JP7232647B2 - 磁気検出装置 - Google Patents
磁気検出装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7232647B2 JP7232647B2 JP2019007783A JP2019007783A JP7232647B2 JP 7232647 B2 JP7232647 B2 JP 7232647B2 JP 2019007783 A JP2019007783 A JP 2019007783A JP 2019007783 A JP2019007783 A JP 2019007783A JP 7232647 B2 JP7232647 B2 JP 7232647B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- magnetic
- magnetic sensor
- sensor unit
- gravity
- center
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Hall/Mr Elements (AREA)
- Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)
- Measuring Magnetic Variables (AREA)
Description
(磁気センサユニット)
磁気センサユニットは、例えば、主構成部と、キャンセル磁場を発生させる電気回路と、を備える。主構成部は、例えば、磁気センサ部と、キャンセル磁場発生部と、を備える。磁気センサユニットは、電気ノイズを低減する目的で、ブリッジ回路を用いて電気回路に差動入力する方式を利用してよい。磁気センサユニットは、ブリッジ回路を形成する場合、一般的な固定抵抗または可変抵抗を利用してよい。また、磁気センサユニットは、後述するように、磁気センサ部の素子部の少なくとも一部がキャンセル磁場発生部の包絡面の内側に存在する。
磁気センサ部は、磁場を感知する感磁エリアを有し、入力された磁場に応じて抵抗値が変化する部材である。磁気センサ部は、基板と、基板上に形成された素子部と、を備える。磁気センサ部は、素子部に入力される入力磁場を収束させる磁気収束部と、を備え得る。また、磁気センサ部は、更に、例えば保護層、素子配線部、電極等を備えてよい。素子部は複数形成され、素子配線部によって電気的に接続されてよい。磁気センサ部は、上記の構成要素に限定されず、他の要素を備えてよい。ただし、磁気センサ部の構成要素として、キャンセル磁場発生部およびキャンセル電流を発生させる電気回路は含まれない。
基板は、素子部との絶縁ができる材料であれば、特に制限されない。導電性基板上に絶縁膜が形成されたものを基板としてよい。通常利用される基板として、ガラスまたはシリコン(Si)にSiO2熱酸化膜を形成したものが挙げられる。
素子部は、基板の上に形成される。ここで、「上に」という文言は、基板の上に素子部が存在する場合だけでなく、基板と素子部の間に別の層がさらに存在する場合を含む。その他の階層の関係においても、「上に」という文言の解釈は同じである。また、「下に」という文言についても、別の層がさらに存在する場合が含まれる。
磁化自由層は、外部磁場によって容易に磁化される強磁性材料で主に構成される。磁化自由層は、1つの材料で構成されるものに限定されない。磁化自由層は、例えば多層膜であってよい。強磁性材料は、例えばNiFe、CoFeB、CoFeSiB、CoFe、NiFeSiB等であるが、この限りではない。磁化自由層は、磁気感度向上のため、磁化自由層中に例えばRuまたはTa等の非磁性層が挿入された多層膜であることが好ましい。
非磁性層は、絶縁性の非磁性材料で構成される。一般的に、TMR素子の場合は例えばAl2O3またはMgO等の絶縁材料が用いられるが、この限りではない。高磁気感度化のため、非磁性層にMgOを利用することが好ましい。ここで、非磁性層の微細加工形状は問わない。
磁化固定層は、外部磁場によって磁化方向が容易に変化しないように、強磁性材料を主に用いて構成される。磁化固定層は、1つの材料で構成されるものに限定されない。磁化固定層は、例えば多層膜であってよい。一例としては、磁化固定層は、強磁性材料を反強磁性材料でピン止めした構造が用いられる。軟磁性材料としては、NiFe、CoFeB、CoFeSiB、CoFeなどが用いられるがこの限りではない。磁気感度向上のため、磁化固定層中に例えばRuまたはTa等の非磁性層が挿入された多層膜であることが好ましい。反強磁性材料としてIrMn、PtMnなどが用いられるが、この構成に限定されない。ここで、磁化固定層の微細加工形状は問わない。
磁気センサユニットは、上記の磁気センサ部の抵抗値の変化によって磁気を検出する。ここで、磁気センサ部の抵抗値は、磁化固定層と磁化自由層の界面の領域における磁化の相対角度が変わることによって変化する。つまり、磁気によって抵抗値が変化する領域は、上面視での磁化自由層と磁化固定層の面積のうち小さい方で定められる。以下において、磁化自由層と磁化固定層のうち小さい方の面積で定められる界面の領域は、感磁エリアと表記され得る。
磁気収束部は軟磁性体材料により構成される。軟磁性体材料として、NiFe、CoFeSiB、NiFeCuMo、CoZrNb、NiFeNbなどが挙げられるがこの限りではない。磁気収束部と素子部が近いほど、効果的な磁気増幅が可能なことから、磁気収束部の一部はスパッタ法、めっき法などによる微細加工プロセスで、素子部に近接して作製するほうが好ましい。また、めっき等により形成され、感磁軸方向において素子部に近い磁気収束部(第1の軟磁性体)と、市販の軟磁性薄膜をさらに貼合わせた、感磁軸方向において素子部から遠い磁気収束部(第2の軟磁性体)となど、別々に作製された磁気収束部を組み合わせて利用してよい。この際、効果的な磁気収束の観点から、(磁化自由層の膜厚Tfr)<(素子部に近い磁気収束部の膜厚Tfc1)<(素子部から遠い磁気収束部の膜厚Tfc2)となっていることが好ましい。また、第2の軟磁性体は、第1の軟磁性体と直接的に接するように配置されてもよいし、別の材料(例えば別の薄膜)を挟んで第1の軟磁性体と間接的に接するように配置されてもよい。ただし、より効果的な磁気増幅の観点から、第2の軟磁性体は第1の軟磁性体と直接的に接することが好ましい。
保護層は、素子部、素子配線部および磁気収束部などの絶縁を保つために用いる。保護層の材料は、素子部、素子配線部および磁気収束部を絶縁可能なものであれば特に制限されず、一例として酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸化アルミニウムが挙げられる。保護層は素子部の表面全体を覆うように形成され、素子部と素子配線部との接合部分、および、素子配線部に連続して形成された電極の上には通電窓(すなわち、開口部)が存在する。通電窓の位置および形状は限定されない。
素子配線部は、絶縁層の上に形成された通電窓を介して電極と素子部とを接続する。複数の磁気センサ部を、直列接続または並列接続する場合、素子配線部は、素子部同士を電気的に接続するために用いられる。密着性の観点から、キャップ層と素子配線部の間にTi、Taなどの層を備えていることが好ましい。素子配線部の材料としては、素子部同士、また、電極間を電気的に接続することが可能な導電性の材料(例えばAu、Cu、Cr、Ni、Al、Ta、Ruなど)であれば特に制限されない。素子配線部は単一の材料で形成されていてよく、複数の材料が混合または積層されて形成されていてよい。素子配線部は公知の方法で形成することが可能であり、一例としては、フォトリソグラフィー法で形成されたマスク部材および素子部の全面に、蒸着法またはスパッタ法により導電性材料を形成し、さらに剥離液を用いてマスク部材を剥離すること(すなわち、リフトオフ法)により形成することができる。
電極は、電気回路を構成する際の接続等に用いる。密着性の観点から、基板と電極との間にTi、Taなどの層を備えていることが好ましい。基板上に素子部を残し、その上部に電極が作製されてよい。電極の材料としては、素子配線部と同じく、導電性の材料(例えばAu、Cu、Cr、Ni、Al、Ta、Ruなど)であれば特に制限されないが、素子特性の観点から、酸化されにくい材料(Au、Ruなど)である方が好ましい。電極は単一の材料で形成されていてよく、複数の材料が混合または積層されたものであってよい。電極は公知の方法で形成することが可能であり、一例としては、フォトリソグラフィー法で形成されたマスク部材および積層部の全面に、蒸着法またはスパッタ法により導電性材料を形成し、さらに剥離液を用いてマスク部材を剥離すること(すなわち、リフトオフ法)により形成することができる。プロセス工数の観点から、素子配線部と同時に作製することが好ましい。
キャンセル磁場発生部は、磁気センサ部で検出した磁場の値(検出値)に基づいてフィードバック電流を流すことで、入力磁場を減殺するためのキャンセル磁場を発生するために用いる。キャンセル磁場を発生させる際に、流れたフィードバック電流の値を検出することで、入力磁場を検出することができる。外部からの入力磁場を打ち消すようにキャンセル磁場が形成されるため、フィードバック電流が電気回路に流し得る最大値となるまでは、素子部にかかる磁場は常に一定となる。したがって、測定可能な磁場レンジは素子自身が飽和する磁場ではなく、フィードバック電流が流れるキャンセル磁場発生部の形状と、流し得る電流の最大値に依存する。
電気回路は、入力磁場成分に応じた検出値に基づくフィードバック電流をキャンセル磁場発生部に印加することによって、入力磁場を減殺するキャンセル磁場をキャンセル磁場発生部に発生させる。電気回路は、一般的なオペアンプを含むことができる。例えばオペアンプの出力を、キャンセル磁場発生部に対して入力磁場と反対の向きの磁場を発生するように接続することで、磁気センサ部で検出する磁場が減殺され、平衡するように動作する。電気回路はオペアンプを2つ以上使って構成してよい。
抵抗器には、一般的な金属皮膜抵抗、またはチップ抵抗を用いることができる。サイズを小さくする観点から、チップ抵抗を用いることが好ましい。また、抵抗器は、可変抵抗器を用いてもよい。入力された値をもとに可変抵抗の値を制御可能なデジタル・ポテンショメータを備えても良い。いずれの抵抗器を使う場合も、回路ノイズの小さいものが望ましい。
磁気検出装置は、磁気センサユニットを複数備える。上記のように、磁気センサユニットは、基板および素子部を含む磁気センサ部と、キャンセル磁場発生部と、電気回路と、を有する。いくつかの実施形態に係る磁気検出装置の構成は、以下、図面を参照して説明される。
(磁気センサユニットの構成および製造方法)
図1は、第1実施形態に係る磁気検出装置が備える磁気センサユニット1000の一例を示す概略構成図である。磁気センサユニット1000は、磁気センサ部11と、抵抗器81~抵抗器83で形成されるブリッジ回路を備える。図2は、磁気センサユニット1000の主構成部100の一例を示す概略構成図である。本実施形態において、主構成部100は、磁気センサ部11およびキャンセル磁場発生部70を含む。図2のMRは、磁気センサ部11の素子部を模式的に示す。また、図2のFCは、磁気センサ部11の磁気収束部を模式的に示す。また、図2のコイル部分は、キャンセル磁場発生部70を模式的に示す。
図7は、本実施形態に係る磁気検出装置1の構成例を示す図である。磁気検出装置1は複数の磁気センサユニット1000を備える。本実施形態において、磁気検出装置1は、第1の磁気センサユニット1000a、第2の磁気センサユニット1000b、第3の磁気センサユニット1000cおよび第4の磁気センサユニット1000dを備える。
図9は、第2実施形態に係る磁気検出装置1の構成例を示す図である。磁気検出装置1は複数の磁気センサユニット1000を備える。本実施形態において、磁気検出装置1は、第1の磁気センサユニット1000a~第10の磁気センサユニット1000jを備える。本実施形態に係る磁気検出装置1が備える磁気センサユニット1000の構成は第1実施形態と同じである。また、本実施形態に係る磁気検出装置1は、第1実施形態に類似する製造方法によって製造され得る。よって、本実施形態に係る磁気センサユニット1000の構成および磁気検出装置1の製造方法については説明を省略する。
図10、図11および図12は、第3実施形態に係る磁気検出装置1の構成例を示す図である。磁気検出装置1は複数の磁気センサユニット1000を備える。本実施形態において、磁気検出装置1は、第2実施形態の配置を繰り返して構成される。本実施形態に係る磁気検出装置1が備える磁気センサユニット1000の構成は第1実施形態と同じである。また、本実施形態に係る磁気検出装置1は、第1実施形態に類似する製造方法によって製造され得る。よって、本実施形態に係る磁気センサユニット1000の構成および磁気検出装置1の製造方法については説明を省略する。
以下に示す実施例及び比較例について、有限要素法による磁場解析シミュレーションが行われた。磁場解析シミュレーションでは、任意の形状、透磁率の磁性体および電流を流すことのできる導電体をコンピュータ内の仮想空間上に作製することができる。形状を定義された磁性体を、任意の大きさの小領域に区切り、磁場を印加すると、磁性体中の各小領域の磁化状態を計算することができる。下記では、キャンセル磁場発生部70の巻回軸方向を「長さ方向」、磁性体の厚みに垂直な方向を「厚み方向」、長さ方向と厚み方向に垂直な方向を、「幅方向」と記載する。
M0=3.698×10-4[T]
実施例1は、図7において距離Dを20mmとした場合に対応する。実施例1では、巻回軸がx軸方向を向いた磁気センサX1(第1の磁気センサユニット1000aに対応)を、仮想空間上の原点から、(-10mm,0)離れた位置に配置した。また、巻回軸がx軸方向を向いた磁気センサX2(第2の磁気センサユニット1000bに対応)を、仮想空間上の原点から、(10mm,0)離れた位置に配置した。また、巻回軸がy軸方向を向いた磁気センサY1(第3の磁気センサユニット1000cに対応)を、仮想空間上の原点から、(0,-10mm)離れた位置に配置した。また、巻回軸がy軸方向を向いた磁気センサY2(第4の磁気センサユニット1000dに対応)を、仮想空間上の原点から、(0,10mm)離れた位置に配置した。
MY1=-1.473×10-8[T]
MY2=1.464×10-8[T]
MY1/MO=-0.0040[%]
MY2/MO=0.0040[%]
実施例2は、図9において距離Dを20mmとした場合に対応する。ここで、実施例1と同様に、距離Dは各軸方向において隣接する磁気センサユニット1000間の距離である。実施例2において、z軸方向に並んで配置された隣接する磁気センサユニット1000は、z軸方向に距離Dだけ離れている。図9の例では、重心Geと重心Gfとは距離Dだけ離れている。実施例2では、巻回軸がx軸方向を向いた磁気センサX1(第1の磁気センサユニット1000aに対応)を、仮想空間上の原点から、(-10mm,0,20mm)離れた位置に配置した。また、巻回軸がx軸方向を向いた磁気センサX2(第2の磁気センサユニット1000bに対応)を、仮想空間上の原点から、(10mm,0,20mm)離れた位置に配置した。また、巻回軸がy軸方向を向いた磁気センサY1(第3の磁気センサユニット1000cに対応)を、仮想空間上の原点から、(0,-10mm,20mm)離れた位置に配置した。また、巻回軸がy軸方向を向いた磁気センサY2(第4の磁気センサユニット1000dに対応)を、仮想空間上の原点から、(0,10mm,20mm)離れた位置に配置した。また、巻回軸がz軸方向を向いた磁気センサZ1(第5の磁気センサユニット1000eに対応)を、仮想空間上の原点から、(0,0,30mm)離れた位置に配置した。また、巻回軸がz軸方向を向いた磁気センサZ2(第6の磁気センサユニット1000fに対応)を、仮想空間上の原点から、(0,0,10mm)離れた位置に配置した。また、巻回軸がx軸方向を向いた磁気センサX3(第7の磁気センサユニット1000gに対応)を、仮想空間上の原点から、(-10mm,0,0)離れた位置に配置した。また、巻回軸がx軸方向を向いた磁気センサX4(第8の磁気センサユニット1000hに対応)を、仮想空間上の原点から、(10mm,0,0)離れた位置に配置した。また、巻回軸がy軸方向を向いた磁気センサY3(第9の磁気センサユニット1000iに対応)を、仮想空間上の原点から、(0,-10mm,0)離れた位置に配置した。また、巻回軸がy軸方向を向いた磁気センサY4(第10の磁気センサユニット1000jに対応)を、仮想空間上の原点から、(0,10mm,0)離れた位置に配置した。
MY1=1.448×10-8[T]
MY2=-1.455×10-8[T]
MY3=1.449×10-8[T]
MY4=-1.456×10-8[T]
MZ1=-4.175×10-10[T]
MZ2=-5.283×10-12[T]
MY1/MO=0.0039%
MY2/MO=-0.0039%
MY3/MO=0.0039%
MY4/MO=-0.0039%
MZ1/MO=-0.00011%
MZ2/MO=-0.0000014%
比較例1は、図7において距離Dを20mmとして、第1の磁気センサユニット1000aおよび第3の磁気センサユニット1000cを削除した場合に対応する。比較例1では、巻回軸がx軸方向を向いた磁気センサX2を、仮想空間上の原点から、(10mm,0)離れた位置に配置した。また、巻回軸がy軸方向を向いた磁気センサY2を、仮想空間上の原点から、(0,10mm)離れた位置に配置した。
MY2=-8.075×10-6[T]
MY2/MO=-2.18[%]
磁気シミュレーションの実施例及び比較例において、巻回軸がX方向のセンサを駆動したときの、巻回軸がY方向およびZ方向を向いたセンサの、MAに対するMOの割合を比較した。すなわち、導電体700の巻回軸とは別の方向の磁化率を比較することで、他の軸からのクロストークを評価した。MA/MOが小さいほど、クロストークが小さいことを意味する。実施例及び比較例の結果より、明らかに比較例に対して実施例のMA/MOが小さくなっていることが分かる。この効果は、実施例のように配置した時、各磁気センサユニットから発生する磁場が、他軸成分を互いにキャンセルしあうために得られている。
上記の実施形態にかかわる磁気検出装置1では、複数の磁気センサユニット1000がx軸方向およびy軸方向に距離Dごとに繰り返し配置される。つまり、上記の実施形態では並進対称性をもって繰り返し配置されている。ここで、別の実施形態として、磁気センサユニット1000をアレイ状に配置した構成の少なくとも一部において、並進対称性が満たされなくてもよい。並進対称性が満たされない部分については、例えば2つの方向を含む平面において、複数の磁気センサユニット1000が次の配置条件を満たす。例えば、並進対称性が満たされない部分のx軸方向とy軸方向とを含む平面(xy平面)において、第1の磁気センサユニット1000a、第2の磁気センサユニット1000b、第3の磁気センサユニット1000cおよび第4の磁気センサユニット1000dが含まれると仮定する。このとき、第1の磁気センサユニット1000aおよび第2の磁気センサユニット1000bは、感磁軸の方向が第1の方向(x軸方向)であるように、第1の方向に並んで配置される。また、第3の磁気センサユニット1000cおよび第4の磁気センサユニット1000dは、感磁軸の方向が第1の方向と略直交する第2の方向(y軸方向)であるように、第2の方向に並んで配置される。第1の磁気センサユニット1000aおよび第2の磁気センサユニット1000bは、第3の磁気センサユニット1000cの重心を含み、第2の方向を法線方向とする平面と、第4の磁気センサユニット1000dの重心を含み、第2の方向を法線方向とする平面と、の間に配置される。また、第3の磁気センサユニット1000cおよび第4の磁気センサユニット1000dは、第1の磁気センサユニット1000aの重心を含み、第1の方向を法線方向とする平面と、第2の磁気センサユニット1000bの重心を含み、第1の方向を法線方向とする平面と、の間に配置される。なお、配置条件は、別の平面(例えばzx平面)についても同様である。
10 基板
11 磁気センサ部
20 素子部
21 磁化自由層
22 磁性層
23 磁化固定層
30 磁気収束部
31 シード層
40 保護層
40a 通電窓
41 保護層
50 素子配線部
70 キャンセル磁場発生部
81 抵抗器
82 抵抗器
83 抵抗器
90 電流検出器
100 主構成部
210 磁性体
230 感磁エリア
300 磁性体
700 導電体
1000 磁気センサユニット
Claims (15)
- 基板、素子部および前記素子部に入力磁場を収束させる磁気収束部を含む磁気センサ部と、キャンセル磁場発生部と、電気回路と、を有し、前記磁気センサ部の全部が前記キャンセル磁場発生部の包絡面の内側に存在する磁気センサユニット、を複数備え、
前記素子部は、感磁軸の方向の入力磁場成分に応じた検出値を出力し、
前記キャンセル磁場発生部は、前記感磁軸と略平行な方向を巻回軸として、導体を巻回することによって形成され、
前記電気回路は、前記検出値に基づくフィードバック電流を前記キャンセル磁場発生部に印加することによって、前記入力磁場を減殺するキャンセル磁場を前記キャンセル磁場発生部に発生させ、
複数の前記磁気センサユニットにおけるそれぞれの前記磁気センサユニットが、独立して独自の位置の磁場を検出し、前記キャンセル磁場発生部の立体形状の幾何中心である重心を有し、
前記複数の磁気センサユニットは、少なくとも第1の磁気センサユニット、第2の磁気センサユニット、第3の磁気センサユニットおよび第4の磁気センサユニットを含み、
前記第1の磁気センサユニットおよび前記第2の磁気センサユニットは、前記感磁軸の方向が第1の方向であるように、前記第1の方向に並んで配置されて、
前記第3の磁気センサユニットおよび前記第4の磁気センサユニットは、前記感磁軸の方向が前記第1の方向と略直交する第2の方向であるように、前記第2の方向に並んで配置されて、
前記第1の磁気センサユニットおよび前記第2の磁気センサユニットは、前記第3の磁気センサユニットの前記重心を含み、前記第2の方向を法線方向とする平面と、前記第4の磁気センサユニットの前記重心を含み、前記第2の方向を法線方向とする平面と、の間に配置され、
前記第3の磁気センサユニットおよび前記第4の磁気センサユニットは、前記第1の磁気センサユニットの前記重心を含み、前記第1の方向を法線方向とする平面と、前記第2の磁気センサユニットの前記重心を含み、前記第1の方向を法線方向とする平面と、の間に配置される、磁気検出装置。 - 複数の前記磁気センサユニットは、前記感磁軸の方向が、前記第1の方向および前記第2の方向と略直交する第3の方向であるように配置される、第5の磁気センサユニットを含み、
前記第5の磁気センサユニットの前記重心は、前記第1の磁気センサユニットの前記重心を含み、前記第1の方向を法線方向とする平面と、前記第2の磁気センサユニットの前記重心を含み、前記第1の方向を法線方向とする平面と、の間に配置され、かつ、前記第3の磁気センサユニットの前記重心を含み、前記第2の方向を法線方向とする平面と、前記第4の磁気センサユニットの前記重心を含み、前記第2の方向を法線方向とする平面と、の間に配置される、請求項1に記載の磁気検出装置。 - 複数の前記磁気センサユニットは、前記感磁軸の方向が前記第3の方向であるように配置される、第6の磁気センサユニットを含み、
前記第6の磁気センサユニットの前記重心は、前記第1の磁気センサユニットの前記重心を含み、前記第1の方向を法線方向とする平面と、前記第2の磁気センサユニットの前記重心を含み、前記第1の方向を法線方向とする平面と、の間に配置され、かつ、前記第3の磁気センサユニットの前記重心を含み、前記第2の方向を法線方向とする平面と、前記第4の磁気センサユニットの前記重心を含み、前記第2の方向を法線方向とする平面と、の間に配置され、
前記第1の磁気センサユニット、前記第2の磁気センサユニット、前記第3の磁気センサユニットおよび前記第4の磁気センサユニットは、前記第5の磁気センサユニットの前記重心を含み、前記第3の方向を法線方向とする平面と、前記第6の磁気センサユニットの前記重心を含み、前記第3の方向を法線方向とする平面と、の間に配置される、請求項2に記載の磁気検出装置。 - 前記感磁軸の方向が同じ複数の前記磁気センサユニットの前記検出値の差分を計算する信号処理回路を、備える、請求項1から3のいずれか一項に記載の磁気検出装置。
- 前記信号処理回路は、少なくとも第1の磁気センサユニット、第2の磁気センサユニット、第3の磁気センサユニットおよび第4の磁気センサユニットのそれぞれについて、所定の方向に所定の距離だけ離れて配置された、それぞれ異なる前記磁気センサユニットとの間で、前記検出値の差分を計算する、請求項4に記載の磁気検出装置。
- 前記第1の磁気センサユニット、前記第2の磁気センサユニット、前記第3の磁気センサユニットおよび前記第4の磁気センサユニットの配置が、前記第1の方向および前記第2の方向に繰り返される、請求項1から5のいずれか一項に記載の磁気検出装置。
- 前記電気回路は、前記フィードバック電流のオフセット値を調整する機能を有する、請求項6に記載の磁気検出装置。
- 前記磁気収束部は、
前記感磁軸と平行な方向に、前記素子部の両側に配置されて、
前記感磁軸の方向における両端を結ぶ長さである第1の長さと、前記基板の主面に垂直な方向における最大の長さである第2の長さと、前記感磁軸の方向および前記基板の主面に垂直な方向に垂直な方向における両端を結ぶ長さである第3の長さと、が、前記第2の長さ<前記第3の長さ<前記第1の長さ、を満たす、請求項1から7のいずれか1項に記載の磁気検出装置。 - 前記磁気収束部は、前記基板の上に形成された第1の軟磁性体と、
前記第1の軟磁性体に直接的に接する第2の軟磁性体と、を含む請求項1から8のいずれか一項に記載の磁気検出装置。 - 前記磁気センサユニットは、前記キャンセル磁場発生部の包絡面の内側に、前記磁気収束部を備える、請求項1から9のいずれか一項に記載の磁気検出装置。
- 前記素子部は、磁化自由層、非磁性層および磁化固定層が積層されている、請求項9に記載の磁気検出装置。
- 前記素子部は、前記磁化自由層、前記非磁性層および前記磁化固定層がこの順で積層されて、
前記磁化自由層の前記基板の主面に平行な面の面積は、前記磁化固定層の前記基板の主面に平行な面の面積より大きい、請求項11に記載の磁気検出装置。 - 前記磁気センサ部は、複数の前記素子部を含み、
複数の前記素子部は、前記磁気センサ部の感磁軸の方向と垂直方向に並ぶように配置されて、電気的に直列に接続されている、請求項11から12のいずれか一項に記載の磁気検出装置。 - 前記磁化自由層の厚さと、前記第1の軟磁性体の厚さと、前記第2の軟磁性体の厚さは、この順に大きくなる、請求項11から13のいずれか一項に記載の磁気検出装置。
- 前記磁化自由層の感磁軸の方向の長さは、前記素子部の両側に配置された前記磁気収束部に挟まれた領域の長さよりも大きい、請求項11から14のいずれか一項に記載の磁気検出装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US16/367,553 US11002806B2 (en) | 2018-03-29 | 2019-03-28 | Magnetic field detection device |
JP2022052417A JP7324331B2 (ja) | 2018-03-29 | 2022-03-28 | 磁気検出装置 |
Applications Claiming Priority (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018065371 | 2018-03-29 | ||
JP2018065371 | 2018-03-29 | ||
JP2018065382 | 2018-03-29 | ||
JP2018065382 | 2018-03-29 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2022052417A Division JP7324331B2 (ja) | 2018-03-29 | 2022-03-28 | 磁気検出装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019174438A JP2019174438A (ja) | 2019-10-10 |
JP7232647B2 true JP7232647B2 (ja) | 2023-03-03 |
Family
ID=68166833
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019007783A Active JP7232647B2 (ja) | 2018-03-29 | 2019-01-21 | 磁気検出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7232647B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021100252A1 (ja) * | 2019-11-22 | 2021-05-27 | Tdk株式会社 | 磁気センサ |
JP7215454B2 (ja) * | 2020-04-08 | 2023-01-31 | Tdk株式会社 | 磁気センサ、磁気式エンコーダおよびレンズ位置検出装置 |
Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001296127A (ja) | 2000-04-13 | 2001-10-26 | Aichi Steel Works Ltd | 磁場検出装置 |
JP2008516255A (ja) | 2004-10-12 | 2008-05-15 | アレグロ・マイクロシステムズ・インコーポレーテッド | 所定の温度係数を有する抵抗器 |
WO2010143666A1 (ja) | 2009-06-12 | 2010-12-16 | アルプス・グリーンデバイス株式会社 | 磁気平衡式電流センサ |
JP2011101793A (ja) | 2009-10-14 | 2011-05-26 | Commissariat A L'energie Atomique Et Aux Energies Alternatives | 磁界擾乱体の検出方法および検出器、物体の位置の特定方法および特定システム、およびこれらの方法のための記録媒体 |
WO2011111648A1 (ja) | 2010-03-12 | 2011-09-15 | アルプス電気株式会社 | 磁気センサ及びそれを用いた磁気平衡式電流センサ |
JP2014174061A (ja) | 2013-03-11 | 2014-09-22 | Hitachi Metals Ltd | 磁気センサ装置 |
CN104062607A (zh) | 2013-07-05 | 2014-09-24 | 北京航空航天大学 | 一种基于巨磁阻抗效应的全张量磁场梯度计 |
JP2017187502A (ja) | 2017-05-25 | 2017-10-12 | Tdk株式会社 | 磁界検出装置 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63218884A (ja) * | 1986-10-15 | 1988-09-12 | Tdk Corp | 磁界センサ |
JP6766333B2 (ja) * | 2015-10-06 | 2020-10-14 | 愛知製鋼株式会社 | 微小磁性体検知センサおよび異物検知装置 |
-
2019
- 2019-01-21 JP JP2019007783A patent/JP7232647B2/ja active Active
Patent Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001296127A (ja) | 2000-04-13 | 2001-10-26 | Aichi Steel Works Ltd | 磁場検出装置 |
JP2008516255A (ja) | 2004-10-12 | 2008-05-15 | アレグロ・マイクロシステムズ・インコーポレーテッド | 所定の温度係数を有する抵抗器 |
WO2010143666A1 (ja) | 2009-06-12 | 2010-12-16 | アルプス・グリーンデバイス株式会社 | 磁気平衡式電流センサ |
JP2011101793A (ja) | 2009-10-14 | 2011-05-26 | Commissariat A L'energie Atomique Et Aux Energies Alternatives | 磁界擾乱体の検出方法および検出器、物体の位置の特定方法および特定システム、およびこれらの方法のための記録媒体 |
WO2011111648A1 (ja) | 2010-03-12 | 2011-09-15 | アルプス電気株式会社 | 磁気センサ及びそれを用いた磁気平衡式電流センサ |
JP2014174061A (ja) | 2013-03-11 | 2014-09-22 | Hitachi Metals Ltd | 磁気センサ装置 |
CN104062607A (zh) | 2013-07-05 | 2014-09-24 | 北京航空航天大学 | 一种基于巨磁阻抗效应的全张量磁场梯度计 |
JP2017187502A (ja) | 2017-05-25 | 2017-10-12 | Tdk株式会社 | 磁界検出装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2019174438A (ja) | 2019-10-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US11350840B2 (en) | Magnetic sensor, biological cell sensing device, and diagnostic device | |
JP4877095B2 (ja) | 電流センサおよびその製造方法 | |
JP4105142B2 (ja) | 電流センサ | |
JP4105147B2 (ja) | 電流センサ | |
US8519704B2 (en) | Magnetic-balance-system current sensor | |
US9116198B2 (en) | Planar three-axis magnetometer | |
US7064937B2 (en) | System and method for fixing a direction of magnetization of pinned layers in a magnetic field sensor | |
EP2284557B1 (en) | Magnetic sensor | |
JP7324331B2 (ja) | 磁気検出装置 | |
CN103954920A (zh) | 一种单芯片三轴线性磁传感器及其制备方法 | |
JP5805500B2 (ja) | 生体磁気センサーの製造方法 | |
JP2014081384A (ja) | 電流センサ | |
JP2008111801A (ja) | 磁気センサおよびその製造方法 | |
JP2019132719A (ja) | 磁気検出装置 | |
JP2016502098A (ja) | 磁気センシング装置及びその磁気誘導方法 | |
JP2011047929A (ja) | 磁気センサ | |
JP7232647B2 (ja) | 磁気検出装置 | |
JP2017166921A (ja) | 磁気センサおよび磁気センサ装置 | |
JP2020085480A (ja) | 磁気センサ及び位置検出装置 | |
US9778324B2 (en) | Yoke configuration to reduce high offset in X-, Y-, and Z-magnetic sensors | |
JP6185298B2 (ja) | 磁気センサ | |
CN203811787U (zh) | 一种单芯片三轴线性磁传感器 | |
JP2019086290A (ja) | 磁気センサ | |
JP2011017713A (ja) | 磁気センサ及び磁場強度測定方法 | |
JP2013047610A (ja) | 磁気平衡式電流センサ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20201130 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20211018 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20211102 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20211228 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20220208 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20220328 |
|
C60 | Trial request (containing other claim documents, opposition documents) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60 Effective date: 20220328 |
|
A911 | Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20220404 |
|
C21 | Notice of transfer of a case for reconsideration by examiners before appeal proceedings |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C21 Effective date: 20220405 |
|
A912 | Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912 Effective date: 20220701 |
|
C211 | Notice of termination of reconsideration by examiners before appeal proceedings |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C211 Effective date: 20220705 |
|
C22 | Notice of designation (change) of administrative judge |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C22 Effective date: 20220816 |
|
C22 | Notice of designation (change) of administrative judge |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C22 Effective date: 20220906 |
|
C22 | Notice of designation (change) of administrative judge |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C22 Effective date: 20221025 |
|
C13 | Notice of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C13 Effective date: 20221122 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20221215 |
|
C23 | Notice of termination of proceedings |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C23 Effective date: 20230117 |
|
C03 | Trial/appeal decision taken |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C03 Effective date: 20230214 |
|
C30A | Notification sent |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C3012 Effective date: 20230214 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20230220 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7232647 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |