JP2010503596A - 低品位シリコン材料の精製方法及び装置 - Google Patents

低品位シリコン材料の精製方法及び装置 Download PDF

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Abstract

低純度シリコン材料を精製し、より高純度のシリコン材料を得る方法及び装置が提供される。この方法は、オキシ燃料バーナーを備えた溶融装置を設けることと、この溶融装置において前記低純度シリコン材料を溶融して、より高純度のシリコン材料の溶融物を得ることとを含んでいる。この溶融装置は回転ドラム炉を含んでも良く、低純度シリコン材料の溶融は、酸化性又は還元性雰囲気下で、1410℃乃至1700℃の範囲にある温度で行われても良い。溶融中に、合成スラグが、溶融状態の材料に添加されても良い。より高純度のシリコン材料の溶融物は、開いた頂部と断熱された底壁及び側壁とを有した型の中へ流出することによって、スラグから分離され得る。型に入ったら、より高純度のシリコン材料の溶融物を制御された一方向固化に供し、更に高純度の固体多結晶シリコンを得ることができる。
【選択図】 図2

Description

発明の分野
本発明は、概して、シリコンの製造に関する。より詳細には、本発明は、低品位シリコン材料を精製して、光起電力又は電子用途での使用を目的としたより高品位のシリコンを得るための方法及び装置に関する。
発明の背景
シリコン(Si)には多種多様な用途があり、各用途は、それ自身の特定の規格を有している。
金属グレードシリコン(metallurgical grade silicon)の世界生産の殆どは、鉄鋼産業及び自動車産業に回されており、そこで、それは、非常に重要な合金成分として使用されている。金属グレードシリコンは、低純度のシリコンである。典型的には、約98%の純度のシリコンである金属グレードシリコンは、炭素熱還元として知られているプロセスにおける約1700℃の温度での炭素(石炭、木炭、石油コークス)とシリカ(SiO2)との反応を経て製造される。
金属グレードSiの小部分は、Siウェハなどの製造における使用のために、半導体産業へと転用されている。しかしながら、半導体産業は、超高純度のシリコン、例えば、約99.9999999%の純度(9N)を有した電子グレードシリコン(electronic grade silicon)(EG−Si)を必要とする。この電子グレードを製造するためには、金属グレードシリコンは、精製されねばならない。しかしながら、精製プロセスは、複雑であり、その結果、より高額な電子グレードシリコンの費用をもたらす。
光起電力(PV)産業は、光電池、即ち太陽電池の製造を目的として、比較的高純度のシリコンを必要とする。太陽電池用途における最高性能のためのシリコンの純度要件は、
硼素(B)<3ppm
リン(P)<10ppm
総金属不純物<300ppm及び好ましくは<150ppm
である。
光起電力産業に要求されるシリコン純度の程度は半導体産業よりも低いが、硼素及びリン含有量が低いことが必要な中程度の品位のシリコン、即ちソーラーグレードシリコン(SoG−Si)は、容易には購入できない。現在の1つの選択肢は、高価な超高純度電子グレードシリコンを使用することにある。これは、理論限界値に近い効率を持つ太陽電池を製造するが、法外な費用がかかる。他の選択肢は、半導体産業からの電子グレードシリコンのそれほど高価ではない「スクラップ」又は規格外供給材料を使用することにある。しかしながら、シリコンチップの生産性の向上は、結果として、PV産業で利用可能な電子グレードシリコンの「スクラップ」供給材料の減少をもたらした。更に、半導体及び光起電力産業の並行的な成長も、電子グレードシリコンの全般的な供給不足の一因となった。
低品位シリコン、即ち未精製シリコン又は金属グレードシリコンを精製する幾つかの方法が、当技術において知られている。
米国特許出願第2005/0074388号は、電子品質又は光起電力品質のシリコンを製造するための原材料として使用されるべき中程度の純度のシリコンと、この材料の製造方法とを記載している。このプロセスは、サブマージド電気アーク炉におけるシリカの炭素熱還元による低硼素含有量のシリコンの製造を含んでいる。このようにして製造された液体シリコンは、取瓶(ladle)中に注がれ、グラファイトロッドを使用して酸素又は塩素を注入することによって精練され、ベルハウジング下に置かれ、中性ガス注入によって減圧下で処理され、その後、炉内に設置された型の中に注がれて、制御された方法で固化し、残渣液体中で不純物の偏析を起こす。酸素注入による液体シリコンの精錬は、電気アーク炉内では、安全に行うことができない。このように、酸素注入による液体シリコンの精錬手順は、炉から取瓶への液体シリコンの移動を必要とし、追加の実施工程及びそれによる複雑さをこのプロセスへと追加する。
米国特許第3871872号及び第4534791号は、シリコンをスラグで処理して、カルシウム(Ca)及びアルミニウム(Al)不純物を除去することを記載している。特には、米国特許第3871872号は、SiO2(シリカ)、CaO(石灰)、MgO(マグネシア)及びAl23(アルミナ)を含んだスラグを、溶融状態のシリコン金属へと添加することを記載しており、米国特許第4534791号は、SiO2(シリカ)、CaO(石灰)、MgO(マグネシア)及びAl23(アルミナ)、Na2O、CaF2、NaF、SrO、BaO、MgF2及びK2Oを含んだ溶融状態のスラグでシリコンを処理することを記載している。
10th European photovoltaic solar energy conference in Lisbon, Portugal, 8-12 April 1991の予稿集において発表された、Suzuki及びSanoによる論文"Thermodynamics for removal of boron from metallurgical silicon by flux treatment of molten silicon"では、融剤又はスラグ処理による硼素の除去が検討されている。スラグシステムCaO−SiO2、CaO−MgO−SiO2、CaO−BaO−SiO2及びCaO−CaF2−SiO2を用いたシリコンの処理は、スラグ中のppmw Bとシリコン中のppmw Bとの比として定義される最大の硼素分配係数(LB)を与え、これは、スラグシステムCaO−BaO−SiO2が使用された場合、約2.0であったことがわかった。図1に示されているように、硼素の分配係数は、スラグのアルカリ度の増加と共に増加し、最大値に達した後、減少することが更にわかった。Suzuki及びSanoによって為された実験は、10gのシリコンと10gのスラグとを黒鉛るつぼ内に入れ、この混合物を溶融させ、この混合物を2時間に亘って溶融状態に保つことによって行われた。スラグと溶融状態のシリコンとの間での硼素の低い分配係数は、多量のスラグが使用されねばならぬことと、硼素含有量を、金属シリコンの通常の硼素含有量である20乃至100ppmから、ソーラーグレードシリコンに必要とされる硼素含有量である1ppm未満へと下げるために、このスラグ処理が複数回繰り返されねばならないこととを意味する。それ故、Sano及びSuzukiの論文に記載されたプロセスは、費用及び時間の双方を非常に浪費する。
硼素のシリコンからの除去については、亜酸化物の蒸発に基づく方法も提案されてきた。実際、Theurerがシリコンのゾーンメルティングに関する彼の研究を報告した1956年以来、Ar−H2−H2Oの弱酸化性ガス混合物の流れにおいてシリコンを溶融することによって、硼素が取り除かれてシリコンが精製され得ることが知られている。仏国特許第1469486号は、このような方法を記載している。
欧州特許第0756014号は、生じる排気ガスの体積とその有害物質の含有量とを低減させるために、オキシ燃料バーナー(oxy-fuel burner)を有した回転式ドラム炉において、アルミニウム及びアルミニウムを含有した残部を精錬する方法を記載している。
オキシ燃料バーナーを備えた回転式ドラム炉において鋼を溶融することも、当技術で知られている。
しかしながら、炉内において、オキシ燃料バーナーを使用してシリコンを溶融することは、未だかつて、本格的に検討も実験もされていなかった。
低品位、即ち金属グレードシリコンを精製する方法を発展させる努力が為されてきたが、低品位、即ち金属グレードシリコンを精製して、光起電力又は電子用途における使用を目的としたより高品位のシリコンを得るための、現実的であり且つ費用対効果が高い方法についての要求が未だに存在する。
発明の概要
本発明の目的は、上述のニーズを満足するシリコンの精製プロセスを提供することにある。
本発明の1つの観点に従うと、低純度シリコン材料を精製して、より高純度のシリコン材料を得る方法が提供される。この方法は、
(a)オキシ燃料バーナーを備えた溶融装置を設ける工程と、
(b)前記溶融装置において、低純度シリコン材料を溶融し、より高純度のシリコン材料の溶融物を得る工程と
を含んでいる。
好ましくは、工程(a)の溶融装置は、回転式ドラム炉を含んでいる。
溶融装置における低純度シリコン材料の溶融は、オキシ燃料バーナーによって提供される酸化性雰囲気下で行われ得る。
工程(b)の溶融は、酸素ガス対天然ガス燃料の比を、1:1乃至4:1の範囲に設定することを含み得る。
工程(b)の溶融は、1410℃乃至1700℃の範囲にある温度で、低純度シリコン材料を溶融することを含み得る。
工程(b)の溶融は、合成スラグを添加することを含み得る。
工程(b)の溶融は、低純度シリコン材料の溶融中に生じたシリカヒュームを集めることを含み得る。
この方法は、
(c)より高純度のシリコン材料の溶融物をスラグから分離する工程
を含み得る。
溶融物の分離は、好ましくは、溶融物を、断熱底壁と断熱側壁と開いた頂部(open top)とを有した型内へと流出させることを含んでいる。
本発明の或る実施形態に従うと、この方法は、
(d)より高純度のシリコン材料の溶融物を、この溶融物を電磁攪拌しながら、型の開いた頂部から断熱底壁に向けて一方向固化させることによって、固化させる工程と、
(e)一方向固化の速度を制御する工程と、
(f)溶融物が部分的に固化したときに一方向固化を止めて、より高純度のシリコン材料よりも高い純度を有する固体多結晶シリコンを含んだ外殻と、不純物に富んだ液体シリコンを含んだ中央部とを有したインゴットを製造する工程と、
(g)インゴットの外殻に開口部を設け、不純物に富んだ液体シリコンを流出させて、この外殻を残し、それにより、前記より高純度のシリコン材料よりも高い純度を有する固体多結晶シリコンを得る工程と
を更に含み得る。
本発明の他の実施形態に従うと、この方法は、
(d)より高純度のシリコン材料の溶融物を、この溶融物を電磁攪拌しながら一方向固化させることによって固化させ、中実インゴットを得る工程と、
(e)一方向固化の速度を制御する工程と、
(f)中実インゴットの第1部分を残部から分離し、それにより、より高純度のシリコン材料よりも高い純度を有する固体多結晶シリコンを得る工程であって、前記第1部分は、前記残部よりも前に固化しており、前記残部よりも少ない不純物を含んだ工程と
を更に含み得る。
本発明の他の側面に従うと、より低純度のシリコン材料を溶融及び精製し、それによって、より高純度のシリコン材料を得るための、オキシ燃料バーナーを備えた回転式ドラムの使用が提供される。
本発明の他の側面に従うと、上述の方法に従って得られるより高純度のシリコン材料の溶融物が提供される。
本発明の他の側面に従うと、上述の方法に従って得られるシリカヒュームが提供される。
本発明の更に他の側面に従うと、上述の方法の実施形態に従って得られる固体多結晶シリコンが提供される。
例示的実施形態と関連させて本発明を説明するが、本発明の範囲をこれら実施形態に限定することが意図されないことは理解されるであろう。それどころか、全ての選択肢、変更及び等価物を、この説明によって定義されているかの如く含まれ得るようにカバーすることを意図している。本発明の目的、利点及び他の特徴は、添付の図面を参照しながら与えられる以下の本発明の非制限的な記載を読むことによって、より明らかになり、より理解されるであろう。
CaO−CaF2−SiO2スラグシステムのCaO/SiO2比に対する硼素の分配係数のグラフ(Suzukiら(1990)−従来技術)。 本発明の或る実施形態に従うオキシ燃料バーナーを備えた溶融装置の断面図。 元素シリコンの温度に対するエンタルピーのグラフ(従来技術)。 バーナー燃料の酸化剤含有量に対する火炎温度のグラフ。 オキシ燃料の酸素含有量の関数としてのオキシ燃料燃焼生成物の分布のグラフ。 本発明の或る実施形態に従う、回転式ドラム炉から型内へのシリコン材料の溶融物の流出を示した概略図。 蓋のない断熱型内で、電磁攪拌しながらの一方向固化を供されるシリコン溶融物の概略図。
発明の詳細な説明
述べたように、本発明は、光起電力又は電子用途における使用を目的としたより高品位のシリコンを得るための、低品位シリコン材料の精製に関する。
より詳細には、本発明の或る側面に従うと、低純度シリコン材料を精製し、より高純度のシリコン材料を得る方法が提供される。本質的に、この方法は、(a)オキシ燃料バーナーを備えた溶融装置を設ける工程と、この溶融装置において低純度シリコン材料を溶融して、より高純度のシリコン材料の溶融物を得る工程(b)を含んでいる。これらの工程を、以下で、より十分に説明する。
(a)オキシ燃料バーナーを備えた溶融装置の設置
まず、「溶融装置」という表現は、熱を発生させる閉鎖容器(enclosure)を指し、炉などの熱を生じさせるデバイスを含んでいる。この表現が内包するように、「溶融装置」は、材料を溶融するのに使用され得る任意の装置である。
オキシ燃料バーナーを備えた任意の適切な溶融装置が提供され得る。図2に示されている1つのこの例は、オキシ燃料バーナー12を備えた回転式ドラム炉10である。有利には、回転式ドラム炉は、典型的には、高温を原因とするダメージに耐えることができ、熱を保持することができる耐火性ライニングを有している。適切な溶融装置の他の例は、所望の酸化性雰囲気を提供する追加のオキシ燃料バーナーを備えた誘導電気炉又は電気アーク炉を含んでいる。
図2に示された実施形態に従うと、回転式ドラム炉10は、回転式の円筒式本体を有している。この回転式ドラム炉10の一端には、ドア14を設けられた開口部16が配置されており、これを通して、低純度シリコン材料22がこの回転式ドラム炉10内へと装入され得る。材料の装入は、装入デバイス、例えばコンベアベルトシステムを使用して行われ得る。低純度シリコン材料の溶融中、回転式ドラム炉10に望まれない空気が侵入するのを防ぐべく、ドア14が密閉される。オキシ燃料バーナー12は、ドア14内に配置されている。オキシ燃料バーナー12は、回転式ドラム炉10の中へと広がる火炎13をつくり出す。溶融中に生じた排気ガスは、ドア14に設けられた煙突17を通して出て行く。キャノピー(canopy)19は、排気ガスを集め、それを排気管18を通して排気ガス収集装置20に流すのに使用される。回転式ドラム炉10が回転している間、オキシ燃料バーナー12と、煙突17と、キャノピー19と、排気管18とは固定された状態を保つ。勿論、回転式ドラム炉に関して多数の配置が可能であり、例えば、オキシ燃料バーナー12は、ドア14内に配置されていなくても良く、回転ドラム炉10と共に回転しても良い。
この溶融装置は、溶融材料をそこから取り出すための湯出し用の樋と共に、湯出し穴を更に含み得る。図2の実施形態を参照すると、ドア14に対向する回転式ドラム炉10の他端の位置に、回転ドラム炉10は、2つの湯出し用の樋24と共に2つの湯出し穴を含んでいる。この湯出し穴は、カーボンペースト25によって密封され得る。
b)低純度シリコン材料の溶融及びより高純度のシリコン材料の溶融物を得ること
低純度シリコン材料は、溶融装置、例えば回転式ドラム炉内へと、装入デバイス、例えばコンベアベルトシステムを使用して装入される。
低純度シリコン材料は、以下の元素:Al、As、Ba、Bi、Ca、Cd、Co、Cr、Cu、Fe、K、La、Mg、Mn、Mo、Na、Ni、P、Pb、Sb、Sc、Sn、Sr、Ti、V、Zn、Zr、O、C及びBのうちの何れか1種又は任意の組み合わせを含有し得る。それは、金属グレードシリコン、シリコン粉砕機のダスト、スラグから手選したシリコン及びシリコンを含有した残部などの低品位シリコン材料であり得る。シリコン粉砕機のダストの場合、このダストを炉内へと装入する前にそれをペレット化することにより、爆発の危険と、シリコン粉砕機のダストによるその溶融中に製造されるより高純度のシリカヒュームの汚染とを避け、バーナーの火炎の熱移動及びシリコンの回収量を増加させることが好ましい。このようなペレットは、シリコン粉砕機のダストと、珪酸ナトリウム(液状ガラス)、リグニン溶液、モラリス若しくは糖、石灰又は他の任意の結合性物質(バインダ)と混合することにより、ベーキングを用いて又は用いずにつくることができる。
単体の珪素は、約1410℃で溶融する。このために、低純度シリコン材料を溶融するには、非常に高温が必要とされる。低純度シリコン材料の溶融は、好ましくは、約1410℃乃至1700℃の範囲内にある温度で行われる。理論的には、シリコンを溶融して、その温度を1500℃にするためのエネルギー要求量は、図3に示されているように、88.6kJ/mol(モル当たり88.6キロジュール)又は0.876MWhr/mt(メートルトン当たりのメガワット時)である。溶融を促進するために、この炉は、所望の温度まで予熱され、その後に、低純度シリコン材料が装入されても良い。更に、低純度シリコン材料は、好ましくは、1410℃ないし1500℃の温度で溶融されて、炭素を沈殿させてスラグにし、得られるより高純度のシリコン材料の溶融物の酸素含有量を低下させる。
空気燃料バーナーは、理論的には、シリコンを溶融させるのに十分高い火炎温度を提供することが可能であるが、実際は、空気−燃料中の多量の窒素が、火炎から多量のエネルギーを奪い、到達する最大火炎温度は、より現実的には、約1200℃である。オキシ燃料バーナーは、純粋な酸素をこの火炎中へと直接注入することにより、空気中の役に立たない窒素を置換する(オキシ燃料)。図4から分かり得るように、オキシ燃料バーナーによって提供される最大火炎温度は、空気燃料バーナーによって提供される温度よりも非常に高い。酸素対天然ガス流が約2:1のときに、オキシ燃料バーナーの最大火炎温度に達する。
この方法は、酸素対燃料の比を変化させ、それにより酸化性雰囲気を提供することにより、Ca、Al、Mg、Na、K、Sr、Ba、Zn、C、O及びBのうちの少なくとも1種を取り除いて、液体シリコンを精製するのに使用され得る。
本発明の背景で説明したように、当技術では、シリコンは、このシリコンをAr−H2−H2Oの弱酸化性ガス混合物の流れの中で溶融することによって、硼素が取り除かれて精製され得ることが知られていた。それ故、硼素を低純度シリコン材料から除去するために、溶融装置(例えば、回転式ドラム炉)における低純度シリコン材料の溶融は、酸化性雰囲気下で行われる。本発明では、オキシ燃料バーナーは、H2O、H2、O2、CO及びCO2を含み得る(図5を参照のこと)発生した燃焼ガスを用いて、天然ガス対酸素の比を比較的容易に変更して、弱酸化性から強酸化性に至るまでの或る酸化性雰囲気を提供することを許容する。実際に、硼素を取り除いてシリコン材料を精製するための酸化性雰囲気を提供するためには、1:1乃至4:1の範囲にある、好ましくは、火炎温度を最適にするためにも1.5:1乃至2.85:1の範囲にある酸素対天然ガス比の混合物が選択され得る。オキシ燃料バーナーを備えた回転式ドラム炉を使用して酸化性雰囲気を提供する、安全で、制御された比較的単純な方法は、従来技術に優る、本発明の更に他の利点である。
低純度シリコン材料の精製を向上させるために、溶融物は、更に、スラグ処理に供されても良い。溶融物の化学を変更し、特定の元素を取り除いてこの溶融物を精製するために、合成スラグがこの溶融物に添加され得る。当技術においては、数多くのスラグのレシピが知られている。Al、Ba、Ca、K、Mg、Na、Sr、Zn、C若しくはB又はこれらの任意の組み合わせを溶融状態のシリコンから除去するために、例えば、SiO2、Al23、CaO、CaCO3、Na2O、Na2CO3、CaF、NaF、MgO、MgCO3、SrO、BaO、MgF2若しくはK2O又はこれらの任意の組み合わせを含んだ合成スラグが、この溶融物に添加され得る。
スラグ抽出の効率は、単純化された理論的な論法を使用して概算され得る。スラグとシリコンとの間で平衡が達成されるスラグ処理プロセスを使用して硼素を取り除くことによる精製の効率は、スラグ中のBの濃度と最終的なシリコン材料中のBの濃度との比として定義される硼素の分配係数(LB)によって与えられる。
Figure 2010503596
スラグとシリコンとの間の平衡は、その界面で迅速に確立する。有利に、回転式ドラム炉の回転運動は、化学平衡の迅速なる確立に都合のよい新たな界面を作り出す。定常炉とは異なり、回転式ドラム炉の回転運動は、溶融材料の新たな表面を、スラグ及び酸化性雰囲気に連続的に曝す。
等式1を等式2に代入し、式を整理すると、スラグ処理を受けたシリコン材料の最終的な硼素含有量が求まる。
Figure 2010503596
従来の精製プロセス(オキシ燃料バーナーを備えた回転式ドラム炉の使用を含んでいないもの)とスラグ及び精製下にあるシリコン材料が平衡に達することを許容されるスラグ処理との使用によって、シリコン材料中の硼素含有量は、10ppmwから4.1ppmwへと減少する。
Figure 2010503596
しかしながら、精製されるべきシリコン材料の質量を考慮すると、シリコン材料において低硼素含有量を達成するためには、多量のスラグを使用しなければならない。多量のエネルギーが、このスラグを溶融するのに必要とされる。更に、溶融状態のスラグは、容易に処理されないかも知れず、精製された溶融状態のシリコン材料から容易に分離されないかも知れない。このように、シリコン材料を精製するのに従来のスラグ処理を単独で使用することは、効率的ではない。
ソーラーグレードシリコンの使用に適切であるために、処理されたシリコンの硼素含有量は、3ppmw未満であるべきである。低純度シリコン材料中の硼素含有量を許容可能な低レベルまで下げるために、低硼素含有量(例えば、1ppmw未満の硼素含有量)のスラグを使用することが必要である。
また、ソーラーグレードシリコン材料の硫黄含有量に関して厳しい要件がある。低純度シリコン材料から硼素を除去するのに使用されるスラグ(例えば、珪酸カルシウム系スラグ)が過剰なリンを含有している場合、シリコンの硫黄含有量は、スラグ処理中に増加し得る。従って、硫黄含有量も低い(例えば、4ppmw P未満の硫黄含有量)スラグを使用することが重要である。
以下は、合成スラグのレシピの2つの例である。
処理1(第1の溶融物/不純物抽出)
粉砕された石英(SiO2): 700kg/mt Si
生石灰(CaO): 150kg/mt Si
ソーダ灰(Na2CO3 → Na2O + CO2): 256kg/mt Si
処理2(第2の溶融物/不純物抽出)
粉砕された石英(SiO2): 800kg/mt Si
ソーダ灰(Na2CO3 → Na2O + CO2): 342kg/mt Si
複数の合成スラグ成分の化学組成を示した表1を参照すると、微粉石英及びソーダ灰からなる合成スラグは、必要とされる通りの低い硼素及びリンの含有量を示す。
Figure 2010503596
本発明のプロセスによると、低純度シリコン材料の溶融中に、処理に供された材料として、著しい量のシリカヒュームが生じ得る。これらのヒュームは、高純度シリカのソースを提供するものであり、低純度シリコン材料の溶融中に、回収及び収集され得る。

以下の非制限的例は、本発明の工程(a)から(b)を例証している。これらの例及び本発明は、添付の図面を参照することで、より十分に理解されるであろう。
例1
低純度シリコン材料を精製するための本発明のプロセスに従った実験が行われた。
液体アルミニウムに関して約14000lbs(1lbs≡453.6グラム)の容量を有し、天然ガスと純粋な酸素とを含んだ燃料を用い且つ8000000BTU/hr(BTU/hr≡時間当たりの英国熱単位)の出力を提供するオキシ燃料バーナーを備えた回転式ドラム炉が使用された。
このプロセスは、
1)高火力(high fire)で3時間に亘り、炉を予熱する工程と、
2)高火力で3.5時間に亘り、約2:1の酸素ガス対天然ガス燃料比にある酸化性雰囲気下で、2.5mtの低品位シリコン(シリコン含有量を増加させるために手選されたもの)を溶融する工程と、
3)液体シリコンを流出させるために、低火力で回転ドラム炉に湯出し口を設ける(tapping of the rotary drum)工程と、
4)残されたスラグを取り除くために、回転ドラム炉を洗浄する工程と
を含んでいる。
記:
低火力:100scfm酸素及び50scfmの天然ガス
高火力:260scfm酸素及び130scfmの天然ガス
1Nm3=38.04scf
scfm≡標準温度及び圧力での分あたりのガス流の立方フィート
以下の表2は、本発明のプロセスに従った精製処理の前後での、低純度シリコン材料の化学的分析を表にしている。このプロセスは、アルミニウム、カルシウム、炭素及び酸素の不純物をシリコンから除去するのに特に効果的であることが明らかに分かり得る。
Figure 2010503596
このプロセスの溶融に関連する(即ち燃料消費に関連する)費用は、妥当であって法外なものではなく、天然ガスの費用に比べて安価な酸素ガスは、このプロセスの費用対効果に役立つ。
例2
オキシ燃料バーナーを備えた回転式の炉に、3500kgのシリコン材料が装填される。このシリコン金属が装填前にサンプリングされて、初期の硼素含有量が測定される。次に、このシリコン材料は、この回転式ドラム炉において、約2:1酸素対天然ガス燃料の比にある酸化性雰囲気下で溶融される。シリコン材料が完全に溶融したときに、液体サンプルが採られ、最終的な硼素含有量が測定される。溶融前後のサンプルの分析により、本発明のプロセスに従った回転式ドラム炉における溶融及び精製後の液体シリコン材料中のより低い濃度が確認される(表3を参照のこと)。
Figure 2010503596
例3
オキシ燃料バーナーを備えた回転式の炉に、3500kgのシリコン金属が装填される。このシリコン金属は、装填前にサンプリングされ、8.9ppmwの硼素含有量を有している。次に、このシリコン材料は、この回転式ドラム炉において、約2:1の酸素ガス対天然ガス燃料比にある酸化性雰囲気下で溶融される。シリコン金属が完全に溶融したとき、液体サンプルが時刻t0で採られる。この液体シリコン金属の更なるサンプルが、この回転式ドラム炉から、その後の時刻t1、t2などで採られる。これらサンプルの硼素含有量の分析は、液体シリコン金属の硼素含有量は時間と共に減少する、即ち液体シリコン金属の硼素含有量は液体シリコン金属が加熱されるに連れて減少することを示している(表4を参照のこと)。この関係は、以下の等式によって与えられる。
Figure 2010503596
ここで、
tは、分で表した時刻であり、
0は、時刻t0での、ppmwで表した硼素濃度であり、
(t)は、時刻tでの、ppmwで表した硼素濃度である。
Figure 2010503596
例1乃至3は、アルミニウム(Al)、カルシウム(Ca)、炭素(C)、酸素(O)及び硼素(B)の不純物を取り除いて低純度シリコン材料(例えば、金属グレードシリコンなどの低品位シリコン)を精製して、ソーラーグレードシリコン及び/又は電子グレードシリコン用の原材料として使用されることができるより高純度のシリコン材料(例えば、精製された金属グレードシリコン)を提供することに関する、本発明に従うプロセスの特定の効率を示している。
(c)スラグからのより高純度のシリコン材料の溶融物の分離
より高純度のシリコン材料の溶融物をスラグから分離するために、溶融物は、型などの受入れ容器内へと流出され得る。これは、図6に示すように、溶融装置に湯出し口を設けること(tapping the melting apparatus)によって達成され得る。例えば、酸素ランスは、この回転式ドラム炉10に湯出し口(炭素ベース泥、即ちこの場合では炭素ペーストを用いて封止される)を空け、型26内へのより高純度のシリコン材料28の溶融物の流出を許容するのに使用され得る。溶融物を流出する流量は、炉の回転によって制御され得る。
(d)より高純度のシリコン材料の溶融物を電磁攪拌しながら一方向固化させることによる、この溶融物の更なる精製
ここまでの本発明のプロセスによって得られたより高純度のシリコン材料の溶融物は、この溶融物を電磁攪拌しながら一方向固化させることにより以下の元素:Al、As、Ba、Bi、Ca、Cd、Co、Cr、Cu、Fe、K、La、Mg、Mn、Mo、Na、Ni、P、Pb、Sb、Sc、Sn、Sr、Ti、V、Zn、Zr、O、C及びBのうちの少なくとも1種が取り除かれて、更に精製され得る。
図7を参照すると、より高純度のシリコン材料の溶融物が、断熱底壁30と断熱側壁32と開いた頂部34とを有した型26内へと流出される。次に、この溶融物は、この溶融物の電磁攪拌器40を使用して攪拌しながら、この型の開いた頂部から断熱底部に向けて一方向固化させることによって、固化される。一方向固化の速度は、底壁及び側壁を断熱するのに使用される断熱材の種類によって制御され得る。また、一方向固化の速度は、この型の開いた頂部から断熱底壁に亘っての温度勾配を制御することによっても制御され得る。型の開いた頂部の位置での溶融物の自由表面は、冷媒、例えば水又は空気と接触して位置していても良い。
或る実施形態に従うと、一方向固化は、溶融物が部分的に固化したとき(即ち、40乃至80%の溶融物が固化したとき)に止められて、より高純度のシリコン材料よりも高い純度を有した固体多結晶シリコン36を含んだ外殻と、不純物に富んだ液体シリコン38を含んだ中心部とを有したインゴットを製造する。機械的な穴あけ、熱ランスなどによってこのインゴットの外殻に開口部をつくり、不純物に富む液体シリコンを流出させ、外殻を残し、それにより、より高純度のシリコン材料よりも高い純度を有した固体多結晶シリコンを得る。
他の実施形態に従うと、より高純度のシリコン材料の溶融物が、完全に固化される。固化した中実インゴットの第1部分は、残部よりも不純物が少ない。それ故に、この第1部分は、切断などの任意の適切な手段を使用して残部から分離され、このようにして得られた固体多結晶シリコン36は、より高純度のシリコン材料よりも高い純度を有する。
勿論、オキシ燃料バーナーを備えた回転式ドラム炉における溶融から溶融物の一方向固化までのプロセス全体は、固体多結晶シリコンを出発材料として使用して繰り返されても良く、それにより、さらに高純度な最終的なシリコン材料が得られる。このようにして、ソーラーグレードシリコンが、金属グレードシリコンから得られ得る。
上述の説明を考慮すると、本発明は、本発明のプロセスに従ってオキシ燃料バーナーを備えた溶融装置において低純度シリコンを溶融することによって得られるより高純度のシリコン材料及びシリカヒュームも対象にしている。更に、本発明は、本発明のより高純度のシリコン材料の溶融物の電磁攪拌しながらの一方向固化の後に得られる固体多結晶シリコンを対象としている。
本発明のほかの観点に従うと、より低純度のシリコン材料溶融及び精製し、それにより、より高純度のシリコン材料を得ることを目的としたオキシ燃料バーナーを備えた回転式ドラム炉の使用も提供される。
本発明の実施形態をここで詳細に説明し、添付の図面において図示してきたが、本発明がこれら特定の実施形態に限定されないことと、様々な変更及び修正が、本発明の範囲又は意図から逸脱することなく為され得ることとは理解されるべきである。

Claims (23)

  1. 低純度シリコン材料を精製して、より高純度のシリコン材料を得る方法であって、前記方法は、
    (a)オキシ燃料バーナーを備えた溶融装置を設ける工程と、
    (b)前記溶融装置において、前記低純度シリコン材料を溶融し、より高純度のシリコン材料の溶融物を得る工程と
    を含んだ方法。
  2. 請求項1記載の方法であって、工程(a)の前記溶融装置は、回転式ドラム炉を含んでいる方法。
  3. 請求項1記載の方法であって、工程(b)の前記溶融装置における前記低純度シリコン材料の前記溶融は、前記オキシ燃料バーナーによって提供される酸化性雰囲気下で行われる方法。
  4. 請求項3記載の方法であって、前記酸化性雰囲気は、H2O、H2、O2、CO及びCO2を含んでいる方法。
  5. 請求項3記載の方法であって、工程(b)の前記溶融は、酸素ガス対天然ガス燃料の比を、1:1乃至4:1の範囲に設定することを含んでいる方法。
  6. 請求項3記載の方法であって、工程(b)の前記溶融は、酸素ガス対天然ガス燃料の比を、1.5:1乃至2.85:1の範囲に設定することを含んでいる方法。
  7. 請求項3記載の方法であって、Na、K、Mg、C、Sr、Ba、Al、Zn、B及びCのうち少なくとも1種が、前記低純度シリコンから除去される方法。
  8. 請求項1記載の方法であって、工程(b)の前記溶融は、工程(b)の前に、前記低純度シリコン材料が入っていない前記溶融装置を予熱する工程を含んでいる方法。
  9. 請求項1記載の方法であって、工程(b)の前記溶融は、シリコンの溶融温度又はそれより高い温度で、前記低純度シリコン材料を溶融することを含んでいる方法。
  10. 請求項1記載の方法であって、工程(b)の前記溶融は、1410℃乃至1700℃の範囲にある温度で、前記低純度シリコン材料を溶融することを含んでいる方法。
  11. 請求項1記載の方法であって、工程(b)の前記溶融は、1410℃乃至1500℃の温度で溶融して、炭素を沈殿させてスラグにし且つより高純度のシリコン材料の前記溶融物の酸素含有量を低下させることを含んだ方法。
  12. 請求項1記載の方法であって、工程(b)の前記溶融は、合成スラグを添加することを含んでいる方法。
  13. 請求項1記載の方法であって、工程(b)の前記溶融は、前記低純度シリコン材料の前記溶融中に生じたシリカヒュームを集めることを含んでいる方法。
  14. 請求項1記載の方法であって、
    (c)より高純度のシリコン材料の前記溶融物をスラグから分離する工程
    を更に含んだ方法。
  15. 請求項14記載の方法であって、前記溶融物の前記分離は、断熱底壁と断熱側壁と開いた頂部とを有した型内に、前記溶融物を流出させることを含んでいる方法。
  16. 請求項15記載の方法であって、前記溶融物の前記流出は、前記溶融装置から湯出しすることを含んでいる方法。
  17. 請求項15又は16記載の方法であって、
    (d)より高純度のシリコン材料の前記溶融物を、前記溶融物を電磁攪拌しながら、前記型の前記開いた頂部から前記断熱底壁に向けて一方向固化することによって、固化させる工程と、
    (e)前記一方向固化の速度を制御する工程と、
    (f)前記溶融物が部分的に固化したときに前記一方向固化を止めて、前記より高純度のシリコン材料よりも高い純度を有する固体多結晶シリコンを含んだ外殻と、不純物に富んだ液体シリコンを含んだ中央部とを有したインゴットを製造する工程と、
    (g)前記インゴットの前記外殻に開口部を設け、前記不純物に富んだ液体シリコンを流出させて、前記外殻を残し、それにより、前記より高純度のシリコン材料よりも高い純度を有する固体多結晶シリコンを得る工程と
    を更に含んだ方法。
  18. 請求項15又は16記載の方法であって、
    (d)より高純度のシリコン材料の前記溶融物を、前記溶融物を電磁攪拌しながら、一方向固化させることによって固化させ、中実インゴットを得る工程と、
    (e)前記一方向固化の速度を制御する工程と、
    (f)前記中実インゴットの第1部分を残部から分離し、それにより、前記より高純度のシリコン材料よりも高い純度を有する固体多結晶シリコンを得る工程であって、前記第1部分は、前記残部よりも前に固化しており、前記残部よりも少ない不純物を含んだ工程と
    を更に含んだ方法。
  19. 請求項17記載の方法であって、Al、As、Ba、Bi、Ca、Cd、Co、Cr、Fe、K、La、Mg、Mn、Mo、Na、Ni、P、Pb、Sb、Sc、Sn、Sr、Ti、V、Zn、Zr、O、C若しくはB、又はこれらの組み合わせが、前記低純度シリコン材料から除去される方法。
  20. より低純度のシリコン材料を溶融及び精製してより高純度のシリコン材料を得るための、オキシ燃料バーナーを備えた回転式ドラム炉の使用。
  21. 請求項1で規定された方法に従って得られるより高純度のシリコン材料の溶融物。
  22. 請求項13において規定された方法に従って得られるシリカヒューム。
  23. 請求項17又は18において規定されたプロセスに従って得られる固体多結晶シリコン。
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