JP2021167251A - 非接触搬送装置、および非接触吸着盤 - Google Patents

非接触搬送装置、および非接触吸着盤 Download PDF

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Abstract

【課題】ワークの非接触吸着状態を細かく制御することができる非接触吸着装置を提供する。
【解決手段】薄板状ワークを非接触状態で吸着して搬送する非接触搬送装置30であって、第1及び第2の非接触吸着盤32、34を備え、非接触吸着盤が、厚さ方向に貫通して延びる複数の吸引孔が配置された多孔質パッドと、多孔質パッドの裏面に連結されるホルダであって、表面に加圧気体流路と、加圧気体流路によって区切られた複数の島状部分とが形成され、島状部分を厚さ方向に貫通する連通孔を備え、多孔質パッドに連結されたとき、島状部分が、連通孔が吸引孔に連通した状態で頂面が多孔質パッドの裏面に密着するホルダとを備え、上流側の非接触吸着盤のホルダの格子状の加圧気体流路14は、下流側の非接触吸着盤との接続領域において少なくとも一部分が搬送方向に直交する方向に延びる端部幅方向流路で終端している非接触搬送装置等が提供される。
【選択図】図3

Description

本発明は、非接触搬送装置、および非接触吸着盤、に関し、より詳細には、薄板状のワークを非接触状態で搬送する非接触搬送装置、および薄板状のワークを非接触状態で吸着する非接触吸着盤に関する。
半導体ウエハ、FPD用ガラス基材等の厚さが薄いワークを浮上させて取扱う非接触吸着装置として、引用文献1の浮上ステージが知られている。この浮上ステージは、多孔質板の表面において、加圧空気によるワークの浮上と吸引によるワークの非接触吸着とを同時に行うことにより、ワークを多孔質板上で浮上させて搬送等している。
また、他の非接触吸着装置として、引用文献2の非接触吸着盤が知られている。この非接触吸着盤は、多孔質板の表面において、加圧空気の噴出と、吸引とを同時に行い、薄板状ワークを多孔質板上で浮上させつつ保持する非接触吸着を実現している。
これらの非接触吸着装置、および非接触吸着盤は、薄板状のワークを傷つけることなく、浮上させて搬送、または保持等することができるので、FPD用ガラス基材等の薄板状のワークを加工する際に有効な装置である。
特開2007−27495号公報 特許第5512052号
上記特許文献1に記載された浮上ステージ(非接触搬送装置)は、LCD用ガラス基板等の薄板状ワークを搬送するものであるが、搬送距離が短く、一枚の多孔質板によって形成されている。このため、上記のような浮上ステージを用いて、薄板状ワークを長い距離にわたって搬送する、あるいは寸法が大きな薄板状ワークを搬送する際には、複数枚の多孔質板を搬送方向に連続的に並べて配置する必要がある。
しかし、このような構成では、ワークが、上流側の多孔質板から下流側の多孔質板に乗り移る際に、搬送方向に並べて配置された2枚の多孔質板の接続部位で、ワークの先端が下方に変位してしまうことがあった。
このような下方変位によって、ワーク自身が変形する、ワークが下流側の多孔質板上に円滑に乗り移れない等の問題が生じることがあった。特に、厚さ0.5mm未満というような極めて薄いワークでは、このような問題が顕著であった。
また、特許文献2に記載された非接触吸着盤は、上述したように、LCD用ガラス基板等の薄板状ワークを多孔質板上で浮上させつつ保持するものである。
しかしながら、上述の非接触吸着盤は、多孔質板の表面から噴出する加圧空気の噴出パターンを変更することができない。すなわち、多孔質の表面から噴出する加圧空気の噴出状態を局所的に変更することができない。このため、薄板状ワークを同一状態で浮上させることしかできなかった。具体的には、例えば、同一の薄板状ワークを、平板状、凸形状または凹形状というように、異なった形状で浮上させ保持することができなかった。
即ち、従来技術の非接触搬送装置、非接触吸着盤等の非接触吸着装置では、ワークの非接触吸着状態を細かく制御することができなかった。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、ワークの非接触吸着状態を細かく制御することができる非接触搬送装置、非接触吸着盤等の非接触吸着装置を提供することを目的とする。
詳細には、本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、複数枚の多孔質板が搬送方向に連続的に並べられた構成を備えながら、ワークが下流側の多孔質板へ乗り移る際に、ワークの先端部の下方変位を抑制することができる非接触搬送装置を提供することを目的とする。
詳細には、さらに、本発明は、多孔質パッドの表面から噴出する加圧空気の噴出状態を局所的に変更することができる非接触吸着盤を提供することを目的とする。
本発明によれば、
薄板状のワークを非接触状態で吸着して搬送する非接触搬送装置であって、
前記搬送方向に沿って配列された第1および第2の非接触吸着盤を備え、
前記第1および第2の非接触吸着盤のそれぞれが、
厚さ方向に貫通して延びる複数の吸引孔が格子状に配置された矩形状の多孔質パッドと、
前記多孔質パッドの裏面に連結された矩形状のホルダであって、表面に格子状の加圧気体流路と、該加圧気体流路によって区切られた格子状に配列された複数の島状部分とが形成され、前記吸引孔に対応して設けられ前記島状部分を厚さ方向に貫通して延びる連通孔を備え、前記多孔質パッドに連結されたとき、前記島状部分が、前記連通孔が前記多孔質パッドの吸引孔に連通した状態で頂面が前記多孔質パッドの裏面に密着するホルダとを備え、
搬送方向上流側に配置された前記第1の非接触吸着盤のホルダの格子状の加圧気体流路は、搬送方向下流側に配置された前記第2の非接触吸着盤との接続領域において、少なくとも一部分が、前記搬送方向に直交する方向に延びるように配置された端部幅方向流路で終端している、
ことを特徴とする非接触搬送装置が提供される。
このような構成によれば、ワークの非接触吸着状態を細かく制御することができる。詳細には、上流側の非接触吸着盤の加圧気体流路は、下流側の非接触吸着盤との接続領域において、搬送方向に直交する方向に延びるように配置された端部幅方向流路で終端している。このため、薄板状のワークは、第1の非接触吸着盤から第2の非接触吸着盤に乗り移る際、第1の非接触吸着盤の端部幅方向流路から接続領域の多孔質パッドの細孔に送り込まれ接続領域で多孔質パッドから噴出する高圧気体によって上方に向けて押し上げられ、ワークの高さを適正に制御できる。
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記第2の非接触吸着盤のホルダの格子状の加圧気体流路は、前記第1の非接触吸着盤との接続領域において、少なくとも一部分が、前記搬送方向に延びるように配置された端部搬送方向流路で終端している。
このような構成によれば、第2の非接触吸着盤では、搬送方向最上流側の部分において、多孔質パッドの表面から加圧気体の噴出量が、第1の非接触吸着盤の搬送方向最下流の部分における加圧気体の噴出量より少なくなるので、第2の非接触吸着盤に乗り移ったワークが過度に上方向に持ち上げられることが制される。
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記第1の非接触吸着盤のホルダの格子状の加圧気体流路は、前記第2の非接触吸着盤との接続領域において、少なくとも一部分が、前記搬送方向に延びるように配置された端部搬送方向流路で終端している。
このような構成によれば、第1の非接触吸着盤では、搬送方向最下流側の部分において、多孔質パッドの表面から加圧気体の噴出量が、第2の非接触吸着盤の搬送方向最上流の部分における加圧気体の噴出量より少なくなるので、第2の非接触吸着盤に乗り移るワークの先端が過度に上方向に持ち上げられることが制される。
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記第2の非接触吸着盤のホルダの格子状の加圧気体流路は、前記第1の非接触吸着盤との接続領域において、少なくとも一部分が、前記搬送方向に直交して延びるように配置された端部幅方向流路で終端している。
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記第1の非接触吸着盤のホルダの格子状の加圧気体流路は、前記第2の非接触吸着盤との接続領域において、少なくとも一部分が、前記搬送方向に直交して延びるように配置された端部幅方向流路で終端している。
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記第1および第2の非接触吸着盤のホルダの格子状の加圧気体流路は、交互に配置された、閉鎖された矩形部分で終端する部と、開放した矩形部分で終端する部分とを備え、
前記第1および第2の非接触吸着盤は、一方の非接触吸着盤の前記加圧気体流路の開放した矩形部分が他方の非接触吸着盤の前記加圧気体流路の閉鎖された矩形部分に搬送方向に沿って整列するように、配置されている。
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記第1の非接触吸着盤のホルダは、前記加圧気体流路と分離された独立加圧気体流路を備えている。
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記第1の非接触吸着盤の独立加圧気体流路が、前記第2の非接触吸着盤との接続領域において、前記加圧気体流路の終端部の側縁側に設けられている。
このような構成によれば、独立加圧気体流路に供給する加圧空気の流量、圧力等を、加圧気体流路に供給する加圧気体の流量、圧力とは異なる値にすることが可能となるので、第2の非接触吸着盤との接続領域において、多孔質パッドから噴出する加圧気体の流量等を独自に制御することが可能となる。
本発明の他の好ましい態様によれば
前記第2の非接触吸着盤のホルダは、前記加圧気体流路と分離された独立加圧気体流路を備えている。
本発明の他の好ましい態様によれば
前記第2の非接触吸着盤の独立加圧気体流路が、前記第1の非接触吸着盤との接続領域において、前記加圧気体流路の終端部の側縁側に設けられている。
このような構成によれば、独立加圧気体流路に供給する加圧空気の流量、圧力等を、加圧気体流路に供給する加圧気体の流量、圧力とは異なる値にすることが可能となるので、第1の非接触吸着盤との接続領域において、多孔質パッドから噴出する加圧気体の流量等を独自に制御することが可能となる。
本発明の他の好ましい態様によれば
前記多孔質パッドは、前記吸引孔とは異なった吸引状態となる独立吸引孔を備えている。
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記独立吸引孔が、一方の非接触吸着盤の他方の非接触吸着盤との接続領域に配置されている。
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記第1および第2の非接触吸着盤が互いに接触して配置されている。
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記第1および第2の非接触吸着盤が離間して配置されている。
このような構成によれば、第1の非接触吸着盤から第2の非接触吸着盤に乗り移る際、ワークは、先端が上方に向けて押し上げられ、その後、第1および第2の非接触吸着盤の間に形成された隙間で自重によって下方に付勢されるので、高さ位置が維持されたまま第2の非接触吸着盤に乗り移ることができる。
本発明の他の態様によれば、
薄板状のワークを非接触状態で吸着する非接触吸着盤であって、
厚さ方向に貫通して延びる複数の吸引孔が配置された矩形状の多孔質パッドと、
前記多孔質パッドの裏面に連結されたホルダであって、表面に、加圧気体流路と、該加圧気体流路によって区切られた複数の島状部分とが形成され、前記吸引孔に整列して設けられ前記島状部分を厚さ方向に貫通して延びる連通孔を備え、前記多孔質パッドに連結されたとき、前記島状部分は、前記連通孔が前記多孔質パッドの吸引孔に連通した状態で頂面が前記多孔質パッドの裏面に密着するホルダとを備え、
前記ホルダには、さらに、前記表面に、前記加圧気体流路と分離された独立加圧気体流路が形成されている、
ことを特徴とする非接触吸着盤が提供される。
このような構成によれば、ワークの非接触吸着状態を細かく制御することができる。詳細には、加圧気体流路内の供給する加圧空気の圧力、および/または流量と、独立加圧気体流路に供給する加圧空気の圧力、および/または流量とを、独立してすることができる。このため、多孔質パッドの表面から噴出する加圧空気の流量分布を変更することが可能となる。この流量分布の変更によって、同一形状の薄板ワークを平板状で保持したり、凸形状または凹形状で保持したりすることが可能となる。
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記独立加圧気体流路が、前記非接触吸着盤の縁部に隣接して配置されている。
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記多孔質パッドは、前記吸引孔とは異なった吸引状態となる独立吸引孔を備えている。
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記独立加圧気体流路が、複数、形成され、
各独立加圧気体流路が相互に分離されている。
本発明の他の好ましい態様によれば、上記非接触吸着盤を備えていることを特徴とする非接触搬送装置が提供される。
本発明の他の好ましい態様によれば、
隣接して配置された前記非接触吸着盤は、前記縁部同士が隣接するように、配置されている。
このような構成によれば、
非接触吸着盤同士が接続される領域の近傍で、多孔質パッドの表面から噴出する加圧空気の量を、他の領域とは独立して制御することができるので、搬送中のワークが、一方の非接触吸着盤からこれに隣接する他方の非接触吸着盤に乗り移る際に発生する、高さの変動等を抑制することができる。
本発明によれば、ワークの非接触吸着状態を細かく制御することができる非接触搬送装置、非接触吸着盤等の非接触吸着装置が提供される。
また、本発明によれば、複数枚の多孔質板が搬送方向に連続的に並べられた構成を備えながら、ワークが下流側の多孔質板へ乗り移る際に、ワークの先端部の下方変位を抑制することができる非接触搬送装置が提供される。
さらにまた、本発明によれば、多孔質パッドの表面から噴出する加圧空気の噴出状態を局所的に変更することができる非接触吸着盤を提供することを目的とする。
本発明の好ましい実施形態の非接触搬送装置で使用される非接触吸着盤の分解斜視図である。 図1の非接触吸着盤によるワークWの吸着固定(非接触吸着)の状態を説明するための模式的な断面図である。 本発明の第1実施形態の非接触搬送装置における非接触吸着盤の配置を示す図面である。 第1実施形態の変形例の非接触搬送装置における非接触吸着盤の配置を示す図面である。 本発明の第2実施形態の非接触搬送装置における非接触吸着盤の配置を示す図面である。 第2実施形態の変形例の非接触搬送装置における非接触吸着盤の配置を示す図面である。 本発明の第3実施形態の非接触搬送装置における非接触吸着盤の配置を示す図面である。 第3実施形態の変形例の非接触搬送装置における非接触吸着盤の配置を示す図面である。 本発明の第4実施形態の非接触搬送装置における非接触吸着盤の配置を示す図面である。 第4実施形態の変形例の非接触搬送装置における非接触吸着盤の配置を示す図面である。 非接触搬送装置における非接触吸着盤の配置例を示す図面である。 非接触搬送装置における非接触吸着盤の他の配置例を示す図面である。 非接触搬送装置の他の構成例を示す図面である。 本発明の第5実施形態の非接触搬送装置における非接触吸着盤、およびその配置を示す図面である。 第5実施形態の非接触吸着盤の構造を説明する模式的な断面図である。 本発明の第5実施形態の非接触搬送装置における非接触吸着盤の変形例を示す図面である。 本発明の第5実施形態の非接触搬送装置における非接触吸着盤の他の変形例を示す図面である。 本発明の第5実施形態の非接触搬送装置における非接触吸着盤の他の変形例を示す図面である。 本発明の第5実施形態の非接触搬送装置における非接触吸着盤の他の変形例を示す図面である。 本発明の他の非接触吸着盤を示す平面図である。 本発明の他の非接触吸着盤を示す平面図である。
以下、本発明の好ましい実施形態の非接触搬送装置で使用される非接触吸着盤の構成を説明する。図1は、本発明の好ましい実施形態の非接触搬送装置で使用される非接触吸着盤の分解斜視図であり、図2は、図1の非接触吸着盤によるワークWの吸着固定(非接触吸着)の状態を説明するための模式的な断面図である。
本発明の好ましい実施形態で使用される非接触吸着盤は、国際公開WO2013/129599号公報に記載されている非接触吸着盤に類似した基本構成を有し、半導体ウエハ、FPD用ガラス基材等の薄板状のワーク、特に、厚さ0.3ないし0.4mm程度の液晶ディスプレイ用ガラス板等の薄板状のワークを非接触吸着するのに適している。また、厚さ0.1mm程度のガラス板、厚さ0.05mmのフィルム等の極めて薄いワークを非接触吸着するのにも適している。
非接触吸着盤1は、図1に示されているように、表面にワークの非接触吸着領域を備えた矩形状の多孔質パッド2と、多孔質パッド2を下側(裏側)から保持する矩形状のパッドホルダ4と、ホルダ4の裏側に連結される矩形状のベース6とを備えている。
多孔質パッド2は、通気性の多孔質カーボンで形成されている。多孔質パッド2の材料は、通気性の多孔質カーボンに限定されるものではなく、他の通気性の多孔質材料、例えばポーラスSiC・ポーラスアルミナ等を使用することもできる。
多孔質パッド2の透過量は、0.4〜2Nml/min/mm2程度が好ましい(多孔質パッド2の厚さが5mm、圧力0.1MPaのとき)。
多孔質パッド2には、複数の吸引孔8が形成されている。図1に示されているように、吸引孔8は、多孔質パッド2の略全面に亘って、格子状に配列、すなわち碁盤の目の中央に配置された状態で配列されている。本実施形態では、吸引孔8の間隔は25mm程度に設定されている。
吸引孔8は、各多孔質パッド2を厚さ方向に貫通して延びるように形成されている。本実施形態では、吸引孔8は、多孔質パッド2の表面側が直径0.6mm程度の小径部8aとされ、多孔質パッド2の裏面側が直径4mm程度の大径部とされている。小径部8aと大径部8bとは、多孔質パッド2の表面に向かって先細るテーパ部によって連結されている。
このような構成によって、吸引孔8の大径部8bが減圧吸引されると、多孔質パッドの表面側に開口した、吸引孔8の小径部8aからの空気が吸引され、吸引孔8が形成されている多孔質パッド2の表面領域が、ワークの非接触吸着固定を行う非接触吸着固定領域となる。
上述したように、パッドホルダ4は、多孔質パッド2を下側(裏側)から保持する矩形状の部材であり、例えば、アルミ合金等の金属材料で形成されている。パッドホルダ4を、CFRP・PEEKなどの樹脂で形成してもよい。
パッドホルダ4の上面には、外周縁に壁状の立上がり部12が形成されている。立ち上がり部12は、内寸が、多孔質パッド2の外寸より若干大きく、高さが多孔質パッド2の厚さより若干低くなるように構成されている。
したがって、多孔質パッド2は、パッドホルダ4の立上がり部12の内側の空間(凹部)に配置されると、多孔質パッド2の上面2aが、パッドホルダ4の立上がり部12の頂面より僅かに上方に配置された状態となる。
尚、本発明は、立上がり部12を備えない構成でもよい。
また、パッドホルダ4の上面(凹部の底面)の内側領域には、格子状(碁盤の目状)に断面矩形の溝(加圧気体流路)14が形成され、溝14によって区切られた部分は、正方格子状に配列された横断面が略正方形の島状の突起部16とされている。島状の突起部16は、格子状(碁盤の目状)に配置された溝14とともに、碁盤の目状構造を構成している。各突起部16の頂面は平坦であり、中央に、パッドホルダ4を厚さ方向に貫通する連通孔18が開いている。
尚、溝14によって構成される加圧気体流路は、一体的に連通し、全体で1つの流路として機能する。
また、本発明において格子の態様は、上記例の正方格子に限定されない。さらに、島状の突起部の横断面形状は、突起部16のような略正方形に限定されず、他の長方形、三角形、多角形、円形等であってもよい。
多孔質パッド2とパッドホルダ4とは、多孔質パッド2がパッドホルダ4の立上がり部12の内側の空間内に配置された状態で、接着剤等によって接合され固定されている。立上がり部12を備えない構成では、多孔質パッド2とパッドホルダ4とが積層された状態で接着剤等によって接合され、固定される。
突起部16は、多孔質パッド2がパッドホルダ4の立上がり部12の内側の空間内に配置されたとき、頂面が多孔質パッド2の裏面の吸引孔8の大径部8bの開口端の周囲の領域に、気密状態で当接するように構成されている。
この結果、多孔質パッド2がパッドホルダ4の立上がり部12の内側の空間に接着剤で固定されると、多孔質パッド2の裏面とパッドホルダ4の上面との間に、格子状に配置された溝14とこの溝14を覆う多孔質パッド2によって区切られた閉鎖空間(加圧気体流路)が形成される。
連通孔18は、多孔質パッド2の吸引孔8の大径部8bと略同一の直径を有し、多孔質パッド2がパッドホルダ4の立上がり部12の内側の空間内の所定位置に収容されたとき、多孔質パッド2に形成された各吸引孔8と厚さ方向に整列するように構成されている。
この結果、多孔質パッド2が、パッドホルダ4の立上がり部12の内側の空間に収容されると、多孔質パッド2の吸引孔8とパッドホルダ4の連通孔18とが流体連通する。
パッドホルダ4には、溝14によって形成された加圧気体流路の全体と外部空間とを連通させ、この加圧気体流路に加圧空気を導入するための加圧空気入口20が形成されている。
このような構成によって、多孔質パッド2を、パッドホルダ4の立上がり部12の内側の空間に収容し接着固定した状態で、加圧空気入口20から加圧空気を導入すると、導入された加圧空気は、加圧気体流路の全体に供給され加圧空気は、加圧気体流路の上面を構成する多孔質パッド2の細孔に侵入し、多孔質パッド2を透過して、さらに多孔質パッド2の表面全体から噴出することになる。
このとき、格子状の溝14(加圧気体流路)が下方に配置されている多孔質パッド2の表面部分では、溝14(加圧気体流路)が下方に配置されていない部分より多くの量の加圧空気が、或いは高い圧力の加圧空気が噴出する。
ベース6は、ホルダ4の裏側に連結される矩形状の部材であり、例えば、アルミ合金等の金属材料で形成されている。ベース6も、CFRP・PEEKなどの樹脂で形成することができる。
図1に示されているように、ベース6は、パッドホルダ4と略同一寸法を有し、平坦な上面に断面矩形のベース溝22が格子状に形成されている。したがって、パッドホルダ4の平坦な裏面とベース6の上面とが接合されると、格子状のベース溝22とこれを覆うパッドホルダ4の裏面とによって、格子状の閉鎖空間が形成されることになる。
ベース溝22は、パッドホルダ4とベース6が接合されたとき、格子状のベース溝22の交点がパッドホルダ4に形成された連通孔18と厚さ方向に整列するように、配置されている。
このような構成により、多孔質パッド2とパッドホルダ4とベース6とが連結されると、多孔質パッド2の吸引孔8が、パッドホルダ4の連通孔18を介して、ベース6とパッドホルダ4の間に形成された格子状の閉鎖空間の交点に連通することになる。
また、ベース6の外周には、ベース溝22をベース6の外部の真空源と連通させるための貫通孔である真空孔24が形成されている。
このような構成によって、多孔質パッド2とパッドホルダ4とベース6とを連結した状態で、真空孔24から真空吸引を行うと、パッドホルダ4の連通孔18を介して、多孔質パッド2の各吸引孔8から吸引が行われ、多孔質パッド2上のワークを多孔質パッド2に向けて吸引することができる。
なお、各吸引孔8は、格子状の閉鎖空間に連通するので、各吸引孔の吸引状態は同一となる。
パッドホルダ4とベース6とは、ねじ、ボルト等の連結具によって連結されている。ベース6の上面の外周に沿って溝を形成し、この溝内にOリングを配置することによって、ベース6の格子状のベース溝22が閉鎖状態となるようにして、パッドホルダ4とベース6とを連結することができる。また、パッドホルダ4とベース6とを接着剤で連結する構成でもよい。
このような構成を有する非接触吸着盤は、使用時には、多孔質パッド2とパッドホルダ4とベース6とを連結した状態で、加圧空気入口20から加圧空気を溝14と多孔質パッド2によって形成された加圧気体流路に導入し、且つベース6の真空孔から真空吸引を行うことによって、多孔質パッド2上でワークを浮上させた状態で吸着するワークの非接触吸着を行うことができる。
次に、図2に沿って、非接触吸着について、詳細に説明する。
上述したように、使用時に、パッドホルダ4の溝14と多孔質パッド2とによって形成された且つ加圧気体流路外部の圧縮空気源から加圧空気を導入すると、加圧空気は、多孔質パッド2の細孔を通して多孔質パッド2内に侵入し、図2に矢印Pで示すように、多孔質パッド2の表面2aから噴出する。図2に矢印Pで示すように噴出する加圧空気によって、ワークWはパッド2の表面(吸着面)2aから浮上する。
一方、加圧空気の導入と同時に行われるベース6の真空孔24からの真空吸引によって、パッドの表面(吸着面)上に浮上しているワークWは、多孔質パッド2の各吸引孔8から、矢印Vで示すように吸引される。この結果、ワークWは、加圧空気による浮力と真空吸引による吸引力が釣り合う吸着面2aから上方に所定距離Gだけ離れた位置で、非接触吸着固定されることになる。
吸引孔8の間隔は、例えば25乃至8mmの範囲で、適宜、変更可能である。間隔を狭くするほど、吸着精度が向上する。例えば、間隔を、20mmから12mmに変更すると、精度が1.5倍となる。
また、吸引孔8の小径部8aの直径は、例えば0.8乃至0.1mmの範囲で、適宜、変更可能である。直径を小さくするほど、吸着精度が向上する。例えば、直径を0.6mmから0.3mmに変更すると、精度が1.5倍となる。
さらに、断面矩形の溝(加圧気体流路)14の幅は、例えば8.0乃至1.0mmの範囲で、適宜、変更可能である。幅を小さくするほど、吸着精度が向上する。例えば、幅を4.0mmから2.0mmに変更すると、精度が1.5倍となる。
吸引孔8の間隔、吸引孔8の小径部8aの直径、および加圧気体流路14の幅を、上記の小さな値に変更することにより、厚さ0.1mmのガラス(ワーク)の吸着保持した際の所定距離Gのバラツキが1/3ないし1/4程度になり、吸着精度が高くなった。また、厚さ0.05mmのフィルムでは、吸着保持した際の所定距離Gのバラツキが1/4ないし1/5程度になった。
このような構成の非接触吸着盤を用いて本発明の非接触搬送装置を構成する場合には、浮上させたワークWを、吸着面2aに沿って移動させるロボットハンド等が付加される。
次に、本発明の好ましい態様の非接触搬送装置について説明する。
本発明の非接触搬送装置では、非接触吸着盤1のような基本構成を有する非接触吸着盤をワーク搬送方向に配列することによって搬送経路を形成し、この搬送経路上で薄板状のワークを浮上吸着させ、ロボットハンド等の移送手段で、ワークを搬送経路に沿って搬送する。
図3は、本発明の第1実施形態の非接触搬送装置30における非接触吸着盤の配置を示す図面である。なお、図3の矢印Aで示される方向がワーク搬送方向である。
図3に示された第1実施形態の非接触搬送装置30では、搬送方向上流側の第1の非接触吸着盤32と搬送方向下流側の第2の非接触吸着盤34とが、搬送方向に沿って接触状態で配列されている。
第1および第2の非接触吸着盤32、34は、上述した非接触吸着盤1と同様の構成を備え、最上部の多孔質パッド2には正方格子状に吸引孔8が形成されている。さらに、多孔質パッド2上に点線で示すように(以下、他実施形態の図面においても同様)、多孔質パッド2の下方のパッドホルダには格子状の加圧気体流路14が形成されている。
本実施形態では、第1および第2の非接触吸着盤32、34の加圧気体流路14は、第1および第2の非接触吸着盤32、34が互いに接触する接触部(接続領域)において、第1および第2の非接触吸着盤32、34が互いに対向する辺に沿って(すなわち、搬送方向に直交する方向である幅方向に)延びるように配置された端部幅方向流路36で終端している。
さらに、第1および第2の非接触吸着盤32、34のそれぞれにおいて、最も接触部に近い側に設けられた吸引孔8、8の間の距離d1が、第1および第2の非接触吸着盤32、34における吸引孔間の距離d2より長く設定されている。
このような構成によれば、第1および第2の非接触吸着盤32、34の接続部における吸引孔8の間隔は、他の部分における間隔より大きくなっており、さらに、格子状の加圧気体流路14は、幅方向に延びるように配置された端部流路36で終端しているので、第1の非接触搬送装置32から第2の非接触搬送装置34に乗り移る際、ワーク、特にワーク先端は、大きく浮上することなる。
図4は、第1実施形態の変形例の非接触搬送装置30’における非接触吸着盤32’、34’の配置を示す図面である。なお、図4においても矢印Aで示される方向がワーク搬送方向である。
図4に示された非接触搬送装置30’は、搬送方向上流側の第1の非接触吸着盤32’と搬送方向下流側の第2の非接触吸着盤34’とが、搬送方向に沿って所定距離だけ離間して配列されている点を除き、非接触搬送装置30と同一の構成を備えている。
尚、本明細書では、搬送方向に所定距離離間して配列された状態も「接続」に含める。
このような構成においても、第1の非接触搬送装置32’から第2の非接触搬送装置34’に乗り移る際、ワーク、特にワーク先端は、大きく浮上することなる。このため、第1の非接触搬送装置32’と第2の非接触搬送装置34’の境界の間隙または間隙の下方にセンサ等の機器を配置する構成などに有効である。
図5は、本発明の第2実施形態の非接触搬送装置における非接触吸着盤40の配置を示す図面である。なお、図5の矢印Aで示される方向がワーク搬送方向である。
図5に示された第2実施形態の非接触搬送装置40では、搬送方向上流側の第1の非接触吸着盤42と搬送方向下流側の第2の非接触吸着盤44とが、搬送方向に沿って接触状態で配列されている。
第1および第2の非接触吸着盤42、44は、上述した非接触吸着盤1と同様の構成を備え、最上部の多孔質パッド2には正方格子状に吸引孔8が形成されている。さらに、多孔質パッド2上に点線で示すように、多孔質パッド2の下方のパッドホルダには格子状の加圧気体流路14が形成されている。
本実施形態では、第1および第2の非接触吸着盤42、44の加圧気体流路14は、第1および第2の非接触吸着盤42、44が互いに接触する接触部(接続領域)において、幅方向に延びるように配置された端部幅方向流路46で終端している。
さらに、本実施形態では、端部流路46の幅は、4mm程度と、加圧気体流路14の他の部分より狭く設定されている。
図6は、第2実施形態の変形例の非接触搬送装置40’における非接触吸着盤42’、44’の配置を示す図面である。なお、図6においても矢印Aで示される方向がワーク搬送方向である。
図6に示された非接触搬送装置40’は、搬送方向上流側の第1の非接触吸着盤42’と搬送方向下流側の第2の非接触吸着盤44’とが、搬送方向に沿って所定距離だけ離間して配列されている点を除き、非接触搬送装置40と同一の構成を備えている。
このような構成によれば、第1の非接触吸着盤42’から第2の非接触吸着盤44’に乗り移る際、ワークは、先端が上方に向けて押し上げられ、その後、第1および第2の非接触吸着盤42’、44’の間に形成された隙間で自重によって下方に付勢されるので、高さ位置が維持されたまま第2の非接触吸着盤44’に乗り移ることができる。
図7は、本発明の第3実施形態の非接触搬送装置における非接触吸着盤50の配置を示す図面である。なお、図7の矢印Aで示される方向がワーク搬送方向である。
図7に示された第3実施形態の非接触搬送装置50では、搬送方向上流側の第1の非接触吸着盤52と搬送方向下流側の第2の非接触吸着盤54とが、搬送方向に沿って接触状態で配列されている。
第1および第2の非接触吸着盤52、54は、上述した非接触吸着盤1と同様の構成を備え、最上部の多孔質パッド2には正方格子状に吸引孔8が形成されている。さらに、多孔質パッド2上に点線で示すように、多孔質パッド2の下方のパッドホルダには格子状の加圧気体流路14が形成されている。
本実施形態では、搬送方向上流側の第1の非接触吸着盤52のホルダの格子状の加圧気体流路は、第1および第2の非接触吸着盤52、54が互いに接触する接触部(接続領域)において、幅方向に延びるように配置された端部幅方向流路56で終端している。
さらに、搬送方向下流側の第2の非接触吸着盤54のホルダの格子状の加圧気体流路は、第1および第2の非接触吸着盤52、54が互いに接触する接触部(接続領域)において、搬送方向に延びる端部搬送方向流路58で終端している。
さらに、第1および第2の非接触吸着盤52、54では、図7の状態で接触配置されたとき、第1および第2の非接触吸着盤52、54の各々において、接触部に最も近い側に設けられた吸引孔8、8の間の距離d3が、第1および第2の非接触吸着盤52、54内で隣接する吸引孔間の距離と等しくなるように設定されている。
このような構成によれば、第1の非接触吸着盤52から第2の非接触吸着盤54にかけて、吸引孔8が略等ピッチで設けられ、且つ、吸引孔8と幅方向の加圧気体流路が交互に配置されることになるので、ワークは、高さ位置が維持されたまま第1の非接触吸着盤52から第2の非接触吸着盤54に乗り移ることができる。
図8は、第3実施形態の変形例の非接触搬送装置50’における非接触吸着盤52’、54’の配置を示す図面である。なお、図7においても矢印Aで示される方向がワーク搬送方向である。
図8に示された非接触搬送装置50’は、第1の非接触吸着盤52’と第2の非接触吸着盤54’とが、搬送方向に沿って所定距離だけ離間して配列されている点を除き、図7の非接触搬送装置50と同一の構成を備えている。
図9は、本発明の第4実施形態の非接触搬送装置60における非接触吸着盤62、640の配置を示す図面である。なお、図9の矢印Aで示される方向がワーク搬送方向である。
図9に示された第4実施形態の非接触搬送装置60では、第1の非接触吸着盤62と第2の非接触吸着盤64とが、搬送方向に沿って接触状態で配列されている。
第1および第2の非接触吸着盤62、64は、上述した非接触吸着盤1と同様の構成を備え、最上部の多孔質パッド2には正方格子状に吸引孔8が形成されている。さらに、多孔質パッド2上に点線で示すように、多孔質パッド2の下方のパッドホルダには格子状の加圧気体流路14が形成されている。
本実施形態では、第1および第2の非接触吸着盤62、64において、吸引孔および幅方向の加圧気体通路が、幅方向(すなわち、搬送方向に直交する方向)の一方の側(図9下側)と他方の側(図9上側)とで、搬送方向に半ピッチずれて配置されている。
そして、本実施形態では、第1の非接触吸着盤62のホルダの格子状の加圧気体流路は、幅方向の一方の側(図9下側)においては、幅方向に延びる端部幅方向流路66で終端し、幅方向の他方の側(図9上側)においては、搬送方向に延びる端部搬送方向流路68で終端している。
すなわち、本実施形態では、第1の非接触吸着盤62のホルダの格子状の加圧気体流路は、幅方向の一方の側(図9下側)では、閉鎖された矩形部分で終端し、幅方向の他方の側(図9上側)では、搬送方向下流側に向かって開放した矩形部分で終端している。
この結果、第1の非接触吸着盤62では、加圧気体流路が千鳥状に配置されていることになる。
さらに、本実施形態では、第2の非接触吸着盤64のホルダの格子状の加圧気体流路は、幅方向の一方の側(図9下側)においては、搬送方向に延びる端部搬送方向流路68で終端し、幅方向の他方の側(図9上側)においては、幅方向に延びる端部幅方向流路66で終端している。
すなわち、本実施形態では、第2の非接触吸着盤64のホルダの格子状の加圧気体流路は、幅方向の一方の側(図9上側)では、閉鎖された矩形部分で終端し、幅方向の他方の側(図9下側)では、搬送方向上流側に向かって開放した矩形部分で終端している。
この結果、第2の非接触吸着盤64でも、加圧気体流路が千鳥状に配置されていることになる。
さらに、本実施形態では、第1の非接触吸着盤62と第2の非接触吸着盤64とが、図9に示されているように、千鳥状に配置されている加圧気体流路が相対的に相捕的配置となるように配列されている。
すなわち、上流側の第1の非接触吸着盤62の加圧気体流路の閉鎖された矩形部分が、下流側の第2の非接触吸着盤64の加圧気体流路の搬送方向上流側に向かって開放した矩形部分に、搬送方向に沿って整列するように配置されている。そして、上流側の第1の非接触吸着盤62の加圧気体流路の搬送方向下流側に向かって開放した矩形部分が、下流側の第2の非接触吸着盤64の加圧気体流路の閉鎖された矩形部分に、搬送方向に沿って整列するように配置されている。
このような構成によれば、第1および第2の非接触吸着盤62、64の接続部においても、吸引孔と幅方向の加圧気体流路とが等ピッチで配置されるので、ワークは、高さ位置が維持されたまま第1の非接触吸着盤62から第2の非接触吸着盤64に乗り移ることができる。
図10は、第4実施形態の変形例の非接触搬送装置60’における非接触吸着盤62’、64’の配置を示す図面である。なお、図10においても矢印Aで示される方向がワーク搬送方向である。
図10に示された非接触搬送装置60’は、搬送方向上流側の第1の非接触吸着盤62’と搬送方向下流側の第2の非接触吸着盤64’とが、搬送方向に沿って所定距離だけ離間して配列されている点を除き、非接触搬送装置60と同一の構成を備えている。
このような構成においても、第1および第2の非接触吸着盤62’、64’の接続部において、吸引孔と幅方向の加圧気体流路とを等ピッチで配置することができ、これにより、ワークは、高さ位置が維持されたまま第1の非接触吸着盤62’から第2の非接触吸着盤64’に乗り移ることができる。
図11および図12は、非接触搬送装置における非接触吸着盤の他の配置例を示す図面である。
図11の非接触搬送装置70では、非接触吸着盤を長辺がワークの搬送方向に沿うように配向させ、8行2列に配列している。この構成では、非接触吸着盤の列の間は離間され、搬送方向における加圧気体流路の関係は図4の態様と同様の配置となっている。
図12の非接触搬送装置80では、非接触吸着盤を短辺がワークの搬送方向に沿うように配向させ、2行4列に配列している。この構成では、非接触吸着盤の列の間は離間され、加圧気体流路の配置は図4の態様と同様の配置となっている。
図11及び図12に示された非接触搬送装置70、80は、非接触吸着盤の上下流に配置された複数器の浮上装置90を備えている。この浮上装置90は、例えば、多孔質板から噴出する加圧空気でワークを浮上させる方式のものである。
非接触搬送装置70、80では、各非接触吸着盤は、複数本のバーの上に筏状に連結固定、または大型の基板上に固定される等して所定状態に配列されている。
これら非接触搬送装置70、80では、或る非接触吸着盤の幅方向側方に接触状態で配置される他の非接触吸着盤は、或る非接触吸着盤側に位置する側縁部(側方側の接触領域)で、加圧気体流路が、非接触吸着盤の長手方向に直交する方向(W方向)に延びる溝(幅方向溝)で終端している。この構成を、図13を例に説明する。
図13に示されている構成は、図10の非接触搬送装置60’を構成する各非接触吸着盤62’、64’の側方に、それぞれ、第1および第2の追加の非接触吸着盤62”、64”が接触状態で配置された構成を備えている。
非接触吸着盤62’、64’に接触配置された第1の追加の非接触吸着盤62”、64”では、一方側の接触領域すなわち非接触吸着盤62’、64’との接触領域において、加圧流体溝(加圧気体流路)14が、搬送方向に直交する方向(W方向)に延びる溝(幅方向溝)66”で終端している。
また、第1の追加の非接触吸着盤62”、64”の他方側の接触領域すなわち第2の追加の非接触吸着盤62”、64”との接触領域において、加圧流体溝(加圧気体流路)14が、搬送方向に延びる溝68”で終端している。
さらに、第1の追加の非接触吸着盤62”、64”の他方の側に接触配置された第2の追加の非接触吸着盤62”、64”では、一方側の接触領域すなわち第1の追加の非接触吸着盤62”、64”との接触領域において、加圧流体溝(加圧気体流路)14が、搬送方向に直交する方向(W方向)に延びる溝(幅方向溝)66”で終端している。
また、第2の追加の非接触吸着盤62”、64”の他方側において、加圧流体溝14は、搬送方向に延びる溝68”で終端している。
この構成では、隣接する非接触吸着盤間における、吸引孔8の幅方向(W方向)間隔d4が、同一非接触吸着盤内における吸引孔8の幅方向(W方向)間隔d5とほぼ等しくなるように設定されている。
すなわち、非接触吸着盤62’の第1の追加の非接触吸着盤62”側の吸引孔8と、非接触吸着盤62’に接触配置された第1の追加の非接触吸着盤62”の非接触吸着盤62’側の吸引孔8との間の、幅方向(W方向)間隔d4が、各非接触吸着盤62’62”内における吸引孔8間の幅方向(W方向)間隔d5とほぼ等しくなるように構成されている。
また、さらに、互いに等しい上記d4、d5は、非接触吸着盤内の隣接する吸引孔8の長手方向間隔d6とも等しくなるように構成されている。
次に、本発明の第5実施態様の非接触搬送装置90について説明する。
図14は、本発明の第5実施形態の非接触搬送装置90における非接触吸着盤92、94の配置を示す図面である。なお、図14の矢印Aで示される方向がワーク搬送方向である。
図14に示された第5実施形態の非接触搬送装置90では、第1の非接触吸着盤92と第2の非接触吸着盤94とが、搬送方向に沿って所定距離だけ離間した状態で配列されている。
第1および第2の非接触吸着盤92、94は、上述した非接触吸着盤1と同様の基本構成を備えている。多孔質パッド2の下方のパッドホルダ4には、多孔質パッド2上に点線で示すように、格子状の加圧気体流路14が形成されている。また、第1および第2の非接触吸着盤92、94は、上述した非接触吸着盤1と同様、多孔質パッドに形成された複数の吸引孔8を備えている。
上述した非接触吸着盤1との相違点は、第1および第2の非接触吸着盤92、94が、加圧気体流路14に加え、この加圧気体流路14と分離された独立加圧気体流路96を備えている点、および吸引孔8とは異なった吸引状態となる独立吸引孔98を備えている点である。
以下、この点について、詳細に説明する。
上述したように、第5実施形態の非接触搬送装置で使用される第1および第2の非接触吸着盤92、94では、独立加圧気体流路96が、他方の非接触吸着盤94、92と接続される側の縁部において、搬送方向Aに直交して延びるように形成されている。詳細には、第1および第2の非接触吸着盤92、94において、各独立加圧気体流路96は、他の非接触吸着盤94、92との接続領域において、加圧気体流路14の終端部の端(先端)側に設けられている。
各独立加圧気体流路96は、図15に示されるように、パッドホルダ4に溝14とは分離された即ち加圧気体流路14とは連通しない状態に形成された独立給気溝96によって構成されている(図15は、非接触吸着盤92については、独立給気溝96を明確に示すため他の構成は省略している。)。この結果、独立加圧気体流路96には、加圧気体流路14とは異なる流量、圧力の加圧流体を供給することができる。
さらに、第5実施形態の非接触搬送装置で使用される第1および第2の非接触吸着盤92、94では、他方の非接触吸着盤94、92と接続される側に配列された吸気孔が、他の吸引孔8とは異なった吸引状態となる独立吸引孔98として構成されている。詳細には、第1および第2の非接触吸着盤92、94において、最も他の非接触吸着盤94、92側(先端側)に位置する吸引孔が、独立吸引孔98として構成されている。
各独立吸引孔98は、図15に示されるように、各吸引孔8が連通するベース6のベース22とは異なる吸引溝100に連通されている。(図15は、非接触吸着盤94については、独立吸引孔98、吸引溝100を明確に示すため他の構成は省略している。)。この結果、独立吸引孔98は、他の吸引孔8とは異なる吸引状態とすることができる。
このような構成によれば、搬送方向に直列配置された2枚の非接触吸着盤92、94の接続領域では、他の領域と異なる吸引状態を実現することが可能となる。このため、加圧気体流路14および独立加圧気体流路96への加圧気体供給状態、さらに吸引孔8および独立吸引孔98から吸引状態を適宜、調整することにより、2枚の非接触吸着盤92、94間での薄板状ワークの乗移り等を円滑の行うことが可能となる。
なお、第5実施形態の非接触搬送装置で使用される非接触吸着盤92、94では、独立加圧気体流路96が、他方の非接触吸着盤94、92と接続される側の縁部において、搬送方向Aに直交して延びるように形成されていた。しかしながら、本発明の非接触搬送装置で使用される非接触吸着盤の独立加圧気体流路96の構成は、これに限定されるものではない。
例えば、図16に示されているように、非接触吸着盤の周縁全体に延びるように、独立加圧気体流路102が設けられた構成、図17に示されているように非接触吸着盤の両側縁に沿って延びるように、独立加圧気体流路104が設けられた構成でもよい。
図17の構成では、ワークの両側縁における浮力を独立して制御することができる。このため、ワークの両側縁の浮力を相対的に小さく或いは大きくすることにより、ワークを搬送方向に直交する方向に凸状あるいは凹状にして、非接触状態で吸着保持することができる。
さらに、図18に示されているように、非接触吸着盤の幅方向中央を長手方向に延びるように、独立加圧気体流路106が設けられた構成、図19に示されているように非接触吸着盤の先端側領域の幅方向中央に矩形状の独立加圧気体流路108が設けられた構成でもよい。
図18の構成では、ワークの幅方向中央部における浮力を独立して制御することができる。このため、ワークの幅方向中央部における浮力を、相対的に大きく或いは小さくすることにより、ワークを搬送方向に直交する方向に凸状あるいは凹状にして、非接触状態で吸着保持することができる。
さらに、図17に示される構成と図18に示される構成を組み合わせ、非接触吸着盤の両側縁に沿って延びる独立加圧気体流路と、幅方向中央を長手方向に延びる独立加圧気体流路とを備えた非接触吸着盤でもよい。
これらの独立加圧気体流路102、104、106、108も、独立加圧気体流路100と同様に、パッドホルダ4に溝14とは分離された即ち加圧気体流路14とは連通しない状態に形成された独立給気溝によって構成されている。
また、図16ないし図19に示す実施形態では、独立加圧気体流路の周囲に配置された吸引孔を独立吸引孔とするのが好ましい。
このような構成によれば、独立加圧気体流路、独立吸引孔が形成された領域では、他の領域と異なる吸引状態を実現することが可能となる。
上記本発明の各実施形態およびその変形例の非接触搬送装置で使用された非接触吸着盤を、非接触状態でワークを保持するための非接触吸着盤として、単独で使用することも可能である。
次に、本発明の他の態様の非接触吸着盤について説明する。
図20は、本発明の他の態様の非接触吸着盤120を示す概略的な平面図である。図20に示された非接触吸着盤120は、外形が円形であるが、上記非接触吸着盤1と同様の基本構成を備え、多孔質パッド122と、パッドホルダと、ベース6とを備えている。非接触吸着盤120も、上記の非接触吸着盤1と同様に薄板状のワークを非接触吸着するが、薄板状のワーク吸着保持装置として単独で使用されるものである。
非接触吸着盤120においても、多孔質パッド122には、非接触吸着盤1の吸引孔8と同様の吸引孔124が形成されている。さらに、非接触吸着盤1の加圧気体流路14と同様の加圧気体流路126が設けられている。なお、非接触吸着盤120においては、多孔質パッド上に点線で示すように、加圧気体流路126は、環状および放射状部分から一体的に構成されている。
非接触吸着盤120では、パッドホルダの周縁部に、加圧気体流路126から分離した環状の独立加圧気体流路128が設けられている。独立加圧気体流路128は、第5実施形態の独立加圧気体流路96と同様に、加圧気体流路126と連通せず、加圧気体流路126に供給される加圧気体とは異なる流量、圧力等の加圧気体を供給することができるように構成されている。
この結果、非接触吸着盤120で円形のワークを吸着保持する場合、ワークの外縁部のみ吸引を相対的に強めたり、弱めたりして、ワークを、凸状あるいは凹状に非接触で吸着保持すること等が可能となる。
非接触吸着盤120では、吸引孔124は、全て同一の吸引状態となるが、上記第5実施態様のように、一部の吸引孔を、独立吸引孔とした構成でもよい。
図21は、上記本発明の他の態様の非接触吸着盤120の変形例の非接触吸着盤130を示す図面である。
図21に示された非接触吸着盤130は、非接触吸着盤120では、一体的に構成されていた加圧気体流路126を、中心部の第1の加圧気体流路132と、径方向中間部の第2の加圧気体流路134とに分離し、それぞれに、異なる流量、圧力の加圧気体を供給可能とした点で、非接触吸着盤120と異なっている。
即ち、非接触吸着盤120では、中央部の第1の加圧気体流路132と、径方向中間部の第2の加圧気体流路134と、径方向外方部の独立加圧気体流路128の3系統の加圧気体流路が、それぞれ、独立して設けられている。
さらに、吸引孔も、中心部の第1吸引孔136と、径方向中間部の第2吸引孔138と、径方向外方部の第3吸引孔140とを、それぞれ、独立した吸引状態となるように構成されている。
このような構成によれば、各加圧気体流路への加圧気体供給状態と、各吸引孔から吸引状態とを適宜調整することにより、ワークの吸着保持状態を最適化することができる。
本発明の前記実施形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範囲内で種々の変更、変形が可能である。
尚、上記実施形態では、加圧流体として加圧空気を使用していたが、加圧空気に代えて、加圧した他の流体、例えば、水、油、窒素ガス、アルゴンガス等を用いても良い。
1:非接触吸着盤
8:吸引孔
14:加圧気体流路
30:非接触搬送装置
32:第1の非接触吸着盤
34:第2の非接触吸着盤
36:端部幅方向流路
58:端部搬送方向流路

Claims (20)

  1. 薄板状のワークを非接触状態で吸着して搬送する非接触搬送装置であって、
    前記搬送方向に沿って配列された第1および第2の非接触吸着盤を備え、
    前記第1および第2の非接触吸着盤のそれぞれが、
    厚さ方向に貫通して延びる複数の吸引孔が格子状に配置された矩形状の多孔質パッドと、
    前記多孔質パッドの裏面に連結された矩形状のホルダであって、表面に格子状の加圧気体流路と、該加圧気体流路によって区切られた格子状に配列された複数の島状部分とが形成され、前記吸引孔に対応して設けられ前記島状部分を厚さ方向に貫通して延びる連通孔を備え、前記多孔質パッドに連結されたとき、前記島状部分が、前記連通孔が前記多孔質パッドの吸引孔に連通した状態で頂面が前記多孔質パッドの裏面に密着するホルダとを備え、
    搬送方向上流側に配置された前記第1の非接触吸着盤のホルダの格子状の加圧気体流路は、搬送方向下流側に配置された前記第2の非接触吸着盤との接続領域において、少なくとも一部分が、前記搬送方向に直交する方向に延びるように配置された端部幅方向流路で終端している、
    ことを特徴とする非接触搬送装置。
  2. 前記第2の非接触吸着盤のホルダの格子状の加圧気体流路は、前記第1の非接触吸着盤との接続領域において、少なくとも一部分が、前記搬送方向に延びるように配置された端部搬送方向流路で終端している、
    請求項1に記載の非接触搬送装置。
  3. 前記第1の非接触吸着盤のホルダの格子状の加圧気体流路は、前記第2の非接触吸着盤との接続領域において、少なくとも一部分が、前記搬送方向に延びるように配置された端部搬送方向流路で終端している、
    請求項1または2に記載の非接触搬送装置。
  4. 前記第2の非接触吸着盤のホルダの格子状の加圧気体流路は、前記第1の非接触吸着盤との接続領域において、少なくとも一部分が、前記搬送方向に直交して延びるように配置された端部幅方向流路で終端している、
    請求項1ないし3のいずれか1項に記載の非接触搬送装置。
  5. 前記第1の非接触吸着盤のホルダの格子状の加圧気体流路は、前記第2の非接触吸着盤との接続領域において、少なくとも一部分が、前記搬送方向に直交して延びるように配置された端部幅方向流路で終端している、
    請求項1ないし4のいずれか1項に記載の非接触搬送装置。
  6. 前記第1および第2の非接触吸着盤のホルダの格子状の加圧気体流路は、交互に配置された、閉鎖された矩形部分で終端する部と、開放した矩形部分で終端する部分とを備え、
    前記第1および第2の非接触吸着盤は、一方の非接触吸着盤の前記加圧気体流路の開放した矩形部分が他方の非接触吸着盤の前記加圧気体流路の閉鎖された矩形部分に搬送方向に沿って整列するように、配置されている、
    請求項1に記載の非接触搬送装置。
  7. 前記第1の非接触吸着盤のホルダは、前記加圧気体流路と分離された独立加圧気体流路を備えている、
    請求項1ないし6のいずれか1項に記載の非接触搬送装置。
  8. 前記第1の非接触吸着盤の独立加圧気体流路が、前記第2の非接触吸着盤との接続領域において、前記加圧気体流路の終端部の側縁側に設けられている、
    請求項7に記載の非接触搬送装置。
  9. 前記第2の非接触吸着盤のホルダは、前記加圧気体流路と分離された独立加圧気体流路を備えている、
    請求項1ないし8のいずれか1項に記載の非接触搬送装置。
  10. 前記第2の非接触吸着盤の独立加圧気体流路が、前記第1の非接触吸着盤との接続領域において、前記加圧気体流路の終端部の側縁側に設けられている、
    請求項1ないし9のいずれか1項に記載の非接触搬送装置。
  11. 前記多孔質パッドは、前記吸引孔とは異なった吸引状態となる独立吸引孔を備えている、
    請求項1ないし10のいずれか1項に記載の非接触搬送装置。
  12. 前記独立吸引孔が、一方の非接触吸着盤の他方の非接触吸着盤との接続領域に配置されている、
    請求項11に記載の非接触搬送装置。
  13. 前記第1および第2の非接触吸着盤が互いに接触して配置されている、
    請求項1ないし12のいずれか1項に記載の非接触搬送装置。
  14. 前記第1および第2の非接触吸着盤が離間して配置されている、
    請求項1ないし12のいずれか1項に記載の非接触搬送装置。
  15. 薄板状のワークを非接触状態で吸着する非接触吸着盤であって、
    厚さ方向に貫通して延びる複数の吸引孔が配置された矩形状の多孔質パッドと、
    前記多孔質パッドの裏面に連結されたホルダであって、表面に、加圧気体流路と、該加圧気体流路によって区切られた複数の島状部分とが形成され、前記吸引孔に整列して設けられ前記島状部分を厚さ方向に貫通して延びる連通孔を備え、前記多孔質パッドに連結されたとき、前記島状部分は、前記連通孔が前記多孔質パッドの吸引孔に連通した状態で頂面が前記多孔質パッドの裏面に密着するホルダとを備え、
    前記ホルダには、さらに、前記表面に、前記加圧気体流路と分離された独立加圧気体流路が形成されている、
    ことを特徴とする非接触吸着盤。
  16. 前記独立加圧気体流路が、前記非接触吸着盤の縁部に隣接して配置されている、
    請求項15に記載の非接触吸着盤。
  17. 前記多孔質パッドは、前記吸引孔とは異なった吸引状態となる独立吸引孔を備えている、
    請求項15または16に記載の非接触吸着盤。
  18. 前記独立加圧気体流路が、複数、形成され、
    各独立加圧気体流路が相互に分離されている、
    請求項15ないし17のいずれか1項に記載の非接触吸着盤。
  19. 請求項15ないし18のいずれか1項に記載の非接触吸着盤を備えている、
    ことを特徴とする非接触搬送装置。
  20. 隣接して配置された前記非接触吸着盤は、前記縁部同士が隣接するように、配置されている、
    請求項19に記載の非接触搬送装置。
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