JP2023048919A - 磁気検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】磁気検出装置の回路において、発振を防ぐことが好ましい。【解決手段】検出した磁気に応じた検出信号を出力する磁気検出部と、検出信号に応じたフィードバック電流を生成するアンプ回路と、フィードバック電流に応じて磁気を生成し、磁気検出部に入力するコイルとを備え、磁気検出部、アンプ回路およびコイルは、フィードバック回路を構成し、磁気検出部は、感磁軸を有する磁気センサと、磁気を収束して磁気センサに入力する磁気収束板とを有し、磁気収束板は、感磁軸の方向と垂直でない方向に延伸するスリットを有する磁気検出装置を提供する。【選択図】図3
Description
本発明は、磁気検出装置に関する。
従来から、磁場を検出する磁気センサとして巨大磁気抵抗(GMR:Giant Magneto-Resistance)効果やトンネル磁気抵抗(TMR:Tunnel Magneto-Resistance)効果を用いた磁気抵抗(MR:Magneto-Resistance)センサを備える磁気検出装置では、感度を向上するため磁気収束板(磁場コンセントレータ)が設けられている。(例えば、特許文献1)。
特許文献1 特開2017-219539号公報
特許文献1 特開2017-219539号公報
磁気検出装置の回路において、発振を防ぐことが好ましい。
上記課題を解決するために、本発明の一つの態様においては、磁気検出装置を提供する。磁気検出装置は、磁気検出部を備えてよい。磁気検出部は、検出した磁気に応じた検出信号を出力してよい。磁気検出装置は、アンプ回路を備えてよい。アンプ回路は、検出信号に応じたフィードバック電流を生成してよい。磁気検出装置は、コイルを備えてよい。コイルは、フィードバック電流に応じて磁気を生成し、磁気検出部に入力してよい。磁気検出部、アンプ回路およびコイルは、フィードバック回路を構成してよい。磁気検出部は、磁気センサを有してよい。磁気センサは、感磁軸を有してよい。磁気検出部は、磁気収束板を有してよい。磁気収束板は、磁気を収束して磁気センサに入力してよい。磁気収束板は、感磁軸の方向と垂直でない方向に延伸するスリットを有してよい。
磁気収束板は、感磁軸の方向と平行な方向に延伸するスリットを有してよい。
磁気センサの感度をα(V/T)、コイルのコイル係数をβ(T/V)、アンプ回路のオープンループゲインをAとした場合に、磁気収束板に発生する渦電流による位相回転が90degになる周波数で、A×α×β<1を満たしてよい。磁気収束板に発生する渦電流による位相回転が45degになる周波数で、A×α×β<1を満たしてよい。
磁気収束板は、第1部分および第2部分を有してよい。第1部分および第2部分は、スリットを挟んでよい。磁気収束板は、接続部分を有してよい。接続部分は、第1部分と第2部分を接続してよい。第1部分と第2部分は、分離していてよい。
スリットは、感磁軸の方向と平行な方向において、感磁軸の方向と平行な方向における磁気収束板の長さの半分以上にわたって設けられていてよい。スリットは、感磁軸の方向と平行な方向において、感磁軸の方向と平行な方向における磁気収束板の長さ全体にわたって設けられていてよい。
スリットは、磁気収束板の上面と垂直であってよい。スリットは、磁気収束板の上面と平行であってよい。
第1部分と第2部分に挟まれる方向におけるスリットの最小幅は、10μm以下であってよい。
磁気検出装置は、位相補償回路を備えてよい。位相補償回路は、フィードバック回路において磁気検出部とアンプ回路の間に設けられてよい。位相補償回路は、検出信号の特定周波数以上のゲインを下げてよい。特定周波数は、磁気収束板に発生する渦電流のカットオフ周波数より低くてよい。磁気センサは、磁気抵抗素子であってよい。
なお、上記の発明の概要は、本発明の特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、又、本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。また、1つの図面において、同一の機能、構成を有する要素については、代表して符合を付し、その他については符合を省略する場合がある。
本明細書では、X軸、Y軸およびZ軸の直交座標軸を用いて技術的事項を説明する場合がある。直交座標軸は、構成要素の相対位置を特定するに過ぎず、特定の方向を限定するものではない。例えば、Z軸は地面に対する高さ方向を限定して示すものではない。なお、+Z軸方向と-Z軸方向とは互いに逆向きの方向である。正負を記載せず、Z軸方向と記載した場合、+Z軸および-Z軸に平行な方向を意味する。
本明細書において「同一」または「等しい」のように称した場合、製造ばらつき等に起因する誤差を有する場合も含んでよい。当該誤差は、例えば10%以内である。
図1は、本発明の一つの実施形態に係る磁場検出装置1000の回路図の一例を示す図である。磁場検出装置1000は、アンプ回路60、コイル70、抵抗80、抵抗82、抵抗84、電流検出部86および磁気検出部200を備える。抵抗80と磁気検出部200の接続点をT1とし、抵抗82と抵抗84の接続点をT2とする。またVrefは、一定の電位であってよい。Vrefは、グランド電位であってよい。また図示しないが、磁気検出部200と抵抗84の接続点には電源が、抵抗80と抵抗82の接続点にはグランドが接続されている。
本例において、磁気検出部200は、磁気を検出してよい。磁気検出部200は、検出した磁気に応じた検出信号を出力してよい。検出信号とは、接続点T1における電位および接続点T2における電位である。磁気検出部200は、入力磁場に応じて抵抗値が変化してよい。図1において、磁気検出部200の抵抗の接続を示している。磁気検出部200の抵抗値が変化することにより、接続点T1における電位または接続点T2における電位が変化する。本例において磁気検出部200は、磁気センサを有する。磁気検出部200の一端は、接続点T1と接続し、磁気検出部200の他端は、抵抗84と接続する。
抵抗80、抵抗82および抵抗84は、固定抵抗である。抵抗80、抵抗82および抵抗84は、一例として、金属皮膜抵抗、チップ抵抗等である。小型化のため抵抗80、抵抗82および抵抗84は、チップ抵抗であることが好ましい。抵抗80の一端は、接続点T1と接続し、抵抗80の他端は、抵抗82と接続する。抵抗82の一端は、接続点T2と接続し、抵抗82の他端は、抵抗80と接続する。抵抗84の一端は、接続点T2と接続し、抵抗84の他端は、磁気検出部200と接続する。
アンプ回路60は、検出信号に応じたフィードバック電流を生成する。本例において、アンプ回路60は、オープンループで使用するオペアンプである。アンプ回路60の非反転入力端子は、接続点T1と接続する。アンプ回路60の反転入力端子は、接続点T2と接続する。アンプ回路60の出力端子は、コイル70と接続する。
コイル70は、アンプ回路60が生成しフィードバック電流に応じて磁気を生成する。コイル70は、磁気検出部200に生成した磁気を入力する。コイル70を設けることにより、磁気検出部200に入力される入力磁場を相殺するように磁気(キャンセル磁場)を生成する。外部からの入力磁場を相殺するようにキャンセル磁場が形成されるため、フィードバック電流が図1の回路に流し得る最大値となるまでは、磁気検出部200の磁気センサにかかる入力磁場は常に一定となる。したがって、磁気検出部200の測定可能な磁場レンジは磁気検出部200の磁気センサが飽和する磁場ではなく、フィードバック電流が流れるコイル70の形状と、流し得るフィードバック電流の最大値に依存する。コイル70の一端は、アンプ回路60の出力端子と接続する。コイル70の他端は、電流検出部86と接続する。
電流検出部86は、コイル70に流れるフィードバック電流を検出する。電流検出部86は、例えば固定抵抗である。電流検出部86の両端にかかる電圧を測定することにより、フィードバック電流を検出することができる。フィードバック電流を検出することで、入力磁場を検出可能である。電流検出部86の一端は、コイル70と接続する。電流検出部86の一端は、Vrefと接続する。
本例において、アンプ回路60、コイル70、抵抗80、抵抗82、抵抗84、電流検出部86および磁気検出部200は、フィードバック回路を構成する。したがって、図1のフィードバック回路は、閉ループ制御である。
図2は、比較例に係る磁気検出部200の一例を示す図である。磁気検出部200は、磁気収束板90および磁気センサ100を有する。
磁気センサ100は、GMRセンサ、TMRセンサ、または、ホール素子等であってよく、GMRセンサやTMRセンサ等の磁気抵抗素子であることが好ましい。
磁気センサ100は、感磁軸(磁化方向)を有する。本明細書において、感磁軸とは後述する磁化固定層の磁化が固定されている方向であり、磁化方向と表現される場合もある。磁気センサ100は、感磁軸(磁化方向)の正の方向を+X軸方向とした場合に、+X軸方向の磁場が入力すると抵抗値が増加し、-X軸方向の磁場が入力すると抵抗値が減少するように形成されてよい。磁気センサ100は、感磁軸(磁化方向)の正の方向を-X軸方向とした場合に、+X軸方向の磁場が入力すると抵抗値が減少し、-X軸方向の磁場が入力すると抵抗値が増加するように形成されてもよい。即ち、磁気センサ100の抵抗値の変化を観測することにより、磁気センサ100に入力する入力磁場の大きさを検出することができる。例えば、磁気センサ100の磁気感度をSとし、入力磁場をBとすると、磁気センサ100の入力磁場Bに対する検出結果はS×Bと算出できる。
磁気収束板90は、導入された磁化を増幅する。磁気収束板90は、磁気を収束して磁気センサ100に入力する。磁気収束板90によって、磁気センサ100の感度を高くすることができる。磁気収束板90は、強磁性材料によって構成されてよい。磁気収束板90に用いられる強磁性材料は、一例として、NiFe、CoFeB、CoFeSiB、CoFeTaB、NiFeCuMo、CoZrNb等である。磁気収束板90に用いられる強磁性材料の例はこれらに限られない。磁気収束板90は、加工したバルク材量を貼り付けてもよいし、めっきやスパッタリング法等公知の方法で成膜し形成されてよい。
磁気収束板90は、磁気センサ100の両端に配置される。磁気センサ100は、2つの磁気収束板90に挟まれてよい 。図2において、磁気収束板90は、磁気センサ100のX軸方向の両端に配置される。図2において、X軸正側に設けられた磁気収束板90を磁気収束板90-1とし、X軸負側に設けられた磁気収束板90を磁気収束板90-2とする。
感磁軸の方向と平行な方向(X軸方向)における磁気収束板90の長さをL1とする。長さL1は、一例として5.0mm以上、30.0mm以下である。またY軸方向における磁気収束板90の幅をW1とする。幅W1は、一例として0.5mm以上3.0mm以下である。Z軸方向における磁気収束板90の厚さをT1とする。厚さT1は、一例として0.5mm以上3.0mm以下である。
磁気収束板90に入力磁場が入力されると、図2に示すように入力磁場を打ち消す方向に渦電流が生じる。入力磁場がX軸方向の場合に、渦電流はYZ平面に沿って流れる。磁気収束板90に渦電流が生じることにより、図1の回路のフィードバックループ内に渦電流を原因とする、低域通過フィルタに相当する周波数特性が加わる場合がある。この場合、低域通過フィルタのカットオフ周波数(磁場出力のゲインが-3dB落ちる周波数)を超える周波数では位相が回転し、図1の回路が発振してしまう恐れがある。
図3は、実施例に係る磁気検出部200の一例を示す図である。図3の磁気検出部200は、磁気収束板90がスリット92を有する点で、図2の磁気検出部200と異なる。図3の磁気検出部200のそれ以外の構成は、図2の磁気検出部200と同一であってよい。
本例において、磁気収束板90は、スリット92を有する。スリット92は、磁気収束板90に設けられる空隙である。スリット92は、感磁軸の方向(X軸方向)と垂直でない方向に延伸する。本例においてスリット92は、感磁軸の方向(X軸方向)と平行な方向に延伸する。磁気収束板90が感磁軸の方向(X軸方向)と垂直でない方向に延伸するスリット92を有しているため渦電流の流れる経路が遮断され、渦電流の発生を抑えることができる。したがって、磁場検出装置1000の回路において、発振を防ぐことができる。
スリット92は、板状であってよい。板状とは、他よりも面積の大きい2つの主面が対向する形状であってよい。スリット92は、XZ平面において主面を有する。
磁気収束板90は、第1部分94および第2部分96を有してよい。本例において第1部分94は、第2部分96よりY軸正側に設けられている。第1部分94と第2部分96は、スリット92を挟んでよい。第1部分94と第2部分96は、Y軸方向においてスリット92を挟んでよい。第1部分94と第2部分96は、分離していてよい。第1部分94と第2部分96は、完全に分離せず、部分的に接続していてもよい。磁気収束板90がスリット92を挟む第1部分94および第2部分96を有するため、渦電流の発生を抑えることができる。
スリット92は、感磁軸の方向(X軸方向)と平行な方向において、感磁軸の方向と平行な方向における磁気収束板90の長さL1の半分以上にわたって設けられていてよい。磁気収束板90の長さL1の半分以上にわたって設けることにより、渦電流の発生を抑えることができる。なお渦電流の発生を更に抑えるため、スリット92は、感磁軸の方向(X軸方向)と平行な方向において、感磁軸の方向と平行な方向における磁気収束板90の長さL1全体にわたって設けられることが好ましい。
なおスリット92は、磁気収束板90の上面97と垂直であってよい。スリット92と磁気収束板90の上面97の成す角度が80度以上100度以下であってよい。
第1部分94と第2部分96に挟まれる方向(Y軸方向)におけるスリット92の最小幅W21は、10μm以下であってよい。第1部分94と第2部分96に挟まれる方向(Y軸方向)におけるスリット92の最小幅W21は、5μm以下であってよい。磁気収束板90の磁化の増幅率を下げないため、スリット92の最小幅W21は小さいことが好ましい。
図4は、磁気センサ100の一例であり、TMR素子の構造を示す図である。磁気センサ100は、基板10および積層部20を備える。積層部20は、磁化自由層21、第1非磁性層および磁化固定層23を含む。また、磁化固定層23の磁化が固定されている方向(磁化方向)を矢印(+X軸方向)で示している。磁化方向は、-X軸方向であってもよい。本例では、積層部20の積層方向をZ軸方向としているが、積層部20の積層方向はY軸方向であってもよい。積層部20の積層方向は、Z軸方向、Y軸方向に限定されなくてよい。積層部20の積層方向は、X軸方向と垂直であってよい。積層部20の積層方向は、X軸方向と略垂直であってもよい。本例において複数の積層部20(2つの積層部20)が基板10に設けられている。
図5は、図4のX1-X1断面図の一例である。X1-X1断面は、積層部20を通るXZ断面である。当該断面において、磁気センサ100は、基板10、磁化自由層21、第1非磁性層22および磁化固定層23を備える。図5では、基板10において積層部20が設けられる一方の側を「上」、積層部20が設けられない他方の側を「下」と称する。基板10、層またはその他の部材の2つの主面のうち、一方の面を上面、他方の面を下面と称する。「上」、「下」の方向は、重力方向または磁気センサ100の実装時における方向に限定されない。
基板10には、積層部20が設けられる。基板10は、一例として、Si基板やガラス基板等である。積層部20との絶縁性を確保する観点から、基板10は、Si基板上にSiO2等の絶縁膜を成膜した基板であることが好ましい。このとき、基板10は、集積回路(IC)等と組み合わせる目的でパターニングされた基板であってもよい。
本例において積層部20は、磁化自由層21、第1非磁性層22および磁化固定層23を含む。図5において、磁化自由層21は、基板10の上方に設けられる。磁化自由層21は、基板10の上面に設けられてよい。図5において、第1非磁性層22は、磁化自由層21の上方に設けられる。第1非磁性層22は、磁化自由層21の上面に設けられてよい。図5において、磁化固定層23は、第1非磁性層22の上方に設けられる。磁化固定層23は、第1非磁性層22の上面に設けられてよい。第1非磁性層22は、積層方向(Z軸方向)において磁化自由層21と磁化固定層23の間に配置されてよい。磁化自由層21は、積層方向において基板10と第1非磁性層22の間に配置されてよい。磁化自由層21を基板10と第1非磁性層22の間に配置することにより、磁気センサ100の感度を向上させることができる。
積層部20の各層は、一例として、スパッタリング法により形成される。積層部20の各層は、その他公知の方法により形成されてよい。複数の積層部20は、フォトリソグラフィー法で形成されたマスクを用いて積層部20の各層をエッチングすることにより形成されてよい。エッチングは、例えば、ドライエッチングやウェットエッチングである。
磁化自由層21は、外部磁場に応じて磁化が変化する層である。磁化自由層21は、第1強磁性層211、第2非磁性層212および第2強磁性層213を少なくとも含む。本例において、磁化自由層21は、第1強磁性層211、第2非磁性層212、第2強磁性層213、第3非磁性層214および第3強磁性層215を含む。図5において、第1強磁性層211は、基板10の上方に設けられる。第1強磁性層211は、基板10の上面に設けられてよい。図5において、第2非磁性層212は、第1強磁性層211の上方に設けられる。第2非磁性層212は、第1強磁性層211の上面に設けられてよい。図5において、第2強磁性層213は、第2非磁性層212の上方に設けられる。第2強磁性層213は、第2非磁性層212の上面に設けられてよい。図5において、第3非磁性層214は、第2強磁性層213の上方に設けられる。第3非磁性層214は、第2強磁性層213の上面に設けられてよい。図5において、第3強磁性層215は、第3非磁性層214の上方に設けられる。第3強磁性層215は、第3非磁性層214の上面に設けられてよい。
第1強磁性層211、第2強磁性層213および第3強磁性層215は、外部磁場によって容易に磁化される材料であってよい。第1強磁性層211、第2強磁性層213および第3強磁性層215は、強磁性材料で構成されてよい。第1強磁性層211、第2強磁性層213および第3強磁性層215に用いられる強磁性材料は、一例として、NiFe、CoFeB、CoFeSiB、CoFe、CoFeTaB、NiFeSiB等である。第1強磁性層211、第2強磁性層213および第3強磁性層215は、Co、Fe、Si、Ta、Ni、Bのうち2種類以上の元素を含んでよい。強磁性材料は、これらに限られない。第1強磁性層211、第2強磁性層213および第3強磁性層215は、平坦性向上の観点から、非晶質であることが好ましい。第1強磁性層211、第2強磁性層213および第3強磁性層215の両方またはいずれかは、非晶質であってよい。
第2非磁性層212および第3非磁性層214は、非磁性材料で構成されてよい。非磁性材料は、一例として、Ru、Ta、TaB等である。第2非磁性層212および第3非磁性層214に用いられる非磁性材料は、これらに限られない。
第1非磁性層22は、非磁性材料で構成されてよい。磁気センサ100がGMRセンサの場合、非磁性材料は、Cu等の金属材料であってよい。磁気センサ100がTMRセンサの場合、非磁性材料は、Al2O3、MgO等の絶縁材料であってよい。第1非磁性層22は、MgとOを含んでよい。高磁気感度化のため、非磁性材料はMgOにすることが好ましい。
磁化固定層23は、外部磁場によって磁化方向が容易に変化しないように、強磁性材料を主に用いて構成される。磁化固定層23は、X軸方向に磁化が固定されている。磁化固定層23は、単一の材料で構成されてもよく、積層された材料で構成されてもよい。一例として磁化固定層23は、強磁性材料を反強磁性材料でピン止めした構造が用いられる。磁化固定層23に用いられる強磁性材料は、一例として、NiFe、CoFeB、CoFeSiB、CoFe等である。強磁性材料は、これらに限られない。磁化固定層23に用いられる反強磁性材料は、一例として、IrMN、PtMn等である。磁化固定層23中には、Ru、Ta、TaB等の非磁性層が挿入されてよい。
図6は、図5のY2-Y2断面図の一例である。Y2-Y2断面は、複数の第1非磁性層22および複数の磁化固定層23を通るYZ断面である。当該断面において、磁気センサ100は、基板10、磁化自由層21、2つの第1非磁性層22および2つの磁化固定層23を備える。
本例では、1つの磁化自由層21に複数の第1非磁性層22および複数の磁化固定層23が設けられている。図6では、磁化自由層21の一方の面側(上面側)に複数の磁化固定層23が配置されている。複数の磁化固定層23は、Y軸方向に沿って配置されている。この場合、複数の積層部20が基板10に設けられているとしてよい。複数の積層部20は、共通の磁化自由層21を有している。本例において各第1非磁性層22は、他の第1非磁性層22と分離している。また本例において各磁化固定層23は、他の磁化固定層23と分離している。複数の積層部20は、それぞれ電極として機能してよい。複数の積層部20は、配線部によって、直列または並列に接続されてよい。
図7は、磁場検出装置1000の回路において発振を防ぐ条件を説明する図である。本例において磁気検出部200の磁気センサ感度をα(単位:V(電圧)/T(磁場))とする。αは入力磁場に応じて、磁気検出部200がT1に出力する電圧値である。また、コイル70のコイル係数をβ(単位:T(磁場)/V(電圧))とする。βはアンプ回路60の出力電圧に応じて、コイルが磁気検出部200へ出力する磁場の大きさである。またアンプ回路60のオープンループゲインをAとする。オープンループゲインAは、周波数に反比例する。本例の磁場検出装置1000のフィードバック回路における閉ループのゲインはA×α×βで表される。
一般的に閉ループ制御の発振条件は、位相が180deg回転する周波数において閉ループのゲインが1より大きくなることである。アンプ回路60は、オープンループで使用するため、位相が90deg回転する。したがって、磁気収束板90に発生する渦電流による位相回転が90degになる周波数で、A×α×β<1を満たしてよい。磁気収束板90に発生する渦電流による位相回転が90degになる周波数で、A×α×β<1を満たすことにより、磁場検出装置1000の回路において発振を防ぐことができる。なお、閉ループの制御において一般には45deg以上の位相マージンは必要であり、マージンをもたせるため磁気収束板90に発生する渦電流による位相回転が45degになる周波数で、A×α×β<1を満たすことが好ましい。
図8は、実施例に係る磁気検出部200の他の例を示す図である。図8の磁気検出部200は、スリット92の構成が、図3の磁気検出部200と異なる。図8の磁気検出部200のそれ以外の構成は、図3の磁気検出部200と同一であってよい。本例においてスリット92は、XY平面において主面を有する。
本例においても図3の磁気検出部200と同様に、磁気収束板90は、スリット92を有する。スリット92は、感磁軸の方向(X軸方向)と垂直でない方向に延伸する。本例においてスリット92は、感磁軸の方向(X軸方向)と平行な方向に延伸する。磁気収束板90が感磁軸の方向(X軸方向)と垂直でない方向に延伸するスリット92を有しているため、渦電流の流れる経路を遮断し、渦電流の発生を抑えることができる。したがって、磁場検出装置1000の回路において、発振を防ぐことができる。
磁気収束板90は、第1部分102および第2部分104を有してよい。本例において第1部分102は、第2部分104よりZ軸正側に設けられている。第1部分102と第2部分104は、スリット92を挟んでよい。第1部分102と第2部分104は、Z軸方向においてスリット92を挟んでよい。第1部分102と第2部分104は、分離していてよい。第1部分102と第2部分104は、完全に分離せず、部分的に接続していてもよい。磁気収束板90がスリット92を挟む第1部分102と第2部分104を有するため、渦電流の発生を抑えることができる。
スリット92は、感磁軸の方向(X軸方向)と平行な方向において、感磁軸の方向と平行な方向における磁気収束板90の長さL2の半分以上にわたって設けられていてよい。磁気収束板90の長さL2の半分以上にわたって設けることにより、渦電流の発生を抑えることができる。なお渦電流の発生を更に抑えるため、スリット92は、感磁軸の方向(X軸方向)と平行な方向において、感磁軸の方向と平行な方向における磁気収束板90の長さL2全体にわたって設けられることが好ましい。
なおスリット92は、磁気収束板90の上面97と平行であってよい。スリット92と磁気収束板90の上面97の成す角度が-20度以上20度以下であってよい。
第1部分102と第2部分104に挟まれる方向(Z軸方向)におけるスリット92の最小幅W22は、10μm以下であってよい。第1部分102と第2部分104に挟まれる方向(Z軸方向)におけるスリット92の最小幅W22は、5μm以下であってよい。磁気収束板90の磁化の増幅率を下げないため、スリット92の最小幅W22は小さいことが好ましい。
図9は、実施例に係る磁気検出部200の他の例を示す図である。図9の磁気検出部200は、接続部分98を有する点で、図3の磁気検出部200と異なる。図9の磁気検出部200のそれ以外の構成は、図3の磁気検出部200と同一であってよい。
本例において磁気収束板90は、第1部分94、第2部分96および接続部分98を有する。図9において第1部分94は、第2部分96よりY軸正側に設けられている。第1部分94と第2部分96は、スリット92を挟んでよい。第1部分94と第2部分96は、Y軸方向においてスリット92を挟んでよい。
接続部分98は、第1部分94と第2部分96を接続する。接続部分98には、スリット92が設けられなくてよい。接続部分98は、スリット92を分離してよい。接続部分98よりX軸正側に設けられたスリット92をスリット92-1とし、接続部分98よりX軸正負側に設けられたスリット92をスリット92-2とする。接続部分98は、X軸方向においてスリット92-1とスリット92-2に挟まれてよい。接続部分98を設けることにより磁気収束板90の体積を増やし、磁気センサ100の感度を向上させることができる。
スリット92(スリット92-1およびスリット92-2)は、感磁軸の方向(X軸方向)と平行な方向において、感磁軸の方向と平行な方向における磁気収束板90の長さL3の半分以上にわたって設けられていてよい。磁気収束板90の長さL3の半分以上にわたって設けることにより、渦電流の発生を抑えることができる。なおこの場合、感磁軸の方向と平行な方向における接続部分98の長さL4は、感磁軸の方向と平行な方向における磁気収束板90の長さL3の半分以下であってよい。
第1部分94と第2部分96に挟まれる方向(Y軸方向)におけるスリット92-1、スリット92-2の最小幅W23は、10μm以下であってよい。第1部分94と第2部分96に挟まれる方向(Y軸方向)におけるスリット92-1、スリット92-2の最小幅W23は、5μm以下であってよい。磁気収束板90の磁化の増幅率を下げないため、スリット92-1、スリット92-2の最小幅W23は小さいことが好ましい。
図10は、他の実施形態に係る磁場検出装置2000の回路図の一例を示す図である。磁場検出装置2000は、位相補償回路110を備える点で、磁場検出装置1000と異なる。磁場検出装置2000のそれ以外の構成は、磁場検出装置1000と同一であってよい。
本例では位相補償回路110は、図10のフィードバック回路において磁気検出部200とアンプ回路60の間に設けられる。位相補償回路110は、接続点T1と接続してよい。位相補償回路110は、アンプ回路60の反転入力端子と接続してよい。位相補償回路110は、アンプ回路60の反転入力端子の代わりに、アンプ回路60の非反転入力端子と接続してよい。この場合位相補償回路110は、接続点T2と接続してよい。
図11は、位相補償回路110の一例を示す図である。本例において位相補償回路110は、抵抗112、抵抗114およびコンデンサ116を有する。またVrefは、一定の電位であってよい。Vrefは、グランド電位であってよい。
抵抗112および抵抗114は、固定抵抗である。抵抗112および抵抗114は、一例として、金属皮膜抵抗、チップ抵抗等である。小型化のため抵抗112および抵抗114は、チップ抵抗であることが好ましい。抵抗112の一端は、接続点T1と接続し、抵抗112の他端は、アンプ回路60の反転入力端子および抵抗114と接続する。抵抗114の一端は、アンプ回路60の反転入力端子および抵抗112と接続し、抵抗114の他端は、コンデンサ116と接続する。抵抗112の抵抗値をR1とし、抵抗114の抵抗値をR2とする。抵抗値R2は、抵抗値R1より小さくてよい。
コンデンサ116は、一例としてチップコンデンサである。コンデンサ116の一端は、抵抗114と接続し、コンデンサ116の他端はVrefと接続する。コンデンサ116の静電容量をCとする。
図12は、位相補償回路110のゲインと位相の周波数特性を示す図である。位相補償回路110のゲインは低い周波数では1であり、周波数が1/2πR1C以上になると、下がり始める。また位相補償回路110のゲインは、周波数が1/2πR2C以上になると、R2/(R1+R2)の一定値となる。したがって、特定の周波数のゲインを下げることができる。位相補償回路110は、検出信号の特定周波数以上のゲインを下げてよい。特定周波数とは、1/2πR1Cや1/2πR2Cである。本例では特定周波数は、1/2πR2であることが好ましい。
特定周波数は、磁気収束板90に発生する渦電流のカットオフ周波数より低いことが好ましい。磁気収束板90に発生する渦電流のカットオフ周波数よりも特定周波数をより低く設定することにより、発振する渦電流のカットオフ周波数における閉ループのゲインを下げることができ、磁場検出装置2000の回路において発振を防ぐことができる。
また周波数が1/2πR1C以上1/2πR2C以下の場合、位相補償回路110の位相が遅れるが、1/2πR2C以上の周波数では位相遅れは発生しない。したがって、発振する渦電流のカットオフ周波数において位相は回転せず、ゲインのみを下げ発振を防ぐことができる。
図13は、実施例および比較例におけるゲインの周波数特性を示す図である。図13では、実施例として図3の磁気検出部200、比較例として図2の磁気検出部200を示している。図13は、長さL1を20.0mm、幅W1を1.0mm、厚さT1を1.0mmとしてシミュレーションを実施した結果である。図13において、実施例に係る図3の磁気検出部200のゲインの周波数特性は、比較例に係る図2の磁気検出部200のゲインの周波数特性に比べて、高周波数帯にシフトしている。
図14は、実施例および比較例における位相の周波数特性を示す図である。図14でも、図13と同様に実施例として図3の磁気検出部200、比較例として図2の磁気検出部200を示している。図14は、長さL1を20.0mm、幅W1を1.0mm、厚さT1を1.0mmとしてシミュレーションを実施した結果である。図14においても、実施例に係る図3の磁気検出部200の位相の周波数特性は、比較例に係る図2の磁気検出部200の位相の周波数特性に比べて、高周波数帯にシフトしている。
図13、図14より、磁気収束板90にスリット92を設けることにより、周波数特性が高周波数帯にシフトする。オープンループゲインAは周波数に反比例するため、オープンループゲインAは小さくなる。したがって、図7で説明したA×α×β<1を満たしやすくなり、磁場検出装置1000の回路において発振を防ぎやすくなる。また位相補償回路110を備える場合、磁気収束板90に発生する渦電流のカットオフ周波数を1/2πR1Cや1/2πR2Cより高くすることが容易になり、発振を防ぎやすくなる。
図15は、長さL1を変化させた場合のゲインの周波数特性を示す図である。図15では、図2の磁気検出部200の磁気収束板90において長さL1を変化させた場合のゲインの周波数特性の変化を示している。図15は幅W1を2.0mm、厚さT1を0.5mmとしてシミュレーションを実施した結果である。図15において、ゲインの周波数特性は、長さL1を大きくするほど低周波数帯にシフトしている。
図16は、長さL1を変化させた場合の位相の周波数特性を示す図である。図16では、図2の磁気検出部200の磁気収束板90において長さL1を変化させた場合の位相の周波数特性の変化を示している。図16は幅W1を2.0mm、厚さT1を0.5mmとしてシミュレーションを実施した結果である。図16において、位相の周波数特性は、長さL1を大きくするほど低周波数帯にシフトしている。
図17は、厚さT1を変化させた場合のゲインの周波数特性を示す図である。図17では、図2の磁気検出部200の磁気収束板90において厚さT1を変化させた場合のゲインの周波数特性の変化を示している。図17は幅W1を2.0mm、長さL1を10.0mmとしてシミュレーションを実施した結果である。図17において、ゲインの周波数特性は、厚さT1を大きくするほど低周波数帯にシフトしている。
図18は、厚さT1を変化させた場合の位相の周波数特性を示す図である。図18では、図2の磁気検出部200の磁気収束板90において厚さT1を変化させた場合の位相の周波数特性の変化を示している。図18は幅W1を2.0mm、長さL1を10.0mmとしてシミュレーションを実施した結果である。図18において、位相の周波数特性は、厚さT1を大きくするほど低周波数帯にシフトしている。
図15から図18より、磁気検出部200のサイズが大きくなるほど、周波数特性が低周波数帯にシフトすることがわかる。したがって、スリット92を設けることにより磁気検出部200のサイズを小さくし、周波数特性を高周波数帯にシフトすることができる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
10・・基板、20・・積層部、21・・磁化自由層、22・・第1非磁性層、23・・磁化固定層、60・・アンプ回路、70・・コイル、80・・抵抗、82・・抵抗、84・・抵抗、86・・電流検出部、90・・磁気収束板、92・・スリット、94・・第1部分、96・・第2部分、97・・上面、98・・接続部分、100・・磁気センサ、102・・第1部分、104・・第2部分、110・・位相補償回路、112・・抵抗、114・・抵抗、116・・コンデンサ、200・・磁気検出部、211・・第1強磁性層、212・・第2非磁性層、213・・第2強磁性層、214・・第3非磁性層、215・・第3強磁性層、1000・・磁場検出装置、2000・・磁場検出装置
Claims (13)
- 検出した磁気に応じた検出信号を出力する磁気検出部と、
前記検出信号に応じたフィードバック電流を生成するアンプ回路と、
前記フィードバック電流に応じて磁気を生成し、前記磁気検出部に入力するコイルと
を備え、
前記磁気検出部、前記アンプ回路および前記コイルは、フィードバック回路を構成し、
前記磁気検出部は、
感磁軸を有する磁気センサと、
磁気を収束して前記磁気センサに入力する磁気収束板と
を有し、
前記磁気収束板は、前記感磁軸の方向と垂直でない方向に延伸するスリットを有する
磁気検出装置。 - 前記磁気収束板は、前記感磁軸の方向と平行な方向に延伸する前記スリットを有する
請求項1に記載の磁気検出装置。 - 前記磁気センサの感度をα(V/T)、前記コイルのコイル係数をβ(T/V)、前記アンプ回路のオープンループゲインをAとした場合に、
前記磁気収束板に発生する渦電流による位相回転が90degになる周波数で、A×α×β<1を満たす
請求項1または2に記載の磁気検出装置。 - 前記磁気センサの感度をα(V/T)、前記コイルのコイル係数をβ(T/V)、前記アンプ回路のオープンループゲインをAとした場合に、
前記磁気収束板に発生する渦電流による位相回転が45degになる周波数で、A×α×β<1を満たす
請求項1から3のいずれか一項に記載の磁気検出装置。 - 前記磁気収束板は、
前記スリットを挟む第1部分および第2部分と、
前記第1部分と前記第2部分を接続する接続部分と
を有する
請求項1から4のいずれか一項に記載の磁気検出装置。 - 前記磁気収束板は、前記スリットを挟む第1部分および第2部分を有し、
前記第1部分と前記第2部分は、分離している
請求項1から4のいずれか一項に記載の磁気検出装置。 - 前記スリットは、前記感磁軸の方向と平行な方向において、前記感磁軸の方向と平行な方向における前記磁気収束板の長さの半分以上にわたって設けられている
請求項1から6のいずれか一項に記載の磁気検出装置。 - 前記スリットは、前記感磁軸の方向と平行な方向において、前記感磁軸の方向と平行な方向における前記磁気収束板の長さ全体にわたって設けられている
請求項7に記載の磁気検出装置。 - 前記スリットは、前記磁気収束板の上面と垂直である
請求項1から8のいずれか一項に記載の磁気検出装置。 - 前記スリットは、前記磁気収束板の上面と平行である
請求項1から8のいずれか一項に記載の磁気検出装置。 - 前記第1部分と前記第2部分に挟まれる方向における前記スリットの最小幅は、10μm以下である
請求項5または6に記載の磁気検出装置。 - 前記フィードバック回路において前記磁気検出部と前記アンプ回路の間に設けられ、前記検出信号の特定周波数以上のゲインを下げる位相補償回路を更に備え、
前記特定周波数は、前記磁気収束板に発生する渦電流のカットオフ周波数より低い
請求項3から5のいずれか一項に記載の磁気検出装置。 - 前記磁気センサは、磁気抵抗素子である
請求項1から12のいずれか一項に記載の磁気検出装置。
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