JP3497355B2 - シリコンの精製方法 - Google Patents

シリコンの精製方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、太陽電池などに使
用するシリコンを安価に、かつ大量に精製することがで
きるシリコンの精製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、CO2 ガスによる地球温暖化や資
源的枯渇などの問題から、石油、石炭に替わるエネルギ
ーの利用技術に関する研究開発が盛んに進められてい
る。とりわけ、クリーンなエネルギーである太陽エネル
ギーを利用した太陽光発電が最近脚光を浴びており、実
用化に向けて太陽光発電システムの低価格化の研究が進
んでいる。特に、信頼性の高いシリコン結晶系太陽電池
の生産コストを下げ、安価・多量に安定供給する光発電
システムの開発が重要課題の一つとなっている。
【0003】現在、シリコン結晶系太陽電池の原料とな
るシリコンは、結晶系太陽電池そのものの需要量が少な
いことから、半導体多結晶シリコンの製造過程で生じた
仕掛り品、同単結晶製造時に副生するトップ&テールや
ルツボ残り、スペックアウト品、破損ウェーハなどのス
クラップ品で間に合わせている。しかしながら、シリコ
ン結晶系太陽光発電を広く実用化するためには、数千ト
ン単位のシリコンを必要とする。また、そのシリコン
は、P型1Ωcm以上の比抵抗、シリコン純度(%)で
示すと、およそ99.9999%(6N)以上の純度を
有することが要求される。一方、シリコン純度が11N
以上の半導体用シリコンが知られているが、非常に高品
質かつ高価格であるため、これを太陽電池用シリコン原
料として使用することは、電力供給コストの目標が現在
の電力供給コストと同程度であることを考慮すると適当
ではない。この問題を解決するため、工業的に安価に、
かつ大量に製造されている金属けい素(シリコン純度9
8%以上)を利用して、これを6N以上の品質にしよう
とする試みがなされている。金属けい素は、天然の珪石
を炭素で還元して得られるため、不純物、特に半導体素
子にとって重大な影響を及ぼすボロン(B)やリン
(P)を多く含んでいる。したがって、6N以上の品質
にするには、これらの不純物を除去する必要があるが、
安価に、かつ容易に除去することは困難であった。
【0004】また、半導体用シリコンを製造する際に生
じるシリコンスクラップなどは、単結晶シリコンをスラ
イスしてウェーハにするときに発生する切り粉を含める
と、年間数千トンの量になる。したがって、シリコンス
クラップを有効に利用することができれば、太陽電池の
生産コストを下げることが可能となる。しかし、シリコ
ンスクラップは、Fe、Ca、Alなどの金属不純物は
含まないものの、PやBを含むため、金属けい素同様、
これらの除去が必要であった。
【0005】さらに、近年の半導体メモリー用シリコン
ウェーハは、原料単結晶の比抵抗が1Ωcm以下である
P型低抵抗品を使用し、さらにエピタキシャル技術によ
って高抵抗のSi薄膜を積層する傾向にある。それに伴
い副生するシリコンスクラップなども低抵抗のものが多
くなっている。そのため、副生するシリコンスクラップ
を太陽電池用の原料として再利用するには、高抵抗のシ
リコンあるいはバージンポリシリコン(多結晶)を併用
して、比抵抗を1Ωcm以上に調節する必要がある。し
かし、これらの方法は、高価格原料を使用するため、太
陽電池の生産コストの上昇を招いていた。他方、Pがド
ープされているN型スクラップ品の再利用も検討されて
いるが、前記したようにPを除去する必要があった。以
上のことから、金属不純物、特にBやPなどの不純物を
除去するシリコンの精製方法の開発が望まれていた。
【0006】そこで、BやPなどの不純物を除去してシ
リコンを精製する方法として、金属けい素を減圧下、直
流アーク炉または電子ビーム炉で溶融し、続いて一方向
凝固させる方法(特開平4−16504、特開昭64−
56311)や電子ビーム溶融とイオンビーム照射を併
用して精製する方法(特開平9−48606)が提案さ
れている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方法のうち、前者の方法では、固液分配係数が1に近い
BやPを効率良く除去することは難しく、そのため、反
応系に酸化性ガスを導入したりカルシウム系フラックス
で処理するなどの改良方法が提案されているが、いずれ
も満足の行くものではなかった。また、上記の方法は、
いずれも極めて高度なテクニックを必要とするため、装
置費用が高くなり、安価に、かつ大量にシリコンを精製
するのに適した方法とは言い難いものであった。
【0008】そこで、本発明は、シリコンを安価に、か
つ大量に精製することができるシリコンの精製方法を提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく、鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成す
るに至った。すなわち、本発明は、減圧下、アルゴン、
ヘリウムまたは窒素から選ばれる1種または2種以上の
活性ガス雰囲気中、まはアルゴン、ヘリウムまたは
窒素から選ばれる1種または2種以上の不活性ガスに酸
素、二酸化炭素、塩化水素または水蒸気の少なくとも1
種からなるガスを混合した混合ガスの雰囲気中、でシリ
コンを溶融し、線状体収束体の一端を溶融シリコンに接
触させて、前記線状体収束体を構成する線状体間に毛細
管現象を利用して前記溶融シリコンを浸透させ、レシー
バーへと移動させる間に、シリコンの表面積を大きく
し、蒸気圧差を利用してシリコンを純化精製し、シリコ
ン中の不純物を除去することを特徴とするシリコンの精
製方法である。本発明の最大の特徴は、電子ビーム、イ
オンビームなどの高度の装置(技術)を必要とせずに、
蒸気圧の差を利用して容易にシリコンを純化できること
にある。
【0010】
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明について、図面を参
照して詳細に説明する。本発明を実施するには、例え
ば、図1に示したような溶解炉を使用する。この例示し
た溶解炉は、その内部上方に設けたルツボ1、昇降軸が
付いたルツボ用の架台2、線状体収束体3、内部下方に
設けたレシーバー4、昇降軸が付いたレシーバー用架台
5および隔壁6からなる。本発明により不純物を含むシ
リコンを精製するには、まず、シリコンを石英製のルツ
ボ1などに入れて、減圧下、不活性ガス雰囲気中または
不活性ガスで希釈した所定のガスの雰囲気中で溶融させ
る。そして、線状体収束体3の一方の端部を溶融したシ
リコン内に導入して接触させ、毛細管現象を利用して、
線状体収束体3内を浸透、移動させ、移動中にシリコン
中の不純物を除去する。
【0012】本発明において精製の対象となるシリコン
は、前述した市販の金属けい素、半導体製造過程におい
て副生するトップ&テール、スライスくず、仕掛り品、
破損ウェーハ、ルツボ残またはこれらの混合物などであ
って、純度98%以上のものである。純度が98%未満
のものが対象とならないのは、精製効率が劣るからであ
る。なお、市販の金属けい素には、Al、Ca、Fe、
Ti、B、Pなどの金属不純物の他にSiCや炭素が含
まれているのに対し、半導体製造過程において副生する
シリコンスクラップには、B、P、シリコン酸化物(S
iO2 )など限られた不純物がわずかに含まれているだ
けであるので、後者の方が精製は容易である。
【0013】 ルツボ1とレシーバー4の配置関係につ
いては、ルツボ1を溶解炉内の上方に配し、レシーバー
4はそれよりも低くなるようにすることが重要である。
逆の配置にした場合は、線状体収束体3を通じてシリコ
ンの移動が遅くなり、効率が低下する。なお、図1に例
示した溶解炉では、ルツボ1およびレシーバー4に昇降
軸を取り付け、上下に昇降できるようにしてある。ま
た、ルツボ1およびレシーバー4を固定して、線状体収
束体3を上下に可動できるようにしてもよい。
【0014】ルツボ1に入れたシリコンを溶融させるに
は、溶解炉内で抵抗加熱、アーク加熱、誘導加熱など任
意である。シリコンを溶融させる温度は、1,500〜
1,650℃、特には1,500〜1,600℃とする
のが好ましい。溶解炉内の温度が1,650℃を超える
と、シリコンが蒸発してしまい、ロスが多くなる。
【0015】溶解炉内は、減圧下、不活性ガス雰囲気ま
たは不活性ガスで希釈したガスの雰囲気とする。除去す
る不純物量が少ない場合は、前者の不活性ガスのみでも
精製は行われるが、複数の不純物を含み、量が多い場合
は、後者の雰囲気が好まれるので、これらを勘案してい
ずれを選択するか、決定する。溶解炉内の圧力(減圧
度)は、不純物の除去効果が十分に反映される範囲であ
ればよく、特には10-4〜10-2mmHgが好ましい。
10-4mmHg未満ではシリコンの蒸発に伴うロスが多
くなり、10-2mmHgを超えると不純物の除去効果が
弱くなる。
【0016】半導体スクラップのように不純物元素の含
有量が極めて少ないものは、シリコンの浸透、移動中に
除去される元素はBとPのみであるので、不活性ガスと
して窒素ガスの使用も可能である。なお、窒素ガスを使
用した場合、炉内温度があまり高いと、シリコンの窒化
反応(SiN3 化)が並行して起こるため注意を要す
る。不活性ガスで希釈するガスとしては、シリコンに含
まれる不純物の種類によって異なるが、一般的には、酸
素、二酸化炭素、塩化水素または水蒸気が挙げられる。
希釈ガスの使用目的は、これらガスと不純物金属とを反
応させて低沸点化合物に変えて、系外に排出させること
である。希釈ガスは単独でも2種以上の混合ガスでもよ
い。不活性ガス中における、これらのガスの濃度(重量
濃度)は、1〜5%が好ましい。5%を超えると炉材や
ヒーターが劣化、消耗するだけでなく、シリコンとも反
応して、得られる高純度シリコンの収率が減少する。1
%未満の場合は、B、Pを除去するのに十分な反応源を
供給するまでの量に至らない。
【0017】 線状体収束体3には、高純度のSiC、
SiN3 または炭素からなる、ヤーン、ブレッド、フェ
ルト、シート、トウ状のものを使用し、これらは単独で
も、2種以上を組み合わせたものでもよい。いずれのも
のを選択するかについては、シリコン中の不純物種など
を考慮して決定する。例えば、線状体収束体3が炭素繊
維からなる場合、炭素繊維が溶融シリコンに接触する
と、炭素とシリコンが激しく発熱反応を起こし、SiC
化しながら炭素繊維に溶融シリコンが浸透する。なお、
炭素繊維が、SiC繊維化すると強度が低下するので、
線状体収束体3を再利用できるようにするには、シリコ
ン浸透前の炭素繊維からなる線状体収束体をブレードや
シートで前もって覆って補強しておくか、炭素性補助治
具などを用いて、線状体収束体の強度を向上させるとよ
い。
【0018】 溶融シリコンが線状体収束体3内を、浸
透、移動する速度は、線状体収束体3の量およびルツボ
1とレシーバー4との高度差に比例する。例えば、線状
体収束体3が数本の糸状のものからなる場合は、浸透量
は限られるため精製の度合いは高くなるが、精製量は少
なくなる。他方、トウ状のものを数十本から数百本束ね
たものからなる場合は、束ねた量に比例して浸透量およ
び精製速度が増加する。さらに、線状体収束体3をラセ
ン状あるいはつづら折り状にして、シリコンの純化距離
を長くして精製の度合いを高めてもよい。
【0019】 線状体収束体内を浸透、移動した溶融シ
リコン中の不純物は、その蒸気圧の差によって精製され
る。これをレシーバー4で捕集する。レシーバー4は、
一般に石英製のものを使用する。レシーバー4の温度が
シリコンの融点より高い場合、精製されたシリコンは溶
融状態で得られるが、このものを徐冷して一方向凝固さ
せることにより、さらにシリコンの純度を高めることが
できる。この場合、一方向凝固により得られたシリコン
インゴットの特性が、太陽電池に必要な物性を満たして
いる場合、所望の形状にスライスすることにより、専用
のインゴット製造装置を用いることなくウェーハを得る
ことができる。他方、再精製が必要であったり、抵抗率
の調整が必要な場合、冷却したレシーバー4に精製され
たシリコンを捕集してもよい。なお、レシーバー4を冷
却するには、その下方にレシーバー冷却用架台5を配設
して冷却する。
【0020】以上により、シリコンが精製されるが、精
製の対象物が金属けい素の場合は、含まれる不純物の種
類およびその含有量が多いので、1回の精製処理では不
十分な場合がある。そのようなときは、上記処理を2回
以上繰り返してもよい。なお、同じ処理を2回以上繰り
返すことはエネルギーの無駄となるので、溶解炉内を不
活性ガスで希釈したガスの雰囲気にして不純物と反応さ
せ、蒸気圧を大きくして、低沸点化合物に変えて除去す
ることもできる。また、不純物の多いものを精製する場
合は、溶解炉の排気口に不純物をトラップする脱着可能
な炭素繊維性フイルト層(図示せず)を設けるのが有効
であり、また、これを適宜新しいものと交換することに
より、精製効率の低下を防止することができる。さら
に、精製後のシリコンが、ガス雰囲気中の不純物により
再汚染されることを防止するために、レシーバー4上部
空間に隔壁6を設置して、レシーバー4を隔離するのが
効果的である。
【0021】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるも
のではない。
【0022】(実施例1) 内径450mmφ、深さ250mmの石英製溶解ルツボ
に、破損したN型0.5Ωcmの比抵抗を有するウェー
ハ20kgおよびP型0.5Ωcmの比抵抗を有する、
シリコン単結晶製造時に生じたルツボ残15kgを入
れ、溶解炉内の圧力を10-3mmHgに保持した状態
で、300℃/時間の速度で、1,600℃まで昇温
し、その後、1時間保持して、溶解炉内をクリーニング
すると共にシリコンを溶融した。シリコンが溶融したこ
とを確認した後、アルゴンガス中に1.5wt%の酸素
を含む混合ガスを溶解炉内に供給した。次いで、昇降軸
を上昇させて、ゆっくりとルツボを押し上げ、炭素繊維
のトウを束ねた線状体収束体に上記シリコンを接触、浸
透させ、精製されたシリコンを線状体収束体下部よりレ
シーバーに捕集した。ルツボ内のシリコンをすべて浸
透、移動(捕集)させた後、レシーバーを徐冷した。そ
の結果、シリコンインゴットが33kg得られた。な
お、使用した炭素繊維は、シリコンカーバイド(β−S
iC)になっていた。得られたシリコンインゴットの比
抵抗はP型1.8Ωcmで、太陽光発電用材料として十
分に使用できるものであった。
【0023】(実施例2) 出発原料を純度99.17%(Fe0.40%、Al
0.25%、Ca0.10%、Ti0.08%)の金属
けい素、混合ガスをアルゴンガスに酸素と水蒸気を2.
0wt%(比率1:0.5)含むものとした以外は実施
例1と同様の条件、方法で精製を行った。なお、炭素繊
維のトウを束ねた線状体収束体は、溶解ルツボの底部に
接触しないようにし、底から2cm以内の距離に保っ
た。レシーバーは、ルツボからレシーバーへのシリコン
の移動が終了した後、1mm/分の速度でゆっくり引き
下げ冷却した。得られたシリコンインゴットの比抵抗は
P型1.1Ωcmで、高抵抗品と混合することにより太
陽光発電用材料として十分に使用できるものであった。
【0024】(実施例3) 実施例1で使用した線状体収束体、すなわち炭素繊維が
β−SiC化したものを再利用した以外は、実施例1と
同様の条件、方法でシリコンの精製を行った。なお、ル
ツボおよびレシーバーは共に不動で、ロードセルに直結
した可動の線状体収束体を使用し、シリコンの浸透が終
了したか否かをロードセルで監視しながら行った。得ら
れたシリコンインゴットの比抵抗はP型2.2Ωcm
で、太陽光発電用材料として十分に使用できるものであ
った。なお、実施例1より高抵抗品となったのは、線状
体収束体が実施例1の反応で十分に純化されていたため
と思われる。
【0025】(実施例4)混合ガスの代わりにアルゴン
ガスのみを使用した以外は、実施例1と同様の条件、方
法でシリコンの精製を行った。得られたシリコンインゴ
ットの比抵抗はP型1.5Ωcmで、太陽光発電用材料
として十分に使用できるものであった。
【0026】(実施例5) 出発原料を純度98.7%の金属けい素、混合ガスをア
ルゴンガスに塩化水素を3wt%混合したものとした以
外は、実施例1と同様の方法、条件で精製を行った。な
お、実施例2の場合と同様に、炭素繊維のトウを束ねた
線状体収束体は、ルツボの底部に接触しないようにし、
底から2cm以内の距離に保った。また、レシーバーの
冷却も、実施例2の場合と同様、1mm/分の速度でゆ
っくり引き下げて冷却した。得られたシリコンインゴッ
トの比抵抗はP型1.2Ωcmで、太陽光発電用材料と
して十分に使用できるものであった。
【0027】(参考例1)酸素濃度を10wt%とした
以外は、実施例1と同様の条件、方法でシリコンの精製
を行った。その結果、SiとO2 との反応により、レシ
ーバ中のシリコン表面の光沢が消え、SiO2 に由来す
る着色が認められた。また、炉材表面の炭素の消耗も大
きかった。
【0028】(参考例2)溶融温度を1,700℃にし
た以外は、実施例1と同様の条件、方法でシリコンの精
製を行った。その結果、溶融シリコンの蒸発量が多くな
り、収率が低下した。また、溶融炉材の炭素と反応し
て、炉壁が炭化けい素化し、炉材の劣化が大きかった。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、安価に、かつ大量にシ
リコンを精製することができる。その結果、シリコン太
陽電池の生産コストを下げることができ、太陽光発電の
普及を拡大することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する際に使用する溶解炉の一例を
示す概念図である。
【符号の説明】 1 ルツボ 2 ルツボ用架台 3 線状体収束体 4 レシーバー 5 レシーバー冷却用架台 6 隔壁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−16504(JP,A) 特開 昭64−56311(JP,A) 特開 平9−48606(JP,A) 特開 平6−227808(JP,A) 特開 昭64−76907(JP,A) 特公 昭43−22519(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C01B 33/00 C22B 1/00 - 61/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 減圧下、アルゴン、ヘリウムまたは窒素
    から選ばれる1種または2種以上の不活性ガス雰囲気中
    でシリコンを溶融し、線状体収束体の一端を溶融シリコ
    ンに接触させて、前記線状体収束体を構成する線状体間
    に毛細管現象を利用して前記溶融シリコンを浸透させ、
    レシーバーへと移動させる間に、シリコンの表面積を大
    きくし、蒸気圧差を利用してシリコンを純化精製するこ
    とを特徴とするシリコンの精製方法。
  2. 【請求項2】 減圧下、アルゴン、ヘリウムまたは窒素
    から選ばれる1種または2種以上の不活性ガスに酸素、
    二酸化炭素、塩化水素または水蒸気の少なくとも1種か
    らなるガスを混合した混合ガスの雰囲気中でシリコンを
    溶融し、線状体収束体の一端を溶融シリコンに接触させ
    て、前記線状体収束体を構成する線状体間に毛細管現象
    を利用して前記溶融シリコンを浸透させ、レシーバーへ
    と移動させる間に、シリコンの表面積を大きくし、蒸
    圧差を利用してシリコンを純化精製することを特徴とす
    るシリコンの精製方法。
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