JP4991322B2 - Gmr素子を用いた変位センサ,gmr素子を用いた角度検出センサ及びそれらに用いる半導体装置 - Google Patents

Gmr素子を用いた変位センサ,gmr素子を用いた角度検出センサ及びそれらに用いる半導体装置 Download PDF

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Description

本発明は、巨大磁気抵抗効果素子(以後、GMR(Giant Magnetoresistive)素子と称す)を用いた例えば角度,傾斜勾配あるいはストロークの変位のような物理量の変位を検出する変位検出センサに関し、特に出力電圧の波形歪みを是正する手段を備えたこの種変位検出センサに関する。また、それらに用いる半導体装置にも関する。
このようなGMR素子を用いた変位検出センサ及びそれに用いる半導体装置は、例えば以下の特許文献1,2および3などにより知られている。
上記GMR素子は磁化方向が特定の方向に設定されていて外部磁界の変位(例えば回転変位,傾斜変位あるいはストローク変位等)に対して磁化状態(例えば回転方向や上下方向の磁化方向あるいは磁化の強さ)が影響を受けないように構成された第1の磁性層(基準磁性層,固定磁性層あるいはピン磁性層とも呼ぶ)と外部磁界の変化によって磁化状態が変位する第2の磁性層(検出側磁性層あるいは、フリー磁性層とも呼ぶ)とを備えている。
外部磁界発生装置とGMR素子との相対位置(回転方向の相対位置,傾斜方向の相対位置あるいは軸方向の相対位置)が変位すると、第2の磁性層(検出側磁性層あるいは、フリー磁性層とも呼ぶ)の磁化状態が変動し、磁化状態が変位しない第1の磁性層(基準磁性層,固定磁性層あるいはピン磁性層とも呼ぶ)の磁化状態との間に磁化状態の変位差
(回転角度,傾斜角度あるいは磁化の強さ等)が発生する。
第1の磁性層と第2の磁性層の磁化状態の変位差はGMR素子の抵抗値の変化として現れる。GMR素子にはバイアス電流が供給されていて、GMR素子の抵抗値の変化は出力電圧の変化として検出される。
結果的にこの検出電圧の変化は第1の磁性層と第2の磁性層の磁化状態の変位差を示し、それは外部磁界発生装置とGMR素子との相対位置の変位(回転方向の変位,傾斜方向の変位あるいはストロークの変位等)を示す。
特開2003−121197号公報 特開2005−24287号公報 特開2006−170837号公報
しかし、従来のこの種GMR素子を用いた変位検出センサには実際に得られる出力電圧の波形が理論値から求めた出力電圧の波形に対してずれ(歪み誤差と称す)が発生する問題がある。
この歪み誤差は、この種変位検出センサから検出される検出変位の精度を高めることができないという問題を引き起こす。
この歪み誤差はGMR素子を構成する第2の磁性層(検出側磁性層あるいは、フリー磁性層とも呼ぶ)に直流のバイアス電流が印加され続けることによって発生する自己バイアス効果(異方性磁気抵抗効果:AMR効果)が原因であることが知られている。
この課題に対して、上記特許文献においても、種々の対策が提案されているがいずれもデメリットを伴い、決定的な解決策になっていない。
本発明の目的は、工業的に生産性を損なうことなく、簡単な検出回路で、第2の磁性層(検出側磁性層あるいは、フリー磁性層とも呼ぶ)に発生する自己バイアス効果(異方性磁気抵抗効果:AMR効果)を低減し、この種GMR素子を用いた変位センサの出力電圧の歪み誤差の発生を根本的に解消することを目的とする。
本発明では、上記目的を達成するために、バイアス電流によって第2の磁性層に発生する異方性磁気抵抗効果を抑制する抑制手段を設けたものである。
具体的には、特定のタイミングでバイアス電流の方向を変えたり、バイアス電流として交流のバイアス電流を供給するようにしたものである。
本発明になる変位検出センサが角度検出センサとして構成される場合、具体的には以下のように構成することができる。
少なくとも磁化の向きが固定された固定磁性層と、非磁性導電層と、フリー磁性層を有する多層構造の複数の巨大磁気抵抗効果素子(GMR素子)が設けられたステータ部と、磁場を形成して前記ステータ部に対面して回転するロータ部とを有し、前記ロータ部から前記GMR素子に与えられる磁場による抵抗値の変化から、ロータ部の回転角度を検出する角度検出センサにおいて、
前記ステータ部には、所定の磁化の向きに設定された固定磁性層を有する複数のGMR素子からなる、所定の角度オフセットを有する少なくとも2つのホーイストン・ブリッジ回路を設置し、前記ホーイストン・ブリッジ回路の電源を交流電源とし、前記複数のGMR素子に交流電流を流すことにより前記フリー磁性層への自己バイアス効果(抵抗値歪み)を低減して、前記ホーイストン・ブリッジ回路の交流変調された出力に基づいて回転角度を検出する構成としたことにより、
前記GMR素子には交流電流が供給されることから、直流電流にて発生するフリー磁性層への自己バイアス効果(異方性磁気抵抗効果:AMR効果)の影響が低減できることから、出力信号の歪み誤差が本質的に改善された高精度の角度検出センサが提供できる。
また、前記ステータ部には、ロータ部回転角Θがゼロの基準方向に対して平行・反平行方向に所定の磁化の向きに設定された固定磁性層を有する4個のGMR素子からなる第一のホーイストン・ブリッジ回路と、ロータ部回転角ゼロの基準方向に対して±90度方向に所定の磁化の向きに設定された固定磁性層を有する4個のGMR素子からなる第二のホーイストン・ブリッジ回路と設置し、前記交流電源の交流電圧をsin(ωt) (ω:角周波数,t:時間)として、差動増幅された第一のホーイストン・ブリッジ回路からの交流変調された出力信号sinΘsin(ωt)と差動増幅された第二のホーイストン・ブリッジ回路からの交流変調された出力信号cosΘsin(ωt)の出力に基づいて回転角度を検出する信号処理部を設けたことから、
自己バイアス効果(異方性磁気抵抗効果:AMR効果)の影響が低減できるとともに、信号処理回路部の規模拡大を伴わない出力電圧の波形歪みを従来に比べて小さくすることが可能な高精度の角度検出センサが提供できる。
前記差動増幅された第一のホーイストン・ブリッジ回路からの交流変調された出力信号sinΘsin(ωt)と差動増幅された第二のホーイストン・ブリッジ回路からの交流変調された出力信号cosΘsin(ωt)を前記交流電源の交流電圧をsin(ωt) にて同期検波する同期検波回路を介して得られた出力信号sinΘおよびcosΘから、
Θ=arctan(sinΘ/cosΘ)の関係式により回転角度(Θ)を演算ずる信号処理部を設けたことにより、更に出力信号のS/Nが向上し高精度な角度検出センサが提供できる。
前記同期検波回路として、少なくとも乗算器と積分器(回路)で構成することにより、簡略な回路構成にて出力信号のS/Nが向上し高精度な角度検出センサが提供できる。
前記差動増幅された第一のホーイストン・ブリッジ回路からの交流変調された出力信号sinΘsin(ωt)を90度位相シフトした出力信号sinΘcos(ωt)と差動増幅された第二のホーイストン・ブリッジ回路からの交流変調された出力信号cosΘsin(ωt)を合成した出力信号sin(ωt−Θ) の出力の位相情報に基づいて回転角度を検出する信号処理部を設けたことから、
自己バイアス効果(異方性磁気抵抗効果:AMR効果)の影響が低減できるとともに、信号処理回路部の規模拡大を伴わない出力電圧の波形歪みを従来に比べて小さくすることが可能な高精度の角度検出センサが提供できる。
前記第一のホーイストン・ブリッジ回路と第二のホーイストン・ブリッジ回路に交流電源の交流電圧をsin(ωt)(ω:角周波数,t:時間)とcos(ωt)を夫々供給して、差動増幅された第一のホーイストン・ブリッジ回路および第二のホーイストン・ブリッジ回路からの交流変調された出力信号sinΘcos(ωt)とcosΘsin(ωt)を合成した出力信号sin(ωt−Θ) の出力の位相情報に基づいて回転角度を検出する信号処理部を設けたことにより、信号処理回路部の規模拡大を伴わない出力電圧の波形歪みを従来に比べて小さくすることが可能な高精度の角度検出センサが提供できる。
更に、順次位相発生回路から位相変数φを発生させ、位相変数φに基づきsin・cos発生回路からcosφ,sinφを発生させ、乗算回路により前記差動増幅された第一のホーイストン・ブリッジ回路からの交流変調された出力信号sinΘsin(ωt)とcosφ を、差動増幅された第二のホーイストン・ブリッジ回路からの交流変調された出力信号cosΘsin(ωt)とsinφを乗算し、両出力信号を減算回路により合成した合成信号sin(φ−Θ)sin
(ωt)のsin(φ−Θ) の項がゼロとなる位相変数φ(=Θ)から回転角度を検出する信号処理部を設けたことから、信号処理回路部の規模拡大を伴わない出力電圧の波形歪みを従来に比べて小さくすることが可能な高精度の角度検出センサが提供できる。
前記回転角度を検出する信号処理部の位相検出回路は、少なくも参照信号生成回路と、乗算器と、積分器(回路)を有し、該乗算器は入力信号と参照信号とを乗算し、乗算器の出力は該積分器(回路)に入力され、該積分器(回路)は該乗算器の出力を積分し、該参照信号生成回路は参照信号を生成するように構成したことにより、耐ノイズに強く出力信号のS/Nが向上した高精度な角度検出センサが提供できる。
前記位相検出回路は、比較回路を備え、前記積分器(回路)の出力を該比較回路に入力し、該比較回路は前記積分器(回路)の出力の値が所定の範囲にあるかどうかを比較し、該比較回路の入力の値が所定の範囲を逸脱した場合に誤りとして検出することにより、異常検出機能を有する角度検出センサを提供することができる。
前記位相検出回路は、前記比較回路の入力の値が予め定められた継続時間以上の間、所定の範囲を逸脱した場合に誤りとして検出することにより、異常検出機能を有する角度検出センサを提供することができる。
前記位相検出回路は、前記所定の範囲が複数あり、該複数の所定の範囲ごとに、前記予め定められた継続時間が定められ、所定の範囲を逸脱した場合に誤りとして検出することにより、異常検出機能を有する角度検出センサを提供することができる。
前記ホーイストン・ブリッジ回路の交流電源側端子と接地側端子を所定の直流基準電位にバイアスする手段を設け、交流電源側端子には前記直流基準電位と交流電圧を加算した電圧を加えることにより、
信号処理回路部の規模拡大を伴わない集積回路化(IC化)が可能となる出力電圧の波形歪みを従来に比べて小さくすることが可能な高精度の角度検出センサが提供できる。
回転角Θがゼロの基準方向と前記ホーイストン・ブリッジ回路を構成するGMR素子の固定磁性層の磁化方向のズレ角度αをメモリ手段に記憶しておき、前記ホーイストン・ブリッジ回路の交流変調された出力の位相情報に基づいて得られた回転角度(Θ+α)からズレ角度αを補正して出力する信号処理部を設けたことにより、
製造プロセスによる特性・寸法公差バラツキに影響されない低コストの信号処理回路部の規模拡大を伴わない出力電圧の波形歪みを従来に比べて小さくすることが可能な高精度の角度検出センサが提供できる。
以上のように構成された本発明によれば、第2の磁性層に発生する自己バイアス効果
(異方性磁気抵抗効果あるいはAMR効果とも呼ぶ)が根本的に低減できる効果がある。
その具体的解決手段はバイアス電流の供給手段と信号検出プログラムを改変するだけで足りるので、GMR素子自体の製造プロセスを変更する必要がなく、また信号処理回路が大規模になることがないという効果を奏する。
以下本発明が実施される一例としてGMR素子を用いた回転角度センサについて詳しく説明する。
GMR素子は基本的には反強磁性層,固定磁性層(ピン磁性層),非磁性導電層、及びフリー磁性層の4層の積層体から構成されている。
前記固定磁性層は前記反強磁性層との間で生じる交換結合磁界によって磁化方向が一方向に固定されている。一方、前記フリー磁性層は外部磁界に対し磁化変動する。
前記角度検出センサには、例えば前記GMR素子の上方に磁石を有する回転部が設けられ、前記回転部が回転することで前記磁石から前記GMR素子の積層体に流入する磁束方向が変化する。
前記フリー磁性層の磁化は前記磁束変化に伴って変動し、これによってGMR素子の素子抵抗値が変化し、この素子抵抗値の変化から出力電圧を求め、前記出力電圧の変化から角度を検出するようになっている。
角度検出センサの先行技術においても、前記GMR素子の課題として、実際に得られる出力電圧の波形が理論値から求めた出力電圧の波形からずれて歪み誤差が発生する問題がある。
この歪み誤差の原因は、前記GMR素子特有の抵抗値歪みに起因することが知られており、このような歪み誤差が生じると、角度検出センサから検出される出力角度の精度を高めることができないという問題がある。
GMR素子はMR素子が単膜であったのに対して、例えば反強磁性層,固定磁性層,非磁性導電層,フリー磁性層の4層構成(積層方向に非対称)の多層膜構成として構成されている。GMR素子の抵抗値歪みの要因は具体的には、GMR素子に流れる電流により、GMR素子を構成するフリー磁性層への自己バイアス効果(異方性磁気抵抗効果:AMR効果)が発生し抵抗値歪みとなる。
この課題に対して、先に記載した特許文献1では、前記GMR素子のフリー磁性層の磁気特性を外部磁場に対して磁化が回転し易くする為に所定の値に制御する手段を採っているが、上記の電流による自己バイアス効果に対する方策が無く、また、製造プロセスの難解となる問題がある。
また、特許文献2では、前記GMR素子の抵抗パターン形状を工夫して歪み誤差の低減を図っているが、抵抗パターンが複雑な形状となるとともに素子の面積が増大しコスト高となる問題がある。
特許文献3では、歪み誤差を有する出力信号を回路的な手段により補正する方法を採っている。この補正方法を以下説明する。
図13に、特許文献3における従来例の角度検出センサを示す。
角度検出センサは、2のGMR素子センサ部と7の信号処理回路部からなる。GMR素子センサ部2は、2つのホーイストン・ブリッジ回路からなる。第一のホーイストン・ブリッジ回路は、2a,2b,2cおよび2dの4個のGMR素子からなり、第二のホーイストン・ブリッジ回路は、2e,2f,2gおよび2hの4個のGMR素子からなり合計8個のGMR素子からなる。2つのホーイストン・ブリッジ回路は直流電源Vccとアース(接地)に接続され、各GMR素子には直流電流が流れる。
各GMR素子は、その基本的な構造として反強磁性層,固定磁性層(ピン磁性層),非磁性導電層、及びフリー磁性層の4層の積層体からなり、固定磁性層(ピン磁性層)の磁化方向が13に示すように所定の方向に設定されており、外部磁界6に影響されない。
外部磁界6は基準位置方向yから回転角Θで回転する。この外部磁界6の方向に、フリー磁性層の磁化が追随し(図示せず)磁化が回転する。GMR素子では、前記の固定磁性層とフリー磁性層の磁化の方向の角度差(φ)に依存して抵抗値が変化する。固定磁性層とフリー磁性層の磁化の方向が同じときに最小の抵抗値となり、逆の時に最大の抵抗値となり、GMR素子の磁気抵抗変化(ΔR)は、
ΔR∝(1−cosΦ) …(2)
で表され(1−cosφ)に比例する。
図13に示した各GMR素子の固定磁性層の磁化方向13を設定することにより、第一のホーイストン・ブリッジ回路(2a,2b,2cおよび2dのGMR素子)からは差動増幅器8aを介してsinΘ 信号が、一方、第二のホーイストン・ブリッジ回路(2e,
2f,2gおよび2hのGMR素子)からは差動増幅器8bを介してcosΘ信号が得られる。
信号処理回路部7では、第一の関数演算手段35において得られたsinΘ信号とcosΘ信号から、回転角Θを逆正接関数(arctan)にて
Θ=arctan(sinΘ/cosΘ) …(3)
として演算して求める。
この様にして演算して求めた回転角Θは、実際は一次関数で変化する直線上に正弦波状の信号が重畳した歪み誤差が現れる。図12の破線33に示したのが歪み誤差を有する従来例を示したものである。
特許文献3における従来例では、図12の破線33に示したのが歪み誤差に着目して、歪み誤差が発生するのは回転角Θに関して2次および4次の高調波成分αsin(2Θ) およびβsin(4Θ) なので、個々の角度検出センサに対する歪み誤差の計測結果から2次および4次の高調波成分の振幅αとβを予め計算してメモリ手段39に記憶して出力信号を補正する。
第二の関数演算手段36では、第一の関数演算手段から得られた回転角Θとメモリ手段に記憶された誤差振幅値αから2次の高調波成分αsin(2Θ) を演算導出し、第三の関数演算手段37では、同じく回転角Θとメモリ手段に記憶された誤差振幅値βから4次の高調波成分βsin(4Θ) を演算導出して歪み誤差を有する回転角Θの信号を補正している。
この様に構成された特許文献3における従来例では、GMR素子センサ部からの出力信号の歪み誤差が本質的に改善されていない、また、個々の角度検出センサに対する歪み誤差の計測結果から、補正定数α,βを個々の角度検出センサ毎にメモリ手段に記憶する必要があり工数が増大する問題がある。
また、複数の関数演算手段35,36,37が必要となること、また補正演算が複雑になることから信号処理回路部7の規模が大きくなりコスト高になる問題がある。
そこで本実施例は上記従来の課題を解決するためのものであり、GMR素子センサ部からの出力信号の歪み誤差が本質的に改善され、信号処理回路部の規模拡大を伴わない出力電圧の波形歪みを従来に比べて小さくすることが可能な高精度の角度検出センサを提供することを目的としている。
図2に本発明が実施された一実施例としての回転角検出センサを示す。ステータ部は、非磁性材料からなる平板状の支持部材3と、支持部材3の上面に位置されたGMR素子センサ部2および信号処理回路部7からなる。
ロータ部は、非磁性材料からなる回転軸4と、回転軸4に一体固定された磁石5からなり、ステータ部と所定の間隔で対向するように回転軸4は固定ケース(図示せず)に回転自在に支持されている。磁石5は、フェライト等からなる円板状の磁石で、ステータ部のGMR素子センサ部2に一様な回転磁界6を形成するようにN極とS極が分極されて着磁されている。
図3は、当該回転角検出センサに用いるGMR素子センサ部2の平面図である。
非磁性基板15上に、GMR素子2a,2b,2c,2d,2e,2f,2gおよび
2hが所定の形状に形成される。16はGMR素子の両端に設けられた電極で、13はロータ部の回転角Θがゼロの基準方向yに対して所定の方向に着磁されたGMR素子の固定磁性層(ピン磁性層)の磁化方向である。6が基準方向yに対して回転角Θ傾いた外部磁界Hで、14は外部磁界6の方向に向いたGMR素子のフリー磁性層の磁化方向である。
図1に本発明の第一の実施例である回転角検出センサのブロック構成を示す。
各GMR素子は、図1に示した2つのホーイストン・ブリッジ回路を構成するように配線接続(図示せず)され、回転角の基準方向yに対して平行・反平行方向に所定の磁化の向きに設定された固定磁性層を有する4個のGMR素子2a,2b,2c,2dからなる第一のホーイストン・ブリッジ回路と、回転角の基準方向yに対して±90度方向に所定の磁化の向きに設定された固定磁性層を有する4個のGMR素子2e,2f,2g,2hからなる第二のホーイストン・ブリッジ回路を構成する。
各GMR素子は、図4に断面構造を示した様に、非磁性基板15上に下地層17,反強磁性層18,固定磁性層(ピン磁性層)19,非磁性導電層20,フリー磁性層21および保護層22の積層体からなり、固定磁性層(ピン磁性層)の磁化方向が13は反強磁性層18の磁化と強固に磁気カップリングしていることから外部磁界6に影響されない。
一方、フリー磁性層の磁化方向14は、基準位置方向yから回転角Θで回転する外部磁界6の方向に追随し磁化が回転する。GMR素子では、前記の固定磁性層とフリー磁性層の磁化の方向の角度差(φ)に依存して抵抗値が変化する。固定磁性層とフリー磁性層の磁化の方向が同じときに最小の抵抗値となり、逆の時に最大の抵抗値となり、GMR素子の抵抗値は(1−cosφ )に比例して変化する。このGMR素子の抵抗値の変化からロータ部の回転角Θを検出する。
図1に示すように、本発明では第一および第二のホーイストン・ブリッジ回路の電源を、従来例では直流電源を用いていたのに対して発信回路9からの交流電源としている。ホーイストン・ブリッジ回路の電源側の交流電圧をsin(ωt)(ω:角周波数,t:時間)で駆動する。
この様に交流電圧で駆動することにより、第一のホーイストン・ブリッジ回路(2a,2b,2cおよび2dのGMR素子)からは差動増幅器8aを介して交流変調された出力信号sinΘsin(ωt)信号が、一方、第二のホーイストン・ブリッジ回路(2e,2f,2gおよび2hのGMR素子)からは差動増幅器8bを介して交流変調された出力信号
cosΘsin(ωt)信号が得られる。
図5の(a)に第一のホーイストン・ブリッジ回路からの交流変調された出力信号
sinΘsin(ωt)信号を、(b)に第二のホーイストン・ブリッジ回路からの交流変調された出力信号cosΘsin(ωt)信号波形を示す。
ここで、差動増幅された第一のホーイストン・ブリッジ回路からの交流変調された出力信号sinΘsin(ωt)を、位相シフト回路10により90度位相シフトした出力信号
−sinΘcos(ωt)と差動増幅された第二のホーイストン・ブリッジ回路からの交流変調された出力信号cosΘsin(ωt)を加算回路11により合成すると、
cosΘsin(ωt)−sinΘcos(ωt)=sin(ωt−Θ) …(4)
上式から合成出力信号がsin(ωt−Θ) となり、ゼロクロス位相検出回路12にて位相情報に基づいて回転角度Θを検出する。
図6に示すように、ゼロクロス位相検出回路12では、基準となる電源の交流電圧
sin(ωt)のゼロクロス位相と出力信号sin(ωt−Θ)のゼロクロス位相の差から回転角度Θを検出する。
この様に構成した本発明の実施例では、ホーイストン・ブリッジ回路の電源を、従来例では直流電源を用いていたのに対して交流電源としたことから、従来例に見られた出力信号の波形歪みを小さくすることが可能となる。
図7を用いて、本発明の効果を説明する。
図7(a)はGMR素子に直流電流が流れる従来例で、(b)が本発明の交流電流が流れる場合のGMR素子のフリー磁性層の磁化方向14を示したものである。6が外部磁界Hである。
特に、従来例では、外部磁界6の方向と直流電流が略平行または反平行となったときに、フリー磁性層の磁化方向14がGMR素子に流れる直流電流による自己バイアス磁界
(異方性磁気抵抗効果:AMR効果)の影響を受ける。
本来、フリー磁性層の磁化方向14は外部磁界6の方向と一致する必要があるが、GMR素子に直流電流が流れると、図4のGMR素子の多層構造においてフリー磁性層14は表面層に近く配置されて多層構造全体の流れる直流電流分布の中心から表面側に位置する為に、直流電流による自己バイアス磁界の影響を受けフリー磁性層の磁化方向14は傾く。
図7(a)にて、直流電流が外部磁界6の方向と反平行の場合には、直流電流による自己バイアス磁界がΔΘ方向に作用してフリー磁性層の磁化方向14が反時計方向に回転し、直流電流が外部磁界6の方向と平行の場合には、直流電流による自己バイアス磁界が
−ΔΘ方向に作用してフリー磁性層の磁化方向14が時計方向に回転する。
このため、理想的な出力電圧波形を得るには、フリー磁性層の磁化方向14は外部磁界6の方向と同一であることが求められるが、実際にはフリー磁性層の磁化方向14は外部磁界6の方向と完全に同一にはならず、実際に得られる出力電圧の波形は、理論値から求めた出力電圧の波形から若干ずれる。
図3に示した様に、第一のホーイストン・ブリッジ回路を構成するGMR素子2a,
2b,2c,2dに流れる直流電流は基準方向yに対して垂直方向であり、また、第二のホーイストン・ブリッジ回路を構成するGMR素子2e,2f,2g,2hに流れる直流電流は基準方向yに対して平行方向であり、第一および第二のホーイストン・ブリッジ回路を構成するGMR素子に流れる直流電流には夫々90度異なる方向となる。
従って、外部磁界6が回転角Θで回転した場合、90度周期で外部磁界6と上記のGMR素子に流れる直流電流の方向が平行・反平行となることから、直流電流による自己バイアス磁界の影響を受けて出力信号の波形歪みが発生する。図12の破線33に示した従来例の90度周期での角度誤差が増大する現象が上記の理由から説明できる。
一方、本発明ではGMR素子には交流電流が流れることから、図7(b)に示すようにGMR素子のフリー磁性層の磁化方向14が外部磁界6の方向に対して若干振れるが、交流電流の各周波数ωを高周波にすることにより、時間平均ではフリー磁性層の磁化方向
14が外部磁界6の方向と一致する。この為、従来例における直流電流による自己バイアス磁界(異方性磁気抵抗効果:AMR効果)の影響を低減することができる。
図12の実線34が、本発明の実施例である回転角検出センサの角度誤差の測定例を示したもので、従来例に対して大幅に角度誤差,出力信号の波形歪みが改善することが分かる。
また、本発明ではGMR素子に交流電流を流すことから、GMR素子を構成する各磁性層のヒステリシスの影響およびパターン形状による形状磁気異方性効果による影響をも同様に低減する効果があり、より角度誤差(出力信号の波形歪み)が改善する。
本発明では、図3に示した様に、非磁性基板15上に、GMR素子2a,2b,2c,2d,2e,2f,2gおよび2hが所定の形状に形成されているが、各GMR素子が夫々個別の非磁性基板に形成されて一体実装されても効果は同じである。また、GMR素子2a、2dと2f,2gと2e,2hと2b,2c夫々の固定磁性層の磁化方向が同じ組で個別の非磁性基板に形成されて一体実装されても効果は同じである。
本発明のGMR素子の多層構造は、下地層17としてTa,Cr等が、反強磁性層18としてPtMn合金薄膜が、固定磁性層(ピン磁性層)19としてFeNi合金薄膜が、非磁性導電層20としてCu等が、フリー磁性層21としてFeNi合金薄膜が、保護層22としてTa,Cr等が、電極材16としてAu,Cu等が選択されている。
ここで、非磁性導電層20としてCuは、固定磁性層19とフリー磁性層21の間に挟まれて、固定磁性層19とフリー磁性層21を磁気的に分離する役割を果たしている。フリー磁性層21は、膜厚が1.5〜8nm に選択される。フリー磁性層21の膜厚が厚すぎると、フリー磁性層21の単位面積あたりの磁気モーメントが増大してフリー磁性層
21の磁化が回転し難くなり、また、フリー磁性層21の膜厚が薄すぎると、GMR効果による抵抗変化率が低下して、角度検出センサの感度が劣化する。また、フリー磁性層
21は、成膜時に誘導磁気異方性を付与しないように、無磁場中或いは回転磁場中で形成される。
図8に本発明の第二の実施例である回転角検出センサのブロック構成を示す。
第二の実施例では、GMR素子センサ部2は第一の実施例と同じ構成であり、信号処理部7の構成が異なっている。
GMR素子センサ部2の第一および第二のホーイストン・ブリッジ回路には発信回路9から交流電圧をsin(ωt) が印加されると、第一のホーイストン・ブリッジ回路(2a,2b,2cおよび2dのGMR素子)からは差動増幅器8aを介して交流変調された出力信号sinΘsin(ωt)信号が、一方、第二のホーイストン・ブリッジ回路(2e,2f,2gおよび2hのGMR素子)からは差動増幅器8bを介して交流変調された出力信号
cosΘsin(ωt)信号が得られる。
次に、順次位相発生回路27から位相変数φ(0→Θ)を発生させ、位相変数φに基づきsin・cos発生回路25からcosφ,sinφを発生させ、乗算回路23a,23bにより前記差動増幅された第一のホーイストン・ブリッジ回路からの交流変調された出力信号
sinΘsin(ωt)とcosφ を、差動増幅された第二のホーイストン・ブリッジ回路からの交流変調された出力信号cosΘsin(ωt)とsinφ を乗算し、両出力信号を減算回路24により合成する。合成信号は
sinφcosΘsin(ωt)−cosφsinΘsin(ωt)=sin(φ−Θ)sin(ωt) …(5)
上式から、sin(φ−Θ)sin(ωt)となるので、sin(φ−Θ) の項がゼロとなる位相変数φ(=Θ)を位相検出回路26にて検出して出力する。
出力後、位相検出回路26からのトリガ信号により順次位相発生回路27から位相変数φ(0→Θ)が再度発生させ、上記の動作を繰り返し行い順次回転角Θを連続して出力する。
上記の構成によれば、第一の実施例と同様の効果が得られるとともに、信号処理部のデジタル化が容易となる利点がある。
図9に本発明の第三の実施例である回転角検出センサのブロック構成を示す。
第三の実施例では、ロータ部の回転基準方向yとGMR素子センサ部2の基準方向である固定磁性層の磁化方向13がバラツキ角度αだけズレた場合の補正方法を示している。
理想的には、ズレ角度αはゼロが求められるが、製造プロセスおよび実装における実装バラツキ等によりゼロにはならない。バラツキの主な要因としては、GMR素子の固定磁性層の磁化方向13を設定する着磁工程,GMR素子の抵抗パターン形成時のエッチング工程,個別のGMR素子基板の一体実装工程、およびステータ部とロータ部の組立工程等が考えられる。
ズレ角度αは、個別の回転角検出センサが最終組立後に、所定の測定検査装置にてロータ部を回転させて測定した角度出力値のオフセット角度(ロータ部の回転基準方向y:Θ=0度での出力値)として容易に検出できる。検出した個別の回転角検出センサのズレ角度αは夫々の信号処理部7に設置されたメモリ回路30に記憶される。
GMR素子センサ部2から出力信号は、ズレ角度αだけ回転角度Θに対して位相がシフトしているので、図9のゼロクロス位相検出回路12からの出力は(Θ+α)となる。補正回路29では、予めメモリ回路30に記憶されたズレ角度αをゼロクロス位相検出回路12からの出力(Θ+α)から減算・補正してΘを出力する。
このように、メモリ回路30と補正回路29を信号処理部7に設けたことにより、製造プロセスによる特性・寸法公差バラツキに影響されない高精度の角度検出センサとなる。また、この図9に示した実施例では、信号処理部7として第一の実施例の方式を記載したが、第二の実施例の方式としても効果に変わりが無い。
図10に本発明の第四の実施例である回転角検出センサのブロック構成を示す。
この実施例では、GMR素子センサ部2の第一および第二のホーイストン・ブリッジ回路の電源構成が異なっている。これまでの実施例では、ホーイストン・ブリッジ回路の電源側端子に交流電圧をsin(ωt) を印加して、接地側端子は接地していた。従って、信号処理部7の発信回路9にはマイナス電源が必要であり回路構成が複雑であった。
これに対して、本実施例では、ホーイストン・ブリッジ回路の接地側端子をコンデンサ32により接地から直流的に浮かせて、定電圧源31に接続してVcc/2の直流電位にバイアスしている。一方、ホーイストン・ブリッジ回路の電源側端子には、定電圧源31のVcc/2の直流電位と発信回路9の交流電圧をsin(ωt) を加算して印加する構成としている。
図11に、ホーイストン・ブリッジ回路の電源側端子に印加される電圧波形を示す。図に示した様に、印加する電圧(Vcc/2+ΔVsin(ωt))が所定のプラスの電圧0〜Vcc間になるようにΔVを選択することにより、基準電位Vcc/2以上の交流電圧ではGMR素子に順方向に電流が流れ、Vcc/2以下の交流電圧ではGMR素子に逆方向に電流が流れ、GMR素子に交流電流を供給することが出来る。
従って、GMR素子には交流電流が流れることから、従来例における直流電流による自己バイアス磁界(異方性磁気抵抗効果:AMR効果)の影響を低減できるとともに、信号処理部7にはマイナス電源が不要となって回路部の規模拡大を伴わない集積回路化(IC化)が可能となる。
図14に本発明の第五の実施例である回転角検出センサのブロック構成を示す。この実施例では、図1に示した第一の実施例におけるゼロクロス位相検出回路12に変えて、より耐ノイズに強い位相検出回路500としている。位相検出回路500の構成は、図15に示す構成となっている。
この位相検出回路500では、乗算器510により参照信号546と入力信号inは掛け合わされ、積分器(回路)520に入力された後、位相推定回路530に入力される。位相推定回路530で推定された位相差φはθの推定値として出力されるとともに、参照信号生成回路540に入力され、参照信号生成回路540は図16に示すように励磁信号230よりφだけ位相のずれた参照信号546を出力する。
乗算器510により参照信号546と入力信号inとを乗じ、積分器(回路)520で積分することにより入力信号inと参照信号546との相関関数値を求めることができる。図17に、求めるべき位相θと推定された位相差φに対する相関関数値を示す。
この相関関数値は、入力信号inと参照信号546とが同一周波数の場合、その位相差により相関関数値が変化し、位相が一致した場合に相関関数値が最大となる性質を利用したものである。即ち、相関関数値が最大となるφを位相推定回路530で探索しながら収束させれば、その値が求めるべき位相θの推定値である。
また、ノイズ成分は参照信号あるいは励磁信号と周期が異なるため、相関関数はほぼ0となり収束動作に影響を及ぼさないため、ノイズによる位相検出結果φへの影響は激減させることができる。同様に、GMR素子のホーイストン・ブリッジ回路における出力信号のオフセット電圧のずれも直流成分で参照信号あるいは励磁信号と周期が異なるため、相関関数はほぼ0となり収束動作に影響を及ぼさない。
この様に本実施例では、簡略な回路構成にて出力信号のS/Nが向上し高精度な角度検出センサが提供できる。
また、本実施例では、第一の実施例におけるゼロクロス位相検出回路12に対して、より耐ノイズに強い位相検出回路500を適用したが、第二の実施例である位相検出回路
26および第三および第四の実施例におけるゼロクロス位相検出回路12に対しても同様の効果が得られることは明白である。
図18に本発明の第六の実施例である回転角検出センサのブロック構成を示す。この実施例では、図14の第五の実施例における位相シフト回路10を発振回路9の出力側に設置した構成となっている。
第一のホーイストン・ブリッジ回路(2a,2b,2cおよび2dのGMR素子)には、発振回路9から位相シフト回路10を介して交流電圧を−cos(ωt) が供給され、一方第二のホーイストン・ブリッジ回路(2e,2f,2gおよび2hのGMR素子)には、発振回路9から交流電圧をsin(ωt)が供給される。
この様に交流電圧で駆動することにより、第一のホーイストン・ブリッジ回路からは差動増幅器8aを介して交流変調された出力信号−sinΘcos(ωt)信号が、一方、第二のホーイストン・ブリッジ回路からは差動増幅器8bを介して交流変調された出力信号
cosΘsin(ωt)信号が得られる。これらの合成出力信号が(4)式からsin(ωt−Θ)となるので、第五の実施例と同様により耐ノイズに強い位相検出回路500により、簡略な回路構成にて出力信号のS/Nが向上し高精度な角度検出センサが提供できる。
図19に本発明の第七の実施例である回転角検出センサのブロック構成を示す。
本実施例では、差動増幅された第一のホーイストン・ブリッジ回路からの交流変調された出力信号sinΘsin(ωt)と差動増幅された第二のホーイストン・ブリッジ回路からの交流変調された出力信号cosΘsin(ωt)を発振回路9の交流電圧sin(ωt) にて同期検波する同期検波回路600を設けた構成としている。
同期検波回路600は、乗算器511,512と積分器(回路)521,522で構成され、第一および第二のホーイストン・ブリッジ回路の出力信号は同期検波回路600を介してそれぞれsinΘおよびcosΘに対応した出力信号となる。
得られたsinΘおよびcosΘに対応した出力信号から、(3)式に示したΘ=
arctan(sinΘ/cosΘ)の関係式により回転角度(Θ)を演算する関数演算回路610により回転角度(Θ)が検出される。
本実施例では、同期検波回路600を設けたことにより、出力信号のS/Nが向上し信号処理回路部の規模拡大を伴わない出力電圧の波形歪みを低減した高精度の角度検出センサが提供できる。また、同期検波回路600を用いた出力信号のS/N向上する構成は、従来例であるMR素子を用いたホーイストン・ブリッジ回路にも適用できることは明白である。
また、以上の実施例において、第一および第二のホーイストン・ブリッジ回路の差動増幅後に各GMR素子等の非対称性に起因するオフセット電圧あるいは信号振幅の非対称性を補正する回路を付加すれば、更に高精度な角度検出センサが提供できる。
次に、位相検出回路500を用いた本発明の回転角検出センサの異常検出機能に関して説明する。
図20は異常検出機能を有する位相検出回路500の実施例である。ここでは積分器
(回路)520の出力を比較回路550で予め定められたしきい値と比較し、所定の範囲内である場合には正常とし、所定の範囲を逸脱している場合には異常と判断して、異常検出信号110をONにする実施例である。
図20の実施例では正常時には積分器(回路)520の出力は所定の値をとるため、異常を検出するためのしきい値は該所定の値を中心として一定の幅で上下に設定すればよい。本実施例によれば、参照信号546の位相が入力信号に追従できているかをチェックするため、位相検出回路500の動作が正常かどうか、GMR素子のホーイストン・ブリッジ回路におけるsin,cos出力信号の相対的な振幅比などの関係が正常かどうかを検出することができる。たとえば、GMR素子の配線のレアショートによる信号の異常などを検出することができる。
さらに積分器(回路)520の出力はGMR素子のホーイストン・ブリッジ回路におけるsin,cos出力信号の振幅が反映されるため、GMR素子のホーイストン・ブリッジ回路におけるsin,cos出力信号の絶対的な振幅が正常かどうかを検出することができる。例えば発振回路9の異常によるsin(ωt)の振幅変動などを検出することができる。
さらに積分器(回路)520の出力はGMR素子のホーイストン・ブリッジ回路におけるsin,cos出力信号に混入するノイズ成分などの本来含まれるべきでない信号成分の振幅が反映されるため、GMR素子のホーイストン・ブリッジ回路におけるsin,cos出力信号のS/Nの悪化を検出することができる。
図21に示すように、GMR素子のホーイストン・ブリッジ回路におけるsin,cos出力信号をそれぞれ横軸,縦軸にしてプロットすると、回転角検出センサが正常なときにはプロットの軌跡は真円上になり、異常なときには真円からずれる。ここで、相関値は原点からの距離を表していることから、相関値が所定の値からずれたことを検出することにより異常を検出することができる。
また図22に示すように、所定の範囲を一定時間以上継続して逸脱している場合には異常と判断することにより、一時的なノイズなどの影響による誤検出を防ぐことも可能である。また検出のための範囲を多段階とし、それぞれの段階ごとに異常と判断する逸脱継続時間を定めることも可能である。
図22では検出のための範囲として範囲1,範囲2を設定し、ぞれぞれの範囲ごとの異常と判断する逸脱継続時間をT1,T2を設定している。イベント1では範囲1を時間
T1以上逸脱した場合に異常として検出し、イベント2では範囲2を時間T2以上逸脱した場合に異常として検出している。広い範囲ほど対応する異常と判断する逸脱継続時間を短く設定するのが望ましい。
以上、図20に示す本実施例によればGMR素子2及び、処理回路7の異常を検出することが可能となる。異常を検出した場合のシステムの動作は用途により異なるが、多くの場合には図示しないメインリレーまたはモータを駆動する各相の出力に直列に挿入されたリレーをオフにし、モータ駆動電流を遮断してフェイルセーフ動作をする。
また、さらにこのときに所定の機械的ばね機構によりモータの出力軸の回転角を所定の角度にすることが多い。例えば、電子制御スロットルではモータの出力軸の回転角をエンジンが1200rpm 程度の回転数になるスロットル開度になるようにする。また電動ブレーキでは、モータの出力軸の回転角を全くブレーキがかかっていない状態にする。一方電動パワーステアリングではメインリレーまたはモータを駆動する各相の出力に直列に挿入されたリレーをオフにしてモータを不動作状態にして、手動操作可能としてフェイルセーフ性を確保すればよい。電気駆動自動車においては、メインリレーまたはモータを駆動する各相の出力に直列に挿入されたリレーをオフにしてモータを不動作状態にして惰性走行させればよい。
以上詳細に説明した本実施例によれば、GMR素子に交流電流を供給したことにより自己バイアス磁界(異方性磁気抵抗効果:AMR効果)の影響を抑制して、信号処理回路部の規模拡大を伴わない出力電圧の波形歪みを従来に比べて小さくすることが可能な高精度の角度検出センサが提供できる。
なお、直流電流をバイアス電流とする場合でも本発明は適用できる。この場合は一つの方法として一定の周期で電流の方向を変えて検出するように構成することができる。また、非検出状態のタイミングで逆方向のバイアス電流をかけて、自己バイアスの蓄積を解消しても良い。
本発明における変位検出センサは、傾斜角や回転角あるいはストローク等を検出するのに用いることができ、一般産業機械・産業用ロボット・医療機器・建設機械・掘削機・測定機器・輸送機器・自動車・船舶などあらゆる分野で使用可能であり、一例を挙げると例えば自動車のステアリングやスロットルバルブの回転角を検出するための回転角検出センサとして使用できる。
本発明の角度検出センサの構成を示すブロック構成図。 本発明の角度検出センサの組立図。 本発明のGMR素子センサ部の平面図。 GMR素子センサの断面図。 差動増幅器からの出力信号波形図。 ゼロクロス位相検出回路の検出原理の説明図。 交流電流によるGMR素子センサの効果説明図。 本発明の角度検出センサの構成を示すブロック構成図。 本発明の角度検出センサの構成を示すブロック構成図。 本発明の角度検出センサの構成を示すブロック構成図。 直流バイアスされた電源電圧波形。 本発明による角度検出センサと従来例の出力誤差特性。 従来例の角度検出センサの構成を示すブロック構成図。 本発明の角度検出センサの構成を示すブロック構成図。 位相検出回路のブロック構成図。 位相検出回路の説明図。 位相検出回路の説明図。 本発明の角度検出センサの構成を示すブロック構成図。 本発明の角度検出センサの構成を示すブロック構成図。 異常検出機能を有する位相検出回路のブロック構成図。 異常検出機能の説明図。 異常検出機能の説明図。
符号の説明
1 角度検出センサ
2 GMR素子
3,15 非磁性基板
4 ロータ部
5 磁石
6 外部磁界
7 信号処理部
8a,8b 差動増幅器
9 発信回路
10 位相シフト回路
11,40 加算回路
12 ゼロクロス位相検出回路
13 固定磁性層の磁化方向
14 フリー磁性層の磁化方向
16 端子電極
17 下地層
18 反強磁性層
19 固定磁性層
20 非磁性導電層
21 フリー磁性層
22 保護層
23a,23b 乗算回路
24,41 減算回路
25 sin・cos発生回路
26 位相検出回路
27 順次位相発生回路
29 補正回路
30 メモリ回路
31 定電圧源
32 コンデンサ
33 従来例の出力
34 出力
35 第一の関数演算手段
36 第二の関数演算手段
37 第三の関数演算手段
38 制御手段
39 メモリ手段
500 位相検出回路
510,511,512 乗算器
520,521,522 積分器(回路)
530 位相推定回路
540 参照信号生成回路
550 比較回路
600 同期検波回路
610 関数演算回路

Claims (13)

  1. 少なくとも磁化の向きが固定された固定磁性層と、非磁性導電層と、フリー磁性層を有する多層構造の複数の巨大磁気抵抗効果素子(GMR素子)が設けられたステータ部と、磁場を形成して前記ステータ部に対面して回転するロータ部とを有し、前記ロータ部から前記GMR素子に与えられる磁場による抵抗値の変化から、ロータ部の回転角度を検出する角度検出センサにおいて、
    前記ステータ部には、所定の磁化の向きに設定された固定磁性層を有する複数のGMR素子からなる、所定の角度オフセットを有する少なくとも2つのホーイストン・ブリッジ回路を設置し、
    前記ホーイストン・ブリッジ回路の電源を交流電源とし、前記複数のGMR素子に交流電流を流して、前記ホーイストン・ブリッジ回路の交流変調された出力に基づいて回転角度を検出し、
    前記ロータ部回転角Θがゼロの基準方向と前記ホーイストン・ブリッジ回路を構成するGMR素子の固定磁性層の磁化方向のズレ角度αをメモリ手段に記憶しておき、前記ホーイストン・ブリッジ回路の交流変調された出力に基づいて得られた回転角度(Θ+α)からズレ角度αを補正して出力する信号処理部を設けたことを特徴とする角度検出センサ。
  2. 請求項に記載の角度検出センサにおいて、前記ステータ部には、ロータ部回転角Θがゼロの基準方向に対して平行・反平行方向に所定の磁化の向きに設定された固定磁性層を有する4個のGMR素子からなる第一のホーイストン・ブリッジ回路と、
    ロータ部回転角ゼロの基準方向に対して±90度方向に所定の磁化の向きに設定された固定磁性層を有する4個のGMR素子からなる第二のホーイストン・ブリッジ回路と設置し、
    前記交流電源の交流電圧をsin(ωt)(ω:角周波数,t:時間)として、差動増幅された第一のホーイストン・ブリッジ回路からの交流変調された出力信号sinΘsin(ωt)と差動増幅された第二のホーイストン・ブリッジ回路からの交流変調された出力信号cosΘsin(ωt)の出力に基づいて回転角度を検出する信号処理部を設けたことを特徴とする角度検出センサ。
  3. 請求項若しくはのいずれかに記載の角度検出センサにおいて、前記差動増幅された第一のホーイストン・ブリッジ回路からの交流変調された出力信号sinΘsin(ωt)と差動増幅された第二のホーイストン・ブリッジ回路からの交流変調された出力信号cosΘsin(ωt)を前記交流電源の交流電圧をsin(ωt)にて同期検波する同期検波回路を介して得られた出力信号sinΘおよびcosΘから、
    Θ=arctan(sinΘ/cosΘ)の関係式により回転角度(Θ)を演算ずる信号処理部を設けたことを特徴とする角度検出センサ。
  4. 請求項に記載の角度検出センサにおいて、前記同期検波回路は少なくとも乗算器と積分器(回路)を有することを特徴とする角度検出センサ。
  5. 請求項若しくはのいずれかに記載の角度検出センサにおいて、前記差動増幅された第一のホーイストン・ブリッジ回路からの交流変調された出力信号sinΘsin(ωt)を90度位相シフトした出力信号sinΘcos(ωt)と差動増幅された第二のホーイストン・ブリッジ回路からの交流変調された出力信号cosΘsin(ωt)を合成した出力信号sin(ωt−Θ)の出力の位相情報に基づいて回転角度を検出する信号処理部を設けたことを特徴とする角度検出センサ。
  6. 請求項に記載の角度検出センサにおいて、前記ステータ部には、ロータ部回転角Θがゼロの基準方向に対して平行・反平行方向に所定の磁化の向きに設定された固定磁性層を有する4個のGMR素子からなる第一のホーイストン・ブリッジ回路と、
    ロータ部回転角ゼロの基準方向に対して±90度方向に所定の磁化の向きに設定された固定磁性層を有する4個のGMR素子からなる第二のホーイストン・ブリッジ回路と設置し、
    前記第一のホーイストン・ブリッジ回路と第二のホーイストン・ブリッジ回路に交流電源の交流電圧をsin(ωt)(ω:角周波数,t:時間)とcos(ωt)夫々供給して、
    差動増幅された第一のホーイストン・ブリッジ回路および第二のホーイストン・ブリッジ回路からの交流変調された出力信号sinΘcos(ωt)とcosΘsin(ωt)を合成した出力信号sin(ωt−Θ)の出力の位相情報に基づいて回転角度を検出する信号処理部を設けたことを特徴とする角度検出センサ。
  7. 請求項若しくはのいずれかに記載の角度検出センサにおいて、順次位相発生回路から位相変数φを発生させ、位相変数φに基づきsin・cos発生回路からcosφ,sinφを発生させ、乗算回路により前記差動増幅された第一のホーイストン・ブリッジ回路からの交流変調された出力信号sinΘsin(ωt)とcosφを、差動増幅された第二のホーイストン・ブリッジ回路からの交流変調された出力信号cosΘsin(ωt)とsinφを乗算し、両出力信号を減算回路により合成した合成信号sin(φ−Θ)sin(ωt)のsin(φ−Θ)の項がゼロとなる位相変数φ(=Θ)から回転角度を検出する信号処理部を設けたことを特徴とする角度検出センサ。
  8. 請求項1,2および5乃至7のいずれかに記載の角度検出センサにおいて、前記回転角度を検出する信号処理部の位相検出回路は、少なくも参照信号生成回路と、乗算器と、積分器(回路)を有し、前記ホーイストン・ブリッジ回路の交流変調された出力信号が入力信号として該位相検出回路の該乗算器に入力され、該乗算器は入力信号と参照信号とを乗算し、該乗算器で乗算された出力が該積分器(回路)に入力され、該積分器(回路)は該乗算器の出力を積分し、該積分器で積分された出力が位相変数を推定する位相推定回路に入力され、該位相推定回路は入力された信号に基づき推定された該位相変数を前記ロータ部回転角Θの推定値として該位相検出回路から出力するとともに、該位相変数を該参照信号生成回路に出力し、該参照信号生成回路は励磁信号より該位相変数だけ位相のずれた参照信号を生成するように構成したことを特徴とする角度検出センサ。
  9. 請求項に記載の角度検出センサにおいて、前記位相検出回路は、比較回路を備え、前記積分器(回路)の出力を該比較回路に入力し、該比較回路は前記積分器(回路)の出力の値が所定の範囲にあるかどうかを比較し、該比較回路の入力の値が所定の範囲を逸脱した場合に誤りとして検出することを特徴とする角度検出センサ。
  10. 請求項に記載の角度検出センサにおいて、前記位相検出回路は、前記比較回路の入力の値が予め定められた継続時間以上の間、所定の範囲を逸脱した場合に誤りとして検出することを特徴とする角度検出センサ。
  11. 請求項若しくは1のいずれかに記載の角度検出センサにおいて、前記位相検出回路は、前記所定の範囲が複数あり、該複数の所定の範囲ごとに、前記予め定められた継続時間が定められ、所定の範囲を逸脱した場合に誤りとして検出することを特徴とする角度検出センサ。
  12. 請求項乃至1のいずれかに記載の角度検出センサにおいて、前記ホーイストン・ブリッジ回路の交流電源側端子と接地側端子を所定の直流基準電位にバイアスする手段を設け、交流電源側端子には前記直流基準電位と交流電圧を加算した電圧を加えることを特徴とする角度検出センサ。
  13. 請求項乃至1のいずれかに記載の角度検出センサにおいて、ロータ部回転角Θがゼロの基準方向と前記ホーイストン・ブリッジ回路を構成するGMR素子の固定磁性層の磁化方向のズレ角度αをメモリ手段に記憶しておき、前記ホーイストン・ブリッジ回路の交流変調された出力に基づいて得られた回転角度(Θ+α)からズレ角度αを補正して出力する信号処理部を設けたことを特徴とする角度検出センサ。
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