JP4757773B2 - 非接触支持装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ガラス基板等の板状のワークを非接触支持する非接触支持装置に関する。
近年、液晶パネルや半導体の製造工程では、ガラス基板や半導体ウェハ等の板状ワークの表面を傷つけないように、当該板状ワークを非接触支持する非接触支持装置が用いられている。非接触支持装置は、板状ワークと向かい合うように多孔質体を配置し、多孔質体の表面から噴出されるエアによって板状ワークを浮上させるものである。このような非接触支持装置は、板状ワークを検査したり特定の処理を施したりする場合や、次の工程への搬送を行う場合など、各所で使用される。
しかしながら、多孔質体の表面から板状ワークに向けて噴出されるエアが多孔質体表面と板状ワーク裏面との間に残って上手く排出されないと、多孔質体の中央付近においてエアが溜まってしまい、板状ワークがその付近においてドーム状に膨らんでしまう。このような状況では板状ワークの平坦度が低くなり、高精度な検査や処理等を行うことができない。
そこで、エア溜まりを低減すべく、板状ワークの進行方向に平行な溝を多孔質体に形成した技術が提案されている(例えば、特許文献1のFigure3参照)。かかる技術では、多孔質体表面と板状ワーク裏面との間のエアを溝側へと案内し、多孔質体表面と板状ワーク裏面との間のエアを排出することができるものと期待されている。
国際公開第2006/052919号パンフレット
しかしながら、板状ワークの進行方向に平行な溝を多孔質体に形成した非接触支持装置では、溝長が非常に長いため、多孔質体の上方に板状ワークが覆い被さった状況では、溝内に至ったエアが非接触支持装置のワーク進行方向端部から溝外へ排出されるまでに長時間を要する。その結果、多孔質体表面から連続して噴出されるエアを効率良く排出することができない。すなわち、ワークの平面度が低くなるという問題は依然として解消されておらず、改良の余地がある。
本発明は、発明者らによる上記問題の新規着目及びワークが大きいほど当該問題が顕著となることの知見に基づいてなされたものであり、非接触支持される板状ワークの平面度の低下を抑制することのできる非接触支持装置を提供することを主たる目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の非接触支持装置は、加圧気体供給用の供給通路を有するベースと、前記ベース上に設置され、前記供給通路を介して加圧気体が供給されることにより表面である気体噴出面から加圧空気を噴出する多孔質体とを備え、前記ベース上に、気体噴出面が長尺状となるように前記多孔質体を設置するとともに、前記気体噴出面に、その長手方向と当該長手方向に直交する方向とのいずれにも交差する溝を形成したことを特徴とする。
ここで、溝が気体噴出面の長手方向に平行である場合には、溝長(溝の両端部間の距離)が非常に長くなり、多孔質体の上方に板状ワークが覆い被さった状況において溝内の加圧気体を効率良く排出することができない。そのため、過剰な気体溜まりが発生して板状ワークの平面度が低くなる。一方、溝が気体噴出面の長手方向に直交する場合には、一般的な使用方法であると板状ワークの一辺が当該溝に同時に達することになって一気に浮上量が低下する、いわゆる垂れ下がり現象が発生するため、やはり板状ワークの平面度は低くなる。
この点、本発明では、多孔質体の気体噴出面に形成される溝が、気体噴出面の長手方向と当該長手方向に直交する方向とのいずれにも交差するように形成されている。そのため、溝長を従来のものよりも短くすることができ、しかも一般的な使用方法においては前記垂れ下がり現象も抑制し得る。したがって、本発明によれば、非接触支持される板状ワークの平面度の低下を抑制することができる。
前記溝は、直線状の溝であることが好ましい。直線状の溝であれば製作が容易であるばかりか、溝長を短くするのに好適だからである。
溝が直線状の溝である場合に、同溝は、一直線状でかつ気体噴出面の長手方向に対して斜め方向に形成されていることが好ましい。溝が一直線状にかつ長手方向に対して斜めに形成されることで、溝長を努めて短くしつつ、製作の一層の容易化を図ることができる。
前記溝は、気体噴出面の長手方向に等間隔をおいて複数形成されていることが好ましい。長尺状の気体噴出面において長手方向全域に溝による噴出気体の排出効果を均等に及ぼすことが可能となるからである。
前記複数の溝において、隣り合う各溝は、気体噴出面の長手方向における一方の溝の終端位置と他方の溝の始端位置とがほぼ一致するように配列されていることが好ましい。このように配列することにより、長手方向のどの位置においても1の溝だけが気体噴出面において気体排出作用を及ぼすことになる。そのため、気体噴出面における溝の占める領域を減らして浮上力の作用する領域を広く確保するとともに、当該領域の面積変動を抑制することができるので、安定した非接触支持を実現することができる。
前記溝は、複数の多孔質体を整列させて同一面上に配置した場合に、隣接する各多孔質体で、一方の多孔質体の溝の端部位置と他方の多孔質体の溝の端部位置とが一致するよう形成されていることが好ましい。仮に、隣接する各多孔質体で、一方の多孔質体の溝の端部位置と他方の多孔質体の溝の端部位置とが一致しないと、溝の一端が多孔質体の側面で塞がれ、溝内の加圧気体が効率良く排出できないことが考えられるが、上記構成によれば、隣接する多孔質体同士で各溝を連続させることができ、溝内の加圧気体を効率良く排出できる。
前記多孔質体には、溝内に露出される大気開放用の孔が形成されていることが好ましい。かかる構成は、溝長を短くしても十分に加圧気体が排出されない場合において効果的である。大気開放用の孔を介して溝内の加圧気体が排出され、溝内の加圧気体の排出効率が高められるからである。この場合も溝長が短いことにより、積極的に前記孔から真空引きを行うまでの構成の複雑化は基本的に不要であるから、安価に非接触支持装置を提供することができる。
少なくとも前記溝の端部においてその外側には多孔質体が設置されていないベースの余剰部分が設けられていることが好ましい。具体的には、溝の端部に相当する位置において、ベースの幅寸法よりも多孔質体の幅寸法の方が短い構成とする。又は、多孔質体において前記溝の端部に相当する部位に切欠等を設ける構成とする。これにより、複数の非接触支持装置を並べて配置した場合において、ベース同士を接合させたとしても各非接触支持装置における多孔質体の溝を非連続にすることができ、その溝の非連続部分により溝内の加圧エアを効率良く排出できる。
前記気体噴出面には真空引き孔が複数離間して形成され、前記ベースには前記真空引き孔に連通される真空引き用の排気通路が形成されていることが好ましい。これにより、気体噴出面からの加圧気体の噴出と同時に真空引きが行われ、ワーク浮上量を抑えて軸受剛性を高めることができるからである。また、排気通路を前記供給通路とともにベースに形成することで、ベースを単なる多孔質体の取付ベースとしてだけでなく気体用流路としても機能させることができ、構成の簡素化を図ることができる。
なお、前記長手方向へ四角形の板状ワークが搬送されるものであって、当該板状ワークは搬送方向先端となる辺と搬送方向後端となる辺とがいずれも前記長手方向と直交する方向へ延びるように維持されるものであることが本非接触支持装置の用途として一般的である。このような用途において、以上説明した発明が好適に機能する。
以下、発明を具体化した一実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施の形態では、非接触支持装置をガラス基板の表面検査装置に用いた場合について具体化している。図1には非接触支持装置10の構成を示しており、図1の(a)は非接触支持装置10の平面図、(b)は非接触支持装置10の側面図、(c)は非接触支持装置10の下面図である。図2は図1のA−A断面図である。
図1及び図2に示すように、非接触支持装置10は、長尺状をなしかつその長手方向に延びる中空部を有するベース11と、そのベース11上に並べて設置される複数(本実施形態では3つ)の多孔質体12と、ベース11の両側開口部を閉鎖する閉鎖板13とを備えている。
ベース11は、アルミニウム等の金属材料により押し出し成形にて形成されている。ベース11は、隔壁により互いに仕切られた3つの中空部(内部空間)を有しており、中央の中空部がエア供給通路21、その両側の2つの中空部がエア吸引通路22となっている。ベース11において多孔質体12の設置側(上面側)には、エア供給通路21に連通する加圧ポート23と、各エア吸引通路22に連通する吸引ポート24とが形成されている。加圧ポート23及び吸引ポート24は、ベース11の長手方向に見て所定間隔で複数個ずつ形成されている。また、ベース11の底部には、エア供給通路21に連通するエア導入口25と、エア吸引通路22に連通する2つのエア排出口26とが形成されている。
多孔質体12は、焼結三フッ化樹脂、焼結四フッ化樹脂といったフッ素樹脂により形成されている。各多孔質体12は長尺板状をなしており、その上面がエア噴出面となっている。多孔質体12においてベース11との対向面側(エア噴出面とは逆側)には、エア流通溝31が形成されている。エア流通溝31は、本非接触支持装置10の長手方向に沿って形成されており、多孔質体12をベース11に接合した状態では、エア流通溝31によって非接触支持装置10のほぼ全長にわたってエア流通空間が形成され、そのエア流通空間に、ベース11の加圧ポート23が連通されるようになっている。また、多孔質体12には、エア流通溝31を挟むようにして、多孔質体12の厚み方向に貫通する吸引孔32が形成されている。吸引孔32は、多孔質体12をベース11に接合した状態でベース11側の吸引ポート24に連通する位置に設けられている。
さらに、多孔質体12のエア噴出面には複数のエア抜き溝33が形成されている。エア抜き溝33は、いずれも一直線状をなす等幅溝であり、互いに等間隔で形成されている。また特に、エア抜き溝33は、多孔質体12(非接触支持装置10)の長手方向に対して斜めに、すなわちその長手方向と短手方向(長手方向に直交する方向)とのいずれにも交差する向きに形成されている。
ここで、複数のエア抜き溝33において、隣り合う各溝33は、長手方向における一方の溝の終端位置と他方の溝の始端位置とがほぼ一致するように配列されている。この配列により、長手方向のどの位置(図1の左右方向のどの位置)においても1の溝だけがエア噴出面においてエア排出作用を及ぼすことになる。すなわち、図1の(a)に示すように、例えば図のL1区間において、多孔質体12の短手方向に見て1のエア抜き溝33が他のエア抜き溝33と重複せず、かつ隣り合う2つのエア抜き溝33について各々の端部位置が一致するようになっている。
多孔質体12の短辺部において、各エア抜き溝33の端部位置は短辺部のほぼ中央となっている。したがって、図示の如く複数の多孔質体12を同一平面で連ねて配置した場合、隣接する各多孔質体12で、一方の多孔質体12のエア抜き溝33の端部位置と他方の多孔質体12のエア抜き溝33の端部位置とがほぼ一致する。つまり、隣接する多孔質体12同士で、各々のエア抜き溝33が連続するようになっている。
なお、多孔質体12は、フッ素樹脂以外に、焼結ナイロン樹脂、焼結ポリアセタール樹脂等の合成樹脂材料や、焼結アルミニウム、焼結銅、焼結ステンレス等の金属材料、焼結カーボン、焼結セラミックスなど、他の材料で形成されてもよい。
多孔質体12は、接着剤等を用いてベース11に接合されている。閉鎖板13はベース11の長手方向両端部の端面とほぼ同じ大きさを有しており、ネジ等によりベース11に固定されている。
上記構成の非接触支持装置10では、図示しないエアポンプ等からベース11に加圧エアが供給されると、その加圧エアがエア導入口25からエア供給通路21に流れ込み、さらに加圧ポート23を通じてエア流通溝31に流れ込む。そして、エア流通溝31に流れ込んだエアが多孔質体12の微細孔を通過して、その上面(エア噴出面)から噴出される。多孔質体12の上方に板状ワークが存在している状態では、エア噴出面から噴出された加圧エアによってワークが浮上し、当該ワークが非接触状態で支持される。
このとき、多孔質体12のエア噴出面にはエア抜き溝33が形成されているため、ワーク下面に対して噴出されたエアはエア抜き溝33に入り、そのエア抜き溝33を通じて多孔質体12の側方へ排出される。これにより、多孔質体12のエア噴出面とワーク下面との間にエアが溜まり、それに起因してワークがドーム状に膨らむといった不都合が回避される。特に本実施形態では、多孔質体12の長手方向に対してエア抜き溝33が斜めに形成されているため、多孔質体12の長手方向にエア抜き溝33が形成される構成(従来構成)に比して、エア抜き溝33が短くなる。したがって、エア抜き溝33内の加圧エアが効率良く排出される。
また、多孔質体12から加圧エアを噴出させてワークを浮上させる場合には、それと同時に、図示しない真空ポンプ等によりエア吸引が行われる。すなわち、ベース11のエア吸引通路22及び吸引ポート24と、各多孔質体12の吸引孔32とを通じてエア吸引(真空引き)が行われ、そのエア吸引によりワークが引き寄せられる。これにより、ワーク浮上量が抑えられ、軸受剛性が高められる。すなわち、外乱に対する浮上量変動が抑制されるようになる。
図3は、実際にワークW(ガラス基板)を搬送する場合に用いるワーク搬送装置の構成を示している。図3では、3つの非接触支持装置10が互いに平行になるように設置され、各々が浮上搬送レールとなっている。各非接触支持装置10は、2つのフレーム41A,41Bにより互いに連結されている。非接触支持装置10に対する加圧エアの供給、及びエア吸引は各フレーム41A,41Bを通じて行われるようになっており、一方のフレーム41Aには加圧エアポンプP1が接続され、他方のフレーム41Bには真空ポンプP2が接続されている。そして、加圧エアポンプP1により加圧エアが吐出されると、その加圧エアがフレーム41Aの内部通路を経由して各非接触支持装置10に供給され、前述のとおり多孔質体12のエア噴出面においてエア噴出が行われる。また、真空ポンプP2によりエア吸引(真空引き)が行われると、フレーム41Bの内部通路を通じて各非接触支持装置10においてエア吸引が行われる。
ワークWは四角形板状をなしており、非接触支持装置10の長手方向に沿って浮上搬送される。このワーク搬送時において、ワークWは搬送方向先端となる辺S1と搬送方向後端となる辺S2とがいずれも前記長手方向と直交する方向へ延びるように維持される。このとき、前述のとおり多孔質体12でエア噴出とエア吸引とが同時に行われ、それによりワーク浮上量を安定させた状態でワークWの搬送が行われる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果が得られる。
多孔質体12のエア噴出面に、その長手方向と短手方向(長手方向に直交する方向)とのいずれにも交差する向きでエア抜き溝33を形成したため、同溝33を多孔質体12の長手方向に平行に形成した場合と比べて溝長を短くすることができ、多孔質体12の上方に板状ワークが覆い被さった状況においてエア抜き溝33内の加圧エアを効率良く排出することができる。また、エア抜き溝33を長手方向に直交する向きに形成した場合とは異なり、四辺形のワークを浮上搬送する際に、ワークの一辺(先頭端部)が当該溝33に達した時に一気に浮上量が低下する現象(垂れ下がり現象)が発生することもない。以上により、非接触支持される板状ワークの平面度の低下を抑制することができ、板状ワークを好適に浮上搬送することができる。
エア抜き溝33を直線状の溝で形成したため、その溝長を短くする上で好適な構成が実現できる。また、同エア抜き溝33を容易に製作できる。
エア抜き溝33を長手方向に等間隔で複数形成したため、長尺状のエア噴出面において長手方向全域にエア抜き溝33によるエア排出効果を均等に及ぼすことが可能となる。
複数のエア抜き溝33において、隣り合う各溝33を、非接触支持装置10の長手方向における一方の溝の終端位置と他方の溝の始端位置とがほぼ一致するように配列したため、長手方向のどの位置においても1の溝だけがエア排出作用を及ぼすことになる。したがって、エア噴出面におけるエア抜き溝33の占める領域を減らして浮上力の作用する領域を広く確保するとともに、当該領域の面積変動を抑制することができるので、安定した非接触支持を実現することができる。
エア抜き溝33を、隣接する各多孔質体12で一方の多孔質体12のエア抜き溝33の端部位置と他方の多孔質体12のエア抜き溝33の端部位置とが一致するよう形成したため、複数の多孔質体12をベース11上に配置する構成において、各多孔質体12の境界部分でのエア排出効率を高めることができる。つまり、隣接する各多孔質体12で、一方の多孔質体12のエア抜き溝33の端部位置と他方の多孔質体12のエア抜き溝33の端部位置とが一致しないと、エア抜き溝33の一端が多孔質体12の側面で塞がれ、エア抜き溝33内の加圧エアが効率良く排出できないことが考えられるが、上記構成によれば、隣接する多孔質体12同士で各エア抜き溝33が連続し、エア抜き溝33内の加圧エアが効率良く排出できる。
多孔質体12のエア噴出面に吸引孔32(真空引き孔)を複数離間して形成し、この吸引孔32を通じて、エア噴出面からの加圧エアの噴出と同時にエア吸引(真空引き)を行う構成としたため、ワーク浮上量を抑えて軸受剛性を高めることができる。
また、ベース11に、エア供給通路21と共にエア吸引通路22を形成したため、ベース11を単なる多孔質体12の取付ベースとしてだけでなくエア流路としても機能させることができ、構成の簡素化を図ることができる。
本発明は上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施されても良い。
上記実施形態では、多孔質体12を、非接触支持装置10の長手方向が長辺となるように長尺状に形成したが、これを変更しても良い。例えば、多孔質体12を、正方形状に形成し、その正方形状の多孔質体12をベース上に並べて設置する構成であっても良い。また、多孔質体12を、上記実施形態の構成とは逆に、非接触支持装置10の長手方向が短辺となり、非接触支持装置10の短手方向が長辺となるように形成しても良い。いずれにしても、エア噴出面が長尺状となるようにベース11上に多孔質体12が設置される構成であれば良い。この場合、個々の多孔質体12の形状は任意であるが、製造上の都合等を考慮すれば、上記実施形態(図1)のように、多孔質体12を、非接触支持装置10の長手方向が長辺となるように長尺状に形成するのが望ましい。
上記実施形態では、ベース11上に3つの多孔質体12を並べて配置したが、この構成を変更し、図4に示すように、ベース11上に1つの多孔質体12を設ける構成であっても良い。この場合、多孔質体12はベース11とほぼ同じ大きさを有し、その下面にはベース11のほぼ全長にわたって1つのエア流通溝31が形成されている。また、図4に示す構成では、多孔質体12において各吸引孔32がエア抜き溝33の傾きに合わせて、すなわち各列交互となるように形成されている。
多孔質体12において、エア抜き溝33内に露出されるようにして大気開放用の孔を形成しても良い。具体的には、図5に示すように、エア抜き溝33の長さ方向ほぼ中央部に大気開放孔43を形成する。この大気開放孔43は、多孔質体12とその下方のベース11とにわたって形成され、一端がエア抜き溝33の底部に、他端がベース11の側面に開口するものとなっている。エア抜き溝33の途中に、2つ以上の大気開放孔43を設けることも可能である。本構成によれば、エア抜き溝33の中途位置においても、大気開放孔43を介してエア抜き溝33内の加圧エアの排出を行わせることができる。したがって、溝長を短くしても十分に加圧エアが排出されない場合において、エア抜き溝33内における加圧エアの排出効率を高めることができる。
複数の非接触支持装置10をその短手方向に並べて設置することも可能である。具体的な構成を図6に基づいて説明する。図6において(a)は2つの非接触支持装置10を横並びに設置した構成を示す平面図、(b)はその側面図(短辺部側から見た側面図)である。なお図6では、各々1枚ずつの多孔質体12を用いて非接触支持装置10を構成するものとしている。吸引孔32の図示は省略している。
図6に示すように、2つの非接触支持装置10はその長辺部が向かい合うようにして設置されている。この場合、ベース11の側面同士が接合され、2つの多孔質体12のエア噴出面でエア抜き溝33が同一直線上に並ぶようになっている。ここで、ベース11の短手方向の長さD1と多孔質体12の短手方向の長さD2とは、D1>D2となっており、2つの非接触支持装置10を図示の如く並べて配置した場合には、2つの多孔質体12の間に直線状の隙間Cが形成される。この隙間Cは各エア抜き溝33の端部に通じており、2つの非接触支持装置10における各多孔質体12では、隙間Cによってエア抜き溝33が非連続となる。本構成では、多孔質体12の上方に板状ワークが覆い被さった状況においてエア抜き溝33内の加圧エアが隙間Cを通じて外部に排出される。したがって、複数の非接触支持装置10を並べて配置した場合において、エア抜き溝33内の加圧エアを効率良く排出することができる。
上記のように複数の非接触支持装置10を並べて設置する場合では、少なくともエア抜き溝33の端部においてその外側に多孔質体12が設置されていないベース11の余剰部分が設けられていればよい。このことからすれば、エア抜き溝33の端部に相当する位置において、ベース11の幅寸法よりも多孔質体12の幅寸法の方が短くなる構成を採用すれば良く、さらに言えば、多孔質体12においてエア抜き溝33の端部に相当する部位に切欠等を設ける構成としても良い。
上記実施形態では、多孔質体12においてエア抜き溝33を一直線状に形成したが、これを変更し、同エア抜き溝33を2つの直線部からなるV字状に形成しても良い。具体的には、多孔質体12の短手方向中央部を頂部としてV字形成されると良い。かかる構成においても、V字状のエア抜き溝33を構成する2つの直線部を、多孔質体12の長手方向に対して斜めに形成することで、前記同様、エア抜き溝33内の加圧エアを効率良く排出することができる。また、エア抜き溝33を円弧状や波形状に形成してもよい。いずれにしても、多孔質体12の長手方向に平行にエア抜き溝33を形成した場合と比べて溝長を短くすることができれば、効率の良いエア排出が実現できる。
上記実施形態では、隣り合う各エア抜き溝33を、長手方向における一方の溝の終端位置と他方の溝の始端位置とがほぼ一致するように、すなわち各エア抜き溝33が非接触支持装置10の長手方向において重複しないように配列したが、これを変更し、隣り合う各エア抜き溝33を非接触支持装置10の長手方向において一部重複させて配列することも可能である。
多孔質体12に形成されたエア抜き溝33の溝断面を、四角形以外に、三角状、半円状など、他の形状に変更することも可能である。
上記実施形態では、ワークとしてガラス基板を例に挙げて説明したが、板状ワークであればガラス基板に限定されない。
上記実施形態では、非接触支持装置10に供給される加圧気体としてエアを例に挙げて説明したが、エア以外にも窒素等の他の気体を用いてもよい。
非接触支持装置の全体構成を説明するための図。 図1のA−A線断面図。 ワーク搬送装置の構成図。 別の実施形態において非接触支持装置の全体構成を示す平面図。 別の実施形態において非接触支持装置の一部構成を示す平面図。 別の実施形態において非接触支持装置の構成を示す図。
符号の説明
10…非接触支持装置、11…ベース、12…多孔質体、21…エア供給通路、22…エア吸引通路、31…エア流通溝、32…吸引孔、33…エア抜き溝、W…ワーク。

Claims (9)

  1. 加圧気体供給用の供給通路を有するベースと、
    前記ベース上に設置され、前記供給通路を介して加圧気体が供給されることにより表面である気体噴出面から加圧空気を噴出する多孔質体と
    を備え、
    前記ベース上に、気体噴出面が長尺状となるように前記多孔質体を設置するとともに、前記気体噴出面に、その長手方向と当該長手方向に直交する方向とのいずれにも交差する複数の溝を形成し、
    前記複数の溝において隣り合う各溝は、前記長手方向における一方の溝の終端位置と他方の溝の始端位置とが一致するように配列されており、
    前記複数の溝は、前記長手方向において一の溝がその端部以外で他の溝と重複しないものであることを特徴とする非接触支持装置。
  2. 前記溝は、直線状の溝である請求項1に記載の非接触支持装置。
  3. 前記溝は、一直線状でかつ前記気体噴出面の長手方向に対して斜め方向に形成されている請求項2に記載の非接触支持装置。
  4. 前記溝は、前記長手方向に等間隔をおいて複数形成されている請求項1乃至3のいずれか記載の非接触支持装置。
  5. 前記溝は、複数の多孔質体を整列させて同一面上に配置した場合に、隣接する各多孔質体で、一方の多孔質体の溝の端部位置と他方の多孔質体の溝の端部位置とが一致するよう形成されている請求項1乃至のいずれかに記載の非接触支持装置。
  6. 前記多孔質体には、溝内に露出される大気開放用の孔が形成されている請求項1乃のいずれかに記載の非接触支持装置。
  7. 少なくとも前記溝の端部においてその外側には前記多孔質体が設置されていない前記ベースの余剰部分が設けられている請求項1乃のいずれかに記載の非接触支持装置。
  8. 前記気体噴出面には真空引き孔が複数離間して形成され、前記ベースには前記真空引き孔に連通される真空引き用の排気通路が形成されている請求項1乃至のいずれかに記載の非接触支持装置。
  9. 前記長手方向へ四角形の板状ワークが搬送されるものであって、当該板状ワークは搬送方向先端となる辺と搬送方向後端となる辺とがいずれも前記長手方向と直交する方向へ延びるように維持されるものである請求項1乃至のいずれかに記載の非接触支持装置。
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