JP4930627B2 - 磁気センサ - Google Patents

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Description

本発明は、磁場の変化を高感度に検出可能な磁気センサに関する。
一般に、制御機器の回路に流れる微小な制御電流を正確に検知するにあたっては、その回路内に抵抗を直列接続し、この抵抗の電圧降下を測定する方法を用いる。しかし、この場合には、制御系とは異なる負荷が加わることとなり制御系に対して何らかの悪影響を与える可能性が生じてしまう。このため、制御電流によって発生する電流磁界の勾配を検出することによって間接的に測定する方法が用いられている。具体的には、例えば、トロイダルコアに被測定線を巻き、制御電流をその測定線に供給することによりトロイダルコアの中心部分に生じる磁束をホール素子によって検出する方法である。
ところが、上記の方法を実現する電流センサでは、小型化が困難であることや直線性あるいは高周波応答性の面で不十分であるなどの問題点が指摘されるようになった。このため、巨大磁気抵抗効果(Giant Magneto-Resistive effect)を発現する巨大磁気抵抗効果素子(以下、GMR素子)を制御電流による誘導磁場中に配置し、その勾配を検出するようにした磁気センサが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。また、これに関連するものとして、GMR素子を備えた磁気センサを利用し、金属基板の表面等の探傷を行うようにした技術も開示されている。このようなGMR素子を用いた磁気センサであれば、比較的検出感度や応答性が向上するうえ、温度変化に対しても安定した検出特性が得られる。
また、GMR素子よりも高い抵抗変化率を示す磁気トンネル接合(MTJ:magnetic tunnel junction)素子を用いた磁気センサについての開発も進められている(例えば特許文献2,3参照)。
米国特許第5621377号明細書 特開平11−112054号公報 特開2001−102659号公報
最近では、より微弱な磁束の変化を検出可能であると共によりいっそうコンパクトな全体構成を有する磁気センサが強く求められるようになっている。しかしながら、GMR素子やMTJ素子を用いた磁気センサであっても、寸法の小型化に伴い、外部からのノイズ(不要な磁界など)の影響を受けやすくなるので、検出感度や応答性の面での安定性向上が課題となっている。これまでにも、GMR素子の形状を細長い短冊状として形状異方性を高めるなど、いくつかの試みがなされているが、十分に安定した性能レベルに達しているとは言い難い状況である。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、コンパクトでありながら、検出対象とする信号磁場を高精度に、かつ安定して検出可能な磁気センサを提供することにある。
本発明の磁気抵抗効果素子は、積層面に沿って配列された複数の磁気抵抗効果膜と、これらの複数の磁気抵抗効果膜を直列接続する導線とを有する。ここで、導線は、磁気抵抗効果膜の各々を、その積層方向において挟むように対向配置された複数の上部電極および下部電極を含む。上部電極および下部電極は、隣り合う磁気抵抗効果膜同士の並び方向に沿って延在する主部と、積層面に沿って主部の延在方向と交差する方向に延在する枝部とをそれぞれ含み、上部電極の枝部が磁気抵抗効果膜の上面と接し、下部電極の枝部が磁気抵抗効果膜の下面と接している。
本発明の第1の磁気センサは、信号磁場によって互いに反対向きの抵抗変化を示す第1および第2の磁気抵抗効果素子を備える。第1および第2の磁気抵抗効果素子は、いずれも上記本発明の磁気抵抗効果素子と同様の構成を有する。
本発明の第2の磁気センサは、信号磁場によって抵抗変化を示す第1から第4の磁気抵抗効果素子と、差分検出器とを備える。第1から第4の磁気抵抗効果素子は、いずれも上記本発明の磁気抵抗効果素子と同様の構成である。ここでは、第1および第2の磁気抵抗効果素子の一端同士が第1の接続点において接続され、第3および第4の磁気抵抗効果素子の一端同士が第2の接続点において接続され、第1の磁気抵抗効果素子の他端と第4の磁気抵抗効果素子の他端とが第3の接続点において接続され、第2の磁気抵抗効果素子の他端と第3の磁気抵抗効果素子の他端とが第4の接続点において接続されることによりブリッジ回路が形成されている。第1および第3の磁気抵抗効果素子の各抵抗値は、信号磁場に応じて互いに同じ向きに変化し、第2および第4の磁気抵抗効果素子の各抵抗値は、いずれも、信号磁場に応じて第1および第3の磁気抵抗効果素子とは反対向きに変化し、差分検出器により、第1の接続点と第2の接続点との間に電圧が印加されたときの第3の接続点と第4の接続点の間の電位差が検出される。
本発明の磁気抵抗効果素子ならびに第1および第2の磁気センサでは、例えば上部電極に流入した読出電流が磁気抵抗効果膜を経由したのち下部電極へ流出する。ここで、磁気抵抗効果膜の上面と接する上部電極の枝部と、磁気抵抗効果膜の下面と接する下部電極の枝部とは積層方向において対向する位置にある(積層方向に投影すると互いに重なり合う位置にある)うえ、各枝部を流れる読出電流は互いに逆向きとなる。よって、上部電極の枝部の周囲に発生する誘導磁場と、下部電極の枝部の周囲に発生する誘導磁場とが互いにキャンセルし合う。ここでいう「逆向き」とは、完全に反平行な向き(互いの読出電流のなす角度が180°の状態)である場合に限定されるものではなく、互いの読出電流のなす角度(相対角度)が90°超180°以下であることを意味する。但し、完全な反平行(読出電流同士の相対角度が180°)であれば、上部電極の枝部の周囲に発生する誘導磁場と、下部電極の枝部の周囲に発生する誘導磁場とが、よりいっそう低減されるので最も望ましい。また、各磁気抵抗効果膜が上部電極および下部電極の各枝部と接続されるので、各磁気抵抗効果膜が主部から遠ざかり、主部において生じる誘導磁場の、各磁気抵抗効果膜に対する影響が低減される。
本発明の磁気抵抗効果素子では、一の磁気抵抗効果膜と接続された枝部を有する上部電極の主部は、隣り合う他の磁気抵抗効果膜と接続された枝部を有する下部電極の主部と接続されるようにするとよい。各磁気抵抗効果膜を流れる読出電流の向きが全て同一方向に揃うので、信号磁場に対する各磁気抵抗効果膜の挙動のばらつきが低減され、より正確な信号磁場検出が可能となる。また、上部電極および下部電極の枝部の延在方向が、隣り合う磁気抵抗効果膜同士の並び方向と直交する方向であるとよい。この場合、磁気抵抗効果素子を主部から遠ざけつつ、枝部の長さを最も短くすることができるので、上部電極および下部電極の抵抗低減に有利となる。そのうえ、上部電極および下部電極の枝部が互いに平行に延在することとなるので、双方の枝部を流れる電流によって生ずる起電力の影響が十分に低減される。また、上部電極の枝部および下部電極の枝部は、互いに等しい断面積を有することが望ましい。各枝部の周囲に生じる誘導磁場が十分にキャンセルされるからである。また、磁気抵抗効果膜は、トンネル磁気抵抗効果膜であるとよい。より高い抵抗変化率が得られるからである。
本発明の磁気抵抗効果素子ならびに第1および第2の磁気センサによれば、互いに直列接続された複数の磁気抵抗効果素子の各々を、厚み方向において対向する上部電極の枝部と下部電極の枝部との間に配置するようにしたので、上部電極の枝部を流れる読出電流の向きと下部電極の枝部を流れる読出電流の向きとが互いに逆向きとなる。このため、上部電極の枝部の周囲に発生する誘導磁場と、下部電極の枝部の周囲に発生する誘導磁場とが互いにキャンセルし合うこととなり、磁気抵抗効果膜に対し、読出電流に起因する不要な誘導磁場の悪影響を低減することができる。また、各磁気抵抗効果膜を各枝部と接続するようにしたので、各磁気抵抗効果膜を主部から遠ざけることができる。こうしたことから、本発明では、高集積化した場合であっても、各磁気抵抗効果膜に対する読出電流に起因した誘導磁場の悪影響を低減することができ、信号磁場をより高精度に、かつ安定して検出することができる。
特に、上部電極の枝部および下部電極の枝部が、互いに等しい断面積を有するようにすれば、磁気抵抗効果膜に及ぶ不要な誘導磁場をより低減することができ、信号磁場の検出精度がより向上する。
本発明の第1の実施の形態としての磁気センサの全体構成を表す平面図である。 図1に示した磁気センサの要部構成を拡大して表す斜視図である。 図2に示した第1〜第4のMR素子に含まれる積層体の積層構造を表す断面図である。 図1に示した磁気センサにおける磁場検出回路の構成を示す回路図である。 図1に示した磁気センサの製造方法を説明する一工程を表す断面図である。 図5に続く一工程を表す断面図である。 図6に続く一工程を表す平面図および断面図である。 図7に続く一工程を表す平面図および断面図である。 図8に続く一工程を表す平面図および断面図である。 図9に続く一工程を表す平面図および断面図である。 図10に続く一工程を表す平面図および断面図である。 図11に続く一工程を表す平面図および断面図である。 図12に続く一工程を表す平面図および断面図である。 図13に続く一工程を表す平面図および断面図である。 図14に続く一工程を表す平面図および断面図である。 図15に続く一工程を表す平面図および断面図である。 第2の実施の形態としての磁気センサにおける磁場検出回路の構成を示す回路図である。 第3の実施の形態としての磁気センサにおける積層体の構成を表す断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
最初に、図1などを参照して、本発明における第1の実施の形態としての磁気センサの構成について説明する。図1は、本実施の形態の磁気センサの全体構成を表す上面図である。また、図2は、この磁気センサの要部構成を拡大して表す斜視図である。
本実施の形態の磁気センサは、基板100の上に、第1〜第4の磁気抵抗効果(MR;Magneto-Resistive effect)素子1〜4、パッド51〜54、導線L1〜L6、差分検出器AMP(後出)などが設けられたものである。この磁気センサは、ある回転面(ここではXY平面)において変化する信号磁場Hmの向きや大きさを検出するものである。例えば、パッド51は電源Vcc(後出)と接続され、パッド52は接地され、パッド53,54は、差分検出器AMPの入力側端子とそれぞれ接続されている。
基板100は、磁気センサ全体を支持する矩形状のものであり、例えば、ガラス、硅素(Si)、酸化アルミニウム(Al2 3 )またはAlTiC(Al2 3 −TiC)などのセラミックスによって構成されている。なお、基板100を覆うように、例えば酸化硅素(SiO2 )やAl2 3 などのセラミックスを含有する絶縁層(図示せず)を設けるようにしてもよい。
第1〜第4のMR素子1〜4は、それぞれ、スピンバルブ構造を有する積層体11,21,31,41を複数(図1,2では、8つの場合を例示する)含んでいる。図1,2では、第1〜第4のMR素子1〜4が、積層体11,21,31,41を8つずつ含む場合について例示しているが、これに限定されるものではない。信号磁場Hmが印加されると、第1および第3のMR素子1,3の各抵抗値は、信号磁場Hmに応じて互いに同じ向きに変化し、第2および第4のMR素子2,4の各抵抗値は、いずれも、信号磁場Hmに応じて第1および第3のMR素子1,3とは反対向きに変化する。なお、第1〜第4のMR素子1〜4は、積層体11,21,31,41の構成を除き、他は実質的に同様の構成を有している。このため、以下では、積層体11,21,31,41の説明を除き、主に図2を参照して、第1〜第4のMR素子1〜4を代表して第1のMR素子1について説明を行う。
図2に示したように、例えば第1のMR素子1では、複数の積層体11(11A〜11H)が、上部電極12(12A〜12H)、下部電極13(13A〜13H)および柱状の接続部14(14A〜14H)によって互いに直列接続されている。上部電極12および下部電極13は、隣り合う積層体11同士の並び方向(Y軸方向)に沿って延在する主部121,131と、積層面に沿って主部121,131の延在方向と直交する方向(X軸方向)に延在する枝部122,132とをそれぞれ有している。枝部122および枝部132は、厚み方向(積層方向)において積層体11を挟むように互いに対向して配置されており、それぞれ、積層体11の上面および下面と接している。一の積層体11と接続された枝部122を有する上部電極12の主部121は、接続部14を介し、隣り合う他の積層体11と接続された枝部132を有する下部電極13の主部131と接続されている。すなわち、例えば枝部122が積層体11Hと接続された上部電極12Hの主部121は、枝部132が積層体11Gと接続された下部電極13Gの主部131と、接続部14Gによって接続されている。上部電極12の枝部121および下部電極13の枝部131は、互いに断面積が等しいことが望ましく、断面形状も互いに等しいことがより望ましい。
第1のMR素子1の一端に位置する上部電極12Aは、積層体11Aと接続されると共に配線L1(図1参照)とも接続されている。また、第1のMR素子1の他端に位置する下部電極13Hは、積層体11Hと接続されると共に配線L2(図1参照)とも接続されている。このような構成により、配線L1から読出電流が供給されると、その読出電流は積層体11A〜11Hを順次経由して配線L2へ流れることとなる。その際、各積層体11では、上部電極12から下部電極13へ向かう方向(−Z方向)へ読出電流が流れる。上部電極12、下部電極13および接続部14は、いずれも、例えば銅(Cu)などの非磁性の高導電性材料によって構成されている。
図1に示したように、第2〜第4のMR素子2〜4は、第1のMR素子1における上部電極12、下部電極13および接続部14の各々に対応して、それぞれ上部電極22,32,42、下部電極23,33,43および接続部24,34,44を備えている。第2のMR素子2においては、その一端に位置する上部電極22が配線L1と接続され、その他端に位置する下部電極23は配線L3と接続されている。また、第3のMR素子3においては、その一端に位置する上部電極32が配線L3と接続され、その他端に位置する下部電極33が配線L4と接続されている。さらに、第4のMR素子4においては、その一端に位置する上部電極42が配線L2と接続され、その他端に位置する下部電極43が配線L4と接続されている。また、配線L2は、配線L5を介してパッド53と接続されており、配線L3は、配線L6を介してパッド54と接続されている。
配線L1〜L6は、例えば銅(Cu)などの非磁性の高導電性材料によって構成されている。配線L1,L3〜L6は、例えば上部電極12,22,32,42と同じ階層に位置し、配線L2は、例えば下部電極13,23,33,43と同じ階層に位置する。なお、例えば配線L2および配線L5は、互いに異なる階層に位置するが、それらは厚み方向において銅などからなる柱状部材(図示せず)によって繋がれている。
次に、図3(A),3(B)を参照して、積層体11,21,31,41の構成を説明する。図3(A)に、積層体11,31の概略断面構成を表し、図3(B)に、積層体21,41の概略断面構成を表す。積層体11,21,31,41は、いずれも、上部電極12,22,32,42の側から、磁化自由層61と、介在層62と、磁化固着層63と、反強磁性層64とを順に有するものである。なお、磁化自由層61の、上部電極12,22,32,42側の面を覆うように保護膜を設けるようにしてもよい。また、反強磁性層64と基板100との間に、シード層を設けるようにしてもよい。
磁化自由層61は、信号磁場などの外部磁場に応じて磁化方向J61が変化する軟質強磁性層であり、例えば+X方向の磁化容易軸を有するものである。なお、第1〜第4のMR素子1〜4における磁化自由層61は、全て同方向(+X方向)の磁化容易軸を有することが望ましい。磁化自由層61は、例えばニッケル鉄合金(NiFe)などによって構成される。
介在層62は、例えばマグネシウム(Mg)の薄膜を酸化処理して得られる非磁性のトンネルバリア層であり、量子力学に基づくトンネル電流が通過可能な程度に厚みの薄いものである。この場合、積層体11,21,31,41は、MTJ膜あるいはトンネル磁気抵抗効果(TMR:tunnel Magneto-Resistive effect)膜と呼ばれるものとなる。
反強磁性層64は、白金マンガン合金(PtMn)やイリジウムマンガン合金(IrMn)などの反強磁性材料により構成されている。反強磁性層64は、例えば+Y方向のスピン磁気モーメントと、−Y方向のスピン磁気モーメントとが完全に打ち消し合った状態にあり、隣接するピンド層633の磁化J633の向きを、+Y方向または−Y方向へ固定するように作用している。
磁化固着層63は、介在層62の側から順にピンド層631と、結合層632と、ピンド層633とを含むシンセティック構造をなしている。ピンド層633は、結合層632を介してピンド層631と間接交換結合している。すなわち、ピンド層631の磁化J631の向きは、ピンド層633の磁化J633の向きと反平行となっている。但し、積層体11,31では、ピンド層631の総磁気モーメントMIPが、ピンド層633の総磁気モーメントMOP と一致もしくはそれよりも大きな値を示すものとなっている。一方、積層体21,41では、ピンド層633の総磁気モーメントMOP が、ピンド層631の総磁気モーメントMIP よりも大きなものとなっている。ここでいう「総磁気モーメントMIP 」および「総磁気モーメントMOP 」は、それぞれ、ピンド層631,633を各々構成する材料の「単位体積あたりの磁気モーメントMs」と、各ピンド層631,633の体積との積である。なお、図3(A),3(B)では、ピンド層631の総磁気モーメントMIPの大きさと、ピンド層633の総磁気モーメントMOPの大きさとを、磁化J631,J633の向きを示す矢印の相対的な長さによって表現している。ここで、総磁気モーメントMIPの大きさと、総磁気モーメントMOPの大きさとの差異は、ピンド層631,633を、互いに異なる材料によって構成したり、それらの厚みが互いに異なるように構成したりすることによって実現可能である。
このように、ピンド層631の総磁気モーメントMIPの大きさと、ピンド層633の総磁気モーメントMOPの大きさとに差があることから、製造段階におけるアニール処理の際、例えば+Y方向に印加磁場が付与されつつ加熱されると、積層体11,31と積層体21,41とは、互いに異なった振る舞いを生じることとなる。すなわち、積層体11,31では、図3(A)に示したように、ピンド層631の磁化J631が+Y方向へ固着されると共にピンド層633の磁化J633が−Y方向へ固着される。これに対し、積層体21,41では、図3(B)に示したように、ピンド層631の磁化J631は−Y方向へ固着されると共に、ピンド層633の磁化J633は+Y方向へ固着される。このように、積層体11,31と積層体21,41とでは、ピンド層631の磁化J631の方向が互いに異なっているので、例えば+Y方向の信号磁場Hmが付与されると、積層体11,31では、磁化J61が磁化J631と平行な向きとなるので低抵抗状態となる。一方、積層体21,41では、磁化J61が磁化J631と反平行な向きとなるので高抵抗状態となる。すなわち、この磁気センサでは、信号磁場Hmが印加されると、第1および第3のMR素子1,3の抵抗値は、第2および第4のMR素子2,4の抵抗値と逆向きの変化を示す。但し、ピンド層631の総磁気モーメントMIPと、ピンド層633の総磁気モーメントMOPとの差分の絶対値は、なるべく小さいほうが好ましい。総磁気モーメントの差分の絶対値が大きいと、信号磁場Hmを検出する際、その信号磁場Hmの付与によってピンド層631の磁化J631の向きが僅かに変化し、磁化J631と磁化自由層63の磁化J63との相対角度が、本来あるべき大きさからずれてしまい、検出誤差として現れるからである。
ピンド層631,633は、コバルト(Co)やコバルト鉄合金(CoFe)、コバルト鉄ボロン合金(CoFeB)などの強磁性材料からなり、結合層632は、ルテニウム(Ru)などの非磁性の高導電性材料からなる。ピンド層631,633は、単層構造であってもよいし、複数層からなる多層構造であってもよい。
なお、積層体11,31におけるピンド層631の総磁気モーメントMIP とピンド層633の総磁気モーメントMOP との差分の絶対値は、積層体21,41におけるピンド層631の総磁気モーメントMIP とピンド層633の総磁気モーメントMOP との差分の絶対値と異なっていることが望ましい。後に説明するように、この磁気センサを製造する際に、磁化J631,J633の方向がより高精度に固着されるうえ、積層体11,21,31,41における抵抗変化率(MR比)の向上に有利となるからである。
図4は、磁気センサにおける磁場検出回路の構成を示す概略図である。第1のMR素子1および第2のMR素子2の一端同士が第1の接続点P1において接続され、第3のMR素子3および第4のMR素子4の一端同士が第2の接続点P2において接続され、第1のMR素子1の他端と第4のMR素子4の他端とが第3の接続点P3において接続され、第2のMR素子2の他端と第3のMR素子3の他端とが第4の接続点P4において接続されることにより、ブリッジ回路が構成されている。ここで、第1の接続点P1は、導線L1によって電源Vccと接続されており、第2の接続点P2は、導線L4を介して接地されている。第3の接続点P3および第4の接続点P4は、それぞれ、導線L5,L6を介して差分検出器AMPの入力側端子と接続されている。この差分検出器AMPは、第1の接続点P1と第2の接続点P2との間に電圧が印加されたときの第3の接続点P3と第4の接続点P4との間の電位差(第1および第2のMR素子1,2のそれぞれに生ずる電圧降下の差分)を検出し、差分信号S1として出力するものである。
次に、本実施の形態の磁気センサを使用し、差分信号S1に基づいて検出対象とする信号磁場Hmを検出する方法について以下に説明する。
図4において、まず、信号磁場Hmが印加されていない状態を考える。ここで、電源Vccから読出電流I0を流したときの第1〜第4のMR素子1〜4における各々の抵抗値をr1〜r4とする。電源Vccからの読出電流I0は、第1の接続点P1において読出電流I1および読出電流I2の2つに分流される。そののち、第1のMR素子1と第3のMR素子3とを通過した読出電流I1と、第2のMR素子2と第4のMR素子4とを通過した読出電流I2とが第2の接続点P2において合流する。この場合、第1の接続点P1と第2の接続点P2との間の電位差Vは、
V=I1×r4+I1×r1=I2×r3+I2×r2
=I1(r4+r1)=I2(r3+r2) ……(1)
と表すことができる。
また、第3の接続点P3における電位V1および第4の接続点P4における電位V2は、それぞれ、
V1=V−V4
=V−I1×r4
V2=V−V3
=V−I2×r3
と表せる。よって、第3の接続点P3と第4の接続点P4との間の電位差V0は、
V0=V1−V2
=(V−I1×r4)−(V−I2×r3)
=I2×r3−I1×r4 ……(2)
ここで、(1)式から
V0=r3/(r3+r2)×V−r4/(r4+r1)×V
={r3/(r3+r2)−r4/(r4+r1)}×V ……(3)
となる。このブリッジ回路では、信号磁場Hmが印加されたときに、上記の式(3)で示された第3および第4の接続点P3,P4間の電位差V0を測定することにより、抵抗変化量が得られる。ここで、信号磁場Hmが印加されたときに、抵抗値r1〜r4がそれぞれ変化量ΔR1〜ΔR4だけ増加したとすると、すなわち、信号磁場Hmを印加したときの抵抗値R1〜R4がそれぞれ、
R1=r1+ΔR1
R2=r2+ΔR2
R3=r3+ΔR3
R4=r4+ΔR4
であるとすると、信号磁場Hmを印加した際の電位差V0は、式(3)より、
V0={(r3+ΔR3)/(r3+ΔR3+r2+ΔR2)−(r4+ΔR4)/(r4+ΔR4+r1+ΔR1)}×V ……(4)
となる。すでに述べたように、この磁気センサでは、第1および第3のMR素子1,3の抵抗値R1,R3と第2および第4のMR素子2,4の抵抗値R2,R4とが逆方向に変化するので、変化量ΔR3と変化量ΔR2とが打ち消し合うと共に変化量ΔR4と変化量ΔR1とが打ち消し合うこととなる。このため、信号磁場Hmの印加前後を比較した場合、式(4)の各項における分母の増加はほとんど無い。一方、各項の分子については、変化量ΔR3と変化量ΔR4とは必ず反対の符号を有するので、打ち消し合うことなく増減が現れることとなる。信号磁場Hmが印加されることにより、第2および第4のMR素子2,4では、抵抗値は変化量ΔR2,ΔR4(ΔR2,ΔR4<0)の分だけそれぞれ変化する(実質的に低下する)一方で、第1および第3のMR素子1,3では、抵抗値は変化量ΔR1,ΔR3(ΔR1,ΔR3>0)の分だけそれぞれ変化する(実質的に増加する)からである。
仮に、第1〜第4のMR素子1〜4の全てが完全に同一の特性を有するものとした場合、すなわち、r1=r2=r3=r4=R、かつ、ΔR1=−ΔR2=ΔR3=−ΔR4=ΔRであるとした場合、式(4)は、
V0={(R+ΔR)/(2×R)−(R−ΔR)/(2・R)}×V
=(ΔR/R)×V
となる。
このように、外部磁場と抵抗変化量との関係が既知である第1〜第4のMR素子1〜4を用いるようにすれば、信号磁場Hmの大きさを測定することができる。
第1のMR素子1では、図2において矢印で示したように、上部電極12に流入した読出電流I1が積層体11を経由したのち下部電極13へ流出する。ここで、積層体11の上面と接する上部電極12の枝部122と、積層体11の下面と接する下部電極13の枝部132とは積層方向において対向する位置にあるうえ、枝部122,132を流れる読出電流I1は互いに逆向きとなる。よって、枝部122の周囲に発生する誘導磁場と、枝部132の周囲に発生する誘導磁場とが互いにキャンセルし合う。また、各積層体11が上部電極12の枝部122および下部電極13の枝部132とそれぞれ接続されるので、各積層体11が主部121,131からある程度の距離を有する位置に配置されることとなる。よって、主部121,131を流れる読出電流I1に起因した誘導磁場の、各積層体11に及ぼす影響が弱まることとなる。第2〜第4のMR素子2〜4についても同様である。
次に、図5〜図16を参照して、磁気センサの製造方法について説明する。なお、図5〜図16は、第1のMR素子1と第2のMR素子2との境界部分近傍を拡大して表すものである。また、図7(A)〜図16(A)は、上面から眺めた図であり、図7(B)〜図16(B)は、図7(A)〜図16(A)の各々に示した切断線に対応する断面図である。
まず、図5に示したように、上記した所定材料からなる基板100を用意し、必要に応じてその表面に絶縁層Z1を設ける。次に、絶縁層Z1を全面に亘って覆うように、のちに下部電極13,23,33,43となる金属膜M1を、銅などの所定の材料によって形成する。さらに、金属膜M1を全面に亘って覆うように、のちに積層体11,31となるMR膜S1を形成する。MR膜S1は、例えばスパッタリング法により、金属膜M1の上に反強磁性層64、ピンド層633、結合層632、ピンド層631、介在層62および磁化自由層61を順次積層することにより得られる。但し、ピンド層631の総磁気モーメントMIP が、ピンド層633の総磁気モーメントMOP と一致もしくはそれよりも大きくなるように形成する。なお、MR膜S1を成膜する際には、所定の大きさの磁場を、例えば後述するアニール処理によってピンド層631,633の磁化J631,633が固着される方向に沿って印加するようにしてもよい。さらに、必要に応じて、MR膜S1を全面に亘って覆うように、保護膜Cとしてカーボンなどのハードマスクを形成する。
こののち、図6に示したように、第1のMR素子1および第3のMR素子3が形成されることとなる領域R1のみを覆うように、レジストマスクRM1を選択的に形成する。そののち、図7(A),7(B)に示したように、領域R1における保護膜CおよびMR膜S1を残すように、露出した領域の保護膜CおよびMR膜S1をミリングによって選択的に除去する。ここでのミリングは、金属膜M1に到達した時点で終了する。
続いて、レジストマスクRM1を溶解除去したのち、全面に亘って覆うように、のちに積層体21,41となるMR膜S2を形成する(図8(A),8(B)参照)。なお、MR膜S2は、例えばMR膜S1と同様の手順により形成することができる。但し、ピンド層633の総磁気モーメントMOPが、ピンド層631の総磁気モーメントMIP よりも大きくなるように形成する点が異なる。MR膜S2を形成したのち、図9(A),9(B)に示したように、第2のMR素子2および第4のMR素子4が形成されることとなる領域R2のみを覆うように、レジストマスクRM2を選択的に形成する。そののち、図10(A),10(B)に示したように、領域R2におけるMR膜S2を残すように、露出した領域のMR膜S2をミリングによって選択的に除去する。ここでのミリングは、金属膜M1もしくは保護膜Cに到達した時点で終了する。
次いで、図11(A),11(B)に示したように、レジストマスクRM2を溶解除去すると共に保護膜Cをアッシングにより除去したのち、アニール処理を行う。詳細には、例えば+Y方向に印加磁場H1を印加しつつ、所定の温度(例えば250℃)に加熱することにより、ピンド層631,633の磁化J631,633の方向の設定を一括して行う。この際、上記した総磁気モーメントMIP と総磁気モーメントMOP とのバランス(大小関係)により、積層体11,31における磁化J631は+Y方向となる一方、積層体21,41における磁化J631は−Y方向となる。但し、ここでの印加磁場H1は、磁化固着層63のシンセティック構造を維持可能な程度の強度、すなわちピンド層631とピンド層633との間接交換結合が維持される程度の強度とすることが好ましい。
アニール処理ののち、MR膜S1,S2をパターニングすることにより、所定の位置に、所定の平面形状および寸法を有する柱状の積層体11,21,31,41を形成し、さらにその周囲を埋めるようにAl23 などによって絶縁層Z2を形成する(図12(A),12(B)参照)。なお、図12(A),12(B)では、積層体31,41を図示していない。
さらに、図13(A),13(B)に示したように、所定の位置に立設するように接続部14,24,34,44(但し、ここでは接続部34,44を図示せず)を形成したのち、図14(A),14(B)に示したように、積層体11,21,31,41および接続部14,24,34,44、ならびにその近傍領域をレジストマスクRM3によって選択的に覆い、未保護領域の金属膜M1に対するミリングを行う。その結果、下部電極13,23,33,43、および導線L2を得る。
こののち、図15(A),15(B)に示したように、ミリングによって金属膜M1を除去した領域を埋めるようにAl23 などによって絶縁層Z3を形成したのち、レジストマスクRM3を溶解除去する。
続いて、図16(A),16(B)に示したように、積層体11,21,31,41および接続部14,24,34,44の上面と接するように所定形状の上部電極12,22,32,42(ここでは上部電極12,22のみ図示する)を形成すると共に、導線L1,L3〜L6(ここでは導線L3のみ図示する)を形成する。最後に、パッド51〜54を形成するなど、所定の工程を経ることで本実施の形態の磁気センサが完成する。
以上説明したように、本実施の形態では、第1のMR素子1において、互いに直列接続された複数の積層体11の各々を、厚み方向において対向する上部電極12の枝部122と下部電極13の枝部132との間に配置するようにした。これにより、上部電極12の枝部122を流れる読出電流I1の向きと下部電極13の枝部132を流れる読出電流I1の向きとを互いに逆向きとすることができる。このため、上部電極12の枝部122の周囲に発生する誘導磁場と、下部電極13の枝部132の周囲に発生する誘導磁場とが互いにキャンセルし合うこととなり、積層体11に対し、読出電流I1に起因する不要な誘導磁場の悪影響を低減することができる。また、本実施の形態では、各積層体11を枝部122,132と接続するようにしたので、各積層体11を主部から遠ざけることができる。よって、主部121,131を流れる読出電流I1に起因する誘導磁場が各積層体11に対し悪影響を低減することができる。第2〜第4のMR素子2〜4についても同様である。以上の理由により、本実施の形態の磁気センサによれば、コンパクトな構成でありながら、高精度な磁場検出を行うことができる。これに対し、上述した特許文献3においては、例えば図1〜図4において一見すると本実施の形態と同様の構成を有するように思われるものの、上部電極および下部電極が本実施の形態における主部および枝部に相当する部分を有していない。このため、上部電極および下部電極を流れる読出電流は実質的に一方向である。さらに、特許文献3においては、隣り合う磁気トンネル抵抗素子同士の間の領域を延在する上部電極が、積層面内方向において磁気トンネル抵抗素子に対応する高さ位置に存在している。このため、上部電極を流れる読出電流による誘導磁場と下部電極を流れる読出電流による誘導磁場とが十分に打ち消し合わないものと考えられる。
また、本実施の形態では、シンセティック構造をなす磁化固着層63におけるピンド層631の総磁気モーメントMIP とピンド層633の総磁気モーメントMOP との大小関係を調整することにより、印加磁場H1に対して第1および第3のMR素子1,3と第2および第4のMR素子2,4とが互いに異なる(反対の)挙動を示すような構成とした。このため、同一基板上においてフルブリッジ接続された第1〜第4のMR素子1〜4を備えた磁気センサを、容易、かつ高精度に製造することが可能となる。これは、レーザ照射装置や電子ビーム照射装置などの特殊設備を用いなくともこの磁気センサを製造可能であるうえ、アニール処理の際、一方向の印加磁場H1を付与することにより、磁化固着層63の磁化方向を設定することができるからである。そのような磁気センサは、コンパクトな構成でありながら、信号磁場Hmに対し、第1および第3のMR素子1,3の抵抗値と第2および第4のMR素子2,4の抵抗値とが互いに反対向きに変化することにより、良好な磁場検出を可能とするものである。
<変形例1>
次に、本実施の形態における磁気センサの第1の変形例について説明する。上記実施の形態では、第1〜第4のMR素子1〜4における積層体11,21,31,41の磁化固着層63を全てシンセティック構造としたが、次のようにしてもよい。すなわち、第1および第3のMR素子1,3における磁化固着層63を、シンセティック構造ではなく、単一もしくは複数の強磁性材料層によって構成してもよい。その際、第2および第4のMR素子2,4は、上記実施の形態と同様のシンセティック構造とする。すなわち、ピンド層633の総磁気モーメントMOP がピンド層631の総磁気モーメントMIP よりも大きくなるようにする。
このような構成の本変形例においても、上記実施の形態と同様、製造段階において一方向の印加磁場H1を付与しつつ加熱することにより、第1および第3のMR素子1,3における磁化J631の向きと、第2および第4のMR素子2,4における磁化J631の向きとを相対的に逆平行とすることができる。よって、上記実施の形態と同様の効果が得られる。
[第2の実施の形態]
次に、図17などを参照して、本発明における第2の実施の形態としての磁気センサの構成について説明する。図17は、本実施の形態の磁気センサにおける磁場検出回路の構成を示す概略図である。本実施の形態の磁気センサは、第1のMR素子1を第2の定電流源CG2に置き換えると共に第2のMR素子2を第1の定電流源CG1に置き換えたことを除き、他は上記第1の実施の形態と同様の構成を備えるものである。なお、本実施の形態において、上記第1の実施の形態と実質的に同じ構成要素については同じ符号を付し、その説明を適宜省略する。
第1の定電流源CG1および第2の定電流源CG2は、互いに等しい値の定電流I1,I2を第3および第4のMR素子3,4にそれぞれ供給するものである。
このような本実施の形態の磁気センサであっても、以下のようにして差分信号S1に基づき信号磁場Hmを検出することが可能である。
図17において、第1の接続点P1と第2の接続点P2との間に所定の電圧を印加した際の定電流源CG1,CG2からの定電流をそれぞれI3,I4とし、第3および第4のMR素子3,4の抵抗値をそれぞれR3,R4とする。信号磁場Hmが印加されていない場合、第3の接続点P3における電位V4は、
V4=I4×R4
であり、第4の接続点P4における電位V3は、
V3=I3×R3
となる。よって、第3の接続点P3と第4の接続点P4との間の電位差は、
V0=V3−V4
=I3×R3−I4×R4 …(5)
となる。
ここで、定電流I3と定電流I4とが互いに等しい(すなわちI3=I4=Icである)場合には、式(5)は、
V0=Ic×(R3−R4) …(6)
となる。
この回路では、信号磁場Hmが印加されたときに、電位差V0を測定することにより抵抗変化量が得られる。例えば信号磁場Hmが印加されたときに、抵抗値R3,R4がそれぞれ変化量ΔR3,ΔR4だけ増加したとすると、式(5)は、
V0=V3−V4
=Ic×(R3−R4)
=Ic×{(R3+ΔR3)−(R4+ΔR4)} …(7)
となる。
仮に、第3および第4のMR素子3,4が全く同一の特性を有する場合、すなわち、
R3=R4=R
かつ
ΔR3=−ΔR4=ΔR
であると仮定した場合、式(7)は、
V0=Ic×(R3+ΔR3−R4−ΔR4)
=Ic×(R+ΔR−R+ΔR)
=Ic×(2×ΔR) …(8)
となる。したがって、外部磁界と抵抗変化量との関係が既知である第3および第4のMR素子3,4を用いるようにすれば、信号磁場Hmの大きさを測定することができる。
第3および第4のMR素子3,4では、図2に示した第1の実施の形態における第1のMR素子1と同様、上部電極32,42に流入した読出電流I3,I4が積層体31,41を経由したのち下部電極33,43へ流出する。ここで、積層体31,41の上面と接する上部電極32,42の枝部と、積層体31,41の下面と接する下部電極33,43の枝部とは積層方向において対向する位置にあるうえ、各枝部を流れる読出電流I3,I4は互いに逆向きとなる。よって、上部電極32,42の枝部の周囲に発生する誘導磁場と、下部電極33,43の枝部の周囲に発生する誘導磁場とが互いにキャンセルし合う。また、各積層体31,41が上部電極32,42の枝部および下部電極33,43の枝部とそれぞれ接続されるので、各積層体31,41が、上部電極32,42の主部および下部電極33,43の主部からある程度の距離を有する位置に配置されることとなる。よって、それらの主部を流れる読出電流I3,I4に起因した誘導磁場の、各積層体31,41に及ぼす影響が弱まることとなる。
以上の理由により、本実施の形態の磁気センサにおいても、コンパクトな構成でありながら、高精度な磁場検出を行うことができる。
[第3の実施の形態]
次に、図18を参照して、本発明における第3の実施の形態としての磁気センサの構成について説明する。本実施の形態の磁気センサは、第1〜第4のMR素子1〜4が、それぞれ複数の積層体11A,21A,31A,41Aを含むことを除き、他は上記第1の実施の形態と同様の構成を備えるものである。なお、本実施の形態において、上記第1の実施の形態と実質的に同じ構成要素については同じ符号を付し、その説明を適宜省略する。
図18(A)は、積層体11A,31Aの断面構成を表す模式図であり、図18(B)は、積層体21A,41Aの断面構成を表す模式図である。
積層体11A,21A,31A,41Aは、反強磁性層64と、磁化固着層63Aと、介在層62と、磁化自由層61Aとが順に積層されたものである。磁化固着層63Aは、ピンド層631とピンド層633とが結合層632を介して反強磁性的に交換結合したシンセティック構造からなる。但し、ピンド層631とピンド層633との総磁気モーメントの差分は実質的に零となっている。なお、磁化固着層63Aは、シンセティック構造に限らず、単一もしくは複数の強磁性材料層によって構成されてもよい。
磁化自由層61Aは、介在層62の側から順に強磁性層611と、結合層612と、強磁性層613とを含んでいる。強磁性層611および強磁性層613は、結合層612を介して間接交換結合しており、いずれもNiFeやCoFeなどの軟質磁性材料によって構成されている。結合層612は、結合層632と同様、非磁性の高導電性材料によって構成されている。積層体11A,31Aにおいては、強磁性層611が、強磁性層613と同じ、もしくは強磁性層613よりも大きな総磁気モーメントを有している。一方、積層体21A,41Aにおいては、強磁性層613が、強磁性層611よりも大きな総磁気モーメントを有している。このため、例えば+Y方向に信号磁場Hmが付与されると、積層体11A,31Aでは、図18(A)に示したように、相対的に大きな総磁気モーメントを有する強磁性層611の磁化J611が信号磁場Hmと同方向(+Y方向)へ向くこととなる。よって、相対的に小さな総磁気モーメントを有する強磁性層613の磁化J613は、それと反対方向(−Y方向)へ向くこととなる。一方、積層体21A,41Aでは、図18(B)に示したように、相対的に大きな総磁気モーメントを有する強磁性層613の磁化J613が信号磁場Hmと同方向(+Y方向)へ向く。よって、相対的に小さな総磁気モーメントを有する強磁性層611の磁化J611は、それと反対方向(−Y方向)へ向く。ここで、各積層体の抵抗状態は磁化J611と磁化J631との相対角度に依存するので、ピンド層631の磁化J631の向きが+Y方向であるとすれば、積層体11A,31Aでは低抵抗状態となり、積層体21A,41Aでは高抵抗状態となる。したがって、このような積層体11A,21A,31A,41Aを備えた本実施の形態の磁気センサにおいても、上記第1の実施の形態における磁気センサと同様に機能する。
このように、本実施の形態では、第1および第3のMR素子1,3における積層体11A,31Aと、第2および第4のMR素子2,4における積層体21A,41Aとを、信号磁場Hmに対して互いに異なる挙動を示すものとしたので、上記第1の実施の形態と同様の効果が得られる。なお、本実施の形態では、磁化固着層63Aをシンセティック構造としたが、単一もしくは複数の強磁性材料層によって形成するようにしてもよい。
<変形例2>
次に、第3の実施の形態における磁気センサの変形例(変形例2)について説明する。第3の実施の形態では、第1〜第4のMR素子1〜4における積層体11A,21A,31A,41Aの磁化自由層61Aを全てシンセティック構造としたが、次のようにしてもよい。すなわち、第1および第3のMR素子1,3における磁化自由層61Aを、シンセティック構造ではなく、単一もしくは複数の強磁性材料層によって構成してもよい。その際、第2および第4のMR素子2,4における磁化自由層61Aを、第3の実施の形態と同様のシンセティック構造とする。すなわち、第2および第4のMR素子2,4における磁化自由層61Aにおいては、強磁性層613の総磁気モーメントが強磁性層611の総磁気モーメントよりも大きくなるようにする。
このような構成の本変形例においても、第1および第3のMR素子1,3における積層体11A,31Aと、第2および第4のMR素子2,4における積層体21A,41Aとが、信号磁場Hmに対して互いに異なる挙動を示すので、第3の実施の形態と同様の効果が得られる。
以上、実施の形態および変形例を挙げて本発明を説明したが、本発明はこれらの実施の形態等に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、上記実施の形態等では、各MR素子において、基板上に複数の積層体を2列に並べるようにしたが、本発明はこれに限定されるものではない。1列または3列以上の配列状態としてもよいし、曲線を描くように配列してもよい。
また、上記実施の形態等では、MR素子としてトンネル磁気抵抗効果膜を有するトンネルMR素子を例に挙げて説明するようにしたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えばCPP(current-perpendicular-to-plane)−GMR膜(CPP型GMR膜)を有するCPP−GMR素子を採用することもできる。その場合、介在層を、トンネルバリア層ではなく、例えば銅(Cu)や金(Au)などの高導電性の非磁性材料層とする必要がある。
100…基板、1〜4…第1〜第4のMR素子、11,21,31,41…積層体、12,22,32,42…上部電極、13,23,33,43…下部電極、14,24,34,44…接続部、61…磁化自由層、611,613…強磁性層、612…結合層、62…介在層、63…磁化固着層、631,633…ピンド層、632…結合層、64…反強磁性層、Hm…信号磁場、H1…印加磁場、L1〜L6…配線、P1〜P4…接続部。

Claims (9)

  1. 積層面に沿って配列された複数の磁気抵抗効果膜と、
    前記複数の磁気抵抗効果膜を直列接続する導線と
    を有し、
    前記導線は、前記磁気抵抗効果膜の各々を、その積層方向において挟むように対向配置された複数の上部電極および下部電極を含み、
    前記上部電極および下部電極は、隣り合う前記磁気抵抗効果膜同士の並び方向に沿って延在する主部と、積層面に沿って前記主部の延在方向と交差する方向に延在する枝部とをそれぞれ含み、
    前記上部電極の枝部は前記磁気抵抗効果膜の上面と接し、前記下部電極の枝部は前記磁気抵抗効果膜の下面と接している
    磁気抵抗効果素子。
  2. 一の前記磁気抵抗効果膜と接続された枝部を有する前記上部電極の主部は、隣り合う他の前記磁気抵抗効果膜と接続された枝部を有する前記下部電極の主部と接続されている
    請求項1記載の磁気抵抗効果素子。
  3. 前記上部電極および下部電極の枝部の延在方向は、前記隣り合う磁気抵抗効果膜同士の並び方向と直交する方向である
    請求項1または請求項2記載の磁気抵抗効果素子。
  4. 前記上部電極の枝部および下部電極の枝部は、互いに等しい断面積を有する請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の磁気抵抗効果素子。
  5. 前記磁気抵抗効果膜は、CPP型巨大磁気抵抗効果(CPP−GMR)膜である請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の磁気抵抗効果素子。
  6. 前記磁気抵抗効果膜は、トンネル磁気抵抗効果(TMR)膜である請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の磁気抵抗効果素子。
  7. 信号磁場によって互いに反対向きの抵抗変化を示す第1および第2の磁気抵抗効果素子を備え、
    前記第1および第2の磁気抵抗効果素子は、それぞれ、積層面に沿って配列された複数の磁気抵抗効果膜と、これら複数の磁気抵抗効果膜を直列接続する導線とを有するものであり、
    前記導線は、前記磁気抵抗効果膜の各々を、その積層方向において挟むように対向配置された複数の上部電極および下部電極を含み、
    前記上部電極および下部電極は、隣り合う前記磁気抵抗効果膜同士の並び方向に沿って延在する主部と、積層面に沿って前記主部の延在方向と交差する方向に延在する枝部とをそれぞれ含み、
    前記上部電極の枝部は前記磁気抵抗効果膜の上面と接し、前記下部電極の枝部は前記磁気抵抗効果膜の下面と接している
    磁気センサ。
  8. 前記第1および第2の磁気抵抗効果素子の各々に、互いに等しい値の定電流を供給する第1および第2の定電流源と、
    前記第1および第2の定電流源からの定電流によって前記第1および第2の磁気抵抗効果素子のそれぞれに生ずる電圧降下の差分を検出する差分検出器と
    をさらに備え、
    前記電圧降下の差分に基づいて前記信号磁場を検出する請求項7記載の磁気センサ。
  9. 信号磁場によって抵抗変化を示す第1から第4の磁気抵抗効果素子と、
    差分検出器と
    を備え、
    前記第1から第4の磁気抵抗効果素子は、それぞれ、積層面に沿って配列された複数の磁気抵抗効果膜と、これら複数の磁気抵抗効果膜を直列接続する導線とを有し、
    前記導線は、前記磁気抵抗効果膜の各々を、その積層方向において挟むように対向配置された複数の上部電極および下部電極を含み、
    前記上部電極および下部電極は、隣り合う前記磁気抵抗効果膜同士の並び方向に沿って延在する主部と、積層面に沿って前記主部の延在方向と交差する方向に延在する枝部とをそれぞれ含み、
    前記上部電極の枝部は前記磁気抵抗効果膜の上面と接し、前記下部電極の枝部は前記磁気抵抗効果膜の下面と接しており、
    前記第1および第2の磁気抵抗効果素子の一端同士が第1の接続点において接続され、前記第3および第4の磁気抵抗効果素子の一端同士が第2の接続点において接続され、前記第1の磁気抵抗効果素子の他端と前記第4の磁気抵抗効果素子の他端とが第3の接続点において接続され、前記第2の磁気抵抗効果素子の他端と前記第3の磁気抵抗効果素子の他端とが第4の接続点において接続されることによりブリッジ回路が形成されており、
    前記第1および第3の磁気抵抗効果素子の各抵抗値は、前記信号磁場に応じて互いに同じ向きに変化し、
    前記第2および第4の磁気抵抗効果素子の各抵抗値は、いずれも、前記信号磁場に応じて前記第1および第3の磁気抵抗効果素子とは反対向きに変化し、
    前記差分検出器により、前記第1の接続点と前記第2の接続点との間に電圧が印加されたときの前記第3の接続点と前記第4の接続点の間の電位差が検出される
    磁気センサ。
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