θ5のときの第5のMR素子5の抵抗値。
R(θ6):角度θ6のときの第6のMR素子6の抵抗値。
である。
一方、第7および第8のMR素子7,8に電流I4が流れると、接続点P6から以下の式(5)で表される電位に関する信号e4が取り出される。
e4=I4×R(θ7)−I4×R(θ8)
=I4×{R(θ7)−R(θ8)} ……(5)
但し、
θ7:信号磁場Hmの向きと、第7のMR素子7における磁化自由層33の磁化J33とのなす角度。
θ8:信号磁場Hmの向きと、第8のMR素子8における磁化自由層33の磁化J33とのなす角度。
R(θ7):角度θ7のときの第7のMR素子7の抵抗値。
R(θ8):角度θ8のときの第8のMR素子8の抵抗値。
である。
したがって、差分信号S2は、式(4),(5)から、以下の式(6)のように表される。
S2=e3−e4
=I3×{R(θ5)−R(θ6)}−I4×{R(θ7)−R(θ8)} ……(6)
差分信号S1,S2が入力された角度算出回路では、式(3),(6)を用いて以下のような式(7)で表される数値Eを算出する。
E=S1/S2
=[I1×{R(θ1)−R(θ2)}−I2×{R(θ3)−R(θ4)}]
/[I3×{R(θ5)−R(θ6)}−I4×{R(θ7)−R(θ8)}] ……(7)
ここで、数値Eは、温度変化に依存する因子を含まないものであり、電流I1〜I4と、角度θ1〜θ8とによってのみ決定されるものである。本実施の形態では、第1〜第8のMR素子1〜8における磁化固着層31の磁化J31の向きは、相対的に固定されている。このため、角度θ2〜θ8の全てを、角度θ1を用いて表現することができる。具体的には、例えば角度θ2〜θ4は、それぞれθ2=θ1+π,θ3=θ1,θ4=θ1+πと表現することができる。同様に、角度θ5〜θ8については、それぞれθ5=θ1−(π/2),θ6=θ1+(π/2),θ7=θ1−(π/2),θ8=θ1+(π/2)と表現することができる。
ここで、電流I1〜I4については全て等しい値となるように設定し、第1〜第8のMR素子1〜8として同一仕様のもの(信号磁場の回転角θに応じて同じ抵抗値の変化を発現するもの)を用いれば、上記の式(7)は、
E={R(θ1)−R(θ1+π)+R(θ1)−R(θ1+π)}/{R(θ1−(π/2))−R(θ1+(π/2))−R(θ1−(π/2))−R(θ1+(π/2))}
=R(θ1)/R(θ1−(π/2)) ……(8)
となる。したがって、測定値に基づく数値Eから角度θ1が算出され、結果として、ある基準位置からの信号磁場Hmの回転角θを求めることができる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、第1および第2の接続部L1,L2と、第5および第6の接続部L5,L6とが、第1から第8のMR素子1〜8の相互間に位置する中心領域R1において、互いに電気的に絶縁された状態で立体交差している。このため、第1および第2の接続部L1,L2と第5および第6の接続部L5,L6とが交差しない場合と比べて第1,第2,第5および第6の接続部L1,L2,L5,L6の面内方向における長さを短縮することができる。特に、第1,第2,第5および第6の接続部L1,L2,L5,L6を直線状に延在する部分のみによって構成したうえ、第1および第2の接続部L1,L2を互いに平行とし、第5および第6の接続部L5,L6をそれら第1および第2の接続部L1,L2と直交する方向に延在させるようにしたので、第1,第2,第5および第6の接続部L1,L2,L5,L6の面内方向における長さをよりいっそう短縮することができる。そのうえ、この磁気センサ全体における、第1〜第8の接続部L1〜L8を含む配線の抵抗に関する中心点CPを中心とした対称性を向上させることができる。このような配線抵抗に関する対称性の向上については、第3,第4,第7,第8の接続部L3,L4,L7,L8の平面形状の対称性や、第1〜第4の引出線L9〜L12の平面形状の対称性なども寄与している。このような理由により、第1〜第8の接続部L1〜L8の占有面積を削減して抵抗を低減し、かつ、相互の抵抗のばらつきを低減することができる。よって、信号磁場Hmの回転角θの検出性能や検出動作の信頼性を良好に維持しつつ、全体構成の小型化を図ることができる。
さらに、本実施の形態では、第1から第8のMR素子1〜8を中心領域R1の中心点CPから等距離に配置したので、外部からの信号磁場Hmが第1から第8のMR素子1〜8に対し、より均等に及ぶようになっている。そのうえ、中心点CPを挟むように、信号磁場Hmの変化に対して互いに同じ向きの抵抗変化を示す一対のMR素子を対角配置するようにしたので、信号磁場Hmの変化に対する磁気的な対称性を向上させることができる。
さらに、本実施の形態では、第1〜第8のMR素子1〜8において、基板10上に配列された複数のMR膜30の各々の上面および底面と接するように複数の上部電極41および下部電極42を対向配置し、それら複数のMR膜30を直列接続するようにした。複数のMR膜30を直列接続することにより、信号磁場Hmの変化を受けた際の各MR膜30の抵抗変化量を加算し、全体としての抵抗変化量を増大させることができる。また、各MR膜30を挟んで互いに異なる階層に上部電極41および下部電極42を設けるようにしたので、上部電極41を流れる読出電流によって生ずる誘導磁場と、下部電極42を流れる読出電流によって生ずる誘導磁場とを相殺させることができる。さらに、それら上部電極41および下部電極42が、隣り合うMR膜30同士の並び方向に沿って(同一の方向に)延在する部分を設けるようにしたので、より効果的に誘導磁場をキャンセルさせることができる。
[第2の実施の形態]
続いて、図6〜図8を参照して、本発明における第2の実施の形態としての磁気センサの構成について説明する。図6は、本実施の形態の磁気センサの全体構成を表す概略図であり、図7は、この磁気センサの回路構成を表すものであり、図8は、この磁気センサの要部の詳細な構成を表す平面図である。
本実施の形態の磁気センサは、電源と接地との間において直列接続された一対のMR素子を有するハーフブリッジ回路を、2つ備えるものである。それ以外の点については、上記第1の実施の形態と実質的に同様の構成を備える。なお、本実施の形態において、上記第1の実施の形態と実質的に同じ構成要素については同じ符号を付し、その説明を適宜省略する。
この磁気センサは、図6に示したように、基板10の上に、第1から第4のMR素子61〜64、端子T61〜T66、第1〜第6の接続部L13〜L18、引出線L19,L20(図6では一部省略)、角度算出回路50(図1では省略)などが設けられたものである。第1〜第4のMR素子61〜64は、中心領域R1を取り囲むようにその周辺領域において円を描くように均等に配置されている。そのうち、第1および第2のMR素子61,62は第1のハーフブリッジ回路13(図7)を構成し、第3および第4のMR素子63,64は第2のハーフブリッジ回路14(図7)を構成している。
第1のハーフブリッジ回路13では、第1のMR素子61および第2のMR素子62の一端同士が接続点P9(第1の接続部L13)において接続され、第1のMR素子61の他端(接続点P9とは反対側の端部)は第3の接続部L15および端子T61(図6参照)を介して電源Vcc1と接続され、第2のMR素子62の他端(接続点P9とは反対側の端部)は第4の接続部L16および端子T62(図6参照)を介して接地されている。接続点P9は、第1の引出線L19および端子T65(図6参照)などを介して角度算出回路50と接続されている。また、第1および第2のMR素子61,62では、磁化固着層31の磁化J31の向きは(X軸方向において)互いに逆向きとなっている。よって、第1および第2のMR素子61,62の各抵抗値は、外部からの信号磁場Hmの変化に応じて互いに反対向きに変化する。例えば、信号磁場Hmが回転すると、第1のMR素子61では抵抗値が増大し、第2のMR素子62では抵抗値が減少するという挙動を示す。
一方、第2のハーフブリッジ回路14では、第3のMR素子63および第4のMR素子64の一端同士が接続点P10(第2の接続部L14)において接続され、第3のMR素子63の他端は第5の接続部L17および端子T63を介して電源Vcc2と接続され、第4のMR素子64の他端は第6の接続部L18および端子T64を介して接地されている。接続点P10は、引出線L20および端子T66(図6参照)などを介して角度算出回路50と接続されている。また、第3および第4のMR素子63,64では、磁化固着層31の磁化J31の向きは(Y軸方向において)互いに逆向きとなっている。よって、第3および第4のMR素子63,64の各抵抗値は、外部からの信号磁場Hmの変化に応じて互いに反対向きに変化する。例えば、信号磁場Hmが回転すると、第3のMR素子63では抵抗値が増大し、第4のMR素子64では抵抗値が減少するという挙動を示す。さらに、第3および第4のMR素子63,64における磁化J31は、第1および第2のMR素子61,62における磁化J31と直交する向きとなっているので、磁気センサ全体として、全方位(360°)に亘って良好な検出性能を発揮することができる。
このような構成の磁気センサでは、電源Vcc1から第1および第2のMR素子61,62へ読出電流を流すと接続点P9から電位に関する信号S3が取り出される。同様に、電源Vcc2から第3および第4のMR素子63,64へ読出電流を流すと接続点P10から電位に関する信号S4が取り出される。角度算出回路50において、これらの信号S3,S4に基づき、ある基準位置からの信号磁場Hmの回転角θを求めることができる。
以上説明したように、本実施の形態においても、上記第1の実施の形態と同様に信号磁場Hmの回転角θの検出性能や検出動作の信頼性を良好に維持しつつ、全体構成の小型化を図ることができる。
[第3の実施の形態]
続いて、図9〜図11を参照して、本発明における第3の実施の形態としての磁気センサの構成について説明する。図9は、本実施の形態の磁気センサの全体構成を表す概略図であり、図10は、この磁気センサの回路構成を表すものであり、図11は、この磁気センサの要部の詳細な構成を表す平面図である。
上記第1および第2の実施の形態では2つのフルブリッジ回路(第1および第2のブリッジ回路11,12)、または2つのハーフブリッジ回路(第1および第2のハーフブリッジ回路13,14)を用いて全方位(0°〜360°)における信号磁場Hmの回転角θを求めるようにした。しかしながら、回転角θが0〜180°の範囲に限定されているのであれば、図9〜図11に示した本実施の形態の磁気センサを利用することができる。
この磁気センサは、図9に示したように、基板10の上に、第1から第4のMR素子71〜74、端子T71〜T74、第1〜第6の接続線L71〜L76、引出線L77,L78、角度算出回路50(図9では省略)などが設けられたものである。第1〜第4のMR素子71〜74は、中心領域R1を取り囲むようにその周辺領域において円を描くように均等に配置されている。第1〜第4のMR素子71〜74は、ブリッジ回路70(図10)を構成している。
ブリッジ回路70では、第1のMR素子71および第2のMR素子72の一端同士が接続点P11(第1の接続線L71)において接続され、第3のMR素子73および第4のMR素子74の一端同士が接続点P12(第2の接続線L72)において接続されている。第1および第2の接続線L71,L72は、いずれも、中心領域R1に設けられている。さらに、第1のMR素子71の他端と第4のMR素子74の他端とが第3の接続線L73および第5の接続線L75を介して接続点P13(端子T71)において接続され、第2のMR素子72の他端と第3のMR素子73の他端とが第4の接続線L74および第6の接続線L76を介して接続点P14(端子T72)において接続されている。
さらに、第1の接続線L71には、それと直交するようにY軸方向へ延在する第1の引出線L77の一端が接続されており、第2の接続線L72には、それと直交するようにY軸方向へ延在する第2の引出線L78の一端が接続されている。より詳細には、第1の引出線L77は、第1の接続線L71を始点として中心領域R1から遠ざかるように第1のMR素子71と第4のMR素子74との間を延在し、端子T73(図9)と接続されている。第2の引出線L78は、第2の接続部L72を始点として中心領域R1から遠ざかるように第1のMR素子71と第3のMR素子73との間を延在し、端子T74(図9)と接続されている。第1および第2の引出線L77,L78は、端子T73,T74を介してそれぞれ差分検出器AMP1の入力側端子と接続されている。第1および第4のMR素子71,74の他端は接続点P13(端子T71)を介して電源Vcc1と接続され、第2および第3のMR素子72,73の他端は接続点P14(端子T72)を介して接地されている。
また、第1および第3のMR素子71,73では、磁化固着層31の磁化J31は互いに同じ方向(+Y方向)となっている。よって、第1および第3のMR素子71,73の各抵抗値は、外部からの信号磁場Hmの変化に応じて互いに同じ増減方向に変化する。同様に、第2および第4のMR素子72,74においても、磁化固着層31の磁化J31は互いに同じ方向(−Y方向)となっている。よって、第2および第4のMR素子72,74の各抵抗値は、外部からの信号磁場Hmの変化に応じて互いに同じ増減方向に変化する。したがって、例えば、信号磁場Hmが回転すると、第1および第3のMR素子71,73では抵抗値が増大し、第2および第4のMR素子72,74では抵抗値が減少するという挙動を示す。
このような構成の磁気センサでは、電源Vcc1から第1〜第4のMR素子71〜74へ読出電流を流すと接続点P11,P12から電位に関する差分信号S1が取り出される。この差分信号S1に基づき、ある基準位置からの信号磁場Hmの回転角θを求めることができる。本実施の形態の磁気センサにおいても、第1の接続線L71と第2の接続線L72とが第1〜第4のMR素子71〜74の相互間に位置する中心領域R1において、互いに電気的に絶縁された状態で立体交差している。第1の接続線L71と第2の接続線L72とが交差しない場合と比べて第1および第3の接続線L71,L73の面内方向における長さを短縮することができる。そのうえ、この磁気センサ全体における、第1〜第6の接続線L71〜L76を含む配線の抵抗に関する中心点CPを中心とした対称性を向上させることができる。このような理由により、第1〜第6の接続線L71〜L76の占有面積を削減して抵抗を低減し、かつ、相互の抵抗のばらつきを低減することができる。よって、信号磁場Hmの回転角θ(0〜180°の範囲に限る)の検出性能や検出動作の信頼性を良好に維持しつつ、全体構成の小型化を図ることができる。また、本実施の形態の磁気センサを2つ組み合わせることで、第1の実施の形態の磁気センサと同様の機能を発揮させることもできる。すなわち、正弦波信号(Sin信号)を発生するフルブリッジ回路としての第1の磁気センサと、余弦波信号(Cos信号)を発生するフルブリッジ回路としての第2の磁気センサとを空間上の異なる位置にそれぞれ配置して組み合わせて使用してもよい。その場合、第1の実施の形態と比較して、2つのフルブリッジ回路を分散して配置できることから、空間を有効に利用するのに適している。また、本実施の形態の磁気センサを2つ組み合わせることで、第1の実施の形態の磁気センサと同様の機能を発揮させることもできる。すなわち、正弦波信号(Sin信号)を発生するフルブリッジ回路としての第1の磁気センサと、余弦波信号(Cos信号)を発生するフルブリッジ回路としての第2の磁気センサとを空間上の異なる位置にそれぞれ配置して組み合わせて使用してもよい。その場合、第1の実施の形態と比較して、2つのフルブリッジ回路を分散して配置できることから、空間を有効に利用するのに適している。
以上、実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明はこれらの実施の形態等に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、上記第1の実施の形態では、第1および第2のブリッジ回路の各中点(接続点P1,P2,P5,P6)の電位の差分を求める差分検出部(差分検出器AMP1,AMP2)を備えるようにしたが、本発明ではそのような差分検出部を設けなくともよい。すなわち、差分検出そのものを行わず、各電位から直接的に角度を算出するようにしてもよい。あるいは、角度算出回路において差分検出を行うようにしてもよい。
また、上記実施の形態等では、MR素子としてトンネルMR素子を例に挙げて説明するようにしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばCPP型のGMR素子を採用することもできる。その場合、介在層を、トンネルバリア層ではなく、例えば銅(Cu)や金(Au)、あるいはクロム(Cr)などの高導電性の非磁性材料層とする必要がある。
また、上記実施の形態等では、ある回転面(MR素子の積層面に平行な面)において回転する信号磁場の向きを検出する角度センサとして利用される磁気センサを例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明の磁気センサは、例えば、磁気センサとして一定方向へ印加される信号磁場の大きさを検出するものとして利用することもできる。
1〜8…第1〜第8のMR素子、61〜64…第1〜第4のMR素子、10…基板、11…第1のブリッジ回路、12…第2のブリッジ回路、30…MR膜、31…磁化自由層、32…中間層、33…磁化固着層、40…導線、41…上部電極、42…下部電極、50…角度算出回路、L1〜L8…第1〜第8の接続部、L9〜L12…第1〜第4の引出線、L13〜L18…第1〜第6の接続部、L19,L20…第1および第2の引出線、Hm…信号磁場、P1〜P10…接続点、R1…中心領域、CP…中心点。

Claims (17)

  1. 基板上に中心領域を取り囲むように配置された第1から第4の磁気抵抗効果素子を含むブリッジ回路を備え、
    前記第1および第2の磁気抵抗効果素子は、それらの間に位置する前記中心領域に延在する第1の接続部によって互いの一端同士が接続され、
    前記第3および第4の磁気抵抗効果素子は、それらの間に位置する前記中心領域において前記第1の接続部と厚み方向に離間しつつ交差する第2の接続部により、互いの一端同士が接続され、
    前記第1の磁気抵抗効果素子の他端と前記第4の磁気抵抗効果素子の他端とが第3の接続部によって接続され、
    前記第2の磁気抵抗効果素子の他端と前記第3の磁気抵抗効果素子の他端とが第4の接続部によって接続され、
    前記第1および第3の磁気抵抗効果素子の各抵抗値は、外部からの信号磁場の変化に応じて互いに同じ増減方向に変化し、
    前記第2および第4の磁気抵抗効果素子の各抵抗値は、いずれも、前記信号磁場の変化に応じて前記第1および第3の磁気抵抗効果素子とは反対の増減方向に変化する
    ことを特徴とする磁気センサ。
  2. 前記第3の接続部と前記第4の接続部との間に電圧が印加されたときの前記第1の接続部と前記第2の接続部との間の電位差を検出する差分検出部をさらに備えた
    ことを特徴とする請求項1記載の磁気センサ。
  3. 前記第3の接続部と前記第4の接続部との間に電圧が印加されたときの前記第1の接続部および第2の接続部における各々の電位に基づき、前記信号磁場の回転角を算出する角度算出回路をさらに備えた
    ことを特徴とする請求項1記載の磁気センサ。
  4. 基板上に中心領域を取り囲むように配置された第1から第8の磁気抵抗効果素子を備え、
    前記第1から第4の磁気抵抗効果素子は第1のブリッジ回路を構成し、
    前記第5から第8の磁気抵抗効果素子は第2のブリッジ回路を構成し、
    前記第1および第2の磁気抵抗効果素子は、それらの間に位置する前記中心領域に延在する第1の接続部によって互いの一端同士が接続され、
    前記第3および第4の磁気抵抗効果素子は、それらの間に位置する前記中心領域に延在する第2の接続部によって互いの一端同士が接続され、
    前記第1の磁気抵抗効果素子の他端と前記第4の磁気抵抗効果素子の他端とが第3の接続部によって接続され、
    前記第2の磁気抵抗効果素子の他端と前記第3の磁気抵抗効果素子の他端とが第4の接続部によって接続され、
    前記第1および第3の磁気抵抗効果素子の各抵抗値は、外部からの信号磁場の変化に応じて互いに同じ増減方向に変化し、
    前記第2および第4の磁気抵抗効果素子の各抵抗値は、いずれも、前記信号磁場の変化に応じて前記第1および第3の磁気抵抗効果素子とは反対の増減方向に変化し、

    前記第5および第6の磁気抵抗効果素子は、それらの間に位置する前記中心領域において前記第1および第2の接続部と厚み方向に離間しつつ交差する第5の接続部により、互いの一端同士が接続され、
    前記第7および第8の磁気抵抗効果素子は、それらの間に位置する前記中心領域において前記第1および第2の接続部と厚み方向に離間しつつ交差する第6の接続部により、互いの一端同士が接続され、
    前記第5の磁気抵抗効果素子の他端と前記第8の磁気抵抗効果素子の他端とが第7の接続部によって接続され、
    前記第6の磁気抵抗効果素子の他端と前記第7の磁気抵抗効果素子の他端とが第8の接続部によって接続され、
    前記第5および第7の磁気抵抗効果素子の各抵抗値は、前記信号磁場の変化に応じて互いに同じ増減方向に変化し、
    前記第6および第8の磁気抵抗効果素子の各抵抗値は、いずれも、前記信号磁場の変化に応じて前記第5および第7の磁気抵抗効果素子とは反対の増減方向に変化する
    ことを特徴とする磁気センサ。
  5. 前記第3の接続部と前記第4の接続部との間に電圧が印加されたときの前記第1の接続部と前記第2の接続部との間の電位差に基づく第1の差分信号を検出すると共に、前記第7の接続部と前記第8の接続部との間に電圧が印加されたときの前記第5の接続部と前記第6の接続部との間の電位差に基づく第2の差分信号を検出する差分検出部をさらに備えた
    ことを特徴とする請求項4記載の磁気センサ。
  6. 前記第3の接続部と前記第4の接続部との間に電圧が印加されたときの前記第1の接続部および第2の接続部における各々の電位と、前記第7の接続部と前記第8の接続部との間に電圧が印加されたときの前記第5の接続部および第6の接続部における各々の電位とに基づき、前記信号磁場の回転角を算出する角度算出回路をさらに備えた
    ことを特徴とする請求項4記載の磁気センサ。
  7. 前記第1から第8の接続部は、直線状部分のみ、もしくは複数の直線状部分が互いに直交するように結合したもののみからなることを特徴とする請求項4から請求項6のいずれか1項記載の磁気センサ。
  8. 前記第1および第2の接続部は互いに平行に延在しており、
    前記第5および第6の接続部は前記第1および第2の接続部と直交する方向に延在している
    ことを特徴とする請求項4から請求項7のいずれか1項記載の磁気センサ。
  9. 前記第1から第8の磁気抵抗効果素子は、前記中心領域の中心点から互いに等しい距離に位置している
    ことを特徴とする請求項4から請求項8のいずれか1項記載の磁気センサ。
  10. 前記第1および第3の磁気抵抗効果素子は、前記中心領域の中心点を基準として互いに対角の位置にあり、
    前記第2および第4の磁気抵抗効果素子は、前記中心領域の中心点を基準として互いに対角の位置にあり、
    前記第5および第7の磁気抵抗効果素子は、前記中心領域の中心点を基準として互いに対角の位置にあり、
    前記第6および第8の磁気抵抗効果素子は、前記中心領域の中心点を基準として互いに対角の位置にある
    ことを特徴とする請求項4から請求項9のいずれか1項記載の磁気センサ。
  11. 前記第1から第8の磁気抵抗効果素子は、前記基板上に配列された複数の磁気抵抗効果膜と、前記複数の磁気抵抗効果膜を直列接続する導線とを有し、
    前記導線は、各々の前記磁気抵抗効果膜をその積層方向において挟み、かつ前記各々の磁気抵抗効果膜の上面および底面と接するように対向配置された上部電極および下部電極を複数含み、
    前記上部電極および下部電極は、隣り合う前記磁気抵抗効果膜同士の並び方向に沿って延在している
    ことを特徴とする請求項4から請求項10のいずれか1項記載の磁気センサ。
  12. 前記第1,第5,第3および第7の磁気抵抗効果素子の各々における磁気抵抗効果膜および導線は、前記中心領域の中心点を軸として互いに回転対称な位置に設けられており、
    前記第4,第8,第2および第6の磁気抵抗効果素子の各々における磁気抵抗効果膜および導線は、前記中心領域の中心点を軸として互いに回転対称な位置に設けられている
    ことを特徴とする請求項11記載の磁気センサ。
  13. 前記第1の接続部と一端が接続された第1の引出線と、前記第2の接続部と一端が接続された第2の引出線と、前記第5の接続部と一端が接続された第3の引出線と、前記第6の接続部と一端が接続された第4の引出線とをさらに有し、
    前記第1および第2の引出線のうち、一方が前記第5の磁気抵抗効果素子と第8の磁気抵抗効果素子との間に延在すると共に他方が前記第6の磁気抵抗効果素子と第7の磁気抵抗効果素子との間に延在し、
    前記第3および第4の引出線のうち、一方が前記第1の磁気抵抗効果素子と第4の磁気抵抗効果素子との間に延在すると共に他方が前記第2の磁気抵抗効果素子と第3の磁気抵抗効果素子との間に延在する
    ことを特徴とする請求項11または請求項12記載の磁気センサ。
  14. 前記第1および第2の引出線は、同一直線上に位置し、
    前記第3および第4の引出線は、前記第1および第2の引出線と直交する同一直線上に位置し、
    前記第1から第4の磁気抵抗効果素子における複数の磁気抵抗効果膜は、前記第3および第4の引出線の延在方向に沿って連結されており、
    前記第5から第8の磁気抵抗効果素子における複数の磁気抵抗効果膜は、前記第1および第2の引出線の延在方向に沿って連結されている
    ことを特徴とする請求項13記載の磁気センサ。
  15. 前記第1から第8の磁気抵抗効果素子における各磁気抵抗効果膜は、磁化固着層と、非磁性の介在層と、前記信号磁場に応じて磁化の向きが変化する磁化自由層とを順に含み、
    前記第1および第3の磁気抵抗効果素子における磁化固着層は、第1の向きに固着された磁化を有し、
    前記第2および第4の磁気抵抗効果素子における磁化固着層は、前記第1の向きと反対の第2の向きに固着された磁化を有し、
    前記第5および第7の磁気抵抗効果素子における磁化固着層は、前記第1および第2の向きと直交する第3の向きに固着された磁化を有し、
    前記第6および第8の磁気抵抗効果素子における磁化固着層は、前記第3の向きと反対の第4の向きに固着された磁化を有する
    ことを特徴とする請求項4から請求項14のいずれか1項記載の磁気センサ。
  16. 基板上に中心領域を取り囲むように配置された第1から第4の磁気抵抗効果素子を備え、
    前記第1および第2の磁気抵抗効果素子は、それらの間に位置する前記中心領域に延在する第1の接続部によって互いの一端同士が接続され、
    前記第3および第4の磁気抵抗効果素子は、それらの間に位置する前記中心領域において前記第1の接続部と厚み方向に離間しつつ交差する第2の接続部により、互いの一端同士が接続され、
    前記第1の磁気抵抗効果素子の他端、および前記第3の磁気抵抗効果素子の他端は、いずれも電源と接続され、
    前記第2の磁気抵抗効果素子の他端、および前記第4の磁気抵抗効果素子の他端は、いずれも接地され、
    前記第1および第2の磁気抵抗効果素子の各抵抗値は、外部からの信号磁場の変化に応じて互いに反対の増減方向に変化し、
    前記第3および第4の磁気抵抗効果素子の各抵抗値は、前記信号磁場の変化に応じて互いに反対の増減方向に変化する
    ことを特徴とする磁気センサ。
  17. 前記第1の磁気抵抗効果素子の他端と前記第2の磁気抵抗効果素子の他端との間に電圧が印加されたときの前記第1の接続部における電位と、前記第3の磁気抵抗効果素子の他端と前記第4の磁気抵抗効果素子の他端との間に電圧が印加されたときの前記第2の接続部における電位とに基づき、前記信号磁場の回転角を算出する角度算出回路をさらに備えた
    ことを特徴とする請求項16記載の磁気センサ。
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