JP2010507600A - 置換されたブロモベンゼンの製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、式(I)の化合物(式中Xはフルオロ、クロロ、ブロモまたはヨードであり、且つnは1、2、3または4である)の製造方法に関し、当該方法は、式(II)の化合物(式中の置換基は、式(I)の定義のとおりである)を、酸性の水性媒体中で、臭化物及び銅触媒の存在下において無機亜硝酸塩と反応させることを含んで成り、また当該方法は、ワンポット反応として行われる。

Description

本発明は、殺真菌剤及び/または除草剤等の農薬の製造における中間体として有用な置換されたオルト-クロロ-ブロモベンゼンの製造のための方法に関する。
1-ブロモ-2,3-ジクロロ-ベンゼン及び2-ブロモ-1,3-ジクロロ-ベンゼンは、3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸(9-イソプロピル-1,2,3,4-テトラヒドロ-1,4-メタノ-ナフタレン-5-イル)-アミド等のベンゾノルボルネン殺真菌剤、WO 04/35589及びWO 06/37632において発表された殺真菌剤の調製における有用な中間体である。9-イソプロピル-1,2,3,4-テトラヒドロ-1,4-メタノ-ナフタレン-5-イルアミンは、1-ブロモ-2,3-ジクロロ-ベンゼンまたは2-ブロモ-1,3-ジクロロ-ベンゼンからEPA 05027072.7の実施例2b、2d、5及び6bに発表されるように製造され得る。9-イソプロピル-1,2,3,4-テトラヒドロ-1,4-メタノ-ナフタレン-5-イルアミンは、WO 04/35589おいて発表されるように、3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸のアミド化による3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸(9-イソプロピル-1,2,3,4-テトラヒドロ-1,4-メタノ-ナフタレン-5-イル)-アミドの製造のために使用され得る。
ブロモ-2-クロロ-4-フルオロ-ベンゼンは、JP-6-2114-921において発表されるような除草剤の調製における有益な中間体である。
農薬は一般的に大量生産される。例えば殺真菌剤クロロタロニルは、2005年において23,000メートルトンを超える量で、また除草剤アトラジンは、68,000メートルトンを超える量で製造された。
置換されたオルト-クロロ-ブロモベンゼンを調製するためのいくつかの方法は、公表されている。前記化合物は、アミノ基がジアゾニウム塩を介して臭素によって置換される、いわゆるSandmeyer反応(Recueil des Travaux Chimiques des Pays-Bas et de la Belgique, 1932, 51, 98-113;JP-6-21 14-921及びJournal of Organic Chemistry(1977), 42(14), 2426-31において発表される)によって、または水素原子が臭素によって置換される、直接的な芳香族臭素化(Recueil des Travaux Chimiques des Pays-Bas, 1962, 81, 365-379において発表される)によって調製され得る。
置換されたオルト-クロロ-ブロモベンゼンを調製するためのSandmeyer反応は、2段階の工程:アニリンをジアゾニウム塩に変換し(ジアゾ化)、引き続きジアゾ基を臭素によって置換する(臭素化)を含む。しかしながら当該反応の結果は、芳香族環のさらなる置換基の位置及び性質に強く依存して、低収率から非常に良好な収率をもたらす。
置換されたオルト-クロロ-アニリンのジアゾ化は、一般的に酸性の水性反応媒体中で、およそ0℃の温度で、無機亜硝酸塩を用いて行われ、中間体としてのジアゾニウム塩を定量的に形成する。得られた冷反応混合物は、高濃度の臭化第一銅を含有する水溶液にゆっくり添加される。前記方法は、Recueil des Travaux Chimiques des Pays-Bas et de la Belgique, 1932, 51, 98-113及びJP-6-2114-921において発表されている。両実施例では、当モル量の臭化第一銅が使用される。所望される置換されたオルト-クロロ-ブロモベンゼンの良好な収率が達成されるにもかかわらず、前記方法は、大規模製造にはより適さなくなるという重大な欠点を有する。第一には、2つの反応容器(一方はジアゾ化ステップのため、及び他方は臭素化ステップのため)が必要とされ、これは製造コストを有意に増加させる。第二には、当モル量の高価な臭化第一銅並びに水性の銅廃棄物の大規模な処理を必要とすることは、製造コストを有意に増加させる。第三には、当該反応スキームは、ジアゾ化が一般的に希釈条件下で行われなければならないという事実のために、一般的に処理量が低い。さらに多くの場合において、得られたジアゾニウム塩は、水性媒体中での溶解性が低い。したがって、ジアゾ化ステップ後のジアゾ化容器中の残りのジアゾニウム塩固体の取り扱いは難題である。
逆の添加スキーム、すなわち酸性の臭化第一銅溶液をジアゾニウム塩混合物に添加することは、いずれも制御することが困難である発熱及びガス発生のために大規模製造にはまったく適さない。
改良されたSandmeyer反応は、より単純化された反応手順を導くように開発された。上記の方法とは異なり、酸性の水性反応媒体中に無機亜硝酸塩を要求してジアゾニウム塩を生成し、有機溶媒中のtert-亜硝酸ブチルまたはiso-亜硝酸ペンチル等の有機亜硝酸エステルは、in situにおいて弱いジアゾ化剤として使用され得る。前記反応は、臭素化剤として臭化第一銅を用いるワンポット反応として行われ、そしてDoyle等によってJournal of Organic Chemistry(1977),42(14),2426-31において発表されている。Doyle等によって発表された方法におけるジアゾ化ステップ及び臭素化ステップは1つの容器の中で実施され得るが、再度当モル量の臭化第一銅が必要とされ、上記欠点を導く。さらにDoyle等によって発表された方法では、1.5当量の有機亜硝酸エステルが使用され、大規模製造においてこの高用量の有機亜硝酸エステルが安全に対する懸念を上昇させ、且つ有機溶媒回収の複雑性を加えて、より高い生産コストを導く。
また直接的な芳香族臭素化は、置換されたオルト-クロロ-ブロモベンゼンの大規模製造にまったく適さない。当該方法を用いることによって、他の異性体が所望されない不純物として形成される。Recueil des Travaux Chimiques des Pays-Bas,1962,81,365-379において発表されたように1-ブロモ-2,3-ジクロロ-ベンゼンがオルト-ジクロロ-ベンゼンから生成する場合、形成される主異性体は、所望されない1-ブロモ-3,4-ジクロロ-ベンゼンであり、所望される産物である1-ブロモ-2,3-ジクロロ-ベンゼンは、反応産物の7%だけ形成される。
したがって本発明の目的は、置換されたオルト-クロロ-ブロモベンゼンを製造するための新規な方法を提供することであり、当該方法は上記の公知方法の欠点を回避し、またそれらの化合物を高収率且つ高品質で、経済的に有利且つ取り扱い易い方法で調製することを可能にする。
したがって本発明は、式Iの化合物
Figure 2010507600
(式中Xは、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヨードであり、且つnは、1、2、3または4である)の製造方法に関し、当該方法は、式IIの化合物
Figure 2010507600
(式中の置換基は、式Iに定義したとおりである)を、酸性の水性媒体中で臭化物及び銅触媒の存在下において無機亜硝酸塩と反応させることを含んで成り、且つ当該方法は、ワンポット反応として行われる。
本発明にかかる方法は、好適にはXがクロロである式Iの化合物の製造に適している。本発明にかかる方法は、好適にはnが1または2、より好適には1である式Iの化合物の製造に適している。本発明にかかる方法は、Xがクロロであり、且つnが1である式Iの化合物の調製に特に適している。本発明にかかる方法は、1-ブロモ-2,3-ジクロロ-ベンゼンまたは2-ブロモ-1,3-ジクロロ-ベンゼンの調製に特に適している。
本発明の方法に適する無機亜硝酸塩は、アルカリ亜硝酸塩、例えば亜硝酸ナトリウムまたは亜硝酸カリウム、アルカリ土類亜硝酸塩、例えば亜硝酸マグネシウムまたは亜硝酸カルシウムまたはそれらの混合物である。好適な無機亜硝酸塩は、アルカリ亜硝酸塩であり、最適な無機亜硝酸塩は、亜硝酸ナトリウムである。
本発明の方法に適する無機亜硝酸塩の量は、例えば1〜3当量、好適には1.0〜1.5当量、特に1.0〜1.2当量である。
臭化物の適切な起源は、臭化水素酸、無機臭化物またはそれらの混合物である。適切な無機臭化物は、アルカリ臭化物、例えば臭化ナトリウムまたは臭化カリウム、或いはアルカリ土類臭化物、例えば臭化マグネシウムまたは臭化カルシウムであり、好適な無機臭化物は、アルカリ臭化物であり、最適な無機臭化物は、臭化ナトリウムである。
本発明の方法に適する臭化物の総量は、例えば2.5〜8当量、好適には3〜6当量、特に3〜5当量である。
適切な銅触媒は、銅イオン(I)、銅イオン(II)、金属銅またはそれらの混合物である。銅イオン(I)の適切な起源は、臭化銅(I)または酸化銅(I)であり、好適には臭化銅(I)である。銅イオン(II)の適切な起源は、臭化銅(II)、硫酸銅(II)または酸化銅(II)であり、好適には臭化銅(II)または硫酸銅(II)である。適切な金属銅の起源は、銅粉である。
本発明の一つの態様では、銅イオン(I)及び/または銅イオン(II)が銅触媒として使用される。
本発明の他の態様では、銅イオン(I)が銅触媒として使用される。本発明の他の態様では、銅イオン(II)が銅触媒として使用される。本発明のさらなる他の態様では、金属銅が銅触媒として使用される。
銅触媒の適切な量は、例えば0.01〜2当量であり、好適には0.05〜1当量、より好適には0.05〜0.5当量、さらにより好適には0.05〜0.2当量であり、特に0.05〜0.1当量である。本発明のより好適な態様では、0.05〜0.2当量の銅触媒が使用され、ほんの少量しか銅塩の廃棄物が生じないので大規模製造に特に好都合である。
本発明にかかる"水性媒体"とは、好適には媒体の主成分が水である液体の反応媒体を意味する。遊離体、産物、反応物または中間体は、前記水性媒体中に溶解、懸濁、または乳化され得る。
本発明にかかる方法によって使用するために適する酸は、アニオンが臭素または臭化水素酸もしくは硫酸等の不活性アニオンである無機酸、酢酸等の有機酸またはそれらの混合物である。好適な酸は臭化水素酸である。
本発明の方法に適する酸の量は、例えば1.5〜5当量、好適には1.5〜4.0当量、特に2.6〜4.0当量である。
本発明にかかる方法は、好適には1O℃〜100℃の温度範囲、より好適には30℃〜100℃の温度範囲、さらにより好適には3O℃〜100℃の温度範囲、最適には35℃〜65℃の温度範囲で行われる。
本発明の一つの態様では、反応混合物は、反応産物の形成後に当該反応産物の融点を超えて加熱される。本発明の本態様は、60℃周辺の融点を有する1-ブロモ-2,3-ジクロロ-ベンゼンの調製に使用され得る。1-ブロモ-2,3-ジクロロ-ベンゼンの形成後に反応混合物を65℃に加熱することによって、水性反応懸濁物中の最初の固体産物は、相分離により容易に単離され得る溶融液体に変化する。
当業者は、所望される置換されたベンゼン産物がトルエン等の適切な水不混和性の芳香族有機溶媒、或いは塩化メチレンもしくはクロロホルム等のハロゲン化された脂肪族溶媒または脂肪族有機溶媒-特にヘキサンもしくはシクロヘキサン等の(シクロ)脂肪族炭化水素を添加することによって水性反応懸濁物から抽出され得ることを認識するだろう。その後に有機相は相分離によって反応混合物から回収され、そして産物は有機溶媒を蒸留することによって単離され得る。
本発明にかかる方法の反応時間は、好適には1〜24時間、より好適には2〜16時間、さらにより好適には2〜5時間である。
本発明にかかる"ワンポット反応"とは、本発明にかかるジアゾ化及び臭素化の方法が反応容器を変えることなく実行されることを意味する。本発明の一つの態様では、反応産物のワークアップは、さらなる容器、例えば反応産物が真空蒸留を介して精製される場合には真空蒸留に適した容器において行われる。
酸性の水性媒体中、臭化物及び銅触媒の存在下における無機亜硝酸塩の式IIの化合物への添加は、アリールジアゾニウム中間体が短期間存在し、そしてin situで反応して式Iの化合物をアリールジアゾニウム中間体の単離をせずに同一の反応容器中で生み出すという結果を有する。
本発明の一つの態様では、酸性の水性媒体中で無機亜硝酸塩が式IIの化合物、臭化物及び銅触媒の混合物に添加される。特に本態様では、前記混合物において、式IIの化合物、臭化物及び銅触媒は、本発明にかかる方法に使用されるそれらの総量で存在する。
本態様に関する限りでは、無機亜硝酸塩は、水溶液の形態で添加されるのが特に好適である。
本発明の他の態様では、無機亜硝酸塩は、無機亜硝酸塩、臭化物及び銅触媒を含んでなる混合物の形態において酸性の水性媒体中で式IIの化合物の混合物に添加される。
本発明のさらなる他の態様では、無機亜硝酸塩は、無機亜硝酸塩及び銅触媒を含んでなる混合物の形態において酸性の水性媒体中で式IIの化合物及び臭化物の混合物に添加される。
本発明のさらなる他の態様では、無機亜硝酸塩は、無機亜硝酸塩及び臭化物を含んでなる混合物の形態において酸性の水性媒体中で式IIの化合物及び銅触媒の混合物に添加される。
式IIの化合物は公知であるか、または当業界において公知の方法と同じように調製され得る。
本発明を以下の実施例の助けをかりて説明する。
実施例P1:1-ブロモ-2.3-ジクロロベンゼン(化合物A1)の調製
32.7 gの2,3-ジクロロアニリン(0.20モル)を21.4 gのNaBr(0.20モル、1.0当量)、110.0 gの48%水性HBr(0.66モル、3.3当量)及び70 mlの水の混合物に、30〜45℃で添加する。当該混合物を15分間、30〜45℃で撹拌し、そして60℃に加熱する。その後に2.9 gのCu(I)Br(0.02モル、0.10当量)を添加し、そして当該混合物を15分間、60℃で撹拌する。この後にNaNO2水溶液(水中40%溶液、37.6 g、0.22モル、1.1当量)を2時間かけて、60〜65℃で、水面下を経由して添加する。当該反応混合物を30分間、60〜65℃で撹拌する。反応産物を含有する有機相を水性相から分離し、そして周囲温度に冷却し、反応産物の固化を導く。残りの液体を捨て、そして粗産物を10 mlの水で2回洗浄し、そして真空下で乾燥させる。44.0 g(理論値の89%)の1-ブロモ-2,3-ジクロロベンゼンが淡茶色の固体の形態で得られる(純度:91%)。さらなる特性化のために、粗産物を真空蒸留で精製した(130℃/20 mmHg)。38.0 g(理論値の84%)の純1-ブロモ-2,3-ジクロロベンゼンが白色結晶の形態で得られる。
実施例P2:1-ブロモ-2,3-ジクロロベンゼン(化合物A1)の調製
32.7 gの2,3-ジクロロアニリン(0.20モル)を168.5 gの48%水性HBr(1.0モル、5.0当量)、及び40 mlの水の混合物に、30〜40℃で添加する。当該混合物を15分間、30〜40℃で撹拌し、そして45℃に加熱する。その後に2.9 gのCu(I)Br(0.02モル、0.10当量)を添加し、そして当該混合物を15分間、45℃で撹拌する。この後にNaNO2水溶液(水中40%溶液、35.6 g、0.21モル、1.0当量)を2時間かけて、45℃で、水面下を経由して添加する。当該反応混合物を30分間、45℃で撹拌する。この後に当該反応混合物を60〜65℃に加熱する。反応産物を含有する有機相を水性相から分離し、そして周囲温度に冷却し、反応産物の固化を導く。残りの液体を捨て、そして粗産物を10 mlの水で2回洗浄し、そして真空下で乾燥させる。40.0 g(理論値の80%)の1-ブロモ-2,3-ジクロロベンゼンが淡茶色の固体の形態で得られる(純度:90%)。
実施例P3:1-ブロモ-2.3-ジクロロベンゼン(化合物A1)の調製
32.7 gの2,3-ジクロロアニリン(0.20モル)を21.4 gのNaBr(0.20モル、1.0当量)、110.0 gの48%水性HBr(0.66モル、3.3当量)及び70 mlの水の混合物に、30〜40℃で添加する。当該混合物を15分間、30〜40℃で撹拌し、そして45℃に加熱する。その後に5.1 gのCuSO4*5H2O(0.02モル、0.10当量)を添加し、そして当該混合物を15分間、45℃で撹拌する。この後にNaNO2水溶液(水中40%溶液、37.6 g、0.22モル、1.1当量)を2時間かけて、45℃で、水面下を経由して添加する。当該反応混合物を30分間、45℃で撹拌する。この後に当該反応混合物を60〜65℃に加熱する。反応産物を含有する有機相を水性相から分離し、そして周囲温度に冷却し、反応産物の固化を導く。残りの液体を捨て、そして粗産物を10 mlの水で2回洗浄し、そして真空下で乾燥させる。44.0 g(理論値の83%)の1-ブロモ-2,3-ジクロロベンゼンが淡茶色の固体の形態で得られる(純度:85%)。
実施例P4:1-ブロモ-2,3-ジクロロベンゼン(化合物A1)の調製
163 gの2,3-ジクロロアニリン(1.0モル)を325O gの30%水性HBr(12.0モル)及び25.4 gの約45μの粒径の銅粉の混合物に、35〜37℃で添加する。当該混合物を15分間、35〜37℃で撹拌する。その後に766 gのNaNO2水溶液(水中40%溶液、4.44モル)を3時間かけて、35℃で、水面下を経由して添加する。亜硝酸ナトリウムの添加と平行して、489 gの2,3-ジクロロアニリン(3.0モル)を同じ温度で2.5時間かけて添加する。ジクロロアニリンの添加は、亜硝酸ナトリウムの添加開始から15分後に開始する。全ての添加が完了した後に、当該反応混合物を30分間、35℃で撹拌する。その後に当該反応混合物を60〜65℃に加熱する。反応産物を含有する有機相を水性相から分離する。残りの液体を捨て、そして粗産物を200 mlの水で2回洗浄する。792.2 gの粗固体の1-ブロモ-2,3-ジクロロベンゼンが86.2%の純度で得られる(理論値の87.7%)。
以下の式Iの化合物は、上記の実施例をもとに調製され得る。
表1:式Iの化合物
Figure 2010507600
Figure 2010507600
本発明は、置換されたオルト-クロロ-ブロモベンゼンを制御された方法において高収率で、高い位置選択性により、且つ低コストで製造することを可能にする。
本発明は、置換されたオルト-クロロ-ブロモベンゼンを、所望されるならば有機溶媒を使用せずに製造することを可能にする。
本発明の方法のための出発原料は、あらかじめ入手可能であり、且つ取り扱い易さから区別され、また安価でもある。

Claims (14)

  1. 式Iの化合物
    Figure 2010507600
    (式中、Xはフルオロ、クロロ、ブロモまたはヨードであり、且つnは1、2、3または4である)の製造方法であって、式IIの化合物
    Figure 2010507600
    (式中の置換基は式Iの定義の通りである)を酸性の水性媒体中で臭化物及び銅触媒の存在下において無機亜硝酸塩と反応させることを含んで成り、ワンポット反応として行われる方法。
  2. Xが塩素である、請求項1に記載の方法。
  3. nが1である、請求項1または2に記載の方法。
  4. 式Iの化合物が1-ブロモ-2,3-ジクロロ-ベンゼンまたは2-ブロモ-1,3-ジクロロ-ベンゼンである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 式Iの化合物が1-ブロモ-2,3-ジクロロ-ベンゼンである、請求項4に記載の方法。
  6. 0.01〜2当量の銅触媒が使用される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 銅イオン(I)及び/または銅イオン(II)が銅触媒として使用される、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記銅触媒が微粉化した金属銅である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記方法が1O℃〜100℃の温度範囲で実施される、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記無機亜硝酸塩が、前記酸性の水性媒体中で式IIの化合物、臭化物及び銅触媒の混合物に添加される、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記無機亜硝酸塩が水溶液の形態において添加される、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 有機溶媒溶解性の式Iの置換されたベンゼン産物が、適切な有機溶媒を添加し、相分離することによって水性反応相から回収される、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 農薬の製造において請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法によって製造される、式Iの化合物の使用。
  14. 前記農薬が殺真菌剤である、請求項1〜13のいずれか1項に記載の使用。
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