JP4780117B2 - 角度センサ、その製造方法及びそれを用いた角度検知装置 - Google Patents

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Description

本発明は、磁気抵抗効果センサを用いた角度センサとその製造方法、及びその角度センサを用いた非接触式角度検知装置に関するものである。
磁気による非接触式角度検出装置は、磁石と磁気センサなどを用いて、駆動体や回転体の角度を測ることの用に供される技術である。磁気センサ部に用いられる磁気抵抗効果膜として、異方性磁気抵抗効果のある磁性薄膜や、強磁性金属層を非磁性金属層を介して積層した多層膜のいわゆる巨大磁気抵抗、その他、トンネル磁気抵抗効果などが知られている。磁気ヘッドの再生センサとして用いられる同様の技術としてスピンバルブ膜があり、これは巨大磁気抵抗効果を感度よく得られる技術として知られている。スピンバルブ膜には、その磁化が感知すべき磁界に対して実質的に固定された強磁性固定層と、感知すべき磁化に対してスムーズに磁化回転する軟磁性自由層とを有し、両者の磁化の相対角度に応じた電気信号を出力する。
特開2002−303536号公報 特表2003−502674号公号 特表2002−519873号公報 特開平8−7235号公報 特開2004−296000号公報 Appl. Phys., vol.83, pp.3720-3723
磁気抵抗効果を用いたセンサは、角度検出装置用角度センサとして検討が行われてはきたが、従来の技術では、近年角度検出装置に要求される高温での安定動作と高い精度を実現することが困難であった。
従来の角度検出装置において磁気抵抗効果センサで高温安定性と高い精度を実現しようとする際の欠点は、スピンバルブ膜の高温安定性に制限される点である。スピンバルブ膜は高い出力を実現するために角度検出装置における有力な技術であるが、角度センサとして応用するために必須の要素として、その強磁性固定層の磁化の固定、がある。スピンバルブ膜が印加された磁界の角度を検出するためには上記強磁性固定層の磁化の固定方向を基準にした出力が必要である。通常、スピンバルブ膜と呼ばれる技術では、この強磁性固定層の磁化の固定は、反強磁性膜を強磁性固定層に積層し、発生した交換結合力で磁化方向を固定する。特許文献1には、ピン止め磁性層が反強磁性膜により磁化が固定される回転角検出センサの記載がある。
このような反強磁性膜による磁化方向の固定は、上述したスピンバルブ膜や、同様の原理を用いたトンネル磁気抵抗効果素子においてよく知られた方法である。反強磁性体にネール温度があるのと同様に、上記交換結合力にはブロッキング温度と呼ばれる高温限界温度があり、この温度に達すると交換結合力は実質的に消失する。また、交換結合力はブロッキング温度に向けて低下していく、ブロッキング温度より低くても、近傍の温度では交換結合力が不十分になり、スピンバルブ膜の角度センサとしての機能は十分な精度を発揮できずに失われてしまう。この現象は角度センサにスピンバルブ膜を用いた場合のみならず、トンネル磁気抵抗効果膜及び、CPP−GMR(垂直電流型巨大磁気抵抗効果)膜を用いた場合でも、反強磁性膜による交換結合力を応用していれば同様に言えることである。広く応用に供されている反強磁性膜としては、MnPt膜や、MnIr膜があるが、それぞれブロッキング温度は320℃、250℃程度であって、例えば200℃というような高い温度での角度検出装置への応用範囲を達成することはできない。なんとなれば、ブロッキング温度に達していなくても、長時間200℃という環境において磁界が印加される状態が続けば、反強磁性膜による交換結合力はしだいに設定された方向性を失って行くからである。
一方、反強磁性膜を用いた場合と同様の効果をもつ別の磁化固定方法として、特許文献2のように着磁された磁性膜を用いる方法や、特許文献3に記載されたAAFシステム(人工反強磁性システム)と呼称されている反強磁性的に結合することによって実質的に保磁力を高めた状態を作り出した積層した磁性膜を用いる方法がある。上記反強磁性的に結合した磁性膜を用いたセンサについては、特許文献4及び5に、磁気センサ及び磁気ヘッドについての記載がある。これらの方法は、基本的に強磁性材料の薄膜について着磁処理を行い、残留磁化の方向をセンサの動作角度の基準にすることによって達成されている。特許文献3には、センサの薄膜形成時に磁界を印加し、この方向にピン止めされた強磁性層を用いる技術の記載がある。
磁気ヘッドに応用されるスピンバルブ膜には、反強磁性膜によらずに磁化方向を固定する技術として特許文献4、5及び非特許文献1に記載されている(自己ピン型、人工反強磁性システムなどとも呼ばれる)技術が知られている。これは、例えばCo/Ru/Coという積層構造を適切な厚さと作製方法で形成すると、2つのCo層が反強磁性的に強く交換結合し、結果、反平行配列した2つのCo層の磁化が外部磁界によって変化しにくくなることを応用した技術である。本明細書では、このようなシステムをセルフピン型と呼ぶことにする。一般的に、強磁性金属のキュリー温度は、反強磁性膜のブロッキング温度に比べて高い。非特許文献1によれば、275℃においても磁気抵抗効果が確認できたと記載があり、実際に長時間の使用に耐える最大温度が何度であるかはさておいても、高い温度安定性を実現できるポテンシャルがあることは理解できる。
このように、角度センサを実現するための磁気抵抗効果センサの薄膜構成は、大きく分けて反強磁性膜を用いたもの、着磁された強磁性膜を用いたもの、及び反強磁性的に結合した着磁された積層磁性膜を用いたもの、がある。一方、これら角度センサを構成する薄膜の磁気的な方向性は着磁された強磁性膜の磁化の方向によって決定されるが、この着磁の方法について複数の方法が知られている。特許文献1には、ピン止め磁性層の磁化の固定が、磁石ブロックを近接させた状態で数時間高温熱処理する着磁工程で行われることの記載がある。特許文献3には、センサに近接してヒータを設置し、特定のセンサを加熱して外部磁界を印加することで、その特定のセンサの着磁を行う記載がある。特許文献2には、センサ膜の形成時に磁界を印加することでピン止めする方法の記載がある。また、特許文献5には、固定層の磁化方向を所望の方向に回復できる適切な室温での磁界印加処理についての記載がある。
さらに、角度センサの性能を位置付ける大きな指標として角度誤差がある。磁気抵抗効果式の角度センサは、センサに印加される磁界の方向を電気信号に変えるものであるが、印加された磁界の方向が正確に電気信号に変わらずにある大きさの角度誤差を発生させる要因が存在する。そのうちの無視できないひとつが、軟磁性自由層の誘導磁気異方性である。一般に軟磁性膜の誘導磁気異方性は、薄膜形成時の磁界印加方向が容易磁化方向になるように一軸性の異方性が発生するもので、また、特にスピンバルブ膜のような極薄い軟磁性膜では、熱処理時に磁化していた方向に誘導磁気異方性の方向が変化することも知られている。軟磁性自由層の磁化は感知すべき磁界と誘導磁気異方性の兼ね合いで静磁エネルギーを最小にする方向に安定する。したがって、軟磁性自由層の誘導磁気異方性がゼロでない場合、軟磁性自由層に存在するこのような磁気異方性は、感知すべき磁界に対して軟磁性自由層の磁化が全くの平行になることの妨げになる。強磁性薄膜の磁気異方性は材料固有の物理的性質であり、端的にいえば、軟磁性自由層の誘導磁気異方性の存在により、角度センサの電気出力は実際の感知すべき磁界の方向からある角度誤差をもってずれてしまうのである。
さらに困難であるのは、磁気抵抗効果型角度センサにおいて強磁性固定層の方向性を設定する必要があることと、軟磁性自由層の誘導異方性がない方がよいことが両立しがたい点である。すなわち、特許文献2のように、薄膜形成時に一定の磁界を基体に印加して角度センサを形成する磁気抵抗効果膜の強磁性固定層を着磁して形成すると、軟磁性自由層にも同じ磁界が印加されるため、同一の方向に容易磁化方向を持つ誘導磁気異方性が軟磁性自由層に発生する。同様に、特許文献3のようにヒータによって加熱した所望のセンサユニットについて強磁性固定層の着磁を行うと、同時に軟磁性自由層の誘導磁気異方性が磁界中熱処理されて同一の方向に回転する。このように、強磁性固定層と軟磁性自由層のそれぞれに適切な方向性があり、これを別途に制御することが従来技術ではできなかったのである。
本発明は、高い磁気抵抗効果と広い稼動可能温度、及び小さな角度誤差を実現することのできる磁気抵抗効果型角度センサ、及びこれを用いた角度検知装置を提供することを目的とする。
本発明では、磁界の方向を検知する角度センサを、セルフピン型のスピンバルブ膜からなる複数のセンサユニットで構成する。複数のセンサユニットはブリッジ回路を構成し、複数のセンサユニットが、任意のある磁界方向に対して互いに位相、すなわち相対角度の異なる感知をするよう、セルフピン型の強磁性固定層の着磁方向が異なって同一の基体上に形成される。セルフピン型強磁性固定層は、第一及び第二の強磁性膜と、両者を反強磁性的に結合させる反平行結合層からなり、第一及び第二の強磁性膜が−50℃〜150℃の温度の変化に対しておよそ同一の磁化量及びその増減挙動を示す、およそ同一のキュリー温度を持つ材料、具体的にはFe−Co合金及びCo−Fe合金から構成される。第一と第二の強磁性膜の磁化の量、すなわち、飽和磁化と厚さの積は、実質的にほぼ同一であって、両者の磁化量の差がゼロであるように設定する。角度センサは、基体上の膜厚方向に複数回積層された絶縁膜の階層構造を有し、複数のセンサユニットが異なる階層上に各々配置される。
より具体的には、本発明の角度センサは、複数の磁気抵抗効果型のセンサユニットが絶縁膜を介して膜厚方向に積層された階層構造を有し、各センサユニットは、反平行結合膜を介して第一の強磁性膜と第二の強磁性膜を反強磁性的に結合させてなる強磁性固定層と、非磁性中間層と、軟磁性自由層とを有し、第一の強磁性膜と第二の強磁性膜はキュリー温度が略同じかつ磁化量の差が実質的にゼロであり、異なる階層に属するセンサユニットの強磁性固定層の磁化はそれぞれ異なる方向を向いており、複数のセンサユニットによって外部磁界に応じた信号を出力するブリッジ回路が組まれている。一つの階層に複数のセンサユニットが設けられる場合には、同じ階層に属するセンサユニットの強磁性固定層の磁化は同じ方向を向いている。
ブリッジ回路としては、強磁性固定層の磁化の向きが第一の方向であるセンサユニットとその逆方向であるセンサユニットを組み込んだ第一のブリッジ回路と、強磁性固定層の磁化の向きが前記第一の方向と直交する第二の方向であるセンサユニットとその逆方向であるセンサユニットを組み込んだ第二のブリッジ回路を有する。
複数のセンサユニットの軟磁性自由層の誘導磁気異方性は、実効的に消失される。誘導磁気異方性の消失は、例えば、角度センサのブリッジ回路形成後に回転磁界中又は無磁界中で所定の温度、時間において熱処理を行うことで行われる。
本発明によると、高い磁気抵抗効果と広い稼動可能温度、及び小さな角度誤差を有する角度センサを実現できる。これを角度検出装置に用いることで、高感度かつ高精度の、稼動温度域の広い角度検出装置を実現することができる。
本発明の磁気エンコーダ装置の磁気センサの巨大磁気抵抗効果積層膜を構成する薄膜は、dcマグネトロンスパッタリング装置により以下のように作製した。アルゴン0.2〜3mTorrの雰囲気中にて、基板に以下の材料を順次積層して作製した。スパッタリングターゲットとしてタンタル、ニッケル−鉄−クロム合金、ニッケル−鉄合金、銅、Co、Fe、ルテニウム、の各ターゲットを用いた。積層膜は、各ターゲットを配置したカソードに各々dc電力を印加して装置内にプラズマを発生させておき、各カソードに配置されたシャッターを開閉して順次各層を形成した。
膜形成時には、永久磁石を用いて基板に平行におよそ6kA/m(80Oe)の磁界を印加して、強磁性固定層を着磁し、また、軟磁性自由層の誘導磁気異方性を印加した。軟磁性自由層の誘導磁気異方性の容易磁化方向は強磁性固定層の磁化の着磁方向と直交方向とした。基体上の素子の形成はフォトレジスト工程によってパターニングした。複数のセンサユニットは絶縁膜の形成を挟んで階層的に作製した。角度センサ素子形成後、軟磁性自由層の誘導磁気異方性を消去するため、200〜250℃、3時間の熱処理を回転磁界中又は無磁界中で行った。
図1に、本発明の角度センサを構成するセンサユニットの基本構造の構成例を示す。センサユニットの基本構造は、磁気抵抗効果膜パターン配線502と電極端子501からなる。磁気抵抗効果膜パターン配線502は、パターニングプロセスで所定の形状に形成されてなり、本図ではリングが連なった方向に電流を流す鎖状の形状例を示した。磁気抵抗効果膜パターン配502のパターニング形状は、センサユニットの電気抵抗が所望の値になるような幅と長さの電流経路、方向を規定する目的で形成され、鎖状パターンは通電する電流の方向性が分散・均質化される効果があるが、本図の例のような鎖状でなくても本発明の主旨に反するものではない。例えば折りたたみ構造や波状、螺旋構造状に配置することができる。電極端子501は磁気抵抗効果膜パターン配線502に電流を通電するためのもので、隣接する磁気抵抗効果膜パターン配線や、センサユニット、あるいは別の電極端子や配線と電気的な接続をするために設ける。図1で、電極端子501は磁気抵抗効果膜パターン配線502よりも厚さ方向に幅があるように描かれているが、電極端子501は後述するように、厚さ方向に貫通して形成することで、厚さ方向に対する電気的接続の機能を持たせることができる。
図2に本発明の角度センサの積層構成概念図を示す。ここでは簡便のため、第一のセンサユニット511、第二のセンサユニット522、第三のセンサユニット523、第四のセンサユニット514、の4つのセンサユニットからなる積層構成を示し、電気配線など部分的に省略して示した。
図2の右図において、第一のセンサユニット511と第四のセンサユニット514を形成する磁気抵抗効果膜パターン配線は、第一の階層上に形成される。第一の階層と第二の階層の間には絶縁膜41が形成され、第二のセンサユニット522と第三のセンサユニット523を形成する磁気抵抗効果膜パターン配線は、第二の階層上に形成される。貫通電極端子503は、点線で示したように、異なる階層間で重なった位置にある電極端子を電気的に接続するように階層間を導通する電極端子である。
図2の左に、断面構造の模式図を示した。図では電極端子が各階層に描かれているが、単一の貫通電極として形成しても本発明の主旨に反するものではない。本発明では、同一階層に磁気抵抗効果膜パターン配線を有するセンサユニットの着磁方向は同一方向とし、異なる階層に磁気抵抗効果膜パターン配線を形成したセンサユニットの着磁方向は異なる角度、例えば90°又は180°異なる方向とする。
本発明の構成の一つの特徴は、個々のセンサユニットの周囲が、センサユニットを構成する磁気抵抗効果膜パターン配線自身や、電極端子、絶縁膜41で占められている点である。特許文献3に記載されているように、センサユニットを構成する磁気抵抗効果膜の配線の上下(厚さ方向)や、幅方向に近接してセンサユニットの加熱着磁を目的とするヒータを配したり、着磁磁界を印加する磁石膜を配置する構成の場合と異なり、本発明では、必要不可欠な磁気抵抗効果膜、電極、絶縁膜以外の余剰の構成を有さないのである。このことにより、本発明の磁気センサは、構造が簡単で作成しやすく、金属膜/絶縁膜面の剥離などの異常の発生が抑制され、安価に製造が行えるメリットを有する。
図3に、本発明の代表的な角度センサの構造を示す。図3の左側の図は断面構造を示した図である。ここでは簡便のため、電極端子の構造については描画を省略した。基体50上に、第一、第二、第三、第四、第五、第六、第七、第八のセンサユニット511,522,523,514,531,542,543,534が各々絶縁膜41,42,43,44を介して電気的に分離して階層的に4分割されて形成されてなる。第一から第四のセンサがY方向の着磁のセンサを構成とするとすれば、第五から第八のセンサがY方向と面内方向に直交した方向性を持つX方向のセンサを構成する。これについては図4の説明において後述する。これらX及びY方向のセンサの信号を適切に接合し、一つの角度センサとして360°方向の角度情報を得ることができる。ここで図中、4つの階層に下からY軸センサ素子、Y軸センサ素子、X軸センサ素子、X軸センサ素子の順で構成したが、この順序を変えても本発明の主旨を損なうものではない。
上記階層的な構成により、それぞれのセンサユニットを電気的に絶縁した独立回路として形成できるとともに、各センサユニットの形成工程を別個に段階的に行うことができ、独立した着磁方向を規定できる。
図3の右側の図は、基体表面方向から見た図である。チェーン状の一つのV字部分が一つのセンサユニットである例を示した。第一、第二、第三、第四のセンサユニット511,522,523,514は、適切な電極端子及びリード線によって接地電極(GND)、第一の出力電圧電極(Vy1)、第二の出力電圧電極(Vy2)、及び印加電圧電極(Vccy)に電気的に接続されて、Y軸センサ素子のブリッジを形成する。この図にはセンサユニットのブリッジ回路例を示したが、その接続状態と接続方法は特にこの例の構造に限定されるものではない。8つのセンサユニットは検出する磁界の場所依存性を抑制するために、単一の基体上に近接した配置で形成する。あるいは2つ(4つ)のセンサユニットを単一の基体上に近接した配置で形成し、これを4個(2個)接合して形成することでもある程度の効果は得られる。
図3の構成例では、第一から第四のセンサユニットは、印加された磁界の方向に対してそれぞれ異なる角度の出力をするように、後述する特定の方向性をそれぞれ有する。図3の右図中の矢印はその例を示し、第一のセンサユニット511と第二のセンサユニット522、第三のセンサユニット523と第四のセンサユニット514は、互いに180°ずつ異なる2つの方向性を有するペアとして作製される。同様に第五、第六、第七、第八のセンサユニット531,542,543,534は、適切な電極端子及びリード線によって接地電極(GND)、第一の出力電圧電極(Vx1)、第二の出力電圧電極(Vx2)、及び印加電圧電極(Vccx)に電気的に接続されて、X軸ブリッジを形成する。第五、第六、第七、第八のセンサユニット531,542,543,534の着磁方向は例えば図中の矢印のとおりであり、第五のセンサユニット531と第六のセンサユニット542、第七のセンサユニット543と第八のセンサユニット534は、第一から第四のセンサユニットとはプラス又はマイナス90°異なる方向で、互いに180°ずつ異なる2つの方向性を有するペアとして作製される。
図4に、本発明の角度センサの回路例を示した。第一、第二、第三、第四、第五、第六、第七、第八のセンサユニット511,522,523,514,531,542,543,534は、各々電気抵抗Ry1,Ry2,Ry3,Ry4,Rx1,Rx2,Rx3,Rx4として振舞う。第一から第八のセンサユニットは2つのいわゆるフルブリッジ回路を形成し、Vccy及びVccxに電圧を入力することでYブリッジ出力Vy1−Vy2及びXブリッジ出力V1x−Vx2を出力する。各センサユニットは磁気抵抗効果により、着磁方向と感知すべき磁界の方向との相対角度に対してコサインの出力が得られるので、着磁角度を互いに90°変えたYブリッジ及びXブリッジの出力から感知すべき磁界の方向を算出することができる。ここでフルブリッジ回路は、同じ着磁方向をもつセンサユニット対、例えばRy1とRy4と、180°着磁方向の異なるセンサユニット対、Ry2とRy3からの出力を得ることによって、温度変化による電気抵抗の変化を補償する効果を得ることができる。
図5に、本発明の角度センサの別の回路例を示した。電気抵抗Ry1,Ry2,Rx1,Rx2を構成する4つのセンサユニットは、図中に示した強磁性固定層の着磁方向例のように、互いに着磁方向が異なる。これら4つの着磁方向の異なるセンサユニットは2つのいわゆるハーフブリッジ回路を形成し、Vccy及びVccxに電圧を入力することで、Yブリッジ出力Vy1及びXブリッジ出力Vx1を出力する。各センサユニットは磁気抵抗効果により、着磁方向と感知すべき磁界の方向との相対角度に対してコサインの出力が得られるので、着磁角度を互いに90°変えたYブリッジ及びXブリッジの出力から、感知すべき磁界の方向を算出することができる。
上記、図3、図4、図5において、各センサユニットは各々90°ずつ着磁方向が異なる構成を示したが、これは、単純に幾何学的な理由である。すなわち、360°のセンサ稼動能力を発生させるのに、コサイン的な出力を有するセンサを複数組み合わせて360°をカバーするにおいて、90°ごと、4分割した角度で行うのがもっとも効率がよい。コサインカーブは90°の角度幅に山もしくは谷をもつ曲線であるから、である。厳密に言えば、90°ではなく、例えば60°ごと、6分割しても可能である。また、4分割でも正確に90°ずつでなく、70°と180°,250°,360°と構成することも、若干の効率の低下を伴う恐れがあるが、原理的に可能である。
図6に、本発明の代表的なセンサユニットの磁気抵抗効果積層膜10の構成を示す。基体50上に、下地膜14、第一の強磁性膜151、反平行結合層154、第二の強磁性膜152、非磁性中間層12、軟磁性自由層13、保護膜17を形成してなる。このうち、第一の強磁性膜151と第二の強磁性膜152は、反平行結合層154を介して反強磁性的に強く結合し、互いの磁化が反平行な状態になるよう形成される。この部分は外部からの磁界に対してその磁化方向が実質的に固定されてなり、強磁性固定層15として機能する。外部からの磁界に対して、磁化方向が変わらない強磁性固定層15と、外部からの磁界に対して良好に磁化方向を回転させる軟磁性自由層13の相対的な磁化方向の角度差に応じて、非磁性中間層12を介した導電度が変わることで磁気抵抗効果が発生し、信号出力が得られる。すなわち、各センサユニットの感知すべき磁界方向に対する角度の基準は、上記強磁性固定層15の固定された磁化の方向によって決定される。
次に、本発明のセンサユニットの磁気抵抗効果積層膜のより詳細な構成について述べる。
図7は、下地膜上に形成したCo−Fe膜の保磁力とFe組成の関係について示した図である。Co−Fe膜の組成に対して、Co−Fe膜の保磁力は大きく変化することがわかる。Fe組成が40at%より小さい領域では、Co−Fe膜の保磁力は4kA/m(50Oe)以下と小さく、比較的容易に磁化が回転することがわかる。一方、Fe組成が40〜80at%(Fe−20〜60at%Co)では、保磁力は8kA/m(100Oe)以上と大きくなり、磁化の回転に対して強くなることがわかる。そこで、本発明の角度センサのセンサユニットは、第一の強磁性膜として、Fe−20〜60at%Co薄膜を用いるとよい。これにより、本発明の角度センサに用いるセンサユニットでは、外部磁界に対して高い安定性を示すとともに、方向性を決定する着磁の容易性や、高い出力の実現が可能になる。第二の強磁性膜としては、Co−0〜40at%Fe薄膜を用いるとよい。
図7から見て取れるように、このような組成にすることによって、第二の強磁性膜の保磁力を第一の強磁性膜に比べて小さい値に保つことができ、結果的に強磁性固定層の磁気的な安定度を高くできる。第一の強磁性膜の保磁力に対して、第二の強磁性膜の保磁力を小さくすることは、互いに反平行結合層を介して強く反強磁性的に結合したこれらの強磁性膜において、保磁力の大きい第一の強磁性膜の磁化方向が優先される機能を発揮させ、しいては強磁性固定層の磁化状態の安定性を高くできる。また、第二の強磁性膜は、構造上中間層に直接隣接して磁気抵抗効果を発揮する機能を担うので、組成決定には高い磁気抵抗効果が得られるような組成を選ぶこともでき、特にCo−10at%Fe薄膜を用いると高い磁化の安定性と高い抵抗変化率を両立できる。
図8は、磁気抵抗効果のCo−Fe組成の依存性を示す参考データである。データは以下の構造の膜についての実験結果である。基体/下地膜/MnPt/Co−10at%Fe膜/Ru/Co−10at%Fe膜/Co−Fex膜/Cu/Co−10at%Fe/Ni−20%Fe膜/保護膜。本発明のセルフピン型スピンバルブと同一ではないが、巨大磁気抵抗の発生機構は同じなので、Co−Fe強磁性膜の組成に関する知見として参考にすることができる。
図8から、Co−Fex部の組成を変えると、Fe組成の増大に伴ってMR比は徐々に低下していることがわかる。Fe組成を30at%以上にするとCo−Fe合金のfcc/bcc構造境界に相当するが、この組成領域でMR比は大きく低下していることがわかる。これはCo−Fe薄膜がbcc構造になると巨大磁気抵抗効果を生じる他の層、すなわちCu非磁性中間層やCoFe/NiFe軟磁性自由層のfcc構造の層と結晶学的な不一致を生じ、これが電子の散乱要因となって磁気抵抗を低下させるものと思われる。Feをさらに増やしていくとMR比はさらに低下しているが、これはFe/Cuの組み合わせがCo/Cuの組み合わせより巨大磁気抵抗効果が小さいことは学術論文などで報告がある現象と同様と考えられる。このような理由から本発明の第二の強磁性膜には、Co−Fe薄膜でFe組成が40at%以下の範囲であって、さらに、20at%以下、特に10at%程度とすることが望ましい。
本発明のセンサユニット用磁気抵抗効果膜で、このような組成の第一の強磁性膜及び第二の強磁性膜を用いることの別の理由は、本発明の角度センサの目的である広い温度領域で動作可能、という機能を達成するための温度依存性という物性がある。一般に言って、強磁性体の磁化は温度の上昇による熱揺らぎによって減少していき、その温度特性は、その物質のキュリー温度によって決まる。よく知られているようにFeのキュリー温度は770℃、Coは1120℃、Niは358℃である。仮に、セルフピン型の強磁性固定層を、それぞれFeとCoの層で作製した場合、室温での飽和磁束密度はそれぞれおよそ2.1T、1.6Tであるから、互いの磁化量の差分がゼロになるようにFe層の厚さとCo層の厚さを1.6:2.1に設定すれば、およそ磁化量の差分をゼロにできる。しかしながら、FeとCoではキュリー温度が違うので、温度の上昇とともに、それぞれの磁化の量はブリルアン関数的に低下していき、その結果、磁化の磁化量の差分は次第にゼロからずれていく。
図9に、磁化量の温度依存性を概念的に示した図を示す。図9(a)はキュリー温度の異なる強磁性膜を用いたセルフピン型強磁性固定層の特性を示した図、図9(b)はキュリー温度の同等な強磁性膜を用いたセルフピン型強磁性固定層の特性を示した図である。
キュリー温度の異なる強磁性膜を用いた場合、8(a)に示すように、キュリー温度の違いにより、200℃での磁化量の差分ΔMはゼロからのずれが増加し、このため、強磁性固定層は外部磁界に対して不安定になる。この現象は、特許文献3において加熱又は冷却による強磁性固定層の着磁に利用されるのと同じ原理であるが、本発明の主旨は、この現象を逆に抑制した構造を採用することによって、温度の上昇に対して安定な角度センサを供給することにあるのである。R. M. Bozorth, “Ferromagnetism” (D. Van Nostrand Co. Inc., N. Y., (1951)によれば、Fe40Co60は980℃付近に相変態点があり磁性を失うが、低温側から外挿される“virtual”な、実質的なキュリー温度はおよそ1140℃である。この温度はCoのキュリー温度1120℃に極めて近い。このような物性は、CoとFe40Co60が実質的にほぼ同程度の磁化の温度依存性を持つことを示している。これら2つの組成は上述した本発明の第一および第二の強磁性膜の近く、したがって本発明の第一および第二の強磁性膜はその合金組成からともに1100℃付近の同程度のキュリー温度を持ち、温度の上昇に対して類似の磁化の温度依存性をもつことが期待できる。一方、図9(b)は、本発明のセンサユニット用磁気抵抗効果膜の強磁性固定層の磁化の温度特性の概念図を示している。強磁性固定層をキュリー温度の同等な材料から構成することにより、広い温度領域においてΔMがゼロ近傍であるセンサユニット用磁気抵抗効果膜を得ることができ、低温から高温まで安定に動作する角度センサを実現できる。
図10に、強磁性固定層に反平行結合層としてRuを用いたときの残留磁化の量Mrと、磁界160kA/m(20kOe)での磁化量M160を示した。残留磁化の量Mrは、Ru反平行結合層の厚さが0.6nm近傍で大きくなっており、Ruの厚さが0.3〜0.45nm、及び0.7〜1nmではほぼゼロになっている。これはRuの厚さによって、強磁性固定層を構成する第一の強磁性層と第二の強磁性膜の間の反強磁性的結合力が変化することを示している。すなわち、Ru反平行結合層の厚さが0.3〜0.45nm、及び0.7〜1nmの時には、反強磁性的結合は良好であるが、Ru反平行結合層の厚さが0.6nm近傍では強磁性的であって、このため残留磁化成分が増加しているのである。次に、印加磁界160kA/m(20kOe)での磁化の量であるM160についてみると、Ru反平行結合層の厚さが0.45nm以下に薄くなると減少していることがわかる。これは、Ru反平行結合層の厚さが0.45nm以下では強磁性固定層が外部磁界160kA/m(20kOe)で飽和しないほど反強磁性結合が強くなっていることを意味する。結果、Ru反強磁性層の厚さが0.35nm、もしくはその近傍で0.3〜0.4nmのときが強磁性固定層の反強磁性的結合がもっとも強く、残留磁化成分もほぼゼロであった。したがって、Ruを反平行結合層に用いる場合、好ましくは0.3〜0.4nmの厚さにすればよいことがわかる。
図11に、第二の強磁性膜と第一の強磁性膜の磁化量の差ΔMを、第一の強磁性膜の厚さに対して示した。ここで第二の強磁性膜の厚さは一定として、磁化量は飽和磁化(テスラ)×厚さ(ナノメートル)として示した。膜の構成は基体/下地膜/第一の強磁性膜Co−60at%Fe膜/Ru膜/Co−10at%Fe膜(2nm)/Cu/Co−10at%Fe膜/Ni−20at%Fe膜/保護膜とした。第一の強磁性膜の厚さに対して、磁化量の差ΔMは単純に減少し、一定の第二の強磁性膜の厚さに対して適切な第一の強磁性膜の厚さを選択することで磁化量の差ΔMをゼロもしくはその近傍の値に設定することができることがわかる。本発明において、この磁化量の差ΔMは角度センサとしての機能に大きな影響を与える因子である。
図12に、磁化量の差ΔMを変えたときのセンサユニット用磁気抵抗効果膜の抵抗変化率と最大印加磁界の関係を示した。測定は、磁気抵抗効果膜の強磁性固定層の着磁方向に平行な膜面内方向に磁界を正負に印加して磁気抵抗効果曲線を測定し、最大印加磁界を最初は50A/mとして、順次大きくして行った。これはすなわち、セルフピン型の磁気抵抗効果膜からなるセンサユニットについて、強磁性固定層が外部磁界に対して安定である上限を計測する実験である。
磁化量の差ΔMが−0.1〜0.06(nm・T)では、最大印加磁界が160A/m(2000Oe)を越えても高いMR比を保ち続けているが、磁化量の差ΔMが−0.17になると、最大印加磁界160A/m(2000Oe)でのMR比は10%となり、1%程度のMR比の低下が発生していることがわかる。さらに磁化量の差ΔMが−0.24では最大印加磁界160kA/m(2000Oe)でのMR比は8.5%とさらに低下が認められる。このMR比の低下は最大印加磁界をかけた後、より低い磁界で測定しなおしても元の値には復帰しない。これは、磁化量の差ΔMを適切にゼロ近傍にしないと外部磁界によって強磁性固定層の磁化方向が変化して、所定の性能を維持できないことを意味している。
図13には、センサユニット用磁気抵抗効果膜の電気抵抗の磁界角度依存性を示した。測定は、図13の左の模式図のように、磁気抵抗効果膜の強磁性固定層の着磁方向に対して、面内の角度θで8kA/m(100Oe)の磁界を印加し、角度θを変えた時の抵抗を測定したものである。この抵抗の磁界角度依存性は、本発明のセンサユニット用磁気抵抗効果膜が角度センサとして有効であることを端的に示す。すなわち、角度θを変えると、磁界の方向に磁化が回転する軟磁性自由層と、着磁方向から磁化が変化しない強磁性固定層との磁化のなす角度が変化し、それに応じて磁気抵抗効果が発生する。同時に、このような測定を行うことで、センサユニットを構成する磁気抵抗効果膜の強磁性固定層の着磁の方向を測定することができる。
図14に、磁化量の差ΔMを変えたときのセンサユニット用磁気抵抗効果膜の強磁性固定層の磁化方向ずれと最大印加磁界の関係を示した。磁化量の差ΔMがゼロ近傍では磁化方向ずれはきわめて小さい。磁化量の差ΔMがゼロからずれると、磁化方向ずれは2次関数状の増加が見られ、磁化方向ずれは1°を超えた。
図14に示した角度ずれは、本発明の目的である角度センサ及び角度検出装置において、重大な意味を持つ。特許文献5のような磁気ヘッドへの応用の場合、図12に示したMR比の低下は単純に信号出力が低下するのであって、多少のMR比の低下はデメリットではあるが致命的ではない。さらに、磁気ヘッドの場合に図14のような数度以下の角度ずれは、実質的に磁気ヘッドの性能に影響しない。これに対して本発明の角度センサでは、検出すべき角度はこの角度ずれの影響を直接受け、角度ずれが直接角度誤差になってしまう。
図15に、磁化量の差ΔMと、175kA/m(2.2kOe)印加後の強磁性固定層の磁化方向ずれの関係をまとめて示した。磁化量の差ΔMがゼロからずれると、角度ずれは2次関数状の増加が見られ、最小二乗法によって求めた2次関数近似曲線によると、ΔMが負でその絶対値が0.15nm・Tより大きいと、角度ずれは1°を超えた。角度誤差を1°以下とすることが角度センサとしての一定の性能であると考えると、図15から磁化量の差ΔMは−0.15〜0.08とすることで、角度センサとしての必要を満たすことがわかる。以上のように、本発明の角度センサのセンサユニットを反強磁性的に強く結合したFeCo及びCoFe磁性層からなるセルフピン型強磁性固定層を有し、かつ、磁化量の差ΔMを−0.15〜0.08のゼロ近傍に設定することで高い出力と高い安定性を得ることができる。
図16に、本発明のセンサユニット用磁気抵抗効果膜のMR比の温度依存性を示す。比較のため、よく知られている反強磁性膜を用いたスピンバルブ膜についても示した。通常のスピンバルブ膜では、MR比が−40℃〜150℃まで連続的に低下していく。角度センサの動作温度範囲は絶対的に決まるものではないが、ここでは一般的な角度センサの動作温度として−40℃から150℃とした。上記のような連続な低下は単純に温度の上昇に伴って金属の電気抵抗が増加し、その結果、磁気抵抗効果が低減していると考えられる。本発明の角度センサ用の磁気抵抗効果膜においても同様の傾向を示すことを190℃まで確認できたが、温度の上昇によってMR比が低下する割合に着目すると、本発明のセンサユニット用磁気抵抗効果膜の温度係数は−0.02%/℃、従来のスピンバルブ膜では−0.04%/℃となり、本発明のセンサユニット用磁気抵抗効果膜は温度に対する変化が小さいというメリットがあることがわかる。具体的には−40℃から150℃という動作温度範囲内において、本発明のセンサユニットは従来の構造のセンサに比べて1/3から1/2程度の温度依存性の低減された特性を示すのである。
図17に、本発明の角度センサ上に90°ごとに磁場印加方向を変えて薄膜形成した4つのセンサユニットの最大印加磁界と強磁性固定層の磁化の方向の関係を示した。図の縦軸は、各センサの大まかな挙動を見るために、大きな角度範囲に設定されている。ここでは、4つのセンサユニットの各々の強磁性固定層の強磁性膜間の磁化量の差ΔMはほぼゼロに形成した。センサユニット用磁気抵抗効果膜の強磁性固定層を所定の方向の磁界中で形成することで、センサユニット1〜4の強磁性固定層の磁化の方向は、それぞれ0゜、90゜、−180゜、−90°の方向に着磁されており、その方向性は135kA/m(1700Oe)の磁界を印加しても変わっていないことがわかる。このように、本発明のセンサユニットは、磁気抵抗効果膜の形成時の磁界印加方向で着磁方向を決定でき、外部磁界に対して安定であるので、この着磁方向に応じたそれぞれ角度の異なる磁界方向の感知ユニットとして機能する。
上述のように、センサユニットの磁気抵抗効果膜の形成時に磁界を適切な方向に印加することで、強磁性固定層の着磁されたセンサユニットを得ることができる。以下、軟磁性自由層の磁気異方性について述べる。強磁性固定層を磁界を印加して形成すると着磁方向を決定できるが、一方、軟磁性自由層の形成時には、その磁化の方向が容易磁化方向となる一軸異方性が発生する。最も理解しやすい製造方法は、強磁性固定層の磁界印加方向と同一方向に軟磁性自由層の形成時に磁界が印加され、異方性が誘導される場合である。
図18に、軟磁性自由層の容易磁化方向が強磁性固定層と同一方向であるセンサユニット4個を有する角度センサの角度ずれを示した。ここで角度ずれは、測定磁界の印加方向に対して角度センサの出力から算出された角度とのずれである。図中、点線の測定は0°〜360°への測定、実線は逆に360°〜0°への測定である。両者の間に大きなずれはなく、この角度センサのヒステリシスが大きくないことがわかるが、一方、角度ずれは磁界の印加角度によって変化し、360°測定したときのピークからピークの幅で1.4°もの角度ずれを生じていることがわかる。この角度ずれ発生の原因は、上記結果を4個のセンサユニットのうち、X成分とY成分に分離して測定すると理解しやすい。すなわち、センサユニットのうち、強磁性固定層の着磁方向が0°と180°の一対と、90°と−90°の一対によるハーフブリッジがX成分とY成分に対応する。
図19は、図18のセンサのX側ユニット及びY側ユニットの出力誤差である。線が各2本あるのは図18と同様に角度の増加方向と減少方向の測定結果であるが、それぞれに大差ないので以降では触れない。ここで出力誤差は、XあるいはY成分のブリッジの出力の最大値と最小値に対応する振幅をもつ測定磁界の印加方向のコサインに対する値のずれを振幅に対して示したものである。X成分、Y成分ともに、磁界印加角度に対して出力誤差は複雑な挙動を示しているが、0〜360°の間に山と谷を2つずつ有する2回成分が特に大きいことがわかる。この時の出力誤差は360°測定した場合のピークからピークで約1.0%であった。
このような出力誤差の発生原因を明確にするため、角度センサの静磁界磁化挙動解析を行った。解析には、4つのセンサユニットの着磁角度、電気抵抗、抵抗変化率に加えて、各々の層間結合磁界、一軸異方性定数を含めた。ここで層間結合磁界は強磁性固定層と軟磁性自由層との磁気的な結合磁界で、作製したセンサユニット用磁気抵抗効果膜の実測値を用いた。一軸異方性定数は、薄膜では測定が困難なので、通常、十分の数A/m(数Oe)程度であることから測定結果とフィッティングすることで求めた。また、X側のセンサユニットとY側のセンサユニットとの間に強磁性固定層の角度設定ずれを仮定し、これもフィッティングパラメーターとした。
図20に、解析モデルによる出力誤差及び角度ずれの磁界印加角度依存性を示した。図中、実線と1点鎖線が図18、図17に示した実測値、それ以外の□、◆マークは解析による計算結果である。使用した一軸異方性磁界Hk(Oe)、層間結合磁界Hint(Oe)、及び角度設定ずれの値を以下に示す。
センサユニット1:Hk 6、Hint 4.42
センサユニット2:Hk 6、Hint 0.54
センサユニット3:Hk 5、Hint 4.42
センサユニット4:Hk 5、Hint 0.54(単位はOe)
角度設定ずれ−0.2°
図20からわかるように、解析モデルによる出力誤差及び角度誤差は、実測値とよく一致しており、角度センサの誤差・ずれの発生原因がなんであるにせよ、本解析モデル内に考慮されていることがわかる。以下、図20に示した解析の結果を初期解析値と呼ぶことにする。
図21に、すべてのセンサユニットに対して層間結合磁界Hintをゼロにした場合のX成分ブリッジの出力誤差を示した。出力誤差は微量に変化したが、ピークからピークの出力誤差は1.0%と変化せず、大略初期解析値又は実測値と変わっていないことがわかる。この時の角度誤差は、1.0°であった。
一方、図22は、Hint及びHkをゼロにした場合のX成分ブリッジの出力誤差と角度センサの角度誤差である。HkをゼロにしたことでX成分ブリッジの出力誤差が明確に小さくなり、ピークとピークの幅で0.3%と初期解析値の1/4程度、すなわち、実測値の1/4程度になった。同様に角度誤差は0.3°とやはり1/4程度に低減された。この残留した0.3°の誤差は、X及びYセンサの角度ずれなどに起因すると考えられる。
以上のことから、角度センサの角度誤差を低減するには軟磁性自由層の一軸異方性の低減が有効であることがわかる。図21で示したHintゼロの場合の角度誤差は1.0°、図22のHkをゼロにした場合の角度誤差は0.3°であって、本発明でHkをゼロにする効果は、実験的にピーク幅で角度誤差0.7°の低減にあたることがわかる。すなわち、本発明のHk低減効果を用いない場合、センサの角度誤差はピーク幅で1.0−0.3=0.7°までの低減が限界であって、本発明の適用によって0.7°より小さい角度誤差が実現できる。
さらに具体的に、Hkを低減する方法について述べる。軟磁性自由層の一軸異方性は、センサユニット用磁気抵抗効果膜を熱処理することによって薄膜形成後かつ素子形成後に制御することができる。一般のスピンバルブ膜を含め、極薄い軟磁性自由層の一軸異方性は200℃以上の熱処理を行うと、磁界の方向、又は軟磁性自由層の磁化方向に容易磁化方向をもつ一軸異方性へと熱活性化的に移行するからである。すなわち、回転磁界中で角度センサに熱処理を行い、軟磁性自由層の一軸異方性を、いわば等方化することで、図22に示したような角度誤差の低減された角度センサを得ることができる。
ここで、従来の角度センサで問題となるのは、上記のように軟磁性自由層の一軸異方性を等方化する熱処理を行うと、反強磁性膜の交換結合異方性が低減、等方化、あるいは分散の増加を生じ、角度センサとしての機能を損失することである。一方で、本発明の角度センサでは、ここまで述べてきたように、高温まで外部磁界に対しても安定に動作するセンサユニットを有しており、反強磁性膜の交換結合磁界を応用していない。上記の軟磁性自由層の一軸異方性の等方化熱処理は、本発明の高安定性のセンサユニットにおいてはじめて、極めて有効な手法となるのである。
等方化熱処理は、軟磁性自由層の磁化を所定の方向に磁化するに足りる程度の磁界を印加して、基体の面内方向に回転しながら熱処理及び冷却することによって、一軸異方性の方向性を均質化することで達成できる。熱処理中に近辺の強磁性材料の機材からの磁界や地磁気などの影響を受けないように、回転熱処理中及び冷却時に適切な大きさの磁界、4〜40kA/m(50〜500Oe)程度の磁界を回転して加えることで、軟磁性自由層の磁化方向を時間的に均等化できる。この適切な磁界の大きさは、磁性膜の誘導磁気異方性及び帯状にパターニングしたことによる形状異方性磁界より大きく、図14に示したような強磁性固定層のずれを高温においても生じないように、選択する必要がある。この適切な範囲を逸脱すると、磁界が低すぎて誘導異方性消失熱処理の効果が十分得られないか、強磁性固定層の着磁方向にずれが生じて出力の低下や角度誤差の増加を起こす恐れがあるからである。適切な磁界におけるこの消失処理により、一軸異方性の方向性を均等化し、本発明の角度センサの角度誤差を低減することができる。
上記の方法によってHkを低減した角度センサを作製、測定することによって、本発明の角度センサではピーク幅で0.8°以下の角度誤差を実現できることを確認できた。熱処理の方法については、回転磁界でなく、磁界方向のスイッチング、例えば0°と90°とのスイッチング熱処理でも回転磁界中熱処理と同様の効果を得ることができる。もし、熱処理中の軟磁性自由層の磁化方向が、地磁気などの要因によって特定の方向を向かないのであれば、無磁界中熱処理によって軟磁性自由層の一軸異方性の方向性を低減させることも可能である。ここで無磁界中熱処理としては、外部磁界が実質的に磁性膜の磁化状態を飽和させない範囲であることが必然であるから、一般的な軟磁性といわれる磁性膜の保磁力の大きさより小さい、0.8kA/m(10エルステッド)以下、であるべきである。
等方化熱処理の適切な温度範囲は、一つには軟磁性自由層の誘導異方性(一軸異方性)が熱的に変更可能になる温度であって、およそ200℃より上である。一方、温度の高温側の上限は、本発明の角度センサの耐熱性によって決定される。図23に、本発明のセンサユニットの熱処理後の磁気抵抗効果曲線を示す。熱処理は無磁界中で行い、熱処理時間は3時間とした。図23の左の図には磁気抵抗効果曲線を示したが、熱処理温度310℃まではMR比の低下はなく、320℃ではMR比が低下した。MR比の低下に伴って、磁気抵抗効果曲線はステップ関数的ないわゆるスピンバルブ状の磁気抵抗効果曲線からはずれており、強磁性固定層と軟磁性自由層の間の磁気的な独立が保てなくなった結果と考えられる。図23の右の図には熱処理温度とMR比の関係が示されており、本発明のセンサユニット用磁気抵抗効果膜の熱処理温度としては300℃以下とするとよいことがわかる。200℃以下では誘導磁気異方性が変化しがたいし、300℃を超える温度では、角度センサを構成する磁気抵抗効果膜の特性が低下するからである。
図24に、本発明の角度センサの製造方法のフロー例を示した。8つのセンサユニットを着磁方向の異なる4対から形成する場合、基体上に第一階層のセンサユニットを形成するには、磁気抵抗効果膜の形成を所定の磁界方向で行い、これをパターニングし、絶縁膜で覆う工程を行う。次に第二階層について同様の工程を、ただし、磁気抵抗効果膜の形成時の磁界方向を変えて行う。第三階層及び第四階層についても、同様の工程を行う。電極端子の製造工程については割愛したが、各階層ごとに形成してもよいし、最後の階層を形成後に、第一階層まで電極端子部を貫通する工程と、電極材料を形成する工程を行って形成してもよい。最後に、軟磁性自由層の誘導異方性消失熱処理を行う。
図25に、本発明の角度センサの製造方法の例を工程断面図によって示した。ここでは階層構成を単純化して示すために、図3の左側図に準じた描画を用いた。図24に示したフローの工程を、図25に示したように階層的な構成として作製していく。第一の階層では、図25(a)に示すように、基体50上に磁気抵抗効果膜10の形成を例えば紙面手前方向に磁場を印加して行い、図25(b)に示すように磁気抵抗効果膜をパターニングして第一のセンサユニット511と第四のセンサユニット514を形成する。その後、図25(c)のように絶縁膜41の形成を行う。次に、第二階層の形成を行う。最初に、図25(d)のように、磁気抵抗効果膜10の形成を紙面奥行き方向に磁場を印加して行い、図25(e)のように磁気抵抗効果膜をパターンニングして第二のセンタユニット522と第三のセンサユニット523を形成する。その後、絶縁膜42を形成する。
続いて、図25(f)に示すように、例えば紙面左から右方向に磁場を印加しながら第三層用の磁気抵抗効果膜10を成膜する。次に、図25(g)に示すように、磁気抵抗効果膜をパターンニングして第五のセンタユニット531と第八のセンサユニット534を形成する。その後、絶縁膜43を形成する。次に、図25(h)に示すように、紙面右から左方向に磁場を印加しながら第四層用の磁気抵抗効果膜10を成膜する。次に、図25(i)に示すように、磁気抵抗効果膜をパターンニングして第六のセンタユニット542と第七のセンサユニット543を形成する。その後、絶縁膜44を形成する。
このように、第一、第二、第三、第四の階層の磁気抵抗効果膜の形成工程で、図25中に矢印で示すように磁場印加方向を変える。このような作製方法により、複数のセンサユニットが階層ごとに着磁方向が異なるように形成される。その後、誘導異方性消失熱処理を行って軟磁性自由層の誘導異方性を低減し、ブリッジ回路を組むことで、角度誤差の少ない角度センサを得ることができる。
図26に、本発明の角度センサを用いた角度検出装置の構成例を示す。回転駆動体63は回転駆動軸62に対して回転運動し、磁石61を角度センサ55に対して相対的に回転運動させる。ここでは上記角度センサが回転軸中に設置され、回転軸の周囲を磁石が回転する回転機構を記載した。この回転運動により、角度センサ55には磁石61から回転角度に応じた方向に磁界が印加され、角度センサ55の出力から回転駆動体63と回転駆動軸62の角度関係を検知できる。
以上のような構成で本発明の角度センサ及び角度検出装置を構成することで、広い温度範囲において出力が大きく、角度ずれが小さい、角度センサ及び角度検出装置を得ることができる。
本発明の角度センサを構成するセンサユニットの構成例を示す図。 本発明の角度センサの積層構成概念図を示した図。 本発明の代表的な角度センサの構造を示す図。 本発明の角度センサの回路例を示す図。 本発明の角度センサの別の回路例を示す図。 本発明のセンサユニットの磁気抵抗効果積層膜の構成例を示す図。 下地膜上に形成したCo−Fe膜の保磁力とFe組成の関係について示す図。 磁気抵抗効果のCo−Fe組成の依存性を示す参考図。 磁化量の温度依存性を示す概念図。 強磁性固定層に反平行結合層としてRuを用いたときの残留磁化の量Mrと、磁界160kA/m(20kOe)での磁化量M160を示した図。 第二の強磁性膜と第一の強磁性膜の磁化量の差ΔMを、第一の強磁性膜の厚さに対して示した図。 磁化量の差ΔMを変えたときのセンサユニット用磁気抵抗効果膜の抵抗変化率と最大印加磁界の関係を示した図。 センサユニット用磁気抵抗効果膜の電気抵抗の磁界角度依存性を示す図。 磁化量の差ΔMを変えたときのセンサユニット用磁気抵抗効果膜の強磁性固定層の角度ずれと最大印加磁界の関係を示す図。 磁化量の差ΔMと、175kA/m(2.2kOe)印加後の強磁性固定層の磁化方向ずれの関係を示す図。 本発明のセンサユニット用磁気抵抗効果膜のMR比の温度依存性を示す図。 90°ごとに磁場印加方向を変えて薄膜形成した4つのセンサユニットの最大印加磁界と強磁性固定層の磁化の方向の関係を示す図。 軟磁性自由層の容易磁化方向が強磁性固定層と同一方向であるセンサユニット4個を有する角度センサの角度ずれを示す図。 角度センサのX成分及びY成分の出力誤差を示す図。 解析モデルによる出力誤差及び角度ずれの磁界印加角度依存性を示す図。 すべてのセンサユニットに対して層間結合磁界Hintをゼロにした場合のX成分ブリッジの出力誤差を示す図。 int及びHkをゼロにした場合のX成分ブリッジの出力誤差と角度センサの角度誤差を示す図。 本発明のセンサユニットの熱処理後の磁気抵抗効果曲線を示す図。 本発明の角度センサの製造方法のフローを示す図。 本発明の角度センサの製造方法を示す工程図。 本発明の角度センサを用いた角度検出装置の構成例を示す図。
符号の説明
10 磁気抵抗効果膜
12 非磁性中間層
13 軟磁性自由層
14 下地膜
15 強磁性固定層
151 第一の強磁性膜
152 第二の強磁性膜
154 反平行結合層
17 保護膜
41 絶縁膜
42 絶縁膜
43 絶縁膜
44 絶縁膜
50 基体
501 電極端子
502 磁気抵抗効果膜パターン配線
503 貫通電極端子
511 第一のセンサユニット
522 第二のセンサユニット
523 第三のセンサユニット
514 第四のセンサユニット
531 第五のセンサユニット
542 第六のセンサユニット
543 第七のセンサユニット
534 第八のセンサユニット
55 角度センサ
61 磁石
62 回転駆動軸
63 回転駆動体

Claims (16)

  1. 複数の磁気抵抗効果型のセンサユニットが絶縁膜を介して膜厚方向に積層された階層構造を有し、
    各センサユニットは、反平行結合膜を介して第一の強磁性膜と第二の強磁性膜を反強磁性的に結合させてなるセルフピン止め型の強磁性固定層と、非磁性中間層と、軟磁性自由層とを有し、前記第一の強磁性膜と第二の強磁性膜はキュリー温度が略同じかつ磁化量の差が実質的にゼロであり、
    異なる階層に属するセンサユニットの強磁性固定層の磁化はそれぞれ異なる方向を向いており、
    前記複数のセンサユニットによって外部磁界に応じた信号を出力するブリッジ回路が組まれていることを特徴とする角度センサ。
  2. 請求項1記載の角度センサにおいて、強磁性固定層の磁化の向きが第一の方向であるセンサユニットとその逆方向であるセンサユニットを組み込んだ第一のブリッジ回路と、強磁性固定層の磁化の向きが前記第一の方向と直交する第二の方向であるセンサユニットとその逆方向であるセンサユニットを組み込んだ第二のブリッジ回路を有することを特徴とする角度センサ。
  3. 請求項1記載の角度センサにおいて、前記ブリッジ回路が4つ以上のセンサユニットからなり、各センサユニットの強磁性固定層の磁化方向が異なることを特徴とする角度センサ。
  4. 請求項1記載の角度センサにおいて、4つのセンサユニットを有し、前記4つのセンサユニットは強磁性固定層の磁化方向が各々90°ずつ異なり、前記4つのセンサユニットが2つのハーフブリッジ回路を形成してなり、各ハーフブリッジ回路は互いに磁化方向が180°異なるセンサユニットの対を含むことを特徴とする角度センサ。
  5. 請求項1記載の角度センサにおいて、一つの階層に複数のセンサユニットが設けられ、同じ階層に属する複数のセンサユニットの強磁性固定層の磁化は同じ方向を向いていることを特徴とする角度センサ。
  6. 請求項5記載の角度センサにおいて、4つの階層を有し、それぞれの階層に2つずつ配置された合計8つのセンサユニットを有し、前記8つのセンサユニットは強磁性固定層の磁化方向が各々90°ずつ異なる4つの対からなり、前記4対のセンサユニットが2つのフルブリッジ回路を形成してなり、各フルブリッジ回路は磁化方向が同じ2つのセンサユニットと当該2つのセンサユニットとは磁化方向が180°異なる他の2つのセンサユニットを含むことを特徴とする角度センサ。
  7. 請求項1記載の角度センサにおいて、前記第一の強磁性膜はFe−20〜60at%Co合金、第二の強磁性膜はCo−0〜40at%Feからなることを特徴とする角度センサ。
  8. 請求項1記載の角度センサにおいて、前記第一の強磁性膜はFe−20〜60at%Co合金、前記第二の強磁性膜はCo−10〜40at%Fe合金からなることを特徴とする角度センサ。
  9. 請求項1記載の角度センサにおいて、前記センサユニットの幅方向の脇には絶縁膜を介して折りたたみ構造もしくは螺旋構造状に配置されたセンサユニット自身が配置され、前記幅方向の脇には永久磁石膜又はコイルからなる着磁機構を素子上に有さないことを特徴とする角度センサ。
  10. 請求項1記載の角度センサにおいて、前記センサユニットの幅方向の脇及び厚さ方向の上下には絶縁膜が配置され、階層的に形成された他のセンサユニット、基体、が配置されており、前記センサユニットに隣接した加熱用電極を有さないことを特徴とする角度センサ。
  11. 請求項2記載の角度センサにおいて、前記センサユニットの軟磁性自由層の誘導磁気異方性が等方化されてなり、前記第一及び第二のブリッジ回路の出力の角度誤差が0.7%p−pより小さいことを特徴とする角度センサ。
  12. 基体上に第一階層のセンサユニットを形成する工程と、
    第一階層の絶縁膜を形成する工程と
    第二階層のセンサユニットを形成する工程と、
    第二階層の絶縁膜を形成する工程と、
    第三階層のセンサユニットを形成する工程と、
    第三階層の絶縁膜を形成する工程と、
    第四階層のセンサユニットを形成する工程と、
    第四階層の絶縁膜を形成する工程と、
    200℃以上、300℃以下の温度において熱処理する工程とを有し、
    各階層のセンサユニットを形成する工程は、第一の強磁性膜を所定の磁界印加中で形成する工程と、前記一の強磁性膜の上に反平行結合層を形成する工程と、前記反平行結合層の上に第二の強磁性膜を形成する工程と、前記第二の強磁性膜の上に非磁性中間層を形成する工程と、前記非磁性中間層の上に軟磁性自由層を形成する工程と、当該センサユニットをパターニングする工程とを含み、
    各階層のセンサユニットを形成する工程で印加する磁界の方向が異なり、
    前記熱処理は前記軟磁性自由層の誘導異方性消失熱処理である
    ことを特徴とする角度センサの製造方法。
  13. 請求項12記載の角度センサの製造方法において、第一階層のセンサユニットを形成する工程で印加する磁界の方向を角度0°とするとき、他の階層のセンサユニットを形成する工程で印加する磁界の方向は、90°、180°、270°であることを特徴とする角度センサの製造方法。
  14. 請求項12記載の角度センサの製造方法において、前記誘導異方性消失熱処理が、4kA/m以上、40kA/m以下の回転磁界を前記基体の面内方向に印加しながら行う回転磁界中熱処理であることを特徴とする角度センサの製造方法。
  15. 請求項12記載の角度センサの製造方法において、前記誘導異方性消失熱処理が、前記基体の面内方向の磁界が0.8kA/m以下の実質的に無磁界中熱処理であることを特徴とする角度センサの製造方法。
  16. 複数の磁気抵抗効果型のセンサユニットが絶縁膜を介して膜厚方向に積層された階層構造を有し、各センサユニットは、反平行結合膜を介して第一の強磁性膜と第二の強磁性膜を反強磁性的に結合させてなる強磁性固定層と、非磁性中間層と、軟磁性自由層とを有し、前記第一の強磁性膜と第二の強磁性膜はキュリー温度が略同じかつ磁化量の差が実質的にゼロであり、同じ階層に属するセンサユニットの強磁性固定層の磁化は同じ方向を向き、異なる階層に属するセンサユニットの強磁性固定層の磁化はそれぞれ異なる方向を向いており、前記複数のセンサユニットによって外部磁界に応じた信号を出力するブリッジ回路が組まれている角度センサと、
    前記角度センサに対して相対的に回転運動をする磁石と、
    前記角度センサが設置された、回転運動をするための回転軸と、
    前記回転軸の周囲を前記磁石が回転する回転機構と、
    を備えることを特徴とする角度検知装置。
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