JP2010260715A - 浮上ユニット及び浮上装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ワークの浮上高さのバラツキを抑えた浮上ユニット及び浮上装置を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明に係る浮上ユニットは、空気が吸引される負圧室を形成しているチャンバと、チャンバの天井壁60に形成された横溝64及び縦溝62と、横溝64の溝底を貫通する気体供給管56と、天井壁60を貫通し負圧室と連通するように配設された吸気孔70と、天井壁60に固定され吸気孔70と連通する吸引孔を有する多孔質板と、を備えている。横溝64には、天井壁60の外周部60Eに向けて延び出して閉じている横閉溝64Sが配設されている。横閉溝64Sの溝先端64Tは他の溝には繋がっていない。本発明に係る浮上装置は、この浮上ユニットを並列に複数配置してなるものである。
【選択図】図4

Description

本発明は、ワークを浮上させ、非接触で搬送等を行う浮上ユニット及び浮上装置に関する。
フラットパネルディスプレイ(FPD)に用いられるガラス基板をローラで搬送すると、ガラス基板とローラとの間の摩擦、ガラス基板に与えるストレスなどにより、ガラス基板を圧縮空気で浮上させて搬送することが提案されている(例えば特許文献1参照)。
この特許文献1では、ワークの下面側から正圧エアを噴出して正圧力を発生させるとともに吸引孔からエア吸引を行って負圧力を発生させ、ワークの浮上状態を安定させて搬送している。
特開2008−7319号公報
しかし、複数の浮上ユニットを並べて配置した場合、各浮上ユニットの間では吸引孔からの距離が長くなるため、中央領域よりも正圧力が大きくなる。このため、ワークの浮上高さにバラツキが生じることが考えられる。
本発明は、上記事実を考慮して、ワークの浮上高さのバラツキを抑えた浮上ユニット及び浮上装置を提供することを課題とする。
請求項1に記載の発明は、気体が吸引される負圧室を備えたチャンバーと、前記チャンバーの天井壁に形成され、チャンバー長手方向に沿って延びる縦溝と前記縦溝に交差する横溝とを有する溝部と、前記溝部の溝底を貫通する気体供給路と、前記天井壁を貫通し前記負圧室と連通するように配設された吸気孔と、前記天井壁に固定され、前記吸気孔と連通する吸引孔を有すると共に、前記気体供給路から前記溝部を経由して進入した気体を噴出する多孔質板と、を備え、前記横溝の終端が他の溝に繋がっていない。
請求項1に記載の発明では、気体供給路へ供給された気体は溝部内へ噴き出す。天井壁には多孔質板が固定されているので、気体は、多孔質板内に進入しつつ溝部を伝わる。
ここで、多孔質板のチャンバー長手方向に沿った外周部(すなわち、多孔質板の長手方向に沿った外周部)に進入する気体は、上記横溝の終端から多孔質板内に進入した気体である。従って、天井壁の外周部の周縁に沿って溝が形成されている従来例に比べ、多孔質板のこの外周部に進入する気体の流量が低減している。よって、多孔質板のこの外周部から噴出する気体の流量が従来例に比べて低減するので、多孔質板の中央領域に比べて多孔質板のチャンバー長手方向に沿った外周領域の正圧が低くなる。
従って、請求項1に記載の浮上ユニットを並列に複数配置した場合、隣り合う浮上ユニットではチャンバーの長手方向側部が互いに隣接するので、隣り合う浮上ユニットの間の正圧を、浮上ユニットの中央領域の正圧と同程度にまで下げることが可能になる。これにより、ワークの浮上高さのバラツキを抑えることができる。
請求項2に記載の発明は、隣り合う前記横溝の終端同士を結ぶ直線よりも前記天井壁の外周部側に前記吸気孔が配置されている。
隣り合う横溝の終端同士を結ぶ直線よりも天井壁外周部側では、この直線の内側である溝形成側に比べ、正圧が低くなり易い。よって、請求項2に記載の発明により、吸気孔による正圧低減の効果がより顕著となる。
請求項3に記載の発明は、気体が吸引される負圧室を備えたチャンバーと、前記チャンバーの天井壁に形成され、チャンバー長手方向に沿って延びる縦溝と前記縦溝に交差する横溝とを有する溝部と、前記溝部の溝底を貫通する気体供給路と、前記天井壁を貫通し前記負圧室と連通するように配設された吸気孔と、前記天井壁に固定され、前記吸気孔と連通する吸引孔を有すると共に、前記気体供給路から前記溝部を経由して進入した気体を噴出する多孔質板と、を備え、前記縦溝の終端が他の溝に繋がっていない。
請求項1に記載の発明で説明したように、気体供給路へ供給された気体は多孔質板内に進入しつつ溝部を伝わる。そして、請求項3に記載の発明では、多孔質板のチャンバー短手方向に沿った外周部(すなわち、多孔質板の短手方向に沿った外周部)に進入する気体は、縦溝の終端から多孔質板内に進入した気体である。従って、天井壁の外周部の周縁に沿って溝が形成されている従来例に比べ、多孔質板のこの外周部に進入する気体の流量が低減している。よって、多孔質板のこの外周部から噴出する気体の流量が従来例に比べて低減するので、多孔質板の中央領域に比べて多孔質板のチャンバー短手方向に沿った外周領域の正圧が低くなる。
従って、請求項3に記載の浮上ユニットを直列に複数配置した場合、隣り合う浮上ユニットではチャンバーの短手方向側部が互いに隣接するので、隣り合う浮上ユニットの間の正圧を、浮上ユニットの中央領域の正圧と同程度にまで下げることが可能になる。これにより、ワークの浮上高さのバラツキを抑えることができる。
請求項4に記載の発明は、隣り合う前記縦溝の終端同士を結ぶ直線よりも前記天井壁の外周部側に前記吸気孔が配置されている。
隣り合う縦溝の終端同士を結ぶ直線よりも天井壁外周部側では、この直線の内側である溝形成側に比べ、正圧が低くなり易い。よって、請求項4に記載の発明により、吸気孔による正圧低減の効果がより顕著となる。

請求項5に記載の発明は、前記気体供給路の上流側に接続され、前記気体供給路を通過する気体の流量を制御する流量制御手段が設けられている。
これにより、気体供給路を通過する気体の流量を正確に制御して、多孔質板の上面から噴き出す空気の流量を正確に制御することができる。従って、ワークの浮上高さをより適切に制御することができる。
流量制御手段としては、絞り弁や、絞り弁と逆止弁とが設けられた速度制御弁などが挙げられる。
請求項6に記載の発明は、請求項1または2に記載の浮上ユニットを幅方向に並列に複数配置した、浮上装置である。
請求項1または2に記載の浮上ユニットを幅方向に並列に複数配置すると、隣り合う浮上ユニットの間には、両サイドの浮上ユニットの多孔質板の外周部から気体が噴き出す。ここで、多孔質板の中央領域に比べ、多孔質板の外周部から噴出す気体の流量が低い。従って、隣り合う浮上ユニットの長手方向側部の間の正圧を、浮上ユニットの中央領域の正圧と同程度にまで下げた浮上装置とすることが可能になる。
請求項7に記載の発明は、請求項3または4に記載の浮上ユニットを長手方向に直列に複数配置した、浮上装置である。
請求項3または4に記載の浮上ユニットを長手方向に直列に複数配置すると、隣り合う浮上ユニットの間には、両サイドの浮上ユニットの多孔質板の外周部から気体が噴き出す。ここで、多孔質板の中央領域に比べ、多孔質板の外周部から噴出す気体の流量が低い。従って、隣り合う浮上ユニットの短手方向側部の間の正圧を、浮上ユニットの中央領域の正圧と同程度にまで下げた浮上装置とすることが可能になる。
請求項8に記載の発明は、各浮上ユニットの前記気体供給路へ供給する気体の流量を制御する流量制御手段が設けられている。
これにより、気体供給路を通過する気体の流量を正確に制御して、多孔質板の上面から噴き出す空気の流量を正確に制御することができる。これにより、ワークの浮上高さをより適切に制御することができる。
本発明によれば、ワークの浮上高さのバラツキを抑えた浮上ユニット及び浮上装置とすることができる。
第1実施形態に係る浮上ユニットが組み付けられた露光装置を示す斜視図である。 第1実施形態に係る浮上ユニットが組み付けられた露光装置を示す側面図である。 図4の矢視3−3における浮上ユニットの断面図である。 第1実施形態に係る浮上ユニットのチャンバーの平面図である。 第1実施形態に係る浮上ユニットの多孔質板の平面図である。 第1実施形態に係る浮上ユニットのチャンバーに形成された吸気孔の配置位置を説明する模式的な部分平面図である。 第1実施形態に係る浮上ユニットのチャンバーに形成された吸気孔の配置位置を説明する模式的な部分平面図である。 第1実施形態に係る浮上装置で、均等圧力分布が形成されることを説明する説明図である。 第2実施形態に係る浮上ユニットの断面図である。 第3実施形態に係る浮上ユニットが組み付けられた露光装置を示す側面図である。
以下、実施形態を挙げ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、気体として空気を用いる例で説明する。また、第2実施形態以下では、既に説明した構成要素と同様のものには同じ符号を付して、その説明を省略する。
まず、第1実施形態について説明する。図1〜図3には、本実施形態に係る浮上ユニット40が組み込まれた露光装置12が示されている。
この露光装置12は、レール14と横材16で長枠状に構成された組付けフレーム18を備えている。組付けフレーム18は、ポスト20で枠状のベースフレーム22の上方に支持されている。
また、レール14の間には梁材28が架け渡されている。梁材28の上には、レール14に沿って本実施形態とは別の浮上ユニット10が3列セットされている。浮上ユニット10の底板には、負圧の空気が供給される負圧供給口(図示省略)と、正圧の空気が供給される正圧供給口(図示省略)が形成されている。正圧供給口には、図示しない第1コンプレッサーからチューブ34aを介して、正圧の空気が供給される。また負圧供給口には、図示しない真空エジェクタ等の負圧発生手段からチューブ34bを介して、負圧の空気が供給される。
更に、図1で示すレール14の右方には、レール14の間へ支持プレート38が架け渡されている。この支持プレート38には、高さ調整部材42を介して本実施形態に係る浮上ユニット40が幅方向に並列に、長手方向に直列に複数配置された浮上装置41が設けられている。高さ調整部材42には、図示しない第2コンプレッサーからチューブ46Aを介して正圧の空気が供給されると共に、図示しない真空エジェクタ等の負圧発生手段からチューブ46Bを介して負圧の空気が供給される。
なお、コンプレッサーから供給するものは空気に限らず、窒素やアルゴン、ヘリウム等の不活性ガス、二酸化炭素等の気体でもよい。また、水等の液体でもよい。
さらに、手前側のレール14には、リニア式の搬送装置50が搭載されている。この搬送装置50には、バキューム式の吸盤52を複数備えており、浮上したガラス基板Pをチャックして、矢印方向(Q方向)に搬送する構成である。
浮上ユニット10の上方で浮上されたガラス基板Pは、搬送装置50により浮上ユニット40方向へ浮上搬送される。浮上搬送されたガラス基板Pは、浮上ユニット40の上方で浮上状態が維持されたまま、図示しない露光手段により露光され、所定の回路パターンが形成される。
次に、本実施形態に係る浮上ユニット40の具体的な構成を説明する。
図1〜図5に示すように、浮上ユニット40のチャンバー53は、断面の外形が長方形状の長い筒体であり、負圧室58を備えている。そして、チューブ46Aを経由して負圧室58が空気吸引される。
また、浮上ユニット40には、負圧室58を上下方向に貫通し上端が後述の横溝64に接続されている気体供給管56が設けられている。そして、気体供給管56の下端がチューブ46Bに接続されており、チューブ46Bを経由して空気が供給されるようになっている。
チャンバー53の天井壁60には、天井壁60の長手方向に沿った2本の縦溝62と、天井壁60の幅方向に沿った複数の横溝64とが形成されている。縦溝62は、天井壁60の長手方向に沿った中心線Cの両側にそれぞれ形成された縦溝62J、62Kで構成される。
横溝64は、チャンバー53の長手方向に均等間隔となるように配置されており、縦溝62と横溝64とで複数の離島66が、後述のビス止め用孔80が形成されている離島66Bを除いて一定の幅で形成されている。そして、チャンバー長手方向に配列された1つおきの離島66には、負圧室58と連通する吸気孔70が、形成されている。なお、離島66Bにも吸気孔70が形成されている。
横溝64の溝底には気体供給管56の上端が連通しており、横溝64及び縦溝62に空気が供給されるようになっている。
各横溝64は縦溝62と交差しており、横溝64の両方の端部は、何れも、縦溝62から天井壁60の外周部60Eに向けて延び出して閉じている横閉溝64Sとされている。すなわち、横溝64の溝先端64T(終端)は他の溝には繋がっていない。なお、離島66Bのチャンバー長手方向中央の横溝64Mは、離島66Bを横断しておらずに横閉溝64Sのみで構成される。
また、縦溝62の両方の端部も、横溝64によって、天井壁60の外周部60Eに向けて延び出している縦閉溝62Sとされている。
また、隣り合う横閉溝64Sによって、チャンバー長手方向に半島74が配列されている。そして、チャンバー長手方向に配列された1つおきの半島74から天井壁外周部側の位置に吸気孔70が形成されている。すなわち、吸気孔70は、図6に示すように、この半島74を形成する横閉溝64Sの溝先端64T同士を結ぶ直線Uよりも天井壁外周部側に配置されている。そして、吸気孔70が天井壁60に千鳥状に配置されるように、離島66に形成された吸気孔70と、半島74より天井壁外周部側の位置に形成された吸気孔70とは、チャンバー短手方向に沿った形成位置がずらされている。
なお、天井壁60の四つの角部60Dでは、図7に示すように、隣り合う縦閉溝62Sの溝先端62Tを結ぶ直線Vよりも天井壁外周部側で、かつ、隣り合う横閉溝64Sの溝先端64Tを結ぶ直線Wよりも天井壁外周部側に、吸気孔70が形成されている。
このように溝が形成されたチャンバー36の天井壁60には、互いに連通する複数の微細な空隙が形成された板状の多孔質板76が接合される。この多孔質板76は、例えば多孔質カーボン、焼結金属、多孔質セラミックス、多孔質樹脂などを使用することが出来るが、多孔質カーボンを使用すると、軽量化の向上、機械的強度の向上、製造費の低廉化、表面の平坦度向上を図れるとともに、ガラス基板Pと接触してしまった場合に、ガラス基板Pの損傷を少なくすることができる。
図5に示すように、多孔質板76の表面には、チャンバー53の天井壁60と重ね合わせたときに吸気孔70の真上となる位置に吸引孔78が形成されている。また、多孔質板76の長手方向両側には、多孔質板76を貫通するビス止め用孔80が形成されており、チャンバー53に形成された取付穴55へビスを挿入して、多孔質板76をチャンバー53に固定できるようになっている。
次に、本実施形態に係る浮上ユニット40及び浮上装置41の作用、効果を説明する。
第2コンプレッサーから、正圧の空気(例えば1〜500kPa)を気体供給管56へ供給し、真空エジェクタ等の真空発生手段から負圧の空気(例えば0〜−10kPa)を負圧室58へ供給(すなわち負圧室58から空気を吸引)する。
気体供給管56へ供給された空気は、上端から噴出し、天井壁60と多孔質板76の下面とで形成された空気通路(縦溝62及び横溝64)を伝わりながら多孔質板76の空隙を通過し、多孔質板76から外部へ向けて噴出する。このとき、微細な空隙は互いに連通していることから、空気通路の上方だけでなく、多孔質板76の全面から噴出する。
つまり、多孔質板76の全面がエアベアリング面となるため、ガラス基板Pに反りを発生させずに浮上させて、多孔質板76と非接触で搬送することが可能となる。この浮上したガラス基板Pを吸盤52がチャックして矢印方向に搬送装置50が搬送する。
また、負圧室58に供給された負圧の空気は吸気孔70を介して多孔質板76に形成された吸引孔78にガラス基板Pを吸引する力を発生させる。この吸気孔70によって発生した吸引力は、多孔質板76から噴出した空気によって浮上したガラス基板Pの浮上量を規制するとともに、ガラス基板Pの浮上時の剛性を向上させることができるものである。従って、この吸引力を制御することによって、ガラス基板Pの浮上量を制御することが可能となる。
従来例の浮上ユニットでは、多孔質板から噴出する空気の正圧が外周部と中央部とで同等、若しくは外周部の空気の正圧の方が高いものであった。従って、従来例の浮上ユニットを幅方向に複数配列して浮上装置を形成した場合、各浮上ユニット間の空気圧力は、各浮上ユニットの中央部の空気圧力と比較すると高くなっていた。これは、各浮上ユニットの中央部では吸引孔が形成されており、多孔質板から噴出した空気がこの吸引孔から吸引されるが、各浮上ユニットを複数配列した場合には、各浮上ユニットの間では、浮上ユニットの吸引孔からの距離が大きくなるため、吸引孔による空気吸引がなされ難くなる。従って、浮上ユニットを複数配列して浮上装置とした場合、浮上ユニットの中央部の空気圧力と比較すると、各浮上ユニット間の空気圧力が高くなっていた。
これに対し、本実施形態に係る浮上ユニット40では、天井壁60の外周部60Eでは、配設された横閉溝64Sの溝先端64T及び縦閉溝62Sの溝先端62Tから空気が多孔質板内に進入する。従って、天井壁60の外周部60Eの周縁に沿って溝が形成されている従来例に比べ、天井壁60の外周部60Eでは多孔質板76内に進入する空気の流量が低減している。従って、多孔質板76の外周部76Eから噴出する空気の流量が従来例に比べて低減するので、多孔質板76の中央領域に比べて多孔質板76の外周部76Eで正圧が低くなる。そして、本実施形態では、浮上ユニット40を5列に並列に配置した浮上装置41を設けている。従って、隣り合う浮上ユニット40の間の正圧を、浮上ユニット40の中央領域の正圧と同程度にまで下げることが可能になる。すなわち、図8に示すように、浮上装置41の幅方向で正圧を均等圧力分布P1とすることが可能になり、隣り合う浮上ユニット40の間で正圧が高くて浮上ユニット40の中央領域で正圧が低いという不均等圧力分布P2が形成されることが回避される。従って、ワークPの浮上高さのバラツキを充分に抑えることができる。
このことは、特に、大型化したガラス基板Pを搬送する際に、撓みを生じさせることなく搬送する上で顕著な効果が得られる。
また、本実施形態では、隣り合う横閉溝64Sの溝先端64T同士を結ぶ直線Uよりも天井壁60の外側(天井壁外周部側)に吸気孔70が配置されている。そして、多孔質板76には、各吸気孔70とそれぞれ連通する位置に各吸引孔78が形成されている。
直線Uよりも天井壁外周部側では、この直線の内側である溝形成側に比べ、正圧が低くなり易い。よって、吸気孔70による正圧低減の効果がより顕著となる。
更に、天井壁60の四隅(4つの角部60D)では、直線V及び直線Wの天井壁外周部側に吸気孔70が配置されている。これにより、吸気孔70による正圧低減の効果が更に顕著となる。なお、図3に示す実施形態では、負圧室58が形成され、この負圧室87に負圧の空気を供給することにより離島66に形成された吸気孔70を介して多孔質板76に形成された吸引孔78に吸引力を発生させているが、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、例えば、それぞれの吸気孔70に直接に繋がる複数の気体供給管を設け、この複数の気体供給管により、それぞれの吸気孔70に負圧の空気を供給することによって、吸引孔78に吸引力を発生させても良い。この場合、吸気孔に繋がる気体供給管の管内が負圧室を構成することになる。
なお、本実施形態では、浮上ユニット40が並列に複数配置された浮上装置41を有する露光装置で説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、露光装置以外に、検査装置、測定装置、欠陥修復装置、コータ、ワークを搬送する搬送装置などに使用できるものである。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。図9に示すように、本実施形態に係る浮上ユニット140は、第1実施形態で説明した浮上ユニット40に比べ、速度制御弁110(流路断面積を変化させて流体通路内の流体抵抗を変化させることにより流量を変化させる絞り弁と、逆止弁との両者が設けられた圧力補償型の流量制御弁)が取付けられた流量制御部120を備えている。この流量制御部120は浮上ユニット140の下面側に接続しており、この接続を良好とするために、浮上ユニット140は、流量制御部120を経由した空気が流入する気体供給管156を気体供給管56に代えて備えている。流量制御部120の上流側には、空気が供給されるチューブ146Bが接続されている。
本実施形態により、流量制御部120に送給する空気の流量を制御して、多孔質板76の上面から噴き出す空気の流量を正確に制御することができる。従って、ガラス基板Pなどのワークの浮上高さをより適切に制御することができる。
なお、速度制御弁110に代えて絞り弁130を設けてもよい。但し、速度制御弁110を設けると、流量制御部120から空気が逆流すること、すなわち多孔質板76の上面から空気を吸引すること、が確実に防止されると共に、速度制御弁110の入口側又は出口側で圧力変動が生じても多孔質板76の上面から噴き出す空気流量の変動を抑えることができるため、精度良く流量制御を行うことができるので好ましい。
また、絞り弁110や速度制御弁130に代えて、流量計付き絞り弁160或いは流量計付き速度制御弁170を設け、設定流量の空気が流れるように弁開度をコントローラ174で制御する構成にしてもよい。この場合、コントローラ174に設定する流量を可変にしておくと、搬送するワーク(ガラス基板Pなど)の重量などに応じてオペレータが設定流量を変更することができる。更には、ワークの浮上高さを測定する測定機(図示せず)を設け、ワーク浮上高さを設定高さとするように、測定機からの測定データに基づいて空気流量の増減をコントローラ174が調整する構成にしてもよい。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明する。図10に示すように、本実施形態に係る浮上装置241は、第1実施形態で説明した浮上装置40に比べ、速度制御弁(流量制御弁)210が設けられた流量制御部220がチューブ46Bに取付けられており、チューブ46Bには速度制御弁210を経由して空気が複数の浮上ユニット240(例えば、浮上装置241の幅方向(ワーク搬送方向と直交する方向であり、図10の紙面直交方向)に配列された各浮上ユニット)に流入する構成になっている。
これにより、チューブ46Bから気体供給管56に流入する空気の流量を制御して、多孔質板76の上面から噴き出す空気の流量を正確に制御することができる。従って、ガラス基板Pなどのワークの浮上高さをより適切に制御することができる。
なお、第2実施形態と同様、絞り弁を速度制御弁210に代えて設けても良く、また、流量計付き絞り弁或いは流量計付き速度制御弁を設けても良く、更には、ワークの浮上高さを測定する測定機を設け、測定機からの測定データに基づいて空気流量の増減をコントローラが調整する構成にしてもよい。
40 浮上ユニット
41 浮上装置
53 チャンバー
56 気体供給管(気体供給路)
58 負圧室
62 縦溝(縦溝、溝部)
64 横溝(縦溝、溝部)
60 天井壁
60E 外周部
62S 縦閉溝(縦溝)
64S 横閉溝(横溝)
64T 溝先端(終端)
70 吸気孔
76 多孔質板
78 吸引孔
120 流量制御部(流量制御手段)
140 浮上ユニット
156 気体供給管(気体供給路)
220 流量制御部(流量制御手段)
240 浮上ユニット
241 浮上装置
U 直線
V 直線
W 直線

Claims (8)

  1. 気体が吸引される負圧室を備えたチャンバーと、
    前記チャンバーの天井壁に形成され、チャンバー長手方向に沿って延びる縦溝と前記縦溝に交差する横溝とを有する溝部と、
    前記溝部の溝底を貫通する気体供給路と、
    前記天井壁を貫通し前記負圧室と連通するように配設された吸気孔と、
    前記天井壁に固定され、前記吸気孔と連通する吸引孔を有すると共に、前記気体供給路から前記溝部を経由して進入した気体を噴出する多孔質板と、
    を備え、
    前記横溝の終端が他の溝に繋がっていない、浮上ユニット。
  2. 隣り合う前記横溝の終端同士を結ぶ直線よりも前記天井壁の外周部側に前記吸気孔が配置されている、請求項1に記載の浮上ユニット。
  3. 気体が吸引される負圧室を備えたチャンバーと、
    前記チャンバーの天井壁に形成され、チャンバー長手方向に沿って延びる縦溝と前記縦溝に交差する横溝とを有する溝部と、
    前記溝部の溝底を貫通する気体供給路と、
    前記天井壁を貫通し前記負圧室と連通するように配設された吸気孔と、
    前記天井壁に固定され、前記吸気孔と連通する吸引孔を有すると共に、前記気体供給路から前記溝部を経由して進入した気体を噴出する多孔質板と、
    を備え、
    前記縦溝の終端が他の溝に繋がっていない、浮上ユニット。
  4. 隣り合う前記縦溝の終端同士を結ぶ直線よりも前記天井壁の外周部側に前記吸気孔が配置されている、請求項3に記載の浮上ユニット。
  5. 前記気体供給路の上流側に接続され、前記気体供給路を通過する気体の流量を制御する流量制御手段が設けられた、請求項1〜4のうち何れか1項に記載の浮上ユニット。
  6. 請求項1または2に記載の浮上ユニットを幅方向に並列に複数配置した、浮上装置。
  7. 請求項3または4に記載の浮上ユニットを長手方向に直列に複数配置した、浮上装置。
  8. 各浮上ユニットの前記気体供給路へ供給する気体の流量を制御する流量制御手段が設けられた、請求項6又は7に記載の浮上装置。
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