JP2010506987A - セメント系調製物の早強性を増加させるための二酸化珪素の水性分散液 - Google Patents

セメント系調製物の早強性を増加させるための二酸化珪素の水性分散液 Download PDF

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Abstract

本発明は、結合剤を含まず、二酸化珪素と少なくとも1種の流動剤を含有する分散液であって、前記二酸化珪素が50m2/gを超える表面積を有する沈降二酸化珪素であり、分散液中の凝集体および/凝集塊が1μm未満の平均径を有し、二酸化珪素量が分散液中の合計量に対して5〜50質量%である、分散液に関する。本発明はまた、前記分散液を生成する方法、およびセメント系調製物中におけるコンクリート混合物としての前記分散液の使用にも関する。

Description

本発明は、二酸化珪素および流動化剤を主成分とする分散液、ならびにコンクリート混合物としてのそれらの使用に関する。
セメント系調製物の使用における2つの実質的な基準は、第一に加工場所へのその輸送適性であり、第二にこの調製物がさらなる加工または加工を可能にする強度に達するのに必要な期間である。この期間はまた、参照文献には早強性と記載され、本文献においてはセメントの水和から48時間までのセメント系調製物の強度を意味するものとして理解される。
輸送適性は、いわゆる流動化剤の添加によって影響を受ける可能性があることが知られている(欧州特許出願公開第214412(A)号、独国特許第1671017号、米国特許第5707445(B1)号、欧州特許出願公開第1110981(A2)号、欧州特許出願公開第1142847(A2)号を参照)。
また、微細非晶質二酸化珪素をセメント系調製物に添加することにより凝結の促進を達成できることも、例えば米国特許第3135617号により古くから知られている。しかし、この手法は、フレッシュコンクリートの加工性がこれによってかなり制限されてしまうことから、確立されてはいなかった。
国際特許出願第02/070429号には、無機凝集体、超微粒子、セメント含有結合剤およびコンクリート流動化剤を含有する複合材料が開示されている。前記複合材料によって、ブリーディングを生じない高流動化コンクリートの生成が可能となる。使用する超微粒子は、主に「二酸化珪素フューム」粒子であり、これらは、金属珪素の生成に伴って得られる。「二酸化珪素フューム」粒子は、セメントまたはコンクリート組成物中で強力な充填剤の効果を示すが、その比表面積が小さいためにあまり反応性は高くない。粘土、フライアッシュ、ポゾラン、炭酸カルシウム、アルミナ、硫酸バリウムおよび二酸化チタンが、このオーダーのさらなる粒子として使用される場合がある。前記粒子は、固体形成層の核生成速度があまりに遅いため、早強性が低いという欠点がある。
複合材料の合計量に対する超微粒子の割合は、実施例においては、セメントおよび超微粒子の合計に対して1〜30質量%または約10〜25質量%である。そのため、超微粒子の必要とされる割合はきわめて高い。
米国特許第6752866号には、早強性を改善する方法であって、鉱物充填剤および特定の分散剤を含有する水性分散液をセメントに添加する、方法が開示されている。使用される場合がある鉱物充填剤には、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、石灰石、苦灰石、タルク、二酸化珪素、二酸化チタン、珪藻土、酸化鉄、酸化マンガン、石灰、カオリン、粘土、マイカ、石膏、フライアッシュ、鉱滓、硫酸カルシウム、ゼオライト、玄武岩、硫酸バリウムまたは水酸化アルミニウムがある。好ましくは、炭酸カルシウムが使用される。使用する鉱物充填剤の開示されている平均粒径は、約2〜約10μmである。米国特許第6752866号に開示されている発明において重要なのは、特定の分散剤である。これは、アルコキシポリアルキレングリコール−ウレタンと陰イオン性または非イオン性モノマーとのフリーラジカル共重合により得られるコポリマーを含有する。鉱物充填剤、分散剤およびセメントの必要量に関する具体的な情報は示されていない。実施例を見ると、鉱物充填剤の割合は10質量%(二酸化珪素、試験番号12)または30質量%(二酸化珪素、試験番号17)であり、分散剤の割合は二酸化珪素に対して0.5質量%(試験番号17)または0.75質量%(試験番号12)であることが明らかである。これらの分散剤は、沈降に対してほとんど安定性を示さない。
国際特許出願第01/90024号には、凝集体、水硬性結合剤、二酸化珪素ゾルおよびポリカルボン酸塩を含有するコンクリート組成物が開示されている。二酸化珪素ゾルのBET表面積は、好ましくは300〜900m2/gである。二酸化珪素ゾルは、直径3〜50nmの個別の粒子であり、分散液中でのみ安定している。国際特許出願第01/90024号には、記載された二酸化珪素ゾルが早強性に及ぼす影響について何も開示していない。しかし、早強性の顕著な増大が達成される二酸化珪素ゾルの濃度では、加工性も実質的に低下し、そのため大量の流動化剤が必要であることが、当業者に知られている。これは、二酸化珪素ゾルが高アルカリ性セメントまたはコンクリート組成物に急速に溶解するためであることが推測される。そのため、二酸化珪素ゾルは、固体形成珪酸カルシウム水和物相の形成の核としてごく少量しか使用できない。
Wiss.Z.Hochsch.Archit.Bauwesen.−Weimar 40(1990),183頁では、コンクリートの調製において種々の成分を添加する順序が早強性のほか、早強性を増大させる酸化物を使用する場合には流動化剤の要件に対して実質的な影響を及ぼすことを、WagnerおよびHauckが明らかにしている。試験では、流動化剤とは別に酸化物を添加した。
米国特許第5030286号には、平均粒径0.3〜3μm、pH4〜8.5の40〜60%濃度の分散液が記載されている。実施例を見ると、分散液は、少なくとも緩徐に撹拌するか、または安定化に使用する場合のみ安定することが明らかである。
米国特許第6761867号には、中央粒径d50が5μm未満である分散液が記載されている。しかし、実施例には、平均粒径がマイクロメートルの範囲である分散液しか示されていない。本特許文献では、4未満のpHで脱凝集が行われている。また、本特許文献では、分散剤が添加されている場合もある。さらに、米国特許第6761867号による分散液の場合には、わずかに10日間保存した後にも粘性の明らかな増大が認められている。
従来技術では、多量の流動化剤を使用する必要なく、高い早強性と同時に優れた加工性も有するコンクリート組成物を開発することに大きな関心が寄せられていることが明らかにされている。さらに従来技術では、セメントまたはコンクリート組成物中で現在利用可能な流動化剤と粒子が繊細な系を構成することも明らかにされている。従って、例えば、出発材料の添加順序と濃度が、コンクリートの加工性と早強性に決定的な影響を及ぼす。
そのため、本発明の目的は、コンクリート混合物と、従来技術の欠点を最小限に低減することができるその製造方法を提供することである。具体的には、コンクリート混合物は、コンクリートの早強性を実質的に増大させると同時に、優れた加工性を有さなければならない。
本発明は、本願の特許請求の範囲、説明および実施例に定義および記載するような、分散液、それらの製造方法およびそれらの使用に関する。
本発明は、具体的には分散液であって、
−前記分散液が少なくとも1種の沈降二酸化珪素および/または1種の珪酸塩、ならびに少なくとも1種の流動化剤を含有し、
−前記少なくとも1種の沈降二酸化珪素および/または1種の珪酸が、50m2/gを超えるBET表面積を有し、
−前記分散液中の前記沈降二酸化珪素および/または珪酸塩の凝集体(Aggregate)および/または凝集塊(Agglomerate)が1μm未満の中央粒径を有し、
−二酸化珪素の割合が前記分散液の合計量に対して5〜50質量%である
ことを特徴とする、分散液に関する。
本発明はさらに、本発明の分散液の製造方法であって、
a)粉末形態の、または流動化剤の水溶液としての流動化剤を、二酸化珪素の水性出発分散液(これに含まれる凝集体および/または凝集塊は1μm未満の中央粒径と50m2/gを超えるBET表面積を有する)に撹拌しながら添加し、場合により水でさらなる希釈を行うか、
あるいは
b)沈降二酸化珪素粉末を適切な分散装置により流動化剤の水溶液に分散させた後、場合により水でさらに希釈するか、
あるいは
c)二酸化珪素粉末を水性相に、好ましくは水に分散させた後、得られた分散液を流動化剤の水溶液に添加する、方法にも関する。分散液の混合は、この場合きわめて小さい剪断エネルギーで、例えばプロペラ撹拌機により行うことができる。
本発明はさらに、コンクリート混合物としての本発明の分散液の使用にも関する。
本発明はさらに、本発明の分散液を含有するセメント含有調整物にも関する。
セメント含有調製物中の二酸化珪素の割合は、好ましくは、セメントに対して0.01質量%〜2質量%未満である。
本発明の分散液は、コンクリートの早強性が改善されるという点で区別される。
本発明の分散液は、単一の組成物中の二酸化珪素と流動化剤とを混合することから、コンクリートの調製中に混合を行う必要がなくなり、ひいてはコンクリートの調製が簡素化され、加速される。さらに、コンクリート調製物の調製において考えられる異なる添加順序の数もこれにより削減されることから、方法の簡素化とエラー原因の削減につながる。
さらに、本発明の分散液は良好な貯蔵安定性を有することも明らかにされている。特定の理論に拘束されるわけではないが、このきわめて良い効果は、二酸化珪素粒子と流動化剤との安定化の相互作用に基づくものである。具体的には、この良好な貯蔵安定性こそによって分散液の商業的利用が可能となる。
最後に、二酸化珪素粉末と流動化剤とをそれぞれ個別に使用するのに比べて、本発明の分散液の使用には、実質的により扱いやすいという利点がある。粉末生成物に比べると、無塵性が改善され、計量が簡素化される。さらに、同じ粉状二酸化珪素と同じ流動化剤とをいずれの場合も個別に使用するのと比べると、本発明の分散液によってコンクリートの早強性の改善が認められる。
本発明において、二酸化珪素および二酸化珪素粒子という用語は、同じ物質を表す。これらは、沈降二酸化珪素および/または珪酸を意味するものとして理解される。沈降二酸化珪素が特に好適である。
二酸化珪素および沈降二酸化珪素という用語は同意語として使用される。いずれの場合にも、これらは、例えば、Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry,第5版,A23巻、642−647頁に記載のような沈降二酸化珪素を意味するものとして理解される。明白な繰り返しを避けるため、本刊行物の内容は、本明細書において本発明の主題および説明に明示的に含まれている。沈降二酸化珪素は、最大800m2/gのBET表面積を有する場合があり、少なくとも1種の珪酸塩、好ましくは1種のアルカリ金属珪酸塩および/またはアルカリ土類金属珪酸塩と、少なくとも1種の酸性化剤、好ましくは少なくとも1種の鉱酸との反応により得られる。二酸化珪素ゲルとは対照的に(Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry,第5版、A23巻,629−635頁を参照)、沈降二酸化珪素は、均一な3次元SiO2ネットワークではなく、個々の凝集体および凝集塊で構成される。沈降二酸化珪素の特定の特徴としては、いわゆる内部表面積の割合が高いことが挙げられ、これは微細孔およびメソ細孔を有するきわめて多孔性の構造で反映される。
沈降二酸化珪素は発熱性二酸化珪素とは異なり、発熱性二酸化珪素はエアロジルとも呼ばれる(Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry,第5版,A23巻,635−642頁を参照)。発熱性二酸化珪素は、四塩化珪素からの火炎加水分解により得られる。製造方法が全く異なるため、発熱性二酸化珪素は、とりわけ沈降二酸化珪素と比べて異なる表面特性を有する。これは、例えば、表面上のシラノール基の数がより少ないことで表される。発熱性二酸化珪素と沈降二酸化珪素の挙動、従ってさらに水性分散液中におけるこれらの挙動は、主に表面特性によって決定される。そのため、これらを互いに比較することはできない。発熱性二酸化珪素に比べると、沈降二酸化珪素は、とりわけ実質的により経済的であるという利点を有する。
珪酸塩については、Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry,第5版,A23巻,661−717頁に記載されている。明白な繰り返しを避けるため、本刊行物の内容は、本明細書において本発明の主題および説明に明示的に含まれている。
二酸化珪素ゾルは、Winnacker,Kuechler,第5版,3巻,868頁における粒子を意味するものとして理解されるはずである。二酸化珪素粒子が一次粒子として存在する二酸化珪素ゾルとは対照的に、本発明の二酸化珪素分散液の粒子は、二次粒子、すなわち凝集した一次粒子である。
本発明の分散液は、好ましくは水性分散液であり、すなわち、液体相の少なくとも1種の成分、特に好ましくは主成分が水、好ましくは脱イオン水である。水および少なくとも1種の二酸化珪素に加えて、本発明の分散液はさらに、液体相において少なくとも1種の流動化剤を含有する。特に好適な実施形態において、本発明の分散液は別に、さらに液体添加剤を、とりわけ二酸化珪素粒子の沈降を妨げるものを含有しない。
本発明の分散液は、好ましくは結合剤を含まない。結合剤は、無機物質(例えば、セメント)を意味するか、あるいは塑性状態で加工が可能であり、特定の時間が経過するにつれて硬化し、それによって他の物質を互いに結合する有機物質を意味するものとして理解されるはずである。
さらに、本発明の分散液は、好ましくは無機分散剤および力学的安定剤(例えば、ラテックス)を含有しない。
さらに、本発明の分散液は唯一固体として沈降二酸化珪素を含有することも可能である。これは、特に分散液が種々の用途におけるマスターバッチとして作用する場合に有利な場合がある。
好ましくは、本発明の分散液に存在する二酸化珪素のBET表面積は、沈降二酸化珪素の場合に、50〜800m2/g、好ましくは50〜500m2/g、特に好ましくは100〜400m2/g、およびきわめて特に好ましくは150〜250m2/gである。
好ましくは、本発明の分散液に存在する二酸化珪素のBET表面積は、珪酸塩の場合に、50〜800m2g/g、特に好ましくは50〜500m2/g、きわめて特に好ましくは500〜290m2/g、特に好ましくは70〜250m2/g、およびとりわけ好ましくは70〜150m2/gである。
複数の二酸化珪素が本発明の分散液中に互いに一緒に存在する場合、BET表面積は、二酸化珪素全体で形成される総表面積に基づく。この場合、BETは、好ましくは50〜800m2/g、特に好ましくは50〜500m2/g、きわめて特に好ましくは70〜500m2/g、およびとりわけ好ましくは70〜250m2/gである。
本発明の分散液に存在する二酸化珪素は、二酸化珪素ゾルに比べて内部表面積の影響があり、微細二酸化珪素に比べて外部表面積が増大することから、コンクリート調製物の早強性が実質的に改善される。
本発明の分散液の場合、分散液の凝集体および/または凝集塊の中央粒径d50に好適な以下の範囲が挙げられる場合がある:50〜900nm、50〜750nm、100〜500nm、および150〜350nm。50nm未満の値は、技術的に実現可能であるが、困難を伴うだけであり、用途におけるさらなる利点はない。従来技術の分散液に比べて中央粒径を縮小させることにより、本発明の分散液の貯蔵安定性は、実質的に改善される。同時に、これによって、より多くの個々の粒子が同じ質量%の量の二酸化珪素中に存在することとなるため、より多くの核が強度形成珪酸カルシウム水和物相の形成に利用可能となり、そのため、コンクリート調製物の早強性がさらに改善される。
本発明の分散液中における沈降二酸化珪素の割合は、分散液の合計量に対して5〜50質量%である。10〜50質量%、好ましくは20〜40質量%、特に好ましくは20〜35質量%、およびきわめて特に好ましくは25〜35質量%の二酸化珪素含有量を有する、本発明の分散液は、概して、充填剤の含有量がより高い分散液よりも優れた安定性を示す。5質量%未満の二酸化珪素を有する分散液は、含水量が多いために経済的でない。
本発明の分散液は、好ましくは8〜12、好ましくは8.5〜10、特に好ましくは8.8〜10、およびとりわけ好ましくは9〜10のpHを有する。実際に、分散液のpHはあまり低くするべきでないことが明らかになっている。本発明の分散液のpHは、特に分散液の沈降特性に対する安定化の効果を有する。
本発明の分散液は、少なくとも1種の流動化剤を含有する。適切な可塑剤は、リグノスルホン酸塩、スルホン化ナフタレン−ホルムアルデヒド重縮合物(欧州特許第0214412号を参照)、スルホン化メラミン−ホルムアルデヒド重縮合物(独国特許第1671017号を参照)、およびポリカルボン酸エーテル(米国特許第5707445号、欧州特許第1110981号、欧州特許第1142847号を参照)である場合がある。引用した特許の内容は、本明細書において本願の内容に明示的に援用されている。
好適なポリカルボン酸エーテルは、ポリオキシアルキレン含有構造の構成単位と、カルボン酸および/またはカルボン酸無水物モノマーと場合によりさらなるモノマーからなるコポリマーの形態の水溶性ポリカルボン酸エーテルである。
本発明の分散液における流動化剤と二酸化珪素の質量比は、0.01〜100である。この比率は、好ましくは0.01〜50、特に好ましくは0.05〜20、きわめて特に好ましくは0.01〜10、特に好ましくは0.05〜5、とりわけ好ましくは0.1〜1、およびきわめてとりわけ好ましくは0.1〜0.5である場合がある。
本発明の分散液は、構造基a)、b)、c)を有し、好ましくは構造基a)、b)、c)およびd)を有するコポリマーを含有する場合がある。構造基a)の割合は51〜95mol%であり、構造基b)の割合は1〜48.9mol%であり、構造基c)の割合は0.1〜5mol%であり、構造基d)の割合は0〜47.9mol%である。
第1の構造基a)は、一般式Ia、IbまたはIc
Figure 2010506987
を有するモノカルボン酸誘導体またはジカルボン酸誘導体である。
モノカルボン酸誘導体Iaにおいて、R1は、水素、または1〜20個のC原子を有する脂肪族炭化水素基、好ましくはメチル基である。構造式IaおよびIb中のXは、−OMaおよび/または−O−(Cm2mO)n−R2あるいは−NH−(Cm2mO)n−R2であり、式中、M、a、m、nおよびR2は以下の意味を有する。
Mは、水素、一価または二価金属陽イオン、アンモニウム、有機アミン基であり、Mが一価陽イオンであるか、二価陽イオンであるかによって、aは12または1である。使用するのが好ましい有機アミン基は、第1級、第2級または第3級C1〜20アルキルアミン、C1〜20アルカノールアミン、C5〜8シクロアルキルアミン、およびC8〜14アリールアミンに由来する置換アンモニウム基である。対応するアミンの例には、プロトン化(アンモニウム)形態のメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、フェニルアミン、ジフェニルアミンである。
2は、水素、1〜20個のC原子を有する脂肪族炭化水素基、5〜8個のC原子を有する脂環式炭化水素基、場合により置換される場合もある6〜14個のC原子を有するアリール基であり、mは2〜4である場合があり、nは0〜200である場合がある。この場合、脂肪族炭化水素は、直鎖または分岐鎖であり、飽和または不飽和である場合がある。シクロペンチル基またはシクロヘキシル基が好適なシクロアルキル基とみなされるはずであり、フェニル基またはナフチル基が好適なアリール基とみなされるはずであり、これらは特に、ヒドロキシル基、カルボキシル基またはスルホ基により置換される場合もある。
式Ibのジカルボン酸誘導体の代わりに、またはこれに加えて、構造基a)(モノカルボン酸誘導体またはジカルボン酸誘導体)はまた、式Icに対応する環状形態で存在する場合があり、この場合、Yは、O(酸無水物)またはNR2(酸イミド)である場合があり、R2は上に示した意味を有する。
第2の構造基b)は、式II
Figure 2010506987
に対応し、オキシアルケニルグリコールアルケニルエーテルに由来し、式中、m、nおよびR2は上に示した意味を有する。さらにまた、R3は水素であるか、あるいは同様に直鎖もしくは分岐鎖であるか、不飽和である場合がある、1〜5個のC原子を有する脂肪族炭化水素基である。pは0〜3の値をとる場合がある。
好適な実施形態によれば、式Ia、IbおよびII中のmは2および/または3であり、ポリエチレンオキシドおよび/またはポリプロピレンオキシドに由来するポリアルキレンオキシド基を生じる。さらに好適な実施形態において、式II中のpは0または1であり、すなわち、ビニルポリアルコキシル酸塩および/またはアルキルポリアルコキシル酸塩を生じる。
第3の構造基c)は、式IIIaまたはIIIb
Figure 2010506987
に対応する。
式IIIa中、R4は、アクリル酸誘導体またはメタクリル酸誘導体が存在するかによって、HまたはCH3である場合がある。本明細書において、Sは−H、−COOMa、または−COOR5[式中、aおよびMは上記の意味を有し、R5は3〜20個のC原子を有する脂肪族炭化水素基、5〜8個のC原子を有する脂環式炭化水素基、または6〜14個のC原子を有するアリール基である場合がある]である場合がある。脂肪族炭化水素基は同様に、直鎖または分岐鎖、飽和または不飽和である場合もある。さらにまた、好適な脂環式炭化水素基は、シクロペンチル基またはシクロヘキシル基であり、好適なアリール基はフェニル基またはナフチル基である。Tが−COOR5である場合、SはCOOMaまたは−COOR5である。TおよびSが=COOR5である場合、対応する構造基は、ジカルボン酸エステルに由来する。
これらのエステルの構造単位に加えて、構造基c)は、なお他の疎水性構造要素を有する場合がある。これらは、
Figure 2010506987
を有するポリプロピレンオキシド誘導体またはポリプロピレンオキシド−ポリエチレンオキシド誘導体を含む。上記式中、xは1〜150の値をとり、yは0〜15の値をとる。この場合、ポリプロピレンオキシド(−ポリエチレンオキシド)誘導体は、U1基を介して式IIIaの構造基c)のエチル基に結合する場合があり、U1は−CO−NH−、−O−、または−CH2−O−である可能性がある。これらは、式IIIaに対応する構造基の対応するアミドエーテル、ビニルエーテルおよびアリルエーテルである。上記式中、R6はさらにまた、R2(R2の意味については上記を参照)または
Figure 2010506987
[式中、U2は−NH−CO−、−O−、または−OCH2−である場合があり、Sは上述の意味を有する]である場合もある。これらの化合物は、式IIIaに対応する二官能性アルケニル化合物のポリプロピレンオキシド(−ポリエチレンオキシド)誘導体である。
さらなる疎水性構造要素として、式IIIaに対応する化合物は、ポリジメチルシロキサン基を含有する場合があり、これらの基は式IIIa中のT=−W−R7に対応する。
上記式中、Wは、
Figure 2010506987
(以下、ポリジメチルシロキサン基と呼ぶ)であり、R7はR2である場合があり、rは2〜100の値をとる場合がある。
ポリジメチルシロキサン基は、式IIIaのエチレン基に直接結合できるだけでなく、以下の基
Figure 2010506987
[式中、R7は好ましくはR2であり、sは1または2である場合があり、zは0〜4である場合がある]を介しても結合できる。R7はまた
Figure 2010506987
である場合もある。
これらは、式IIIaに対応する二官能性エチレン化合物であり、これらは対応するアミド基またはエステル基を介して互いに結合し、一方のエチレン基のみが共重合している。
T=(CH2z−V−(CH2z−CH=CH−R2[式中、zは0〜4であり、Vはポリジメチルシロキサン基Wまたは−O−CO−C64−CO−O−基のいずれかである場合があり、R2は上記の意味を有する]の式IIIaの化合物は類似する。これらの化合物は、対応するジアルケニルフェニルジカルボン酸エステルまたはジアルケニルポリジメチルシロキサン誘導体に由来する。
また、本発明の適用範囲内では、二官能性エチレン化合物の一方のエチレン基だけでなく、両方のエチレン基が共重合している可能性もある。これは、式IIIb
Figure 2010506987
[式中、R2、Vおよびzは既述の意味を有する]に対応する構造基に実質的に対応する。
第4の構造基d)は、一般式IVaおよび/またはIVb
Figure 2010506987
[式中、a、M、XおよびYが上記の意味を有する]
の不飽和ジカルボン酸誘導体に由来する。
好ましくは、コポリマーは、55〜75mol%の式Iaおよび/またはIbの構造基、19.5〜39.5mol%の式IIの構造基、0.5〜2mol%の式IIIaおよび/またはIIIbの構造基、ならびに5〜20mol%の式IVaおよび/またはIVbの構造基を含有する。
好適な実施形態によれば、本発明のコポリマーはさらに、ビニルまたは(メタ)アクリル酸誘導体(例えば、スチレン、メチルスチレン、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、エチレン、プロピレン、イソブテン、アクリル酸ヒドロキシアルキル(メタクリル酸ヒドロキシアルキル)、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−ビニルピロリドン、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、ビニルスルホン酸、ビニルリン酸、AMPS、メタクリル酸メチル、アクリル酸メチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸アリルヘキシル)を主成分とするモノマーを主成分とする構造基も、構造基a〜dの合計に対して最大50mol%、具体的には最大20mol%含有する。
コポリマーの反復構造単位の数は制限されていないが、1000〜100000g/molの平均分子量を設定するのが特に有利であることが明らかになっている。
コポリマーの製造は種々の方法で行うことができる。本明細書において重要なことは、51〜95mol%の不飽和モノカルボン酸誘導体または不飽和ジカルボン酸誘導体、1〜48.9mol%のオキシアルキレンアルケニルエーテル、0.1〜5mol%のビニルポリアルキレングリコール化合物、ポリシロキサン化合物またはエステル化合物、およびジ0〜55mol%のジカルボン酸誘導体をフリーラジカル開始剤の酸と重合させることである。
式Ia、IbまたはIcの構造基を形成する不飽和モノカルボン酸誘導体またはジカルボン酸誘導体としては、好ましくは以下が使用される:アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、イタコン酸無水物、イタコンイミド、およびイタコン酸モノアミド。
アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸およびイタコン酸モノアミドの代わりに、これらの一価または二価金属塩、好ましくはナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩またはアンモニウム塩を使用することもできる。
具体的には、そのアルコール成分が、一般式HO−(Cm2mO)n−R2[式中、R2はH、1〜20個のC原子を有する脂肪族炭化水素基、5〜8個のC原子を有する脂環式炭化水素基、6〜14個のC原子を有する置換もしくは非置換のアリール基であり、mは2〜4であり、nは0〜200である]のポリアルキレングリコールである誘導体が、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルまたはイタコン酸エステルとして使用される。
アリール基の好適な置換基は、−OH−基、−COO−基、または−SO3−基である。
不飽和モノカルボン酸誘導体はモノエステルとしてのみ存在する場合があるのに対して、ジエステル誘導体はまた、ジカルボン酸であるイタコン酸の場合にも可能である。
式Ia、IbおよびIcの誘導体はまた、エステル化した遊離酸の混合物として存在する場合もあり、好ましくは55〜75mol%の量で使用される。
本発明のコポリマーを製造するための第2の成分は、オキシアルケニルグリコールアルケニルエーテルであり、これは好ましくは19.5〜39.5mol%の量で使用される。式V
Figure 2010506987
に対する好適なオキシアルケニルグリコールアルケニルエーテルにおいて、R3はH、または1〜5個のC原子を有する脂肪族炭化水素基であり、pは0〜3である。R2、mおよびnは上に既述した意味を有する。ポリエチレングリコールモノビニルエーテル(p=0およびm=2)の使用は、本明細書において特に有利であることが明らかになっており、nは好ましくは1〜50の値を有する。
好ましくは0.5〜2mol%のビニルポリアルキレングリコール化合物、ビニルポリシロキサン化合物、またはビニルエステル化合物が、構造基c)を取り入れるための第3の成分として使用される。
使用されるのが好ましいビニルポリアルキレングリコール化合物は、式VI
Figure 2010506987
[式中、Sは好ましくは−HまたはCOOMaであってよく、U1は、−CO−NH−、−O−、または−CH2O−、すなわち、対応するポリプロピレングリコール誘導体またはポリプロピレングリコール−ポリエチレングリコール誘導体の酸アミドエーテル、ビニルエーテル、またはアリルエーテルである場合がある]に対応する誘導体である。xの値は1〜150であり、yの値は0〜15である。さらにまた、R6はR1、または
Figure 2010506987
[式中、U2は−NH−CO−、−O−、および−OCH2−であり、Sは−COOMaおよび好ましくは−Hである]のいずれかである場合がある。
6がR2であり、R2が好ましくはHである場合、これらは、対応するアクリル酸(S=H、R4=H)誘導体、メタクリル酸(S=H、R4=CH3)誘導体またはマレイン酸(S=COOMa、R4=H)誘導体のポリプロピレングリコール(−ポリエチレングリコール)モノアミドまたはポリプロピレングリコール(−ポリエチレングリコール)エーテルである。このようなモノマーの例には、マレイン酸N−(メチルポリプロピレングリコール)モノアミド、マレイン酸N−(メトキシポリプロピレングリコール−ポリエチレングリコール)モノアミド、ポリプロピレングリコールビニルエーテル、およびポリプロピレングリコールアリルエーテルがある。
6≠R2の場合、これらは、ポリプロピレングリコール(−ポリエチレングリコール)誘導体がアミド基またはエーテル基(−O−または−OCH2−)を介して互いに結合する二官能性ビニル化合物である。このような化合物の例には、ポリプロピレングリコールビスマレアミド酸、ポリプロピレングリコールジアクリルアミド、ポリプロピレングリコールジメタクリルアミド、ポリプロピレングリコールジビニルエーテル、ポリプロピレングリコールジアリルエーテルがある。
式VII
Figure 2010506987
[式中、R4は−HまたはCH3であり、
Figure 2010506987
であり、
rは2〜100であり、R7は好ましくはR1である]に対応する誘導体は、好適なビニルポリシロキサン化合物として使用される。このようモノマーの例には、モノビニルポリジメチルシロキサンがある。
式VIII
Figure 2010506987
[式中、sは1または2である場合があり、R4およびWは上記の意味を有し、R7はR2または
Figure 2010506987
のいずれかである場合があり、Sは好ましくは水素である]に対応する誘導体は、さらなるビニルポリシロキサン化合物として適切である。
ビニル官能基(R7=R2)を有するこのようなモノマーの例には、ポリジメチルシロキサンプロピルマレアミド酸またはポリジメチルシロキサンジプロピレンアミノマレアミド酸がある。R7≠R2の場合、これらは、例えば、ポリジメチルシロキサンビス(プロピルマレアミド酸)またはポリジメチルシロキサンビス(ジプロピレンアミノマレアミド酸)などのジビニル化合物である。
適切なさらなるビニルポリシロキサン化合物は、式
Figure 2010506987
[式中、zは0〜4である場合があり、R4またはWは上記の意味を有する]に対応する好適な誘導体である。R7はR2または
Figure 2010506987
[式中、Sは好ましくは水素である]のいずれかである場合がある。このようなモノビニル化合物(R7=R1)の例には、ポリジメチルシロキサン−(1−プロピル−3−アクリレート)またはポリジメチルシロキサン−(1−プロピル−3−メタクリレート)がある。
7≠R2の場合、これらは、例えば、ポリジメチルシロキサンビス−(1−プロピル−3−アクリレート)またはポリジメチルシロキサンビス−(1−プロピル−3−メタクリレート)などのジビニル化合物である。
本発明において、式X
Figure 2010506987
[式中、SはCOOMaまたは−COOR5であり、R5は3〜20個のC原子を有する脂肪族炭化水素基、5〜8個のC原子を有する脂環式炭化水素基、および6〜14個のC原子を有するアリール基である場合がある]に対応する誘導体は、好ましくはビニルエステル化合物として使用される。aおよびMは上記の意味を有する。このようなエステル化合物の例には、マレイン酸ジ−n−ブチルもしくはフマル酸ジ−n−ブチル、またはマレイン酸モノ−n−ブチルもしくはフマル酸モノ−n−ブチルがある。
さらに、式XI
Figure 2010506987
[式中、zはさらにまた0〜4である場合があり、R2は既知の意味を有する]に対応する化合物も使用される場合がある。上記式中、VはW(すなわち、ポリジメチルシロキサン基)である場合があり、これは、例えば、ジビニルポリジメチルシロキサンなどのジアルケニルポリジメチルシロキサン化合物に対応する。この別法として、Vはまた、−O−CO−C64−CO−O−である場合がある。これらの化合物は、ジアルケニルフタル酸誘導体である。このようなフタル酸誘導体の典型的な例にはフタル酸ジアリルがある。
構造基c)を形成する化合物の分子量は、広い限度内で変動する可能性があり、好ましくは150〜10000である。
好ましくは5〜20mol%の不飽和ジカルボン酸誘導体(XII)
Figure 2010506987
[a、Mおよびxは既述の意味を有する]は、コポリマーを製造するための第4の成分として使用することができる。
X=OMaの場合、不飽和ジカルボン酸誘導体は、マレイン酸、フマル酸、これらのジカルボン酸の一価もしくは二価金属塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩またはアンモニウム塩)、または有機アミン基を有する塩に由来する。単位Iaを形成するさらに使用されるモノマーには、一般式XIII
Figure 2010506987
[a、M、nおよびR2は既述の意味を有する]を有する上記酸のポリアルキレングリコールモノエステルがある。
第4の成分はまた、一般式XIV
Figure 2010506987
[Yは上記の意味を有する]の不飽和ジカルボン酸無水物および不飽和ジカルボン酸イミド(5〜20mol%)に由来する場合もある。
本発明の好適な実施形態によれば、構造基a)〜d)の合計に対して最大50mol%、好ましくは最大20mol%の上述のさらなるモノマーも使用することができる。
本発明の分散液はさらに、主成分がオキシアルケニルグリコールアルケニルエーテルであるコポリマーを含有する場合もあり、前記コポリマーは構造基a)、b)およびc)を含有する。構造基a)の割合は10〜90mol%であり、構造基b)の割合は1〜89mol%であり、構造基c)の割合は0.1〜5mol%であり、構造基d)の割合は0.1〜10mol%である。
第1の構造基a)は、式IVaまたはIVb
Figure 2010506987
に対応する不飽和ジカルボン酸誘導体である。
式Idに対応するジカルボン酸誘導体において、Mは水素、一価または二価金属陽イオン、アンモニウムイオン、有機アミン基であり、aは1であるか、あるいはMが二価陽イオンである場合は、aは12である。同様にa=12のMaを含有する基とともに、この時Mを介した架橋が生じ、これはa=12のMaとして単に理論的にしか存在しないものである。
ナトリウムイオン、カリウムイオン、カルシウムイオンまたはマグネシウムイオンは、好ましくは一価または二価の金属陽イオンとして使用される。使用するのが好ましい有機アミン基には、第1級、第2級または第3級C1〜C20アルキルアミン、C1〜C20アルカノールアミン、C5〜C8シクロアルキルアミンおよびC6〜C14アリールアミンに由来する置換アンモニウム基がある。対応するアミンの例には、プロトン化(アンモニウム)形態のメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、フェニルアミン、ジフェニルアミンがある。さらに、Xはまた−OMaまたは−O−(Cm2mO)n−R1[式中、R1はH、1〜20個のC原子を有する脂肪族炭化水素基、5〜8個のC原子を有する脂環式炭化水素基、場合により置換される場合もある6〜14個のC原子を有するアリール基であり、mは2〜4である場合があり、nは0〜200である場合がある]でもある。この場合、脂肪族炭化水素は、直鎖または分岐鎖であり、飽和または不飽和である場合がある。
シクロペンチル基またはシクロヘキシル基は、好適なシクロアルキル基とみなされるはずであり、特にヒドロキシル基、カルボキシル基またはスルホ基により置換される場合があるフェニル基またはナフチル基は、好適なアリール基とみなされるはずである。この別法として、Xはまた、対応する不飽和ジカルボン酸の一置換または二置換モノアミドに対応する−NHR2および/または−NR2 2[式中、R2はさらにまた、R1と同一である場合もあれば、あるいはその代わりに−CO−NH2である場合もある]である場合もある。
式IVaに対応するジカルボン酸誘導体の代わりに、構造基a)(ジカルボン酸誘導体)はまた、式IVb[式中、YはO(酸無水物)またはNR2(酸イミド)である場合があり、R2は上に示した意味を有する]に対応する環状形態で存在する場合もある。
オキシアルケニルグリコールアルケニルエーテルに由来する、式II
Figure 2010506987
に対応する第2の構造基において、R3はさらにまた、水素であるか、あるいは1〜5個のC原子を有する脂肪族炭化水素基(同様に直鎖もしくは分岐鎖であるか、不飽和である場合がある)である。pは0〜3の値をとる場合があり、R2、mおよびnは上記の意味を有する。好適な実施形態によれば、式II中のpは0であり、mは2または3であり、そのためこれらは、ポリエチレンオキシドまたはポリプロピレンオキシドビニルエーテルに由来する構造基である。
第3の構造基c)は、式IIIaまたはIIIb
Figure 2010506987
に対応する。
式IIIa中、R4は、アクリル酸誘導体が存在するか、メタクリル酸誘導体が存在するかによって、HまたはCH3である場合がある。上記式中、Sは−H、COOMaまたは−COOR5[式中、aおよびMは上記の意味を有し、R5は3〜20個のC原子を有する脂肪族炭化水素基、5〜8個のC原子を有する脂環式炭化水素基、または6〜14個のC原子を有するアリール基である場合がある]である場合がある。脂肪族炭化水素基は同様に、直鎖または分岐鎖であり、飽和または不飽和である場合もある。好適な脂環式炭化水素基はさらにまた、シクロペンチル基またはシクロヘキシル基であり、好適なアリール基は、フェニル基またはナフチル基である。T=−COOR5の場合、SはCOOMaまたは−COOR5である。TおよびSがCOOR5である場合、対応する構造基はジカルボン酸エステルに由来する。
これらのエステル構造単位に加えて、構造基c)はまた、他の疎水性構造要素を有する場合もある。これらは、
Figure 2010506987
を有するポリプロピレンオキシド誘導体またはポリプロピレンオキシド−ポリエチレンオキシド誘導体を含む。
上記式中、xは1〜150の値をとり、yは0〜15の値をとる。この場合、ポリプロピレンオキシド(−ポリエチレンオキシド)誘導体は、U1基を介して式IIIaに対応する構造基c)のエチル基に結合する場合があり、U1は−CO−NH−、−O−、または−CH2−O−である場合がある。これらは、式IIIaに対応する構造基の対応するアミドエーテル、ビニルエーテルまたはアリルエーテルである。上記式中、R6はさらにまた、R1(R1の意味については上記を参照)または
Figure 2010506987
[式中、U2は−NH−CO−、−O−、または−OCH2−である場合があり、Sは上述の意味を有する]である場合もある。これらの化合物は、式IIIaに対応する二官能性アルケニル化合物のポリプロピレンオキシド(−ポリエチレンオキシド)誘導体である。
さらなる疎水性構造要素として、式IIIaに対応する化合物は、ポリジメチルシロキサン基を含有する場合があり、これらの基は式IIIa中のT=−W−R7に対応する。
上記式中、Wは、
Figure 2010506987
(以下、ポリジメチルシロキサン基と呼ぶ)であり、R7はR2である場合があり、rは2〜100の値をとる場合がある。
ポリジメチルシロキサン基Wは、式IIIaのエチレン基に直接結合できるだけでなく、以下の基
Figure 2010506987
[式中、R7は好ましくはR1であり、sは1または2である場合があり、zは0〜4である場合がある]を介しても結合することができる。
7はまた
Figure 2010506987
である場合がある。
これらは、式IIIaに対応する二官能性エチレン化合物であり、これらは対応するアミド基またはエステル基を介して互いに結合し、一方のエチレン基のみが共重合している。
同様の状態はまた、T=−(CH2z−V−(CH2z−CH=CH−R1[式中、zは0〜4であり、Vはポリジメチルシロキサン基Wまたは−O−CO−C64−CO−O−基のいずれかである場合があり、R1は上記の意味を有する]の式IIIaの化合物にも当てはまる。これらの化合物は、対応するジアルケニルフェニルジカルボン酸エステルまたはジアルケニルポリジメチルシロキサン誘導体に由来する。
また、本発明の適用範囲内では、二官能性エチレン化合物の一方のエチレン基だけでなく、両方のエチレン基が共重合している可能性もある。これは、式IIIb
Figure 2010506987
[式中、R2、Vおよびzは既述の意味を有する]に対応する構造基に実質的に対応する。
これらのコポリマーは、好ましくは40〜55mol%の式IVaおよび/またはIVbの構造基、40〜55mol%の式IIの構造基、および1〜5mol%の式IIIaまたはIIIbの構造基で構成される。好適な実施形態によれば、コポリマーはさらに、モノマーがビニル誘導体、アクリル酸誘導体またはメタクリル酸誘導体である構造基も、構造基a)、b)およびc)の合計に対して最大50mol%、具体的には最大20mol%含有する。
ビニル誘導体のモノマーは、好ましくは、スチレン、エチレン、プロピレン、イソブテンまたは酢酸ビニルからなる群から選択される化合物に由来してよい。さらなる構造基は、具体的には、好適なアクリル酸誘導体のモノマーとして、アクリル酸またはアクリル酸メチルに由来する。メタクリル酸、メタクリル酸メチルおよびメタクリル酸ヒドロキシエチルは、好適なメタクリル酸誘導体のモノマーとみなされるはずである。
本明細書において、コポリマーの反復構造要素の数は制限されていないが、コポリマーが1000〜200000の平均分子量を有するように構造要素の数を設定するのが特に有利であることが明らかになっている。
コポリマーの第2の成分は、オキシアルケニルグリコールアルケニルエーテルであり、これは好ましくは40〜55mol%の量で使用される。式V
Figure 2010506987
に対応する好適なオキシアルケニルグリコールアルケニルエーテルの場合、R3はH、または1〜5個のC原子を有する脂肪族炭化水素基であり、pは0〜3である。R1、mおよびnは上に既述した意味を有する。ポリエチレングリコールモノビニルエーテル(p=0およびm=2)の使用は、本明細書において特に有利であることが明らかになっており、nは好ましくは2〜15の値を有する。
1〜5mol%のビニルポリアルキレングリコール化合物、ビニルポリシロキサン化合物またはビニルエステル化合物が、好ましくは構造基c)を取り入れる上で本発明に不可欠な第3の成分として使用される。式VI
Figure 2010506987
[式中、Sは好ましくは−HまたはCOOMaである場合があり、U1は−CO−NH−、−O−、または−CH2O−である場合がある]に対応する誘導体が、好適なビニルポリアルキレングリコール化合物として使用され、すなわち、これらは、対応するポリプロピレングリコール誘導体またはポリプロピレングリコール−ポリエチレングリコール誘導体の酸アミドエーテル、ビニルエーテル、またはアリルエーテルである。
xの値は1〜150であり、yの値は0〜15である。さらにまた、R6はR1、または
Figure 2010506987
[式中、U2は−NH−CO−、−O−、および−OCH2−であり、Sは−COOMaおよび好ましくは−Hである]のいずれかである場合がある。
6がR1であり、R1が好ましくはHである場合、対応するアクリル酸(S=H、R4=H)、メタクリル酸(S=H、R4=CH3)またはマレイン酸(S=COOMa、R4=H)誘導体のポリプロピレングリコール(−ポリエチレングリコール)モノアミドまたはポリプロピレングリコール(−ポリエチレングリコール)エーテルが存在する。このようなモノマーの例には、マレイン酸N−(メチルポリプロピレングリコール)モノアミド、マレイン酸N−(メトキシポリプロピレングリコール−ポリエチレングリコール)モノアミド、ポリプロピレングリコールビニルエーテル、およびポリプロピレングリコールアリルエーテルがある。
6≠R1の場合は、ポリプロピレングリコール(−ポリエチレングリコール)誘導体がアミド基またはエーテル基(−O−または−OCH2−)それぞれを介して互いに結合する二官能性ビニル化合物が存在する。このような化合物の例には、ポリプロピレングリコールビスマレアミド酸、ポリプロピレングリコールジアクリルアミド、ポリプロピレングリコールジメタクリルアミド、ポリプロピレングリコールジビニルエーテル、ポリプロピレングリコールジアリルエーテルがある。
式VII
Figure 2010506987
[式中、R4は−HおよびCH3であり、
Wは
Figure 2010506987
であり、rは2〜100であり、R7は好ましくはR1である]に対応する誘導体は、好適なビニルポリシロキサン化合物として使用される。このようなモノマーの例には、モノビニルポリジメチルシロキサンがある。
式VIII
Figure 2010506987
[式中、sは1または2である場合があり、R4およびWは上記の意味を有し、R7はR1または
Figure 2010506987
のいずれかである場合があり、Sは好ましくは水素である]に対応する誘導体は、さらなるビニルポリシロキサン化合物として適切である。
ビニル官能基(R7=R1)を有するこのようなモノマーの例には、ポリジメチルシロキサンプロピルマレアミド酸またはポリジメチルシロキサンジプロピレンアミノマレアミド酸がある。R7≠R1の場合、例えば、ポリジメチルシロキサンビス(プロピルマレアミド酸)またはポリジメチルシロキサンビス(ジプロピレンアミノマレアミド酸)などのジビニル化合物が存在する。
適切なさらなるビニルポリシロキサン化合物は、式IX
Figure 2010506987
[式中、zは0〜4である場合があり、R4またはWは上記の意味を有する]に対応する好適な誘導体である。R7はR1または
Figure 2010506987
[式中、Sは好ましくは水素である]のいずれかである場合がある。このようなモノビニル化合物(R7=R1)の例には、ポリジメチルシロキサン−(1−プロピル−3−アクリレート)またはポリジメチルシロキサン−(1−プロピル−3−メタクリレート)がある。
7≠R1である場合は、例えば、ポリジメチルシロキサンビス−(1−プロピル−3−アクリレート)またはポリジメチルシロキサンビス−(1−プロピル−3−メタクリレート)などのジビニル化合物が存在する。
式X
Figure 2010506987
[式中、SはCOOMaまたは−COOR5であり、R5は3〜20個のC原子を有する脂肪族炭化水素基、5〜8個のC原子を有する脂環式炭化水素基、および6〜14個のC原子を有するアリール基である場合がある]に対応する誘導体は、本発明において好ましくはビニルエステル化合物として使用される。このようなエステル化合物の例には、マレイン酸ジ−n−ブチルもしくはフマル酸ジ−n−ブチル、またはマレイン酸モノ−n−ブチルもしくはフマル酸モノ−n−ブチルがある。
さらに、式XI
Figure 2010506987
[式中、zはさらにまた、0〜4である場合があり、R1は既知の意味を有する]に対応する化合物も使用することができる。上記式中、VはW(すなわち、ポリジメチルシロキサン基)である場合があり、これは、例えば、ジビニルポリジメチルシロキサンなどのジアルケニルポリジメチルシロキサン化合物に対応する。この別法として、Vはまた−O−CO−C64−CO−O−である場合もある。これらの化合物は、ジアルケニルフタル酸誘導体である。このようなフタル酸誘導体の典型的な例には、フタル酸ジアリルがある。
構造基c)を形成する化合物の分子量は、広い限度内で変動する可能性があり、好ましくは150〜10000である。
さらに、式II、IIIおよびIVの構造基を有するモノマーに対して最大50mol%、具体的には最大20mol%のビニル誘導体、アクリル酸誘導体またはメタクリル酸誘導体も重合単位の形態で組み込むことができる。使用するのが好ましいビニル誘導体のモノマーは、スチレン、エチレン、プロピレン、イソブテンまたは酢酸ビニルであり、使用するのが好ましいアクリル酸誘導体のモノマーは、アクリル酸またはアクリル酸メチルであり、そしてその一方で、メタクリル酸、メタクリル酸メチルおよびメタクリル酸ヒドロキシエチルが好ましくはメタクリル酸誘導体のモノマーとして使用される。
上記のコポリマーについては、欧州特許出願公開第736553(A)号に開示されている。
本発明の分散液はさらに、主成分がオキシアルケニルグリコール(メタ)アクリル酸エステルであるコポリマーを含有し、前記コポリマーは以下の構造基を含有する:
5〜98質量%の一般式XV
Figure 2010506987
[式中、
1は水素原子またはメチル基であり、
2Oは、2〜4個の炭素原子を有する1種のオキシアルキレン基、または2〜4個の炭素原子を有する2種以上のオキシアルキレン基の混合物であるが、但し、混合物の2種以上がブロックの形態またはランダム形態のいずれかで添加される場合があり、
3は、水素原子、または1〜5個の炭素原子を有するアルキル基であり、
mはオキシアルキレン基の追加モルの平均数である値であり、mは1〜200の整数である]
の(a)型の(アルコキシ)ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリル酸エステルのモノマー、
95〜2質量%の一般式XVI
Figure 2010506987
[式中、
4は水素原子またはメチル基であり、M1は水素原子、一価金属原子、二価金属原子、アンモニウム基または有機アミン基である]
の(メタ)アクリル酸(b)型のモノマー、ならびに
これらのモノマーと共重合する0〜50質量%の別のモノマー(c)(但し、(a)、(b)および(c)の合計量は100質量%である)。
典型的なモノマー(a)には、
アクリル酸ヒドロキシエチル(メタクリル酸ヒドロキシエチル)、
アクリル酸ヒドロキシプロピル(メタクリル酸ヒドロキシプロピル)、
モノアクリル酸ポリエチレングリコール(モノメタクリル酸ポリエチレングリコール)、
モノアクリル酸ポリプロピレングリコール(モノメタクリル酸ポリプロピレングリコール)、
モノアクリル酸ポリブチレングリコール(モノメタクリル酸ポリブチレングリコール)、
モノアクリル酸ポリエチレングリコールポリプロピレングリコール(モノメタクリル酸ポリエチレングリコールポリプロピレングリコール)、モノアクリル酸ポリエチレングリコールポリブチレングリコール(モノメタクリル酸ポリエチレングリコールポリブチレングリコール)、
モノアクリル酸ポリプロピレングリコールポリブチレングリコール(モノメタクリル酸ポリプロピレングリコールポリブチレングリコール)、モノアクリル酸ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールポリブチレングリコール(モノメタクリル酸ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールポリブチレングリコール)、
モノアクリル酸メトキシポリエチレングリコール(モノメタクリル酸メトキシポリエチレングリコール)、
モノアクリル酸メトキシポリプロピレングリコール(モノメタクリル酸メトキシポリプロピレングリコール)、
モノアクリル酸メトキシポリブチレングリコール(モノメタクリル酸メトキシポリブチレングリコール)、
モノアクリル酸メトキシポリエチレングリコールポリプロピレングリコール(モノメタクリル酸メトキシポリエチレングリコールポリプロピレングリコール)、
モノアクリル酸メトキシポリエチレングリコールポリブチレングリコール(モノメタクリル酸メトキシポリエチレングリコールポリブチレングリコール)、
モノアクリル酸メトキシポリプロピレングリコールポリブチレングリコール(モノメタクリル酸メトキシポリプロピレングリコールポリブチレングリコール)、
モノアクリル酸メトキシポリエチレングリコールポリプロピレングリコールポリブチレングリコール(モノメタクリル酸メトキシポリエチレングリコールポリプロピレングリコールポリブチレングリコール)、
モノアクリル酸エトキシポリエチレングリコール(モノメタクリル酸エトキシポリエチレングリコール)、
モノアクリル酸エトキシポリプロピレングリコール(モノメタクリル酸エトキシポリプロピレングリコール)、
モノアクリル酸エトキシポリブチレングリコール(モノメタクリル酸エトキシポリブチレングリコール)、
モノアクリル酸エトキシポリエチレングリコールポリプロピレングリコール(モノメタクリル酸エトキシポリエチレングリコールポリプロピレングリコール)、
モノアクリル酸エトキシポリエチレングリコールポリブチレングリコール(モノメタクリル酸エトキシポリエチレングリコールポリブチレングリコール)、
モノアクリル酸エトキシポリプロピレングリコールポリブチレングリコール(モノメタクリル酸エトキシポリプロピレングリコールポリブチレングリコール)、および/または
モノアクリル酸エトキシポリエチレングリコールポリプロピレングリコールポリブチレングリコール(モノメタクリル酸エトキシポリエチレングリコールポリプロピレングリコールポリブチレングリコール)がある。
典型的なモノマー(b)には、アクリル酸およびメタクリル酸、一価および二価金属塩、アンモニウム塩、ならびに/またはこれらの有機アミン塩がある。
典型的なモノマー(c)には、(メタ)アクリル酸との、1〜20個のC原子を有する脂肪族アルコールのエステル、不飽和ジカルボン酸(例えば、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、一価および二価金属塩、アンモニウム塩、ならびに/またはこれらの有機アミン塩)、1〜20個のC原子の脂肪族アルコールとの、2〜4個のC原子を有するグリコールとの、追加した2〜100モルの上記グリコールのポリアルキレングリコール(アルコキシポリアルキレングリコール)との、不飽和ジカルボン酸(例えば、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸)のモノエステルまたはジエステル、不飽和アミド(例えばアクリルアミド(メタクリルアミド)およびアルキルアクリルアミド(アルキルメタクリルアミド))、ビニルエステル(例えば、酢酸ビニルおよびプロピオン酸ビニル)、芳香族ビニル化合物(例えば、スチレン)、不飽和スルホン酸(例えば、アリルスルホン酸(メタアリルスルホン酸)、アクリル酸スルホエチル(メタクリル酸スルホエチル)、2−メチルプロパンスルホン酸アクリルアミド(メチルプロパンスルホン酸メタクリルアミド)、スチレンスルホン酸、一価および二価金属塩、アンモニウム塩、ならびに/またはこれらの有機アミン塩)がある。
本発明の分散液は、
a)粉末形態のまたは流動化剤の水溶液としての流動化剤を、凝集体および/または凝集塊が1μm以下の中央粒径と50m2/gを超えるBET表面積を有する二酸化珪素の水性出発分散液に撹拌しながら添加し、場合により水でさらなる希釈を行うか、
あるいは
b)沈降二酸化珪素粉末を適切な分散装置により流動化剤の水溶液に分散させた後、場合により水でさらに希釈するか、
あるいは
c)二酸化珪素粉末を水性相、好ましくは水に分散させた後、得られた分散液を流動化剤の水溶液に添加する、
方法により製造することができる。分散液の混合は、この場合きわめて少ない剪断エネルギーで(例えば、プロペラ撹拌機により)行うことができる。
ポリカルボン酸エーテルは、好ましくは分散液を製造するための流動化剤として使用される。
上記ステップa)〜c)で使用される二酸化珪素分散液の製造においては、最初に予備分散液を製造するのが有利な場合がある。好適な実施形態においては、この目的のために二酸化珪素粒子を液体成分、好ましくは水、特に好ましくは脱イオン水に分散させる。しかし、フィルターケーキを再分散させ、すなわち、最初に二酸化珪素粒子を乾燥させないことも可能である。この第2の実施形態は、当然ながら、第1の実施形態よりも経済的な利点を伴う。これらの2つの実施形態のいずれかの混合形態も同様に可能であり、すなわち、フィルターケーキを再分散させた後に、乾燥二酸化珪素を添加することも、またその逆も可能である。また、少なくとも2種類の二酸化珪素の混合物の基剤分散液を製造することも可能である。
予備分散液は、適切な分散装置によりそれ自体既知の様式で製造される。従って、二酸化珪素粉末の分散は、システムに比較的小さな剪断エネルギーを取り入れる装置(例えば、溶解機、ローター−ステーター式システム)で行うことができる。しかし、実際の分散液の製造に使用される同じ装置を使用することも可能である。
予備分散液または分散液のpHは、任意のさらなるステップで所望の値(すなわち、8.0〜12、特に好ましくは8.5〜12、きわめて特に好ましくは8.7〜10、とりわけ好ましくは9〜9.5)に調節することができる。これは、二酸化珪素のpHに応じて塩基性成分を、または酸性化剤を添加することにより行うことができる。原則としていずれの塩基性物質、好ましくはアルカリ金属水酸化物もしくはアルカリ土類金属水酸化物または有機塩基またはアンモニアも使用される場合がある。酸性化剤としては、原則としていずれの酸性剤(例えば、鉱酸または有機酸)も使用することができる。
方法の変形例によれば、二酸化珪素自体が分散液のpHを所望の値に調節するようにpHが予め調節されている二酸化珪素を使用することも可能である。この変形例において、二酸化珪素のpHは、二酸化珪素の製造のステップの1つで、例えば析出中または乾燥中に、適切な塩基性剤または酸性剤を添加することにより調節することができる。これに関しては、適切な技法が当業者に既知である。
分散液の製造においては、分散させた後、液体相と、または場合によりpHを適当に調節した予備分散液と接触させる二酸化珪素を、適切な装置により粉砕させる。
原則としていずれの適切な分散装置も使用することができる。従って、例えば、凝集体が分散後に1μm未満の中央粒径を有するように二酸化珪素粉末またはフィルターケーキを分散させる上でエネルギー入力が十分である分散装置が適切である。この目的には固体に応じて0.1〜10kWh/kgの比エネルギー入力が必要である。これらの高い比エネルギー入力を実現するには、原則として、出力密度が高く滞留時間が短い方法、出力密度が低く滞留時間が長い方法、および中間の形態を使用することが可能である。
高圧システム(例えば、ナノマイザー、マイクロフルイダイザー、および分散液が最大50〜5000barの高圧下でノズルに流れて、エネルギーの分散によってノズル内およびノズル以降に分散する他のノズルシステム)は、シングルパスで5000kJ/m3〜500000kJ/m3ものきわめて高いエネルギー入力を達成する。それに対し、撹拌型ボールミルは、パス当たり5〜500kJ/m3という実質的に低い比エネルギー入力を生じる。十分な粒子粉末度を実現するには、分散液をかなり高い頻度でミルに通さなければならず、これにより高圧システムによりも応力頻度が実質的に高くなる。低強度で応力頻度が高いと、粒子の構造および表面に良い効果が及び、そのため分散液の安定性にも良い効果が及ぶ。
高い充填度を実現し、低粘性を有する安定した分散液を得るには、1000kJ/m3を超える剪断エネルギーを適用するのが有利である。特に良好な結果は、撹拌型ボールミル、高圧ホモジナイザーまたは遊星型ボールミルを使用して得られる。これらのミルの操作は当業者に既知である。
ボールミル(特に撹拌型ボールミル)の使用は、特に有利であることが認められている。ミルへの生成物の流れは、振子法により、または循環法により生じることができる。循環数が多いため、この場合の循環法の構成はより実現が容易である。循環速度は、10kg/時〜300kg/時の間で変動する場合があり、25〜200kg/時、特に好ましくは50〜150kg/時、および特に好ましくは80〜120kg/時の範囲であるのが有利である。
撹拌機は、ディスク、ピン、ピン−カウンターピン構成、環状ギャップなどの形態である場合がある。ディスク構成が好適である。練り時間は、生成物の分散性および使用量に応じて10分〜80時間、好ましくは0.5〜50時間、特に好ましくは1〜25時間、およびとりわけ好ましくは5〜15時間である。これにより、(分散液1kgに対して)0.01〜10kWh/kgの比エネルギー入力を実現することが可能となる。0.05〜5kWh/kg、特に好ましくは0.1〜1kWh/kg、きわめて特に好ましくは0.1〜0.5kWh/kg、およびとりわけ好ましくは0.25〜0.3kWh/kgのエネルギー入力が好適である。粉砕媒体は、ガラス、酸化アルミナもしくは酸化ジルコニウム、またはさらなる無機酸化物および無機酸化物の種々の混合物から構成される場合がある。高密度のため、酸化イットリウムにより摩耗に対して安定させた酸化ジルコニウムの粉砕媒体を使用するのが有利である。粉砕媒体の大きさは、20μm〜数mmの間で変動する場合があり、0.02〜10mm、特に好ましくは0.05〜5mm、きわめて特に好ましくは0.1〜1mm、およびとりわけ好ましくは0.2〜0.4mmの大きさを有する粉砕媒体を使用するのが有利である。粉砕媒体の充填度は、粉砕スペースの自由体積に対して、60〜99%、好ましくは70〜95%、特に好ましくは80〜95%、およびとりわけ好ましくは90〜95%の間で変動する場合がある。粉砕ツールの周速度は、1m/秒〜15m/秒、好ましくは5m/秒〜15m/秒、特に好ましくは8m/秒〜12m/秒の間で変動する場合がある。
練り加工の後、所望の二酸化珪素含有量への分散液の濃縮が場合により行われる。この濃縮は、当業者に既知のいずれかの技法により、例えば液体媒体を減量することにより、例えば真空蒸発、クロスフロー濾過、連続式もしくはバッチ式遠心分離、濾過により、または固形分を増加させることにより行うことができる。
低充填度を達成することを目的とする場合は、二酸化珪素粉末の分散を、システムに比較的小さな剪断エネルギーを取り入れる装置(例えば、溶解機、ローター−ステーター式システム)で行うこともできる。
粒度分布の測定
本発明の分散液の粒度分布は、レーザー回折の原理に従い、レーザー回折計(Horiba製、LA−920)で測定される。粒度分布は、分散液中に存在するすべての粒子の粒度分布に対応する。
最初に、二酸化珪素分散液の試料を撹拌しながら採取し、ビーカーに移して、約1質量%の質量比のSiO2を有する分散液が形成されるように、分散添加剤を添加せずに水を添加することによって希釈する。分散の直後に、分散液の部分試料の粒度分布を、レーザー回折計(標準装置ソフトウェアを搭載したHoriba LA−920)を使用して測定する。測定には1.09の相対屈折率を選択するものとする。
すべての測定は23℃で行う。粒度分布、および例えば中央粒径d50などの関連パラメータは、装置により自動的に算出され、グラフに表示される。取扱説明書の記載内容に従うものとする。
BET表面積の測定
二酸化珪素が固体としてではなく、水性分散液中に存在する場合は、以下の試料調製をBET表面積の測定前に行うものとする。
100mLの二酸化珪素分散液を撹拌しながら採取し、磁製皿に移して、105℃にて72時間乾燥させる。有機成分を除去するため、乾燥二酸化珪素を500℃まで24時間加熱する。二酸化珪素試料が冷却したら、へらで粉砕して、BET表面積を測定する。
固体としての二酸化珪素のBET表面積は、ISO 5794−1/Annex Dに基づき、TRISTAR 3000装置(Micromeritics製)を使用し、DIN ISP 9277に基づく多点測定により測定する。
分散液のpHの測定
水性分散液のpHは、DIN EN ISO 787−9に基づき20℃にて行う。pHを測定するため、分散液を5質量%の質量比のSiO2に水で希釈する。
DBP吸収量の測定
沈降二酸化珪素の吸収度の指標であるDBP吸収量(DBP数)は、DIN 53601に従って以下の通り測定する。
0〜10%の含水量(適宜、含水量は、乾燥オーブンで105℃にて乾燥させることにより設定する)を有する12.50gの粉状二酸化珪素または球状二酸化珪素を、Brabender吸収計「E」のニーダーチャンバー(商品コード279061)に入れる(トルク変換器の出口フィルターの給湿は行わない)。一定に混合しながら(ニーダーブレードの周速度125rpm)、フタル酸ジブチルを室温にて「Brabender T 90/50 Dosimat」を介して混合物に4mL/分の速度で滴加する。混合は、必要とする極力小さな力で行い、デジタルディスプレイにより監視する。測定が終了に近づくにつれて、混合物がペースト状になり、このことは必要とする力が急激に増大することによって示される。600ディジット(トルク0.6Nm)を示したら、電気接点によりニーダーとDBP計測器の電源をオフにする。DBPフィードの同期モーターをデジタルカウンターに接続すると、DBPの消費量をmL単位で読み取ることができる。
DBP吸収量はg/(100g)単位で表され、以下の式を使用して算出される。
Figure 2010506987
[式中、
DBP=DBP吸収量(g/(100g))
V=DBP消費量(mL)
D=DBP密度(g/mL)(20℃にて1.047g/mL)
E=採取した二酸化珪素の質量(g)
K=含水率補正表に基づく補正値(g/(100g))]
無水乾燥二酸化珪素のDBP吸収量を定義する。含水沈降二酸化珪素の使用に当たっては、DBP吸収量の算出に補正値Kを考慮しなければならない。この値は以下の補正表を使用して測定することができ、例えば、5.8%の含水率の二酸化珪素は、DBP吸収量に33g/(100g)のさらなる寄与があることを意味する。二酸化珪素の含水率は、「含水率および乾燥減量の測定」の方法に従って測定する。
フタル酸ジブチル吸収量(無水物)の含水率補正表
Figure 2010506987
含水率または乾燥減量の測定
二酸化珪素の含水率は、循環乾燥オーブンで2時間105℃にて乾燥させた後、ISO 787−2に従って測定する。この乾燥減量はほとんどが水分を含んでいる。
強熱減量の測定
この方法に従って、二酸化珪素の減量を、DIN EN ISO 3262−1に基づき1000℃にて測定する。この温度では、物理的および化学的に結合した水分および他の揮発性成分が消失する。試験試料の含水率(LD)は、DIN EN ISO 787−2に従って、上述の「含水率または乾燥減量の測定」の方法により測定する。
AlおよびNa量の測定
Al量の測定はAl23として行い、Na量の測定はNa2Oとして行う。いずれの測定も、ISO 3262−18に従って、フレーム原子吸光分析法により行う。
SiO 2 量の測定
SiO2量の測定は、ISO 3262−19に従って行う。
図1は、セメントペースト試験体における、時間[h]を関数とした遊離エネルギー[W/g CEM]を示す。
実施例1〜3
分散液の製造
分散液の製造に使用される二酸化珪素の特性を第1表に記載する。
分散液を撹拌型ボールミル(LME4、Netzsch製)で製造する。粉砕チャンバーおよびディスク型撹拌機は、耐耗性セラミック(Al23またはZrO2)で構成される。イットリウム安定化ZrO2を含む粉砕ボールは、0.2〜0.4mmの直径を有し、粉砕チャンバーの90%(8.84kg)を占める。予備分散を行うため、最初に22.5kgの脱塩水を底部に排水口を備えた50L容器に取る。次いで、2.5kgの二酸化珪素を、液体に分散するまで、溶解機のディスク(速度=380〜940rpm、周速度=3〜7.4m/秒)により緩徐に撹拌する。次に、分散液のpHをKOHで9に調節する。pHは定期的に確認し、必要に応じて調整する。所望の粉末度を達成するため、分散液をボールミルに循環させる。すべての実験で、周速度は10m/秒で一定であり、処理能力も約100kg/時で一定である。
最初に採取した混合物の入った容器にさらなる二酸化珪素を数回に分けて添加することにより、分散液のSiO2濃度がさらに高まる。この手順の間、ミルは循環させながら運転を継続する。所望のSiO2濃度に達したら、分散液を容器に移し、流動化剤(欧州特許出願公開第1189955(A)号実施例2のポリカルボン酸エーテル(PCE))を水溶液の形態(PCE量=45質量%)で室温にて撹拌する。PCEと二酸化珪素の比率は第2表に従って調節する。
分散液の組成物は第2表に示す。比較例は二酸化珪素を含有せず、PCEのみを含有するため、分散液ではない。
本発明の分散液は、6ヵ月以内に沈降安定性と粘性において顕著な変化を示さない。
Figure 2010506987
Figure 2010506987
実施例4:応用技術的試験
標準モルタルの製造および強度の試験は、DIN EN 196−1に従って行った。モルタルの製造には、CEM I 52.5 Mergelstettenのセメントを使用する。モルタルは20℃で製造する。セメント質量に対して0.5質量%の二酸化珪素量に対応する分散液をモルタル混合物に添加する。水/セメント比は常に0.4である。
40mm×40mm×160mmの寸法の試験体を、DIN 196−1に従ってモルタルから生成する。試験体を8時間劣化させた後の曲げ引張強度と圧縮強度の測定を、この標準物質に基づきこれらの試験体で行う。
結果を第3表に要約する。
第3表:沈降二酸化珪素の種々の分散液の存在下におけるモルタルプリズムの強度発現(いずれの場合もセメント質量に対して0.5%の用量);水/セメント比=0.4;SL=初期スランプ;BTS=曲げ引張強度(N/mm2);CS=圧縮強度(N/mm2
Figure 2010506987
得られた結果では、本発明の分散液を使用することにより早強性(8時間後の曲げ引張強度と8時間後の圧縮強度として測定)が実質的に増加することが示されている。さらに興味深いことに、分散液2は乾燥形態と同一の二酸化珪素よりも有効である。
さらに、熱量計で実験を行う。使用するセメントは、CEM I 42.5 Bernburgである。本発明の実施例1〜実施例3の分散液を使用する。二酸化珪素の割合が使用するセメントに対して0.5質量%となるように、分散液を計量する。水/セメント比は0.5で一定である。比較は、二酸化珪素を含有せずPCEを含有する比較例1と行う。すべての実験で、初期スランプは24+/−1cmであった。
得られた曲線(図1)は、セメントペースト試験体における、時間[h]を関数とした遊離エネルギー[W/g CEM]を示す。発熱は、セメントの珪酸相と水との発熱反応によるものである。熱量計により得られた曲線の最大値は、セメントの強度発現で補正することができ、すなわち、初期に最大値が見られるということは、成分の早強性が初期に発現することを意味する。
時間軸における第1図の曲線の最大値の位置を、以下の第4表に要約する:
Figure 2010506987
結果より、本発明の分散液の使用によってセメントの水和が実質的に加速されると結論付けることができる。珪酸の水和の開始と発熱の最大値は、比較例1の場合よりも8〜12%早い。

Claims (15)

  1. 少なくとも1種の沈降二酸化珪素および/または1種の珪酸塩、ならびに少なくとも1種の流動化剤が含まれており、
    前記少なくとも1種の沈降二酸化珪素および/または珪酸塩が、50m2/gを超えるBET表面積を有し、
    前記分散液中の前記沈降二酸化珪素および/または珪酸塩の凝集体および/または凝集塊が、1μm未満の中央粒径を有し、
    二酸化珪素の割合が前記分散液の合計量に対して5〜50質量%である
    ことを特徴する分散液。
  2. 前記分散液が結合剤を含まないことを特徴とする、請求項1に記載の分散液。
  3. 前記分散液の前記凝集体および/または凝集塊が、50〜750nmの中央粒径を有することを特徴とする、請求項1または2に記載の分散液。
  4. 前記分散液の二酸化珪素の割合が全体で、前記分散液の合計量に対して10〜50質量%であることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項に記載の分散液。
  5. 流動化剤/二酸化珪素の質量比が0.01〜100であることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項に記載の分散液。
  6. 前記分散液のpHが8〜12であることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項に記載の分散液。
  7. 前記流動化剤が水溶性ポリカルボン酸エーテルであることを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項に記載の分散液。
  8. 前記ポリカルボン酸エーテルが、オキシアルケニルグリコールアルケニルエーテルを主成分とするコポリマーであり、前記コポリマーが、以下の構造基:
    a)51〜95mol%の式Iaおよび/またはIbおよび/またはIc
    Figure 2010506987
    [式中、
    1は、水素、または1〜20個のC原子を有する脂肪族炭化水素基であり、
    Xは−OMa、−O−(Cm2mO)n−R2、−NH−(Cm2mO)n−R2であり、
    Mは、水素、一価または二価金属陽イオン、アンモニウムイオン、または有機アミン基であり、
    aは12または1であり、
    2は、水素、1〜20個のC原子を有する脂肪族炭化水素基、5〜8個のC原子を有する脂環式炭化水素基、または6〜14個のC原子を有する置換もしくは非置換のアリール基であり、
    YはO、NR2であり、
    mは2〜4であり、nは0〜200である]
    の構造基、
    b)1〜48.9mol%の一般式II
    Figure 2010506987
    [式中、
    3は、水素、または1〜5個のC原子を有する脂肪族炭化水素基であり、
    pは0〜3であり、
    2、mおよびnは上記の意味を有する]
    の構造基、
    c)0.1〜5mol%の式IIIaまたはIIIb
    Figure 2010506987
    [式中、
    Sは−H、−COOMa、−COOR5であり、
    Tは−U1−(CH(CH3)−CH2−O)x−(CH2−CH2−O)y−R6
    −W−R7
    −CO−[NH−(CH23s−W−R7
    −CO−O−(CH2z−W−R7
    −(CH2z−V−(CH2z−CH=CH−R2
    −COOR5[Sが−COOR5またはCOOMaの場合]
    であり、
    1は−CO−NH−、−O−、−CH2O−であり、
    2は−NH−CO−、−O−、−OCH2−であり、
    Vは−O−CO−C64−CO−Oまたは−W−であり、
    Figure 2010506987
    であり、
    4はH、CH3であり、
    5は、3〜20個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素基、5〜8個のC原子を有する脂環式炭化水素基、または6〜14個のC原子を有するアリール基であり、
    Figure 2010506987
    であり、
    Figure 2010506987
    であり、
    rは2〜100であり、
    sは1または2であり、
    zは0〜4であり、
    xは1〜150であり、
    yは0〜15である]
    の構造基、
    ならびに
    d)0〜47.9molの一般式IVaおよび/またはIVb
    Figure 2010506987
    [式中、a、M、XおよびYが上記の意味を有する]
    の構造基
    を含有することを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項に記載の分散液。
  9. 前記コポリマーの主成分がオキシアルケニルグリコールアルケニルエーテルであり、前記コポリマーが、以下の構造基:
    a)10〜90mol%の式IVaおよび/またはIVb
    Figure 2010506987
    [式中、
    Mは、水素、一価もしくは二価金属陽イオン、アンモニウムイオン、または有機アミン基であり、
    aは1であるか、あるいはMが二価金属イオンである場合は、aは12であり、
    Xは同様に−OMa、または
    −O−(Cm2mO)n−R1[式中、R1はH、1〜20個のC原子を有する脂肪族炭化水素基、5〜8個のC原子を有する脂環式炭化水素基、置換もしくは非置換の6〜14個のC原子を有するアリール基であり、
    mは2〜4である場合があり、
    nは0〜200である場合がある]
    −NHR2および/または−NR2 2[式中、R2はR1および−CO−NH2である]
    でもあり、
    YはO、NR2である]
    の構造基、
    b)1〜89mol%の式II
    Figure 2010506987
    [式中、
    3は、H、1〜5個C原子を有する脂肪族炭化水素基であり、
    pは0〜3であり、
    1、m、nは上記の意味を有する]
    の構造基、
    ならびに
    c)0.1〜10mol%の式IIIaまたはIIIb
    Figure 2010506987
    [式中、
    Sは−H、−COOMa、−COOR5であり、
    Tは、
    Figure 2010506987
    −W−R7
    −CO−[NH−(CH23s−W−R7
    −CO−O−(CH2z−W−R7
    −(CH2z−V−(CH2z−CH=CH−R1
    −COOR5[Sが−COOR5またはCOOMaの場合]
    であり、
    1は−CO−NH−、−O−、−CH2O−であり、
    2は−NH−CO−、−O−、−OCH2−であり、
    Vは−O−CO−C64−CO−O−または−W−であり、
    Wは
    Figure 2010506987
    であり、
    4はH、CH3であり、
    5は、3〜20個のC原子を有する脂肪族炭化水素基、5〜8個のC原子を有する脂環式炭化水素基、6〜14個のC原子を有するアリール基であり、
    Figure 2010506987
    であり、
    Figure 2010506987
    であり、
    rは2〜100であり、
    sは1または2であり、
    zは0〜4であり、
    xは1〜150であり、
    yは0〜15である]
    の構造基
    を含有することを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項に記載の分散液。
  10. 前記コポリマーの成分が、オキシアルケニルグリコール(メタ)アクリル酸エステルであり、前記コポリマーが、以下の構造基:
    5〜98質量%の一般式XV
    Figure 2010506987
    [式中、
    1は水素原子またはメチル基であり、
    2Oは、2〜4個の炭素原子を有する1種のオキシアルキレン基、または2〜4個の炭素原子を有する2種以上のオキシアルキレン基の混合物であるが、但し、混合物の2種以上がブロックの形態またはランダム形態のいずれかで添加されてよく、
    3は、水素原子、または1〜5個の炭素原子を有するアルキル基であり、
    mはオキシルアルキレン基の追加モルの平均数である値であり、mは1〜200の整数である]
    の(a)型の(アルコキシ)ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリル酸エステルのモノマー、
    95〜2質量%の一般式XVI
    Figure 2010506987
    [式中、
    4は水素原子またはメチル基であり、M1は水素原子、一価金属原子、二価金属原子、アンモニウム基または有機アミン基である]
    の(メタ)アクリル酸(b)型のモノマー、ならびに
    これらのモノマーと共重合する0〜50質量%の別のモノマー(c)(但し、(a)、(b)および(c)の合計量は100質量%である)
    を含有することを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項に記載の分散液。
  11. 請求項1から10までのいずれか1項に記載の分散液を製造する方法であって、
    a)粉末形態の、または流動化剤の水溶液としての流動化剤を、二酸化珪素の水性出発分散液(これに含まれる凝集体および/または凝集塊は1μm未満の中央粒径と50m2/gを超えるBET表面積を有する)に撹拌しながら添加し、場合により水でさらなる希釈を行うか、
    あるいは
    b)沈降二酸化珪素粉末を適切な分散装置により流動化剤の水溶液に分散させた後、場合により水でさらに希釈するか、
    あるいは
    c)二酸化珪素粉末を水性相に、好ましくは水に分散させた後、得られた分散液を流動化剤の水溶液に添加する
    ことを特徴とする方法。
  12. 前記流動化剤がポリカルボン酸エーテルであることを特徴とする、請求項11に記載の方法。
  13. コンクリート混合物としての、請求項1から10までのいずれか1項に記載の分散液の使用。
  14. 請求項1から10までのいずれか1項に記載の分散液を含有するセメント含有調製物。
  15. 前記コンクリート混合物が、セメントに対して0.01〜2質量%の二酸化珪素を含有することを特徴とする、請求項14に記載のセメント含有調製物。
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