JP3839697B2 - 回転角度センサ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、外部磁界の変化に応じて大きな抵抗変化を示す巨大磁気抵抗効果素子を用いた回転角度センサに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の回転角度センサを、図8により説明する。従来の回転角度センサは、基板(図示せず)上に形成された巨大磁気抵抗効果素子RA,RBが、反強磁性層51と、反強磁性層51上に積層されて、反強磁性層51により磁化の向きが固定されている固定磁性層52と、非磁性導電層53と、非磁性導電層53を挟んで固定磁性層52と対向するフリー磁性層54とから構成された積層体C5と、この積層体C5を挟む一対の電極(図示せず)とを有し、積層体C5は、平面形状が長方形であり、長辺方向の長さが数mm程度であった。
【0003】
このような巨大磁気抵抗効果素子RA,RBは、互いに固定磁性層52の磁化の向き(図8に示すeの向き)が互いに逆となるように対を成して設けられ、一対の巨大磁気抵抗効果素子RA,RBは、電極層間の電気抵抗値に関して差動が出力されるように、電気的に接続されている。
【0004】
前記基板に対向する回転部(図示せず)には、前記基板に対向する面にN極とS極が着磁された磁石を有しており、前記着磁面が一対の巨大磁気抵抗効果素子RA,RBに対向して回転可能となっている。磁石の回転によって、巨大磁気抵抗効果素子RA,RBに印加される磁界が、巨大磁気抵抗効果素子RA,RBが形成された基板と平行な面内で回転すると、巨大抵抗効果素子RA,RBのフリー磁性層54の磁化の向きが、回転する磁石の磁界の向きに応じて変化する。
【0005】
巨大磁気抵抗効果素子RA,RBの電極層間の電気抵抗値は、フリー磁性層54の磁化の向きが固定磁性層52の磁化の向きと一致するときに減少して、フリー磁性層54の磁化の向きが固定磁性層52の磁化の向きと逆であるとき上昇する。このとき、一対の巨大磁気抵抗効果素子RA,RBは、固定磁性層52の磁化の向きが互いに逆向きであるために、磁石の回転による電気抵抗値の変化が逆である。このような一対の巨大磁気抵抗効果素子RA,RBについて、電気抵抗値に関する差動出力は、磁界環境変化等による磁気的ノイズ成分が打ち消される。
【0006】
そして、一対の巨大磁気抵抗効果素子RA,RBの電気抵抗値の変化に基づく差動出力は、磁石の巨大磁気抵抗効果素子RA,RBに対する回転角度をθとして表すとき、θを変数とするsinθ関数として得ることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような従来の回転角度センサでは、巨大磁気抵抗効果素子RA,RBの積層体C5が大きいので、両極間を結ぶ距離が数cm程度である磁石では、磁石による磁界が積層体Cの端部で歪み、積層体C5に均一な磁界を印加することができず、回転角度θを精度良く検出することが困難であった。さらに、このような大きさの巨大磁気抵抗効果素子Rでは、材料コストが高いという欠点もある。
【0008】
積層体C5に均一な磁界を印加できるように磁石を大型化すると、回転角度センサが大型になる。また、巨大磁気抵抗効果素子RA,RBの積層体C5の大きさを1mm以下にして、磁石による磁界が積層体Cに均一に印加できるようにすると、電気抵抗値の差動出力がsinθの関数からズレて、角度θを正確に検出することができない問題があった。
【0009】
本発明は、大型化することなく、出力精度を向上させて。回転角度を正確に検出することができる回転角度センサを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の回転角度センサは、磁化の向きが固定された固定磁性層と、非磁性導電層と、前記非磁性導電層を挟んで前記固定磁性層と対向するフリー磁性層とを有する積層体および前記積層体の両端に接続された電極層を備えた巨大磁気抵抗効果素子が設けられた固定部、および磁場を形成して前記固定部に対面して回転する回転部とを有し、
前記固定部の表面に、固定磁性層の磁化の向きが互いに逆である前記巨大磁気抵抗効果素子が対を成して設けられているとともに、対を成す前記巨大磁気抵抗効果素子は、その抵抗値の差が出力されるように接続されて、前記回転部から前記巨大磁気抵抗効果素子に与えられる前記固定部の表面に平行な磁場成分が検出される回転角度センサにおいて、
前記巨大磁気抵抗効果素子は、前記積層体の大きさ寸法が1mm以下であり、前記フリー磁性層の形状異方性エネルギーを、前記フリー磁性層を形成する磁性材料の飽和磁化Jsと、前記フリー磁性層を形成する磁性材料の残留磁束密度Brとを用いてA・Js・(Br/π)と表したときに、−350<A<0である。
【0011】
このような回転角度センサでは、大きな磁石を用いることなく積層体に均一な磁界を印加することができるので、小型であり、且つ、回転角度を精度良く検出することができる。また、フリー磁性層の形状異方性エネルギーが緩和されていることによって、出力は、ほぼ回転角度θに対するsinθ関数で表すことができて、回転角度を正確に検出できる。また、磁歪がほぼゼロであり、巨大磁気抵抗効果素子がホイートストーンブリッジ回路を構成するとき、出力は、回転角度θに対するsinθ関数からのズレがホイートストーンブリッジ回路への入力電圧に対して1%以下となる。
【0012】
本発明の回転角度センサは、前記フリー磁性層の膜厚が1.5乃至8nmである。
【0013】
このような回転角度センサでは、巨大磁気抵抗効果素子のGMR効果による抵抗変化率が大きく、且つ、フリー磁性層の磁化が磁石による磁界の向きに向き易いので、出力精度をさらに向上させて、出力感度も高い。
【0014】
本発明の回転角度センサは、前記回転部は磁石を有しており、この磁石の磁場方向での最大寸法が、GMR素子の前記積層体の長辺方向の寸法の5倍以上である。
【0015】
このような回転角度センサでは、磁石による磁界がGMR素子の積層体に均一に印加されるので、出力精度をより向上させることができる。
【0016】
本発明の回転角度センサは、前記回転部から前記巨大磁気抵抗効果素子に印加される磁界は、前記フリー磁性層の飽和磁化の大きさ以上である。
【0017】
このような回転角度センサでは、フリー磁性層の磁界が磁石による磁界で揃えられるので、フリー磁性層の磁界を揃えるための層を形成する必要がない。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の回転角度センサの図面を説明すると、図1は、本発明の回転角センサの断面図、図2は、本発明の回転角度センサに係る巨大磁気抵抗効果素子の配置を示す説明図、図3は、本発明の回転角度センサに係る巨大磁気抵抗効果素子の基本構造を示す説明図、図4は、本発明の回転角度センサに係る巨大磁気抵抗効果素子の接続状態を示す説明図、図5は、本発明の回転角度センサに係る巨大磁気抵抗効果素子の他の接続状態を示す説明図、図6は、本発明の回転角度センサの出力を示す説明図、図7は、本発明の回転角度センサに係る巨大磁気抵抗効果素子の形状異方性エネルギーと回転角度センサの出力誤差の関係を示すグラフである。
【0019】
本発明の回転角度センサは、図1に示すように、ケース20内に、ケース20に固定された非磁性材料からなる平板状の支持部材(固定部)21と、支持部材21と互いに平行に対向して、フェライト等からなる円板状の磁石22を有する回転部とを有している。回転部に設けられた磁石22は、支持部材21の対向面にN極とS極が分極されて着磁されており、N極とS極を結ぶ方向が径方向である。前記磁石22は、厚さが数mm、径が数cm程度である。
【0020】
非磁性材料からなる回転軸23は、回転部に固定され、ケース20の外側に突出し、回転軸23は前記ケース20に回転自在に支持されている。
【0021】
支持部材21の磁石22と対向する面には、図2に示すように、4個の基板K1、K2、K3、K4が設けられており、基板K1、K2、K3、K4は、数mm角程度であり、磁石22の中心部と対向するように、互いに近接して配置されている。それぞれの基板K1、K2、K3、K4には、巨大磁気抵抗効果素子(以後、GMR(Giant Magnetoresistive)素子)R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8が形成されている。
【0022】
GMR素子R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8は、薄膜からなり平面形状が長方形である積層体Cと、積層体Cの長辺方向の両端に接続された電極層5とから構成されている。GMR素子Rの積層体Cの平面形状は、短辺方向の寸法(幅)が10〜数10μm、長辺方向の寸法(長さ)が100〜数100μm程度であり、大きさ寸法が1mm以下である。このような小型のGMR素子R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8では、材料コストを抑えることができる。
【0023】
GMR素子R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8の積層体Cは、図3に示すように、下地層6、反強磁性層1、固定磁性層2、非磁性導電層3、フリー磁性層4、保護層7が順次積層されている。
【0024】
積層体Cの反強磁性層1は、固定磁性層2との界面に生じる交換異方性磁界により、固定磁性層2の磁化の向きを固定する役割を果たしており、X−Mn合金(ただし、Xは、Pt、Pd、Ir、Rh、Ru、Osのうち1種または2種以上の元素)からなる。反強磁性層1は、膜厚が8〜20nm程度、元素Xの組成が、37〜63原子%、より好ましくは44〜57原子%である。
【0025】
このような反強磁性層1は、耐食性に優れており、また、固定磁性層2との界面に生じる交換異方性磁界が強いので、固定磁性層Pの磁化の向きをより確実に固定することができる。さらに、ブロッキング温度が高く、高温まで交換異方性磁界が消失することがない。
【0026】
X−Mn合金のなかでも、Pt−Mn合金は、特に耐食性に優れ、ブロッキング温度が350℃以上と特に高く、交換異方性磁界が6.4×105(A/m)を越える。反強磁性層1をPt−Mn合金としたときには、反強磁性層1と固定磁性層2との界面に熱拡散層を形成する必要がある。
【0027】
このような反強磁性層1と固定磁性層2との界面の熱拡散層は、GMR素子R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8の製造工程において、下地層6、反強磁性層1、固定磁性層2、非磁性導電層3、フリー磁性層4、保護層7をスパッタ成膜した後の、熱処理工程により形成することができる。
【0028】
なお、反強磁性層1は、X−Mn−X’合金(ただし、X’は、Ne、Ar、Kr、Xe、Be、B、C、N、Mg、Al、Si、P、Ti、V、Cr、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、Nb、Mo、Ag、Cd、Sn、Hf、Ta、W、Re、Au、Pd、及び希土類元素のうち1種または2種以上の元素である)としてもよい。
【0029】
X−Mn−X’合金は、元素X’が侵入した侵入型固溶体であり、あるいは、元素XとMnとで構成される結晶格子の格子点の一部が、元素X’に置換された置換型固溶体であることが好ましい。これによって、反強磁性層1の格子定数を大きくすることができ、反強磁性層1と固定磁性層2との界面において、反強磁性層1と固定磁性層2の原子配列が1対1に対応しない原子配列(非整合状態)を形成することができる。
【0030】
このように、反強磁性層1を、X−Mn−X’として、反強磁性層1の大きな格子定数とする手法等により、反強磁性層1と固定磁性層2との界面における原子配列を非整合状態とすれば、反強磁性層1と固定磁性層2の交換結合磁界を、さらに強固なものとできる。
【0031】
固定磁性層2は、Co、NiFe合金、CoNi合金、CoFe合金、CoFeNi合金等の強磁性材料からなり、反強磁性層1との界面に生じる交換磁気異方性磁界により、磁化の向きが積層体Cの幅方向に固定されている。
【0032】
また、3層構造の固定磁性層2で、人工的なフェリ磁性状態を形成しても良い。このとき、固定磁性層2は、反強磁性層1と接触して形成されたCo、NiFe合金、CoNi合金、CoFe合金、CoFeNi合金等からなる第1の固定磁性層2aから順に、Ru、Rh、Cr、Re、Cu等からなる非磁性層2b、第1の固定磁性層2aと同じ強磁性材料からなる第2の固定磁性層2cからなる。
【0033】
第1の固定磁性層2aは、反強磁性層1との界面に生じる交換磁気異方性磁界により、磁化の向きが積層体Cの幅方向に固定されている。第2の固定磁性層2cは、第1の固定磁性層2aと非磁性層2bを介して磁気的に結合しており、第2の固定磁性層2cは、磁化の向きが第1の固定磁性層2aにおける磁化の向きと反平行に固定されている。
【0034】
人工的なフェリ磁性状態である磁化は、反強磁性層1との強い交換異方性磁界により固定されて、外部磁界や高い環境温度によっても変動することがなく熱的により安定して、固定磁性層2の磁化の向きが変動することがない。
【0035】
非磁性導電層3は、Cu等の良導電材料からなり、固定磁性層Pとフリー磁性層Fの間に挟まれて、固定磁性層2とフリー磁性層4を磁気的に分離する役割を果たしている。
【0036】
フリー磁性層4は、非磁性導電層3上に拡散防止層4a、軟磁性層4bが順次積層された二層構造であり、膜厚が1.5〜8nmである。
【0037】
フリー磁性層4の膜厚が厚すぎると、フリー磁性層4の単位面積あたりの磁気モーメントが増大してフリー磁性層4の磁化が回転し難くなり、回転角度センサの検出精度が劣化する。また、フリー磁性層4の膜厚が薄すぎると、GMR効果による電極層5間の抵抗変化率が低下して、回転角度センサの感度が劣化する。
【0038】
軟磁性層4bは、FeNi合金、あるいはCoFeNi合金からなる。拡散防止層4aは、CoやCoFe合金からなり、軟磁性層4bのNi原子が非磁性導電層3に相互拡散することを防いでいる。拡散防止層4aは、軟磁性層4bの磁気特性を阻害しないように薄く形成されて、膜厚が0.5〜1.6nmである。
【0039】
また、フリー磁性層4は、NiFe合金やCoNiFe合金からなる第1、第2の軟磁性層がRu、Rh、Os、Cr等からなる非磁性層を介して対向しているシンセティックフェリ構造でも良い。このようなシンセティックフェリ構造のフリー磁性層4では、磁化が回転し易くなり、回転角度センサの検出精度をより向上させることができる。
【0040】
フリー磁性層4は、スパッタにより成膜されて、フリー磁性層4の成膜は、フリー磁性層4に誘導磁気異方性を付与しないように、無磁場中或いは回転磁場中で行われる。フリー磁性層4上には、Ta、Cr等からなる保護層7が形成されている。
【0041】
基板K1、K2に形成されたGMR素子Rは、積層体Cの長さ方向が互いに平行であり(図2に示すx方向)、基板K1に形成された2つのGMR素子R1,R2の固定磁性層2の磁化(以後、固定磁化)と、基板K2に形成された2つのGMR素子R3,R4の固定磁化の向きとが、互いに逆向きである。基板K1に形成された2つのGMR素子R1,R2の固定磁化の向きは、図2に示す+yの向きであり、基板K2に形成された2つのGMR素子R3,R4の固定磁化の向きは、図2に示す−yの向きである。
【0042】
基板K1、K2に形成されたGMR素子R1,R2,R3,R4は、図4、または図5に示すような第1のホイートストーンブリッジ回路を構成している。
【0043】
第1のホイートストーンブリッジ回路は、固定磁化の向き(図4、図5中に向きeとして示す)が互いに逆である一対のGMR素子R1とR3が、電圧電源(図示せず)の接続された入力端子8側で並列に接続されると共に、接地端子11側にも固定磁化の向きが互いに逆である一対のGMR素子R2とR4が並列に接続されている。
【0044】
GMR素子R1とR4は直列に接続され、GMR素子R3とR2も直列に接続されており、直列の接続部に、第1のホイートストーンブリッジ回路の出力端子9、10は、直列接続されたGMR素子Rの中間点に接続されて、出力端子9、10間で、互いに固定磁化の向きが逆であるGMR素子R1とR4、R2とR3の電極5間の電圧の差動出力が得られるようになっている。
【0045】
一方、基板K3に形成された2つのGMR素子R5,R6と、基板K4に形成された2つのGMR素子R7,R8とでは、固定磁化の方向が互いに逆向きである。前記GMR素子R5,R6の固定磁化の方向は+x、GMR素子R7,R8の固定磁化の方向は−xであり、基板K1とK2に形成されたGMR素子R1、R2、R3、R4の固定磁化の方向と、基板K3とK4に形成されたGMR素子R5、R6、R7、R8の固定磁化の方向は互いに直行している。
【0046】
そして、基板K3、K4に形成された4個のGMR素子R5,R6,R7,R8により、基板K1、K2に形成された4個のGMR素子R1,R2,R3,R4が接続された第1のホイートストーンブリッジ回路と同様な第2のホイートストーンブリッジ回路が形成されている。
【0047】
前記回転部の磁石22は、支持部材21に対向する面が着磁され、図1において符号Fで示す磁場が形成されているが、前記各GMR素子Rでは、磁石22で形成される磁界のうちの、基板K1、K2、K3、K4の表面に平行な成分が検出される。
【0048】
各GMR素子R1,R2,R3,R4,R5,R6,R7,R8の積層体Cは、大きさ寸法が1mm以下であり、径が数cm程度の磁石22に比べて十分小さいので、磁石からの磁界が積層体Cの端部で歪むことなく、全体に均一な方向の磁束が磁界が各GMR素子R1,R2,R3,R4,R5,R6,R7,R8に印加される。そのためには、磁石22の磁場方向の最大寸法(図のように円形の磁石22の場合にはその直径寸法)が積層体Cの長辺の長さ寸法に対して5倍以上であることが好ましい。
【0049】
また、第1のホイートストーンブリッジ回路を構成する基板K1に形成されたGMR素子R1,R2と、基板K2に形成されたGMR素子R3,R4とは、磁石22の中心と対向する点Tに関して互いに対称に配置されているので、印加される磁石磁界の大きさ及び向きが互いに等しい。同様に、第2のホイートストーンブリッジ回路を構成する基板K3に形成されたGMR素子R5,R6と基板K4に形成されたGMR素子R7,R8とは、磁石22の中心と対向する点Tに関して互いに対称に配置されているので、印加される磁石磁界の大きさ及び向きが互いに等しい。
【0050】
磁石22は、磁石磁界がフリー磁性層4の飽和磁界よりも十分大きくなるように、磁力やGMR素子Rとの距離が定められている。フェライトからなり、厚さが数mm、径が数cmである一般的な磁石22では、軟磁性層4bがFeNi合金やFeNiCo合金からなるフリー磁性層4に対して、基板K1、K2、K3、K4から3mm程度離れた位置に設けられている。
【0051】
磁石22が回転すると、磁石磁界は、基板K1、K2、K3、K4面に平行な面内で回転して、各GMR素子Rは、フリー磁性層4の磁化の向きが、磁石22からの磁界の回転向きと一致するように変化する。
【0052】
フリー磁性層4は、磁歪をほぼゼロとするような組成に形成されて、フリー磁性層4の成膜は、フリー磁性層4に誘導磁気異方性を付与しないように、無磁場中或いは回転磁場中で行われる。よって、フリー磁性層の磁気異方性は、形状によるものと考えることができる。
【0053】
長方形のフリー磁性層4では、形状異方性エネルギーによって、長辺方向に磁石磁界が印加されたとき、磁化が磁石磁界の向きに回転し易く、短辺方向に磁石磁界が印加されたとき、磁化が磁石磁界の向きに回転し難くなる。本発明の回転角度センサに係るGMR素子R1,R2,R3,R4,R5,R6,R7,R8では、フリー磁性層4の形状異方性エネルギーの影響が緩和されているので、フリー磁性層4は、磁化の回転し易さが磁石磁界方向に大きく依存しない。
【0054】
また、磁石磁界は、フリー磁性層4の飽和磁化よりも十分大きいので、磁石磁界によりフリー磁性層4の磁化の向きが揃えられる。よって、フリー磁性層4は、磁化の向きが回転するときに磁区が乱れることがなく、バルクハウゼンノイズを発生することがない。
【0055】
フリー磁性層4の磁化の回転は、軟磁性層4bが主導的であり、拡散防止層4aの磁化が軟磁性層4bの磁化に追従して回転する。なお、拡散防止層4aは、軟磁性層4bに対して十分薄く形成されているので、フリー磁性層4の磁化の回転を阻害することがない。
【0056】
また、GMR素子R1,R2,R3,R4,R5,R6,R7,R8の固定磁化は、反強磁性層1と固定磁性層2の界面における強い交換異方性磁界により固定されているので、磁石磁界による変動が抑制されている。
【0057】
GMR素子R1,R2,R3,R4,R5,R6,R7,R8は、GMR(Giant Magnetoresistive)効果により、フリー磁性層4の磁化の向きが固定磁化の向きと一致したときに、電極層5間の電気抵抗値が低下して、フリー磁性層4の磁化の向きが固定磁化の向きと逆向きであるとき、電極層5間の電気抵抗値が上昇する。
【0058】
磁石22の回転角度θを、磁石22のN極からS極への向きと、基板K1に形成されたGMR素子R1,R2の固定磁化の向き(図2に示す+yの向き)との成す角度として表すと、基板K1に形成されたGMR素子R1,R2の電極層5間の電気抵抗値は、回転角度θが0度で最大となり、回転角度θが0度から180度に向かうとき低下して、回転角度θが180度で最小となり、回転角度θが180度から360度に向かうとき上昇して、再び最大値となる。
【0059】
このような基板K1に形成されたGMR素子R1、R2の理想的な電気抵抗値は、回転角度がθであるとき、α・sin(θ+β)+R0(α、β、R0は、GMR素子Rの特性による定数)と表すことができる。
【0060】
一方、基板K2に形成されたGMR素子R3,R4に印加される磁石磁界の向き及び大きさは、基板K1に形成されたGMR素子R1、R2に印加される磁石磁界と同じであり、基板K2に形成されたGMR素子R3,R4は、固定磁化の向きが基板K1に形成されたGMR素子R1、R2の固定磁化の向きと逆である。よって、基板K2に形成されたGMR素子R3,R4は、電極層5間の電気抵抗値の変化が基板K1に形成されたGMR素子R1,R2と逆であり、基板K2に形成されたGMR素子R3,R4の理想的な電気抵抗値は、回転角度がθであるとき、−α・sin(θ+β)+R0と表すことができる。
【0061】
このような基板K1、K2に形成されたGMR素子R1、R2、R3、R4から構成される第1のホイートストーンブリッジ回路は、電極層5間の電気抵抗値の変化が互いに逆であるGMR素子Rが直列接続されているので、GMR素子R1、R2、R3、R4に流れる電流は一定であり、GMR素子R1、R2、R3、R4の電極層5間の電圧変化は、GMR素子R1、R2、R3、R4の電極層5間の電気抵抗値変化によるものである。
【0062】
第1のホイートストーンブリッジ回路では、基板K1に形成されたGMR素子R1,R2の電極層5間電圧と、基板K2に形成されたGMR素子R3,R4の電極層5間電圧の差動が出力される。このような第1のホイートストーンブリッジ回路の出力では、磁界環境変化等による磁気的ノイズ成分がうち消されて、回転角度がθであるときの理想的な出力は、図6のグラフに示すように、A・sin(θ+B)+V0(A、B、V0は定数)と表すことができる。
【0063】
このような理想的な出力A・sin(θ+B)+V0の定数A、B、V0を求めるためには、各回転角度θで実際の出力Vを測定して、実際の出力Vの最大値Vmaxと最小値VminからA=(Vmax−Vmin)/2、V0=(Vmax+Vmin)/2と求め、Bは、出力がV0となる回転角度θ(磁石磁界の方向がGMR素子の固定磁化の方向と直交している場合に相当)から求める。
【0064】
実際の出力Vは、GMR素子R1、R2、R3、R4のフリー磁性層4の形状異方性エネルギーHを0>H>−350・Js(Br/π)(Jsは、フリー磁性層の飽和磁化、Brは、フリー磁性層の残留磁束密度)とすることにより、フリー磁性層4の磁化の回転し易さが磁石磁界方向に大きく依存しないようにして、理想的な出力からのズレが抑制されている。
【0065】
磁石22の回転角度θが0〜360度の間で、実際の出力Vの理想的な出力からのズレδは、第1のホイートストーンブリッジ回路の印加電圧Vinに対する比(δ/Vin)の百分率(以後、出力誤差)が1%以下となっている。
【0066】
次に、フリー磁性層4の形状異方性エネルギーについて説明する。フリー磁性層4の形状は、磁界が印加される面内で長方形であるから、フリー磁性層4の磁化は、フリー磁性層4の長辺方向に磁界が印加されたとき、磁界の向きに向き易く、短辺方向に磁界が印加されたとき、磁界の向きに向き難い。
【0067】
このような形状異方性エネルギーHは、長辺方向(磁化容易軸方向)の磁界が印加されたときの反磁界係数Neと、短辺方向(磁化困難軸方向)の磁界が印加されたときの反磁界係数Ndの差により表される。
【0068】
反磁界係数Ne、Ndは、フリー磁性層の長さ(L)、幅(W)、厚さ(t)を用いて、長さ方向の磁界が印加されたとき、
【0069】
【数1】
幅方向の磁界が印加されたとき、
【0070】
【数2】
と表される。
【0071】
形状異方性エネルギーは長さ方向の磁界が印加されたときの反磁界係数と、幅方向の磁界が印加されたときの反磁界係数を用いて、
【0072】
【数3】
と表される。
【0073】
一方、第2のホイートストーンブリッジを構成する基板K3に形成されたGMR素子R5、R6、基板K4に形成されたGMR素子R7、R8は、固定磁化の方向が第1のホイートストーンブリッジを構成する基板K1、K2に形成されたGMR素子R1、R2、R3、R4と固定磁化の方向と直交しているので、回転角度θであるときの理想的な電気抵抗値は、それぞれ、α・sin(θ+β−90)+R0、α・sin(θ+β−90)+R0と表すことができる。
【0074】
このような第2のホイートストーンブリッジ回路の出力は、第1のホイートストーンブリッジ回路と同様、磁界環境変化による磁気的ノイズ成分がうち消されて、理想的な出力をA・sin(θ+B−90)+V0と表すことができる。
【0075】
第2のホイートストーンブリッジ回路の実際の出力Vは、第1のホイートストーンブリッジ回路と同様、GMR素子R4、R5、R6、R7のフリー磁性層4の形状異方性エネルギーHを、0>H>−350・Js(Br/π)とすることにより、実際の出力Vの理想的な出力からのズレが抑制されて、回転角度θが0〜360度の間において、出力誤差が1%以下となっている。
【0076】
このように、第1、第2のホイートストーンブリッジ回路では、実際の出力Vが理想的な出力に近く、それぞれA・sin(θ+B)+V0、A・sin(θ+B−90)+V0と表すことができるので、第1、第2のホイートストーンブリッジ回路の出力Vから、回転角度θを0度から360度の間で一義的に検出することができる。
【0077】
このように、積層体Cの大きさ寸法が1mm以下である小型のGMR素子R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8において、フリー磁性層4の磁歪、及び誘導磁気異方性を抑制するだけではなく、さらに、形状異方性エネルギーHを適切な範囲とすることにより、回転角度θをより正確に検出することができる。
【0078】
なお、上記実施の形態では、第1、第2のホイートストーンブリッジを形成したが、ホイートストーンブリッジは一つだけでも良い。この場合、回転角度θは、180度の範囲で一義的に検出することができる。
【0079】
また、上記実施の形態では、磁石22を、円板状として説明したが、GMR素子Rに基板K1、K2、K3、K4の面と平行な磁界を付与できる限り、磁石22は円板状でなくても良い。
【0080】
また、上記実施の形態では、GMR素子Rの積層体Cを長方形として説明したが、フリー磁性層は、形状異方性エネルギーHが所定の範囲である限り長方形である必要はなく、たとえば、フリー磁性層4の平面形状を正方形にすれば、形状異方性エネルギーHをより0に近づけることができる。
【0081】
また、上記実施の形態では、固定磁化の向きが異なるGMR素子R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8を異なる基板K1、K2、K3、K4に設けたが、これは、GMR素子R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8の固定磁化を付与する工程において、GMR素子R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8を同一基板上に形成すると、異なる向きの固定磁化を付与することが困難となるためであり、このような工程上の困難を除けば、GMR素子R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8が同一基板に設けられていても良い。
【0082】
【実施例】
第1の実施例では、SmCoからなる磁石22の径が20mm、厚さが5mmであり、支持体21上に1mm角の基板K1、K2、K3、K4を0.2mm間隔で並べた。GMR素子R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8の積層体Cの構成は、下地層6:Ta(膜厚3nm)、反強磁性層1:PtMn(膜厚30nm)、固定磁性層2:CoFe(膜厚2.5nm)、非磁性導電層2:Cu(膜厚2.5nm)、フリー磁性層4:[Ni0.8Fe0.2(膜厚7nm)/Co(膜厚1nm)]、保護層7:Ta(膜厚5nm)が順次積層されたものであり、積層体Cの両端にCuからなる電極層5が接続されている。
【0083】
フリー磁性層4の平面形状は、長さが325μm、幅が30μmの長方形である。このような第1の実施例では、形状異方性エネルギーが、−316・Js(Br/π)であり、出力誤差が1%であった。
【0084】
第2の実施例では、磁石22、及び基板K1、K2、K3、K4、GMR素子R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8の構成が第1の実施例と同じであり、フリー磁性層4の平面形状は、長さが180μm、幅が22μmの長方形ある。このような第2の実施例では、形状異方性エネルギーが−200・Js(Br/π)であり、出力誤差が0.6%であった。
【0085】
比較例では、磁石22、及び基板K1、K2、K3、K4、GMR素子R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8の構成は、第1、第2の実施例と同じであり、フリー磁性層4の平面形状は、長さが150μm、幅が10μmの長方形である。このような第2の実施例では、形状異方性エネルギーが−443・Js(Br/π)であり、出力誤差が2%であった。
【0086】
図7のグラフには、形状異方性エネルギーと出力誤差の関係を示す。図7のグラフからもわかるように、形状異方性エネルギーが小さくなる(マイナス側に大きい)と、出力誤差が増大する。
【0087】
また、形状異方性エネルギーが−315・Js(Br/π)以上であれば、出力誤差が1%以下になることがわかる。
【0088】
上記実施例のように、フリー磁性層4の膜が2.8nmであるとき、フリー磁性層4の幅の長さに対する比(アスペクト比)が0.09以上であれば、形状異方性エネルギーは、−315・Js(Br/π)以上となる。フリー磁性層4は、等しいアスペクト比で膜厚が増大すると、形状異方性エネルギーが減少する。
【0089】
【発明の効果】
本発明の回転角度センサでは、大きな磁石を用いることなく積層体に均一な磁界を印加することができるので、小型であり、且つ、回転角度を精度良く検出することができる。また、フリー磁性層の形状異方性エネルギーが緩和されているので、巨大磁気抵抗効果素子に対する磁石の回転角度をθとするとき、出力が回転角度θに対するsinθ関数と表されて、磁石の回転角度θを正確に検出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の回転角度検出センサの断面図、
【図2】本発明の回転角度センサに係る巨大磁気抵抗効果素子の配置を示す説明図、
【図3】本発明の回転角度センサに係る巨大磁気抵抗効果素子の基本構造を示す説明図、
【図4】本発明の回転角度センサに係る巨大磁気抵抗効果素子の接続状態を示す説明図、
【図5】本発明の回転角度センサに係る巨大磁気抵抗効果素子の他の接続状態を示す説明図、
【図6】本発明の回転角度センサの出力を示す説明図、
【図7】本発明の回転角度センサに係る巨大磁気抵抗効果素子の形状異方性エネルギーと回転角度センサの出力誤差の関係を示すグラフである。
【図8】従来の回転角度センサに係る巨大磁気抵抗効果素子の接続状態を説明する説明図、
【符号の説明】
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8 巨大磁気抵抗効果素子(GMR素子)
C 積層体
K1、K2、K3、K4 基板
1 反強磁性層
2 固定磁性層
3 非磁性導電層
4 フリー磁性層
4a 拡散防止層
4b 軟磁性層
5 電極層
22 磁石
Claims (4)
- 磁化の向きが固定された固定磁性層と、非磁性導電層と、前記非磁性導電層を挟んで前記固定磁性層と対向するフリー磁性層とを有する積層体および前記積層体の両端に接続された電極層を備えた巨大磁気抵抗効果素子が設けられた固定部、および磁場を形成して前記固定部に対面して回転する回転部とを有し、
前記固定部の表面に、固定磁性層の磁化の向きが互いに逆である前記巨大磁気抵抗効果素子が対を成して設けられているとともに、対を成す前記巨大磁気抵抗効果素子は、その抵抗値の差が出力されるように接続されて、前記回転部から前記巨大磁気抵抗効果素子に与えられる前記固定部の表面に平行な磁場成分が検出される回転角度センサにおいて、
前記巨大磁気抵抗効果素子は、前記積層体の大きさ寸法が1mm以下であり、前記フリー磁性層の形状異方性エネルギーを、前記フリー磁性層を形成する磁性材料の飽和磁化Jsと、前記フリー磁性層を形成する磁性材料の残留磁束密度Brとを用いてA・Js・(Br/π)と表したときに、−350<A<0であることを特徴とする回転角度センサ。 - 前記フリー磁性層の膜厚が1.5乃至8nmである請求項1記載の回転角度センサ。
- 前記回転部は磁石を有しており、この磁石の磁場方向での最大寸法が、GMR素子の前記積層体の長辺方向寸法の5倍以上である請求項1または2記載の回転角度センサ。
- 前記回転部から前記巨大磁気抵抗効果素子に印加される磁界は、前記フリー磁性層を形成する磁性材料の飽和磁化の大きさ以上である請求項1ないし3のいずれかに記載の回転角度センサ。
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