JP2010264588A - クランクシャフトを加工するための方法及び装置 - Google Patents

Abstract

【課題】 クランクシャフトを加工するための方法及び装置を提供する。
【解決手段】 本発明は、軸周りで回転する円心の円柱面及び偏心の円柱面を有する回転するワークピース、例えばクランクシャフトを加工するための方法及び装置に関する。ワークピースは、それらの中心軸線を円心に位置して、両先端を支えて又はチャックに固定される。偏心加工のために、ワークピースは、それらの中心軸線に直交する方向にずらされ、ワークピース保持部に対して回転させることによって所望の角度位置に導かれる。本発明の有利な一態様は、クランクシャフトを両端でチャックに保持し、角度位置を調整するために、第１のチャックを緩め、第２のチャックにより所望の回転を実施し、次に第２のチャックを緩めて、そこでも相対回転を行うことにある。
【選択図】 図１

Description

本発明は、軸周りで回転する円心及び偏心の円柱面を有する回転するワークピース、例えばクランクシャフトを加工するための方法及び装置に関する。ワークピースは、それらの中心軸線を円心に位置して、両先端を支えて又はチャックに固定される。偏心加工のために、ワークピースは、それらの中心軸線に直交する方向にずらされ、ワークピース保持部に対して回転させることによって所望の角度位置に導かれる。

特許文献１から、偏心加工すべきワークピース用の方法及び装置が公知である。その方法及び装置では、例えば、クランクシャフトの主軸受及びクランクピンを、チャッキングした状態で加工することができる。この装置は、２つの偏心カムを有するチャックを備え、これによって、ワークピースは、それらの中心軸線に直交する方向にずらされ、ワークピース保持部に対して回転させることによって所望の角度位置に導かれる。このとき、両方の偏心カムは、主モータによって位置決めされ、その後、カップリングで所望の位置に固定される。代替方法として、カップリングではなく、偏心カムを調整するために２つの調整モータが設けられる。

独国特許出願公開第１０２００６０１１０５７Ａ１号明細書

本発明の課題は、偏心加工すべきワークピース用の最適化された方法を提供すること、及びその方法を実施するための装置を提示することにある。

この課題は、請求項１に記載の方法及び請求項３に記載の装置によって解決される。

本発明の有利な一態様は、クランクシャフトを両端でチャックに保持し、角度位置を調整するために、第１のチャックを緩め、第２のチャックにより所望の回転を実施し、次に第２のチャックを緩めて、そこでも相対回転を行うことにある。

以下に、本発明を実施形態に基づいて説明する。

機械フレーム１に懸架して配設された主軸台２と、直立の固定主軸台５とを有する研削機を示している図である。 コンロッド軸受１４の加工が示されている図である。 芯出しして偏心チャック８に固定されたワークピース４を前面から示している図である。 コンロッド軸受１４が、スピンドル軸線に芯出しして配置される図である。

図１は、機械フレーム１に懸架して配設された主軸台２と、直立の固定主軸台５とを有する研削機を示している。主軸台２は、様々な長さのワークピース４を固定するためにガイドレール７に沿って移動させることができる。ワークピース４は、スピンドル軸線１３と中心軸線１７が同心に延在するように、芯出しして、両端で主軸台２、５の偏心チャック８、８’に固定される。２つの研削スピンドル１１、１１’が、ワークピース４の両側に配設され、主軸受１５を同時に加工する。研削スピンドル１１、１１’はそれぞれ、キャリッジ上で水平及び垂直に走行可能である。研削ディスク１２、１２’は、研削スピンドル１１、１１’によって駆動され、研削スピンドル１１、１１’の下側に懸架して配設される。

クロスキャリッジが、それぞれ、垂直ガイド３の上を摺動可能に案内されて電動式に走行可能な垂直キャリッジ６、６’と、水平のガイドレール１０、１０’の上を移動可能である同様に電動式に走行可能な水平キャリッジ９、９’とからなる。

図２に、コンロッド軸受１４の加工が示されている。このために、コンロッド軸受１４がスピンドル軸線１３に芯出しして位置決めされるように、ワークピース４の中心軸線１７が偏心チャック８、８’の内部でずらされた。それにより、ワークピース４はコンロッド軸受１４の中心軸線周りで回転する。

図３は、芯出しして偏心チャック８に固定されたワークピース４を前面から示している。図１と同様に、主軸受１５の加工のために、スピンドル軸線１３と中心軸線１７が同心に位置されている。偏心チャック８には、偏心カム１９が回転可能に支持されている。偏心チャック８に対する偏心カム１９の回転によって、ワークピース４が移動軸線１８に沿ってずらされる。このとき、中心軸線１７は円心からずれて移動し、図４に示されるように、コンロッド軸受１４が、スピンドル軸線に芯出しして配置されるようになる。

１ 機械フレーム
２ 懸架主軸台
３ 垂直ガイド
４ ワークピース
５ 直立主軸台
６、６’ 垂直キャリッジ
７ ガイドレール
８、８’ 偏心チャック
９、９’ 水平キャリッジ
１０、１０’ ガイドレール
１１、１１’ 研削スピンドル
１２、１２’ 研削ディスク
１３ スピンドル軸線
１４、１４’、１４” コンロッド軸受
１５ 主軸受
１６、１６’ 偏心チャック
１７ 中心軸線
１８ 移動軸線
１９ 偏心カム

Claims (4)

1. 円心の円柱面及び少なくとも２つの偏心の円柱面を有するワークピース（４）を加工するための方法であって、前記ワークピース（４）が、前記ワークピース（４）の中心軸線（１７）をスピンドル軸線（１３）と同心にして、両端で第１の偏心チャック（８）及び第２の偏心チャック（８’）に固定され、かつ回転駆動され、前記偏心面を加工するために、前記ワークピース（４）が、前記偏心チャック（８、８’）の移動軸線（１８）に沿って、前記ワークピース（４）の中心軸線（１７）に直交する方向にずらされ、前記偏心チャック（８、８’）に対して回転させることによって所望の角度位置に導かれる方法において、
   前記角度位置が、
   ａ）前記ワークピース（４）の前記中心軸線（１７）を、前記偏心チャック（８、８”）内で前記スピンドル軸線（１３）と同心になるように芯出しする方法ステップと、
   ｂ）前記第１の偏心チャック（８）を開く方法ステップと、
   ｃ）前記第１の偏心チャック（８）と前記第２の偏心チャック（８’）を相対回転させることによって、前記第１の偏心チャック（８）に関する所望の角度位置を調整する方法ステップと、
   ｄ）前記第１の偏心チャック（８）を締める方法ステップと、
   ｅ）前記第２の偏心チャック（８’）を開く方法ステップと、
   ｆ）前記第１の偏心チャック（８）と前記第２の偏心チャック（８’）を相対回転させることによって、前記第２の偏心チャック（８’）に関する所望の角度位置を調整する方法ステップと、
   ｇ）前記第２の偏心チャック（８’）を締める方法ステップと、
   によって変更されることを特徴とする方法。
2. コンロッド軸受（１４）が、
   ｈ）前記中心軸線（１７）及び前記第１のコンロッド軸受（１４）の中心を、前記偏心チャック（８、８’）の移動軸線（１８）に平行な平面内に位置させる方法ステップと、
   ｉ）前記クランクシャフトを、前記偏心チャックの前記移動軸線（１８）に沿って、前記クランクシャフトの中心軸線（１７）に直交する方向に行程距離だけずらす方法ステップと、
   ｊ）前記第１のコンロッド軸受（１４）を加工する方法ステップと、
   ｋ）前記方法ステップａ）〜ｇ）に従って、前記中心軸線（１７）及び前記第２のコンロッド軸受（１４’）の中心を、前記偏心チャック（８、８’）の前記移動軸線（１８）に平行な平面内に位置させる方法ステップと、
   ｌ）前記第２のコンロッド軸受（１４’）を加工する方法ステップと、
   ｍ）必要であれば、すべてのコンロッド軸受（１４、１４’、１４”）が加工されるまで、前記方法ステップｈ）〜ｌ）を繰り返す方法ステップと、
   によって加工されることを特徴とする、クランクシャフトの主軸受（１５）及びコンロッド軸受（１４）を加工するための請求項１に記載の方法。
3. 円心の円柱面及び少なくとも２つの偏心の円柱面を有するワークピース（４）を加工するための請求項１又は２に記載の方法を実施するための研削機であって、第１の垂直な主軸台（２）と、２つの研削スピンドル（１１、１１’）とを備え、前記ワークピース（４）を、前記ワークピース（４）の中心軸線（１７）をスピンドル軸線（１３）と同心にして、両端で前記第１の偏心チャック（８）及び前記第２の偏心チャック（８’）に固定することができ、かつ回転駆動させることができ、前記偏心面を加工するために、前記ワークピース（４）を、偏心チャック（８、８’）の移動軸線（１８）に沿って、前記ワークピースの中心軸線（１７）に直交する方向にずらすことができ、また前記ワークピースの角度位置を、前記偏心チャック（８、８’）に対して回転させることによって変更することができ、前記研削スピンドル（１１、１１’）が、前記ワークピース（４）の両側に配設され、かつ垂直キャリッジ（６、６’）及び水平キャリッジ（９、９’）上で走行可能である研削機において、
   スピンドル軸（１３）と同心に、第２の主軸台（５）が設けられることを特徴とする研削機。
4. 前記ワークピース（４）と前記偏心チャック（８、８’）との間の所望の角度位置を調整するために、前記主軸台（２、５）を別個に制御することができ、かつ相対回転させることができることを特徴とする、機械制御機構を有する請求項３に記載の研削機。